JP2010084888A - 油圧式作業機械の動力回生機構 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】圧油を吐出する油圧ポンプ12と、油圧ポンプ12を駆動するエンジン13と、油圧ポンプ12を駆動する可変容量型のポンプモータ14と、エンジン13の出力軸13aとポンプモータ14の出力軸14aとに接続され、エンジン13の動力とポンプモータ14の動力とを配分して油圧ポンプ12に伝達するポンプドライブ15と、油圧ポンプ12が吐出する圧油が供給されるブーム用油圧アクチュエータ6と、ブーム下げ時にブーム用油圧アクチュエータ6から吐出される圧油をポンプモータ14を介して蓄圧するアキュムレータ16とを備えた。
【選択図】図1
Description
この特許文献1の流体圧回路は、図10に示すように、流体圧アクチュエータ101用のコントロール弁102とタンク103との間の戻り流体通路104中に、可変容量型油圧モータ等の流体圧モータ105がインラインで設置されている。そして、この流体圧モータ105の出力軸105aに、減速器106を介して可変容量型油圧ポンプ等の流体圧ポンプ107の入力軸107aが接続されている。また、流体圧ポンプ107の吐出ポート107bには、逆止弁108を介して方向制御弁109の供給ポート109aが接続され、方向制御弁109の一方の出力ポート109bには、蓄圧用のアキュムレータ110が接続され、方向制御弁109の他方の出力ポート109cには、逆止弁111を介してメインポンプ112から流体圧アクチュエータ101に作動流体を供給するメイン回路113が接続されている。
また、戻り作動流体の状態によってアキュムレータ110への作動流体の蓄圧やメイン回路113への作動流体の供給が変動するので、安定した動力回生が難しいという課題がある。
請求項4記載の本発明の油圧式作業機械の動力回生機構は、請求項3記載の油圧式作業機械の動力回生機構において、該旋回の加減速時に、該圧力センサの検出した圧力が該所定値を超えたときには、該アキュムレータに圧油がこれ以上蓄圧されないように、該旋回用油圧アクチュエータからリリーフされる圧油を該ポンプモータへ導き該ポンプモータをモータ作用させ、該ポンプモータの動力が該エンジンの動力をアシストすることを特徴としている。
請求項6記載の本発明の油圧式作業機械の動力回生機構は、請求項1〜5の何れか1項に記載の油圧式作業機械の動力回生機構において、該アキュムレータに蓄圧された圧油を、ブーム上げ時に該ポンプモータを介して該ブーム用油圧アクチュエータへ供給することを特徴としている。
請求項3及び請求項5記載の本発明の油圧式作業機械の動力回生機構によれば、旋回の加減速時に旋回用油圧アクチュエータからリリーフされる圧油もアキュムレータに蓄圧されるので、旋回時の余剰エネルギーを動力回生に利用し、従来技術に比べて動力回生の効率をより向上させることができる。
請求項6記載の本発明の油圧式作業機械の動力回生機構によれば、アキュムレータに蓄圧された圧油の圧が低くても、ポンプモータで不足分を補ってブーム上げに利用することができて、動力回生を安定させることができる。
[一実施形態]
本発明の一実施形態について説明する。図1〜図9は本発明の一実施形態に係る油圧式作業機械の動力回生機構を示す模式的な図又は表であって、図1はその機体静止時の油圧回路図、図2はそのコントローラを説明するブロック図、図3はそのコントローラの制御内容を説明する表、図4はそのブーム下げ時の油圧回路図、図5はそのブーム下げ時且つアキュムレータ飽和時の油圧回路図、図6はそのブーム上げ時の油圧回路図、図7はその旋回加減速時の油圧回路図、図8はその旋回加減速時且つアキュムレータ飽和時の油圧回路図、図9はその動力回生機構が適用される油圧ショベルの模式的な斜視図である。
本実施形態では、代表的な油圧式作業機械である油圧ショベルの動力回生機構について説明する。
図9に示すように、油圧ショベル1は、下部走行体2と、下部走行体2上に旋回自在に結合された上部旋回体3と、上部旋回体3から前方へ延出するように取り付けられた作業装置4とから構成されている。
動力回生機構10は、作動油を貯留するタンク11と、タンク11に貯留された作動油を吸い込んで加圧した圧油を吐出する油圧ポンプ12と、油圧ポンプ12を駆動するエンジン13と、エンジン13と共同もしくは単独で油圧ポンプ12を駆動する可変容量型のポンプモータ14と、エンジン13の出力軸13aとポンプモータ14の出力軸14aとに接続され、エンジン13の動力とポンプモータ14の動力とを配分して油圧ポンプ12に伝達するポンプドライブ15と、圧油を蓄圧するアキュムレータ16と、アキュムレータ16の圧力P(蓄圧状態)を検出する圧力センサ17と、圧油が供給される上述の旋回モータ5及びブームシリンダ6と、タンク11,油圧ポンプ12,ポンプモータ14,アキュムレータ16,旋回モータ5及びブームシリンダ6それぞれを適宜接続する油圧ラインLと、油圧ラインL上に介装された複数のバルブ21〜27及び31〜39と、複数のバルブ21〜27及び31〜39のうちの電磁式のバルブ31〜35及びポンプモータ14を制御するコントローラ(制御手段)40(図2参照)とを備えている。
アキュムレータ16は、後に詳述するが、ブーム4a下げ時にブームシリンダ6から吐出される圧油と、旋回加減速時に旋回モータ5からリリーフされる圧油とを蓄圧することができるようになっている。
油圧ラインLは、第一のメインラインLM1と、第二のメインラインLM2と、第一のセンタバイパスラインLCB1と、第二のセンタバイパスラインLCB1と、第一のアキュムレータラインLA1と、第二のアキュムレータラインLA2と、タンクラインLTと、第一のブーム上げ補助ライン(第一の補助ライン)LASSI−1と、第二のブーム上げ補助ライン(第二の補助ライン)LASSI−2と、アキュムレータ用リリーフラインLRe−Aと、モータ吸込ラインLMOTERとを有して構成されている。
第二のメインラインLM2は、第二のメインポンプ12bの吐出した圧油が旋回モータ5へ供給された後にタンク11へ戻るための油圧ラインであって、第二のメインポンプ12bと旋回モータ5とタンク11とを接続するように配管されている。
第二のセンタバイパスラインLCB1は、第二のメインポンプ12bの吐出流量を制御するためのネガコン圧を導出するための油圧ラインであって、第二のメインラインLM2から分岐してタンク11へ至るように配管されている。
第二のアキュムレータラインLA2は、ブーム4a下げ時にブームシリンダ6から吐出される圧油の一部をポンプモータ14を介してアキュムレータ16に蓄圧するための油圧ライン(図4において太線で示している油圧ライン)であって、第一のメインラインLM1のうちの、後述するブーム用制御弁21の一方の出力ポート21a及びブームシリンダ6のボトムポート6aを接続するボトムラインLM1−Bから分岐し、ポンプモータ14を介してアキュムレータ16へ至るように配管されている。
モータ吸込ラインLMOTERは、ポンプモータ14がポンプ作用するときにタンク11から圧油を吸い込むための油圧ラインである。詳しくは、アキュムレータ16に圧が蓄圧されていない場合、及び、蓄圧された圧が低い場合にポンプモータ14がポンプ作用するときに、タンク11から圧油を吸い込むための油圧ラインである。
バルブ21〜27及び31〜39は、ブーム用制御弁21と、第一のネガコン用リリーフ弁22と、旋回用制御弁23と、第二のネガコン用リリーフ弁24と、高圧選択弁25と、シーケンス弁26と、第一のチェック弁27と、第一の電磁流量制御弁31と、第二の電磁流量制御弁32と、第三の電磁流量制御弁33と、第四の電磁流量制御弁34と、第五の電磁流量制御弁35と、第二のチェック弁36と、第三のチェック弁37と、第四のチェック弁38と、アキュムレータ用リリーフ弁39とを有して構成されている。
高圧選択弁25は、第二のメインラインLM2に介装されて旋回モータ5の左右のポートに流通する圧油のうちの高圧側を選択するバルブ(シャトル弁)あって、その出力ポート25aには第一のアキュムレータラインLA1が連通している。
第一のチェック弁27は、第一のアキュムレータラインLA1においてシーケンス弁26の下流側に介装され、アキュムレータ16からの逆流を防ぐためのバルブである。
第三のチェック弁37は、第一の補助ラインLASSI−1における第四の電磁流量制御弁34の直ぐ下流に介装されており、ブームシリンダ6からの圧油の流れが第四の電磁流量制御弁34に作用するのを防止することができるようになっている。
アキュムレータ用リリーフ弁39は、アキュムレータ用リリーフラインLRe−Aに介装されており、アキュムレータ16が飽和状態に達したときに自然に開弁して、タンク11へ圧油をリリーフすることができるようになっている。
コントローラ40は、図2に示すように、入力側に圧力センサ17,旋回操作検出手段51及びブーム操作検出手段52が接続されるとともに、出力側に第一〜第五の電磁流量制御弁31〜35及びポンプモータ14のレギュレータ14dが接続されて、圧力センサ17,旋回操作検出手段51及びブーム操作検出手段52から入力された情報に応じて、第一〜第五の電磁流量制御弁31〜35に電気信号を送りそのスプール位置を切り換え制御するとともに、ポンプモータ14の斜板の傾きを制御するようになっている。
本発明の一実施形態にかかる油圧式作業機械の動力回生機構は上述のように構成されているので、以下のような作用・効果がある。
(1)ブーム下げの場合
図4に示すように、ブーム4a下げのときには、コントローラ40は、第一の電磁流量制御弁31を開いて、ブームシリンダ6から吐出された圧油をポンプモータ14へ導きながら、ポンプモータ14の斜板を制御して、ブーム4a下げ速度を調整する。また、コントローラ40は、第二の電磁流量制御弁32を開き、ブームシリンダ6から吐出されポンプモータ14へ導かれた圧油をアキュムレータ16に蓄圧する。
図6に示すように、ブーム4a上げのときには、コントローラ40は、第五の電磁流量制御弁35を開いて、アキュムレータ16の圧油をポンプモータ14へ供給し、且つ、第四の電磁流量制御弁21を開きながらポンプモータ14の斜板を制御して、ブーム4a上げ速度を調整する。また、アキュムレータ16に圧が蓄圧されていない場合(つまり、例えば、蓄圧された圧を全て放出して蓄圧されていない状態になった場合)や蓄圧された圧が低い場合には、ポンプモータ14はポンプ作用してタンク11から圧油を吸い込み、その吸い込んだ圧油をブーム4a上げに利用する。
図7に示すように、旋回加速及び減速(ブレーキ)時には、旋回モータ5が規定圧に達してシーケンス弁26から圧油が流出し、この圧油はチェック弁27を介してアキュムレータ16に蓄圧される。
このように、本発明の動力回生機構10によれば、ブーム4a下げ時にブームシリンダ6から吐出される圧油はポンプモータ14を介してアキュムレータ16に蓄圧されるので、圧油の圧(ブーム圧)をポンプモータ14で適切に増大させてアキュムレータ16に蓄圧することができる。したがって、動力回生を安定させることができるとともに、従来技術に比べて動力回生の効率を向上させることができる。
また、旋回の加減速時に旋回モータ5からリリーフされる圧油もアキュムレータ16に蓄圧されるので、旋回時の余剰エネルギーを動力回生に利用し、動力回生の効率をより向上させることができる。
また、アキュムレータ16に蓄圧された圧油の圧が低くても、もしくは、アキュムレータ16に圧が蓄圧されていなくても、ポンプモータ14をポンプ作用させてポンプモータ14で不足分を補ってブーム4a上げに利用することができるので、動力回生を安定させることができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形することが可能である。
例えば、上記実施形態において、エンジン13の負荷を検出する負荷センサ(エンジン負荷検出手段)をさらに備えて、負荷センサによりエンジン13の負荷が大きいことが検出されたら、コントローラ40は、第一の電磁流量制御弁31及び第三の電磁流量制御弁33のスプール位置を開放位置に切り換えるようにしても良い。これによれば、エンジン13の負荷が大きいときには、アキュムレータ16に蓄圧された圧油をポンプモータ14へ導き、ポンプモータ14をモータ作用させエンジン13の動力をアシストさせて、エンジン13の負荷を軽くすることができる。
2 下部走行体
3 上部旋回体
4 作業装置
4a ブーム
4b アーム
4c バケット
5 旋回モータ(旋回用油圧アクチュエータ)
6 ブームシリンダ(ブーム用油圧アクチュエータ)
7 アームシリンダ
8 バケットシリンダ
10 動力回生機構
11 タンク
12 油圧ポンプ
12a 第一のメインポンプ
12b 第二のメインポンプ
12c パイロットポンプ
13 エンジン
14 ポンプモータ
14a 出力軸
14b 導入ポート
14c 吐出ポート
14d レギュレータ
15 ポンプドライブ
16 アキュムレータ
17 圧力センサ
20 コントロールバルブユニット
21 ブーム用制御弁
22 第一のネガコン用リリーフ弁
23 旋回用制御弁
24 第二のネガコン用リリーフ弁
25 高圧選択弁
26 シーケンス弁
27 第一のチェック弁
31 第一の電磁流量制御弁
32 第二の電磁流量制御弁
33 第三の電磁流量制御弁
34 第四の電磁流量制御弁
35 第五の電磁流量制御弁
36 第二のチェック弁
37 第三のチェック弁
38 第四のチェック弁
39 アキュムレータ用リリーフ弁
40 コントローラ
51 旋回操作検出手段
52 ブーム操作検出手段
101 流体圧アクチュエータ
102 コントロール弁
103 タンク
104 戻り流体通路
105 流体圧モータ
105a 出力軸
106 減速器
107 流体圧ポンプ
107a 入力軸
107b 吐出ポート
108 逆止弁
109 方向制御弁
109a 供給ポート
109b 一方の出力ポート
109c 他方の出力ポート
110 アキュムレータ
111 逆止弁
112 メインポンプ
113 メイン回路
LM1 第一のメインライン
LM2 第二のメインライン
LCB1 第一のセンタバイパスライン
LCB1 第二のセンタバイパスライン
LA1 第一のアキュムレータライン
LA2 第二のアキュムレータライン
LT タンクライン
LASSI−1 第一のブーム上げ補助ライン(第一の補助ライン)
LASSI−2 第二のブーム上げ補助ライン(第二の補助ライン)
LRe−A リリーフライン
LMOTER モータ吸込ライン
Claims (7)
- 圧油を吐出する油圧ポンプと、
該油圧ポンプを駆動するエンジンと、
該油圧ポンプを駆動する可変容量型のポンプモータと、
該エンジンの出力軸と該ポンプモータの出力軸とに接続され、該エンジンの動力と該ポンプモータの動力とを配分して該油圧ポンプに伝達するポンプドライブと、
該油圧ポンプが吐出する圧油が供給されるブーム用油圧アクチュエータと、
ブーム下げ時に該ブーム用油圧アクチュエータから吐出される圧油を該ポンプモータを介して蓄圧するアキュムレータとを備えた
ことを特徴とする、油圧式作業機械の動力回生機構。 - 該アキュムレータの圧力を検出する圧力センサを備え、
該ブーム下げ時に、該圧力センサの検出した圧力が予め定められた所定値を超えたときには、該アキュムレータに圧油がこれ以上蓄圧されないように、該ブーム用油圧アクチュエータから吐出される圧油を該ポンプモータへ導き該ポンプモータをモータ作用させ、該ポンプモータの動力が該エンジンの動力をアシストする
ことを特徴とする、請求項1記載の油圧式作業機械の動力回生機構。 - 該油圧ポンプが吐出する圧油が供給される旋回用油圧アクチュエータを備え、
該アキュムレータは、旋回の加減速時に該旋回用油圧アクチュエータからリリーフされる圧油も蓄圧する
ことを特徴とする、請求項2記載の油圧式作業機械の動力回生機構。 - 該旋回の加減速時に、該圧力センサの検出した圧力が該所定値を超えたときには、該アキュムレータに圧油がこれ以上蓄圧されないように、該旋回用油圧アクチュエータからリリーフされる圧油を該ポンプモータへ導き該ポンプモータをモータ作用させ、該ポンプモータの動力が該エンジンの動力をアシストする
ことを特徴とする、請求項3記載の油圧式作業機械の動力回生機構。 - 該油圧ポンプが吐出する圧油が供給される旋回用油圧アクチュエータを備え、
該アキュムレータは、旋回の加減速時に該旋回用油圧アクチュエータからリリーフされる圧油も蓄圧する
ことを特徴とする、請求項1記載の油圧式作業機械の動力回生機構。 - 該アキュムレータに蓄圧された圧油を、ブーム上げ時に該ポンプモータを介して該ブーム用油圧アクチュエータへ供給する
ことを特徴とする、請求項1〜5の何れか1項に記載の油圧式作業機械の動力回生機構。 - 該エンジンの負荷が大きいときには、該アキュムレータに蓄圧された圧油を該ポンプモータへ導き該ポンプモータをモータ作用させ、該ポンプモータの動力が該エンジンの動力をアシストする
ことを特徴とする、請求項1〜6の何れか1項に記載の油圧式作業機械の動力回生機構。
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