JP2010078429A - 粒子状物質検出装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】筒状の電極1、及び筒状の電極1の表面全体を覆うとともに一方の端部側が塞がれた有底筒状の誘電体2を有し、複数の貫通孔3が形成された外筒部5と、棒状の電極11、及び棒状の電極11の表面全体を覆うように配設された誘電体12を有し、一方の端部13側が外筒部5内に位置し、他方の端部14側が外筒部5の外に位置するとともに、外筒部5の内壁面と接触しないように配設された軸部15とを備え、荷電された粒子状物質、又は、外筒部5内に生じる放電により荷電された粒子状物質を、外筒部5の内壁面に電気的に吸着させることが可能であり、外筒部5を形成する壁の電気的な特性の変化を測定することにより外筒部5の内壁面に吸着された粒子状物質を検出することが可能な粒子状物質検出装置100。
【選択図】図2
Description
成形原料は、各成形方法により異なるが、誘電体原料としては、アルミナ、コージェライト化原料、ムライト、スピネル、シリカ、ガラス、ジルコニア、マグネシア、及びチタニアからなる群から選択される少なくとも一種が好ましい。そして各成形方法に応じて、誘電体原料に、適宜他の成分を混合して成形原料とする。以下、各成形方法毎に説明する。
(成形原料の調製)
原料粉末に成形助剤を添加し、溶媒を加え、ポットミル、トロンメル又はアトリッションミル等の混合粉砕機を用いて混合して成形原料を得る。混合は湿式、乾式いずれでもよく、湿式を用いた場合は、混合後、スプレードライ法等を用い乾燥を行い、原料混合粉(成形原料)を得る。また、真空乾燥法を実施した後に乾燥粉末をふるいにかけ、造粒粉の粒度の調整を行うことが望ましい。粉末プレス成形に適した造粒粉を得るために、例えば、ポリビニルアルコール、ポリエチレンオキシド、ポリビニルエチレングリコール等成形助剤を添加することが望ましい。
図3に示すように、心金に相当する柱状の内型A11を、ゴム質の有底筒状の外型A12内に挿入し、その隙間に先に用意した成形原料(原料混合粉)を充填し、乾式または湿式で静水圧に圧力を加えて、底付内側部材A10を得ることができる。次に、底付内側部材A10の外周部に、導電性ペーストで、電極膜(筒状電極)を印刷する。導電性ペーストには、W、Mo、Ti、Mn、Zr、Ni、Cr、Fe、Pt、Pr、Au、Ag、Cu等から基材に選定した誘電体材料との組合せにおいて適宜選ぶことができる。
得られた外筒成形部材A30に複数の貫通孔A60をドリル等により形成し、成形原料として用いた誘電体粉末に適した温度、雰囲気で焼成することにより、一体型の外筒部A40を得ることができる。
(成形原料の調製)
選定した誘電体原料の粉末とともに、ゲル化剤となるポリビニルアルコール、エポキシ樹脂、フェノール樹種などのプレポリマーを分散媒中に分散し、スラリー(成形原料)を調製し、注型後、架橋剤によりスラリーを課固化する方法である。特開2001−335371号公報に記載されているゲルキャスト成形法を用いることにより、成形収縮の少ない成形体を得ることができ、外側部材と内側部材の焼成一体化を容易に行うことができる。
図4に示すように、成形用スラリーを、内側に複数の突起部B13を有す半割外型B11と内型B12で構成され、これらの型の間に成形用キャビティB14が形成された内側部材B10用の成形型に注型した後、スラリーをゲル化させて固化し内側部材B10を得る。図4は、本発明の粒子状物質検出装置を製造する工程を断面で示した模式図である。注型前のスラリーは低粘性・高流動性である一方、固化後の成形体はハンドリングに耐える充分な強度を有している必要がある。従って、本発明では、ポリカルボン酸エステル等の分散剤を用いて、低粘性・高流動性スラリーとすることが好ましい。注型時に固化しない、反応温度、反応性分散媒の種類・含有量、ゲル化剤の種類・含有量、及びゲル化反応の触媒の種類・含有量を選択してスラリーを調製して注型を行い、(1)所定時間放置する、(2)所定の反応温度まで上昇させる、(3)注型直前に触媒を添加する、等の方法を単独で又は組み合わせて適用してゲル化を行うことが好ましい。
得られた外筒成形部材B30を、成形原料として用いた誘電体粉末に適した温度、雰囲気で焼成することにより、一体型の導体埋設筒部材B40を得ることができる。
(成形原料の調製)
選定した誘電体原料の粉末に、成形用バインダー(バインダー)、可塑剤、分散剤、分散媒を混合し、テープ成形に適したスラリーを調合する。
(成形原料の調製)
平均粒径2μmに調整したコージェライトを誘電体原料として使用し、バインダーとしてポリビニルブチラール、可塑剤としてフタル酸ジ−2−エチルヘキシル、分散剤としてソルビタントリオレエートを使用し、分散媒として有機溶剤(キシレン、ブタノール=6:4(質量比))を使用し、これらをアルミナ製ポットに入れて混合し、スラリー状の成形原料を作製した。各原料の使用量は、コージェライト100質量部に対して、バインダー7質量部、可塑剤3.5質量部、分散剤1.5質量部、有機溶剤100質量部とした。
成形原料をドクターブレード法により成形して、2枚の厚さ0.25mmのテープ成形体を得た。得られたテープ成形体の一方に、直径1.5mmの孔を連続的に配置した導体膜をモリブデンタングステンペーストを用いて、スクリーン印刷にて、印刷し、導体膜印刷部を形成した。導体膜印刷部を形成したテープ成形体に、他方のテープ成形体を導体膜印刷部の上から積層し、一体型のテープ積層体を得た。次に、直径0.7mmの貫通孔を金型を用いて打抜いて、貫通孔付テープ積層体を得た。貫通孔の位置は、埋設した導体膜印刷部の孔に合わせた。貫通孔付テープ積層体を、ロール成形機を用いて、外径が7mmになるように円筒形状に成形し、内側部材を得た。また、コージェライト粉末を用いて、底付円筒部材(外側部材)を粉末プレス法で成形し、外径8mm、内径7mmになるように成形体を加工した。外径7mmの内側部材と外径8mmの外側部材を嵌め合せ、1400℃、H2−N2雰囲気下で焼成し、外筒部を得た。
放電用の電源としては、パルス電源とDC電源を用い、電極の取り出し端子に接続した。
得られた粒子状物質検出装置を、排ガスの流通方向に対して外筒部の中心軸が直交するように、ディーゼルエンジンの排気管に設置した。ディーゼルエンジンとしては、排気量2000ccの直噴−ディーゼルエンジンを使用し、回転数1500rpm、トルク24N・m、EGR(exhaust gas recirculation)開度50%、排ガス温度200℃、吸入空気1.3m3(室温換算)/分の運転条件下で排ガスを発生させた。スモークメータ(AVL社製、商品名:型式4158)による排ガス中の粒子状物質量は、2.0mg/m3であった。粒子状物質の検出は、以下のように行った。ディーゼルエンジンから排ガスを発生させながら、粒子状物質を荷電集塵する前に、一対の電極間の初期の静電容量(pF)を、1分間に亘って6回測定し、その後、粒子状物質を1分間に亘って荷電集塵し、その後、荷電集塵操作を停止して、再度、静電容量(一対の電極間の1分間集塵後の静電容量)(pF)を、1分間に亘って6回測定した。初期の静電容量及び1分間集塵後の静電容量は、いずれも6回の測定の平均値を求めた。そして、初期の静電容量と1分間集塵後の静電容量との差から、集塵された粒子状物質の質量を算出した。粒子状物質の質量の算出は、粒子状物質の吸着量に対する静電容量(インピーダンス)の変化について、予め検量線を作成しておき、その検量線を用いて行った。粒子状物質を荷電集塵する際には、高電圧電源による印加電圧をDC2.0kVとし、電極間の静電容量(インピーダンス)測定時には、測定部から印加電圧をAC2V、周波数を10kHzとした。
Claims (10)
- 筒状の電極、及び前記筒状の電極の表面全体を覆うとともに一方の端部側が塞がれた有底筒状の誘電体を有し、複数の貫通孔が形成された外筒部と、
棒状の電極、及び前記棒状の電極の表面全体を覆うように配設された誘電体を有し、一方の端部側が前記外筒部内に位置し、他方の端部側が前記外筒部の外に位置するとともに、前記外筒部の内壁面と接触しないように配設された軸部とを備え、
前記貫通孔を通過して前記外筒部内に流入する流体に含有される荷電された粒子状物質、又は、前記筒状の電極と棒状の電極との間に電圧を印加することにより前記外筒部内に生じる放電により荷電された、前記外筒部内に流入する流体に含有される粒子状物質を、前記外筒部の内壁面に電気的に吸着させることが可能であり、粒子状物質が吸着されることによる前記外筒部を形成する壁の電気的な特性の変化を測定することにより前記外筒部の内壁面に吸着された粒子状物質を検出することが可能な粒子状物質検出装置。 - 複数の前記貫通孔が、前記外筒部の、底部から中心軸方向長さの90%の位置までの範囲における全体に亘って形成された請求項1に記載の粒子状物質検出装置。
- 前記軸部の前記外筒部内に挿入されている一方の端部の先端から、前記外筒部の底部までの距離が、前記外筒部の長さの70〜97%である請求項1又は2に記載の粒子状物質検出装置。
- 前記軸部が、前記外筒部の中心軸に重なるように配置された請求項1〜3のいずれかに記載の粒子状物質検出装置。
- 前記外筒部の、前記底部に対して反対側の端部である上端部に配設され、前記軸部がその中央に形成された孔に挿入された、誘電体から形成された板状の蓋部を備えた請求項1〜4のいずれかに記載の粒子状物質検出装置。
- 前記軸部の前記他方の端部側に棒状の電極の取り出し端子が配設され、前記外筒部の、前記底部に対して反対側の端部である上端部に、筒状の電極の取り出し端子が配設された請求項1〜5のいずれかに記載の粒子状物質検出装置。
- 前記軸部の、前記外筒部の外に位置する部分の外周にリング状のひだ部が形成された請求項1〜6のいずれかに記載の粒子状物質検出装置。
- 前記外筒部の内壁面に吸着した粒子状物質を、前記棒状の電極と前記筒状の電極との間に電圧を印加して前記外筒部内に放電を起こして酸化除去することが可能な請求項1〜7のいずれかに記載の粒子状物質検出装置。
- 前記外筒部内に起きる放電が、無声放電、ストリーマ放電、及びコロナ放電からなる群から選択される一種である請求項1〜8のいずれかに記載の粒子状物質検出装置。
- 前記誘電体が、アルミナ、コージェライト、ムライト、スピネル、シリカ、ガラス、ジルコニア、マグネシア、及びチタニアからなる群から選択される少なくとも一種である請求項1〜9のいずれかに記載の粒子状物質検出装置。
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