JP2010090102A - 環状化合物の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】触媒を再利用することができる簡単な方法で、求核基を有するアルケン化合物のα位を分子内環状化できる工業的な方法の提供。
【解決手段】OH基等の求核基を有する特定のアルケン化合物を、アルミノシリケートと接触させて分子内環状化して、一般式(2)で表される環状化合物を製造する。
Figure 2010090102

(式中、Rはアルキル基又はアルコキシ基を示す。前記アルキル基及びアルコキシ基は水素原子が置換されていてもよい。nは2以上の整数を示す。YはO、O−C(=O)、S又はNHを示す。)
【選択図】なし

Description

本発明は、求核基を有するアルケン化合物のα位を分子内環状化してなる環状化合物の製造方法に関する。
従来、α−アルキルスチレン誘導体のα位を環化する方法としては、例えば下記式(8)で表される化合物にオキシ水銀−脱水銀を行う(マルコウニコフ型反応)ことにより、下記式(9)で表される環状化合物を得る方法(以下、「反応A」という)が知られている(非特許文献1)。
Figure 2010090102
J.Chem.Soc.,Perkin Trans.2,1997,1143−1146
上記反応Aを用いる方法は、以下のような問題点を有する。すなわち、酢酸水銀(Hg(OAc))を使用することから、反応終了後水銀をろ過等により除去する必要がある。また、該反応で試薬として用いるNaBHは、吸湿性が強く、空気中の水分を吸って分解する等安定性が悪いうえに高価であるという問題がある。更にまた、NaBHを添加する際、室温から0℃まで冷却する必要がある。また、触媒としてNaBHを再利用するのは不可能である。また、生成物を得るために溶媒抽出をしなければならない等の多くの問題点がある。更に、式(8)中のアルキレン鎖が長くなると、二重結合のβ位が攻撃されて環の大きさが異なる異性体が生成しやすくなることから、工業的に不利な製造方法である。
従って、本発明の目的は、上記従来技術の問題点に鑑み、触媒を再利用することができ、かつ簡単な方法で、求核基を有するアルケン化合物のα位を分子内環状化できる工業的な方法を提供することにある。
本発明者らは、かかる課題を解決すべく、鋭意研究を重ねた結果、アルミノシリケートを環化反応の触媒として使用することで、水銀や電解反応を使用することなく求核基を有するアルケン化合物のα位環状化(マルコウニコフ型反応)が進行し、触媒が再利用でき、環の大きさが異なる異性体等の副生成物の生成も少なくなることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、下記一般式(1)
Figure 2010090102
(式中、Rはアルキル基又はアルコキシ基を示し、XはOH基、COOH基、SH基、及びNH基からなる群より選ばれるいずれか1種の求核基を示す。前記アルキル基及びアルコキシ基は水素原子が置換されていてもよい。nは2以上の整数を示す。)
で表される求核基を有するアルケン化合物を、アルミノシリケートと接触させて分子内環状化し、前記環状化した化合物が下記一般式(2)で表される化合物であることを特徴とする環状化合物の製造方法を提供するものである。
Figure 2010090102
(式中、Rはアルキル基又はアルコキシ基を示す。前記アルキル基及びアルコキシ基は水素原子が置換されていてもよい。nは2以上の整数を示す。YはO、O−C(=O)、S又はNHを示す。)
本発明の製造方法は、触媒としてアルミノシリケートを用いて接触させるだけで、求核基を有するアルケン化合物のα位を環状化することができ、また触媒であるアルミノシリケートを容易に再利用することができ、さらに環の大きさが異なる異性体やアルデヒド体等の副生成物の生成も少なく、かつ安価で経済的な方法である。
本発明の製造方法は、下記一般式(1)
Figure 2010090102
(式中、Rはアルキル基又はアルコキシ基を示し、XはOH基、COOH基、SH基、及びNH基からなる群より選ばれるいずれか1種の求核基を示す。前記アルキル基及びアルコキシ基は水素原子が置換されていてもよい。nは2以上の整数を示す。)で表される求核基を有するアルケン化合物を、アルミノシリケートと接触させて分子内環状化し、前記環状化した化合物が下記一般式(2)で表される化合物であることを特徴とする環状化合物の製造方法である。
Figure 2010090102
(式中、Rはアルキル基又はアルコキシ基を示す。前記アルキル基及びアルコキシ基は水素原子が置換されていてもよい。nは2以上の整数を示す。YはO、O−C(=O)、S又はNHを示す。)
一般式(1)中のRはアルキル基又はアルコキシ基である。
アルキル基としては、特に制限されるものではないが、炭素数1〜20の直鎖状又は分岐鎖状のアルキル基が好ましく、炭素数1〜10の直鎖状又は分岐鎖状のアルキル基がより好ましい。より具体的には、好ましいアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、iso−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基が挙げられる。
アルコキシ基としては、特に制限されるものではないが、例えば、メトキシ基、エトキシ基が好ましいものとして挙げられる。
がベンゼン環に結合する位置は、2位、3位、4位のいずれでもよいが、4位が好ましい。
また、前記アルキル基及びアルコキシ基は水素原子が置換されていてもよい。該置換基の種類としては特に制限されるものではないが、例えば、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子等が挙げられる。ここで、置換基としてのアルキル基及びアルコキシ基としては、前記Rとしてのアルキル基及びアルコキシ基と同様のものが挙げられる。またハロゲン原子としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子等が挙げられる。
また、一般式(1)中、nは2以上の整数であり、好ましくは2〜6の整数であり、特に好ましくは2〜4の整数である。nが2〜6であれば、環の大きさが異なる異性体やアルデヒド体等の副生成物の生成が少なく、高い転化率、収率で環状化合物を製造することができる。
一般式(1)中、XはOH基、COOH基、SH基、及びNH基からなる群より選ばれるいずれか1種の求核基を示す。
一般式(2)中のRは、前記一般式(1)中のRと同じである。
一般式(2)中のnは、前記一般式(1)中のnと同じである。
また、一般式(2)中のYはO(酸素)、O−C(=O)、S(硫黄)又はNHを示し、このO、S、O−C(=O)、NHは、一般式(1)中のXのOH基、COOH基、SH基又はNH基にそれぞれ対応したものになる。
本発明で環化反応の触媒として使用するアルミノシリケートは、合成品に限らず天然品であっても差し支えないが、品質上の面からA型、P型、X型またはY型結晶系の合成ゼオライト、その他ソーダライト、アナルサイム、モルデナイト、ハイシリカゼオライト等の合成品が好適に用いられる。これらは、アルカリ金属またはアルカリ土類金属で一部置換したものであってもよい。かかるアルミノシリケートは、結晶質であっても非晶質であってもよい。
更にまた、アルミノシリケートは、原料となる前記求核基を有するアルケン化合物(以下、「アルケン化合物」と略記することがある)の求核基の酸性度に応じて適宜選択することが好ましい。
即ち、一般式(1)中のXがOH基、COOH基、又はSH基であるときは、酸性アルミノシリケート(H型アルミノシリケート)を使用することが好ましい。該酸性アルミノシリケート(H型アルミノシリケート)としては、特にY型結晶系の合成ゼオライト(以下、酸性ゼオライト(HY)と略記することがある。)が好ましい。
一方、一般式(1)中のXがNH基であるときは、中性乃至塩基性のアルミノシリケートを使用することが好ましい。中性乃至塩基性のアルミノシリケートとしては、フォージャサイト型のアルカリ金属ゼオライトが好ましい。
アルミノシリケートの添加量は、特に制限されないが、原料となる前記アルケン化合物1質量部に対し、100質量部以下、特に20質量部以下、特に好ましくは10質量部が好ましい。
また、該アルミノシリケートは、反応に使用する前に加熱処理等により脱水したものが好ましい。加熱処理は使用する前記アルケン化合物の種類によって異なるが、アルミノシリケート中に存在する有機物が焼失すればよく、例えば、500℃で15時間程度焼成すればよい.
該アルミノシリケートを再使用する場合は、加熱処理をすればよい.
反応は、例えば、原料となる前記アルケン化合物を溶媒に溶解させ、該溶液にアルミノシリケートを粉末として添加し、攪拌させることで、前記アルケン化合物をアルミノシリケートと接触させながら環化反応を行う方法が適用できる(以下、「A法」と呼ぶこともある)。
かかる反応において、アルミノシリケートは、原料を溶解させた溶液に予め添加すればよい。なお、該アルミノシリケートをカラムに充填し、原料を含む溶液をポンプでカラムへ送液しカラム内を循環させながら反応を行ってもよい。
また、反応は、前記アルケン化合物を溶媒に溶解させた溶液とアルミノシリケートを前記手段にて接触させて、一旦、アルミノシリケートに前記アルケン化合物を保持させた後、固液分離して該アルミノシリケートを回収し、該回収したアルミノシリケートを反応場としてそのまま環化反応を行う方法も適用することができる(以下、「B法」と呼ぶこともある)。
前記アルケン化合物を溶解させる溶媒は、該アルケン化合物を溶解することができ、該アルケン化合物と反応生成物に対して不活性な溶媒であれば特に制限されるものではないが、例えばn−ヘキサン、シクロヘキサン、トルエン、ベンゼン、アセトン、ジクロロメタン等が挙げられる。このうち、シクロヘキサン、ジクロロメタンが好ましい。なお、A法においては、後述するマイクロウェーブ照射により加熱処理を行う場合は、反応効率を上げるため前記溶媒と水との混合溶媒を用いてもよい。
反応は、原料の前記アルケン化合物の構造によっては、反応中に副反応を抑える必要がある場合があるため、不活性雰囲気下で反応を行うことが好ましい。不活性雰囲気とは、例えば窒素雰囲気等が挙げられる。
更に、反応は暗所下で攪拌することにより行うことが好ましく、このようにすることで、反応中に副反応を抑えることができる。暗所での反応とは、反応容器を光から遮断して反応させることを意味する。
反応温度は、使用する前記アルケン化合物の種類によって異なるが、多くの場合、20℃〜使用する溶媒の沸点までで行うことが好ましい。すなわち、反応温度は、一般式(1)中のアルキレン鎖長によって変わるが、鎖長が長い程、高温で反応する必要がある。例えば、一般式(1)中のnが2の場合は、室温付近でも環状化が十分進み、nが4の場合は、50℃程度の温度で反応が十分進む。
本発明では、加熱を要する場合は、マイクロウェーブ照射を行う方法も用いることができる。該マイクロウェーブ照射による加熱処理を行うことにより、反応時間を短縮することができ、効率よく反応を行うことができる。マイクロウェーブ照射は、前記アルケン化合物を保持したアルミノシリケートを加熱処理するもので、本発明の効果を損なわないものであれば使用する装置等は制限されない。例えば実験や工業用の市販のマイクロウェーブ装置に限らず、2.45GHzの周波数が発生可能な一般家庭の電子レンジであってもよい。
マイクロウェーブ照射の条件は、300〜500Wで行うことが好ましい。
また、反応時間は、環化反応が進行すれば特に制限されないが、多くの場合、10分以上、好ましくは30分〜24時間程度である。マイクロウェーブ照射による加熱処理を行った場合は、反応時間は前記範囲に限らず、多くの場合30分以下、好ましくは5分以下まで短縮することができる。反応の終了は、例えば、薄層クロマトグラフィーで判断することができる。
反応終了後、反応溶液をろ過し、アルミノシリケートを分離することにより、目的とする環状化合物を得ることができる。ろ過を行う時は、大気中で特に光を遮断しなくてよい。
前記A法において、アルミノシリケートの細孔内に保持された原料のアルケン化合物は分子内付加反応により環状化合物へ随時転換するが、生成した環状化合物もアルミノシリケートの細孔内にそのまま保持される場合がある。本発明において、該生成した環状化合物がアルミノシリケートの細孔内に保持されたもの、或いは前記B法でアルミノシリケートを反応場としてそのまま環化反応を行ったものは、反応終了後、生成された環状化合物をアルミノシリケートから抽出して、該環状化合物を回収する工程を設けることが好ましい。
前記抽出方法としては、該アルキミノシリケートを所望の有機溶媒で抽出する方法を用いることができる。なお、この有機溶媒での抽出の際に、超音波処理を併用して行うことにより、一層効率的に抽出を行うことができる。前記抽出に用いる溶媒としては、生成する環状化合物を溶解できるものであれば特に制限はないが、例えば、n−ヘキサン、シクロヘキサン、トルエン、ベンゼン、アセトン、ジクロロメタン等が挙げられる。このうち、ジクロロメタンが好ましい。抽出操作終了後、抽出液からアルキミノシリケートを常法により固液分離して除去し、抽出液から溶媒を蒸留等により常法により除去して目的とする環状化合物を得ることができる。
また、副生成物から目的とする環状化合物を分離する方法としては、例えばHPLCによって分離する方法が挙げられる。より具体的には、例えば移動相の溶媒としてn−へキサン:酢酸エチル(80:20)の混合溶媒を使用し、シリカゲルカラムで順相の分取用HPLCを常法で行うことにより精製することができる。
次に実施例を示して本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(合成例1)
42.70gのエチルー4−クロロホルミルブタノエートを25.84gのアニソールと63.48gの塩化アルミの0度のジクロロメタン溶液100mlにゆっくり加えた。混合物を0度から5度で3時間攪拌後、冷却した希塩酸で反応をとめた。溶媒を流去し、残さを減圧蒸留して23.17gのエチルー(p−メトキシベンゾイル)ブタノエートを得た。融点は56度から58度だった。
合成した9.97gのケトエステルをNi−Al合金から準備したRanet−Ni触媒で水素化をメタノール中12時間行った。触媒と溶媒を除き、蒸留により9.10gの5−ヒドロキシー5−(p−メトキシフェニル)ペンタノエートを96%の収量で9.10g得た。9.10gのヒドロキシエステルをトルエンp−スルホン酸1.0g存在中Dean−Stark Trapを使用し、ベンゼン中で還流した。反応溶液を5%の炭酸水素ナトリウムで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。蒸留により、下記化学式(S1)で表される、(E)−5−(p−メトキシフェニル)ペンター4−エノアート6.8gを収率81%で得た。
Figure 2010090102
(実施例1)
酸性ゼオライト(HY)を、電気炉を用いて500℃空気下で15時間加熱活性化した。電気炉で200℃まで冷却後、デシケーターで減圧し、室温に戻した。(E)−5−(p−メトキシフェニル)−ペンタ−4−エン−1−オル(112mg,5.83×10−4mmol)のシクロヘキサン溶液(50mL)を調製した。そこへ、加熱活性化した酸性ゼオライト(HY)1.78gを加え、暗所で、窒素雰囲気下、氷水中で冷却しながら1時間攪拌した。つぎに、グラスフィルターつきロートで、試料を抱接した酸性ゼオライト(HY)とシクロヘキサン溶液を分離し、フィルター上の当該酸性ゼオライト(HY)をシクロヘキサンで洗浄した。当該酸性ゼオライト(HY)をナス型フラスコに入れてエバポレーターで1時間真空乾燥した後、窒素雰囲気下で電気炉によって40℃に加熱して、4時間反応させた。その後、ナス型フラスコ内の当該酸性ゼオライト(HY)にジクロロメタン20mLを加えて抱接試料を抽出し、ろ過によって、酸性ゼオライト(HY)を除いた。つづいて、ろ液をエバポレーターによって減圧濃縮して、HPLCによって生成物を定量した。
つぎに、HPLCによって、前記生成物と下記化学式(P1)の溶出時間を比較した。その結果、両者の溶出時間は同じであった。よって、生成物が下記化学式(P1)であることが確認できた。尚、当該HPLCの測定条件としては、移動相はn−ヘキサン:酢酸エチル(80:20)の混合溶媒を使用し、カラムは順相のシリカゲルカラムを用い、流速0.500mL/分、圧力14〜16kg/cmで行い、モニター波長254nmで検出した。
Figure 2010090102
得られた化合物の転化率および分離収率を表1に記載した。
(実施例2)
前記窒素雰囲気下で電気炉によって加熱する際の温度を50℃に変更した以外は、実施例1と同様に合成し、生成物(P1)を得た。その転化率および分離収率を表1に併記した。
(実施例3)
前記窒素雰囲気下で電気炉によって加熱する際の温度を60℃に変更した以外は、実施例1と同様に合成し、生成物(P1)を得た。その転化率および分離収率を表1に併記した。
(実施例4)
前記窒素雰囲気下で電気炉によって加熱する際の温度を70℃にし、その反応時間を2時間に変更した以外は、実施例1と同様に合成し、生成物(P1)を得た。その転化率および分離収率を表1に併記した。
(実施例5)
前記窒素雰囲気下で電気炉によって加熱する際の温度を70℃にし、雰囲気を空気に変更した以外は、実施例1と同様に合成し、生成物(P1)を得た。その転化率および分離収率を表1に併記した。
(比較例1)
(E)−5−アリルペント−4−エン−1−オル0.06molを溶媒10mLに溶かし、同じ溶媒50mLにHg(OAc)を23.5g(0.07mol)溶かし、これを加え、室温で24時間攪拌した。10mLのNaOH(3M)の水溶液を加え、0℃に保ちながらNaBH(0.2g、0.005mol)のNaOH(3M)水溶液を10mL加えた。水銀が沈殿してくるので、ろ過で除き、ジエチルエーテルで抽出し、カラムクロマトにより精製単離した。得られた化合物の転化率および分離収率を表1に記載した。
15bp105−108℃、(10mmHg)、σ(400MHz:CDCl)、1.63(4H,m)、1.83(1H,brd,J10.2)、1.93(1H,dt,J8.1,2.0,6−H)、4.31(1H,dd,J10.2,2.0,2−H)、7.22−7.37(5H,m,aromatic)
これらの結果から得られた化合物は、2−フェニルテトラヒドロピランであることが確認された。
Figure 2010090102
表1から明らかなように、本発明の製造方法は、簡単な方法で一般式(1)の求核基を有するアルケン化合物のα位を分子内環状化できるものであり、転化率、収率とも優れていることが分かる。触媒も加熱することにより再利用が可能である。これに対し、オキシ水銀−脱水銀を用いる従来法は、水銀を除去する必要があること、NaBHの取扱いに注意が必要であること、反応系を0℃まで冷却する必要があること、生成物を得るために溶媒抽出が必要であること等、多くの問題点があった。さらに、転化率、収率も十分ではなかった。
(実施例6)
加熱を窒素雰囲気下で、マイクロ波合成装置(300ワット、、2.45GHz)を用いて、マイクロウェーブ照射で行った以外は、実施例1と同様に合成し、生成物(P1)を得た。その転化率および分離収率を表2に併記した。
Figure 2010090102
本発明は、求核基を有するアルケン化合物のα位の分子内環状化に利用可能である。

Claims (10)

  1. 下記一般式(1)
    Figure 2010090102
    (式中、Rはアルキル基又はアルコキシ基を示し、XはOH基、COOH基、SH基、及びNH基からなる群より選ばれるいずれか1種の求核基を示す。前記アルキル基及びアルコキシ基は水素原子が置換されていてもよい。nは2以上の整数を示す。)
    で表される求核基を有するアルケン化合物を、アルミノシリケートと接触させて分子内環状化し、前記環状化した化合物が下記一般式(2)で表される化合物であることを特徴とする環状化合物の製造方法。
    Figure 2010090102
    (式中、Rは水素原子、アルキル基又はアルコキシ基を示す。前記アルキル基及びアルコキシ基は水素原子が置換されていてもよい。nは2以上の整数を示す。YはO、O−C(=O)、S又はNHを示す。)
  2. 前記アルミノシリケートが脱水したアルミノシリケートである請求項1記載の環状化合物の製造方法。
  3. 前記一般式(1)中のXがOH基、COOH基、又はSH基であるときに、前記アルミノシリケートが酸性アルミノシリケートである請求項1又は2記載の環状化合物の製造方法。
  4. 前記酸性アルミノシリケートがH型のY型結晶系ゼオライトである請求項3記載の環状化合物の製造方法。
  5. 前記一般式(1)中のXがNH基であるときに、前記アルミノシリケートが中性乃至塩基性アルミノシリケートである請求項1記載の環状化合物の製造方法。
  6. 前記中性乃至塩基性アルミノシリケートがフォージャサイト型のアルカリ金属ゼオライトである請求項5記載の環状化合物の製造方法。
  7. 前記求核基を有するアルケン化合物を、不活性雰囲気下で前記アルミノシリケートと接触させる請求項1〜6のいずれか1項記載の環状化合物の製造方法。
  8. 前記求核基を有するアルケン化合物を、暗所下で前記アルミノシリケートと接触させる請求項1〜7のいずれか1項記載の環状化合物の製造方法。
  9. 前記求核基を有するアルケン化合物を、加熱下に前記アルミノシリケートと接触させる請求項1〜7のいずれか1項記載の環状化合物の製造方法。
  10. 前記加熱はマイクロウェーブ照射で行う請求項9記載の環状化合物の製造方法。
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