JP2010082635A - 熱間鍛造用金型及び熱間鍛造方法 - Google Patents

熱間鍛造用金型及び熱間鍛造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】専用のスケール除去装置を使用することなく、金型自体に酸化被膜除去手段を設けて鍛造直前に酸化被膜を取り除くことのできる熱間鍛造方法を提供する。
【解決手段】所定温度で加熱材料1を加熱した後、該加工材料1をパンチ6Aでダイ4Aに押し付けて加圧することで材料表面の酸化被膜7を剥がれ落とした後、前記加工材料1が加圧される加工部に向かってエアーを吹き付けて酸化被膜を加工部外へと吹き飛ばしてから該加工材料1を所定形状に鍛造する。つまり、鍛造加工直前に酸化被膜7を剥がれ落とし、その剥がれ落とした酸化被膜7をエアーで吹き飛ばすようにする。これにより、鍛造加工時には酸化被膜7の無い状態で鍛造可能となる。
【選択図】図6

Description

本発明は、熱間鍛造用金型及び熱間鍛造方法に関し、詳細には、鍛造直前に酸化被膜を除去する技術に関する。
例えば、エンジン等に使用されるコネクティングロッド(コンロッド)は、一般的に熱間鍛造技術によって製造される(例えば、特許文献1〜5等に記載)。コネクティングロッドを製造するには、第1荒地工程、第2荒地工程、仕上げ工程、トリム工程の順で製造される。
熱間鍛造では、加工材料をインダクションヒータで1200℃〜1250℃に加熱した後、鍛造プレス機に送り、鍛造金型の上下運動により前記各工程を順に行うことで製造している。
ところで、前記したように鍛造加工前に加工材料を加熱しているため、インダクションヒータ出口から加熱した加工材料を鍛造金型へと搬送する間に、加工材料の表面に酸化被膜(酸化スケール)が発生してしまう。酸化被膜が形成された状態で加工材料を鍛造してしまうと、製品表面にスケールが打ち込まれ、でこぼこな表面肌となり、製品不良となる。
そこで、スケールの打ち込みを防止するために、専用のスケール除去装置を使用し、加工材料に形成されたスケールをハンマーで打撃して除去した後に鍛造を行う技術が開示されている(例えば、特許文献1等に記載)。
特開2004−268126号公報
しかし、特許文献1に記載の技術では、鍛造金型の他に専用のスケール除去装置が必要となる他、このスケール除去装置で除去した加工材料を鍛造金型へと搬送する間でも再度スケールが発生し、完全にはスケールを除去することができない。
そこで、本発明は、専用のスケール除去装置を使用することなく、金型自体に酸化被膜除去手段を設けて鍛造直前に酸化被膜を取り除くことのできる熱間鍛造用金型及び熱間鍛造方法を提供することを目的とする。
本発明の熱間鍛造用金型においては、加工材料をパンチでダイに押し付けて加圧することで材料表面の酸化被膜を剥がれ落とした後、上型より加工材料が加圧される加工部に向かってエアーを吹き付けて酸化被膜を加工部外へと吹き飛ばす酸化被膜除去手段を鍛造金型に設けている。
本発明の熱間鍛造方法においては、加熱された加工材料をパンチでダイに押し付けて加圧して材料表面の酸化被膜を剥がれ落とした後に、加工部に向かってエアーを吹き付けて酸化被膜を加工部外へと吹き飛ばす。そして、本発明方法では、前記エアーにより酸化被膜を取り除いてから加工材料を所定形状に鍛造する。
本発明の熱間鍛造用金型によれば、鍛造金型自体に酸化被膜除去手段を設け、その酸化被膜除去手段で鍛造加工直前に加工材料をパンチでダイに押し付けて加圧して材料表面の酸化被膜を剥がれ落とし、エアーを吹き付けてその酸化被膜を加工部外へと吹き飛ばしているので、鍛造加工時には酸化被膜の無い状態で加工材料を鍛造することができる。その結果、酸化被膜が製品に打ち込まれることがなく、でこぼこな表面肌になるのを回避することができ、製品品質を高めることができる。
本発明の熱間鍛造方法によれば、鍛造直前に、加熱により形成された酸化被膜を剥がれ落とし、その酸化被膜をエアーで加工部外へと吹き飛ばすので、鍛造時には酸化被膜の無い状態で鍛造することができる。その結果、酸化被膜が打ち込まれることのない品質の高い鍛造品を提供できる。
以下、本発明を適用した具体的な実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
「熱間鍛造用金型の構造説明」
図1はインダクションヒータで加工材料を加熱してから鍛造金型へ搬送して鍛造する工程を示す全体図、図2は加工材料を鍛造したときの各工程後の状態を示す図、図3は酸化被膜除去手段を鍛造金型に設けた熱間鍛造金型の一例を示す断面図、図4は図3の熱間鍛造用金型におけるパンチとパンチ収容部材の分解斜視図、図5(A)は加工部へエアーが供給停止された時の上型部分の断面図、図5(B)は加工部へエアーが供給された時の上型部分の断面図、図6(A)は酸化被膜が形成された加工材料をダイの上に配置してパンチで加圧し始めた時の状態断面図、図6(B)は酸化被膜が剥がれ落ちた時の状態断面図、図6(C)は加工部に吹き付けられたエアーで酸化被膜が吹き飛ばされる時の状態断面図、図6(D)は酸化被膜が除去された加工材料を鍛造し始めた時の状態断面図、図6(E)は鍛造完了時の状態断面図である。
本実施形態では、エンジンに使用されるコネクティングロッド(コンロッド)を、本発明を適用した熱間鍛造用金型で製造するものとする。もちろん、コネクティングロッドは一例であり、本実施形態の熱間鍛造用金型で製造する製品は、前記コネクタハウジングに限定されない。
鍛造前の加工材料1は、図1に示すように、インダクションヒータ2で1200℃〜1250℃で加熱される。加熱された加工材料1は、下型に設けられた下ダイセット3に取り付けられたダイ4(4A〜4E)と、上型に設けられた上ダイセット5に取り付けられたパンチ6(6A〜6E)とを有した熱間鍛造用金型にて順次所定形状に鍛造される。
鍛造工程は、丸棒形状の加工材料1を図2(A)に示す第1形態1Aに鍛造する第1鍛造工程、図2(B)に示す第2形態1Bに鍛造する第2鍛造工程(第1荒地工程)、図2(C)に示す第3形態1Cに鍛造する第3鍛造工程(第2荒地工程)、図2(D)に示す第4形態1Dに鍛造する第4鍛造工程(仕上げ工程)、図2(E)に示す第5形態1Eに鍛造する第5鍛造工程(トリム工程)である。これらの工程を順に行うことで、丸棒形状の加工材料1を最終第5形態1Eのコネクティングロッドとする。
第1鍛造工程の金型は、図3及び図4に示すように、下型に取り付けられるダイ4Aと、上型に取り付けられるパンチ6Aとでインダクションヒータ2にて加熱された加工材料1を加圧して第1形態1Aとする。上型には、加熱されることにより加工材料1の表面に形成された酸化被膜7を加圧して剥がれ落とした後に加工部外へと吹き飛ばす酸化被膜除去手段が設けられている。
酸化被膜除去手段は、エアーを供給するエアー供給源8と、パンチ6Aの加工面9とは反対側に形成したフランジ部10の一部を切り欠く第1エアー供給溝11(11A〜11D)と、パンチ6の外形状に応じて貫通穴として形成されたパンチ挿入穴12とフランジ部10の外形状に応じて止まり穴として形成されたフランジ部挿入穴13とこれら挿入穴間に形成された段差部23の一部を切り欠いて形成された第2エアー供給溝14(14A〜14D)とを有し、前記パンチ6Aをパンチ挿入穴12及びフランジ部挿入穴13に挿入して上下動可能に支持する第1パンチ収容部材15と、この第1パンチ収容部材15に上下動可能に支持された前記パンチ6Aの背面16との間に前記エアー供給源8から供給されるエアーを導入させるエアー導入空間部17を形成する第2パンチ収容部材18と、エアー供給源8とエアー導入空間部17を結ぶエアー供給路19に設けられ、前記エアー導入空間部17に供給されたエアーによる内圧で前記パンチ6Aを加圧して酸化被膜7を剥がれ落とした後に、該エアー導入空間部17の内圧を減圧させる減圧弁20と、から構成される。
パンチ6Aは、加工材料1を図2(A)の第1形態1Aとなるように鍛造する形状とされる。このパンチ6Aには、加工面9とは反対側に鍔部となるフランジ部10が形成されている。また、パンチ6Aの背面中心部には、第2パンチ収容部材18に固定されたガイドピン21をガイドとして前記パンチ6Aを上下動させるためのピンガイド穴22が止まり穴として形成されている。
また、パンチ6Aには、フランジ部10の一部を切り欠く第1エアー供給溝11(11A〜11D)が形成されている。この第1エアー供給溝11A〜11Dは、フランジ部10の長手方向両側縁にそれぞれ2ヶ所づつ形成されている。一方のフランジ部側縁に形成された2つの第1エアー供給溝11A、11Bと他方のフランジ部側縁に形成された2つの第1エアー供給溝11C、11Dは、パンチ短辺方向において同一線上にはなく互い違いとされる位置に設けられている。
第1パンチ収容部材15には、パンチ挿入穴12と、このパンチ挿入穴12よりも大きな穴とされたフランジ部挿入穴13と、これら挿入穴間に形成される段差部23とが形成されている。また、この第1パンチ収容部材15には、前記パンチ挿入穴12の開口周縁である段差部23の一部を切り欠く第2エアー供給溝14A〜14Dが形成されている。この第2エアー供給溝14A〜14Dは、前記した4つの第1エアー供給溝11A〜11Dのそれぞれと同一位置に対応するのではなく、位置をずらして設けられている。また、一方側の段差部23に形成された2つの第2エアー供給溝14A、14Bと他方側の段差部23に形成された2つの第2エアー供給溝14C、14Dは、やはりパンチ短辺方向において同一線上にはなく異なる位置とされ、全体で見ると互い違いとされる位置に設けられている。
第2パンチ収容部材18には、第1パンチ収容部材15に形成されたフランジ部挿入穴13の上部を閉塞する凸部25が形成されている。この凸部25は、第2パンチ収容部材18の前記第1パンチ収容部材に対する取付け面18aに設けられ、前記フランジ部挿入穴13に挿入嵌合されて、前記パンチ6Aとの間にエアー導入空間部17を形成する。また、第2パンチ収容部材18には、前記パンチ6Aに形成されたピンガイド穴22に挿入されて当該パンチ6Aの上下動をガイドするガイドピン21が設けられている。さらに、第2パンチ収容部材18には、前記エアー供給路19に接続されるエアー導入通路24が設けられている。エアー導入通路24は、エアー供給源8と接続される入口24bを側面18bに有し、出口24aを前記凸部25に有している。
減圧弁20は、例えばリリーフ弁からなり、エアー供給源8とエアー導入空間部17を結ぶエアー供給路19に設けられている。この減圧弁20は、前記エアー導入空間部17に供給されたエアーによる内圧で前記パンチ6Aを前記ダイ4Aとで加圧して酸化被膜7を剥がれ落とした後に、該エアー導入空間部17の内圧を減圧させる機能をする。例えば、減圧弁20の設定圧力は、約10t〜20tとされる。
前記パンチ6Aに形成された第1エアー供給溝11A〜11Dと前記第1パンチ収容部材15に形成された第2エアー供給溝14A〜14Dは、エアー供給源8からエアー導入空間部17に導入されたエアーによる内部圧力Fで前記パンチ6Aが下方へ押し下げられた状態になると、図5(A)に示すように、前記フランジ部10が前記段差部23に密着した状態になることで非連通状態となる。つまり、第2エアー供給溝14A〜14Dは、前記パンチ6Aのフランジ部10によって閉塞されることになる。そのため、前記エアー導入空間部17に導入されたエアーによる内部圧力Fで、前記パンチ6Aが前記ガイドピン21をガイドとして押し下げられる。
一方、減圧弁20が作動して前記エアー導入空間部17の内圧が下がり前記パンチ6Aがガイドピン21に沿って上昇し始めると、図5(B)に示すように、密着状態にあった前記フランジ部10が前記段差部23から離れる。その結果、第1エアー供給溝11A〜11Dと第2エアー供給溝14A〜14Dとが連通し、前記エアー導入空間部17内のエアーAが一気に加工部に向かって噴き出す。
「熱間鍛造方法の工程説明」
次に、本実施形態の熱間鍛造用金型を使用してコネクティングロッドを鍛造する工程について説明する。
先ず、丸棒形状の加工材料1をインダクションヒータ2に投入し、1200℃〜1250℃で加工材料1を加熱する。次に、加熱された加工材料1を鍛造プレス機へと送る。鍛造プレス機では、丸棒形状の加工材料1を図2(A)の第1形態1Aに鍛造する第1鍛造工程、図2(B)の第2形態1Bに鍛造する第2鍛造工程(第1荒地工程)、図2(C)の第3形態1Cに鍛造する第3鍛造工程(第2荒地工程)、図2(D)の第4形態1Dに鍛造する第4鍛造工程(仕上げ工程)、図2(E)の第5形態1Eに鍛造する第5鍛造工程(トリム工程)を順に行う。
第1鍛造工程では、先ず、加熱された加工材料1を、図6(A)に示すようにダイ4Aの上に置く。このとき、加工材料1の表面には、インダクションヒータ2からこのダイ4Aに置かれるまでの間に酸化されて酸化被膜(酸化スケール)7が形成されてしまう。
次に、鍛造プレス機を作動させて上型を下降させると共にエアー供給源8からエアーを前記パンチ6Aの背面16に形成したエアー導入空間部17へと導入する。すると、エアー導入空間部17に導入されたエアーによる内部圧力Fで、前記パンチ6Aが下方へ押し下げられる。そして、内部圧力Fで下方へと押し下げられたパンチ6Aは、そのフランジ部10が第1パンチ収容部材15の段差部23と密着する。加工材料1は、前記内部圧力Fに負けて変形し始めるまで前記パンチ6Aにより加圧される。その結果、このパンチ6Aによる加圧力で加工材料1の表面に形成された酸化被膜7が、図6(B)に示すように割れて剥がれ落ちる。
そして、減圧弁20が設定圧を越えた瞬間、前記パンチ6Aが前記ガイドピン21に沿って第1パンチ収容部材15内で上昇し始め、該パンチ6Aのフランジ部10と段差部23との間に隙間が生じる。この瞬間、第1エアー供給溝11A〜11Dから第2エアー供給溝14A〜14Dへエアーが流れ込み、図6(C)に示すようにエアーが一気に加工部へと噴出する。
加工部に噴出されたエアーは、剥がれ落ちた酸化被膜7を加工部外へと吹き飛ばすと共に、加工材料1に引っ掛かっている酸化被膜7並びに型内に入り込んだ酸化被膜7をも加工部外へと吹き飛ばす。このとき、加工材料1は、ダイ4Aとパンチ6Aとで上下方向から挟み込まれた状態にあるので、エアーによる強い力がかかっても動くことはない。また、このとき、4つ設けられた第2エアー供給溝14A〜14Dは、左右2つづつの溝14A,14B及び溝14C,14Dとが同一線上の位置にはなく、位置をずらした互い違いとして設けられているので、噴き出されたエアー同士が打ち消し合うことなく、効果的に加工材料1の下方までエアーを抵抗無く噴出させることができる。これにより、酸化被膜7をエアーによって吹き飛ばすことができる。
そして、前記エアー導入空間部17内の内部圧力Fが減圧弁20によって徐々に減圧されて行くと、パンチ6Aはガイドピン21をガイドとして上昇し、最終的にパンチ背面16が第2パンチ収容部材18に接触する。このときのエアー導入空間部17は、前記パンチ6Aが一気に上昇するのを防止するエアークッションの役目をすることになる。前記パンチ6Aが第2パンチ収容部材18に到達すると、鍛造プレス機の上型が下降して図6(D)に示すように加工材料1の鍛造が開始される。加工材料1は、この状態になって初めて鍛造される。鍛造時には、鍛造加工直前で酸化被膜7が取り除かれているので、スケールを加工材料打ち込むことがない。この後工程では、スケールの無い状態で第2、第3、第4及び第5鍛造工程が順になされて、最終的に品質の高いコネクティングロッドを製造することができる。
「作用効果」
本実施形態の熱間鍛造用金型によれば、鍛造金型自体に酸化被膜除去手段を設け、その酸化被膜除去手段で鍛造加工直前に加工材料1をパンチ6Aでダイ4Aに押し付けて加圧して材料表面の酸化被膜7を剥がれ落とし、エアーを吹き付けてその酸化被膜7を加工部外へと吹き飛ばしているので、鍛造加工時には酸化被膜7の無い状態で加工材料1を鍛造することができる。その結果、酸化被膜7が製品に打ち込まれることがなく、でこぼこな表面肌になるのを回避することができ、製品品質を高めることができる。
また、本実施形態の熱間鍛造用金型によれば、エアー源8からパンチ背面のエアー導入空間部17に導入させたエアーによる内部圧力Fでパンチ6Aを加圧して加工材料1の表面に形成された酸化被膜7を剥がれ落とし、その酸化被膜7を前記エアーで吹き飛ばすようにした酸化被膜除去手段を鍛造金型の上型自体に設けたので、酸化被膜を取り除く専用の酸化被膜除去装置が不要となり、装置コストを低減することが可能となる。
また、本実施形態の熱間鍛造用金型によれば、4つ設けられた第2エアー供給溝14A〜14Dのうち左右2つづつの溝14A,14B及び溝14C,14Dが互い違いの位置に設けられているので、噴き出されたエアー同士が打ち消し合うことなく、加工材料1の下方までエアーを効果的に噴出させることができる。
また、本実施形態の熱間鍛造方法によれば、鍛造直前に、加熱により形成された酸化被膜7を剥がれ落とし、その酸化被膜7をエアーで加工部外へと吹き飛ばすので、鍛造時には酸化被膜7の無い状態で鍛造することができる。その結果、酸化被膜7が打ち込まれることのない品質の高い鍛造品を提供できる。
なお、前記した実施形態は本発明の一例であるが、本発明は、前記実施形態に制限されることはない。
図1はインダクションヒータで加工材料を加熱してから鍛造金型へ搬送して鍛造する工程を示す全体図である。 図2は加工材料を鍛造したときの各工程後の状態を示す図である。 図3は酸化被膜除去手段を鍛造金型に設けた熱間鍛造金型の一例を示す断面図である。 図4は図3の熱間鍛造用金型におけるパンチとパンチ収容部材の分解斜視図である。 図5(A)は加工部へエアーが供給停止された時の上型部分の断面図、図5(B)は加工部へエアーが供給された時の上型部分の断面図である。 図6(A)は酸化被膜が形成された加工材料をダイの上に配置してパンチで加圧し始めた時の状態断面図、図6(B)は酸化被膜が剥がれ落ちた時の状態断面図、図6(C)は加工部に吹き付けられたエアーで酸化被膜が吹き飛ばされる時の状態断面図、図6(D)は酸化被膜が除去された加工材料を鍛造し始めた時の状態断面図、図6(E)は鍛造完了時の状態断面図である。
符号の説明
1…加工材料
2…インダクションヒータ
4(4A〜4E)…ダイ
6(6A〜6E)…パンチ
7…酸化被膜
8…エアー供給源
9…加工面
10…フランジ部
11…第1エアー供給溝
12…パンチ挿入穴
13…フランジ部挿入穴
14…第2エアー供給溝
15…第1パンチ収容部材
17…エアー導入空間部
18…第2パンチ収容部材
19…エアー供給路
20…減圧弁
21…ガイドピン
22…ピンガイド穴
23…段差部
24…エアー導入通路

Claims (4)

  1. 下型に取り付けられて加熱された加工材料を配置させるダイと、上型に取り付けられて前記加工材料を所定形状に鍛造するパンチと、を備えた熱間鍛造用金型において、
    前記加工材料を前記パンチで前記ダイに押し付けて加圧することで材料表面の酸化被膜を剥がれ落とした後、前記上型より前記加工材料が加圧される加工部に向かってエアーを吹き付けて酸化被膜を加工部外へと吹き飛ばす酸化被膜除去手段を備えた
    ことを特徴とする熱間鍛造用金型。
  2. 請求項1に記載の熱間鍛造用金型であって、
    前記酸化被膜除去手段は、
    エアーを供給するエアー供給源と、
    前記パンチの加工面とは反対側に形成したフランジ部の一部を切り欠く第1エアー供給溝と、
    前記パンチの外形状に応じて貫通穴として形成されたパンチ挿入穴と前記フランジ部の外形状に応じて止まり穴として形成されたフランジ部挿入穴とこれら挿入穴間の段差部の一部を切り欠いて形成された第2エアー供給溝とを有し、前記パンチを前記パンチ挿入穴及び前記フランジ部挿入穴に挿入して上下動可能に支持する第1パンチ収容部材と、
    前記第1パンチ収容部材に上下動可能に支持された前記パンチの背面との間に前記エアー供給源から供給されるエアーを導入させるエアー導入空間部を形成する第2パンチ収容部材と、
    前記エアー供給源と前記エアー導入空間部を結ぶエアー供給路に設けられ、前記エアー導入空間部に供給されたエアーによる内圧で前記パンチを加圧して前記酸化被膜を剥がれ落とした後に、該エアー導入空間部の内圧を減圧させる減圧弁と、
    からなることを特徴とする熱間鍛造用金型。
  3. 請求項2に記載の熱間鍛造用金型であって、
    前記第1エアー供給溝及び第2エアー供給溝をそれぞれ複数設け、各第1エアー供給溝の形成位置を互い違いとし、同じく各第2エアー供給溝の形成位置を互い違いとした
    ことを特徴とする熱間鍛造用金型。
  4. 所定温度で加熱材料を加熱した後、前記加工材料をパンチでダイに押し付けて加圧することで材料表面の酸化被膜を剥がれ落とした後、前記加工材料が加圧される加工部に向かってエアーを吹き付けて酸化被膜を加工部外へと吹き飛ばしてから当該加工材料を所定形状に鍛造する
    ことを特徴とする熱間鍛造方法。
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