JP2010083446A - 渦電流式レールブレーキ - Google Patents

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Abstract

【課題】永久磁石を包み込む磁極鉄芯を不必要とすることで、軽量かつ搭載性に優れ、かつ、制動力を容易に制御可能とする。
【解決手段】レール5の長手方向に、少なくとも隣接する永久磁石11aの一方の側に異なる磁極の永久磁石11aがくるよう直列状に配列された複数の永久磁石11aが、強磁性のヨーク11bに固定された磁石ユニット11を、レール5と対向すべく台車枠2に備える。当該磁石ユニット11を、レール5と非接触な状態を維持しながら、台車側から見た場合にレール5の長手方向と一致する軸11baを中心に回転可能に取り付ける。この回転により制動、非制動を切り換える。
【効果】レールへの攻撃性がなく、また天候の影響を受け難い渦電流方式において、軽量かつ搭載性に優れ、制動時に大電力を使用しなくなる。そして、非制動時の離脱を容易に行うことができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、走行中の鉄道車両を、レールと非接触の状態で減速する、渦電流式のレールブレーキに関するものである。
新幹線、在来線、路面電車などの鉄道車両を減速する制動装置としては、レールと車輪との間の摩擦力を利用した粘着力を利用する粘着方式の制動装置が多く用いられている。
この粘着方式の制動装置の場合、最大制動力は前記摩擦力によって決定される。従って、車輪に対して大きな制動力を加えようとしても、一定の制動力を超えると、車輪の回転が停止した状態でレール上を滑走することになり、摩擦力を得ることはできない。
近年、新幹線、在来線共に高速化が求められているが、在来線の場合は、非常ブレーキの作動後、600m以内で車両が停止するように、法令によって義務付けられている。また、新幹線の場合は、構造規制により減速度で規制されている。しかしながら、高速化したこれら車両をこれらの規制内で停止させることが困難となってきている。
そこで、粘着方式の制動装置が有する前記問題を解決するために、粘着方式と併用して、車両の制動力をレールから直接得るレールブレーキ方式の制動装置(以下、単にレールブレーキと略す。)が提案されている。
このレールブレーキには、大別して、(1) 吸着方式、(2) 渦電流方式、(3) 吸着・渦電流方式の3種類がある。このうち、(2) の渦電流方式のレールブレーキを、(1) の吸着方式のレールブレーキとして動作させる、(3) の吸着・渦電流方式のレールブレーキの原理を図8に示す。
この吸着・渦電流方式のレールブレーキは、車輪1に支持された台車枠2から、油圧や空圧などのシリンダーで構成された昇降装置3によって、磁石ユニット4が昇降可能なように吊り下げられている。
この磁石ユニット4には、車両の進行方向に併設された複数個の電磁石4aが取り付けられており、これら電磁石4aのレール5と対向する磁極面には、ブレーキシュー4bが取り付けられている。
このような構成のレールブレーキの場合、車両の制動時には、昇降装置によって磁石ユニットを下降させてブレーキシューをレールに押し当てる。この押し当てと共に、磁極に巻いた励磁コイルに通電して磁極鉄心に発生させた磁束と、車両とレールの相対速度との関係によりレールに渦電流Cを生じさせ、レールと磁極鉄心間に発生した電磁吸引力により制動力を得る。
しかしながら、この吸着・渦電流方式のレールブレーキは、摩擦による制動を併用しているので、雨や雪などの場合に安定的に制動力を得ることができないという問題がある。また、運動エネルギーをブレーキシューとレールの摩擦熱に変換し、この熱エネルギーをレールに拡散するので、レールへの攻撃性が問題となる。この問題は(1) の吸着方式のレールブレーキも同様である。
これに対し、ブレーキシューを使用しない非接触の(2) の渦電流方式では、吸着・渦電流方式と同等の制動力を得るには、摩擦によって発生する制動力分を電磁石の巻き線を増やすなどして増加する必要があり、重量が増大する。その結果、質量増大に伴う慣性力が増大し、更なる制動力が必要となる可能性などが上げられる。
さらに、前記(1)〜(3) のレールブレーキは、制動力を得るために電磁石を用いているので、制動力を得るためには励磁コイルに通電する必要がある。しかしながら、これらのレールブレーキは、主に非常用ブレーキとしての使用を想定されており、非常用の電源には通常、バッテリーを使用せざるを得ないので、システム全体の重量が非常に重くなる。
このように、これまでのレールブレーキは、いずれの方式においても、システム全体の重量を軽減することが困難であった。
そこで、レールへの攻撃性がなく、また天候の影響を受け難い(2) の渦電流方式において、電磁石に換えて永久磁石を採用したレールブレーキが提案されている(特許文献1)。この特許文献1の永久磁石式レールブレーキでは、特に非常時に励磁コイルへの通電に必要な電流を保持するためのバッテリー量が削減でき、システム全体の軽量化を図ることができる。
特開平10−167068号公報
特許文献1のレールブレーキでは、磁石ユニット4は、台車枠2から吊り下げ状に取り付けられており、図9に示すように、台車枠2側からレール5を見た場合に、レール5に対して直交する軸7を中心として永久磁石6が回転するようになされている。
そして、S極とN極の磁極面がレール5に対して平行となった時が制動状態((c)図)であり、制動状態から90°回転した場合が非制動状態((a)(b)図)である。
この特許文献1では、クランク8aとリンク機構8bからなる回転機構8によって、磁極鉄芯9なるものを介して永久磁石6を90°回転し、制動と非制動の切り換えを行っている。
制動時は、永久磁石6の磁極面から発する磁束は、磁極鉄芯9からレール5と磁極鉄芯9間の空隙10を通してレール5に入り、また、レール5と磁極鉄芯9間の空隙10を通して磁極鉄芯9から永久磁石6に戻る。
この場合、永久磁石6から出た磁束は結果的に迂回することになり、磁極鉄芯9内を通過する際に磁気抵抗に伴って磁束密度が低下し、制動効率が低下する。また、磁束は最短の経路を通過しようとするので、レール5に対向する面と反対の部分で短絡磁気回路を形成し、制動効率が低下する。
すなわち、特許文献1の方式では、永久磁石を包み込む磁極鉄芯が必要不可欠となるため、重量が重くなるという問題がある。また、制動力を制御することが困難であるという問題もある。
本発明が解決しようとする問題点は、従来の永久磁石式のレールブレーキは、永久磁石を包み込む磁極鉄芯が必要不可欠となるため、システム全体として重量が重くなり、また、制動力を制御することも困難であるという点である。
本発明の渦電流式レールブレーキは、永久磁石を包み込む磁極鉄芯を不必要とすることで、軽量かつ搭載性に優れ、かつ、制動力を容易に制御可能とすることを目的としている。
すなわち、本発明の渦電流式レールブレーキは、
レールの長手方向に、少なくとも隣接する永久磁石の一方の側に異なる磁極の永久磁石がくるよう直列状に配列された複数の永久磁石が、強磁性の支持板に固定された磁石ユニットを、レールと対向すべく台車枠に備え、
当該磁石ユニットを、レールと非接触な状態を維持しながら、台車側から見た場合にレールの長手方向と一致する軸を中心に回転可能に取り付け、この回転により制動、非制動を切り換えることを最も主要な特徴としている。
本発明において、全ての永久磁石の隣り合う磁極が異なるように永久磁石を配列すると共に、制動時には前記永久磁石の磁極面とレール頭頂面とが対向する一方、非制動時には磁石ユニットの回転により前記永久磁石の磁極面が前記レール頭頂面より離脱しているように構成すれば、制動力が最大となる。
また、本発明において、永久磁石におけるレール頭頂面と対向する磁極面部分の、レールの長手方向と直角な方向の断面における外周が、中央の直線と両側の曲線とで形成され、当該両側の曲線が磁石ユニットの制動、非制動の切り換え時における永久磁石の回転経路となる円弧と重なっているようにすれば、制動時の制動力を大きくできると共に、非制動時の離脱がより容易となる。
また、本発明において、磁石ユニットの側面に、少なくとも非制動状態にある永久磁石の磁極面を覆う強磁性体からなる保護カバーを設けた場合には、磁気漏れを防ぐことができると共に、永久磁石への衝突物及び磁性体からなる小さな落下物の吸着を防ぐことができる。
また、本発明において、強磁性の支持板をL字型とし、非制動時に当該支持板がレール頭頂面と対向するようにした場合には、非制動時の磁気漏れに伴う制動力を確実に無くすことができる。
本発明は、レールへの攻撃性がなく、また天候の影響を受け難い渦電流方式において、永久磁石を用い、かつ永久磁石を包み込む磁極鉄芯を不必要とすることで、軽量かつ搭載性に優れ、制動時に大電力を使用しなくなる。そして、回転により制動、非制動を切り換えるので、非制動時の離脱を容易に行うことができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を図1〜図7を用いて詳細に説明する。
図1は本発明の永久磁石を用いた渦電流式レールブレーキの構成要素である磁石ユニットを示した図である。
本発明の前記磁石ユニット11は、図1に示すように、複数個の永久磁石11aを強磁性の支持板(以下、ヨーク11bという)に直列に固定し、このヨーク11bの両端に設けた軸11baを2個のブラケット11cで回転が自在なように支持した構成である。
なお、永久磁石11aとしては、例えばNd-Fe-B系の希土類磁石、具体的には、最大エネルギー積(BH)maxが約422〜389(kj・m−3)であるNeomax-50(商品名)を用いる。
前記複数個の永久磁石11aは、隣り合う全ての永久磁石11aが例えば互いに異極となるよう配置されている。そして、その磁極面11aaが2本のレール5の頭頂面5aに対してそれぞれ対向し、台車側から見た場合に、前記軸11baがレール5の長手方向と一致するよう、台車枠に取り付けられている。
前記ヨーク11bの中央にはトラニオン11daを設けた杆材11dが設けられ、エアーシリンダ(図示省略)のロッドの出退動を、前記トラニオン11daを介して回転運動に変換するようになっている。これにより、杆材11dがトラニオン11daを中心として回転し、リンク11eを介して磁石ユニット11を、軸11baを中心として90度回動させ、制動と非制動の切り換えを行う。
ちなみに、2極の永久磁石11aを使用して制動から非制動に切り換える場合のイメージを図2に示す。
本発明の前記磁石ユニット11の場合、永久磁石11aの磁極面11aaがレール5の頭頂面5aと対向した位置が、制動力が最も大きくなる制動状態である(図2(a)参照)。
そして、この制動状態から、エアーシリンダのロッドを例えば退入させて永久磁石11aとヨーク11bを回転させ、図2(b)(c)を経て図2(d)に示すように、永久磁石11aの磁極面11aaをレール5の頭頂面5aから離脱させる。この状態が非制動状態である。
なお、本発明では、図2(b)や図2(c)に示すような位置であっても、制動力が生じているので、永久磁石11aの回転角度を調整することにより、制動時の制動力を調整することができる。
このように、制動と非制動の切り換えを回転により行うことで、永久磁石11aの磁極面11aaとレール5の頭頂面5aとの磁路を最短とすることができ、磁気的に効率を高めることが可能となって、軽量化が可能となる。
従って、前記永久磁石11aの車両の進行方向から見た断面形状では、制動状態において、レール5の頭頂面5aと対向する磁極面11aaは、図3に示すように、中央の直線Lsとその両側の2本の曲線Lcの組合せで構成することが望ましい。そして、前記2本の曲線Lcは、制動と非制動を切り換える時に、永久磁石11aの回転経路となる円弧と同一の円弧になることが望ましい。
この一例を図3に示す。車輪のリム幅を125mm、レール5の頭頂部の幅を65mm、永久磁石11aとレール5の間隔を10mmとした場合、永久磁石11aの磁極面11aaの直線部は、前記頭頂部の幅の1/2強(例えば35mm)とするのが望ましい。
また、制動と非制動の切り換え時の永久磁石11aの回転経路となる円弧の直径は、車輪のリム幅を上限とした場合の96%か若干短い値(例えば60mm)にするのが望ましい。さらに、永久磁石11aの車両進行方向から見た断面の中央は、同方向から見たレール5の中央と一致させるのが更に望ましい。
このような構成により、従来のような車両の上下方向に離脱させる方式では、永久磁石の吸引力に対し大きな力が必要であったのに対し、本発明では永久磁石の吸引力を最小化することが可能になる。また、走行時にはレールに生じる渦電流に伴う反発力により、より小さな力で制動と非制動を切り換えることが可能になる。
11fは、前記ヨーク11bに直列に固定した複数個の永久磁石11aの、前記非制動状態にある永久磁石11aの磁極面11aaを覆う磁性体の保護カバーであり、非制動時には、衝突物や小さな磁性体の落下物の吸着を防ぐものである。また、この保護カバー11fにより非制動時の磁気漏れを防止することができる。
本発明の効果を確認するため、電磁石式ディスクタイプの渦電流ブレーキ(例えば特許第2635573号)と、図8に示した電磁石式レールブレーキと、本発明の永久磁石を用いた渦電流式レールブレーキの比較を行った。各種減速装置について電磁場解析にて制動力を推定した結果を図4に示す。なお、図4の横軸は360km/hを基準(=1.0)とし、縦軸は6kNを基準(=1.0)として示している。
電磁石式ディスクタイプの渦電流ブレーキは、ディスク材はレールと同材質とし、直径は710mmで、ディスク厚みは36mmとし、最大電流は770(A)で、巻き線は24(T) の電磁石を4極2対とした。また、磁石とディスクのギャップは12mmとした。
また、電磁石式のレールブレーキは、全長が1000mm、幅が60mm、高さが120mmのヨークに、250mm×100mmの電磁石を取り付けたものとし、最大電流が315(A)で、巻き線104(T)を8極とした。また、磁石とレールのギャップは5mmとした。
本発明の渦電流式レールブレーキでは、図3に示す永久磁石(幅が118mm、高さが60mm)を、図5に示すように、全長が1152mmのヨーク(幅が118mm、高さが20mm)に14個、磁極が交互となるように配置した。また、磁石とレールとのギャップは10mmとした。
各減速装置の制動力や永久磁石式特有の問題である磁気漏れに伴う制動力の検討には、3次元電磁場解析技術を活用して検討を行った。なお、レールは機械構造用炭素鋼鋼材(S50C)、ヨーク等の構造部材や保護カバーは一般構造用圧延鋼材(SS400)を使用した。
台車1台当たりの制動力は、定員最大軸重(26ton=13ton×2)に平均減速度(0.416(m/s/s))を乗じれば得られ、その値は約10.8(kN)である。レールブレーキ1ユニット当たりに換算すると約5.4(kN)となる。
図4より明らかなように、電磁石式ディスクタイプの渦電流ブレーキ(×印)は大きな制動力が得られているが、速度が速くなるほど制動力が減少している。また、電磁石式のレールブレーキは(○印)、速度が速くなると制動力が増加しているが、エアーギャップが5mmであるにも関わらず、制動力は電磁石式ディスクタイプの渦電流ブレーキと比べて小さい。
これに対して、本発明のレールブレーキ(●印)は、エアーギャップを電磁石式ディスクタイプと同程度の10mm確保しながらも、高速時にも十分なブレーキ力を得ることができている。
また、前記ヨーク11bを、上述の平板形状に換え(図6(a)参照)、図6(b)に示すL字型に形成しても良い。この場合、制動時には永久磁石11aの磁極面11aaをレール5の頭頂面5aと対向して位置させる一方、非制動時にはヨーク11bをレール5の頭頂面5aと対向させる。
前記ヨーク11bをL字型に形成することで、図6(c)に示すように、平板状のヨーク11bに比べて磁気漏れに伴う制動力を大幅に低減することができ、また制動時の制動力の低下も小さくできることが分かる。また、速度比が0.44から1.0の速度域においては、ほぼ一定の制動力を得ることが可能であることが分かる。
なお、図6(c)の横軸は360km/hを基準(=1.0)とし、紙面左側の縦軸は6kNを基準(=1.0)として示している。また、紙面右側の縦軸は0.11kNを基準(=1.0)として示している。
図4の解析を行った、電磁石式ディスクタイプの渦電流ブレーキと、図8に示した電磁石式レールブレーキと、本発明の渦電流式レールブレーキの磁気回路を構成する部品比を、電磁石式ディスクタイプの渦電流ブレーキを基準にして図7に示す。
図7より、本発明の渦電流式レールブレーキは、電磁石式ディスクタイプの渦電流ブレーキに対し約68%の軽量化を実現できる可能性があることが分かる。また、電磁石式のレールブレーキに対しては、エアーギャップが5mmと小さい上に制動力が小さいことから、約29%以上の軽量化を実現できる可能性があることが分かる。
本発明は上記の例に限らず、各請求項に記載された技術的思想の範疇であれば、適宜実施の形態を変更しても良い。
例えば、ヨーク11bに直列状に配置する複数の永久磁石11aは、前述の例のように隣り合う全ての永久磁石11aの磁極が互いに異なることが望ましいが、それに限るわけではなく、少なくとも一方が異極であればよい。
また、上述の例では、保護カバー11fは、非制動状態にある永久磁石11aの磁極面11aaを覆うように、磁石ユニット11の一方側に設置しているが、磁石ユニット11の両側に設置してもよい。
本発明の永久磁石を用いた渦電流式レールブレーキの構成要素である磁石ユニットを示した図で、(a)は全体斜視図、(b)はカバーを外し、一方のブラケットを省略した図、(c)はカバーを外した正面図である。 (a)〜(d)は、本発明において、2極の永久磁石を使用して制動時から非制動時に切り換える場合を、順を追って示した図である。 本発明の永久磁石を用いた渦電流式レールブレーキの磁石ユニットの永久磁石断面形状一例を説明する断面図である。 電磁石式ディスクタイプの渦電流ブレーキと、図8の電磁石式レールブレーキと、本発明の永久磁石を用いた渦電流式レールブレーキについて、電磁場解析にて制動力を推定した結果を示した図である。 図4の解析に使用した本発明の永久磁石を用いた渦電流式レールブレーキのモデルを示した図である。 (a)は平板形状のヨークの説明図、(b)はL字型のヨークの説明図、(c)は(a)(b)のヨークの磁気漏れに伴う制動力と制動時の制動力を示した図である。 電磁石式ディスクタイプの渦電流ブレーキと、図8の電磁石式レールブレーキと、本発明の永久磁石を用いた渦電流式レールブレーキについて、磁気回路を構成する部品重量の比較を示した図である。 吸着・渦電流方式のレールブレーキを説明する図で、(a)は斜視図、(b)(c)は原理を説明する図で、(b)は側面から見た図、(c)はレールの頭頂面から見た渦電流の発生状態を示す図である。 特許文献1の永久磁石を用いた渦電流式レールブレーキを説明する図で、(a)は正面図、(b)(c)は(a)の要部拡大図で、(b)は非制動時、(c)は制動時を示す図である。
符号の説明
2 台車枠
5 レール
5a 頭頂面
11 磁石ユニット
11a 永久磁石
11aa 磁極面
11b ヨーク
11ba 軸
11f 保護カバー

Claims (5)

  1. レールの長手方向に、少なくとも隣接する永久磁石の一方の側に異なる磁極の永久磁石がくるよう直列状に配列された複数の永久磁石が、強磁性の支持板に固定された磁石ユニットを、レールと対向すべく台車枠に備え、
    当該磁石ユニットを、レールと非接触な状態を維持しながら、台車側から見た場合にレールの長手方向と一致する軸を中心に回転可能に取り付け、この回転により制動、非制動を切り換えることを特徴とする渦電流式レールブレーキ。
  2. 前記全ての永久磁石の隣り合う磁極が異なるように永久磁石を配列すると共に、制動時には前記永久磁石の磁極面とレール頭頂面とが対向する一方、非制動時には前記磁石ユニットの回転により前記永久磁石の磁極面が前記レール頭頂面より離脱していることを特徴とする請求項1に記載の渦電流式レールブレーキ。
  3. 前記永久磁石における前記レール頭頂面と対向する磁極面部分の、レールの長手方向と直角な方向の断面における外周が、中央の直線と両側の曲線とで形成され、
    当該両側の曲線が前記磁石ユニットの制動、非制動の切り換え時における永久磁石の回転経路となる円弧と重なっていることを特徴とする請求項2に記載の渦電流式レールブレーキ。
  4. 前記磁石ユニットの側面に、少なくとも前記非制動状態にある永久磁石の磁極面を覆う強磁性体からなる保護カバーを設けたことを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の渦電流式レールブレーキ。
  5. 前記強磁性の支持板をL字型とし、非制動時に当該支持板がレール頭頂面と対向するようにしたことを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の渦電流式レールブレーキ。
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