JP2010071153A - 燃料噴射構造及びこれを備える乗物 - Google Patents

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Abstract

【課題】吸気ダクトの上流側に設けられたインジェクタにより噴射された燃料が吸気ダクトに導入されやすくする構造を提供する。
【解決手段】エンジン7への吸気通路30の一部を形成する吸気ダクト27の上流端開口に向けて燃料を噴射するインジェクタ82と、吸気通路30内に設けられてインジェクタ82の燃料噴射部86を取り囲む燃料ガイド部90とを備え、燃料ガイド部90が吸気ダクト27の上流端開口に向けて延在している。
【選択図】図2

Description

本発明は、エンジンに供給される燃料を噴射するための燃料噴射構造、及びこれを備える自動二輪車等の乗物に関する。
乗物に搭載されるエンジンにはスロットルバルブを内蔵するスロットルボディが接続され、このスロットルボディには吸気ダクト及びエアクリーナ等が順に連設されている。これら部品の各内部空間により、エンジンへの吸気通路が形成されている(例えば特許文献1参照)。
特許文献1に示すように、高出力型のエンジンとして、所謂ダブルインジェクタ方式を適用したものが知られている。この方式によれば、2個のインジェクタが吸気通路におけるスロットルバルブの上流側と下流側とに分かれて設けられる。上流側のインジェクタは、例えば吸気ダクトに対して上流側となるエアクリーナに設けられることがあり、主に高回転高出力時に燃料を噴射する構成となっている。
特開2006−90289号公報
吸気通路では、エアクリーナ側からエンジン側に向けた気流が常時発生しているのではなく、ピストンの動作に従ってエンジン側からエアクリーナ側へのエアの噴き返しも生じている。高回転高出力時には、この噴き返しのため、上流側のインジェクタから噴射された燃料の全てが吸気ダクトに導入されにくくなるおそれがある。このようにしてエアクリーナボックス内に噴き返しの燃料が貯えられると、エンジン稼動時に空燃比を制御しにくくなり、出力性能や排ガス性能に影響を及ぼすおそれがある。
そこで、本発明は、吸気ダクトの上流側に設けられたインジェクタにより噴射された燃料が吸気ダクトに導入されやすくして燃料の噴き返し量を低減し、以ってエンジンの出力性能の低下を小さくすることを目的としている。
かかる事情に鑑み、本発明に係る燃料噴射構造は、エンジンへの吸気通路の一部を形成する吸気ダクトの上流端開口に向けて燃料を噴射するインジェクタと、前記吸気通路内に設けられて前記インジェクタの燃料噴射部を取り囲む燃料ガイド部とを備え、前記燃料ガイド部が前記吸気ダクトの上流端開口に向けて延在していることを特徴としている。
このような構成とすることにより、吸気ダクトに対して上流側に設けられたインジェクタからの燃料は、吸気ダクトの上流端開口に向けて燃料ガイド部により案内される。このため、エアの噴き返しが生じても、このインジェクタから噴射された燃料の全てが吸気ダクトに導入されやすくなり、適正に燃料を使用することができ、エンジンの出力性能の低下を小さくすることができる。
前記吸気ダクトの上流側にエアクリーナボックスが連設されており、該エアクリーナボックスに前記インジェクタ及び前記燃料ガイド部が設けられていてもよい。このような構成とすることにより、燃料ガイド部をエアクリーナボックスの内部空間を利用して配置することができる。なお、インジェクタから噴射された燃料の全てが吸気ダクトに導入されやすくなっているため、適正に燃料を使用することができる。
前記燃料ガイド部が前記エアクリーナボックスから一体的に突出していてもよい。このような構成とすることにより、燃料ガイド部を設けるために専用の部品を省略することができ、構造を簡素化することができる。
前記燃料ガイド部の先端部が前記吸気ダクト内に配されていてもよい。このような構成とすることにより、インジェクタから噴射された燃料を更に吸気ダクトに導入しやすくなる。
前記燃料ガイド部が基端部を支点にして揺動可能に設けられていてもよい。このような構成とすることにより、燃料ガイド部の先端部の吸気ダクトに対する姿勢が可変となり、燃料の噴射方向を変化させることができる構造が実現される。
このとき、前記燃料ガイドを揺動させる揺動アクチュエータと、前記エンジンの運転状態に応じて前記揺動アクチュエータを動作させることにより前記燃料ガイド部を揺動させる揺動制御部とを備えていてもよい。このような構成とすることにより、エンジンの運転状態に応じて燃料の噴射方向を適宜変更可能となる。
前記燃料ガイド部が伸縮可能であってもよい。このような構成とすることにより、燃料噴射部から燃料ガイド部の先端部までの距離が可変となり、吸気通路の流路抵抗を変化させてエンジン側へ送られるエア量を調節可能な構造が実現される。
このとき、前記燃料ガイド部を伸縮させる伸縮アクチュエータと、前記エンジンの運転状態に応じて前記伸縮アクチュエータを動作させることにより前記燃料ガイド部を伸縮させる伸縮制御部とを備えていてもよい。このような構成とすることにより、エンジンの運転状態に応じて吸気通路の流路抵抗を適宜変更可能となる。
また、本発明に係る乗物は、上記の燃料噴射構造を備えていることを特徴としており、噴射された燃料の全てを利用して高燃費かつ高出力の乗物を提供することができるようになる。
以上説明したように、本発明によれば、吸気ダクトの上流側に設けられたインジェクタより噴射された燃料を吸気ダクトに導入しやすくして燃料の噴き返し量を低減し、以ってエンジンの出力性能の低下を小さくすることができる。
以下、本発明に係る実施の形態について添付図面を参照しながら説明する。ここでは本発明に係る乗物として自動二輪車を例示しており、本発明に係る燃料噴射構造に係る方向をこの自動二輪車のライダが見る方向を基準にして説明している。
(第1実施形態)
[自動二輪車]
図1は本発明の第1実施形態に係る燃料噴射構造を備えた自動二輪車1の左側面図である。図1に示す自動二輪車1は、メインフレーム2の前端部にフロントフォーク3が回転可能に支持され、このフロントフォーク3の下端部に前輪4が支持されている。メインフレーム2の後方下部にはスイングアーム5が上下揺動可能に軸支され、このスイングアーム5に後輪6が支持されている。
メインフレーム2の中央下部にはエンジン7が取り付けられている。このエンジン7の回転出力が図示しないチェーンを介して後輪6を駆動し、これにより自動二輪車1に前方への推進力が付与される。メインフレーム2の上部には、エンジン7に供給されるガソリン等の液体燃料を溜める燃料タンク8が配置されている。
燃料タンク8の後部にはライダ用のシート9が設けられており、フロントフォーク3の上部を支持するアッパーブラケット10にはハンドル11が装着され、ハンドル11の右側にはスロットルグリップ(図示せず)が設けられている。シート9に着座したライダは、ハンドル11を回動操作して前輪4を転向させることができ、スロットルグリップ(図示せず)を捻り操作してエンジン7の回転出力を変更させることができる。
車体の前部には側方を覆う合成樹脂製のカウリング12が装着され、このカウリング12の後部はエンジン7の側部と下部とを覆っている。カウリング12の前面には空気取入口13が形成されている。燃料タンク8の下方であってエンジン7の上方にはエアクリーナボックス28が配置されている。エアクリーナボックス28は前方へ向けて開口しており、カウリング12の空気取入口13から走行風圧により流入するエアを取り込む構成になっている。
[エンジン]
図2は図1に示すエンジン7の左側断面図である。図2に示すエンジン7は4サイクル並列4気筒のレシプロエンジンであり、自動二輪車1(図1参照)に搭載された状態で4つの気筒が左右に並んで配置され、且つ出力軸であるクランク軸(図示せず)が左右に向けられる。但し、本発明に係るエンジンの気筒数や気筒のレイアウトやクランク軸の向きは、これに限られず適宜変更可能である。なお、図2は1つの気筒のみの横断面を示しているが、残りの気筒及びこれに対応する吸気通路30の横断面も図示するものと概ね同じ形状を呈している。
エンジン7は、4つのピストン(図示せず)を収容するシリンダブロック16(図1参照)に接続されるシリンダヘッド20を備えている。シリンダヘッド20には、各ピストンに個別に設けられる燃焼室21と、燃焼室21内に送られた混合気を点火するプラグ(図示せず)を収容するためのプラグ孔22とが形成されている。燃焼室21には前方に延びる排気ポート23と、後方へ延びる吸気ポート24とが連通し、混合気はこの吸気ポート24を通じて燃焼室21内に送られる。シリンダヘッド20の前部には排気マニホールド17(図1参照)が接続され、燃焼後のガスは排気ポート23及び排気マニホールドの内部を介して外部に排出される。シリンダヘッド20には、各ポート23,24を適宜タイミングで開閉する吸排気バルブ(図示せず)が設けられ、この吸排気バルブの動作により、ピストンの往復動作に応じて吸気、圧縮、膨張(燃焼)、排気がこの順で行われる。
[吸気系]
シリンダヘッド20の後部には吸気装置25が設けられている。この吸気装置25は、シリンダヘッド20側から順にホルダ32、スロットルボディ26、吸気ダクト27、エアクリーナ28、及び導入ダクト(図示せず)が連設された構成となっている。これら部品が連設されると、吸気ポート24及び各部品の内部空間が互いに連通してエンジン7の燃焼室21への吸気通路30が形成される。後述するようにこのエンジン7には所謂ダブルインジェクタ方式が適用され(符号81,82参照)、吸気通路30内の2箇所にて燃料が噴射されて燃焼室21内に混合気が送られる構成となっている。
スロットルボディ26は内部空間31を有している。スロットルボディ26の一端部はホルダ32を介してシリンダヘッド20に後側から接続され、スロットルボディ26の内部空間31の中心軸線がエンジン7側から後上方に延在している。
スロットルボディ26の下流部をなす小径部33には、メインスロットルバルブ34が内蔵されている。メインスロットルバルブ34は、内部空間31の中心軸線上を左右に延びる回転可能な弁軸35と、弁軸35に固定されて内部空間31に配設された弁体36とを備えている。また、スロットルボディ26の上流部をなす大径部37にはサブスロットルバルブ38が内蔵されており、サブスロットルバルブ38もメインスロットルバルブ34と同様構成の弁軸39及び弁体40を備えている。メインスロットルバルブ34は上記スロットルグリップ(図示せず)に機械的に接続されたワイヤによって弁軸35が回転駆動されるよう構成され、サブスロットルバルブ38は電気的に検出されたスロットルグリップの捻り操作量に基づいて弁軸39が駆動制御されるよう構成されている。弁軸35,39の回転により各弁体36,40の回転位置(つまり、スロットルバルブ34,38の開度)が変化すると、スロットルボディ26の内部空間31の流路抵抗が変化して燃焼室21へ送られるエア(混合気)の量が調整され、エンジン7の出力が変更される。
吸気ダクト27はゴム等の弾性材料や合成樹脂材等の塑性材料から形成されて内部通路41を有しており、スロットルボディ26の他端部、すなわちエンジン7と接続される側とは反対側である上流側端部に接続されている。吸気ダクト27の外周面には、エアクリーナ28を構成するエアクリーナボックス43に接続するための係合溝42が形成されている。
エアクリーナボックス43は、合成樹脂材の射出成形によって形成されたロアケース44及びアッパーケース45が上下に組み付けられて構成されており、エンジン7の上方を覆うように配置されている。
エアクリーナボックス43が構成されると、各ケース44,45の内面により囲まれたエアクリーナボックス43の内部空間46が形成される。ロアケース44の前部にはエアを取り入れるための流入口47が形成され、ロアケース44の後下部には吸気ダクト27が接続される流出口48が形成されている。この内部空間46には、エアクリーナ28を構成するフィルタエレメント49が収容されている。このフィルタエレメント49によって内部空間46は、流入口47が形成された上流側のダーティサイド50と、流出口48が形成された下流側のクリーンサイド51とに区画される。ダーティサイド50は内部空間46における前下部に配され、クリーンサイド51は内部空間46における上部及び後下部に配されている。
ロアケース44の底壁には、流出口48の内周囲に一体成形された鉤状の係合リブ52が設けられており、この係合リブ52は吸気ダクト27の上記係合溝42内に嵌合される。係合溝42は吸気ダクト27の外周面に形成されているため、係合溝42に対して下流側部分はエアクリーナボックス43の外側(ここでは下側)に配置され、上流側部分はエアクリーナボックス43の底壁を貫通してクリーンサイド51に配置されることとなる。吸気ダクト27がゴム等の弾性材料から形成される場合、このような配置関係となるよう吸気ダクト27をエアクリーナボックス43に容易に取り付けることができる。吸気ダクト27の上流側部分は、クリーンサイド51の後部において流出口48の形成位置から後上方へと延在し、その端部がクリーンサイド51の前上部において開口している。
各気筒において吸気を行うべく吸気ポート24が開放されると、吸気ポート24が負圧になり、空気導入口13からダーティサイド50に流入したエアがフィルタエレメント49を通過する過程で濾過され、クリーンサイド51に清浄なエアが供給される。クリーンサイド51のエアは、吸気ダクト27の内部通路41に流入し、スロットルボディ26の内部空間31を大径側から小径側へ向かって通過し、吸気ポート24に流入する。この過程でエアには燃料が混合される。また、吸気ポート24の開放直後や閉鎖直前においては吸気ポート24が瞬間的に正圧となる場合もあり、この場合には噴き返し現象が生じて吸気ポート24のエアがこれと逆方向に向けて流れる。このように吸気通路30は、上流側から順に導入ダクト(図示せず)の内部通路、エアクリーナボックス43の内部空間46、吸気ダクト27の内部通路41、スロットルボディ26の内部空間31、ホルダ32の内部通路32a、及び吸気ポート24が連通することによって構成されている。
なお、吸気ダクト27は、係合溝42が外周面に形成された周壁61を有し、周壁61の後部からは後壁62が上方に突出している。後壁62の前側には後壁62よりも背の低い半筒状の主壁63が連続して形成されている。この主壁63の内壁面と後壁62の内壁面とで形成される空間が内部通路41の主通路53となっている。主壁63の前側には主壁63よりも背の低い半筒状の副壁64が連続して形成されている。副壁64は係合溝42を有する周壁61の前部から上方に突出して設けられており、副壁64の後端部は主壁63の下後端部及び後壁62の下両端部に連続している。その副壁64の内壁面と主壁63の外壁面とで形成される空間が内部通路41の副通路54となっている。
図3は図2のIII−III線に沿って切断して示す吸気装置25の縦断面図であり、吸気装置25の構成を、多気筒エンジンに設けられている点に鑑みてさらに説明する。図3に部分的に示すように、吸気通路30は、空気導入口13(図1参照)からエアクリーナボックス43のクリーンサイド51までの区間において、4つの気筒に共通する1系統の通路を有している。
ロアケース44には、気筒数に対応する4つの流出口48が左右に並んで形成され、各流出口48に吸気ダクト27が接続されている。また、スロットルボディ26のうち左側のものは左側2つの吸気ダクト27の各内部通路41と連通する2つの内部空間31を有し、右側のものは右側2つの吸気ダクト27の各内部通路41と連通する2つの内部空間31を有している。
このように吸気通路30は、図3に部分的に示すように、吸気ダクト27の内部通路41から吸気ポート24(図2参照)までの区間において、各気筒に対応して互いに独立した4系統の通路を有している。これら4系統の通路は、図3の左側から順に1番気筒、2番気筒、3番気筒、4番気筒に夫々対応している。このエンジン7では、吸気、圧縮、膨張(燃焼)及び排気の各行程が、クランク軸(図示せず)が180度回転するたびに例えば1番気筒、3番気筒、4番気筒、2番気筒、1番気筒、3番気筒…の順で行われる。
図4は図3に示す吸気装置25の斜視断面図であり、3番気筒に対応する吸気ダクト27の断面形状と、4番気筒に対応する吸気ダクト27の外観形状の一部とを示している。図3及び図4に示すように、1番気筒と4番気筒に対応する各吸気ダクト27(以下、これを第1吸気ダクト56とも呼ぶ)は互いの形状が同じであり、2番気筒及び3番気筒に対応する各吸気ダクト27(以下、これを第2吸気ダクト57とも呼ぶ)は互いの形状が同じである。第1吸気ダクト56と第2吸気ダクト57とは互いの形状が相違している。
第1吸気ダクト56は、第2吸気ダクト57に比べて上流端部が短く形成され、第1吸気ダクト56は、第2吸気ダクト57に比べてエアクリーナボックス43内のクリーンサイド51での突出量が小さくなっている。
[燃料系]
図2に戻り、このエンジン7は所謂ダブルインジェクタ方式を採用しており、吸気通路30の下流部に燃料を噴射する下流側インジェクタ81と、吸気通路30の上流部に燃料を噴射する上流側インジェクタ82とを備えている。各インジェクタ81,82はECU(図示せず)により駆動制御され、例えば下流側インジェクタ81は主にエンジン7が低負荷低回転状態から高負荷高回転状態まで全般的に動作し、上流側インジェクタ82は主にエンジン7が高負荷高回転状態のときに動作する。
下流側インジェクタ81は、スロットルボディ26の後部に外側から取り付けられている。下流側インジェクタ81の燃料噴射部81aは、スロットルボディ26の内部空間31においてメインスロットルバルブ34の弁体36よりも下流側に配置されている。下流側インジェクタ81は各気筒に個別に設けられ、4つの下流側インジェクタ81が左右に並んで配置されている。各下流側インジェクタ81は、その頭部を左右に延びる下流側デリバリパイプ83に接続され、この下流側デリバリパイプ83は、燃料パイプ84を介して上流側デリバリパイプ85に接続されている。この下流側デリバリパイプ83は図示しないパイプを介して燃料タンク8(図1参照)に接続されている。これにより各上流側インジェクタ82には、燃料タンク8内の燃料が下流側デリバリパイプ83、燃料パイプ84及び上流側デリバリパイプ85を介して分配供給される。下流側インジェクタ81及び上流側インジェクタ82はそれぞれ供給された燃料を適宜タイミングで吸気通路30内に噴射する。
図2に示すように、上流側のインジェクタ82は、エアクリーナ28のアッパーケース45の後上部に上側から取り付けられ、その燃料噴射部86がエアクリーナボックス43の内部空間46に配設されている。図3に示すように、上流側インジェクタ82は各気筒に個別に設けられ、4つの上流側インジェクタ82が左右に並んで配置されている。各上流側インジェクタ82は、その頭部を左右に延びる上流側デリバリパイプ85に接続されている。これにより各上流側インジェクタ82には、燃料タンク12(図1参照)内の液体燃料が上流側デリバリパイプ85を介して分配供給され、上流側インジェクタ82は供給された燃料を適宜タイミングでクリーンサイド51から吸気ダクト27の主通路53の上流端開口に向けて噴射する。
図3に示すように、アッパーケース45の上壁の後部には、各上流側インジェクタ82を取り付けるための4つのインジェクタ取付部87が左右に並んで形成されている。各インジェクタ取付部87は擂鉢状に形成され、夫々円形状である大径の上側開口と小径の下側開口とを有している。また、アッパーケース45の上壁の後部の外上面には、金属板からなるステー88がボルトで固定される。このステー88には、エアクリーナボックス43の外面と面する取付面から突出する4つのボス部89が一体的に形成されており、各ボス部89はインジェクタ取付部87内に上側開口を通じて収容される。各ボス部89は貫通孔を有しており、各ボス部89の貫通孔内にはステー88の上側から上流側インジェクタ82が1つずつ収容される。上流側インジェクタ82の外形は段付き円筒状になっているため、上流側インジェクタ82は、貫通孔内に収容されるとその段差面がボス部89に当接し、貫通孔内で保持された状態となる。このように上流側インジェクタ82がステー88を介してエアクリーナボックス43に固定されると、各上流側インジェクタ82の燃料噴射部86がインジェクタ取付部87の下側開口から僅かに突出するよう配置される。また、各上流側インジェクタ82の中心軸線は、対応する吸気ダクト27の主通路53の中心軸線及びスロットルボディ26の内部空間31の中心軸線と略一致し、燃料噴射部86が吸気ダクト27の主通路53の上流端開口の中心部に対向するよう配置されている。
図2に示すように、アッパーケース45の内面からは、燃料ガイド部90が一体的に突出している。燃料ガイド部90は円筒状に形成され、インジェクタ取付部87の下側開口の外周縁から流出口48に向けて延在している。このため、インジェクタ取付部87の下側開口の周囲には、燃料ガイド部90の根元部分に対して径方向内方に突出するリング状リブ91が形成されることとなり、燃料噴射部86はこのリング状リブ91及び燃料ガイド部90の根元部分の内周面とによって取り囲まれた状態となる。
燃料ガイド部90は、その円筒部分の内周面が先端に向かうに連れて僅かに拡径している。その一方、燃料ガイド部90は全体としての大型化を避けるべく、先端に向かうに連れて肉厚が小さくなり、その外径が軸方向において略一定となっている。軸線方向に見たとき、燃料ガイド部90の先端開口は、吸気ダクト27の上流端開口の輪郭線の内側領域に配され、燃料ガイド部90の先端開口と吸気ダクト27の上流端開口の輪郭線との間には略円環状のクリアランスが形成される。ここでは、燃料ガイド部90の中心軸線は、インジェクタ取付部87の中心軸線と略一致しており、上流側インジェクタ82の中心軸線や、吸気ダクト27の主通路53の中心軸線とも略一致している。但し、燃料ガイド部90とインジェクタ取付部87とは必ずしも互いの中心軸線が一致していなくてもよい。燃料ガイド部90の先端開口は、吸気ダクト27の主通路53の上流端開口の周辺に配置され、少なくとも後壁62よりも下流側(ここでは下側)に配置されている。
このような燃料ガイド部90を有していることにより、上流側インジェクタ82から噴射された燃料は、燃料ガイド部90の内部を通過し、燃料ガイド部90の先端開口を通じて吸気通路30内に送られる。燃料ガイド部90の先端開口は吸気通路27の主通路53の上流端開口の周辺に配置されているため、燃料ガイド部90から噴射した燃料のほぼ全てが吸気ダクト27の主通路53内に導入される。この結果燃焼効率が向上し、エンジンの出力性能の低下や排ガス性能の低下を抑えることができる。
また、吸気通路内30でエアの噴き返しが生じている中で上流側インジェクタ82より燃料が噴射された場合においても、燃料ガイド90が設けられずにクリーンサイド51に燃料が噴射される場合と比べ、燃料がクリーンサイド51を逆流するおそれが低減されて吸気ダクト27の主通路53内に導入されやすくなる。このため、噴射された燃料がフィルタエレメント49に付着するおそれが低減され、フィルタエレメント49の性能低下を抑えることができる。
なお、本出願人が行った試験において、このような燃料ガイド部90を設けると、上流側インジェクタ82から噴射された燃料が燃料ガイド部90の内部空間をトルネード状の軌跡を描いて先端開口に向けて流れる場合があることがわかっている。このように、燃料ガイド部90を設けることにより、上流側インジェクタ82から噴射された燃料が先端開口から吸気通路30内に流入する際に霧状となりやすく、その結果燃焼効率を向上させることができる。なお、燃料ガイド部90の外壁に軸方向に延びるスリットや円形その他形状の貫通孔を形成するなど、先端開口を除く部分において燃料ガイド部90の内部を吸気通路30と連通させることにより、上流側インジェクタ82から噴射された燃料が同様の複雑な軌跡を描いて燃料ガイド部90の内部を通過しうる。
また、この燃料ガイド部90はエアクリーナボックス43のアッパーケース45を成形する際に一体的に形成されるものであるため、専用の部品を省略することができ、構造が複雑化するのを防ぐことができる。
図3を参照すると、燃料ガイド部90は各上流側インジェクタ82に個別に設けられている。このため、複数の気筒を有するエンジンにおいて、各気筒の燃焼効率を向上させることができる。
また、4つの燃料ガイド部90の各軸方向長さは互いに等しいのに対し、前述したように第1吸気ダクト56の突出高さは第2吸気ダクト57に比べて小さくなっている。このため、図3及び図4を参照すると、2番及び3番気筒に対応する燃料ガイド部90の先端開口は、第2吸気ダクト57の主壁63の端縁よりも下流側に位置し、燃料ガイド部90の先端部が第2吸気ダクト57の主通路53内に配されている。これに対し、1番及び4番気筒に対応する燃料ガイド部90の先端開口は、第1吸気ダクト56の主壁63の端縁よりも上流側に位置し、燃料ガイド部90の先端部が第1吸気ダクト56の主通路53内に配置されている。
従って、2番及び3番気筒においては、第2吸気ダクト57の主通路53の流路抵抗が増えて高回転域でのエンジン出力が減ることとなるが燃料の逆流を抑制する効果を大きくすることができる。1番及び4番気筒においては、2番及び3番気筒に比べると燃料の逆流が僅かに生じやすくなるが、第1吸気ダクト56の流路抵抗が増えることがないため高回転域でのエンジン出力を高いまま維持することができる。但し、1番及び4番気筒においても、燃料ガイド部90を設けることにより燃料の逆流を抑えることができるようになっている。このように気筒間で吸気ダクト27の主通路53に上流端開口に対する燃料ガイド部90の先端部の配置を変更することにより、高回転域でのエンジン出力を高くすることと燃料の逆流を防止することとを両立可能になる。
なお、吸気ダクト27の上流端開口と燃料ガイド部90の先端開口との相対的な位置の関係がこのようになっていればよいため、このような関係となるよう吸気ダクトの突出高さを全て同じとし、燃料ガイド部の長さを気筒に応じて異ならせてもよい。
(第2実施形態)
図5は本発明の第2実施形態に係る燃料噴射構造を備えたエンジンの吸気装置の右側断面図である。以下の説明では、上記実施形態と同一の構成については同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
図5に示すように、上流側インジェクタ82はステー88のボス部89により保持され、上流側インジェクタ82の中心軸線は吸気ダクト127の内部通路141の中心軸線と略一致している。なお、この吸気ダクト127の内部通路141は第1実施形態のように主通路と副通路とに分かれてはいない。
エアクリーナボックス143のアッパーケース145には、インジェクタ取付部187の下側開口を覆うようにキャップ部材191が嵌め着けられている。このキャップ部材191の下端部にはさらに、円筒状の燃料ガイド部190が嵌め着けられている。キャップ部材191はゴム等の弾性を有した材料からなり、アッパーケース145及び燃料ガイド部190に対して強固に接着されている。燃料ガイド部190はその基端部、すなわち上流側インジェクタ82の燃料噴射部86を取り囲むような燃料噴射部86との近傍位置において、このような弾性変形可能なキャップ部材191との接着されており、燃料ガイド部190はこの接着部を支点199にして、アッパーケース145に対して揺動可能に固定されている。
燃料ガイド部190の先端部には外周面にリブ192が設けられており、このリブ192にはリンク193の先端部が揺動可能に連結されている。リンク193の基端部にはロッド194が揺動可能に連結され、このロッド194はアッパーケース145の上壁を貫通してエアクリーナボックス143の外部へと引き出されている。ロッド194はある一方向に進退可能に設けられている。なお、アッパーケース145の上壁には、ロッド194の移動をガイドするとともにエアクリーナボックス143の内部空間146の気密性を確保するためにパッキン195が設けられている。
このロッド194の先端には、ロッド194を駆動して進退させる揺動アクチュエータ171が接続されている。この揺動アクチュエータ171は電動のモータでもよいしソレノイドにより構成されていてもよい。
また、本実施形態の自動二輪車には、この揺動アクチュエータ171の動作を制御する制御装置172が設けられている。制御装置172には、エンジンの運転状態を検出するセンサ類、例えばメインスロットルバルブの開度を検出するスロットル開度センサ173や、エンジン回転数を検出する回転数センサ174や、車速を検出する車速センサ175や、エンジンの壁面温度又は冷却水温を検出する温度センサ176等、からの検出信号が入力される。制御装置172はこれら入力された検出信号に応じて揺動アクチュエータ171を制御する。揺動アクチュエータ171の動作に応じてロッド194が進退し、ロッド194の進退方向に応じてリンク193を介してロッド194と連結された燃料ガイド部190がキャップ191との接着部を支点にして揺動する。このように揺動した燃料ガイド部190の中心軸線は、上流側インジェクタ82の中心軸線及び吸気ダクト127の内部通路141の中心軸線に対して傾斜する。キャップ191との接着部は燃料ガイド部190の基端部、すなわち上流側インジェクタ82の燃料噴射部86の近傍位置に設定されていることから、燃料ガイド部190の先端開口の吸気ダクト127の上流側開口に対する姿勢が変化する。
このように燃料ガイド部190の先端開口の姿勢が可変となり燃料ガイド部190の中心軸線の向きが可変となることにより、先端側インジェクタ82の姿勢を変化させることなく、燃料の噴射方向が燃料ガイド部190の中心軸線の向きに応じて調整される。
例えば、サブスロットルバルブの開度に応じて揺動アクチュエータ171を制御し、燃料ガイド部190の中心軸線の延長線上にサブスロットルバルブの弁体の辺縁が位置するように、燃料ガイド部190を揺動させる。これにより、噴射された燃料は常に弁体の辺縁に当たって霧状になりやすく且つ拡散しやすくなる。その結果燃焼効率が向上する。
燃料ガイド部190は必ずしもエンジンの運転状態に応じて自動的に揺動する構成でなくてもよく、メンテナンス作業者がロッド193を手動で進退させてチューニングを行えるように構成されていてもよい。
(第3実施形態)
図6は本発明の第3実施形態に係る燃料噴射構造を備えたエンジンの吸気装置の右側面図である。以下の説明では、上記各実施形態と同一の構成については同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
図6に示すように、上流側インジェクタ82はステー88のボス部89により保持され、上流側インジェクタ82の中心軸線は吸気ダクト127の内部通路141の中心軸線と略一致している。エアクリーナボックス243のアッパーケース245には、インジェクタ取付部287の下側開口の外周囲から円筒状に突出する第1燃料ガイド部291が一体的に形成されている。この第1燃料ガイド部291の外周側には円筒状の第2燃料ガイド部292がスライド自在に外嵌されている。本実施形態の燃料ガイド部290は、これら第1及び第2燃料ガイド部291,292からなり、第2燃料ガイド部292の第1燃料ガイド部291に対する摺動により伸縮可能となっている。
第2燃料ガイド部292の基端部には外周面にリブ293が設けられており、このリブ293にはリンク294の基端部が揺動可能に連結されている。リンク294の先端部にはロッド295が揺動可能に連結されている。ロッド295はアッパーケース245の上壁を貫通してエアクリーナボックス243の外部へと引き出されており、ある一方向に進退可能になっている。なお、アッパーケース245の上壁には、ロッド295の移動をガイドするとともにエアクリーナボックス243の内部空間246の気密性を確保するためにパッキン296が設けられている。
このロッド295の先端には、ロッド295を駆動して進退させる伸縮アクチュエータ271が接続されている。この揺動アクチュエータ271は電動のモータでもよいしソレノイドにより構成されていてもよい。
また、本実施形態の自動二輪車には、この伸縮アクチュエータ271の動作を制御する制御装置272が設けられている。制御装置272には、エンジンの運転状態を検出するセンサ類、例えば上記スロットル開度センサ173、回転数センサ174や、車速センサ175や、温度センサ176等からの各検出信号が入力される。制御装置272はこれら入力された検出信号に応じて伸縮アクチュエータ271を制御する。伸縮アクチュエータ271の動作に応じてロッド294が進退し、ロッド294の進退方向に応じて第2燃料ガイド部292が摺動して燃料ガイド部290が伸縮する。これにより、燃料噴射部86から燃料ガイド290の先端開口までの距離が可変となる。
このように燃料ガイド部290の先端開口が移動して吸気ダクト127の上流端開口に対する距離を変化させることにより、先端側インジェクタ82の姿勢は変化させることなく、吸気ダクト127の内部通路141の流路抵抗を調整することができるようになる。例えば、エンジンが低負荷低回転状態のときには、燃料ガイド部290を伸長させ、エンジンが高負荷高回転状態のときには、燃料ガイド部290を縮小させる。これにより、低負荷低回転状態においてはトルクを上昇させることができ、高負荷高回転状態のときには、エンジン出力を上昇させることができる。
なお、燃料ガイド部290は必ずしもエンジンの運転状態に応じて自動的に伸縮する構成でなくてもよく、メンテナンス作業者がロッド294を手動で進退させてチューニングを行うことができるように構成されていてもよい。
(第4実施形態)
図7は本発明の第4実施形態に係る燃料噴射構造を備えたエンジンの吸気装置の右側面図である。以下の説明では、上記各実施形態と同一の構成については同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
図7に示すように、上流側インジェクタ82はステー88のボス部89により保持され、上流側インジェクタ82の中心軸線は吸気ダクト127の内部通路141の中心軸線と一致している。エアクリーナボックス343のアッパーケース345には、インジェクタ取付部387の下側開口の外周囲から吸気ダクト27側に向けて延びる円筒状の第1燃料ガイド部391が回転可能且つ軸線方向に直動不能に取り付けられている。第1燃料ガイド部391の外周面には雄ネジが切られており、第1燃料ガイド部391の外周側には、その内周面に雌ネジが切られた第2燃料ガイド部392が螺合している。本実施形態の燃料ガイド部390は、これら第1及び第2燃料ガイド部391,392からなる。
アッパーケース345には、インジェクタ取付部387の下側開口の外周部を吸気ダクト27側に向けて延びる平板状のガイド壁393が一体的に形成されている。このガイド壁393には、上流側インジェクタ82の中心軸線や第1及び第2燃料ガイド部391,392の中心軸線と平行に延びるスリット394が形成されており、このスリット394内には第2燃料ガイド部392の外周面から突出するガイド片395が配置されている。このように、第2燃料ガイド部392はガイド片395がスリット394内に収容されることによって回転が規制されている一方、軸線方向への直動が許容されている。
第1燃料ガイド部391の基端部には、第1燃料ガイド部391にその軸線周りの回転駆動力を伝達するための伝動機構396が接続されている。この伝動機構396の構成部品はエアクリーナボックス343のアッパーケース345の上壁から外部に引き出されており、エアクリーナボックス343の外部には伝動機構396に回転駆動力を入力する伸縮アクチュエータ371が設けられている。この伸縮アクチュエータ371は例えば電動のモータ等から構成されている。
また、本実施形態の自動二輪車には、この伸縮アクチュエータ371の動作を制御する制御装置372が設けられている。制御装置372には、エンジンの運転状態を検出するセンサ類、例えば上記スロットル開度センサ173、回転数センサ174や、車速センサ175や、温度センサ176等からの検出信号が入力される。制御装置372はこれら入力信号に応じて伸縮アクチュエータ371を制御する。伸縮アクチュエータ371の動作に応じて第1燃料ガイド部391がその軸線周りに回転し、第1燃料ガイド部391の回転方向に応じて第2燃料ガイド部392が回転軸方向に移動する。これにより燃料ガイド部390が伸縮する。
このように燃料ガイド部390の先端開口が移動して吸気ダクト127の上流端開口に対する距離を変化させることにより、先端側インジェクタ82の姿勢を変化させることなく、吸気ダクト127の内部通路141の流路抵抗を調整することができるようになる。
以上、本発明に係る実施の形態について説明したが、本発明は上記構成に限られず適宜変更可能である。例えば、燃料ガイド部を伸縮可能且つ揺動可能に設けてもよい。このときには例えば伸縮可能な構成を実現するために、燃料ガイド部が蛇腹状に形成されていてもよい。また、燃料の供給方式は所謂ダブルインジェクタ方式に限られず、インジェクタが吸気ダクトの上流側に配置されている場合には、そのインジェクタのみを備えるエンジンに対しても本発明を好適に適用することができる。
本発明は、インジェクタから噴射された燃料の噴き返しを防ぐという優れた効果を奏し、吸気ダクトの上流側に燃料を噴射するインジェクタを備える燃料噴射構造に広く適用可能である。特に所謂ダブルインジェクタ方式を採用した高出力型のエンジン、及びこれを搭載した自動二輪車や小型滑走艇や不整地走行車等の乗物に好適に適用可能である。
本発明の第1実施形態に係る燃料噴射構造を備えた自動二輪車の左側面図である。 図1に示すエンジンの左側断面図である。 図2に示すIII−III線に沿って切断して示すエンジンの吸気装置の縦断面図である。 図3に示す吸気装置の斜視断面図である。 本発明の第2実施形態に係る燃料噴射構造を備えたエンジンの吸気装置の右側断面図である。 本発明の第3実施形態に係る燃料噴射構造を備えたエンジンの吸気装置の右側面図である。 本発明の第4実施形態に係る燃料噴射構造を備えたエンジンの吸気装置の右側面図である。
符号の説明
1 自動二輪車
9 エンジン
25 吸気装置
27,127 吸気ダクト
28 エアクリーナ
30 吸気通路
43,143,243,343 エアクリーナボックス
82 上流側インジェクタ
86 燃料噴射部
90,190,290,390 燃料ガイド部
171 揺動アクチュエータ
172 制御装置(揺動制御部)
271,372 伸縮アクチュエータ
272,372 制御装置(伸縮制御部)

Claims (9)

  1. エンジンへの吸気通路の一部を形成する吸気ダクトの上流端開口に向けて燃料を噴射するインジェクタと、
    前記吸気通路内に設けられて前記インジェクタの燃料噴射部を取り囲む燃料ガイド部と
    を備え、
    前記燃料ガイド部が前記吸気ダクトの上流端開口に向けて延在していることを特徴とする燃料噴射構造。
  2. 前記吸気ダクトの上流側にはエアクリーナボックスが連設されており、該エアクリーナボックスに前記インジェクタ及び前記燃料ガイド部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の燃料噴射構造。
  3. 前記燃料ガイド部が前記エアクリーナボックスから一体的に突出していることを特徴とする請求項2に記載の燃料噴射構造。
  4. 前記燃料ガイド部の先端部が前記吸気ダクト内に配されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の燃料噴射構造。
  5. 前記燃料ガイド部が基端部を支点にして揺動可能に設けられていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の燃料噴射構造。
  6. 前記燃料ガイドを揺動させる揺動アクチュエータと、前記エンジンの運転状態に応じて前記揺動アクチュエータを動作させることにより前記燃料ガイド部を揺動させる揺動制御部とを備えることを特徴とする請求項5に記載の燃料噴射構造。
  7. 前記燃料ガイド部が伸縮可能であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の燃料噴射構造。
  8. 前記燃料ガイド部を伸縮させる伸縮アクチュエータと、前記エンジンの運転状態に応じて前記伸縮アクチュエータを動作させることにより前記燃料ガイド部を伸縮させる伸縮制御部とを備えることを特徴とする請求項7に記載の燃料噴射構造。
  9. 請求項1乃至8のいずれか1項に記載の燃料噴射構造を備えていることを特徴とする乗物。
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JP2000097131A (ja) * 1998-09-22 2000-04-04 Yamaha Motor Co Ltd 燃料噴射弁の配置構造

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