JP2010083960A - コーティング用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物及びフィルム基材 - Google Patents
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Abstract
【課題】フィルム基材等の薄膜のプラスチック基材への塗工した際にも硬度が得られ、硬化の際も低収縮でフィルムの反り(カール)が少なく、且つ、透明性に優れる硬化塗膜が得られるコーティング用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物及び硬度が高く、カールが少なく、且つ、透明性に優れる硬化塗膜を有するフィルム基材を提供すること。
【解決手段】水酸基と(メタ)アクリロイル基を有する単量体を重合して得られるアクリル系重合体(a1)と、一つのイソシアネートと(メタ)アクリロイル基を有する単量体(a2)とを反応させて得られる、(メタ)アクリロイル基当量が150〜600g/eqであるアクリル系重合体(A)を含有するコーティング用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物、該組成物を硬化させて得られる硬化層を有するフィルム基材。
【選択図】なし
【解決手段】水酸基と(メタ)アクリロイル基を有する単量体を重合して得られるアクリル系重合体(a1)と、一つのイソシアネートと(メタ)アクリロイル基を有する単量体(a2)とを反応させて得られる、(メタ)アクリロイル基当量が150〜600g/eqであるアクリル系重合体(A)を含有するコーティング用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物、該組成物を硬化させて得られる硬化層を有するフィルム基材。
【選択図】なし
Description
本発明は、特に、フィルム基材等の薄膜のプラスチック基材への塗工した際にも硬度が得られ、硬化の際も低収縮でフィルムの反り(カール)が少なく、且つ、透明性に優れる硬化塗膜が得られるコーティング用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物、及び該組成物を硬化させた硬化層を有するフィルム基材に関する。
ポリエチレンテレフタレート樹脂(PET)、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、アセチル化セルロース樹脂などを用いて製造されるプラスチックフィルムは、工業用途で多用されている。これらフィルムは、例えば、フラットパネルディスプレイの内部に組み込まれる偏光板保護フィルムとして利用されるが、これらのフィルムには、高い耐擦傷性が求められている。
耐擦傷性を高める方法としては、種々の方法が検討されているが、有機溶剤を使用しない等の環境上の優位性の点から、近年、フィルム上に架橋密度の高い多官能アクリレートを主体とした活性エネルギー線硬化型樹脂組成物を塗布し、紫外線(UV)や電子線(EB)等の活性エネルギー線で硬化させハードコート層を形成する方法が実施されるようになってきている。
このハードコート層に要求される耐擦傷性としては、例えば、偏光板保護フィルムとして80μm厚TACフィルムを基材とする場合、該フィルム上で鉛筆硬度4Hレベルの高硬度が要求される。
しかしながら、前記活性エネルギー線硬化型樹脂組成物は硬化反応の際に体積収縮が生じ、その結果、フィルムがカールする場合がある。フィルムが薄いほどカールが起こり易いが、近年、例えば、フラットパネルディスプレイの薄型化に伴い、偏光板保護フィルムもより薄いもの、例えば、40μm厚のものを用いる動きがあるなど、カールし易い膜厚のフィルムを用いるようになってきている。従って、硬度が高く、且つ、よりカールしにくい硬化塗膜が得られる活性エネルギー線硬化型樹脂組成物が要求されてきている。
硬度が高く、カールしにくい活性エネルギー線硬化型樹脂組成物としては、例えば、エポキシ当量が120〜500g/eq、重量平均分子量が5,000〜100,000およびガラス転移温度が30℃以上のエポキシ基含有(メタ)アクリル重合体にα,β−不飽和モノカルボン酸を付加反応させてなる(メタ)アクリル当量が200〜600g/eqである反応性ポリマー(A)を含有する組成物が開示されている(例えば、特許文献1参照)。しかしながら、該反応性ポリマーはエポキシ基含有(メタ)アクリル重合体とα,β−不飽和モノカルボン酸との反応により生成した2級水酸基を有し、他の重合性単量体との相溶性が悪い場合が有る。その為、該反応性ポリマーと他の重合性単量体とを混合して組成物の硬化塗膜は濁りが生じやすい。
また、側鎖にフッ素化アルキル基と活性水素基とを有する(メタ)アクリル系重合体とイソシアネート基含有(メタ)アクリル単量体とを反応させて得られる重合型界面活性剤を含有するコーティング用硬化性組成物が開示されている(例えば、特許文献2参照)。しかしながら、特許文献2は耐候性、耐薬品性、低屈折率性、低誘電率性、塗布性に優れる樹脂組成物の提供を目的としたものである為、重合型界面活性剤中の(メタ)アクリロイル基の含有量が、例えば、700〜1,300g/eq程度と少ない。その為、この重合型界面活性剤をハードコート剤として用いても、得られる塗膜は硬度が十分でない。
本発明の課題は、フィルム基材等の薄膜のプラスチック基材への塗工した際にも硬度が得られ、硬化の際も低収縮でフィルムの反り(カール)が少なく、且つ、透明性に優れる硬化塗膜が得られるコーティング用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物及び硬度が高く、カールが少なく、且つ、透明性に優れる硬化塗膜を有するフィルム基材を提供することにある。
本発明者らは、上記の課題を解決するため、鋭意検討した結果、特許文献2で開示されている、活性水素基とを有する(メタ)アクリル系重合体とイソシアネート基含有(メタ)アクリル単量体とを反応させて得られる重合体において、(メタ)アクリロイル基当量が150〜600g/eqであるアクリル系重合体を選択することにより硬度が高く、また、カールしにくい硬化塗膜が得られる事、該重合体はウレタン結合を有し、その為、他の重合性単量体、特に他のウレタン(メタ)アクリレートとは、ウレタン結合同士の水素結合により相溶性が好ましく、得られる硬化塗膜も透明性に優れる事等を見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、水酸基と(メタ)アクリロイル基を有する単量体を重合して得られるアクリル系重合体(a1)と、一つのイソシアネートと(メタ)アクリロイル基を有する単量体(a2)とを反応させて得られる、(メタ)アクリロイル基当量が150〜600g/eqであるアクリル系重合体(A)を含有することを特徴とするコーティング用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物を提供するものである。
また、本発明は、前記コーティング用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物を硬化させて得られる硬化層を有することを特徴とするフィルム基材を提供するものである。
本発明のコーティング用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物は硬度が高く、また、硬化収縮も少ないことからカールしにくい硬化物が得られる。従って、フィルム基材の保護層を形成させるための組成物として特に好適に用いることができる。
本発明で用いる重合体(A)は、水酸基と(メタ)アクリロイル基を有する単量体を重合して得られるアクリル系重合体(a1)と、一つのイソシアネートと(メタ)アクリロイル基を有する単量体(a2)とを反応させて得られ、(メタ)アクリロイル基当量が150〜600g/eqである。(メタ)アクリロイル基当量を150〜600g/eqとすることにより、硬度が高く、且つ、硬化収縮の少ない硬化塗膜が得られる。(メタ)アクリロイル基当量としては150〜400g/eqが好ましく150〜300g/eqがより好ましい。
また、本発明で用いるアクリル系重合体(a1)は、水酸基と(メタ)アクリロイル基を有する単量体を重合して得られる重合体である。重合の際は、本発明の効果を損なわない範囲で水酸基を有さない他の(メタ)アクリロイル基を有する単量体を併用して得ても良い。他の(メタ)アクリロイル基を有する単量体を併用する場合の、水酸基と(メタ)アクリロイル基を有する単量体の使用量としては、水酸基と(メタ)アクリロイル基を有する単量体と他の単量体の合計100重量部中50〜100重量部が好ましく、80〜100重量部がより好ましい。
アクリル系重合体(a1)の調製に用いる水酸基と(メタ)アクリロイル基とを有する単量体としては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート〔(メタ)アクリル酸ヒドロキエチル〕、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート〔(メタ)アクリル酸ヒドロキシプロピル〕、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、前記各アクリレートのカプロラクトンまたは酸化アルキレン付加物、グリセリンモノ(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレート、グリシジルメタクリレート−アクリル酸付加物、トリメチロールプロパンモノ(メタ)アクリレート、トリメチロールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリルレート、トリメチロールプロパン−酸化アルキレン付加物−ジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。中でも(メタ)アクリル酸ヒドロキエチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシプロピルが好ましい。
必要に応じて用いることができる、水酸基と(メタ)アクリロイル基を有する単量体以外のその他の単量体としては、例えば、例えば、(1)(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸ヘプシル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸ノニル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸テトラデシル、(メタ)アクリル酸ヘキサデシル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸オクタデシル、(メタ)アクリル酸ドコシル等の炭素数1〜22のアルキル基を持つ(メタ)アクリル酸エステル類;
(2)(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸イソボロニル、(メタ)アクリル酸ジシクロペンタニル、(メタ)アクリル酸ジシクロペンテニルオキシエチル等の脂環式のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステル類;
(3)(メタ)アクリル酸ベンゾイルオキシエチル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸フェニルエチル、(メタ)アクリル酸フェノキシエチル、(メタ)アクリル酸フェノキシジエチレングリコール、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル等の芳香環を有する(メタ)アクリル酸エステル類;
(4)フマル酸ジメチル、フマル酸ジエチル、フマル酸ジブチル、イタコン酸ジメチル、イタコン酸ジブチル、フマル酸メチルエチル、フマル酸メチルブチル、イタコン酸メチルエチルなどの不飽和ジカルボン酸エステル類;
(5)スチレン、α−メチルスチレン、クロロスチレンなどのスチレン誘導体類;
(6)ブタジエン、イソプレン、ピペリレン、ジメチルブタジエンなどのジエン系化合物類;
(7)塩化ビニル、臭化ビニルなどのハロゲン化ビニルやハロゲン化ビニリデン類;
(8)メチルビニルケトン、ブチルビニルケトンなどの不飽和ケトン類;
(9)酢酸ビニル、酪酸ビニルなどのビニルエステル類;
(10)メチルビニルエーテル、ブチルビニルエーテルなどのビニルエーテル類;
(11)アクリロニトリル、メタクリロニトリル、シアン化ビニリデンなどのシアン化ビニル類;
(12)アクリルアミドやそのアルキド置換アミド類;
(13)N−フェニルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミドなどのN−置換マレイミド類;
(14)フッ化ビニル、フッ化ビニリデン、トリフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレン、ブロモトリフルオロエチレン、ペンタフルオロプロピレンもしくはヘキサフルオロプロピレンの如きフッ素含有α−オレフィン類;またはトリフルオロメチルトリフルオロビニルエーテル、ペンタフルオロエチルトリフルオロビニルエーテルもしくはヘプタフルオロプロピルトリフルオロビニルエーテルの如き(パー)フルオロアルキル基の炭素数が1から18なる(パー)フルオロアルキル・パーフルオロビニルエーテル類;2,2,2−トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、2,2,3,3−テトラフルオロプロピル(メタ)アクリレート、1H,1H,5H−オクタフルオロペンチル(メタ)アクリレート、1H,1H,2H,2H−ヘプタデカフルオロデシル(メタ)アクリレートもしくはパーフルオロエチルオキシエチル(メタ)アクリレートの如き(パー)フルオロアルキル基の炭素数が1から18なる(パー)フルオロアルキル(メタ)アクリレート類等のフッ素含有エチレン性不飽和単量体類;
(15)γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン等のシリル基含有(メタ)アクリレート類;
(16)N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレートもしくはN,N−ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリレート等のN,N−ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
これらの他の重合性不飽和単量体は、単独で用いても良いし、2種以上を併用しても良い。
また、他の重合性単量体として不飽和二重結合及びエポキシ基を有する重合性単量体や不飽和二重結合及びカルボキシル基を有する重合性単量体も本発明の効果を損なわない限り使用する事ができる。
前記不飽和二重結合及びエポキシ基を有する重合性単量体しては、例えば、(メタ)アクリル酸グリシジル、α−エチル(メタ)アクリル酸グリシジル、α−n−プロピル(メタ)アクリル酸グリシジル、α−n−ブチル(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸−3,4−エポキシブチル、(メタ)アクリル酸−4,5−エポキシペンチル、(メタ)アクリル酸−6,7−エポキシペンチル、α−エチル(メタ)アクリル酸−6,7−エポキシペンチル、βーメチルグリシジル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸−3,4−エポキシシクロヘキシル、ラクトン変性(メタ)アクリル酸−3,4−エポキシシクロヘキシル、ビニルシクロヘキセンオキシド等が挙げられる。これらは単独で用いても良いし、2種以上を併用しても良い。
前記不飽和二重結合及びカルボキシル基を有する重合性単量体としては、例えば、(メタ)アクリル酸;β−カルボキシエチル(メタ)アクリレート、2ーアクリロイルオキシエチルコハク酸、2ーアクリロイルオキシエチルフタル酸、2ーアクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタル酸及びこれらのラクトン変性物等エステル結合を有する不飽和モノカルボン酸;マレイン酸等が挙げられる。これらは単独で用いても良いし、2種以上を併用しても良い。
本発明で用いるアクリル系重合体(a1)は、例えば、水酸基と(メタ)アクリロイル基を有する単量体を重合させて得られる。具体的には、例えば、触媒(重合開始剤)の存在下に、付加重合により製造することができ、ランダム共重合体、ブロック共重合体、グラフト共重合体等のいずれでもよい。また共重合方法も塊状重合法、溶液重合法、懸濁重合法、乳化重合法等の公知の重合方法が使用できる。反応温度としては、通常60〜150である。反応時間は通常6〜24時間である。
ここで、溶液重合等に用いることができる溶媒として代表的なものを挙げれば、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチル−n−プロピルケトン、メチルイソプロピルケトン、メチル−n−ブチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチル−n−アミルケトン、メチル−n−ヘキシルケトン、ジエチルケトン、エチル−n−ブチルケトン、ジ−n−プロピルケトン、ジイソブチルケトン、シクロヘキサノン、ホロン等のケトン系溶媒;
エチルエーテル、イソプロピルエーテル、n−ブチルエーテル、ジイソアミルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコール、ジオキサン、テトラヒドロフラン等のエーテル系溶媒;
ギ酸エチル、ギ酸プロピル、ギ酸−n−ブチル、酢酸エチル、酢酸−n−プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸−nーブチル、酢酸−n−アミル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチル−3−エトキシプロピオネート等のエステル系溶媒;
トルエン、キシレン、ソルベッソ100、ソルベッソ150、スワゾール1800、スワゾール310、アイソパーE、アイソパーG、エクソンナフサ5号、エクソンナフサ6号等の炭化水素系溶媒等が挙げられる。
前記触媒としては、ラジカル重合開始剤として一般的に知られるものが使用でき、例えば2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス−(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)等のアゾ化合物;ベンゾイルペルオキシド、ラウロイルペルオキシド、t−ブチルペルオキシピバレート、1,1’−ビス−(t−ブチルペルオキシ)シクロヘキサン、t−アミルペルオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ヘキシルペルオキシ−2−エチルヘキサノエート等の有機過酸化物および過酸化水素等が挙げられる。
触媒として過酸化物を用いる場合には、過酸化物を還元剤とともに用いてレドックス型開始剤としてもよい。
本発明で用いるアクリル系重合体(A)は、前記アクリル系重合体(a1)と、一つのイソシアネートと(メタ)アクリロイル基を有する単量体(a2)とを反応させて得られる。単量体(a2)としては、例えば、一つのイソシアネートと一つの(メタ)アクリロイル基を有する単量体、一つのイソシアネートと二つの(メタ)アクリロイル基を有する単量体、一つのイソシアネートと三つの(メタ)アクリロイル基を有する単量体、一つのイソシアネートと四つの(メタ)アクリロイル基を有する単量体、一つのイソシアネートと五つの(メタ)アクリロイル基を有する単量体等が挙げられる。このような単量体としては、例えば、下記一般式1で表される化合物を好ましく例示することができる。
一般式(1)中、R1は水素原子又はメチル基である。R2は炭素原子数2から4のアルキレン基である。nは1〜5の整数を表す。具体的には、例えば、カレンズAOI、カレンズMOI、カレンズBEI(商品名、昭和電工(株)製)の他、ジイソシアネート化合物とヒドロキシアクリレートとの反応付加物等が例示できる。ここで、ジイソシアネート化合物としては、公知のものを特に限定されず使用することができ、例えば、トリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート等が挙げられる。ヒドロキシアクリレートとしては、水酸基および(メタ)アクリル基を有する化合物であれば特に限定されず、公知のものを使用することができるが、例えば、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレート、グリセリンジアクリレート、トリメチロールプロパンジアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート等が挙げられる。中でも、架橋密度を高めることが出来る点で、カレンズBEIの如く一分子中に2個以上の(メタ)アクリロイル基を持つものが好ましい。
前記アクリル系重合体(a1)と単量体(a2)とを反応させる方法は、特に限定されず、公知の方法を採用することができる。具体的には、例えば、アクリル系重合体(a1)に単量体(a2)を滴下しながら加え、50〜120℃、より好ましくは、60〜90℃に加熱し反応させれば良い。なお、重合体(a1)と重合体(a2)の使用量は特に限定されないが、通常、重合体(a1)の水酸基(モル):重合体(a2)のイソシアネート基(モル)=1:1.0〜1:2.0であり、好ましくは、1:1.0〜1:1.6である。使用量を当該範囲にすることで、組成物の安定性を高めることができる。
更に、本発明のコーティング用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物にはコロイダルシリカ(B)を含有させるのが好ましい。コロイダルシリカ(B)は、硬化塗膜の硬度を向上させ、耐擦り傷性を著しく改善する。コロイダルシリカ(B)の平均粒径(一次粒子径)としては硬度に対する効果と塗膜の透明性の観点から1〜100nmが好ましく、10〜50nmがより好ましい
また、本発明のコーティング用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物中のコロイダルシリカ(B)の含有率としては、硬度に対する効果と硬化性の観点から、該組成分中の塗膜形成成分の重量を基準として15〜60重量%が好ましく、20〜50重量%がより好ましい。また、本発明のコロイダルシリカ(B)としては、表面修飾によりその表面に二重結合等の機能性基を導入したものも用いることが出来る。
本発明のコーティングコーティング用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物は、前記アクリル系重合体(A)を含有し、好ましくは更にコロイダルシリカ(B)を含有するものであるが、更に、本発明の効果を損なわない範囲で種々の化合物を添加することができる。これらの化合物としては、例えば、前記重合体(A)以外の重合性不飽和二重結合を有する単量体、紫外線吸収剤、酸化防止剤、シリコン系添加剤、フッ素系添加剤、レオロジーコントロール剤、脱泡剤、離型剤、シランカップリング剤、帯電防止剤、防曇剤、着色剤等が挙げられる。
前記重合体(A)以外の重合性不飽和二重結合を有する単量体としては、例えば、芳香環を有する重合性単量体、環状脂肪族構造を有する重合性単量体、複素環構造を有する重合性単量体、スチレン系化合物、直鎖状脂肪族構造を有する重合性単量体等が挙げられる。
前記芳香環を有する重合性単量体としては、例えば、芳香環を有する(メタ)アクリル酸エステル類等が挙げられる。芳香環を有する(メタ)アクリル酸エステル類としては、例えば、ベンゾイルオキシエチル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、フェニルエチル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、2−フェニル−2−(4−アクリロイルオキシフェニル)プロパン、2−フェニル−2−(4−アクリロイルオキシアルコキシフェニル)プロパン、2,4,6−トリクロロフェニル(メタ)アクリレート、2,4,6−トリブロモフェニル(メタ)アクリレート、2,4,6−トリクロロベンジル(メタ)アクリレート、2,4,6−トリブロモベンジル(メタ)アクリレート、2,4,6−トリクロロフェノキシエチル(メタ)アクリレート、2,4,6−トリブロモフェノキシエチル(メタ)アクリレート、o−フェニルフェノール(ポリ)エトキシ(メタ)アクリレート、p−フェニルフェノール(ポリ)エトキシ(メタ)アクリレート;
ビスフェノールAのアルキレンオキシド付加物構造を含む単量体、具体的には、例えば、下記一般式(1)で表される2官能(メタ)アクリレート
ビスフェノールFのエチレンオキシド付加物、ビスフェノールFのプロピレンオキシド付加物、ハロゲン化ビスフェノールFのエチレンオキシド付加物、ハロゲン化ビスフェノールFのプロピレンオキシド付加物等のビスフェノールFのアルキレンオキサイド付加物に(メタ)アクリル酸がエステル結合したビスフェノールFのアルキレンオキサイド付加物構造を有する単量体;
ビスフェノールSのエチレンオキシド付加物、ビスフェノールSのプロピレンオキシド付加物、ハロゲン化ビスフェノールSのエチレンオキシド付加物、ハロゲン化ビスフェノールSのプロピレンオキシド付加物等のビスフェノールSのアルキレンオキサイド付加物に(メタ)アクリル酸がエステル結合したビスフェノールSのアルキレンオキサイド付加物構造を有する単量体;
2,2′−ジ(ヒドロキシプロポキシフェニル)プロパン及びそれらのハロゲン化物、2,2′−ジ(ヒドロキシエトキシフェニル)プロパン及びそれらのハロゲン化物に(メタ)アクリル酸がエステル結合した化合物;
ビス[4−(メタ)アクリロイルオキシフェニル]−スルフィド、ビス[4−(メタ)アクリロイルオキシエトキシフェニル]−スルフィド、ビス[4−(メタ)アクリロイルオキシペンタエトキシフェニル]−スルフィド、ビス[4−(メタ)アクリロイルオキシエトキシ−3−フェニルフェニル]−スルフィド、ビス[4−(メタ)アクリロイルオキシエトキシ−3,5−ジメチルフェニル]−スルフィド、ビス(4−(メタ)アクリロイルオキシエトキシフェニル)スルフォン;
ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、一部ハロゲン置換されたビスフェノールA型エポキシ樹脂、一部ハロゲン置換されたビスフェノールF型エポキシ樹脂、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂、及びそれらの混合物からなる群から選ばれる1種以上のエポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸との反応で得られるビスフェノール型のエポキシ(メタ)アクリレートやフェノールノボラック型のエポキシ(メタ)アクリレート、クレゾールノボラック型のエポキシ(メタ)アクリレート、ナフタレン骨格のエポキシ(メタ)アクリレートまたはこれらの混合物;
ポリオールと環状構造を有する有機ポリイソシアネートと水酸基含有(メタ)アクリレートの反応により得られるウレタン(メタ)アクリレート、環状構造を有するジオールと有機ポリイソシアネートと水酸基含有(メタ)アクリレートの反応により得られるウレタン(メタ)アクリレート、環状構造を有する有機ポリイソシアネートと水酸基含有(メタ)アクリレートの反応により得られるウレタン(メタ)アクリレート等が挙げられる。
前記環状脂肪族構造を有する重合性単量体としては、例えば、環状脂肪族を有する(メタ)アクリル酸エステル類等が挙げられる。環状脂肪族を有する(メタ)アクリル酸エステル類としては、例えば、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボロニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、グリシジルシクロカーボネート(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメチロールジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
前記スチレン系化合物としては、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、クロロスチレン等が挙げられる。
前記複素環系化合物としては、例えば、N−ビニルピロリドン、N−ビニルカプロラクトン、アクリロイルホルモリン;
トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、トリス(ヒドロキシプロピル)イソシアヌレート、およびそれらに1〜20モルのアルキレンオキサイドあるいはεカプロラクトンを開環付加させた水酸基含有化合物などの水酸基を有する化合物に(メタ)アクリル酸がエステル結合したイソシアヌル酸構造を有する化合物等が挙げられる。
直鎖状脂肪族構造を有する重合性単量体としては、例えば、アルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステル類等が挙げられる。アルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステル類としては、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸ヘプシル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸ノニル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸テトラデシル、(メタ)アクリル酸ヘキサデシル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸オクタデシル、(メタ)アクリル酸ドコシル等の炭素数1〜22のアルキル基を持つ(メタ)アクリル酸エステル類;(メタ)アクリル酸ヒドロキエチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸グリセロール、ラクトン変性(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸ポリエチレングリコール、(メタ)アクリル酸ポリプロピレングリコール等のヒドロキシアルキル基を有するアクリル酸エステル類等が挙げられる。
また、以下の重合性単量体も本発明で用いる重合性不飽和二重結合を有する単量体として例示する事ができる。例えば、(メタ)アクリル酸グリシジル、α−エチル(メタ)アクリル酸グリシジル、α−n−プロピル(メタ)アクリル酸グリシジル、α−n−ブチル(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸−3,4−エポキシブチル、(メタ)アクリル酸−4,5−エポキシペンチル、(メタ)アクリル酸−6,7−エポキシペンチル、α−エチル(メタ)アクリル酸−6,7−エポキシペンチル、βーメチルグリシジル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸−3,4−エポキシシクロヘキシル、ラクトン変性(メタ)アクリル酸−3,4−エポキシシクロヘキシル、ビニルシクロヘキセンオキシド等の重合性不飽和二重結合及びエポキシ基を有する重合性単量体;
(メタ)アクリル酸;β−カルボキシエチル(メタ)アクリレート、2ーアクリロイルオキシエチルコハク酸、2ーアクリロイルオキシエチルフタル酸、2ーアクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタル酸及びこれらのラクトン変性物等エステル結合を有する不飽和モノカルボン酸;マレイン酸等の重合性不飽和二重結合及びカルボキシル基を有する重合性単量体;
フマル酸ジメチル、フマル酸ジエチル、フマル酸ジブチル、イタコン酸ジメチル、イタコン酸ジブチル、フマル酸メチルエチル、フマル酸メチルブチル、イタコン酸メチルエチルなどの不飽和ジカルボン酸エステル類;
スチレン、α−メチルスチレン、クロロスチレンなどのスチレン誘導体類;ブタジエン、イソプレン、ピペリレン、ジメチルブタジエンなどのジエン系化合物類;塩化ビニル、臭化ビニルなどのハロゲン化ビニルやハロゲン化ビニリデン類;メチルビニルケトン、ブチルビニルケトンなどの不飽和ケトン類;酢酸ビニル、酪酸ビニルなどのビニルエステル類;メチルビニルエーテル、ブチルビニルエーテルなどのビニルエーテル類;アクリロニトリル、メタクリロニトリル、シアン化ビニリデンなどのシアン化ビニル類;アクリルアミドやそのアルキド置換アミド類;N−フェニルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミドなどのN−置換マレイミド類;
フッ化ビニル、フッ化ビニリデン、トリフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレン、ブロモトリフルオロエチレン、ペンタフルオロプロピレンもしくはヘキサフルオロプロピレンの如きフッ素含有α−オレフィン類;またはトリフルオロメチルトリフルオロビニルエーテル、ペンタフルオロエチルトリフルオロビニルエーテルもしくはヘプタフルオロプロピルトリフルオロビニルエーテルの如き(パー)フルオロアルキル基の炭素数が1から18なる(パー)フルオロアルキル・パーフルオロビニルエーテル類;2,2,2−トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、2,2,3,3−テトラフルオロプロピル(メタ)アクリレート、1H,1H,5H−オクタフルオロペンチル(メタ)アクリレート、1H,1H,2H,2H−ヘプタデカフルオロデシル(メタ)アクリレートもしくはパーフルオロエチルオキシエチル(メタ)アクリレートの如き(パー)フルオロアルキル基の炭素数が1から18なる(パー)フルオロアルキル(メタ)アクリレート類等のフッ素含有エチレン性不飽和単量体類;
γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン等のシリル基含有(メタ)アクリレート類;N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレートもしくはN,N−ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリレート等のN,N−ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート;
(メタ)アクリル酸フォスフォエチル、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレートもしくはN,N−ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、ジ[(メタ)アクリロイルオキシエチル]フォスフェート、トリ[(メタ)アクリロイルオキシエチル]フォスフェート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート;ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、
ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサメチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールにカプロラクトン付加した化合物のジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールアジペートジ(メタ)アクリレート、
トリメチロールプロパン、ジトリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、テトラメチロールメタン、およびそれらに1〜20モルのアルキレンオキサイドを付加させた水酸基含有化合物などの水酸基を3つ以上有する化合物に(メタ)アクリル酸が3分子以上エステル結合した化合物等が挙げられる。
前記重合体(A)以外の重合性不飽和二重結合を有する単量体を使用する場合、その使用量としては、塗膜形成成分の重量を基準として0〜80重量%が好ましい。
前記紫外線吸収剤としては、例えば、2−[4−{(2−ヒドロキシ−3−ドデシルオキシプロピル)オキシ}−2−ヒドロキシフェニル]−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−[4−{(2−ヒドロキシ−3−トリデシルオキシプロピル)オキシ}−2−ヒドロキシフェニル]−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン等のトリアジン誘導体、2−(2′−キサンテンカルボキシ−5′−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2′−o−ニトロベンジロキシ−5′−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−キサンテンカルボキシ−4−ドデシロキシベンゾフェノン、2−o−ニトロベンジロキシ−4−ドデシロキシベンゾフェノン等が挙げられる。
前記酸化防止剤としては、例えば、ヒンダードフェノール系酸化防止剤、ヒンダードアミン系酸化防止剤、有機硫黄系酸化防止剤、リン酸エステル系酸化防止剤等が挙げられる。
前記シリコン系添加剤としては、例えば、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、環状ジメチルポリシロキサン、メチルハイドロゲンポリシロキサン、ポリエーテル変性ジメチルポリシロキサン共重合体、ポリエステル変性ジメチルポリシロキサン共重合体、フッ素変性ジメチルポリシロキサン共重合体、アミノ変性ジメチルポリシロキサン共重合体など如きアルキル基やフェニル基を有するポリオルガノシロキサン類が挙げられる。
上記した如き種々の添加剤の使用量としては、その効果を十分発揮し、また紫外線硬化を阻害しない範囲であることから、該注型重合用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物100重量部に対し、それぞれ0.01〜10重量部の範囲であることが好ましい。
本発明のコーティング用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物に加えることができる光重合開始剤(C)としては、例えば、ベンゾフェノン、3,3′−ジメチル−4−メトキシベンゾフェノン、4,4′−ビスジメチルアミノベンゾフェノン、4,4′−ビスジエチルアミノベンゾフェノン、4,4′−ジクロロベンゾフェノン、ミヒラーズケトン、3,3′,4,4′-テトラ(t-ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノンなどのベンゾフェノン類;
キサントン、チオキサントン、2−メチルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントンなどのキサントン、チオキサントン類;ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテルなどのアシロインエーテル類;
ベンジル、ジアセチルなどのα-ジケトン類;テトラメチルチウラムジスルフィド、p−トリルジスルフィドなどのスルフィド類;4−ジメチルアミノ安息香酸、4−ジメチルアミノ安息香酸エチルなどの安息香酸類;
3,3′-カルボニル-ビス(7-ジエチルアミノ)クマリン、1−ヒドロキシシクロへキシルフェニルケトン、2,2′−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、2−メチル−1−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モルフオリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタン−1−オン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキシド、1−〔4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル〕−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、1−(4−ドデシルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、4−ベンゾイル−4′−メチルジメチルスルフィド、2,2′−ジエトキシアセトフェノン、ベンジルジメチルケタ−ル、ベンジル−β−メトキシエチルアセタール、o−ベンゾイル安息香酸メチル、ビス(4−ジメチルアミノフェニル)ケトン、p−ジメチルアミノアセトフェノン、α,α−ジクロロ−4−フェノキシアセトフェノン、ペンチル−4−ジメチルアミノベンゾエート、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾリルニ量体、2,4−ビス−トリクロロメチル−6−[ジ−(エトキシカルボニルメチル)アミノ]フェニル−S−トリアジン、2,4−ビス−トリクロロメチル−6−(4−エトキシ)フェニル−S−トリアジン、2,4−ビス−トリクロロメチル−6−(3−ブロモ−4−エトキシ)フェニル−S−トリアジンアントラキノン、2−t−ブチルアントラキノン、2−アミルアントラキノン、β−クロルアントラキノン等が挙げられる。
前記光重合開始剤は、単独あるいは2種以上を組み合わせて用いることもできる。その使用量は特に制限はないが、感度を良好に保ち、結晶の析出、塗膜物性の劣化等防止するため、本発明のコーティング用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物100重量部に対して0.05〜20重量部用いることが好ましく、なかでも0.1〜10重量部が特に好ましい。
前記光重合開始剤としては、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−〔4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル〕−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、チオキサントン及びチオキサントン誘導体、2,2′−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキシド、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノ−1−プロパノン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタン−1−オンの群から選ばれる1種または2種類以上の混合系が、硬化性が高いコーティング用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物が得られるため特に好ましい。
前記光重合開始剤の市販品としては、例えば、Irgacure−184、同149、同261、同369、同500、同651、同754、同784、同819、同907、同1116、同1664、同1700、同1800、同1850、同2959、同4043、Darocur−1173(チバスペシャルティーケミカルズ社製)、ルシリンTPO(BASFF社製)、KAYACURE−DETX、同MBP、同DMBI、同EPA、同OA〔日本化薬(株)製〕、VICURE−10、同55(STAUFFER Co.LTD製)、TRIGONALP1(AKZO Co.LTD製)、SANDORY 1000(SANDOZ Co.LTD製)、DEAP(APJOHN Co.LTD製)、QUANTACURE−PDO、同ITX、同EPD(WARD BLEKINSOP Co.LTD製)等が挙げられる。
さらに、本発明のコーティング用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物では、前記光重合開始剤に種々の光増感剤を併用することができる。光増感剤としては、例えば、アミン類、尿素類、含硫黄化合物、含燐化合物、含塩素化合物またはニトリル類もしくはその他の含窒素化合物等が挙げられる。
更に本発明のコーティング用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物は、粘度や基板への接着性改良等を目的として、前記重合体(A)以外のその他の樹脂を併用することができる。
前記その他の樹脂としては、例えば、メチルメタクリレート樹脂、メチルメタクリレート系共重合物等のアクリル樹脂;ポリスチレン、メチルメタクリレート−スチレン系共重合物;ポリエステル樹脂;ポリウレタン樹脂;ポリブタジエンやブタジエン−アクリロニトリル系共重合物などのポリブタジエン樹脂;ビスフェノール型エポキシ樹脂、フェノキシ樹脂やノボラック型エポキシ樹脂などのエポキシ樹脂等が挙げられる。
本発明のフィルム基材は、本発明のコーティング用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物を硬化させて得られる硬化層を有することを特徴とする。具体的には、各種フィルム基材に公知の方法でコーティング用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物を塗布、乾燥後、活性エネルギー線を照射することにより硬化させて得られるものである。
コーティング用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物の塗布量としては、例えば、各種フィルム基材上に、乾燥後の重量が0.1〜30g/m2、好ましくは1〜20g/m2になるように塗布するのが好ましい。
本発明のコーティング用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物を塗布するフィルム基材としては、各種公知の基材にもちいることができる。具体的には、例えば、プラスチック(ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン、ポリエステル、ポリオレフィン、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、トリアセチルセルロース樹脂、ABS樹脂、AS樹脂、ノルボルネン系樹脂等)等が挙げられる。
本発明のコーティング用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物の塗布方法としては、特に限定されず公知の方法を採用することができ、例えばバーコーター塗工、メイヤーバー塗工、エアナイフ塗工、グラビア塗工、リバースグラビア塗工、オフセット印刷、フレキソ印刷、スクリーン印刷法等が挙げられる。
照射する活性エネルギー線としては、例えば、紫外線や電子線が挙げられる。紫外線により硬化させる場合、光源としてキセノンランプ、高圧水銀灯、メタルハライドランプを有する紫外線照射装置が使用され、必要に応じて光量、光源の配置などが調整されるが、高圧水銀灯を使用する場合、通常80〜160W/cmの光量を有したランプ1灯に対して搬送速度5〜50m/分で硬化させるのが好ましい。一方、電子線により硬化させる場合、通常10〜300kVの加速電圧を有する電子線加速装置にて、搬送速度5〜50m/分で硬化させるのが好ましい。
以下に実施例及び比較例を挙げて、本発明をより具体的に説明する。例中の部及び%は、特に記載のない限り、すべて重量基準である。
実施例1
攪拌装置、冷却管、滴下ロートおよび窒素導入管を備えた反応装置に、酢酸ブチルを66.7重量部仕込み、攪拌しながら系内温度が120℃になるまで昇温した。ついで、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル80重量部、メタクリル酸メチル20重量部、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート(日油株式会社製「パーブチルO」)5重量部からなる混合液を4時間かけて滴下した。滴下後、同温度で10時間保持し、水酸基含有重合中間体を得た。
攪拌装置、冷却管、滴下ロートおよび窒素導入管を備えた反応装置に、酢酸ブチルを66.7重量部仕込み、攪拌しながら系内温度が120℃になるまで昇温した。ついで、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル80重量部、メタクリル酸メチル20重量部、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート(日油株式会社製「パーブチルO」)5重量部からなる混合液を4時間かけて滴下した。滴下後、同温度で10時間保持し、水酸基含有重合中間体を得た。
続いて、反応系が40℃以下まで冷却されたのを確認し、窒素導入管を空気導入管に付け替え、メトキノン0.06重量部、ジブチル錫アセテート(日東化成株式会社製「ネオスタンU−200」0.12重量部、トリフェニルホスフィン0.6重量部、酢酸ブチル49.4重量部を加え、反応液中に空気をバブリングさせながら系内が均一になったところで2−イソシアナトエチルアクリレート(昭和電工株式会社製「カレンズAOI」)82重量部を滴下しながら加えた。滴下終了後は80℃まで昇温し、8時間保持して反応させ、側鎖に(メタ)アクリロイル基を有するアクリル系重合体(A1)を得た。得られた(A1)は不揮発分61.0%、固形分中のアクリロイル基当量313g/eqであった。
得られたアクリロイル基を有するアクリル系重合体(A1)164部(固形分換算100部)、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン(チバスペシャルティケミカルズ社製Irgacure184)4重量部、酢酸ブチル40重量部を攪拌混合してハードコート用活性エネルギー線硬化型組成物を調整した。得られた組成物を、トリアセチルセルロースフィルム(80μm厚)に膜厚10μmになるように塗布し、80℃で1分乾燥させ、窒素雰囲気下で高圧水銀灯を用いて250mJ/cm2照射して硬化させた。得られた塗膜の鉛筆硬度は3H、5cm角のフィルムの4頂点の浮き平均で表されるカール値は4mmであった。尚、カール値は小さい程フィルムのカールが小さいことを表す。また、硬化塗膜の外観を目視で評価し、以下の基準に従って評価し、その結果は○であった。
○:全く濁りがない。
△:やや濁り、曇りがある。
×:白濁している。
○:全く濁りがない。
△:やや濁り、曇りがある。
×:白濁している。
実施例2
攪拌装置、冷却管、滴下ロートおよび窒素導入管を備えた反応装置に、酢酸ブチルを66.7重量部仕込み、攪拌しながら系内温度が120℃になるまで昇温した。ついで、アクリル酸2−ヒドロキシエチル100重量部、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート(日油株式会社製「パーブチルO」)2重量部からなる混合液を4時間かけて滴下した。滴下後、同温度で8時間保持し、水酸基含有重合中間体を得た。
攪拌装置、冷却管、滴下ロートおよび窒素導入管を備えた反応装置に、酢酸ブチルを66.7重量部仕込み、攪拌しながら系内温度が120℃になるまで昇温した。ついで、アクリル酸2−ヒドロキシエチル100重量部、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート(日油株式会社製「パーブチルO」)2重量部からなる混合液を4時間かけて滴下した。滴下後、同温度で8時間保持し、水酸基含有重合中間体を得た。
続いて、反応系が40℃以下まで冷却されたのを確認し、窒素導入管を空気導入管に付け替え、メトキノン0.06重量部、ジブチル錫アセテート(日東化成株式会社製「ネオスタンU−200」0.12重量部、トリフェニルホスフィン0.6重量部、酢酸ブチル74.4重量部を加え、反応液中に空気をバブリングさせながら系内が均一になったところで2−イソシアナトエチルアクリレート(昭和電工株式会社製「カレンズAOI」)115重量部を滴下しながら加えた。滴下終了後は80℃まで昇温し、8時間保持して反応させ、側鎖に(メタ)アクリロイル基を有するアクリル系重合体(A2)を得た。得られた(A2)は不揮発分60.5%、固形分中のアクリロイル基当量264g/eqであった。
実施例3
実施例1にて得られたアクリロイル基を有するアクリル系重合体(A1)115部(固形分換算70部)、DIC株式会社製ウレタンアクリレートオリゴマー「ユニディック17−803」37.5重量部(固形分換算30重量部)、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン(チバスペシャルティケミカルズ社製Irgacure184)4重量部、酢酸ブチル51.5重量部を攪拌混合してハードコート用活性エネルギー線硬化型組成物を調整した。得られた組成物を、トリアセチルセルロースフィルム(80μm厚)に膜厚10μmになるように塗布し、80℃で1分乾燥させ、窒素雰囲気下で高圧水銀灯を用いて250mJ/cm2照射して硬化させた。得られた塗膜の鉛筆硬度は3H、5cm角のフィルムの4頂点の浮き平均で表されるカール値は7mmであった。また、硬化塗膜の外観の評価結果は○であった。
実施例1にて得られたアクリロイル基を有するアクリル系重合体(A1)115部(固形分換算70部)、DIC株式会社製ウレタンアクリレートオリゴマー「ユニディック17−803」37.5重量部(固形分換算30重量部)、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン(チバスペシャルティケミカルズ社製Irgacure184)4重量部、酢酸ブチル51.5重量部を攪拌混合してハードコート用活性エネルギー線硬化型組成物を調整した。得られた組成物を、トリアセチルセルロースフィルム(80μm厚)に膜厚10μmになるように塗布し、80℃で1分乾燥させ、窒素雰囲気下で高圧水銀灯を用いて250mJ/cm2照射して硬化させた。得られた塗膜の鉛筆硬度は3H、5cm角のフィルムの4頂点の浮き平均で表されるカール値は7mmであった。また、硬化塗膜の外観の評価結果は○であった。
比較例1
撹拌装置、冷却管、滴下ロート及び窒素導入管を備えた反応装置に、グリシジルメタアクリレート250g、ラウリルメルカプタン1.3g、酢酸ブチル1000g及び2,2´−アゾビスイソブチロニトリル7.5gを仕込んだ後、窒素気流下に約1時間かけて系内温度が約90℃になるまで昇温し、1時間保温した。次いで、あらかじめグリシジルメタアクリレート750g、ラウリルメルカプタン3.7g及び2,2´−アゾビスイソブチロニトリル22.5gからなる混合液を仕込んだ滴下ロートより、窒素気流下に混合液を、約2時間を要して系内に滴下し、3時間同温度に保温後、2,2´−アゾビスイソブチロニトリル10gを仕込み、1時間保温した。その後、120℃に昇温し、2時間保温した。60℃まで冷却、共重合体a1の溶液を得た。a´1のエポキシ当量は、固形分換算で142g/eqで、重量平均分子量は、20,000で、ガラス転移温度は、46℃であった。
撹拌装置、冷却管、滴下ロート及び窒素導入管を備えた反応装置に、グリシジルメタアクリレート250g、ラウリルメルカプタン1.3g、酢酸ブチル1000g及び2,2´−アゾビスイソブチロニトリル7.5gを仕込んだ後、窒素気流下に約1時間かけて系内温度が約90℃になるまで昇温し、1時間保温した。次いで、あらかじめグリシジルメタアクリレート750g、ラウリルメルカプタン3.7g及び2,2´−アゾビスイソブチロニトリル22.5gからなる混合液を仕込んだ滴下ロートより、窒素気流下に混合液を、約2時間を要して系内に滴下し、3時間同温度に保温後、2,2´−アゾビスイソブチロニトリル10gを仕込み、1時間保温した。その後、120℃に昇温し、2時間保温した。60℃まで冷却、共重合体a1の溶液を得た。a´1のエポキシ当量は、固形分換算で142g/eqで、重量平均分子量は、20,000で、ガラス転移温度は、46℃であった。
続いて、窒素導入管を空気導入管につけ替え、アクリル酸507g、メトキノン2.3g及びトリフェニルフォスフィン6.0gを仕込み混合した後、空気バブリング下にて、110℃まで昇温した。同温度にて8時間保温後、メトキノン1.6gを仕込み、冷却して、不揮発分が50%となるよう酢酸エチルを加え、反応性ポリマーA´1の溶液を得た。反応性ポリマー(のアクリル当量は、固形分換算で214g/eq、重量平均分子量 40,000(GPCによるポリスチレン換算による)であった。
この反応性ポリマーA´1 200部、Irgacure184 5部を攪拌混合してハードコート用活性エネルギー線硬化型組成物を調整した。実施例1と同様にして硬化塗膜を得た。得られた塗膜の鉛筆硬度は2H、5cm角のフィルムの4頂点の浮き平均で表されるカール値は0.2mmであった。また、塗膜の外観の評価は○であった。
比較例2
共重合体A´1 120部重量部(固形分換算70部)、DIC株式会社製ウレタンアクリレートオリゴマー「ユニディック17−803」37.5重量部(固形分換算30重量部)、Irgacure184 4重量部、酢酸ブチル26.5重量部を攪拌混合してハードコート用活性エネルギー線硬化型組成物を調整した。得られた組成物を、トリアセチルセルロースフィルム(80μm厚)に膜厚10μmになるように塗布し、80℃で1分乾燥させ、窒素雰囲気下で高圧水銀灯を用いて250mJ/cm2照射して硬化させた。
共重合体A´1 120部重量部(固形分換算70部)、DIC株式会社製ウレタンアクリレートオリゴマー「ユニディック17−803」37.5重量部(固形分換算30重量部)、Irgacure184 4重量部、酢酸ブチル26.5重量部を攪拌混合してハードコート用活性エネルギー線硬化型組成物を調整した。得られた組成物を、トリアセチルセルロースフィルム(80μm厚)に膜厚10μmになるように塗布し、80℃で1分乾燥させ、窒素雰囲気下で高圧水銀灯を用いて250mJ/cm2照射して硬化させた。
得られた塗膜の鉛筆硬度は2H、5cm角のフィルムの4頂点の浮き平均で表されるカール値は3mmであったまた、硬化塗膜の外観の評価結果は△〜×であった。
Claims (8)
- 水酸基と(メタ)アクリロイル基を有する単量体を重合して得られるアクリル系重合体(a1)と、一つのイソシアネートと(メタ)アクリロイル基を有する単量体(a2)とを反応させて得られる、(メタ)アクリロイル基当量が150〜600g/eqであるアクリル系重合体(A)を含有することを特徴とするコーティング用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物。
- 前記アクリル系重合体(A)が、(メタ)アクリロイル当量が150〜400のアクリル系重合体である請求項1記載のコーティング用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物。
- 前記アクリル系重合体(A)が、重量平均分子量が5,000〜50,000のアクリル系重合体である請求項1記載のコーティング用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物。
- 水酸基と(メタ)アクリロイル基を有する単量体が(メタ)アクリル酸ヒドロキエチル及び/又は(メタ)アクリル酸ヒドロキシプロピルである請求項1記載のコーティング用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物。
- 更にコロイダルシリカ(B)を含有する請求項1記載のコーティング用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物。
- 前記コロイダルシリカ(B)が平均粒径1〜100nmのコロイダルシリカであり、且つ、該コロイダルシリカの含有率が活性エネルギー線硬化型樹脂組成物中の塗膜形成成分の重量を基準として15〜60重量%である請求項5記載のコーティング用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物。
- 請求項1〜7のいずれか1項記載のコーティング用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物を硬化させて得られる硬化層を有することを特徴とするフィルム基材。
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