JP2010069580A - ロボットハンドの駆動機構 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】モータの回転力が減速機20を介して入力されるロボットハンド10の駆動機構であって、前記モータの回転力は、ガイドチューブGで外周が覆われたフレキシブルシャフトSを介して、前記減速機の入力軸20に伝達される、ことを特徴とする。
【選択図】図3
Description
かかる汎用ハンドの一種として、対象ワークのサイズや形状に合わせて各指部や各爪部の形態をそれぞれ変化させることができる、所謂、電動多軸ハンドが知られている。このタイプのハンドでは、多くの場合、ワークに対する把持力を微細に調整することも可能である。
この構成では、モータの回転力をフレキシブルシャフトによって減速機の入力軸要素に伝達することにより、モータの動力で駆動される指部や爪部等の駆動対象(動力使用要素)から離間した箇所にモータを配置することが可能になり、従来に比して、ロボットハンドの設計自由度が高まる。
モータをロボットアームに取り付けることにより、ロボットハンドのコンパクト化が可能となる。特に、多数のモータが必要とされることが多い電動多軸ハンドの場合には、とりわけ大きなコンパクト化の効果が得られる。
フレキシブルシャフトをロボットアームの手首部の内部を挿通させることにより、手首部の外側でフレキシブルシャフトを取り回す場合に比して、外部の部品や部材等との干渉を有効に回避でき、フレキシブルシャフトの配索の簡素化も図ることができる。また、見映えも向上する。
この構成では、減速機の入力軸要素とガイドチューブとフレキシブルシャフトとで形成したユニットをロボットハンドに対し一体として着脱でき、ロボットハンドの組立や、その後のフレキシブルシャフトのメインテナンスを行う際には、その作業性が大いに向上する。
尚、この場合において、モータの出力側の連結要素とガイドチューブとフレキシブルシャフトとで一体的に取り扱い可能なユニットを構成し、該ユニットをモータの出力側に対し一体として着脱可能とすることが、より好ましい。この場合には、モータの出力側の連結要素とガイドチューブとフレキシブルシャフトとで形成したユニットをモータに対し一体として着脱でき、ロボットハンドの組立や、その後のフレキシブルシャフトのメインテナンスを行う際には、その作業性が大いに向上する。
この構成では、減速機の入力軸要素とフレキシブルシャフトの両方が軸受に支承されているので、ロボットハンドの組立時に、両者の芯合わせ作業を容易かつ精度良く行える。また、フレキシブルシャフトが軸受により回転自在に支承されることで、出力側の負荷によるフレキシブルシャフトの振動や撓み等が緩和され、フレキシブルシャフトとガイドチューブとが擦れ合うことにより生じる摩耗も低減される。
この構成では、カップリングを用いることにより、減速機の入力軸要素および/またはモータの出力軸とフレキシブルシャフトとを、簡便かつ確実に連結することができる。また、フレキシブルシャフトが軸受により回転自在に支承されることにより、入力側から伝わるフレキシブルシャフトの振動または出力側の負荷によるフレキシブルシャフトの振動や撓み等が緩和され、フレキシブルシャフトとガイドチューブとが擦れ合うことにより生じる摩耗も低減される。
この構成では、フレキシブルシャフトの出力側の端部の外周に固着した金属製の筒体を、減速機の入力軸要素に対しセットビスを用いて固定することで、フレキシブルシャフトの出力側の端部を減速機の入力軸要素に対して、より確実で堅固に固定される。
この構成では、エンコーダをフレキシブルシャフトの出力側の端部に配設したことにより、自在に曲げ変形或いは撓み変形した状態でも回転力を伝達できる(つまり柔軟性のある)フレキシブルシャフトを用いた場合に生じ得るフレキシブルシャフトの捩れの影響を受けることなく、モータの動力で駆動される駆動対象(動力使用要素)の姿勢を検出することができる。そして、前記エンコーダの検出信号に基づき、フレキシブルシャフトの捩れによる制御の遅れをも考慮に入れながら、モータの回転を制御し前記動力使用要素の制御を行うことができる。
この構成においても、ロボットハンドの動力使用要素の位置を検出するカメラを設けたことにより、自在に曲げ変形或いは撓み変形した状態でも回転力を伝達できる(つまり柔軟性のある)フレキシブルシャフトを用いた場合に生じ得るフレキシブルシャフトの捩れの影響を受けることなく、モータの動力で駆動される指部や爪部等の動力使用要素の位置を検出することができる。そして、前記カメラの撮像データに基づき、フレキシブルシャフトの捩れによる制御の遅れをも考慮に入れながら、モータの回転を制御し前記動力使用要素の制御を行うことができる。
この構成では、フレキシブルシャフトのみでは不可能な急角度での動力伝達方向の変化も可能となる。尚、かかるモータ回転力の伝達方向を変換する剛体より成る動力伝達機構としては、例えば、ベベルギヤ(傘歯車)機構が挙げられる。
まず、第1の実施形態について説明する。図1は、本発明の第1の実施形態に係るロボットアームに保持されたロボットハンドの構成を概略的に示す正面図である。図2は、前記ロボットハンドに伝達される回転力を発生させるモータとフレキシブルシャフトとの結合構造を示す説明図である。図3は、前記ロボットハンドとフレキシブルシャフトとの結合構造を示す断面図である。また、図4は前記図3の要部を拡大して示す拡大断面図である。
また、筒状本体部12の手首部4に近い側の開口はカバー部材14によって覆われており、該カバー部材14は、複数のボルト部材B1により、筒状本体部12に対して着脱可能に取り付けられている。
このガイドチューブGとしては、例えば金属や樹脂あるいはゴムなど、種々の材質のものが適用可能であるが、フレキシブルシャフトSに対するガイド特性や保護特性、更には耐久性などの観点から、薄板ステンレス鋼製の所謂フレキシブルチューブを用いることが好ましい。
尚、この代わりに、フレキシブルシャフトSの出力側(ロボットハンド10側)の端部の外周に金属製の筒体を固着し、この筒体を減速機20の入力軸要素21に対しセットビスを用いて固定するようにしてもよい。かかる構成を採用することにより、フレキシブルシャフトSの出力側の端部を、減速機20の入力軸要素21に対しより確実で堅固に固定することができる。
このように、カップリング32を用いたことにより、モータ30の出力軸30sとフレキシブルシャフトSとを、簡便かつ確実に連結することができる。尚、かかるカップリング32を、減速機20の入力軸要素21とフレキシブルシャフトSとの間の結合に用いることもできる。
このように、フレキシブルシャフトSの端部が軸受J6により回転自在に支承されることにより、入力側から伝わるフレキシブルシャフトSの振動や撓み等が緩和され、フレキシブルシャフトSとガイドチューブGとが擦れ合うことにより生じる摩耗も低減される。
このように、モータ30をロボットアーム2に取り付けることにより、ロボットハンド10のコンパクト化が可能となる。特に、多数のモータが必要とされることが多い電動多軸ハンドの場合には、とりわけ大きなコンパクト化の効果が得られる。
このように、フレキシブルシャフトSをロボットアーム2の手首部4の内部4Hを挿通させることにより、手首部4の外側でフレキシブルシャフトSを取り回す場合に比して、外部の部品や部材等との干渉を有効に回避でき、フレキシブルシャフトSの配索の簡素化も図ることができる。また、見映えも向上する。
すなわち、前述のように、フレキシブルシャフトSのロボットハンド10側の端部を挿通させたカバー部材14は、複数のボルト部材B1により、ロボットハンド10の筒状本体部12に対して着脱可能に取り付けられているので、フレキシブルシャフトSのメインテナンスが必要な場合には、前記ボルト部材B1を螺脱することにより、カバー部材14を筒状本体部12から容易に取り外すことができる。
この場合には、ロボットハンド10の組立や、その後のフレキシブルシャフトSのメインテナンスを行う際の作業性が、更に大きく向上することになる。
この場合においても、フレキシブルシャフトSの捩れの影響を受けることなく、ロボットハンド10の出力端(指部や爪部)の位置を検出することができる。そして、前記カメラの撮像データに基づき、フレキシブルシャフトSの捩れによる制御の遅れをも考慮に入れながら、モータ30の回転を制御しロボットハンド10の制御を行うことができる。
該ベベルギヤセットK1,K2は、入力ギヤとしての第1ベベルギヤK1と出力ギヤとしての第2ベベルギヤK2とで構成され、両ベベルギヤK1,K2の回転軸線が互いに直交するように組み合わせて用いられる。つまり、第1ベベルギヤK1から入力された動力は、90度方向変換されて第2ベベルギヤK2から出力され、急角度での動力伝達方向の変換に好適に対応することができる。
尚、フレキシブルシャフトSの端部を、前述のように第1ベベルギヤK1のギヤ本体の内周部に嵌合固定する代わりに、或いはこれに加えて、フレキシブルシャフトSの出力側(ロボットハンド50側)の端部の外周に金属製の筒体を固着し、この筒体を第1ベベルギヤK1のギヤ本体に対しセットビスを用いて、より強固に固定するようにしてもよい。
すなわち、フレキシブルシャフトSのロボットハンド50側の端部を挿通させたアダプタ57は、複数のボルト部材B11により、ロボットハンド50のハウジング体56に対して着脱可能に取り付けられているので、フレキシブルシャフトSのメインテナンスが必要な場合には、前記ボルト部材B11を螺脱することにより、アダプタ57をハウジング体56から容易に取り外すことができる。
4 手首部
4H (手首部の)中空部
8 制御ユニット
10,50 ロボットハンド
20 減速機
21,51 (減速機の)入力軸
30 電動モータ
30s (モータの)出力軸
32 カップリング
B1,B2,B11 ボルト部材
G ガイドチューブ
J1〜J5,J11〜J13 軸受
K1 第1ベベルギヤ
K2 第2ベベルギヤ
S フレキシブルシャフト
Claims (10)
- モータの回転力が減速機を介して入力されるロボットハンドの駆動機構であって、
前記モータの回転力は、ガイドチューブで外周が覆われたフレキシブルシャフトを介して、前記減速機の入力軸要素に伝達される、ことを特徴とするロボットハンドの駆動機構。 - 前記モータは、前記ロボットハンドを保持するロボットアームに取り付けられている、ことを特徴とする請求項1に記載のロボットハンドの駆動機構。
- 前記フレキシブルシャフトは、前記ロボットアームの手首部の内部を挿通している、ことを特徴とする請求項2に記載のロボットハンドの駆動機構。
- 前記減速機の入力軸要素とガイドチューブとフレキシブルシャフトとが一体的に取り扱い可能なユニットを構成し、該ユニットは前記ロボットハンドに対し一体として着脱可能である、ことを特徴とする請求項1から3の何れかに記載のロボットハンドの駆動機構。
- 前記減速機の入力軸要素と前記フレキシブルシャフトの両方が軸受により回転自在に支承されている、ことを特徴とする請求項1から4の何れかに記載のロボットハンドの駆動機構。
- 前記減速機の入力軸要素および/または前記モータの出力軸と前記フレキシブルシャフトとがカップリングにて連結され、前記フレキシブルシャフトが軸受により回転自在に支承されている、ことを特徴とする請求項1から5の何れかに記載のロボットハンドの駆動機構。
- 前記フレキシブルシャフトの出力側の端部の外周に金属製の筒体が固着され、この筒体が前記減速機の入力軸要素に対しセットビスを用いて固定されている、ことを特徴とする請求項1から6の何れかに記載のロボットハンドの駆動機構。
- 前記フレキシブルシャフトの出力側の端部にエンコーダが取り付けられ、該エンコーダの検出値に基づいて前記モータの回転が制御される、ことを特徴とする請求項1から7の何れかに記載のロボットハンドの駆動機構。
- 前記ロボットハンドに、当該ロボットハンドの動力使用要素の位置を検出するカメラが取り付けられ、該カメラの撮像データに基づいて前記モータの回転が制御される、ことを特徴とする請求項1から8の何れかに記載のロボットハンドの駆動機構。
- 前記モータと前記減速機との間に、モータ回転力の伝達方向を変換する剛体より成る動力伝達機構が設けられている、ことを特徴とする請求項1から9の何れかに記載のロボットハンドの駆動機構。
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