JP2010087212A - 熱処理装置および基板処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】熱処理装置の温度変更処理に関する各種の処理動作を、当該装置が使用される際の設備環境に応じて適切に実行できる技術を提供する。
【解決手段】熱処理プレート11の設定温度を降温する場合、制御部40は、冷却水バルブ67を開放して冷却プレート21に冷却水を供給して熱処理プレート11を冷却する。制御部40は、冷却プレート21への冷却水の供給を停止するタイミングを、冷却水温度センサ71から取得した冷却水の供給温度に基づいて決定する。冷却水の供給の停止タイミングを冷却水の温度を加味して特定することによって、最適な停止タイミングを正確に特定して、降温処理に要する時間を短くすることができる。
【選択図】図1

Description

この発明は、半導体基板、液晶表示装置用ガラス基板、プラズマディスプレイ用基板、光ディスク用基板、磁気ディスク用基板、光磁気ディスク用基板、フォトマスク用ガラス基板等(以下、単に「基板」という)に対して処理を行う技術に関する。
周知のように、半導体や液晶ディスプレイなどの製品は、上記基板に対して洗浄、レジスト塗布、露光、現像、エッチング、層間絶縁膜の形成、熱処理、ダイシングなどの一連の諸処理を施すことにより製造されている。これらの諸処理の中でも、特に熱処理工程は欠かすことのできない重要な工程であり、従来より種々のタイプの熱処理装置が使用されている。
それらのうちの典型的な熱処理装置としては、ホットプレートやクールプレートのような熱処理プレートによって基板の加熱処理または冷却処理を行う装置が挙げられる。すなわち、アルミニウム等の金属によって形成された熱処理プレートに加熱機構や冷却機構を内蔵し、その熱処理プレート上に基板を載置することによって熱処理を実行する熱処理装置である。
例えば、特許文献1には、いわゆるヒートパイプ方式による熱処理装置が開示されている。ヒートパイプ方式は、作動液を加熱して蒸発させた蒸気を熱処理プレート内の内部空間に導き、熱処理プレートの表面との間で凝縮潜熱の授受を行わせて当該表面を昇温するものである。このようなヒートパイプ構造を有する熱処理装置は、プレート表面の温度分布均一性に優れており、基板を均一に加熱することができる。
特開2006−322630号公報
ところで、熱処理における処理温度は、被処理基板に形成されたフォトレジストの種類等に応じて変わってくる。したがって、熱処理装置においては、熱処理プレートの温度変更処理を頻繁に行わなければならない。
従来の熱処理装置においては、温度変更処理に関する各種の値、例えば、熱処理プレートを所定温度まで降温する際に冷却水を流す時間等は、予め工場内での試験結果から導出された適正値が用いられることが一般的である。
ところが、装置が使用される際の設備環境は、必ずしも工場のそれと一致しない。例えば、降温処理に用いられる冷却水が、工場内で想定されていたものより低温、もしくは高温の場合もある。冷却水の温度が想定値よりも低温の場合、工場内の試験結果から適正値として導出されたタイミングで冷却水の供給を停止すると、熱処理プレートの温度が目標温度に対してアンダーシュートしてしまい、最終的に熱処理プレートを目標温度に到達させるまでに要する時間が長くなってしまう。逆に、冷却水の温度が想定値よりも高温の場合は、冷却速度が想定値より遅くなり、熱処理プレートを目標温度に到達させるのに時間がかかってしまう。これが、スループットの低下を招く原因となっていた。
また、熱処理装置は、例えば、基板にレジスト塗布処理を行ってその基板を露光ユニットに渡すとともに、該露光ユニットから露光後の基板を受け取って現像処理を行う基板処理装置(いわゆるコータ&デベロッパ)内に、処理ユニットの1つとして組み込まれて使用されるところ、基板処理装置における基板の搬送スケジュールは、熱処理装置において温度変更処理に要する時間を考慮して立てる必要がある。このため、熱処理装置において、温度変更処理に要する時間を予測するのであるが、この時間を正確に予測することは極めて難しかった。温度変更処理に実際に要する時間が予測時間からずれてしまうと、基板処理装置内での搬送スケジュールに狂いが生じ、スループットの低下やプロセスリスクの発生を招いてしまう。
温度変更処理に要する時間を正確に予測できない理由の1つには、上述した通り、装置が使用される際の設備環境が、必ずしも工場のそれと一致しないとの事情があった。例えば、工場内で降温処理に要した時間を予測時間として採用した場合、降温処理に用いられる冷却水が工場内で降温処理に用いられていたものより高温であれば、実際の温度変更処理に要する時間は予測時間よりも長くなってしまうのである。
温度変更処理に要する時間を正確に予測する方法として、例えば、ユーザ先で、実際に温度変更に要する時間を測定し、これをデータとして保持しておく構成も考案されている。この構成では、装置が使用される際の設備環境を加味した正確な予測時間を得ることができるが、あらゆる使用温度について変更処理に要する時間を測定しておかなければならないので、手間がかかるという難点があった。
このように、熱処理装置においては、装置の製造時点ではその装置が使用される際の設備環境が予測困難なために、温度変更処理に関する各種の処理動作に様々な問題が生じていた。例えば、上述した通り、冷却水の供給を適切なタイミングで停止できない(その結果、温度変更処理に時間がかかってしまう)という問題や、温度変更処理に要する時間を正確に予測できないという問題である。
この発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、熱処理装置の温度変更処理に関する各種の処理動作を、当該装置が使用される際の設備環境に応じて適切に実行できる技術を提供することを目的としている。
請求項1の発明は、基板に加熱処理を施す熱処理装置であって、その表面に載置された基板を加熱する加熱プレートと、前記加熱プレートを第1の処理温度から第2の処理温度まで降温させる冷却手段と、を備え、前記冷却手段が、前記加熱プレートに近接配置され、その内部に流路が形成された冷却プレートと、前記流路に冷却流体を供給する冷却流体供給手段と、前記冷却流体の供給温度を測定する温度センサと、前記冷却流体の供給温度を装置の環境情報として取得して、前記環境情報に基づいて、前記加熱プレートを第1の処理温度から第2の処理温度まで降温させるのに要する時間を予測して算出する予測時間算出手段と、を備える。
請求項2の発明は、基板に加熱処理を施す熱処理装置であって、その表面に載置された基板を加熱する加熱プレートと、前記加熱プレートを第1の処理温度から第2の処理温度まで降温させる冷却手段と、を備え、前記冷却手段が、前記加熱プレートに近接配置され、その内部に流路が形成された冷却プレートと、前記流路に冷却流体を供給する冷却流体供給手段と、前記冷却流体の供給温度を測定する温度センサと、前記冷却流体の供給温度を装置の環境情報として取得して、前記環境情報に基づいて前記冷却流体の供給を制御する供給制御手段と、を備える。
請求項3の発明は、請求項2に記載の熱処理装置であって、前記供給制御手段が、前記冷却流体の供給を開始する前に取得された前記環境情報に基づいて、前記流路への前記冷却流体の供給の停止タイミングを決定する停止タイミング決定手段、を備える。
請求項4の発明は、請求項3に記載の熱処理装置であって、前記供給制御手段が、前記冷却流体の供給中に取得された前記環境情報に基づいて、前記停止タイミング決定手段が決定した前記停止タイミングを修正する停止タイミング修正手段、を備える。
請求項5の発明は、請求項2から4のいずれかに記載の熱処理装置であって、前記供給制御手段が、前記環境情報に基づいて、前記流路へ供給する前記冷却流体の流量を制御する流量制御手段、を備える。
請求項6の発明は、請求項2から5のいずれかに記載の熱処理装置であって、前記環境情報に基づいて、前記加熱プレートを第1の処理温度から第2の処理温度まで降温させるのに要する時間を予測して算出する予測時間算出手段、を備える。
請求項7の発明は、請求項1から6のいずれかに記載の熱処理装置であって、前記冷却流体の供給流量を測定する流量計、を備え、前記環境情報に、前記流量計から取得される前記冷却流体の供給流量情報が含まれる。
請求項8の発明は、請求項1から7のいずれかに記載の熱処理装置であって、前記冷却流体供給手段が、前記流路に供給される前記冷却流体の温度を調整する温調手段、を備える。
請求項9の発明は、請求項1から8のいずれかに記載の熱処理装置であって、前記冷却流体供給手段が、前記供給経路を流れる前記冷却流体の流量を調整するレギュレータ、を備える。
請求項10の発明は、請求項1から9のいずれかに記載の熱処理装置であって、前記加熱プレートが、その内部に、作動液を貯留する作動液貯留部と、前記作動液貯留部に貯留された作動液を加熱して蒸発させる加熱手段と、蒸発した作動液の蒸気を満たしてプレート表面との間で凝縮潜熱の授受を行う中空部と、を備える。
請求項11の発明は、基板に露光処理を行う露光装置に隣接して配置され、基板にレジスト塗布処理および現像処理を行う基板処理装置であって、請求項1から請求項10のいずれかに記載の熱処理装置、を備える。
請求項1の発明によると、加熱プレートを第1の処理温度から第2の処理温度まで降温させるのに要する時間の予測算出処理を、当該装置が使用される際の設備環境の1つである冷却流体の供給温度を加味して実行するので、熱処理装置の温度変更処理に関する処理動作を、当該装置が使用される際の設備環境に応じて適切に実行することができる。その結果、正確な予測時間を算出することができる。
請求項2の発明によると、冷却流体の供給制御を、当該装置が使用される際の設備環境の1つである冷却流体の供給温度を加味して実行するので、熱処理装置の温度変更処理に関する処理動作を、当該装置が使用される際の設備環境に応じて適切に実行することができる。その結果、温度変更処理を迅速に行うことができる。
請求項3の発明によると、冷却流体の供給前に取得された環境情報に基づいて冷却流体の供給の停止タイミングを決定するので、適切なタイミングで冷却流体の供給を停止することが可能となる。これにより、温度変更処理に要する時間を短くすることができる。
請求項4の発明によると、冷却流体の供給中に取得された環境情報に基づいて冷却流体の供給の停止タイミングを修正するので、環境情報等の変動にも柔軟に対応して常に適切なタイミングで冷却流体の供給を停止することが可能となる。
請求項5の発明によると、環境情報に基づいて、流路へ供給する冷却流体の流量を制御するので、適切な流量で冷却流体の供給を行うことが可能となる。冷却流体の供給流量を適切に制御することにより、例えば、冷却時の加熱プレートを緩やかに降温させることが可能となり、これにより、降温された加熱プレートで熱処理された基板について、基板間で熱処理の均一性にばらつきが生じるといった事態を回避することができる。
請求項7の発明によると、環境情報に、冷却流体の供給流量情報が含まれるので、熱処理装置が使用される際の設備環境をより適切に加味して、温度変更処理に関する処理動作を実行することができる。
請求項8の発明によると、冷却流体の温度を調整することによって、熱処理装置の温度変更処理に関する処理動作の安定性を高めることができる。
請求項9の発明によると、冷却流体の流量を調整することによって、熱処理装置の温度変更処理に関する処理動作の安定性を高めることができる。
以下、図面を参照しつつこの発明の実施の形態について詳細に説明する。
〈A.熱処理装置〉
〈第1の実施の形態〉
〈1.構成〉
第1の実施の形態に係る熱処理装置の構成について説明する。図1は、この実施の形態に係る熱処理装置1の概略構成を示す縦断面図である。また、図2は熱処理装置1の要部平面図である。この熱処理装置1は、いわゆるヒートパイプ構造を採用することにより、熱容量を小さくして温度応答性を高めつつ温度分布の面内均一性を高めたものであり、中空構造の熱処理プレート11を備える。熱処理装置1は、熱処理プレート11に基板W(本実施形態では円形の半導体ウェハ)を載置して加熱処理を行う。このような熱処理装置1は、後述するように、レジスト塗布処理装置や現像処理装置などとともにいわゆるコータ&デベロッパと称される基板処理装置に組み込まれる。
熱処理プレート11は、そのプレート表面11aに基板Wを載置して加熱処理するためのものであり、例えば、銅(Cu)やアルミニウム(Al)等の伝熱性が良好な金属を基材とする材料によって中空円筒状に形成されている。熱処理プレート11は内部に中空部10を有する中空構造のため、昇温時に内部圧力が上昇することに対応して、縦方向の強度を補強するため複数本のリム12が形成されている。そして、熱処理プレート11の中空部10の下方には一対の作動液貯留部13が形成されている。この作動液貯留部13内には、作動液16(本実施形態では水)が貯留されるとともに、作動液16を加熱するためのヒータ17が浸漬配設されている。
また、熱処理装置1は、熱処理プレート11の中空部10と作動液貯留部13とを連通する一対の作動液流通路18を備える。作動液流通路18は、作動液貯留部13における作動液面よりも上位においては、水平方向に対して常に傾斜角を有するように配設されている。作動液流通路18の内面は、金属(例えば銅)にて形成されており、その内面をUV照射することにより、或いはブラスト処理することによって親水面を形成し、作動液が流れやすくしておくことが好ましい。
熱処理装置1においては、ヒートパイプ構造を利用した加熱機構が実現されている。すなわち、ヒータ17を作動させて作動液16を加熱することにより、作動液16が蒸発してその蒸気が熱処理プレート11の内部空間である中空部10を移動し、熱処理プレート11のプレート表面11aとの間で凝縮潜熱の授受を行うことにより、熱処理プレート11を加熱する。熱処理プレート11との間で凝縮潜熱の授受を実行した作動液16の蒸気は、液体の作動液16に戻って作動液貯留部13に回収される。これを繰り返すことによって、熱処理プレート11は、その表面の温度分布が均一となるように加熱される。
また、熱処理プレート11のプレート表面11aには、アルミナ(Al2O3)等の低伝熱部材から構成された複数個(本実施形態では3個)のプロキシミティボール15が配設されている。これらプロキシミティボール15は、その上端がプレート表面11aより微小量だけ突出する状態にて配設されており、基板Wを熱処理プレート11のプロキシミティボール15上に支持したときには、基板Wとプレート表面11aとの間にいわゆるプロキシミティギャップと称される微小間隔が形成される。
プロキシミティギャップの大きさとしては、基板Wを迅速かつ効率的に加熱するため、10μm〜500μmとすることが好ましく、10μm〜200μmとすることがより好ましい。ただし、基板Wの種類や熱処理の態様によっては、このプロキシミティギャップの大きさを1000μm程度としてもよい。また、本実施形態ではプロキシミティボール15を介してプレート表面11aに基板Wを近接させて載置するようにしているが、プロキシミティボール15を省略して基板Wを面接触の状態でプレート表面11a上に載置するようにしてもよい。
また、熱処理装置1は、冷却機構として冷却プレート21および制御用冷却プレート51を備えている。
冷却プレート21は、例えば、銅やアルミニウム等の伝熱性が良好な金属にて形成された平板部材である。冷却プレート21は、熱処理プレート11の下面における一対の作動液貯留部13の間に配設されている。冷却プレート21の内部には、流入口22から流出口23に至る冷却流体(本実施形態では冷却水)の流路が蛇行状に形成されている。
冷却プレート21の流入口22には、供給配管25が接続されている。供給配管25の基端側は、二叉に分岐されて冷却水供給部66およびエア供給部68に接続される。基端側にて分岐された供給配管25のうち冷却水供給部66に繋がる配管には冷却水バルブ67と、冷却水供給部66から冷却プレート21に供給される冷却水の温度を測定する冷却水温度センサ71とが介挿されている。また、エア供給部68に繋がる配管にはエアバルブ69が介挿されている。冷却プレート21の流出口23は排出配管28を介して大気開放されたドレインと接続されている。
冷却水供給部66は、冷却水を供給配管25に送出する。エア供給部68は、供給配管25に圧縮空気を供給する。エアバルブ69を閉止しつつ冷却水バルブ67を開放すると、冷却プレート21に冷却水が供給される。逆に、冷却水バルブ67を閉止しつつエアバルブ69を開放すると、冷却プレート21に圧縮空気が供給される。供給された冷却水および空気は排出配管28によってドレインへと排出される。
制御用冷却プレート51は、伝熱性が良好な二枚の金属板を貼り合わせた構成を有し、その貼り合わせ面に冷却流体(本実施形態では冷却水)の流路54が形成されている。冷却流体の流路54の一端には流入口52が形成され、他端には流出口53が形成されている。また、制御用冷却プレート51には、作動液流通路18が挿通されている。流入口52から流出口53に至る流路54は、作動液流通路18に近接して形成されている。ただし、冷却流体の流路54と作動液流通路18とは互いに隔てられている。
制御用冷却プレート51の流入口52は、供給配管55を介して冷却水供給部56と接続されている。供給配管55には冷却水バルブ57が介挿されている。また、制御用冷却プレート51の流出口53も排出配管58を介して冷却水供給部56と接続されている。冷却水供給部56は、所定温度に温調した冷却水を供給配管55に送出する。冷却水バルブ57を開放すると、冷却水供給部56から制御用冷却プレート51に冷却水が供給され、流入口52から流出口53に向けて冷却水が流路54内を流れる。流出口53から排出された冷却水は排出配管58によって冷却水供給部56に還流される。
また、熱処理装置1は、熱処理プレート11のプレート表面11aに基板Wを接離させるための複数本(本実施形態では3本)のリフトピン19(図2)、プレート表面11aを覆うリッド31およびプレート表面11aの温度を測定するためのプレート温度センサ14を備える。リフトピン19は、熱処理プレート11に鉛直方向に沿って設けられた貫通孔(図示省略)に遊挿されている。3本のリフトピン19およびリッド31はリフター32によって昇降される。すなわち、3本のリフトピン19とリッド31とは連動して同時に昇降する。
リフトピン19が上昇すると、その先端がプレート表面11aから突出する。上昇状態にて基板Wを支持するリフトピン19が下降すると、リフトピン19の先端は貫通孔に埋入してプレート表面11aに基板Wが載置される。また、プレート表面11aに基板Wが載置された状態にてリフトピン19が上昇すると、リフトピン19によって基板Wがプレート表面11aから持ち上げられる。
リッド31が下降すると、プレート表面11aのほぼ全面が覆われ、リッド31の内面とプレート表面11aとの間に熱処理空間が形成される。また、リッド31が上昇すると、プレート表面11aの上方が開放される。
〈2.制御機構〉
次に、熱処理装置1の制御機構について、図3を参照しながら説明する。図3は、熱処理装置1の制御部40の構成を示すブロック図である。制御部40のハードウェアとしての構成は一般的なコンピュータと同様である。すなわち、制御部40は、各種演算処理を行うCPU41、基本プログラムを記憶する読み出し専用のメモリであるROM42、各種情報を記憶する読み書き自在のメモリであるRAM43および制御用ソフトウェアやデータなどを記憶しておく磁気ディスク44をバスライン49に接続して構成されている。
また、バスライン49には、上述したプレート温度センサ14、冷却水温度センサ71、冷却水バルブ57,67、エアバルブ69、ヒータ17およびリフター32が電気的に接続されている。制御部40のCPU41は、磁気ディスク44に格納された制御用ソフトウェアを実行することにより、これらの各機構を制御して熱処理装置1による基板Wの加熱処理を進行させる。
さらに、バスライン49には、表示部45および入力部46が電気的に接続されている。表示部45は、例えば液晶ディスプレイ等を用いて構成されており、処理結果やレシピ内容等の種々の情報を表示する。入力部46は、例えばキーボードやマウス等を用いて構成されており、コマンドやパラメータ等の入力を受け付ける。装置のオペレータは、表示部45に表示された内容を確認しつつ入力部46からコマンドやパラメータ等の入力を行うことができる。なお、表示部45と入力部46とを一体化してタッチパネルとして構成するようにしてもよい。
熱処理装置1は、ヒートパイプ構造を有しており、基本となる加熱源はヒータ17である。ヒータ17が作動液貯留部13に貯留された作動液16を加熱することにより、作動液16が蒸発してその蒸気が中空部10内に充満する。作動液の蒸気の一部は、プレート表面11aの内壁面(基板Wを載置するのとは反対側の面)に凝縮して液相に戻り、そのときにプレート表面11aが凝縮潜熱を受け取って加熱される。熱処理プレート11を昇温するときには、制御部40の制御によってヒータ17の出力が大きくされ、設定温度に維持するときにはヒータ17の出力が抑制される。また、熱処理プレート11を降温するときにはヒータ17の出力がさらに小さく或いは停止される。
ただし、ヒータ17は作動液16を介して間接的にプレート表面11aを加熱するため、ヒータ17の出力を制御するだけではプレート表面11aの温度を良好に制御するのは困難である。特に、熱処理プレート11を昇温するときにはオーバーシュートが生じやすくなる。このため、制御用冷却プレート51によって熱処理プレート11を緩やかに冷却することにより温度制御性を高めている。すなわち、中空部10内に充満した作動液16の蒸気の一部は作動液流通路18にも流入する。作動液流通路18にも流入した作動液16の蒸気は制御用冷却プレート51において流路54を流れる冷却水と熱交換されて冷却され液相に戻る。液相に戻った作動液16は作動液貯留部13に流れ込む。
このように、制御用冷却プレート51は、中空部10から導いた作動液16の蒸気を冷却して凝縮した作動液16を作動液貯留部13に還流する熱交換部として機能する。そして、ヒータ17によって作動液16を加熱しつつ、制御用冷却プレート51によって作動液16の蒸気を冷却することにより、熱処理プレート11の急激な温度上昇を抑制して温度制御性を高めているのである。
一方、熱処理プレート11の設定温度を降温させるときには、制御部40の制御によって冷却水バルブ57,67を開放して制御用冷却プレート51および冷却プレート21に冷却動作を行わせる。設定温度の降温時には主として冷却プレート21への冷却水供給によって熱処理プレート11の冷却が行われる。これに加えて制御用冷却プレート51によって作動液16の蒸気を追加的に冷却することにより、熱処理プレート11を急速に冷却して設定温度をより迅速に降温することができる。
冷却水供給を所定時間行うと、冷却水バルブ57,67を閉止する。続いて、制御部40の制御によってエアバルブ69を開放して冷却プレート21に圧縮空気を送出する。これによって冷却プレート21の内部に残留していた冷却水がドレインへと排出される。このようにするのは、冷却プレート21の内部に冷却水が残留したままであると、続く基板Wの加熱処理のときに残留した冷却水が沸騰して処理に悪影響を及ぼすためである。
〈3.降温処理の制御に関する機能部〉
上述した通り、熱処理プレート11の設定温度を変更させる処理(温度変更処理)のうち、特に、設定温度を降温させるときには、制御部40は、冷却水バルブ67を開放して冷却プレート21に冷却水を供給する。これにより熱処理プレート11の温度が急速に降温する。続いて、制御部40は、所定のタイミングで、冷却水バルブ67を閉止する。さらに、エアバルブ69を開放して冷却プレート21に圧縮空気を送出し、冷却プレート21の内部に残留していた冷却水をドレインへ排出する。冷却水バルブ67を閉止した後も熱処理プレート11はしばらく降温し続け、時間をおいて目標とする設定温度で安定する。これにより降温処理が終了する。
制御部40は、この降温処理に関する各種制御を、熱処理装置1の環境情報に基づいて行う。ただし、装置の「環境情報」とは、ユーザが装置を使用する設備環境に応じて変動する要素についての情報であり、例えば、「冷却水の温度」がこれに該当する。以下において、制御部40の制御態様について図4(a)を参照しながら説明する。図4(a)は、制御部40にて実現される機能部を示すブロック図である。
制御部40は、設定温度の降温処理の制御に関する機能部として、センサ情報取得部91と処理時間予測部92とを備える。これら各部は、制御部40が記憶媒体等に記憶されている所定のプログラムを実行することにより実現されてもよいし、専用のハードウェアによって実現されてもよい。
センサ情報取得部91は、設定温度の降温処理に関する各種の情報を、各所に配置されたセンサから取得する。具体的には、プレート温度センサ14から熱処理プレート11の温度Tpを取得する。また、冷却水温度センサ71から冷却水の温度Twを取得する。
処理時間予測部92は、装置の環境情報に基づいて、設定温度の降温処理に要する時間を予測して算出する。
ところで、温度変更処理に要する時間の予測は従来より一般的に行われており、降温処理の場合、例えば、熱処理プレート11に設けられたプレート温度センサ14により検知される熱処理プレート11の温度(温度変更処理前の熱処理プレート11の温度Tp)と、目標とする熱処理プレート11の温度Ttとを用いて、下記(式1)から、予測時間E0算出していた。
E0=α*(Tp−Tt)+β*(Tp−Tt) ・・・(式1)
ただし、(式1)において、係数「α」および「β」は、それぞれ実験的に与えられる定数であり、「α」は、冷却水が流れているときの熱処理プレート11の温度変化の勾配に基づいて規定され、「β」は、冷却水が流れていないときの熱処理プレート11の温度変化の勾配に基づいて規定される。これらの係数「α」「β」の値は、工場での評価結果に基づいて予め決定され、制御部40の記憶装置に格納されているものが用いられる。つまり、従来においては、予測時間は、工場での評価結果に基づいて規定される定数を用いて、温度変更処理前後の熱処理プレート11の温度から画一的に算出されていた。
ところが、従来の算出方法では、正確な予測時間を算出できないことも多かった。その原因の1つは、従来の算出方法においては、実際に温度変更処理が行われる環境の状態が全く加味されていないことにある。
この事情をふまえて、処理時間予測部92について説明する。処理時間予測部92は、センサ情報取得部91が取得した情報に基づいて温度変更処理に要する時間を算出する。具体的には、センサ情報取得部91により取得される、熱処理プレート11の温度(温度変更処理前の熱処理プレート11の温度Tp)と、目標とする熱処理プレート11の温度Ttと、冷却水の温度Twとを用いて、下記(式2)から、予測時間Eを算出する。
E=α’*(Tp−Tt)+β’*(Tp−Tt) ・・・(式2)
ただし、(式2)中、係数「α’」および「β’」は、下記(式3)(式4)からそれぞれ与えられる値である。
α’=(Tp−Tw)*α ・・・(式3)
β’=(Tp−Tw)*β ・・・(式4)
ただし、(式3)(式4)中、係数「α」および「β」は、(式1)で用いられていた値である。つまり、処理時間予測部92が予測時間Eの算出に用いる係数「α’」「β’」の値は、工場での評価結果に基づいて予め決定された値「α」「β」に、実際に温度変更処理に用いられる冷却水の温度Twを加味して規定される。このように、実際に温度変更処理が行われる環境の状態が加味されることによって、従来よりも正確な予測時間を算出することができる。
〈4.降温処理の制御に関する処理の流れ〉
次に、センサ情報取得部91および処理時間予測部92により実行される予測時間の算出処理の流れについて説明する。以下においては、熱処理プレート11の温度を、目標温度Ttまで降温させる温度変更処理が行われる際に、実際の温度変更処理に先立って、当該温度変更処理に要する時間を予測する場合の処理の流れを説明する。
はじめに、センサ情報取得部91が、各センサから情報を取得する。すなわち、プレート温度センサ14から現在の(すなわち、温度変更処理を実行する前の)熱処理プレート11の温度Tpを取得する。また、冷却水温度センサ71から冷却水の温度Twを取得する。
続いて、処理時間予測部92が、センサ情報取得部91が取得した情報を上述した(式2)に代入して、予測時間Eを算出する。
ここで算出された予測時間Eは、制御部40から、例えば熱処理装置1が組み込まれた基板処理装置のホストコンピュータに通知される。ホストコンピュータは、取得した予測時間Eを、装置内の搬送スケジュールの調整等の各種制御に用いる。
〈5.効果〉
上記の実施の形態に係る熱処理装置1によると、降温処理に要する時間の予測を、降温処理に用いられる冷却水の温度を加味して算出する。したがって、正確な予測時間を算出することができる。
〈第2の実施の形態〉
第2の実施の形態に係る熱処理装置について説明する。第2の実施の形態に係る熱処理装置は、第1の実施の形態に係る熱処理装置1と同様の構成を有している。以下においては、同じ構成要素については同じ記号で示すことにする。
〈1.降温処理の制御に関する機能部〉
この実施の形態に係る熱処理装置が備える制御部40aは、制御部40と同様、設定温度の降温処理に関する各種制御を、熱処理装置の環境情報に基づいて行う。この実施の形態においても、「冷却水の温度」が、この「環境情報」に該当する。以下において、制御部40aの制御態様について図4(b)を参照しながら説明する。図4(b)は、制御部40aにて実現される機能部を示すブロック図である。
制御部40aは、設定温度の降温処理の制御に関する機能部として、センサ情報取得部91aと供給制御部93とを備える。センサ情報取得部91aの機能は、上述したセンサ情報取得部91と同様である。
供給制御部93は、装置の環境情報に基づいて、冷却プレート21に対する冷却水の供給を制御する。具体的には、冷却水バルブ67の開閉を制御する。
ところで、冷却水バルブ67を開放して冷却プレート21に冷却水を供給すると、図5に示すように、熱処理プレート11の温度は低下する。そして、冷却水バルブ67を閉止して冷却水の供給を停止した後も、プレート内の流路に残存した冷却水の雰囲気や、そこに追って供給される圧縮空気により熱処理プレート11は降温し続ける。そして、時間とともに温度変化の勾配は徐々に緩やかになり、最終的には目標とする温度にて安定する。
ここで、冷却水の供給を停止するタイミングは、温度変更処理において最も重要なものである。例えば、冷却水を停止するタイミングによって、温度変更処理に要する時間が長くなったり短くなったりする。この事情を、図6を参照しながら説明する。図6は、降温処理における熱処理プレート11の温度の経時変化を模式的に示す図であり、特に、熱処理プレート11の温度が安定状態に入る際の様子(図5の破線円部分に相当する時間帯)を示している。図6には、それぞれ異なるタイミングで冷却水を停止した3つのサンプルPV1,PV2,PV3についての温度変化態様が示されている。冷却水を停止するタイミングは、サンプルPV1が最も早く、サンプルPV2、サンプルPV3の順にタイミングが遅くなっていく。
サンプルPV1,PV2,PV3のうち、最も早く目標とする温度領域に安定状態を形成するのは、すなわち、冷却水を停止するタイミングが最も適正なのは、サンプルPV2である。
冷却水を停止するタイミングが適正タイミングよりも早いと、サンプルPV1に示されるように、目標とする温度に到達する前に熱処理プレート11の温度の降温が停止してしまう。この場合、自然冷却による降温によって目標とする温度に達するのを待つしかなく、目標とする温度に到達するまでに時間がかかってしまう。
一方、冷却水を停止するタイミングが適正タイミングから遅れると、サンプルPV3に示されるように、目標とする温度に到達した後も熱処理プレート11の温度の降温が停止しない(アンダーシュート)。この場合もはやり、目標とする温度に到達するまでに時間がかかってしまう。
このように、冷却水を停止するタイミングを適正に決定しなければ、温度変更処理に時間がかかってしまう。換言すると、冷却水を停止するタイミングを適正に決定することによって、温度変更処理に要する時間を最短にすることができる。
ところで、上述した適正な停止タイミングの具体的な時刻は各種の要因により規定されるものであり、単純に求められるものではないが、本願発明者によると、熱処理プレート11の温度変化の勾配に応じて変わってくることが確認されている。さらに、この熱処理プレート11の温度変化の勾配も、各種の要因により規定されるものであり単純に特定できるものではないが、本願発明者よると、温度変更処理に用いる冷却水の温度や流量によって変わってくることが確認されている。例えば、図5の破線に示されるように、冷却水の温度や流量が変化すると、温度変化の勾配も変わってくる。したがって、適正な停止タイミングの具体的な時刻は、温度変更処理に用いる冷却水の温度や流量に応じて変わってくるといえる。
この事情をふまえて、供給制御部93について説明する。供給制御部93は、最適停止タイミング特定部931、停止タイミング修正部932、および、開閉制御部933を備える。
最適停止タイミング特定部931は、センサ情報取得部91aが取得した情報に基づいて、冷却水を停止するべき適切なタイミングを判断する。
上述した通り、熱処理プレート11の温度変化の勾配は、冷却水の温度Twから予測することができる。最適停止タイミング特定部931は、センサ情報取得部91aが取得した冷却水の温度Twに基づいて、当該冷却水を用いて降温処理を行った場合の熱処理プレート11の温度変化の勾配を予測する(予測勾配)。そして、予測勾配に基づいて適切な停止タイミングを特定する。
例えば、センサ情報取得部91aが取得した情報に基づいて、予め作成しておいたテーブルを参照して停止タイミングを特定する構成としてもよい。この場合、降温処理に用いられる冷却水の温度Twと当該条件の下で予測される温度変化の勾配とを対応付けたテーブル(勾配予測テーブル)と、温度変化の勾配と当該温度変化において最適な停止タイミングとを対応付けたテーブル(停止タイミングテーブル)とを、制御部40の記憶装置に予め格納しておく。最適停止タイミング特定部931は、温度変更処理を実行する際に、センサ情報取得部91aから温度変更処理の開始時の冷却水の温度Twを取得し、当該条件の下で予測される温度変化の勾配(予測勾配)を、勾配予測テーブルを参照して特定する。そして、特定された予測勾配において最適な停止タイミングを、停止タイミングテーブルを参照して特定する。
また、例えば、センサ情報取得部91aが取得した情報と所定の計算式とを用いて停止タイミングを特定する構成としてもよい。この場合、例えば、センサ情報取得部91aにより取得される、熱処理プレート11の温度(温度変更処理前の熱処理プレート11の温度Tp)、目標とする熱処理プレート11の温度Tt、および、冷却水の温度Twを用いて、下記(式5)から、冷却水の供給を開始してから停止するまでの時間(供給時間F)を算出すればよい。
F=γ’*(Tp−Tt) ・・・(式5)
ただし、(式5)中、係数「γ’」は、下記(式6)から与えられる値である。
γ’=(Tp−Tw)*γ ・・・(式6)
ただし、(式6)中、係数「γ」は、工場での評価結果に基づいて規定される定数である。つまり、最適停止タイミング特定部931が供給時間Fの算出に用いる係数「γ’」の値は、工場での評価結果に基づいて予め決定された値「γ」に、実際に温度変更処理に用いられる冷却水の温度Twを加味して規定される。
いずれの場合も、実際に温度変更処理が行われる環境の状態を加味して停止タイミングが特定されるので、停止タイミングを適確に特定することができる。
停止タイミング修正部932は、最適停止タイミング特定部931が特定した停止タイミングを、必要な場合には修正して、より適切な停止タイミング(修正停止タイミング)を取得する。すなわち、上述した通り、熱処理プレート11の温度変化の勾配は、冷却水の温度Twから予測できるが、各種の要因が作用した結果、実際の温度変化の勾配が予測されたものとずれている可能性もある。停止タイミング修正部932は、このようなずれが生じた場合に、停止タイミングを修正するのである。
具体的には、停止タイミング修正部932は、センサ情報取得部91aが取得した熱処理プレート11の温度Tpに基づいて、温度変更処理中の熱処理プレート11の実際の温度変化の様子をモニタリングし、そのモニタリング情報に基づいて、熱処理プレート11の実際の温度変化の勾配(実測勾配)が、先に最適停止タイミング特定部931により特定された予測勾配からずれているか否かを観察している。ここで予測勾配からのずれが検出された場合、停止タイミング修正部932は、最適停止タイミング特定部931が特定した停止タイミングをより適切な停止タイミングに修正する。
例えば、実測勾配が予測勾配よりも大きかった場合、停止タイミング修正部932は、最適停止タイミング特定部931が特定した停止タイミングを所定値だけ早めて、修正停止タイミングとして取得する(すなわち、冷却水の供給時間を短くするように停止タイミングを修正する)。逆に、実測勾配が予測勾配よりも小さかった場合、停止タイミング修正部932は、最適停止タイミング特定部931が特定した停止タイミングを所定値だけ遅くして、修正タイミングとして取得する(すなわち、冷却水の供給時間を長くするように停止タイミングを修正する)。最適停止タイミング特定部931が特定した停止タイミングを早く(もしくは、遅く)する程度(修正幅)は、実測勾配が予測勾配からずれている度合に応じて決定すればよい。
開閉制御部933は、冷却水バルブ67の開閉制御を行う。特に、最適停止タイミング特定部931が特定した停止タイミングで(停止タイミング修正部932が停止タイミングを修正している場合は、修正停止タイミングで)、冷却水バルブ67を閉止して、冷却水の供給を停止する。
〈2.降温処理の制御に関する処理の流れ〉
次に、センサ情報取得部91aおよび供給制御部93により実行される冷却水の供給制御処理の流れについて、図7を参照しながら説明する。以下においては、熱処理プレート11の温度を、目標温度Ttまで降温させる温度変更処理を行う場合の処理の流れを説明する。
はじめに、センサ情報取得部91aが、各センサから情報を取得する(ステップS1)。すなわち、プレート温度センサ14から熱処理プレート11の温度Tpを取得する。また、冷却水温度センサ71から冷却水の温度Twを取得する。
続いて、最適停止タイミング特定部931が、ステップS1で取得された情報に基づいて、冷却水を停止するべき最適のタイミングを特定する(ステップS2)。
続いて、開閉制御部933が冷却水バルブ67を開放する(ステップS3)。これにより、冷却プレート21に冷却水が供給開始され、熱処理プレート11の冷却が開始される。冷却水の供給が開始されると、センサ情報取得部91aが、プレート温度センサ14から一定間隔をおいて熱処理プレート11の温度Tpを取得し続け、熱処理プレート11の温度モニタリングを行う。
一方、停止タイミング修正部932は、熱処理プレート11の温度変化のモニタリング情報に基づいて、降温処理中の熱処理プレート11の温度変化の勾配が、ステップS2の処理において最適停止タイミング特定部931が予測した勾配からずれているか否かを観察している。ここで予測勾配からのずれが検出された場合、停止タイミング修正部932は、停止タイミングの修正が必要と判断する(ステップS4でYES)。この場合、停止タイミング修正部932は、停止タイミングを修正して修正停止タイミングを取得する(ステップS5)。
開閉制御部933は、最適停止タイミング特定部931が特定した停止タイミングに到達すると(ステップS6)(停止タイミング修正部932が停止タイミングを修正している場合は、修正停止タイミングに到達すると(ステップS7))、開閉制御部933が冷却水バルブ67を閉止する(ステップS8)。これにより、冷却プレート21への冷却水の供給が停止される。なお、制御部40aは、冷却水バルブ67の閉止に続いてエアバルブ69を開放して、冷却プレート21に圧縮空気を送出する。
所定時間が経過して、熱処理プレート11の温度が目標温度Ttまで降温すると、温度変更処理が完了する。
〈3.効果〉
降温処理においては、冷却流体の供給の停止タイミングを適切に決定すれば、温度変更処理に要する時間を短くすることができるところ、上記の実施の形態に係る熱処理装置によると、冷却水の供給の停止タイミングを、冷却水の温度を加味して特定することによって、最適な停止タイミングを正確に特定することができる。また、必要に応じて停止タイミングを修正するので、最適な停止タイミングを確実に特定することができる。
〈第3の実施の形態〉
〈1.構成〉
第3の実施の形態に係る熱処理装置の構成について図8を参照しながら説明する。図8は、第3の実施の形態に係る熱処理装置1bの概略構成を示す縦断面図である。熱処理装置1bは、第1の実施の形態に係る熱処理装置1とほぼ同様の構成を有しており、以下において、熱処理装置1と同じ構成要素については同じ記号で示すことにする。
熱処理装置1bは、冷却水供給部66と冷却プレート21の流入口22とを結ぶ供給配管25中に介挿され、配管25内を流れる冷却水の流量を測定する冷却水流量計72を備える。その他の構成は、熱処理装置1と同様である。
〈2.降温処理の制御に関する機能部〉
この実施の形態に係る熱処理装置1bが備える制御部40bは、第2の実施の形態に係る制御部40bと同様、設定温度の降温処理に関する各種制御を熱処理装置1bの環境情報に基づいて行う。この実施の形態においては、「冷却水の温度」および「冷却水の流量」が、この「環境情報」に該当する。以下において、制御部40bの制御態様について図4(c)を参照しながら説明する。図4(c)は、制御部40bにて実現される機能部を示すブロック図である。
制御部40bは、設定温度の降温処理の制御に関する機能部として、センサ情報取得部91bと供給制御部93bとを備える。
センサ情報取得部91bは、センサ情報取得部91aとほぼ同様の機能部であるが、プレート温度センサ14から熱処理プレート11の温度Tpを、冷却水温度センサ71から冷却水の温度Twを、それぞれ取得する他に、冷却水流量計72から冷却水の流量Fwを取得する点が、センサ情報取得部91aと相違する。
供給制御部93bは、供給制御部93aとほぼ同様の機能部であるが、冷却水を停止するべき適切なタイミングを、冷却水の温度Twだけでなく、冷却水の流量Fwをも用いて判断する点が相違する。上述した通り、熱処理プレート11の温度変化の勾配は、温度変更処理に用いる冷却水の温度や流量によって変わってくる。したがって、冷却水の温度Twと流量Fwとの両方から温度変化の勾配を予測すれば、温度Twのみから予測する場合よりもさらに正確な予測が得られる。
例えば、冷却水の温度Twおよび流量Fwの組み合わせと当該組み合わせ条件の下で予測される温度変化の勾配とを対応付けたテーブルを用いて温度変化の勾配を予測すればよい。冷却水の温度だけでなく流量がさらに加味されることによって、温度変化の勾配をより正確に予測することが可能となり、これにより、適切な停止タイミングをより確実に特定することができる。
また例えば、センサ情報取得部91bにより取得される、温度変更処理前の熱処理プレート11の温度Tpと、目標とする熱処理プレート11の温度Ttと、冷却水の温度Twと、冷却水の流量Fwとを用いて、下記(式7)から、冷却水の供給を開始してから停止するまでの時間(供給時間G)を算出してもよい。
G=γ”*(Tp−Tt) ・・・(式7)
ただし、(式7)中、係数「γ”」は、下記(式8)から与えられる値である。
γ”=(Fw−C)*(Tp−Tw)*γ ・・・(式8)
ただし、(式8)中、「C」は実験的に与えられる定数であり、例えば、係数「γ」を導出した際の冷却水の流量に基づいて規定される。つまり、供給制御部93bが供給時間Gの算出に用いる係数「γ”」の値は、工場での評価結果に基づいて予め決定された値「γ」に、実際に温度変更処理に用いられる冷却水の温度Twおよび流量Fwを加味して規定される。
いずれの場合も、実際に温度変更処理が行われる環境の状態として、冷却水の温度Twだけでなく流量Fwをさらに加味して停止タイミングが特定されるので、停止タイミングをより適確に特定することができる。
センサ情報取得部91bおよび供給制御部93bにより実行される冷却水の供給制御処理の流れは、第2の実施の形態に係る供給制御処理の流れとほぼ同様である。ただし、センサ情報取得部91bが、冷却水流量計72から冷却水の流量Fwを取得できるのは、冷却プレート21に対する冷却水の供給が開始された後である。したがって、供給制御部93bが冷却水を停止するべきタイミングを特定する処理(図7のステップS2)は、冷却プレート21に対する冷却水の供給開始(図7のステップS3)の後に実行する。
〈3.効果〉
上記の実施の形態に係る熱処理装置1bによると、冷却水の供給の停止タイミングを、冷却水の温度と流量とを加味して特定することによって、最適な停止タイミングをより正確に特定することができる。
〈第4の実施の形態〉
〈1.構成〉
第4の実施の形態に係る熱処理装置の構成について図9を参照しながら説明する。図9は、第4の実施の形態に係る熱処理装置1cの概略構成を示す縦断面図である。熱処理装置1cは、第1の実施の形態に係る熱処理装置1とほぼ同様の構成を有しており、以下において、熱処理装置1と同じ構成要素については同じ記号で示すことにする。
熱処理装置1cは、冷却水供給部66と接続され、ここから供給される冷却水を一時的に貯留するバッファタンク74を備え、供給配管25の一端は、このバッファタンク74の底部に接続されている。バッファタンク74内には冷却水供給部66から冷却水が適宜補充されており、常に所定量の冷却水が貯留されている。さらに、供給配管25には、バッファタンク74から供給される冷却水の供給圧力を一定に調整するレギュレータ73が介挿されている。バッファタンク74およびレギュレータ73が設けられることによって、冷却プレート21に対して予め設定された所定の流量で安定して冷却水を供給することができる。
さらに、熱処理装置1cは、冷却プレート21に供給される冷却水の温度を調整する冷却水温調部75を備える。冷却水温調部75が設けられることによって、冷却プレート21に対して、予め設定された所定の温度の冷却水を供給することができる。
〈2.効果〉
上記の実施の形態に係る熱処理装置1cの備える制御部40cが、設定温度の降温処理に関する制御を行う態様は、上記の第1〜第3の各実施の形態に係る熱処理装置の備える制御部が行う制御態様のいずれであってもよい。どの制御態様においても、降温処理に関する制御処理が環境情報(冷却水の温度Tw、冷却水の流量Fw)に基づいて行われるところ、上記の構成においては、冷却水の温度Tw、冷却水の流量Fwを安定させることができるので、制御処理をより安定して高精度に行うことが可能となる。
〈第5の実施の形態〉
〈1.構成〉
第5の実施の形態に係る熱処理装置の構成について図10を参照しながら説明する。図10は、第5の実施の形態に係る熱処理装置1dの概略構成を示す縦断面図である。熱処理装置1dは、第4の実施の形態に係る熱処理装置1cとほぼ同様の構成を有しており、以下において、熱処理装置1cと同じ構成要素については同じ記号で示すことにする。
熱処理装置1dは、冷却水供給部66と冷却プレート21の流入口22とを結ぶ供給配管25中に介挿された、バッファタンク74を備える。このバッファタンク74と流入口22との間には分岐部分が形成されており、一方の分岐配管部分251には第1の冷却水バルブ671と第1レギュレータ731とが、他方の分岐配管部分252には第2の冷却水バルブ672と第2レギュレータ732とが、それぞれ介挿されている。ただし、第1のレギュレータ731の弁開度は、配管251に流れる冷却水の流量が第1の流量F1となるように調整されている。また、第2のレギュレータ732の弁開度は、配管252に流れる冷却水の流量が、第1の流量F1よりも小さな第2の流量F2となるように調整されている。その他の構成は、熱処理装置1dと同様である。
なお、熱処理装置1dが備える制御部40dは、第1の冷却水バルブ671および第2の冷却水バルブ672のそれぞれと電気的に接続されている。制御部40dが第1の冷却水バルブ671を開放すると、冷却プレート21に第1の流量F1で冷却水が供給される。また、第2の冷却水バルブ672を開放すると、第2の流量F2で冷却水が供給される。
〈2.降温処理の制御に関する機能部〉
この実施の形態に係る熱処理装置1dが備える制御部40dは、上記の各実施の形態に係る制御部と同様、設定温度の降温処理に関する各種制御を熱処理装置1dの環境情報に基づいて行う。以下において、制御部40dの制御態様について図4(d)を参照しながら説明する。図4(d)は、制御部40dにて実現される機能部を示すブロック図である。
制御部40dは、設定温度の降温処理の制御に関する機能部として、センサ情報取得部91dと供給制御部93dとを備える。センサ情報取得部91dの機能は、センサ情報取得部91aと同様である。
供給制御部93dは、装置の環境情報に基づいて、冷却プレート21に対する冷却流体の供給を制御する機能部であり、流量調整部934を備える。流量調整部934は、冷却プレート21に供給する冷却水の流量を制御する。
上述した通り、熱処理プレート11の温度変化の勾配は、温度変更処理に用いる冷却水の温度や流量によって変わってくることが本願発明者により確認されている。例えば、図11は、降温処理における熱処理プレート11の温度の経時変化を模式的に示す図であり、冷却水の流量などの処理条件が異なる2つのサンプルPV11,PV12についての温度変化態様が示されている。ここに示されるように、熱処理プレート11の温度は、冷却水の温度や流量によっては、サンプルPV11のように急激な勾配で変化する場合もあれば、サンプルPV12のように緩やかな勾配で変化する場合もある。
ところで、サンプルPV11のように急激に降温させた熱処理プレート11では、設定温度の変更処理を行った後に処理される1枚目の基板Wの温度波形(熱処理中の被処理基板Wの昇温過程を示す波形)が、2枚目以降の基板Wと異なるものとなることが知られている。すなわち、温度変更処理に係る温度変化の勾配が急なものとなると、変更処理後の熱処理において同一ロットの基板間で処理履歴に差が生じてしまうのである。したがって、同一ロットの基板間で基板Wの処理均一性を担保するためには、温度変更処理に係る温度変化の勾配を緩やかなものとする、すなわち、熱処理プレート11を緩やかに降温させることが望ましい。
上述した通り、熱処理プレート11の温度変化の勾配は、冷却プレート21に供給される冷却水の温度および流量に依存して変化し、特に流量との関係でいうと、流量を小さくすれば温度変化の勾配も小さくなる。したがって、少ない流量で降温処理を行えば、温度変化の勾配が緩やかになり、基板Wに対する熱処理の均一性を担保することができる。しかしながらその一方で、温度変化の勾配が緩やかになると、降温処理に要する時間が長くなるという問題もある。
そこで、流量調整部934は、降温処理の初めの段階においては、ある程度大きな流量で冷却プレート21に冷却水を供給し、所定のタイミングで冷却水の流量をこれより少ない流量に切り換える。具体的には、はじめは、第1の冷却水バルブ671を開放する。そして、所定のタイミングで、第1の冷却水バルブ671を閉止するとともに、第2の冷却水バルブ672を開放する。これによって、はじめは第1の流量F1で、途中からはこれよりも少ない第2の流量F2で、冷却プレート21に対する冷却水の供給が行われることになる。
なお、第1の流量F1および第2の流量F2の具体的な値および流量を切り換えるタイミングは、センサ情報取得部91cが取得した熱処理プレート11の温度Tpや、冷却水の温度Twに基づいて規定すればよい。流量を切り換えるタイミングについては、例えば、冷却水の温度Tw等に基づいて降温処理に要する時間を予め予測しておき(予測する方法については、第1の実施として上述した通り)、得られた予測時間の1/3が経過した時点で、流量を第1の流量F1から第2の流量F2に切り換え、予測時間の2/3が経過した時点で、冷却水の供給を停止する、という構成を採用してもよい。
〈3.降温処理の制御に関する処理の流れ〉
次に、処理時間予測部92dおよび供給制御部93dにより実行される冷却水の供給制御処理の流れについて説明する。以下においては、熱処理プレート11の温度を、目標温度Ttまで降温させる温度変更処理を行う場合の処理の流れを説明する。
はじめに、センサ情報取得部91dが、各センサから情報を取得する。すなわち、プレート温度センサ14から熱処理プレート11の温度Tpを取得する。また、冷却水温度センサ71から冷却水の温度Twを取得する。
続いて、流量調整部934が、センサ情報取得部91dが取得した情報に基づいて、冷却水の供給流量を第1の流量F1から第2の流量F2に切り換えるタイミング、および、冷却水の供給を停止するタイミングをそれぞれ特定する。なお、ここで、センサ情報取得部91dが取得した情報に基づいて、第1の流量F1および第2の流量F2を特定し、必要な場合は、第1レギュレータ731、第2レギュレータ732の開弁度を調整する構成としてもよい。
続いて、流量調整部934が第1の冷却水バルブ671を開放する。これにより、冷却プレート21に第1の流量F1で冷却水が供給され、熱処理プレート11の冷却が開始される。
続いて、流量調整部934は、先に特定されたタイミングで、第1の冷却水バルブ671を閉止するとともに、第2の冷却水バルブ672を開放する。これによって、第1の流量F1よりも少ない第2の流量F2で、冷却プレート21に冷却水が供給され、熱処理プレート11が緩やかに冷却される。
続いて、流量調整部934は、先に特定されたタイミングで、第2の冷却水バルブ672を閉止する。これにより、冷却プレート21への冷却水の供給が停止される。なお、制御部40dは、第2の冷却水バルブ672の閉止に続いてエアバルブ69を開放して、冷却プレート21に圧縮空気を送出する。
所定時間が経過して、熱処理プレート11の温度が目標温度Ttまで降温すると、温度変更処理が完了する。
〈4.効果〉
上記の実施の形態に係る熱処理装置1dによると、冷却プレート21に供給する冷却水の流量を段階的に減少させることによって、降温処理に要する時間を長期化させることなく、降温処理における冷却プレート21の温度変化の勾配を緩やかなものとすることができる。これによって、降温された加熱プレートで熱処理された基板Wについて、同一ロットの基板W間で熱処理の均一性にばらつきが生じるといった事態を回避することができる。
〈B.基板処理装置〉
〈1.構成〉
上記の各実施の形態に係る熱処理装置は、基板に所定の処理を行う基板処理装置に組み込まれる。この発明の実施の形態に係る基板処理装置の構成例について、図12〜図14を参照しながら説明する。図12は、この発明に係る基板処理装置100の平面図である。また、図13は基板処理装置100の液処理部の正面図であり、図14は熱処理部の正面図である。なお、各図にはそれらの方向関係を明確にするためZ軸方向を鉛直方向とし、XY平面を水平面とするXYZ直交座標系を適宜付している。
基板処理装置100は、インデクサブロック110、バークブロック120、レジスト塗布ブロック130、現像処理ブロック140およびインターフェイスブロック150の5つの処理ブロックを一方向(X方向)に連設して構成されている。インターフェイスブロック150には基板処理装置100とは別体の外部装置である露光ユニット(ステッパ)EXPが接続配置されている。露光ユニットEXPは、ホストコンピュータとLAN回線(図示省略)を経由して基板処理装置100と接続されている。
インデクサブロック110は、装置外から受け取った未処理基板を装置内に搬入するとともに、現像処理の終了した処理済み基板を装置外に搬出するための処理ブロックである。インデクサブロック110は、複数のキャリアC(本実施形態では4個)を並べて載置する載置台111と、各キャリアCから未処理の基板Wを取り出すとともに、各キャリアCに処理済みの基板Wを収納するインデクサロボットIRと、を備えている。
インデクサロボットIRは、保持アームを個別に各キャリアCにアクセスさせて未処理の基板Wの取り出しおよび処理済みの基板Wの収納を行う。なお、キャリアCの形態としては、基板Wを密閉空間に収納するFOUP(front opening unified pod)の他に、SMIF(Standard Mechanical Inter Face)ポッドや収納基板Wを外気に曝すOC(open cassette)であってもよい。
インデクサブロック110に隣接してバークブロック120が設けられている。インデクサブロック110とバークブロック120との間には、雰囲気遮断用の隔壁115が設けられている。この隔壁115にインデクサブロック110とバークブロック120との間で基板Wの受け渡しを行うために基板Wを載置する2つの基板載置部PASS1,PASS2が上下に積層して設けられている。
次に、バークブロック120について説明する。バークブロック120は、露光時に発生する定在波やハレーションを減少させるために、フォトレジスト膜の下地に反射防止膜を塗布形成するための処理ブロックである。バークブロック120は、基板Wの表面に反射防止膜を塗布形成するための下地塗布処理部121と、反射防止膜の塗布形成に付随する熱処理を行う2つの熱処理タワー122,123と、下地塗布処理部121および熱処理タワー122,123に対して基板Wの受け渡しを行う搬送ロボットTR1とを備える。
図2に示すように、下地塗布処理部121は同様の構成を備えた4つの塗布処理ユニットBRCを上下に積層配置して構成されている。それぞれの塗布処理ユニットBRCは、基板Wを略水平姿勢で吸着保持して略水平面内にて回転させるスピンチャック126、このスピンチャック126上に保持された基板W上に反射防止膜用の塗布液を吐出する塗布ノズル127、スピンチャック126を回転駆動させるスピンモータ(図示省略)およびスピンチャック126上に保持された基板Wの周囲を囲繞するカップ(図示省略)等を備えている。
図3に示すように、熱処理タワー122には、基板Wを所定の温度にまで加熱する2個の加熱ユニットHP、加熱された基板Wを冷却して所定の温度にまで降温するとともに基板Wを当該所定の温度に維持する2個の冷却ユニットCPおよびレジスト膜と基板Wとの密着性を向上させるためにHMDS(ヘキサメチルジシラザン)の蒸気雰囲気中で基板Wを熱処理する3個の密着強化処理ユニットAHLが上下に積層配置されている。一方、熱処理タワー123にも2個の加熱ユニットHPおよび2個の冷却ユニットCPが上下に積層配置されている。なお、図3において「×」印で示した箇所には配管配線部や、予備の空きスペースが割り当てられている(後述する他の熱処理タワーについても同じ)。熱処理タワー122に配置される加熱ユニットHPは、上述した各実施の形態に係る熱処理装置のいずれかにより構成される。
搬送ロボットTR1は、2個の搬送アームをそれぞれ個別に基板載置部PASS1,PASS2、熱処理タワー122,123に設けられた熱処理ユニット(加熱ユニットHP、冷却ユニットCPおよび密着強化処理ユニットAHL)、下地塗布処理部121に設けられた4つの塗布処理ユニットBRCおよび後述する基板載置部PASS3,PASS4に対してアクセスさせて、それらとの間で基板Wの授受を行う。
次に、レジスト塗布ブロック130について説明する。バークブロック120と現像処理ブロック140との間に挟み込まれるようにしてレジスト塗布ブロック130が設けられている。このレジスト塗布ブロック130とバークブロック120との間にも、雰囲気遮断用の隔壁125が設けられている。この隔壁125にバークブロック120とレジスト塗布ブロック130との間で基板Wの受け渡しを行うために基板Wを載置する2つの基板載置部PASS3,PASS4が上下に積層して設けられている。
レジスト塗布ブロック130は、反射防止膜が塗布形成された基板W上にレジストを塗布してレジスト膜を形成するための処理ブロックである。なお、本実施形態では、フォトレジストとして化学増幅型レジストを用いている。レジスト塗布ブロック130は、下地塗布された反射防止膜の上にレジストを塗布するレジスト塗布処理部131と、レジスト塗布処理に付随する熱処理を行う2つの熱処理タワー132,133と、レジスト塗布処理部131および熱処理タワー132,133に対して基板Wの受け渡しを行う搬送ロボットTR2とを備える。
図2に示すように、レジスト塗布処理部131は同様の構成を備えた4つの塗布処理ユニットSCを上下に積層配置して構成されている。それぞれの塗布処理ユニットSCは、基板Wを略水平姿勢で吸着保持して略水平面内にて回転させるスピンチャック136、このスピンチャック136上に保持された基板W上にフォトレジストの塗布液を吐出する塗布ノズル137、スピンチャック136を回転駆動させるスピンモータ(図示省略)およびスピンチャック136上に保持された基板Wの周囲を囲繞するカップ(図示省略)等を備えている。
図3に示すように、熱処理タワー132には、基板Wを所定の温度にまで加熱する2個の加熱ユニットHPおよび加熱された基板Wを冷却して所定の温度にまで降温するとともに基板Wを当該所定の温度に維持する2個の冷却ユニットCPが上下に積層配置されている。一方、熱処理タワー133にも2個の加熱ユニットHPおよび2個の冷却ユニットCPが上下に積層配置されている。熱処理タワー132に配置される加熱ユニットHPは、上述した各実施の形態に係る熱処理装置のいずれかにより構成される。
搬送ロボットTR2は、2個の搬送アームをそれぞれ個別に基板載置部PASS3,PASS4、熱処理タワー132,133に設けられた熱処理ユニット、レジスト塗布処理部131に設けられた4つの塗布処理ユニットSCおよび後述する基板載置部PASS5,PASS6に対してアクセスさせて、それらとの間で基板Wの授受を行う。
次に、現像処理ブロック140について説明する。レジスト塗布ブロック130とインターフェイスブロック150との間に挟み込まれるようにして現像処理ブロック140が設けられている。この現像処理ブロック140とレジスト塗布ブロック130との間にも、雰囲気遮断用の隔壁135が設けられている。この隔壁135にレジスト塗布ブロック130と現像処理ブロック140との間で基板Wの受け渡しを行うために基板Wを載置する2つの基板載置部PASS5,PASS6が上下に積層して設けられている。
現像処理ブロック140は、露光処理後の基板Wに対して現像処理を行うための処理ブロックである。現像処理ブロック140は、パターンが露光された基板Wに対して現像液を供給して現像処理を行う現像処理部141と、現像処理後の熱処理を行う熱処理タワー142と、露光直後の基板Wに熱処理を行う熱処理タワー143と、現像処理部141および熱処理タワー142に対して基板Wの受け渡しを行う搬送ロボットTR3とを備える。
図2に示すように、現像処理部141は、同様の構成を備えた5つの現像処理ユニットSDを上下に積層配置して構成されている。各現像処理ユニットSDは、基板Wを略水平姿勢で吸着保持して略水平面内にて回転させるスピンチャック146、このスピンチャック146上に保持された基板W上に現像液を供給するノズル147、スピンチャック146を回転駆動させるスピンモータ(図示省略)およびスピンチャック146上に保持された基板Wの周囲を囲繞するカップ(図示省略)等を備えている。
図3に示すように、熱処理タワー142には、基板Wを所定の温度にまで加熱する2個の加熱ユニットHPおよび加熱された基板Wを冷却して所定の温度にまで降温するとともに基板Wを当該所定の温度に維持する2個の冷却ユニットCPが上下に積層配置されている。一方、熱処理タワー143にも2個の加熱ユニットHPおよび2個の冷却ユニットCPが上下に積層配置されている。熱処理タワー143の加熱ユニットHPは露光直後の基板Wに対して露光後加熱処理(Post Exposure Bake)を行う。熱処理タワー143の加熱ユニットHPおよび冷却ユニットCPに対してはインターフェイスブロック150の搬送ロボットTR4が基板Wの搬出入を行う。熱処理タワー142に配置される加熱ユニットHPは、上述した各実施の形態に係る熱処理装置のいずれかにより構成される。
また、熱処理タワー143には、現像処理ブロック140とインターフェイスブロック150との間で基板Wの受け渡しを行うための2つの基板載置部PASS7,PASS8が上下に近接して組み込まれている。
搬送ロボットTR3は、2個の搬送アームをそれぞれ個別に基板載置部PASS5,PASS6、熱処理タワー142に設けられた熱処理ユニット、現像処理部141に設けられた5つの現像処理ユニットSDおよび熱処理タワー143の基板載置部PASS7,PASS8に対してアクセスさせて、それらとの間で基板Wの授受を行う。
次に、インターフェイスブロック150について説明する。インターフェイスブロック150は、現像処理ブロック140に隣接して配置され、レジスト膜が塗布形成された未露光の基板Wを基板処理装置100とは別体の外部装置である露光ユニットEXPに渡すとともに、露光済みの基板Wを露光ユニットEXPから受け取って現像処理ブロック140に渡す処理ブロックである。インターフェイスブロック150は、露光ユニットEXPとの間で基板Wの受け渡しを行うための搬送機構IFRの他に、レジスト膜が形成された基板Wの周縁部を露光する2つのエッジ露光ユニットEEWと、現像処理ブロック140の熱処理タワー143およびエッジ露光ユニットEEWに対して基板Wを受け渡しする搬送ロボットTR4とを備える。
エッジ露光ユニットEEWは、図2に示すように、基板Wを略水平姿勢で吸着保持して略水平面内にて回転させるスピンチャック156およびスピンチャック156に保持された基板Wの周縁に光を照射して露光する光照射器157などを備えている。2つのエッジ露光ユニットEEWは、インターフェイスブロック150の中央部に上下に積層配置されている。また、エッジ露光ユニットEEWの下側には、2つの基板載置部PASS9,PASS10、基板戻し用のリターンバッファRBFおよび基板送り用のセンドバッファSBFが上下に積層配置されている。上側の基板載置部PASS9は搬送ロボットTR4から搬送機構IFRに基板Wを渡すために使用するものであり、下側の基板載置部PASS10は搬送機構IFRから搬送ロボットTR4に基板Wを渡すために使用するものである。
リターンバッファRBFは、何らかの障害によって現像処理ブロック140が露光済みの基板Wの現像処理を行うことができない場合に、現像処理ブロック140の熱処理タワー143で露光後加熱処理を行った後に、その基板Wを一時的に収納保管しておくものである。一方、センドバッファSBFは、露光ユニットEXPが未露光の基板Wの受け入れをできないときに、露光処理前の基板Wを一時的に収納保管するものである。リターンバッファRBFおよびセンドバッファSBFはいずれも複数枚の基板Wを多段に収納できる収納棚によって構成されている。なお、リターンバッファRBFに対しては搬送ロボットTR4がアクセスを行い、センドバッファSBFに対しては搬送機構IFRがアクセスを行う。
露光ユニットEXPは、基板処理装置100にてレジスト塗布された露光前の基板Wを搬送機構IFRから受け取って露光処理を行う。露光ユニットEXPにて露光処理の行われた基板Wは搬送機構IFRによって受け取られる。なお、露光ユニットEXPは、投影光学系と基板Wとの間に屈折率の大きな液体(例えば、屈折率n=1.44の純水)を満たした状態で露光処理を行う、いわゆる「液浸露光処理」に対応したものであってもよい。
以上のインデクサブロック110、バークブロック120、レジスト塗布ブロック130、現像処理ブロック140およびインターフェイスブロック150には常に清浄空気がダウンフローとして供給されており、各ブロック内でパーティクルの巻き上がりや気流によるプロセスへの悪影響を回避している。また、各ブロック内は装置の外部環境に対して若干陽圧に保たれ、外部環境からのパーティクルや汚染物質の進入などを防いでいる。
〈2.処理動作〉
次に、上記の基板処理装置100における基板処理の手順について簡単に説明する。装置外部から未処理の基板WがキャリアCに収納された状態でAGV等によってインデクサブロック110に搬入される。続いて、インデクサブロック110から未処理の基板Wの払い出しが行われる。具体的には、インデクサロボットIRが所定のキャリアCから未処理の基板Wを取り出し、上側の基板載置部PASS1に載置する。基板載置部PASS1に未処理の基板Wが載置されると、バークブロック120の搬送ロボットTR1がその基板Wを受け取って熱処理タワー122のいずれかの密着強化処理ユニットAHLに搬送する。密着強化処理ユニットAHLでは、HMDSの蒸気雰囲気で基板Wを熱処理して基板Wの密着性を向上させる。密着強化処理の終了した基板Wは搬送ロボットTR1によって取り出され、熱処理タワー122,123のいずれかの冷却ユニットCPに搬送されて冷却される。
冷却された基板Wは搬送ロボットTR1によって冷却ユニットCPから下地塗布処理部121のいずれかの塗布処理ユニットBRCに搬送される。塗布処理ユニットBRCでは、基板Wの表面に反射防止膜の塗布液が供給されて回転塗布される。
塗布処理が終了した後、基板Wは搬送ロボットTR1によって熱処理タワー122,123のいずれかの加熱ユニットHPに搬送される。加熱ユニットHPにて基板Wが加熱されることによって、塗布液が乾燥されて基板W上に下地の反射防止膜が焼成される。その後、搬送ロボットTR1によって加熱ユニットHPから取り出された基板Wは熱処理タワー122,123のいずれかの冷却ユニットCPに搬送されて冷却される。冷却後の基板Wは搬送ロボットTR1によって基板載置部PASS3に載置される。
次に、反射防止膜が形成された基板Wが基板載置部PASS3に載置されると、レジスト塗布ブロック130の搬送ロボットTR2がその基板Wを受け取って熱処理タワー132,133のいずれかの冷却ユニットCPに搬送して所定温度に温調する。続いて、搬送ロボットTR2が温調済みの基板Wをレジスト塗布処理部131のいずれかの塗布処理ユニットSCに搬送する。塗布処理ユニットSCでは、基板Wにレジスト膜の塗布液が回転塗布される。本実施形態においては、レジストとして化学増幅型レジストが使用される。
レジスト塗布処理が終了した後、塗布処理ユニットSCから搬出された基板Wは搬送ロボットTR2によって熱処理タワー132,133のいずれかの加熱ユニットHPに搬送される。加熱ユニットHPにて基板Wが加熱(Post Applied Bake)されることによって、塗布液が乾燥されて基板W上にレジスト膜が形成される。その後、搬送ロボットTR2によって加熱ユニットHPから取り出された基板Wは熱処理タワー132,133のいずれかの冷却ユニットCPに搬送されて冷却される。冷却後の基板Wは搬送ロボットTR2によって基板載置部PASS5に載置される。
レジスト膜が形成された基板Wが基板載置部PASS5に載置されると、現像処理ブロック140の搬送ロボットTR3がその基板Wを受け取ってそのまま基板載置部PASS7に載置する。そして、基板載置部PASS7に載置された基板Wはインターフェイスブロック150の搬送ロボットTR4によって受け取られ、上下いずれかのエッジ露光ユニットEEWに搬入される。エッジ露光ユニットEEWにおいては、基板Wの端縁部の露光処理(エッジ露光処理)が行われる。エッジ露光処理が終了した基板Wは搬送ロボットTR4によって基板載置部PASS9に載置される。そして、基板載置部PASS9に載置された基板Wは搬送機構IFRによって受け取られ、露光ユニットEXPに搬入され、パターン露光処理に供される。本実施形態では化学増幅型レジストを使用しているため、基板W上に形成されたレジスト膜のうち露光された部分では光化学反応によって酸が生成する。
パターン露光処理が終了した露光済みの基板Wは露光ユニットEXPから再びインターフェイスブロック150に戻され、搬送機構IFRによって基板載置部PASS10に載置される。露光後の基板Wが基板載置部PASS10に載置されると、搬送ロボットTR4がその基板Wを受け取って現像処理ブロック140の熱処理タワー143のいずれかの加熱ユニットHPに搬送する。熱処理タワー143の加熱ユニットHPでは、露光時の光化学反応によって生じた生成物を酸触媒としてレジストの樹脂の架橋・重合等の反応を進行させ、現像液に対する溶解度を露光部分のみ局所的に変化させるための露光後加熱処理(Post Exposure Bake)が行われる。
露光後加熱処理が終了した基板Wは、加熱ユニットHP内部の機構によって冷却されることにより上記化学反応が停止する。続いて基板Wは、搬送ロボットTR4によって熱処理タワー143の加熱ユニットHPから取り出され、基板載置部PASS8に載置される。
基板載置部PASS8に基板Wが載置されると、現像処理ブロック140の搬送ロボットTR3がその基板Wを受け取って熱処理タワー142のいずれかの冷却ユニットCPに搬送する。冷却ユニットCPにおいては、露光後加熱処理が終了した基板Wがさらに冷却され、所定温度に正確に温調される。その後、搬送ロボットTR3は、冷却ユニットCPから基板Wを取り出して現像処理部141のいずれかの現像処理ユニットSDに搬送する。現像処理ユニットSDでは、基板Wに現像液を供給して現像処理を進行させる。やがて現像処理が終了した後、基板Wは搬送ロボットTR3によって熱処理タワー142のいずれかの加熱ユニットHPに搬送され、さらにその後いずれかの冷却ユニットCPに搬送される。
その後、基板Wは搬送ロボットTR3によって基板載置部PASS6に載置される。基板載置部PASS6に載置された基板Wは、レジスト塗布ブロック30の搬送ロボットTR2によってそのまま基板載置部PASS4に載置される。さらに、基板載置部PASS4に載置された基板Wは、バークブロック120の搬送ロボットTR1によってそのまま基板載置部PASS2に載置されることにより、インデクサブロック110に格納される。基板載置部PASS2に載置された処理済みの基板WはインデクサロボットIRによって所定のキャリアCに収納される。その後、所定枚数の処理済み基板Wが収納されたキャリアCが装置外部に搬出されて一連のフォトリソグラフィー処理が完了する。
〈C.変形例〉
上記の各実施の形態に係る熱処理装置においては、熱処理プレート11をヒートパイプ構造を有するものとしていたが、これに限定されるものではなく、例えば熱処理プレート11が抵抗発熱体によって基板Wを加熱するタイプ(例えば、マイカヒータ等)であってもこの発明に係る技術を適用することができる。
また、この発明に係る基板処理装置の構成は図12から図14に示したような形態に限定されるものではなく、種々の配置構成を採用することが可能である。
また、この発明に係る基板処理装置が処理対象とする基板は半導体ウェハに限定されるものではなく、液晶ガラス基板であってもよい。
第1の実施の形態に係る熱処理装置の概略構成を示す縦断面図である。 図1の熱処理装置の要部平面図である。 図1の熱処理装置の制御部の構成を示すブロック図である。 制御部にて実現される機能部を示すブロック図である。 降温処理における冷却プレートの温度変化の様子を模式的に示す図である。 降温処理における冷却プレートの温度変化の様子を模式的に示す図である。 冷却水の供給制御処理の流れを示す図である。 第3の実施の形態に係る熱処理装置の概略構成を示す縦断面図である。 第4の実施の形態に係る熱処理装置の概略構成を示す縦断面図である。 第5の実施の形態に係る熱処理装置の概略構成を示す縦断面図である。 降温処理における冷却プレートの温度変化の様子を模式的に示す図である。 この発明に係る熱処理装置を組み込んだ基板処理装置の平面図である。 図12の基板処理装置の液処理部の正面図である。 図13の基板処理装置の熱処理部の正面図である。
符号の説明
1,1b,1c,1d 熱処理装置
11 熱処理プレート
13 作動液貯留部
16 作動液
17 ヒータ
18 作動液流通路
21 冷却プレート
40 制御部
67 冷却水バルブ
71 冷却水温度センサ
72 冷却水流量計
73 レギュレータ
74 バッファタンク
75 冷却水温調部
91 センサ情報取得部
92 処理時間予測部
93 供給制御部
100 基板処理装置
W 基板

Claims (11)

  1. 基板に加熱処理を施す熱処理装置であって、
    その表面に載置された基板を加熱する加熱プレートと、
    前記加熱プレートを第1の処理温度から第2の処理温度まで降温させる冷却手段と、
    を備え、
    前記冷却手段が、
    前記加熱プレートに近接配置され、その内部に流路が形成された冷却プレートと、
    前記流路に冷却流体を供給する冷却流体供給手段と、
    前記冷却流体の供給温度を測定する温度センサと、
    前記冷却流体の供給温度を装置の環境情報として取得して、前記環境情報に基づいて、前記加熱プレートを第1の処理温度から第2の処理温度まで降温させるのに要する時間を予測して算出する予測時間算出手段と、
    を備えることを特徴とする熱処理装置。
  2. 基板に加熱処理を施す熱処理装置であって、
    その表面に載置された基板を加熱する加熱プレートと、
    前記加熱プレートを第1の処理温度から第2の処理温度まで降温させる冷却手段と、
    を備え、
    前記冷却手段が、
    前記加熱プレートに近接配置され、その内部に流路が形成された冷却プレートと、
    前記流路に冷却流体を供給する冷却流体供給手段と、
    前記冷却流体の供給温度を測定する温度センサと、
    前記冷却流体の供給温度を装置の環境情報として取得して、前記環境情報に基づいて前記冷却流体の供給を制御する供給制御手段と、
    を備えることを特徴とする熱処理装置。
  3. 請求項2に記載の熱処理装置であって、
    前記供給制御手段が、
    前記冷却流体の供給を開始する前に取得された前記環境情報に基づいて、前記流路への前記冷却流体の供給の停止タイミングを決定する停止タイミング決定手段、
    を備えることを特徴とする熱処理装置。
  4. 請求項3に記載の熱処理装置であって、
    前記供給制御手段が、
    前記冷却流体の供給中に取得された前記環境情報に基づいて、前記停止タイミング決定手段が決定した前記停止タイミングを修正する停止タイミング修正手段、
    を備えることを特徴とする熱処理装置。
  5. 請求項2から4のいずれかに記載の熱処理装置であって、
    前記供給制御手段が、
    前記環境情報に基づいて、前記流路へ供給する前記冷却流体の流量を制御する流量制御手段、
    を備えることを特徴とする熱処理装置。
  6. 請求項2から5のいずれかに記載の熱処理装置であって、
    前記環境情報に基づいて、前記加熱プレートを第1の処理温度から第2の処理温度まで降温させるのに要する時間を予測して算出する予測時間算出手段、
    を備えることを特徴とする熱処理装置。
  7. 請求項1から6のいずれかに記載の熱処理装置であって、
    前記冷却流体の供給流量を測定する流量計、
    を備え、
    前記環境情報に、前記流量計から取得される前記冷却流体の供給流量情報が含まれることを特徴とする熱処理装置。
  8. 請求項1から7のいずれかに記載の熱処理装置であって、
    前記冷却流体供給手段が、
    前記流路に供給される前記冷却流体の温度を調整する温調手段、
    を備えることを特徴とする熱処理装置。
  9. 請求項1から8のいずれかに記載の熱処理装置であって、
    前記冷却流体供給手段が、
    前記供給経路を流れる前記冷却流体の流量を調整するレギュレータ、
    を備えることを特徴とする熱処理装置。
  10. 請求項1から9のいずれかに記載の熱処理装置であって、
    前記加熱プレートが、その内部に、
    作動液を貯留する作動液貯留部と、
    前記作動液貯留部に貯留された作動液を加熱して蒸発させる加熱手段と、
    蒸発した作動液の蒸気を満たしてプレート表面との間で凝縮潜熱の授受を行う中空部と、
    を備えることを特徴とする熱処理装置。
  11. 基板に露光処理を行う露光装置に隣接して配置され、基板にレジスト塗布処理および現像処理を行う基板処理装置であって、
    請求項1から請求項10のいずれかに記載の熱処理装置、
    を備えることを特徴とする基板処理装置。
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