JP2010081497A - ノイズ除去装置及びノイズ除去方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】1ライン分のラインバッファを設け、ラインバッファ内の着目画素に対応するデータ値と着目画素のデータ値の差の絶対値が閾値より小さい場合には、着目画素の値をラインバッファの値とする。そして、着目画素とラインバッファの値を着目画素の値の割合を少なくしてブレンドし、ラインバッファに格納する。ラインバッファのデータ値と着目画素のデータ値の差の絶対値が閾値以上の場合には、着目画素の値をそのまま出力値とし、着目画素の割合を大きくしてラインバッファの値とブレンドし、ラインバッファに格納する。
【選択図】図1
Description
近年、光学機器は携帯電話などのモバイル製品にもカメラモジュールとして搭載されており、低コスト、小面積の色ノイズフィルタ回路が必要となっている。カメラモジュールは、益々高画素化が進み、一画素あたりの光量、面積が減少している。
縦5画素×5画素のブロックの中心を着目画素とした場合、ローパスフィルタでは、周辺の画素を一定の比率で混ぜ合わせたものを、着目画素の色差として採用する方法が知られている。また、特願2008−029812号に記載の技術のように、より広い範囲からの画素を使用することで、色ノイズを低減させ、着目画素の色差を真値に近づけることができる。ただし、このような回路を実装するためには、図6のように、必要なライン数分のデータを保持するためのメモリ空間が必要となる。仮に、画像フレームの水平方向にのみ色ノイズフィルタをかけることを想定した場合、水平方向に必要な画素数分のバッファがあれば、ローパスフィルタや、εフィルタ、メディアンフィルタ、特願2008−029812号記載のフィルタ等を適用するのは、回路実装上問題ない。しかし、水平方向の画素のみで色ノイズフィルタを適用した場合、水平方向に色差信号の筋が発生してしまうため、垂直方向の画素を使用して色ノイズフィルタを実行する方法が必要となる。垂直方向の画素を使用して色ノイズフィルタ処理を実施するためには、垂直方向に必要なライン数分だけラインバッファを用意しなければならず、必要なライン数分のデータを保持するメモリ空間が必要となってしまう。よって、低コスト、小面積が要求される近年の携帯電話などのモバイル機器には、コストアップ、面積増加となることが問題となっている。
画像フレームに対して、垂直方向の画素データを保持するラインバッファの数を減らす
ため、1ライン分のラインバッファを用意すれば色ノイズを低減できる方法の例を示す。本実施形態では、水平方向と垂直方向の処理を分けて考える必要がある。まず、水平方向の色ノイズ除去方法は、ローパスフィルタや、εフィルタ、メディアンフィルタ、ラプラシアンフィルタ等の一般的なフィルタや、特願2008−029812号記載のフィルタを適用することが考えられ、水平方向の色ノイズ除去方法を適用した後の画素を輝度Y、色差Cb、Crに分けて、ラインバッファに格納する。ただし、ラインバッファには、ラインバッファに格納していた値と着目画素値を一定の割合でブレンドした値を格納する。ブレンド方法は、例えば、αブレンドと呼ばれる方法を用いる。αブレンドにおいては、着目画素の値をA、ラインバッファに格納していた値をBとすると、ブレンド値は、αA+(1−α)Bで与えられる。ここで、αは、0以上、1以下の実数である。αは、2つの値のブレンドの割合を示す。
着目画素のYデータは、乗算器10において、ブレンド比ベータが乗算され、Z−1と記載されているIIRフィルタを適用するブロック12に入力される。IIRフィルタによってフィルタリングされた後のデータは、乗算器11において、1−βが乗算され、加算器9において、フィルタリング前のデータとブレンドされる。IIRフィルタリング部12からの出力は、ブレンド値となり、減算器13において、着目画素のYデータとの差分が取られる。差分データは、ブロック14において、絶対値に変換され、ε演算器15において、閾値と比較される。また、Y傾きカウンタ16は、差分データが正であった回
数、あるいは、負であった回数をカウントし、ブレンド比βの値を制御する。ε演算器15の出力は、AND回路35に入力される。なお、以下のブレンド比αは可変とするが、Yデータのブレンド比であるベータは、固定としても良い。このとき、βは、0.25などとすることが考えられる。
ステップS10において、i、jを0に初期化する。ステップS11において、1ライン分について、従来技術の水平方向のノイズフィルタを適用する。ステップS12において、着目画素のY、Cb、Crデータをロードする。ステップS13において、Y、Cb、Crについて、カウンタ値が0以上で、ラインバッファの値から着目画素の値を引いた値が0以上の場合は、カウンタ値を1つカウントアップし、カウンタ値が0未満で、ラインバッファの値から着目画素の値を引いた値が0未満の場合は、カウンタ値を1つカウントダウンし、それ以外は、カウンタ値を0にリセットする。ステップS14において、Yのカウンタ値が所定値(ここでは、5と−5)より大きい、あるいは、小さく、かつ、Cb、Crのカウンタ値の1つが、所定値より大きい、あるいは、小さいか否かを判断する。ステップS14の判断がYesの場合には、ステップS16において、着目画素のCb、Cr値を作業領域に設定し、ステップS17において、ラインバッファに、着目画素を設定し、ステップS23に進む。
センサ40で取得された信号は、プリプロセス部41によって処理された後、カラー処理部42において、Bayerデータから、YCbCrデータに変換される。変換後のYCbCrデータは、本実施形態が適用される色ノイズ除去装置43で色ノイズが除去された後、JPEG部44で符号化され、外部I/F部45を介して、外部媒体47に格納されたり、表示部46を介して、LCD48などの表示装置によって表示される。
また、輝度成分のブレンド比率βを0.25に固定しているが、色差成分のブレンド比率と同じように、図3のステップS15の条件分岐に応じて、βを可変としてもよい。
9、24、28、33 加算器
12、19、27 IIRフィルタリング部
13、20、29 減算器
14、21、30 絶対値取得部
15、34 ε演算部
16 Y傾きカウンタ
22 Cb傾きカウンタ
31 Cr傾きカウンタ
35 AND回路
40 センサ
41 プリプロセス部
42 カラー処理部
43 色ノイズ除去装置
44 JPEG部
45 外部I/F部
46 表示部
47 外部媒体
48 LCD
Claims (8)
- デジタル画像のノイズを低減するノイズ除去装置において、
格納されている画素値と処理対象の着目画素値を一定の割合でブレンドした値であるブレンド値を、画像の1ライン分格納するラインバッファ手段と、
該ラインバッファ手段上のブレンド値と着目画素値との絶対値の差分が閾値未満ならばブレンド値を採用し、閾値以上ならば着目画素自体を選択出力する選択出力手段と、
を備えることを特徴とするノイズ除去装置。 - Cbデータ、Crデータについて、それぞれ1ライン分の前記ラインバッファ手段にブレンド値を格納する際、該ラインバッファ手段上のブレンド値と着目画素値との絶対値の差分が閾値未満か、閾値以内かによって、該ラインバッファ手段上のブレンド値と着目画素値とをブレンドする割合を変化させることを特徴とする請求項1に記載のノイズ除去装置。
- 前記ラインバッファ手段に格納するYCbCrデータの中で、Yデータのみのラインバッファ上のブレンド値と着目画素値のブレンド比を0.25に固定していることを特徴とする請求項2に記載のノイズ除去装置。
- 前記ラインバッファ手段上のブレンド値と、着目画素値との差分の正・負の方向の継続回数をカウントするカウント手段を更に備え、
設定した回数よりも一定方向に画素値の変化が続いた場合には、該ラインバッファ手段上のブレンド値を破棄して、該ラインバッファ手段に着目画素値を格納することを特徴とする請求項2に記載のノイズ除去装置。 - 前記ラインバッファ手段上のブレンド値と、着目画素値との差分の正・負の方向の継続回数をカウントする際、輝度Y、色差Cb、Crそれぞれに分けてカウントすることで、輝度Yのカウンタが設定値を超え、尚且つ、色差Cb、Crどちらかのカウンタが設定値を超えることを、該ラインバッファ手段上のブレンド値を破棄する条件とすることを特徴とする請求項4に記載のノイズ除去装置。
- 前記選択出力手段の出力値に対し、水平方向にノイズ低減のためのフィルタ処理を適用することを特徴とする請求項1に記載のノイズ除去装置。
- 前記選択出力手段は、輝度信号は、そのまま画素値を出力し、色信号についてのみ選択出力することを特徴とする請求項1に記載のノイズ除去装置。
- 格納されている画素値と処理対象の着目画素値を一定の割合でブレンドした値であるブレンド値を、画像の1ライン分格納するラインバッファ手段を備える、デジタル画像のノイズを低減するノイズ除去方法において、
該ラインバッファ手段上のブレンド値と着目画素値との絶対値の差分が閾値未満ならばブレンド値を採用し、閾値以上ならば着目画素自体を選択出力する
ことを特徴とするノイズ除去方法。
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