JP2010084378A - 屋根材取付具 - Google Patents

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Abstract

【課題】爆裂音の発生を充分に低減することができる屋根材取付具を提供する。
【解決手段】折板屋根材に連結される可動吊子2と、可動吊子2を保持するための受け部材1とからなる。受け部材1に設けたガイド溝24に可動吊子2を差し込んで可動吊子2を受け部材1に挿着することによって、可動吊子2をガイド溝24に沿ってスライド移動自在に形成した屋根材取付具Aに関する。受け部材1のガイド溝24に臨む面と可動吊子2の表面との一方に粗面を、他方に平滑面をそれぞれ形成し、粗面と平滑面とを接触させる。粗面8に形成された微細な突起によりガイド溝24に臨む面と可動吊子2の表面との接触面積を小さくすることができ、摩擦力の低減により可動吊子2のスライド移動をスムーズに行うことができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、二重折板屋根などの折板屋根を形成する際に用いられる屋根材取付具に関するものである。
金属製の屋根材である折板屋根材は外気温や太陽光等の熱により伸縮するため、これにより、ストレスや摩擦力が折板屋根材に蓄積されて折板屋根材が大きくうねり、バックリングと呼ばれる爆烈音を発生させることがある。そこで、このような折板屋根材の熱伸縮による爆裂音の発生を防止するために各種の提案がなされている。
例えば、特許文献1には金属屋根の支持構造が記載されている。この金属屋根は二重折板屋根であって、図11に示すように、上弦折板である上側屋根材30と下弦折板である下側屋根材31とを対向配置して形成されている。下側屋根材31は母屋等に固定されたタイトフレーム41に固定吊子48を介して連結固定されている。また、上側屋根材30は複数個の屋根材取付具Aを介して下側屋根材31に連結固定されている。
この屋根材取付具Aは受け部材1と可動吊子2とを備えて形成されている。受け部材1には前後方向に長いガイド溝24が形成されており、このガイド溝24に可動吊子2をスライド移動自在に取り付けている。そして、受け部材1を下側屋根材31の馳締め部47に係止して取り付けると共に可動吊子2の上端に設けた係止部19を上側屋根材30の馳締め部47に係止して取り付けるようにしている。
このような金属屋根では、可動吊子2がガイド溝24の長手方向に沿って屋根の傾斜方向と平行にスライド移動することにより、上側屋根材30が熱伸縮可能となり、ストレスや摩擦力が上側屋根材30に蓄積されないようにして、爆裂音等の発生を防ぐことができるものである。
特許第3065940号公報
しかし、上記の従来例では、母屋に不陸があった場合や施工の不備などが原因でタイトフレーム41が所定位置から位置ずれして取り付けられた場合に、下側屋根材31に歪みが生じ、この歪みにより、複数個の屋根材取付具Aの互いの位置関係が設計通りにならなかったり、上側屋根材30が設計通りの位置に取り付けられないことがあった。このため、受け部材1と可動吊子2とが互いに上下左右のいずれかに片寄った状態で連結されてガイド溝24と可動吊子2の移動方向とが平行とならず、受け部材1と可動吊子2との間に大きな摩擦力が生じるおそれがあった。そして、この場合、上側屋根材30が熱伸縮すると、可動吊子2のスライド移動に大きな応力がかかり、爆裂音の発生を充分に低減できないことがあった。
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、爆裂音の発生を充分に低減することができる屋根材取付具を提供することを目的とするものである。
本発明の請求項1に係る屋根材取付具Aは、折板屋根材49に連結される可動吊子2と、可動吊子2を保持するための受け部材1とからなり、受け部材1に設けたガイド溝24に可動吊子2を差し込んで可動吊子2を受け部材1に挿着することによって、可動吊子2をガイド溝24に沿ってスライド移動自在に形成した屋根材取付具Aにおいて、受け部材1のガイド溝24に臨む面と可動吊子2の表面との一方に粗面8を、他方に平滑面9をそれぞれ形成し、粗面8と平滑面9とを接触させて成ることを特徴とするものである。
本発明の請求項2に係る屋根材取付具Aは、請求項1において、骨材を配合することにより上記粗面8を形成して成ることを特徴とするものである。
本発明の請求項3に係る屋根材取付具Aは、請求項2において、上記骨材がガラス繊維であることを特徴とするものである。
本発明の請求項4に係る屋根材取付具Aは、請求項1乃至3のいずれか一項において、複数の突起25を形成することにより上記粗面8を形成して成ることを特徴とするものである。
本発明の請求項5に係る屋根材取付具Aは、請求項4において、上記突起25を成形により形成して成ることを特徴とするものである。
本発明の請求項6に係る屋根材取付具Aは、請求項4において、上記突起25を回転可能なボール部材26で形成して成ることを特徴とするものである。
請求項1の発明では、粗面8と平滑面9の接触によりガイド溝24に臨む面と可動吊子2の表面との接触面積を小さくすることができ、摩擦力の低減により可動吊子2のスライド移動をスムーズに行うことができるものであり、爆裂音の発生を充分に低減することができるものである。
請求項2の発明では、骨材の配合により容易に粗面8を形成することができ、製造に手間がかからないようにすることができるものである。
請求項3の発明では、ガラス繊維で補強することができ、粗面8の形成と同時に強度アップを図ることができるものである。
請求項4の発明では、突起25の形成により容易に粗面8を形成することができ、製造に手間がかからないようにすることができるものである。
請求項5の発明では、成形により粗面8の形成と同時に突起25を形成することができ、突起25の形成を容易に行うことができるものである。
請求項6の発明では、ボール部材26の回転により可動吊子2のスライド移動をよりスムーズにすることができ、さらに爆裂音の発生を充分に低減することができるものである。
以下、本発明を実施するための最良の形態を説明する。
図1(a)に、本発明の可動吊子2を備えた屋根材取付具Aを示す。この屋根材取付具Aは、上側屋根材30と下側屋根材31との間を断熱空間32とする断熱性の高い断熱屋根を形成する際に、上側屋根材30と下側屋根材31とを離間させた状態で連結するために用いられるものである。このような断熱屋根としては二重折板屋根を例示することができ、この場合、上側屋根材30と下側屋根材31としては塗装鋼板や亜鉛めっき鋼板などの金属板をロール成形などで折り曲げて形成した折板屋根材49を用いることができる。このような屋根材取付具Aは、受け部材1、可動吊子2、断熱部材3を備えて形成することができる。受け部材1はこの実施の形態において屋根材保持具69として形成されているものである。
図2(a)に示すように、本発明の可動吊子2は、吊子本体70と連結部材73とを備えて形成されている。吊子本体70は溶融亜鉛めっき鋼板や塗装鋼板やステンレス鋼板等の金属板を折り曲げ加工して形成されるものであり、例えば、厚み0.6〜1.8mmの金属板を用いることができる。図2(b)に示すように、吊子本体70は、矩形板状の連結部77と、連結部77の下端部から側方に向かって略水平に突出する挿入部78と、連結部77の上端部から側方(挿入部78と反対側)に向かって略水平に突出する突出部18と、突出部18の先端から連結部77側に向かって斜め下方に突出する係止部19とを設けて形成されている。この連結部77と挿入部78と突出部18により、可動吊子2を屋根材保持具69と連結するための立ち上がり部72を形成することができる。また、挿入部78の略中央部の一部を突出部18側に突出するように折り返して結合片78aを形成している。
連結部材73は溶融亜鉛めっき鋼板や塗装鋼板やステンレス鋼板等の金属板を折り曲げ加工して形成されるものであり、例えば、厚み0.6〜1.8mmの金属板を用いることができる。また、連結部材73は矩形板状に形成される底部76と、底部76の両方の長手端部から表面側に向かって折り返し屈曲して形成される一対の装着部17、17と、各装着部17の先端から上方に向かって略垂直に突出する一対の挟着部16、16と、底部76の両方の短辺端部から略水平に突出する一対の脱落防止部21、21とを備えて形成されている。
そして、この実施の形態の可動吊子2は、上記の吊子本体70と連結部材73を接合して一体化することによって形成されている。吊子本体70と連結部材73とを接合するにあたっては、吊子本体70の挿入部78を連結部材73の底部76と一方の装着部17との間に差し込んで配置すると共に結合片78aを底部76と他方の装着部17との間に差し込んで配置し、この吊子本体70の連結部77を連結部材73の一対の挟着部16、16の間に配置し、この後、連結部77と一対の挟着部16、16とをかしめなどにより接合する。尚、かしめの代わりに、溶接により接合しても良い。符号20は、かしめにより形成される突起部である。このようにして上記の吊子本体70と連結部材73とを接合して一体化することによって、可動吊子2を形成することができる。
図3(a)(b)に示すように、受け部材1は一対のサドル半体10、10をボルトなどの結合具11で結合して形成されるものである。サドル半体10はステンレス鋼板やめっき鋼板や塗装鋼板などの金属板を折り曲げ加工して形成されるものであり、矩形板状の支持片12の上端に断面略半円弧状の保持部13を設けると共に支持板12の下端に載置片14を設けて形成されている。支持板12にはネジ孔44が形成されている。保持部13と載置片14とは共に支持板12の一方の表面よりも外側に突出している。また、一対のサドル半体10、10のうちの一方には馳締め係合部15が設けられている。馳締め係合部15は支持片12の下部に断面略つ字状に折り曲げ形成されており、保持部13や載置片14と同じ方向で支持板12の表面に突出して形成されている。
断熱部材3は受け部材1や可動吊子2よりも熱が伝わりにくい非伝熱性を有するものであり、例えば、ABS樹脂などのプラスチックの成形品で形成することができる。この断熱部材3は外形が略小判状の被保持部22と、被保持部22の上面にその長手方向の全長にわたって突設された一対のガイド片23、23とを備えて形成されている。また、被保持部22にはその長手方向の両端面に開口するガイド溝24が形成されており、このガイド溝24は被保持部22の上面開口を通じて一対のガイド片23、23の間の空間にまで至るように形成されている。
そして、図4に示すように、ガイド溝24に臨む面、すなわち、被保持部22の底面などの内面や一対のガイド片23、23の互いに対向する面は粗面8として形成されている。この粗面8は多数の微細な突起を設けて形成されている。このような多数の微細な突起を有する断熱部材3は微細な骨材入り樹脂で成形することにより形成することができる。骨材としては、無機系骨材としてガラスやセラミックや炭素等を素材とする繊維やビーズを用いることができ、有機系骨材としてはメラミンやアクリルなどの樹脂を素材とする繊維やビーズを用いることができる。繊維の骨材であれば、例えば、長さを30〜100μmで直径10〜30μmとすることができる。ビーズの骨材であれば、例えば、粒径が50〜200μmとすることができる。樹脂としてABS樹脂などを用いることができる。骨材の配合量は樹脂全量に対して質量比で10〜30%とするのが好ましい。10%より少ないと骨材が少なすぎて骨材による粗面化や補強効果が小さくなるおそれがあり、30%よりも多いと骨材が多すぎて成形性が低下するおそれがある。このように断熱部材3に含有(内蔵)した骨材は粗面8に露出したりして多数の微細な突起を形成することになり、これにより、粗面8はざらざらしている。
そして、屋根材取付具Aは次のようにして形成することができる。受け部材1は対向配置した一対のサドル半体10、10を結合具11で結合して形成するものである。このとき、一対のサドル半体10、10は支持板12、12の内面(保持部13や載置片14が突出する面と反対側の面)同士を合わせるようにし、ネジ孔44に結合具11を螺着することにより結合することができる。また、上記のように結合したサドル半体10、10の間には断熱部材3を挟持して保持する。このとき、サドル半体10の保持部13の内側に断熱部材3の被保持部22を嵌め込むようにし、対向するサドル半体10、10の保持部13、13の間に被保持部22を介在させるようにする。従って、対向する保持部13、13の上端間には断熱部材3のガイド片23、23が介在するものである。
上記のようにして受け部材1と断熱部材3とを一体化した後、この断熱部材3に可動吊子2を取り付ける。このとき、図1(a)に示すように、可動吊子2の底部76及び装着部17の部分を被保持部22に形成されたガイド溝24に差し込むと共に可動吊子2の挟着部16の部分をガイド溝24のガイド片23、23の間に位置させるようにするものであり、これにより、可動吊子2をスライド吊子として受け部材1及び断熱部材3に対して長手方向にスライド移動自在に取り付けることができる。また、ガイド溝24に底部76及び装着部17を差し込んだ状態で脱落防止片21を下方に向かって折り曲げる。これにより、脱落防止片21がガイド溝24の開口縁部に引っ掛かるようになって、底部76及び装着部17の部分をガイド溝24から抜けないようにすることができ、受け部材1及び断熱部材3からの可動吊子2の脱落を防止することができる。また、受け部材1と可動吊子2との間のヒートブリッジを樹脂製の断熱部材3で防止することができる。
そして、本発明の屋根材取付具Aは、図1(b)に示すように、ガイド溝24に臨む面である被保持部22の底面やガイド片23、23の互いに対向する面を粗面8として形成し、この粗面8と接触する可動吊子2の底部76の下面や連結部材73の挟着片16の表面を金属の平滑面9として形成しているので、骨材により粗面8に形成された微細な多数の突起を平滑面9に点接触あるいは線接触させることができるものであり、これにより、粗面8がない場合に比べて、断熱部材3のガイド溝24に臨む面と可動吊子2の表面との接触面積を少なくして摩擦を小さくすることができるものである。もちろん、ガイド溝24による可動吊子2のスライド移動のガイドは損なわないようにすることができる。また、粗面8に骨材を含有させることにより粗面8の耐摩耗性が向上し、長期使用によっても可動吊子2のスライド性能を低下させないようにすることができるものである。
ここで、可動吊子2のスライド移動実験の結果を示す。受け部材1と可動吊子2とを図1(a)(b)に示すようにセットし、可動吊子2の上に折板の自重相当の錘(14kg)を載せ、この状態で可動吊子2を水平方向に引張り、その時の抵抗値(引っ張り力)を測定した。断熱部材3として、ガラス繊維強化ABS樹脂の成型品(繊維長約50μm、繊維径約20μmのガラス繊維30質量%含有)を用いた場合(実施例)と、ガラス繊維やその他の骨材を含有しないABS樹脂の成型品を用いた場合(比較例)とで実験をした。その結果、実施例が三回の測定で37N、41N、44Nの抵抗値を示し、平均40Nになったのに対して、比較例では二回の測定で51N、55Nの抵抗値を示し、平均53Nになった。このように本発明の屋根材取付具Aは従来のものに比べて、約25%の滑り抵抗を低減することができるものである。
尚、本発明では、平滑面9は粗面8よりも凹凸が少なく、ほとんど凹凸のない平坦な面であればよく、金属製の部材である可動吊子2の金属面をそのまま平滑面9とすることができる。
上記のような屋根材取付具Aを用いて断熱屋根として二重折板屋根を形成するにあたっては以下のようにして行う。断熱屋根を形成する上側屋根材30及び下側屋根材31としては、図5に示すような折板屋根材49を用いることができる。この折板屋根材49は塗装鋼板や亜鉛めっき鋼板などの金属板を折り曲げ加工して形成されるものであって、屋根の傾斜方向(流れ方向)に長尺に形成されるものである。また、折板屋根材49は断面略U字状に形成されており、平板状の谷部50と、その両側から斜め上方に向かって突出する山部半体51、51とを備えて形成されている。一方の山部半体51の上部は、谷部50と反対側に向かって突出する頂部片52と、頂部片52の端部から上方に向かって突出する断面略逆U字状の嵌合部53とから構成されている。また、他方の山部半体51の上部は、谷部50と反対側に向かって突出する頂部片52と、頂部片52の端部から上方に向かって突出する断面略逆L字状の被嵌合部54とから構成されている。そして、嵌合部53と被嵌合部54とを嵌合した後に馳締めすることにより、隣接する折板屋根材49、49の山部半体51、51同士を連結し、隣接する折板屋根材49、49を接続することができる。また、連結された山部半体51、51からなる山部55と谷部50とが交互に繰り返した折板屋根となる。
そして、まず、図7に示すような梁や母屋などの屋根下地40の上にタイトフレーム41を溶接等で取り付ける。屋根下地40はH型鋼などで形成することができ、タイトフレーム41は塗装鋼板や亜鉛めっき鋼板などの金属板を折り曲げ成形などして形成することができる。次に、複数枚の折板屋根材49、49…を下側屋根材31として屋根の勾配方向(傾斜方向)と直交する方向に並べながら、上記タイトフレーム41の上側から屋根下地40の上に載置する。また、上記の下側屋根材31は屋根の勾配方向に並ぶ複数本の屋根下地40、40…の間にわたるようにして架設する。
ここで、タイトフレーム41の隣り合う凸部65、65の間に下側屋根材31の谷部50が位置し、タイトフレーム41の凸部65の略半分の外面に沿って山部半体51が位置するようにして各下側屋根材31を配置する。また、タイトフレーム41の凸部65を挟んで隣接する下側屋根材31、31は、上記のように嵌合部53と被嵌合部54とを嵌合した後に馳締めすることにより、山部半体51、51同士を連結して接続して山部55を形成するものであるが、馳締めの際に、タイトフレーム41の凸部65に設けた固定吊子48を嵌合部53と被嵌合部54の間に挟んだ状態で馳締めする。このようにして、固定吊子48及びタイトフレーム41を介して複数の折板屋根材49(下側屋根材31)を屋根下地40に連結して固定することによって、二重折板屋根の下側の折板屋根を形成することができる。
上記のようにして下側の折板屋根を形成した後、図6に示すように、下側の折板屋根の山部55の頂部に屋根材取付具Aの受け部材1を取り付ける。このとき、受け部材1には断熱部材3が取り付けられているが、可動吊子2は取り付けられていない。また、受け部材1は下側の折板屋根の山部55の頂部に形成された馳締め部(嵌合部53と被嵌合部54の馳締め部分)47をサドル半体10、10で挟持して取り付けることができる。すなわち、頂部片52の上にサドル半体10の載置片14を載せながら、馳締め部47の両側にサドル半体10、10を配置すると共に一方のサドル半体10に設けた馳締め係合部15に馳締め部47を差し込んで係合し、馳締め部47の上側においてサドル半体10、10の支持片12、12を貫通するように結合具11を螺合して締め付けることにより、馳締め部47をサドル半体10、10で挟持し、山部55の頂部に受け部材1を取り付けることができる。また、サドル半体10、10の支持片12、12の下部と、結合した嵌合部53及び被嵌合部54とをビスやボルトなどの固定具46で連結して受け部材1を固定することができる。
上記のようにして下側の折板屋根に複数の受け部材1、1…を取り付けた後、下側の折板屋根の上に断熱材56を配設する。断熱材56としてはロックウールやグラスウールなどの無機繊維体あるいはウレタンフォームやフェノールフォームなどの樹脂フォームを用いることができる。断熱材56は下側の折板屋根の上面全面にわたって敷き詰められる。また、下側の折板屋根に取り付けた受け部材1はその保持部13よりも下側の部分が断熱材56で覆われた状態となり、保持部13及び断熱部材3は敷き詰めた断熱材56よりも上側に位置している。
次に、一枚の折板屋根材49を上側屋根材30として断熱材56の上に載置する。このとき、上側屋根材30は下側屋根材31と同様に屋根の傾斜方向(流れ方向)を長尺方向として配置する。従って、上側屋根材30と下側屋根材31とは互いに平行に配置される。また、上側屋根材30の被嵌合部54は下側の折板屋根に取り付けた上記受け部材1の側方に位置し、被嵌合部54の長手方向とガイド溝24の長手方向とガイド片23の長手方向とがほぼ平行な状態となる。
次に、断熱材56に載置した上側屋根材30の被嵌合部54の下側に可動吊子2の係止部19を係止すると共にこの可動吊子2を上側屋根材30に近接して位置する受け部材1の断熱部材3に差し込むことによって、受け部材1と可動吊子2からなる屋根材取付具Aに上側屋根材30を係止する。ここで、可動吊子2の長手方向の一方に形成した脱落防止片21は下側に向かって折り曲げられている。従って、可動吊子2は折り曲げていない脱落防止片21の方から断熱部材3のガイド溝24とガイド片23、23の間に差し込まれ、可動吊子2を断熱部材3に差し込んだ後、折り曲げていない方の脱落防止片21を下方に向かって折り曲げるようにする。尚、図6においては、断熱材56を図示省略している。
次に、上記とは別の他の上側屋根材30をさらに断熱材56の上に載置し、上記可動吊子2に係止した上側屋根材30と隣接させる。そして、上記可動吊子2に係止した上側屋根材30の被嵌合部54及び可動吊子2の突出部18及び係止部19を、新たに載置した上側屋根材30の嵌合部53の内側に収納して嵌合し、この後に嵌合部53と被嵌合部54とを馳締めすることにより、隣接する上側屋根材30、30の山部半体51、51同士を連結して接続する。このとき、可動吊子2の係止部19も馳締めにより折り曲げることができる。尚、上記では馳締めとして角ハゼを例示しているが、丸ハゼであってもよい。
このようにして受け部材1に対する可動吊子2の取り付けと、断熱材56への上側屋根材30の敷設とを交互に行うことによって、複数枚の上側屋根材30、30…が接続された上側の折板屋根を形成することができる。そして、図7に示すように、上側の折板屋根と下側の折板屋根の間は断熱材56が充填された断熱空間32として形成され、断熱性の高い二重折板屋根を形成することができる。また、上側の折板屋根は屋根材取付具Aで下側の折板屋根に連結されて支持されるものである。
図8に他の実施の形態の断熱部材3を示す。この断熱部材3では、ガイド溝24に臨む面に複数の突起25、25…を設けて粗面8が形成されており、その他の構成は上記と同様である。図8(a)に示すように、ガイド溝24に臨む面、すなわち、被保持部22の底面などの内面や一対のガイド片23、23の互いに対向する面には、多数個の突起25が設けられている。突起25としては加工性等を考慮して各種の形状を採用することができ、例えば、図8(b)に示すような直径0.5〜3mmの半球状の突起25、図8(c)に示すような幅1〜5mmの半円筒状又は断面三角状でガイド溝24の長手方向と略平行に一定の長さ20〜40mmを有する突起25、図8(d)に示すような上記と同様の幅の半円筒状又は断面三角状でガイド溝24の長手方向と略平行でガイド溝24の略全長にわたる寸法を有する直線状の突起25などを形成することができる。尚、突起25により不陸が生じないように、可動吊子2と接触する可能性のある面の全面に突起25を形成する加工を施すのが好ましい。また、断熱部材3をプラスチック部品で形成すると、突起25を樹脂成形で一体に作成することができ、断熱部材3を利用にして突起25を容易に形成することができるものである。
そして、この屋根材取付具Aは、ガイド溝24に臨む面に多数個の突起25が形成されており、図9(a)(b)に示すように、この突起25を可動吊子2の表面に点接触あるいは線接触させるものであり、これにより、突起25がない場合に比べて、断熱部材3のガイド溝24に臨む面と可動吊子2の表面との接触面積を少なくして摩擦を小さくすることができる。もちろん、ガイド溝24による可動吊子2のスライド移動のガイドは損なわないようにすることができる。尚、この実施の形態のように突起25を形成する場合、断熱部材3を形成する樹脂としては上記のように骨材入り樹脂を用いてもよいし、骨材の入っていない樹脂を用いてもよい。骨材入り樹脂を用いて断熱部材3を形成した場合は、突起25の表面にさらに骨材による微細な突起が形成されることになり、可動吊子2のスライド移動性能をさらに向上させることができる。
図10(a)(b)に他の実施の形態の断熱部材3を示す。この図に示す断熱部材3には複数個のボール部材26、26…を設けて粗面8が形成されており、その他の構成は上記と同様である。ボール部材26は樹脂製のものを用いることができ、これにより、金属製の可動吊子2に対してメタルタッチとならず、きしみ音の発生を防止することができる。また、ボール部材26は断熱部材3のガイド溝24に臨む面(被保持部22の底面などの内面や一対のガイド片23、23の互いに対向する面)に凹部24aを設け、この凹部24aに回転可能に嵌め込んで設けられている。また、複数個のボール部材26はガイド溝24の長手方向に並べて設けられている。そして、ガイド溝24に臨む面に突出するボール部材26の表面が突起25として形成されるものである。このようにベアリング機構を用いた場合は、ボール部材26を可動吊子2の表面に接触した状態でボール部材26を可動吊子2のスライド移動に伴って回転させることができ、さらに可動吊子2と受け部材1との摩擦を小さくすることができるものである。
上記のように本発明は、突起25を備えることにより、従来のように突起25がない構造に比べて、受け部材1と可動吊子2との摩擦を小さくして移動性を向上させることができ、母屋等の建物構造材のひずみや施工のばらつきなどを吸収して可動吊子2をスムーズにスライド移動させることができるものである。また、受け部材1と可動吊子2との摩擦を小さくするために、潤滑油を塗布する手法も考えられているが、メンテナンス性が低く、熱等により油分が放出されたり、可動吊子2のスライド移動により流れ出したりして持続効果が低く、本発明の方が優れるものである。現実に、長期にわたって使用する屋根で且つ二重折板屋根の場合、メンテナンスがほとんど不可能であり、本発明によればメンテナンスフリーが可能であり、持続効果も期待することができる。
尚、上記では受け部材1の断熱部材3に粗面8を設け、可動吊子2の挟着片16や底部76に平滑面9を設けた場合について説明したが、これとは逆に、可動吊子2の挟着片16の表面や底部76の表面(下面)を粗面8として形成し、受け部材1の断熱部材3のガイド溝24に臨む面を平滑面9として形成してもよい。
(a)本発明の実施の形態の一例を示す斜視図、(b)は一部の断面図である。 (a)は同上の可動吊子を示す斜視図、(b)は同上の吊子本体を示す斜視図である。 (a)(b)は同上のサドルを示す分解斜視図である。 同上の断熱部材を示す断面図である。 同上の折板屋根材を示す斜視図である。 同上の吊子を用いた二重折板屋根の施工途中を示す斜視図である。 同上の吊子を用いた二重折板屋根を示す一部の断面図である。 (a)は同上の他の断熱部材を示す断面、(b)(c)(d)は同上の断熱部材を示す断面図である。 (a)本発明の他の実施の形態の一例を示す斜視図、(b)は一部の断面図である。 (a)は同上のさらに他の実施の形態に用いる断熱部材を示す断面図、(b)は同上の他の実施の形態に用いる断熱部材の一部を示す断面図である。 従来例を示す一部の断面図である。
符号の説明
A 屋根材取付具
1 受け部材
2 可動吊子
3 断熱部材
8 粗面
9 平滑面
24 ガイド溝
25 突起
26 ボール部材
49 折板屋根材

Claims (6)

  1. 折板屋根材に連結される可動吊子と、可動吊子を保持するための受け部材とからなり、受け部材に設けたガイド溝に可動吊子を差し込んで可動吊子を受け部材に挿着することによって、可動吊子をガイド溝に沿ってスライド移動自在に形成した屋根材取付具において、受け部材のガイド溝に臨む面と可動吊子の表面との一方に粗面を、他方に平滑面をそれぞれ形成し、粗面と平滑面とを接触させて成ることを特徴とする屋根材取付具。
  2. 骨材を配合することにより上記粗面を形成して成ることを特徴とする請求項1に記載の屋根材取付具。
  3. 上記骨材がガラス繊維であることを特徴とする請求項2に記載の屋根材取付具。
  4. 複数の突起を設けることにより上記粗面を形成して成ることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の屋根材取付具。
  5. 上記突起を成形により形成して成ることを特徴とする請求項4に記載の屋根材取付具。
  6. 上記突起を回転可能なボール部材で形成して成ることを特徴とする請求項4に記載の屋根材取付具。
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