JP2010085766A - 平版印刷版の作製方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】支持体上に、ネガ型感光層、露光波長±50nmの光を吸収可能な、染料及び顔料の少なくもいずれかを含有する保護層、をこの順に有するネガ型の平版印刷版原版を画像様露光した後、一液で現像することを特徴とする平版印刷版の作製方法。
【選択図】なし
Description
このようなレーザー光による露光に適した平版印刷版原版として、重合型感光性層を用いた平版印刷版原版を挙げることができる。重合型感光性層は光重合開始剤または重合開始系(以下、単に開始剤または開始系ともいう)を選択することで、他の従来の感光性層に比べ高感度化が容易であるためである。
さらに、このような印刷版は支持体として、親水性を確保するために、電解処理やブラシ処理などにより表面に凹凸を形成した支持体を使用するため、レーザ露光時の反射光の散乱によりさらに画像品質、シャープネスが損なわれ、シャドウ部の再現性が大きく低下する。
しかしながら、先の重合型感光性層を用いた平版印刷版原版のようなシャドウ部の再現
性が低下するような感光性材料は、FMスクリーンや高精細AMスクリーン印刷に適した印刷版を提供する為には、極めて微小な網点の再現が出来ず、使用することが難しかった。
安全光適正を向上させるべく、特許文献2及び3は、保護層に着色剤を添加すること、特許文献4は、感光層に色素を添加する技術を開示している。
本発明の目的は、レーザー光による描画に適し、スクリーン線数200線以上の高精細AMスクリーン印刷やFMスクリーン印刷、特にFMスクリーンを使用した中間調の平網ムラの均一性が良好であるとともに、ドットロスを抑制した印刷版を提供できる平版印刷版原版、さらに、一液による現像においても、カス分散性に優れた平版印刷版原版、そして、該平版印刷版原版を用い、一浴現像において、平網ムラとドットロスを抑制した印刷版を作製する方法を提供することである。
<1>支持体上に、ネガ型感光層、露光波長±50nmの光を吸収可能な、染料及び顔料の少なくもいずれかを含有する保護層、をこの順に有するネガ型の平版印刷版原版を画像様露光した後、一液で現像することを特徴とする平版印刷版の作製方法。
<3>該酸基がスルホン酸基であることを特徴とする上記<2>に記載の平版印刷版の作製方法。
<4>該保護層が酸変性ポリビニルアルコールを含むことを特徴とする上記<1>〜<3>のいずれか1項に記載の平版印刷版の作製方法。
<5>該保護層がスルホン酸変性ポリビニルアルコールを含むことを特徴とする上記<1>〜<3>のいずれかに記載の平版印刷版の作製方法。
本発明においては、平版印刷版原版が感光層上に有する保護層が、レーザー発光波長など露光波長±50nmの光を吸収可能な、染料及び顔料の少なくともいずれかを含有することを特徴としている。 このような染料または顔料を含有する保護層により、レーザー
のビームの裾部や反射光、散乱光の影響による感光層表層の硬化やシャドー部のつまり・つぶれの抑止効果が発現し、印刷でのドットロスを軽減し、高精細AMスクリーン印刷やFMスクリーン印刷を使用した中間調の平網ムラの均一性が良好な印刷版を提供することができる。
酸基としては、スルホン酸基、リン酸基、ホスホン酸基、カルボン酸基などがあげられる。
また、水溶性である橙色染料の例としては、橙色酸性染料が挙げられ、具体例としては、染料便覧に掲載されている酸性染料、C.I. Acid Organgeの一群が挙げられる。特に有効な染料としては、C.I. Acid Organge 5、C.I. Acid Organge 6、C.I. Acid Organge 51、C.I. Acid Organge 63、C.I. Acid Organge 74である。
また、酸基を持たない染料として、4-(Phenylazo)diphenylamineや、Solvent Yellowが挙げられる。
また、保護層に望まれる特性としては、上記酸素透過性以外に、さらに、露光に用いる光の透過は実質阻害しないこと、感光層との密着性に優れること、かつ、露光後の現像工程で容易に除去できることが望ましい。この様な保護層に関する工夫が従来なされており、米国特許第3,458,311号明細書、特公昭55−49729号公報に詳しく記載されている。
好ましい態様としてはポリビニルアルコールの保護層中の含有率が20〜95質量%、より好ましくは、30〜95質量%である。
本発明には、上記の中で特に酸変性ポリビニルアルコールが好ましく用いられる。酸変性ポリビニルアルコールとは、酸基を所定量含有するビニルアルコール系重合体であれば特に制限は無い。特にスルホン酸基及びカルボキシル基を所定量含有するビニルアルコール系重合体が好ましく用いられ、前者をスルホン酸変性ポリビニルアルコール、後者をカルボン酸変性ポリビニルアルコールという。
酸変性ポリビニルアルコールの合成方法としては、酸基を有する単量体を酢酸ビニルと共に重合した後、酢酸ビニルの一部又は全てをケン化してビニルアルコールとする方法により合成されることが好ましいが、ポリビニルアルコールのヒドロキシル基に酸基を有する化合物を結合させて合成することも可能である。
酸変性ポリビニルアルコールとしては適宜合成したものであっても良く、市販品であっても良い。
このように、酸変性された特定ポリビニルアルコールは、画像記録層の現像除去性の低下を抑制することができる。なかでも、ケン化度が91モル%以上のものが好ましい。
このような高ケン化度の酸変性ポリビニルアルコールの具体例としては、カルボキシ変性ポリビニルアルコールとして、例えば、株式会社クラレ製KL−118(ケン化度97モル%、平均重合度1800)、KM−618(ケン化度94モル%、平均重合度1800)、KM−118(ケン化度97モル%、平均重合度1800)、KM−106(ケン化度98.5モル%、平均重合度600)、日本合成化学工業株式会社製の、ゴーセナールT−330H(ケン化度99モル%、平均重合度1700)、ゴーセナールT−330(ケン化度96.5モル%、平均重合度1700)、ゴーセナールT−350(ケン化度94モル%、平均重合度1700)、ゴーセナールT−230(ケン化度96.5モル%、平均重合度1500)、ゴーセナールT−215(ケン化度96.5モル%、平均重合度1300)、ゴーセナールT−HS−1(ケン化度99モル%、平均重合度1300)、日本酢ビ・ポバール株式会社製の、AF−17(ケン化度96.5モル%、平均重合度1700)、AT−17(ケン化度93.5モル%、平均重合度1700)が挙げられる。
また、スルホン酸変性ポリビニルアルコールとして、例えば、株式会社クラレ製の、SK−5102(ケン化度98モル%、平均重合度200)、日本合成化学工業株式会社製の、ゴーセランCKS−50(ケン化度99モル%、平均重合度300)が挙げられる。
本発明に用いられる酸変性ポリビニルアルコールの変性度とは、酸変性ポリビニルアルコールの共重合体中に含まれる酸基を有するユニットのモル比である。酸変性ポリビニルアルコールの変性度は、0.1〜20モル%が好ましく、0.2〜5モル%であることがより好ましい。
ここで無機質の層状化合物とは、薄い平板状の形状を有する粒子であり、例えば、下記一般式
A(B,C)2-5 D4 O10(OH,F,O)2
〔ただし、AはK,Na,Caの何れか、BおよびCはFe(II),Fe(III),Mn,Al,Mg,Vの何れかであり、DはSiまたはAlである。〕で表される天然雲母、合成雲母等の雲母群、式3MgO・4SiO・H2Oで表されるタルク、テニオライト、モンモリロナイト、サポナイト、ヘクトライト、りん酸ジルコニウムなどが挙げられ
る。
本発明においては、上記の無機質の層状化合物の中でも、合成の無機質の層状化合物であるフッ素系の膨潤性合成雲母が特に有用である。
本発明の無機質の層状化合物のアスペクト比は、好ましくは20以上であり、さらに好ましくは100以上、特に好ましくは200以上である。なお、アスペクト比は粒子の長径に対する厚さの比であり、たとえば、粒子の顕微鏡写真による投影図から測定することができる。アスペクト比が大きい程、得られる効果が大きい。
平版印刷版原版が有する感光層、そして、該感光層を形成するための感光性組成物は、露光波長により、適宜、公知の構成とすることができる。
感光層形成のための感光性組成物は、光重合開始系および付加重合性化合物とともに、バインダーポリマーを含有することが好ましい。
バインダーポリマーは、感光層の皮膜形成剤として機能するポリマーであり、線状有機高分子重合体を含有させることが好ましい。このような「線状有機高分子重合体」としては、公知のものを使用することができる。
このようなバインダーポリマーの例としては、アクリル樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、エポキシ樹脂、メタクリル樹脂、スチレン系樹脂、ポリエステル樹脂から選ばれる高分子が好ましい。なかでも、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂が好ましい。ここで「アクリル樹脂」とは、アクリル酸誘導体を(共)重合成分として有するアクリル系ポリマーのことをいう。「ポリウレタン樹脂」とは、イソシアネート基を2つ有する化合物とヒドロキシル基を2つ以上有する化合物の縮合反応により生成されるポリマーのことをいう。
バインダーポリマーに架橋性を持たせるためには、エチレン性不飽和結合等の架橋性官能基を高分子の主鎖中または側鎖中に導入すればよい。架橋性官能基は、共重合により導入してもよいし、高分子反応によって導入してもよい。
コキシカルボニル基、スルホ基、ニトロ基、シアノ基、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアリール基、置換基を有してもよいアルコキシ基、置換基を有してもよいアリールオキシ基、置換基を有してもよいアルキルアミノ基、置換基を有してもよいアリールアミノ基、置換基を有してもよいアルキルスルホニル基、置換基を有してもよいアリールスルホニル基などが挙げられ、なかでも、水素原子、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアリール基がラジカル反応性が高いことから好ましい。
ボキシル基、アルコキシカルボニル基、スルホ基、ニトロ基、シアノ基、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアリール基、置換基を有してもよいアルコキシ基、置換基を有してもよいアリールオキシ基、置換基を有してもよいアルキルアミノ基、置換基を有してもよいアリールアミノ基、置換基を有してもよいアルキルスルホニル基、置換基を有してもよいアリールスルホニル基などが挙げられ、なかでも、水素原子、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアリール基が好ましい。
を表す。R13としては、置換基を有してもよいアルキル基などが挙げられ、なかでも、メチル基、エチル基、イソプロピル基がラジカル反応性が高いことから好ましい。
上記の中でも、側鎖に架橋性基を有する(メタ)アクリル酸共重合体およびポリウレタンがより好ましい。
また、平版印刷版原版の製版工程において感光層の非画像部が良好に除去されるよう、用いられるバインダーポリマーは現像処理の態様に対応して適宜選択される。下記に詳細を記す。
アルカリ水に可溶性である為に、アルカリ可溶性基を有することが好ましい。アルカリ可溶性は酸基であることが好ましく、カルボキシル基、スルホン酸基、リン酸基、水酸基などが挙げられる。これらのうち、被膜性・対刷性・現像性の両立という観点から、カルボキシル基を有するバインダーポリマーが特に好ましい。
さらに、アルカリ可溶性バインダーポリマーは、画像部の皮膜強度を向上するために、上記のように架橋性をもたせることができる。バインダーポリマーに架橋性を持たせるためには、エチレン性不飽和結合等の架橋性官能基を高分子の主鎖中または側鎖中に導入すればよい。架橋性官能基は、共重合により導入してもよいし、高分子反応によって導入してもよい。
アルカリ可溶性バインダーポリマーは、質量平均分子量が5000以上であるのが好ましく、1万〜30万であるのがより好ましく、また、数平均分子量が1000以上であるのが好ましく、2000〜25万であるのがより好ましい。多分散度(質量平均分子量/数平均分子量)は、1.1〜10であるのが好ましい。
アルカリ可溶性バインダーポリマーは、ランダムポリマー、ブロックポリマー、グラフトポリマー等のいずれでもよいが、ランダムポリマーであるのが好ましい。
アルカリ可溶性バインダーポリマーは単独で用いても2種以上を混合して用いてもよい。アルカリ可溶性バインダーポリマーの含有量は、感光層の全固形分に対して、通常5〜90質量%であり、10〜70質量%であるのが好ましく、10〜60質量%であるのがより好ましい。この範囲内で、良好な画像部の強度と画像形成性が得られる。
本発明で使用するバインダーポリマーの好適な例として、(メタ)アクリル酸を共重合成分として有するアクリル系ポリマーが好ましい。(メタ)アクリル酸は現像性の観点から重合成分のうち5〜70質量であることが好ましく、10〜50質量%であることが特に好ましく、10〜40質量%であることが最も好ましい。
バインダーポリマーとしては、特に、(メタ)アクリル酸と(メタ)アクリル酸アルキルエステルの共重合体であることが好ましい。アクリル酸アルキルエステルのアルキルとしては、炭素数1〜10の直鎖、分岐、又は環状アルキルであることが好ましい。(メタ)アクリル酸と(メタ)アクリル酸アルキルエステルの共重合質量比は30:70〜95:5であることが好ましく、50:50〜90:10であることが特に好ましく、60:40〜90:10であることが最も好ましい。
さらに、現像性・汚れ性の観点から、カルボン酸基、リン酸基を実質的に含有しないものが好ましい。
て硬化する。または、ポリマー中の原子(例えば、官能性架橋基に隣接する炭素原子上の水素原子)がフリーラジカルにより引き抜かれてポリマーラジカルが生成し、それが互いに結合することによって、ポリマー分子間に架橋が形成されて硬化する。
親水性バインダーポリマーは単独で用いても2種以上を混合して用いてもよい。親水性バインダーポリマーの含有量は、良好な画像部の強度と画像形成性の観点から、感光層の全固形分に対して、5〜75質量%が好ましく、10〜70質量%がより好ましく、10〜60質量%であるのが更に好ましい。
本発明の感光層には、露光波長に応じて、適宜増感色素を含有させることが好ましい。例えば300〜450nmの波長域に極大吸収を有する増感色素や、500〜600nmの波長域に極大吸収を有する増感色素、750〜1400nmの波長域に極大吸収を有する赤外線吸収剤を添加することで、各々、当業界で通常用いられている405nmのバイオレットレーザ、532nmのグリーンレーザ、803nmのIRレーザに対応した高感度な平版印刷版を提供することができる。
まず、350〜450nmの波長域に極大吸収を有する増感色素について説明する。この様な増感色素としては、例えば、メロシアニン色素類、ベンゾピラン類、クマリン類、芳香族ケトン類、アントラセン類、等を挙げることができる。
式(VI)中、R15〜R32は各々独立に、水素原子、アルキル基、アルコキシ基、シアノ基又はハロゲン原子を表す。但し、R15〜R24の少なくとも一つは炭素数2以上のアルコキシ基を表す。
増感色素の好ましい添加量は、感光層の全固形分100質量部に対し、好ましくは0.05〜30質量部、更に好ましくは0.1〜20質量部、最も好ましくは0.2〜10質量部の範囲である。
る増感色素について詳述する。
ここに使用される増感色素は、赤外線レーザの照射(露光)に対し高感度で電子励起状態となり、かかる電子励起状態に係る電子移動、エネルギー移動、発熱(光熱変換機能)などが、感光層中に併存する重合開始剤に作用して、該重合開始剤に化学変化を生起させてラジカルを生成させるものと推定されている。いずれせよ、750〜1400nmの波長域に極大吸収を有する増感色素を添加することは、750nm〜1400nmの波長域の波長を有する赤外線レーザ光での直接描画される製版に特に好適であり、従来の平版印刷版原版に比べ、高い画像形成性を発現することができる。
これらの染料のうち特に好ましいものとしては、シアニン色素、スクワリリウム色素、ピリリウム塩、ニッケルチオレート錯体、インドレニンシアニン色素が挙げられる。更に、シアニン色素やインドレニンシアニン色素が好ましく、特に好ましい例として下記一般式(a)で示されるシアニン色素が挙げられる。
、アリール基、置換または無置換のアミノ基、ハロゲン原子より選択される置換基を表す。
以下の炭化水素基を示す。原料の入手性から、好ましくは水素原子である。また、Za-
は、対アニオンを示す。ただし、一般式(a)で示されるシアニン色素が、その構造内にアニオン性の置換基を有し、電荷の中和が必要ない場合にはZa-は必要ない。好ましい
Za-は、感光層塗布液の保存安定性から、ハロゲンイオン、過塩素酸イオン、テトラフ
ルオロボレートイオン、ヘキサフルオロホスフェートイオン、およびスルホン酸イオンであり、特に好ましくは、過塩素酸イオン、ヘキサフルオロフォスフェートイオン、およびアリールスルホン酸イオンである。尚、対イオンとして、ハロゲンイオンを含有してないものが特に好ましい。
μmの範囲にあることが更に好ましく、特に0.1μm〜1μmの範囲にあることが好ましい。この好ましい粒径の範囲において、感光層中における顔料の優れた分散安定性が得られ、均一な感光層が得られる。
本発明の感光層には重合開始剤(以下、開始剤化合物とも称する)を含有する。開始剤化合物は増感色素の電子励起状態に起因する電子移動、エネルギー移動、発熱などの作用をうけて、化学変化を生じ、ラジカル、酸及び塩基から選択される少なくとも1種を生成する化合物である。以下、このようにして生じたラジカル、酸、塩基を単に活性種と呼ぶ。開始剤化合物が存在しない場合や、開始剤化合物のみを単独で用いた場合には、実用上十分な感度が得られない。増感色素と開始剤化合物を併用する一つの態様として、これらを、適切な化学的方法(増感色素と開始剤化合物との化学結合による連結等)によって単一の化合物として利用することも可能である。
′−ビス(o,p−ジクロロフェニル)−4,4′,5,5′−テトラフェニルビイミダゾール、2,2′−ビス(o−クロロフェニル)−4,4′,5,5′−テトラ(m−メトキシフェニル)ビイミダゾール、2,2′−ビス(o,o′−ジクロロフェニル)−4,4′,5,5′−テトラフェニルビイミダゾール、2,2′−ビス(o−ニトロフェニル)−4,4′,5,5′−テトラフェニルビイミダゾール、2,2′−ビス(o−メチルフェニル)−4,4′,5,5′−テトラフェニルビイミダゾール、2,2′−ビス(o−トリフルオロメチルフェニル)−4,4′,5,5′−テトラフェニルビイミダゾール等が挙げられる。
ヘキサアリールビイミダゾール系化合物は、350〜450nmの波長域に極大吸収を有する増感色素と併用して用いられることが特に好ましい。
キル基、炭素数2〜12のアルケニル基、炭素数2〜12のアルキニル基、炭素数6〜12のアリール基、炭素数1〜12のアルコキシ基、炭素数6〜12のアリーロキシ基、ハロゲン原子、炭素数1〜12のアルキルアミノ基、炭素数2〜12のジアルキルアミノ基、炭素数1〜12のアルキルアミド基またはアリールアミド基、カルボニル基、カルボキシル基、シアノ基、スルホニル基、炭素数1〜12のチオアルキル基、炭素数1〜12の
チオアリール基が挙げられる。Z21 -は1価の陰イオンを表す。具体的には、ハロゲンイオン、過塩素酸イオン、ヘキサフルオロホスフェートイオン、テトラフルオロボレートイオン、スルホン酸イオン、スルフィン酸イオン、チオスルホン酸イオン、硫酸イオンが挙げられる。中でも、安定性、反応性の面から過塩素酸イオン、ヘキサフルオロホスフェートイオン、テトラフルオロボレートイオン、スルホン酸イオン、スルフィン酸イオン、カルボン酸イオンが好ましい。
す。具体例としては、ハロゲンイオン、過塩素酸イオン、ヘキサフルオロホスフェートイオン、テトラフルオロボレートイオン、スルホン酸イオン、スルフィン酸イオン、チオスルホン酸イオン、硫酸イオンが挙げられる。中でも安定性、反応性の面から、過塩素酸イオン、ヘキサフルオロホスフェートイオン、テトラフルオロボレートイオン、スルホン酸イオン、スルフィン酸イオン、カルボン酸イオンが好ましい。より好ましいものとして特開2001−343742号公報記載のカルボン酸イオン、特に好ましいものとして特開2002−148790号公報記載のカルボン酸イオンが挙げられる。
オニウム塩は、750〜1400nmの波長域に極大吸収を有する赤外線吸収剤と併用して用いられることが特に好ましい。
本発明における感光層中の重合開始剤の使用量は感光層全固形分の質量に対し、好ましくは0.01〜20質量%、より好ましくは0.1〜15質量%である。さらに好ましくは1.0質量%〜10質量%である。
本発明における感光層に用いる重合性化合物は、少なくとも一個のエチレン性不飽和二重結合を有する付加重合性化合物であり、末端エチレン性不飽和結合を少なくとも1個、好ましくは2個以上有する化合物から選ばれる。このような化合物群は当該産業分野において広く知られるものであり、本発明においてはこれらを特に限定無く用いることができる。これらは、例えばモノマー、プレポリマー、これら2量体、3量体およびオリゴマー、またはそれらの共重合体、またはそれらの混合物などの化学的形態をもつ。モノマーの例としては、不飽和カルボン酸(例えば、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、イソクロトン酸、マレイン酸など)や、そのエステル類、アミド類が挙げられ、好ましくは、不飽和カルボン酸と脂肪族多価アルコール化合物とのエステル、不飽和カルボン酸と脂肪族多価アミン化合物とのアミド類が用いられる。また、ヒドロキシル基やアミノ基、メルカプト基等の求核性置換基を有する不飽和カルボン酸エステル或いはアミド類と単官能もしくは多官能イソシアネート類或いはエポキシ類との付加反応物、および単官能もしくは、多官能のカルボン酸との脱水縮合反応物等も好適に使用される。また、イソシアネート基や、エポキシ基等の親電子性置換基を有する不飽和カルボン酸エステル或いはアミド類と単官能もしくは多官能のアルコール類、アミン類、チオール類との付加反応物、更にハロゲン基や、トシルオキシ基等の脱離性置換基を有する不飽和カルボン酸エステル或いはアミド類と単官能もしくは多官能のアルコール類、アミン類、チオール類との置換反応物も好適である。また、別の例として、上記の不飽和カルボン酸の代わりに、不飽和ホスホン酸、スチレン、ビニルエーテル等に置き換えた化合物群を使用することも可能である。
更に、前述のエステルモノマーは混合物としても使用することができる。
また、イソシアネートと水酸基の付加反応を用いて製造されるウレタン系付加重合性化合物も好適であり、そのような具体例としては、例えば、特公昭48−41708号公報に記載されている1分子に2個以上のイソシアネート基を有するポリイソシアネート化合物に、下記一般式(A)で示される水酸基を含有するビニルモノマーを付加させた1分子中に2個以上の重合性ビニル基を含有するビニルウレタン化合物等が挙げられる。
(ただし、R4およびR5は、HまたはCH3を示す。)
感度の点では1分子あたりの不飽和基含量が多い構造が好ましく、多くの場合、2官能以上が好ましい。また、画像部すなわち硬化膜の強度を高くするためには、3官能以上のものがよく、更に、異なる官能数・異なる重合性基(例えばアクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、スチレン系化合物、ビニルエーテル系化合物)のものを併用することで、感度と強度の両方を調節する方法も有効である。
また、感光層中の他の成分(例えばバインダーポリマー、重合開始剤、着色剤等)との相溶性、分散性に対しても、重合性化合物の選択・使用法は重要な要因であり、例えば、低純度化合物の使用や、2種以上の併用により相溶性を向上させうることがある。また、支持体や後述の保護層等との密着性を向上せしめる目的で特定の構造を選択することもあり得る。そのほか、重合性化合物の使用法は、酸素に対する重合阻害の大小、解像度、か
ぶり性、屈折率変化、表面粘着性等の観点から適切な構造、配合、添加量を任意に選択でき、更に場合によっては下塗り、上塗りといった層構成・塗布方法も考慮され得る。
本発明においては、上記の感光層構成成分および後述のその他の構成成分を感光層に含有させる方法として、例えば、特開2001−277740号公報、特開2001−277742号公報に記載のごとく、該構成成分の一部をマイクロカプセルに内包させて感光層に添加することができる。その場合、各構成成分はマイクロカプセル内および外に、任意の比率で含有させることが可能である。
本発明の感光層には、さらに、必要に応じて種々の添加剤を含有させることができる。添加剤としては、現像性の促進および塗布面状を向上させるための界面活性剤、現像性の向上やマイクロカプセルの分散安定性向上などのための親水性ポリマー、画像部と非画像部を視認するための着色剤や焼き出し剤、感光層の製造中または保存中のラジカル重合性化合物の不要な熱重合を防止するための重合禁止剤、酸素による重合阻害を防止するための高級脂肪誘導体、画像部の硬化皮膜強度向上のための無機微粒子、現像性向上のための親水性低分子化合物、感度向上の為の共増感剤や連鎖移動剤、可塑性向上のための可塑剤等が挙げられる。これの化合物はいずれも公知のものを使用でき、例えば、特開2007-171406号、特開2007-206216号、特開2007-206217号、特開2007-225701号、特開2007-225702号、特開2007-316582号、特開2007-328243号に記載の化合物を使用することができる。
01〜20質量%、より好ましくは0.1〜15質量%である。さらに好ましくは1.0〜10質量%である。
本発明の感光層は、必要な上記各成分を溶剤に分散または溶解して塗布液を調製し、塗布して形成される。ここで使用する溶剤としては、エチレンジクロリド、シクロヘキサノン、メチルエチルケトン、メタノール、エタノール、プロパノール、エチレングリコールモノメチルエーテル、1−メトキシ−2−プロパノール、2−メトキシエチルアセテート、1−メトキシ−2−プロピルアセテート、ジメトキシエタン、乳酸メチル、乳酸エチル、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、テトラメチルウレア、N−メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド、スルホラン、γ−ブチルラクトン、トルエン、水等を挙げることができるが、これに限定されるものではない。これらの溶剤は、単独または混合して使用される。塗布液の固形分濃度は、好ましくは1〜50質量%である。
本発明の感光層は、同一または異なる上記各成分を同一または異なる溶剤に分散、または溶かした塗布液を複数調製し、複数回の塗布、乾燥を繰り返して形成することも可能である。
塗布する方法としては、種々の方法を用いることができる。例えば、バーコーター塗布、回転塗布、スプレー塗布、カーテン塗布、ディップ塗布、エアーナイフ塗布、ブレード塗布、ロール塗布等を挙げられる。
本発明の平版印刷版原版に用いられる支持体は、特に限定されず、寸度的に安定な板状な親水性支持体であればよい。例えば、紙、プラスチック(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン等)がラミネートされた紙、金属板(例えば、アルミニウム、亜鉛、銅等)、プラスチックフィルム(例えば、二酢酸セルロース、三酢酸セルロース、プロピオン酸セルロース、酪酸セルロース、酢酸酪酸セルロース、硝酸セルロース、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリビニルアセタール等)、上述した金属がラミネートされまたは蒸着された紙またはプラスチックフィルム等が挙げられる。好ましい支持体としては、ポリエステルフィルムおよびアルミニウム板が挙げられる。中でも、寸法安定性がよく、比較的安価であるアルミニウム板が好ましい。
が好ましい。表面処理により、親水性の向上および感光層と支持体との密着性の確保が容易になる。アルミニウム板を粗面化処理するに先立ち、所望により、表面の圧延油を除去するための界面活性剤、有機溶剤、アルカリ性水溶液等による脱脂処理が行われる。
機械的粗面化処理の方法としては、ボール研磨法、ブラシ研磨法、ブラスト研磨法、バフ研磨法等の公知の方法を用いることができる。
電気化学的粗面化処理の方法としては、例えば、塩酸、硝酸等の酸を含有する電解液中で交流または直流により行う方法が挙げられる。また、特開昭54−63902号公報に記載されているような混合酸を用いる方法も挙げられる。
陽極酸化処理の条件は、用いられる電解質により種々変わるので一概に特定することはできないが、一般的には、電解質濃度1〜80質量%溶液、液温度5〜70℃、電流密度5〜60A/d m2 、電圧1〜100V、電解時間10秒〜5分であるのが好ましい。形成される陽極酸化皮膜の量は、1.0〜5.0g/m2 であるのが好ましく、1.5〜4.0g/m2 であるのがより好ましい。この範囲内で、良好な耐刷性と平版印刷版の非画像部の良好な耐傷性が得られる。
なかでも、無機フッ素化合物を含有する水溶液による封孔処理、水蒸気による封孔処理および熱水による封孔処理が好ましい。
また、支持体の色濃度としては、反射濃度値として0.15〜0.65であるのが好ましい。この範囲内で、画像露光時のハレーション防止による良好な画像形成性と現像後の良好な検版性が得られる。
具体的には、有機下塗層に用いられる有機化合物としては例えば、カルボキシメチルセルロース、デキストリン、アラビアガム、2−アミノエチルホスホン酸等のアミノ基を有するホスホン酸類、置換基を有してもよいフェニルホスホン酸、ナフチルホスホン酸、アルキルホスホン酸、グリセロホスホン酸、ポリビニルホスホン酸、メチレンジホスホン酸およびエチレンジホスホン酸等の有機ホスホン酸、置換基を有してもよいフェニルリン酸、ナフチルリン酸、アルキルリン酸およびグリセロリン酸等の有機リン酸、置換基を有してもよいフェニルホスフィン酸、ナフチルホスフィン酸、アルキルホスフィン酸およびグリセロホスフィン酸等の有機ホスフィン酸、グリシンやβ−アラニン等のアミノ酸類、およびトリエタノールアミンの塩酸塩等のヒドロキシル基を有するアミンの塩酸塩等から選ばれる。これらは二種以上混合して用いてもよい。
これに用いる溶液は、アンモニア、トリエチルアミン、水酸化カリウム等の塩基性物質や、塩酸、リン酸等の酸性物質によりpHを調節することにより、pH1〜12の範囲で使用することもできる。また、平版印刷版原版の調子再現性改良のために、黄色染料を添加することもできる。
有機下塗層の乾燥後の被覆量は、2〜200mg/m2が適当であり、好ましくは5〜100mg/m2である。被覆量が2mg/m2より少ないと十分な耐刷性が得られない場合がある。また、200mg/m2より大きくても同様である。
支持体に表面処理を施した後または下塗り層を形成させた後、必要に応じて、支持体の裏面にバックコートを設けることができる。
バックコートとしては、例えば、特開平5−45885号公報に記載されている有機高分子化合物、特開平6−35174号公報に記載されている有機金属化合物または無機金属化合物を加水分解および重縮合させて得られる金属酸化物からなる被覆層が好適に挙げられる。中でも、Si(OCH3 )4 、Si(OC2 H5 )4 、Si(OC3 H7 )4 、Si(OC4 H9 )4 等のケイ素のアルコキシ化合物を用いるのが、原料が安価で入手しやすい点で好ましい。
次に本発明に係る平版印刷版原版を用いた平版印刷版の作製方法について詳細に説明する。
本発明の平版印刷版の作製方法において、平版印刷版原版を画像露光(露光工程)した後、現像液で処理(現像工程)するが、必要により、上記露光工程と現像工程の間及び/又は現像工程の後に、平版印刷版原版を全面露光及び/又は加熱する工程を設けてもよい。
10mW〜1W)、Krイオンレーザ(356nm、351nm、10mW〜1W)、He−Cdレーザー(441nm、325nm、1mW〜100mW)、固体レーザーとして、Nd:YAG(YVO4)とSHG結晶×2回の組み合わせ(355nm、5mW〜1W)、Cr:LiSAFとSHG結晶の組み合わせ(430nm、10mW)、半導体レーザー系として、KNbO3リング共振器(430nm、30mW)、導波型波長変換
素子とAlGaAs、InGaAs半導体の組み合わせ(380nm〜450nm、5mW〜100mW)、導波型波長変換素子とAlGaInP、AlGaAs半導体の組み合わせ(300nm〜350nm、5mW〜100mW)、AlGaInN(350nm〜450nm、5mW〜30mW)、その他、パルスレーザとしてN2レーザ(337nm
、パルス0.1〜10mJ)、XeF(351nm、パルス10〜250mJ)。この中でAlGaInN半導体レーザー(市販InGaN系半導体レーザー400〜410nm、5〜30mW)が波長特性、コストの面で好適である。
ブラシ素材としては、プラスチック繊維(例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル系、ナイロン6.6、ナイロン6.10等のポリアミド系、ポリアクリロニトリル、ポリ(メタ)アクリル酸アルキル等のポリアクリル系、ポリプロピレン、ポリスチレン等のポリオレフィン系の合成繊維)を使用することができ、例えば、繊維の毛の直径は20〜400μm、毛の長さは5〜30mmのものが好
適に使用できる。
回転ブラシロールの外径は30〜200mmが好ましく、版面を擦るブラシの先端の周速は0.1〜5m/secが好ましい。回転ブラシロールは、複数本用いることが好ましい。
本発明においては、上記の通り、露光工程の後、直ちに現像処理を行ってもよいが、露光工程と現像工程との間に加熱処理工程を設けることもできる。この加熱処理は、耐刷性を向上させ、さらに画像硬化度の版面内での均一性を高める効果があり、その条件はそれら効果のある範囲で適宜設定することができる。加熱手段としては、慣用の対流オーブン、IR照射装置、IRレーザー、マイクロ波装置、ウィスコンシンオーブン等を挙げることができる。例えば、版面到達温度が70〜150℃の範囲で、1秒〜5分間の間で保持することにより行なうことができる。好ましくは80℃〜140℃で5秒〜1分間、より好ましくは90℃〜130℃で10〜30秒間である。この範囲であると上記の効果を効率よく得られ、また熱による印刷版の変形などの悪影響が無い点で好ましい。
また、本発明においては上述の露光工程および、好ましくは加熱処理工程の後に、現像工程が施され、平版印刷版を得る。露光工程に用いられるプレートセッタ、加熱処理に用いられる加熱処理手段および現像工程に使用される現像装置はお互いに接続されて、自動的に連続処理されることが好ましい。具体的にはプレートセッタと、現像装置がコンベアなどの運搬手段によって結合されている製版ラインである。プレートセッタと現像装置の間に加熱処理手段が入っていても良く、加熱手段と現像装置は一体の装置となっていても良い。
上記のように画像形成した後、紫外線光などの活性光線で全面露光を行い、画像部の硬
化促進を行っても良い。該全面露光時の光源としては、例えば、カーボンアーク灯、水銀灯、ガリウム灯、メタルハライドランプ、キセノンランプ、タングステンランプ、各種レーザー光などが挙げられる。さらに、十分な耐刷性を得るためには全面露光量としては少なくとも10mJ/cm2以上が好ましく、より好ましくは100mJ/cm2以上である。
上記全面露光時に同時に加熱を行ってもよく、加熱を行うことによりさらに耐刷性の向上が認められる。加熱装置としては、慣用の対流オーブン、IR照射装置、IRレーザー、マイクロ波装置、ウィスコンシンオーブン等を挙げることができる。このとき版面温度は30℃〜150℃であることが好ましく、より好ましくは、35〜130℃であり、更に好ましくは、40〜120℃である。具体的には、特開2000-89478号公報に記載の方法を利用することができる。
また、耐刷性等の向上を目的として、現像後の印刷版を非常に強い条件で加熱することもできる。加熱温度は、通常200〜500℃の範囲である。温度が低いと十分な画像強化作用が得られず、高すぎる場合には支持体の劣化、画像部の熱分解といった問題を生じる恐れがある。
このようにして得られた平版印刷版はオフセット印刷機に掛けられ、多数枚の印刷に用いられる。
望ましい光源の波長は350nmから450nmであり、具体的にはInGaN系半導体レーザーが好適である。露光機構は、内面ドラム方式、外面ドラム方式、フラットベッド方式等の何れでもよい。
ガスレーザとして、Arイオンレーザ(364nm、351nm、10mW〜1W)、Krイオンレーザ(356nm、351nm、10mW〜1W)、He−Cdレーザー(441nm、325nm、1mW〜100mW)、固体レーザーとして、Nd:YAG(YVO4)とSHG結晶×2回の組み合わせ(355nm、5mW〜1W)、Cr:LiSAFとSHG結晶の組み合わせ(430nm、10mW)、半導体レーザー系として、KNbO3リング共振器(430nm、30mW)、導波型波長変換素子とAlGaAs、InGaAs半導体の組み合わせ(380nm〜450nm、5mW〜100mW)、導波型波長変換素子とAlGaInP、AlGaAs半導体の組み合わせ(300nm〜350nm、5mW〜100mW)、AlGaInN(350nm〜450nm、5mW〜30mW)、その他、パルスレーザとしてN2レーザ(337nm、パルス0.1〜10mJ)、XeF(351nm、パルス10〜250mJ)。特にこの中でAlGaInN半導体レーザー(市販InGaN系半導体レーザー400〜410nm、5〜30mW)が波長特性、コストの面で好適である。
・内面ドラム方式で総出力20mW以上の半導体レーザーとなる様に、ガスレーザあるいは固体レーザー光源を1個以上使用するシングルビーム〜トリプルビームの露光装置
・フラットベッド方式で総出力20mW以上となる様に、半導体レーザー、ガスレーザあるいは固体レーザーを1個以上使用したマルチビーム(1〜10本)の露光装置
・外面ドラム方式で総出力20mW以上となる様に、半導体レーザー、ガスレーザあるいは固体レーザーを1個以上使用したマルチビーム(1〜9本)の露光装置
・外面ドラム方式で総出力20mW以上となる様に、半導体レーザーあるいは固体レーザーを1個以上使用したマルチビーム(10本以上)の露光装置
レーザー回転数f(ラジアン/s)、感材の副走査長Lx(cm)、解像度Z(ドット/cm)、全露光時間t(s)の間には一般的に式(eq 2)が成立する。
ドラム回転数F(ラジアン/s)、感材の副走査長Lx(cm)、解像度Z(ドット/cm)、全露光時間t(s)、ビーム数(n)の間には一般的に式(eq 3)が成立する。
ポリゴンミラーの回転数H(ラジアン/s)、感材の副走査長Lx(cm)、解像度Z(ドット/cm)、全露光時間t(s)、ビーム数(n)の間には一般的に式(eq 4)が成立する。
刷版原版においては総出力20mW以上のレーザーを用いたマルチビーム露光方式との組み合わせが特に好ましいことが理解できる。さらに操作性、コスト等を掛け合わせることにより外面ドラム方式の半導体レーザーマルチビーム(10本以上)露光装置との組み合わせが最も好ましいことになる。
本発明における平版印刷版原版を画像露光して現像処理を行うことで平版印刷版を作製する。現像処理としては、好ましくはpHが2〜11の現像液にて現像する方法が用いられる。平版印刷版原版は、pH2〜11の現像液にて保護層および非露光部の感光層を一括除去した後、直ちに印刷機にセットして印刷することができる。
本発明においては、現像−ガム引きを同時に行う一液現像であることを特徴としている。よって後水洗工程は必要とせず、一浴で現像とガム引きを行ったのち、乾燥工程を行う。さらに、前水洗工程も特に必要とせず、保護層の除去も現像、ガム引きと同時に行う。また、現像の後に、スクイズローラーを用いて余剰の現像液を除去した後、乾燥を行うことが好ましい。本発明における平版印刷版原版の現像は、常法に従って、0〜60℃、好ましくは15〜40℃程度の温度で、例えば、露光処理した平版印刷版原版を現像液に浸漬してブラシで擦る等により行う。
また、このような自動現像機での処理は、機上現像の場合に生ずる保護層/感光層に由
来の現像カスへの対応から開放されるという優位性がある。
一液現像の点から、現像液が含有する好ましい成分として、後述のような、特に界面活性剤、そして水溶性高分子化合物、pH緩衝剤などを挙げることができる。
アニオン系界面活性剤としては、脂肪酸塩類、アビエチン酸塩類、ヒドロキシアルカンスルホン酸塩類、アルカンスルホン酸塩類、ジアルキルスルホコハク酸塩類、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩類、分岐鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩類、アルキルナフタレンスルホン酸塩類、アルキルフェノキシポリオキシエチレンプロピルスルホン酸塩類、ポリオキシエチレンアルキルスルホフェニルエーテル塩類、N−メチル−N−オレイルタウリンナトリウム類、N−アルキルスルホコハク酸モノアミド二ナトリウム塩類、石油スルホン酸塩類、硫酸化ヒマシ油、硫酸化牛脂油、脂肪酸アルキルエステルの硫酸エステル塩類、アルキル硫酸エステル塩類、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩類、脂肪酸モノグリセリド硫酸エステル塩類、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸エステル塩類、ポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテル硫酸エステル塩類、アルキル燐酸エステル塩類、ポリオキシエチレンアルキルエーテル燐酸エステル塩類、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル燐酸エステル塩類、スチレン−無水マレイン酸共重合物の部分けん化物類、オレフィン−無水マレイン酸共重合物の部分けん化物類、ナフタレンスルホン酸塩ホルマリン縮合物類、芳香族スルホン酸塩類、芳香族置換ポリオキシエチレンスルホン酸塩類等が挙げられる。これらの中でもジアルキルスルホコハク酸塩類、アルキル硫酸エステル塩類およびアルキルナフタレンスルホン酸塩類が特に好ましく用いられる。
界面活性剤は単独もしくは組み合わせて使用することができる。界面活性剤の現像液中における含有量は0.01〜10質量%が好ましく、0.01〜5質量%がより好ましい。
式<2>中、R18、R19およびR20は、各々水素原子またはアルキル基を表す。但し、R18、R19およびR20のすべてが、水素原子であることはない。
式<1>で示される化合物において、総炭素数値が大きくなると疎水部分が大きくなり、水系の現像液への溶解が困難となる。この場合、有機溶剤、例えば、アルコール等の溶解助剤を添加することにより、良化はするが、総炭素数値が大きくなりすぎた場合、適正混合範囲内で界面活性剤を溶解することはできない場合がある。従って、R8〜R11の炭素数の総和は好ましくは、8〜25であり、より好ましくは11〜21である。
式<2>で示される化合物において、総炭素数値が大きくなると疎水部分が大きくなり
、水系の現像液への溶解が困難となる。この場合、有機溶剤、例えば、アルコール等の溶解助剤を添加することにより、良化はするが、総炭素数値が大きくなりすぎた場合、適正混合範囲内で界面活性剤を溶解することはできない場合がある。従って、R18〜R20の炭素数の総和は好ましくは、8〜22であり、より好ましくは10〜20である。
pH緩衝剤としては、特にpH2〜11に緩衝作用を発揮する緩衝剤としては、アルカ
リ性の緩衝剤が好ましく用いられ、例えば(a)炭酸イオン及び炭酸水素イオン、(b)ホウ酸イオン、(c)水溶性のアミン化合物及びそのアミン化合物のイオン、及びそれらの併用などが挙げられる。このような緩衝剤を用いることにより、現像液においてpH緩衝作用を発揮し、現像液を長期間使用してもpHの変動を抑制でき、pHの変動による現像性低下、現像カス発生等を抑制できる。特に好ましくは、炭酸イオン及び炭酸水素イオンの組み合わせである。
ここで用いるホウ酸あるいはホウ酸塩は、特に限定されないが、ホウ酸としてオルトホウ酸、メタホウ酸、四ホウ酸などが挙げられ、中でもオルトホウ酸及び四ホウ酸が好ましい。また、ホウ酸塩としてアルカリ金属塩又はアルカリ土類金属塩が挙げられ、オルトホウ酸塩、二ホウ酸塩、メタホウ酸塩、四ホウ酸塩、五ホウ酸塩、八ホウ酸塩などが挙げられ、中でもオルトホウ酸塩、四ホウ酸塩、特にアルカリ金属の四ホウ酸塩が好ましい。好ましい四ホウ酸塩として、四ホウ酸ナトリウム、四ホウ酸カリウム及び四ホウ酸リチウムなどが挙げられ、中でも四ホウ酸ナトリウムが好ましい。ホウ酸塩を2種以上併用してもよい。
本発明で使用するホウ酸あるいはホウ酸塩として、特に好ましいのは、オルトホウ酸、四ホウ酸あるいは四ホウ酸ナトリウムである。現像液にホウ酸及びホウ酸塩を併用してもよい。
水溶性のアミン化合物は、特に限定されないが、水溶性を促進する基を有している水溶性アミン化合物が好ましい。水溶性を促進する基としてカルボン酸基、スルホン酸基、スルフィン酸基、ホスホン酸基、水酸基などが挙げられる。水溶性のアミン化合物は、これらの基を複数有していても良い。
アミン化合物の水溶性をカルボン酸基、スルホン酸基、スルフィン酸基、ホスホン酸基により促進する場合、水溶性のアミン化合物は、アミノ酸に該当する。アミノ酸は水溶液中で平衡状態にあり、酸基が例えばカルボン酸基であるとき、平衡状態は下記のように表される。本発明におけるアミノ酸とは、下記のBの状態をいい、アミノ酸のイオンとは、Cの状態を意味する。Cの状態におけるカウンターイオンとしては、ナトリウムイオン、カリウムイオンが好ましい。
水酸基を持つ水溶性のアミン化合物の具体例として、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリメタノールアミン、トリエタノールアミン、トリプロパノールアミン、トリイソプロパノールアミンなどがある。これらの中で、トリエタノールアミン及びジエタノールアミンが好ましい。アンモニウムイオンのカウンターイオンとしてはクロルイオンが好ましい。
炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素アンモニウム、有機アルカリ剤、及びそれらの組み合わせなどを用いることができる。また、酸として、無機酸、例えば塩酸、硫酸、硝酸などを用いることができる。このようなアルカリ又は酸を添加することにより、pHを微調整することができる。
また、アルカリ濃度の微少な調整、非画像部感光層の溶解を補助する目的で、補足的にアルカリ剤、例えば有機アルカリ剤を併用してもよい。有機アルカリ剤としては、モノメチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、モノエチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、モノイソプロピルアミン、ジイソプロピルアミン、トリイソプロピルアミン、n−ブチルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノイソプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン、エチレンイミン、エチレンジアミン、ピリジン、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド等を挙げることができる。これらの補助的なアルカリ剤は、単独もしくは2種以上を組み合わせて用いられる。
うことができる。
水溶性樹脂は2種以上を併用することもできる。水溶性樹脂の現像液中における含有量は、0.1〜20質量%が好ましく、より好ましくは0.5〜10質量%である。
ロモアルコール系の2−ブロモ−2−ニトロプロパン−1,3ジオール、1,1−ジブロモ−1−ニトロ−2−エタノール、1,1−ジブロモ−1−ニトロ−2−プロパノール等が好ましく使用できる。種々のカビ、殺菌に対して効力のあるように2種以上の防腐剤を併用することが好ましい。防腐剤の添加量は、細菌、カビ、酵母等に対して、安定に効力を発揮する量であって、細菌、カビ、酵母の種類によっても異なるが、現像液に対して0.01〜4質量%の範囲が好ましい。
、第二リン酸カリウム、トリポリリン酸ナトリウム、ピロリン酸カリウム、ヘキサメタリン酸ナトリウム、硝酸マグネシウム、硝酸ナトリウム、硝酸カリウム、硝酸アンモニウム、硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、硫酸アンモニウム、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸アンモニウム、硫酸水素ナトリウム、硫酸ニッケルなどが挙げられる。無機塩の含有量は現像液の全質量に基づいて0.01〜0.5質量%の量が好ましい。
本発明の平版印刷版の作成方法においては、必要に応じ、露光から現像までの間に、全面を加熱してもよい。この様な加熱により、感光層中の画像形成反応が促進され、感度や耐刷性の向上や感度の安定化といった利点が生じ得る。
加熱処理に用いられる加熱処理手段は、露光工程に用いられるプレートセッタおよび現像処理工程に使用される現像装置とお互いに接続されて、自動的に連続処理されることが好ましい。具体的にはプレートセッタと、現像装置がコンベアなどの運搬手段によって結合されている製版ラインが挙げられる。プレートセッタと現像装置の間に加熱処理手段が入っていても良く、加熱手段と現像装置は一体の装置となっていてもよい。
また、現像後の印刷版に対して、紫外線光などの活性光線で全面露光を行い、画像部の硬化促進を行ってもよい。全面露光時の光源としては、例えば、カーボンアーク灯、水銀灯、ガリウム灯、メタルハライドランプ、キセノンランプ、タングステンランプ、各種レーザー光などが挙げられる。十分な耐刷性を得るためには露光量としては少なくとも10mJ/cm2以上が好ましく、より好ましくは100mJ/cm2以上である。
全面露光時に同時に加熱を行ってもよく、加熱を行うことによりさらに耐刷性の向上が認められる。加熱装置としては、慣用の対流オーブン、IR照射装置、IRレーザー、マイクロ波装置、ウィスコンシンオーブン等を挙げることができる。このとき版面温度は30℃〜150℃であることが好ましく、より好ましくは、35〜130℃であり、さらに好ましくは、40〜120℃である。具体的には、特開2000-89478号公報に記載の方法を利用することができる。
また、耐刷性等の向上を目的として、現像後の印刷版を非常に強い条件で加熱することもできる。加熱温度は、通常200〜500℃の範囲である。温度が低いと十分な画像強化作用が得られず、高すぎる場合には支持体の劣化、画像部の熱分解といった問題を生じる恐れがある。
このようにして得られた平版印刷版はオフセット印刷機に掛けられ、多数枚の印刷に用いられる。
はない。
(支持体1:陽極酸化アルミニウム支持体)
(a)機械的粗面化処理
比重1.12の研磨剤(パミス)と水との懸濁液を研磨スラリー液としてアルミニウム板の表面に供給しながら、回転するローラ状ナイロンブラシにより機械的粗面化処理を行った。研磨剤の平均粒径は30μm、最大粒径は100μmであった。ナイロンブラシの材質は6・10ナイロン、毛長は45mm、毛の直径は0.3mmであった。ナイロンブラシはφ300mmのステンレス製の筒に穴をあけて密になるように植毛した。回転ブラシは3本使用した。ブラシ下部の2本の支持ローラ(φ200mm)の距離は300mmであった。ブラシローラはブラシを回転させる駆動モータの負荷が、ブラシローラをアルミニウム板に押さえつける前の負荷に対して7kWプラスになるまで押さえつけた。ブラシの回転方向はアルミニウム板の移動方向と同じであった。ブラシの回転数は200rpmであった。
上記で得られたアルミニウム板をカセイソーダ濃度26質量%、アルミニウムイオン濃度6.5質量%、温度70℃の水溶液を用いてスプレーによるエッチング処理を行い、アルミニウム板を10g/m2溶解した。その後、スプレーによる水洗を行った。
温度30℃の硝酸水溶液で、スプレーによるデスマット処理を行い、その後、スプレーで水洗した。デスマット処理に用いた硝酸水溶液は、硝酸水溶液中で交流を用いて電気化学的粗面化処理を行う工程(下記(d)工程)の廃液を用いた。
60Hzの交流電圧を用いて連続的に電気化学的な粗面化処理を行った。このときの電解液は、硝酸10.5g/L水溶液(アルミニウムイオンを5g/L、アンモニウムイオンを0.007質量%含む。)、液温50℃であった。電流値がゼロからピークに達するまでの時間TPが0.8msec、duty比1:1、台形の矩形波交流を用いて、カーボン電極を対極として電気化学的な粗面化処理を行った。補助アノードにはフェライトを用いた。電解槽はラジアルセルタイプのものを使用した。
電流密度は電流のピーク値で30A/dm2、電気量はアルミニウム板が陽極時の電気
量の総和で220C/dm2であった。補助陽極には電源から流れる電流の5%を分流さ
せた。その後、スプレーによる水洗を行った。
アルミニウム板をカセイソーダ濃度26質量%、アルミニウムイオン濃度6.5質量%の水溶液を用いてスプレーによるエッチング処理を35℃で行い、アルミニウム板を0.50g/m2溶解し、前段の交流を用いて電気化学的粗面化処理を行ったときに生成した水酸化アルミニウムを主体とするスマット成分を除去し、また、生成したピットのエッジ部分を溶解してエッジ部分を滑らかにした。その後、スプレーによる水洗を行った。
温度30℃の硫酸濃度15質量%水溶液(アルミニウムイオンを4.5質量%含む。)で、スプレーによるデスマット処理を行い、その後、スプレーで水洗した。
60Hzの交流電圧を用いて連続的に電気化学的な粗面化処理を行った。このときの電
解液は、塩酸5.0g/L水溶液(アルミニウムイオンを5g/L含む。)、温度35℃であった。電流値がゼロからピークに達するまでの時間TPが0.8msec、duty比1:1、台形の矩形波交流を用いて、カーボン電極を対極として電気化学的粗面化処理を行った。補助アノードにはフェライトを用いた。電解槽はラジアルセルタイプのものを使用した。
電流密度は電流のピーク値で25A/dm2、電気量はアルミニウム板が陽極時の電気
量の総和で50C/dm2であった。その後、スプレーによる水洗を行った。
(h)アルカリエッチング処理
カセイソーダ濃度5質量%、アルミニウムイオン濃度0.5質量%のカセイソーダ水溶液を、温度50℃でスプレー管により吹き付けてエッチング処理を行った。その後、スプレーによる水洗を行った。
(i)デスマット処理
温度35℃で4秒間デスマット処理を行った。デスマット処理に用いた硫酸水溶液は、陽極酸化処理工程で発生した廃液を用いた。
二段給電電解処理法の陽極酸化装置(第一及び第二電解部長各6m、第一及び第二給電部長各3m、第一及び第二給電極部長各2.4m)を用いて陽極酸化処理を行った。第一および第二電解部に供給した電解液としては、硫酸を用いた。電解液は、いずれも、硫酸濃度50g/L(アルミニウムイオンを0.5質量%含む。)、温度20℃であった。その後、スプレーによる水洗を行った。最終的な酸化皮膜量は2.7g/m2であった。
(k)ポリビニルホスホン酸処理
4g/lのポリビニルホスホン酸を含有する40℃の水溶液に10秒間浸漬し、20℃のカルシウムイオンを含む脱塩水で2秒間洗浄し、乾燥した。
エチレン性二重結合含有化合物(M−1) 3.33質量部
高分子結合材(B−1) 2.67質量部
増感色素(D−1) 0.32質量部
重合開始剤(I−1) 0.61質量部
連鎖移動剤(S−2) 0.57質量部
N−ニトロソフェニルヒドロキシルアミンアルミニウム塩 0.020質量部
ε―フタロシアニン分散物 0.71質量部
フッ素系ノニオン界面活性剤メガファックF 780F(大日本インキ化学工業(株)製) 0.016質量部
メチルエチルケトン 47質量部
プロピレングリコールモノメチルエーテル 45質量部
エチレン性二重結合含有化合物と高分子結合材の質量比(M/B比)を変更したときは、その両者の合計6.0質量部の中で質量比を変更した。
・下記雲母分散液 0.6g
・スルホン酸変性ポリビニルアルコール 0.8g
(ゴーセランCKS−50、日本合成化学(株)製(ケン化度:99モル%、平均重合度:300、変性度:約0.4モル%))
・ポリ(ビニルピロリドン/酢酸ビニル(1/1))(質量平均分子量:7万)
0.001g
・表1に記載の染料 0.008g
・界面活性剤(エマレックス710、日本エマルジョン(株)製) 0.002g
・水 13g
上記において、保護層のスルホン酸変性ポリビニルアルコールをPVA105(ケン化度98モル%、平均重合度500、クラレ(株)製)に変更した以外、保護層1と同様に作製した。
水368gに合成雲母(ソマシフME−100、コープケミカル社製、アスペクト比:1000以上)32gを添加し、ホモジナイザーを用いて平均粒径(レーザー散乱法)0
.5μmになる迄分散し、雲母分散液を得た。
上述の平版印刷版原版を天地700mm、幅500mmのサイズにカットした後、FUJIFILM Electronic Imaging Ltd 製Violet半導体レーザセッターVx9600(InGaN系半導体レーザ405nm±10nm発光/出力30mW)に装填し、90μJ/cm2の露光量で、解像度2438dpiで、富士フイルム製FMスクリーン、TAFFETA 20で35%の平網を描画した。
露光後の平版印刷版を、100℃、30秒間のプレヒートを行った後、図1に示すような自動現像処理機を用いて平版印刷版原版104を現像処理した。現像液107の液温は28℃に保ち、平版印刷版原板が現像槽106入口の搬送ローラ対108から搬入されて、現像槽106出口の搬送ローラ対108から搬出されるまでの通過時間が15秒となるように搬送ローラの駆動速度を設定した。また、擦り部材112として回転軸を中心に回転する部材を用い、その回転方向を搬送方向に対して順転方向に駆動するよう設定した。また、擦り部材112の外径はφ50mmとした。現像槽106から搬出された平版印刷版原版は自然乾燥により乾燥させ、平網を描画した平版印刷版を得た。
得られた、平版印刷版の平網の面積率を縦横10cm間隔で計24点、CC−dotを使用し計測し、最大と最小の面積差(δdot)を計測した。その結果を表1に示す。
・水 90g
・下記界面活性剤 5g
・炭酸ナトリウム 2g
・炭酸水素ナトリウム 0.8g
・アラビアガム(質量平均分子量:20万) 1g
・第1リン酸アンモニウム 0.05g
・クエン酸 0.05g
・エチレンジアミンテトラアセテート4ナトリウム塩 0.05g
上記平網ムラの評価と同じ方法で得た平版印刷版を、(株)小森コーポレーション社製印刷機リスロンに取り付け、湿し水(EU−3(富士フイルム(株)製エッチ液)/水/イソプロピルアルコール=1/89/10(容量比))とTRANS−G(N)墨インキ(大日本インキ化学工業(株)製)とを用い、毎時6000枚の印刷速度で印刷を行った。
印刷前と1000枚印刷後の網点面積をCC−dotを使用し計測し、印刷前の網点面積−印刷後の網点面積をドットロスとした。
前記平版印刷版原版の作成に用いた感光層塗布液及び保護層塗布液の各濃縮液(以下単に、「感光層濃縮液」及び「保護層濃縮液」とも称する。各濃縮液の組成は後に述べる。)を各処理液中に0.3:1:10(=保護層濃縮液:感光層濃縮液:処理液)になるように添加した。この混合液を10分以上攪拌させたものを、25℃にて2週間経時させ、この時の混合液の固形分分散状況を評価した。以上の評価結果を下記表1に示す。
なお、現像カス分散性の評価指標は以下の通りである。
△ : 濁りはあるが、2週間まで沈殿が殆どない状態。
○ : 混合後、約1ヶ月まで沈殿が殆どない、または僅かな攪拌で分散可能。
Claims (5)
- 支持体上に、ネガ型感光層、露光波長±50nmの光を吸収可能な、染料及び顔料の少なくもいずれかを含有する保護層、をこの順に有するネガ型の感光性平版印刷版を画像様露光した後、一液で現像することを特徴とする平版印刷版の作製方法。
- 該染料または顔料が酸基を有することを特徴とする請求項1に記載の平版印刷版の作製方法。
- 該酸基がスルホン酸基であることを特徴とする請求項2に記載の平版印刷版の作製方法。
- 該保護層が酸変性ポリビニルアルコールを含むことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の平版印刷版の作製方法。
- 該保護層がスルホン酸変性ポリビニルアルコールを含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の平版印刷版の作製方法。
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