JP2010089113A - 多段圧延機 - Google Patents

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正司 柴田
Shuji Nagasaki
修司 長崎
Tasuke Miyazono
太介 宮園
Kenichi Uesugi
憲一 上杉
Masayoshi Okamoto
雅好 岡本
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Abstract

【課題】 ベアリングケースの振動を確実に抑制する。
【解決手段】本発明の多段圧延機1は、ワークロール7をバックアップしつつ回転駆動力を付与する駆動ロール8と、駆動ロール8を回転自在に支持すると共にフレーム側面に沿って摺動自在に取り付けられたベアリングケース13と、駆動ロール8の軸心と非同軸心回りに回転する入力軸10の回転駆動力を駆動ロール8に伝達するユニバーサルスピンドル12と、を備え、さらにベアリングケース13を駆動軸11の軸心方向に沿ってフレーム6側に向かって押圧する押圧機構を備えている。
【選択図】図3

Description

本発明は、駆動ロールやその近傍で発生する振動を抑制する機構を備えた多段圧延機に関するものである。
一般に、ステンレス鋼などの薄物圧延材の圧延には、圧延材を圧延する上下一対のワークロールとワークロールのそれぞれをバックアップする複数段のバックアップロールとを備えた多段圧延機が用いられる。このような多段圧延機は、複数段のバックアップロールのいずれかが駆動ロールとなっており、駆動ロールの駆動軸にユニバーサルスピンドルを介して駆動力が伝達してワークロールを回転駆動させる構造となっている。
ところで、上述のような多段圧延機においては、各ロールが摩耗し外径が小さくなりロール間に隙間が生じる為に、駆動ロールを径方向に移動させる必要がある。それゆえ、駆動ロールのベアリングケースには、ベアリングケースを駆動ロールの径方向に案内するガイドプレートと、ベアリングケースをガイドプレートに沿って案内する摺動機構とが設けられている。そして、その摺動機構にはベアリングケースをガイドプレートに対して摺動自在とするために、一定の隙間が存在する。それゆえ、圧延速度が大きくなると、ベアリングケースやガイドプレートに振動によるガタツキが発生し、疲労破壊が起こる虞があった。
そこで、特許文献1の多段圧延機では、ベアリングケースをガイドプレートの案内方向に沿って径方向に常時付勢してベアリングケースの振動を抑制するようにした多段圧延機が開示されている。
特開平05−253608号公報
ところが、特許文献1の多段圧延機のように、ベアリングケースをガイドプレートに沿って付勢しても、ベアリングケースの振動が十分に抑制されないことが操業実績として分かっている。そのため、圧延速度が大きい場合には、疲労破壊などの危険性を完全になくすことはできなかった。
本発明は、上述の問題に鑑みてなされたものであり、駆動ロールやそれを支えるベアリングケースの振動を十分に抑制できる多段圧延機を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明は以下の技術的手段を講じている。
即ち、本発明の多段圧延機は、ワークロールをバックアップしつつ回転駆動力を付与する駆動ロールと、該駆動ロールの駆動軸を回転自在に支持すると共にフレーム側面に沿って摺動自在に取り付けられたベアリングケースと、前記駆動ロールの軸心と非同軸心回りに回転する入力軸の回転駆動力を当該駆動ロールに伝達するユニバーサルスピンドルと、を備えたものであって、
前記ベアリングケースを駆動ロールの軸心方向に沿って前記フレーム側に向かって押圧する押圧機構を備えていることを特徴とする。
発明者らは、まず駆動ロールやベアリングケースの振動の挙動について鋭意研究した。その結果、ユニバーサルジョイントを駆動ロールに角度を持った状態で連結して回転させた際に発生する2次偶力が、駆動ロールやベアリングケースの振動の発生源となっていることを知見した。詳しくは、2次偶力によって振動が発生する際には駆動ロールやベアリングケースがフレーム側面に沿って上下左右に揺動するため、ベアリングケースを駆動ロールの軸方向に沿って拘束することで最も効果的に振動を抑制できる。そこで、駆動ロールを軸方向に拘束する押圧機構を設けてみたところ、実際にベアリングケースの振動が十分に抑制され、ガイドプレートの疲労破壊が防止可能となることを知見し、本発明を完成したのである。
なお、前記押圧機構は、前記ベアリングケースを前記フレーム側に向かって押圧する流体シリンダであっても良い。
本発明の多段圧延機により、ベアリングケースの振動を確実に抑制することができる。
多段圧延機1が設けられた圧延装置2を以下に例示して、本発明の多段圧延機1を詳しく説明する。
図1に示されるように、圧延装置2は、圧延される圧延材3を巻出す巻出部4と圧延された圧延材3を巻取る巻取部5とを有しており、巻出部4と巻取部5との間には圧延材3を圧延する多段圧延機1が設けられている。多段圧延機1は、鋼、ステンレス鋼、銅、銅合金などの金属板やステンレス箔等の金属箔のリバース圧延に用いられる圧延機であり、通板方向(通箔方向)を正逆で切り替え(反転させ)ながら圧延材3を圧延できるようになっている。
図2には本実施形態の多段圧延機1のワークロール7付近の拡大図が示されている。
図2の紙面上での上下を多段圧延機1を説明する際の上下とする。また、図2の紙面上での左右を多段圧延機1を説明する際の左右とする。これらの方向は駆動側(ドライブサイド)から多段圧延機1を見た際の方向と一致する。
本実施形態の多段圧延機1は12段の多段圧延機であり、12本のロールを軸承するフレーム6を備えている。このフレーム6には、上下一対のワークロール7と、各ワークロール7をそれぞれ支持する2本の駆動ロール8と、上側又は下側の駆動ロール8をそれぞれバックアップする3本のバックアップロール9と、が配設されている。駆動ロール8とバックアップロール9とは、通板された圧延材3を幅方向に横切るようにフレーム6に架け渡されている。
駆動ロール8は、ワークロール7より大きなロール径を備えたロール本体を有しており、ロール本体の側面でワークロール7に接してワークロール7をバックアップすると共にワークロール7を回転駆動できるようになっている。なお、駆動ロール8を回転駆動させる機構や支承する機構については後述する。
バックアップロール9は、上側の駆動ロール8の上方と、下側の駆動ロール8の下方とに、それぞれ3本ずつ配置されている。バックアップロール9は、駆動ロール8より大きなロール径を備えると共にそのロール表面で駆動ロール8に接しており、駆動ロール8をバックアップできるようになっている。
また、多段圧延機1には、電動モータなどの駆動源(図示略)が備えられ、この駆動源からの回転駆動力がユニバーサルスピンドル12を介して駆動ロール8へと伝えられる。
以下、駆動ロール8を回転駆動する機構について詳説する。
図3に示すように、前述した駆動ロール8は、ロール本体と同軸状に立設された駆動軸11を備えており、駆動軸11はフレーム6の側面から外側に向かって突出状に形成されている。下側の駆動軸11は上側の駆動軸11より外側に向かって長く突出形成され、また下側の駆動軸11の突出部分には小径にえぐれた細首部15が形成されている。一方、図3の裏側に設けられる駆動軸11は、図3に示される駆動軸11とは突出長さの長短や細首部15の配置が上下で逆になっており、上側の駆動軸11は下側の駆動軸11より外側に向かって長く突出形成され、また上側の駆動軸11の突出部分には小径にえぐれた細首部15が形成されている。
一方、電動モータからの回転駆動力はピニオンスタンド(図示略)を介して伝達され、入力軸10に出力される。この入力軸10は駆動ロール8の側方に離れて設けられており、その軸心は駆動軸11の軸心と一致せず非同軸心となっている。すなわち、本実施形態では入力軸10の軸心は駆動軸11の軸心に対して上下方向に離れた位置に配設され、上側の入力軸10は上側の駆動軸11の軸心に対してさらに上方に位置する軸心回りに回転するようになっており、下側の入力軸10は下側の駆動軸11の軸心に対してさらに下方に位置する軸心回りに回転するようになっている。
入力軸10と駆動軸11とを連結するため、ユニバーサルスピンドル12が採用されている。ユニバーサルスピンドル12は、本実施形態では、互いに軸心が上下に離れた入力軸10と駆動軸11とを傾斜状に連結しており、配管などを設置するためのスペースを上下方向に設けつつ、上下に近接した位置に設けられた駆動軸11に対して回転駆動力を確実に伝達することが可能となっている。
次に、駆動ロール8の支承機構について説明する。
多段圧延機1は、フレーム6の側面に、駆動ロール8を回転自在に支持するベアリングケース13と、ベアリングケース13を径方向に摺動自在に案内するガイドプレート14a〜14cとを備えている。多段圧延機1は、ガイドプレート14a〜14cに対してベアリングケース13を摺動することで、駆動ロール8を上下方向に移動できるようになっている。
ベアリングケース13は、フレーム6の側面に設けられており、各駆動ロール8の駆動軸11をそれぞれ支承する箱状に形成されている。ベアリングケース13は、駆動軸11から離れた縁側が段差状に形成されており、この段差状の部分に駆動軸11の軸心に対して垂直且つ平坦な押し付け面17を備えている。この押し付け面17に後述する油圧シリンダ18の押さえ部材19を押し当て可能となっている。
ベアリングケース13は、駆動軸11を挿通可能な軸穴20を有しており、この軸穴20の内部には駆動軸11を軸支するベアリング21が設けられている。このベアリング21は、ラジアル方向とスラスト方向とに駆動軸11を軸受けしており、駆動軸11をベアリングケース13に対して軸方向の移動を規制しつつ回転自在に支持している。
ベアリングケース13の左右の側面には、直線状に且つフレーム6の側面に略平行に伸びる凹溝22がそれぞれ形成されている。上側のベアリングケース13は、その凹溝22が略上下方向を向くように配設されている。下側のベアリングケース13に関しては、上側のベアリングケース13と略同形状であり、その配置が上下に反転した向きとなっている。
上下それぞれのベアリングケース13の凹溝22には、ガイドプレート14a〜14cの案内突起23が係合可能となっており、凹溝22に案内突起23を係合することで各ベアリングケース13はフレーム6に対して摺動自在に支持される。
ガイドプレート14a〜14cは、フレーム6の側面に沿ってボルト24を用いて取り付けられており、上下に1組設けられている。つまり、上右側のベアリングケース13の右側端部を支持する長方形状のガイドプレート14aと、上左側のベアリングケース13の左側端部を支持する長方形状のガイドプレート14cと、上右側のベアリングケース13の左側端部と上左側のベアリングケース13の右側端部とを同時に支持する略三角形状のガイドプレート14bとが設けられている。
ガイドプレート14a〜14cは、いずれもベアリングケース13の凹溝22に係合する案内突起23を備えている。例えば、上側のガイドプレート14a〜14cの場合であれば、右側のガイドプレート14aにおける左側端部、左側のガイドプレート14cにおける右側端部、及び中央のガイドプレート14bにおける左右両側の端部に、案内突起23がそれぞれ設けられている。
案内突起23は、凹溝22に対して摺動自在に嵌り込むように形成されており、ベアリングケース13をスライド自在に案内している。これにより、各ロールが摩耗し、径が小さくなっても駆動ロール8が上下方向に移動し、各ロールを常に接触させることが可能となる。
一方、下側のガイドプレート14a〜14cは、上側のガイドプレート14a〜14cと略同様の形状を有しており、その配置は上下に反転したものとなっている。
ところで、上述のようにユニバーサルスピンドル12は、駆動軸11に対して傾斜状に連結されており、駆動ロール8(駆動軸11)に角度を持った状態で連結されている。それゆえ、ユニバーサルスピンドル12を回転させると、回転により2次偶力が発生する。この2次偶力は駆動軸11やベアリングケース13をフレーム6側面に沿って上下左右に揺動させ、ひいてはベアリングケース13や駆動ロール8を振動させるようになる。
そこで、本発明の多段圧延機1は、駆動軸11を軸方向に拘束して振動を効果的に抑制できるように、ベアリングケース13を駆動軸11の軸心方向に沿ってフレーム6側に向かって押圧する押圧機構を備えている。本実施形態の押圧機構は、ベアリングケース13を駆動軸11の軸心方向に沿って押圧する油圧シリンダ18(流体シリンダ)を備えており、また油圧シリンダ18を支持する支持部材25と、支持部材25をフレーム6側に固定する固定部材26とを有している。
また、本実施形態では、下側に設けられたベアリングケース13に関しては、押圧機構に加え、ベアリングケース13を下方から上方(径方向)に沿って押圧して、ベアリングケース13(駆動軸11)をフレーム6に対して拘束する付勢機構27が設けられている。
油圧シリンダ18は、ベアリングケース13に対応してベアリングケース13ごとに設けられており、それぞれのベアリングケース13を駆動軸11の軸心方向に沿ってフレーム6側に向かって押圧している。
油圧シリンダ18は、シリンダ本体28と、シリンダ本体28に収容されたロッド29と、ロッド29をシリンダ本体28に対して前進又は後退させる油圧回路(図示略)とを備えている。油圧シリンダ18は、油圧回路を用いてロッド29をシリンダ本体28に対して任意の突出量や縮退量で前進又は後退させられるようになっている。また、圧力調整弁を備えているので、圧延材3の種類や圧延条件に合わせてベアリングケース13の拘束力を任意に調整できるからである。
ロッド29の先端には、ベアリングケース13の押し付け面17に接してベアリングケース13を駆動軸11の軸心方向に沿って押圧する押さえ部材19が設けられている。この押さえ部材19は、摩耗時に取り替えが可能となるようにロッド29に対してねじ込みなどで取り付けられており、またベアリングケース13を傷つけないようにベアリングケース13を構成する材料より柔らかい材料を用いて形成されている。
油圧シリンダ18のシリンダ本体28には外周に雄ネジ部が形成されており、ロックナットを用いて支持部材25に固定可能となっている。
支持部材は、上側のベアリングケース13の上方で正面視でベアリングケース13と重なるように設けられた支持部材25aを有する。さらに、下側のベアリングケース13の下方で正面視でベアリングケース13と重なるように設けられた支持部材25bを有する。上側の支持部材25aは上側の2本の油圧シリンダ18をまとめて支持しており、下側の支持部材25bは下側の2本の油圧シリンダ18をそれぞれ個別に支持している。
上側の支持部材25aは、図2に示すように略逆T字状の板体でありフレーム6側面と平行に配備されていて、上端と左右方向の両端とに設けられた3本の固定部材26によりフレーム6に固定されている。上側の支持部材25には、油圧シリンダ18を挿通可能なシリンダ固定孔が左右に並んで2つ形成されている。このシリンダ固定孔は、内周側にシリンダ本体28のネジ部と螺合可能な雌ねじ部が形成されており、油圧シリンダ18のシリンダ本体28をロックナットを用いて支持部材25に固定可能となっている。
下側の支持部材25bは、図2に示すように上方に向かって略三角形状に形成された板体でありフレーム6側面と平行に配備されていて、下部の両側にそれぞれ設けられた2本の固定部材26によりフレーム6に固定されている。下側の支持部材25bには、油圧シリンダ18を挿通可能なシリンダ固定孔がそれぞれ上側に1つずつ形成されている。このシリンダ固定孔も、上側の支持部材25aのシリンダ固定孔と同様に、内周側にシリンダ本体28のネジ部と螺合可能な雌ねじ部が形成されており、油圧シリンダ18のシリンダ本体28を固定可能となっている。
固定部材26は、駆動軸11の軸心方向に沿って長尺に形成された棒材であり、内部には長尺ボルト31が貫通状に設けられている。固定部材26は、フレーム6の側面に且つベアリングケース13の近傍に立設していて、内部に設けられた長尺ボルト31を用いて支持部材25a,25bをフレーム6から浮き上がった状態で固定できるようになっている。
付勢機構27は、下側のベアリングケース13の下方に設けられた弾性部材32を備えており、この弾性部材32の下端側は係止具33を用いてフレーム6に固定されている。弾性部材32の上端側はベアリングケース13の下側側面を下方から押圧している。そのため、弾性部材32は、ガイドプレート14a〜14cに対するベアリングケース13の案内方向に沿って押し上げられるようになっている。
このような付勢機構27を設けることで、ベアリングケース13や駆動軸11を軸方向のみならず径方向にも拘束することが可能となり、振動抑制効果をさらに高めることが可能となる。
本発明の多段圧延機1では、上述のようにユニバーサルスピンドル12は駆動軸11に対して斜め上方や下方に傾斜状に連結されており、駆動ロール8(駆動軸11)に角度を持った状態で連結されている。それゆえ、ユニバーサルスピンドル12の回転により2次偶力が発生すると、2次偶力は駆動軸11やベアリングケース13をフレーム6側面に沿って上下左右に揺動させる方向に作用し、振動の発生源となる。
ところが、上述のようにベアリングケース13を駆動軸11の軸心方向に沿って押圧する押圧機構を設けると、駆動軸11を軸方向に拘束して振動を効果的に抑制することができる。
上述の押圧機構により駆動軸11を軸方向に拘束する際には、圧延に先立ってベアリングケース13をガイドプレート14a〜14cに沿って案内しつつ駆動ロール8をワークロール7に当接状態とする。そして、油圧回路を用いて油圧シリンダ18のロッド29をシリンダ本体28に対して伸長させ、ロッド29の先端に設けられた押さえ部材19でベアリングケース13を駆動軸11の軸方向に押圧する。
このようにすれば、油圧シリンダ18により、ベアリングケース13がフレーム6に対して駆動軸11の軸方向に付勢され、駆動軸11が軸方向に拘束されて振動が効果的に抑制される。
一方、ワークロール7の交換の場合などのように上述の押圧機構による駆動軸11の拘束を解除する際には、油圧回路を用いて油圧シリンダ18のロッド29をシリンダ本体28に対して縮退させ、ロッド29の先端に設けられた押さえ部材19をベアリングケース13から離間するようにする。このようにすることで、ベアリングケース13をガイドプレート14a〜14cに沿って案内して駆動ロール8をワークロール7から離すことが可能となり、ワークロール7を多段圧延機1から抜き取ってメンテナンス等を行うことができる。
次に、12段の多段圧延機1で実際に圧延を行った際に発生する振動の測定結果を用いて本発明の多段圧延機1について詳しく説明する。
圧延に用いた圧延材3は材料強度が異なるSUS304及びSUS301である。振動の測定は、これらの圧延材3に対して所定の圧下率で圧延を行った際に、ベアリングケース13に軸方向に沿って取り付けられた振動計を用いて、圧延機に発生する振動の振幅を測定することで行った。なお、振幅は、押圧手段を備えていない場合の振幅を100%としたときの値で示した。振動の測定結果を表1に示す。
Figure 2010089113
表1においてSUS304を圧延材3として圧延した実験No.1〜実験No.4の間で比較すると、材料強度が588N/mm2〜1373N/mm2と変化しても、押圧機構による押付がある場合の振幅が、ない場合より22〜59%小さくなっており、押圧機構による押付を行うことで振動が抑制されたことが分かる。また、実験No.1〜実験No.4の間では、圧下率が1%〜27%と変化しても、或いは通板速度が100mpm〜280mpmで変化しても、押圧機構による押付を行うことで振動が抑制されている。
これらのことから、材料強度、圧下率、又は通板速度が変化しても、押圧機構によって振動が抑制されることが期待できる。
一方、SUS304を圧延材3として圧延した実験No.1〜実験No.4と、SUS301を圧延材3として圧延した実験No.5〜実験No.8との比較から、圧延材3の材質が変化しても、押圧機構による押付がある場合の方がない場合より振幅が20%〜43%小さくなっており、良好な振動抑制効果を奏していると判断される。
これらのことから、押圧機構による押付を行うことで、ベアリングケース13及び駆動ロール8の振動が抑制されることがわかる。また、発生する振動の振幅が低減されることから、ベアリングケース13やガイドプレート14a〜14c、或いは駆動ロール8の疲労破壊も防止可能となる。
本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の本質を変更しない範囲で各部材の形状、構造、材質、組み合わせなどを適宜変更可能である。
なお、上記実施形態では、油圧シリンダ18でベアリングケース13を押圧することにより駆動軸11を軸方向に拘束する押圧機構を用いていたが、例えば油圧シリンダ18に代えてバネなどを用いて駆動軸11を軸方向に拘束する押圧機構を用いることもできる。
上記実施形態では、多段圧延機1に備えられた全ての駆動ロール8に押圧機構を設けたものを例示したが、押圧機構は例えば上側や下側の駆動ロールだけに設けることもできる。
上記実施形態では、下側のベアリングケース13にのみ付勢機構27を設けていたが、付勢機構27は上側のベアリングケース13に設けることもできる。
上記実施形態は12段の多段圧延機1についてのものであったが、本発明の押圧機構は12段以外の多段圧延機(例えば、20段圧延機)の駆動ロール8に設けることもできる。
上記実施形態では、同じ方向を向いた入力軸10と駆動軸11とをユニバーサルスピンドル12が連結する多段圧延機1を例示したが、本発明の押圧機構は、例えば異なる方向を向いた入力軸10と駆動軸11とをユニバーサルスピンドル12が連結する多段圧延機1に対しても設けることができる。すなわち、本発明の押圧機構は、入力軸10と駆動軸11とが同軸でない回転駆動機構を備える多段圧延機1に対して有効である。
多段圧延装置の断面図である。 多段圧延装置の圧延部を圧延材の側方かつ駆動側から見た場合の拡大図である。 図2のA−A線断面図である。
符号の説明
1 多段圧延機
2 圧延装置
3 圧延材
4 巻出部
5 巻取部
6 フレーム
7 ワークロール
8 駆動ロール
9 バックアップロール
10 入力軸
11 駆動軸
12 ユニバーサルスピンドル
13 ベアリングケース
14a〜14c ガイドプレート
15 細首部
17 押し付け面
18 油圧シリンダ
19 押さえ部材
20 軸穴
21 ベアリング
22 凹溝
23 案内突起
24 ボルト
25 支持部材
26 固定部材
27 付勢機構
28 シリンダ本体
29 ロッド
31 長尺ボルト
32 弾性部材
33 係止具

Claims (2)

  1. ワークロールをバックアップしつつ回転駆動力を付与する駆動ロールと、該駆動ロールを回転自在に支持すると共にフレーム側面に沿って摺動自在に取り付けられたベアリングケースと、前記駆動ロールの軸心と非同軸心回りに回転する入力軸の回転駆動力を当該駆動ロールに伝達するユニバーサルスピンドルと、を備えた多段圧延機であって、
    前記ベアリングケースを駆動ロールの軸心方向に沿って前記フレーム側に向かって押圧する押圧機構を備えていることを特徴とする多段圧延機。
  2. 前記押圧機構は、前記フレームに固定され且つベアリングケースを前記フレーム側に向かって押圧する流体シリンダであることを特徴とする請求項1に記載の多段圧延機。
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