JP2010073922A - 圧電素子 - Google Patents

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Yusuke Ichikawa
祐介 市川
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Abstract

【課題】組み付けの制約が多い場所でも圧電素子の組み付けの自由度を高める。
【解決手段】絶縁層17と内部電極18とが交互に積層された積層部10の第1の端面11および第2の端面12に、正極として機能する第1の電極20と負極として機能する第2の電極30とを共に配置する。これにより、積層部10における一つの面で正極および負極の両方の配線取り出しを可能とし、取り付け対象物に対する圧電素子1の組み付けの自由度を向上させることができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、絶縁層と内部電極とが交互に積層されて構成された圧電素子に関する。
従来より、電圧が印加されることで伸縮する積層圧電素子が、例えば特許文献1で提案されている。具体的に、特許文献1では、絶縁層と内部電極とが交互に積層された柱状の積層部分と、2つの側面電極と、積層部分の両端面にそれぞれ設けられた外部接続用電極部材とを備えた積層圧電素子が提案されている。
各側面電極のうち一方は正極とされて積層部分の一側面に設けられると共に正極となる内部電極に接続され、他方は負極とされて積層部分の一側面の反対側の側面に設けられると共に負極となる内部電極に接続されている。そして、各側面電極の一方が積層部分の一方の端面に設けられた外部接続用電極部材に接続され、他方は積層部分の他方の端面に設けられた外部接続用電極部材に接続されている。
また、各外部接続用電極部材のサイズは積層部分の端面よりも大きくなっており、積層部分の端面と同じサイズの絶縁部材で覆われている。これにより、各外部接続用電極部材は積層部分の側面から突出した状態になっており、該突出部で外部との電気的接続が図られる。
特開平5−291640号公報
しかしながら、上記従来の技術では、積層圧電素子において外部との電気的接続が外部接続用電極部材の突出部に限られている。このため、積層圧電素子の組み付けスペースに制約がない場合には問題ないが、組み付けスペース、組み付け方向、組み付け位置などの制約が多い場所では積層圧電素子の組付けの難易度が高くなるという問題があった。
本発明は、上記点に鑑み、組み付けの制約が多い場所でも組み付けの自由度を高める構造を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、絶縁層(17)と内部電極(18)とが交互に積層され、該積層されたものの両端部に絶縁層(17)がそれぞれ配置されて一体化されており、両端部に配置された絶縁層(17)の積層された方向に露出する第1の端面(11)と第1の端面(11)に隣接した側面(13〜16、19)とを有する積層部(10)と、側面(13〜16、19)に露出する内部電極(18)のうち正極となる内部電極(18)に接するように側面(13〜16、19)に設けられた第1の側面電極部(21)と、第1の端面(11)に設けられた第1の端面電極部(22)とが一体化された第1の電極(20)と、側面(13〜16、19)に露出する内部電極(18)のうち負極となる内部電極(18)に接するように側面(13〜16、19)に第1の側面電極部(21)と離間して設けられた第2の側面電極部(31)と、第1の端面(11)に第1の端面電極部(22)と離間して設けられた第2の端面電極部(32)とが一体化された第2の電極(30)とを備えていることを特徴とする。
これにより、正極として機能する第1の電極(20)と負極として機能する第2の電極(30)とを共に第1の端面(11)に配置することができる。したがって、積層部(10)の一つの面からの正極および負極の配線取り出しの自由度を広げることができ、取り付け対象物に対する圧電素子の組み付け性を向上させることができる。
請求項2に記載の発明では、積層部(10)は四角柱をなしており、側面として第1の側面(13)と、この第1の側面(13)に対向する第2の側面(14)と、第1の側面(13)および第2の側面(14)に隣接する第3の側面(15)と、この第3の側面(15)に対向する第4の側面(16)とを有し、第1の電極(20)の一つが第1の側面(13)および第1の端面(11)に渡って設けられ、第1の電極(20)の一つが第2の側面(14)および第1の端面(11)に渡って設けられることで、各第1の電極(20)が互いに対向配置されており、第2の電極(30)の一つが第3の側面(15)および第1の端面(11)に渡って設けられ、第2の電極(30)の一つが第4の側面(16)および第1の端面(11)に渡って設けられることで、各第2の電極(30)が互いに対向配置されていることを特徴とする。
これによると、正極となる2つの第1の電極(20)が互いに対向して配置され、負極となる2つの第2の電極(30)も互いに対向して配置された構造となる。これにより、正極と負極とを対向させて配置する場合よりも、第1の端面(11)において各第1の電極(20)の各第1の端面電極部(22)を互いに近づけて配置することができる。
また、第1の電極(20)同士が対向配置され、第2の電極(30)同士が対向配置されている。このため、積層部(10)において該積層された方向を中心に積層部(10)を90度回転させることで、第1の端面(11)において正極と負極との位置を逆転させることができる。また、同様にして積層部(10)を180度回転させると、第1の端面(11)において正極および負極の位置が変化しないようにすることもできる。したがって、圧電素子の回転の自由度を向上させることができ、ひいては取り付け性を向上させることができる。
請求項3に記載の発明では、積層部(10)は四角柱をなしており、側面として第1の側面(13)と、この第1の側面(13)に対向する第2の側面(14)と、第1の側面(13)および第2の側面(14)に隣接する第3の側面(15)と、この第3の側面(15)に対向する第4の側面(16)とを有し、第1の電極(20)は、第1の側面(13)および第3の側面(15)に渡って一体的に設けられた第1の側面電極部(21)と、この第1の側面電極部(21)に一体化された第1の端面電極部(22)とを備えて構成され、第2の電極(30)は、第2の側面(14)および第4の側面(16)に渡って一体的に設けられた第2の側面電極部(31)と、この第2の側面電極部(31)に一体化された第2の端面電極部(32)とを備えて構成されていることを特徴とする。
これによると、第1の側面電極部(21)や第2の側面電極部(31)が2つの側面に渡ってそれぞれ設けられている。このため、第1の電極(20)や第2の電極(30)に対する配線取り出しの自由度を向上させることができる。
請求項4に記載の発明では、積層部(10)は四角柱をなしており、側面として第1の側面(13)を有し、第1の電極(20)は、第1の側面(13)および第1の端面(11)に渡って設けられており、第2の電極(30)は、第1の電極(20)に離間して、第1の側面(13)および第1の端面(11)に渡って設けられていることを特徴とする。
これにより、一つの側面に正極および負極の両方を配置することができるので、圧電素子における配線取り出しの自由度を向上させることができる。
請求項5に記載の発明では、積層部(10)は円柱をなしていることを特徴とする。このように、積層部(10)を円柱とすることで、該積層された方向を中心とした回転の自由度を向上させることができる。
請求項6に記載の発明では、第1の端面(11)と側面(13〜16、19)とで構成される角部は、R面取りもしくはC面取りされた形状であることを特徴とする。
これにより、第1の端面(11)と側面(13〜16、19)とで構成される角部が直角の形状になっている場合よりも、該角部に確実に第1の電極(20)および第2の電極(30)を形成することができる。
請求項7に記載の発明では、積層部(10)は、第1の端面(11)とは反対側に第2の端面(12)を有し、第1の電極(20)の第1の端面電極部(22)は第2の端面(12)にも設けられており、第1の端面(11)および第2の端面(12)に設けられた第1の端面電極部(22)と側面(13〜16、19)に設けられた第1の側面電極部(21)とが一体化されて第1の電極(20)が構成され、第2の電極(30)の第2の端面電極部(32)は第2の端面(12)にも設けられており、第1の端面(11)および第2の端面(12)に設けられた第2の端面電極部(32)と側面(13〜16、19)に設けられた第2の側面電極部(31)とが一体化されて第2の電極(30)が構成されていることを特徴とする。
これにより、第1の端面(11)だけでなく、第2の端面(12)においても正極および負極の両方の配線取り出しを行うことができる。また、積層部(10)の両端面および側面(13〜16、19)それぞれで外部との電気的接続が可能となり、さらに積層部(10)の該積層された方向を中心として任意に回転させた状態での取り付け対象物への取り付けが可能となる。したがって、圧電素子の汎用性および組み付けの自由度を向上させることができる。
請求項8に記載の発明では、第2の端面(12)と側面(13〜16、19)とで構成される角部は、R面取りもしくはC面取りされた形状であることを特徴とする。
これにより、第2の端面(12)と側面(13〜16、19)とで構成される角部が直角の形状になっている場合よりも、該角部に確実に第1の電極(20)および第2の電極(30)を形成することができる。
請求項9に記載の発明では、絶縁層(17)と内部電極(18)とが交互に積層され、該積層されたものの両端部に絶縁層(17)がそれぞれ配置されて一体化されており、両端部に配置された絶縁層(17)の積層された方向に露出する第1の端面(11)と、第1の端面(11)とは反対側の第2の端面(12)と、第1の端面(11)および第2の端面(12)に隣接した少なくとも1つの側面(13〜16、19)とを有する積層部(10)と、側面(13〜16、19)の1つに露出する内部電極(18)のうち正極となる内部電極(18)に接するように側面(13〜16、19)の1つに設けられた第1の側面電極部(21)と、第1の端面(11)全体に設けられた第1の端面電極部(22)とが一体化された第1の電極(20)と、側面(13〜16、19)の1つに露出する内部電極(18)のうち負極となる内部電極(18)に接するように第1の側面電極部(21)が設けられた側面(13〜16、19)と同じ面に第1の側面電極部(21)と離間して設けられた第2の側面電極部(31)と、第2の端面(12)全体に設けられた第2の端面電極部(32)とが一体化された第2の電極(30)とを備えていることを特徴とする。
これにより、正極として機能する第1の電極(20)と負極として機能する第2の電極(30)とを共に第1の側面(13)に配置することができる。したがって、積層部(10)の一つの面からの正極および負極の配線取り出しの自由度を広げることができ、取り付け対象物に対する圧電素子の組み付け性を向上させることができる。
請求項10に記載の発明では、積層部(10)は四角柱をなしており、側面として第1の側面(13)を有し、第1の電極(20)の第1の側面電極部(21)は、第1の側面(13)に設けられており、第2の電極(30)の第2の側面電極部(31)は、第1の側面電極部(21)に離間して、第1の側面(13)に設けられていることを特徴とする。
これにより、一つの側面から正極および負極の両方を取り出すことができ、取り付け対象物に対する圧電素子の組み付けの自由度を向上させることができる。
請求項11に記載の発明では、積層部(10)は円柱をなしていることを特徴とする。これによると、円柱の側面で正極および負極の両方の配線取り出しが可能となる。また、円柱であることから回転の自由度がある状態で配線取り出しができるため、圧電素子の組み付けの自由度を高めることができる。
請求項12に記載の発明では、第1の端面(11)と側面(13〜16、19)とで構成される角部と第2の端面(12)と側面(13〜16、19)とで構成される角部とは、R面取りもしくはC面取りされた形状であることを特徴とする。これにより、請求項6と同様の効果が得られる。
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、図中、同一符号を付してある。
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態について図を参照して説明する。図1は、本実施形態に係る圧電素子の斜視図である。また、図2は図1のA−A断面図である。
図1に示されるように、圧電素子1は、積層部10と、第1の電極20と、第2の電極30とを備えている。
積層部10は、四角柱をなしており、第1の端面11とこの第1の端面11とは反対側の第2の端面12とを有している。さらに、積層部10は、第1の端面11および第2の端面12に隣接した側面を有している。積層部10は四角柱であるので、側面は、第1の側面13と、この第1の側面13に対向する第2の側面14と、第1の側面13および第2の側面14に隣接する第3の側面15と、この第3の側面15に対向する第4の側面16とで構成される。
このような積層部10は、図2に示されるように、複数の絶縁層17と内部電極18とが交互に積層され、該積層されたものの両端部に絶縁層17がそれぞれ配置されて一体化されたものである。したがって、第1の端面11は、積層部10において絶縁層17と内部電極18とが積層された方向に露出した面となる。
図2では、絶縁層17と内部電極18とが積層されている様子が模式的に描かれているが、実際には多数の絶縁層17および内部電極18が積層されている。これにより、積層部10の全体のサイズは例えば2mm×2mm×2mmとなっている。
絶縁層17としては、例えばPZTなどの圧電体が採用される。該圧電体は、電圧が印加されることで伸縮する材質のものである。また、内部電極18は銀などの導体で形成されたものであり、厚さは数μm程度である。絶縁層17と内部電極18とは圧着の方法により一体化されている。絶縁層17と絶縁層17とが接触した部分も圧着の方法により一体化されている。
図3(a)は負極の内部電極18の平面図、図3(b)は正極の内部電極18の平面図、図3(c)は正極および負極の内部電極18を重ねた平面図を示している。図3(a)および図3(b)に示されるように、内部電極18のサイズは、正極および負極の両方に共通して一方向における長さが絶縁層17の一辺と同じになっており、一方向に垂直な方向の長さが絶縁層17の一辺よりも小さくなっている。
また、図3(a)に示された負極となる内部電極18の長手方向の向きが、図3(b)に示された正極となる内部電極18の長手方向の向きに対して90度回転させられている。これにより、正極となる内部電極18は、第1の側面13および第2の側面14に露出し、負極となる内部電極18は第3の側面15および第4の側面16に露出する。
そして、上述のように、正極の内部電極18と負極の内部電極18とが絶縁層17を挟んだ状態になっている。したがって、図3(c)に示されるように、正極および負極の各内部電極18が重なった箇所で各内部電極18が交互に挟まれた絶縁層17に電圧が印加されると、該絶縁層17が電圧に応じて伸縮する。
第1の電極20および第2の電極30は、上記の構造を有する積層部10の各端面11、12および各側面13〜16に渡ってそれぞれ設けられている。
本実施形態では、第1の側面13および第2の側面14にそれぞれ設けられた電極を第1の電極20としている。すなわち、第1の電極20の一つが第1の端面11、第1の側面13、および第2の端面12に渡って設けられ、第1の電極20の一つが第1の端面11、第2の側面14、および第2の端面12に渡って設けられている。これにより、2つの第1の電極20は対向して配置される。
このような第1の電極20は、第1の側面13に露出する正極となる内部電極18に接するように第1の側面13に設けられた第1の側面電極部21と、第1の端面11および第2の端面12に設けられた第1の端面電極部22とが一体化されて構成されている。第2の側面14に設けられた第1の電極20についても同様に、第2の側面14に設けられた第1の側面電極部21と第1の端面11および第2の端面12に設けられた第1の端面電極部22とが一体化されて構成されている。
一方、第3の側面15および第4の側面16にそれぞれ設けられた電極を第2の電極30としている。すなわち、第2の電極30の一つが第1の端面11、第3の側面15、および第2の端面12に渡って設けられ、第2の電極30の一つが第1の端面11、第4の側面16、および第2の端面12に渡って設けられている。これにより、2つの第2の電極30は対向して配置される。
第2の電極30は、第1の電極20と同様に、第3の側面15に露出する負極となる内部電極18に接するように第3の側面15に設けられた第2の側面電極部31と、第1の端面11および第2の端面12に第1の端面電極部22と離間して設けられた第2の端面電極部32とが一体化されて構成されている。第2の側面電極部31は、第1の側面13および第2の側面14とは異なる第3の側面15および第4の側面16に設けられており、もちろん第1の側面電極部21とは離間している。
第4の側面16に設けられた第2の電極30の構成についても同様に、第4の側面16に設けられた第2の側面電極部31と第1の端面11および第2の端面12に第1の端面電極部22と離間して設けられた第2の端面電極部32とで構成されている。
本実施形態では、第1の側面電極部21および第2の側面電極部31の幅は、例えば1mmである。また、第1の端面11および第2の端面12における第1の端面電極部22および第2の端面電極部32の各長さは、互いが接触しない長さになっている。
第1の電極20および第2の電極30は、例えばめっきの方法により形成される。また、第1の電極20および第2の電極30の材質として例えば銀が採用され、厚さは例えば数百μm程度である。以上が、本実施形態に係る圧電素子1の全体構成である。
次に、図1〜図3に示される圧電素子1の製造方法について説明する。まず、一枚の絶縁層17の上に内部電極18を形成したシートを複数用意する。このシートを、内部電極18が正極と負極とが繰り返されるように積層する。そして、積層したものを圧着して一体化させる。この後、該一体化したものを一定のサイズに切断し、個々に分割したものを焼成することにより積層部10を得る。
続いて、積層部10の第1の端面11、第2の端面12、および各側面13〜16のうち第1の電極20および第2の電極30の形成予定場所が開口するようにフォトリソグラフィーの方法によってマスクを形成する。
そして、マスクが形成された積層部10をめっき液に浸すことにより、積層部10に第1の電極20および第2の電極30を形成する。この後、積層部10からマスクを除去することにより、本実施形態に係る圧電素子1が完成する。
上記のようにして製造された圧電素子1は、例えば、超音波送受信用の素子として用いられる。図4(a)は、圧電素子1を基板に実装した平面図である。図4(b)は、図4(a)のB−B断面図である。
図4(a)に示されるように、例えば4つの圧電素子1が基板40に実装される。また、基板40には、電気回路や電子部品が設けられている。このため、圧電素子1を配置するスペースは限られており、各圧電素子1は例えば基板40の角部に配置される。
このような場合、基板40の端に配置された圧電素子1については、リード線を用いた電気的接続は困難である。しかし、上述のように、圧電素子1の第1の端面11に正極となる第1の電極20と負極となる第2の電極30とが設けられている。このため、図4(b)に示されるように、基板40の内側に位置する第1の端面電極部22および第2の端面電極部32を基板40内に設けられた積層配線41に接続させることができる。
また、圧電素子1と圧電素子1との間のスペースを確保できない場合にも、リード線を用いた電気的接続は困難になる。しかし、圧電素子1の第1の端面11で正極および負極の配線取り出しが可能となるため、基板40内の積層配線41に電気的接続を行うことができる。
さらに、積層部10において、第1の電極20同士が対向して設けられ、第2の電極30同士が対向して設けられていることから、圧電素子1において基板40の面に垂直な軸を中心に圧電素子1を回転させると、正極と負極との位置が逆転する。このため、配線取り出しの設計に応じて圧電素子1を基板40に実装することが可能となり、圧電素子1の基板40に対する組み付けの自由度が高いと言える。
もちろん、基板40における圧電素子1の組み付け自由度が元々高い場合には、リード線などによる電気的接続も可能である。同様に、第1の側面電極部21や第2の側面電極部31と基板40の配線との電気的接続も可能である。
以上説明したように、本実施形態では、積層部10の第1の端面11および第2の端面12に、正極として機能する第1の電極20と負極として機能する第2の電極30とを共に配置していることが特徴となっている。これにより、積層部10における一つの面からの正極および負極の両方の配線取り出しを行うことができる。したがって、基板40のような取り付け対象物に対する圧電素子1の組み付けの自由度を向上させることができる。
また、積層部10において、正極となる2つの第1の電極20同士を対向させて配置し、負極となる2つの第2の電極30同士も対向させて配置している。このため、正極となる電極と負極となる電極とを対向させて配置する場合よりも、第1の端面11において各第1の端面電極部22を互いに近づけて配置することができる。第2の端面電極部32も同様である。これにより、第1の端面11における正極や負極の取り出し位置の自由度を向上させることができる。
さらに、本実施形態では、第1の端面11だけでなく、第2の端面12にも渡って第1の電極20や第2の電極30を積層部10に設けている。このため、第1の端面11または第2の端面12のどちらでも正極および負極の両方の配線取り出しを行うことができる。もちろん、第1の側面電極部21や第2の側面電極部31に対する電気的接続も可能である。そして、積層部10において該積層された方向を中心に積層部10を90度回転させて正極と負極との位置を逆転させたり、180度回転させて正極および負極の位置が変化しないようにすることもできる。このように、配線取り出しの自由度や回転の自由度を向上させた汎用性の高い圧電素子1を提供できる。
(第2実施形態)
本実施形態では、第1実施形態と異なる部分についてのみ説明する。図5は、本実施形態に係る圧電素子1の斜視図である。この図に示されるように、第1の電極20の第1の側面電極部21は、第1の側面13および第3の側面15に渡って一体的に設けられている。また、第1の端面電極部22は、積層部10の第1の端面11および第2の端面12に設けられている。そして、第1の側面電極部21と第1の端面電極部22とが一体化されたものが第1の電極20として構成されている。
一方、図5に示されるように、第2の電極30の第2の側面電極部31は、第2の側面14および第4の側面16に渡って一体的に設けられている。また、第2の端面電極部32は、積層部10の第1の端面11および第2の端面12に第1の端面電極部22に離間して設けられている。そして、第2の側面電極部31と第2の端面電極部32とが一体化されたものが第2の電極30として構成されている。
このように、積層部10において第1の電極20が一方の角部に配置され、第2の電極30が他方の角部に配置されるため、内部電極18は図6に示されるように配置される。図6は図3に対応する図であり、絶縁層17と内部電極18とが積層されている方向に内部電極18を見た平面図である。
図6(a)に示されるように、内部電極18のうち負極となるものは、積層部10の第2の側面14および第4の側面16側に位置している。一方、図6(b)に示されるように、内部電極18のうち正極となるものは、積層部10の第1の側面13および第3の側面15側に位置している。絶縁層17を介してこのような配置の内部電極18が積層されると、図6(c)に示されるように内部電極18が積層部10の角部に偏ってそれぞれ配置される。
また、図5に示されるように、第1の端面電極部22および第2の端面電極部32は共にL字型をなしている。これにより、第1の端面11や第2の端面12において、正極および負極の取り出しの範囲が第1実施形態の場合よりも広くなるため、配線の自由度が向上する。
さらに、第1の電極20の第1の側面電極部21や第2の電極30の第2の側面電極部31が2つの側面に渡って設けられているため、配線取り出しの自由度が高くなっている。したがって、取り付け対象物に対する圧電素子1の組み付け性が向上していると言える。
このような構造を有する圧電素子1は、第1実施形態と同様に積層部10を形成し、めっきの方法により第1の電極20および第2の電極30を形成すれば得られる。以上説明したように、第1の側面電極部21や第2の側面電極部31を2つの側面に渡ってそれぞれ設けることも可能である。
(第3実施形態)
本実施形態では、第1、第2実施形態と異なる部分についてのみ説明する。図7は、本実施形態に係る圧電素子1の斜視図である。この図に示されるように、第1の電極20は、第1の端面11、第1の側面13、および第2の端面12に渡って設けられている。また、第2の電極30は、第1の電極20に離間して、第1の端面11、第1の側面13、および第2の端面12に渡って設けられている。
第2〜第4の側面14〜16についても同様に、一つの側面に第1の電極20および第2の電極30が一組とされて設けられている。
このように、一つの側面に正極および負極の両方の取り出しを可能とするため、内部電極18は図8に示される平面レイアウトをなしている。図8は図3に対応する図である。
具体的には、図8(a)および図8(b)に示されるように、各側面13〜16それぞれに内部電極18の一部がそれぞれ露出すると共に、図8(c)に示されるように各側面13〜16から露出する内部電極18の正極と負極とが重ならないようになっている。これにより、絶縁層17と内部電極18とが積層される方向において、積層部10の一つの側面で正極と負極とを両方取り出すことが可能となる。
このような圧電素子1の構造では、一つの端面で正極および負極の両方の配線取り出しが可能であると共に、一つの側面で正極および負極の両方の配線取り出しも可能である。また、側面すべてに正極および負極の両方が設けられているため、どの面でも電気的接続ができる。さらに、圧電素子1を回転させても、一つの面で正極および負極の両方を取り出すことができる。したがって、配線取り出しの自由度を向上させた汎用性の高い圧電素子1を提供できる。
(第4実施形態)
本実施形態では、第1〜第3実施形態と異なる部分についてのみ説明する。図9は、本実施形態に係る圧電素子1の斜視図である。この図に示されるように、第1の電極20は、第1の端面電極部22と第1の側面電極部21とを有している。このうち、第1の端面電極部22は第1の端面11全体に設けられている。また、第1の側面電極部21は、第1〜第4の側面13〜16に露出する正極となる内部電極18に接するように各側面13〜16に設けられている。そして、第1の端面電極部22と各第1の側面電極部21とが一体化されて第1の電極20が構成されている。
一方、第2の電極30は、第2の端面電極部32と第2の側面電極部31とを有している。このうち、第2の端面電極部32は、第2の端面12全体に設けられている。また、第2の側面電極部31は、第1〜第4の側面13〜16に露出する負極となる内部電極18に接するように各側面13〜16に第1の側面電極部21と離間して設けられている。そして、第2の側面電極部31と第2の端面電極部32とが一体化されて第2の電極30が構成されている。
すなわち、各側面13〜16のうち1つの面において、第1の側面電極部21と第2の側面電極部31とが互いに離間して設けられている。そして、各側面13〜16で第1の側面電極部21と第2の側面電極部31とが互いに離間して設けられている。
このように、第1〜第4の側面13〜16それぞれに正極および負極の両方を取り出すため、内部電極18の平面レイアウトは図8(a)および図8(b)と同じ形状になっている。また、図9に示される圧電素子1は、第1実施形態と同様の方法により製造することができる。
以上のように、積層部10の第1の端面11が正極とされると共に第2の端面12が負極とされる一方、第1〜第4の側面13〜16については一つの側面で正極および負極の両方が設けられている。このため、一つの側面で正極および負極の両方を取り出すことができるし、一つの端面で正極または負極のいずれかを取り出すこともできる。
例えば、図4に示される基板40に本実施形態に係る圧電素子1を設置する場合、各側面13〜16のうち1つの面を基板40の面に接することとなる。これにより、1つの側面から正極および負極を取り出すことが可能となる。また、基板40における圧電素子1の設置において、スペースに余裕がある場合では、圧電素子1の端面と基板40のパッドとをリード線で接続することも可能である。
このように、本実施形態に係る圧電素子1については、積層部10の一つの面からの正極および負極の配線取り出しの選択性が向上するため、取り付け対象物に対する圧電素子1の組み付け性を向上させることができる。
(他の実施形態)
第1〜第3実施形態では、第1の端面電極部22および第2の端面電極部32は、第1の端面11および第2の端面12にそれぞれ設けられていたが、第1の端面11だけに設けられていても良い。
第3、第4実施形態では、すべての側面について第1の電極20および第2の電極30がそれぞれ設けられたものについて説明したが、一つの側面のみに第1の電極20および第2の電極30が設けられたものでも良い。
上記各実施形態では、積層部10が四角柱の場合について説明したが、積層部10が角柱や円柱の場合についても同様に第1の電極20および第2の電極30を設けることができる。したがって、積層部10において積層された方向に垂直な断面が四角形のものに限定されることはなく、図10に示される各断面形状のものを採用しても良い。
具体的には、図10(a)に示された長方形、図10(b)に示されたひし形、図10(c)に示された八角形などの多角形、図10(d)に示された円形などがある。また、図10(e)に一例が示されているように、積層部10の断面の各コーナーがR面取りの形状になっていても良い。
このうち、断面が円形すなわち積層部10が円柱のものについては、図11に示されるように第1の電極20や第2の電極30が形成されることとなる。図11(a)は、例えば図1に示される積層部10を円柱状にしたものを示している。円柱状の積層部10の第5の側面19は一面である。
これによると、第1の電極20は、積層部10の第1の端面11および第2の端面12に設けられた第1の端面電極部22と、積層部10の第5の側面19に設けられた第1の側面電極部21とで構成されている。そして、2つの第1の電極20同士が対向して配置されている。一方、第2の電極30は、積層部10の第1の端面11および第2の端面12に第1の端面電極部22に離間して設けられた第2の端面電極部32と、積層部10の第5の側面19に第1の側面電極部21に離間して設けられた第2の側面電極部31とで構成されている。そして、第2の電極30同士も対向して配置されている。なお、内部電極18の平面レイアウトについては、内部電極18の一部が図3、図6、および図8に示されるように積層部10の第5の側面19に露出する形状になっていれば良い。
このように、積層部10が円柱状の場合でも、第1〜第3実施形態と同様に積層部10に第1の電極20および第2の電極30を設けることができる。この場合、図7に示される場合と同様に第1の電極20および第2の電極30の数を増やしても良いし、図11(b)に示されるように、第1の電極20および第2の電極30の数を減らしても良い。また、図11(b)に示されるように、第1の電極20および第2の電極30の幅を広くして組み付けの自由度を向上させることもできる。
一方、積層部10が円柱の場合であっても、図11(c)に示されるように、積層部10の一方の端面を正極、他方の端面を負極とすることもできる。この場合、第1の電極20は、積層部10の第1の端面11全体に設けられた第1の端面電極部22と、積層部10の第5の側面19に設けられた第1の側面電極部21とが一体化されて構成される。また、第2の電極30は、積層部10の第2の端面12全体に設けられた第2の端面電極部32と、積層部10の第5の側面19に第1の側面電極部21に離間して設けられた第2の側面電極部31とが一体化されて構成される。このように、円柱状の積層部10の第5の側面19に正極および負極の両方を設け、積層部10の端面に正極または負極を設けることもできる。
なお、図11に示された各圧電素子1は、例えば第1実施形態における方法と同じ方法で製造することができる。すなわち、絶縁層17と内部電極18とが交互に積層されたものを円柱状に切り出して焼成し、第1の電極20および第2の電極30をめっきの方法により形成すれば良い。
上記各実施形態で示された角柱状の圧電素子1や円柱状の圧電素子1においては、第1の端面11と各側面13〜16、19とで構成された角部が直角になっている。第2の端面12と各側面13〜16、19とで構成された角部も同様に直角になっている。この角部をC面取りもしくはR面取りされた形状としても良い。この形状を図12に示す。
図12(a)に示されるように、該角部がR面取りされた形状になっている。一方、図12(b)に示されるように、該角部がR面取りされた形状になっていても良い。これに伴い、第1の電極20が例えば第1の側面13からR面取りもしくはC面取りされた角部に沿って第1の端面11に渡って形成される。第1の端面11と他の側面14〜16、19との角部や、第2の端面12と各側面13〜16、19との角部についても同様である。もちろん、積層部10が角柱の場合でも円柱の場合でも良い。また、絶縁層17のみにR面取りやC面取りが施されていても良いし、絶縁層17と内部電極18とが複数積層されたものにR面取りやC面取りが施されていても良い。
このように、角部がR面取りもしくはC面取りされた形状になっていることで、該角部が直角の形状になっている場合よりも、該角部に確実に第1の電極20や第2の電極30を形成することができる。
上記各実施形態では、めっきの方法によって第1の電極20および第2の電極30を形成することについて説明したが、他の方法を採用しても良い。例えば、銀ペースト等の導電性材質のものを積層部10に塗布する、印刷する、蒸着する、成型することにより、第1の電極20や第2の電極30を形成しても良い。また、第1の側面電極部21および第2の側面電極部31の形成と第1の端面電極部22および第2の端面電極部32の形成とを別工程で行っても良い。
上記の第1の電極20や第2の電極30の形成方法のうち、成型の方法について説明する。第1実施形態で説明したように、一枚の絶縁層17の上に内部電極18を形成したシートを繰り返し積層して圧着したものを用意する。そして、図13(a)に示されるように、第1の電極20および第2の電極30が形成される箇所にパンチなどにより穴50を開ける。積層部10の両端面に第1の電極20および第2の電極30を設ける場合には穴50を貫通させれば良いし、一方の端面のみに第1の電極20および第2の電極30を設ける場合には穴50を貫通させなければ良い。ここでは、穴50を貫通させる。
この後、該穴50の内部に導電性材料を埋め込み、図13(a)に示される点線に沿ってシートを切断すれば、図13(b)に示される圧電素子1が得られる。この場合、第1の電極20および第2の電極30は円柱が長軸方向に二分割された形状となる。そして、第1の電極20に関しては、積層部10の第1の端面11および第2の端面12に露出する部位が第1の端面電極部22となり、第1の側面13に露出する部位が第1の側面電極部21となる。第2の電極30についても同様である。このような製造方法は、図5、図7等に示されるタイプの圧電素子1の製造にも採用できる。シートの切り出しにより、円柱状の圧電素子1を形成することも可能である。また、穴50の形状やシートの切り方によっては、第1の電極20や第2の電極30を積層部10の角部に位置させることも可能である。
上記の圧電素子1において、積層部10のうち第1の電極20や第2の電極30が形成されていない部位は露出しているが、該露出部に樹脂などをコーティングすることにより積層部10を絶縁保護する構成としても良い。
本発明の第1実施形態に係る圧電素子の斜視図である。 図1のA−A断面図である。 絶縁層と内部電極とが積層されている方向に内部電極を見た平面図である。 (a)は圧電素子を基板に実装した平面図であり、(b)は(a)のB−B断面図である。 本発明の第2実施形態に係る圧電素子の斜視図である。 第2実施形態において、絶縁層と内部電極とが積層されている方向に内部電極を見た平面図である。 本発明の第3実施形態に係る圧電素子の斜視図である。 第3実施形態において、絶縁層と内部電極とが積層されている方向に内部電極を見た平面図である。 本発明の第4実施形態に係る圧電素子の斜視図である。 他の実施形態に係る積層部の一部断面図である。 他の実施形態に係る積層部が円柱状の場合の圧電素子の一例を示した斜視図である。 他の実施形態に係る圧電素子の一部断面図である。 他の実施形態に係る圧電素子の製造工程と完成品とを示した図である。
符号の説明
10 積層部
11 第1の端面
12 第2の端面
13 第1の側面
14 第2の側面
15 第3の側面
16 第4の側面
17 絶縁層
18 内部電極
19 第5の側面
20 第1の電極
21 第1の側面電極部
22 第1の端面電極部
30 第2の電極
31 第2の側面電極部
32 第2の端面電極部

Claims (12)

  1. 絶縁層(17)と内部電極(18)とが交互に積層され、該積層されたものの両端部に前記絶縁層(17)がそれぞれ配置されて一体化されており、前記両端部に配置された前記絶縁層(17)の前記積層された方向に露出する第1の端面(11)と前記第1の端面(11)に隣接した側面(13〜16、19)とを有する積層部(10)と、
    前記側面(13〜16、19)に露出する前記内部電極(18)のうち正極となる内部電極(18)に接するように前記側面(13〜16、19)に設けられた第1の側面電極部(21)と、前記第1の端面(11)に設けられた第1の端面電極部(22)とが一体化された第1の電極(20)と、
    前記側面(13〜16、19)に露出する前記内部電極(18)のうち負極となる内部電極(18)に接するように前記側面(13〜16、19)に前記第1の側面電極部(21)と離間して設けられた第2の側面電極部(31)と、前記第1の端面(11)に前記第1の端面電極部(22)と離間して設けられた第2の端面電極部(32)とが一体化された第2の電極(30)とを備えていることを特徴とする圧電素子。
  2. 前記積層部(10)は四角柱をなしており、前記側面として第1の側面(13)と、この第1の側面(13)に対向する第2の側面(14)と、前記第1の側面(13)および前記第2の側面(14)に隣接する第3の側面(15)と、この第3の側面(15)に対向する第4の側面(16)とを有し、
    前記第1の電極(20)の一つが前記第1の側面(13)および前記第1の端面(11)に渡って設けられ、前記第1の電極(20)の一つが前記第2の側面(14)および前記第1の端面(11)に渡って設けられることで、前記各第1の電極(20)が互いに対向配置されており、
    前記第2の電極(30)の一つが前記第3の側面(15)および前記第1の端面(11)に渡って設けられ、前記第2の電極(30)の一つが前記第4の側面(16)および前記第1の端面(11)に渡って設けられることで、前記各第2の電極(30)が互いに対向配置されていることを特徴とする請求項1に記載の圧電素子。
  3. 前記積層部(10)は四角柱をなしており、前記側面として第1の側面(13)と、この第1の側面(13)に対向する第2の側面(14)と、前記第1の側面(13)および前記第2の側面(14)に隣接する第3の側面(15)と、この第3の側面(15)に対向する第4の側面(16)とを有し、
    前記第1の電極(20)は、前記第1の側面(13)および前記第3の側面(15)に渡って一体的に設けられた第1の側面電極部(21)と、この第1の側面電極部(21)に一体化された第1の端面電極部(22)とを備えて構成され、
    前記第2の電極(30)は、前記第2の側面(14)および前記第4の側面(16)に渡って一体的に設けられた第2の側面電極部(31)と、この第2の側面電極部(31)に一体化された第2の端面電極部(32)とを備えて構成されていることを特徴とする請求項1に記載の圧電素子。
  4. 前記積層部(10)は四角柱をなしており、前記側面として第1の側面(13)を有し、
    前記第1の電極(20)は、前記第1の側面(13)および前記第1の端面(11)に渡って設けられており、
    前記第2の電極(30)は、前記第1の電極(20)に離間して、前記第1の側面(13)および前記第1の端面(11)に渡って設けられていることを特徴とする請求項1に記載の圧電素子。
  5. 前記積層部(10)は円柱をなしていることを特徴とする請求項1に記載の圧電素子。
  6. 前記第1の端面(11)と前記側面(13〜16、19)とで構成される角部は、R面取りもしくはC面取りされた形状であることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1つに記載の圧電素子。
  7. 前記積層部(10)は、前記第1の端面(11)とは反対側に第2の端面(12)を有し、
    前記第1の電極(20)の第1の端面電極部(22)は前記第2の端面(12)にも設けられており、前記第1の端面(11)および前記第2の端面(12)に設けられた前記第1の端面電極部(22)と前記側面(13〜16、19)に設けられた第1の側面電極部(21)とが一体化されて前記第1の電極(20)が構成され、
    前記第2の電極(30)の第2の端面電極部(32)は前記第2の端面(12)にも設けられており、前記第1の端面(11)および前記第2の端面(12)に設けられた前記第2の端面電極部(32)と前記側面(13〜16、19)に設けられた第2の側面電極部(31)とが一体化されて前記第2の電極(30)が構成されていることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1つに記載の圧電素子。
  8. 前記第2の端面(12)と前記側面(13〜16、19)とで構成される角部は、R面取りもしくはC面取りされた形状であることを特徴とする請求項7に記載の圧電素子。
  9. 絶縁層(17)と内部電極(18)とが交互に積層され、該積層されたものの両端部に前記絶縁層(17)がそれぞれ配置されて一体化されており、前記両端部に配置された前記絶縁層(17)の前記積層された方向に露出する第1の端面(11)と、前記第1の端面(11)とは反対側の第2の端面(12)と、前記第1の端面(11)および前記第2の端面(12)に隣接した少なくとも1つの側面(13〜16、19)とを有する積層部(10)と、
    前記側面(13〜16、19)の1つに露出する前記内部電極(18)のうち正極となる内部電極(18)に接するように前記側面(13〜16、19)の1つに設けられた第1の側面電極部(21)と、前記第1の端面(11)全体に設けられた第1の端面電極部(22)とが一体化された第1の電極(20)と、
    前記側面(13〜16、19)の1つに露出する前記内部電極(18)のうち負極となる内部電極(18)に接するように前記第1の側面電極部(21)が設けられた側面(13〜16、19)と同じ面に前記第1の側面電極部(21)と離間して設けられた第2の側面電極部(31)と、前記第2の端面(12)全体に設けられた第2の端面電極部(32)とが一体化された第2の電極(30)とを備えていることを特徴とする圧電素子。
  10. 前記積層部(10)は四角柱をなしており、前記側面として第1の側面(13)を有し、
    前記第1の電極(20)の前記第1の側面電極部(21)は、前記第1の側面(13)に設けられており、
    前記第2の電極(30)の前記第2の側面電極部(31)は、前記第1の側面電極部(21)に離間して、前記第1の側面(13)に設けられていることを特徴とする請求項9に記載の圧電素子。
  11. 前記積層部(10)は円柱をなしていることを特徴とする請求項9に記載の圧電素子。
  12. 前記第1の端面(11)と前記側面(13〜16、19)とで構成される角部と前記第2の端面(12)と前記側面(13〜16、19)とで構成される角部とは、R面取りもしくはC面取りされた形状であることを特徴とする請求項9ないし11のいずれか1つに記載の圧電素子。
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