JP2010093121A - 太陽電池モジュール用充填材およびそれを用いた太陽電池モジュール - Google Patents

太陽電池モジュール用充填材およびそれを用いた太陽電池モジュール Download PDF

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Abstract

【課題】防火性に優れ、かつ、透明性に優れた太陽電池モジュール用充填材およびそれを用いた太陽電池モジュールを提供する。
【解決手段】エチレン性不飽和シラン化合物およびポリオレフィン化合物を重合させてなるシラン変性樹脂を含む充填材用樹脂と、難燃剤とを含有し、透明な樹脂である太陽電池モジュール用充填材およびそれを用いた太陽電池モジュール11である。難燃剤が、ハイドロタルサイトであることが好ましく、充填材用樹脂が、難燃剤を含み、充填材用樹脂の水分量が0.1%以下であることが好ましい。
【選択図】図1

Description

本発明は、太陽電池モジュール用充填材およびそれを用いた太陽電池モジュールに関し、詳しくは、防火性に優れ、かつ、透明性に優れた太陽電池モジュール用充填材およびそれを用いた太陽電池モジュールに関する。
近年、環境問題に対する意識の高まりから、クリーンなエネルギー源としての太陽電池が注目されている。太陽電池素子は、単結晶シリコン基板や多結晶シリコン基板を用いて作製することが多いため太陽電池素子は物理的衝撃に弱く、また、屋外に太陽電池を取り付けた場合に雨などからこれを保護する必要がある。さらに、太陽電池素子1枚では発生する電気出力が小さいため、複数の太陽電池素子を直並列に接続して、実用的な電気出力が取り出せるようにする必要がある。このため、複数の太陽電池素子を接続し透明基板および充填材で封入して太陽電池モジュールを作製することが、通常、行われている。一般に、太陽電池モジュールは、透明前面基板、充填材、太陽電池素子、充填材および裏面保護シート等を順次積層した構成を有しており、太陽光が上記太陽電池素子に入射することにより、発電する機能を有している。
太陽電池は、その性質上、屋外で長期間に渡って使用されることが多いことから、太陽電池モジュールを構成する各部材には高い耐久性および耐候性を備えることが求められてきたが、近年ではこれらに加えて、防火性を備えることが求められるようになっている。これは、そもそも太陽電池は太陽光を上記太陽電池素子で太陽光を受光することにより発電する機構を有するものであることから、上記発電に際しては時として異常な発熱が生じることが懸念されるため、このような発熱に伴って太陽電池モジュールから発火することを防止することを目的とするものである。特に、充填材は、可燃性の樹脂から構成されるものが主として用いられていることから、防火性の向上が求められている。
そこで、特許文献1および2には、難燃剤を含有する太陽電池モジュール用充填材が開示されている。充填材に難燃剤を含有させることにより、充填材に対して簡易的に所望の防火性を付与でき、実用的に優れていた。
特開2004−214641号公報 特開2007−335853号公報
しかしながら、特許文献1および2記載の方法では、従来用いられている難燃剤であるハロゲン系難燃剤、無機系難燃剤がともに白色の難燃剤であるため、これらの難燃剤を太陽電池モジュールの表側充填材に使用した場合、太陽光の透過が低くなり、発電効率が低下するという問題点が指摘されていた。そのため、防火性に優れ、透明性により優れた太陽電池モジュール用充填材が望まれていた。
そこで、本発明の目的は、防火性に優れ、かつ、透明性に優れた太陽電池モジュール用充填材およびそれを用いた太陽電池モジュールを提供することにある。
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、透明性の高い樹脂が得られる難燃剤を有する太陽電池モジュール用充填材とすることで、上記課題を解決し得ることを見出して、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の太陽電池モジュール用充填材は、エチレン性不飽和シラン化合物およびポリオレフィン化合物を重合させてなるシラン変性樹脂を含む充填材用樹脂と、難燃剤とを含有し、透明な樹脂であることを特徴とするものである。
また、本発明の太陽電池モジュールは、裏面保護シートと、前記裏面保護シート上に形成された裏面充填材シートと、前記裏面充填材シート上に形成された太陽電池素子と、前記太陽電池素子上に形成された前面充填材シートと、前記前面充填材シート上に形成された透明前面基板と、を有し、前記前面充填材シートと前記裏面充填材シートのうち少なくとも1つが、前記太陽電池モジュール用充填材であることを特徴とするものである。
本発明によると、防火性に優れ、かつ、透明性に優れた太陽電池モジュール用充填材およびそれを用いた太陽電池モジュールを提供することができる。
以下、本発明の太陽電池モジュール用充填材および太陽電池モジュールについて詳細に説明する。
本発明の太陽電池モジュール用充填材は、エチレン性不飽和シラン化合物およびポリオレフィン化合物を重合させてなるシラン変性樹脂を含む充填材用樹脂と、難燃剤とを含有し、透明な樹脂であることを特徴とするものである。ここで、透明とは、太陽光の透過が低くなって、発電効率が低下する現象がおこらない程度に、クリアな状態を示す。
本発明によれば、難燃剤が含有され、透明の樹脂であることにより、太陽電池モジュール用充填材に所望の防火性を付与することができ、かつ、優れた透明性な太陽電池モジュール用充填材を得ることが可能となる。
本発明における難燃剤としては、太陽電池モジュール用充填材に所望の難燃性を付与でき、太陽電池モジュール用充填材としての透明性が得られるものであれば特に限定されるものではないが、特に、ハイドロタルサイトであることが好ましい。
かかるハイドロタルサイトは、天然鉱物および化合物のどちらでも用いることができる。具体的な例として、ハイドロタルサイト(Hydrotalcite MgAl(CO)(OH)16・4HO)、コンバライナイト(Comblanite (Ni2+ Co3+ )(CO)(OH)16・4HO)、デソーテルサイト(Desautelsite MgMn3+ (CO)(OH)16・4HO)、アイオワイト(Iowaite MgFe3+ (OH)16Cl・4HO)、パイロライト(Pyroaurite MgFe3+ (CO)(OH)16・4HO)リーベサイト、(Reevesite NiFe3+ (CO)(OH)16・4HO)、ステッチタイト(Stichtite MgCr(CO)(OH)16・4HO)、タコバイト(Tacovite NiAl(OH)16(CO,OH)・4HO)などの天然鉱物あるいは各種化合物が挙げられる。容易に入手できる市販のハイドロタルサイトとしては、協和化学工業DHT−4A、アルカマイザザー、キョーワード、ミクロトップなどが挙げられる。さらに、これらのうち1種類あるいは2種類以上を適宜用いることができる。これら難燃剤を用いて太陽電池モジュールを作製することにより、透明前面基板、上記太陽電池モジュール用充填材を通過した太陽光が、太陽電池素子に到達し、発電することが可能であるため、発電効率に優れた太陽電池モジュールを得ることができる。
本発明において、充填材用樹脂が、難燃剤を含むことが好ましく、難燃剤の含有量としては、10質量%〜60質量%であることが好ましい。また、充填材用樹脂の水分量が0.1質量%以下であることが好ましく、0.06質量%以下であることがさらに好ましい。0.1質量%を超える水分量を持った場合には、太陽電池モジュール用充填材を製造する際に発泡が起る可能性があり、満足な太陽電池モジュール用充填材を得ることができない可能性がある。
充填材用樹脂中の水分量調整方法としては特に定めはなく、太陽電池モジュール用充填材の製造時に0.1質量%以下となっていればよい。例えば、太陽電池モジュール用充填材の製造前に乾燥オーブンなどにより水分調整するなど、適宜決定することができる。
本発明に用いられるシラン変性樹脂は、ポリオレフィン化合物とエチレン性不飽和シラン化合物との共重合体である。このような共重合体を用いることにより、例えば、太陽電池モジュール用充填材を用いて太陽電池モジュールを作製する製造工程の態様に応じて、上記シラン変性樹脂の諸物性を調整することが容易になる。なお、本発明に用いられる上記共重合体は、シラノール触媒を添加していても、添加していなくてもどちらでもよい。
上記ポリオレフィン化合物としては、エチレン、プロピレン、1−ブテン等の炭素数2〜8程度のα−オレフィンの単独重合体、それらのα−オレフィンとエチレン、プロピレン、1−ブテン、3−メチル−1−ブテン、1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン等の炭素数2〜20程度の他のα−オレフィンや、酢酸ビニル、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸エステル等との共重合体等が挙げられ、具体的には、例えば、低・中・高密度ポリエチレン等(分岐状又は直鎖状)のエチレン単独重合体、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−1−ブテン共重合体、エチレン−4−メチル−1−ペンテン共重合体、エチレン−1−ヘキセン共重合体、エチレン−1−オクテン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸エチル共重合体等のエチレン系樹脂、プロピレン単独重合体、プロピレン−エチレン共重合体、プロピレン−エチレン−1−ブテン共重合体等のプロピレン系樹脂、及び、1−ブテン単独重合体、1−ブテン−エチレン共重合体、1−ブテン−プロピレン共重合体等の1−ブテン系樹脂等が挙げられる。なかでも本発明においては、ポリエチレン系樹脂が好ましい。
また、上記ポリエチレン系樹脂(以下、重合用ポリエチレンと称する)としては、ポリエチレン系のポリマーであれば特に限定されない。このようなポリエチレン系のポリマーとしては、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、超低密度ポリエチレン、極超低密度ポリエチレン、または直鎖状低密度ポリエチレンを挙げることができる。さらに、本発明においては、これらのポリエチレン系ポリマーの一種類を単体として用いてもよく、また、2種類以上を混合して用いてもよい。
さらにまた、上記重合用ポリエチレンは、上記ポリエチレン系ポリマーの中でも密度が低いものが好ましく、具体的には、密度が0.850g/cm〜0.960g/cmの範囲内であることが好ましく、特に0.865g/cm〜0.930g/cmの範囲内であることが好ましい。密度が低いポリエチレン系ポリマーは、一般的に側鎖を多く含有しているため、グラフト重合に好適に用いることができるからである。
一方、上記エチレン性不飽和シラン化合物としては、上記ポリオレフィン化合物、特に重合用ポリエチレンと重合して、シラン変性樹脂を形成できるものであれば特に限定されない。このようなエチレン性不飽和シラン化合物としては、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリプロポキシシラン、ビニルトリブトキシシラン、ビニルトリオペンチロキシシラン、ビニルトリフェノキシシラン、ビニルトリベンジルオキシシラン、ビニルトリメチレンジオキシシラン、ビニルトリエチレンジオキシシラン、ビニルプロピオニルオキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、およびビニルトリカルボキシシランからなる群から選ばれる少なくとも1種のものであることが好ましい。
本発明に用いられる上記ポリオレフィン化合物とエチレン性不飽和シラン化合物との共重合体は、ランダム共重合体、交互共重合体、ブロック共重合体、およびグラフト共重合体のいずれであってもよい。本発明においては、グラフト共重合体であることが好ましく、さらには、重合用ポリエチレンの主鎖とし、エチレン性不飽和シラン化合物が側鎖として重合したグラフト共重合体が好ましい。このようなグラフト共重合体は、接着力に寄与するシラノール基の自由度が高くなるため、難燃層の接着性を向上することができるからである。
次に、上記ポリオレフィン化合物と、上記エチレン性不飽和シラン化合物とのグラフト共重合体の製造方法について説明する。このようなグラフト共重合体の製造方法としては、所望の収率を得ることができる方法であれば特に限定されることなく、公知の重合手段により製造することができる。なかでも本発明においては、上記ポリオレフィン化合物と、上記エチレン性不飽和シラン化合物と、遊離ラジカル発生剤と、からなるシラン変性樹脂組成物を加熱溶融混合することによりグラフト共重合体を得る方法が好ましい。このような方法によれば高収率で上記グラフト共重合体を得ることが容易だからである。
上記加熱溶融混合時の加熱温度は、所望の時間内に重合反応を終えることができる範囲内であれば特に限定されないが、通常、300℃以下が好ましく、特に270℃以下が好ましく、なかでも、160℃〜250℃の範囲内が好ましい。加熱温度が上記範囲よりも低いと、重合反応が十分に進行しない場合があり、また加熱温度が上記範囲よりも高いと、シラノール基部分が架橋しゲル化する可能性があるからである。
遊離ラジカル発生剤としては、上記重合反応の促進に寄与できる化合物であれば特に限定されない。このような遊離ラジカル発生剤としては、例えば、ジイソプロピルベンゼンヒドロパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ヒドロパーオキシ)ヘキサン等のヒドロパーオキサイド類;ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−パーオキシ)ヘキシン−3等のジアルキルパーオキサイド類;ビス−3,5,5−トリメチルヘキサノイルパーオキサイド、オクタノイルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、o−メチルベンゾイルパーオキサイド、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド等のジアシルパーオキサイド類;t−ブチル−パーオキシイソブチレート、t−ブチルパーオキシアセテート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシピバレート、t−ブチルパーオキシオクトエート、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、ジ−t−ブチルパーオキシフタレート、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキシン−3等のパーオキシエステル類;メチルエチルケトンパーオキサイド、シクロヘキサノンパーオキサイド等のケトンパーオキサイド類等の有機過酸化物、またはアゾビスイソブチロニトリル、アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)等のアゾ化合物などが挙げることができる。これらの遊離ラジカル発生剤は、1種類のみを単体として用いてもよく、また2種類以上を混合して用いてもよい。
上記シラン変性樹脂組成物中の遊離ラジカル発生剤の含有量は、遊離ラジカル発生剤の種類や重合反応条件に応じて、任意に決定することができるが、重合反応により得られるシラン変性樹脂中の残存量が0.001質量%以下となる範囲内であることが好ましい。本発明においては、通常、上記シラン変性樹脂組成物中のポリオレフィン化合物100質量部に対して、0.001質量部以上含まれていることが好ましく、特に0.01〜5質量部含まれていることが好ましい。
上記シラン変性樹脂成物中の、エチレン性不飽和シラン化合物の含有量は、重合用ポリエチレン100質量部に対して、0.001〜4質量部の範囲内が好ましく、特に0.01〜3質量部の範囲内が好ましい。エチレン性不飽和シラン化合物の含有量が4質量部よりも多いと、重合されることなく遊離したエチレン性不飽和シラン化合物が残存する可能性がある。
本発明における太陽電池モジュール用充填材には、必要に応じてエチレン性不飽和シラン化合物およびポリオレフィン化合物を重合させてなるシラン変性樹脂を含む充填材用樹脂ならびに難燃剤以外の他の化合物を含むことができる。本発明においては、このような他の化合物として熱可塑性樹脂を含むことが好ましく、なかでもポリオレフィン化合物(以下、添加用ポリオレフィン化合物と称する)を含むことが好ましい。
本発明に用いられる上記ポリオレフィン化合物としては、特に限定されるものではないが、ポリオレフィン化合物とエチレン性不飽和シラン化合物との共重合体を用いる場合には、このような添加用ポリオレフィン化合物として、上記共重合体に用いられるポリオレフィン化合物と同一のポリオレフィン化合物を用いることが好ましい。なかでも、本発明においては、上記ポリオレフィン化合物として、ポリエチレン系樹脂(以下、添加用ポリエチレンと称する)を用いることが好ましい。
上記添加用ポリエチレンとしては、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、超低密度ポリエチレン、および直鎖状低密度ポリエチレンからなる群から選ばれる少なくとも1種のものであることが好ましい。
上記添加用ポリエチレンは、190℃でのメルトマスフローレートが0.5〜10g/10分であるものが好ましく、1〜8g/10分であるものがより好ましい。本発明における太陽電池モジュール用充填材の接着部の成形性等に優れるからである。さらに、上記添加用ポリエチレンの融点は、130℃以下であることが好ましい。なお、上記融点は、プラスチックの転移温度測定方法(JIS K 7121)に準拠し、示差走査熱量分析(DSC)により測定した値とする。この際、融点ピークが2つ以上存在する場合は高い温度の方を融点とする。
上記充填材用樹脂と難燃剤に上記ポリオレフィン化合物が含有される場合の、上記添加用ポリオレフィン化合物の含有量は、通常、上記熱可塑性樹脂100質量部に対し、0.01〜9900質量部の範囲内が好ましく、特に0.1〜2000質量部の範囲内がより好ましい。添加用ポリオレフィン化合物の含有量が0.01質量部よりも少ないと、コストの面において不利となってしまう場合があり、一方、添加用ポリオレフィン化合物の含有量が9900質量部よりも多いと、難燃層の接着性が不十分となる可能性があるからである。
また、本発明に用いられるシラン変性樹脂は、190℃でのメルトマスフローレートが0.5g/10分〜10g/10分の範囲内であるものが好ましく、1g/10分〜8g/10分であるものがより好ましい。190℃でのメルトマスフローレートが上位範囲内であることにより、本発明の太陽電池モジュール用充填材の成形性を向上することができる。
さらに、本発明における太陽電池モジュール用充填材には、光安定化剤、紫外線吸収剤、熱安定剤および酸化防止剤からなる群から選ばれる少なくとも1種の添加剤を含有することが好ましい。これらの添加剤を含むことにより、長期に渡って安定した機械強度、黄変防止、ひび割れ防止等ができるからである。
上記光安定化剤は、太陽電池モジュール用充填材に用いられる充填材用樹脂中の光劣化開始の活性種を補足し、光酸化を防止するものである。具体的には、ヒンダードアミン系化合物、ヒンダードピペリジン系化合物などの光安定化剤が挙げられる。
上記紫外線吸収剤は、太陽光中の有害な紫外線を吸収して、分子内で無害な熱エネルギーへと変換し、太陽電池モジュール用充填材に用いられる充填材用樹脂の光劣化開始の活性種が励起されるのを防止するものである。具体的には、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、サルチレート系、アクリロニトリル系、金属錯塩系、ヒンダードアミン系、および超微粒子酸化チタン(粒子径:0.01μm〜0.06μm)もしくは超微粒子酸化亜鉛(粒子径:0.01μm〜0.04μm)などの無機系等の紫外線吸収剤が挙げられる。
上記熱安定化剤としては、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)フォスファイト、ビス[2,4−ビス(1,1−ジメチルエチル)−6−メチルフェニル]エチルエステル亜リン酸、テトラキス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)[1,1−ビフェニル]−4,4’−ジイルビスホスフォナイト、およびビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジフォスファイト等のリン系熱安定化剤;8−ヒドロキシ−5,7−ジ−t−ブチル−フラン−2−オンとo−キシレンとの反応生成物等のラクトン系熱安定化剤などを挙げることができる。リン系熱安定化剤とラクトン系熱安定化剤とを併用することが好ましい。
上記酸化防止剤は、本発明における太陽電池モジュール用充填材に用いられる充填材用樹脂の酸化劣化を防止するものである。具体的には、フェノール系、アミン系、イオウ系、リン系、およびラクトン系などの酸化防止剤が挙げられる。
これらの光安定化剤、紫外線吸収剤、熱安定化剤および酸化防止剤は、それぞれ1種単独でも2種以上を組み合わせて用いることもできる。
光安定化剤、紫外線吸収剤、熱安定化剤および酸化防止剤の含有量は、その粒子形状、密度などにより異なるものではあるが、それぞれ太陽電池モジュール用充填材中0.001〜5質量%の範囲内であることが好ましい。
さらに、本発明に用いられる他の化合物としては上記以外に、触媒、核剤、架橋剤、分散剤、レベリング剤、可塑剤、消泡剤等を挙げることができる。
上記触媒としては、縮合反応を促進できるものであれば特に限定されず、例えば、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジオクテート、ジオクチル錫ジラウレート、酢酸第1錫、オクタン酸第1錫(カブリル酸第1錫)、ナフテン酸鉛、カブリル酸鉛、2−エチルヘキサン酸鉄、ナフテン酸コバルトのような、カルボン酸塩、また、チタン酸テトラブチルエステル、チタン酸テトラノニルエステル、ビス(アセチルアセトニトリル)ジーイソプロピルチタネート等、チタン酸エステルおよびキレート化物のような有機金属化合物、また、エチルアミン、ヘキシルアミン、ジブチルアミン、ピリジン等の有機塩基、さらに、無機酸および脂肪酸等の酸などを挙げることができる。本発明においては、上記触媒としてカルボン酸塩を用いることが好ましく、なかでも、錫系のシラノール触媒であることが好ましい。
本発明においては、上記錫系のシラノール縮合触媒の中でも、ジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジオクテート、ジオクチル錫ジラウレート等を用いることが好ましい。
上記核剤は、小さい結晶を多数形成する作用をなし、太陽電池モジュールが、ホットスポット現象等に伴って充填材層が白濁することを防止する機能を有するものである。この核剤としては、上記機能を発現するものであれば特に限定されず、例えば、ソルビトール系核剤、カルボン酸系核剤、有機リン酸系核剤などを挙げることができる。
上記ソルビトール系核剤としては、例えば、ジベンジリデンソルビトール、またはその誘導体が挙げられ、具体的には1,3,2,4−ジ(メリルベンジリデン)ソルビトール、1,3−クロルベンジリデン−2,4−メチルベンジリデンソルビトール、1,3,2,4−ジベンジリデンソルビトール、1,3,2,4−ジ(p−メチルベンジリデン)ソルビトール、1,3,2,4−ジ(p−エチルベンジリデン)ソルビトール、1,3:2,4−ビス−O−ジメチルベンジリデン−D−ソルビトール等を用いることができる。
上記カルボン酸系核剤としては、例えば、脂肪族カルボン酸、脂肪族ジカルボン酸、芳香族カルボン酸もしくは芳香族ジカルボン酸の金属塩、またはそれらのアルキル核置換誘導体の金属塩が挙げられ、具体的には、ステアリン酸、アジピン酸もしくはセバチン酸のナトリウム塩、カルシウム塩、またはアルミニウム塩、あるいは、安息香酸のナトリウム塩またはパラ−第3ブチル−安息香酸のアルミニウム塩等を用いることができる。
上記有機リン酸系核剤としては、例えば、ビス(2,4,8,10−テトラ−tert−ブチル−6−ヒドロキシ−12H−ジベンゾ[d,f][1,3,2]ジオキサフォスシン−6−オキシド)水酸化アルミニウム塩等が挙げられる。
また、上記核剤としては、例えば、ゼオライト、シリカ、タルク、ハイドロタルサイト等を用いることもできる。これらの核剤は、単独または混合物として使用することができる。
上記の中でも、本発明においてはソルビトール系核剤が好適に用いられる。さらに、上記ソルビトール系核剤の中でも、1,3:2,4−ビス−O−ジメチルベンジリデン−D−ソルビトールが好ましい。
本発明の太陽電池モジュール用充填材の防火性としては、本発明の太陽電池モジュール用充填材を用いて作製される太陽電池モジュールの種類等に応じて、適宜調整されるものである。特に、本発明においては、JIS規格K7247の水平燃焼試験(HB)を用いて評価した線燃焼速度(mm/min)が、試験片の厚さが600μmの場合に55mm/min以下であることが好ましく、100mm標線まで延燃しないことがさらに好ましく、着火しないことがさらにより好ましい。
ここで、上記線燃焼速度の評価方法は次の通りである。
<線燃焼速度の評価方法>
各試験片(13mm×125mm)の炎を当てる端から25mm及び100mmのところに長辺に垂直に縦線を入れて標線を引く。試験片は端をクランプで保持して水平に配置する。試験炎の高さは20mm、ガス流量は105mL/minに設定する。試験片のクランプでとめていない方の端にバーナを45°に傾けて当て着炎させる。燃焼炎の先端が25mm標線に達した時点で時間を測り始める。試験炎を遠ざけた後も試験片が燃え続ける場合には、25mm標線から100mm標線まで燃える時間と損傷を受けた距離を記録する。各試験片の燃焼速度Vは次の方程式、
V=60L/t
(式中、Vは線燃焼速度(mm/min)、Lは炎による損傷を受けた距離(mm)、tは時間(s)を表す)を用いて求める。
また、本発明の太陽電池モジュール用充填材の厚みは、50〜2000μmの範囲内であることが好ましく、100〜1000μmの範囲内であることがさらに好ましい。厚みが上記範囲より薄いと、太陽電池モジュール用充填材を用いて太陽電池モジュールを作製した際に、太陽電池素子の破損が生じやすくなる場合があるからである。また、上記範囲より厚い場合と、太陽電池モジュール用充填材を用いて作製した太陽電池モジュールの質量が重くなり、設置時などの作業性が悪いばかりでなく、コスト面でも不利となる場合もあるからである。
さらに、本発明の太陽電池モジュール用充填材中のSi(珪素)含有量は、重合Si量として8〜3500ppmの範囲内であることが好ましく、10〜3000ppmの範囲内であることがさらに好ましく、特に50〜2000ppmの範囲内であることがさらにより好ましい。シラン変性樹脂を含有することにより透明前面基板や裏面保護シート等との接着性が高くなるので、重合Si量が8ppmに満たない場合には、ガラス等との密着性が不足し、一方、重合Si量が3500ppmを超える場合には、コスト面において不利となる場合があるからである。ここで、上記重合Si量は、上記樹脂シートの灰分をアルカリ融解して純水に溶解後定容し、高周波プラズマ発光分析装置((株)島津製作所製 ICPS8100)を用いて、ICP発光分析法により重合Si量の定量を行うことにより測定した値である。
さらに、本発明の太陽電池モジュール用充填材は、ゲル分率が、30%以下であることが好ましく、10%以下であることがさらに好ましく、0%であることがさらにより好ましい。ゲル分率が上記範囲よりも高いと、本発明の太陽電池モジュール用充填材を用いて作製した太陽電池モジュールのリサイクル性を損なってしまう場合があるからである。
このようなゲル分率の測定方法としては、太陽電池モジュール用充填材を1g秤量し、80メッシュの金網袋に入れる。次いで、ソックスレー抽出器内に金網ごとサンプル投入し、キシレンを沸点下において還流させる。10時間連続抽出した後、サンプルを金網ごと取出し乾燥処理後秤量し、抽出前後の質量比較を行い残留不溶分の質量%を測定し、これをゲル分率とする方法が用いられる。
また、本発明の太陽電池モジュール用充填材が太陽電池モジュールの前面充填材シートとして用いられるものである場合、波長700nmでの透過率が60%以上であることが好ましく、70%以上であることがさらに好ましく、85%以上であることがさらにより好ましい。透過率が60%未満では太陽電池モジュールとしての発電効率が著しく低下してしまう。
本発明の太陽電池モジュール用充填材の製造方法としては、上記構成を有する太陽電池モジュール用充填材を製造できる方法であれば特に限定されるものではない。なお、これら方法の具体的な態様としては、一般的に高分子樹脂からなるシートを製造する際に用いられる方法と同様であるため、ここでの詳しい説明は省略する。
図1は、本発明の太陽電池モジュールの一例を示す層構成の概略図である。本発明の太陽電池モジュール11は、裏面保護シート12と、上記裏面保護シート12上に形成された裏面充填材シート13と、裏面充填材シート13上に形成された太陽電池素子14と、太陽電池素子14上に形成された前面充填材シート15と、前面充填材シート15上に形成された透明前面基板16と、を有し、前面充填材シート15および裏面充填材シート13のうち少なくとも一方が、上記太陽電池モジュール用充填材であるものである。
本発明によれば、上記前面充填材シート15および上記裏面充填材シート13の少なくとも一方が、上記太陽電池モジュール用充填材であるものであることにより、防火性を備え、かつ、透明性に優れた太陽電池モジュールを得ることができる。
本発明の太陽電池モジュールは、少なくとも、透明前面基板、前面充填材シート、太陽電池素子、および、裏面充填材シートを有するものであり、必要に応じて他の構成を有してもよいものである。
本発明に用いられる前面充填材シート15および裏面充填材シート13は、少なくとも一方が上記太陽電池モジュール用充填材であればよいものである。したがって、本発明においては、上記前面充填材シート15のみが上記太陽電池モジュール用充填材であってもよく、または、上記裏面充填材シート13のみが上記太陽電池モジュール用充填材であってもよく、さらには、上記前面充填材シート15および上記裏面充填材シート13の両方が上記太陽電池モジュール用充填材であってもよい。
本発明においては、特に、少なくとも上記前面充填材シート15が、上記太陽電池モジュール用充填材であることが好ましい。上記太陽電池モジュール用充填材は、難燃剤を含むものであり、さらに優れた透明性を有しているため、上記太陽電池モジュール用充填材により、優れた発電効率を発揮させることがより可能である。
また、上記裏面充填材シート13のみが上記太陽電池モジュール用充填材である場合、前面充填材シート15に用いられる充填材としては、特に限定されるものではなく一般的に太陽電池モジュールに用いられる充填材として公知のものを用いることができる。
本発明に用いられる透明前面基板16としては、太陽光の透過性を有する基板であれば特に限定されず、例えば、ガラス板、フッ素系樹脂、ポリアミド系樹脂(各種のナイロン)、ポリエステル系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、環状ポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、アセタール系樹脂、セルロース系樹脂等の各種の樹脂フィルムを用いることができる。
また、本発明に用いられる透明前面基板16の厚みは、所望の強度を実現できる範囲内であれば特に限定されないが、通常、12〜7000μmの範囲内が好ましく、特に25〜4000μmの範囲内が好ましい。
本発明に用いられる太陽電池素子14としては、特に限定されず一般的な太陽電池素子14を用いることができる。具体的には、単結晶シリコン型太陽電池素子、多結晶シリコン型太陽電池素子等の結晶シリコン太陽電子素子、シングル接合型あるいはタンデム構造型等からなるアモルファスシリコン太陽電子素子、ガリウムヒ素(GaAs)やインジウム燐(InP)等のIII−V族化合物半導体太陽電子素子、カドミウムテルル(CdTe)や銅インジウムセレナイド(CuInSe)等のII−VI族化合物半導体太陽電子素子、有機太陽電池素子等を用いることができる。
また、本発明に用いられる太陽電池素子14としては、薄膜多結晶性シリコン太陽電池素子、薄膜微結晶性シリコン太陽電池素子、薄膜結晶シリコン太陽電池素子とアモルファスシリコン太陽電池素子とのハイブリット素子等も使用することができる。
本発明に用いられる裏面保護シート12としては、所望の耐熱性、耐光性、耐水性等の耐候性を有するものであれば特に限定されない。このような裏面保護シート12としては、例えば、絶縁性の樹脂フィルムや、金属板等が好適に用いられる。特に、本発明においては上記絶縁性の樹脂フィルムを用いることが、好ましい。
上記樹脂フィルムとしては、例えば、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、環状ポリオレフィン系樹脂、フッ素系樹脂、ポリスチレン系樹脂、アクリロニトリル−スチレン共重合体(AS樹脂)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS樹脂)、ポリ塩化ビニル系樹脂、フッ素系樹脂、ポリ(メタ)アクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル系樹脂、各種のナイロン等のポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリアミドイミド系樹脂、ポリアリールフタレート系樹脂、シリコーン系樹脂、ポリスルホン系樹脂、ポリフェニレンスルフィド系樹脂、ポリエーテルスルホン系樹脂、ポリウレタン系樹脂、アセタール系樹脂、セルロース系樹脂からなるフィルムを挙げることができる。特に、本発明においては、フッ素系樹脂、環状ポリオレフィン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリ(メタ)アクリル系樹脂、または、ポリエステル系樹脂からなるフィルムを用いることが、好ましい。
また、このような樹脂フィルムとしては2軸延伸した樹脂フィルムを用いることもできる。
さらに、上記樹脂フィルムとしては、複数のフィルムが積層された構成を有するものであってもよい。このような複数のフィルムが積層された構成としては、例えば、無機蒸着膜を有するガスバリア性フィルムが積層された構成や、強靭性フィルムが積層された構成を例示することができる。
本発明に用いられる裏面保護シート12の厚みとしては、通常、12〜200μmの範囲内であることが好ましく、25〜150μmの範囲内であることがさらに好ましい。
本発明の太陽電池モジュール11においては、太陽光の吸収性、補強、その他の目的のもとに、さらに、他の層を任意に加えて積層することができるものである。このような他の層としては、例えば、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマー樹脂、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−アクリル酸またはメタクリル酸共重合体、メチルペンテンポリマー、ポリブテン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、ポリ塩化ビニリデン系樹脂、塩化ビニル−塩化ビニリデン共重合体、ポリ(メタ)アクリル系樹脂、ポリアクリルニトリル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、アクリロニトリル−スチレン共重合体(AS系樹脂)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS系樹脂)、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体のケン化物、フッ素系樹脂、ジエン系樹脂、ポリアセタール系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ニトロセルロース等の公知の樹脂のフィルムないしシートから任意に選択して使用することができる。
さらに、本発明の太陽電池モジュールは、その実用性を向上させるため太陽電池モジュール用付属品(以下、単に付属品と称する場合もある)が取付けられていてもよい。このような付属品としては、上記太陽電池素子により発電した電流を外部へ伝達するため配線を接続する端子ボックスや、太陽電池モジュールの強度向上等を目的として取付けられる金属フレームを挙げることができる。また、これらの端子ボックスおよび金属フレームは、シーリング剤を介して本発明の太陽電池モジュールに取り付けられていることが好ましい。
上記シーリング剤としては、例えば、シリコーン系、変性シリコーン系、ポリサルファイド系、アクリルウレタン系、ポリウレタン系、変性ポリサルファイド系、アクリル系、SBR系、ブチルゴム系の油性コーキング剤を用いることが好ましい。このようなコーキング剤は、水分の遮蔽性に優れるからである。また、このようなコーキング剤は、広く建材用途等においても用いられているものであり、汎用性が高く、本発明への適用も容易だからである。
本発明において、太陽電池モジュールの製造方法としては、上記構成を有する太陽電池モジュールを製造できる方法であれば特に限定されるものではなく、上記裏面充填材および上記前面充填材の少なくとも一方に、上記太陽電池モジュール用充填材を用いること以外は、一般的に太陽電池モジュールの作製に用いられる方法を用いることができる。特に、本発明においては、通常、透明前面基板、太陽電池モジュール用充填材、太陽電池素子、太陽電池モジュール用充填材を順次に積層し、次いで、これらを一体として、真空吸引して加熱圧着するラミネーション法が用いられる。
上記ラミネーション法を用いた際のラミネート温度は、90〜230℃の範囲内であることが好ましく、特に、110〜190℃の範囲内とすることが好ましい。また、ラミネート時間は、5〜60分の範囲内が好ましく、特に8〜40分の範囲内が好ましい。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
以下、実施例を用いることにより、本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらの例によってなんら限定されるものではない。
(シラン変性樹脂の調製)
密度0.898g/cmのメタロセン直鎖状低密度ポリエチレン100質量部に対し、ビニルトリメトキシシラン2.5質量部と、ラジカル発生剤(反応触媒)としてのジクミルパーオキサイド0.1質量部とを混合し、200℃で溶融、混練し、シラン変性樹脂を得た。
(耐候性マスターバッチの調製)
密度が0.920g/cmのチーグラー直鎖状低密度ポリエチレンを粉砕したパウダー100質量部に対して、ヒンダードアミン系光安定化剤5質量部と、リン系熱安定化剤0.5質量部とを混合して溶融・加工しペレット化することにより、耐候性マスターバッチを調製した。
(難燃剤マスターバッチAの調製)
密度が0.920g/cmのチーグラー直鎖状低密度ポリエチレンを粉砕したパウダー40質量部に対して、ハイドロタルサイトを60質量部混合して溶融・加工しペレット化した。さらにその後、90℃の乾燥オーブン中に10時間入れ、ペレットを乾燥し、水分量が0.08質量%であること確認した後、アルミ入り樹脂袋に密封梱包した。
(難燃剤マスターバッチBの調製)
前記マスターバッチAと同様の配合にてペレット化した後、乾燥オーブンに入れずにそのまま樹脂袋に梱包した。水分量が3.5質量%であることを確認した。
(三酸化アンチモン系難燃剤マスターバッチの調製)
密度が0.920g/cmのチーグラー直鎖状低密度ポリエチレンを粉砕したパウダー40質量部に対して、三酸化アンチモン(大日精化社製、ダイフネンEH−931)を60質量部混合して溶融・加工し、ペレット化したマスターバッチを得た。
(水酸化マグネシウム系難燃剤マスターバッチの調製)
密度が0.920g/cmのチーグラー直鎖状低密度ポリエチレンを粉砕したパウダー40質量部に対して、水酸化マグネシウムを60質量部混合して溶融・加工し、ペレット化したマスターバッチを得た。
(太陽電池モジュール用裏面充填材の作製)
上記シラン変性樹脂20質量部に対して、上記耐候性マスターバッチ5質量部と、添加用ポリエチレンとしての密度0.905g/cmのメタロセン直鎖状低密度ポリエチレン80質量部とを混合し、φ150mm押出し機、1000mm幅のTダイスを有するフィルム成形機を用いて、押出し温度230℃、引き取り速度2.3m/minで総厚600μmの裏面用太陽電池モジュール用充填材を作製した。
(太陽電池モジュールの作製)
厚み3mmのガラス板(透明前面基板)と、上記の厚み600μmの太陽電池モジュール用裏面充填材と、多結晶シリコンからなる太陽電池素子と、以下の実施例1及び比較例1〜3の厚み600μmの太陽電池モジュール用表面充填材と、厚み38μmのポリフッ化ビニル系樹脂シート(PVF)、厚み30μmのポリエチレンテレフタレートシートおよび厚み38μmのポリフッ化ビニル系樹脂シート(PVF)からなる積層シート(裏面保護シート)とをこの順に積層し、太陽電池素子面を上に向けて、太陽電池モジュールの製造用の真空ラミネータにて150℃で15分間圧着して、太陽電池モジュールを作製した。
[実施例1]
密度0.905g/cmのメタロセン直鎖状低密度ポリエチレン80質量部と、上記耐候性マスターバッチ5質量部と、上記難燃剤マスターバッチA20質量部とを混合して、φ150mm押出し機、1000mm幅のTダイスを有する多層フィルム成形機を用いて、押出し温度230℃、引き取り速度2.3m/minで、厚み600μmの太陽電池モジュール用充填材を作製した。
[実施例2]
実施例1で使用した難燃剤マスターバッチAの代わりに、難燃剤マスターバッチBを使用した以外は、実施例1と同様に製膜を行い、太陽電池モジュール用充填材を得た。
[比較例1]
実施例1で使用した難燃剤マスターバッチAの代わりに、三酸化アンチモン系難燃剤マスターバッチを使用した以外は、実施例1と同様に製膜を行い、太陽電池モジュール用充填材を得た。
[比較例2]
実施例1で使用した難燃剤マスターバッチAの代わりに、水酸化マグネシウム系難燃剤マスターバッチを使用した以外は、実施例1と同様に製膜を行い、太陽電池モジュール用充填材を得た。
[特性の評価]
実施例1、2および比較例1、2における太陽電池モジュール用充填材およびそれらを用いて作製した太陽電池モジュールについて、下記の試験を行った。各試験の測定結果を下記表1に示す。
(1)製膜性
上記Tダイスを有する単層フィルム成形機での製膜において、その製膜状況を目視にて確認し、結果を表1に示す。
(2)初期発電効率の測定
JIS規格C8917に基づいて、上記実施例1、2および比較例1、2の太陽電池モジュール用充填材を用いて作製した太陽電池モジュールの初期発電効率(%)を測定し、結果を表1に示す。
(3)水平燃焼試験の測定
JIS規格K7247に基づいて、上記実施例1、2および比較例1、2の太陽電池モジュール用充填材について、試験炎高さ20±1mm、ガス流量105mL/min、銅ブロックの温度上昇時間44±2秒の試験炎を用いて水平燃焼試験を行い、着火の有無を確認し、結果を表1に示す。
(4)UL94に基づく水平燃焼試験
上記実施例1、2および比較例1、2の太陽電池モジュール用充填材について、UL94に基づいて、水平燃焼試験を行い、線燃焼速度を測定し、結果を表1に示す。ここで、水平燃焼試験での評価については、HB規格に従い、25mmと100mmの標線間の線燃焼速度が75mm/min以下で、かつ100mmの標線まで延焼しない場合を○、それ以外の場合を×とした。
Figure 2010093121
透明な樹脂を有しない比較例1および2は、初期発電効率がいずれも低かった。それに対し、実施例1および2では、初期発電効率がいずれも良好であった。また、実施例2は、防火性および透明性に優れてはいるものの、実施例1と比較して製膜性において発泡があり、充填材用樹脂の水分量が0.1質量%以下である実施例1が最も良好であった。
本発明の太陽電池モジュールの一例を示す層構成の概略図である。
符号の説明
11 太陽電池モジュール
12 裏面保護シート
13 裏面充填材シート
14 太陽電池素子
15 前面充填材シート
16 透明前面基板

Claims (9)

  1. エチレン性不飽和シラン化合物およびポリオレフィン化合物を重合させてなるシラン変性樹脂を含む充填材用樹脂と、難燃剤とを含有し、透明な樹脂であることを特徴とする太陽電池モジュール用充填材。
  2. 前記難燃剤が、ハイドロタルサイトである請求項1記載の太陽電池モジュール用充填材。
  3. 前記充填材用樹脂が、前記難燃剤を含み、前記充填材用樹脂の水分量が0.1質量%以下である請求項1または2記載の太陽電池モジュール用充填材。
  4. ポリエチレン系樹脂を含有する請求項1〜3のうちいずれか一項記載の太陽電池モジュール用充填材。
  5. Si(珪素)が、重合Si量として8〜3500ppmの範囲内で含有されている請求項1〜4のうちいずれか一項記載の太陽電池モジュール用充填材。
  6. 光安定化剤、紫外線吸収剤、熱安定化剤および酸化防止剤からなる群から選ばれる少なくとも1種の添加剤を含有する請求項1〜5のうちいずれか一項記載の太陽電池モジュール用充填材。
  7. ゲル分率が、30%以下である請求項1〜6のうちいずれか一項記載の太陽電池モジュール用充填材。
  8. 裏面保護シートと、
    前記裏面保護シート上に形成された裏面充填材シートと、
    前記裏面充填材シート上に形成された太陽電池素子と、
    前記太陽電池素子上に形成された前面充填材シートと、
    前記前面充填材シート上に形成された透明前面基板と、を有し、
    前記前面充填材シートと前記裏面充填材シートのうち少なくとも1つが、請求項1〜7のうちいずれか一項記載の太陽電池モジュール用充填材であることを特徴とする太陽電池モジュール。
  9. 前記前面充填材シートが、請求項1〜7のうちいずれか一項記載の太陽電池モジュール用充填材である請求項8記載の太陽電池モジュール。
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