JP2010076724A - リザーバタンクおよびこれを用いたブレーキ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】リミットスイッチを内部に収容しても、空気溜まりを生じなく、作動液の供給性を向上させる。
【解決手段】リザーバタンク5の液量検出部19が、リミットスイッチ24をオン・オフするマグネット22が設けられかつ作動液の液面に応じて上下動するフロート23を有している。リミットスイッチ24はマグネット22の上方に設けられる。リザーバタンク5の上半体9の上端内面にリミットスイッチ22を取り付けるリミットスイッチ取付部26を備えている。そして、上半体9の上端内面とリミットスイッチ取付部26の上端面との間に、流体流通路27が設けられている。作動液供給時に、リザーバタンク5内の空気が流体流通路27を通って作動液注入口10の方へ流動するようになる。
【選択図】 図2
【解決手段】リザーバタンク5の液量検出部19が、リミットスイッチ24をオン・オフするマグネット22が設けられかつ作動液の液面に応じて上下動するフロート23を有している。リミットスイッチ24はマグネット22の上方に設けられる。リザーバタンク5の上半体9の上端内面にリミットスイッチ22を取り付けるリミットスイッチ取付部26を備えている。そして、上半体9の上端内面とリミットスイッチ取付部26の上端面との間に、流体流通路27が設けられている。作動液供給時に、リザーバタンク5内の空気が流体流通路27を通って作動液注入口10の方へ流動するようになる。
【選択図】 図2
Description
本発明は、油圧等の液圧を利用した液圧ブレーキ装置や液圧クラッチ装置に用いられ、作動液を貯留するリザーバタンクの技術分野およびこれを用いたブレーキ装置の技術分野に関するものである。
従来、自動車等の車両においては、液圧を利用した液圧ブレーキ装置や液圧クラッチ装置を採用した車両がある。これらの液圧ブレーキ装置や液圧クラッチ装置には、液圧を発生させるマスタシリンダおよびこのマスタシリンダに供給する作動液を貯留するリザーバタンクが用いられている。
マスタシリンダが液圧必要時に液圧を発生するためには、リザーバタンク内に所定液量の作動液が貯留されている必要がある。このため、一般にリザーバタンクには液量検知センサが設けられており、リザーバタンク内の液量が所定液量より下回ると、この液量検知センサがこれを検知して液量表示装置に表示させるようになっている。この液量表示装置の表示により、リザーバタンク内に作動液が補給されてリザーバタンク内の液量が所定液量以上に確保される。
従来のリザーバタンクの液量検知センサとして、リザーバタンクの上面に、ノーマルクローズド型のリミットスイッチを設置するとともにリザーバタンク内の作動液の液面の高さに応じて上下動するフロートにマグネットを設けた液量検知センサが知られている(例えば、特許文献1参照)。
この特許文献1に記載の液量検知センサでは、フロートがリザーバタンクの上端内面から垂下されたガイドにガイドされて上下動するようになっている。そして、リザーバタンク内の作動液の液面が高いときはフロートが上動して、マグネットがリミットスイッチに接近しその磁力でリミットスイッチをオフ(開)にする。これにより、警告灯は消灯する。また、リザーバタンク内の作動液の液面が消灯液面以下の低いときはフロートが下動して、マグネットがリミットスイッチから離間しその磁力がリミットスイッチに影響しなくなり、リミットスイッチは自力でオン(閉)となる。これにより、警告灯が点灯する。
特表2006−519728号公報。
ところで、前述のようなリザーバタンクは、一般に自動車のエンジンルーム内に配設されることが多い。このエンジンルーム内は比較的狭く限られた空間であり、この空間内にエンジン、変速機やこれらの制御部品等の種々部品が多々収容されている。このため、前述の特許文献1に記載のリザーバタンクのように、リミットスイッチをリザーバタンクの上面つまり外側に設置した場合、これらの部品の一部と干渉するおそれがある。また、これらの部品がリミットスイッチと干渉しないように配置しようとした場合には、これらの部品およびリミットスイッチの設置自由度が制限されてしまう。
そこで、リミットスイッチをリザーバタンク内に収容することが考えられる。しかし、リミットスイッチをリザーバタンク内に単純に収容した場合、リミットスイッチをマグネットの上方に配設する液量検知センサでは、リミットスイッチ取付部がリザーバタンクの上端内面に一体に設けられることになる。このように、リミットスイッチ取付部がリザーバタンクの上端内面に設けられた場合、リミットスイッチ取付部とリザーバタンクの上端
内面との間に段差が生じるようになる。このため、この段差により、リザーバタンク内に空気溜まりが生じてしまい、リザーバタンクへの作動液の供給時に、作動液がスムーズにかつ所定液量を確実に供給することが難しくなるという問題がある。
内面との間に段差が生じるようになる。このため、この段差により、リザーバタンク内に空気溜まりが生じてしまい、リザーバタンクへの作動液の供給時に、作動液がスムーズにかつ所定液量を確実に供給することが難しくなるという問題がある。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、リミットスイッチを内部に収容しても、空気溜まりを生じなく、作動液の供給性を向上させることのできるリザーバタンクおよびこれを用いたブレーキ装置を提供することである。
前述の課題を解決するために、本発明のリザーバタンクは、貯留された作動液を検出する液量検出部を備え、前記液量検出部が、貯留された作動液の液面が所定液面以下のときオンするとともに前記液面が所定液面より高いときオフするリミットスイッチと、前記リミットスイッチをオン・オフするマグネットが設けられるとともに前記作動液の液面に応じて上下動するフロートとを有し、前記リミットスイッチが前記マグネットの上方に設けられるリザーバタンクにおいて、上端内面に前記リミットスイッチを支持するリミットスイッチ取付部を備え、前記上端内面と前記リミットスイッチ取付部の上端面との間に、流体流通路が設けられていることを特徴としている。
また、本発明のリザーバタンクは、前記上端内面が、作動液注入口側に向かって高くなるように傾斜した勾配を有することを特徴としている。
更に、本発明のリザーバタンクは、前記上端内面の一部の勾配が前記上端内面の他部の勾配より大きく設定された勾配増大部とされており、前記リミットスイッチ取付部および前記流体流通路が、前記勾配増大部に前記作動液注入口側に隣接して設けられていることを特徴としている。
更に、本発明のリザーバタンクは、前記流体流通路の流路面積が、前記作動液注入口側に向かって小さくなるように設定されていることを特徴としている。
更に、本発明のリザーバタンクは、前記上端内面の一部の勾配が前記上端内面の他部の勾配より大きく設定された勾配増大部とされており、前記リミットスイッチ取付部および前記流体流通路が、前記勾配増大部に前記作動液注入口側に隣接して設けられていることを特徴としている。
更に、本発明のリザーバタンクは、前記流体流通路の流路面積が、前記作動液注入口側に向かって小さくなるように設定されていることを特徴としている。
更に、本発明のブレーキ装置は、作動液を貯留するリザーバタンクと、前記リザーバタンク内の作動液が供給されるとともに作動時にブレーキ圧を発生するマスタシリンダと、前記マスタシリンダからの液圧で作動するブレーキシリンダとを少なくとも備え、前記リザーバタンクが前述の本発明のリザーバタンクのいずれか1つであることを特徴としている。
このように構成された本発明のリザーバタンクによれば、リザーバタンクの上端内面にリミットスイッチを支持するリミットスイッチ取付部を備えるとともに、上端内面とリミットスイッチ取付部の上端面との間に流体流通路を設けている。したがって、作動液注入口から供給された作動液がリザーバタンク内に貯留され、リザーバタンク内の作動液の液面が上昇するに連れて、リザーバタンク内の空気が作動液注入口の方へ流動する。このとき、リミットスイッチ取付部によって段差を生じていても、上端内面とリミットスイッチ取付部の上端面との間の流体流通路により、リザーバタンク内の空気を作動液注入口の方へスムーズにかつ確実に流動させることができる。これにより、空気をより抜け易くすることができ、作動液を作動液注入口からリザーバタンク内にスムーズにかつ確実に供給することができる。したがって、リミットスイッチをリザーバタンクの内部に収容しても、空気溜まりを生じなく、作動液の供給性を向上させることができる。
特に、リザーバタンクの上端内面が、作動液注入口側に向かって高くなるように傾斜した勾配を有することで、リザーバタンク内の空気をより効果的に流動させることができる。
また、前述の上端内面の一部の勾配を上端内面の他部の勾配より大きく設定された勾配
増大部とし、リミットスイッチ取付部および流体流通路を、この勾配増大部に作動液注入口側に隣接して設けることで、空気をより抜け易くすることができ、リザーバタンク内の空気を作動液注入口の方へよりスムーズにかつより確実に流動させることができる。
また、前述の上端内面の一部の勾配を上端内面の他部の勾配より大きく設定された勾配
増大部とし、リミットスイッチ取付部および流体流通路を、この勾配増大部に作動液注入口側に隣接して設けることで、空気をより抜け易くすることができ、リザーバタンク内の空気を作動液注入口の方へよりスムーズにかつより確実に流動させることができる。
更に、流体流通路の流路面積を作動液注入口側に向かって小さくなるように設定することで、流体流通路を流動する空気の流速をより一層増大することができる。これにより、空気を更に効果的に流動させることができる。
一方、本発明のリザーバタンクを用いたブレーキ装置によれば、作動液をリザーバタンク内にスムーズにかつ確実に供給することができるので、作動液供給の作業性を向上できるとともに、ブレーキ作動をより確実に行うことができる。しかも、リミットスイッチをリザーバタンク内に収容しているので、リザーバタンクの周囲に存在する他の部品との干渉を抑制することができる。したがって、リザーバタンクおよび他の部品の設置自由度を高くすることができる。
以下、図面を用いて、本発明を実施するための最良の形態について説明する。
図1は本発明に係るリザーバタンクの実施の形態の一例を備えるブレーキ装置を、模式的に示す図である。
図1は本発明に係るリザーバタンクの実施の形態の一例を備えるブレーキ装置を、模式的に示す図である。
図1に示すように、この例の液圧ブレーキ装置1は、基本的には従来公知の一般的な2系統の液圧ブレーキ装置と同じである。すなわち、液圧ブレーキ装置1は、ブレーキペダル2、倍力装置3、タンデムマスタシリンダ4、リザーバタンク5、およびブレーキシリンダ6を備えている。
そして、運転者がブレーキペダル2を踏み込むと、倍力装置3が作動してペダル踏力を所定のサーボ比で倍力して出力する。この倍力装置3の出力でタンデムマスタシリンダ4のプライマリピストン4aが作動してプライマリ作動液室4bの作動液を一方の系統のブレーキシリンダ6に送給するとともに、セカンダリピストン4cが作動いてセカンダリ作動液室4dの作動液を他方の系統のブレーキシリンダ6に送給する。各ブレーキ系統のロスストロークが消滅すると、タンデムマスタシリンダ4が液圧を発生する。このタンデムマスタシリンダ4の液圧が各ブレーキシリンダ6に伝達され、各ブレーキシリンダ6がブレーキ力を発生して、各車輪7にブレーキがかけられる。
図2(a)は、この例のリザーバタンクを示す正面図、図2(b)は、この例のリザーバタンクの長手方向の縦断面図である。なお、以下の説明において、各部位の底の高さの高低は、リザーバタンクが車体に取り付けられかつ車両が水平にされた状態での高低をいう。
図2(a)および(b)に示すように、この第1例のブレーキ装置1に用いられているリザーバタンク5は、タンデムマスタシリンダ4へ送給する作動液を貯留しかつ上方に開口した容器状の下半体8と、この下半体8の上端開口部を閉塞する上半体9とを有している。上半体9には作動液注入口10が設けられており、この作動液注入口10はキャップ11(図1に図示)によって開閉されるようになっている。
この例の下半体8は、作動液供給部12と、作動液貯留室13と、これらの作動液供給部12および作動液貯留室13間に設けられた作動液通路14とを有している。通常時は、下半体8の上面と上半体9の下面とが熱溶着されて、下半体8の上端開口部は閉塞されている。したがって、作動液は上半体9の作動液注入口10を通して作動液供給部12に供給されるようになる。
作動液貯留室13は、液量検出室15、プライマリ作動液貯留室16、セカンダリ作動液貯留室17を有している。そして、リザーバタンク5がタンデムマスタシリンダ4を介して車体に取り付けられた状態では、作動液注入口10、作動液供給部12、液量検出室15、セカンダリ作動液貯留室17、およびプライマリ作動液貯留室16は、車両前方(図2(b)において左方)から車両後方(図2(b)において右方)に向かってこれらの順に配設されている。
作動液供給部12は作動液通路14を介して液量検出室15とは常時連通されている。また、液量検出室15はセカンダリ作動液貯留室17と常時連通されている。更に、作動液供給部12は作動液通路14の他の経路を介してプライマリ作動液貯留室16に常時連通されている。プライマリ作動液貯留室16とセカンダリ作動液貯留室17は隔壁18によって仕切られているが、隔壁18の上端18aより上方では互い常時連通されている。プライマリ作動液貯留室16内の作動液はプライマリ作動液供給口16aを通してマスタシリンダ4のプライマリ作動液室4bに供給されるとともに、セカンダリ作動液貯留室17内の作動液はセカンダリ作動液供給口17aを通してマスタシリンダ4のセカンダリ作動液室4dに供給される。
液量検出室15に対応する位置には液量検出部19が設けられている。この液量検出部19は下半体8の前後方向(車両前後方向)のほぼ中心に設けられて、リザーバタンク5
内に貯留される作動液の液量を検出するものである。液量検出部19は、円筒状隔壁20によって囲まれたフロート室21内に配設されかつ上端部にマグネット22を有するフロート23と、液量検出部19の上方部で上半体9の内側に設けられてマグネット22で作動されるリミットスイッチ24と、円柱状(丸棒状)のガイド25とを備えている。
内に貯留される作動液の液量を検出するものである。液量検出部19は、円筒状隔壁20によって囲まれたフロート室21内に配設されかつ上端部にマグネット22を有するフロート23と、液量検出部19の上方部で上半体9の内側に設けられてマグネット22で作動されるリミットスイッチ24と、円柱状(丸棒状)のガイド25とを備えている。
フロート室21は円筒状隔壁20に形成された比較的小径の連通孔20aにより円筒状隔壁20の外周側の液量検出室15と常時連通している。したがって、液面が連通孔20aより上方に位置するまで作動液がリザーバタンク5内に貯留されると、この作動液が連通孔20aを通してフロート室21内に浸入するようになっている。その場合、フロート室21内の作動液の液面の高さと液量検出室15内の作動液の液面の高さが常時同じになる。また、例えば車両の急制動や急旋回等により円筒状隔壁20の外部のリザーバタンク5内の作動液が急激に移動しても、連通孔20aの絞り作用により、フロート室21内の作動液の液面変動が抑制される。これにより、リミットスイッチ24の誤作動が防止される。
下半体8は前述の各構成要素を有するようにして、樹脂により一体モールド成形により形成される。
下半体8は前述の各構成要素を有するようにして、樹脂により一体モールド成形により形成される。
上半体9の上端内面(天井内面)には、角筒状のリミットスイッチ取付部26が上半体9と一体に設けられている。リミットスイッチ24はケース24aに収納されるとともに、このケース24aがリミットスイッチ取付部26に、図2(a)の図面の手前からこの図面と直交する方向(車両左右方向)に挿入されて取り付けられている。リミットスイッチ取付部26は上半体9と樹脂により一体モールド成形により形成される。リミットスイッチ24は、自力で閉じるノーマルクローズド(常閉)スイッチとして構成されている。フロート室21内の作動液の液面の高さに応じて、図2(a)に実線および二点鎖線で示すようにフロート23がフロート室21内を上下動することで、マグネット22も上下動する。
作動液の液面の高さが予め規定された最小限のMIN位置より若干高い位置になるまで作動液がリザーバタンク5内に貯留されると、フロート室21内の作動液の液面も、このリザーバタンク5内の液面のと同じ位置となる。このため、フロート23もこの液面の高
さに対応した高さ位置となる。このときのフロート室21内の液面がリミットスイッチ24のオン・オフ切換液面(つまり、警告灯の消灯液面)に設定されている。したがって、フロート室21内の液面がこの消灯液面より高いと、フロート23がマグネット22とともにこれに対応して上動し、マグネット22がリミットスイッチ24に接近してこのリミットスイッチ24をオフ(開)にする。すなわち、リザーバタンク5内の作動液の液面が消灯液面より高いときは、リミットスイッチ24がオフとなり、警告灯は点灯しない。
さに対応した高さ位置となる。このときのフロート室21内の液面がリミットスイッチ24のオン・オフ切換液面(つまり、警告灯の消灯液面)に設定されている。したがって、フロート室21内の液面がこの消灯液面より高いと、フロート23がマグネット22とともにこれに対応して上動し、マグネット22がリミットスイッチ24に接近してこのリミットスイッチ24をオフ(開)にする。すなわち、リザーバタンク5内の作動液の液面が消灯液面より高いときは、リミットスイッチ24がオフとなり、警告灯は点灯しない。
また、リザーバタンク5内の作動液が少なくなって、フロート室21内の作動液の液面が低くなると、フロート23がマグネット22とともにこれに対応して下動し、マグネット22がリミットスイッチ24から離間する。フロート室21内の作動液の液面の高さが消灯液面になるまでは、マグネット22が下動してもリミットスイッチ24はマグネット22の磁力によりオフ状態が維持される。そして、フロート室21内の作動液の液面の高さが消灯液面になると、マグネット22によるリミットスイッチ24のオフ状態維持が解除される。したがって、リミットスイッチ24が自力でオンして警告灯が点灯する。
円柱状(丸棒状)のガイド25は下半体8に、フロート室21内で円筒状隔壁20の中心に位置してフロート室21の底面から上方に向かってかつ下半体8と一体に突設されている。このガイド25には、フロート23のガイド孔23aが貫通されている。したがって、フロート23はガイド25および円筒状隔壁20の内周面にガイドされて上下動するようになっている。その場合、上端部にマグネット22が設けられたフロート23の重心位置が上方に位置しているが、このように重心位置が上方に位置しても、ガイド25および円筒状隔壁20の内周面(特にガイド25)によりフロート23およびマグネット22はそれらの自重でほとんど傾くことなく、スムーズに上下動するようになる。
上半体9の上端面は、作動液供給部12、作動液通路14、および液量検出室15の上方に位置する第1上端面9aと、プライマリ作動液貯留室16およびセカンダリ作動液貯留室17の上方に位置する第2上端面9bと、これらの第1および第2上端面9a,9b
間に位置する第3上端面9c(本発明の勾配増大部に相当)とから構成されている。第1ないし第3上端面9a,9b,9cの各内面は、いずれも、作動液注入口10側に向かって高くなるように傾斜した勾配を有している。その場合、第1ないし第3上端面9a,9b,9cの各内面の勾配は、これらの順に大きくなるように設定されている。
間に位置する第3上端面9c(本発明の勾配増大部に相当)とから構成されている。第1ないし第3上端面9a,9b,9cの各内面は、いずれも、作動液注入口10側に向かって高くなるように傾斜した勾配を有している。その場合、第1ないし第3上端面9a,9b,9cの各内面の勾配は、これらの順に大きくなるように設定されている。
リミットスイッチ取付部26は第1上端面9aの内面に、第3上端面9cの内面より作動液注入口10側に隣接して設けられている。そして、リミットスイッチ取付部26の上端面と第1上端面9aの内面との間には、流体流通路27が設けられている。図3に実線で示すように、この流体流通路27は一定の横断面積を有するように形成されている。
この例のリザーバタンク5によれば、作動液が作動液注入口10から供給されると、作動液はリザーバタンク5内に貯留される。そして、リザーバタンク5内の作動液の液面が上昇するに連れて、リザーバタンク5内の空気は作動液注入口10の方へ流動する。このとき、リミットスイッチ取付部26によって段差を生じていても、リミットスイッチ取付部26の上端面と第1上端面9aの内面との間に、流体流通路27を設けているので、リザーバタンク5内の空気を作動液注入口10の方へスムーズにかつ確実に流動させることができる。これにより、空気をより抜け易くすることができ、作動液を作動液注入口10からリザーバタンク5内にスムーズにかつ確実に供給することができる。したがって、作動液を作動液注入口10からリザーバタンク5内にスムーズにかつ確実に供給することができる。このようにして、リミットスイッチ24をリザーバタンク5の内部に収容しても、空気溜まりを生じなく、作動液の供給性を向上させることができる。
特に、リミットスイッチ取付部26および流体流通路27を、第3上端面9cの内面よ
り作動液注入口10側に隣接して設けているので、作動液注入口10の方へ流動する空気はその流速を増大して流体流通路27を流動することができる。したがって、空気をより一層効果的に流動させることができ、空気をより抜け易くすることができる。これにより、リミットスイッチ24をリザーバタンク5の内部に収容しても、空気溜まりを生じなく、作動液の供給性を向上させることができる。なお、図3に二点鎖線で示すように流体流通路27の流路面積を作動液注入口10側に向かって連続的に小さくなるように設定することで、流体流通路27を流動する空気の流速をより一層増大することができる。これにより、空気を更に効果的に流動させることができる。
り作動液注入口10側に隣接して設けているので、作動液注入口10の方へ流動する空気はその流速を増大して流体流通路27を流動することができる。したがって、空気をより一層効果的に流動させることができ、空気をより抜け易くすることができる。これにより、リミットスイッチ24をリザーバタンク5の内部に収容しても、空気溜まりを生じなく、作動液の供給性を向上させることができる。なお、図3に二点鎖線で示すように流体流通路27の流路面積を作動液注入口10側に向かって連続的に小さくなるように設定することで、流体流通路27を流動する空気の流速をより一層増大することができる。これにより、空気を更に効果的に流動させることができる。
一方、この例のリザーバタンク5を用いたブレーキ装置1によれば、作動液をリザーバタンク5内にスムーズにかつ確実に供給することができるので、作動液供給の作業性を向上できるとともに、ブレーキ作動をより確実に行うことができる。しかも、リミットスイッチ24をリザーバタンク5内に収容しているので、リザーバタンク5の周囲に存在する他の部品との干渉を抑制することができる。したがって、リザーバタンク5および他の部品の設置自由度を高くすることができる。
図4は、本発明のリザーバタンクの変形例を示す、図3と同様の横断面図である。
前述の例では、リミットスイッチ取付部26とリミットスイッチ24のケース24aとが別体に形成されて、リミットスイッチ24のケース24aをリミットスイッチ取付部26内に挿入するようにしているが、図4に示すように、この例のリザーバタンク5では、リミットスイッチ24のケースがリミットスイッチ取付部26で兼用されている。つまり、リミットスイッチ24自体がリミットスイッチ取付部26に直接挿入されている。
この例のリザーバタンク5の他の構成は、前述の例と同じである。また、この例のリザーバタンク5の作用効果は、前述の例と実質的に同じである。
なお、本発明は、前述の例に限定されることはなく、特許請求の範囲に記載された事項の範囲内で、種々の設計変更が可能である。
前述の例では、リミットスイッチ取付部26とリミットスイッチ24のケース24aとが別体に形成されて、リミットスイッチ24のケース24aをリミットスイッチ取付部26内に挿入するようにしているが、図4に示すように、この例のリザーバタンク5では、リミットスイッチ24のケースがリミットスイッチ取付部26で兼用されている。つまり、リミットスイッチ24自体がリミットスイッチ取付部26に直接挿入されている。
この例のリザーバタンク5の他の構成は、前述の例と同じである。また、この例のリザーバタンク5の作用効果は、前述の例と実質的に同じである。
なお、本発明は、前述の例に限定されることはなく、特許請求の範囲に記載された事項の範囲内で、種々の設計変更が可能である。
本発明に係るリザーバタンクは、油圧等の液圧を利用した液圧ブレーキ装置や液圧クラッチ装置に用いられて、作動液を貯留するリザーバタンクに好適に利用することができる。
また、本発明に係るブレーキ装置は、リザーバタンクに貯留された作動液を用いて車輪にブレーキをかけるブレーキ装置に好適に利用することができる。
また、本発明に係るブレーキ装置は、リザーバタンクに貯留された作動液を用いて車輪にブレーキをかけるブレーキ装置に好適に利用することができる。
1…液圧ブレーキ装置、2…ブレーキペダル、3…倍力装置、4…タンデムマスタシリンダ、5…リザーバタンク、6…ブレーキシリンダ、8…下半体、9…上半体、10…作動液注入口、11…キャップ、12…作動液供給部、13…作動液貯留室、15…液量検出室、16…プライマリ作動液貯留室、17…セカンダリ作動液貯留室、18…隔壁、18a…上端、19…液量検出部、20…円筒状隔壁、20a…連通孔、21…フロート室、22…マグネット、23…フロート、23aガイド孔、24…リミットスイッチ、25…ガイド、26…リミットスイッチ取付部、27…流体流通路
Claims (5)
- 貯留された作動液を検出する液量検出部を備え、
前記液量検出部が、貯留された作動液の液面が所定液面以下のときオンするとともに前記液面が所定液面より高いときオフするリミットスイッチと、前記リミットスイッチをオン・オフするマグネットが設けられるとともに前記作動液の液面に応じて上下動するフロートとを有し、前記リミットスイッチが前記マグネットの上方に設けられるリザーバタンクにおいて、
上端内面に前記リミットスイッチを取り付けるリミットスイッチ取付部を備え、
前記上端内面と前記リミットスイッチ取付部の上端面との間に、流体流通路が設けられていることを特徴とするリザーバタンク。 - 前記上端内面は、作動液注入口側に向かって高くなるように傾斜した勾配を有することを特徴とする請求項1に記載のリザーバタンク。
- 前記上端内面の一部の勾配は、前記上端内面の他部の勾配より大きく設定された勾配増大部とされており、
前記リミットスイッチ取付部および前記流体流通路は、前記勾配増大部に前記作動液注入口側に隣接して設けられていることを特徴とする請求項2に記載のリザーバタンク。 - 前記流体流通路の流路面積が、前記作動液注入口側に向かって小さくなるように設定されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1に記載のリザーバタンク。
- 作動液を貯留するリザーバタンクと、前記リザーバタンク内の作動液が供給されるとともに作動時にブレーキ圧を発生するマスタシリンダと、前記マスタシリンダからの液圧で作動するブレーキシリンダとを少なくとも備え、
前記リザーバタンクが請求項1ないし4のいずれか1に記載のリザーバタンクであることを特徴とするブレーキ装置。
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---|---|---|---|
JP2008250436A JP2010076724A (ja) | 2008-09-29 | 2008-09-29 | リザーバタンクおよびこれを用いたブレーキ装置 |
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CN102233872A (zh) * | 2010-04-28 | 2011-11-09 | 日立汽车系统株式会社 | 储液器 |
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-
2008
- 2008-09-29 JP JP2008250436A patent/JP2010076724A/ja active Pending
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CN102233872A (zh) * | 2010-04-28 | 2011-11-09 | 日立汽车系统株式会社 | 储液器 |
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US9956942B2 (en) | 2013-11-01 | 2018-05-01 | Hitachi Automotive Systems, Ltd. | Reservoir |
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