JP2010076090A - 合体分離式シート材切断装置およびこれを搭載したプリンタ - Google Patents

合体分離式シート材切断装置およびこれを搭載したプリンタ Download PDF

Info

Publication number
JP2010076090A
JP2010076090A JP2009192900A JP2009192900A JP2010076090A JP 2010076090 A JP2010076090 A JP 2010076090A JP 2009192900 A JP2009192900 A JP 2009192900A JP 2009192900 A JP2009192900 A JP 2009192900A JP 2010076090 A JP2010076090 A JP 2010076090A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
blade
fixed blade
rotary blade
shaft
fixed
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2009192900A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4993781B2 (ja
Inventor
Osamu Tominaga
修 冨永
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Proterial Ltd
Proterial Precision Ltd
Original Assignee
Hitachi Metals Precision Ltd
Hitachi Metals Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Metals Precision Ltd, Hitachi Metals Ltd filed Critical Hitachi Metals Precision Ltd
Priority to JP2009192900A priority Critical patent/JP4993781B2/ja
Publication of JP2010076090A publication Critical patent/JP2010076090A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4993781B2 publication Critical patent/JP4993781B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Handling Of Sheets (AREA)

Abstract

【課題】 固定刃が回転刃に対して機械的衝突を生じることなく滑らかに合体させることのできる合体分離式シート材切断装置およびこれを搭載したプリンタを提供する。
【解決手段】 本発明は、切断幅方向に伸長された刃先を有する固定刃と、切断幅方向に伸長された刃先を有する回転刃とが、合体分離可能に配置され、前記固定刃と前記回転刃とが合体により剪断角をもって圧接して噛み合うことでシート材を切断するシート材切断装置であって、前記固定刃を前記回転刃に干渉することのない軌道を移動させて前記回転刃に対する所定位置まで近づけ、次いで、前記固定刃を前記回転刃に向かって移動させて前記固定刃の刃先を有する板面側から前記回転刃に対して接触させて、前記固定刃を前記回転刃に合体させる、合体分離式シート材切断装置である。
【選択図】 図1

Description

本発明は、例えば複写機やプリンタといった事務機器や券売機などの機器や装置に搭載され、シート状やロール状の紙やフィルム、シールやラベルなどの各種のシート材を任意の長さに切断するために用いられ、切断刃物の合体や分離が可能な合体分離式シート材切断装置に関する。また、該合体分離式シート材切断装置を搭載したプリンタに関する。
従来、切断刃物同士例えば固定刃と回転刃との合体や分離が可能であって、合体時に固定刃と回転刃とが剪断角をもって圧接して噛み合うことによりシート材を切断する合体分離式シート材切断装置がある。このような合体分離式シート材切断装置において、固定刃と回転刃との合体構造に関し、例えば特許文献1に提案される構造が知られる。
具体的には、特許文献1の切断装置は、合体時に固定刃と回転刃の刃先が所定位置に配設されるよう、固定刃および回転刃の刃先から外れた位置に係合部材および被係合部材を有する。そして、固定刃を回転刃に近づけて係合部材と被係合部材とを突き当て、これにより固定刃と回転刃とを合体する構成を有する。このような切断装置は、切断開始前の待機状態では、幾何学的に固定刃と回転刃とが接触しない構造であるため、切断待機位置で合体動作を行っても刃先の損傷は理論的には発生しない。
一方、固定刃と回転刃とを直接に突き当てて合体する構成が、例えば特許文献2に提案されている。具体的には、固定刃の刃先から外れた位置に案内部を設け、固定刃を回転刃との干渉方向に移動して回転刃に近づけ、回転刃の刃部において刃先として使用しない側のエッジに固定刃の案内部を突き当てることで合体する構成である。このような切断装置は、固定刃の案内部、回転刃の刃先として使用しない側のエッジといった、互いの刃先ではない個所を突き当てるので、合体時に、固定刃を回転刃との干渉方向に移動させたとしても、互いの刃先は当接しないため損傷することがない。
特開平11−58294号公報 特開2004−106155号公報
合体分離式シート材切断装置では、例えば、回転刃と固定刃との間にシート材が噛み込んで切断が中断してしまった場合、噛み込んだシート材を除去するために固定刃を回転刃から一旦分離することがある。このような場合、すなわち切断途中に回転刃が停止してしまった場合、停止した回転刃の回転方向における角度位置いわゆる回転の位相(以下、回転位置という)が、切断開始前の待機状態と同位置にあるとは限らない。
このように回転刃の回転位置にずれを生じている場合、上述した特許文献1の切断装置では、合体時に、固定刃を回転刃に干渉する軌道を移動させて回転刃に対して近づけ、その軌道のまま回転刃に対して固定刃を合体させるので、回転刃の姿勢によっては固定刃の刃先が回転刃の刃先と干渉して衝突し、刃先が損傷することがあった。
また、停止した回転刃の回転位置が偶然にも待機位置になっていた場合であっても、特許文献1の切断装置は、刃先を外れた個所で固定刃と回転刃との位置決めを行うので、各部材やこれらの組立時に寸法不良や捩れなどの僅かな不具合によっても、合体時に衝突して刃先が損傷することがあった。また、上述した特許文献2の切断装置は、特許文献1の切断装置と同様に、合体時に、固定刃を回転刃に干渉する軌道を移動させて回転刃に対して近づけて合体させるので、回転刃の姿勢によっては固定刃の刃先が回転刃の刃先と干渉して衝突し、刃先が損傷することがあった。
本発明の目的は、上記課題を鑑み、簡易な機械的構成により、固定刃を回転刃に対して機械的衝突を生じることなく滑らかに合体させることのできる合体分離式シート材切断装置を提供することである。また、これを搭載したプリンタを提供することである。
本発明者は、固定刃を移動させて回転刃に対して接触させて合体させるにあたり、固定刃の移動軌道を、回転刃に干渉することのない軌道と、固定刃の板面側から回転刃に対して接触させる軌道とに分ける、という構成を採用することにより、固定刃と回転刃の刃先同士が機械的衝突を生じることなく、固定刃が回転刃に対して接触して圧接でき、これにより合体できることを見出して本発明に想到した。
すなわち本発明は、切断幅方向に伸長された刃先を有する固定刃と、切断幅方向に伸長された刃先を有する回転刃とが、合体分離可能に配置され、前記固定刃と前記回転刃とが合体により剪断角をもって圧接して噛み合うことでシート材を切断するシート材切断装置であって、前記固定刃を前記回転刃に干渉することのない軌道を移動させて前記回転刃に対する所定位置まで近づけ、次いで、前記固定刃を前記回転刃に向かって移動させて前記固定刃の刃先を有する板面側から前記回転刃に対して接触させて、前記固定刃を前記回転刃に合体させる、合体分離式シート材切断装置である。
本発明の合体分離式シート材切断装置は、前記固定刃を有する固定刃保持部材と、前記回転刃を有する回転刃保持部材と、切断幅方向に伸長されて前記固定刃保持部材と前記回転刃保持部材とを回動可能に連結する主軸とを有し、前記固定刃保持部材は、前記主軸に揺動可能に連結された揺動基部と、該揺動基部を介して前記主軸に平行に連結された第一軸と、該第一軸に揺動可能に連結された中間揺動部と、該中間揺動部を介して前記主軸に略平行に連結された第二軸と、該第二軸に揺動可能に連結された固定刃取付部とを有し、前記回転刃保持部材は、前記第一軸を係留可能な第一軸係留部と、前記第二軸を係留可能であって前記第二軸を主軸からの離間方向に案内する案内部を有する第二軸係留部とを有し、前記第二軸を前記主軸を中心として前記第二軸係留部に当接するまで移動させることで、前記固定刃を前記回転刃に干渉することのない軌道を移動させて前記回転刃に対する所定位置まで近づけ、次いで、前記第一軸を前記主軸を中心として前記第一軸係留部に当接するまで移動させることで、第二軸を前記第二軸係留部の案内部において前記主軸からの離間方向に移動させて、前記固定刃を前記回転刃に向かって移動させて前記回転刃に対して接触させて合体させる、合体分離式シート材切断装置とすることができる。
本発明において、前記回転刃保持部材は、前記固定刃保持部材との合体時に、前記第一軸または前記第二軸を拘束することで前記固定刃と前記回転刃との位置関係を決定付ける可動部材拘束部を有することができる。
また、前記第二軸係留部は、前記固定刃を前記回転刃との圧接位置で係留可能な係留部を有することができる。
また、前記固定刃保持部材は切断幅方向に伸長された略平面部を有し、該略平面部に有する辺縁が前記固定刃の刃先線をなすことができる。
本発明の合体分離式シート材切断装置を搭載することでプリンタを形成することができる。
すなわち本発明のプリンタは、上述した合体分離式シート材切断装置が搭載されたプリンタであって、該プリンタは印字ヘッドを有する印字ヘッド部材を有し、該印字ヘッド部材は、前記固定刃を有する固定刃保持部材に対して回動可能に連結された前記揺動基部に対して回動可能に配置することができる。
また、本発明のプリンタはプラテンローラを有するプラテンローラ部材を有し、該プラテンローラ部材は、前記固定刃と前記回転刃の合体時に、前記印字ヘッド部材に対向して位置付けられるように回動可能に配置することができる。
本発明の合体分離式シート材切断装置は、合体時に、固定刃を回転刃に対して干渉することのない軌道を移動させて回転刃に対する所定位置まで近づけ、次いで、固定刃を回転刃に向かって移動させて固定刃の刃先が回転刃に対して最先に接触しないように固定刃の刃先を有する板面側から回転刃に接触させる、という従来にはない固定刃の移動軌道を有するので、固定刃と回転刃との機械的衝突による刃先の欠けや割れといった不具合を防止できる。
本発明の合体分離式シート材切断装置の一例となる構成図である。 図1に示すシート材切断装置の各部材の位置関係を示す構成図である。 図1に示すシート材切断装置の各部材の位置関係を示す構成図である。 図1に示すシート材切断装置の分離時の側面図である。 図1に示すシート材切断装置の分離時の断面図である。 図1に示すシート材切断装置の合体途中の側面図である。 図1に示すシート材切断装置の合体途中の断面図である。 図1に示すシート材切断装置の合体時の側面図である。 図1に示すシート材切断装置の合体時の断面図である。 本発明において回転刃に対して固定刃を合体する移動軌道の一例を示す模式図である。 本発明の一例において固定刃が分離状態にあるときの構成図である。 固定刃が合体動作途中にあるときの構成図である。 固定刃が回転刃に対して合体状態にあるときの構成図である。 本発明において回転刃に対して図10に示す固定刃とは別の固定刃を合体する移動軌道の一例を示す模式図である。 印字ヘッドとプラテンローラおよび本発明の合体分離式シート材切断装置を搭載した本発明のプリンタの一例となる構成図である。 図15に示すプリンタの各部材の位置関係を示す構成図である。 図15に示すプリンタの各部材の位置関係を示す構成図である。 図15に示すプリンタの分離時の側面図である。 図15に示すプリンタの分離時の断面図である。 図15に示すプリンタの合体時の側面図である。 図15に示すプリンタの合体時の断面図である。
本発明の重要な特徴は、回転刃に対して固定刃を合体するにあたり、固定刃の移動軌道を、上述したように、回転刃に干渉することのない軌道と、固定刃の板面側から回転刃に対して接触させる軌道とに分けたことである。具体的には、(1)固定刃を回転刃に干渉することのない軌道を移動させて回転刃に対する所定位置まで近づけ、次いで、(2)固定刃を回転刃に向かって移動させて固定刃の刃先を有する板面側から回転刃に対して接触させる、という固定刃の特別な移動軌道(1)(2)を用いて、固定刃を回転刃に対して接触させて合体させる。そして、固定刃の移動軌道のうち移動軌道(2)は特に重要であって、固定刃の刃先を有する板面側から回転刃に対して固定刃を接触させることにより、固定刃の刃先が回転刃に対して最先となる接触を生じることがなくなる。それ故に、固定刃が回転刃に対して合体する際に、回転刃に対する固定刃の刃先の衝突が緩和されて刃先の損傷を防止することができる。
本発明においては、回転刃と固定刃との合体時に、まず、固定刃を回転刃に干渉することのない軌道を移動させて回転刃に近づける。この固定刃の第一の移動において、固定刃と回転刃とが機械的衝突を生じない位置関係となるように、回転刃に対して固定刃を位置付けることができ、固定刃を回転刃との機械的衝突を回避しながら回転刃の近傍となる所定位置に誘導することができる。上述の固定刃の第一の移動による位置付けは、具体的には、固定刃の刃先を有する板面側が回転刃に対して概ね対向して位置するように行うことが好適である。
この後、本発明においては、固定刃を、固定刃の刃先を有する板面側から回転刃に対して接触させるように移動させる。この固定刃の第二の移動により、固定刃は刃先を有する板面自身が回転刃に近づくこととなる。回転刃に対して固定刃を接触させるために固定刃を移動する段階は、上述したように特に重要であって、本発明では、固定刃の刃先が最先に位置付けられた状態で回転刃に対して衝突するかのように強く接触してしまうことのないように、すなわち該接触時に固定刃の刃先のみが回転刃に対して最初に接触してしまうことのないように、固定刃の刃先を有する板面側から回転刃に向かって移動させる。このように固定刃を移動させる軌道にしているが故に、固定刃の刃先が回転刃に対して衝突するほどに強く接触するようなことがなくなって、固定刃の刃先を有する板面が回転刃に対して滑らかに接触され、固定刃と回転刃とが剪断角をもって円滑に圧接して噛み合って合体することができる。
このように本発明の合体分離式シート材切断装置は、合体時に、上述した移動軌道(1)(2)に従って固定刃を移動することにより、固定刃の刃先と回転刃との衝突を確実に回避しながら固定刃を回転刃の近傍となる所定位置に位置付けることができ、かつ、固定刃の鋭利な刃先に損傷を与えることなく固定刃を回転刃に対して当接することができ、さらに固定刃を回転刃に対して圧接して合体させることができる。
ここで、本発明における合体分離について説明する。本発明でいう合体とは、回転刃と固定刃とが剪断角をもって圧接して噛み合うことでシート材を切断することができる状態をいう。また、本発明における分離とは、回転刃と固定刃とが離間することにより両刃物の間に例えば切屑や粉塵の除去などの保守を行える程度に十分な間隙を有する状態をいう。なお、当然のことながら、合体途中あるいは分離途中とは、回転刃と固定刃とは離間しているが、上述の分離の状態よりも両刃物が近づいている状態をいう。
また、本発明における上述の固定刃の第一の移動は、回転刃から固定刃の刃先を有する板面側が俯瞰可能となるように、固定刃を回転刃の近傍となる所定位置にまで誘導して位置付けるためである。それ故に、上述の固定刃が位置付けられる所定位置とは、固定刃の刃先を有する板面側からの延長方向に概ね対応する空間位置であればよく、固定刃の刃先を有する板面からの垂線方向に厳密に対応する位置に限定されない。よって、固定刃の第一の移動においては、固定刃の刃先を有する板面側において、固定刃を回転刃に対して非接触な状態となるように回転刃の近傍となる所定位置に位置付けできればよい。また、固定刃の第二の移動においては、固定刃の刃先を有する板面側から回転刃に近づくように、すなわち回転刃に対して固定刃の刃先が損傷を受けてしまうほどに強く衝突してしまうことのないように固定刃を移動させて回転刃に対して接触させ、その結果として固定刃を回転刃に対して圧接させることができればよい。
上述した本発明における固定刃の移動軌道につき、さらに図10を用いて説明する。
図10は、軸支された回転刃201に対して固定刃202を移動して合体する本発明における合体動作につき、固定刃202の移動軌道の概念を模式的に示す図である。なお、図10に限らず、固定刃202の移動前の静止位置を点線で示し、固定刃202の移動後の静止位置を実線で示す。
本発明において、合体時の回転刃201に対する固定刃202の移動は、図10(a)において矢印203で示すように、固定刃202の刃先線202aが回転刃201と干渉しないように回転刃201に非干渉となる方向に固定刃202を移動させる第一の移動を行って、これにより固定刃202に対して回転刃201の位置が矢印205で示す固定刃202の刃先線202aを有する板面202b側の延長上に位置するように固定刃202を位置付ける。この後、固定刃202を、図10(b)において矢印204で示すように固定刃202の刃先線202aを有する板面202b側から回転刃201に近づくように移動させる第二の移動を行って、これにより回転刃201に対して固定刃202を近づけ、終には、固定刃202を回転刃201に対して接触させて圧接する。これにより、回転刃201に対し、固定刃202の刃先線202aは自身が損傷を受けることなく接触することができ、これにより固定刃202を円滑に噛み合わせて合体させることができる。
さらに、本発明における固定刃の移動軌道につき、上述した固定刃202とは異なる形状を有する別の固定刃を適用した一例を図14を用いて説明する。図14は、図10に示す模式図と同様な模式図であり、軸支された回転刃201に対して刃先線206a近傍に曲げを有する略L字形状に形成された固定刃206の移動軌道の概念を示している。なお、固定刃206の構成を除き、実線や点線、矢印などは、図10と同様に使用している。
固定刃206は、板状の素材の端部が回転刃201側に曲げられた形状を有し、この曲げ部206cの先端部の一方の縁に刃先線206aが形成されている。固定刃206のような刃先近傍を曲げた形状を有する固定刃は、ラベル紙など粘着剤を有するシート材を切断する場合に好適である。例えばラベル紙などの切断を継続しているとき、切断時に剥離した粘着剤滓が固定刃に付着して堆積してしまうことがあり、そのまま放置しておくと、将来的には堆積した粘着剤滓が回転刃と固定刃の噛み合い点に噛み込むことで切断を阻害してしまうことがある。よって、固定刃206のように刃先近傍を曲げた形状の固定刃を適用することで、刃先に続く曲げ部の内側付近を粘着剤滓の堆積が可能となる粘着剤滓滞留部として活用できるので、切断の継続により粘着剤滓が堆積した場合であっても、回転刃と固定刃の円滑な噛み合いが阻害され難くなる。
粘着剤付シート材の切断に好適な固定刃206を用いた場合、図14(a)において矢印203で示すように、固定刃206の刃先線206aが回転刃201と干渉しないように回転刃201に非干渉となる方向に固定刃206を移動させる第一の移動を行う。これは上述した固定刃202の場合とほぼ同様であって、この移動により固定刃206は、回転刃201の位置が固定刃206の刃先線206aを有する板面206b側の延長上に位置するように位置付けられる。次いで、図14(b)において矢印204で示すように、固定刃206の刃先線206aを有する板面206b側から回転刃201に対して近づくように、固定刃206を移動させる第二の移動を行う。この移動により固定刃206は、回転刃201に対し、自らの刃先が損傷を受けるほどに強く衝突することなく円滑に接触することができ、終には刃物同士が圧接されて合体される。
ここで、本発明における固定刃の刃先を有する板面について説明する。刃先近傍に曲げ部を有さない上述の固定刃202では、固定刃202の素材となる板状材料の板平側面の一方側が、回転刃201に接近移動させる板面202bになっている。よって、固定刃202のような外観形状を有する固定刃においては、板面202bに相当する板面が本発明でいう固定刃の刃先を有する板面に対応する。また、刃先近傍に曲げ部206cを有する上述の固定刃206では、固定刃206の素材となる板状材料の板厚方向との平行面が、回転刃201に接近移動させる板面206bとなっている。よって、固定刃206のような外観形状を有する固定刃においては、板面206bに相当する板面が本発明でいう固定刃の刃先を有する板面に対応する。また、機械加工によって刃先角が鋭角化された固定刃を用いるならば、該刃先角を形成する2つの傾斜面のどちらか一方の板面から回転刃に接近移動させればよい。よって、この場合には、上述した一方の傾斜面が、本発明でいう固定刃の刃先を有する板面に対応する。
本発明において、合体時に、回転刃に非干渉となる固定刃の移動軌道を構成する例としては、上述した図10、図14に示すように、回転刃の回転軸とは別に設けた主軸を中心として固定刃を揺動もしくは旋回させて回転刃に近づける構成の他、幾つか考えられる。例えば、回転刃の回転軸を中心として固定刃を揺動もしくは旋回させて回転刃に対して近づけることができる。また、固定刃の移動軌道を案内する案内部材を設け、固定刃を該案内部材の案内に沿って例えば直線軌道とか緩やかな曲線軌道とかの所望の移動軌道となるように移動させて回転刃に対して近づける構成であってもよい。
次に、合体時に固定刃を上述した移動軌道で移動することのできる合体分離式シート材切断装置の具体例を挙げ、図面を用いて説明する。
図11〜図13は、本発明の合体分離式シート材切断装置(以下、切断装置200という)の一例であって、回転刃201と固定刃202、および両刃物に係る各部材の配置関係を模式的に示す図である。図11は、回転刃201と固定刃202とが合体していない分離時の状態を示す。図12は、図11に示す分離状態から、上述の固定刃202の第一の移動を行った後の状態を示す。図13は、回転刃201と固定刃202とを合体させた合体状態であって、上述の固定刃202の第一の移動の後に第二の移動を行って、固定刃202を回転刃201に対して圧接した状態を示す。
切断装置200は、固定刃202を有する固定刃保持部材212と、回転刃201を有する回転刃保持部材211と、切断幅方向に伸長されて固定刃保持部材212と回転刃保持部材211とを回動可能に連結する主軸213とを有する。固定刃保持部材212は、主軸213に揺動可能に連結された揺動基部214と、揺動基部214を介して主軸213に平行に連結された第一軸215と、第一軸215に揺動可能に連結された中間揺動部216と、中間揺動部216を介して主軸213に略平行に連結された第二軸217と、第二軸217に揺動可能に連結された固定刃取付部218とを有する。
固定刃202の移動に直接係る第二軸217は、回転刃201と固定刃202の間で設定される噛込角に相当する角度分だけ主軸213に対して僅かに傾斜している。本発明においては、厳密に言えば幾何学的平行の位置関係ではないものの、例えばこの第二軸217のように見掛け上は平行に見える程度の僅かな傾きをもって配置された状態の位置関係を略平行と称している。
また、上述した噛込角は、回転刃と固定刃の刃先同士を確実に噛み合わせて切断を行うためには重要であり、従来、例えば長さ1000mmに対して1mmのずれ量をもって決定付けられる0.06度程度の噛込角を有すれば十分であるとされる。しかしながら、例えば固定刃の刃先線の真直度や回転刃の回転軸の同軸度およびクリアランスなどといった部材の寸法精度や組立精度などの影響を実用上は無視し難い。また、噛込角が大きくなるほど切断に要する駆動力が増加する上に、例えば切断するシート材の厚さが厚い場合には所要の駆動力はさらに増加することになる。さらに、噛込角が大きいほど固定刃や回転刃の刃先の摩耗が進みやすくなってしまうため、シート材切断装置の切断耐久性が劣化しやすい。
よって、本発明において噛込角は、1度以下、望ましくは0.5度以下、より望ましくは0.3度以下、可能であれば0.1度以下に設定するとよい。これにより、上述した部材の寸法や組立のばらつきに係って生じるずれ量を、本来要すると考えられる0.06度程度の噛込角度外の余角によって吸収することで緩和できるようになる。加えて、切断に要する駆動力の低減効果や、固定刃や回転刃の摩耗の抑制効果が期待できる。
また、回転刃保持部材211は、固定刃保持部材212の第一軸215を係留可能な第一軸係留部220と、第二軸217を係留可能であって第二軸217を主軸213からの離間方向に案内する案内部221aを有する第二軸係留部221を有する。また、回転刃201に対して固定刃202を圧接するための圧接部材219を有する。
上述した構成でなる切断装置200において、回転刃201に対する固定刃202の合体は、固定刃保持部材212の第一軸215および第二軸217を、回転刃保持部材211に対して近づけるように移動して第一軸係留部220および第二軸係留部221に係留することによって行うことができる。具体的には、図12に示すように、揺動基部214を主軸213回りに揺動することによって第二軸217を矢印222で示す方向に移動し、これにより第二軸217を第二軸係留部221に対して当接させて係止する。この第二軸217の移動によって矢印203で示す固定刃201の第一の移動ができ、すなわち、固定刃202の刃先線202aが回転刃201と干渉しないように回転刃201に非干渉となる方向に移動することができ、固定刃202に対して回転刃201の位置が固定刃202の刃先線202aを有する板面202b側の延長上に位置するように固定刃202を位置付けることができる。
次いで、図13に示すように、揺動基部214を主軸213回りにさらに揺動するとともに、中間揺動部216を第一軸215の回りに揺動することによって第一軸215を矢印223で示す方向に移動し、これにより第一軸215を第一軸係留部220においてその底部に当接させて係留する。この第一軸215の動作の際、第二軸217を第二軸係留部221において矢印224で示す主軸213からの離間方向に移動させて係留することができる。このときの第二軸217の移動により、矢印204で示す固定刃202の第二の移動を行わせることができる。すなわち、第二軸217が矢印224で示す方向に移動することで固定刃取付部218も概ね矢印224で示す方向に移動され、これにより固定刃202もまた矢印204で示す方向に移動される。上述した一連の動作により、固定刃202は、刃先線202aを有する板面202b側から回転刃201に対して近づけられ、終には、回転刃201に対して刃先線202aが衝突するかのように強く接触されずに静かに接触される。そして、この接触とほぼ同時に、圧接部材219によって固定刃202を回転刃201に対して圧接することができ、これにより回転刃201と固定刃202とを合体することができる。
上述した回転刃201に対する固定刃202の合体動作において、図11および図12に示すように、第一軸215と連結関係にある揺動基部214および中間揺動部216の位置関係を決定付ける角度(以下、リンク角度という)θ1を保持した状態で、固定刃202を回転刃201に対して近づけることは好適である。これにより、固定刃202を、予め設定した固定刃202の刃先線202aが回転刃201に干渉して衝突することのない非干渉となる移動軌跡に沿うように、確実に移動することができる。また、この後は、図13に示すように揺動基部214と中間揺動部216の位置関係が変化し、保持されていたリンク角度θ1がθ2(θ2>θ1)となる。
上述した固定刃の第一の移動の後に第二の移動を行うことで固定刃を特別な移動軌道とし、この一連の動作により、固定刃を回転刃に干渉することのない軌道を移動させて回転刃に対する所定位置まで近づけることができる。そして、この後に、固定刃を回転刃の方向に移動させて固定刃の刃先を有する板面側から回転刃に対して接触させることができ、終には、回転刃に対して固定刃の刃先が強く衝突してしまうようなことなく、圧接部材によって固定刃を回転刃に対して圧接することができ、回転刃に対して固定刃を合体することができる。
本発明において望ましくは、回転刃保持部材は、固定刃保持部材との合体時に、第一軸または第二軸を拘束することで固定刃と回転刃との位置関係を決定付ける可動部材拘束部を有することである。合体時に固定刃保持部材の第一軸または第二軸を拘束することにより、合体によって関係付けられた回転刃に対する固定刃の位置関係を実質的に固定することができ、切断を繰り返しても回転刃に対する固定刃の位置関係は確実に保持される。また、第二軸を拘束する場合、第一軸は、第二軸を中心として揺動することのないように所定隙間を有して保持される状態とすることが望ましい。また、望ましくは固定刃に対してより近い位置にある第二軸を係留して拘束することであり、これにより回転刃に対する固定刃の位置決めがさらに確実化される。
また、本発明においては、円柱形状を基とした略円柱状の回転刃などを使用できる。例えば、長尺状のシャンク部と、切断幅方向にほぼ一致する前記シャンク部の長手方向に設けられた刃先線を有する刃部とを有し、該刃部と前記シャンク部とが一体の金属焼結体でなる回転刃や、金属粉末射出成形体が焼結された金属焼結体でなる曲線状刃先を有する回転刃などが使用できる。
また、本発明においては、固定刃に所望される刃先の形状、寸法、剛性、硬度などといった構成を固定刃保持部材に付与することによって、固定刃を固定刃保持部材と一体化させて形成したり、固定刃保持部材自体に固定刃としての刃先を形成したりすることも可能である。
次に、上述した本発明の合体分離式シート材切断装置を搭載する本発明のプリンタについて説明する。本発明のプリンタは、一般に例えばサーマルプリンタやラベルプリンタなどと称されるプリンタと同種のプリンタであって、上述した本発明の合体分離式シート材切断装置を搭載することでシート材切断機能を持たせたものである。
本発明の合体分離式シート材切断装置を搭載してプリンタを構成するにおいては、例えば従来のサーマルプリンタやラベルプリンタなどに用いられている印字ヘッドを、上述した固定刃保持部材に対して配設すればよい。さらには、固定刃と印字ヘッドとを一体に組み立てて上述の固定刃保持部材に対して配設することもできる。これにより上述のプリンタなどにおいて、通常は切断装置とは別部材として設けられるカバーやフレーム等の部材を切断装置と共有化でき、切断装置を搭載するプリンタなどのコンパクト化、軽量化、および廉価化に寄与することができる。
(本発明の合体分離式シート材切断装置)
上述した本発明の合体分離式シート材切断装置を具体的に製作したので、図面を用いて説明する。
図1は、本発明の合体分離式シート材切断装置(以下、切断装置100という)の一例であって、回転刃1に対して固定刃2を圧接して合体した状態を示す構成図である。図2および図3は、図1に示す切断装置100につき、各部材の構成および位置関係を明確に示すための構成図である。なお、図2に示す支点ピン13を、図3に示すフレーム7の貫通孔7bに挿入することで、図1に示す切断装置100の構成となる。切断装置100の分離時につき、図4に右側面図を示し、図5に線分PPにおける右側面からの断面図を示す。また、切断装置100の合体分離途中の状態につき、図6に右側面図を示し、図7に線分PPにおける右側面からの断面図を示す。また、切断装置100の合体時につき、図8に右側面図を示し、図9に線分PPにおける右側面からの断面図を示す。なお、各図とも主要部を明確化するために一部を簡略化して示す。
切断装置100は、切断を営むための回転刃1と固定刃2を有する。そして、固定刃2を有する固定刃保持部材の側は、固定刃取付部となる固定刃2を取り付けたホルダ3、ホルダ3に連通した第二軸となる支軸10、支軸10を連結した中間揺動部となるアーム4、アーム4に連通された第一軸となるリンクピン12、リンクピン12を連結した揺動基部となるカバー5、および、合体時に固定刃2を回転刃1に圧接するための圧接バネ11を有する。そして、回転刃1を有する回転刃保持部材の側は、回転刃1を回転可能に取り付けたフレーム7を有する。また、上述の固定刃保持部材の側のカバー5と、上述の回転刃保持部材の側のフレーム7とを、主軸となる支点ピン13により、カバー5が支点ピン13回りに回動可能となるように連結した。
固定刃2は、長手方向が切断幅方向に伸長された平板状に形成されている。そして、固定刃2は、ホルダ3と一体となって支軸10回りに揺動できるように、ホルダ3に取り付けた。また、回転刃1に対して固定刃1を圧接するための圧接バネ11は、固定刃2の揺動方向において固定刃2を回転刃1に対して押圧できるように、ホルダ3とアーム4との間で支持した。これにより、圧接バネ11の押圧力によって押圧されたホルダ3が支軸10回りに揺動され、ホルダ3と一体化した固定刃2もまた支軸10回りに揺動することにより、回転刃1に対して固定刃2が圧接される。
一方、合体時に上述の固定刃2に沿うように切断幅方向に伸長されて配置される回転刃1は、略円柱状であって、長尺状のシャンク部1bと、刃先線1aを有する刃部1dと、刃先線1aと固定刃2の刃先線2aとが円滑に噛み合うように案内するための案内部1eを有する。また、回転刃1にはシャンク部1bの長手方向の両側に軸部1cを設け、この軸部1cをフレーム7に設けた軸受9に嵌入して回転可能に軸支した。また、回転刃1のフレーム7に対する切断幅方向の位置決めは、C型止め輪31を圧入して行った。
上述の回転刃1と固定刃2との間には、回転刃1と固定刃2とが合体した際に、切断するシート材を挿入するための空間である通紙部8を形成しており、回転刃1の刃先線1aと固定刃2の刃先線2aとが剪断角をもって噛み合うことができるようにした。
上述のホルダ3は、固定刃2を取り付けるための固定刃取付面3aと、切断幅方向となる長手方向の両側に設けた支軸10を連通するための貫通孔3bと、圧接バネ11を支持するとともに圧接バネ11の押付力を受けるための受け面3cと、長手方向の中央近傍に設けた当て部3dとを有しており、支軸10により軸支した。また、ホルダ3に設けた当て部3dをアーム4に設けたストッパピン32に当接可能とし、これによりホルダ3の揺動角度すなわち支軸10を中心とした回転刃1に対する圧接方向への揺動範囲を規制し、また、ホルダ3とアーム4との間で圧接バネ11を支持し、加えて、圧接バネ11を押し縮めて予圧を付与した。
なお、上述の構成の場合、圧接バネ11に予圧を付与することは好ましい。合体時に、回転刃1と固定刃2との間に圧接力を付与するには、回転刃1に接した固定刃2をさらに移動して圧接バネ11を押し縮める必要がある。それ故に、予め圧接バネ11に予圧を付与して押し縮めておくことにより、固定刃2あるいは固定刃2と一体化したホルダ3の移動量を低減することができ、これにより切断装置の内部空間のコンパクト化に寄与できる。また、回転刃に対して固定刃を圧接する際には、固定刃の移動量ができる限り少ないことが望ましく、移動による固定刃の慣性力が低減され、回転刃に対する固定刃の機械的衝突を防止することができる。
上述の支軸10は、切断幅方向となる長手方向の両側に設けた溝部10aにEリング33を設け、これにより支軸10のアーム4に対する切断幅方向の位置決めを行った。また、支軸10の位置決めにおいては、アーム4において支軸10の両端側に対応するように設けた貫通孔4a、4a’のそれぞれの軸心位置をずらして形成し、このずれ量によって回転刃1の刃先線1aに対して固定刃2の刃先線2aが交差して噛み合うことができる交差角とも呼ばれる噛込角を付与した。具体的には、貫通孔4aと4a’の切断幅方向から見た相対位置が、合体時に回転刃1に対して固定刃2の刃先線2aが約0.3度の噛込角を有するように、貫通孔4aと4a’の互いの中心位置をずらして設定した。
上述のアーム4は、切断幅方向となる長手方向の両側に設けた支軸10を連結するための貫通孔4a、4a’と、リンクピン12の一端を連通するための貫通孔4bと、上述の圧接バネ11を支持する支持部4cと、上述のストッパピン32を固定するタップ孔4dと、長手方向の両側に設けた当て部4eとを有しており、支軸10によりホルダ3に連結するとともにカバー5と連結するリンクピン12により軸支した。また、アーム4に設けた当て部4eをカバー5に設けた受け部5cに対して当接可能とし、これによりアーム4のリンクピン12回りの揺動角度を規制した。
上述のカバー5は、切断幅方向となる長手方向の両端に上述のリンクピン12の一端を連結するためのタップ孔5aと、支点ピン13の一端を連通するための貫通孔5bと、上述のアーム4に設けた当て部4eを当接させるための受け部5cと、長手方向の2箇所において付勢バネ14を取り付けるためのタップ孔5dとを有する。また、カバー5には、付勢部14bを有する付勢バネ14を設けており、自身に設けた貫通孔14aを用い、ネジ34によりカバー5に設けたタップ孔5dに取り付け、これにより上述のリンク角度を小さくする方向にアーム4を付勢できるようにした。
なお、上述のリンク角度を小さくする方向にアーム4を付勢することは好ましい。これにより固定刃2の合体時に、可動部材における支軸10、圧接バネ11に押圧されたホルダ3、およびホルダ3と一体化した固定刃2の揺動が規制され、これらの部材の回転刃1と分離する方向への揺動を防止することができる。加えて、例えば合体時に、揺動基部となるカバー5と中間揺動部となるアーム4とでなす角度を所定角度(θ1)とした状態を保持することができて固定刃2の微動が抑えられ、これにより支軸10がフレーム7に設けた切り欠き部7dへ向かう移動軌道を所定に保つことができる。
上述のフレーム7は、合体時に、上述の第一軸となるリンクピン12を係留する第一軸係留部となる切り欠き部7cと、上述の第二軸となる支軸10を一旦係止後に、該支軸10を主軸となる支点ピン13からの離間方向に案内するように形成した案内部7dを有する第二軸係留部となる切り欠き部7dとを、切断幅方向の両側に有する。なお、フレーム7の両側に形成した案内部7dを有する切り欠き部7dは、合体時に回転刃1と固定刃2の互いの刃先の間に0.3度の噛み込み角を有するように設けたアーム4の貫通孔4aと4a’に連通された支軸10が嵌入することができるように、その位置を設定している。そして、切り欠き部7cにおいては、合体動作時に、切り欠き部7cの底縁部に当接したリンクピン12を係止して係留することができる。また、切り欠き部7dにおいては、合体動作時に、切り欠き部7dの底縁部に当接した支軸10を係止した後、この底縁部から連なるように形成した案内部7dに沿って支軸10を支点ピン13からの離間方向に移動させることで、固定刃2を固定刃2の刃先線2aを有する板面側から回転刃1に近づけ、固定刃2を回転刃2に接触させて圧接させることができる。そして、この移動後に、支軸10を切り欠き部7dに係止して係留することができる。
さらに、上述のフレーム7は、切断幅方向となる長手方向の両側に回転刃1の軸部1cを軸支する軸受9を取り付けるための貫通孔7aと、上述の支点ピン13の他端を連結するためのタップ孔7bとを有する。
また、フレーム7の切断幅方向となる両側には、上述の第一軸となるリンクピン12を拘束して固定刃2の位置決めを行うための可動部材拘束部となる係止レバー6、6’と、係止レバー6、6’を取り付けた係止ガイド17と、係止ガイド17を切断幅方向とほぼ直交方向に摺動可能に支持するスライドガイド18と、係止レバー6、6’の移動を案内するガイドピン16と、係止レバー6、6’を一方向に付勢するための係止バネ15とを設けた。
上述の係止レバー6、6’は、勝手違いの形状であって、自身に設けた貫通孔6e、6’eを用いて係止ガイド17に設けたタップ孔17bにネジ35により取り付けた。また、係止レバー6、6’は、上述のリンクピン12の他端を係止するための係止部6a、6’aと、係止バネ15からの付勢力を受ける受け面6b、6’bと、上述のガイドピン16を連通するための貫通孔6c、6’cと、係止ガイド17に設けた突起部17aと係合して自身を位置決めするための貫通孔6d、6’dとを有する。合体時に、この係止レバー6、6’を用いて上述の第一軸となるリンクピン12を拘束することにより、ホルダ3に取り付けた固定刃2とフレーム7に取り付けた回転刃2との間に決定付けられた互いの位置関係を確実に拘束して保持することができる。
上述の係止ガイド17は、切断幅方向に差し渡すように伸長された形状であって、その長手方向の両側には上述の係止レバー6、6’を取り付けて位置決めするためのタップ孔17bおよび突起部17aと、上述のスライドガイド18を摺動するための摺動面17cと、上述のフレーム7に設けた受け面7hに当接可能な当て面17dとを有する。この係止ガイド17の当て面17dがフレーム7の受け面7hに当接することにより、係止バネ15による係止レバー6、6’の付勢方向への移動限度すなわち前進限を規制することができる。
上述のスライドガイド18は、自身に設けた貫通孔18aを用いてネジ36によりフレーム7に設けたタップ孔7gに取り付けた。このスライドガイド18は、係止レバー6、6’を取り付けた上述の係止ガイド17の摺動面17cとの摺動および離間を可能としたスライド面18bと、ネジ35の先端との干渉を回避するための長孔18cを有する。
上述の係止バネ15は、一端をフレーム7に設けた受け部7fに当接させ、他端を係止レバー6、6’に設けた受け面6b、6’bに当接させることにより、リンクピン12を係留できるように係止レバー6、6’を付勢するために設けた。
また、上述のガイドピン16は、一端をフレーム7に設けたタップ孔7eに取り付け、自身を係止バネ15に連通し、他端を係止レバー6、6’に設けた貫通孔6c、6’cに連通させることにより係止レバー6、6’の移動を案内するために設けた。
上述した構成を有する切断装置100を用いて、回転刃1に対して固定刃2を合体する合体動作、および固定刃2を分離する分離動作を確認した。
固定刃2を回転刃1から分離した状態において、図4および図5に示すように、固定刃2が取り付けられ支軸10を介してアーム4に支持されたホルダ3は、圧接バネ11により押圧され、この押圧によりホルダ3の当て部3dがアーム4のストッパボルト32に当接する位置まで支軸10の回りで揺動して静止している。また、このホルダ3の当て部3dが当接するアーム4は、リンクピン12を介してカバー5に支持されるとともにカバー5に設けた付勢バネ14により付勢され、この付勢によりアーム4の当て部4eがカバー5の受け部5cに当接する位置までリンクピン12の回りで揺動して静止している。また、カバー5は支点ピン13の回りに揺動できる状態で支点ピン13を介してフレーム7に連結されて静止している。
このとき、リンクピン12は係止レバー6、6’の係止部6a、6’aから外れている。このような分離状態において、支軸10、リンクピン12、支点ピン13のそれぞれの軸心を結んで形成される角度は120度であった。なお、この角度120度は図11に示すリンク角度θ1に対応するものである。
上述した分離状態にあるカバー5を固定刃2を合体する方向に揺動し、回転刃1に対して固定刃2を合体する合体動作を行うと、図6および図7に示すように、カバー5は、支軸10とリンクピン12とでなす120度のリンク角度を保持したまま支点ピン13回りに揺動した。そして、この揺動により支軸10がフレーム7の切り欠き7cの底縁部に当接し、支軸10はその当接位置に一旦係止された。この支軸10の移動動作において、固定刃2を所定位置まで、つまり、固定刃2の刃先線2aを有する板面側から離間する近傍まで、固定刃2の刃先線2aが回転刃1と干渉しないように回転刃1に近づけることができた。
この後に、カバー5を支点ピン13を中心としてさらに固定刃2を合体する方向に揺動すると、図8および図9に示すように、切り欠き7dの底縁部に一旦係止された支軸10は、この底縁部から連なるように形成した案内部7dに沿って支点ピン13からの離間方向に移動し、終には、案内部7dの最先に形成された窪みに当接して係留された。この支軸10の移動に伴って、アーム4はリンクピン12の回りを徐々に揺動し、終には、120度であったリンク角度がほぼ180度となるまで揺動した後に静止した。このとき、リンクピン12は、係止レバー6、6’に当接して係止バネ15の付勢力に抗しながら係止レバー6、6’を移動し、終には、フレーム7の切り欠き部7cの底縁部に当接して係止された。そして、係止レバー6、6’の係止部6a、6’aがリンクピン12の外側の端に掛かり、これによりリンクピン12は切り欠き部7cの底縁部における当接位置に係留された。
上述した支軸10およびリンクピン12の移動動作すなわち合体動作により、固定刃2を回転刃1の方向に移動させて固定刃2の刃先線2aを有する板面側から回転刃1に接触させることができた。そして、この移動により、支軸10およびリンクピン12とでなすリンク角度がほぼ180度となった位置で、回転刃1に対して固定刃2を圧接して合体することができた。そして、回転刃1の刃先線1aと固定刃2の刃先線2aとが剪断角をもって圧接して噛み合うことができる図1に示す合体状態の切断装置100となることが確認できた。
一方、切断装置100における固定刃2の分離動作は、まず、リンクピン12の外側の端に掛かる係止レバー6、6’を係止バネ15の付勢力に抗して移動し、これによりリンクピン12をフレーム7の切り欠き部7cから離間する。このリンクピン12の離間移動により、支軸10をフレーム7の切り欠き部7dにおける案内部7dの最先に形成された窪みから離間し、図6および図7に示すような状態とする。この後に、カバー5をフレーム7から離間する方向に支点ピン13回りにさらに揺動し、これにより支軸10をフレーム7の切り欠き部7dから離間する。この一連の分離動作により、切断装置100において、回転刃1から固定刃2を分離できることを確認した。
次に、合体状態にある切断装置100を用い、実際にシート材の切断を行った。
合体状態にある回転刃1の刃先線1aと固定刃2の刃先線2aとの間に設けた通紙部8に、図1における奥側から手前側となる固定刃2のある側からシート材(図示せず)を挿入した。この後、回転刃1を所定方向に回転し、図1における左側から右側に向かって回転刃1の刃先線1aと固定刃2の刃先線2aとを順次噛み合わせたところ、シート材は滑らかに切断された。このとき、切断されたシート材には、例えばケバや皺といった切断不具合が認められなかった。
さらに、同じ切断装置100を用いて合体動作および分離動作を繰り返すとともに、シート材の切断を繰り返した。その結果、回転刃1の刃先線1aにも、固定刃2の刃先線2aにも、目視によっては欠けや割れといった損傷が認められなかった。また、シート材の切断動作を安定かつ円滑に繰り返すことができ、切断されたシート材の切断品位は良好であることが確認できた。
(本発明のプリンタ)
上述した本発明の合体分離式シート材切断装置を搭載した印字ヘッドおよびプラテンローラを有する本発明のプリンタを製作した。
製作した本発明のプリンタの外観を図15に示す。また、プリンタ101の各部材の構成および位置関係につき、印字ヘッド42配置側を図16に、プラテンローラ41配置側を図17に示す。図15に示すプリンタ101は、回転刃1に対して固定刃40が圧接されて合体され、プラテンローラ41に対して印字ヘッド42が押圧された状態にあり、図16に示す支点ピン13を図17に示すフレーム44のタップ孔44bに挿入することで、図15に示すプリンタ101が構成される。
また、プリンタ101において、回転刃1と固定刃40を分離した場合につき、図15における右側面からの側面図を図18に示し、図15に示す線分PPにおける断面図を図19に示す。同様に、回転刃1と固定刃40を合体した場合につき、側面図を図20に示し、線分PPにおける断面図を図21に示す。なお、各図とも主要部を明確化するために一部を簡略化して示している。また、プリンタ101の部品構成は、プリンタとして機能するため印字ヘッド42およびプラテンローラ41に係る部品を付加したことを除けば上述した切断装置100の部品構成と概ね同様である。
以下、切断装置100とは異なる構成を主として説明する。
プリンタ101は、切断を営むための回転刃1と固定刃40、シート材の搬送およびシート材に対して印字するためのプラテンローラ41と印字ヘッド42を有する。
固定刃40と印字ヘッド42を有する印字ヘッド側は、図16に示すように、固定刃40に連通した第二軸となる支軸10、支軸10を連結した中間揺動部となるアーム43、アーム43に嵌入する印字ヘッド取付板46、アーム43に連通された第一軸となるリンクピン12、リンクピン12を連結した揺動基部となるカバー5、合体時には固定刃40を回転刃1に対して圧接する圧接バネ45、および、印字ヘッド42をプラテンローラに対して押圧する押圧バネ47などで構成される。
一方、回転刃1とプラテンローラ41を有するプラテンローラ側は、図17に示すように、回転刃1とプラテンローラ41がそれぞれ回転可能となるように取り付けられたフレーム44などで構成される。
そして、主軸となる支点ピン13により、印字ヘッド側のカバー5とプラテンローラ側のフレーム44とを、カバー5が支点ピン13回りに回動可能となるように連結した。
固定刃40は、切断幅方向へ伸長された板状の素材の端部を回転刃1側に曲げて形成した略L字形状を有するとともに、切断幅方向の両側部を曲げて形成した曲げ面において支軸10の連通を可能とする貫通孔40bを有する。詳述すれば、固定刃40は、回転刃1側に曲げた曲げ部40dと、曲げ部40d先端の一方の辺縁に形成した刃先線40aと、支軸10を連通するための貫通孔40bと、圧接バネ45の圧接力を受ける受け面40cと、固定刃40が支軸10回りに回転刃1に対する圧接方向へ揺動した際にアーム43のダボ43cに当接させることで固定刃40の揺動角度を規制する当て部40eを有してなり、支軸10によって軸支されている。
また、回転刃1に対して固定刃40を圧接するための圧接バネ45は、両端が可動端45aであって中央部で2つのコイルを繋ぐ固定端45bを有してなり、固定刃40の揺動方向において固定刃40を回転刃1に対して押圧できるように、支軸10に連通されて支持されている。これにより、圧接バネ45の押圧力によって押圧された固定刃40は、支軸10回りに揺動されて回転刃1に対して圧接される。
印字ヘッド42は、切断幅すなわちシート材の幅に適応する幅寸法を有してなり、印字面42aと取付面42bを有し、取付面42bが両面テープによって印字ヘッド取付板46に対して貼り付けられている。そして、印字ヘッド取付板46は、印字ヘッド42を貼り付ける取付面46aと、押圧バネ47の押圧力を受ける受け面46bと、アーム43に嵌入する嵌入部46cを有してなり、嵌入部46cがアーム43の受け部43eに嵌入されて保持されるとともに、押圧バネ47の押圧力によってプラテンローラ41側に押圧されている。また、印字ヘッド取付板46は、回転刃1から固定刃40を分離した際には押圧バネ47の押圧力によって嵌入部46cがアーム43の受け部43eに当接され、回転刃1に対して固定刃40が合体した際には嵌入部46cとアーム43の受け部43eの間に隙間を生じる位置関係とした。これにより、印字ヘッド42は、回転刃1に対して固定刃40を合体した際に、印字ヘッド取付板46を介して押圧バネ47の押圧力によってプラテンローラ41に対して押圧されるためプラテンローラ41への近接方向は押圧バネ47の押圧力のみで保持され、シート材搬送方向は受け部43eによって規制される。
アーム43は、切断幅方向となる長手方向の両側に設けた支軸10を連結する貫通孔43a、43a’と、リンクピン12の一端を連通する貫通孔43bと、固定刃40の揺動角度を規制するダボ43cと、押圧バネ47を支持する支持部43dと、押圧バネ47の押圧力によって付勢された印字ヘッド取付板46の嵌入部46cを当接させる受け部43eと、圧接バネ45の固定端45bを支持する受け面43fと、付勢バネ14の付勢力を受ける当て面43gを有してなり、支軸10を介して固定刃40と連結するとともに、カバー5に連結するためのリンクピン12によって軸支されている。
また、アーム43において、当て面43g両側をカバー5に設けた受け部5cに対して当接可能にしており、これによりアーム43のリンクピン12回りの揺動角度を規制している。そして、アーム43に設けた貫通孔43aと43a’の切断幅方向から見た中心位置は、回転刃1に対して固定刃40の刃先線40aが約0.3度の噛込角度を有するように、ずらして形成されている。
フレーム44は、その両側に、回転刃1に対する固定刃40の合体時に、第一軸となるリンクピン12を係留する第一軸係留部となる切り欠き部44cと、第二軸となる支軸10を一旦係止した後に主軸となる支点ピン13からの離間方向に案内する案内部44dを具備する第二軸係留部となる切り欠き部44dを有してなる。なお、フレーム44の両側に形成した案内部44dを具備する切り欠き部44dは、回転刃1に対する固定刃40の合体時に、アーム43の貫通孔43a、43a’に連通された支軸10が嵌入することができるように、その位置関係を設定している。
また、フレーム44は、切断幅方向となる長手方向の両側に回転刃1の軸部1cを軸支する軸受9を取り付けるための貫通孔44aと、プラテンローラ41の支軸41aを軸支する軸受48を取り付けるための貫通孔44gと、上述の支点ピン13の他端を連結するためのタップ孔44bと、係止バネ15を取り付ける取付部44eと、係止ピン51の一端を取り付けるタップ孔44hと、分離時に係止レバー50、50’の係止方向への揺動を規制する係止ダボ44kを有してなる。
そして、切断幅方向に対応するフレーム44の両側には、上述の係止ピン51回りに揺動し、第一軸となるリンクピン12を拘束して固定刃40の位置決めを行うための可動部材拘束部となる係止レバー50、50’と、該係止レバー50、50’を一方向に付勢するための上述の係止バネ15を設けている。
係止レバー50、50’は、勝手違いの形状であって、上述のリンクピン12の他端を係止するための係止部50a、50’aと、係止バネ15からの付勢力を受ける受け部50b、50’bと、係止ピン51を連通する貫通孔50c、50’cを有してなる。そして、係止レバー50、50’は、フレーム44に対して係止ピン51によって連結され、溝部51aにEリング52を嵌入することで抜け止めされる。
上述した構成を有するプリンタ101において、回転刃1に対して固定刃40を合体させる操作を行ったところ、固定刃40は、刃先線40aが図19において矢印203および矢印204で示すような移動軌道(1)(2)を経て、回転刃1に対して格別の不具合もなく図21に示すように滑らかに合体されることを確認できた。同時に、印字ヘッド42もまた格別の不具合もなくプラテンローラ41に対して滑らかに合体され押圧されることを確認できた。そして、次に、固定刃40の回転刃1からの分離操作を行ったところ、合体時と同様に、固定刃40を格別の不具合もなく滑らかに分離することができ、同時に、印字ヘッド42もまた格別の不具合もなく滑らかに分離することができた。
次いで、印字ヘッド42とプラテンローラ41との間でシート材(図示せず)が挟持できるように設定して回転刃1に対して固定刃40を合体させた後に、プラテンローラ41を回転する操作を行ったところ、シート材が回転刃1と固定刃40の間に画成された通紙部8を格別の不具合もなく通過搬送することを確認できた。同時に、印字ヘッド42によるシート材に対する印字が格別の不具合もなく行われることを確認できた。そして、回転刃1を回転し、回転刃1と固定刃40を噛み合わせてシート材を切断することができた。さらに、プリンタ101を用い、シート材の搬送動作、シート材に対する印字動作、およびシート材の切断動作を繰り返し行った結果、例えば、未印字部分の発生、シート材の蛇行、切断されたシート材端のケバ等の切断品位低下といった格別の不具合は認められなかった。
1.回転刃、1a.刃先線、1b.シャンク部、1c.軸部、1d.刃部、2.固定刃、2a.刃先線、3.ホルダ、3a.固定刃取付面、3b.貫通孔、3c.受け面、3d.当て部、4.アーム、4a,4a’.貫通孔、4b.貫通孔、4c.支持部、4d.タップ孔、4e.当て部、5.カバー、5a.タップ孔、5b.貫通孔、5c.受け部、5d.タップ孔、6,6’.係止レバー、6a,6a’.係止部、6b,6b’.受け面、6c,6c’.貫通孔、6d,6d’.貫通孔、6e、6e’.貫通孔、7.フレーム、7a.貫通孔、7b.タップ孔、7c.切り欠き部、7d.切り欠き部、7d.案内部、7e.タップ孔、7f.受け部、7g.タップ孔、7h.受け面、8.通紙部、9.軸受、10.支軸、10a.溝部、11.圧接バネ、12.リンクピン、13支点ピン、14.付勢バネ、14a.貫通孔、14b.付勢部、15.係止バネ、16.ガイドピン、17.係止ガイド、17a.突起部、17b.タップ孔、17c.摺動面、17d.当て面、18.スライドガイド、18a.貫通孔、18b.スライド面、18c.長孔、31.C型止め輪、32.ストッパピン、33.Eリング、34〜36.ネジ、40.固定刃、40a.刃先線、40b.貫通孔、40c.受け面、40d.曲げ部、40e.当て部、41.プラテンローラ、41a.支軸、42.印字ヘッド、42a.印字面、42b.取付面、43.アーム、43a,43a’,43b.貫通孔、43c.ダボ、43d.支持部、43e.受け部、43f.受け面、43g.当て面、44.フレーム、44a.貫通孔、44b.タップ孔、44c,44d.切り欠き部、44d.案内部、44e.取付部、44g.貫通孔、44h.タップ孔、44k.係止ダボ、45.圧接バネ、45a.可動端、45b.固定端、46.印字ヘッド取付板、46a.取付面、46b.受け面、46c.嵌入部、47.押圧バネ、48.軸受、50,50’.係止レバー、50a,50’a.係止部、50b,50’b.受け部、50c,50’c.貫通孔、51.係止ピン、51a.溝部、52.Eリング、100.切断装置、101.プリンタ、200.切断装置、201.回転刃、201a.刃先線、202.固定刃、202a.刃先線、202b.板面、203〜205.矢印、206.固定刃、206a.刃先線、206b.板面、206c.曲げ部、211.回転刃保持部材、212.固定刃保持部材、213.主軸、214.揺動基部、215.第一軸、216.中間揺動部、217.第二軸、218.固定刃取付部、219.圧接部材、220.第一軸係留部、221.第二軸係留部、221a.案内部、222〜224.矢印

Claims (7)

  1. 切断幅方向に伸長された刃先を有する固定刃と、切断幅方向に伸長された刃先を有する回転刃とが、合体分離可能に配置され、前記固定刃と前記回転刃とが合体により剪断角をもって圧接して噛み合うことでシート材を切断するシート材切断装置であって、前記固定刃を前記回転刃に干渉することのない軌道を移動させて前記回転刃に対する所定位置まで近づけ、次いで、前記固定刃を前記回転刃に向かって移動させて前記固定刃の刃先を有する板面側から前記回転刃に対して接触させて、前記固定刃を前記回転刃に合体させることを特徴とする合体分離式シート材切断装置。
  2. 請求項1に記載の合体分離式シート材切断装置は、前記固定刃を有する固定刃保持部材と、前記回転刃を有する回転刃保持部材と、切断幅方向に伸長されて前記固定刃保持部材と前記回転刃保持部材とを回動可能に連結する主軸とを有し、前記固定刃保持部材は、前記主軸に揺動可能に連結された揺動基部と、該揺動基部を介して前記主軸に平行に連結された第一軸と、該第一軸に揺動可能に連結された中間揺動部と、該中間揺動部を介して前記主軸に略平行に連結された第二軸と、該第二軸に揺動可能に連結された固定刃取付部とを有し、前記回転刃保持部材は、前記第一軸を係留可能な第一軸係留部と、前記第二軸を係留可能であって前記第二軸を主軸からの離間方向に案内する案内部を有する第二軸係留部とを有し、前記第二軸を前記主軸を中心として前記第二軸係留部に当接するまで移動させることで、前記固定刃を前記回転刃に干渉することのない軌道を移動させて前記回転刃に対する所定位置まで近づけ、次いで、前記第一軸を前記主軸を中心として前記第一軸係留部に当接するまで移動させることで、第二軸を前記第二軸係留部の案内部において前記主軸からの離間方向に移動させて、前記固定刃を前記回転刃に向かって移動させて前記回転刃に対して接触させて合体させることを特徴とする合体分離式シート材切断装置。
  3. 前記回転刃保持部材は、前記固定刃保持部材との合体時に、前記第一軸または前記第二軸を拘束することで前記固定刃と前記回転刃との位置関係を決定付ける可動部材拘束部を有することを特徴とする請求項2に記載の合体分離式シート材切断装置。
  4. 前記第二軸係留部は、前記固定刃を前記回転刃との圧接位置で係留可能な係留部を有することを特徴とする請求項2または3に記載の合体分離式シート材切断装置。
  5. 前記固定刃保持部材は切断幅方向に伸長された略平面部を有し、該略平面部に有する辺縁が前記固定刃の刃先線をなすことを特徴とする請求項2乃至4のいずれかに記載の合体分離式シート材切断装置。
  6. 請求項2乃至5のいずれかに記載の合体分離式シート材切断装置が搭載されたプリンタであって、該プリンタは印字ヘッドを有する印字ヘッド部材を有し、該印字ヘッド部材は、前記固定刃を有する固定刃保持部材に対して回動可能に連結された前記揺動基部に対して回動可能に配置されていることを特徴とするプリンタ。
  7. 請求項2乃至5のいずれかに記載の合体分離式シート材切断装置が搭載されたプリンタであって、該プリンタはプラテンローラを有するプラテンローラ部材を有し、該プラテンローラ部材は、前記固定刃と前記回転刃の合体時に、前記印字ヘッド部材に対向して位置付けられるように回動可能に配置されていることを特徴とする請求項6に記載のプリンタ。
JP2009192900A 2008-08-28 2009-08-24 合体分離式シート材切断装置およびこれを搭載したプリンタ Active JP4993781B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009192900A JP4993781B2 (ja) 2008-08-28 2009-08-24 合体分離式シート材切断装置およびこれを搭載したプリンタ

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008220279 2008-08-28
JP2008220279 2008-08-28
JP2009192900A JP4993781B2 (ja) 2008-08-28 2009-08-24 合体分離式シート材切断装置およびこれを搭載したプリンタ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010076090A true JP2010076090A (ja) 2010-04-08
JP4993781B2 JP4993781B2 (ja) 2012-08-08

Family

ID=42207122

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009192900A Active JP4993781B2 (ja) 2008-08-28 2009-08-24 合体分離式シート材切断装置およびこれを搭載したプリンタ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4993781B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013169637A (ja) * 2012-02-23 2013-09-02 Fuji Seal International Inc フィルム切断ユニット
JP2019171537A (ja) * 2018-03-29 2019-10-10 株式会社沖データ 媒体切断装置及び画像形成装置
JP2020131373A (ja) * 2019-02-20 2020-08-31 株式会社沖データ 媒体切断装置及び画像形成装置
US11186459B2 (en) 2019-02-26 2021-11-30 Oki Electric Industry Co., Ltd. Medium cutting device and image formation apparatus

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0919891A (ja) * 1995-07-06 1997-01-21 Somar Corp ラミネータ用ロータリーカッター装置
JP2001315724A (ja) * 2000-04-28 2001-11-13 Nippon Seiki Co Ltd カッター装置

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0919891A (ja) * 1995-07-06 1997-01-21 Somar Corp ラミネータ用ロータリーカッター装置
JP2001315724A (ja) * 2000-04-28 2001-11-13 Nippon Seiki Co Ltd カッター装置

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013169637A (ja) * 2012-02-23 2013-09-02 Fuji Seal International Inc フィルム切断ユニット
JP2019171537A (ja) * 2018-03-29 2019-10-10 株式会社沖データ 媒体切断装置及び画像形成装置
JP2020131373A (ja) * 2019-02-20 2020-08-31 株式会社沖データ 媒体切断装置及び画像形成装置
US11169481B2 (en) 2019-02-20 2021-11-09 Oki Electric Industry Co., Ltd. Medium cutting device and image formation apparatus
JP7243274B2 (ja) 2019-02-20 2023-03-22 沖電気工業株式会社 媒体切断装置及び画像形成装置
US11186459B2 (en) 2019-02-26 2021-11-30 Oki Electric Industry Co., Ltd. Medium cutting device and image formation apparatus

Also Published As

Publication number Publication date
JP4993781B2 (ja) 2012-08-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6877738B2 (en) Sheet material feed apparatus and recording apparatus
JP4993781B2 (ja) 合体分離式シート材切断装置およびこれを搭載したプリンタ
US7976001B2 (en) Sheet stack cutter and finisher having the same
US8888388B2 (en) Printer with cutter unit having blade with adhesion-retardant agent
EP1862322A1 (en) Dual-side printing apparatus
EP1199269A1 (en) Sheet feeding device and image forming apparatus including the sheet feeding device
KR102365829B1 (ko) 인자 유닛 및 서멀 프린터
JP5189125B2 (ja) シート搬送装置及び画像形成装置
US9393818B2 (en) Printer apparatus including a fixed blade pushed toward a movable blade
JP2011045969A (ja) 切断装置、記録装置
JP3644637B2 (ja) ロータリカッタ装置及びプリンタ
CN110884259B (zh) 打印机及打印机的裁切装置
US10046576B2 (en) Recording paper cutting device and printing device
JP3981485B2 (ja) シート搬送装置
US9586776B2 (en) Conveyance apparatus and image recording apparatus provided with the same
JP3647832B2 (ja) ロータリカッタ装置及びプリンタ
JP4915835B2 (ja) 糊付機用スリッター
JP2013056384A (ja) スライド式カッタ
EP3072649B1 (en) Cutting system and anvil strip mounting apparatus and method
JP3644639B2 (ja) プリンタ
JP3647833B2 (ja) ロータリカッタ装置
EP4180191A1 (en) Cutter unit and printer
JP4782713B2 (ja) シート部材後処理装置及び画像形成装置
JP5441570B2 (ja) プリンタ
JP5373871B2 (ja) カッター装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100203

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120126

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120203

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120326

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120507

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120507

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150518

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 4993781

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350