JP2010071681A - シートボード検査装置における画像信号処理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】シートボードの表裏の目立たない欠陥の検出を、従来の自動検出方法に代え、あるいは、これに加え、モニターを介した目視観察を行なうことによって、簡単且つ精確に行なうことを可能にする、シートボード検査装置における画像信号処理方法を提供することを課題とする。
【解決手段】背景色がほぼ一定のシートボード5を移動させつつラインセンサカメラ1、2により撮像し、撮像により得られた信号を処理した処理信号をモニター9、10にて映像化し、モニター9、10の画像を目視して欠陥を検出することを可能にするためのシートボード検査装置における画像信号処理方法であって、撮像信号の処理は、背景色の最多階調信号に近い階調信号部分を強調する処理である。
【選択図】図1

Description

本発明はシートボードの検査方法、より詳細には、例えば、びん・缶類の搬送時に用いられるセパレートシートその他のシートボードで、ほぼ一定の背景色を持つものにつき、汚れ、しわ、破損等の外観欠陥の目視検査を容易にするためのシートボード検査装置における画像信号処理方法に関するものである。
従来、上記シートボードの外観検査方法としては、ラインセンサカメラによるしきい値の自動判定方法が採られていた。それは、先ずラインセンサカメラにてシートの画像を読み取り、ある一定のしきい値範囲外の画像信号が検出された場合に、当該シートは欠陥品と判定するものである。
図3に、従来の自動化されたシートボードの外観検査方法の手順の一例を示す。この従来例では、先ず、ラインセンサカメラの画像信号から最も多い階調信号を特定して背景色とすると共に(ステップS11)、その画像信号の1画素毎の階調信号を取得し(ステップS12)、1画素毎の階調信号が、最も多い階調信号(背景色)に対して予め定められたしきい値内であるか否かの判定をする(ステップS13)。
この段階で、1画素毎の階調信号が、最も多い階調信号に対して予め定められたしきい値内であれば(ステップS13:YES)、そのシートボードは欠陥なしと判定され(S14)、次のシートボードの検査に移る。
しかし、1画素毎の階調信号に、最も多い階調信号に対して予め定められたしきい値外の部分があれば(ステップS13:NO)、その階調信号が連続している画素数を求め(ステップS15)、その画素数が予め定められた規定値内であるか否かの判定をする(ステップS16)。
そして、予め定められた規定値内であれば(ステップS16:YES)、欠陥なしと判定され(ステップS17)、規定値を超えていれば(ステップS16:NO)、欠陥ありと判定される(ステップS18)。
このように、従来の自動化されたシートボードの外観検査方法では、人手を介さずに効率よくシートボードを検査することが可能であるとされているが、いくつかの欠点もある。即ち、1画素毎の階調信号が、最も多い階調信号(背景色)に対して予め定められたしきい値内であるか否かの判定をするが(ステップS13)、その場合、汚損等が背景色に近い色でしきい値内に収まる程度のものであると、注視すれば、汚損していると把握できるものであっても、良品と判定されてしまう。
また、1画素毎の階調信号に、最も多い階調信号に対して予め定められたしきい値外の部分があれば、その階調信号が連続している画素数を求め、その画素数が予め定められた規定値内であるか否かの判定をするが(ステップS15、S16)、この場合も、汚損箇所が小さく規定値内であれば、注視すれば把握できるような欠陥品も良品と判定してしまう。
即ち、程度の差こそあれ、このようにシートボードの外観検査を行なうに際し、自動化された手法のみでは、しきい値や基準値等の設定によって、良否判定を精確に行なうことができないという問題がある。
ところで、上記びん・缶類の搬送時に用いられるセパレートシートのようなシートボードについては、再生利用が求められるようになってきているが、その場合、汚損等の欠陥につき、より一層精確な検出が要求されている。
しかし、従来の上記ラインセンサカメラを用いたしきい値での自動検査方法では、信頼性に限界がある。即ち、従来の自動検査方法によった場合は、足跡等の薄くて目立たない汚れや、小さなしわや破損箇所を検出することが困難である。そこで、それに代え、あるいは、それに加え、モニターに映し出しての目視検査を補足的に行なうことが考えられるが、何の加工も加えることなくそのままモニターに映し出したのでは、目視による検出も困難である。
上述したように、シートボードの再生利用に伴って、シートボードのより精度の高い外観欠陥検出が求められるようになってきているが、従来の自動検査方法ではこの要請に十分応えることができない。
そこで本発明は、シートボードの表裏の目立たない欠陥の検出を、従来の自動検出方法に代え、あるいは、これに加え、モニターを介した目視観察を行なうことによって、簡単且つ精確に行なうことを可能にする、シートボード検査装置における画像信号処理方法を提供することを課題とする。
上記課題を解決するための請求項1に記載の発明は、背景色がほぼ一定のシートボードを移動させつつラインセンサカメラにより撮像し、前記撮像により得られた信号を処理した処理信号をモニターにて映像化し、前記モニターの画像を目視して欠陥を検出することを可能にするためのシートボード検査装置における画像信号処理方法であって、前記撮像信号の処理は、前記背景色の最多階調信号に近い階調信号部分を強調する処理であることを特徴とするシートボード検査装置における画像信号処理方法である。
好ましくは、前記背景色の最多階調信号に近い階調信号部分を強調するための方法は、シートボードを1ラインずつ撮像し、1枚分の画像信号を処理して最多の階調信号を得る工程、前記1枚分の画像信号を処理して1画素毎の階調信号を得る工程、前記最多の階調信号と前記1画素毎の階調信号との差信号を得る工程、得られた前記差信号に対し所定強調率の乗算処理を施すと共に、前記最多の階調信号に対する表示用の階調値を定めてモニター画像用データを得る工程、とから成る。
本発明に係るシートボード検査装置における画像信号処理方法は上記のとおりであって、この方法によれば、背景色の最多階調信号に近い階調信号部分が強調されてモニター映像に反映されるので、背景色に近くて目立たない外観欠陥部分が強調されて映し出されるために目視可能になり、以て、モニターを目視にて観察することにより、シートボードの目立たない欠陥をも簡単且つ精確に検出することが可能となるので、シートボードの再生利用に大いに資する効果がある。
本発明を実施するための最良の形態について、添付図面に依拠して説明する。図1は、本発明に係る画像信号処理方法を実施するためのシートボード検査装置の概略図であり、図2は、本方法における処理に対応した工程を示すフローチャートである。
図1において、1、2はラインセンサカメラ、3、4は照明装置、5は検査対象であるシートボード、6はシートボード5を搬送するためのベルトコンベア、7、8は画像処理装置、9、10はモニターを示し、ラインセンサカメラ1、2と照明装置3、4は、それぞれシートボード5を挟んでその上側と下側に配置される。
本発明に係るシートボード検査装置における画像信号処理は、ラインセンサカメラ1、2で撮像されたシートボード5の表裏画像に対し、画像処理装置7、8にて行なうもので、その画像処理により得られた信号がモニター9、10にて映像化されて、目視観察に供される。
本装置では、シートボード5をベルトコンベア6に載せた状態で搬送し、ベルトコンベア6間の隙間から、ラインセンサカメラ1、2でシートボード5の表裏を撮像する。ラインセンサカメラ1、2のラインセンサは、光を受光する感光部が、1列だけに配置されたセンサであって、エリアセンサと比べて、1ラインの画素数を多くできることが大きな特徴となっている。
エリアセンサでは、水平方向の画素数が高品位TV用でも約1000画素程度であるが、ラインセンサでは1000画素〜7500画素の画素数が容易に実現できる。近年では、画素数が10000画素を超えるセンサも登場している。このラインセンサは主に、FAX、コピー、スキャナー、バーコードリーダーに用いられるが、汎用用途の撮像に使用できるようにしたのが、ラインセンサカメラである。
ラインセンサカメラ1、2を動作させるのに必要な入力信号は、電源、基本コントロール信号、オプションコントロール信号である。電源は、外部からラインセンサカメラ1、2への供給DC電源である。
ラインセンサカメラ1、2により撮像され、各撮像毎に得られた画像信号は、画像処理装置7、8にて画像信号処理が施され、その結果得られたモニター用データにより、モニター9、10上に映像化され、これを目視観察して欠陥検出を行なう。
次に、画像処理装置7、8において行なわれる画像信号処理につき、図2を用いて説明する。検査に先立ち、欠陥部分の階調をどの程度強調するか調整するための強調率(n)と、強調された状態でモニター9、10上に表示する際のしきい値となる値(c)を設定しておく。
先ず、ラインセンサカメラ1、2により1ラインずつ撮像し、画像信号を得て、得られた1枚分の画像信号を処理し、最多の階調信号(a)を得る(ステップS1)。次いで、同様に処理することにより、1画素毎の階調信号(b)を得る(ステップS2)。次に、最多の階調信号(a)と1画素毎の階調信号(b)の差を取ることにより、差信号(b−a)を得る(ステップS3)。
この最多の階調信号(a)、1画素毎の階調信号(b)及び差信号(b−a)は、照明装置3、4を利用してラインセンサカメラ1、2にて撮像し、出力された0乃至255の範囲内の値であり、最多の階調信号(a)と1画素毎の階調信号(b)を互いに比較したり、演算したりする場合には、特に問題はない。
しかし、これらの値は、照明装置3、4の光量や、ラインセンサカメラ1、2の性能に左右されるため、そのままの階調値でモニター9、10に出力すると、明るすぎたり暗すぎたりして、目視検査に向かない場合もある。
そこで、この差信号(b−a)に対し、予め設定した強調率(n)の乗算処理をした後、最多の階調信号(a)を表示に適した値に補正する階調値(c)を定めて、補正した信号(n(b−a)+c)を得る(ステップS4)。
最多の階調信号(a)を表示に適した値に補正するための階調値(c)は、検査内容に応じて設定される値であって、例えば、階調数を256とした場合において、白欠点を重点的に検査したいときには階調値(c)を0とし、黒欠点を重点的に検査したいときには階調値(c)を255とすれば、それぞれの欠点の強調を最も表現することができる。なお、白欠点と黒欠点のいずれにも対応できるようにしたいときには、階調値(c)は中間の127程度に設定される。
また、この演算結果が、オーバーフローした場合には、その値を、想定した階調値の最小値又は最大値に補正する。即ち、本実施例の場合には、0乃至255の範囲を想定しているため、オーバーフローした値は、0又は255に補正されることとなる。
この信号(n(b−a)+c)は、欠陥部のみが局部的に変化したものとなって強調されているため、これをモニター画像用データとして用い、モニター9、10上に映像化すれば、背景色に近くて目立たない欠陥部が特に強調されて表示された、目視に適した映像となるので、これを用いることにより、目視にての欠陥検出が可能且つ容易となる(ステップS5)。
なお、普通階調数は256でよいが、512階調、あるいは、1024階調としてもよいことはいうまでもない。
この発明をある程度詳細にその最も好ましい実施形態について説明してきたが、この発明の精神と範囲に反することなしに広範に異なる実施形態を構成することができることは明白なので、この発明は添付請求の範囲において限定した以外はその特定の実施形態に制約されるものではない。
本発明に係る画像信号処理方法を実施するためのシートボード検査装置の概略図である。 本発明に係るシートボード検査装置における画像信号処理方法を説明するためのフローチャートである。 従来のシートボード検査装置における画像信号処理方法を説明するためのフローチャートである。
符号の説明
1 ラインセンサカメラ
2 ラインセンサカメラ
3 照明装置
4 照明装置
5 シートボード
6 ベルトコンベア
7 画像処理装置
8 画像処理装置
9 モニター
10 モニター

Claims (2)

  1. 背景色がほぼ一定のシートボードを移動させつつラインセンサカメラにより撮像し、前記撮像により得られた信号を処理した処理信号をモニターにて映像化し、前記モニターの画像を目視して欠陥を検出することを可能にするためのシートボード検査装置における画像信号処理方法であって、
    前記撮像信号の処理は、前記背景色の最多階調信号に近い階調信号部分を強調する処理であることを特徴とするシートボード検査装置における画像信号処理方法。
  2. 前記背景色の最多階調信号に近い階調信号部分を強調するための方法は、
    シートボードを1ラインずつ撮像し、1枚分の画像信号を処理して最多の階調信号を得る工程、
    前記1枚分の画像信号を処理して1画素毎の階調信号を得る工程、
    前記最多の階調信号と前記1画素毎の階調信号との差信号を得る工程、
    得られた前記差信号に対し所定強調率の乗算処理を施すと共に、前記最多の階調信号に対する表示用の階調値を定めてモニター画像用データを得る工程、
    とから成る、請求項1に記載のシートボード検査装置における画像信号処理方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN111289536A (zh) * 2020-04-07 2020-06-16 深圳回收宝科技有限公司 一种电子设备屏幕的缺陷检测装置

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