JP2010077906A - 燃料供給装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】燃料供給装置の小型化を図りつつ組み立て作業性を向上し、かつ接続端子の抜け落ちを防止することができる燃料供給装置を提供する。
【解決手段】燃料ポンプ3と、燃料タンクの壁面に取り付けられ、燃料ポンプ3を駆動するための電源に接続されるコネクタ58を有するフランジユニット4と、燃料ポンプ3を外側から覆うと共にフランジユニット4と係合し、燃料ポンプ3をフランジユニット4上に載置した状態でこのフランジユニット4と燃料ポンプ3とを一体化するアッパーカップ5とを備え、燃料ポンプ3の雄型端子とコネクタ58とをリード線63を介して接続した燃料供給装置1であって、アッパーカップ5の周壁5bに少なくとも軸方向全体に亘って開口部66を形成し、この開口部66を燃料ポンプ3にアッパーカップ5を組み付ける際のリード線63の逃げ部として構成した。
【選択図】図1

Description

この発明は、燃料タンクから内燃機関に燃料を供給するための車両用の燃料供給装置に関するものである。
一般に、自動二輪車や四輪車の車両用の燃料供給装置として、燃料タンク内に燃料ポンプを配設する、所謂インタンク式の燃料供給装置を用いる場合が多い。この種の燃料供給装置の燃料ポンプは、燃料タンクの底面に燃料を汲み上げて内燃機関(エンジン)へと圧送するポンプ部が設けられている一方、この上部にポンプ部を駆動するモータ部が設けられている。このように構成することで、燃料タンク内の燃料が少なくなっても安定した燃料供給ができる。
モータ部としては、ブラシ付直流モータを用いる場合が多い。このブラシ付直流モータは、筒状のヨークと、ヨークの内側に回転自在に設けられたアーマチュアとを有し、アーマチュアの回転軸の下端にポンプ部が連結されるようになっている。アーマチュアは、回転軸に、巻線が巻装されるアーマチュアコアと巻線が接続されるコンミテータとが外嵌固定されたものである。回転軸の下端にはポンプ部が連結されるので、コンミテータは回転軸の上端側に配置される。コンミテータには、給電を行うためのブラシが摺接している。ブラシは外部電源に電気的に接続されており、外部電源からの電力をコンミテータを介して巻線に供給できるようになっている。
ここで、燃料ポンプを燃料タンク内に固定するにあたって、燃料供給装置に燃料ポンプを外側から覆うポンプステーユニット(ホルダ)を設け、このポンプステーユニットを介して燃料ポンプを燃料タンクの底面に固定する場合がある。すなわち、ポンプステーユニットは、燃料タンク内において、燃料ポンプを支持する役割を有している。
ポンプステーユニットには、燃料フィルタが内装されており、燃料フィルタにより濾過された燃料が燃料ポンプによって汲み上げられるようになっている。また、ポンプステーユニットは一部が燃料タンクの底面から外部に露出しており、この露出部分に外部電源が接続されるコネクタが設けられている。モータ部のブラシは、コネクタとは反対側のモータ部の上部に位置しているので、リード線等を介してポンプステーユニットのコネクタと電気的に接続される。リード線には、両端に接続端子が設けられており、これら接続端子をそれぞれブラシから延びるブラシ側端子と、コネクタから延びるコネクタ側端子とに接続するようになっている(例えば、特許文献1参照)。
特開2007−64044号公報
ところで、上述の従来技術にあっては、ポンプステーユニットが燃料ポンプを外側から覆うように形成されているので、ブラシ側端子とコネクタ側端子とがそれぞれポンプステーユニットから突出するように設けられている。そして、燃料ポンプにポンプステーユニットを装着した後、ポンプステーユニットの外側からブラシ側端子とコネクタ側端子とをリード線を介して接続するように構成されている。
しかしながら、ブラシ側端子やコネクタ側端子がポンプステーユニットから突出している分燃料供給装置のレイアウト性が低下する。ブラシ側端子やコネクタ側端子をポンプステーユニットから突出しないように設けるとリード線の接続端子と、ブラシ側端子、およびコネクタ側端子とを接続し難くなり、接続作業に時間がかかる。このため、例えば、ブラシ側端子とリード線の接続端子とを予め接続した状態でポンプステーユニットを装着しようとすると、燃料ポンプの外面とポンプステーユニットとの間にリード線が配索されることになり、リード線の配索スペースを確保する分、燃料供給装置が大型化してしまうという課題がある。
また、ブラシ側端子とコネクタ側端子とがそれぞれポンプステーユニットから突出するように設けられていることに加え、ポンプステーユニットの外側にリード線が配索されている。このため、燃料供給装置を燃料タンクに取り付ける際、リード線が何らかのものに引っ掛かってブラシ側端子やコネクタ側端子から引抜かれてしまうおそれがあるという課題がある。
そこで、この発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであって、燃料供給装置の小型化を図りつつ組み立て作業性を向上し、かつ接続端子の抜け落ちを防止することができる燃料供給装置を提供するものである。
上記の課題を解決するために、請求項1に記載した発明は、燃料タンク内に配置され前記燃料タンク内の燃料を汲み上げて内燃機関へと圧送する燃料ポンプと、前記燃料タンクの壁面に取り付けられ、前記燃料ポンプを駆動するための電源に接続されるコネクタを有する第一ホルダと、前記第一ホルダと係合し、前記第一ホルダが載置された前記燃料ポンプを外側から覆う第二ホルダとを備え、前記燃料ポンプと前記第二ホルダとの間には、リード線を介して前記コネクタと接続される給電用の端子が設けられた燃料供給装置であって、前記第二ホルダの周壁には、少なくとも軸方向全体に亘って開口部が形成されており、該開口部は、前記燃料ポンプに前記第二ホルダを組み付ける際の前記端子、前記リード線、および前記端子と前記リード線とを接続する接続部の少なくとも何れかを受入れ可能な逃げ部として構成したことを特徴とする。
このように構成することで、燃料ポンプの外面とこれを外側から覆う第二ホルダとの間にリード線の配索スペースを設けることなく、燃料ポンプの給電用の端子にリード線を接続した状態で燃料ポンプに第二ホルダを装着することができる。
請求項2に記載した発明は、前記端子は、前記燃料ポンプから軸方向に沿って突出する第一端子と、前記第一端子に対して挿抜可能に設けられ、前記リード線の一端が接続される第二端子とで構成され、前記第二ホルダは、前記第二ホルダの軸方向の端面が、前記第二端子の前記第一端子からの抜け代よりも短い距離だけ、前記第二端子から離れて配置されていることを特徴とする。
このように構成することで、第二ホルダの軸方向の端面に第二端子の第一端子からの抜けを防止する機能をもたせることができる。
請求項3に記載した発明は、前記第二端子は、前記リード線を、前記第二端子の挿抜方向と交差する方向に引き出す旗型端子であって、前記第二端子に接続された前記リード線は、前記第二ホルダの前記開口部側に向かって引き出されていることを特徴とする。
このように構成することで、端子自体の突出高さを抑えることができると共に、リード線の引き出し方向を径方向にすることができる。
請求項4に記載した発明は、前記燃料ポンプは、ブラシ付直流モータと、前記ブラシ付直流モータの一端に設けられたポンプ部とで構成され、前記ブラシ付直流モータは、給電を行うためのブラシを収納するカバーと、前記カバーの前記第二ホルダの端面側に形成された凹部とを有しており、前記凹部には、前記ブラシと電気的に接続された前記第一端子が設けられていることを特徴とする。
このように構成することで、ブラシから延びる第一端子をカバーに埋没させた状態にすることができ、ブラシ付直流モータからの第一端子の突出高さを抑えることができる。
請求項5に記載した発明は、前記第二ホルダの前記周壁の前記端面とは反対側に、前記周壁よりも拡径された拡径部を設け、この拡径部を前記燃料ポンプの受入れ口として設定したことを特徴とする。
このように構成することで、燃料ポンプに第二ホルダを装着する際、第二ホルダの拡径部が燃料ポンプを第二ホルダ内へと導くガイドとして機能させることができる。
請求項1に記載した発明によれば、燃料ポンプの外面とこれを外側から覆う第二ホルダとの間にリード線の配索スペースを設けることなく、燃料ポンプの給電用の端子にリード線を接続した状態で燃料ポンプに第二ホルダを装着することができる。このため、リード線の配索スペースを確保する必要がない分、第二ホルダの外径を小さく設定することができ、燃料供給装置の小型化を図ることができる。また、燃料供給装置の組み立て作業性を向上させることができる。
請求項2に記載した発明によれば、第二ホルダの軸方向の端面に第二端子の第一端子からの抜けを防止する機能をもたせることができる。このため、燃料供給装置を燃料タンクに取り付ける際、リード線が何らかのものに引っ掛かって第二端子が抜け落ちるのを防止することができる。
請求項3に記載した発明によれば、端子自体の突出高さを抑えることができると共に、リード線の引き出し方向を径方向にすることができる。このため、さらに燃料ポンプを小型化(低背化)することが可能になる。また、リード線が第二ホルダの軸方向の端面に押圧されて無理に屈曲されてしまうことを防止でき、リード線の断線を防止することができる。
請求項4に記載した発明によれば、ブラシから延びる第一端子をカバーに埋没させた状態にすることができ、ブラシ付直流モータからの第一端子の突出高さを抑えることができる。このため、さらに燃料ポンプを小型化(低背化)することができる。
請求項5に記載した発明によれば、燃料ポンプに第二ホルダを装着する際、第二ホルダの拡径部が燃料ポンプを第二ホルダ内へと導くガイドとして機能させることができる。このため、さらに燃料供給装置の組み立て作業性を向上させることができる。
次に、この発明の第一実施形態を図1〜図7に基づいて説明する。
図1〜図4に示すように、燃料供給装置1は、例えば、自動車や自動二輪車などの燃料タンク2内に燃料に浸漬されて配置され、燃料タンク2内の燃料を汲み上げて不図示の内燃機関に圧送するものである。燃料供給装置1は、燃料ポンプ3と、燃料ポンプ3の下端(図1における下端)に取り付けられると共に、燃料タンク2に取り付けられるフランジユニット(第一ホルダ)4と、燃料ポンプ3を外側から覆うアッパーカップ(第二ホルダ)5とを備えている。
なお、以下では、説明を簡単にするために、燃料供給装置1が図1に示したように、燃料ポンプ3、およびアッパーカップ5が上側に配置され、フランジユニット4が下側に配置されているものとし、軸方向の相対位置を単に上側、下側などと表現する場合がある。
燃料ポンプ3は、フランジユニット4側に配設されたポンプ部Pとポンプ部Pのベースブラケット20上に取り付けられたモータ部Mとを有している。
モータ部Mは、所謂ブラシ付きの直流モータであって、金属製で筒状のモータハウジング(ヨーク)6と、モータハウジング6の内側に回転自在に設けられたアーマチュア7と、モータハウジング6の上側開口部を閉塞するアウトレットカバー8とを備えている。
モータハウジング6の内周面には、複数の永久磁石19が周方向に磁極が交互になるように配設されている。
アーマチュア7は、回転軸9の中央部に所定極数のアーマチュアコア10を設け、回転軸9の上端側に径方向にブラシ当接面を有するコンミテータ11を設けている。
アーマチュアコア10は、金属板を軸方向に複数枚積層したものであって、略円環状に形成されたコア本体12と、コア本体12を基端として径方向に放射状に延設された略T字状のティース13とで構成されている。隣接するティース13間にはスロット14が形成されており、ここを介してティース13に巻線15が巻装されている。
ここで、アーマチュアコア10には、この周囲を被覆するように形成されたインシュレータ(不図示)が装着され、このインシュレータを介して各ティース13に巻線15が巻装されている。
回転軸9の上端側に設けられたコンミテータ11は、略円板状に形成された所謂ディスク型コンミテータである。コンミテータ11の上面には、複数のセグメント16が周方向に等間隔で配設され、互いに絶縁されている。コンミテータ11の上面は、後述するブラシ17との摺動面となる。
一方、コンミテータ11の下面には、巻線15をコンミテータ11に接続するためのライザ18が設けられており、ここに巻線15がヒュージングなどによって接続されるようになっている。各セグメント16とライザ18とは電気的に接続されている。
図3〜図6に示すように、モータハウジング6の上側開口部を閉塞するアウトレットカバー8は樹脂などによって略円柱状に形成されたものである。アウトレットカバー8の軸方向略中央には、上部から下部に向かって末広がり上に形成されたスカート部21が設けられている。
スカート部21の下端面21aは、モータハウジング6と当接し、これによってアウトレットカバー8の軸方向の位置決めが行われる。また、モータハウジング6は、モータハウジング6の上部に載置されたアウトレットカバー8のスカート部21を覆うようにして、モータハウジング6の上端をカシメている。これによって、アウトレットカバー8とモータ部Mとポンプ部Pは、モータハウジング6に一体的に固定される。
スカート部21の下端面21aには、モータハウジング6に内嵌される嵌合部22が設けられている。嵌合部22の外周縁には、軸方向に突出する舌片部23が設けられている。永久磁石19は、モータハウジング6に圧入固定されたアウトレットカバー8の舌片部23によって、周方向の位置決めがなされる。
アウトレットカバー8の下部中央には、コンミテータ11を収容可能な収容凹部24が形成されている。収容凹部24の上壁24aには、径方向中央に回転軸9の上端を回転自在に軸支する軸受け部25が形成されている。
軸受け部25は、回転軸をラジアル支持できればどのような軸受けでもよく、種々のラジアルすべり軸受けが好適に採用できる。特に、軸受け隙間に燃料が浸透することにより潤滑効果が得られる材質や構造を有することが好ましい。また、軸受け部25は、別部材とされた軸受けを固定してもよいし、アウトレットカバー8自身に形成してもよい。
アウトレットカバー8の軸受け部25の周囲には、ブラシ収納部26が2箇所、回転軸9を中心に振り分け配置されている。各ブラシ収納部26には、それぞれブラシ17がスプリング27を介して付勢された状態でコンミテータ11側に向かって進退自在に内装されている。これらブラシ17は、外部電源(不図示)に電気的に接続され、コンミテータ11のセグメント16に接続されている巻線15に給電を行うためのものである。ブラシ17の先端は、スプリング27によって付勢されているため、セグメント16に摺接している。
アウトレットカバー8の上部には、外周寄りに凹部29が2箇所形成され、ここにそれぞれ雄型端子(第一端子)30,30が立設されている。各凹部29,29は、雄型端子30,30に嵌着される後述の旗型端子64を収納可能な大きさであって、それぞれ径方向と交差する方向に長く、かつ上側と径方向外側が開口するように形成されている。雄型端子30は、凹部29の延在方向に沿う向きで配置され、軸方向に沿って立設されている。雄型端子30の基端側は、ブラシ17に電気的に接続されている。
また、アウトレットカバー8の外周寄りには、凹部29が形成されている位置とは回転軸9を中心にして反対側に、筒状のチェックバルブ収納部31が立設されている。チェックバルブ収納部31は、先端側が段差によって縮径するように形成されたものであって、チェックバルブ32が内装されている。チェックバルブ32は、燃料ポンプ3内に燃料が逆流しないようにするためのものである。チェックバルブ収納部31の外周面に形成された段差面31aには、アウトレットカバー8をアッパーカップ5に取り付ける際に用いられるOリング73が設けられている。
チェックバルブ収納部31の下方には、段付状の孔が形成されており、ここを吐出ポート33としている。すなわち、アウトレットカバー8は、吐出ポート33、およびチェックバルブ収納部31により軸方向に貫通する孔が形成された状態となり、ポンプ部Pで汲み上げられた燃料が吐出ポート33、チェックバルブ32を通って燃料ポンプ3(アウトレットカバー8)の外側へと吐出されるようになっている。
図3、図4に示すように、ポンプ部Pは、モータハウジング6の下側開口部を閉塞するように設けられているものであって、ポンプ部Pの上部に配設されているベースブラケット20と、ベースブラケット20の下面に沿って回転可能に設けられたインペラ37と、このインペラ37を下方から覆うインレットカバー38とで構成され、モータハウジング6の下側開口縁を内側に折り曲げる形でモータハウジング6内にカシメ固定されている。
ポンプ部Pの上部に配設されているベースブラケット20は、略円板状に形成されたものであって、ポンプ部Pとモータ部Mとを区分けする隔壁の役割を有している。ベースブラケット20の径方向略中央には、回転軸9の下端を回転自在に軸支する軸受け部34が形成されている。
軸受け部34は、回転軸9をラジアル支持できればどのような軸受けでもよく、種々のラジアルすべり軸受けが好適に採用できる。特に、軸受け隙間に燃料が浸透することにより潤滑効果が得られる材質や構造を有することが好ましい。また、軸受け部34は、別部材とされた軸受けを固定してもよいし、ベースブラケット20自身に形成してもよい。
ベースブラケット20の下面には、外周寄りにポンプケーシング溝35が形成されている。ポンプケーシング溝35は、ベースブラケット20の径方向断面において円弧状で、後述するインペラ37の外周部に沿って軸方向平面視でC字を描くように形成されている。ポンプケーシング溝35は、C字状に形成されることで、軸方向平面視で始端部と終端部(何れも不図示)とを有した形になっている。
また、ベースブラケット20には、ポンプケーシング溝35の終端部に対応する位置に、このポンプケーシング溝35に連通すると共に、ベースブラケット20を厚さ方向に貫通する燃料案内孔36が形成されている。したがって、燃料案内孔36は、ベースブラケット20の上面において、モータ部Mの内部で開口された状態になっている。
インペラ37は略円板状に形成されたものであって、径方向中央に回転軸9とインペラ37とを相対回転不能に連結するための軸孔39が形成されている。回転軸9の下端は、インペラ37を貫通してインレットカバー38側に突出している。インペラ37の外周部には径方向の所定長さにわたって上下に延ばされ、周方向に所定間隔を置いて配置された適宜の翼形状を有する羽根40が多数設けられている。
羽根40の径方向の長さは、ポンプケーシング溝35の径方向断面の幅に対応して適宜に設定されている。
インレットカバー38の上面には、ポンプケーシング溝35と略同様のC字状溝であるポンプケーシング溝41が、ケーシング溝始端部(不図示)からケーシング溝終端部(不図示)まで形成されている。このポンプケーシング溝41は、ベースブラケット20のポンプケーシング溝35と軸方向で重なる位置に形成されている。
また、インレットカバー38の径方向略中央には、回転軸9をスラスト方向に回転可能に支持するためのスラスト軸受け42が設けられている。スラスト軸受け42は、燃料に浸漬された状態で適宜のすべり性能を有するものであれば、どのような材質、形状を有するものであってもよい。
さらに、インレットカバー38には、軸方向でベースブラケット20に形成されているポンプケーシング溝35の始端部(不図示)と重なる位置に厚さ方向に貫通する吸入口43が形成されている。
図1〜図4に示すように、燃料ポンプ3の下方に設けられたフランジユニット4は、樹脂製の有底筒状のユニット本体44を有している。ユニット本体44は、燃料タンク2の底面2aに形成された開口部2bに外側(下側)から挿入され、開口部44aを燃料ポンプ3側に向けた状態でこの燃料ポンプ3の下端に取り付けられている。
ユニット本体44の内周面には、上部に段差によって拡径された拡径部45が形成され、ここに燃料ポンプ3の下部が収納されるようになっている。燃料ポンプ3の下端は、ユニット本体44の内周面に形成された段差面44bに当接することによって軸方向の位置決めが行われる。
ユニット本体44の開口部44aには、周縁に軸方向に突出する係止片46が3箇所一体形成されている。この係止片46は、アッパーカップ5を係止するためのものであって、弾性を有している。
ユニット本体44の底部、つまり、ユニット本体44の拡径部45よりも下側の空間は、濾過部52として構成され、ここにフィルタ51が設けられている。フィルタ51は、断面略U字状に形成され、一対のフィルタ片51a,51aが軸方向に対向配置された状態になっている。また、濾過部52には、吸入管53が設けられている。吸入管53は、この内部が燃料の流路として機能するものであって、一端が燃料ポンプ3のインレットカバー38に形成された吸入口43に接続されている。吸入管53の他端は、一対のフィルタ片51a,51aの間に臨まされた状態になっている。
ここで、ユニット本体44の周壁44cは、底壁44dよりも圧肉に形成されており、周壁44c内に、ユニット本体44の外部と濾過部52とを連通する吸入ポート49が設けられている。吸入ポート49は、軸方向に沿ってユニット本体44の底壁44d近傍からユニット本体44の軸方向中央に至るまで延在するように形成されている。そして、吸入ポート49から流入した燃料タンク2内の燃料は、濾過部52内に貯留され、フィルタ51、吸入管53を介して燃料ポンプ3のポンプ部Pに流れるようになっている。
ユニット本体44の外周面には、軸方向略中央に燃料タンク2の開口部2bに対応するように形成された段付き状のフランジ部47が設けられている。このフランジ部47が燃料タンク2の開口部2bを閉塞している。フランジ部47には、径方向に対向配置された2つの取り付けステー50が突設されている。この取り付けステー50には、先端にボルトやビスなどを軸方向に挿通可能な凹部48が形成されている。この凹部48にボルトやビスなどを挿通し、燃料タンク2の底面2aに設けられている雌ネジ部やビス孔などを利用して燃料タンク2にフランジユニット4を固定する。すなわち、フランジユニット4は、取り付けステー50よりも下側が燃料タンク2の外部に露出した状態になる。
また、フランジ部47には、上面側にユニット本体44の外周面に沿って軸方向平面視円環状の凹部54が形成されている。凹部54は、吸入ポート49の上端に連通されている。すなわち、フランジユニット4は、フランジ部47が燃料タンク2の開口部2bを閉塞するものであり、フランジ部47に形成された凹部54から吸入ポート49へと燃料が流入するように構成されている。このため、燃料タンク2内の燃料が少なくなってもフランジユニット4内の濾過部52に確実に燃料を流入することができる。
一方、ユニット本体44の周壁44cであって吸入ポート49側とは回転軸9を中心にして反対側には、軸方向に延在する燃料流路55が形成されている。この燃料流路55は、後述するアッパーカップ5に形成された燃料流路56に連結され、燃料ポンプ3から圧送された燃料の通路となるものである。ユニット本体44の上部には、燃料流路55に対応する部位にアッパーカップ5と嵌合可能な筒状の嵌合部77が軸方向に沿って立設されている。嵌合部77の先端側は、段差によって縮径された縮径部77aが形成されており、ここにアッパーカップ5と嵌合する際に用いられるOリング78が設けられている。
ユニット本体44の外周面には、燃料流路55の下部に対応する部位に、燃料流路55と連通する燃料取り出し管57が設けられている。この燃料取出し管57は内燃機関に接続されている。
また、ユニット本体44の外周面には、燃料タンク2から露出している下部にコネクタ58が略水平方向を向くような形で設けられている。
コネクタ58は、不図示の外部電源の電力を燃料供給装置1に給電するためのものであって、受部60が外方に向かって形成されている。この受部60は、不図示の外部電源から延びるケーブルが嵌着可能になっている。コネクタ58に内装されているコネクタ端子59は断面略L字状に形成されており、一端はコネクタ58の受部60内に突出し、他端はユニット本体44の上部の外周寄りに突出している。
ここで、コネクタ端子59の他端と、燃料ポンプ3のアウトレットカバー8に設けられている雄型端子30は、互いにリード線63を介して接続され、外部電源からの電力をコネクタ58、リード線63、およびブラシ17を介してセグメント16に接続されている巻線15に供給することができるようになっている。リード線63には、雄型端子30側の端末部(一端)に、雄型端子30に対して挿抜可能な雌型端子である旗型端子(第二端子)64が設けられている。一方、リード線63のコネクタ端子59側の端末部(他端)には、コネクタ端子59に挿抜可能な端子65が設けられている。
旗型端子64は、リード線63の引き出し方向が挿抜方向と交差するように形成されたものであって、雄型端子30に挿入したとき、リード線63の引き出し方向が外方に向くようになっている(図5、図6参照)。
ここで、アウトレットカバー8に設けられている雄型端子30の配置位置は、この雄型端子30に旗型端子64を挿入した状態で、旗型端子64とリード線63の端末部との接続部64aがモータハウジング6よりも径方向外側に突出する位置に設定されている。
燃料ポンプ3を外側から覆うアッパーカップ5は、樹脂などによって有底筒状に形成されたものであって、エンド部(底壁)5aが上方を向くように、つまり、エンド部5aがアウトレットカバー8側に位置するようにしてセットされる。アッパーカップ5の周壁5bには、開口縁である下部に段差により拡径した拡径部61が形成されている。
アッパーカップ5の周壁5bの内径は、燃料ポンプ3のモータハウジング6の外径と略一致するように、かつ燃料ポンプ3を挿入可能な大きさに設定されている。したがって、アッパーカップ5の周壁5bとモータハウジング6との間には、殆ど隙間が形成されない一方、拡径部61とモータハウジング6との間には、隙間が形成されることになる。この拡径部61とモータハウジング6との間の隙間Sの大きさは、リード線63が通過可能な大きさに設定されている。
拡径部61の外周面には、フランジユニット4に設けられた係止片46に対応する位置に係止凹部62が3箇所形成され、ここに係止片46と係止可能な係止凸部80が設けられている。この拡径部61の係止凸部80とフランジユニット4の係止片46とが係合することによって、燃料ポンプ3、フランジユニット4、およびアッパーカップ5が一体化する。
ここで、アッパーカップ5のエンド部5aと旗型端子64との離間距離L1は、旗型端子64の雄型端子30からの抜け代よりも小さく設定されている。すなわち、アッパーカップ5をセットした状態にあっては、エンド部5aが旗型端子64の抜けを防止するようになっている。
アッパーカップ5の周壁5bには、旗型端子64に接続されているリード線63の引き出し位置に対応する部位に、スリット状の開口部66が軸方向全体に亘って形成されている。アッパーカップ5のエンド部5aには、開口部66に連通する小開口部67が形成され、開口部66の上端がエンド部5a上にまで延出した状態になっている。エンド部5aの小開口部67からは、軸方向平面視で旗型端子64とリード線63との接続部64aが僅かに露出している(図2参照)。
また、アッパーカップ5の周壁5bと拡径部61との接続部分に形成されている段差面61aにも開口部66に連通する小開口部68が形成されており、開口部66の下端が段差面61a側に僅かに延出した状態になっている。
拡径部61、および段差面61aには、小開口部68の他に大開口部69が形成されている。この大開口部69は、段差面61aから拡径部61の周壁61bに至るまで大きく開口されている。大開口部69の形成位置は、フランジユニット4に設けられているコネクタ端子59の他端の突出位置に対応する位置に設定されている。すなわち、フランジユニット4のコネクタ端子59の他端が突出する部位は、この周囲が拡径部61によって覆われた状態になる。また、大開口部69は、コネクタ端子59の他端とリード線63の端子65との接続作業を行う窓としての機能を有する(詳細は後述する)。
大開口部69をコネクタ端子59の他端の突出位置に対応する位置に形成することにより、周壁5bに形成された開口部66とは同一軸線上から周方向にずれた位置に大開口部69が存在することになる。このため、開口部66と大開口部69とが一連に形成されず、開口部66と大開口部69との間に、形状保持部81(図1参照)を形成することができる。
ここで、アッパーカップ5を例えば、樹脂で形成する場合にあっては、開口部66と大開口部69とを一連に形成すると、周壁5b、および拡径部61に亘って、軸方向全体に開口部が形成されることになる。このような場合、樹脂成形時にアッパーカップ5の肉厚や熱などによって反りが生じるおそれがあり、アッパーカップ5を精度よく成型するのが困難になる場合がある。しかしながら、開口部66と大開口部69との間に、形状保持部81(図1参照)を形成することで、開口部66と大開口部69との間に樹脂を流し込むことができ、樹脂成形時の反りを防止することが可能になる。
したがって、本第一実施形態においては、コネクタ端子59の他端の突出位置を周壁5bの開口部66と同一軸線上に位置させず、周方向にずらすことによって、開口部66と大開口部69とが一連に形成されることを防止し、アッパーカップ5の成型時の精度の向上を図っている。
このような構成のもと、リード線63は、旗型端子64を雄型端子30に挿入すると共に、端子65をコネクタ端子59の他端に挿入した状態でアッパーカップ5の外周面に配索されている。
アッパーカップ5の周壁5bには、リード線63の配索位置に対応する箇所にリード線63のバタつきを押えるリード線押え爪70が設けられている。
また、アッパーカップ5には、エンド部5aから周壁5bに亘って断面略L字状に形成された燃料流路ユニット71が一体成形されている。燃料流路ユニット71は、燃料ポンプ3の吐出ポート33から吐出された燃料をフランジユニット4に設けられた燃料取り出し管57に送出するためのユニットであって、エンド部5aに沿って水平方向に延在する第一流路管71aと、周壁5bに沿って軸方向に延在する第二流路管71bとを有している。
第一流路管71aには、内部に燃料流路74が形成されている。また、第一流路管71aには、アウトレットカバー8のチェックバルブ収納部31に対応する部位に、これと嵌合するチェックバルブ嵌合部72が設けられている。チェックバルブ嵌合部72には、チェックバルブ収納部31の外形状に対応するように段付凹部72aが形成されている。段付凹部72aにチェックバルブ収納部31を嵌合する際、チェックバルブ収納部31の外周面に形成された段差面31aにOリング73が設けられているので、両者72a,31の合わせ面から燃料の漏れを防止することができる。
段付凹部72aと燃料流路74との間には、両者72a、74を連結する中間流路75が形成されている。
また、第一流路管71aには、第二流路管71bが接続されている側とは反対側の先端部に、プレッシャレギュレータ76が設けられている。プレッシャレギュレータ76は、第一流路管71aの燃料流路74内に余剰な圧力がかかった場合に燃料流路74内の燃料を燃料タンク2内に戻し、常に燃圧を一定に保つためのものである。
第一流路管71aの基端側に連結されている第二流路管71bには、内部に第一流路管71aの燃料流路74に連通する燃料流路56が形成されている。また、第二流路管71bの下端には、フランジユニット4に設けられている嵌合部77と嵌合可能な嵌合凹部79が形成されている。この嵌合凹部79にフランジユニット4の嵌合部77を勘合する際、嵌合部77の縮径部77aにOリング78が設けられているので、両者77,79の合わせ面から燃料の漏れを防止することができる。
次に、図3に基づいて、燃料供給装置1の作用について説明する。
まず、燃料ポンプ3のモータ部Mを駆動させると、回転軸9が回転し、これに相対回転不能に連結されているインペラ37が回転する。インペラ37が回転すると、燃料タンク2内の燃料がフランジユニット4の吸入ポート49を介してフランジユニット4の濾過部52へと吸入される。
濾過部52に吸入された燃料は、ここに設けられているフィルタ51を通り、濾過されて吸入管53に吸入される。吸入管53は、インレットカバー38に形成された吸入口43に接続されているので、ポンプ部Pは吸入口43から燃料を吸入して羽根40によりポンプケーシング溝35,41内の燃料を昇圧しつつ、燃料案内孔36まで搬送する。燃料案内孔36からモータ部M内に吐出された燃料は、隣接する永久磁石19,19間、および永久磁石19とアーマチュア7との間を通って吐出ポート33へと流れる。
そして、燃料は、吐出ポート33、チェックバルブ32を通って第一流路管71aの燃料流路74に搬送される。ここで、燃料流路74の燃圧が所定よりも高い場合には、プレッシャレギュレータ76を介して燃料タンク2内へと戻される。一方、燃料流路74の燃圧が所定以内である場合、燃料は第二流路管71bの燃料流路55、燃料取出し管57を通って不図示の内燃機関へと搬送される。
次に、図3、図4、図7に基づいて、燃料供給装置1の組み立て手順について説明する。
まず、燃料ポンプ3を組み立て、燃料ポンプ3のアウトレットカバー8に設けられている雄型端子30にリード線63の一端が接続されている旗型端子64を挿入する。このとき、旗型端子64のリード線63の引き出し方向を外側に向けて雄型端子30に旗型端子64を挿入する。
なお、雄型端子30は、アウトレットカバー8に形成された凹部29に立設されており、凹部29,29間には壁29a(図6参照)が形成されている。このため、旗型端子30同士の接触を防ぐことができる。
続いて、リード線63の他端をフリーにした状態で、つまり、リード線63の他端をフランジユニット4に設けられているコネクタ端子59には接続しない状態で燃料ポンプ3をアッパーカップ5へと挿入する。このとき、燃料ポンプ3のアウトレットカバー8側をアッパーカップ5の拡径部61側に向けて挿入する。
ここで、例えば、アッパーカップ5に拡径部61を形成せず、直接周壁5bに燃料ポンプ3を挿入しようとした場合、周壁5bの内径がこの周壁5bと燃料ポンプ3との間に殆ど隙間が形成されない程度の大きさに設定されているので、スムーズに周壁5b内に燃料ポンプ3を挿入させ難くなり、組み立て作業に時間がかかってしまうおそれがある。
しかしながら、アッパーカップ5に拡径部61を形成し、ここを燃料ポンプ3の受入れ口として設定することにより、スムーズに周壁5b内に燃料ポンプ3を挿入させることができ、組み立て作業効率を向上させることが可能になる。すなわち、アッパーカップ5の拡径部61の内径は、周壁5bの内径よりも大きく設定されているので、拡径部61をアッパーカップ5の周壁5b内に燃料ポンプ3を導くガイドとして機能させることができる。
アッパーカップ5の周壁5bに燃料ポンプ3を挿入する際、アウトレットカバー8に取り付けられている旗型端子64のリード線63の引き出し方向を周壁5bの開口部66に向けて挿入する。
ここで、周壁5bの内径は、燃料ポンプ3と周壁5bとの間に殆ど隙間が形成されない程度の大きさに設定されている。しかしながら、周壁5bには、開口部66が形成されているので、この開口部66がリード線63の逃げ部として機能する。このため、周壁5bとリード線63とが互いに干渉することなく、燃料ポンプ3にリード線63を接続した状態でスムーズにアッパーカップ5の周壁5bに挿入することができる。
また、周壁5bの開口部66には小開口部68が形成されているので、開口部66の下端は、周壁5bと拡径部61との接続部分に形成された段差面61a側に僅かに延出した状態になっている(図1参照)。このため、段差面61aとリード線63とが干渉することがない。つまり、段差面61aが燃料ポンプ3をアッパーカップ5の周壁5bに挿入する際の阻害要因になることがなく、スムーズに周壁5bに燃料ポンプ3を挿入することができる。
続いて、アウトレットカバー8のチェックバルブ収納部31をアッパーカップ5に設けられているチェックバルブ嵌合部72の段付凹部72aに嵌め込み、アッパーカップ5の燃料ポンプ3への組み付け作業が完了する。
組み立て作業者は、段付凹部72aにチェックバルブ収納部31を嵌め込む際、外部から目視確認することができない状態になっている。しかしながら、アッパーカップ5の開口部66と旗型端子64に接続されているリード線63の引き出し方向との相対位置を確認しながらアッパーカップ5に燃料ポンプ3を挿入することによって、スムーズに段付凹部72aにチェックバルブ収納部31を嵌め込むことができる。つまり、アッパーカップ5の周壁5bに形成された開口部66は、アッパーカップ5に燃料ポンプ3を組み付ける際の目印としても機能する。
アッパーカップ5の燃料ポンプ3への組み付け作業が完了した後、フランジユニット4を取り付ける。このとき、フランジユニット4の嵌合部77をアッパーカップ5の嵌合凹部79に嵌め込むようにして取り付ける。また、これと同時に、フランジユニット4の係止片46をアッパーカップ5の係止凹部62に当接させるようにする。すると、係止片46と係止凹部62の係止凸部80とが係合し、燃料ポンプ3、フランジユニット4、およびアッパーカップ5が一体化する。
続いて、リード線63の他端をアッパーカップ5の開口部66から外方へと引き出す。このとき、2本のリード線63は、それぞれ対応する開口部66から他端を引き出す。そして、リード線63の他端に接続されている端子65をフランジユニット4のユニット本体44の上部から突出しているコネクタ端子59の他端に挿入する。これによって、コネクタ58のコネクタ端子59とアウトレットカバー8の雄型端子30とが電気的に接続される。
ここで、2本のリード線63のうち、コネクタ端子59側の一方の開口部66から引き出されたリード線63の他端は、そのまま周壁5bの外周面に沿って配索する。
これに対し、コネクタ端子59とは反対側の他方の開口部66から引き出されたリード線63の他端は、アッパーカップ5のエンド部5a上を配索して一方の開口部66側へと渡り、この後周壁5bの外周面に沿って配索される。すなわち、2本のリード線63,63の他端は、周壁5b上で1束になった状態でコネクタ端子59に接続される。1束になったリード線63,63は、周壁5bに設けられているリード線押え爪70に係止する。このため、周壁5b上でのリード線63のバタつきを防止できる。
また、アッパーカップ5の拡径部61には、コネクタ端子59の他端の突出位置に対応する箇所に大開口部69が形成されているので、この大開口部69を接続作業を行う窓として活用でき、リード線63の端子65を容易にコネクタ端子59の他端に挿入させることができる。リード線63の接続が完了することによって、燃料供給装置1の組み立てが完了する。
燃料供給装置1は、Oリング等のシール部材を介して、燃料タンク2の底面2aに形成された開口部2bの下側から燃料タンク2に取り付けられ、ボルトやビスなどによって固定される。そのため、燃料タンク2の底面2aに形成された開口部2bは、燃料供給装置1のフランジユニット4によって閉塞され、Oリング等のシール部材と、燃料供給装置1とによってシールされる。
ここで、燃料供給装置1を燃料タンク2に取り付ける際、リード線63を何らかのものに引っ掛け、リード線63が引っ張られてしまうおそれがある。しかしながら、アッパーカップ5のエンド部5aと旗型端子64との離間距離L1が旗型端子64の雄型端子30からの抜け代よりも小さく設定されている。このため、アッパーカップ5のエンド部5aが旗型端子64の抜け止めとして機能するので、リード線63が燃料ポンプ3から抜け落ちるおそれがない。一方、フランジユニット4のコネクタ端子59の他端が突出する部位は、この周囲が拡径部61によって覆われた状態になっているので、コネクタ端子59の他端に直接何らかのものを接触し難くしている。
したがって、上述の第一実施形態によれば、燃料供給装置1を燃料タンク2に取り付ける際の作業効率を向上させることができる。
また、アッパーカップ5の周壁5bに軸方向全体に亘って開口部66を形成し、これをリード線63の逃げ部として構成することによって、燃料ポンプ3のモータハウジング6とアッパーカップ5の周壁5bとの間にリード線63の配索スペースを設ける必要がない。さらに、アウトレットカバー8の雄型端子30にリード線63の一端が接続されている旗型端子64を接続した状態でアッパーカップ5を燃料ポンプ3に装着することができる。このため、リード線63の配索スペースを確保する必要がない分、アッパーカップ5の周壁5bの外径を小さく設定することができ、燃料供給装置1の小型化を図ることができる。また、燃料供給装置1の組み立て作業性をさらに向上させることができる。
なお、拡径部61とモータハウジング6との間の隙間Sの大きさは、リード線63が通過可能な大きさに設定されているので、拡径部61に開口部66を形成する必要はない。
そして、アウトレットカバー8の雄型端子30に挿入する端子を旗型端子64にすることで、端子自体の突出高さを抑えることができると共に、リード線63の引き出し方向を径方向外側にすることができる。このため、さらに燃料ポンプ3を小型化(低背化)することが可能になる。また、リード線63がアッパーカップ5のエンド部5aに押圧されて無理に屈曲されてしまうことを防止でき、リード線63の断線を防止することができる。
また、アウトレットカバー8の上部に、凹部29を2箇所形成し、ここにそれぞれ雄型端子30,30を立設している。このため、雄型端子30をアウトレットカバー8に埋没させた状態にすることができ、アウトレットカバー8からの雄型端子30の突出高さを抑えることができる。このため、さらに燃料ポンプ3を小型化(低背化)することができる。
さらに、アッパーカップ5に拡径部61を形成し、ここを燃料ポンプ3の受入れ口として設定することにより、拡径部61をアッパーカップ5の周壁5b内に燃料ポンプ3を導くガイドとして機能させている。このため、さらに燃料供給装置1の組み立て作業性を向上させることができる。
そして、アッパーカップ5の拡径部61の大開口部69を周壁5bの開口部66とは同一軸線上から周方向にずれた位置に形成している。このため、開口部66と大開口部69とが一連に形成されず、開口部66と大開口部69との間に、形状保持部81(図1参照)を形成することができるので、アッパーカップ5の成型時の精度の向上を図ることができる。
次に、この発明の第二実施形態を図8に基づいて説明する。なお、第一実施形態と同一態様には、同一符号を付して説明する。
この第二実施形態において、燃料供給装置91は、燃料ポンプ3と、フランジユニット4と、燃料ポンプ3を外側から覆うアッパーカップ95とを備えている点、燃料ポンプ3は、フランジユニット4側に配設されたポンプ部Pとポンプ部P上に取り付けられたモータ部Mとを有している点、モータ部Mは、所謂ブラシ付きの直流モータであって、モータハウジング6の上側開口部をアウトレットカバー8が閉塞している点、リード線63の一端に旗型端子64が接続され、この旗型端子64がアウトレットカバー8の凹部29に突設された雄型端子30に挿入されている点、アッパーカップ95を燃料ポンプ3に装着した際、アッパーカップ95のエンド部95aが旗型端子64の抜けを防止する機能を有している点等の基本的構成は、前述した第一実施形態と同様である。
ここで、第二実施形態では、アッパーカップ95の周壁95bには、開口縁である下部に拡径部61が形成されておらず、周壁95bがフランジユニット4まで延出している。周壁95bの内径は、燃料ポンプ3のモータハウジング6の外径と略一致するように、かつ燃料ポンプ3を挿入可能な大きさに設定されている。したがって、アッパーカップ95の周壁95bとモータハウジング6との間には、軸方向全体に亘って殆ど隙間が形成されない。
周壁95bには、旗型端子64に接続されているリード線63の引き出し位置に対応する部位に、スリット状の開口部66が軸方向全体に亘って形成されている。アッパーカップ95のエンド部95aには、開口部66に連通する小開口部67が形成され、開口部66の上端がエンド部5a上にまで延出した状態になっている。エンド部5aの小開口部67からは、軸方向平面視で旗型端子64とリード線63との接続部64aが僅かに露出した状態になっている。
また、周壁95bには、フランジユニット4に設けられている係止片46に対応する部位に、係止片46と係合可能な係止凸部80が形成されている。これら係止片46、および係止凸部80によって、燃料ポンプ3、フランジユニット4、およびアッパーカップ95が一体化する。
なお、係止片46は周方向に3箇所等間隔に設けられているが、この内周面の直径が周壁95bの外径に対応するように係止片46が配置されている。また、周壁95bに拡径部61が形成されていないので、フランジユニット4のコネクタ端子59の他端が突出する部位において、この周囲が拡径部61によって覆われることがなく、完全に露出した状態になる。
したがって、上述の第二実施形態によれば、フランジユニット4のコネクタ端子59の他端が突出する部位が完全に露出した分、リード線63の他端に接続されている端子65とコネクタ端子59との接続作業が容易になる。
また、アッパーカップ95の周壁95bに拡径部61を形成しない分、アッパーカップ95をスリム化することができる。このため、さらに、燃料供給装置1の小型化を図ることが可能になる。
なお、本発明は上述の実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上述の実施形態に種々の変更を加えたものを含む。
また、上述の実施形態では、ポンプ部Pは、インペラ37が回転すると、吸入口43から燃料を吸入して、羽根40によりポンプケーシング溝35,41内の燃料を昇圧しつつ、燃料案内孔36まで搬送可能な構成になっている場合について説明した。しかしながら、これに限られるものではなく、ポンプ部Pとして、例えば、遠心ポンプ、渦巻きポンプ、再生ポンプなどの名称で知られる周知の種々のポンプ構造を採用してもよい。
本発明の第一実施形態における燃料供給装置の斜視図である。 本発明の第一実施形態における燃料供給装置の上面図である。 図2のA−A線に沿う断面図である。 図2のB−B線に沿う断面図である。 本発明の実施形態におけるアウトレットカバーの側面図である。 本発明の実施形態におけるアウトレットカバーの上面図である。 本発明の第一実施形態における燃料供給装置の組み立て説明図である。 本発明の第二実施形態における燃料供給装置の斜視図である。
符号の説明
1,91 燃料供給装置
2 燃料タンク
2a 底面(壁面)
3 燃料ポンプ
4 フランジユニット(第一ホルダ)
5,95 アッパーカップ(第二ホルダ)
5a,95a エンド部
5b,95b 周壁
6 モータハウジング
8 アウトレットカバー(カバー)
17 ブラシ
29 凹部
30 雄型端子(第一端子)
58 コネクタ
59 コネクタ端子
61 拡径部
63 リード線
64 旗型端子(第二端子)
64a 接続部
66 開口部(逃げ部)
67,68 小開口部
L1 離間距離
M モータ部(ブラシ付直流モータ)
P ポンプ部

Claims (5)

  1. 燃料タンク内に配置され前記燃料タンク内の燃料を汲み上げて内燃機関へと圧送する燃料ポンプと、
    前記燃料タンクの壁面に取り付けられ、前記燃料ポンプを駆動するための電源に接続されるコネクタを有する第一ホルダと、
    前記第一ホルダと係合し、前記第一ホルダが載置された前記燃料ポンプを外側から覆う第二ホルダとを備え、
    前記燃料ポンプと前記第二ホルダとの間には、
    リード線を介して前記コネクタと接続される給電用の端子が設けられた燃料供給装置であって、
    前記第二ホルダの周壁には、
    少なくとも軸方向全体に亘って開口部が形成されており、
    該開口部は、
    前記燃料ポンプに前記第二ホルダを組み付ける際の前記端子、前記リード線、および前記端子と前記リード線とを接続する接続部の少なくとも何れかを受入れ可能な逃げ部として構成したことを特徴とする燃料供給装置。
  2. 前記端子は、
    前記燃料ポンプから軸方向に沿って突出する第一端子と、
    前記第一端子に対して挿抜可能に設けられ、前記リード線の一端が接続される第二端子とで構成され、
    前記第二ホルダは、前記第二ホルダの軸方向の端面が、前記第二端子の前記第一端子からの抜け代よりも短い距離だけ、前記第二端子から離れて配置されていることを特徴とする請求項1に記載の燃料供給装置。
  3. 前記第二端子は、
    前記リード線を前記第二端子の挿抜方向と交差する方向に引き出す旗型端子であって、
    前記第二端子に接続された前記リード線は、
    前記第二ホルダの前記開口部側に向かって引き出されていることを特徴とする請求項2に記載の燃料供給装置。
  4. 前記燃料ポンプは、
    ブラシ付直流モータと、
    前記ブラシ付直流モータの一端に設けられたポンプ部とで構成され、
    前記ブラシ付直流モータは、
    給電を行うためのブラシを収納するカバーと、
    前記カバーの前記第二ホルダの端面側に形成された凹部とを有しており、
    前記凹部には、
    前記ブラシと電気的に接続された前記第一端子が設けられていることを特徴とする請求項2または請求項3に記載の燃料供給装置。
  5. 前記第二ホルダの前記周壁の前記端面とは反対側に、前記周壁よりも拡径された拡径部を設け、
    この拡径部を前記燃料ポンプの受入れ口として設定したことを特徴とする請求項1〜請求項4の何れかに記載の燃料供給装置。

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