JP2010080511A - 露光方法及びデバイス製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】転写対象のパターンの密度分布に応じて結像特性を高精度に補正する。
【解決手段】照明光でレチクルRのパターン及び投影光学系を介してウエハを露光する露光方法において、そのパターンを照明領域21RXと同じ大きさの領域を単位として複数の部分領域に分け、各部分領域のパターン密度に対応する情報として各部分領域を透過する照射量を計測して、パターン密度の分布情報を計測する工程と、その分布情報からレチクル透過エリア31efの大きさを求め、この大きさに応じて露光条件を設定する工程と、その設定された露光条件に基づいてウエハを露光する工程と、を含む。
【選択図】図4

Description

本発明は、設定された露光条件のもとで転写用のパターンを介して物体を露光する露光技術、及び露光技術を用いるデバイス製造技術に関する。
例えば半導体デバイス又は液晶表示素子等のデバイス(電子デバイス、マイクロデバイス)を製造するためのリソグラフィ工程中で、レチクル(又はフォトマスク等)のパターンを投影光学系を介してレジスト(感光材料)が塗布されたウエハ(又はガラスプレート等)上に転写するために、ステッパ等の一括露光型の投影露光装置又はスキャニングステッパ等の走査露光型の投影露光装置等の露光装置が使用されている。これらの露光装置においては、露光光の照射エネルギー等による投影光学系の結像特性(収差特性)の変動を抑制するために、例えば投影光学系を構成する光学部材の位置及び傾斜角を調整することによって結像特性を調整する結像特性補正機構が備えられている。
従来は、例えば所定のパラメータを含む予測モデルを用いて露光光の照射量等に伴う結像特性の変動量を予測し、この予測された変動量を相殺するように結像特性補正機構を介して結像特性を補正していた(例えば、特許文献1参照)。また、その予測モデルに含まれるパラメータは、例えばレチクルを照明する照明領域の大きさ等に基づいて設定されていた。
特開平4−134813号公報
露光装置において、レチクルの例えば透過パターンの密度分布はレチクルによって様々であり、その密度分布によってレチクルを透過する露光光の光量分布、ひいては投影光学系内の光学部材の温度分布が変化するため、投影光学系の結像特性の時間経過による変動量が変化する。
このパターンの密度分布による結像特性の変動量の差は僅かであるが、今後、結像特性補正機構を介して結像特性をより高精度に補正するためには、そのような要因も考慮することが好ましい。
本発明はこのような事情に鑑み、転写対象のパターンの密度分布に応じて結像特性を高精度に補正できる露光技術及びデバイス製造技術を提供することを目的とする。
本発明による露光方法は、露光光でパターンを照明し、その露光光でそのパターン及び投影光学系を介して物体を露光する露光方法において、そのパターンを複数の領域に分け、各領域のパターン密度情報を計測し、そのパターンの密度分布情報を計測する工程と、そのパターンの密度分布情報に応じて露光条件を設定する工程と、その設定された露光条件に基づいてその露光光でそのパターン及びその投影光学系を介して物体を露光する工程と、を含むものである。
また、本発明によるデバイス製造方法は、本発明の露光方法を用いて基板上に感光層のパターンを形成することと、そのパターンが形成された基板を処理することと、を含むものである。
本発明によれば、転写対象のパターンの密度分布情報を計測しているため、そのパターンの密度分布に応じて結像特性を高精度に補正できる。
以下、本発明の好ましい実施形態の一例につき図1〜図6を参照して説明する。本実施形態は、一括露光型(静止露光型)の投影露光装置であるステッパ型の露光装置で露光を行う場合に本発明を適用したものである。
図1は、本実施形態に係る露光装置の概略構成を示す。図1において、この露光装置は、アーク放電型の水銀ランプよりなる放電ランプ4と、放電ランプ4から発生する光を集光する楕円鏡4Mと、楕円鏡4Mで集光された光を開閉するシャッタ(不図示)と、シャッタを通過した光から露光用の照明光(露光光)ILを選択する干渉フィルタ6と、照明光ILによりレチクルR(マスク)を照明する照明光学系5とを備えている。さらに、その露光装置は、レチクルRを保持するレチクルステージ22と、レチクルRから射出された照明光ILをフォトレジスト(感光材料)が塗布されたウエハW(物体)上に投射する投影光学系PLと、ウエハWを保持するウエハステージWSTと、装置全体の動作を統括制御するコンピュータよりなる主制御系1と、その他の駆動系等とを備えている。以下、投影光学系PLの光軸AXと平行にZ軸を取り、これに垂直な面内の直交する2方向にX軸及びY軸を取り、X軸、Y軸、及びZ軸に平行な軸の周りの回転(傾斜)方向をそれぞれθx、θy、及びθz方向として説明を行う。
照明光ILとしては、例えばi線(波長365nm)が使用されているが、i線の他に、g線、h線、若しくはこれらの混合光等が使用できる。さらに、露光用の光源としては、放電ランプの他に、KrFエキシマレーザ(波長248nm)若しくはArFエキシマレーザ(波長193nm)などの紫外パルスレーザ光源、YAGレーザの高調波発生光源、固体レーザ(半導体レーザなど)の高調波発生装置なども使用することができる。
露光時に開状態のシャッタ(不図示)及び干渉フィルタ6を通過した照明光ILは、ミラー7及びインプットレンズ8を経て、照度分布を均一化するためのフライアイレンズ10(オプティカルインテグレータ)に入射する。フライアイレンズ10の射出面(照明光学系5の瞳面)には、通常照明用の開口絞り13A、4極照明用の開口絞り13B、輪帯照明用の開口絞り13C、及び小さいコヒーレンスファクタ(小σ照明)用の開口絞り13D等が周囲に配置された照明系開口絞り部材11が、駆動モータ12によって回転可能に配置されている。主制御系1が照明系開口絞り部材11を回転して、所望の開口絞りを照明光ILの光路上に設置することによって、照明条件が設定される。
照明系開口絞り部材11中の一つの開口絞りを通過した照明光ILは、反射率の小さいビームスプリッタ14及びリレーレンズ17Aを経て、レチクルRのパターン面(レチクル面)とほぼ共役な面上に配置されたレチクルブラインド(可変視野絞り)18の開口を通過する。レチクルブラインド18は、レチクル面上の照明領域21RのX方向の幅及び位置を規定する2枚の矩形の遮光板18X1,18X2と、照明領域21RのY方向の幅及び位置を規定する2枚の矩形の遮光板18Y1,18Y2とを含んでいる。
この場合、一例として、図3(A)に示すように、遮光板18Y1,18Y2は、リニアモータの可動子42Y1,42Y2によってガイド部材41Yに沿って互いに独立に移動可能である。主制御系1がブラインド駆動系44を介して可動子42Y1,42Y2及び遮光板18Y1,18Y2の位置及び間隔を制御する。さらに、図4(A)に示すように、遮光板18X1,18X2は、リニアモータの可動子42X1,42X2によってガイド部材41Xに沿って互いに独立に移動可能である。主制御系1がブラインド駆動系44を介して可動子42X1,42X2及び遮光板18X1,18X2の位置及び間隔を制御する。
図1において、露光時に、レチクルブラインド18の開口を通過した照明光ILは、サブコンデンサレンズ17B、ミラー19、及びメインコンデンサレンズ20を経て、レチクルRのパターン領域31の全面を覆う矩形(又はほぼ正方形)の照明領域21Rを均一な照度分布で照明する。
一方、ビームスプリッタ14で反射された照明光は、集光レンズ15を介して光電センサよりなるインテグレータセンサ16に受光される。インテグレータセンサ16の検出信号は露光量制御系3に供給され、露光量制御系3は、その検出信号を用いてレチクルR上及びウエハW上での照明光ILの照射量(露光量)又は照度を間接的に算出する。露光量制御系3は、その算出結果の積算値を主制御系1に供給するとともに、露光中には、主制御系1からの制御情報(照明光ILの照射量、及びウエハ上のフォトレジストのドーズ(設定露光量)等の情報)に基づいて、ウエハW上で適正露光量が得られるように放電ランプ4の発光動作及びシャッタ(不図示)の開閉動作を制御する。ミラー7からメインコンデンサレンズ20までの光学部材を含んで照明光学系5が構成されている。
照明光ILのもとで、レチクルRの照明領域21R内の回路パターンは、両側テレセントリックの投影光学系PLを介して所定の投影倍率(例えば1/4,1/5等の縮小倍率)で、ウエハW上の一つのショット領域SA上の露光領域21W(照明領域21Rと共役な領域)に投影される。投影光学系PLは例えば屈折系であるが、反射屈折系等も使用できる。レチクルRのパターン面(レチクル面)及びウエハWの表面がそれぞれ投影光学系PLの物体面及び像面に配置される。
本実施形態の投影光学系PLには、図2に示すように、所定の結像特性を補正(調整)するための結像特性補正装置39が備えられている。
図2においては、説明の便宜上、投影光学系PL内の光軸AXに沿って配置された多数のレンズエレメントのうちの8枚のレンズ431、432、…、438 のみを図示している。この場合、レンズ431〜438 の一部、例えばレンズ431、432は、それぞれ複数の駆動素子(例えばピエゾ素子など)37によって光軸AX方向(Z方向)、θx方向、及びθy方向に微小駆動可能に構成されている。各駆動素子37に与えられる駆動電圧(駆動素子の駆動量)は、主制御系1からの指令に応じて結像特性制御系36により制御される。
更に、投影光学系PL中の例えば瞳面PPLに近い所定のレンズ434 に対して、不図示の光源から供給される例えば近赤外域の加熱用の光を導波路38A及び38Bを介して照射できるように構成され、その照射時間も結像特性制御系36によって制御される。このように、駆動素子37、導波路38A,38B、及び結像特性制御系36を含んで結像特性補正装置39が構成されている。この場合、駆動素子37によって、投影光学系PLのディストーション(倍率誤差を含む)、及びコマ収差等の結像特性が補正される。また、導波路38A,38Bからの光の照射によって、例えば光軸上で残存する非点収差であるいわゆるセンターアスの補正も行うことができる。
なお、その可動レンズの数は任意で良い。但し、例えば可動レンズの数が、フォーカスを除く、投影光学系PLの結像特性の補正可能な種類に対応しており、補正対象の結像特性の種類に応じて、可動レンズの数又は可動レンズの全体としての駆動の自由度を定めれば良い。
図1に戻り、レチクルRはレチクルステージ22上に吸着保持され、レチクルステージ22はレチクルベース23上でX方向、Y方向、θz方向に微動して、レチクルRの位置及び回転角の微調整を行う。レチクルステージ22の位置は、この上に設けられた移動鏡(不図示)及びレーザ干渉計(不図示)によって計測され、この計測値及び主制御系1からの制御情報に基づいて、ステージ駆動系2は不図示の駆動機構(ボイスコイルモータなど)を介してレチクルステージ22の位置等を制御する。
また、レチクルステージ22の上方に、照明光学系5の光軸をX方向に挟むように外側に退避可能にミラー33A,33B(33Bは不図示)が配置され、ミラー33A等を介して例えば画像処理方式のレチクルアライメント系34A,34Bが配置されている。レチクルアライメント系34A,34Bは、必要に応じて、例えばレチクルRのパターン領域31をX方向に挟むように形成されているアライメントマーク32A,32Bの位置を計測し、計測結果を主制御系1内のアライメント制御部に供給する。アライメント制御部は、その計測結果を用いてレチクルRのアライメントを行う。
一方、ウエハWは、ウエハホルダ24を介してウエハステージWST上に吸着保持され、ウエハステージWSTはウエハベース27上でY方向に一定速度で移動すると共に、X方向、Y方向にステップ移動するXYステージ26と、Zチルトステージ25とを備えている。Zチルトステージ25は、図2に示すように、3つのZ位置駆動部35A,35B,35CによってXYステージ26上に3点で支持されている。これらのZ位置駆動部35A〜35Cの駆動によって、Zチルトステージ25(ウエハW)の光軸AX方向の位置、及びθx方向、θy方向の回転角を制御する。更に、照射系28a及び受光系28bから成る、例えば特開平6−283403号公報(対応する米国特許第5,448,332号明細書)等に開示されるものと同様の構成の斜入射方式の多点のオートフォーカスセンサ(以下、AFセンサと略述する)28が設けられている。受光系28bの検出信号を不図示の信号処理部で処理することで、被検面(例えばウエハWの表面)の投影光学系PLの像面に対するZ方向へのデフォーカス量、及びθx、θy方向の傾斜角が求められて、ステージ駆動系2及び主制御系1に供給される。
図1において、ステージ駆動系2は、露光中にはAFセンサ28の計測結果に基づいて、ウエハWの表面が投影光学系PLの像面に合焦されるように、オートフォーカス方式でZチルトステージ25を駆動する。
ウエハステージWSTのXY平面内での位置、及びθx、θy、θz方向の回転角はZチルトステージ25の反射面(又は移動鏡)及びレーザ干渉計(不図示)によって計測され、この計測値及び主制御系1からの制御情報に基づいて、ステージ駆動系2は不図示の駆動機構(リニアモータなど)を介してウエハステージWSTの動作を制御する。
更に、投影光学系PLの側面には、ウエハW上のアライメントマークの位置を計測するためのオフ・アクシス方式で例えば画像処理型のウエハアライメント系ALGが配置されており、この計測結果が主制御系1内のアライメント制御部に供給される。アライメント制御部は、ウエハアライメント系ALGの計測結果を用いてウエハW上の複数のショット領域のアライメントを行う。
また、ウエハステージWST上のウエハホルダ24の近傍には、投影光学系PLによって投影される所定のマークの像の位置を計測するための空間像計測系29、及び投影光学系PLを介して照射される照明光ILの照射量(露光量)又は照度を計測するための照射量センサ40が設置されている。空間像計測系29の表面にはX方向及びY方向に細長いスリットをそれぞれ含む2つのスリットパターン30A及び30Bが形成され、スリットパターン30A,30Bの間にウエハアライメント系ALG用の基準マーク(不図示)が形成されている。空間像計測系29のスリットパターン30A,30Bで被検マークをX方向、Y方向に走査し、スリットパターン30A,30Bを通過した光量を検出することで、被検マークの位置及びコントラストの情報を検出できる。この検出結果が主制御系1内のアライメント制御部及び特性演算部に供給される。
空間像計測系29によってレチクルRのアライメントマーク32A,32Bの像の位置を計測し、レチクルRのアライメントを行うことも可能である。さらに、空間像計測系29の計測結果から投影光学系PLのディストーション(倍率誤差を含む)、ベストフォーカス位置、非点収差、像面湾曲等の結像特性を計測できる。
また、照射量センサ40は、全開した露光領域21Wより大きい受光面40aを有し、受光面40aを介して検出される照明光ILの照射量又は照度の情報を含む検出信号は露光量制御系3及び主制御系1の特性演算部に供給される。インテグレータセンサ16及び照射量センサ40の検出信号より露光量制御系3は、インテグレータセンサ16の検出信号からウエハW上の照射量を計算するための係数を求める。さらに、照明領域21R(露光領域21W)を所定の狭い領域に制限して照射量センサ40の検出信号を取り込むことによって、主制御系1の特性演算部はレチクルRのパターンの密度分布情報を求めることができる(詳細後述)。
露光時には、ブラインド駆動系44及びレチクルブラインド18を介してレチクルRのパターン領域31を覆うように照明領域21Rの形状を設定する。その後、放電ランプ4を発光させ、シャッタ(不図示)を開き、レチクルRのパターン領域31内のパターンを投影光学系PLを介してウエハW上の一つのショット領域に転写露光する露光動作と、シャッタを閉じ、ウエハステージWSTを駆動してウエハWをX方向、Y方向にステップ移動する動作とが繰り返される。このようにステップ・アンド・リピート方式でウエハW上の各ショット領域にレチクルRのパターン像が露光される。
次に、本実施形態の露光装置において、照明光ILの照射熱による結像特性の変動を補正しながら露光する動作の一例につき、図6のフローチャートを参照して説明する。この動作は主制御系1によって制御される。また、レチクルRのパターン領域31には、一例として図3(B)に示すように、クロム膜等の遮光膜45Cを背景として2つのほぼ矩形の回路パターン領域45A,45BがY方向に近接して配置され、回路パターン領域45A,45Bにそれぞれ照明光ILを透過する多数の微小パターン(透過パターン)を組み合わせて転写用の回路パターンが形成されているものとする。
先ず、図1のレチクルステージ22上にレチクルRがロードされ、主制御系1は記憶装置1aからレチクルR及び対応するウエハ上のフォトレジストの露光データファイルを読み出し、図3(A)のブラインド駆動系44にレチクルRのパターン領域31の形状データを供給し、露光量制御系3にフォトレジストのドーズ及び露光時の照明光ILの照度の情報を供給する(ステップ101)。その後、レチクルアライメント系34A,34B又は空間像計測系29を用いてレチクルRのアライメントが行われ、レチクルRの中心が投影光学系PLの光軸AXにほぼ位置決めされる。また、ウエハアライメント系ALGで例えば空間像計測系29の上部の基準マーク(不図示)を計測して、ベースライン(レチクルRのパターン像の中心とウエハアライメント系ALGの検出中心との位置関係)の計測を行う。
さらに、ウエハステージWSTを駆動して照射量センサ40の受光面40aの中心を投影光学系PLの光軸AXに合わせた後、照明領域21RがレチクルRのパターン領域31を覆うようにレチクルブラインド18を制御する。そして、放電ランプ4の発光を開始し、シャッタ(不図示)を開き、レチクルRのパターン領域31及び投影光学系PLを通過した照明光ILを照射量センサ40で受光して、主制御系1内の特性演算部は照明光ILの照射量P[W]を計測する(ステップ102)。次に、特性演算部は、計測された照射量Pと予め設定されている最低照射量の閾値Pmin とを比較し(ステップ103)、照射量Pが閾値Pmin 以下であるときには、照射量Pによる結像特性の変動量が小さいため、レチクルRのパターンの密度分布情報の計測を行うことなくステップ112に移行する。
一方、ステップ103において、照射量Pが閾値Pmin より大きいときには、ステップ104に移行して、特性演算部は、レチクルRを用いるウエハW上のレイヤへの露光が、この露光装置で初めての露光なのか、又は予め設定された一定期間以上未露光のレイヤへの露光なのかを判定する。この露光が、初めての露光ではなく、又は一定期間以上未露光のレイヤへの露光でもなく、既にレチクルRのパターンの密度分布情報の計測が行われたことがある場合には、その過去に計測されて記憶装置1aに記憶されているパターンの密度分布情報を利用することとして、動作はステップ111に移行する。一方、ステップ104において、その露光が、初めての露光、又は一定期間以上未露光のレイヤへの露光である場合には、レチクルRのパターンの密度分布情報を計測するために動作はステップ105に移行する。そして、ウエハステージWSTを駆動して、照射量センサ40の受光面40aの中心を投影光学系PLによるレチクルRのパターン領域31の像の中心(露光中心)に移動する。なお、この動作は実質的にステップ102で行われているため、省略することも可能である。
次に、ブラインド駆動系44を介してレチクルブラインド18の遮光板18X1,18X2及び18Y1,18Y2を図3(A)に示すように駆動して、図3(B)に示すようにレチクルR上にY方向の幅がdでX方向の幅がパターン領域31と同じスリット状の照明領域21RYを設定する。幅dは、レチクルRのパターン密度分布の計測分解能であり、幅dは、例えばパターン領域31のY方向の幅の数10分の1程度である。そして、照明領域21RYの中心のY方向の位置YRiをパターン領域31の−Y方向の端部のY1(下限)に設定する(ステップ106)。次に、シャッタを開いて照明領域21RYに照明光ILを照射し、図2に示すように、投影光学系PLを通過した照明光ILの照射量PY1を照射量センサ40によって計測する(ステップ107)。そして、主制御系1の特性演算部は、照射量PYi(ここではi=1)及びレチクル上の計測位置である照明領域21RYの位置YRi(ここではi=1)を記憶装置1aに記憶する(ステップ108)。
図3(B)の折れ線46Yは、位置YRiを横軸に、照射量PYiを縦軸に取った場合の計測結果の一例を示す。その照射量PYiは、位置YRiにおけるレチクルRの照明領域21RY内の透過パターンの割合(密度情報)を表しており、折れ線46Yは透過パターンの密度分布情報を表している。
次にステップ109において、レチクルR上の計測位置(照明領域の位置)が上限に達したかどうかを判定する。計測位置が上限に達していない場合には動作はステップ106に戻り、レチクルブラインド18を駆動して、図3(B)の照明領域21RYのレチクルR上の位置YRiを幅dだけ+Y方向に移動した後、ステップ107及び108を実行する。このようにして、照明領域21RYの位置YRiがパターン領域31の+Y方向の端部の上限Y2に達するまでステップ106〜109が繰り返される。
その後、動作はステップ106に戻り、レチクルブラインド18の遮光板18X1,18X2及び18Y1,18Y2を図4(A)に示すように駆動して、図4(B)に示すようにレチクルR上にX方向の幅がdでY方向の幅がパターン領域31と同じスリット状の照明領域21RXを設定する。なお、照明領域21RXの幅は照明領域21RYの幅と異なってもよい。そして、照明領域21RXの中心のX方向の位置XRiをパターン領域31の−X方向の端部のX1(下限)に設定する。次に、照明領域21RX及び投影光学系PLを通過した照明光ILの照射量PXi(ここではi=1)を照射量センサ40によって計測する(ステップ107)。主制御系1の特性演算部は、照射量PXi及び照明領域21RXの位置XRi(計測位置)を記憶装置1aに記憶する(ステップ108)。
図4(B)の折れ線46Xは、位置XRiを縦軸に、照射量PXiを横軸に取った場合の計測結果の一例を示す。その照射量PXiは、位置XRiにおけるレチクルRの照明領域21RX内の透過パターンの割合(密度情報)を表している。
次にステップ109において、レチクルR上の計測位置(照明領域の位置)が上限に達したかどうかを判定する。計測位置が上限に達していない場合には動作はステップ106に戻り、レチクルブラインド18を駆動して、図4(B)の照明領域21RXの位置XRiを幅dだけ+X方向に移動した後、ステップ107及び108を実行する。このようにして、照明領域21RXの位置XRiがパターン領域31の+X方向の端部の上限X2に達するまでステップ106〜109が繰り返される。そして、照明領域21RXの位置が上限X2に達したときに、動作はステップ109からステップ110に移行して、主制御系1の特性演算部は、ステップ108で記憶した計測結果を用いてレチクルRのパターン領域31内で、透過パターンの割合(密度)に対応する照射量PYi,PXiが所定の基準値よりも大きくなる領域であるレチクル透過エリア31efを求める。
一例として、図3(B)の折れ線46Yから照射量PYiの平均値Pave を求め、その平均値Pave に0.1〜0.9程度(図3(B)では0.5程度)の係数αを掛けて照射量の閾値Pthr (=α×Pave)を算出する。そして、照射量PYi(i=1,2,…)が最初に閾値Pthr 以上になるときの位置YRiをYmin 、照射量PYiが最後に閾値Pthr より小さくなるときの位置YRiをYmax として、位置Ymax と位置Ymin との差分を次のようにレチクル透過エリア31efのY方向の幅yとする。
y=Ymax −Ymin …(1Y)
同様に、図4(B)の折れ線46Xから照射量PXiの平均値Pave を求め、その平均値Pave に係数αを掛けて閾値Pthr(=α×Pave)を算出する。そして、照射量PXiが最初に閾値Pthr 以上になるときの位置XRiであるXmin と、照射量PYiが最後に閾値Pthr より小さくなるときの位置XRiであるXmax との差分を次のようにレチクル透過エリア31efのX方向の幅xとする。
x=Xmax −Xmin …(1X)
また、一例として、図1の投影光学系PLのレチクル側の最大の視野に内接するときの照明領域21Rを基準照明領域として、この基準照明領域のX方向の幅x0及びY方向の幅y0の平均値(=(x0+y0)/2)をその基準照明領域の大きさとみなす。また、図4(B)のパターン領域31を覆うように設定される照明領域21R(通常は基準照明領域よりも小さい)のX方向の幅x1(≦x0)及びY方向の幅y1(≦y0)の平均値を照明領域21Rの大きさとみなし、レチクル透過エリア31efのX方向及びY方向の幅の平均値(=(x+y)/2)をレチクル透過エリア31efの大きさとみなす。そして、特性演算部は、レチクル透過エリア31efの大きさと照明領域21Rの大きさとを比較し、より小さい領域としてレチクル透過エリア31efを選択する(ステップ111)。
その後、補正対象の結像特性を一例として投影像の倍率の変動量Magであるとして、特性演算部は、レチクル透過エリア31efの大きさ((x+y)/2)[mm]及び基準照明領域の大きさ((x0+y0)/2)[mm]を用いて、その変動量Magを露光時間tの関数として予測するためのパラメータ(照射パラメータ)の一つである飽和値のm成分(m=A,B,C)Sm[/W]を次のように計算する(ステップ112)。計算値は記憶装置1aに記憶される。なお、A成分、B成分、C成分はそれぞれ時定数が長い成分、中程度の成分、及び短い成分である。また、ステップ103からステップ112に移行した場合には、式(2)の大きさ((x+y)/2)として照明領域21Rの大きさが使用される。
Figure 2010080511
ただし、各係数は以下のように定義されている。
0m:レチクル透過エリア31efが基準照明領域と同じ大きさである場合の飽和値
2m:2次成分の係数[/(W・mm2)]
1m:1次成分の係数[/(W・mm2)]
2次成分の係数a2mによって、飽和値Smは図5(A)の実線の曲線51Aのように変化し、1次成分の係数a1m(例えば負の値)によって、飽和値Smは図5(A)の点線の直線51Bのように変化する。一例として、飽和値Smは、レチクル透過エリア31efの大きさ((x+y)/2)が小さくなるほど大きくなる。
次に、1ロットの先頭のウエハWをウエハステージWST上にロードしてウエハアライメント系ALGでアライメントを行った後(ステップ113)、照明領域21Rに照明光ILを照射して、レチクルRのパターンの像をウエハW上の一つのショット領域に露光する(ステップ114)。次のステップ115において、主制御系1内の特性演算部は、ステップ112で計算された照射パラメータの飽和値Smを用いて、照明光ILの照射熱による投影像の倍率の変動量Magを次式から計算(予測)する。
Mag=Sm×Pmesu×[1−exp(−t/Tdm)] …(3)
なお、Pmesuは、インテグレータセンサ16で計測されるウエハ上での照明光ILの照度であり、Tdmは、予め記憶されているm成分(m=A,B,C)の時定数である。また、実際には、変動量Magは、例えば3つのm成分SA,SB,SCの加重平均で表されるとともに、照明光ILの照射が中断した場合にexp(−t/Tdm)に比例して減少する成分が加算されるが、以下では説明を簡単にするため変動量Magを式(3)で表すものとする。
また、投影光学系PLの目標とする投影倍率をβ(例えば1/4,1/5等)とすると、その倍率の変動量Magを補正するために図2の結像特性補正装置39によって制御される投影倍率の補正量Δβは次の関係を満たす。
β=β×(1+Mag)×(1+Δβ) …(4)
この場合、変動量Magはその絶対値が例えば1ppm程度以下の小さい量であるため、投影倍率の補正量Δβは、近似的に次のようになる。
Δβ=−Mag …(5)
従って、結像特性補正装置39では、式(5)の補正量Δβだけ投影光学系PLの投影倍率を補正する。その後、ステップ116において未露光のショット領域がある場合には、ステップ114及び115が繰り返される。そして、ウエハ上の全部のショット領域への露光が終了したときに、ウエハのウエハのアンロードが行われる(ステップ117)。その後、1ロットの全部のウエハへの露光が終了するまで、ステップ113〜117の動作が繰り返され、1ロットのウエハへの露光が終了したときに、露光工程が終了する。
この場合、倍率の変動量Magは、照明光ILの照射熱によって露光時間tの経過とともに、例えば図5(B)の実線の曲線52Aのように次第に増加し、この増加量を相殺するように投影倍率の補正量Δβが変化するため、常に目標とする投影倍率でレチクルRのパターンの像がウエハの各ショット領域に転写される。また、レチクルRとは別のレチクルを用いて露光を行う場合、このレチクルのレチクル透過エリアの大きさ((x+y)/2)がレチクルRよりも小さいときには、図5(A)より飽和値Smが大きくなる。従って、露光時間tの経過による倍率の変動量Magは、図5(B)の点線の曲線52Bに示すように大きくなるが、本実施形態ではステップ112でレチクル透過エリアの大きさに基づいて飽和値Smを算出しているため、投影倍率の補正を常に正確に行うことができる。
本実施形態の作用効果等は以下の通りである。
(1)本実施形態の露光装置による露光方法は、照明光ILでレチクルRのパターン領域31内のパターン及び投影光学系PLを介してウエハWを露光する露光方法において、そのパターンを幅dの複数の部分領域に分け、各部分領域のパターン密度情報に対応する照射量PYi,PXiを計測し、その照射量の分布を計測するステップ106〜109と、その照射量の分布からレチクル透過エリア31efの大きさを求め、この大きさに応じて倍率の変動量Magを表す飽和値Sm(露光条件)を設定するステップ111,112と、その設定された飽和値Smに基づいて倍率を補正しながら照明光ILでそのパターン及び投影光学系PLを介してウエハWを露光するステップ113〜116とを含んでいる。
従って、転写対象のレチクルRのパターンの密度分布に応じて投影像の倍率を高精度に補正できるため、露光継続中に常に高精度にレチクルRのパターンの像をウエハの各ショット領域に露光できる。
(2)また、そのパターン密度情報は、レチクルR上の幅dの各部分領域内の透過パターンの割合に対応する照射量PYi,PXiであるため、露光装置に備えられている照射量センサ40を用いて容易に計測できる。また、照射量PYi,PXiが閾値Pthr を超える部分領域で囲まれる領域をレチクル透過エリア31efとみなし、レチクル透過エリア31efの大きさ(X方向、Y方向の幅の平均値)に応じて飽和値Smを設定しているため、簡単な計算で飽和値Smを設定できる。
なお、例えば図3(B)の折れ線46Yのように照射量PYiが閾値Pthr を超える領域が複数個ある場合には、これら複数の領域のY方向の幅の合計をレチクル透過エリア31efのY方向の幅とみなすことも可能である。また、レチクルRの中心に対するレチクル透過エリア31efの中心のX方向、Y方向への偏芯量Δxs、Δysを求め、これらの偏芯量Δxs、Δysも飽和値Sm(露光条件)を設定するためのパラメータとしてもよい。
(3)また、本実施形態では、レチクルブラインド18によってレチクルR上の照明領域をスリット状の照明領域21RY,21RXに制限し、照明領域21RY,21RXとレチクルRとをY方向、X方向に相対移動して照射量を計測しているため、レチクル透過エリア31efを計測するための計測機構を別に備える必要がない。
なお、本実施形態では、レチクルブラインド18を駆動して照明領域21RY,21RXをレチクルRに対して相対移動しているが、レチクルステージ22の移動量に余裕がある場合には、照明領域21RY,21RXに対してレチクルR側を移動して照射量を計測してもよい。
(4)また、ステップ106〜109は、X方向にパターン領域31と同じ長さを持つスリット状の照明領域21RYとレチクルRとをY方向に相対移動して照射量を計測するステップと、Y方向にパターン領域31と同じ長さを持つスリット状の照明領域21RXとレチクルRとをX方向に相対移動して照射量を計測するステップとを含んでいる。従って、照明領域21RY,21RXとレチクルRとを2回相対移動するのみで、レチクル透過エリア31efの大きさを迅速に計測できる。
なお、照明領域を幅及び長さがそれぞれdの小さい領域として、この領域とレチクルRとを複数回相対移動してレチクルRを透過する照明光の照度(透過パターンの密度)の分布を計測してもよい。
次に、本発明の実施形態の他の例を図7及び図8を参照して説明する。本実施形態で使用する露光装置は、図1の露光装置と同じであるが、照明光ILの照射熱による結像特性の変動量を補正するための動作が異なっている。
即ち、本実施形態では、図6のステップ112において、レチクル透過エリア31ef又は照明領域21Rの大きさに基づいて、倍率の変動量Magを計算するためのパラメータとしての飽和値Smを計算したときに、さらに、飽和値SmにウエハW上のフォトレジストのドーズ(設定露光量)DOS[J/mm2]に応じて変化する係数を乗算する。
主制御系1の特性演算部は、一例として、図7(A)に示すように、ドーズがDOS1及びDOS2(>DOS1)のときに予め実測してある飽和値SmをそれぞれSma及びSmb(<Sma)として、ドーズがdxのときの飽和値Smxは、例えば次式の直線補間によって計算してもよい。
Smx−Smb={(Sma−Smb)/(DOS1−DOS2)}(dx−DOS2) …(6)
この実施形態において、例えば或るドーズに対して露光時間tに伴って倍率の変動量Magが図7(B)の実線の曲線53Aに示すように変化する場合、ドーズが小さくなると、飽和値Magが大きくなるため、倍率の変動量Magは点線の曲線53Bに示すように大きくなる。
また、図6のステップ112において、飽和値Smを計算するとともに、又は飽和値Smとしては照明領域21Rの大きさによって決まる値を使用して、倍率の変動量Magが所定値よりも大きくなることを抑制するための積算露光量EであるエネルギーリミットElim をフォトレジストのドーズDOSに応じて設定してもよい。
一例として、主制御系1の特性演算部は、図8(A)に示すように、エネルギーリミットElim をドーズDOSが増加したときに増加するように設定する。このとき、飽和値Smが図7(A)に示すようにドーズDOSが増加したときに減少する場合、図8(B)に示すように、エネルギーリミットElim は飽和値Smが増加したときに減少するように設定される。なお、飽和値Smが最小値S0mのときのエネルギーリミットElim をE0 とすると、ドーズDOSに対してエネルギーリミットElim は次のように設定してもよい。
Elim =(E0 ・S0m)/Sm …(7)
このとき、図6のステップ113〜118のように露光を継続しているときに、図8(C)に示すように、露光時間tが時刻t1に達したときにそれまでの積算露光量Eが上記のエネルギーリミットElim に達した場合、倍率の変動量Magがそれ以上大きくなることを抑制するために、露光が一時的に中断される。なお、この場合でも図2の結像特性補正装置39によって投影像の倍率は目標値であるβに維持されている。その後、投影光学系PLが冷却されて倍率の変動量Magが所定レベルまで低下したと予測されるときに露光が再開され、以後、変動量Magを抑制するように露光の中断と再開とが繰り返される。
この際に本実施形態では、ドーズDOS又は飽和値Smに応じてエネルギーリミットElim を変化させているため、ドーズDOS又は飽和値Smが変化しても結像特性の残存誤差をほぼ一定にできる。従って、常に所定の高精度でレチクルRのパターンの像をウエハ上に露光できる。
なお、上記の実施形態では、結像特性として倍率誤差を考慮しているが、その他に結像特性としてディストーション、いわゆるC字ディストーション、コマ収差、フォーカス位置、非点収差、像面湾曲、球面収差、波面収差及び/又は偏光特性等を考慮してもよい。
また、結像特性の変動量を予測するために、レチクル透過エリア31efの大きさ及び/又はドーズに依存するパラメータ(照射パラメータ)として飽和値Sm及び/又はエネルギーリミットを計算しているが、それとともに又はそれとは別にレチクル透過エリア31efの大きさ及び/又はドーズの関数として時定数tdm等を計算してもよい。
また、上記の実施形態の露光方法(露光装置)を用いて半導体デバイス等の電子デバイス(又はマイクロデバイス)を製造する場合、電子デバイスは、図9に示すように、電子デバイスの機能・性能設計を行うステップ221、この設計ステップに基づいたレチクル(マスク)を製作するステップ222、デバイスの基材である基板(ウエハ)を製造してレジストを塗布するステップ223、前述した実施形態の露光方法によりレチクルのパターンを基板(感光基板)に露光する工程、露光した基板を現像する工程、現像した基板の加熱(キュア)及びエッチング工程などを含む基板処理ステップ224、デバイス組み立てステップ(ダイシング工程、ボンディング工程、パッケージ工程などの加工プロセスを含む)225、並びに検査ステップ226等を経て製造される。
言い換えると、このデバイスの製造方法は、上記の実施形態の露光方法を用いて基板(ウエハ)を露光することと、露光された基板を処理すること(ステップ224)とを含んでいる。この際に、上記の実施形態の露光方法によれば、例えばレチクル透過エリアの大きさに応じて結像特性の露光時間に伴う変動量を高精度に予測して補正できるため、常に高精度に電子デバイスを製造できる。
なお、本発明は、上述の一括露光型の露光装置で露光する場合の他に、スキャニングステッパー等の走査露光型の露光装置で露光する場合にも適用できる。さらに、本発明は、例えば国際公開第2004/053955号パンフレット、又は欧州特許出願公開第1420298号明細書等に開示されている液浸型露光装置で露光する場合にも同様に適用することができる。
また、本発明は、半導体デバイス製造用の露光装置への適用に限定されることなく、例えば、角型のガラスプレートに形成される液晶表示素子、若しくはプラズマディスプレイ等のディスプレイ装置用の露光装置や、撮像素子(CCD等)、マイクロマシーン、薄膜磁気ヘッド、MEMS(Microelectromechanical Systems)、及びDNAチップ等の各種デバイスを製造するための露光装置にも広く適用できる。更に、本発明は、各種デバイスのマスクパターンが形成されたマスク(フォトマスク、レチクル等)をフォトリソグラフィ工程を用いて製造する際の露光工程にも適用することができる。
なお、本発明は上述の実施形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の構成を取り得る。
実施形態の一例で使用される露光装置を示す斜視図である。 図1中の投影光学系PLの結像特性補正装置39を示す一部を切り欠いた図である。 (A)は図1のレチクルブラインド18の遮光板18Y1,18Y2の駆動機構の要部を示す図、(B)はレチクルR上の照明領域21RYを示す図である。 (A)は図1のレチクルブラインド18の遮光板18X1,18X2の駆動機構の要部を示す図、(B)はレチクルR上の照明領域21RXを示す図である。 (A)はレチクル透過エリアの大きさと飽和値Smとの関係の一例を示す図、(B)は露光時間に対する倍率の変化の一例を示す図である。 実施形態の露光工程の一例を示すフローチャートである。 (A)は実施形態の他の例におけるドーズと飽和値Smとの関係の一例を示す図、(B)は露光時間に対する倍率の変化の一例を示す図である。 (A)は実施形態の他の例におけるドーズとエネルギーリミットとの関係の一例を示す図、(B)は飽和値とエネルギーリミットとの関係の一例を示す図、(C)は露光時間に対する倍率の変化の一例を示す図である。 電子デバイスの製造工程の一例を示すフローチャートである。
符号の説明
R…レチクル、PL…投影光学系、W…ウエハ、5…照明光学系、18…レチクルブラインド、18X1,18X2,18Y1,18Y2…遮光板、21R,21RY,21RX…照明領域、31…パターン領域、31ef…レチクル透過エリア、39…結像特性補正装置、40…照射量センサ、44…ブラインド駆動系

Claims (9)

  1. 露光光でパターンを照明し、前記露光光で前記パターン及び投影光学系を介して物体を露光する露光方法において、
    前記パターンを複数の領域に分け、各領域のパターン密度情報を計測し、前記パターンの密度分布情報を計測する工程と、
    前記パターンの密度分布情報に応じて露光条件を設定する工程と、
    前記設定された露光条件に基づいて前記露光光で前記パターン及び前記投影光学系を介して物体を露光する工程と、
    を含むことを特徴とする露光方法。
  2. 前記パターン密度情報は、前記領域中の前記露光光を通過させるパターンの割合を示し、
    前記露光条件を設定する工程は、前記パターン密度情報が基準値を超える前記領域に応じて前記露光条件を設定することを特徴とする請求項1に記載の露光方法。
  3. 前記パターンの密度分布を計測する工程は、
    可変視野絞りを用いて前記露光光による前記パターン上の照明領域を所定領域に制限し、前記所定領域と前記パターンとを相対移動しつつ、前記パターン及び前記投影光学系を通過した前記露光光の光量を計測することを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の露光方法。
  4. 前記パターンは、直交する第1及び第2方向にそれぞれ第1の長さ及び第2の長さを持ち、
    前記パターンの密度分布を計測する工程は、
    前記所定領域を前記第1方向に前記第1の長さを持つスリット状の領域として、前記所定領域と前記パターンとを前記第2方向に相対移動しつつ前記露光光の光量を計測する工程と、
    前記所定領域を前記第2方向に前記第2の長さを持つスリット状の領域として、前記所定領域と前記パターンとを前記第1方向に相対移動しつつ前記露光光の光量を計測する工程と、を含むことを特徴とする請求項3に記載の露光方法。
  5. 露光条件を設定する工程は、
    前記パターンの密度分布情報及び前記物体に対する設定露光量に応じて露光条件を設定することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の露光方法。
  6. 前記露光条件は、前記露光光の照射による前記投影光学系の結像特性の変動量を予測するためのパラメータを含み、
    前記物体を露光する工程は、前記パラメータを用いて予測される前記投影光学系の結像特性の変動を補正する工程を含むことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の露光方法。
  7. 前記露光条件は、前記露光光の照射による前記投影光学系の結像特性の変動量を抑制するための許容積算露光量の情報を含み、
    前記物体を露光する工程は、積算露光量が前記許容積算露光量に達したときに、露光を中断する工程を含むことを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の露光方法。
  8. 前記物体に対する設定露光量が多いほど、前記許容積算露光量を大きく設定することを特徴とする請求項7に記載の露光方法。
  9. 請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の露光方法を用いて基板上に感光層のパターンを形成することと、
    前記パターンが形成された基板を処理することと、を含むデバイス製造方法。
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