JP2010076689A - ガラスラン - Google Patents
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Abstract
【課題】カバーシール部とドアガラスとが離間してしまうといった事態を防止するガラスランを提供する。
【解決手段】ガラスラン5は、本体部21を構成する車外側側壁部25の先端部内側面から車外側に向けて延びる第1傾斜面32aを有する第1辺部32と、第1傾斜面32aの先端部から車内側に向けて延びる第2傾斜面33aを有する第2辺部33とを具備する連結部31を備え、車外側シールリップ22は、第2辺部33の先端部から車内側かつドアフレーム外周側に向けて延びている。また、第2辺部33の先端部から車内側かつドアフレーム内周側に向けて突出するカバーシール部37が設けられている。本体部21の内側に挿入されたドアガラスDGと圧接して付根部付近を中心に車外側に傾倒変形した状態にある車外側シールリップ22がドアガラスDGによってさらに車外側に押圧された場合、第2辺部33がその付根部付近を中心として車外側に傾倒変形する。
【選択図】 図3
【解決手段】ガラスラン5は、本体部21を構成する車外側側壁部25の先端部内側面から車外側に向けて延びる第1傾斜面32aを有する第1辺部32と、第1傾斜面32aの先端部から車内側に向けて延びる第2傾斜面33aを有する第2辺部33とを具備する連結部31を備え、車外側シールリップ22は、第2辺部33の先端部から車内側かつドアフレーム外周側に向けて延びている。また、第2辺部33の先端部から車内側かつドアフレーム内周側に向けて突出するカバーシール部37が設けられている。本体部21の内側に挿入されたドアガラスDGと圧接して付根部付近を中心に車外側に傾倒変形した状態にある車外側シールリップ22がドアガラスDGによってさらに車外側に押圧された場合、第2辺部33がその付根部付近を中心として車外側に傾倒変形する。
【選択図】 図3
Description
本発明は、ガラスランに関するものである。
一般に、ドアフレームの内周に沿ってガラスランが設けられている。ガラスランは、その断面方向から見ると、基底部と、該基底部から延びる車内側側壁部及び車外側側壁部とを具備する断面略コ字形の本体部を備えるとともに、両側壁部の先端部側から本体部内側に向けて延びる車内側シールリップ及び車外側シールリップを備えている。上記ガラスランは、本体部がドアフレームの内周に沿って設けられた取付部に取着され、両シールリップによって、昇降するドアガラスの内外面の周縁部が挟まれるようにしてシールされる。
また、車外側シールリップよりもドアフレーム内周側において、車外側側壁部の略先端からドアフレーム内周側かつ車内側へ向けて突出するカバーシール部(サブリップ)を備えたガラスランがある(例えば、特許文献1参照)。当該カバーシール部の存在により、車外側シールリップとドアガラスとの間に形成される入隅状の隙間(三角隙)が覆われることとなり、風切り音の抑制等を図ることができる。
近年、ドアガラスのフラッシュサーフィス化が図られており、ドアガラスは車外側にオフセットされた位置で昇降する。また、窓部がドアガラスによって閉めきられた際に、ドアガラスを昇降させる昇降装置の働き等によって、ドアガラスがさらに車外側に変位する場合がある。
特開2007−320428号公報
ところが、窓部が閉めきられた際に車外側シールリップがドアガラスに押圧されて車外側に変位すると、ドアガラスに押圧された車外側シールリップに押出されるような格好で、車外側シールリップの付根部付近の部位がドアフレームの内周側に傾倒変形してしまうおそれがある。この場合、車外側側壁部の先端部から(車外側シールリップと同じ位置から)延出するカバーシール部についてもドアフレーム内周側に傾倒変形し、当該カバーシール部がドアガラスから離間してしまうことが懸念される。そして、ドアガラスとカバーシール部との間に比較的大きな隙間が生じてしまった場合には、外観品質の低下を招く上、走行時等に風切り音が発生してしまうおそれがある。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、窓部を閉鎖した状態において、カバーシール部とドアガラスとが離間してしまうといった事態を防止することのできるガラスランを提供することにある。
以下、上記課題等を解決するのに適した各手段を項分けして説明する。なお、必要に応じて対応する手段に特有の作用効果等を付記する。
手段1.ドアフレームの内周に沿って設けられた取付部に取着され、基底部と、該基底部から延出する車内側側壁部及び車外側側壁部とを具備する断面略コ字状の本体部と、
前記本体部の内側に挿入されたドアガラスの車内側の面と当接する車内側シールリップと、
前記本体部の内側に挿入されたドアガラスの車外側の面と当接する車外側シールリップとを備え、
昇降するドアガラスの後辺部に対応して延設される部位に関し、前記車外側シールリップよりもドアフレーム内周側において、前記本体部の内側に挿入されたドアガラスの車外側の面と略当接するカバーシール部が設けられたガラスランであって、
前記車外側側壁部の先端部車内側の面から車外側かつドアフレーム内周側に向けて延びる第1傾斜面を有する第1辺部と、前記第1傾斜面の先端部から車内側かつドアフレーム内周側に向けて延びる第2傾斜面を有する第2辺部とを具備する連結部を備え、
前記車外側シールリップは、前記第2辺部の先端部から車内側かつ前記基底部側に向けて延び、
前記カバーシール部は、前記第2辺部の先端部から車内側かつドアフレーム内周側に向けて延びる構成であって、
前記本体部の内側に挿入されたドアガラスと圧接して付根部付近を中心に車外側に傾倒変形した状態にある前記車外側シールリップがドアガラスによってさらに車外側に押圧された場合に、前記第2辺部がその付根部付近を中心として車外側に傾倒変形することを特徴とするガラスラン。
前記本体部の内側に挿入されたドアガラスの車内側の面と当接する車内側シールリップと、
前記本体部の内側に挿入されたドアガラスの車外側の面と当接する車外側シールリップとを備え、
昇降するドアガラスの後辺部に対応して延設される部位に関し、前記車外側シールリップよりもドアフレーム内周側において、前記本体部の内側に挿入されたドアガラスの車外側の面と略当接するカバーシール部が設けられたガラスランであって、
前記車外側側壁部の先端部車内側の面から車外側かつドアフレーム内周側に向けて延びる第1傾斜面を有する第1辺部と、前記第1傾斜面の先端部から車内側かつドアフレーム内周側に向けて延びる第2傾斜面を有する第2辺部とを具備する連結部を備え、
前記車外側シールリップは、前記第2辺部の先端部から車内側かつ前記基底部側に向けて延び、
前記カバーシール部は、前記第2辺部の先端部から車内側かつドアフレーム内周側に向けて延びる構成であって、
前記本体部の内側に挿入されたドアガラスと圧接して付根部付近を中心に車外側に傾倒変形した状態にある前記車外側シールリップがドアガラスによってさらに車外側に押圧された場合に、前記第2辺部がその付根部付近を中心として車外側に傾倒変形することを特徴とするガラスラン。
手段1によれば、ドアガラスが本体部の内側に挿入されると、車外側シールリップはその付根部付近を中心として車外側に傾倒変形する。さらに、その状態からドアガラスが車外側に変位すると、第2辺部がその付根部付近を中心として車外側に傾倒変形することとなる。すなわち、車外側シールリップがドアガラスによって車外側に押圧された場合に、車外側シールリップの付根部付近の変形のみでガラスランのゆがみを吸収するのではなく、第2辺部の付根部付近についても追従的に変形させることで当該ゆがみを吸収する構造としている。このため、付根部付近を中心に車外側に傾倒変形した状態にある車外側シールリップがドアガラスによってさらに車外側に押圧された場合に、車外側シールリップの付根部付近の部位がドアフレーム内周側に向けて傾倒変形してしまい、これに起因して、カバーシール部がドアガラスから離間してしまうといった事態を防止することができる。結果として、ドアガラスが車外側に変位したとしても、ドアガラスとカバーシール部とが略当接した状態を維持することができ、ドアガラスとカバーシール部との間に比較的大きな隙間が形成されることに起因する各種不具合を防止することができる。
また、連結部は、車外側側壁部の先端部内側面から車外側かつドアフレーム内周側に向けて延びる第1傾斜面を備えていることから、第2辺部の付根部を車外側側壁部の内側面よりも車外側に位置させることができる。このため、第2辺部をそれ程車内側にまで延設させなくても、(車外側シールリップの付根部付近の部位をドアフレーム内周側に傾倒変形させることなく)第2辺部の付根部付近が追従してスムースに変形し得る程度に、第2辺部の延出長を十分に確保することができる。従って、例えば、第2辺部の先端部が車内側シールリップに近接してしまうことに起因して、車外側シールリップの延出長や延出角度等を変更せざるを得なくなってしまい、ガラスランとしての機能の低下を招いてしまう(例えば、ドアガラスと車外側シールリップとの圧接が弱まり、シール性の低下等を招いてしまう)といった事態を抑止することができる。
手段2.前記取付部は、互いに対向する車内側フランジ部及び車外側フランジ部を備え、前記本体部を前記取付部に取付けることで、前記車内側側壁部の車内側の面と前記車内側フランジ部とが当接するとともに、前記車外側側壁部の車外側の面と前記車外側フランジ部とが当接する構成であって、
前記第1傾斜面と前記第2傾斜面との境界部(前記連結部の屈曲部)は、前記車外側フランジ部よりもドアフレーム内周側に位置していることを特徴とする手段1に記載のガラスラン。
前記第1傾斜面と前記第2傾斜面との境界部(前記連結部の屈曲部)は、前記車外側フランジ部よりもドアフレーム内周側に位置していることを特徴とする手段1に記載のガラスラン。
手段2によれば、第2辺部の付根部付近を中心とする変形動作がよりスムースに行われ、上記手段1に記載の作用効果が一層確実に奏される。
手段3.前記第2辺部の付根部(前記第1辺部との境界部)は、前記第2辺部の先端部(前記車外側シールリップとの境界部)、及び、前記車外側シールリップの付根部(前記第2辺部との境界部)のうち少なくとも一方よりも厚肉に構成されていることを特徴とする手段1又は2に記載のガラスラン。
手段3によれば、ドアガラスが本体部の内側に挿入された当初の変形の中心が第2辺部の付根部付近になってしまうといった事態を回避することができる。従って、車外側シールリップの付根部付近を中心とした変形よりも先に、第2辺部の付根部付近を中心とした変形が生じてしまうことに起因して、本体部の内側に挿入されたドアガラスがさらに車外側に変位しなかった場合(変位量が少なかった場合)にカバーシール部とドアガラスとの間に比較的大きな隙間が形成されてしまうといった事態を回避することができる。
手段4.前記連結部には、車外側に突出し、前記取付部のドアフレーム内周側端縁と当接する規制突部が設けられていることを特徴とする手段1乃至3のいずれかに記載のガラスラン。
手段4によれば、第2辺部がその付根部付近を中心として車外側へ傾倒変形した場合、規制突部が取付部のドアフレーム内周側端縁に支持される。このため、前記第2辺部の変形に伴って、車外側側壁部が本体部の内側に膨らむようにして追従的に変形してしまうといった事態を防止することができる。
手段5.前記第2辺部の先端部(前記車外側シールリップとの境界部)の肉厚は、前記車外側シールリップの肉厚よりも薄いことを特徴とする手段1乃至4のいずれかに記載のガラスラン。
手段5によれば、車外側シールリップがドアガラスに圧接した場合に、第2辺部の先端部が積極的に変形する。このため、車外側シールリップの変位に際して、第2辺部の先端部がドアフレーム外周側に傾倒変形することとなり、これに起因して、カバーシール部がドアフレーム外周側に傾倒するようにして変位する。つまり、カバーシール部がドアガラスと近接する方向に変位することとなる。結果として、風切り音を防止するといった作用効果が一層確実に奏される。
以下に、一実施形態について図面を参照しつつ説明する。図1はドアの概略構成を示す正面模式図である。図2はガラスランを示す図1のJ−J線断面図である。
図1に示すように、自動車のドア用開口部に開閉可能に設けられるリアドア(以下、単に「ドア1」と称する)には、昇降可能なドアガラスDGと、当該ドアガラスDGの外周形状に対応して設けられ、ドアガラスDGの昇降を案内するとともに、ドアガラスDGが上昇して窓部Wが閉じられたときに、ドアガラスDGの周縁部とドアフレーム2との間をシールするガラスラン5とが設けられている。本実施形態の窓部Wは、後縦縁部の上端部が上縁部の後端部よりも後方かつ下方に位置しており、上縁部の後端部と後縦縁部の上端部とにかけて斜めに延びる斜縁部を有している。従って、ドアガラスDGに関しても、窓部Wの斜縁部に対応して斜辺部を有している。
ガラスラン5は、ドアガラスDGの上辺部に対応する押出成形部6、ドアガラスDGの前後の縦辺部に対応する押出成形部7、8、ドアガラスDGの斜辺部に対応する押出成形部9(傾斜部)と、押出成形部6−7、6−9、8−9の端部同士を接続する型成形部10、11、12(図1で散点模様を付した部分)とから構成されている。各押出成形部6〜9は、図示しない押出成形機によりほぼ直線状に形成される。型成形部10〜12は、2つの押出成形部6−7、6−9、8−9が所定の角度をなした状態で相互に接続されるように図示しない金型装置にて接続成形される。そして、窓部Wの外周に沿って形成されるサッシュ部DS、及びサッシュ部DSの前後の縦辺部を下方に延長するようにしてドアパネル3内に設けられたチャンネル部DCの内周に当該ガラスラン5が取付けられている。本実施形態では、ガラスラン5がEPDM(エチレン−プロピレン−ジエン共重合ゴム)により構成されている。また、サッシュ部DSは、互いに対向する車外側フランジ部f1及び車内側フランジ部f2と、両フランジ部f1、f2を連結する底板部f3とを備え、断面略コ字状をなしている。尚、本実施形態では、サッシュ部DS及びチャンネル部DCが取付部に相当する。
図2に示すように、押出成形部9は、サッシュ部DSに嵌め込まれる本体部21と、車外側シールリップ22及び車内側シールリップ23とを備えている。本体部21は、基底部24と、該基底部24から延びる車外側側壁部25及び車内側側壁部26とを備え、断面略コ字状をなしている。車内側シールリップ23は、車内側側壁部26の先端部から車外側かつ基底部24側に向けて延びている。
本実施形態では、車外側シールリップ22は、連結部31を介して、車外側側壁部25の先端部と連結されている。連結部31は、車外側側壁部25の先端部車内側の面(図2では上側の面)から車外側かつドアフレーム2内周側(図2では左側)に向けてほぼ真直ぐに延びる第1傾斜面32aを有する第1辺部32と、第1傾斜面32aの先端部から車内側かつドアフレーム2内周側に向けてほぼ真直ぐに延びる第2傾斜面33aを有する第2辺部33とを備えている。前記車外側シールリップ22は、第2辺部33の先端部から車内側かつ基底部24側に向けて延びている。
そして、ドアガラスDGにより窓部Wが閉じられた状態においては、車外側シールリップ22がドアガラスDGの外側面に対して圧接され、車内側シールリップ23がドアガラスDGの内側面に対して圧接される。これにより、ドアガラスDGの車外側及び車内側がそれぞれシールされるようになっている。
また、押出成形部9は、第2辺部33の先端部から車内側かつドアフレーム2内周側に向けて延びるカバーシール部37を備えている。カバーシール部37は、本体部21の内側にドアガラスDGが挿入された状態において、ドアガラスDGの外側面と略当接状態とされる。これにより、車外側シールリップ22とドアガラスDGとの間に形成される入隅状の隙間(三角隙)が覆われ、風切り音の抑制が図られる。
尚、本実施形態では、車内側側壁部26は車外側側壁部25よりも長く、かつ、車内側シールリップ23は車外側シールリップ22よりも長くなっている。これにより、ドアガラスDGのフラッシュサーフィス化が図られている。
さらに、押出成形部9は、連結部31から車外側に突出し、サッシュ部DSの車外側フランジ部f1の先端縁と当接する規制突部38を備えている。本実施形態では、第1傾斜面32aと第2傾斜面33aとの境界部(連結部31の屈曲部)は、車外側フランジ部f1(規制突部38の車外側フランジ部f1との当接部位)よりもドアフレーム2内周側(図2では左側)に位置している。また、第2辺部33の車外側の面は、規制突部38の車外側端縁から車内側かつドアフレーム2内周側に向けて延出している。さらに、第2辺部33は付根部から先端部に向けて次第に薄肉となっている。すなわち、第2辺部33の付根部は、第2辺部33の先端部よりも厚肉となっている。また、第2辺部33の先端部の肉厚は、車外側シールリップ22(の付根部)の肉厚よりも薄く構成されている。
尚、第1辺部32は車内側の第1傾斜面32aのみが車外側に向けて傾斜しており、車外側の面は、車外側側壁部25の外側面と面一である。また、車外側シールリップ22は、先端部がその他の部位よりも若干肉厚であるが、その他の部位の肉厚はほぼ均一となっている。
加えて、押出成形部9は、車内側側壁部26の先端部から車内側かつドアフレーム2外周側に向けて延び、車内側フランジ部f2の先端縁を覆う車内側意匠リップ28を備えている。
尚、本実施形態では、押出成形部8のうちベルトラインよりも上方に位置する部位及び型成形部12に関しては、押出成形部9とほぼ同様の断面形状をなしており、ガラスラン5の長手方向に沿って、押出成形部8、9、及び型成形部12に形成されたカバーシール部37が切れ目なく連続的に延びている。また、図示は省略するが、押出成形部6、7、型成形部10、11、及び押出成形部8のうちベルトラインよりも下方に位置する部位に関しては、押出成形部9と同様に、本体部21及び一対のシールリップ22、23等を備えているものの、カバーシール部37が省略されている。
次に、ドアガラスDGにより窓部Wが閉鎖される際の押出成形部9の動作について説明する。
先ず、ドアガラスDGが上昇し、本体部21の内側にドアガラスDGが挿入されると、図2の実線で示すように、車外側シールリップ22及び車内側シールリップ23がドアガラスDGの外内面にそれぞれ圧接する。このとき、車外側シールリップ22及び車内側シールリップ23はそれぞれの付根部付近を中心として追従的に傾倒変形する。特に、車外側シールリップ22に関しては、車外側シールリップ22よりも第2辺部33の先端部の方が薄肉に構成されているため、第2辺部33の先端部を中心に車外側へと傾倒変形することとなる。
さらに、ドアガラスDGが上昇して窓部Wが完全に閉鎖されると、図示しない昇降装置等の働きにより、ドアガラスDGが車外側に(ドアガラスDGの昇降の軌道から外れるようにして車外側に)変位する。このとき、図3に示すように、連結部31の第2辺部33が、その付根部(第1辺部32との境界部)を中心として、車外側に傾倒変形する。
以上詳述したように、本実施形態では、ドアガラスDGが本体部21の内側に挿入されると、車外側シールリップ22はその付根部付近(第2辺部33の先端部)を中心として車外側に傾倒変形する。さらに、その状態からドアガラスDGが車外側に変位すると、第2辺部33がその付根部を中心として車外側に傾倒変形することとなる。すなわち、車外側シールリップ22がドアガラスDGによって車外側に押圧された場合に、車外側シールリップ22の付根部付近の変形のみでガラスラン5のゆがみを吸収するのではなく、第2辺部33の付根部付近についても(第2辺部33を全体的に)追従的に変形させることで当該ゆがみを吸収する構造としている。このため、付根部付近を中心に車外側に傾倒変形した状態にある車外側シールリップ22がドアガラスDGによってさらに車外側に押圧された場合に、車外側シールリップ22の付根部付近の部位がドアフレーム2内周側に向けて傾倒変形してしまい、これに起因して、カバーシール部37がドアガラスDGから離間してしまうといった事態を防止することができる。結果として、ドアガラスDGが車外側に変位したとしても、ドアガラスDGとカバーシール部37とが略当接した状態を維持することができ、ドアガラスDGとカバーシール部37との間に比較的大きな隙間が形成されることに起因する各種不具合を防止することができる。
また、連結部31は、車外側側壁部25の先端部内側面から車外側かつドアフレーム2内周側に向けて延びる第1傾斜面32aを備えていることから、第2辺部33の付根部を車外側側壁部25の内側面よりも車外側に位置させることができる。このため、第2辺部33をそれ程車内側にまで延設させなくても、第2辺部33の先端部をドアフレーム2内周側に傾倒変形させることなく第2辺部33の付根部付近が追従してスムースに変形し得る程度に、第2辺部33の延出長を十分に確保することができる。従って、例えば、第2辺部33の先端部が車内側シールリップ23に近接してしまうことに起因して、車外側シールリップ22の延出長や延出角度等を変更せざるを得なくなってしまい、ガラスランとしての機能の低下を招いてしまう(例えば、ドアガラスDGと車外側シールリップ22との圧接が弱まり、シール性の低下等を招いてしまう)といった事態を抑止することができる。
また、第1傾斜面32aと第2傾斜面33aとの境界部(連結部31の屈曲部)は、車外側フランジ部f1よりもドアフレーム2内周側に位置している。このため、第2辺部33の付根部付近を中心とする変形動作がよりスムースに行われ、上記作用効果が一層確実に奏される。
さらに、第2辺部33の付根部は、第2辺部33の先端部よりも厚肉に構成されている。このため、ドアガラスDGが本体部21の内側に挿入された当初の変形の中心が第2辺部33の付根部付近になってしまうといった事態を回避することができる。従って、車外側シールリップ22の付根部付近を中心とした変形よりも先に、第2辺部33の付根部を中心とした変形が生じてしまうことに起因して、本体部21の内側に挿入されたドアガラスDGがさらに車外側に変位しなかった場合(変位量が少なかった場合)にカバーシール部37とドアガラスDGとの間に比較的大きな隙間が形成されてしまうといった事態を回避することができる。
また、連結部31から車外側に突出し、車外側フランジ部f1の先端縁と当接する規制突部38が設けられている。このため、第2辺部33がその付根部を中心として車外側へ傾倒変形した場合、規制突部38が車外側フランジ部f1の先端縁に支持される。従って、第2辺部33の変形に伴って、車外側側壁部25が本体部21の内側に膨らむようにして追従的に変形してしまうといった事態を防止することができる。
さらに、第2辺部33の先端部の肉厚は、車外側シールリップ22の肉厚よりも薄く構成されている。このため、車外側シールリップ22がドアガラスDGに圧接した場合に、第2辺部33の先端部が積極的に変形する。従って、車外側シールリップ22の変位に際して、第2辺部33の先端部がドアフレーム2外周側に傾倒変形することとなり、これに起因して、カバーシール部37がドアフレーム2外周側に傾倒するようにして変位する。つまり、カバーシール部37がドアガラスDGと近接する方向に変位することとなる。結果として、風切り音を防止するといった作用効果が一層確実に奏される。
尚、第2辺部33がほぼ真直ぐに延びている(略平面である)ことから、本体部21の内側に挿入されたドアガラスDGがさらに車外側に変位した場合に、上記のように第2辺部33をその付根部から確実に傾倒変形させることができる。
尚、上記実施形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施してもよい。勿論、以下において例示しない他の応用例、変更例も当然可能である。
(a)上記実施形態ではガラスラン5をEPDMにより構成しているが、オレフィン系熱可塑性エラストマー(TPO)等の別の素材により構成してもよい。
(b)上記実施形態ではリアドアのガラスラン5に関して特に詳しく説明しているが、フロントドアのガラスラン等においても同様に構成してもよい。
1…ドア、2…ドアフレーム、5…ガラスラン、6,7,8,9…押出成形部、10,11,12…型成形部、21…本体部、22…車外側シールリップ、23…車内側シールリップ、24…基底部、25…車外側側壁部、26…車内側側壁部、31…連結部、32…第1辺部、32a…第1傾斜面、33…第2辺部、33a…第2傾斜面、37…カバーシール部、38…規制突部、DS…チャンネル部、DG…ドアガラス、f1…車外側フランジ部、W…窓部。
Claims (5)
- ドアフレームの内周に沿って設けられた取付部に取着され、基底部と、該基底部から延出する車内側側壁部及び車外側側壁部とを具備する断面略コ字状の本体部と、
前記本体部の内側に挿入されたドアガラスの車内側の面と当接する車内側シールリップと、
前記本体部の内側に挿入されたドアガラスの車外側の面と当接する車外側シールリップとを備え、
昇降するドアガラスの後辺部に対応して延設される部位に関し、前記車外側シールリップよりもドアフレーム内周側において、前記本体部の内側に挿入されたドアガラスの車外側の面と略当接するカバーシール部が設けられたガラスランであって、
前記車外側側壁部の先端部車内側の面から車外側かつドアフレーム内周側に向けて延びる第1傾斜面を有する第1辺部と、前記第1傾斜面の先端部から車内側かつドアフレーム内周側に向けて延びる第2傾斜面を有する第2辺部とを具備する連結部を備え、
前記車外側シールリップは、前記第2辺部の先端部から車内側かつ前記基底部側に向けて延び、
前記カバーシール部は、前記第2辺部の先端部から車内側かつドアフレーム内周側に向けて延びる構成であって、
前記本体部の内側に挿入されたドアガラスと圧接して付根部付近を中心に車外側に傾倒変形した状態にある前記車外側シールリップがドアガラスによってさらに車外側に押圧された場合に、前記第2辺部がその付根部付近を中心として車外側に傾倒変形することを特徴とするガラスラン。 - 前記取付部は、互いに対向する車内側フランジ部及び車外側フランジ部を備え、前記本体部を前記取付部に取付けることで、前記車内側側壁部の車内側の面と前記車内側フランジ部とが当接するとともに、前記車外側側壁部の車外側の面と前記車外側フランジ部とが当接する構成であって、
前記第1傾斜面と前記第2傾斜面との境界部は、前記車外側フランジ部よりもドアフレーム内周側に位置していることを特徴とする請求項1に記載のガラスラン。 - 前記第2辺部の付根部は、前記第2辺部の先端部、及び、前記車外側シールリップの付根部のうち少なくとも一方よりも厚肉に構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のガラスラン。
- 前記連結部には、車外側に突出し、前記取付部のドアフレーム内周側端縁と当接する規制突部が設けられていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のガラスラン。
- 前記第2辺部の先端部の肉厚は、前記車外側シールリップの肉厚よりも薄いことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のガラスラン。
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JP2008249396A JP2010076689A (ja) | 2008-09-29 | 2008-09-29 | ガラスラン |
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2008
- 2008-09-29 JP JP2008249396A patent/JP2010076689A/ja active Pending
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