JP2010085992A - 光伝送材料、およびそれを用いた光導波路 - Google Patents
光伝送材料、およびそれを用いた光導波路 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2010085992A JP2010085992A JP2009206866A JP2009206866A JP2010085992A JP 2010085992 A JP2010085992 A JP 2010085992A JP 2009206866 A JP2009206866 A JP 2009206866A JP 2009206866 A JP2009206866 A JP 2009206866A JP 2010085992 A JP2010085992 A JP 2010085992A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- polyimide
- transmission material
- optical transmission
- core
- optical
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
Landscapes
- Optical Integrated Circuits (AREA)
Abstract
Description
本発明は高いハンダ耐熱性、比較的低い線熱膨張係数、低い光伝送損失、低い複屈折且つ十分な膜靭性を併せ持つ脂環式ポリイミドからなる新規な光伝送材料を用いた光導波路に関する。
近年、パーソナルコンピュータや携帯電話等の情報端末において大容量のデータ演算、蓄積、表示等、高性能化の要請が急速に強まり、それに伴ってデバイスの高速化、高密度化の技術が急速に発展してきた。しかしながら、従来の電気配線技術ではプリント配線板における信号遅延、クロストーク等、配線密度上の物理的限界があり、将来の更なる要求に対応困難な状況が予測されている。これらの問題を解決するために光インターコネクション技術が有力視されており、研究開発が盛んに行われている。光インターコネクションは大まかに光導波路、電気−光相互変換用受発光素子、および受発光素子制御用集積回路等の部材で構成されている。
光インターコネクションは光配線と従来の電気配線を混載実装する技術であり、低発熱、低ノイズ、低クロストークといった、従来の電気配線にない光信号処理の利点を十分に生かす技術として期待されている。
現在高速の光ファイバー通信網の敷設が幹線網を中心に進行中であるが、大陸間、都市間、加入者間で用いられる長距離通信では、光ファイバーは伝送特性に優れた石英系材料で構成されている。しかしながら、その接続には1000℃以上の高温プロセスに加え複雑な工程が必要となるため、プリント基板内や基板間といった比較的短距離用の導波路としては適していない。そのため現在、より低コストでより簡便に接続・実装可能なポリマー系導波路が盛んに研究されている。
高分子系光導波路は屈折率のより低いアンダークラッドとアッパークラッドによって囲まれた屈折のより高いコアより構成され、コア中に通信光を閉じ込めて、伝送するシステムであるが、ポリマー系光導波路材料において最も重要な点の1つは通信波長におけるコア材料の透過率であり、できるだけ低い伝送損失(実用的にはおよそ0.5dB/cm以下)を有するポリマー系導波路の開発が行われている。また最近、柔軟性に優れたフィルム型光導波路材料や、鉛フリー半田リフロー実装に適応した耐熱性光導波路材料も開発されている。
基板間の光インターコネンクションでは、結合部で光路を直角に変換して基板外に光信号を取り出すために、光信号の光源として低消費電力性に優れた面発光型半導体レーザーが用いられる。現在普及している面発光レーザーの発振波長は0.85μm(850nm)、1.31μm、および1.55μmであり、導波路材料の設計指針としてこれらの波長におけるコア材料の透過率が問題となる。
大容量光通信に適した波長域にある1.31μmおよび1.55μmでは、有機高分子材料では避けられない、炭素−水素(C−H)伸縮振動赤外吸収帯の2倍および3倍音モードの吸収帯がこれらの光通信波長帯近傍に存在するため、これらの波長での透過率は大きく低下して伝送損失の著しい増加を招く。これを回避するため分子内の全ての水素原子を重水素化あるいはフッ素化して吸収帯を大きくシフトさせることで透明性を劇的に改善する技術が知られている。
一方、光LANや基板内・基板間光インターコネクションに適用可能な波長域である850nm通信では上記のように特別な分子修飾を行わなくても比較的低い伝送損失を示す高分子材料が多いことが利点として挙げられる。更に、850nm面発光レーザーは現在最も普及しており、850nmでの光通信はレーザーのコストの点でも有利である。
現在市販されている一般的なポリマー系導波路材料としてアクリル系、エポキシ系、ポリイミド系、ポリシラン含有シリコーン系樹脂が知られている。この中でもポリイミド系材料はハンダ耐熱性の観点から光導波路材料として最も有利である。しかしながら、一般の全芳香族ポリイミドでは分子内・分子間電荷移動相互作用によって可視光の波長域に吸収帯が生じ、これがポリイミドフィルムの着色を引き起こすことが知られている(例えば非特許文献1参照)。この電荷移動吸収帯の長波長端の影響で、850nmでの伝送損失が著しく増加する恐れがあり、この観点から全芳香族ポリイミドは光導波路材料としては好ましくない。
ポリイミドの電荷移動吸収帯を短波長シフトさせて、850nm通信波長帯への影響を低減する方法として、ポリイミドのモノマーであるテトラカルボン酸二無水物としてできるだけ低い電子親和力値を有するものを使用し、もう1つのモノマーであるジアミンとしてはできるだけ高いイオン化ポテンシャル値のものを使用してポリイミドを製造する方法が挙げられる。
また、電荷移動相互作用をより積極的に抑制する方法として、テトラカルボン酸二無水物およびジアミンのうち、少なくともどちらか一方の成分に脂肪族モノマーを使用して半脂肪族または全脂肪族ポリイミドとする方法が挙げられる(例えば特許文献1〜4参照)。この際使用する脂肪族モノマーとして、耐熱性の観点から線状のものより環状のもの即ち脂環式モノマーが有利である。
また、半脂環式ポリイミド同士で比較すると、脂環式ジアミンと芳香族テトラカルボン酸二無水物から製造される半脂環式ポリイミドよりも、芳香族ジアミンと脂環式テトラカルボン酸二無水物から得られる半脂環式ポリイミドの方が、より短波長域まで光透過率が高くなる傾向即ち、後者の方がより短波長のカットオフ波長を示すことになり、850nm通信波長帯への影響がより小さくてすむという利点がある。
高分子系導波路材料をプリント基板内、基板間光インターコネクションに適用する場合、導波路材料は熱サイクルにさらされるが、樹脂材料の寸法変化による導波路の光軸ずれや接続する電子回路との位置ズレを抑制するために、材料の寸法安定性や低ヒステリシス性が重要となる。熱サイクルに対する高い寸法安定性を実現するためには、ハンダリフロー温度より十分高いガラス転移温度(Tg)に加えて、特にクラッド材料では低線熱膨張係数(以下線膨張係数をCTEと称する)が求められる。しかしながら光部品や光導波路に関する前記特許文献1〜4の中にCTEに関する記載は見当たらず、半脂肪族または全脂肪族ポリイミドからなる光導波路のCTE特性も明らかにされていない。
下記式(5):
で表される半脂環式ポリイミドのフィルム(膜厚20μm)は着色が殆どなく、更に約10ppm/℃の非常に低いCTE値を示すことが報告されている(例えば非特許文献2参照)。この低熱膨張特性はポリイミド前駆体を脱水閉環反応(イミド化反応)させてポリイミドを製造する際に誘起される、自発的面内配向(フィルム面に対して平行は方向へのポリマー鎖の配向)によるものであり、イミド化誘起自発的面内配向にはポリイミド主鎖骨格の直線性・剛直性が最も重要な因子であることが知られている(例えば非特許文献3参照)。
このような面内配向は一方で、複屈折の増大を引き起こす。光導波路材料に残留した複屈折は光通信時に偏波依存性を生じ、信号の乱れを引き起こす等悪影響を及ぼすため、できるだけ低いことが求められる。上記式(5)で表されるポリイミドからなるフィルムは低熱膨張性の点では有利であるが、非常に高い複屈折値(Δn=0.183)を示すため(例えば非特許文献2参照)、導波路材料には適していない。
これに対して式(1)で表される、脂環式テトラカルボン酸から誘導されるポリイミドでは、ビスイミド部位が非共役でしかも剛直で比較的直線性の高い立体構造を有するため、低CTEと低複屈折を同時に発現しうる可能性がある。非特許文献4にはこの脂環式ポリイミドの分子構造が開示され、液晶ディスプレー用透明プラスチック基板材料としての有効性について述べられているが、光伝送材料として適用の可能性については全く明らかにされていない。
低CTEと低複屈折は通常トレードオフの関係にあり、両立することは容易ではなく、両方の特性を併せ持つ材料は知られていない。
上記の要求特性に加え、ポリイミド自体に溶液加工性(汎用の有機溶媒に対する溶解性)があればイミド化工程が不要となり、導波路製造工程が簡略化されるという利点があるが、溶液キャスト・乾燥のみで低CTEを発現する透明ポリイミド系は殆ど知られていない。
もし、通信波長850nmでの実用レベルの低伝送損失、ハンダ耐熱性(高Tg)、低CTE、低複屈折、且つ十分高い柔軟性、更に望ましくは溶液加工性を同時に満足する高分子系導波路材料があれば、上記産業分野において極めて有益な光部品を提供しうるが、これらの要求特性を併せ持つ材料は知られていないのが現状である。
プログレスインポリマーサイエンス(Progress in Polymer Science), 26, 259 (2001)
ハイパフォーマンスポリマー(High Performance Polymers), 15,47, (2003)
マクロモレキュールス(Macromolecules), 29, 7897 (1996)
高分子学会予稿集、57、268(2008)
本発明は実用レベルの低伝送損失(@850nm)、ハンダ耐熱性(高Tg)、低CTE、低複屈折、十分な柔軟性および溶液加工性を併せ持つ、脂環式ポリイミドを含有してなる新規な光伝送材料およびこれを用いた光導波路を提供することを目的とする。
以上の問題を鑑み、鋭意研究を積み重ねた結果、下記一般式(1):
(式(1)中、Xは2価の芳香族基または脂肪族基を表す。)
で表される繰り返し単位を有するポリイミドを用いて得られる光伝送材料、即ちコア・クラッド材料、およびこれら組み合わせて得られる光導波路が上記産業分野において極めて有益な光通信用部材となることを見出し、本発明を完成するに至った。
で表される繰り返し単位を有するポリイミドを用いて得られる光伝送材料、即ちコア・クラッド材料、およびこれら組み合わせて得られる光導波路が上記産業分野において極めて有益な光通信用部材となることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち本発明の要旨は以下に示すものである。
1.下記一般式(1):
(式(1)中、Xは2価の芳香族基または脂肪族基を表す。)
で表される繰り返し単位を有するポリイミドを含有することを特徴とする光伝送材料。
2.Xが一般式(2)
または一般式(3)
または一般式(4)
で表されることを特徴とする上記1記載の光伝送材料。
3.上記ポリイミドが温度20℃の有機溶媒に対して少なくとも10重量%以上溶解することを特徴とする上記1または2記載の光伝送材料
4.上記有機溶媒が、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、N−メチル−2−ピロリドン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、γ−ブチロラクトンから選ばれる少なくとも1種以上であることを特徴とする上記3記載の光伝送材料。
5.光伝送材料を厚さ20μmのフィルム状物とした際に、400nmにおける光透過率が70%以上、光透過率が0.5%以下となる最大の波長が350nm以下であることを特徴とする上記1〜4記載の光伝送材料。
6.ガラス転移温度が280℃以上、複屈折が0.03以下、線膨張係数が50ppm/℃以下、850nmにおける光伝搬損失が0.5dB/cm以下であることを特徴する上記1〜5記載の光伝送材料。
7.クラッドとコアからなり、クラッドよりもコアの屈折率が高い光導波路であって、コアおよびクラッドの少なくとも一方に上記1〜6記載の光伝送材料を用いて構成されることを特徴とする光導波路。
8.クラッドよりもコアの平均屈折率が高い光導波路であって、上記1〜6記載の光伝送材料からなる下部クラッド層を加熱処理して溶媒不溶とし、その下部クラッド層に上記1〜6記載の光伝送材料からなるコア層を積層し、その表面にフォトレジストによるエッチングマスクを設けた後、非エッチングマスク部に露出しているコア層部のポリイミドを溶剤で溶かし除去することによってパターン形成されたコアを有することを特徴とする光導波路。
1.下記一般式(1):
で表される繰り返し単位を有するポリイミドを含有することを特徴とする光伝送材料。
2.Xが一般式(2)
3.上記ポリイミドが温度20℃の有機溶媒に対して少なくとも10重量%以上溶解することを特徴とする上記1または2記載の光伝送材料
4.上記有機溶媒が、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、N−メチル−2−ピロリドン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、γ−ブチロラクトンから選ばれる少なくとも1種以上であることを特徴とする上記3記載の光伝送材料。
5.光伝送材料を厚さ20μmのフィルム状物とした際に、400nmにおける光透過率が70%以上、光透過率が0.5%以下となる最大の波長が350nm以下であることを特徴とする上記1〜4記載の光伝送材料。
6.ガラス転移温度が280℃以上、複屈折が0.03以下、線膨張係数が50ppm/℃以下、850nmにおける光伝搬損失が0.5dB/cm以下であることを特徴する上記1〜5記載の光伝送材料。
7.クラッドとコアからなり、クラッドよりもコアの屈折率が高い光導波路であって、コアおよびクラッドの少なくとも一方に上記1〜6記載の光伝送材料を用いて構成されることを特徴とする光導波路。
8.クラッドよりもコアの平均屈折率が高い光導波路であって、上記1〜6記載の光伝送材料からなる下部クラッド層を加熱処理して溶媒不溶とし、その下部クラッド層に上記1〜6記載の光伝送材料からなるコア層を積層し、その表面にフォトレジストによるエッチングマスクを設けた後、非エッチングマスク部に露出しているコア層部のポリイミドを溶剤で溶かし除去することによってパターン形成されたコアを有することを特徴とする光導波路。
本発明によれば、実用レベルの低伝送損失(@850nm)、ハンダ耐熱性(高Tg)、低CTE、低複屈折、十分な柔軟性および溶液加工性を併せ持つ脂環式ポリイミドを用いることで、従来にない極めて有益な光伝送材料とこれを用いた光導波路を提供することができる。
以下に本発明の実施の形態について詳細に説明するが、これらは本発明の実施形態の一例であり、これらの内容に限定されない。
<ポリイミド前駆体の重合>
本発明の光伝送材料を構成する、式(1)で表されるポリイミドは、下記式(6):
で表される脂環式テトラカルボン酸二無水物即ち(1S,2S,4R,5R)−シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物を使用し、これとジアミンを等モル重付加反応して、まずポリイミド前駆体を重合し、これを脱水閉環反応(イミド化)させることで製造することができる。
本発明の光伝送材料を構成する、式(1)で表されるポリイミドは、下記式(6):
以下にポリイミド前駆体の製造方法について説明する。まず、重合容器中ジアミンを重合溶媒に溶解する。ここでジアミンの分子構造は式(1)中、構造単位Xに2つのアミノ基を結合したもの(NH2−X−NH2)である。このジアミン溶液に対して、式(6)で表される脂環式テトラカルボン酸二無水物の粉末を徐々に添加し、メカニカルスターラーを用い、−20〜100℃の範囲で、好ましくは20〜60℃の範囲で1〜72時間攪拌する。この際、ジアミンとテトラカルボン酸二無水物成分の各々の総量は実質的に等モルで仕込まれる。また重合の際の全モノマー濃度は5〜40重量%、好ましくは10〜30重量%である。このモノマー濃度範囲で重合を行うことにより均一で高重合度のポリイミド前駆体溶液を得ることができる。
上記モノマー濃度範囲よりも低濃度で重合を行うと、ポリイミド前駆体の重合度が十分高くならず、最終的に得られるポリイミド膜が脆弱になる恐れがあり、好ましくない。また、ジアミンモノマーとして脂肪族ジアミンを使用した場合、重合初期に塩形成が起こるが、上記モノマー濃度より高濃度で重合を行うと、形成された塩が溶解、消失するまでにより長い重合時間を必要とし、生産性の低下を招く恐れがあるので好ましくない。
また、使用可能な芳香族ジアミンとしては特に限定されないが、p−フェニレンジアミン、2−メチル−1,4−フェニレンジアミン、2−トリフルオロメチル−1,4−フェニレンジアミン、2−メトキシ−1,4−フェニレンジアミン、2,5−ジメチル−1,4−フェニレンジアミン、2,5−ビス(トリフルオロメチル)−1,4−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、2,4−ジアミノトルエン、2,5−ジアミノトルエン、2,4−ジアミノキシレン、2,4−ジアミノデュレン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−メチレンビス(2−メチルアニリン)、4,4’−メチレンビス(2−エチルアニリン)、4,4’−メチレンビス(2,6−ジメチルアニリン)、4,4’−メチレンビス(2,6−ジエチルアニリン)、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,3’−ジアミノジフェニルエーテル、2,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、3,3’−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、3,3’−ジアミノベンゾフェノン、4,4’−ジアミノベンズアニリド、ベンジジン、3,3’−ジヒドロキシベンジジン、3,3’−ジメトキシベンジジン、3,3’−ジクロロベンジジン、o−トリジン、m−トリジン、2,2’−ビス(トリフルオロメチル)ベンジジン、3,3’−ビス(トリフルオロメチル)ベンジジン、オクタフルオロベンジジン、3,3’,5,5’−テトラメチルベンジジン、2,2’,5,5’−テトラクロロベンジジン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、ビス(4−(3−アミノフェノキシ)フェニル)スルホン、ビス(4−(4−アミノフェノキシ)フェニル)スルホン、2,2−ビス(4−(4−アミノフェノキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−(4−アミノフェノキシ)フェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン、p−ターフェニレンジアミン等が挙げられる。またこれらを2種類以上併用することもできる。
上記芳香族ジアミンのうち、低熱膨張特性発現の観点から剛直で直線的な分子構造を有するジアミンを使用することが好ましい。例えばp−フェニレンジアミン、2−メチル−1,4−フェニレンジアミン、2−トリフルオロメチル−1,4−フェニレンジアミン、2−メトキシ−1,4−フェニレンジアミン、2,5−ジメチル−1,4−フェニレンジアミン、2,5−ビス(トリフルオロメチル)−1,4−フェニレンジアミン、4,4’−ジアミノベンズアニリド、4−アミノフェニル−4’−アミノベンゾエート、ベンジジン、3,3’−ジヒドロキシベンジジン、3,3’−ジメトキシベンジジン、3,3’−ジクロロベンジジン、o−トリジン、m−トリジン、2,2’−ビス(トリフルオロメチル)ベンジジン、3,3’−ビス(トリフルオロメチル)ベンジジン、オクタフルオロベンジジン、3,3’,5,5’−テトラメチルベンジジン、2,2’,5,5’−テトラクロロベンジジン、等が好適に用いられる。
また、溶液加工性(溶媒溶解性)の観点から、スルホニル基やトリフルオロメチル基を含む芳香族ジアミンを使用することが望ましく、例えば4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、3,3’−ジアミノジフェニルスルホン、ビス(4−(3−アミノフェノキシ)フェニル)スルホン、ビス(4−(4−アミノフェノキシ)フェニル)スルホン、2−トリフルオロメチル−1,4−フェニレンジアミン、2,5−ビス(トリフルオロメチル)−1,4−フェニレンジアミン、2,2’−ビス(トリフルオロメチル)ベンジジン、3,3’−ビス(トリフルオロメチル)ベンジジン、2,2−ビス(4−(4−アミノフェノキシ)フェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン等が好適に用いられる。
ポリイミド前駆体を重合する際に使用可能な脂肪族ジアミンとしては特に限定されないが、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルアミン)、4,4’−メチレンビス(3−メチルシクロヘキシルアミン)、イソホロンジアミン、トランス−1,4−シクロヘキサンジアミン、シス−1,4−シクロヘキサンジアミン、1,4−シクロヘキサンビス(メチルアミン)、2,5−ビス(アミノメチル)ビシクロ〔2.2.1〕ヘプタン、2,6−ビス(アミノメチル)ビシクロ〔2.2.1〕ヘプタン、3,8−ビス(アミノメチル)トリシクロ〔5.2.1.0〕デカン、1,3−ジアミノアダマンタン、2,2−ビス(4−アミノシクロヘキシル)プロパン、2,2−ビス(4−アミノシクロヘキシル)ヘキサフルオロプロパン、1,3−プロパンジアミン、1,4−テトラメチレンジアミン、1,5−ペンタメチレンジアミン、1,6−ヘキサメチレンジアミン、1,7−ヘプタメチレンジアミン、1,8−オクタメチレンジアミン、1,9−ノナメチレンジアミン等が挙げられる。またこれらを2種類以上併用することもできる。
上記脂肪族ジアミンのうち、低熱膨張特性発現の観点から剛直で直線的な分子構造を有するジアミンを使用することが好ましい。例えばトランス−1,4−シクロヘキサンジアミンが好適に用いられる。
上記脂肪族ジアミンを用いた場合、ポリイミド前駆体の重合初期に塩が形成されるが、室温で長期間攪拌を続けることで、塩が徐々に溶解して均一で粘稠なポリイミド前駆体のワニスが問題なく得られる。しかしながら場合によっては非常に強固な塩が形成されて全く溶解せず、重合反応が全く進行しないこともある。そのような場合は、重合反応に先立ち、シリル化剤を使用して脂肪族ジアミンをジシリル体に返還しておき、これと式(6)で表される脂環式テトラカルボン酸二無水物と反応させることで、塩形成を回避あるいは抑制して最終的に均一で粘稠なポリイミド前駆体(ポリアミド酸のシリルエステル)のワニスを得ることができる。
脂肪族ジアミンのシリル化の際に使用可能なシリル化剤は特に限定されないが、N,O−ビス(トリメチルシリル)アセトアミド、N,O−ビス(トリメチルシリル)トリフルオロアセトアミド(以下BSTFAと称する)等の塩素非含有シリル化剤や、トリメチルシリルクロリド(TMSC)、トリブチルシリルクロリド等の塩素含有シリル化剤が例として挙げられる。BSTFAは塩素を含まず、シリル化反応後のジシリル体の分離・精製工程が不要であるという利点から、好適に用いられる。BSTFAを用いる場合は、よく脱水した重合溶媒に溶解した脂肪族ジアミンにシリル化剤加えて室温で数時間攪拌することでジアミンを容易にジシリル体に変換することができる。この際シリル化剤はジアミンのアミノ基と定量的に反応するため、単にシリル化剤の添加量を調節することで、平均シリル化率を容易に制御することが可能である。この際適用可能なシリル化率は、重合反応が進行すればよく、特に限定されるものではない。またシリル化剤としてTMSCを用いる場合は、トリエチルアミンやピリジン等の酸受容剤の存在化で脂肪族ジアミンを容易にシリル化することができる。この場合は減圧蒸留等の方法で副生成物である塩酸塩と目的のジシリル体を分離することができる。
また、ポリイミド前駆体を重合する際、式(6)で表される脂環式テトラカルボン酸二無水物と共に他の脂環式テトラカルボン酸二無水物を一部使用してもよい。その際共重合成分として併用可能な脂環式テトラカルボン酸二無水物としては特に限定されないが、ビシクロ[2.2.2]オクタン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物、ビシクロ[2.2.2]オクト−7−エン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物、5−(ジオキソテトラヒドロフリル−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸無水物、4−(2,5−ジオキソテトラヒドロフラン−3−イル)−テトラリン−1,2−ジカルボン酸無水物、テトラヒドロフラン−2,3,4,5−テトラカルボン酸二無水物、ビシクロ−3,3’,4,4’−テトラカルボン酸二無水物、シス、シス、シス、シス−1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,3−ジメチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物等が挙げられる。またこれらを2種類以上併用することもできる。共重合の際、式(6)で表される脂環式テトラカルボン酸二無水物の含有率は、要求特性を損なわなければ特に限定されないが、全テトラカルボン酸二無水物使用量に対して50〜100モル%の範囲であることが好ましい。
また芳香族テトラカルボン酸二無水物も共重合成分として部分的に用いてもよい。使用可能な芳香族テトラカルボン酸二無水物としては特に限定されないが、ピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物、2,2’−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン酸二無水物、2,2’−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)プロパン酸二無水物、ハイドロキノンビス(トリメリテートアンハイドライド)、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物等が挙げられる。共重合成分としてこれらを単独あるいは2種類以上用いてもよい。共重合の際、式(6)で表される脂環式テトラカルボン酸二無水物の含有率は、要求特性を損なわなければ特に限定されないが、全テトラカルボン酸二無水物使用量に対して80〜100モル%の範囲であることが好ましい。
重合溶媒としては特に限定されないが、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジエチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチル−2−ピロリドン、ヘキサメチルホスホルアミド、ジメチルスルホキシド、γ−ブチロラクトン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、1,2−ジメトキシエタン-ビス(2−メトキシエチル)エーテル、テロラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、ピコリン、ピリジン、アセトン、クロロホルム、トルエン、キシレン等の非プロトン性溶媒および、フェノール、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、o−クロロフェノール、m−クロロフェノール、p−クロロフェノール等のプロトン性溶媒が使用可能である。またこれらの溶媒は単独でも、2種類以上混合して用いてもよい。
<ポリイミド、光伝送材料の製造方法>
式(1)で表されるポリイミドは、上記の方法で得られたポリイミド前駆体の脱水閉環反応(イミド化反応)により製造することができる。イミド化反応には公知の方法を用いることができ、特に限定されない。ポリイミドを含有してなる光伝送材料の形態としては、フィルム、基板/ポリイミドフィルム積層体、粉末、成型体および溶液(ワニス)等が挙げられる。
式(1)で表されるポリイミドは、上記の方法で得られたポリイミド前駆体の脱水閉環反応(イミド化反応)により製造することができる。イミド化反応には公知の方法を用いることができ、特に限定されない。ポリイミドを含有してなる光伝送材料の形態としては、フィルム、基板/ポリイミドフィルム積層体、粉末、成型体および溶液(ワニス)等が挙げられる。
まずポリイミドフィルムを製造する方法について具体的に説明する。ポリイミド前駆体の重合溶液をガラス、銅、アルミニウム、ステンレス、シリコン等の基板上に流延し、エアーオーブン中40〜180℃、好ましくは50〜150℃で乾燥する。得られたポリイミド前駆体フィルムを基板上で真空中、窒素等の不活性ガス中、あるいは空気中、200〜400℃、好ましくは250〜350℃で加熱することで、ポリイミドフィルムが得られる。この際の加熱温度はイミド化の閉環反応を十分に行なうという観点から200℃以上、生成したポリイミドフィルムの熱安定性の観点から400℃以下が好ましい。またイミド化は減圧下、真空中あるいは不活性ガス中で行うことが望ましいが、イミド化温度が高すぎなければ空気中で行っても、差し支えない。
イミド化は熱処理によって行う以外に、有機酸の酸無水物と有機3級アミンからなる脱水環化剤(化学イミド化剤)を用いて行うこともできる。例えば、ポリイミド前駆体ワニスをそのまま用いるか若しくは溶媒で適度に希釈後、これに脱水環化試剤を投入し、0〜100℃、好ましくは20〜60℃で0.5〜48時間攪拌することで容易にイミド化することができる。
その際に使用される有機酸の酸無水物としては、特に限定されず、無水酢酸、無水プロピオン酸、無水マレイン酸、無水フタル酸等が使用可能であるが、コストおよび後処理のしやすさの観点から無水酢酸が好適に用いられる。また有機3級アミンとしては特に限定されず、ピリジン、トリエチルアミン、N,N−ジメチルアニリン等が使用可能であるが、安全性の観点から好ましくはピリジンが用いられる。
化学イミド化反応の際、脱水環化試薬中の酸無水物の使用量は、ポリイミド前駆体の理論脱水量の1〜10倍モルの範囲であることが好ましく、脱水環化試薬中の塩基性触媒の使用量は酸無水物に対して0.1〜2倍モルの範囲であることが好ましい。これらの範囲外で化学イミド化を行うとイミド化反応が完結しなかったり、反応溶液中にイミド化が未完結のポリイミドが析出してやはりイミド化が不十分となる恐れがある。
次にポリイミドの粉末を製造する方法について具体的に説明する。化学イミド化完了後、反応溶液を大量の貧溶媒中に滴下してポリイミドを析出・洗浄して反応溶媒や過剰な化学イミド化剤を除去した後、減圧乾燥してポリイミドの粉末を得ることができる。使用可能な貧溶媒としては、ポリイミドを溶解しなければよく、特に限定されないが、反応溶媒や化学イミド化剤との親和性および乾燥による除去のしやすさの観点から水、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール等が好適に用いられる。
得られたポリイミド粉末を溶媒に溶解してポリイミドのワニスを得ることができる。溶媒に対するポリイミドの溶解性は特に限定されるものではないが高いほど好ましい。溶解性が十分に高い場合にはワニスの粘度調整範囲を広くすることができ、基板に塗布して薄膜を作製する際、膜厚や平面平滑性などの制御が容易になる。溶解度は特に限定されないが、温度20℃において5重量%以上であれば好ましく、さらに好ましくは10重量%以上である 。溶媒は重合の際に使用可能なものであれば特に限定されないが、例えば 、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、N−メチル−2−ピロリドン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、γ−ブチロラクトン等が使用可能である。またこれらの溶媒は単独でも2種類以上混合して用いてもよい。
このポリイミドワニスをバーコーティング法、スピンコーティング法、スプレーコーティング法、インクジェット法、ディッピング法、スプレーコーティング法等の方法で基板上に塗工し、40〜300℃、好ましくは80〜250℃で乾燥するによってもポリイミドフィルムを形成することができる。
イミド化反応は上記化学イミド化剤を用いる代わりに、ポリイミド前駆体の重合溶液をそのまま用いるか若しくは溶媒で適度に希釈した後、そのワニスを150〜230℃に加熱することで、ポリイミド自体が用いた溶媒に溶解する場合、ポリイミドのワニスを容易に製造することができる。溶媒に不溶な場合は、ポリイミド粉末を沈殿物として得ることができる。この際イミド化の副生成物である水等を共沸留去するために、トルエンやキシレン等を添加しても差し支えない。また触媒としてγ―ピコリン等の塩基を添加することができる。得られたワニスを大量の水やメタノール等の貧溶媒中に滴下して析出させ、これを濾過しポリイミドを粉末として単離することもできる。またポリイミド粉末が溶媒に可溶である場合は、これを上記重合溶媒に再溶解してポリイミドのワニスとすることができる。
式(1)で表されるポリイミドは、式(6)で表されるテトラカルボン酸二無水物とジアミンを溶媒中高温で反応(ワンポット重合)させることにより、ポリイミド前駆体を単離することなく、一段階で製造することもできる。この際、反応温度は反応促進の観点から、130〜250℃、好ましくは150〜230℃の範囲に保持するとよい。またポリイミドが用いた溶媒に不溶な場合、ポリイミドは沈殿物として得られ、可溶な場合はポリイミドのワニスとして得られる。ワンポット重合の際使用可能な溶媒は特に限定さないが、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、ジメチルスルホキシド等の非プロトン性溶媒が例として挙げられが、より好ましくはm−クレゾール等のフェノール系溶媒やNMP等のアミド系溶媒が用いられる。これらの溶媒にイミド化反応の副生成物である水を共沸留去するために、トルエンやキシレン等を添加することができる。またイミド化触媒としてγ―ピコリン等の塩基を添加することができる。得られたワニスを大量の水やメタノール等の貧溶媒中に滴下・濾過しポリイミドを粉末として単離することができる。またポリイミドが溶媒に可溶である場合はその粉末を上記溶媒に再溶解してポリイミドのワニスとすることができる。
このポリイミドワニスをバーコーティング法、スピンコーティング法、スプレーコーティング法、インクジェット法、ディッピング法、スプレーコーティング法等の方法で基板上に塗工し、40〜300℃、好ましくは80〜250℃で乾燥するによってもポリイミドフィルムを形成することができる。
上記のように得られたポリイミド粉末を200〜450℃、好ましくは250〜430℃で加熱圧縮することでポリイミドの成型体を作製することもできる。
ポリイミド前駆体溶液中にN,N−ジシクロヘキシルカルボジイミドやトリフルオロ無水酢酸等の脱水試薬を添加・撹拌して0〜100℃、好ましくは0〜60℃で反応させることにより、ポリイミドの異性体であるポリイソイミドが生成する。イソイミド化反応は上記脱水試薬を含有する溶液中にポリイミド前駆体フィルムを浸漬することでも可能である。ポリイソイミドワニスを上記と同様な手順で製膜した後、250〜450℃、好ましくは270〜400℃で熱処理することにより、ポリイミドへ容易に変換することができる。
式(1)で表されるポリイミドおよびその前駆体中に、必要に応じて屈折率調節剤、酸化安定剤、フィラー、接着促進剤、シランカップリング剤、感光剤、色素、顔料、光重合開始剤、増感剤、末端封止剤、架橋剤等の添加物を加え、光伝送材料を製造することもできる。
<導波路の製造方法>
本願発明の導波路を構成する光伝送材料即ちコア材料およびクラッド材料において、通常、コアの平均屈折率はクラッドの平均屈折率より高く設定される。平均屈折率とは、サンプルフィルムに平行な方向の屈折率をnin、垂直な方向の屈折率をnoutとしたとき、 次式:nav=(2nin−nout)/3より求められるnavを平均屈折率としている。本発明ではクラッド材料として、例えば、式(6)で表される脂環式テトラカルボン酸二無水物と芳香族ジアミンを原料として得られ、例えばジアミン成分として2,2’−ビス(トリフルオロメチル)ベンジジン(以下TFMBと称する)を用いた下記式(7):
で表される半脂環式ポリイミドを好適に選択することができる。このポリイミドは脂環構造とトリフルオロメチル基を含むため、非常に低い屈折率を示すだけでなく、高Tg、低CTEおよび比較的低い複屈折を示すことが期待される。更に様々な有機溶媒に可溶であり、優れた溶液加工性も兼ね備えている。
本願発明の導波路を構成する光伝送材料即ちコア材料およびクラッド材料において、通常、コアの平均屈折率はクラッドの平均屈折率より高く設定される。平均屈折率とは、サンプルフィルムに平行な方向の屈折率をnin、垂直な方向の屈折率をnoutとしたとき、 次式:nav=(2nin−nout)/3より求められるnavを平均屈折率としている。本発明ではクラッド材料として、例えば、式(6)で表される脂環式テトラカルボン酸二無水物と芳香族ジアミンを原料として得られ、例えばジアミン成分として2,2’−ビス(トリフルオロメチル)ベンジジン(以下TFMBと称する)を用いた下記式(7):
上記クラッド材と組み合わせるよりコア材料は、上記の半脂環式フッ素基含有ポリイミドより屈折率が高く高透明性であればよく、コア材料を構成するポリイミドを製造するために用いられるジアミン成分は特に限定されず、様々な芳香族ジアミンを用いることができる。溶液加工性の観点から、より好ましいコア用ポリイミド系を例示するならば、ビス(4−(3−アミノフェノキシ)フェニル)スルホン(以下BAPSと称する)や2,2
−ビス(4−(4−アミノフェノキシ)フェニル)ヘキサフルオロプロパン(以下HFBAPPと称する)をジアミン成分として用いた下記式(8)および(9):
で表される繰り返しを有する半脂環式ポリイミドが挙げられる。
−ビス(4−(4−アミノフェノキシ)フェニル)ヘキサフルオロプロパン(以下HFBAPPと称する)をジアミン成分として用いた下記式(8)および(9):
また、例えばジアミン成分としてTFMB、BAPSおよびHFBAPPを併用して得られるポリイミド共重合体の共重合組成を制御することで屈折率を精密にコントロールすることでコアおよびクラッド材料とすることもできる。
次に導波路の作製方法について説明する。本発明の導波路を作製する方法は特に限定されず、公知の方法を適用することができる。例えば、基板上にクラッド層、その上にコア層をスピンコート法等で形成しておき、更にフォトレジスト層を形成して露光・現像してコア部以外を露出しておき、露出した部分を溶媒や反応性イオンプラズマでエッチング除去してリッジ形状のコアを形成し、レジスト除去後クラッド層でコアをカバーする方法や、上記においてフォトレジストの代わりに感光性コア材料を用いて工程簡略する方法、コア層またはクラッド層をフォトレジストを用いて選択的に光照射することで屈折率変化を誘起する方法、あらかじめコア形状をした溝を形成しておき、そこへ射出成型技術により熱可塑性樹脂を注入してコアを形成する方法等が知られている。
一例としてフォトレジストを用いる方法について説明する。まずクラッド層を構成する、例えば式(7)で表されるポリイミドの粉末を化学イミド化法により製造しておき、これを溶媒に溶解してワニスとし、シリコンウエハ等の平滑な基板上に塗布・乾燥して膜厚5〜100μmのポリイミド膜を形成する。この際ポリイミドワニスの溶媒は、ポリイミド粉末をキャスト製膜工程に適した濃度で安定に溶解し、乾燥によって揮発するものであればよく、特に限定されないが、例えば、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド(DMAc)、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルスルホキシド、γ−ブチロラクトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン等が実用上好適に用いられる。ワニス中のポリイミド含有量は1〜50重量%の範囲であり、ハンドリングの観点から好ましくは5〜30重量%である。乾燥温度は溶媒が揮発してフィルムが乾燥する条件であればよく、特に限定されないが、次のコア層形成工程においてクラッド層の溶解性を制御するという観点から、好ましくは100〜400℃の範囲であり、150〜350℃の範囲で乾燥するのが更に好ましい。クラッド層に用いたポリイミドの粉末が溶媒可溶性であっても、塗膜形成後にこれを高温で熱処理することでポリイミド層は溶媒に不溶となるが、100℃以下の低い温度で乾燥した場合、次のコア層キャスト工程でクラッド層の塗膜が溶解してしまう恐れがある。
このようにして形成されたクラッド層上に、上記と同様にしてコア層を形成する。コア層を構成する例えば式(9)で表されるポリイミドの粉末を溶媒に溶解してワニスとし、クラッド層上に塗布・乾燥して膜厚1〜50μmのポリイミド膜を形成する。この際ポリイミドワニスの溶媒としてクラッド層形成時と同様な溶媒が用いられる。次のエッチング工程で有機溶媒を使用する場合はコア層のエッチング性(溶解性)を保持するために、50〜200℃といった比較的低い温度で乾燥することが好ましい。200℃以上で乾燥すると、溶解性が低下して有機溶媒でエッチングすることが困難となる恐れがある。エッチング工程を酸素プラズマ等の反応性イオンプラズマで行う場合は、コア層の乾燥温度は特に限定されず、適宜選択することができる。
次にコア層上にレジスト層を形成する。この際、一般的にフォトレジストが使用されるが、使用可能なフォトレジストは特に限定されることはなく、例えば、ノボラック系、アクリレート系、塩素化ポリスチレン系、ポリシロキサン系、ポリイミド系、ポリビニルアルコール系等があり、ネガ型、ポジ型のものを用いることができる。エッチング工程を溶媒で行う場合にはアルカリ現像タイプのエポキシ/アクリレート系ネガ型フォトソルダーレジスト等が好適に用いられる。コア層に塗布したフォトレジスト層は、フォトマスクを介してコアとなる部分を選択的に紫外線照射してレジスト層の露光部を架橋させ、濃度1%の炭酸ナトリウム水溶液に代表される弱アルカリ水溶液で現像して未露光部を溶解除去する。一方、反応性イオンプラズマ等でエッチングする場合にはレジスト層に耐イオンエッチング性が求められることから、上記有機系フォトレジストだけでは不十分な場合がある。その場合、例えばクロム等の金属薄膜をレジスト層として用いることもできる。まずコア層にクロム等の金属を蒸着させて薄膜を作製し、次いでその金属薄膜の上にフォトレジスト層を塗布する。フォトレジスト層にパターンを形成した後、非フォトレジスト部の金属薄膜をエッチング溶液で除去することで、金属薄膜からなるレジスト層を形成することができる。
次いで露出したコア層を適当な溶媒で溶解除去(湿式法)するかまたは反応性イオンプラズマでエッチング除去(乾式法)する。湿式法を適用する場合、用いる現像溶媒はコア層を溶解するがクラッド層は溶解しないものであればよく、特に限定されないが、例えばシクロペンタノン、シクロヘキサノン、γ−ブチロラクトン等が好適に用いられる。露出したコア層を溶媒で溶解除去した後、濃度2〜3%の水酸化ナトリウム水溶液や水酸化カリウム水溶液等でレジストの光架橋部を剥離・除去することでリッジ形状のコアを形成する。一方、乾式法を適用する場合は、反応性イオンプラズマ等で露出したコア層をエッチング除去した後、レジストとして使用したクロム等の金属薄膜をエッチング溶液で溶解・除去することでリッジ形状のコアを形成する。本願発明においては、エッチング速度が早くまたエッチング表面の荒れが少ないなどの理由で溶媒を用いた湿式法が好ましく用いられる。一般的に、コアの側面や上面が荒れてしまうと光伝搬損失の低下を引き起こしてしまうので好ましくない。
最後にクラッド層で全体をカバーするが、これに先立ち、熱処理を行い、コア部の溶解性を抑制する。この際熱処理温度はコア部が溶解しなければ特に限定されないが、通常150〜350℃の範囲で行われる。熱処理後、先に用いたクラッド材用ポリイミドワニスを塗布・乾燥し、場合によっては更に熱処理して導波路を作製する。これらの乾燥、熱処理条件として上記の製膜工程の際に用いた条件を適宜採用できる。
<光伝送材料の要求特性>
本願発明の光伝送材料に要求される特性として、実用レベルの低伝送損失(@850nm)、ハンダ耐熱性(高Tg)、低CTE、低複屈折、および形態がフィルムの場合には十分な柔軟性が挙げられる。
本願発明の光伝送材料に要求される特性として、実用レベルの低伝送損失(@850nm)、ハンダ耐熱性(高Tg)、低CTE、低複屈折、および形態がフィルムの場合には十分な柔軟性が挙げられる。
コア材料として用いる光伝送材料の850nmにおける低伝送損失は0.5dB/cm以下であれば実用上支障はなく、0.3dB/cm以下であることがより好ましく、0.1dB/cm以下であれば更に好ましい。
コアおよびクラッド材として用いる光伝送材料のTgは高い程よいが、280℃以上であれば実用上支障なく、300℃以上であればより好ましい。上限値は特に規定されないが420℃程度である。
クラッド材として用いる光伝送材料のCTEは低い程よいが、60pm/℃以下であれば実用上支障はなく、40ppm/℃以下であればより好ましい。下限値は特に規定されないが3ppm/℃程度である。
コア材として用いる光伝送材料の複屈折はゼロに近い程よいが、0.03以下であれば実用上支障はないが、0.02以下であることがより好ましく、0.01以下であることが更に好ましい。
より高い屈折率を有するコア材とより低い屈折率を有するクラッド材の屈折率差は0.003以上あればよいが、0.007以上であることがより好ましく、0.015以上であることが更に好ましい。
上記光伝送材料の形態がフィルム状の場合は十分な膜靭性を示すことが必要である。その指標として180°折曲試験によりフィルムが破断しないことが必要である。
コアおよびクラッド材として用いるポリイミドは、ポリイミド自体に溶媒溶解性がなくてもポリイミド前駆体が有機溶媒に可溶であれば、導波路形成に支障はないが、ポリイミドが有機溶媒に高い溶解性を示すことが望ましい。また、ポリイミド前駆体の段階で、生分解性のアルコールやグリコール等に溶解することが好ましい。また、溶媒可溶性ポリイミドを用いる場合、ポリイミドワニスをキャストして形成した塗膜は熱処理によって有機溶媒に対する溶解性が低下することも必要である。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、これら実施例に限定されるものではない。なお、以下の例における物性値は、次の方法により測定した。
<固有粘度>
0.5重量%のポリイミド前駆体溶液を、オストワルド粘度計を用いて30℃で測定した。
<カットオフ波長(透明性)>
日本分光社製紫外可視分光光度計(V−530)を用いて、200nmから900nmの可視・紫外線透過率を測定した。透過率が0.5%以下となる波長(カットオフ波長)を透明性の指標とした。カットオフ波長が短い程、ポリイミド膜の透明性が良好であることを意味する。
<光透過率(透明性)>
日本分光社製紫外可視分光光度計(V−530)を用いて、400nmにおける光透過率を測定した。透過率が高い程、ポリイミド膜の透明性が良好であることを意味する。
<光伝搬損失>
メトリコン社製プリズムカプラ(モデル2010)を用いて、結合プリズムを通してポリイミド膜に波長850nmのレーザー光を透過させ、このとき発生する散乱光の強度をフィルム面に垂直な方向から測定し、伝搬経路長に伴う散乱光強度の変化から光伝搬損失を計算し求めた。
<ガラス転移温度:Tg>
ブルカーエイエックス社製熱機械分析装置(TMA4000)を用いて動的粘弾性測定により、周波数0.1Hz、昇温速度5℃/分における損失ピークからポリイミドフィルム(20μm厚)のガラス転移温度を求めた。
<線熱膨張(係数):CTE>
ブルカーエイエックス社製熱機械分析装置(TMA4000)を用いて、熱機械分析により、荷重0.5g/膜厚1μm、昇温速度5℃/分における試験片(5mm×20mm)の伸びより、100〜200℃の範囲での平均値としてポリイミドフィルム(20μm厚)の線熱膨張(係数)を求めた。
<複屈折:Δn>
アタゴ社製アッベ屈折計(アッベ4T)を用いて、ポリイミドフィルム(20μm厚)に平行な方向(nin)と垂直な方向(nout)の屈折率をアッベ屈折計(ナトリウムランプ使用、波長589nm)で測定し、これらの屈折率の差から複屈折(Δn=nin−nout)を求めた。この値が高いほど、ポリマー鎖の面内配向度が高いことを意味する。
<平均屈折率:navおよびコア/クラッド相対屈折率差>
上記のようにポリイミドフィルムのninおよびnoutを求め、次式: nav=(2nin−nout)/3より平均屈折率を求めた。また、コアとクラッドの相対屈折率差(%)は次式: 屈折率差=100×(navコア−navクラッド)/navコア(%)より求めた。
<固有粘度>
0.5重量%のポリイミド前駆体溶液を、オストワルド粘度計を用いて30℃で測定した。
<カットオフ波長(透明性)>
日本分光社製紫外可視分光光度計(V−530)を用いて、200nmから900nmの可視・紫外線透過率を測定した。透過率が0.5%以下となる波長(カットオフ波長)を透明性の指標とした。カットオフ波長が短い程、ポリイミド膜の透明性が良好であることを意味する。
<光透過率(透明性)>
日本分光社製紫外可視分光光度計(V−530)を用いて、400nmにおける光透過率を測定した。透過率が高い程、ポリイミド膜の透明性が良好であることを意味する。
<光伝搬損失>
メトリコン社製プリズムカプラ(モデル2010)を用いて、結合プリズムを通してポリイミド膜に波長850nmのレーザー光を透過させ、このとき発生する散乱光の強度をフィルム面に垂直な方向から測定し、伝搬経路長に伴う散乱光強度の変化から光伝搬損失を計算し求めた。
<ガラス転移温度:Tg>
ブルカーエイエックス社製熱機械分析装置(TMA4000)を用いて動的粘弾性測定により、周波数0.1Hz、昇温速度5℃/分における損失ピークからポリイミドフィルム(20μm厚)のガラス転移温度を求めた。
<線熱膨張(係数):CTE>
ブルカーエイエックス社製熱機械分析装置(TMA4000)を用いて、熱機械分析により、荷重0.5g/膜厚1μm、昇温速度5℃/分における試験片(5mm×20mm)の伸びより、100〜200℃の範囲での平均値としてポリイミドフィルム(20μm厚)の線熱膨張(係数)を求めた。
<複屈折:Δn>
アタゴ社製アッベ屈折計(アッベ4T)を用いて、ポリイミドフィルム(20μm厚)に平行な方向(nin)と垂直な方向(nout)の屈折率をアッベ屈折計(ナトリウムランプ使用、波長589nm)で測定し、これらの屈折率の差から複屈折(Δn=nin−nout)を求めた。この値が高いほど、ポリマー鎖の面内配向度が高いことを意味する。
<平均屈折率:navおよびコア/クラッド相対屈折率差>
上記のようにポリイミドフィルムのninおよびnoutを求め、次式: nav=(2nin−nout)/3より平均屈折率を求めた。また、コアとクラッドの相対屈折率差(%)は次式: 屈折率差=100×(navコア−navクラッド)/navコア(%)より求めた。
[実施例1]
<ポリイミド前駆体の重合及びイミド化、およびクラッド材/コア材の製造方法とこれらの物性評価>
(クラッド材料)
まずクラッド材料を以下のようにして製造した。よく乾燥した攪拌機付密閉反応容器中に2,2’−ビス(トリフルオロメチル)ベンジジン(和歌山精化社製、以下TFMBと称する)5mmolを入れ、モレキュラーシーブス4Aで十分に脱水したN,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)に溶解した後、この溶液に式(6)で表される脂環式テトラカルボン酸二無水物粉末(岩谷瓦斯社製)5mmolを一度に加えた。この時全モノマー濃度は13.1重量%である。72時間撹拌し透明、均一で粘稠なポリイミド前駆体溶液を得た。このポリイミド前駆体溶液は室温および−20℃で一ヶ月間放置しても沈澱、ゲル化は全く起こらず、高い溶液貯蔵安定を示した。DMAc中で測定したこのポリイミド前駆体の固有粘度は2.43dL/gであり、高重合体であった。このポリイミド前駆体溶液に過剰量の無水酢酸/ピリジン(体積比7/3)を攪拌しながら滴下し、室温で24時間攪拌して化学イミド化を行った。この際反応溶液はゲル化しなかった。化学イミド化終了後、反応溶液を大量のメタノール中に滴下してポリイミドを沈殿・濾過してメタノールで十分洗浄した後、100℃で真空乾燥して式(7)で表されるポリイミド粉末を得た。このポリイミド粉末はDMAc、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、シクロペンタノン、シクロヘキサノン等に室温で高い溶解性を示した。製膜するためにこのポリイミド粉末をシクロペンタノンに再溶解し(10重量%)、シリコンウエハに塗布して150℃で2時間真空乾燥して更に200℃で1時間真空乾燥して基板から剥離し、膜厚約20μmの透明なポリイミドフィルムを得た。このポリイミドフィルムは180°折曲げ試験によっても破断せずフレキシブルであった。また同様にして5μm厚のポリイミド薄膜を作製し、赤外吸収スペクトルを測定したところ、化学イミド化はほぼ完結していることが確認された。得られた膜厚20μmのポリイミドフィルムは無着色であり、400nmにおける光透過率は90.3%、カットオフ波長は292nmであり極めて高い透明性を示した。ガラス転移温度は357℃と非常に高い耐熱性を示し、線熱膨張係数(CTE)は46.0ppm/℃と比較的低い値を示した。また平均屈折率は1.5505であり、複屈折は0.0201であった。また式(7)で表されるポリイミドのシクロペンタノン溶解液(10重量%)を石英ガラス薄膜付きシリコンウエハ上に塗布し、150℃で2時間真空乾燥し更に200℃で1時間真空乾燥して、膜厚約10μmのポリイミド薄膜積層体を得た。プリズムカプラにて光伝搬損失を測定した結果、波長850nmのとき0.2dB/cmと低い値を示した。
(コア材料)
次にジアミン成分としてTFMBの代わりに2,2−ビス(4−(4−アミノフェノキシ)フェニル)ヘキサフルオロプロパン(以下HFBAPPと称する)を用い、上記の方法に従ってポリイミド前駆体を重合した。固有粘度は1.10dL/gと比較的高重合体であった。これを上記と同様にして化学イミド化して式(9)で表されるポリイミド粉末を得た。このポリイミド粉末もコア材として製造した上記のポリイミドと同様にDMAc、DMF、DMSO、NMP、シクロペンタノン、シクロヘキサノン等に室温で高い溶解性を示した。製膜するためにこのポリイミド粉末をシクロペンタノンに再溶解して同様な条件でポリイミドフィルムを製膜した。得られた膜厚20μmのポリイミドフィルムは180°折曲げ試験によっても破断せずフレキシブルであった。また同様にして5μm厚のポリイミド薄膜を作製し、赤外吸収スペクトルを測定したところ、化学イミド化はほぼ完結していることが確認された。得られた膜厚20μmのポリイミドフィルムは無着色であり、400nmにおける光透過率は87.7%、カットオフ波長は286nmであり極めて高い透明性を示した。ガラス転移温度は287℃と十分高い耐熱性を示し、CTEは51.7ppm/℃であった。また複屈折は0.0209と比較的低い値を示し、平均屈折率は1.5732であった。上記クラッド材料との平均屈折率の差は0.0227(相対屈折率差としては1.44%)であり、導波路用材料として十分高い値であった。また式(9)で表されるポリイミド粉末のシクロペンタノン溶解液を石英ガラス薄膜付きシリコンウエハ上に塗布し、上記と同様の条件で真空乾燥して膜厚約10μmのポリイミド薄膜積層体を得た。プリズムカプラにて光伝搬損失を測定した結果、波長850nmのとき0.2dB/cmと低い値を示した。
<ポリイミド前駆体の重合及びイミド化、およびクラッド材/コア材の製造方法とこれらの物性評価>
(クラッド材料)
まずクラッド材料を以下のようにして製造した。よく乾燥した攪拌機付密閉反応容器中に2,2’−ビス(トリフルオロメチル)ベンジジン(和歌山精化社製、以下TFMBと称する)5mmolを入れ、モレキュラーシーブス4Aで十分に脱水したN,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)に溶解した後、この溶液に式(6)で表される脂環式テトラカルボン酸二無水物粉末(岩谷瓦斯社製)5mmolを一度に加えた。この時全モノマー濃度は13.1重量%である。72時間撹拌し透明、均一で粘稠なポリイミド前駆体溶液を得た。このポリイミド前駆体溶液は室温および−20℃で一ヶ月間放置しても沈澱、ゲル化は全く起こらず、高い溶液貯蔵安定を示した。DMAc中で測定したこのポリイミド前駆体の固有粘度は2.43dL/gであり、高重合体であった。このポリイミド前駆体溶液に過剰量の無水酢酸/ピリジン(体積比7/3)を攪拌しながら滴下し、室温で24時間攪拌して化学イミド化を行った。この際反応溶液はゲル化しなかった。化学イミド化終了後、反応溶液を大量のメタノール中に滴下してポリイミドを沈殿・濾過してメタノールで十分洗浄した後、100℃で真空乾燥して式(7)で表されるポリイミド粉末を得た。このポリイミド粉末はDMAc、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、シクロペンタノン、シクロヘキサノン等に室温で高い溶解性を示した。製膜するためにこのポリイミド粉末をシクロペンタノンに再溶解し(10重量%)、シリコンウエハに塗布して150℃で2時間真空乾燥して更に200℃で1時間真空乾燥して基板から剥離し、膜厚約20μmの透明なポリイミドフィルムを得た。このポリイミドフィルムは180°折曲げ試験によっても破断せずフレキシブルであった。また同様にして5μm厚のポリイミド薄膜を作製し、赤外吸収スペクトルを測定したところ、化学イミド化はほぼ完結していることが確認された。得られた膜厚20μmのポリイミドフィルムは無着色であり、400nmにおける光透過率は90.3%、カットオフ波長は292nmであり極めて高い透明性を示した。ガラス転移温度は357℃と非常に高い耐熱性を示し、線熱膨張係数(CTE)は46.0ppm/℃と比較的低い値を示した。また平均屈折率は1.5505であり、複屈折は0.0201であった。また式(7)で表されるポリイミドのシクロペンタノン溶解液(10重量%)を石英ガラス薄膜付きシリコンウエハ上に塗布し、150℃で2時間真空乾燥し更に200℃で1時間真空乾燥して、膜厚約10μmのポリイミド薄膜積層体を得た。プリズムカプラにて光伝搬損失を測定した結果、波長850nmのとき0.2dB/cmと低い値を示した。
(コア材料)
次にジアミン成分としてTFMBの代わりに2,2−ビス(4−(4−アミノフェノキシ)フェニル)ヘキサフルオロプロパン(以下HFBAPPと称する)を用い、上記の方法に従ってポリイミド前駆体を重合した。固有粘度は1.10dL/gと比較的高重合体であった。これを上記と同様にして化学イミド化して式(9)で表されるポリイミド粉末を得た。このポリイミド粉末もコア材として製造した上記のポリイミドと同様にDMAc、DMF、DMSO、NMP、シクロペンタノン、シクロヘキサノン等に室温で高い溶解性を示した。製膜するためにこのポリイミド粉末をシクロペンタノンに再溶解して同様な条件でポリイミドフィルムを製膜した。得られた膜厚20μmのポリイミドフィルムは180°折曲げ試験によっても破断せずフレキシブルであった。また同様にして5μm厚のポリイミド薄膜を作製し、赤外吸収スペクトルを測定したところ、化学イミド化はほぼ完結していることが確認された。得られた膜厚20μmのポリイミドフィルムは無着色であり、400nmにおける光透過率は87.7%、カットオフ波長は286nmであり極めて高い透明性を示した。ガラス転移温度は287℃と十分高い耐熱性を示し、CTEは51.7ppm/℃であった。また複屈折は0.0209と比較的低い値を示し、平均屈折率は1.5732であった。上記クラッド材料との平均屈折率の差は0.0227(相対屈折率差としては1.44%)であり、導波路用材料として十分高い値であった。また式(9)で表されるポリイミド粉末のシクロペンタノン溶解液を石英ガラス薄膜付きシリコンウエハ上に塗布し、上記と同様の条件で真空乾燥して膜厚約10μmのポリイミド薄膜積層体を得た。プリズムカプラにて光伝搬損失を測定した結果、波長850nmのとき0.2dB/cmと低い値を示した。
<光伝送材料を用いた光導波路の作製と形態評価>
[実施例2]
実施例1と同様の方法で、式(7)で表されるポリイミド粉末を得、このポリイミド粉末をシクロペンタノンに再溶解(10重量%)した後、シリコンウエハにスピンコートして150℃で2時間、更に200℃で1時間、更に250℃で1時間真空乾燥し、膜厚約40μmの透明なクラッド層を得た。次に実施例1と同様の方法で、式(9)で表される
ポリイミド粉末を得、このポリイミド粉末をシクロペンタノンに再溶解し(10重量%)、前記クラッド層上にスピンコートし、150℃で2時間真空乾燥して透明なコア層を得た(膜厚約30μm)。次いで、エポキシ/アクリレート系のネガ型フォトソルダーレジ
スト液をコア層の上にスピンコートし、フォトマスクを介してコアとなる部分に紫外線照射してレジスト層の露光部を架橋させた後、濃度1%の炭酸ナトリウム水溶液で現像して未露光部のレジストを溶解除去した。シクロペンタノンを用いて非レジスト部のコア層をウェットエッチングした後、濃度3%の水酸化ナトリウム水溶液でレジストの光架橋部を剥離・除去することで幅約40μm、高さ約35μmのコアを形成した形成したコアの側面および上面を電子顕微鏡(SEM)で観察したところ、顕著な表面荒れは観察されなかった。次いで200℃で1時間、更に250℃で1時間、真空中で熱処理した後、上記式(7)で表されるポリイミドのシクロペンタノン溶液(10重量%)をスピンコートし、150℃で2時間、更に200℃で1時間真空乾燥して上部クラッド層を形成した。得られた積層構造の断面をSEM観察した結果、コアおよびクラッドの断面をそれぞれ確認することができた。
[実施例2]
実施例1と同様の方法で、式(7)で表されるポリイミド粉末を得、このポリイミド粉末をシクロペンタノンに再溶解(10重量%)した後、シリコンウエハにスピンコートして150℃で2時間、更に200℃で1時間、更に250℃で1時間真空乾燥し、膜厚約40μmの透明なクラッド層を得た。次に実施例1と同様の方法で、式(9)で表される
ポリイミド粉末を得、このポリイミド粉末をシクロペンタノンに再溶解し(10重量%)、前記クラッド層上にスピンコートし、150℃で2時間真空乾燥して透明なコア層を得た(膜厚約30μm)。次いで、エポキシ/アクリレート系のネガ型フォトソルダーレジ
スト液をコア層の上にスピンコートし、フォトマスクを介してコアとなる部分に紫外線照射してレジスト層の露光部を架橋させた後、濃度1%の炭酸ナトリウム水溶液で現像して未露光部のレジストを溶解除去した。シクロペンタノンを用いて非レジスト部のコア層をウェットエッチングした後、濃度3%の水酸化ナトリウム水溶液でレジストの光架橋部を剥離・除去することで幅約40μm、高さ約35μmのコアを形成した形成したコアの側面および上面を電子顕微鏡(SEM)で観察したところ、顕著な表面荒れは観察されなかった。次いで200℃で1時間、更に250℃で1時間、真空中で熱処理した後、上記式(7)で表されるポリイミドのシクロペンタノン溶液(10重量%)をスピンコートし、150℃で2時間、更に200℃で1時間真空乾燥して上部クラッド層を形成した。得られた積層構造の断面をSEM観察した結果、コアおよびクラッドの断面をそれぞれ確認することができた。
[比較例1]
式(6)で表される脂環式テトラカルボン酸二無水物の代わりにその異性体であるシス、シス、シス−1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物を用い、これとTFMBより実施例1に記載した方法と同様にポリイミド前駆体を重合した。固有粘度は0.29dL/gであった。このワニスに化学イミド化剤を投入したところ、反応溶液が不均一となりイミド化が完結しなかった。そこで化学イミド化の代わりにこのポリイミド前駆体ワニスを基板にキャスト後熱イミド化を行ったが、得られたフィルムは脆弱であったため、物性評価を実施することが困難であった。
式(6)で表される脂環式テトラカルボン酸二無水物の代わりにその異性体であるシス、シス、シス−1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物を用い、これとTFMBより実施例1に記載した方法と同様にポリイミド前駆体を重合した。固有粘度は0.29dL/gであった。このワニスに化学イミド化剤を投入したところ、反応溶液が不均一となりイミド化が完結しなかった。そこで化学イミド化の代わりにこのポリイミド前駆体ワニスを基板にキャスト後熱イミド化を行ったが、得られたフィルムは脆弱であったため、物性評価を実施することが困難であった。
[比較例2]
式(6)で表される脂環式テトラカルボン酸二無水物の代わりにその異性体であるシス、シス、シス−1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物を用い、これとHFBAPPより実施例1に記載した方法と同様にポリイミド前駆体を重合した。固有粘度は0.25dL/gであった。このワニスに化学イミド化剤を投入したところ、反応溶液が不均一となりイミド化が完結しなかった。そこで化学イミド化の代わりにこのポリイミド前駆体ワニスを基板にキャスト後熱イミド化を行ったが、得られたフィルムは脆弱であったため、物性評価を実施することが困難であった。
式(6)で表される脂環式テトラカルボン酸二無水物の代わりにその異性体であるシス、シス、シス−1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物を用い、これとHFBAPPより実施例1に記載した方法と同様にポリイミド前駆体を重合した。固有粘度は0.25dL/gであった。このワニスに化学イミド化剤を投入したところ、反応溶液が不均一となりイミド化が完結しなかった。そこで化学イミド化の代わりにこのポリイミド前駆体ワニスを基板にキャスト後熱イミド化を行ったが、得られたフィルムは脆弱であったため、物性評価を実施することが困難であった。
本発明の脂環式ポリイミドを含有してなる新規な光伝送材料およびこれを用いた光導波路は、高いハンダ耐熱性、比較的低い線熱膨張係数、低い光伝送損失、低い複屈折且つ十分な膜靭性を併せ持ち、産業界に寄与すること大である。
Claims (8)
- 上記ポリイミドが温度20℃の有機溶媒に対して少なくとも10重量%以上溶解することを特徴とする請求項1または請求項2記載の光伝送材料。
- 上記有機溶媒が、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、N−メチル−2−ピロリドン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、γ−ブチロラクトンから選ばれる少なくとも1種以上であることを特徴とする請求項3記載の光伝送材料。
- 光伝送材料を厚さ20μmのフィルム状物とした際に、400nmにおける光透過率が70%以上、光透過率が0.5%以下となる最大の波長が350nm以下であることを特徴とする請求項1〜4記載の光伝送材料。
- ガラス転移温度が280℃以上、複屈折が0.03以下、線膨張係数が60ppm/℃以下850nmにおける光伝搬損失が0.5dB/cm以下であることを特徴する請求項1〜5記載の光伝送材料。
- クラッドとコアからなり、クラッドよりもコアの平均屈折率が高い光導波路であって、コアおよびクラッドの少なくとも一方に請求項1〜6記載の光伝送材料を用いて構成されることを特徴とする光導波路。
- クラッドとコアからなり、クラッドよりもコアの平均屈折率が高い光導波路であって、請求項1〜6記載の光伝送材料からなる下部クラッド層を加熱処理して溶媒不溶とし、その下部クラッド層に請求項1〜6記載の光伝送材料からなるコア層を積層し、その表面にフォトレジストによるエッチングマスクを設けた後、非エッチングマスク部に露出しているコア層部のポリイミドを溶剤で溶かし除去することによってパターン形成されたコアを有することを特徴とする光導波路。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009206866A JP2010085992A (ja) | 2008-09-08 | 2009-09-08 | 光伝送材料、およびそれを用いた光導波路 |
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008229531 | 2008-09-08 | ||
JP2009206866A JP2010085992A (ja) | 2008-09-08 | 2009-09-08 | 光伝送材料、およびそれを用いた光導波路 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2010085992A true JP2010085992A (ja) | 2010-04-15 |
Family
ID=42249949
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2009206866A Withdrawn JP2010085992A (ja) | 2008-09-08 | 2009-09-08 | 光伝送材料、およびそれを用いた光導波路 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2010085992A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015081929A (ja) * | 2013-10-21 | 2015-04-27 | 日東電工株式会社 | 光導波路ならびに該光導波路を用いたsprセンサセルおよび比色センサセル |
KR20190022487A (ko) | 2016-06-24 | 2019-03-06 | 도레이 카부시키가이샤 | 폴리이미드 수지, 폴리이미드 수지 조성물, 그것을 사용한 터치 패널 및 그의 제조 방법, 컬러 필터 및 그의 제조 방법, 액정 소자 및 그의 제조 방법, 유기 el 소자 및 그의 제조 방법 |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009191253A (ja) * | 2008-01-18 | 2009-08-27 | Iwatani Industrial Gases Corp | 新規な(1s,2s,4r,5r)−シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物及びその利用 |
-
2009
- 2009-09-08 JP JP2009206866A patent/JP2010085992A/ja not_active Withdrawn
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009191253A (ja) * | 2008-01-18 | 2009-08-27 | Iwatani Industrial Gases Corp | 新規な(1s,2s,4r,5r)−シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物及びその利用 |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015081929A (ja) * | 2013-10-21 | 2015-04-27 | 日東電工株式会社 | 光導波路ならびに該光導波路を用いたsprセンサセルおよび比色センサセル |
KR20190022487A (ko) | 2016-06-24 | 2019-03-06 | 도레이 카부시키가이샤 | 폴리이미드 수지, 폴리이미드 수지 조성물, 그것을 사용한 터치 패널 및 그의 제조 방법, 컬러 필터 및 그의 제조 방법, 액정 소자 및 그의 제조 방법, 유기 el 소자 및 그의 제조 방법 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4868183B2 (ja) | 新規なフッ素化テトラカルボン酸二無水物、これより得られるポリイミド前駆体、ポリイミドとその利用 | |
KR101247856B1 (ko) | 저흡수성 폴리이미드 수지 및 그 제조 방법 | |
JP4858678B2 (ja) | エステル基含有ポリ(イミド−アゾメチン)共重合体、エステル基含有ポリ(アミド酸−アゾメチン)共重合体及びポジ型感光性樹脂組成物 | |
JP4678142B2 (ja) | 高透明性を有するポリ(アミド酸−イミド)共重合体の感光性樹脂組成物およびその硬化膜 | |
KR102111093B1 (ko) | 폴리(이미드-아미드) 코폴리머, 폴리(이미드-아미드) 코폴리머의 제조 방법, 및 상기 폴리(이미드-아미드)를 포함하는 성형품 | |
JP7367699B2 (ja) | ポリイミド樹脂、ポリイミドワニス及びポリイミドフィルム | |
JP4815690B2 (ja) | ポリイミド、ポリイミド前駆体及びこれらの製造方法 | |
JP4699321B2 (ja) | エステル基含有ポリイミド、その前駆体及びこれらの製造方法 | |
WO2018207706A1 (ja) | ポリアミド酸、ポリアミド酸溶液、ポリイミド、ポリイミド膜、積層体およびフレキシブルデバイス、ならびにポリイミド膜の製造方法 | |
KR101230418B1 (ko) | 가교화된 폴리이미드 필름 및 그 제조 방법 | |
JP7384170B2 (ja) | ポリイミド樹脂、ポリイミドワニス及びポリイミドフィルム | |
KR102054545B1 (ko) | 폴리이미드 전구체 용액 및 이를 이용한 폴리이미드 필름의 제조방법 | |
JP4788108B2 (ja) | 低誘電率、低線熱膨張係数、高透明性、高ガラス転移温度を併せ持つポリイミドとその前駆体 | |
WO2006025163A1 (ja) | ポリ(イミド-アゾメチン)共重合体、ポリ(アミド酸-アゾメチン)共重合体及びポジ型感光性樹脂組成物 | |
JP2009263654A (ja) | ポリイミド、ポリイミドフィルム、及びそれらの製造方法 | |
JP2010085992A (ja) | 光伝送材料、およびそれを用いた光導波路 | |
JP5360074B2 (ja) | 光伝送材料、およびそれを用いた光導波路 | |
CN111433020B (zh) | 用于制造柔性显示器的层合体以及使用其的柔性显示器制造方法 | |
JP2006071783A (ja) | 感光性樹脂組成物及びそれを用いた微細パターンの製造方法 | |
KR20230007328A (ko) | 이미드-아미드산 공중합체 및 그의 제조방법, 바니시, 그리고 폴리이미드 필름 | |
JP4967547B2 (ja) | 光学部品用フッ素化ポリイミド、およびそれを用いた光導波路 | |
JP6846148B2 (ja) | ポリイミド前駆体溶液及びその製造方法並びにポリイミドフィルムの製造方法及び積層体の製造方法 | |
JP3984823B2 (ja) | 光導波路の製造方法 | |
JP2010189322A (ja) | ジアミン化合物、それを使用して製造されるポリアミック酸及びイミド化重合体 | |
KR20220034059A (ko) | 폴리이미드 수지, 폴리이미드 바니시 및 폴리이미드 필름 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20120829 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20130219 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20130220 |
|
A761 | Written withdrawal of application |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761 Effective date: 20130430 |