JP2010070837A - フィルムロールおよび成膜装置のクリーニング方法 - Google Patents

フィルムロールおよび成膜装置のクリーニング方法 Download PDF

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Abstract

【課題】基板を搬送するパスローラに付着したパーティクルを容易に取り除くことができる成膜装置のクリーニング方法およびこの成膜装置での成膜およびクリーニングに用いられるフィルムロールを提供する。
【解決手段】本発明の成膜装置のクリーニング方法は、基板を長手方向にパスローラを用いて搬送しながら、真空雰囲気で基板の表面に所定の膜を形成する成膜装置について、表面に膜が形成される製品フィルム部と、製品フィルム部の成膜面と同じ側の面に除塵機能を備えたクリーニングフィルム部とを有する基板が、製品フィルム部の端部を基端としてロール状に巻き回されて構成されているフィルムロールを用い、このフィルムロールの基板のクリーニングフィルム部をパスローラにより搬送して、パスローラをクリーニングする。
【選択図】図1

Description

本発明は、真空雰囲気で、長尺な基板をローラで搬送しつつ、基板に膜を形成する成膜装置のクリーニング方法、およびこの成膜装置での成膜およびクリーニングに用いられるフィルムロールに関し、特に、基板を搬送するローラに付着したパーティクルを容易に取り除くことができる成膜装置のクリーニング方法およびこの成膜装置での成膜およびクリーニングに用いられるフィルムロールに関する。
従来から、真空雰囲気のチャンバ内で、長尺な基板(ウェブ状の基板)を搬送しつつ、気相堆積法によって基板の表面に無機膜等を連続的に形成することが行われている。
このとき、基板の搬送中に、基板の成膜面にパーティクルが付着すると、成膜面の平坦性が悪化し、その後、形成される無機膜に割れ、または抜け等の欠陥が発生する。そこで、このようなパーティクルの付着による欠陥の発生を抑制するものが提案されている(特許文献1参照)。
特許文献1には、ガイドロール等の走行機構を有する真空蒸着装置において、真空中で装置内のガイドロールをクリーニングするものが記載されている。
この特許文献1においては、クリーニング方法として、クリーニング部材を巻き付けたクリーニングロールを、装置外部からガイドロールに接触させて、さらに各クリーニングロールを、駆動可能として回転させる方式(特許文献1の図3参照)が記載されている。
さらに、特許文献1には、ミラクラーション(東レ(株)製、微細繊維織布)やベンリーゼ(旭化成(株)製、不織布)などのクリーニング部材を走行させることが可能なクリーニング機構を、直接ガイドロールにオンオフさせる方式(特許文献1の図4参照)が記載されている。
このような構成により、特許文献1においては、ガイドロールの表面をクリーニングして、フィルム上にパーティクルの付着を抑制できることが記載されている。
特開平11−200045号公報
しかしながら、特許文献1のクリーニング方法においては、クリーニングロールを、装置外部からガイドロールに接触させたり、クリーニング部材を走行させることが可能なクリーニング機構を直接ガイドロールにオンオフさせる必要がある。特許文献1のクリーニング方法を実施するためには、蒸着装置に多数の駆動機構を設ける必要があり、蒸着装置以外の余分な機構が複数必要となる。これにより、特許文献1においては、装置が複雑になり、装置コストが嵩むという問題点がある。
本発明の目的は、前記従来技術に基づく問題点を解消し、基板を搬送するパスローラに付着したパーティクルを容易に取り除くことができる成膜装置のクリーニング方法およびこの成膜装置での成膜およびクリーニングに用いられるフィルムロールを提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の第1の態様は、表面に膜が形成される製品フィルム部と、前記製品フィルム部の前記表面と同じ側の面に除塵機能を備えたクリーニングフィルム部とを有する基板が、前記製品フィルム部の端部を基端としてロール状に巻き回されて構成されていることを特徴とするフィルムロールを提供するものである。
本発明において、前記クリーニングフィルム部と前記製品フィルム部とは接合されていることが好ましい。
また、本発明において、クリーニングフィルム部は、前記製品フィルムの一部領域に形成されたものであることが好ましい。
さらに、本発明において、前記基板において、前記クリーニングフィルム部は、更に製品フィルムの途中および製品フィルムの後のうち、少なくとも1つの領域に設けられていることが好ましい。
さらに、本発明において、前記クリーニングフィルム部は、前記製品フィルム部よりも幅が広いことが好ましい。
さらにまた、本発明において、前記クリーニングフィルム部は、前記製品フィルム部よりも幅が狭いことが好ましい。
また、本発明において、前記製品フィルム部は、ベースフィルム上に薄膜を積層して構成されたものであることが好ましい。
また、本発明の第2の態様は、基板を長手方向にパスローラを用いて搬送しながら、真空雰囲気で前記基板の表面に所定の膜を形成する成膜装置のクリーニング方法であって、上記本発明の第1の態様のフィルムロールを用い、前記フィルムロールの基板のクリーニングフィルム部を前記パスローラにより搬送して、前記パスローラをクリーニングすることを特徴とする成膜装置のクリーニング方法を提供するものである。
本発明において、前記クリーニングフィルム部は、製品フィルム部とは搬送速度が異なることが好ましい。
また、本発明において、前記クリーニングフィルム部は、製品フィルム部とは搬送時の張力が異なることが好ましい。
さらに、本発明において、前記クリーニングフィルム部は、減圧した後に搬送されることが好ましい。
本発明のフィルムロールによれば、製品フィルム部の成膜面と同じ側の面に除塵機能を備えたクリーニングフィルム部を有し、かつこのクリーニングフィルム部は、製品フィルム部の先に設けられていることから、製品フィルム部の成膜面が接する部分のパーティクルが先に取り除かれる。これにより、製品フィルム部は、清浄な状態で成膜される。
また、本発明の成膜装置のクリーニング方法によれば、製品フィルム部の成膜面と同じ側の面に除塵機能を備えたクリーニングフィルム部を有し、クリーニングフィルム部によりパスローラのパーティクルが先に取り除かれて、パスローラから製品フィルム部へのパーティクル(塵埃)の付着を抑制することができる。これにより、製品フィルム部は、清浄な状態で成膜される。
このことから、本発明によれば、製品フィルム部に形成された膜は、成膜欠陥の発生が抑制され、膜質が良好なものとなる。このため、例えば、ガスバリアフィルムを作製した場合には、ガスバリア性能が良いものとなる。
以下に、添付の図面に示す好適実施形態に基づいて、本発明のフィルムロールおよび成膜装置のクリーニング方法を詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態に係るクリーニング方法によりクリーニングされる成膜装置の一例を示す模式図である。
図2は、図1に示す成膜装置での成膜およびクリーニングに用いられるフィルムロールを示す模式図である。
図1に示す成膜装置10は、ロール・ツー・ロール(Roll to Roll)の成膜装置であり、基板91の製品フィルム部94の表面Zf、または基板91の製品フィルム部94の表面に有機層などの膜が、単層または複数層形成されていれば、その表面に、所定の機能を有する無機膜f等を形成するものであり、例えば、光学フィルム、またはガスバリアフィルム等の機能性フィルムの製造に利用されるものである。
なお、基板91の表面に有機層などの膜が単層または複数層形成されている場合には、その形成された膜の最表面を、基板の表面Zfとする。
成膜装置10は、長尺の基板91(ウェブ状の基板91)に連続で成膜を行う装置であって、基本的に、長尺な基板91を供給する供給室12と、長尺な基板91に膜を形成する成膜室(真空容器)14と、膜が形成された長尺な基板91を巻き取る巻取り室16と、真空排気部32と、制御部36とを有する。この制御部36により、成膜装置10における各要素の動作が制御される。
また、成膜装置10においては、供給室12と成膜室14とを区画する壁15a、および成膜室14と巻取り室16とを区画する壁15bには、基板91が通過するスリット状の開口15cが形成されている。
成膜装置10においては、供給室12、成膜室14および巻取り室16には、真空排気部32が配管34を介して接続されている。この真空排気部32により、供給室12、成膜室14および巻取り室16の内部が所定の真空度、すなわち、所定の圧力にされる。
真空排気部32は、供給室12、成膜室14および巻取り室16を排気して所定の真空度に保つものであり、ドライポンプおよびターボ分子ポンプなどの真空ポンプを有するものである。また、供給室12、成膜室14および巻取り室16には、それぞれ内部の圧力を測定する圧力センサ(図示せず)が設けられている。
なお、真空排気部32による供給室12、成膜室14および巻取り室16の到達真空度には、特に限定はなく、実施する成膜方法等に応じて、十分な真空度を保てればよい、すなわち、実施する成膜方法に応じた圧力にすることができればよい。この真空排気部32は、制御部36により制御される。
供給室12は、長尺な基板91を供給する部位であり、基板ロール(フィルムロール)90が取り付けられる送り出し回転軸20、第1ガイドローラ22a、および第2ガイドローラ22bが設けられている。
送り出し回転軸20は、取り付けられた基板ロール90から長尺な基板91を連続的に送り出すものである。基板ロール90においては、例えば、時計回りに基板91が巻回されている。
送り出し回転軸20には、例えば、駆動源としてモータ(図示せず)が接続されている。このモータによって送り出し回転軸20の回転を介して基板ロール90が基板91を巻き戻す方向rに回転されて、本実施形態では、反時計回りに回転されて、基板91が連続的に送り出される。
第1ガイドローラ22a、および第2ガイドローラ22bは、基板91を所定の搬送経路で成膜室14に案内するものである。各第1ガイドローラ22a、および第2ガイドローラ22bは、公知のガイドローラにより構成される。
本実施形態の成膜装置10においては、第1ガイドローラ22a、および第2ガイドローラ22bは、駆動ローラまたは従動ローラでもよい。また、第1ガイドローラ22a、および第2ガイドローラ22bは、基板91の搬送時における張力を調整するテンションローラとして作用するローラであってもよい。
成膜室14は、真空容器(真空チャンバ)として機能するものであり、基板91を搬送しつつ連続的に、基板91の表面Zfに、気相成膜法のうち、例えば、プラズマCVDによって、無機膜を形成する部位である。
成膜室14は、例えば、ステンレス、アルミニウムまたはアルミニウム合金など、各種の真空チャンバで利用されている材料を用いて構成される。
成膜室14には、2つのガイドローラ24、28と、ドラム26と、成膜部40とが設けられている。
ガイドローラ24と、ガイドローラ28とが、所定の間隔を設けて対向して、平行に配置されており、また、ガイドローラ24、およびガイドローラ28は、基板91の搬送方向Dに対して、その長手方向を直交させて配置されている。
ガイドローラ24は、供給室12に設けられた第2ガイドローラ22bから搬送された基板91をドラム26に搬送するものである。このガイドローラ24は、例えば、基板91の搬送方向Dと直交する方向(以下、軸方向という)に回転軸を有し回転可能であり、かつガイドローラ24は、軸方向の長さが、基板91の長手方向と直交する幅方向における長さ(以下、基板91の幅という)よりも長い。
ガイドローラ28は、ドラム26に巻き掛けられた基板91を巻取り室16に設けられたガイドローラ31に搬送するものである。このガイドローラ28は、例えば、軸方向に回転軸を有し回転可能であり、かつガイドローラ28は、軸方向の長さが基板91の幅よりも長い。
なお、ガイドローラ24、ガイドローラ28は、上記構成以外は、供給室12に設けられた第1ガイドローラ22a、および第2ガイドローラ22bと同様の構成であるため、その詳細な説明は省略する。
ドラム26は、ガイドローラ24と、ガイドローラ28との間の空間Hの下方に設けられている。ドラム26は、その長手方向を、ガイドローラ24およびガイドローラ28の長手方向に対して平行にして配置されている。さらには、ドラム26は接地されている。
このドラム26は、例えば、円筒状を呈し、回転軸(図示せず)を有している。ドラム26は、回転軸に対して回転方向ωに回転可能なものであり、かつドラム26は、軸方向における長さが基板91の幅よりも長い。ドラム26は、その表面26a(周面)に基板91が巻き掛けられて、回転することにより、基板91を所定の成膜位置に保持しつつ、搬送方向Dに基板91を搬送するものである。
なお、ドラム26には、温度を調節するために、例えば、ドラム26の中心にヒータ(図示せず)およびドラム26の温度を測定する温度センサ(図示せず)を設けてもよい。この場合、ヒータおよび温度センサは、制御部36に接続され、制御部36により、ドラム26の温度が調節され、ドラム26の温度は所定の温度に保持される。
図1に示すように、成膜部40は、ドラム26の下方に設けられており、基板91がドラム26に巻き掛けられた状態で、ドラム26が回転方向ωに回転して、基板91が搬送方向Dに搬送されつつ、基板91の表面Zfに、例えば、無機膜fを形成するものである。
なお、基板91の製品フィルム部94の表面Zfに無機膜fが形成された成膜済みの基板91において、所定の無機膜fが形成されて、ガスバリア性などの所定の機能を発揮する状態のものについては、機能性フィルムともいう。
成膜部40は、例えば、容量結合型プラズマCVD法(CCP−CVD法)により、無機膜fを形成するものである。この成膜部40は、例えば、3つの成膜電極42a〜42c、高周波電源44および原料ガス供給部46を有する。制御部36により、成膜部40の高周波電源44、および原料ガス供給部46が制御される。
成膜部40においては、成膜室14の下方に、ドラム26の表面26aと所定の距離離間し、隙間Sを設けて、例えば、3つの成膜電極42a〜42cが設けられている。
各成膜電極42a〜42cは、平面視長方形の部材を曲面状に湾曲させた構成であって、その長手方向をドラム26の回転軸と平行にし、かつドラム26の表面27を囲むように回転方向ωに沿うようにして配置されている。
本実施形態においては、例えば、成膜電極42a〜42cは、ドラム26の表面26aの同心円に一致するように所定の曲率に湾曲されている。成膜電極42a〜42cは、いずれの領域においても、その表面に垂直で、かつドラム26の回転中心を通る線上における各成膜電極42a〜42cの表面とドラム26の表面26aとの距離が所定の設定距離で配置される。
また、各成膜電極42a〜42cは、ドラム26の表面26aを囲むように湾曲させた構成としたが、本発明は、これ限定されるものではなく、例えば、平面視長方形の部材を屈曲させた構成としてもよく、更には平面視長方形の平板状の電極板を、複数、ドラム26の表面26aを囲むように回転方向ωに沿うようにして配置してもよい。
図1に示すように、各成膜電極42a〜42cには、高周波電源44が接続されており、この高周波電源44により、各成膜電極42a〜42cに高周波電圧が印加される。この高周波電源44は、印加する高周波電力(RF電力)を変えることができる。また、各成膜電極42a〜42cと高周波電源44とは、必要に応じて、インピーダンス整合をとるためのマッチングボックスを介して接続してもよい。
各成膜電極42a〜42cは、一般的にシャワー電極と呼ばれるものであり、各成膜電極42a〜42cの表面には、複数の貫通孔(図示せず)が等間隔で形成されている。これら各成膜電極42a〜42cにより、隙間Sに原料ガスGを均一に供給することができる。
原料ガス供給部46は、例えば、配管47を介して、各成膜電極42a〜42cの表面に形成された複数の貫通孔を通して隙間Sに、膜を形成する原料ガスGを供給するものである。
原料ガス供給部46から供給された原料ガスGは、配管47、各成膜電極42a〜42cの表面の複数の貫通孔を経て隙間Sに原料ガスGが均一に供給される。
ドラム26の表面26aと各成膜電極42a〜42cとの隙間Sがプラズマの発生空間になり、成膜空間となる。
本実施形態においては、原料ガスGは、例えば、SiO膜を形成する場合、TEOSガス、および活性種ガスとして酸素ガスが用いられる。また、窒化珪素膜を形成する場合、SiHガス、NHガス、およびNガス(希釈ガス)が用いられる。本実施形態においては、活性種ガスおよび希釈ガスが含まれていても、単に原料ガスという。
原料ガス供給部46は、CVD装置で用いられている各種のガス導入手段が利用可能である。
また、原料ガス供給部46においては、原料ガスGのみならず、アルゴンガスまたは窒素ガスなどの不活性ガス、および酸素ガス等の活性種ガス等、CVD法で用いられている各種のガスを、原料ガスと共に、隙間Sに供給してもよい。このように、複数種のガスを導入する場合には、各ガスを同じ配管で混合して、各成膜電極42a〜42cとの複数の貫通孔を通して隙間Sに供給してもよく、各ガスを異なる配管から各成膜電極42a〜42cとの複数の貫通孔を通して隙間Sに供給してもよい。
さらに、原料ガスまたはその他、不活性ガスおよび活性種ガスの種類または導入量も、形成する膜の種類、または目的とする成膜レート等に応じて、適宜、選択/設定すればよい。
なお、高周波電源44は、プラズマCVDによる成膜に利用される公知の高周波電源を用いることができる。また、高周波電源44は、最大出力等にも、特に限定はなく、形成する膜または成膜レート等に応じて、適宜、選択/設定すればよい。
各成膜電極42a〜42cは、平面視長方形の部材を曲面状に湾曲させた構成に限定されるものではなく、例えば、ドラム26の軸方向に分割した複数の電極を配列した構成等、CVD法による成膜が可能なものであれば、各種の電極の構成が利用可能である。
なお、各成膜電極42a〜42cは、それぞれの表面に、複数の貫通孔を形成する構成としたが、成膜空間である隙間Sに均一に原料ガスGを供給することができれば、これに限定されるものではない。例えば、各成膜電極42a〜42cの表面にスリット状の開口部を形成し、このスリット状の開口部から原料ガスGを放出させるようにしてもよい。
巻取り室16は、成膜室14で、表面Zfに無機膜f等が形成された基板91を巻き取る部位であり、巻取り軸30、およびガイドローラ31が設けられている。
巻取り軸30は、成膜された基板91をロール状に、例えば、時計回りに巻き取るものである。この巻取り軸30は、例えば、駆動源としてモータ(図示せず)が接続されている。このモータにより巻取り軸30が回転されて、成膜済の基板91が巻き取られる。このように、例えば、巻取り軸30に芯を取り付けて、成膜済の基板91が巻き取られた状態のことを、成膜済フィルムロール110という。
なお、成膜済フィルムロール110は、成膜済の基板91が巻取り軸30に巻き取られた状態に限定されるものではなく、成膜済の基板91がロール状に巻き回された状態のことも含まれる。巻取り軸30がモータによって基板91を巻き取る方向Rに回転されて、本実施形態では、時計回りに回転されて、成膜済の基板91を連続的に、例えば、時計回りに巻き取る。
また、成膜済フィルムロール110において、巻き取る基板が上述のように機能性フィルムである場合には、機能性フィルムロールという。
ガイドローラ31は、成膜室14から搬送された基板91を、所定の搬送経路で巻取り軸30に案内するものである。このガイドローラ31は、公知のガイドローラにより構成される。なお、供給室12の第1ガイドローラ22a、および第2ガイドローラ22bと同様に、ガイドローラ31も、駆動ローラまたは従動ローラでもよい。また、ガイドローラ31は、テンションローラとして作用するローラであってもよい。
基板91は、クリーニングフィルム部92と、無機膜fが形成される製品フィルム部94とを有する。クリーニングフィルム部92と製品フィルム部94とは略同じ厚さである。クリーニングフィルム部92は製品フィルム部94の先端部に接合されて、一体化されている。
例えば、円筒状の芯に基板91が製品フィルム部94の後端部を基端として、ロール状に巻き回されて基板ロール90が構成される。この場合、クリーニングフィルム部92は、基板ロール90の表面側に配置される。基板ロール90から基板91を引き出した場合、搬送方向Dに対して、クリーニングフィルム部92から先に引き出され、その後、製品フィルム部94が引き出される。
クリーニングフィルム部92は、成膜装置10の各種のパスローラ(第1ガイドローラ22a、第2ガイドローラ22b、ガイドローラ24、ドラム26、ガイドローラ28、およびガイドローラ31)をクリーニングするためのものであり、パスローラに付着しているパーティクルを取り除くためのものである。
このクリーニングフィルム部92は、製品フィルム部94のうち、少なくとも無機膜fが形成される成膜面側(表面Zf側)と同じ側の面について、成膜装置10の各種のパスローラに付着したパーティクルを取り除く、除塵機能(クリーニング機能)を有する。
このクリーニングフィルム部92には、例えば、クリーンルームでの除塵に用いられる粘着テープが利用される。この粘着テープとしては、例えば、桜井株式会社製リジットクリーン(商品名)、およびソマール株式会社製ソマタック(登録商標)WA(商品名)が用いられる。
クリーニングフィルム部92において、除塵機能を有する面は、製品フィルム部94のうち、成膜面側の表面Zf側に限定されるものではなく、成膜されない裏面Zb側も除塵機能を有することが好ましい。このように、表面Zfに加えて、裏面Zbの除塵機能を有することにより、基板91のフィルム部94の裏面Zbへのパーティクルの付着が抑制されて、巻取り軸30で成膜済み基板を巻き取るとき、裏面Zbに付着したパーティクルで無機膜fが擦られて傷つくことが防止される。
クリーニングフィルム部92は、所定の長さを有するものであり、成膜装置10の全体のパス長(搬送経路長さ)、パスローラの大きさ、およびパスローラの数により、適宜設定されるものである。
クリーニングフィルム部92の長さは、送り出し回転軸20に基板ロール90を設けた状態で、クリーニングフィルム部92を引き出して、第1ガイドローラ22a、第2ガイドローラ22b、成膜室14のガイドローラ24、ドラム26、ガイドローラ28、ならびに巻取室16のガイドローラ31を経て、巻取り軸30まで所定の搬送経路を通過させた状態で、巻取り軸30を回転させて、クリーニングフィルム部92を巻き取ったとき、成膜装置10に設けられた全てのパスローラが少なくとも1回転する長さを有することが好ましい。
基板ロール90のクリーニングフィルム部92により、パスローラに付着しているパーティクルが取り除かれて、製品フィルム部94のうち、少なくとも成膜面である表面Zfへのパーティクルの付着を抑制することができる。
本実施形態において、基板91の製品フィルム部94は、特に限定されるものではなく、気相成膜法による膜の形成が可能な各種の基板が全て利用可能である。基板91の製品フィルム部94としては、例えば、PETフィルム、PENフィルム等の各種の樹脂フィルム、またはアルミニウムシートなどの各種の金属シート等を用いることができる。
また、基板91の製品フィルム部94としては、例えば、PETフィルム、PENフィルム等の各種の樹脂フィルムをベースフィルムとし、このベースフィルム上に、有機物からなる薄膜が、単層または複数層形成されて構成されたものでもよい。
次に、本実施形態の基板ロール90を用いた成膜装置10による成膜方法およびクリーニング方法について説明する。
成膜装置10においては、まず、長尺な基板91が、例えば、時計回り巻回された基板ロール90から第1ガイドローラ22a、第2ガイドローラ22bを経て、成膜室14に搬送される。成膜室14においては、ガイドローラ24、ドラム26、ガイドローラ28を経て、巻取り室16に搬送される。巻取り室16においては、ガイドローラ31を経て、巻取軸30に基板91の先端部のクリーニングフィルム部92が固定されて、巻取り軸30による基板90の巻き取り可能な状態とする。
そして、このように長尺な基板91を搬送経路で通した後、供給室12、成膜室14および巻取り室16の内部を真空排気部32により、所定の真空度にし、その真空度を保持する。そして、巻き取り軸30を時計方向(方向R)に回転させる。これにより、パスローラに付着しているパーティクルgなどがクリーニングフィルム部92に付着し、パスローラからパーティクルgが除去される。これにより、製品フィルム部94の表面Zf、すなわち、成膜面へのパーティクルの付着(転写)が抑制される。
そして、クリーニングフィルム部92が、全て巻取り軸30に巻き取られた後、引き続き、供給室12、成膜室14および巻取り室16の内部を真空排気部32により所定の真空度に保った状態で、成膜部40において、各成膜電極42a〜42cに、高周波電源44から高周波電圧を印加するとともに、原料ガス供給部46から配管47を介して、各成膜電極42a〜42cの表面60aに形成された複数の貫通孔から隙間Sに原料ガスGを均一に供給する。
各成膜電極42a〜42cの周囲に電磁波を放射させると、隙間S(成膜空間)で、各成膜電極42a〜42cの近傍に局在化したプラズマが生成され、原料ガスが励起・解離され、膜となる反応生成物が生成される。この反応生成物が堆積し、各成膜電極42a〜42cの範囲内において、基板91の製品フィルム部94の成膜面(表面Zf)に所定の膜厚の無機膜fが形成される。
そして、順次、基板ロール90から送り出し回転軸20をモータにより反時計回りに回転させて、長尺な基板91を連続的に送り出し、製品フィルム部94をドラム26で基板91をプラズマが生成される位置に保持しつつ、ドラム26を所定の速度で回転させて、成膜部40により製品フィルム部94の表面Zfに連続的に無機膜fを所定の膜厚で形成する。
そして、表面Zfに所定の膜が製品フィルム部94に形成された基板91が、ガイドローラ28、およびガイドローラ31を経て、巻取り軸30に巻き取られ、成膜済フィルムロール110が得られる。
本実施形態においては、大気開放することなく、真空雰囲気で、パスローラに付着するパーティクルを取り除き、その後、形成する無機膜fに抜けまたは割れなどの欠陥を引き起こすパーティクルの成膜面への付着を抑制することができる。このため、基板91の製品フィルム部94の表面Zfに連続して所定の膜厚を有する無機膜fを、欠陥がなく良好な膜質で形成することができる。
更には、本実施形態においては、機能性フィルムとなる製品フィルム部94の先端部にクリーニングフィルム部92を設けただけの簡単な構成で、成膜装置10のクリーニングを実現できる。このように、本実施形態においては、駆動機構などが不要であり、装置が複雑化になることが抑制されるとともに、装置コストが嵩むこともない。
また、本実施形態においては、クリーニングフィルム部92の搬送速度と、製品フィルム部94の搬送速度を変えてもよい。この場合、パーティクルの除去率を高めるために、クリーニングフィルム部92の搬送速度を、製品フィルム部94の搬送速度よりも遅くすることが好ましい。このとき、クリーニングフィルム部92の長さが既知であれば、搬送速度と搬送時間の関係から、製品フィルム部94に達したときに、搬送速度を変えることができる。
また、本実施形態においては、クリーニングフィルム部92の搬送時の張力と、製品フィルム部94の搬送時の張力を変えてもよい。この場合、パーティクルの除去率を高めるために、クリーニングフィルム部92の搬送時の張力を、製品フィルム部94の搬送時の張力よりも高くする。このとき、クリーニングフィルム部92の長さが既知であれば、搬送速度と搬送時間の関係から、製品フィルム部94に達したときに、搬送時の張力を変えることができる。この搬送時の張力の調整は、基板91を送り出すときの送り出し回転軸20のトルクと、巻取り軸30の巻き取り時のトルクとを変えることによりなされる。
また、本実施形態においては、図2に示すように、基板91において、クリーニングフィルム部92と製品フィルム部94とを有する構成としたが、本発明は、これに限定されるものではない。例えば、以下のような構成であっても、本実施形態の基板91が巻き回してなる基板ロール90と同様の効果を得ることができる。
図3(a)は、図2のフィルムロールの第1の変形例を示す模式図であり、(b)は、図2のフィルムロールの第2の変形例を示す模式図であり、(c)は、図2のフィルムロールの第3の変形例を部分的に示す模式図である。
図4(a)は、図2のフィルムロールの第4の変形例を示す模式図であり、(b)は、図2のフィルムロールの第5の変形例を示す模式図である。
図5(a)は、図2のフィルムロールの第6の変形例を示す模式図であり、(b)は、図2のフィルムロールの第7の変形例を示す模式図であり、(c)は、図2のフィルムロールの第8の変形例を部分的に示す模式図である。
例えば、図3(a)に示すように、基板ロール90aにおいて、基板91aを、クリーニングフィルム部92および製品フィルム部94に加えて、更にリーダーフィルム96をクリーニングフィルム部92の先端部に設けた構成でもよい。
このリーダーフィルム96は、例えば、クリーニングフィルム部92と略同じ厚さであり、クリーニングフィルム部92の端部に接合されている。このリーダーフィルム96は、製品フィルム部94と同じ素材で構成することができ、これ以外にも、PETフィルム、PENフィルムなどを用いることができる。このリーダーフィルム96は、成膜装置10のパス長(搬送経路長さ)以上の長さを有することが好ましい。
このように、リーダーフィルム96を設けることにより、成膜装置10のクリーニングにおいて、リーダーフィルム96を搬送することにより基板91aの搬送が安定し、この安定した状態で、クリーニングフィルム部92によりパスローラに付着したパーティクル等を除去することができる。
これにより、製品フィルム部94は、搬送安定性が高い状態で、成膜されるため、より良好な膜質の膜を形成することができる。
また、例えば、図2に示す基板91のクリーニングフィルム部92に変えて、図3(b)に示す基板ロール90bの基板91bのように、製品フィルム部94だけで構成し、製品フィルム部94の搬送方向Dにおける先端部領域の成膜面(表面Zf)側にクリーニング部98を形成してもよい。このクリーニング部98は、製品フィルム部94の成膜面側(表面Zf側)にクリーニング機能を有するクリーニング機能膜100が形成されて構成される。
クリーニング機能膜100は、クリーニングフィルム部92と同様の機能を有するものであり、同じ素材で構成される。このクリーニング部98は、例えば、クリーニングフィルム部92を製品フィルム部94の表面Zfに貼り付けて構成される。
このような基板91bを巻き回してなる基板ロール90bは、図2に示す基板ロール90と同様に成膜装置10のクリーニングに利用することができ、かつ同様の効果を得ることができる。
図3(b)に示す基板91bのように、成膜面側(表面Zf側)だけではなく、図3(c)に示す基板91cのように、クリーニング部98aは、表面Zf側に加えて、裏面Zb側にもクリーニング機能膜100aが形成された構成であってもよい。クリーニング機能膜100aは、クリーニング機能膜100と同様の構成であるため、その詳細な説明は省略する。
なお、図3(b)に示す基板91bにおいても、クリーニング部98の先端部にリーダーフィルム96を設けてもよく、図3(c)に示す基板91cにおいても、クリーニング部98aの先端部にリーダーフィルム96を設けてもよい。
さらに、例えば、図4(a)に示すフィルムロール90dの基板91dのように、クリーニングフィルム部92を、例えば、所定の長さの製品フィルム部94と、所定の長さの製品フィルム部94との間に更に設ける構成としてもよい。すなわち、製品フィルム部94の所定の長さごとに、クリーニングフィルム部92を設ける構成にしてもよい。
これにより、成膜中に発生し、パスローラに付着したパーティクル等を除去した後、次の製品フィルム部94に成膜することができる。
また、例えば、図4(b)に示すフィルムロール90eの基板91eのように、クリーニングフィルム部92を製品フィルム部94の搬送方向Dにおける後端部に、更に設ける構成としてもよい。
これにより、巻取り軸30に、フィルムロール90eを全て巻き取ると、成膜中に発生し、パスローラに付着したパーティクル等が除去される。これにより、次に成膜するときに、成膜装置10内が清浄な状態で、次の成膜ができる。
クリーニングフィルム部92を製品フィルム部94の搬送方向Dにおける後端部に設ける場合、製品フィルム部94への成膜が済んだ後に、成膜装置10内を大気開放し、その後、クリーニングフィルム部92を搬送し、大気開放時に付着したパーティクルも含めて、パスローラに付着したパーティクルを取り除いてもよい。
なお、図4(a)に示す基板91dにおいても、クリーニングフィルム部92の先端部にリーダーフィルム96を設けてもよく、図4(b)に示す基板91eにおいても、クリーニングフィルム部92の先端部にリーダーフィルム96を設けてもよい。
また、図2に示すように、基板91において、クリーニングフィルム部92と製品フィルム部94とは同じ幅の構成としたが、本発明は、これに限定されるものではない。図5(a)に示す基板102のように、製品フィルム部94よりも、幅が狭いクリーニングフィルム部104を設ける構成にしてもよい。
このクリーニングフィルム部104は、図2に示す基板91のクリーニングフィルム部92と同様の機能を有するものであり、同じ素材で構成される。
このクリーニングフィルム部104は、製品フィルム部94よりも、幅が狭い狭部104aと、この狭部104aと製品フィルム部94とを接続する接続部104bとにより構成されている。
このように、クリーニングフィルム部104の幅を狭くすることにより、パスローラに、例えば、図6に示すようなローラ部52と軸部54とを有する段差ローラ50がある場合、この段差ローラ50の軸部54の表面54aに付着したパーティクルを除去することができる。
また、図5(b)に示す基板102aのように、製品フィルム部94よりも、幅が広いクリーニングフィルム部106を設ける構成にしてもよい。
このクリーニングフィルム部106は、図2に示す基板91のクリーニングフィルム部92と同様の機能を有するものであり、同じ素材で構成される。
このクリーニングフィルム部106は、製品フィルム部94よりも、幅が広い幅広部106aと、この幅広部106aと製品フィルム部94とを接続する接続部106bとにより構成されている。
このように、クリーニングフィルム部106の幅を広くすることにより、製品フィルム部94が通過する領域よりも広い領域について、パーティクルを除去することができる。これにより、成膜装置10内をより一層清浄な環境にすることができる。
さらに、図5(c)に示すように、基板102bは、製品フィルム部94よりも幅が広いクリーニングフィルム部106と、製品フィルム部94よりも幅が狭いクリーニングフィルム部104とを有する構成でもよい。この場合、図6に示す段差ローラ50のローラ部52の表面52aおよび軸部54の表面54aに付着したパーティクルを除去することができる。
なお、図5(a)に示す基板102においても、クリーニングフィルム部104の先端部にリーダーフィルム96を設けてもよく、図5(b)に示す基板102aにおいても、クリーニングフィルム部106の先端部にリーダーフィルム96を設けてもよく、図5(c)に示す基板102bにおいても、クリーニングフィルム部108の先端部にリーダーフィルム96を設けてもよい。
本発明においては、成膜する膜は、特に限定されるものではなく、製造する機能性フィルムに応じて要求される機能を有するものが適宜形成することができる。また、その膜の成膜方法も、気相堆積法であれば、CVD法に限定されるものではない。
膜の厚さにも、特に限定はなく、機能性フィルムに応じて要求される性能に応じて、必要な膜さを適宜決定すればよい。
さらに、成膜する膜は、単層に限定はされず、複数層であってもよい。膜を複数層形成する場合には、各層は、同じものであっても、互いに異なるものであってもよい。
本発明においては、無機膜fを成膜した後、その無機膜f上に成膜する場合、成膜済みロール110において、無機膜fが形成された状態で、先端部に、更に、図3(b)または(c)に示すように、クリーニング機能膜100、100aを形成してもよい。
本発明においては、上述のいずれの基板91、91a〜91e、102、102a、102bを用いた場合においても、例えば、機能性フィルムとして、ガスバリアフィルム(水蒸気バリアフィルム)を製造する際には、膜として、窒化ケイ素膜、酸化アルミニウム膜、酸化ケイ素膜等の無機膜を成膜する。
また、機能性フィルムとして、有機ELディスプレイおよび液晶ディスプレイのような表示装置などの各種のデバイスまたは装置の保護フィルムを製造する際には、膜として、酸化ケイ素膜等の無機膜を成膜する。
さらに、機能性フィルムとして、光反射防止フィルム、光反射フィルム、各種のフィルタ等の光学フィルムを製造する際には、膜として、目的とする光学特性を有する膜、または目的とする光学特性を発現する材料からなる膜を成膜する。
以上、本発明のフィルムロールおよび成膜装置のクリーニング方法について詳細に説明したが、本発明は、上記実施形態に限定はされず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良および変更を行ってもよいのは、もちろんである。
本発明の実施形態に係るクリーニング方法によりクリーニングされる成膜装置の一例を示す模式図である。 図1に示す成膜装置での成膜およびクリーニングに用いられるフィルムロールを示す模式図である。 (a)は、図2のフィルムロールの第1の変形例を示す模式図であり、(b)は、図2のフィルムロールの第2の変形例を示す模式図であり、(c)は、図2のフィルムロールの第3の変形例を部分的に示す模式図である。 (a)は、図2のフィルムロールの第4の変形例を示す模式図であり、(b)は、図2のフィルムロールの第5の変形例を示す模式図である。 (a)は、図2のフィルムロールの第6の変形例を示す模式図であり、(b)は、図2のフィルムロールの第7の変形例を示す模式図であり、(c)は、図2のフィルムロールの第8の変形例を部分的に示す模式図である。 図1に示す成膜装置に用いられる段差ローラの一例を示す模式的斜視図である。
符号の説明
10 成膜装置
12 供給室
14 成膜室
16 巻取り室
20 送り出し回転軸
22a 第1ガイドローラ
22b 第2ガイドローラ
24,28,31 ガイドローラ
26a 表面
30 巻取り軸
32 真空排気部
36 制御部
40 成膜部
42a〜42c 成膜電極
44 高周波電源
46 原料ガス供給部
90、90a〜90e 基板ロール(フィルムロール)
91、91a〜91e、102、102a、102b 基板
D 搬送方向
Z 基板
ω 回転方向

Claims (11)

  1. 表面に膜が形成される製品フィルム部と、前記製品フィルム部の前記表面と同じ側の面に除塵機能を備えたクリーニングフィルム部とを有する基板が、前記製品フィルム部の後端部を基端としてロール状に巻き回されて構成されていることを特徴とするフィルムロール。
  2. 前記クリーニングフィルム部と前記製品フィルム部とは接合されている請求項1に記載のフィルムロール。
  3. クリーニングフィルム部は、前記製品フィルムの一部領域に形成されたものである請求項1に記載のフィルムロール。
  4. 前記基板において、前記クリーニングフィルム部は、更に製品フィルムの途中および製品フィルムの後端部のうち、少なくとも1つの領域に設けられている請求項1〜3のいずれか1項に記載のフィルムロール。
  5. 前記クリーニングフィルム部は、前記製品フィルム部よりも幅が広い請求項1〜4のいずれか1項に記載のフィルムロール。
  6. 前記クリーニングフィルム部は、前記製品フィルム部よりも幅が狭い請求項1〜4のいずれか1項に記載のフィルムロール。
  7. 前記製品フィルム部は、ベースフィルム上に薄膜を積層して構成されたものである請求項1〜6のいずれか1項に記載のフィルムロール。
  8. 長尺の基板を長手方向にパスローラを用いて搬送しながら、真空雰囲気で前記基板の表面に所定の膜を形成する成膜装置のクリーニング方法であって、
    前記請求項1〜7のいずれか1項に記載のフィルムロールを用い、
    前記フィルムロールの基板のクリーニングフィルム部を前記パスローラにより搬送して、前記パスローラをクリーニングすることを特徴とする成膜装置のクリーニング方法。
  9. 前記クリーニングフィルム部は、製品フィルム部とは搬送速度が異なる請求項8に記載の成膜装置のクリーニング方法。
  10. 前記クリーニングフィルム部は、製品フィルム部とは搬送時の張力が異なる請求項8に記載の成膜装置のクリーニング方法。
  11. 前記クリーニングフィルム部は、減圧した後に搬送される請求項8〜10のいずれか1項に記載の成膜装置のクリーニング方法。
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