JP2010083746A - 酸化物微粒子粉末及びその製造方法、並びに磁気記録媒体 - Google Patents

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Abstract

【課題】有機酸塩法により、粒子径が小さく、しかも粒度が揃った酸化物微粒子粉末が得られる酸化物微粒子粉末の製造方法を提供すること。
【解決手段】本発明の酸化物微粒子粉末の製造方法は、金属錯体ゲルの乾燥粉を、第1の雰囲気下で熱処理して焼成粉を得る第1工程と、焼成粉を、第1の雰囲気よりも酸素濃度が高い第2の雰囲気下で熱処理して酸化物微粒子粉末を得る第2工程とを有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、酸化物微粒子粉末及びその製造方法、並びに磁気記録媒体に関する。
金属酸化物微粒子の粉末(酸化物微粒子粉末)は、磁気記録媒体、電極や触媒といった様々な用途の材料として用いられている。近年、酸化物微粒子粉末は、特性向上のために更なる微粒子化が進められており、その製造方法として、気相合成法や湿式合成法が提案されている。しかしながら、気相合成法は、微粒子の製造は可能であるものの、粒度分布が広くなるほか、収量も少ないことから、産業用の微粒子製造には適していない。
一方、湿式合成法は、比較的粒度の揃った微粒子を大量に製造することができることから、酸化物微粒子粉末の製造方法として期待されている。しかしながら、従来の湿式合成法は、次のような不都合を生じ易い傾向にあった。
すなわち、湿式合成法では、得られた微粒子の粒子内組成が不均一となり易いことや、有機溶媒を用いる場合に環境への負荷が大きいこと、溶媒から粉体を取り出すときに凝集して強固で大きな2次粒子となってしまい分散性が良好な粉末とはならないこと、目的の結晶系を得るために熱処理を行うことで、粒成長や粒子間焼結が起こって小さな微粒子が得られないこと等が知られている。湿式合成法の1つである共沈法では、アルカリを用いて共沈させる際や、乾燥や焼成の際に組成の偏析が生じ易く、これにより微粒子内の組成が不均一になると考えられる。
このような微粒子内の組成の不均一性を改善するために、錯体重合法やクエン酸法といった有機酸塩を経由する有機酸塩法による酸化物微粒子粉末の製造が試みられている。例えば、錯体重合法は、金属イオンと有機酸との間で生じた安定な有機金属錯体が多価アルコール中に溶解分散した溶液を、加熱により縮合させた後、これにより生じた重合体を加熱焼成させて目的の金属酸化物を得る方法である(特許文献1参照)。かかる方法では、高分子金属錯体のネットワーク構造が安定化されており、金属イオンの移動度が小さいことから、加熱焼成時における金属元素の凝集や偏析が抑えられ、得られる微粒子内の組成の均一化が可能となると考えられる。
特開平08−290917号公報
しかしながら、上述したような有機酸塩法等の金属錯体を経由する方法の場合、製造過程で生じる有機金属錯体や重合体に大量の有機物が含まれるため、目的とする酸化物微粒子粉末を得るためには、この有機物を分解し、更に除去する必要がある。有機物の分解除去は、主に熱処理によって行われるが、このような熱処理を行うと、得られる酸化物微粒子中に粗大な粒子が形成されてしまうことが少なくなかった。そのため、従来の有機酸塩法では、全体として粒子径は小さくできても、粒度が揃った酸化物微粒子粉末を得ることは未だ困難な傾向にあった。
そこで、本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、金属錯体を経由する方法により、粒子径が小さく、しかも粒度が揃った酸化物微粒子粉末が得られる酸化物微粒子粉末の製造方法を提供することを目的とする。また、このような製造方法により得られる酸化物微粒子粉末及び当該酸化物微粒子粉末を含有する磁性層を備える磁気記録媒体を提供することを目的とする。
本発明者らが鋭意研究を行ったところ、有機酸塩法では、有機物の分解除去の際の加熱により、有機物の酸化が局所的に生じてその部分が高温となり、粒成長が促進された結果、粗大な粒子が生じていることが判明した。これは、熱処理時の酸素濃度が高いことによって生じると考えられる。しかしながら、逆に酸素濃度を低くし過ぎると、今度は有機物を十分に除去できなくなってしまい、目的とする酸化物微粒子が良好に得られなくなる傾向にあることも見出した。そこで、本発明者らは、これらの知見に基づいて、有機物の分解・除去を複数の段階に分けて行うことで、上記目的を達成可能となることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明の酸化物微粒子粉末の製造方法は、金属錯体ゲルの乾燥粉を、第1の雰囲気下で熱処理して焼成粉を得る第1工程と、この焼成粉を、第1の雰囲気よりも酸素濃度が高い第2の雰囲気下で熱処理して酸化物微粒子粉末を得る第2工程と、を有することを特徴とする。
上記本発明の酸化物微粒子の製造方法では、第1工程及び第2工程において、金属錯体ゲルの乾燥粉に対し、第1の雰囲気及びこれよりも酸素濃度が高い第2の雰囲気というそれぞれ酸素濃度が異なる雰囲気下で2段階の熱処理を行う。この際、第1工程においては、第1の雰囲気下での熱処理によって金属錯体ゲルの乾燥粉中の有機物の分解を主に生じさせ、第2工程においては、第1工程で得られた焼成粉に残った分解後の有機物(炭素等)の除去(脱炭素)を主に行うことができる。
このように、本発明によれば、第1工程及び第2工程により、金属錯体ゲルの乾燥粉中の有機物の分解及び除去をそれぞれに適した条件で順に行うことができる。そのため、第1工程では、酸素濃度が低い条件での熱処理を行うことで、有機物の酸化による局所的な高温が生じないようにしながら、有機物の分解を生じさせることができる。また第2工程では、有機物の分解によって生じた炭素等を、第1工程よりも高い酸素濃度の条件下での熱処理により、効率的に除去することができる。このようにして、本発明によれば、有機物を分解・除去するための熱処理において、局所的な高温による粗大な粒子の形成を避けつつ、有機物の除去を良好に行うことができ、その結果、粒子径が小さく、しかも粒度が揃った酸化物微粒子粉末が得られるようになる。
上記本発明の酸化物微粒子粉末の製造方法においては、第1工程において、第1の雰囲気の酸素濃度を0〜2000ppmとし、且つ、金属錯体ゲルの乾燥粉を200〜500℃に加熱することが好ましい。このような条件で第1工程を実施することにより、金属錯体ゲルの乾燥粉中の有機物の酸化によって局所的に高温となることをより良好に抑制しながら、この有機物の分解を十分に生じさせることが可能となる。
また、第1工程においては、第1の雰囲気の酸素濃度を0〜50ppmとし、且つ、金属錯体ゲルの乾燥粉を200〜300℃に加熱することがより好ましい。第1の雰囲気の酸素濃度が低い場合(50ppm以下)には、第1工程における加熱温度を低めにすることによって、有機物の酸化による局所的な発熱を抑制することができる。これによって、第1工程における生成物を粒径が測定できないくらい小さい状態とすることが可能となり、第2工程を経て、一層粒子径の小さな酸化物微粒子粉末を得ることができる。
また、第2工程においては、第1の焼成粉を300〜500℃に加熱することが好ましい。第1工程よりも高い酸素濃度の雰囲気下、このような温度で加熱を行うことによって、分解後の有機物(炭素等)を更に効率良く除去することが可能となる。
さらに、本発明の酸化物微粒子粉末の製造方法は、第2工程で得られた酸化物微粒子粉末に対し、粒成長が生じないように更に熱処理する第3工程を行ってもよい。このような熱処理によって、第2工程後の酸化物微粒子粉末を、各粒子が好適な相構造となるように更に焼成することができる。
本発明はまた、上記本発明の酸化物微粒子粉末の製造方法により得られる酸化物微粒子粉末を提供する。かかる酸化物微粒子粉末は、上記本発明の製造方法により得られたものであることから、粒子径が小さく、しかも粒度が揃っている。このような酸化物微粒子粉末によれば、その用途に応じて様々な効果が得られるようになる。例えば、酸化物微粒子粉末を磁気テープ用の材料として適用した場合、粒子径が小さくしかも均一であることから、高記録密度を達成可能であり、しかも、粗大な粒子が突出して読み取り用のヘッド等を損傷することが少ないといった特徴を発揮し得る。また、触媒として適用する場合、この酸化物微粒子粉末は、微小且つ均一な粒子によって大きな表面積を有し、高い触媒活性を発揮し得るものとなる。
上記本発明の製造方法によって得られた酸化物微粒子粉末は、具体的には、一次粒子の平均粒子径が1〜50nmであり、100nmを超える粒子径を有する粒子を含んでおらず、比表面積が30m/g以上であり、且つ、炭素含有量が0.5質量%以下であるものとなる。
また、本発明では、上述の特徴を有する酸化物微粒子粉末を含む磁性層を備える磁気記録媒体を提供する。この磁気記録媒体は、磁性粉末として、微小且つ均一な酸化物微粒子粉末を用いているため、高い記録密度を有する。
本発明によれば、有機酸塩法等の金属錯体を経由する方法により、粒子径が小さく、しかも粒度が揃った酸化物微粒子粉末が得られる酸化物微粒子粉末の製造方法、及びこの製造方法により得られる酸化物微粒子粉末を提供することができる。また、この酸化物微粒子粉末を用いることにより、高記録密度を有する磁気記録媒体を提供することができる。
好適な実施形態に係る酸化物微粒子粉末の製造工程を示すフローチャートである。 本発明の磁気記録媒体の一実施形態である磁気テープの模式断面図である。 実施例1で得られたストロンチウムフェライト粉末のTEM写真である。 比較例1で得られたストロンチウムフェライト粉末のTEM写真である。
以下、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。
図1は、好適な実施形態に係る酸化物微粒子粉末の製造工程を示すフローチャートである。本実施形態の酸化物微粒子粉末の製造方法においては、まず、金属酸化物の原料混合物を調製する(ステップS11)。金属酸化物の原料混合物としては、目的とする金属酸化物を構成する各金属の塩等をそれぞれ準備し、これらを水等に溶解又は分散させた水溶液等が挙げられる。金属の塩としては、後述する有機酸等との塩(錯体)の形成が可能なものであれば特に制限されず、例えば、硝酸塩等が例示できる。
次に、上記の原料混合物に、例えば有機酸を混合し、原料混合物中の金属と有機酸との錯体である金属錯体(金属有機酸塩)を含む金属有機酸塩溶液を得る(ステップS12)。ここで、有機酸としては、多価カルボン酸を適用することが好ましく、例えば、クエン酸、シュウ酸、コハク酸等が挙げられる。原料混合物と有機酸との混合は、例えば、溶媒中で攪拌することにより行うことができる。例えば、後述するようにゲル化のために多価アルコールを用いる場合は、この段階で多価アルコールを加えて溶媒を兼ねるようにしてもよい。なお、本発明では、必ずしもこのようにして金属錯体を合成するのではなく、あらかじめ調製された金属錯体を用いてもよい。
このようにして得られた金属有機酸塩溶液から、金属錯体ゲルを作製する(ステップS13)。金属錯体ゲルは、例えば、有機酸としてシュウ酸を用いた場合のように、金属錯体がそのままゲル状となる場合は、金属有機酸塩溶液を加熱することによって得ることができる。
また、有機酸としてクエン酸を用いる場合のように、そのままでは金属錯体のゲル化が進行しない場合は、多価アルコールを添加して、有機酸とのエステル重合を生じさせることにより、金属錯体ゲルを製造することができる。この場合、金属錯体ゲルは、例えば、金属有機酸塩溶液に多価アルコールを加えて溶解させた後、濃縮し、さらに加熱して重合反応を生じさせることによって得ることができる。重合反応は、溶液を攪拌しながら行うことができるが、重合反応が進行するのに伴って溶液の粘性が高まるため、適当なタイミングで攪拌を止め、加熱のみで重合を進行させるようにすることが好ましい。なお、金属錯体ゲルは、上述の金属有機酸塩からなるものに限定されない。例えば、原料混合物に対し、有機酸を用いずに多価アルコール等のみを加えて調製したものであってもよい。
多価アルコールとしては、例えば、エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,2−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,2−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、1,5−ベンタンジオール、1,2−ベンタンジオール、2,4−ベンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,2−ヘキサンジール、2,5−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、グリセリン、ベンタエリスリトール等を用いることができる。
次いで、得られた金属錯体ゲルを乾燥して粉砕することにより、金属錯体ゲルの乾燥粉を調製する(ステップS14)。ここでは、例えば、上述した工程で生じた金属錯体ゲルを、室温まで冷却して塊状物とし、これを粉砕することによって乾燥粉を得ることができる。なお、金属錯体ゲルの「乾燥粉」とは、溶媒等を殆ど含んでいない粉末の状態であることを示しており、乾燥のための何らかの処理を施して得られたものである必要はない。
それから、金属錯体ゲルの乾燥粉を、第1の雰囲気下で熱処理して、焼成粉を得る(ステップS15;第1工程)。この第1工程は、金属錯体ゲルの1段階目の熱処理であり、主に、金属錯体ゲルの乾燥粉に含まれる有機物を分解し、これにより分解物(炭素等)を生成する(有機物分解焼成)。ここでいう有機物とは、例えば、上述した有機酸や多価アルコールの重合物等である。
第1工程では、後述する第2工程よりも酸素濃度が低い雰囲気下で加熱を行う。第1の工程における第1の雰囲気は、酸素を含んでいてもよく、好ましくは0〜2000ppm、より好ましくは50〜2000ppm、さらに好ましくは50〜1000ppm、特に好ましくは50〜500ppmの酸素濃度とする。また、加熱温度は、好ましくは200〜500℃、より好ましくは200〜400℃、更に好ましくは250〜400℃、特に好ましくは200〜300℃、特により好ましくは200〜280℃とする。
上記のような条件で金属錯体ゲルの乾燥粉の熱処理を行うことによって、過剰な酸素により当該乾燥粉中の有機物が部分的に酸化(燃焼)して局所的に高温となることを抑制することができる。通常、このような局所的な高温が発生すると、その部分でのみ粒成長が促進されて粗大な粒子が形成されるが、この第1工程では、上記のように局所的な高温の発生が十分に防止されるため、粒度の揃った焼成粉が得られる。
例えば、第1工程で得られる焼成粉は、一次粒子の平均粒子径が1〜50nmの範囲で、且つ粒子径が100nmを超えるような粗大な粒子を含まないものとなり得る。なお、第1の工程で得られる焼成粉は、この工程での熱処理によって金属錯体ゲルの乾燥粉の焼成が進んで得られたものであるため、主に金属酸化物微粒子によって構成されるものとなる。
続いて、第1工程で得られた焼成粉を、第1の雰囲気よりも酸素濃度が高い第2の雰囲気下で熱処理して、酸化物微粒子粉末を得る(ステップS16;第2工程)。この第2工程では、第1工程で生じ、焼成粉中に残留している有機物の分解物(炭素等)を酸化して除去する(脱炭素焼成)。
第2工程における第2の雰囲気は、第1工程における第1の雰囲気よりも酸素濃度が高い条件とする。例えば、第2の雰囲気は、酸素濃度を20000〜400000ppmとすることが好ましく、100000〜210000ppmとすることがより好ましく、大気雰囲気としてもよい。また、第2工程での加熱温度は、200〜500℃とすることが好ましく、200〜400℃とすることがより好ましく、250〜400℃とすることが更に好ましい。これらの条件を満たす第2工程によって、有機物の分解物を効率よく除去することが可能となる。
このような第2工程では、第1工程での分解によって有機物が少なくなっており、これにより分解物の酸化による除去が主に進行するため、第1工程のような有機物の燃焼による局所的な高温は発生し難い。また、第2工程では、第1工程での加熱によって粒成長が既に進行しているため、大幅な粒成長も生じ難い。そのため、第2工程においては、第1工程よりも酸素濃度を高めた雰囲気としても粗大な粒子が発生することは少なく、高い酸素濃度によって、有機物の分解物の除去を効率よく行うことができる。
なお、有機物の分解及び除去は、必ずしも第1工程及び第2工程で別々に生じるものではなく、例えば、第1工程で有機物の分解物の除去まで進行することもあり、第2工程において有機物の分解が生じることもある。しかしながら、本実施形態では、上記のように第1工程と第2工程とで酸素濃度を異ならせていることから、第1工程で有機物の分解を、第2工程でその分解物の除去をそれぞれ優先的に生じさせることが可能である。
第1及び第2工程による金属錯体ゲルの乾燥粉の熱処理によって、金属錯体ゲルの焼成が進行し、酸化物微粒子粉末が得られる。ただし、この段階では、焼成が十分に進行しておらず、粒子の結晶が良好な相構造を有していない場合がある。その場合は、第2工程で得られた酸化物微粒子粉末に対し、更なる熱処理(本焼成)を行うことで、目的とする相構造を有する酸化物微粒子粉末を得てもよい(ステップS17;第3工程)。
第3の工程では、第2の工程で得られた微小で且つ揃った粒子径を維持するために、粒成長ができるだけ生じない条件で熱処理を行うことが好ましい。そのための方法としては、例えば、酸化物微粒子粉末を急速に昇温させ、所望のピーク温度に達した後、急速に温度を低下させる方法が挙げられる。このような方法では、粒成長を抑制しながら、主に微粒子中の結晶の相構造を変化させることが可能である。
第3工程の好適な条件としては、例えば、0.5〜600℃/秒の昇温条件で酸化物微粒子粉末を昇温し、好ましくは400〜1200℃、より好ましくは750〜1200℃、さらに好ましくは800〜1000℃のピーク温度で0〜120秒程度保持した後、0.5〜600℃/秒の降温条件で冷却する条件が挙げられる。なお、降温の条件は、用いる炉ごとに異なる熱量や断熱性によって、室温に近くなるほど大きなずれが生じることから、炉の特性に応じて適宜設定することが好ましい。これらの条件よりも昇温、降温速度が遅かったり、ピーク温度が高かったりすると、粒成長が生じて粒子径の小さい酸化物微粒子粉末が得られなくなる場合がある。
上述した実施形態のような製造方法により、粒子径が小さく、しかも粒度が揃った酸化物微粒子粉末が得られる。このような酸化物微粒子粉末は、まず、その一次粒子の平均粒子径が、好ましくは1〜50nm、より好ましくは1〜40nmとなる。また、この酸化物微粒子粉末は、粗大な粒子、例えば100nmを超える粒子径、より好ましくは80nmを超える粒子径を有するものを含まないものとなる。さらに、酸化物微粒子粉末は、比表面積が好ましくは30m/g以上であり、より好ましくは35〜120m/gとなる。なお、酸化物微粒子粉末における粒子径は例えばTEM観察、比表面積はBET法によってそれぞれ測定することができる。粒子径の値は、例えば、TEM観察で100個以上の粒子を観察して粒径を計測し、計測した粒径の算術平均値とすることができる。
また、本実施形態の製造方法によって得られた酸化物微粒子粉末は、上述したような第1及び第2の工程での熱処理を経て得られたものであるため、その製造過程で用いる有機物に由来する炭素の量も極めて少ないものとなる。具体的には、酸化物微粒子粉末の炭素含有量は、好ましくは0.5質量%以下であり、より好ましくは0.1質量%以下である。
そして、このように粒子径が小さく、しかも粒度が揃った特徴を有する酸化物微粒子粉末は、用途に応じて優れた特性を発揮することができるため、様々な用途に適用することが可能である。
すなわち、本実施形態の酸化物微粒子粉末は、例えば、自動車排気ガスや有害物質の分解・浄化用に用いられる触媒材料、コンデンサ等に用いられる誘電体材料、ディスプレイやLEDに用いられる蛍光材料、電池用の電極や燃料電池用の電解質等に用いられる電池材料、化学的機械研磨(CMP)用の砥粒といった研磨剤、高感度ガスセンサ等のセンサ材、透明電極等を構成する導電材、化粧品や紫外線遮蔽ガラス等に用いられる紫外線遮蔽材、酸化物超伝導体として適用可能な超伝導体材料といった用途に用いることが可能である。
酸化物微粒子粉末の組成は、これらの用途に応じて適宜選択可能であり、上述した実施形態の製造方法によって微粒子の製造が可能であれば特に制限されない。例えば、フェライト磁性材料、チタン酸バリウム誘電体材料、セリウム−ジルコニウム複合酸化物自動車排ガス用触媒材料、ニッケル酸リチウム電池材料、イットリウム系酸化物超伝導材料といった種々の酸化物に適用することができる。
次に、本発明の磁気記録媒体の好適な実施形態について説明する。
図2は、本発明の磁気記録媒体の一実施形態である磁気テープの模式断面図である。図2に示す磁気テープ100は、テープ状の支持体10の一方面上に支持体10側から順に積層された非磁性層20及び磁性層30と、支持体10の他方面上に積層されたバックコート層40とを備える。
支持体10としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート及びポリエチレンナフタレート等のポリエステル樹脂、ポリアミド、ポリイミド、並びにポリアミドイミドのフィルムのような樹脂フィルムを用いることができる。
非磁性層20及びバックコート層40は、支持体10上に、磁気テープの製造において通常採用されている方法により形成することができる。例えば、非磁性層20は、非磁性粒子、結合剤と、必要により分散剤、研磨剤及び潤滑剤等のその他の成分とを含む非磁性塗料を支持体10上に塗布して形成することができる。非磁性粒子としては、カーボンブラック、α−酸化鉄、酸化チタン、炭酸カルシウム、α−アルミナ又はこれらの混合物を用いることができる。また、バックコート層40は、カーボンブラック又はこれ以外の非磁性無機粉と、結合剤とを含むバックコート層用塗料を、支持体10上に塗布して形成することができる。
磁性層30は、上記実施形態に係る酸化物微粒子粉末(例えばフェライト磁性粉末)を含んでいる。磁性層30は、以下の手順で形成することができる。まず、酸化物微粒子粉末と結合剤とを含む磁性塗料を、通常の方法によって非磁性層20上に塗布し、塗膜を形成する。磁性塗料は、結合剤の他に、分散剤、潤滑剤、研磨剤、硬化剤及び帯電防止剤等のその他の成分を含んでいてもよい。疎水性の結合剤の具体例としては、ポリ塩化ビニル系重合体又は共重合体、ポリウレタン系樹脂、ポリアクリル樹脂及びポリエステル系樹脂等の熱硬化性樹脂又は放射線硬化性樹脂が挙げられる。親水性の結合剤の具体例としては、ポリ(N−ビニル−2−ピロリドン)、ポリアクリル酸、ポリマレイン酸、ポリグルタミン酸又はこれらの塩、ビニルアルコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリアクリルアミド、ポリビニルアミン及びポリエチレンイミン又はこれらの誘導体若しくは共重合体、セルロース、水溶性アクリル樹脂、水溶性ポリビニルアセタール、水溶性ポリビニルブチラール、並びに水溶性ウレタン樹脂が挙げられる。
次に、形成した塗膜に対して磁場配向処理を施した後、塗膜から溶媒を除去する。その後、塗膜を平滑化して塗膜を硬化させることによって、磁性層30を形成することができる。塗膜の平滑化は、好ましくはカレンダー処理により行われる。このようにして、バックコート層40、支持体10、非磁性層20及び磁性層30がこの順で積層された積層体を得ることができる。
上述の方法によって得られた積層体を、所望のテープ状に裁断して、磁気テープ100を得ることができる。通常、磁気テープ100は所定のカートリッジ内に組み込まれて使用される。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。例えば、磁気記録媒体は、磁気カード、磁気ディスク等であってもよい。
以下、本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
[フェライト磁性体:ストロンチウムフェライト]
(実施例1)
まず、硝酸ランタン(III)六水和物(La(NO・6HO)と、硝酸ストロンチウム(Sr(NO)と、硝酸亜鉛(II)六水和物(Zn(NO・6HO)と、硝酸鉄(III)九水和物(Fe(NO・9HO)とを、それぞれのモル比がLa:Sr:Zn:Fe=0.3:0.7:0.3:11.7になるように秤量した後、イオン交換水に溶解させて、原料混合物を得た。
次に、各種の硝酸塩を含む上記の混合水溶液に対して、クエン酸一水和物(C・HO)及びエチレングリコール(HOCHCHOH)を、硝酸塩:クエン酸一水和物:エチレングリコールの比率が、約1:5:20のモル比となるように加えることにより、金属−クエン酸塩錯体を含む溶液(金属有機酸塩溶液)を得た。
この金属−クエン酸錯体を含む溶液を、100℃で6時間加熱攪拌してゲル化させることにより、金属錯体ゲル(金属−クエン酸錯体ゲル)を調製した後、得られた金属錯体ゲルを150℃で24時間乾燥した後、粉末状に粉砕して、金属錯体ゲルの乾燥粉を得た。こうして得られた乾燥粉に対し、温度及び雰囲気の制御が可能な管状電気炉を用いて、主に有機酸を分解させる熱処理を行った(第1工程)。続いて、同じ管状電気炉を用いて、大気雰囲気(酸素濃度:21体積%)下で主に脱炭素を生じさせる熱処理を行い(第2工程)、ストロンチウムフェライト粉末を得た。実施例1における第1及び第2工程の熱処理条件は、下記の表1〜6に示すように、温度及び酸素濃度を変化させた各種の条件とした。第1工程における雰囲気の酸素濃度は、空気と窒素ガスとの流量比を変えることによって調整した。雰囲気中の酸素濃度「0ppm」とは、窒素ガスのみを流通させたことを意味する。
そして、第1工程後及び第2工程後に得られた粉末を、それぞれTEMにより観察して、観察された100個の一次粒子の平均粒子径及び最大の粒子の粒子径を求めた。また、これらの粉末中の炭素含有量をガス分析により求めた。得られた結果を表1〜表6にまとめて示す。表中、「不定形」とは、粒子径を測定できる程度に粒子が成長しなかったことを示している。
(比較例1)
金属錯体ゲルの乾燥粉に対する熱処理を、300℃及び大気雰囲気(酸素濃度:21体積%)の1つの工程で行ったこと以外は、実施例1と同様にしてストロンチウムフェライト粉末を得た。その結果、得られた粉末の平均粒子径は90nm、最大粒子径は310nmであった。また、炭素含有量は0.1重量%以下であった。このように、比較例1で得られたストロンチウムフェライト粉末は、上述した実施例1の粉末に比して、平均粒子径が大きく、また、上記の最大粒子径を有する粗大な粒子を含んでいた。
(ストロンチウムフェライト粉末の観察)
実施例1において、第1工程における熱処理条件を300℃及び酸素濃度200ppmとし、第2工程における熱処理条件を大気中、300℃として得られたストロンチウムフェライト粉末と、比較例1で得られたストロンチウムフェライト粉末と、を、それぞれ透過型電子顕微鏡(TEM)で観察した結果を図3及び4に示す。図3が実施例1のストロンチウムフェライト粉末、図4が比較例1のストロンチウムフェライト粉末を示すTEM写真である。図3、4に示すように、実施例1では、比較例1に比して粒子径が明らかに小さいストロンチウムフェライト粉末が生成していることが確認された。
[誘電体:チタン酸バリウム]
(実施例2)
まず、Tiのアルコキシドであるチタンブトキシド(Ti(OCの8重量部に対して、クエン酸(C・HO)を10重量部加えた後、アンモニア水を加えてpHを5に調整して、クエン酸チタニウム水溶液を作製した。また、2.5Mのクエン酸水溶液に炭酸バリウムを溶解させて、クエン酸バリウム水溶液を作成した。得られたクエン酸チタニウム及びクエン酸バリウムを、BaとTiのモル比が1:1になるように混合攪拌した後、アンモニア水にてpHを2.5に調整し、2時間静置して、金属錯体ゲルであるバリウムとチタンの複合クエン酸塩(BaTi(C・6HO)の沈殿を得た。
この沈殿を濾過、洗浄し、さらに100℃で24時間乾燥させた後、得られた乾燥物を粉末状に解砕して、金属錯体ゲルの乾燥粉を作成した。次いで、こうして得られた乾燥粉に対し、温度及び雰囲気の制御が可能な管状電気炉を用いて、主に有機酸を分解させる熱処理を行った(第1工程)。続いて、同じ管状電気炉を用いて、大気雰囲気(酸素濃度:21体積%)下で主に脱炭素を生じさせる熱処理を行い(第2工程)、チタン酸バリウム粉末を得た。実施例2における第1及び第2工程の熱処理条件は、下記の表7に示すように、温度及び酸素濃度を変化させた各種の条件とした。第1工程における雰囲気の酸素濃度は、空気と窒素ガスとの流量比を変えることによって調整した。
そして、第1工程後及び第2工程後に得られた粉末を、それぞれTEMにより観察し、観察した100個の粒子の平均粒子径及び最大の粒子の粒子径を求めた。また、これらの粉末中の炭素含有量を金属中化学分析(炭素・硫黄)装置により求めた。得られた結果を表7に示す。なお、表中、「不定形」とは、粒子径を測定できる程度に粒子が成長しなかった状態を示している。
[酸化物超伝導体]
(実施例3)
10mmolの硝酸イットリウム(Y(NO・6HO)、20mmolの炭酸バリウム(BaCO)及び30mmolの硝酸銅(Cu(NO・3HO)に、イオン交換水150mlとクエン酸(H(C)・HO)45mmolを加えて分散させた。この分散溶液に、エチレングリコール(HOCHCHOH)1000mmolを加え、90℃に加熱してよく撹拌しながら加熱溶解した。
次に、得られた溶液を、120℃に加熱して濃縮し、コロイド状溶液とした後、140〜220℃に加熱して錯体重合化を行い、金属錯体ゲルを調製した。この際、重合反応が進行するに伴って粘性が高くなったため、適切なタイミングで攪拌を停止し、加熱のみを行うようにした。その後、金属錯体ゲルを室温まで冷却し、得られた塊状物を乳鉢で粉砕することにより、金属錯体ゲルの乾燥粉を得た。
次に、この乾燥粉を、雰囲気の制御が可能な管状電気炉を用いて、酸素濃度を200ppmとした空気+窒素の混合ガスをフローさせながら5℃/minで昇温し、330℃で2時間保持した後、5℃/minで降温する熱処理を行うことにより、金属錯体ゲルの乾燥粉中の有機物の分解焼成を行った(第1工程)。この段階では、有機物は分解したものの、残留炭素を多く含んでいた。
次いで、得られた焼成粉を、空気をフローさせながら、5℃/minで昇温し、340℃で2時間保持した後、5℃/minで降温する熱処理により脱炭素焼成を行い、残留炭素を除去した(第2工程)。こうして得られた粉体を解砕して、微細な酸化物微粒子粉末を得た。この粉末の1次粒子径は50nmであり、また100nmを超える粗大粒子は含まれていなかった。さらに、この粉末は、炭素含有量が5wt%以下であり、BET値45m/gの比表面積を有していた。
そして、この粉末を円盤形にプレス成形し、大気雰囲気にて890℃で24時間本焼を行うことで、Tc=89.5Kの良好な酸化物超伝導体が得られた。
[蛍光体]
(実施例4)
まず、10mmolの硝酸イットリウム(Y(NO・6HO)、0.4mmolの硝酸ユーロピウム(Eu(NO・6HO)及び100mmolのエチレングリコール(HOCHCHOH)をイオン交換水に加え、これらが完全に溶解するまで攪拌して無色透明の溶液を得た。次に、得られた溶液を120℃に加熱濃縮してコロイド状溶液とした後、さらに加熱を続けて重合反応を生じさせ、最終的に蒸発乾固させて、金属錯体ゲルの乾燥粉を得た。
この乾燥粉を、雰囲気の制御が可能な管状電気炉を用いて、酸素濃度200ppmとした空気+窒素混合ガスをフローさせながら5℃/minで昇温し、320℃で2時間保持した後、5℃/minで降温する熱処理を行うことにより、固化物中の有機物の分解焼成を行った(第1工程)。これにより、非晶質のY:Euを得た。
次に、得られた焼成粉に対し、空気をフローさせながら、5℃/minで昇温し、340℃で2時間保持した後、5℃/minで降温する熱処理を行い、残留炭素を除去した(第2工程)。
こうして得られた粉末は、1次粒子径が40nmであり、100nmを超える粗大粒子は含んでおらず、BET値が50m/gであった。その後、この粉末を700℃にて2時間、大気中で焼成することによりY:Eu蛍光体を得た。
[Li電池正極材]
(実施例5)
まず、0.1モル(24.88g)の酢酸ニッケル(Ni(CHCOO)・4HO)と0.102モル(0.673g)の酢酸リチウム(CHCOOLi)に、50mlのエチレングリコール(HOCHCHOH)を加え、80℃に加熱しながら攪拌溶解した。
次に、得られた溶液を、120℃に加熱濃縮してコロイド状溶液とした後、さらに加熱を続け重合反応を起こさせ、粘調性液体とした。その後、加熱を続け、この粘調性液体を固化させて、金属錯体ゲルの乾燥粉を得た。
この乾燥粉を、雰囲気の制御が可能な管状電気炉を用い、酸素濃度200ppmとした空気+窒素混合ガスをフローさせながら5℃/minで昇温し、320℃で2時間保持した後、5℃/minで降温する熱処理を行うことにより、固化物中の有機物の分解焼成を行った(第1工程)。この段階では、有機物は分解したものの残留炭素が多く含まれていた。
次に、この焼成粉に対し、空気をフローさせながら、5℃/minで昇温し、340℃で2時間保持した後、5℃/minで降温する熱処理を行い、残留炭素を除去した(第2工程)。こうして得られた粉体を解砕して、微細な酸化物微粒子粉末を得た。この粉末の1次粒子径は40nmであり、また、100nmを超える粗大粒子は含まれていなかった。さらに、この粉末は、炭素含有量が5wt%以下であり、BET値55m/gの比表面積を有していた。
その後、得られた酸化物微粒子粉末に対し、酸素気流中、750℃で5時間焼成することによって、目的の結晶形態を有するLiNiOを得た。
10…支持体、20…非磁性層、30…磁性層、40…バックコート層、100…磁気テープ。

Claims (8)

  1. 金属錯体ゲルの乾燥粉を、第1の雰囲気下で熱処理して焼成粉を得る第1工程と、
    前記焼成粉を、前記第1の雰囲気よりも酸素濃度が高い第2の雰囲気下で熱処理して酸化物微粒子粉末を得る第2工程と、
    を有することを特徴とする酸化物微粒子粉末の製造方法。
  2. 前記第1工程において、前記第1の雰囲気の酸素濃度を0〜2000ppmとし、且つ、前記乾燥粉を200〜500℃に加熱することを特徴とする請求項1記載の酸化物微粒子粉末の製造方法。
  3. 前記第1工程において、前記第1の雰囲気の酸素濃度を0〜50ppmとし、且つ、前記乾燥粉を200〜300℃に加熱することを特徴とする請求項1記載の酸化物微粒子粉末の製造方法。
  4. 前記第2工程において、前記第1の焼成粉を300〜500℃に加熱することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の酸化物微粒子粉末の製造方法。
  5. 前記第2工程で得られた酸化物微粒子粉末を、粒成長が生じないように更に熱処理する第3工程を更に有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の酸化物微粒子粉末の製造方法。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の酸化物微粒子粉末の製造方法により得ることができることを特徴とする酸化物微粒子粉末。
  7. 一次粒子の平均粒子径が1〜50nmであり、100nmを超える粒子径を有する粒子を含んでおらず、比表面積が30m/g以上であり、且つ、炭素含有量が0.5質量%以下であることを特徴とする酸化物微粒子粉末。
  8. 請求項6又は7記載の酸化物微粒子粉末を含む磁性層を備える磁気記録媒体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010111519A (ja) * 2008-11-04 2010-05-20 Saitama Univ フェライト微粒子の製造方法
JP2017088417A (ja) * 2015-11-02 2017-05-25 学校法人東京理科大学 多孔質結晶性金属酸化物ナノ粒子の製造方法及び多孔質結晶性金属酸化物ナノ粒子
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