JP2010087140A - シリコンウエーハの評価方法及びシリコンウエーハ並びにシリコンウエーハの製造方法 - Google Patents

シリコンウエーハの評価方法及びシリコンウエーハ並びにシリコンウエーハの製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2010087140A
JP2010087140A JP2008253218A JP2008253218A JP2010087140A JP 2010087140 A JP2010087140 A JP 2010087140A JP 2008253218 A JP2008253218 A JP 2008253218A JP 2008253218 A JP2008253218 A JP 2008253218A JP 2010087140 A JP2010087140 A JP 2010087140A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
silicon wafer
intensity
layer
rocking curve
heat treatment
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2008253218A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5315897B2 (ja
Inventor
Yasushi Mizusawa
康 水澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shin Etsu Handotai Co Ltd
Original Assignee
Shin Etsu Handotai Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shin Etsu Handotai Co Ltd filed Critical Shin Etsu Handotai Co Ltd
Priority to JP2008253218A priority Critical patent/JP5315897B2/ja
Publication of JP2010087140A publication Critical patent/JP2010087140A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5315897B2 publication Critical patent/JP5315897B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Testing Or Measuring Of Semiconductors Or The Like (AREA)

Abstract

【課題】イオン注入によって形成されたダメージ層を欠陥層とする熱処理の進行状況を、シリコンウエーハを破壊することなく、また短時間で容易に評価する、つまりゲッタリング能力を十分に有しているかどうかを容易に評価することのできるシリコンウエーハの評価方法を提供する。
【解決手段】シリコンウエーハの一方の表面からイオン注入することによって形成されたダメージ層を欠陥層とするための熱処理をした後に、前記シリコンウエーハの前記欠陥層の状態を評価するための評価方法であって、前記熱処理後に、前記シリコンウエーハのイオン注入を行った側の表面にX線回折法を用いてロッキングカーブを測定し、該ロッキングカーブの回折強度のピークの角度から0.001°以上高角側及び低角側の積分強度を求め、該積分強度を用いて前記ダメージ層が前記欠陥層へどの程度変化したかを評価することを特徴とするシリコンウエーハの評価方法。
【選択図】図1

Description

本発明は、シリコンウエーハ及びその製造方法並びにその評価方法に関し、具体的には、イオン注入によって形成されたダメージ層がゲッタリング層として機能するかどうかを容易に判定することのできる評価方法とその評価方法を利用したシリコンウエーハとその製造方法に関する。
シリコンウエーハおよびシリコンエピタキシャルウエーハの品質の一つとして、デバイスプロセス中の金属不純物を捕獲して半導体素子(デバイス)の活性層となる領域から除去する能力(ゲッタリング能力)がある。
重金属元素等の不純物がウエーハ中に捕獲されれば、ウエーハの表面近傍領域、即ち半導体素子が形成される領域がクリーンな状態となる。半導体素子が形成される領域をできるだけクリーンな状態にするためには、高いゲッタリング能力を有するシリコンウエーハを用いることが重要である。高いゲッタリング能力を有するシリコンウエーハを用いて半導体素子を形成すれば、高い歩留りで半導体デバイスを製造することができる。
半導体集積回路等の半導体デバイスを作製するための基板としては、主にCZ(Czochralski)法によって育成されたシリコンウエーハが用いられている。
このようなシリコンウエーハにゲッタリング能力を付与する方法として、例えば表面からイオンを注入し、そのイオン注入によって生じたダメージ層をゲッタリング層とする技術が挙げられる。
一般的に、イオン注入によるダメージ層によるゲッタリング技術は、イオン注入後に熱処理を施し、ダメージ層を二次欠陥として緩和させることによって完成する。
このダメージ層を欠陥層にするための熱処理の進行度合いを評価する方法として、従来、シリコンウエーハに薄膜化等の加工を施して透過型電子顕微鏡で断面を観察する方法が用いられている(例えば特許文献1参照)。
しかし、断面TEMを行うためには、シリコンウエーハを加工する必要があるため、ウエーハを破壊しなければならず、またその加工に非常に時間がかかる。更に観察に用いたシリコンウエーハは再利用することができないため、コストが非常にかかった。
特開2002−343841号公報
本発明は、上記問題に鑑みなされたものであって、イオン注入によって形成されたダメージ層を欠陥層とする熱処理の進行状況を、シリコンウエーハを破壊することなく、また短時間で容易に評価する、つまりゲッタリング能力を十分に有しているかどうかを容易に評価することのできるシリコンウエーハの評価方法と、それを利用したシリコンウエーハの製造方法とシリコンウエーハを提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明では、シリコンウエーハの一方の表面からイオン注入することによって形成されたダメージ層を欠陥層とするための熱処理をした後に、前記シリコンウエーハの前記欠陥層の状態を評価するための評価方法であって、前記熱処理後に、前記シリコンウエーハのイオン注入を行った側の表面にX線回折法を用いてロッキングカーブを測定し、該ロッキングカーブの回折強度のピークの角度から0.001°以上高角側及び低角側の積分強度を求め、該積分強度を用いて前記ダメージ層が前記欠陥層へどの程度変化したかを評価することを特徴とするシリコンウエーハの評価方法を提供する(請求項1)。
このように、X線回折法を用いてロッキングカーブ測定を行い、回折強度が最も強くなる角度から0.001°以上高角側及び低角側の積分強度を該熱処理の進行状況を評価する際の指標として用いることによって、イオン注入によるダメージ層が熱処理によって結晶性が変化して欠陥層となる状態やその割合を評価することができる。よってシリコンウエーハを破壊せずともダメージ層が欠陥層となる進行度合いを評価することができる。従って、熱処理後のシリコンウエーハがゲッタリング能力を十分に有しているかどうかを簡易に評価することができる。
またX線回折であれば、容易に短時間で評価対象を破壊せずとも評価を行うことができる。
ここで、前記積分強度を求める際に、前記ロッキングカーブの回折強度のピークの強度を1として規格化した時、前記積分強度が0.00524以上の場合、前記欠陥層へ十分に変化したと評価することができる(請求項2)。
このように、上述の積分強度を求める際にロッキングカーブの回折強度のピークの強度を1として規格化した時に、その積分強度が0.00524以上であれば、ダメージ層が欠陥層となって、シリコンウエーハのバルク状態と異なるものの結晶性がある程度回復したと判断することができるため、この値を基準に用いれば、断面TEMなど手間の掛かる手法を用いることなく、ゲッタリング能力の有無を判断することができる。
また、本発明ではイオン注入されたシリコンウエーハであって、該シリコンウエーハにX線回折法でロッキングカーブ測定を行った時、該ロッキングカーブの回折強度のピークの強度を1として規格化して、該ピーク角度よりも0.001°以上高角側及び低角側の積分強度が0.00524以上であることを特徴とするシリコンウエーハを提供する(請求項3)。
イオン注入によるダメージ層が欠陥層に変化する進行状況を示す指標として、シリコンウエーハにX線回折法でロッキングカーブ測定を行った時のロッキングカーブの回折強度のピークの強度を1として規格化した際のピーク角度よりも0.001°以上高角側及び低角側の積分強度を用いることができることが判った。そして、その積分強度が0.00524以上のイオン注入されたシリコンウエーハであれば、ダメージ層が十分に欠陥層となって、ゲッタリング能力を十分に有したシリコンウエーハとすることができる。
更に、本発明ではシリコンウエーハの製造方法であって、少なくとも、チョクラルスキー法によってシリコン単結晶棒を育成し、該シリコン単結晶棒をスライスしてシリコンウエーハに加工した後、該シリコンウエーハの表面からイオン注入を行ってダメージ層を形成し、その後、該ダメージ層を欠陥層にするための熱処理を行い、該熱処理後に前記イオン注入を行った表面にX線回折法を用いてロッキングカーブを測定し、該ロッキングカーブの回折強度のピークの角度から0.001°以上高角側及び低角側の積分強度を求め、該積分強度を用いて前記ダメージ層が前記欠陥層へどの程度変化したかを評価し、該評価結果が合格ならば次工程へ、不合格であれば再び熱処理を行うことを特徴とするシリコンウエーハの製造方法を提供する(請求項4)。
前述のように、イオン注入によるダメージ層が熱処理によって結晶性が変化して欠陥層となってゲッタリング能力があるかどうかは、X線回折法を用いてロッキングカーブ測定を行い、回折強度が最も強くなるピークの角度から0.001°以上高角側及び低角側の積分強度で判定することができる。そしてシリコンウエーハを製造する際に、例えば熱処理後のシリコンウエーハの一部を抜き取り、X線回折法でロッキングカーブを測定し、回折強度が最も強くなる角度から0.001°以上高角側及び低角側の積分強度を求め、評価を行う。そして評価が合格ならば次工程に送り、不合格ならば再び熱処理を行うことによって、ゲッタリング能力の高いシリコンウエーハを確実に且つ容易に製造することができる。
この時、前記評価は、前記ロッキングカーブの回折強度のピークの強度を1として規格化した時の前記積分強度が0.00524以上ならば合格、0.00524未満ならば不合格とすることが好ましい(請求項5)。
X線回折法を用いてロッキングカーブを測定した時に、ロッキングカーブの回折強度のピークの強度を1として規格化した際、ロッキングカーブの回折強度のピークの角度から0.001°以上高角側及び低角側の積分強度が0.00524以上のシリコンウエーハは、ダメージ層が欠陥層となって十分にゲッタリング能力を有したものである。従って、この関係を満たすか満たさないかで合格か否か評価することによって、得られたシリコンウエーハがゲッタリング能力を十分に有しているかどうかを製造工程中により容易に判断することができる。そのため、ゲッタリング能力が高いシリコンウエーハを確実に製造することができる。
以上説明したように、本発明によれば、簡便にイオン注入後の熱処理の進行具合を非破壊、短時間で評価することができる。
また、上記評価方法をシリコンウエーハを製造する際に用いることによって、有効なゲッタリングサイトを有するシリコンウエーハを確実に且つ簡易に製造することができる。
以下、本発明についてより具体的に説明する。
前述のように、イオン注入によって形成されたダメージ層を欠陥層とする熱処理の進行状況を、シリコンウエーハを破壊することなく、また短時間で容易に評価する、つまりゲッタリング能力を十分に有しているかどうかを容易に評価することのできるシリコンウエーハの評価方法と、それを利用したシリコンウエーハの製造方法とシリコンウエーハが待たれていた。
そこで、本発明者は、シリコンウエーハを加工して破壊する必要がない測定方法としてのX線回折に着目し、特にX線回折のロッキングカーブのどのパラメータを利用すれば、ダメージ層が欠陥層にどの程度変化したか評価できるか鋭意検討を重ねた。
その結果、X線回折によってロッキングカーブ測定を行い、回折強度が最も強くなるピークの角度周辺の積分強度を利用すればよいことが判った。
しかしただ積分強度を求めるだけでは、ピーク強度付近の影響が大きく、欠陥層のないシリコンウエーハと欠陥層のあるシリコンウエーハの差がほとんどないため、評価に適さないことも判った。
そして更なる検討を重ねた結果、積分強度を求める際に、ピーク角度から0.001°以上高角側及び低角側にずらして計算した場合、最も良く欠陥層を表すことができる。なぜならば、イオン注入を行わない場合ピーク角度から0.001°以内にロッキングカーブは収まっており、その高角側及び低角側にすそをひく形にならない。このため、0.001°未満の場合、回折強度のピークの影響が入ってしまい、イオン注入による影響だけを評価するためには不適であることを発見した。
また、その積分強度が0.00524以上であれば十分なゲッタリング能力を有することができること、そして0.00524未満の場合はゲッタリング能力が十分とならないことを発見し、本発明を完成させた。
以下、本発明について詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
本発明のシリコンウエーハは、イオン注入されたシリコンウエーハにX線回折法でロッキングカーブ測定を行った時、該ロッキングカーブの回折強度のピークの強度を1として規格化して、該ピーク角度よりも0.001°以上高角側及び低角側の積分強度が0.00524以上となっているものである。
上述のようなシリコンウエーハであれば、ダメージ層の多くが欠陥層になって不純物ゲッタリングに寄与できると判断できるため、このようなシリコンウエーハは不純物レベルの低い高品質なものとすることができる。
そして、このような本発明のシリコンウエーハは以下に示すような製造方法によって製造することができる。しかし、もちろんこれに限定されるものではない。
まずシリコン単結晶棒を育成する。このシリコン単結晶棒の育成には、一般的な手法であれば良く、例えばチョクラルスキー法によって育成されたものとすることができる。
次に、準備したシリコン単結晶棒をスライスして、シリコンウエーハとする。このスライスも、一般的なものとすれば良く、例えば内周刃スライサあるいはワイヤソー等の切断装置によってスライスすることができる。
そして、得られたシリコンウエーハに対して、ラッピング・エッチング・研磨のうち少なくとも1つを行うことができる。このラッピング・エッチング・研磨も一般的な条件で行えば良く、製造するシリコンウエーハの仕様に応じて、適宜選択することができる。
その後、シリコンウエーハにダメージ層を形成するために、イオン注入を行う。
このイオン注入の注入イオン種や加速エネルギー等は一般的な条件のものであれば良く、顧客仕様やシリコンウエーハの用途によって適宜条件を選択すればよい。例えば酸素、炭素や窒素を高電流イオン注入機を用いて注入することができる。
そして、ダメージ層を欠陥層とするための熱処理を行う。
この熱処理も一般的な条件であれば良く、先に注入したイオン種や用途によって適宜最適な条件で行えばよい。例えば熱処理炉で還元性雰囲気で熱処理することができ、また、RTA装置によって急速加熱・急速冷却することができる。
その後、シリコンウエーハに対してX線回折法を用いてロッキングカーブ測定を行い、回折強度が最も強くなるピークの角度から0.001°以上高角側及び低角側の積分強度を求める。
そして求めた積分強度からダメージ層が欠陥層へどの程度変化したか、結晶性の変化量を判断し、シリコンウエーハの合否の評価を行う。
この評価を行う際に、ロッキングカーブの回折強度のピークの強度を1として規格化した時の積分強度が0.00524以上ならば合格、0.00524未満ならば不合格とすることができる。
前述のように積分強度が0.00524以上のシリコンウエーハであれば、イオン注入によるダメージ層が十分に欠陥層として緩和したものとなるため、そのゲッタリング能力が高いものとなる。そして、積分強度が0.00524以上かどうかで評価を行うことで、熱処理後のシリコンウエーハが不純物を十分に除去できるか否かを、製造工程のさなかで判断することができ、従ってゲッタリング能力の高いシリコンウエーハを歩留り良く確実に製造することができる。
そして、評価結果が合格の場合は次工程へ、不合格の場合は再び熱処理を行う。この再熱処理は、先の熱処理と同じ条件の熱処理を行うことができ、また条件を変更して行うこともできる。結晶性の回復の度合いに応じて熱処理の時間や温度を適宜選択すればよい。そしてこれによって所望のゲッタリング能力を有するシリコンウエーハが製造される。
ここで、再熱処理を行った後に、再びX線回折法によって同様にロッキングカーブを測定し、合格と判断した後に次工程に送ることが望ましい。
このように、本発明のシリコンウエーハの製造方法によれば、ゲッタリング能力が高いシリコンウエーハを確実に、且つ容易に製造することができる。
また、本発明のシリコンウエーハの評価方法について以下に説明するが、もちろんこれに限定されるものではない。
まず、評価を行うシリコンウエーハを準備する。
このシリコンウエーハは、一方の表面からイオン注入された後に結晶性回復のための熱処理が施されたものを用いる。
そして、準備したシリコンウエーハに対してX線回折法によってロッキングカーブ測定を行う。そして、ロッキングカーブの回折強度のピークの角度から0.001°以上高角側及び低角側の積分強度を求め、該積分強度を用いてダメージ層が欠陥層へどの程度変化したかを評価する。
ここで、ロッキングカーブの回折強度のピークの強度を1としてロッキングカーブを規格化し、積分強度が0.00524以上の場合、ダメージ層が欠陥層に変化したと判断することができる。
前述のように、積分強度を求める際にロッキングカーブの回折強度のピークの強度を1として規格化した時に、その積分強度が0.00524以上のシリコンウエーハは、イオン注入によって形成されたダメージ層が熱処理によって欠陥層へ十分に変化していると判断できるため、この値を元に判断を行うことで、容易に、且つ確実にイオン注入されたシリコンウエーハのゲッタリング能力を判断することができる。
このような本発明のシリコンウエーハの評価方法は、シリコンウエーハを破壊する必要がある断面TEM等の手法に比べて、シリコンウエーハをそのまま評価することができるX線回折法を用いるため、シリコンウエーハをサンプルに加工する必要がなく、簡単に測定することができる。このため、容易に且つ短時間でゲッタリング能力を十分に有しているかどうか確実に評価することができる。
以下、実施例、比較例を示して本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例1、2)
CZ法で育成したシリコン単結晶棒から切り出したシリコンウエーハ2枚の一主表面である結晶面(100)面に対して、加速エネルギー2MeV・ドーズ量1015(ions/cm)の注入量で酸素イオン注入を行った。
その後、該シリコンウエーハに熱処理(実施例1:800℃/1hrを1枚、実施例2:1000℃/1hrを1枚)を3%酸素含有の窒素雰囲気で施した。
上述の方法で熱処理を施したシリコンウエーハに対して、X線回折法でロッキングカーブ測定を行った。
この時のX線回折測定の配置の一例を図1に示す。図1に示すように、この装置は、X線源10、モノクロメーター11、スリット12、アナライザー14、及びカウンター15を備えている。X線源10から放射されたX線は、モノクロメーター11に入射して単色化し、スリット12を介して試料13に入射する。試料13から出た回折X線はアナライザー14を介してカウンター15により検出され、ロッキングカーブを得る。
今回、X線源10にCuを準備し、モノクロメーター11によってCuKαに単色化されたX線を、上記実施例1,2のシリコンウエーハを試料13の位置に設置し、(004)面で回折させ、カウンター15としてのシンチレーションカウンターによって回折X線を受光した。
そのようにして得られたロッキングカーブを図2,3に示す。図2は実施例1の熱処理条件で熱処理を行ったシリコンウエーハのX線回折測定の結果を、図3は実施例2の熱処理条件で熱処理を行ったシリコンウエーハのX線回折測定の結果を示した図である。尚、図2,3はピークの強度を1として規格化してある。
図2,3に示すように、回折強度がピークとなる角度から低角側及び高角側に強度の裾が存在するロッキングカーブが得られた。
このロッキングカーブの回折強度が最大となる角度から±0.001°以上高角側及び、低角側の積分強度(図2、3の斜線部分)を計算したところそれぞれ0.0094、0.314となり、共に0.00524以上であることが判った。
その後、実施例1,2のシリコンウエーハのゲッタリング能力を評価したところ、不純物レベルが実用上問題ない水準に達していたことが判った。
(実施例3、比較例1)
熱処理条件を700℃で1時間(実施例3)、600℃で30分(比較例1)とした以外は実施例1と同様の条件でシリコンウエーハを製造し、同様の評価を行った。
その結果、実施例3のシリコンウエーハの積分強度は0.00524、比較例1のシリコンウエーハの積分強度は0.00520であった。
実施例3,比較例1のシリコンウエーハのゲッタリング能力を評価したところ、実施例3のシリコンウエーハは実用上問題ない水準であったが、比較例1のシリコンウエーハは表層に金属不純物が残存しており、ゲッタリング能力が不十分であることが判った。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
本発明のシリコンウエーハの評価方法で用いるX線回折測定の配置の一例を示した図である。 実施例1の熱処理条件で熱処理を行ったシリコンウエーハのX線回折測定の結果を示した図である。 実施例2の熱処理条件で熱処理を行ったシリコンウエーハのX線回折測定の結果を示した図である。
符号の説明
10…X線源、 11…モノクロメーター、 12…スリット、 13…試料、 14…アナライザー、 15…カウンター。

Claims (5)

  1. シリコンウエーハの一方の表面からイオン注入することによって形成されたダメージ層を欠陥層とするための熱処理をした後に、前記シリコンウエーハの前記欠陥層の状態を評価するための評価方法であって、
    前記熱処理後に、前記シリコンウエーハのイオン注入を行った側の表面にX線回折法を用いてロッキングカーブを測定し、該ロッキングカーブの回折強度のピークの角度から0.001°以上高角側及び低角側の積分強度を求め、該積分強度を用いて前記ダメージ層が前記欠陥層へどの程度変化したかを評価することを特徴とするシリコンウエーハの評価方法。
  2. 前記積分強度を求める際に、前記ロッキングカーブの回折強度のピークの強度を1として規格化した時、前記積分強度が0.00524以上の場合、前記欠陥層へ十分に変化したと評価することを特徴とする請求項1に記載のシリコンウエーハの評価方法。
  3. イオン注入されたシリコンウエーハであって、
    該シリコンウエーハにX線回折法でロッキングカーブ測定を行った時、該ロッキングカーブの回折強度のピークの強度を1として規格化して、該ピーク角度よりも0.001°以上高角側及び低角側の積分強度が0.00524以上であることを特徴とするシリコンウエーハ。
  4. シリコンウエーハの製造方法であって、少なくとも、
    チョクラルスキー法によってシリコン単結晶棒を育成し、該シリコン単結晶棒をスライスしてシリコンウエーハに加工した後、
    該シリコンウエーハの表面からイオン注入を行ってダメージ層を形成し、
    その後、該ダメージ層を欠陥層にするための熱処理を行い、
    該熱処理後に前記イオン注入を行った表面にX線回折法を用いてロッキングカーブを測定し、該ロッキングカーブの回折強度のピークの角度から0.001°以上高角側及び低角側の積分強度を求め、該積分強度を用いて前記ダメージ層が前記欠陥層へどの程度変化したかを評価し、
    該評価結果が合格ならば次工程へ、不合格であれば再び熱処理を行うことを特徴とするシリコンウエーハの製造方法。
  5. 前記評価は、前記ロッキングカーブの回折強度のピークの強度を1として規格化した時の前記積分強度が0.00524以上ならば合格、0.00524未満ならば不合格とするものとすることを特徴とする請求項4に記載のシリコンウエーハの製造方法。
JP2008253218A 2008-09-30 2008-09-30 シリコンウエーハの評価方法及びシリコンウエーハの製造方法 Active JP5315897B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008253218A JP5315897B2 (ja) 2008-09-30 2008-09-30 シリコンウエーハの評価方法及びシリコンウエーハの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008253218A JP5315897B2 (ja) 2008-09-30 2008-09-30 シリコンウエーハの評価方法及びシリコンウエーハの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010087140A true JP2010087140A (ja) 2010-04-15
JP5315897B2 JP5315897B2 (ja) 2013-10-16

Family

ID=42250834

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008253218A Active JP5315897B2 (ja) 2008-09-30 2008-09-30 シリコンウエーハの評価方法及びシリコンウエーハの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5315897B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013030539A (ja) * 2011-07-27 2013-02-07 Hitachi Ltd 電力用半導体装置、電力用半導体装置の製造方法および電力変換装置
CN114778577A (zh) * 2022-06-23 2022-07-22 浙江大学杭州国际科创中心 一种x射线衍射仪检测碳化硅缺陷的方法

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04504634A (ja) * 1989-04-14 1992-08-13 イギリス国 シリコン中の置換炭素
JP2000258365A (ja) * 1999-03-12 2000-09-22 Sumitomo Metal Ind Ltd シリコン単結晶の評価方法
JP2002368000A (ja) * 2001-06-06 2002-12-20 Shin Etsu Handotai Co Ltd シリコンウェーハの評価方法
JP2003007710A (ja) * 2001-06-27 2003-01-10 Shin Etsu Handotai Co Ltd シリコンウェーハの評価方法及びシリコンウェーハ
JP2006134925A (ja) * 2004-11-02 2006-05-25 Nec Electronics Corp Soi基板及びその製造方法

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04504634A (ja) * 1989-04-14 1992-08-13 イギリス国 シリコン中の置換炭素
JP2000258365A (ja) * 1999-03-12 2000-09-22 Sumitomo Metal Ind Ltd シリコン単結晶の評価方法
JP2002368000A (ja) * 2001-06-06 2002-12-20 Shin Etsu Handotai Co Ltd シリコンウェーハの評価方法
JP2003007710A (ja) * 2001-06-27 2003-01-10 Shin Etsu Handotai Co Ltd シリコンウェーハの評価方法及びシリコンウェーハ
JP2006134925A (ja) * 2004-11-02 2006-05-25 Nec Electronics Corp Soi基板及びその製造方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013030539A (ja) * 2011-07-27 2013-02-07 Hitachi Ltd 電力用半導体装置、電力用半導体装置の製造方法および電力変換装置
CN114778577A (zh) * 2022-06-23 2022-07-22 浙江大学杭州国际科创中心 一种x射线衍射仪检测碳化硅缺陷的方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP5315897B2 (ja) 2013-10-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
WO2010001518A1 (ja) シリコン単結晶ウェーハ及びシリコン単結晶ウェーハの製造方法並びにシリコン単結晶ウェーハの評価方法
JP6292131B2 (ja) シリコン基板の選別方法
KR20210037655A (ko) 실리콘 웨이퍼의 품질 평가 방법, 실리콘 웨이퍼의 제조 방법 및 실리콘 웨이퍼
JP2008085333A (ja) 金属汚染と熱処理を利用した単結晶シリコンの結晶欠陥領域の区分方法
JP2005317973A (ja) Soi基板及びその製造方法
JP2006208314A (ja) シリコン単結晶ウエーハの結晶欠陥の評価方法
CN106463403B (zh) 硅晶片及其制造方法
WO2018037755A1 (ja) シリコン単結晶ウェーハの製造方法、シリコンエピタキシャルウェーハの製造方法、シリコン単結晶ウェーハ及びシリコンエピタキシャルウェーハ
US7517706B2 (en) Method for evaluating quality of semiconductor substrate and method for manufacturing semiconductor substrate
JP5315897B2 (ja) シリコンウエーハの評価方法及びシリコンウエーハの製造方法
TW201901779A (zh) GaAs基板及其製造方法
KR102369392B1 (ko) 실리콘 블럭의 품질 판정 방법, 실리콘 블럭의 품질 판정 프로그램 및 실리콘 단결정의 제조 방법
KR100740161B1 (ko) 반도체 기판의 검사 방법, 반도체 기판의 검사 장치,반도체 기판의 평가 방법, 및 반도체 기판의 평가 장치
KR102661941B1 (ko) 웨이퍼의 결함 영역의 평가 방법
JP5486905B2 (ja) 応力漸移層の検出方法
US20130251950A1 (en) Silicon wafer
JP6731161B2 (ja) シリコン単結晶の欠陥領域特定方法
JP2007180485A (ja) 半導体基板の品質評価方法、半導体基板の製造方法
JP2004119446A (ja) アニールウエーハの製造方法及びアニールウエーハ
KR100901823B1 (ko) 실리콘 웨이퍼 결함 분석 방법
JP2003068744A (ja) シリコンウエーハの製造方法及びシリコンウエーハ並びにsoiウエーハ
KR20150034351A (ko) 웨이퍼 에지의 손상을 측정하는 방법
JP7218733B2 (ja) シリコン試料の酸素濃度評価方法
JP2009130341A (ja) デバイス形成用ウエーハの評価方法
Chesnokova et al. Microstructural study of He+-implanted and thermally annealed silicon-on-sapphire layers

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20101122

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130312

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130314

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130501

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130611

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130624

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5315897

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250