JP2010090562A - 矩形トンネルおよび矩形トンネルの構築工法 - Google Patents

矩形トンネルおよび矩形トンネルの構築工法 Download PDF

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Abstract

【課題】矩形トンネルをシールド工法によって効率的に構築できる矩形トンネルの構築工法を提供する。
【解決手段】矩形トンネルAの天井部と床部にそれぞれ設置された頂版ピース1および床版ピース2と、矩形トンネルAの左右側壁部にそれぞれ設置された左右側壁ピース3,3とから構成する。左右側壁ピース3の上下両端部に矩形トンネルAの掘進方向に連続する凹溝3a,3aをそれぞれ設ける。頂版ピース1および床版ピース2のトンネル幅手方向の両端部にそれぞれ突起1a,1aと突起2a,2aをそれぞれ設ける。凹溝3aと突起1a、凹溝3aと突起2aをそれぞれ嵌合する。各接合部に接合部の外周を取り巻くように管状に形成された補強枠4を取り付ける。
【選択図】図1

Description

本発明は矩形トンネルおよび矩形トンネルの構築工法に関し、道路や鉄道、あるいは共同溝などとして利用される矩形トンネルをシールド工法によって構築することができる。
地下トンネルの構築には、一般にトンネルの高さと同等以上の土被りが必要とされ、その点、矩形トンネルは必要内空が同じ円形トンネルに比べて、掘削断面およびトンネルの高さが共に小さいため、掘削土量が少なく土被りも浅くてすみ、また駅部も浅い位置に建設できる等のメリットがある。
また、矩形トンネルの地山の覆工には円形トンネルと異なり、一般にプレキャストコンクリート製の頂版と床版をそれぞれ1ピース、側壁版2ピースの計4ピースの覆工(PC)版を用いる場合が多く、各ピース間は継手ボルト等によって接合されている。
例えば、特許文献1には、道路や水路などとして利用されるボックスカルバートであって、頂壁部と両側壁部と底壁部とからなり、頂壁の両端部が厚く形成されたものが記載されている。
また、特許文献2には、断面凹形に形成されたプレキャストコンクリート製の一対の側壁部材の上端部間に、断面凹形に形成されたプレキャストコンクリート製の頂版部材を凹部が外側を向くように張架する大型ボックスカルバートの構築方法が記載されている。
さらに、特許文献3には、トンネルの天井部と床部の地山を、それぞれトンネルの幅方向に連続するトンネル構築用のプレキャスト梁とプレキャスト床版によって覆工し、左右側壁部の地山をトンネル構築用のプレキャスト柱によって覆工するトンネルの構築方法が記載されている。
特開2001−303654号公報 特開2004−218372号公報 特開2007−56512号公報
しかし、矩形トンネルの構築には、地山の覆工に上記するような大型覆工版が用いられることから、狭いトンネル内での作業を強いられるシールド工法では、分割の多いセグメントが多く用いられ、大型のPC版を使って矩形トンネルを効率的に構築することはきわめて困難であった。
このため、これまで、矩形トンネルはほとんど比較的浅い位置に開削工法によって構築されており、したがって過密化した都市部において完全な矩形のトンネルをシールド工法によって構築することはほぼ難しかった。
また、矩形トンネルは円形トンネルと異なり、大きな曲げ力が作用するため、特に各ピース間の継手が強度上の弱点とされており、高価なセグメントとなる場合が多かった。また、効果的な継手方法もなかった。
本発明は、以上の課題を解決するためになされたもので、矩形トンネルをシールド工法によって効率的に構築できる矩形トンネルおよび矩形トンネルの構築工法を提供することを目的とする。
請求項1記載の矩形トンネルの構築工法は、トンネルの幅方向の両端部に継手を有し、前記トンネルの天井部と床部にそれぞれ設置される頂版ピースおよび床版ピースと、前記トンネルの高さ方向の上下両端部に前記継手に接続される継手を有し、前記トンネルの左右側壁部にそれぞれ設置される左右側壁ピースとからなる矩形トンネルの構築工法であって、シールド機によってトンネルを掘進する工程、前記頂版ピース、床版ピースおよび左右側壁ピースをそれぞれ前記トンネルの掘進方向に向け、前記シールド機のテール部まで移送する工程、前記頂版ピースと床版ピースをそれぞれ水平方向に旋回および上下方向に揺動させながら前記トンネルの幅方向に向きを変える工程、前記頂版ピースと床版ピースを前記トンネルの天井部と床部にそれぞれ設置する工程、前記左右側壁ピースを前記トンネルの左右側壁部にそれぞれ立て起こす工程、前記左右側壁ピースを前記頂版ピースと床版ピースとの間にそれぞれ設置し、前記継手どうしを接合する工程からなることを特徴とするものである。
本発明は、矩形断面のトンネルをシールド工法によって効率的に構築することを可能にし、これにより過密化した都市部においても地下トンネルを経済的に構築できるようにしたものである。
本発明によれば、トンネル内に搬入した頂版、床版および左右側壁の各ピースをトンネルの掘進方向に向けてシールド機のテール部まで吊って移送し、そこで、頂版および床版の各ピースは水平方向に旋回および両端を適当に揺動 (上げ下げ)して周囲をかわしながらトンネルの幅方向に向きを変え、そして、それぞれトンネルの天井部と床部に設置することにより頂版ピースと床版ピースを効率的に設置することができる。
また、左右側壁ピースは、トンネルの左右側壁部にそれぞれ建て起し、そのまま頂版ピースと床版ピースとの間にスライドさせて設置することにより効率的に設置することができ、同時に左右側壁ピースの上下継手と頂版ピースおよび床版ピースの継手を互いに接合することにより各ピース間の接合も容易に行うことができる。
この場合の接合部の構造としては、雄継手と雌継手を互いに嵌合させて継手どうしを接合する構造、あるいは継手どうしを単純に突き合せて接合する構造、さらにはこれらの接合部の構造において、接合部に接合部の外周を取り巻くように管状に形成された補強枠を取り付ける構造のもの等が挙げられる。
また、接合部に補強枠を取り付ける接合構造において、補強枠の内側に固化材を充填して接合部を完全な剛接合とすることもできる。この場合の補強枠は表面に突起を有する縞鋼板や突起付き鋼板によって内面に凹凸を有するように形成すれば、補強枠と継手接合部との完全な一体化を図ることができる。
なお、本発明は、シールド機のテール部という限られた空間において大型(PC)覆工版を地中に設置することから、各ピースを地中に設置する際に一度に多数の推進ジャッキを引抜く必要があるため、主として切羽が安定した場所に適用される開放型シールド工法、または土被りの比較的浅いシールド工法に適している。
請求項2記載の矩形トンネルの構築工法は、請求項1記載の矩形トンネルの構築工法において、側壁ピースに予め取り付けておいた補強枠を側壁ピースの長手方向にスライドさせて接合部の外周に設置する工程を有することを特徴とするものである。
各ピース間の接合は、接合プレート等の接合部材を接合部の周囲に接合部を取り巻くように取り付けるのが最も効果的と考えられるが、通常、接合部の切羽側とトンネルの中心側に面する側は、接合プレート等を添え付け、接合ボルト等によって直接接合できるが、接合部の坑口側と地山側は直接接合できないため、接合部の全周を直接接合して補強できない。
本発明によれば、各ピース間の接合部の外周を容易に接合することができ、しかもその補強効果もきわめて大きい。また、継手接合部と補強枠との間に固結材を充填することにより補強効果をさらに高めることができる。また、補強枠の内周面が凹凸状に形成されていれば、固結材の付着力が著しく高められ、補強枠による接合部の補強効果を一層高めることができる。
なお、この場合の補強枠は表面に突起を有する縞鋼板や突起付き鋼板によって内面に凹凸を有するように形成すれば、補強枠と継手接合部との完全な一体化を図ることができる。
請求項3記載の矩形シールドトンネルの構築工法は、請求項1または2記載の矩形シールドトンネルの構築工法において、継手の一方はトンネルの掘進方向に連続する凹溝であり、他方は前記凹溝と嵌合する突起であることを特徴とするものである。
本発明は、頂版ピースと床版ピースとの間に左右の側壁ピースをスライドさせて設置する際に、側壁ピースの設置と同時に側壁ピースの継手と頂版ピースおよび床版ピースの継手どうしを容易に接合できるようにしたものである。
本発明によれば、継手の一方はトンネルの掘進方向に連続する凹溝で、他方は前記凹溝と嵌合する突起であることにより、側壁ピースをトンネルの坑口側にスライドさせるだけで双方の継手どうしを容易に接合することができる。なお、この場合の凹溝と突起はいずれのピースに形成されていてもよい。
請求項4記載の矩形トンネルの構築工法は、請求項2または3に記載の矩形トンネルの構築工法において、補強枠は、継手接合部の外周を取り囲む管状に形成してあることを特徴とするものである。この場合の補強枠としては、例えば鋼板などから側壁ピースの長手方向に貫通する筒状に形成されたもの等がある。また、補強枠の内周面に突起を設けてもよい。突起付き補強枠は縞付き鋼板などから形成することができる。
請求項5記載の矩形シールドトンネルは、トンネルの天井部と床部にそれぞれ設置された頂版ピースおよび床版ピースと、前記トンネルの左右側壁部にそれぞれ設置された左右側壁ピースとから構成され、かつ前記左右側壁ピースの上下両端部と前記頂版ピースおよび床版ピースのトンネル幅手方向の両端部にそれぞれ形成された継手どうしを互いに接合してなる矩形トンネルであって、前記接合部に接合部の外周を取り巻くように管状に形成された補強枠が取り付けられてなることを特徴とするものである。
本発明は、特に各ピース間の接合を強固なものとすることにより、大型矩形トンネルの構築、深い位置での矩形トンネルの構築をも可能にしたものである。
矩形トンネルには、円形トンネルとは異なり大きな曲げ力が作用し、特にピース間の接合部が強度的に弱く、矩形トンネルの大型化、深い位置での構築は不可能であったが、本発明によれば、ピース間の継手接合部の全周面を補強枠によって直接接合できることにより各ピース間の接合を強固に行なうことができ、これにより矩形トンネルの大型化、深い位置での構築が可能である。
この場合の補強枠としては、例えば鋼板などから側壁ピースの長手方向に貫通する筒状に形成されたもの等がある。また、補強枠の内周面に突起を設けてもよい。突起付き補強枠は縞付き鋼板などから形成することができる。
本発明によれば、トンネル内に搬入した頂版、床版および左右側壁の各ピースをトンネルの掘進方向に向けてシールド機のテール部まで吊って移送し、そこで、頂版および床版の各ピースは水平方向に旋回および両端を適当に揺動(上げ下げ)して周囲をかわしながらトンネルの幅方向に向きを変え、そして、トンネルの天井部と床部に設置することにより頂版ピースと床版ピースを効率的に設置することができる。
また、左右側壁ピースは、トンネルの左右側壁部に建て起し、そのまま頂版ピースと床版ピース間にスライドさせて設置することにより効率的に設置することができ、同時に左右側壁ピースの継手と頂版ピースおよび床版ピースの継手どうしを互いに接合することにより各ピース間の接合も容易に行うことができる。
よって、本発明によれば、狭いトンネル内での作業を強いられるシールド工法によっても矩形トンネルを構築することがでかき、これにより過密化した都市部においても地下トンネルを経済的に構築することができる。
また、各ピース間の接合は、接合部の全面を補強枠によって直接接合できることにより各ピース間の接合を強固に行なうことができ、これにより矩形トンネルの大型化、深い位置での構築も可能である。
図1−図4は矩形シールドトンネルの一実施形態を示し、図において、矩形断面に掘進されたトンネルAの天井部と床部の地山はそれぞれ頂版ピース1と床版ピース2によって覆工され、トンネルAの左右側壁部の地山は側壁ピース3によって覆工されている。
頂版ピース1と床版ピース2は、共にトンネルAの幅方向に細長い矩形版状に成形され、左右側壁ピース3はトンネルAの高さ方向に細長い矩形版状に成形されている。なお、ここで「版」には断面の横幅が高さとほぼ等しいものも含む。
頂版ピース1の長手方向の両端部(トンネルAの幅方向の両端部)には突起1aが、床版ピース2の長手方向の両端部(トンネルAの幅方向の両端部)には突起2aがそれぞれ側壁ピース3側にほぼ直角に突設されている。
また、左右側壁ピース3の上下両端部(トンネルAの高さ方向の上下両端部)には頂版ピース1の突起1aと床版ピース2の突起2aと嵌合する凹溝3a,3aがそれぞれ突設されている。
突起1aと突起2aは共にトンネルAの掘進方向に細長い矩形断面形に形成され、凹溝3aはトンネルAの掘進方向に連続する細い溝状に形成されている。
そして、突起1aと上端側の凹溝3a、突起2aと下端側の凹溝3aは、側壁ピース3を頂版ピース1と床版ピース2間にトンネルAの坑口方向にスライドさせて押し込むことにより嵌合されている。
また、こうして互いに嵌合された突起1aと凹溝3aとの接合部、および突起2aと凹溝3aとの接合部に接合部の周囲を取り巻くように形成された補強枠4がそれぞれ取り付けられ、さらに突起1aと凹溝3aとの間隙、突起2aと凹溝3aとの間隙、およびこれらの外周と補強枠4との間隙にエポキシモルタル等の無収縮性の急結固化材5がそれぞれ充填されている。なお、急結固化材5は接合部の止水を兼ねたものである。
なお、図5(a)−(c)は、頂版ピース1および床版ピース2と左右側壁ピース3との接合部の構造の他の例を示し、左右側壁ピース3の上下両端部にも凹溝3aに代えて突起1aおよび2aと同じ形状の突起3b,3bが突設されている。
そして、突起3bと1a、突起3bと2aをそれぞれ突き合わせられ、かつ突合せ部に補強枠4が取り付けられ、さらにこれらの外周と補強枠4との間隙にエポキシモルタル等の無収縮性の急結固化材5がそれぞれ充填されている。
こうして、頂版ピース1と左右側壁ピース3、および床版ピース2と左右側壁ピース3はそれぞれ一体に接合されていることにより、頂版ピース1と床版ピース2と左右側壁ピース3,3とから1リングが構成されている。
また、トンネルAの掘進方向に隣接して設置された各リング間の頂版ピース1同士、床版ピース2同士および側壁ピース3同士は、トンネルAの掘進方向に挿通されたPC鋼材からなる複数の緊張材6によってそれぞれ互いに接合されている。
さらに、各リング間の中央に互いに嵌合するほぞ7aとほぞ溝7bが設けられ、各リング間の外周側にシール溝(図省略)が設けられ、このシール溝にシール材(図省略)が取り付けられ、こうして各リング間の止水と一体化が図られている。
なお、頂版ピース1、床版ピース2および左右側壁ピース3は、それぞれ突起1a,2aおよび凹溝3aと共にRC構造、またはプレストレス若しくはポストテンション構造のプレキャストコンクリートによって成形されている。
また、補強枠4は鋼板などから側壁ピース3の長手方向に貫通する矩形の管状に形成され、かつ側壁ピース3の上端部および下端部の凹溝3aより中央寄りに固定ボルト(図省略)等によって仮固定されている。
そして、突起1aと凹溝3aおよび突起2aと凹溝3aをそれぞれ嵌合させた後、仮止めボルトを外して凹溝3a側にスライドさせることにより各継手接合部に嵌め込まれている。また、緊張材6は1リングごとにカプラー8を介して接続しながらトンネルAの掘進方向に挿通されている。
図7−図10は、上記した矩形トンネルを構築する矩形トンネルの構築工法の一実施形態を示し、図において、符号9はトンネルAを矩形断面形に掘進するシールド機、10は頂版ピース1、床版ピース2および側壁ピース3をそれぞれ吊ってトンネルAの天井部、床部および左右側壁部の地山にそれぞれ設置するための坑内移動式クレーンである。
なお、頂版ピース1、床版ピース2および側壁ピース3をトンネルAの坑口から切羽まで搬送するには、バッテリロコと台車などを利用する。
シールド機9は切羽側にカッター(図省略)を、テール部に推進ジャッキ11と組立てエレクター(図省略)をそれぞれ備えている。
推進ジャッキ11は既に設置されている頂版ピース1、床版ピース2および左右側壁ピース3を反力受けにしてシールド機9を推進させるためのジャッキであり、テール部の周方向に一定間隔おきに複数取り付けられている。
組立てエレクターは、頂版ピース1、床版ピース2および側壁ピース3をそれぞれ把持し、トンネルAの天井部、床部および側壁部の地山に設置するための組立装置であり、各ピースの位置を調整するための調整機構を備えている。
次に、本発明の施工手順を説明する。
(1) 最初に、シールド機9によってトンネルAを所定長掘進する。この場合、既に設置されている頂版ピース1、床版ピース2および左右側壁ピース3を反力受けにして推進ジャッキ11を作動させ、かつカッターで切羽を切削しながらシールド機9を推進させることによりトンネルAを掘進することができる。
(2) 次に、シールド機9のテール部近くまで搬送された頂版ピース1、床版ピース2および左右側壁ピース3,3を、既にトンネルAの地山に組み込まれている頂版ピース1、床版ピース2および左右側壁ピース3,3の切羽側にそれぞれ設置する。
(3) この場合、最初に、坑内移動式クレーン10によって床版ピース2をその長手方向をトンネルAの掘進方向に向けてほぼ水平に吊り、シールド機9のテール部まで移送する。そして、床版ピース2の先端がシールド機6のテール部内に達したら、そこで床版ピース2を水平にほぼ90度旋回させることによりトンネルAの幅方向に吊り直し、そしてトンネルAの底部にセットする。
(4) その際、床版ピース2の両端がトンネルAの地山や既に設置されている左右の側壁ピース3,3にぶつからないように、床版ピース2の両端を適当に上げ下げしながら床版ピース2を水平に旋回させる。また、既に設置されている床版ピース2を押し付けている推進ジャッキ11はシールド機9側に縮めておく。そして、床版ピース2の設置が完了したら床版ピース2に推進ジャッキ11を押し付ける。
(5) 次に、坑内移動式クレーン10によって頂版ピース1を、その長手方向をトンネルAの掘進方向に向けてほぼ水平に吊り、シールド機9のテール部まで移送する。そして、頂版ピース1の先端がシールド機9のテール部内に到達したら、そこで頂版ピース1を水平にほぼ90度旋回させることによりトンネルAの幅方向に吊り直し、そして組立てエレクターによってトンネルAの天井部の地山に支持させておく。
(6) その際、頂版ピース1の両端がトンネルAの地山や既に設置されている左右の側壁ピース3,3にぶつからないように、頂版ピース1の両端を適当に上げ下げしながら頂版ピース1を水平に旋回させる。また、既に設置されている頂版ピース1を押し付けている推進ジャッキ11はシールド機9側に縮めておく。そして、頂版ピース1の設置が完了したら頂版ピース1に推進ジャッキ11を再び押し付ける。
(7) 次に、坑内移動式クレーン10によって側壁ピース3を、その長手方向をトンネルAの掘進方向に向けてほぼ水平に吊り、シールド機10のテール部まで移送する。そして、そこで立て起こし組立てエレクターで把持し、トンネルAの一方の側壁部に建て付ける。
(8) 次に、側壁ピース3をトンネルAの坑口方向にスライドさせて頂版ピース1と床版ピース2間に設置すると共に、上下の凹溝3a,3aと突起1aおよび突起1bを嵌合させる。
(9) その際、頂版ピース1と側壁ピース2の位置調整をそれぞれの組立てエレクターで行いながら、側壁ピース3を頂版ピース1と床版ピース2間にスライドさせて押し込むことにより、上下の凹溝3a,3aと突起1a,2aとをスムーズに嵌合させることができる。こうして一方の側壁ピース3の設置が完了したら、他方の側壁ピース3を同様にして設置する。
(10) 次に、各補強枠4を仮止めしている固定ボルトを外して各補強枠4の固定を解除する。そして、側壁ピース3の下端側に取り付けられている補強枠4は押し下げ、側壁ピース3の上端側に取り付けられている補強枠4は押し上げてそれぞれ各接合部に設置する。そして、各接合部に急結固化材5を充填する。
(11) 次に、頂版ピース1、床版ピース2および左右の側壁ピース3,3を既に設置されている頂版ピース1、床版ピース2および左右の側壁ピース3,3と緊張材6によってそれぞれ結合する。こうして、1リングの頂版ピース1、床版ピース2および左右の側壁ピース3,3の設置が完了したことになる。
(12) 以下、同様にしてシールド機9によるトンネルAの掘進と頂版ピース1、床版ピース2および左右の側壁ピース3,3によるトンネルAの覆工を交互に行なって矩形トンネルAの全長を構築することができる。
本発明は、矩形トンネルもシールド工法によってきわめて効率的に構築することができる。
シールド工法によって構築された矩形トンネルの一部斜視図である。 矩形トンネルの側壁部に設置された側壁ピースと頂版ピースおよび床版ピースとの接合部を示し、(a)はトンネルの軸直角方向の一部縦断面図、(b)はトンネルの軸方向の一部縦断面図である。 矩形トンネルの天井部、床部および左右側壁部に設置される頂版ピース、床版ピースおよび左右側壁ピースを示す正面図である。 側壁ピースを示し、(a)は補強枠が取り付けられた側壁ピースの一部斜視図、(b)は取り外された補強枠と側壁ピースの一部斜視図である。 (a)は、矩形トンネルの天井部、床部および左右側壁部に設置される頂版ピース、床版ピースおよび左右側壁ピースを示す正面図、(b),(c)は頂版ピースと側壁ピースの継手どうしの接合部を示し、(b)は接合前の状態を、(c)は接合状態を示す断面図である。 トンネルの掘進方向に隣接するリング同士の継手方法を示し、(a)は頂版ピースの一部正面図、(b),(c)はそれぞれ(a)におけるイ−イ線断面図、ロ−ロ線断面図である。 矩形トンネルの構築工法を示すトンネルの軸方向の縦断面図である。 矩形トンネルの構築工法を示すトンネルの軸直角方向の縦断面図である。 矩形トンネルの構築工法を示すトンネル軸直角方向の水平断面図である。 側壁ピースの設置方法を示し、(a)は側壁ピースを設置する前を示す一部斜視図、(b)は側壁ピースを設置した後を示す一部斜視図である。
符号の説明
A 矩形トンネル
1 頂版ピース
2 床版ピース
3 側壁ピース
4 補強枠
5 急結固化材
6 緊張材
7a ほぞ(継手)
7b 凹溝(継手)
8 カプラー
9 シールド機
10 坑内移動式クレーン
11 推進ジャッキ

Claims (5)

  1. トンネルの幅方向の両端部に継手を有し、前記トンネルの天井部と床部にそれぞれ設置される頂版ピースおよび床版ピースと、前記トンネルの高さ方向の上下両端部に前記継手に接続される継手を有し、前記トンネルの左右側壁部にそれぞれ設置される側壁ピースとからなる矩形トンネルの構築工法であって、シールド機によってトンネルを掘進する工程、前記頂版ピース、床版ピースおよび左右側壁ピースをそれぞれ前記トンネルの掘進方向に向け、前記シールド機のテール部まで移送する工程、前記頂版ピースと床版ピースをそれぞれ水平方向に旋回および上下方向に揺動させながら前記トンネルの幅方向に向きを変える工程、前記頂版ピースと床版ピースを前記トンネルの天井部と床部にそれぞれ設置する工程、前記左右側壁ピースを前記トンネルの左右側壁部にそれぞれ立て起こす工程、前記左右側壁ピースを前記頂版ピースと床版ピースとの間にそれぞれ設置し、前記継手どうしを接合する工程からなることを特徴とする矩形トンネルの構築工法。
  2. 側壁ピースに予め取り付けておいた補強枠を側壁ピースの長手方向にスライドさせて継手接合部の外周に設置する工程を有することを特徴とする請求項1記載の矩形トンネルの構築工法。
  3. 継手の一方はトンネルの掘進方向に連続する凹溝であり、他方は前記凹溝と嵌合する突起であることを特徴とする請求項1または2記載の矩形トンネルの構築工法。
  4. 補強枠は、継手接合部の外周を取り囲む管状に形成してあることを特徴とする請求項2または3記載の矩形トンネルの構築工法。
  5. トンネルの天井部と床部にそれぞれ設置された頂版ピースおよび床版ピースと、前記トンネルの左右側壁部にそれぞれ設置された左右側壁ピースとから構成され、かつ前記左右側壁ピースの上下両端部と前記頂版ピースおよび床版ピースのトンネル幅手方向の両端部にそれぞれ形成された継手を互いに接合してなる矩形トンネルであって、前記継手接合部に継手接合部の外周を取り巻くように管状に形成された補強枠が取り付けられてなることを特徴とする矩形トンネル。
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