JP2010073731A - リード線付き電子部品 - Google Patents

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Kazuo Miyake
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    • H01G4/232Terminals electrically connecting two or more layers of a stacked or rolled capacitor

Abstract

【課題】簡素な構造でかつ低コストでもって容易に接合強度を向上させることができ、電気的接続性が良好で高い信頼性を有するようにした。
【解決手段】第1及び第2のリード線9a、9bは、金属線12a、12bが絶縁部材13a、13bで被覆された被覆部14a、14bと、平坦状に形成された第1及び第2の金属線露出部15a、15bとを有している。第1のリード線9aと第2のリード線9bとは平行状であり、第2のリード線9bは、第1のリード線9aよりも短い。第1の金属線露出部15aは、端子電極3aの側面折り返し部5aにはんだ接合され、第2の金属線露出部15bは、端子電極3bの側面折り返し部5bにはんだ接合されている。第1及び第2の金属線露出部15a、15bは同一平面上に位置し、側面折り返し部5a、5bのみならず、端面部4a、4bや間隙tにもはんだフィレットが形成されている。
【選択図】図4

Description

本発明はリード線付き電子部品に関し、より詳しくは、サーミスタ等の電子部品が、実装される制御基板から離間した箇所に配されるリード線付き電子部品に関する。
パーソナルコンピュータや電動自転車等では、比較的大きな二次電池を使用したり、複数個の燃料電池を並設して使用する場合がある。このような場合、例えば、二次電池等の測温したい箇所と、温度センサとしてのサーミスタが実装される制御基板とが離間せざるを得ない場合が生じる。このため長尺のリード線を用いたリード線付きサーミスタが使用される。すなわち、リード線付き温度センサを使用することにより、リード線をプリント基板等の制御基板上にはんだ付けして固定する一方で、サーミスタの感温部を温度検知したい部品に近付けて配することが可能となり、測温したい箇所の温度を精度良く検知することが可能となる。
この種の先行技術文献として、例えば、特許文献1には、図14に示すように、板状のサーミスタ本体101の両主面に電極層102a、102bが形成された単板形状のサーミスタ103を有し、先端にガラスフリットを含有した耐熱性導電性ペースト104を塗布したリード線105a、105bで前記サーミスタ103が挟持されると共に、サーミスタ素子101の面上に絶縁性無機物質層106が形成され、かつこれらが接合部を覆うようにガラス管107に挿入され、電極焼付けと同時にガラス封止したサーミスタ素子が提案されている。
また、特許文献2には、図15に示すように、サーミスタ111から引き出された一対のリード線112a、112bの内、一方のリード線112aがU字状に形成され、さらに平行状に配された絶縁被覆リード線113a、113bとサーミスタ111とがはんだ114a、114bを介して接続され、かつサーミスタ111、はんだ114a、114b、及び絶縁被覆リード線113a、113bの先端部分がポリオレフィン樹脂等の熱収縮絶縁体115内に収納されるようにしたサーミスタ温度センサが提案されている。
特許文献2では、はんだ114a、114bが互いに接触しないように、長手方向で一定の離間距離(例えば、5〜10mm程度)を有するように工夫されている。
特開平10−149903号公報 特開平11−108771号公報
ところで、特許文献1のように板状のサーミスタ103を一対のリード線105a、105bで挟持するような構造を採用した場合、過度な熱応力が負荷されると、金属線を被覆している絶縁部材が熱膨張し、さらに、リード線105a、105bとガラス管の熱膨張差により、リード線105a、105bの広がる方向に応力が発生する。すなわち、過度な熱応力が負荷されると、リード線105a、105bは、矢印aに示すような外方に引っ張られる方向に応力が発生する。このため、電極層102a、102bには、矢印bに示すように、サーミスタ本体101から剥離する方向に機械的な応力が発生する。さらに、ガラス管が破損する場合もある。
特に、リード線105aとリード線105bの長さが異なる場合やリード線105aとリード線105bと間に温度差がある場合は、熱膨張量も異なることから、電極層102a、102bには、矢印b方向への応力が発生する。
そしてその結果、電極層102a、102bの一部がサーミスタ本体101から剥離するなどして抵抗値が大きくなり、実際の温度との間で測定誤差が生じるという問題点があった。また、過度な熱応力が加わると上述した矢印a、及びb方向への応力が発生する結果、サーミスタ本体101自体が破損し、信頼性の低下を招くおそれがある。
しかも、サーミスタ103をリード線105a、105bで挟持しているため、幅方向の寸法がサーミスタの厚みによって規制されることになり、このため電極間の距離がより短くなり、短絡するおそれが大きくなることから、一層の小型化は困難であるという問題点もあった。
一方、特許文献2では、サーミスタ111の長手方向と絶縁被覆リード線113bとが平行となるようにサーミスタ111が配されているため、電極の剥離する方向への応力は殆ど生じないと考えられる。
しかしながら、特許文献2は、はんだ114a、114bが互いに接触しないように、長手方向で一定の離間距離を有するように工夫されているものの、構造的にリード線112a、112bがサーミスタ111の長手方向に対し平行に配されていることから、外部からの衝撃等を受けると、はんだ114a、114bが剥離するおそれがある。さらに、リード線112a、112bとサーミスタ111との接続部分に応力が集中し易く、電気的接続が不安定になるおそれがある。このため、特許文献2では、サーミスタ111やリード線112a、112b等を熱収縮絶縁体115で被覆することが必要不可欠になる。すなわち、特許文献2のようなタイプでは、サーミスタ111からリード線112a、112bまでの空間的に大きな領域を、熱収縮絶縁体115で被覆する必要がある。
ところが、熱収縮絶縁体115を構成する絶縁性樹脂は熱伝導率が低いことから、熱収縮絶縁体115でこれらの領域を被覆すると、熱収縮絶縁体115を設けない場合に比べて検知感度が低下する。
本発明はこのような事情に鑑みなされたものであって、簡素な構造でかつ低コストでもって容易に接合強度を向上させることができ、電気的接続性が良好で高い信頼性を有するリード線付き電子部品を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明に係るリード線付き電子部品は、端面部と側面折り返し部とからなる端子電極が部品本体の両端に形成された電子部品と、前記端子電極と電気的に接続された第1及び第2のリード線とを備えたリード線付き電子部品において、前記第1及び第2のリード線は、金属線が絶縁部材で被覆された被覆部と、平坦状乃至略平坦状に形成されて前記端子電極に電気的に接続される第1及び第2の金属線露出部とを有し、前記第1のリード線と前記第2のリード線とが平行状に配されると共に、前記第2のリード線は、前記第1のリード線よりも短く形成され、前記第1の金属線露出部は、一方の端子電極の前記側面折り返し部とはんだを介して接合されると共に、前記第2の金属線露出部は、他方の端子電極の前記側面折り返し部とはんだを介して接合されていることを特徴としている。
また、本発明のリード線付き電子部品は、前記第1の金属線露出部が接続される一方の端子電極の側面折り返し部と前記第2の金属線露出部が接続される他方の端子電極の側面折り返し部とが同一平面上に位置するように、前記第1及び第2のリード線が配されていることを特徴としている。
また、本発明のリード線付き電子部品は、前記第1の金属線露出部が接合される前記一方の端子電極の側面折り返し部の面と前記第2の金属線露出部が接合される前記他方の端子電極の側面折り返し部の面とが垂直状となるように、前記第1及び第2のリード線が配されていることを特徴としている。
また、本発明のリード線付き電子部品は、前記一方の端子電極の側面折り返し部及び端面部にはんだフィレットが形成されていることを特徴としている。
また、本発明のリード線付き電子部品は、前記第2の金属線露出部が、前記被覆部の先端と前記他方の端子電極の端面部との間に間隙を有するように形成され、前記他方の端子電極の側面折り返し部及び端面部並びに前記間隙にはんだフィレットが形成されていることを特徴としている。
さらに、本発明のリード線付き電子部品は、前記電子部品が、前記第1及び第2のリード線に対し傾斜状に配されていることを特徴とするのも好ましい。
また、本発明のリード線付き電子部品は、前記第1及び第2の金属線露出部が、前記被覆部に対しL字状に屈曲されていることを特徴とするのも好ましい。
また、本発明のリード線付き電子部品は、前記第1及び第2の金属線露出部は、表面が粗化されていることを特徴とするのも好ましい。
さらに、本発明のリード線付き電子部品は、前記第1及び第2の金属線露出部が、貫通孔、有底孔、切欠部、突起部、鋸歯部、湾曲部、皿部及びこれらの組み合わせのいずれかを有していることを特徴とするのも好ましい。
また、本発明のリード線付き電子部品は、前記電子部品が、表面実装型サーミスタであることを特徴としている。
また、本発明のリード線付き電子部品は、前記電子部品が、内部電極を有していることを特徴としている。
また、本発明のリード線付き電子部品は、前記電子部品は、表面がガラス層で被覆されていることを特徴としている。
また、本発明のリード線付き電子部品は、前記第1のリード線と第2のリード線とは、長手方向に一体的に接合され、一組の平行リード線を形成していることを特徴としている。
上記リード線付き電子部品によれば、第1及び第2のリード線は、金属線が絶縁部材で被覆された被覆部と、平坦状乃至略平坦状に形成されて前記端子電極に電気的に接続される第1及び第2の金属線露出部とを有し、前記第1のリード線と前記第2のリード線とが平行状に配されると共に、前記第2のリード線は、前記第1のリード線よりも短く形成され、前記第1の金属線露出部は、一方の端子電極の前記側面折り返し部とはんだを介して接合されると共に、前記第2の金属線露出部は、他方の端子電極の前記側面折り返し部とはんだを介して接合されているので、金属線(芯線)と側面折り返し部との接触面積が大きくなる。したがって、第1及び第2のリード線と端子電極との接合強度が向上し、電気的接続性の信頼性を向上させることができる。
また、第1の金属線露出部が接合される一方の端子電極の側面折り返し部と第2の金属線露出部が接合される他方の端子電極の側面折り返し部とが同一平面上、又はこれらの側面折り返し部の面が互いに垂直状となるように、第1及び第2のリード線が配されているので、第1のリード線と第2のリード線とが互いに開く方向に力が作用しても、第1及び第2のリード線と端子電極とが剥離する方向とは異なるため、第1及び第2のリード線が端子電極から剥離(電極剥離)するのを回避することが可能となる。したがって、簡素な構造でかつ低コストでもって第1及び第2のリード線と端子電極との接合を確保することができ、電気的接続性の高信頼性を得ることができる。
また、一方の端子電極の側面折り返し部及び端面部にはんだフィレットが形成されているので、小さなチップ型の電子部品の場合であっても十分な接合強度を得ることができる。すなわち、端子電極では、端面部は側面折り返し部に比べ、部品本体に強く固着される。したがって、側面折り返し部のみならず、端面部にもはんだフィレットを形成することにより、電極剥離を効果的に防止することができる。
また、第2の金属線露出部が、被覆部の先端と他方の端子電極の端面部との間に間隙を有するように形成され、前記他方の端子電極の側面折り返し部及び端面部並びに前記間隙にはんだフィレットが形成されているので、はんだフィレットの形成領域を増加させることができ、これにより、端面部へのはんだフィレットの形成と相俟って、より一層効果的に電極剥離を防止することができる。
このように側面折り返し部のみならず端面部及び上記間隙にもはんだフィレットを形成することにより、電極剥離の発生を効果的に防止することができ、これにより所望の接合強度を確保でき、電気的接続性の良好な高信頼性を有するリード線付き電子部品を低コストで得ることが可能となる。
また、電子部品が、第1及び第2のリード線に対し傾斜状に配されているので、部品本体に形成される側面折り返し部の長さが短くても、十分なはんだフィレットを形成することができる。そして、これにより小さなチップ型の電子部品の場合であっても十分な接合強度が確保でき、電気的接続性に対し高い信頼性を得ることができる。しかも、電子部品を第1及び第2のリード線と平行に配する場合に比べ、コンパクトに収めることが可能となる。
また、第1及び第2の金属線露出部は、前記被覆部に対しL字状に屈曲されているので、該第1及び第2の金属線露出部は端子電極の端面部の幅方向と並行乃至略並行となるように側面折り返し部に取り付けられることとなり、側面折り返し部から端面部に架けて十分なはんだフィレットを形成することが可能となる。そして、これにより小さなチップ型の電子部品の場合であっても、十分な接合強度が確保でき、電気的接続性に対し高い信頼性を得ることができる。
また、第1及び第2の金属線露出部は、表面が粗化されているので、はんだプリコートを行った場合であっても、はんだは第1及び第2の金属線露出部の表面から脱落することなく容易に付着させることができる。したがって、第1及び第2の金属線露出部へのはんだ付着量を十分に確保することができ、所望の接合強度を得ることができる。
また、第1及び第2の金属線露出部が、貫通孔、有底孔、切欠部、突起部、鋸歯部、湾曲部、皿部及びこれらの組み合わせのいずれかを有しているので、はんだプリコートを行った場合であっても、上述と同様、第1及び第2の金属線露出部へのはんだ付着量を十分に確保することができ、所望の接合強度を確保することができる。
また、電子部品が、表面実装型サーミスタであるので、板状のサーミスタに比べて、端子電極間の距離を大きくすることができる。したがって、はんだブリッジやマイグレーションが生じ難く、端子電極間が短絡するのを極力回避することができる。そしてこれにより、サーミスタを絶縁部材で外装しなくとも、十分な安定性を保ち、かつ構造が簡素で高信頼性を有する小型のリード線付き電子部品を実現することができる。
また、電子部品が、内部電極を有しているので、たとえ端子電極と部品本体との間で剥離が生じても、電子部品の特性は内部電極で支配されることから、電子部品の特性に与える影響は、単板型の電子部品に比べて格段に小さい。
さらに、電子部品は、表面がガラス層で被覆されているので、耐湿性がより一層向上し、高い信頼性を得ることができる。
また、第1のリード線と第2のリード線とは、長手方向に一体的に接合され、一組の平行リード線を形成しているので、端子電極と第1及び第2のリード線との間の接合部に、それぞれを引き剥がすような応力が負荷され難くなる。したがって、より信頼性の高いリード線付き電子部品を得ることができ、しかも、長尺リード線を使用する場合の使い勝手も向上する。
次に、本発明の実施の形態を図面に基づき詳説する。
図1は本発明に係るリード線付き電子部品に使用される電子部品としての表面実装型サーミスタの一実施の形態を示す正面図であり、図2はその断面図である。
図1及び図2において、このサーミスタ1は、略直方体形状に形成されたセラミック材料を主成分とするサーミスタ本体2と、該サーミスタ本体2の両端部に焼付処理等によって形成されたAg、Cu、Ni、Sn等の導電性材料からなる端子電極3a、3bとを備えている。
前記端子電極3a、3bは、端面部4a、4b及び側面折り返し部5a、5bを有しており、図2に示すようにサーミスタ本体2の端面6a、6b、及びサーミスタ本体2の四側面を覆うように形成されている。
このような表面実装型のサーミスタ1を使用することにより、特許文献1のような板状のサーミスタ本体の両主面に電極層を形成した単板形状のサーミスタに比べ、端子電極3a、3b間の距離を比較的大きくすることができ、マイグレーションが発生し難く、端子電極同士の短絡を極力防止することができる。
また、このサーミスタ1は、上述したように、端子電極3a、3bが、サーミスタ本体2の端面6a、6bを覆うように形成されているが、この場合、端面部4a、4bは、側面折り返し部5a、5bに比べ、サーミスタ本体2に強く固着される。したがって、側面折り返し部5a、5bのみならず端面部4a、4bにもはんだフィレットを形成することにより、電極剥離をより一層生じ難くすることが可能である。また、たとえ電極剥離が生じても電極剥離に対する抵抗値の与える影響が小さいという利点がある。すなわち、表面実装型のサーミスタ1の場合、抵抗値に寄与する電極部分は、端面部4a、4bよりも、側面折り返し部5a、5bが支配的であり、したがって端子電極3a、3bのサーミスタ本体2からの剥離に対する抵抗値に与える影響は少ない。
また、この種の表面実装型のサーミスタとしては、図3に示すような積層型のサーミスタ1′を使用するのも好ましい。すなわち、このサーミスタ1′は、サーミスタ本体2′の内部に内部電極45a〜45dが積層方向に並列状に埋設されている。そして、内部電極45a、45cが端子電極3a′に電気的に接続され、内部電極45b、45dが端子電極3b′に電気的に接続されている。この積層型のサーミスタ1′では、抵抗値が内部電極45a〜45dで支配されるため、端子電極3a′、3b′とサーミスタ本体2′との間で剥離が生じても、サーミスタ1′の抵抗値に与える影響は板状のサーミスタに比べて格段に少ない。
また、表面実装型のサーミスタ1、1′は、本来、外部環境での使用に耐えうるように設計されているため、高い信頼性と耐環境性を有している。したがってリード線の取付加工による影響がなく、さらに取付後のサーミスタ素子の特性調整や特性選別を簡素化できる等の利点がある。
そしてこのような表面実装型のサーミスタ1、1′としては、外径寸法が、例えば長さ1.0mm、幅0.5mm、厚み0.5mm、或いは長さ0.6mm、幅0.3mm、厚み0.3mmのチップ型サーミスタを使用することができる。
以下の実施の形態では、内部電極45a〜45dを有さないサーミスタ1を電子部品の代表例として説明する。
図4は、リード線付きサーミスタの一実施の形態(第1の実施の形態)を示す一部破断正面図である。
このリード線付きサーミスタは、長尺の第1及び第2のリード線9a、9bが、はんだ10a、10bを介してサーミスタ1に接続され、さらに第1及び第2のリード線9a、9bの先端領域、サーミスタ1、及びはんだ10a、10bが絶縁部材11で外装されている。
第1及び第2のリード線9a、9bは、金属線12a、12bが絶縁部材13a、13bで被覆された被覆部14a、14bと、絶縁部材13a、13bが除去された第1及び第2の金属線露出部15a、15bとを有している。
また、第1のリード線9aと第2のリード線9bとは平行状に配されると共に、第2のリード線9bは、第1のリード線9aよりも短く形成されている。
そして、第1の金属線露出部15aが、一方の端子電極3aの側面折り返し部5aとはんだ10aを介して接合され、第2の金属線露出部15bが、他方の端子電極3bの側面折り返し部5bとはんだ10bを介して接合されている。
また、リード線9a、9bの終端部16a、16bは、絶縁部材13a、13bが除去されてはんだコート処理が施されている。
以下、このリード線付きサーミスタの構造をより具体的に説明する。
図5は、第1のリード線9aの要部断面図である。尚、本実施の形態では、第1のリード線9aを図示して説明するが、第2のリード線9bも略同様である。
第1のリード線9aは、上述したように被覆部14aと第1の金属線露出部15aとを有している。そして、被覆部14aは、金属線12aが絶縁部材13aで被覆され、第1の金属線露出部15aは、絶縁部材13aが金属線12aから除去され、金属線12aが表面露出している。
ここで、金属線12aとしては、はんだ濡れ性の良好な銅を使用するのが望ましいが、はんだ接合できるものであれば特に限定されるものではなく、鉄、ニッケル、又はこれらの合金類、複合材等を使用することができる。また、絶縁部材13aについても、リフローはんだ処理に耐えうる耐熱性を有するものであれば特に限定されるものではなく、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、フッ素樹脂等を使用することができる。
そして、第1の金属線露出部15aは、一方方向(図5(b)、矢印Aで示す。)からの加熱・加圧力によって圧潰されてなり、はんだ10aとの接触面積が大きくなるように幅拡の扁平な平坦状に形成されている。
そして、このように第1の金属線露出部15aを扁平な平坦状とすることにより、ハンダ付けされる側面折り返し部5aとの接触面積が大きくなり、接合時に第1の金属線露出部15aから加熱することにより熱伝導性が良好なものとなり、第1のリード線9aと端子電極3aとの電気的接続の信頼性を向上させることができる。しかも、上述したように熱伝導性が良好であることから、加熱手段の温度設定を低くすることが可能となり、サーミスタ1へのダメージも低減することが可能となる。
図6は、リード線9a、9bのサーミスタ1への取り付け状態を示す図であり、図6(a)は正面図、図6(b)は右側面図である。
すなわち、第1のリード線9aと第2のリード線9bとは平行状に配されると共に、第2のリード線9bは第1のリード線9bよりも短く形成されている。
そして、第1の金属線露出部15aに接続される端子電極3aの側面折り返し部5aと第2の金属線露出部15bに接続される端子電極3bの側面折り返し部5bとが同一平面上に位置するように、第1及び第2のリード線9a、9bが配されている。すなわち、第1の金属線露出部15aが一方の端子電極3aの側面折り返し部5aにはんだ10aを介して添着され、第2の金属線露出部15bが他方の端子電極3bの側面折り返し部5aにはんだ10bを介して添着されている。
そして、端子電極3aの側面折り返し部5a及び端面部4aにはんだフィレット10a′が形成されている。
すなわち、上述したように端面部4a、4bは、側面折り返し部5a、5bに比べ、サーミスタ本体2に強く固着される。したがって、側面折り返し部5aのみならず端面部4aにもはんだフィレットを形成することにより、電極剥離を効果的に防止することが可能となり、これにより接合強度が向上し、電気的接続性の信頼性をより高いものとすることができる。
また、第2の金属線露出部15bは、被覆部14bの先端と端子電極3bの端面部4bとの間に間隙tを有するように形成されており、端子電極3bの側面折り返し部5b及び端面部4b並びに間隙tにはんだフィレット10b′が形成されている。そしてこれにより、はんだフィレット10b′の形成領域を増加させることができ、その結果、端面部4bへのはんだフィレット10b′の形成と相俟って、より一層効果的に電極剥離を防止することができる。そして、これにより接合強度はより一層向上し、電気的接続性の信頼性をより一層高いものとすることができる。
図7は上記リード線付きサーミスタの製造手順を示す製造工程図である。
まず、図7(a)に示すように、所定寸法に切断された長さの異なる第1及び第2のリード線9a、9bを用意する。次いで、図7(b)に示すように、第1及び第2のリード9a、9bの先端部の絶縁部材を除去して金属線12a、12bを表面露出させる。この場合、第2のリード線9bは、サーミスタを取り付けたときに、端面部と被覆部の先端との間に間隙tが確保できるように、第1のリード線9aに比べ絶縁部材の除去代が若干大きくされている。次いで、金属線12a、12bを一方方向(図中、紙面に対し垂直方向)に必要に応じて加熱しながら加圧して幅拡かつ偏平状に加工し、図7(c)に示すように、平坦状の第1及び第2の金属線露出部15a、15bを形成する。
次に、図7(d)に示すように、第1及び第2の金属線露出部15a、15bにはんだ10a、10bをプリコートする。
このはんだのプリコートは、第1及び第2のリード線9a、9bの先端部のみを溶融はんだに浸漬したり、或いは第1及び第2のリード線9a、9bの先端部にはんだペーストを塗布した後、加熱して溶融させ、第1及び第2の金属線露出部15a、15bに濡れ拡がらせることにより形成することができる。
次いで、図7(e)に示すように、プリコートしたはんだ10a、10bを介して端子電極3aの側面折り返し部5aが第1の金属線露出部15aと接し、端子電極3bの側面折り返し部5bが第2の金属線露出部15bと接するように、サーミスタ1を配する。
そしてその後、はんだを加熱して溶融させ、サーミスタ1の端子電極3a、3bと第1及び第2の金属線露出部15a、15bとを側面折り返し部5a、5bで接合させる。尚、この場合、サーミスタ1を第1のリード線9aに押し付けながら加熱することにより、より一層接合性の良好なリード線付きサーミスタを得ることが可能となる。
次いで、図7(f)に示すように、第1及び第2のリード線9a、9b、はんだ10a、10b、及びサーミスタ1が被覆されるように絶縁部材11を塗布し、所定温度(例えば、150℃)で所定時間(例えば、1時間)硬化処理を行う。その後、第1及び第2のリード線9a、9bの下端から所定距離(例えば、5mm)を終端部16a、16bとして絶縁部材14a、14bを剥ぎ取るために所定温度(例えば、360℃)のはんだ槽に浸漬させ、かつはんだコート処理を施し、これにより図4に示すようなリード線付きサーミスタが製造される。
このように本第1の実施の形態によれば、第1及び第2の金属線露出部15a、15bが平坦状に形成されているので、金属線12a、12bと側面折り返し部5a、5bとの接触面積が大きくなる。したがって、上述したように、接合時に第1及び第2の金属線露出部15a、15bから加熱することにより熱伝導性が良好なものとなり、第1及び第2のリード線9a、9bと端子電極3a、3bとの電気的接続の信頼性を向上させることができる。さらに、熱伝導性が良好であることから、加熱手段の温度設定を低くすることが可能となり、サーミスタ1へのダメージも低減することができる。
そして、第1の金属線露出部15aが接合される端子電極3aの側面折り返し部5aと第2の金属線露出部15bが接合される端子電極3bの側面折り返し部5bとが同一平面上に位置するように第1及び第2のリード線9a、9bが配されているので、第1のリード線9aと第2のリード線9bとが互いに開く方向に力が作用しても、第1及び第2のリード線9a、9bと端子電極3a、3bとが剥離する方向とは異なる。したがって、第1及び第2のリード線9a、9bが端子電極3a、3bから剥離するのを回避することが可能となる。すなわち、簡素な構造でかつ低コストでもって第1及び第2のリード線9a、9bと端子電極3a、3bとの接合強度を確保することができ、電気的接続性の高信頼性を得ることができる。
また、端子電極3aの側面折り返し部5a及び端面部4bにはんだフィレット10a′が形成されているので、電極剥離を効果的に防止することができ、これにより小型の場合であっても接合強度が向上し、電気的接続性の信頼性がより高いリード線付きサーミスタを得ることができる。
さらに、第2の金属線露出部15bは、被覆部14bと端子電極3bの端面部4bとの間に間隙tを有するように形成され、端子電極3bの側面折り返し部5b及び端面部4b並びに間隙tにはんだフィレット10b′が形成されているので、はんだフィレット10b′の形成領域を増加させることができる。したがって、端面部4bへのはんだフィレット10b′形成と相俟って、より一層効果的に電極剥離を防止することができる。そして、これにより接合強度はより一層向上し、電気的接続性の信頼性をより一層高いものとすることができる。
尚、本第1の実施の形態では、絶縁部材11でサーミスタ1等を外装しているが、絶縁部材11で外装しなくとも、第1及び第2のリード線9a、9bから受ける応力や外部から受ける衝撃等の影響を抑制することができ、良好な感度を有するものとなる。
また、サーミスタ1は第1及び第2のリード線9a、9bにより安定して固着されるので、たとえ耐環境性能を向上させるために絶縁部材11で外装する場合であっても、絶縁部材11の熱膨張による影響を極力回避することができる。
また、上記製造方法では、サーミスタ1をセットする前に、第1及び第2のリード線9a、9bにはんだをプリコートし、その後サーミスタ1を第1及び第2のリード線9a、9bにはんだ付けしているので、量産性に優れ、かつサーミスタ1の小型化に好適したリード線付き温度センサを容易に得ることが可能となる。
図8は、平行リード線9′を使用したリード線付きサーミスタの正面図であって、該平行リード線9′は、第1及び第2のリード線9a′、9b′が、長手方向に一体的に接合されている。
このような平行リード線9′を用いることにより、端子電極3a、3bと第1及び第2のリード線9a′、9b′との間の接合部に、それぞれを引き剥がすような応力が負荷されなくなるので、より信頼性の高いリード線付きサーミスタを得ることができる。
しかも、図4のリード線付きサーミスタは、第1のリード線9aと第2のリード線9bとは別体でありバラバラであることから、長いリード線を使用する場合はセットとしての使い勝手に劣るおそれがある。したがって、特に、長尺リードになる場合は、図8のような実施形態が望ましい。
尚、図8のリード線付きサーミスタの構造及び製造方法は、図4〜図7と同様であるので、説明を省略する。
図9は、リード線付きサーミスタの第2の実施の形態の要部を示す図であって、図9(a)は正面図、図9(b)は右側面図である。
この第2の実施の形態では、第1の金属線露出部15aが接合される側面折り返し部5aと、第1の金属線露出部15bが接合される側面折り返し部5bとが第1の実施の形態のように同一平面上に位置するのではなく、互いの面が垂直状となるように、前記第1及び第2のリード線9a、9bが配されている。
そして、この第2の実施の形態においても、第1のリード線9aと第2のリード線9bとが互いに開く方向に力が作用しても、第1及び第2のリード線9a、9bと端子電極3a、3bとが剥離する方向とは異なるため、第1及び第2のリード線9a、9bが端子電極3a、3bから剥離するのを回避することが可能となる。すなわち、簡素な構造でかつ低コストでもって第1及び第2のリード線9a、9bと端子電極3a、3bとの接合強度を確保することができ、電気的接続性の高信頼性を得ることができる。
また、第1の実施の形態と同様、第1及び第2の金属線露出部15a、15bが平坦状に形成されているので、金属線12a、12bと側面折り返し部5a、5bとの接触面積が大きくなる。したがって接合時に第1及び第2の金属線露出部15a、15bから加熱することにより熱伝導性が良好なものとなり、第1及び第2のリード線9a、9bと端子電極3a、3bとの電気的接続の信頼性を向上させることができる。しかも、上述したように熱伝導性が良好であることから、加熱手段の温度設定を低くすることが可能となり、サーミスタ1へのダメージも低減することができる。
また、端子電極3aの側面折り返し部5a及び端面部4bにはんだフィレット10a′が形成されているので、電極剥離を効果的に防止することができる。 さらに、第2の金属線露出部15bは、被覆部14bと端子電極3bの端面部4bとの間に間隙tを有するように形成され、端子電極3bの側面折り返し部5b及び端面部4b並びに間隙tにはんだフィレット10b′が形成されているので、はんだフィレット10b′の形成領域を増加させることができ、電極剥離をより一層効果的に防止することができる。
そして、これにより小さなチップ型の電子部品の場合であっても十分な接合強度を確保することができ、電気的接続性の信頼性をより高いものとすることができる。
図10は、リード線付きサーミスタの第3の実施の形態の要部を示す図であって、図10(a)は正面図、図10(b)は右側面図である。
この第3の実施の形態では、第1及び第2の金属線露出部15a、15bに接続される側面折り返し部5a、5bが同一平面上に位置するように第1及び第2のリード線9a、9bを配し、かつこれら側面折り返し部5a、5bが第1及び第2のリード線9a、9bの長手方向に対し傾斜状となるようにサーミスタ1が配されている。
上記第1の実施の形態では、第1及び第2の金属線露出部15a、15bと接触する側面折り返し部5a、5bの辺の長さが短い場合は、はんだフィレットの形成領域が狭くなり、十分な接合強度を得るのが困難となる。
そこで、本第3の実施の形態では、側面折り返し部5a、5bが第1及び第2のリード線9a、9bの長手方向に対し傾斜状となるようにサーミスタ1を配している。そして、これにより端子電極3aの側面折り返し部5a及び端面部4b、更には端子電極3bの側面折り返し部5b及び端面部4b並びに間隙tに十分なはんだフィレット10a′、10b′を形成することができる。したがって、側面折り返し部5a、5bの辺の長さが短い超小型のサーミスタの場合であっても十分な接合強度を確保することができ、電気的接続性の高信頼性を確保することができる。
しかも、サーミスタ1を第1及び第2のリード線9a、9bに対し傾斜状に配することにより、サーミスタ1を第1及び第2のリード線9a、9bに対し平行に配する場合に比べ、コンパクトに収めることが可能となる。
図11は、リード線付きサーミスタの第4の実施の形態を示す図であって、図11(a)は正面図、図11(b)は右側面図である。
この第4の実施の形態では、第1及び第2の金属線露出部15a、15bが被覆部14a、14bに対しL字状に屈曲されている。
すなわち、第1のリード線9aの先端部分は、被覆部14aが端子電極3aの端面部4aに沿うようにL字状に屈曲され、かつ第1の金属線露出部15aが側面折り返し部5a上に位置するように被覆部14aに対して更にL字状に屈曲されている。また、第2のリード線9bの先端部分は、第2の金属線露出部15bが側面折り返し部5b上に位置するように被覆部14bに対してL字状に屈曲されている。
この第4の実施の形態では、第1及び第2の金属線露出部15a、15bが、被覆部14a、14bに対しL字状に屈曲されているので、該第1及び第2の金属線露出部15a、15bは端子電極3a、3bの端面部4a、4bの幅方向と並行乃至略並行となるように側面折り返し部5a、5bに取り付けられることとなる。したがって小型のサーミスタの場合であっても側面折り返し部5a、5b及び端面部4a、4b並びに上記間隙等に十分なはんだフィレット10a、10bを形成することが可能となる。そして、これにより十分な接合強度が確保でき、電気的接続性に対し高い信頼性を得ることができる。
図12は、リード線(第1及び第2のリード線)の金属線露出部の表面形状の種々の変形例を示している。
すなわち、図12(a)〜(e)のリード線21〜25は、いずれも、図5と略同様、金属線露出部26〜30が扁平な平坦状に形成されている。
そして、図12(a)のリード線21は、金属線露出部26の表面がサンドブラストやエッチング等により表面粗化処理が施されている。図12(b)のリード線22は、金属線露出部27には貫通孔31が形成されている。尚、この図12(b)では、貫通孔31を形成しているが、底を有する有底孔とした変形例も可能である。図12(c)のリード線23は、金属線露出部28の先端縁に溝状の切欠部32が形成されている。図12(d)のリード線24は、金属線露出部29の左右側縁に溝状の切欠部33a、33bが形成されている。図12(e)のリード線25は、金属線露出部30の周縁34が鋸歯状に形成されている。
このように金属線露出部26〜30の表面をはんだが引っ掛かり易くなるような表面形状にしてはんだ付着量を増量させることができ、これによっても接合強度の向上を図ることができる。
図13(a)〜(d)は、リード線(第1及び第2のリード線)の金属線露出部の断面形状の種々の変形例を示している。
図13(a)のリード線35は、金属線露出部36が、双方向(図中、矢印B及び矢印Cで示す。)からの加圧力によって圧潰されてなり、これにより扁平な平坦状としている。
このように金属線露出部36は、はんだ接合される側面折り返し部との接触面積が大きくできる形状であればよく、したがって双方向から加圧して平坦状に形成してもよい。尚、加圧時には必要に応じて加熱を行ってもよい。加熱された状態で加圧することにより、金属線露出部の平坦化が容易となる。
図13(b)のリード線37は、金属線露出部38の表面適所に突起部39が形成されている。尚、この図13(b)では1個の突起部39のみを示しているが、2個以上の突起部を形成する変形例も可能である。図13(c)のリード線40は、金属線露出部41の内面が凹状に湾曲され、これにより湾曲部を形成している。また、図13(d)のリード線42は、金属線露出部43の内面が皿状に加工され皿部を形成している。
この図13(b)〜(d)のように、金属線露出部内にはんだが溜まり易いように略平坦状の断面形状とすることにより、はんだ付着量を増量することが可能となり、より一層の接合強度向上を図ることが可能となる。
尚、本発明は上記実施の形態に限定されるものではない。上記第1の実施の形態では、はんだを金属線露出部15a、15bにプリコートする方法でリード線付きサーミスタを作製したが、はんだペーストを金属線露出部15a、15bに塗布する方法で作製してもよい。この場合、端子電極3a、3bの側面折り返し部5a、5b及び金属線露出部15a、15bにSn−Ag−Cu等からなるはんだペーストを塗布し、その後温風ヒータ等を使用し、所定温度(例えば、240℃)で所定時間(例えば、5時間)加熱して溶融させることにより、第1及び第2の金属線露出部15a、15bを側面折り返し部5a、5bに容易に接合することができる。
また、上記実施の形態では、電子部品にサーミスタを使用して説明したが、このサーミスタは、正特性サーミスタ、負特性サーミスタのいずれでもよい。また、電子部品についても、サーミスタに限定されるものではなく、他の電子部品、例えば、積層セラミックコンデンサについても、同様に適用可能であるのはいうまでもない。
また、本発明の利点の一つとして、従来のような絶縁部材で電子部品を外装する必要はなく、これにより、より感度の良好なサーミスタ等の電子部品を得ることができるが、第1の実施の形態に示したように、絶縁部材11で外装することを妨げるものではなく、これにより、耐湿性がより一層向上し、高い信頼性を得ることができる。この場合、外装用の絶縁部材11としては、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、シリコン樹脂、エチレン樹脂等を使用することができる。
本発明のリード線付き電子部品に使用される表面実装型サーミスタの一実施の形態を示す正面図である。 図1の断面図である。 表面実装型サーミスタとしての積層サーミスタ一実施の形態を示す断面図である。 本発明に係るリード線付き電子部品としてのリード線付き表面実装型サーミスタの一実施の形態(第1の実施の形態)を示す一部破断正面図である。 第1のリード線の要部断面図である。 第1及び第2のリード線の表面実装型サーミスタへの取り付け状態を示す図である。 上記リード線付きサーミスタの製造手順の一実施の形態を示す製造工程図である。 平行リード線を使用した場合のリード線付きサーミスタの一例を示す正面図である。 リード線付きサーミスタの第2の実施の形態を示す図である。 リード線付きサーミスタの第3の実施の形態を示す図である。 リード線付きサーミスタの第4の実施の形態を示す図である。 リード線の変形例(その1)を示す図である。 リード線の変形例(その2)を示す図である。 特許文献1に記載されたリード線付きサーミスタの断面図である。 特許文献2に記載されたリード線付きサーミスタの断面図である。
符号の説明
1′ 表面実装型サーミスタ(電子部品)
2、2′ サーミスタ本体(部品本体)
3a、3b、3a′、3b′ 端子電極
4a、4b 端面部
5a、5b 側面折り返し部
9a、第1のリード線
9b 第2のリード線
10a、10b はんだ
10a′、10b′ はんだフィレット
12a、12b 金属線
13 絶縁部材
15a 第1の金属線露出部
15b 第2の金属線露出部
21〜25 リード線(第1及び第2のリード線)
26〜30 金属線露出部(第1及び第2の金属線露出部)
35、37、40、42 リード線(第1及び第2のリード線)
36、38、41、43 金属線露出部(第1及び第2の金属線露出部)

Claims (13)

  1. 端面部と側面折り返し部とからなる端子電極が部品本体の両端に形成された電子部品と、前記端子電極と電気的に接続された第1及び第2のリード線とを備えたリード線付き電子部品において、
    前記第1及び第2のリード線は、金属線が絶縁部材で被覆された被覆部と、平坦状乃至略平坦状に形成されて前記端子電極に電気的に接続される第1及び第2の金属線露出部とを有し、
    前記第1のリード線と前記第2のリード線とが平行状に配されると共に、前記第2のリード線は、前記第1のリード線よりも短く形成され、
    前記第1の金属線露出部は、一方の端子電極の前記側面折り返し部とはんだを介して接合されると共に、前記第2の金属線露出部は、他方の端子電極の前記側面折り返し部とはんだを介して接合されていることを特徴とするリード線付き電子部品。
  2. 前記第1の金属線露出部が接合される前記一方の端子電極の側面折り返し部と前記第2の金属線露出部が接合される前記他方の端子電極の側面折り返し部とが同一平面上に位置するように、前記第1及び第2のリード線が配されていることを特徴とする請求項1記載のリード線付き電子部品。
  3. 前記第1の金属線露出部が接合される前記一方の端子電極の側面折り返し部の面と前記第2の金属線露出部が接合される前記他方の端子電極の側面折り返し部の面とが垂直状となるように、前記第1及び第2のリード線が配されていることを特徴とする請求項1記載のリード線付き電子部品。
  4. 前記一方の端子電極の側面折り返し部及び端面部にはんだフィレットが形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のリード線付き電子部品。
  5. 前記第2の金属線露出部は、前記被覆部の先端と前記他方の端子電極の端面部との間に間隙を有するように形成され、前記他方の端子電極の側面折り返し部及び端面部並びに前記間隙にはんだフィレットが形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のリード線付き電子部品。
  6. 前記電子部品は、前記第1及び第2のリード線に対し傾斜状に配されていることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載のリード線付き電子部品。
  7. 前記第1及び第2の金属線露出部は、前記被覆部に対しL字状に屈曲されていることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載のリード線付き電子部品。
  8. 前記第1及び第2の金属線露出部は、表面が粗化されていることを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれかに記載のリード線付き電子部品。
  9. 前記第1及び第2の金属線露出部は、貫通孔、有底孔、切欠部、突起部、鋸歯部、湾曲部、皿部及びこれらの組み合わせのいずれかを有していることを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれかに記載のリード線付き電子部品。
  10. 前記電子部品は、表面実装型サーミスタであることを特徴とする請求項1乃至請求項9のいずれかに記載のリード線付き電子部品。
  11. 前記電子部品は、内部電極を有していることを特徴とする請求項1乃至請求項10のいずれかに記載のリード線付き電子部品。
  12. 前記電子部品は、表面がガラス層で被覆されていることを特徴とする請求項1乃至請求項11のいずれかに記載のリード線付き電子部品。
  13. 前記第1のリード線と前記第2のリード線とは、長手方向に一体的に接合され、一組の平行リード線を形成していることを特徴とする請求項1乃至請求項12のいずれかに記載のリード線付き電子部品。
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