JP2010080552A - トランジスタの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】微細なトランジスタを簡便に形成することが可能なトランジスタの製造方法を提供すること。
【解決手段】レジスト形成工程(S14)で、半導体層上にポジ型のレジストをインクジェット法により形成し、露光工程(S15)で、ゲート電極を露光マスクとして透明の基板の裏面側からポジ型のレジストを露光し、現像工程(S16)で、露光工程(S15)で露光されたポジ型のレジストを現像し、エッチング工程(S17)で、ポジ型のレジストをマスクとしてゲート絶縁膜及び半導体層をエッチングし、剥離工程(S18)で、前記ポジ型のレジストを剥離するので、コーター、精密アライメント露光装置、現像装置と露光マスクが不要になり、且つ、レジスト使用量を大幅に削減することが可能となる。また、従来技術に比べて微細なパターニングが可能となる。
【選択図】 図2
【解決手段】レジスト形成工程(S14)で、半導体層上にポジ型のレジストをインクジェット法により形成し、露光工程(S15)で、ゲート電極を露光マスクとして透明の基板の裏面側からポジ型のレジストを露光し、現像工程(S16)で、露光工程(S15)で露光されたポジ型のレジストを現像し、エッチング工程(S17)で、ポジ型のレジストをマスクとしてゲート絶縁膜及び半導体層をエッチングし、剥離工程(S18)で、前記ポジ型のレジストを剥離するので、コーター、精密アライメント露光装置、現像装置と露光マスクが不要になり、且つ、レジスト使用量を大幅に削減することが可能となる。また、従来技術に比べて微細なパターニングが可能となる。
【選択図】 図2
Description
本発明は、トランジスタの製造方法に関し、詳細には、半導体層をエッチングにより形成するエッチング工程を備えたトランジスタの製造方法に関する。
基板上にゲート電極層が形成され、このゲート電極層上に、ゲート電極層を介して半導体層が形成された薄膜トランジスタ部を備えているTFTアレイ基板の製造方法において、半導体層上にインクジェット方式によりレジスト材料の液滴を滴下してレジスト層を構成し、このレジスト層をマスクとして、フォトリソグラフィにより半導体層を形成する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。また、ゲート電極をマスクとしてポジ型のレジストを現像し、それを用いて半導体層等を形成する技術が提案されている(例えば、特許文献2参照。)。
特開特開2004−247704号公報
特開平2−250037号公報
しかしながら、特許文献1に記載の発明では、ゲート電極上におけるゲート幅方向のインクジェットのインク着弾幅がチャネル幅を決定するので、インク滴下痕形状のばらつき、アライメントばらつきがそのままトランジスタ特性のばらつきとなる。また、一般的なインクジェットの着弾径は、インクと基板表面との濡れ性にもよるが、0.1〜0.2mmであり、集積度の高いTFTアレイへの適用は困難であった。また、特許文献2に記載の発明では、ゲート電極をマスクとしているため、ゲート電極パターン形状に隣接する半導体層同士がつながってしまい、隣接するトランジスタに送られるデータ信号がノイズとなって、ドレイン側に影響を及ぼすことが問題であった。
本発明は上述の課題を解決するためになされたものであり、微細なトランジスタを簡便に形成することが可能なトランジスタの製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明のトランジスタの製造方法では、基板上に複数配置されたトランジスタの製造方法において、半導体層をインクジェット法により、ゲート幅以上、かつ、ゲート電極上で隣接するトランジスタと分離するようにパターニングするパターニング工程と、ゲート電極を自己整合マスクとしたエッチングにより前記半導体層を必要とされている大きさにエッチングするエッチング工程とを備えたことを特徴とする。
また、請求項2に係る発明のトランジスタの製造方法では、透明基板上にゲート電極を形成するゲート電極形成工程と、前記ゲート電極形成工程で形成された前記ゲート電極上にゲート絶縁膜を形成する絶縁膜形成工程と、前記絶縁膜形成工程で形成された前記ゲート絶縁膜上に半導体層を形成する半導体層形成工程と、前記半導体層形成工程で形成された前記半導体層上にポジ型のレジストをインクジェット法により形成するレジスト形成工程と、前記ゲート電極を露光マスクとして前記透明基板の裏面側から前記ポジ型のレジストを露光する露光工程と、前記露光工程で露光されたポジ型のレジストを現像する現像工程と、前記現像工程で現像されたポジ型のレジストをマスクとしてゲート絶縁膜及び半導体層をエッチングするエッチング工程と、前記ポジ型のレジストを剥離する剥離工程と、ソース電極及びドレイン電極を形成するソース・ドレイン電極形成工程とを備えたことを特徴とする。
また、請求項3に係る発明のトランジスタの製造方法は、透明基板上にソース電極及びドレイン電極を形成するソース・ドレイン電極形成工程と、前記ソース・ドレイン電極形成工程で形成された前記ソース電極及びドレイン電極上に半導体層を形成する半導体層形成工程と、前記半導体層形成工程で形成された前記半導体層上にレジストをインクジェット法により形成するレジスト形成工程と、前記レジスト形成工程で形成された前記レジストをマスクとして前記半導体層をエッチングする第一エッチング工程と、前記レジストを剥離する剥離工程と、前記半導体層上及び前記半導体層に覆われていない電極及び基板上にゲート絶縁膜を形成する絶縁膜形成工程と、前記絶縁膜形成工程で形成されたゲート絶縁膜上にゲート電極を形成するゲート電極形成工程と、前記ゲート電極形成工程で形成されたゲート電極を自己整合マスクとして、前記ゲート絶縁膜及び前記半導体層をエッチングする第二エッチング工程とを備えたことを特徴とする。
請求項1に係る発明のトランジスタの製造方法では、パターニング工程で半導体層をインクジェット法により、ゲート幅以上、かつ、ゲート電極上で隣接するトランジスタと分離するようにパターニングし、エッチング工程で、ゲート電極を自己整合マスクとしたエッチングにより前記半導体層を必要とされている大きさにエッチングすることで、半導体層のパターニングにコーター、精密アライメント露光装置と露光マスクが不要になり、且つ、レジスト使用量を大幅に削減することが可能となる。また、従来技術に比べて微細なパターニングが可能となる。
また、請求項2に係る発明のトランジスタの製造方法では、レジスト形成工程で、前記半導体層形成工程で形成された前記半導体層上にポジ型のレジストをインクジェット法により形成し、露光工程で、前記ゲート電極を露光マスクとして前記透明基板の裏面側から前記ポジ型のレジストを露光し、現像工程で、前記露光工程で露光されたポジ型のレジストを現像し、エッチング工程で、前記現像工程で現像されたポジ型のレジストをマスクとしてゲート絶縁膜及び半導体層をエッチングし、剥離工程で、前記ポジ型のレジストを剥離するので、半導体層のパターニングにコーター、精密アライメント露光装置と露光マスクが不要になり、且つ、レジスト使用量を大幅に削減することが可能となる。また、従来技術に比べて微細なパターニングが可能となる。
また、請求項3に係る発明のトランジスタの製造方法では、レジスト形成工程で、前記半導体層形成工程で形成された前記半導体層上にレジストをインクジェット法により形成し、第一エッチング工程で、前記レジスト形成工程で形成された前記レジストをマスクとして前記半導体層をエッチングし、剥離工程で、前記レジストを剥離し、絶縁膜形成工程で、前記半導体層上及び前記半導体層に覆われていない電極及び基板上にゲート絶縁膜を形成し、ゲート電極形成工程で、前記絶縁膜形成工程で形成されたゲート絶縁膜上にゲート電極を形成し、第二エッチング工程で、前記ゲート電極形成工程で形成されたゲート電極をマスクとして、前記ゲート絶縁膜及び前記半導体層をエッチングするので、半導体層のパターニングにコーター、精密アライメント露光装置、現像装置と露光マスクが不要になり、且つ、レジスト使用量を大幅に削減することが可能となる。また、従来技術に比べて微細なパターニングが可能となる。
以下、本発明の第一の実施形態である薄膜トランジスタ10の製造方法について、図面に基づいて説明する。図1は、第一の実施形態の製造方法で製造される薄膜トランジスタ10の断面図であり、図2は、第一の実施形態の薄膜トランジスタ10の製造方法のフローチャートである。図3は、ゲート電極形成工程(S11)、絶縁膜形成工程(S12)及び半導体層形成工程(S13)を行った後の平面図であり、図4は、図3に於けるX1−X1線に於ける矢視方向断面図である。図5は、レジスト形成工程(S14)を行った後の平面図であり、図6は、図5に於けるX2−X2線に於ける矢視方向断面図である。図7は、露光工程(S15)及び現像工程(S16)を行った後の平面図であり、図8は、図7に於けるX3−X3線に於ける矢視方向断面図である。図9は、エッチング工程(S17)を行った後の平面図であり、図10は、図9に於けるX4−X4線に於ける矢視方向断面図である。図11は、剥離工程(S18)を行った後の平面図であり、図12は、図11に於けるX5−X5線に於ける矢視方向断面図である。図13は、ソース・ドレイン電極形成工程(S19)を行った後の平面図である。尚、図1は、図13に於けるX6−X6線に於ける矢視方向断面図となる。
はじめに、薄膜トランジスタ10の断面構造について説明する。図1に示す薄膜トランジスタ10は、所謂、ボトムゲート構造のTFTである。この薄膜トランジスタ10は、ガラス基板等の透明な絶縁性材料からなる基板2を備えている。この基板2は、透明な合成樹脂で形成することもできる。合成樹脂の一例としては、PES(ポリエーテルスルホン),PET(ポリエチレンテレフタレート),PI(ポリイミド),PEN(ポリエチレンナフタレート)等が挙げられる。そして、その基板2の上面にはゲート電極3が設けられている。このゲート電極3の材質には、Al,Mo,Au,Cr,Ni等の金属が好適である。
そして、基板2の上面には、ゲート電極3を覆うようにして、ゲート絶縁膜4が設けられている。このゲート絶縁膜4は、PI(ポリイミド)等の有機物又はSiO2等の無機物等を用いて合成したコーティング液をスピンコートして形成している。
さらに、ゲート絶縁膜4の上面には、半導体層7が設けられ、半導体層7の一端部にはソース電極5が設けられ、他端部にはドレイン電極6が設けられている。このソース電極5及びドレイン電極6の材質には、Al,Mo,Au,Cr,Ni等の金属の他、ITOなどの透明導電材料、PEDOT等の導電性ポリマーが適用可能である。そして、ソース電極5及びドレイン電極6との間は、所定のチャネル長が形成されている。なお、チャネル長は、ソース電極5の端面からドレイン電極6の端面までの距離と定義されている。
次に、上記の構造からなる薄膜トランジスタ10の製造方法について説明する。薄膜トランジスタ10の製造方法は、図2に示すように、基板2の上面に、ゲート電極3を形成するゲート電極形成工程(S11)と、基板2の上面に、ゲート電極3を覆うようにしてゲート絶縁膜4を形成する絶縁膜形成工程(S12)と、ゲート絶縁膜4上に半導体層7を形成する半導体層形成工程(S13)と、レジスト11を形成するレジスト形成工程(S14)と、ゲート電極3をマスクとして、基板2の下面側からレジスト11を露光する露光工程(S15)と、レジストを現像して、焼成する現像工程(S16)と、半導体層7をエッチングするエッチング工程(S17)と、レジスト11を剥離する剥離工程(S18)とソース電極5及びドレイン電極6を形成するソース・ドレイン電極形成工程(S19)とから構成されている。
以下、薄膜トランジスタ10の製造方法の詳細を説明する。この薄膜トランジスタ10の製造方法では、はじめに、ゲート電極形成工程(S11)を行う。ゲート電極形成工程(S11)では、まず、図4に示す基板2を十分に洗浄する。次に、基板2を脱ガスし、図4に示すように、基板2上にスパッタリング法にてNiを150nm成膜した。つぎに該Ni薄膜をフォトリソグラフィにより、所望のゲート電極3のパターンを形成した。ゲート電極3のゲート幅は80ミクロン、ゲート長は15ミクロンであった。
次いで、絶縁膜形成工程(S12)を行う。この絶縁膜形成工程(S12)では、ゲート絶縁膜4として、ゲート電極3上及び基板2上全体にスパッタリング法にて、酸化シリコン薄膜を膜厚200nm形成した。スパッタガスとして、酸素ガス、Arガスを用いた。
次いで、半導体層形成工程(S13)を行う。この半導体層形成工程(S13)では、半導体層7として、ゲート絶縁膜4上全体にスパッタリング法にてInGaZnO4酸化物半導体を膜厚30nm形成した。スパッタガスとして、酸素ガスとArを用いた。
上記のゲート電極形成工程(S11)、絶縁膜形成工程(S12)、半導体層形成工程(S13)を行うと、平面視、図3に示す状態となり、半導体層7を透過して、内部のゲート電極3が目視できる。図4に示すように、この状態では、薄膜トランジスタ10は、下部から基板2、ゲート電極3、ゲート絶縁膜4及び半導体層7が積層された状態となっている。
次に、レジスト形成工程(S14)を行う。このレジスト形成工程(S14)では、半導体層7上に、インクジェット法にて、ポジ型のレジスト11をゲート電極3上のチャネル形成付近に滴下した。この状態が、図5に示す平面図であり、レジスト11がゲート幅以上、かつ、ゲート電極3上で隣接するトランジスタと分離するように、平面視、円形に滴下されている。このときポジ型のレジスト11の液滴のドットは、ゲート幅以上、かつ、ゲート電極3上で隣接するトランジスタと分離するようにドット径、および滴下位置が調整されている。
次いで、レジスト11を乾燥後、露光工程(S15)を行う。この露光工程(S15)では、図6に示すように、基板2の裏面(図6に示す下面)より、紫外光を照射した。すると、ゲート電極3がマスクとなり、レジスト11には、ゲート電極3が投影される部分以外の部分に紫外線が照射される。
次に、現像工程(S16)を行う。この現像工程(S16)では、レジスト11はポジ型なので、図7及び図8に示すように、レジスト11の露光部分を適切な現像液にて除去した。その後、レジスト11を焼成した。
次いで、エッチング工程(S17)を行う。このエッチング工程(S17)では、現像工程(S16)で、形成したレジスト11のパターンにより、露出した半導体層7を適切なエッチング液にて除去することで、図9及び図10に示すように、半導体層7の微細アイランドパターンを完成させた。
次いで、剥離工程(S18)を行う。この剥離工程(S18)では、図10に示す半導体層7上のレジスト11を適切な剥離液にて除去した。レジスト11を除去した状態を図11及び図12に示す。
その後、ソース・ドレイン電極形成工程(S19)を行う。このソース・ドレイン電極形成工程(S19)では、図1及び図13に示すように半導体層7のアイランドパターン上で、半導体層7の一端部にソース電極5をスパッタリング法にて形成し、半導体層7の他端部にドレイン電極6をスパッタリング法にて形成した。パターニングはリフトオフ法にて行った。具体的には、半導体層7のアイランド上に互いに離間するようにソース、ドレイン電極パターンをリフトオフ用のレジストにて形成した。次に該レジストと該レジスト除去領域全面にスパッタリング法にてNiを膜厚150nm成膜した。次にレジストを適切な剥離液により除去することでソース電極5及びドレイン電極6を完成した。ソース電極5及びドレイン電極6のギャップ間は10ミクロンであった。上記手法により完成した薄膜トランジスタ10は良好なオンオフ特性を得る事ができた。
以上説明したように、第一の実施形態のトランジスタの製造方法では、レジスト形成工程(S14)で、半導体層形成工程(S13)で形成された半導体層7上にポジ型のレジストをインクジェット法により形成し、露光工程(S15)で、ゲート電極3を露光マスクとして透明の基板2の裏面側からポジ型のレジスト11を露光し、現像工程(S16)で、露光工程(S15)で露光されたポジ型のレジスト11を現像し、エッチング工程(S17)で、現像工程(S16)で現像されたポジ型のレジスト11をマスクとしてゲート絶縁膜4及び半導体層7をエッチングし、剥離工程(S18)で、前記ポジ型のレジスト11を剥離するので、半導体層のパターニングにコーター、精密アライメント露光装置と露光マスクが不要になり、且つ、レジスト使用量を大幅に削減することが可能となる。また、従来技術に比べて微細なパターニングが可能となる。
次に、本発明の第二の実施形態である薄膜トランジスタ20の製造方法について、図面に基づいて説明する。図14は、第二の実施形態の製造方法で製造される薄膜トランジスタ20の断面図であり、図15は、第二の実施形態の薄膜トランジスタ20の製造方法のフローチャートであり、図16は、ソース・ドレイン電極形成工程(S31)及び半導体層形成工程(S32)を行った後の平面図であり、図17は、図16に於けるX7−X7線に於ける矢視方向断面図である。また、図18は、レジスト形成工程(S33)を行った後の平面図であり、図19は、図18に於けるX8−X8線に於ける矢視方向断面図である。また、図20は、第一エッチング工程(S34)を行った後の平面図であり、図21は、図20に於けるX9−X9線に於ける矢視方向断面図である。また、図22は、剥離工程(S35)を行った後の平面図であり、図23は、図22に於けるX10−X10線に於ける矢視方向断面図である。また、図24は、絶縁膜形成工程(S36)及びゲート電極形成工程(S37)を行った後の平面図であり、図25は、図24に於けるX11−X11線に於ける矢視方向断面図である。また、図26は、第二エッチング工程(S38)を行った後の平面図である。尚、図14は、図26に於けるX12−X12線に於ける矢視方向断面図である。
はじめに、薄膜トランジスタ20の断面構造について説明する。図14に示す薄膜トランジスタ20は、所謂、トップゲート構造のTFTである。この薄膜トランジスタ20は、ガラス基板等の絶縁性材料からなる基板22を備えている。この基板22は、合成樹脂で形成することもできる。合成樹脂の一例としては、PES(ポリエーテルスルホン),PET(ポリエチレンテレフタレート),PI(ポリイミド),PEN(ポリエチレンナフタレート)等が挙げられる。そして、その基板22の上面には、ソース電極25及びドレイン電極26が、所定のチャネル長の離間幅をもって各々設けられている。このソース電極25及びドレイン電極26の材質には、Al,Mo,Au,Cr,Ni等の金属の他、ITOなどの透明導電材料、PEDOT等の導電性ポリマーが適用可能である。そして、ソース電極25及びドレイン電極26の間は、所定のチャネル長が形成されている。なお、チャネル長は、ソース電極25の端面からドレイン電極26の端面までの距離と定義されている。
また、ソース電極25及びドレイン電極26の間を埋めるように、半導体層27が形成され、当該半導体層27上には、ゲート絶縁膜24が設けられている。このゲート絶縁膜24は、PI(ポリイミド)等の有機物又はSiO2等の無機物等用いて合成したコーティング液をスピンコートして形成している。
また、ゲート絶縁膜24上には、ゲート電極23が設けられている。このゲート電極23の材質には、Al,Mo,Au,Cr,Ni等の金属の他、ITOなどの透明導電材料、PEDOT等の導電性ポリマーが適用可能である。
次に、上記の構造からなる薄膜トランジスタ20の製造方法について説明する。薄膜トランジスタ20の製造方法は、図15に示すように、基板22の上面に、ソース電極25及びドレイン電極26を形成するソース・ドレイン電極形成工程(S31)と、半導体層27を形成する半導体層形成工程(S32)と、レジスト21を形成するレジスト形成工程(S33)と、半導体層27をエッチングする第一エッチング工程(S34)と、レジスト21を剥離する剥離工程(S35)と、ゲート絶縁膜24を形成する絶縁膜形成工程(S36)と、ゲート絶縁膜24上にゲート電極23を形成するゲート電極形成工程(S37)と、ゲート電極23をマスクとしてゲート絶縁膜24及び半導体層27をエッチングする第二エッチング工程(S38)とから構成されている。
以下、薄膜トランジスタ20の製造方法の詳細を説明する。この薄膜トランジスタ20の製造方法では、はじめに、ソース・ドレイン電極形成工程(S31)を行う。ソース・ドレイン電極形成工程(S31)では、まず、図17に示す基板22を十分に洗浄する。次に、基板22を脱ガスし、図16及び図17に示すように、基板22上にスパッタリング法にてNiを150nm成膜した。つぎに該Ni薄膜をフォトリソグラフィにより、所望のソース電極25及びドレイン電極26を形成した。ソース電極25及びドレイン電極26のギャップ間は10ミクロンであった。
次いで、半導体層形成工程(S32)を行う。この半導体層形成工程(S32)では、半導体層27として、ソース電極25及びドレイン電極26形成した基板22の上面全体にスパッタリング法にてInGaZnO4酸化物半導体を膜厚30nm形成した。スパッタガスとして、酸素ガスとArを用いた。
次に、レジスト形成工程(S33)を行う。このレジスト形成工程(S33)では、図18及び図19に示すように、半導体層27上に、インクジェット法にて、アクリル樹脂溶液を、ソース電極25及びドレイン電極26間のチャネル領域を覆うように滴下した。滴下されたアクリル樹脂溶液は半導体層27上で自然乾燥され、アクリル樹脂ドットが形成された。このときアクリル樹脂ドットは、後工程で形成されるゲート幅以上、かつ、ゲート電極上で隣接するトランジスタと分離するようにドット径、および滴下位置が調整されている。
次いで、第一エッチング工程(S34)を行う。この第一エッチング工程(S34)では、図20及び図21に示すように、レジスト形成工程(S33)で形成されたアクリル樹脂ドットをレジスト21として、半導体層27を適切なエッチング液にて除去した。
次いで、剥離工程(S35)を行う。この剥離工程(S35)では、図22及び図23に示すように、アクリル樹脂ドットからなるレジスト21をアセトンにて、除去した。これにより、半導体層27のアイランド化が完成した。
次いで、絶縁膜形成工程(S36)を行う。この絶縁膜形成工程(S36)では、図24及び図25に示すように、ゲート絶縁膜24として、半導体層27上と、ソース電極25及びドレイン電極26上と基板22上を覆うようにゲート絶縁膜24をスピンコート法にて成膜した。ゲート絶縁膜24としては、メラミンホルムアルデヒドで架橋されたポリビニルフェノールを用いた。
次いで、ゲート電極形成工程(S37)を行う。このゲート電極形成工程(S37)では、図24及び図25に示すように、ゲート絶縁膜24上にゲート電極23としてスパッタ法にてNiを150nm成膜した。つぎに該Ni薄膜をフォトリソグラフィにより、所望のゲートパターンを形成した。ゲート幅は80ミクロン、ゲート長は15ミクロンであった。
次いで、第二エッチング工程(S38)を行う。この第二エッチング工程(S38)では、図14及び図26に示すように、ゲート電極形成工程(S37)で形成されたゲート電極23をマスクとして、ドライエッチング法により、ゲート絶縁膜24と半導体層27を微細エッチングした。ゲート絶縁膜24のエッチングガスには酸素ガスとArガスを用い、半導体層27のエッチングにはメタンガスとArガスを用いた。上記手法により完成した薄膜トランジスタ20は良好なオンオフ特性を得る事ができた。
以上説明したように、第二の実施の形態のトランジスタの製造方法では、レジスト形成工程(S33)で、半導体層形成工程(S32)で形成された半導体層27上にレジスト21をインクジェット法により形成し、第一エッチング工程(S34)で、レジスト形成工程(S33)で形成されたレジスト21をマスクとして半導体層27をエッチングし、剥離工程(S35)で、レジスト21を剥離し、絶縁膜形成工程(S36)で、 半導体層27上及び半導体層27に覆われていない電極及び基板22上にゲート絶縁膜24を形成し、ゲート電極形成工程(S37)で、絶縁膜形成工程(S36)で形成されたゲート絶縁膜24上にゲート電極23を形成し、第二エッチング工程(S38)で、ゲート電極形成工程(S37)で形成されたゲート電極23をマスクとして、ゲート絶縁膜24及び半導体層27をエッチングするので、半導体層のパターニングにコーター、精密アライメント露光装置、現像装置と露光マスクが不要になり、且つ、レジスト使用量を大幅に削減することが可能となる。また、従来技術に比べて微細なパターニングが可能となる。
尚、本発明のトランジスタの製造方法及びその製造方法により製造された薄膜トランジスタは、上記の実施形態に限られず、各種の変形が可能なことはいうまでもない。例えば、ゲート絶縁膜4の形成には、スパッタリング法以外に、スピンコート法やインクジェット法などの塗布法を用いてもよい。
2 基板
3 ゲート電極
4 ゲート絶縁膜
5 ソース電極
6 ドレイン電極
7 半導体層
10 薄膜トランジスタ
11 レジスト
20 薄膜トランジスタ
21 レジスト
22 基板
23 ゲート電極
24 ゲート絶縁膜
25 ソース電極
26 ドレイン電極
27 半導体層
3 ゲート電極
4 ゲート絶縁膜
5 ソース電極
6 ドレイン電極
7 半導体層
10 薄膜トランジスタ
11 レジスト
20 薄膜トランジスタ
21 レジスト
22 基板
23 ゲート電極
24 ゲート絶縁膜
25 ソース電極
26 ドレイン電極
27 半導体層
Claims (3)
- 基板上に複数配置されたトランジスタの製造方法において、
半導体層をインクジェット法により、ゲート幅以上、かつ、ゲート電極上で隣接するトランジスタと分離するようにパターニングするパターニング工程と、
ゲート電極を自己整合マスクとしたエッチングにより前記半導体層を必要とされている大きさにエッチングするエッチング工程と、
を備えたことを特徴とするトランジスタの製造方法。 - 透明基板上にゲート電極を形成するゲート電極形成工程と、
前記ゲート電極形成工程で形成された前記ゲート電極上にゲート絶縁膜を形成する絶縁膜形成工程と、
前記絶縁膜形成工程で形成された前記ゲート絶縁膜上に半導体層を形成する半導体層形成工程と、
前記半導体層形成工程で形成された前記半導体層上にポジ型のレジストをインクジェット法により形成するレジスト形成工程と、
前記ゲート電極を露光マスクとして前記透明基板の裏面側から前記ポジ型のレジストを露光する露光工程と、
前記露光工程で露光されたポジ型のレジストを現像する現像工程と、
前記現像工程で現像されたポジ型のレジストをマスクとしてゲート絶縁膜及び半導体層をエッチングするエッチング工程と、
前記ポジ型のレジストを剥離する剥離工程と、
ソース電極及びドレイン電極を形成するソース・ドレイン電極形成工程と
を備えたことを特徴とするトランジスタの製造方法。 - 透明基板上にソース電極及びドレイン電極を形成するソース・ドレイン電極形成工程と、
前記ソース・ドレイン電極形成工程で形成された前記ソース電極及びドレイン電極上に半導体層を形成する半導体層形成工程と、
前記半導体層形成工程で形成された前記半導体層上にレジストをインクジェット法により形成するレジスト形成工程と、
前記レジスト形成工程で形成された前記レジストをマスクとして前記半導体層をエッチングする第一エッチング工程と、
前記レジストを剥離する剥離工程と、
前記半導体層上及び前記半導体層に覆われていない電極及び基板上にゲート絶縁膜を形成する絶縁膜形成工程と、
前記絶縁膜形成工程で形成されたゲート絶縁膜上にゲート電極を形成するゲート電極形成工程と、
前記ゲート電極形成工程で形成されたゲート電極を自己整合マスクとして、前記ゲート絶縁膜及び前記半導体層をエッチングする第二エッチング工程と
を備えたことを特徴とするトランジスタの製造方法。
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---|---|---|---|
JP2008244937A JP2010080552A (ja) | 2008-09-24 | 2008-09-24 | トランジスタの製造方法 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012004550A (ja) * | 2010-05-20 | 2012-01-05 | Semiconductor Energy Lab Co Ltd | 半導体膜の作製方法、及び半導体装置の作製方法 |
JP2013016785A (ja) * | 2011-06-10 | 2013-01-24 | Semiconductor Energy Lab Co Ltd | 半導体装置及びその作製方法 |
JP2020057819A (ja) * | 2012-11-30 | 2020-04-09 | 株式会社半導体エネルギー研究所 | 酸化物半導体層のエッチング方法及びトランジスタの作製方法 |
US11935944B2 (en) | 2012-09-14 | 2024-03-19 | Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. | Semiconductor device and method for fabricating the same |
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2008
- 2008-09-24 JP JP2008244937A patent/JP2010080552A/ja active Pending
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