JP2010083598A - 乾式ブロワ搭載吸引車 - Google Patents

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Abstract

【課題】車両走行用エンジンの動力をPTOにより取り出して乾式ブロワを駆動する吸引車において、運転時に発生する騒音及び熱を大幅に低減することが可能であって高い真空圧を得ることができ、更に被回収物に含まれる微粉がブロワから排気されてしまうことを防止できる乾式ブロワ搭載吸引車を提供すること。
【解決手段】車台上に固定された取付ベース上に乾式ブロワが載設されてなる吸引車であって、前記車台と前記取付ベースとの間には防振機構が介在されており、前記乾式ブロワの駆動軸は、車両走行用エンジンの出力を取り出すPTO出力軸と、プーリ及びベルトを介して連結されており、前記PTO出力軸と当該軸に取り付けられたプーリとの間にはベアリングが介装されており、該ベアリングを収容するハウジングが前記取付ベースに固定されていることを特徴とする乾式ブロワ搭載吸引車である。
【選択図】図9

Description

本発明は車台上に乾式ブロワを搭載した吸引車に関し、より詳しくは運転時に発生する騒音及び熱を低減することが可能である乾式ブロワ搭載吸引車に関する。
現在、産業廃棄物等を吸引して回収するための吸引車としては、湿式ブロワを搭載した吸引車が主流となっている。
これは、一般的に、乾式ブロワ搭載の吸引車では、真空圧を約−60kPa(−450mmHg)程度までしか上げることができず、充分な吸引力を得ることができないためである。
乾式ブロワ搭載の吸引車において、湿式ブロワを搭載した吸引車と同程度まで真空圧を上げて運転しようとすると、運転時にブロワから発生する騒音と高熱が問題となるため、実際上、湿式ブロワ搭載吸引車と同程度まで真空圧を上げることは困難である。
また、乾式ブロワ搭載の吸引車には、湿式ブロワ搭載吸引車が備えている湿式スクレバー式のダストキャッチャーが無いため、被回収物に含まれる微粉がブロワから排気されてしまう虞があるという問題もある。
上記した問題点に鑑みて、例えば下記特許文献1には、乾式ブロワ搭載吸引車において、運転時に発生する騒音を低減するための技術が開示されている。
特許文献1の開示技術では、ルーツブロワを駆動するエンジンとは別に独立して設けた吸引エンジンと、この吸引エンジンでルーツブロワを駆動する駆動機構とを同一架台上に設け、この架台を車両の車体フレーム(車台)上に防振機構で支持する構成とし、これにより騒音を抑制している。
しかしながら、この特許文献1の開示技術は、ルーツブロワを駆動するエンジンとは別に独立した吸引エンジンを車台上に設けるため、車台上に搭載できるタンクの容量が小さくなり、一度に大量の被回収物を回収することができないという問題があった。
一方、車両走行用エンジンの動力をPTOにより取り出してルーツブロワを駆動する吸引車(例えば、下記特許文献2参照)によれば、独立した吸引エンジンが不要となるため、上述したタンク容量の問題は生じない。
しかしながら、このような吸引車では、走行用エンジンから生じる振動が車台上のルーツブロワへと伝播することにより非常に大きな騒音が発生する上に、上記した騒音抑制対策を採用することもできない。
そのため、車両走行用エンジンの動力をPTOにより取り出してルーツブロワを駆動する吸引車において、効果的な騒音抑制対策が求められていた。
他方、ブロワから発生する熱に対する対策としては、例えば下記特許文献3の開示技術が存在している。
特許文献3の開示技術は、ロータケーシングに納めたルーツロータ(ルーツブロワ)のシャフトをモータの主軸に直結してなるルーツロータにおいて、モータケーシング尾部から突出するモータ主軸延長部に冷却ファンを取り付けるとともに、モータケーシング及び冷却ファンを覆うカップ型カバーを取り付けたものである。
しかしながら、この開示技術は、ルーツロータのシャフトをモータの主軸に直結してなる構造であるため、上記した車両走行用エンジンの動力をPTOにより取り出してルーツブロワを駆動する吸引車に対して適用することはできなかった。
また、特許文献3の第1図に示されているように、一般にルーツロータはモータよりも大きいために、冷却ファンにより生じる気流は、モータの周囲に沿っては流れるものの、ルーツロータの周囲に沿っては流れにくい。しかも、ルーツロータに向けて流れる外気はモータを冷却した後の温まった外気であるため、ルーツロータの冷却効果は充分に得られない。
特開2007−255095号公報 特開昭58−204240号公報 実開昭60−44463号公報
本発明は、上記した従来技術の問題点を解決すべくなされたものであって、車両走行用エンジンの動力をPTOにより取り出して乾式ブロワを駆動する吸引車において、運転時に発生する騒音及び熱を大幅に低減することが可能であって高い真空圧を得ることができ、更に被回収物に含まれる微粉がブロワから排気されてしまうことを防止できる乾式ブロワ搭載吸引車を提供するものである。
請求項1に係る発明は、車台上に固定された取付ベース上に乾式ブロワが載設されてなる吸引車であって、前記車台と前記取付ベースとの間には防振機構が介在されており、前記乾式ブロワの駆動軸は、車両走行用エンジンの出力を取り出すPTO出力軸と、プーリ及びベルトを介して連結されており、前記PTO出力軸と当該軸に取り付けられたプーリとの間にはベアリングが介装されており、該ベアリングを収容するハウジングが前記取付ベースに固定されていることを特徴とする乾式ブロワ搭載吸引車に関する。
請求項2に係る発明は、前記乾式ブロワの駆動軸に設けられたプーリには軸流ファンが取り付けられ、前記乾式ブロワはダクトカバーで覆われており、該ダクトカバーは、前記軸流ファンの回転に伴って外気を取り入れる取入口と、該取入口から取り入れられた外気を排出する排出口を有しており、該排出口は、前記乾式ブロワの前方且つ上方の位置において開口されており、前記取入口近傍には、前記軸流ファンの軸方向に且つ下流側に向けて延びる整流板が設けられていることを特徴とする請求項1記載の乾式ブロワ搭載吸引車に関する。
請求項3に係る発明は、前記乾式ブロワが、直列に連通連結され且つ各空間に夫々ロータが配設された2つのケーシング内空間を有する乾式ブロワからなり、前記軸流ファンは、下流側のケーシング内空間に配設されたロータの駆動軸に設けられたプーリに取り付けられていることを特徴とする請求項2記載の乾式ブロワ搭載吸引車に関する。
請求項4に係る発明は、前記乾式ブロワが、直列に連通連結され且つ各空間に夫々ロータが配設された2つのケーシング内空間を有する乾式ブロワからなり、前記2つのケーシング内空間に夫々外気を導入する外気導入ポートが設けられ、下流側のケーシング内空間の外気導入ポートの口径は、上流側のケーシング内空間の外気導入ポートの口径よりも大きく形成されていることを特徴とする請求項1乃至3いずれかに記載の乾式ブロワ搭載吸引車に関する。
請求項5に係る発明は、前記乾式ブロワが、直列に連通連結され且つ各空間に夫々ロータが配設された2つのケーシング内空間を有する乾式ブロワからなり、下流側のケーシング内空間には外気を導入する外気導入ポートが設けられ、インタークーラからの冷気を送る冷気送給管が、下流側のケーシング内空間への入口配管及び上流側のケーシング内空間に夫々接続されていることを特徴とする請求項1乃至3いずれかに記載の乾式ブロワ搭載吸引車に関する。
請求項6に係る発明は、前記乾式ブロワの出口配管にはサイレンサが取り付けられており、該サイレンサの内部は、気体の流れ方向に沿って、流路断面積が拡大して縮小して再び拡大するように変化していることを特徴とする請求項1乃至5いずれかに記載の乾式ブロワ搭載吸引車に関する。
請求項7に係る発明は、前記流路断面積が縮小する部分は、並列に配置された複数の管から形成されていることを特徴とする請求項6記載の乾式ブロワ搭載吸引車に関する。
請求項8に係る発明は、前記サイレンサの上流側にはサイドブランチが設けられていることを特徴とする請求項6又は7記載の乾式ブロワ搭載吸引車に関する。
請求項9に係る発明は、前記乾式ブロワの入口配管側に、カートリッジ式フィルタを備えた集塵装置が設けられていることを特徴とする請求項1乃至8いずれかに記載の乾式ブロワ搭載吸引車に関する。
請求項10に係る発明は、前記集塵装置が、円筒状のケーシングと、該ケーシングの内部に着脱自在に配設された円筒状のフィルタとを備えており、前記ケーシングの上面は、円板状の蓋により塞がれており、該蓋の下面には正面視略V字状に屈曲された金具が固定されており、該金具の下端部には円板状の支持板が固定されており、前記フィルタは、その中空部に前記金具を挿入し、その下端面を前記支持板で支持することにより、前記蓋の裏面に固定されていることを特徴とする請求項9記載の乾式ブロワ搭載吸引車に関する。
請求項1に係る発明によれば、PTO出力軸とプーリとの間に介装されたベアリングを収容するハウジングが、防振機構を介して車台に固定された取付ベースに固定されているため、走行用エンジンから生じる振動がPTO出力軸からプーリ及びベルトを介して車台上のブロワへと伝播する(共振する)ことが防止され、運転時に発生する騒音を大幅に低減することが可能となる。
従って、車台上に搭載できるタンクの容量が大きく且つ騒音の小さい吸引車を得ることができる。
請求項2に係る発明によれば、乾式ブロワの駆動軸に設けられたプーリには軸流ファンが取り付けられているため、軸流ファン駆動用の別途の駆動源を必要とせず、車両走行用エンジンの動力を利用して軸流ファンを回転させて乾式ブロワを冷却することが可能となる。
また、乾式ブロワがダクトカバーで覆われており、ダクトカバーの排出口が乾式ブロワの前方且つ上方にて開口されているため、軸流ファンの回転によりダクトカバーに取り入れられた外気が確実に乾式ブロワの周囲に沿って流れることとなり、乾式ブロワの冷却効率を大きく向上させることが可能となる。
しかも、乾式ブロワの周囲に沿って流れる外気は、外部から取り入れられた直後の温まっていない低温の外気であるため、冷却効果が非常に高くなる。
従って、車台上に搭載できるタンクの容量が大きく、且つ発熱が小さく高い吸引力を発揮できる吸引車を得ることができる。
請求項3に係る発明によれば、乾式ブロワが直列に連通連結され且つ各空間に夫々ロータが配設された2つのケーシング内空間を有する乾式ブロワからなることにより、高い吸引力を得ることができる。
そして、軸流ファンが下流側のケーシング内空間に配設されたロータの駆動軸に設けられたプーリに取り付けられていることにより、発熱量が大きい下流側のケーシング内空間に対して温度の低い外気を導入して効果的に冷却することができ、高い吸引力を得ることが可能となる。
更に、取入口近傍に、軸流ファンの軸方向に且つ下流側に向けて延びる整流板が設けられているため、軸流ファンにより生じる気流を整流して下流側へと流れる風量を増すことが可能となり、冷却効果を高めることができる。
請求項4に係る発明によれば、乾式ブロワが直列に連通連結され且つ各空間に夫々ロータが配設された2つのケーシング内空間を有する乾式ブロワからなることにより、高い吸引力を得ることができる。
そして、2つのケーシング内空間に夫々外気を導入する外気導入ポートが設けられ、下流側のケーシング内空間の外気導入ポートの口径は、上流側のケーシング内空間の外気導入ポートの口径よりも大きく形成されていることにより、発熱量が大きい下流側のケーシング内空間を効果的に冷却することができ、高い吸引力を得ることが可能となる。
請求項5に係る発明によれば、乾式ブロワが直列に連通連結され且つ各空間に夫々ロータが配設された2つのケーシング内空間を有する乾式ブロワからなることにより、高い吸引力を得ることができる。
そして、インタークーラからの冷気を送る冷気送給管が、下流側のケーシング内空間への入口配管及び上流側のケーシング内空間に夫々接続されていることにより、インタークーラの冷気を利用して効率良くケーシング内を冷却することができる。
しかも、下流側のケーシング内空間には、外気を導入する外気導入ポートが設けられているため、冷気に加えて外気も導入されることとなり、冷却効率が更に大きく高められる。
請求項6に係る発明によれば、乾式ブロワの出口配管にはサイレンサが取り付けられており、サイレンサの内部は、気体の流れ方向に沿って、流路断面積が拡大して縮小して再び拡大するように変化しているため、サイレンサ内部に導入された気体は、二段階に亘って膨張させられることとなり、その結果、優れた消音効果を得ることが可能となる。
請求項7に係る発明によれば、サイレンサ内部の流路断面積が小さい部分のうち、下流側の部分は、並列に配置された複数の管からなることにより、上流側から流れてきた気体が流路断面積が小さくなる時に複数の管に分かれ、これによって消音効果を高めることができる。
請求項8に係る発明によれば、サイレンサの上流側にはサイドブランチが設けられていることにより、サイドブランチによる消音効果と、二段階膨張型のサイレンサによる消音効果を併せて得ることができ、非常に優れた消音効果が達成できる。
請求項9に係る発明によれば、乾式ブロワの入口配管側にカートリッジ式フィルタを備えた集塵装置が設けられていることにより、湿式集塵槽を設けずとも被回収物に含まれる微粉を捕捉回収することができ、またブロワから微粉が排気されてしまう虞がない。
更に、湿式集塵槽に比べて集塵装置を小型化することができるため、架装スペースを小さくしてタンク容量を大きくすることが可能となる。また、フィルタを容易に交換できるため、メンテナンス性が非常に優れている。
請求項10に係る発明によれば、蓋をケーシングから外すことにより、フィルタが蓋と共にケーシングから取り出されることとなるため、フィルタを容易に交換することが可能となり、メンテナンス作業の手間を大幅に削減することができる。
以下、本発明に係る乾式ブロワ搭載吸引車の好適な実施形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は本発明に係る乾式ブロワ搭載吸引車を示す図であって、(a)は平面図、(b)は左側面図、(c)は背面図である。
本発明に係る乾式ブロワ搭載吸引車は、車両の車台(1)上に、産業廃棄物等の被回収物を収容するレシーバタンク(2)と、レシーバタンク(2)内を負圧とするための吸引力を発生する吸引装置(3)を搭載している。尚、吸引装置(3)は、圧送装置としての機能も兼ね備えている。
図2は、本発明に係る乾式ブロワ搭載吸引車の装置構成を示すフローシートである。
レシーバタンク(2)は、被回収物を吸引してタンク内部に取り入れるための吸引管(4)と、タンク内部に収容された回収物を圧送してタンク外に排出するための排出口(5)を備えており、その上部には吸引装置(3)と配管を介して連結される満量装置部(6)が設けられている。
吸引装置(3)は、2次キャッチャ(7)、3次キャッチャ(8)、乾式ブロワ(9)、サイレンサ(10)を備えている。
これらの各要素は、レシーバタンク(2)側を上流側とした時に、上流側から下流側に向けて、2次キャッチャ(7)、3次キャッチャ(8)、乾式ブロワ(9)、サイレンサ(10)の順に直列に連結されている。
2次キャッチャ(7)は、バルブ(24)を介してレシーバタンク(2)の満量装置部(6)と連結されている。
2次キャッチャ(7)は、サイクロン式の集塵装置であって、レシーバタンク(2)にて回収されなかった被回収物に含まれる微細成分を捕捉回収する。
3次キャッチャ(8)は、内部にカートリッジ式フィルタを備えた集塵装置であって、2次キャッチャ(7)にて捕捉できなかった成分を捕捉回収する。
図3は3次キャッチャ(8)を示す図であって、(a)は部分切欠平面図、(b)は部分切欠正面図、(c)は部分切欠側面図である。
3次キャッチャ(8)は、円筒状のケーシング(81)と、ケーシング(81)の内部に着脱自在に配設された円筒状のフィルタ(82)とを備えている。
ケーシング(81)の上面は、円板状の蓋(83)により塞がれており、蓋(83)の下面には正面視略V字状に屈曲された帯状板からなる金具(84)が固定されている。また、金具(84)の下端部には円板状の支持板(85)がボルト止めされている。
フィルタ(82)は、その中空部に金具(84)を挿入し、その下端面を支持板(85)で支持することにより、蓋(83)の裏面に固定される。尚、支持板(85)によりフィルタ(82)の下端面を支持する際には、直接支持してもよいが、フィルタの損傷を防ぐために図示例のように円板状のゴム板(90)を介して支持することが好ましい。
従って、蓋(83)をケーシング(81)から外すと、フィルタ(82)は蓋(83)と共にケーシング(81)から取り出されることとなり、フィルタ(82)を容易に交換することが可能となる。
また、金具(84)が正面視略V字状に屈曲されているため、蓋(83)への固定を確実に行えるとともに、フィルタ(82)の装着時にフィルタが金具に当たりにくくなり、フィルタが損傷することが防がれる。
フィルタ(82)の材質は特に限定されないが、回収物に含まれる水分に起因する腐食を防ぐために、樹脂であることが好ましい。樹脂製フィルタとすることにより、水洗いが可能となってメンテナンス性が更に向上するという効果も得られる。
ケーシング(81)は、側面上方に気体を取り入れるための取入口(86)を備え、上面(即ち蓋)に気体を排出するための取出口(87)を備えている。
取入口(86)は、2次キャッチャ(7)の出口と連結されており、2次キャッチャ(7)から送られてきた気体をフィルタ(82)の外面近傍位置に取り入れる。
取入口(86)の内側近傍には、多数の小孔を有するパンチングメタルからなる平面視円弧状の邪魔板(89)が配設されている。邪魔板(89)の大きさは、少なくとも取入口(86)よりも大きく設定されている。
取入口(86)から取り入れられた気体は、邪魔板(89)の小孔を通過する際に比較的粒径の大きな異物が除去された後、フィルタ(82)の円筒面を外面から内面へと通過し、通過時に気体中に含まれる微粒子が捕捉される。
取出口(87)は乾式ブロワ(9)の入口と接続されており、フィルタ(82)の円筒面を通過した後の清浄な気体は乾式ブロワ(9)の入口へと送られる。
また、ケーシング(81)の側面下方には、ケーシング(81)の内底部に溜まった泥等の異物を外部へと取り出すための開閉可能な扉(88)が設けられている。
本発明では、上記したような3次キャッチャ(8)を設けることにより、従来のように湿式集塵槽を設けずとも乾式ブロワ(9)の内部に異物(微粉)が導入されることが防がれる。
また、3次キャッチャ(8)は水を使用しておらず、湿式集塵槽に比べて小型・軽量であるため、車台上にレシーバタンク等のための広い架装スペースが確保でき、架装重量を削減することも可能となる。
乾式ブロワ(9)としては、乾式のルーツブロワが使用される。
本発明では、乾式ブロワ(9)として、1つのケーシング内空間のみを有する乾式ブロワを使用してもよいが、直列に連通連結され且つ各空間に夫々ロータが配設された2つのケーシング内空間を有する乾式ブロワ(図2参照)を使用することが好ましい。
また、直列に連通連結され且つ各空間に夫々ロータが配設された2つのケーシング内空間を有する乾式ブロワとしては、2つのケーシング内空間が一体に形成された1台の乾式ブロワを使用することが架装スペースの点で好ましいが、ケーシング内空間が独立した2台の乾式ブロワを直列に接続して使用してもよい。
尚、図示例において、図2ではフローを明確化する為に2つのケーシング内空間が独立して描かれているが、実際には2つのケーシング内空間は後述する図4に示すように一体に形成される。
以下、図2に基づき、乾式ブロワ(9)について説明する。
図示例では、乾式ブロワ(9)は、直列に連通連結され且つ各空間に夫々ロータが配設された2つのケーシング内空間を有する1台の乾式ブロワからなる。
2つのケーシング内空間のうち、下流側のケーシング内空間(9b)を形成するケーシングには、外気を当該ケーシング内の圧縮空気形成空間に導入するための外気導入ポート(91)が設けられている。
下流側のケーシング内空間(9b)は、上流側のケーシング内空間(9a)に比べて容量が小さい、即ち気体の圧縮率が大きいことから、発熱量が大きくなる。そのため、下流側のケーシング内空間(9b)に外気を導入することにより高い冷却効率が得られる。
尚、本発明においては、より冷却効率を高めるために、外気導入ポート(91)を上流側のケーシング内空間(9a)と下流側のケーシング内空間(9b)の両方に設けてもよい。この場合、下流側のケーシング内空間(9b)の外気導入ポートの口径を、上流側のケーシング内空間(9a)の外気導入ポートの口径よりも大きく形成することが好ましい。これは、上述したように、発熱量の大きい下流側のケーシング内空間(9b)に導入する外気の量を多くした方が効率的な冷却が可能となるためである。
図4は、乾式ブロワ(9)において、下流側のケーシング内空間(9b)に外気導入ポート(91)を連結した状態を示す図である。
図示例では、下流側のケーシング内空間(9b)に設けられた2つの外気導入ポート(91)の先端(吸気口)に夫々空冷サイレンサ(33)が取り付けられており、空冷サイレンサ(33)の部分において口径が拡大している。
図5は、空冷サイレンサ(33)を示す図であって、(a)は正面断面図、(b)は(a)のA−A線断面図である。
空冷サイレンサ(33)は、上流側から下流側に向けて3つの領域に仕切られており、各領域には夫々気体が流通するための管が配設されている。
最上流側の第一領域に配設された管(33a)と、最下流側の第三領域に配設された管(33c)は同じ直径の管である。そして、中間位置にある第二領域に配設された管(33b)は管(33a)、(33c)よりも小さい直径の管である。
そして、第一領域に配設された管(33a)と第三領域に配設された管(33c)が夫々1本であるのに対して、第二領域に配設された管(33b)は4本であり、そのうちの2本が第二領域の前方寄り位置にあり、他の2本が第二領域の後方寄り位置にある。
このような空冷サイレンサ(33)においては、第一領域に取り入れられた外気は第二領域において複数の管に分かれて縮小した後、第三領域において膨張することによって、効果的に冷却され且つ消音される。
図6は、乾式ブロワ(9)の変更形態を示す図である。
この変更形態では、乾式ブロワ(9)は、直列に連通連結され且つ各空間に夫々ロータが配設された2つのケーシング内空間を有する1台の乾式ブロワからなる。
尚、この図でも図2と同様に、フローを明確化する為に2つのケーシング内空間が独立して描かれているが、実際には2つのケーシング内空間は一体に形成される。
この変更形態でも、下流側のケーシング内空間(9b)に外気を導入する外気導入ポート(91)が設けられている。
そして、車両に搭載されたインタークーラ(11)からの冷気を送る冷気送給管が、下流側のケーシング内空間(9b)への入口配管及び上流側のケーシング内空間(9a)に夫々接続されている。
これにより、インタークーラ(11)の冷気を利用して効率良く2つのケーシング内空間を冷却することができる。しかも、下流側のケーシング内空間(9b)には、冷気に加えて外気も導入されるため、冷却効率が更に大きく高められる。
乾式ブロワ(9)の出口配管の下流側にはサイレンサ(10)が取り付けられている(図2参照)。
図7は、サイレンサ(10)を示す図であって、(a)は断面側面図、(b)は(a)のA−A線断面図である。
サイレンサ(10)は、円筒状のケーシング(10a)の内部が、気体の流れ方向に沿って、流路断面積が拡大して縮小して再び拡大するように変化している。具体的には、ケーシング(10a)の内部に、気体の流れ方向に沿って、流路断面積が小さい管(10b)、大きい管(10c)、小さい管(10d)、大きい管(10e)、小さい管(10f)がこの順に配置されている。尚、小さい管(10b)は流入部、小さい管(10f)は吐出部を構成している。また、大きい管(10e)は下流端部が閉鎖された盲管であって、内部に流入した空気は下流端部で反射した後、小さい管(10f)からケーシング外部に排出される。
小さい管(10b)、(10d)、(10f)は流路断面積が同じであり、大きい管(10c)、(10e)は流路断面積が同じである。
上流側の大きい管(10c)と下流側の大きい管(10e)は、いずれも1本の管からなり、これら2本の管は同軸線上に配置されている。
一方、上流側の小さい管(10b)と下流側の小さい管(10f)が1本の管からなるのに対して、中流部の小さい管(10d)は並列に且つ互いの外周面が近接するように配置された2本の管からなる。そして、これら2本の管の近接部分は、小さい管(10b)、大きい管(10c)、大きい管(10e)の中心軸と同一線上にある。また、2本の管の合計流路断面積が、小さい管(10b)、(10d)と同じとなっている。
小さい管(10f)は、大きい管(10e)の上方において、上記中心軸と直角方向を向いて配設されている。
ケーシング(10a)の内部は、上流側から下流側に向けて、2つの仕切板(12)により3つの領域に仕切られている。(以下、上流側から順に、第一領域、第二領域、第三領域という。)
第一領域には大きい管(10c)が配置され、第二領域には小さい管(10d)が配置され、第三領域には大きい管(10e)と小さい管(10f)が配置されている。上流側の小さい管(10b)は、第一領域よりも更に上流側のケーシング(10a)外部に配置されている。
そして、第一領域と第二領域は上流側の大きい管(10c)の開口部により連通し、第二領域と第三領域は中流部の小さい管(10d)の開口部により連通している。
ケーシング(10a)の内周面、中流部の小さい管(10d)の外周面、下流側の大きい管(10e)の外周面には、難燃性のウレタンフォーム(13)が取り付けられている。
ウレタンフォーム(13)は優れた吸音作用を有しているため、ケーシング(12a)の内周面だけでなく、中流部の小さい管(10d)の外周面、下流側の大きい管(10e)の外周面にもウレタンフォーム(13)を取り付け、下流側の小さい管(10f)はウレタンフォーム(13)の外側に取り付けることにより、非常に優れた消音効果を発揮することができる。
上記した構造のサイレンサ(10)によれば、サイレンサ内部に導入された気体は、二段階に亘って膨張させられることとなり、その結果、優れた消音効果を得ることが可能となる。
また、下流側の小さい管(10d)が並列に配置された2本の管からなることにより、上流側から流れてきた気体が流路断面積が小さくなる時に複数の管に分かれることで、消音効果をより高めることが可能となる。
サイレンサ(10)の上流側(乾式ブロワ(9)のケーシング内空間(9b)の下流側)の配管には、先端にサイレンサを設けたサイドブランチ(14)を設けることができる(図6参照)。
図8は、サイドブランチ(14)の構造を示す図である。
図8において、左半分は、サイドブランチ(14)の断面構造を示し、右半分はサイドブランチ(14)の外観を示す。
サイドブランチ(14)は、基端管(61)と末端管(62)からなり、基端管(61)の下端にはフランジ部(611)が形成される。
基端管(61)は、フランジ部(611)から上方に延出する円筒形状の筒状部(612)と、筒状部(612)の上端に位置するとともに筒状部(612)よりも径大な外形輪郭を備える環状の先端部(613)を更に備える。筒状部(612)の外周面にはねじ溝が形成される。先端部(613)外周面に沿って、Oリング溝(131)が形成される。Oリング溝(131)には、Oリングが配され、Oリングは、先端部(613)のOリング溝(131)底面と末端管(62)内周面との間で圧縮され、サイドブランチ(14)内部空間を密閉する。
末端管(62)は、円筒形状の筒状部(621)と、筒状部(621)上端に位置するとともに筒状部(621)から半径方向に突出する環状のフランジ部(622)を備える。末端管(62)は更に、フランジ部(622)上に載置固定される反射板(623)を備える。
反射板(623)は、エルボ管(51)を通じてサイドブランチ(14)内に伝達された音波を反射する。エルボ管(51)基端部からサイドブランチ(14)先端までの全長が、乾式ブロア(9)から発せられる音波の波長の1/4に等しいとき、反射板(623)により反射された音波は、乾式ブロア(9)からの音波と逆位相となり、乾式ブロア(9)からの音波を打ち消すこととなる。
末端管(62)の筒状部(621)の内径寸法は、基端管(61)の外形寸法より大きく、末端管(62)は基端管(61)を外嵌する。末端管(62)下端内壁部には、末端管(62)内壁から内方に突出するねじ部(211)が形成され、ねじ部(211)は、基端管(61)の筒状部(612)外周面に形成されたねじ溝と螺合する。この結果、末端管(62)を回転させると、末端管(62)は、サイドブランチ(14)軸方向に変位する。したがって、サイドブランチ(14)の全長を調整し、エルボ管(51)基端部から反射板(623)の反射面までの距離を、乾式ブロア(9)から発せられる音波の1/4の長さに一致させることが可能となる。
本発明では、上述した二段階膨張型のサイレンサ(10)による消音効果とサイドブランチ(14)による消音効果とが組み合わされて発揮され、非常に優れた消音効果が達成できる。
サイレンサ(10)の下流側の配管は2つに分岐しており(図2参照)、一方の配管はバルブ(25)を介して大気中に開放可能とされており、他方の配管はバルブ(26)を介してレシーバタンク(2)の満量装置部(6)と接続された配管と連結されている。
吸引装置(3)は、上述したように圧送装置としての機能も備えている。
すなわち、負荷開放弁(27)を開放してバルブ(25)を閉鎖することにより、レシーバタンク(2)内に空気を圧送することができる。
図2のフローシートにおいて、実線矢印は吸引時の空気の流れを、破線矢印は圧送時の空気の流れを夫々示している。
吸引時においては、バルブ(24)、(25)は開放され、バルブ(26)と負荷開放弁(27)は閉鎖される。圧送時においては、バルブ(24)(25)は閉鎖され、バルブ(26)と負荷開放弁(27)は開放される。
尚、図2中、(28)はバキュームブレーカ、(29)は逆止弁、(30)はプレッシャブレーカである。
図9(a)は吸引車の前方部分の拡大側面図であり、図9(b)は(a)図を背面側(車両後方側)から見た図である。
乾式ブロワ(9)は、車台(1)上にサブフレーム(31)を介して固定された取付ベース(15)上に載置固定されており、車台(1)上のサブフレーム(31)と取付ベース(15)との間には、防振機構(16)が介在されている。防振機構(16)は、防振ゴムやダンパ等の振動吸収性を有するものであって、少なくとも取付ベース(15)の四隅を含む位置に合計4個以上(好ましくは4〜8個)が使用されている。
また、取付ベース(15)は、車台(1)の下方へと延びる下垂部(15a)を一体に備えている。
乾式ブロワ(9)の駆動軸は、車両走行用エンジン(図示略)の出力を取り出すPTO出力軸(17)(正確には、PTO出力軸(17)と接続されたユニバーサルジョイント又は等速ボールジョイント(33))と、プーリ及びベルトを介して連結されている。
すなわち、乾式ブロワ(9)の駆動軸にはプーリ(18)が取り付けられ、PTO出力軸(17)にもプーリ(19)が取り付けられ、これら2つのプーリ(18)(19)にベルト(20)が掛け渡されている。これにより、車両走行用エンジンの出力を利用して乾式ブロワ(9)を駆動することができる。
PTO出力軸(17)と当該軸に取り付けられたプーリ(19)との間にはベアリング(32)が介装されている。すなわち、プーリ(19)はベアリング(32)を介してPTO出力軸(17)に取り付けられている。
そして、ベアリング(32)を収容するハウジング(21)は、取付ベース(15)の下垂部(15a)に固定されている。
ここで、上述したように、取付ベース(15)と車台(1)との間には防振機構(16)が介在しているため、走行用エンジンから生じる振動がPTO出力軸からプーリ及びベルトを介して車台上のブロワへと伝播する(共振する)ことが防止され、運転時に発生する騒音を大幅に低減することが可能となる。
乾式ブロワ(9)の駆動軸に設けられたプーリ(18)には軸流ファン(22)が取り付けられており、乾式ブロワ(9)はダクトカバー(23)で覆われている。尚、ダクトカバー(23)は、図9(a)では仮想線で示されており、図9(b)では省略されている。
図10は、ダクトカバー(23)を示す図であって、(a)は平面図、(b)は左側面図、(c)は背面図、(d)は右側面図、(e)は(b)図のA部断面図である。
ダクトカバー(23)は、側面視において略L字状に形成されており、一端部に軸流ファン(22)の回転に伴って外気を取り入れる取入口(23a)を有し、他端部に取入口(23a)から取り入れられた外気を排出する排出口(23b)を有している。
図9,10から明らかなように、取入口(23a)は、乾式ブロワ(9)の後方(軸流ファン(22)の後方)の位置において、車両の後方に向けて開口されている。また、取入口(23a)には金網(23c)が取り付けられている。
排出口(23b)は、乾式ブロワ(9)の前方且つ上方の位置において、車両の右側方(図9(a)の紙面奥側)に向けて開口されている。また、排出口(23b)にはルーパー(23d)が取り付けられている。
また、ダクトカバー(23)の左右の側面には、乾式ブロワ(9)の吸気管及び排気管を接続するための穴(23e)が設けられており、右側面下方には、メンテナンス用の扉(23f)が設けられている。
更に、ダクトカバー(23)の取入口(23a)の近傍には、軸流ファン(22)の軸方向に且つ下流側に向けて延びる整流板(23g)が設けられている。
図9(e)において、仮想線で描かれた円は軸流ファン(22)の配設位置を示しており、図示のように整流板(23g)は軸流ファン(22)の周囲の4箇所に等間隔で配置されており、図9(e)の紙面垂直方向(軸流ファンの軸方向)に延びている。
4つの整流板(23g)は、その基端部がダクトカバー(23)の内側面に対して直角に取り付けられた四角形の枠体(23h)に固定されており、その先端部は軸流ファン(22)の中心軸の方向に向けて延びている。
このような整流板(23g)が設けられていることにより、軸流ファン(22)により生じる気流が拡散しないように整流することができる。そのため、下流側(乾式ブロワへと向かう方向)へと流れる風量を増すことが可能となり、乾式ブロワの冷却効果を大きく高めることができる。
上記したような軸流ファン(22)及びダクトカバー(23)を備えていることにより、軸流ファン(22)の回転により取入口(23a)からダクトカバー(23)に取り入れられた外気は、ダクトカバー(23)内を流れて排出口(23b)から排出されるまでの間に、確実に乾式ブロワ(9)の周囲全体に沿って流れるようになる。
そのため、乾式ブロワ(9)の表面の熱が、ダクトカバー(23)内を流通する外気により確実に奪い取られることとなり、非常に優れた冷却効果を得ることが可能となる。
しかも、乾式ブロワの周囲に沿って流れる外気は、外部から取り入れられた直後の温まっていない低温の外気であるため、冷却効果が非常に高くなる。
また、図示例のように、乾式ブロワ(9)が直列に連通連結され且つ各空間に夫々ロータが配設された2つのケーシング内空間を有する乾式ブロワからなる場合においては、軸流ファン(22)が下流側の乾式ブロワの駆動軸に設けられたプーリ(18)に取り付けられる。
これにより、発熱量が大きい下流側のケーシング内空間に対して、ダクトカバー(23)内に取り入れられた直後の温度の低い外気を接触させることができるため、冷却効果が非常に高くなり、高い吸引力を得ることが可能となる。
以下、本発明に係る乾式ブロワ搭載吸引車について実施例を示すことにより、本発明の効果をより明確なものとする。但し、本発明は以下の実施例により何ら限定されるものではない。
1.冷却効果試験
<実施例>
本発明に係る乾式ブロワ搭載吸引車(図1〜5,7〜10参照)において、外気導入ポートの口径φ32mm、外気導入ポートの先端に取り付けた空冷サイレンサの口径φ40mm、軸流ファンの直径φ400mmとした。
<比較例>
外気導入ポート、軸流ファン、ダクトカバーを有さない点が実施例と異なる乾式ブロワ搭載吸引車を使用した。
実施例及び比較例において、乾式ブロワを1750rpmで運転した時の圧力及び温度を測定した。結果を表1に示す。尚、温度は乾式ブロワのハウジング表面で測定した。
Figure 2010083598
表1に示すように、本発明に係る乾式ブロワ搭載吸引車(実施例)は、比較例に比べて温度上昇が低く抑えられ、その結果、比較例に比べて真空圧を上げることができた。
2.振動試験
本発明に係る乾式ブロワ搭載吸引車において、車両エンジンの回転数を1450rpmとし、乾式ブロワの圧力を−93kPaとして運転した時の振動を測定した。結果を表2に示す。
Figure 2010083598
表2に示すように、本発明に係る乾式ブロワ搭載吸引車によれば、振動を非常に小さく抑えることができた。
3.騒音試験
<実施例>
本発明に係る乾式ブロワ搭載吸引車を使用した。
<比較例>
図7に示すサイレンサを有さない点が実施例と異なる乾式ブロワ搭載吸引車を使用した。
実施例及び比較例について、エンジン回転数1450rpm、乾式ブロワの回転数1750rpmで運転し、図11に示す8箇所(L=1000mm、H=1200mm)において騒音計(リオン社製、型式NL-04)(S)を使用して騒音量を測定した。騒音量は各箇所において3回ずつ測定して平均値をとった。結果を表3に示す。
Figure 2010083598
表3に示すように、8箇所全てにおいて、実施例は比較例に比べて騒音が約20dBも低減されていた。
以上の3つの試験結果より、本発明に係る乾式ブロワ搭載吸引車は、発熱、振動、騒音のいずれにおいても、従来の乾式ブロワ搭載吸引車に比べて優れていることが数値的に確認された。
本発明は、汚泥等の産業廃棄物をレシーバタンク内に吸引回収して運搬するための作業車として好適に利用される。
本発明に係る乾式ブロワ搭載吸引車を示す図であって、(a)は平面図、(b)は左側面図、(c)は背面図である。 本発明に係る乾式ブロワ搭載吸引車の装置構成を示すフローシートである。 3次キャッチャを示す図であって、(a)は部分切欠平面図、(b)は部分切欠正面図、(c)は部分切欠側面図である。 乾式ブロワにおいて、下流側のケーシング内空間に外気導入ポートを連結した状態を示す図である。 空冷サイレンサを示す図であって、(a)は正面断面図、(b)は(a)のA−A線断面図である。 乾式ブロワの変更形態を示す図である。 サイレンサを示す図であって、(a)は断面側面図、(b)は(a)のA−A線断面図である。 サイドブランチの構造を示す図である。 (a)は吸引車の前方部分の拡大側面図であり、(b)は(a)図を背面側(車両後方側)から見た図である。 ダクトカバーを示す図であって、(a)は平面図、(b)は左側面図、(c)は背面図、(d)は右側面図、(e)は(b)図のA部断面図である。 騒音試験における測定位置を示す図である。
符号の説明
1 車台
2 レシーバタンク
3 吸引装置
8 集塵装置(3次キャッチャ)
81 円筒状のケーシング
82 フィルタ
83 蓋
84 金具
85 支持板
9 乾式ブロワ
9a 上流側のケーシング内空間
9b 下流側のケーシング内空間
91 外気導入ポート
10 サイレンサ
10d 並列に配置された管
11 インタークーラ
14 サイドブランチ
15 取付ベース
16 防振機構
17 PTO出力軸
18 プーリ
19 プーリ
20 ベルト
21 ハウジング
22 軸流ファン
23 ダクトカバー
23a 取入口
23b 排出口
32 ベアリング

Claims (10)

  1. 車台上に固定された取付ベース上に乾式ブロワが載設されてなる吸引車であって、
    前記車台と前記取付ベースとの間には防振機構が介在されており、
    前記乾式ブロワの駆動軸は、車両走行用エンジンの出力を取り出すPTO出力軸と、プーリ及びベルトを介して連結されており、
    前記PTO出力軸と当該軸に取り付けられたプーリとの間にはベアリングが介装されており、
    該ベアリングを収容するハウジングが前記取付ベースに固定されている
    ことを特徴とする乾式ブロワ搭載吸引車。
  2. 前記乾式ブロワの駆動軸に設けられたプーリには軸流ファンが取り付けられ、
    前記乾式ブロワはダクトカバーで覆われており、
    該ダクトカバーは、前記軸流ファンの回転に伴って外気を取り入れる取入口と、該取入口から取り入れられた外気を排出する排出口とを有しており、
    該排出口は、前記乾式ブロワの前方且つ上方の位置において開口されており、
    前記取入口近傍には、前記軸流ファンの軸方向に且つ下流側に向けて延びる整流板が設けられている
    ことを特徴とする請求項1記載の乾式ブロワ搭載吸引車。
  3. 前記乾式ブロワが、直列に連通連結され且つ各空間に夫々ロータが配設された2つのケーシング内空間を有する乾式ブロワからなり、
    前記軸流ファンは、下流側のケーシング内空間に配設されたロータの駆動軸に設けられたプーリに取り付けられていることを特徴とする請求項2記載の乾式ブロワ搭載吸引車。
  4. 前記乾式ブロワが、直列に連通連結され且つ各空間に夫々ロータが配設された2つのケーシング内空間を有する乾式ブロワからなり、
    前記2つのケーシング内空間に夫々外気を導入する外気導入ポートが設けられ、
    下流側のケーシング内空間の外気導入ポートの口径は、上流側のケーシング内空間の外気導入ポートの口径よりも大きく形成されていることを特徴とする請求項1乃至3いずれかに記載の乾式ブロワ搭載吸引車。
  5. 前記乾式ブロワが、直列に連通連結され且つ各空間に夫々ロータが配設された2つのケーシング内空間を有する乾式ブロワからなり、
    下流側のケーシング内空間には外気を導入する外気導入ポートが設けられ、
    インタークーラからの冷気を送る冷気送給管が、下流側のケーシング内空間への入口配管及び上流側のケーシング内空間に夫々接続されていることを特徴とする請求項1乃至3いずれかに記載の乾式ブロワ搭載吸引車。
  6. 前記乾式ブロワの出口配管にはサイレンサが取り付けられており、
    該サイレンサの内部は、気体の流れ方向に沿って、流路断面積が拡大して縮小して再び拡大するように変化していることを特徴とする請求項1乃至5いずれかに記載の乾式ブロワ搭載吸引車。
  7. 前記流路断面積が縮小する部分は、並列に配置された複数の管から形成されていることを特徴とする請求項6記載の乾式ブロワ搭載吸引車。
  8. 前記サイレンサの上流側にはサイドブランチが設けられていることを特徴とする請求項6又は7記載の乾式ブロワ搭載吸引車。
  9. 前記乾式ブロワの入口配管側に、カートリッジ式フィルタを備えた集塵装置が設けられていることを特徴とする請求項1乃至8いずれかに記載の乾式ブロワ搭載吸引車。
  10. 前記集塵装置が、円筒状のケーシングと、該ケーシングの内部に着脱自在に配設された円筒状のフィルタとを備えており、
    前記ケーシングの上面は、円板状の蓋により塞がれており、
    該蓋の下面には正面視略V字状に屈曲された金具が固定されており、
    該金具の下端部には円板状の支持板が固定されており、
    前記フィルタは、その中空部に前記金具を挿入し、その下端面を前記支持板で支持することにより、前記蓋の裏面に固定されている
    ことを特徴とする請求項9記載の乾式ブロワ搭載吸引車。
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