JP2010068179A - 固体撮像装置およびその駆動方法 - Google Patents

固体撮像装置およびその駆動方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 電荷リークが生じても、その影響を受けない良好な画像を得る。
【解決手段】 行Rw1〜行Rw5の全画素について、時点tsでフォトダイオードを一斉にリセットして露光開始し、時点teでフォトダイオードの蓄積電荷をFDへ一斉に移送して露光終了する(図(a) )。FDへ移送した電荷は、行ごとにずらしたタイミングで読み出す。例えば、着目行Rw4の画素の電荷は、露光終了時t3から時間Tdだけ遅れた時点t4で読み出される(図(b) )。時点t4から露光時間Tだけ遡った時点t1において、FDに電圧V0を印加する(図(c) )。時点t2で漏れ量を示す降下電圧dVを測定し、これに応じた補償電圧Vcを求め、和電圧V0+VcをFDに印加する(図(c) )。補償電圧Vcは電荷リークにより、時点t4には0になるので、時点t3で加わった本来の受光量を示す電圧Vrが、時点t4で読み出される。
【選択図】図4

Description

本発明は、固体撮像装置およびその駆動方法に関し、特に、グローバルシャッタ機能を有するMOSイメージセンサおよびその駆動方法に関する。
固体撮像装置は、画像入力処理を行う基本素子として、様々な分野で広く利用されている。現在、一般に利用されている固体撮像装置は、CCDイメージセンサとMOSイメージセンサに大別される。MOSイメージセンサの原理は、個々の画素ごとに受光素子として機能するフォトダイオードを設け、このフォトダイオードの出力をMOSトランジスタで増幅して取り出すものであり、特に、CMOS回路を採用したCMOSイメージセンサは、低消費電力で駆動する小型の固体撮像素子として有望視されている。
ただ、CCDイメージセンサでは、全画素の露光期間のタイミングを合わせ、各画素で所定の露光期間内に発生した電荷を、露光終了時のタイミングで一斉に読み出して転送する方式が採られるのに対して、MOSイメージセンサでは、個々の画素の露光期間を行単位でずらし、各画素でそれぞれの露光期間内に発生した電荷をアンプで増幅し、1行単位で順次読み出す方式(ラインシャッタ方式)が採られる。そのため、動きの速い被写体を撮像すると、行単位で露光期間にずれが生じてしまい、得られる二次元画像に歪みが生じるという問題がある。
このような問題を解決するために、たとえば、特許文献1などには、グローバルシャッタ方式のMOSイメージセンサが提案されている。グローバルシャッタ機能を備えたMOSイメージセンサでは、全画素の受光素子で発生した電荷を一斉に電荷蓄積素子(電荷検出部)へ移送して一時的に蓄積させ、その後、この電荷蓄積素子の蓄積電荷に応じた信号を1行単位で順次読み出す方式が採られる。このような方式を採れば、全画素についての1フレーム分の露光タイミングに同時性を確保することができ、動きの速い被写体についても歪みのない撮像画像を得ることができる。
特開2002−064751号公報
上述したグローバルシャッタ方式のMOSイメージセンサのように、受光素子で発生した電荷を、一旦、電荷蓄積素子へ移送した後、移送した電荷に応じた信号を1行単位で順次読み出す方式を採る固体撮像装置では、個々の画素ごとに、電荷蓄積素子に電荷を一時的に蓄積しておく時間に差が生じることになる。すなわち、受光素子で発生した電荷を電荷蓄積素子へ移送する処理は、全画素について一斉に同じタイミングで行われるが、電荷蓄積素子の電荷に応じた信号を読み出す処理は、1行単位で順番に行われるので、順番の遅い行に所属する画素ほど、電荷蓄積素子における信号読出時までの電荷蓄積時間は長くなる。
電荷蓄積素子として、一般的なコンデンサを利用した場合、蓄積電荷の漏れ量は微小であるため、読出処理までに時間差が生じても、実用上は大きな問題は生じない。しかしながら、CMOSイメージセンサなどは、半導体基板上に集積回路を形成する技術を利用して製造されるため、電荷蓄積素子として、シリコン基板表面に形成された不純物拡散層などを利用した容量素子が用いられることが多い。このような容量素子では、シリコン基板内部へのリーク電流が生じるため、蓄積電荷の漏れ量は、実用上、無視できない程度になる。したがって、読み出し順が遅い行に所属する画素ほど、本来の信号値よりも低い検出値が得られることになり、画像が劣化する要因となる。
そこで本発明は、受光素子で発生した電荷を、一旦、電荷蓄積素子へ移送した後、移送した電荷に応じた信号を1行単位で順次読み出す方式を採る固体撮像装置において、電荷蓄積素子から電荷がリークしても、その影響を受けない良好な画像を得る技術を提供することを目的とする。
(1) 本発明の第1の態様は、
二次元配列を構成するように行方向および列方向に配置された複数の画素と、
列方向に配置された複数の画素から電気信号を読み出すために、個々の列ごとに設けられた列読出線と、
個々の画素に所定の制御信号を与えることにより、各画素から列読出線に、所定の露光期間内の受光量に応じた電気信号を出力させる制御回路と、
を備える固体撮像装置において、
各画素には、受光量に応じた電荷を発生させてこれを蓄積する受光素子と、電荷を一時的に蓄積する電荷蓄積素子と、制御信号に基づいて受光素子の蓄積電荷を電荷蓄積素子へ移送する電荷移送部と、制御信号に基づいて電荷蓄積素子の蓄積電荷量を電気信号として列読出線へ読み出す信号読出部と、制御信号に基づいて電荷蓄積素子の蓄積電荷量を所定値に設定する電荷量設定部と、を設け、
制御回路には、
露光開始時に、全画素の受光素子の蓄積電荷量を一斉に所定の初期値に設定する制御信号を与え、露光終了時に、全画素の受光素子の蓄積電荷を一斉にそれぞれの電荷蓄積素子へ移送する制御信号を与える露光制御部と、
個々の画素について、電荷蓄積素子への電荷移送が行われる前のテスト期間内に、電荷蓄積素子の蓄積電荷の漏れ量を測定する漏れ量測定部と、
個々の画素について、電荷蓄積素子への電荷移送が行われる前の補償作業時に、漏れ量を補償するための補償電荷を電荷蓄積素子に蓄積させる漏れ量補償部と、
個々の画素について、電荷蓄積素子への電荷移送が行われた後、各行に応じた異なる読出作業時に、電荷蓄積素子の蓄積電荷量を電気信号として列読出線に出力させる読出制御部と、
各列読出線に出力された電気信号に基づいて、個々の画素の受光量を示す時系列信号を生成して出力する信号出力部と、
を設けるようにしたものである。
(2) 本発明の第2の態様は、上述の第1の態様に係る固体撮像装置において、
漏れ量測定部が、テスト開始時に、電荷蓄積素子の蓄積電荷量を所定のテスト用サンプル値に設定するための制御信号を電荷量設定部に与え、テスト終了時に、電荷蓄積素子の蓄積電荷量を電気信号として列読出線へ読み出させるための制御信号を信号読出部に与え、電荷蓄積素子のテスト開始時の蓄積電荷量とテスト終了時の蓄積電荷量との差を、テスト期間内の漏れ量とするようにしたものである。
(3) 本発明の第3の態様は、上述の第2の態様に係る固体撮像装置において、
漏れ量補償部が、補償作業時に、電荷蓄積素子の蓄積電荷量を「参照用基準値+漏れ量を補償するための補償値」に設定するための制御信号を電荷量設定部に与え、
信号出力部が、参照用基準値に対応する電気信号を基準として、時系列信号の生成を行うようにしたものである。
(4) 本発明の第4の態様は、上述の第3の態様に係る固体撮像装置において、
漏れ量測定部が、参照用基準値をテスト用サンプル値として用いるようにしたものである。
(5) 本発明の第5の態様は、上述の第3または第4の態様に係る固体撮像装置において、
漏れ量補償部が、テスト開始時からテスト終了時に至るまでのテスト期間Ttと、補償作業時から読出作業時に至るまでの補償経過期間Tpと、によって定まる比「Tp/Tt」を用いて、「テスト期間内の漏れ量」×「Tp/Tt」なる演算で求まる補償値を用いるようにしたものである。
(6) 本発明の第6の態様は、上述の第5の態様に係る固体撮像装置において、
露光開始時から露光終了時に至るまでの露光期間をTとしたときに、読出作業時から期間Tだけ遡った時点をテスト開始時とし、テスト終了時を補償作業時とすることにより、Tt+Tp=Tとなる設定を行うようにしたものである。
(7) 本発明の第7の態様は、上述の第6の態様に係る固体撮像装置において、
漏れ量補償部が、露光期間をT、テスト期間をTtとしたときに、n=T/Ttで与えられる値nを用いて、「テスト期間内の漏れ量」×(n−1)なる演算で求まる補償値を用いるようにしたものである。
(8) 本発明の第8の態様は、上述の第1〜第7の態様に係る固体撮像装置において、
受光素子として、一端が接地されたフォトダイオードを用い、
電荷蓄積素子として、一端が接地された容量素子を用い、
電荷移送部として、フォトダイオードの他端と容量素子の他端とを電気的に接続する機能をもったMOSトランジスタを用いるようにしたものである。
(9) 本発明の第9の態様は、上述の第1〜第8の態様に係る固体撮像装置において、
信号読出部として、電荷蓄積素子の蓄積電荷量によってゲート電圧が制御されるMOSトランジスタを用い、このMOSトランジスタを流れる電流を、画素から出力される電気信号として列読出線に供給するようにしたものである。
(10) 本発明の第10の態様は、上述の第1〜第9の態様に係る固体撮像装置において、
電荷量設定部として、制御回路から制御信号として与えられる所定の電圧を電荷蓄積素子に印加する機能をもったMOSトランジスタを用いるようにしたものである。
(11) 本発明の第11の態様は、上述の第1〜第7の態様に係る固体撮像装置において、
個々の画素を、それぞれ、受光素子として機能するフォトダイオードと、電荷蓄積素子として機能する容量素子と、第1の接続点を介して互いに直列接続された第1のMOSトランジスタおよび第2のMOSトランジスタと、第2の接続点を介して互いに直列接続された第3のMOSトランジスタおよび第4のMOSトランジスタと、によって構成し、
フォトダイオードの一端は接地され、他端は第2のMOSトランジスタの第1の接続点とは逆の端子に接続され、
容量素子の一端は接地され、他端は第1の接続点に接続されるとともに第3のMOSトランジスタのゲートに接続され、
第1のMOSトランジスタの第1の接続点とは逆の端子には制御回路からの各列ごとに設けられた電圧設定線が接続され、第3のMOSトランジスタの第2の接続点とは逆の端子には電源電圧が印加され、第4のMOSトランジスタの第2の接続点とは逆の端子は各列ごとに設けられた列読出線に接続され、
第1、第2、第4のMOSトランジスタのゲートには、制御回路からのON/OFF制御信号が与えられるようにしたものである。
(12) 本発明の第12の態様は、上述の第11の態様に係る固体撮像装置において、
露光制御部が、ある露光周期の露光終了時が次の露光周期の露光開始時となるように、所定の露光周期で繰り返し露光制御を行い、露光開始時(露光終了時)において、第2のMOSトランジスタをONにする制御信号を与えることによりフォトダイオードの蓄積電荷を容量素子へと移送し、フォトダイオードの蓄積電荷量を初期値に設定する処理を行うようにしたものである。
(13) 本発明の第13の態様は、上述の第11または第12の態様に係る固体撮像装置において、
漏れ量測定部が、個々の画素ごとに、テスト開始時には、電圧設定線に所定のテスト用サンプル電圧を制御信号として与えるとともに、第1のMOSトランジスタをONにする制御信号を与えることにより、第1の接続点の電位をサンプル電圧に設定する処理を行い、テスト終了時には、第4のMOSトランジスタをONにする制御信号を与えることにより、第1の接続点の電位に応じた電気信号を列読出線を介して読み出し、読み出した電気信号に応じた電圧とサンプル電圧との差分電圧を、テスト期間内の漏れ量の測定値とするようにしたものである。
(14) 本発明の第14の態様は、上述の第11〜第13の態様に係る固体撮像装置において、
漏れ量補償部が、個々の画素ごとの補償作業時に、「所定の参照用基準電圧V0に、漏れ量測定部によって測定された漏れ量に応じて定まる所定の補償電圧Vcを加えた和電圧Va」を、電圧設定線に制御信号として与えるとともに、第1のMOSトランジスタをONにする制御信号を与えることにより、第1の接続点の電位を和電圧Vaに設定する処理を行うようにしたものである。
(15) 本発明の第15の態様は、上述の第11または第12の態様に係る固体撮像装置において、
漏れ量測定部が、個々の画素ごとに、テスト開始時には、電圧設定線に所定のテスト用サンプル電圧を制御信号として与えるとともに、第1のMOSトランジスタをONにする制御信号を与えることにより、第1の接続点の電位をサンプル電圧に設定する処理を行い、テスト終了時には、第4のMOSトランジスタをONにする制御信号を与えることにより、第1の接続点の電位を列読出線を介して読み出し、読み出した電圧とサンプル電圧との差分電圧dVを求め、
漏れ量補償部が、テスト開始時からテスト終了時に至るまでのテスト期間Ttと、補償作業時から読出作業時に至るまでの補償経過期間Tpと、によって定まる比「Tp/Tt」を用いて、Vc=dV×「Tp/Tt」なる演算で補償電圧Vcを求め、「所定の参照用基準電圧V0に、補償電圧Vcを加えた和電圧Va」を、電圧設定線に制御信号として与えるとともに、第1のMOSトランジスタをONにする制御信号を与えることにより、第1の接続点の電位を和電圧Vaに設定する処理を行うようにしたものである。
(16) 本発明の第16の態様は、上述の第11〜第15の態様に係る固体撮像装置において、
読出制御部が、個々の画素ごとの読出作業時に、第4のMOSトランジスタをONにする制御信号を与えることにより、第1の接続点の電位に応じた電気信号を列読出線に出力させるようにしたものである。
(17) 本発明の第17の態様は、 二次元配列を構成するように行方向および列方向に配置された複数の画素と、
列方向に配置された複数の画素から電気信号を読み出すために、個々の列ごとに設けられた列読出線と、
個々の画素に所定の制御信号を与えることにより、各画素から列読出線に、所定の露光期間内の受光量に応じた電気信号を出力させる制御回路と、
を備え、
各画素には、受光量に応じた電荷を発生させてこれを蓄積する受光素子と、電荷を一時的に蓄積する電荷蓄積素子と、制御信号に基づいて受光素子の蓄積電荷を電荷蓄積素子へ移送する電荷移送部と、制御信号に基づいて電荷蓄積素子の蓄積電荷量を電気信号として列読出線へ読み出す信号読出部と、制御信号に基づいて電荷蓄積素子の蓄積電荷量を所定値に設定する電荷量設定部と、が設けられている固体撮像装置の駆動方法において、
露光開始時に、全画素の受光素子の蓄積電荷量を一斉に所定の初期値に設定する露光開始段階と、
露光終了時に、全画素の受光素子の蓄積電荷を一斉にそれぞれ電荷蓄積素子へ移送する露光終了段階と、
個々の画素について、露光終了段階の前の所定の時期にテスト期間を設定し、このテスト期間内に電荷蓄積素子の蓄積電荷の漏れ量を測定する漏れ量測定段階と、
個々の画素について、露光終了段階の前、かつ、テスト期間後の所定の時期に補償作業時を設定し、この補償作業時に、漏れ量を補償するための補償電荷を電荷蓄積素子に蓄積させる漏れ量補償段階と、
個々の画素について、露光終了段階の後、かつ、各行に応じた異なる所定の時期に読出作業時を設定し、この読出作業時に、電荷蓄積素子の蓄積電荷量を電気信号として列読出線に出力させる受光量読出段階と、
各列読出線に出力された電気信号に基づいて、個々の画素の受光量を示す時系列信号を生成して出力させる信号出力段階と、
を行うようにしたものである。
(18) 本発明の第18の態様は、上述の第17の態様に係る固体撮像装置の駆動方法において、
漏れ量測定段階で、テスト期間の始期に、電荷蓄積素子の蓄積電荷量を所定のテスト用サンプル値に設定するための制御信号を電荷量設定部に与え、テスト期間の終期に、電荷蓄積素子の蓄積電荷量を電気信号として列読出線へ読み出させるための制御信号を信号読出部に与え、テスト期間の始期と終期とについての電荷蓄積素子の蓄積電荷量の差を、テスト期間内の漏れ量とするようにしたものである。
(19) 本発明の第19の態様は、上述の第18の態様に係る固体撮像装置の駆動方法において、
漏れ量補償段階で、電荷蓄積素子の蓄積電荷量を「参照用基準値+漏れ量を補償するための補償値」に設定するための制御信号を電荷量設定部に与え、
信号出力段階で、参照用基準値に対応する電気信号を基準として、時系列信号の生成を行うようにしたものである。
本発明の固体撮像装置およびその駆動方法によれば、受光素子で発生した電荷を、一旦、電荷蓄積素子へ移送した後、移送した電荷に応じた信号を1行単位で順次読み出す方式を採る固体撮像装置において、読み出し前に各画素の電荷蓄積素子について蓄積電荷の漏れ量を測定し、この漏れ量を補償するための補償電荷を蓄積させるようにしたため、読出時に至るまでの電荷の漏れ量を相殺することができる。このため、電荷蓄積素子から電荷がリークしても、その影響を受けない良好な画像を得ることが可能になる。
以下、本発明を図示する実施形態に基づいて説明する。
<<< §1.グローバルシャッタ機能付きCMOSイメージセンサ >
はじめに、従来から提案されているグローバルシャッタ機能付きCMOSイメージセンサの構成および動作を簡単に説明する。
図1は、一般的なCMOSイメージセンサの基本構成を示すブロック図である。このセンサは、二次元配列を構成するように行方向(図の横方向)および列方向(図の縦方向)に配置された複数の画素11〜54と、列方向に配置された複数の画素から電気信号を読み出すために、個々の列ごとに設けられた列読出線L1〜L4と、個々の画素11〜54に所定の制御信号を与えることにより、各画素11〜54から列読出線L1〜L4に、所定の露光期間内の受光量に応じた電気信号を出力させる制御回路100と、を備えている。
実際のCMOSイメージセンサは、より大きな画素配列を有しているが、ここでは説明の便宜上、5行4列に配置された合計20個の画素11〜54を有するセンサを例示する。図では、各列を「column」の略号Cmを用いてCm1,Cm2,Cm3,Cm4と表記し、各行を「row」の略号Rwを用いてRw1,Rw2,Rw3,Rw4,Rw5と表記している。
個々の画素11〜54には、後述するように、それぞれ受光量に応じた電荷を発生させてこれを蓄積する受光素子が備わっており、蓄積電荷量を示す電気信号が、各列読出線L1〜L4を介して、制御回路100へと読み出される。列読出線L1は、列Cm1の画素11,21,31,41,51からの信号読み出しを行う。同様に、列読出線L2,L3,L4は、それぞれ列Cm2,Cm3,Cm4の各画素からの信号読み出しを行う。このように、1本の列読出線が、同じ列の画素からの信号読み出しに共通して利用されるため、すべての画素からの信号読み出しを同時に行うことはできない。そこで、行単位での読み出しが行われる。
たとえば、まず、行Rw1についての読み出しを行うのであれば、画素11,12,13,14についての信号(受光量に応じた発生電荷量)が、それぞれ列読出線L1,L2,L3,L4を介して制御回路100へと読み出される。続いて、行Rw2についての読み出しを行うのであれば、画素21,22,23,24についての信号が、それぞれ列読出線L1,L2,L3,L4を介して制御回路100へと読み出される。以下、行Rw3,Rw4,Rw5についても同様である。
このように、行単位での読み出しを順番に行うためには、個々の画素の露光期間を行単位でずらす必要があるので、動きの速い被写体を撮像すると、得られる二次元画像に歪みが生じるという問題があることは既に述べたとおりである。そこで、前掲の特許文献1などには、グローバルシャッタ方式のMOSイメージセンサが提案されている。
図2は、グローバルシャッタ機能を有するCMOSイメージセンサの画素10の内部構成の一例を示す回路図である。図示の例の場合、1つの画素10には、受光量に応じた電荷を発生させてこれを蓄積する受光素子として、フォトダイオードPDが用いられており、この発生した電荷を一時的に蓄積する電荷蓄積素子として、容量素子Cが用いられている。また、画素として必要な動作を実行するために、図示のとおり、4個のMOSトランジスタT1,T2,T3,T4が設けられている。
トランジスタT1,T2は、接続点J1を介して互いに直列接続されており、トランジスタT3,T4は、接続点J2を介して互いに直列接続されている。そして、フォトダイオードPDの一端は接地され、他端はトランジスタT2の接続点J1とは逆の端子に接続されている。ここで、接地側からトランジスタT2側へ向かう方向が、フォトダイオードPDの順方向となっている。容量素子Cも、その一端は接地され、他端は接続点J1に接続されるとともにトランジスタT3のゲートに接続されている。
図にFDと記した節点は、接続点J1と等電位であるが、一般に「Floating Diffusion」と呼ばれている。これは、一般的なCMOSイメージセンサの場合、フォトダイオードPDや容量素子Cは、シリコン基板表面に形成された不純物拡散領域を利用して形成されるためである。各トランジスタがOFF状態のとき、節点FDは、電気的に浮遊状態の電極(不純物拡散層)として機能することになる。以下、この節点FD(不純物拡散層からなる電極)を単に「FD」と呼ぶことにする。
トランジスタT1の接続点J1とは逆の端子には、リセット電圧Vrstが与えられており、トランジスタT3の接続点J2とは逆の端子には、電源電圧VDDが与えられている。また、トランジスタT4の接続点J2とは逆の端子は、各列ごとに設けられた列読出線Lに接続されている。この列読出線Lの下端は、実際には、制御回路100へ接続されることになるが、図2では、説明の便宜上、電流源Jが接続された状態を示し、この電流源Jの上方位置から出力信号Soutが出力される例を示してある。なお、トランジスタT1,T2,T4のゲートには、制御回路100からの所定の制御信号(ON/OFF制御信号)が与えられることになる。
図2に示す画素10の動作は次のとおりである。まず、制御回路100からトランジスタT1のゲートに、ON制御信号を与えて、トランジスタT1を導通状態とし、FDの電位をリセット電圧Vrstで初期化する。このとき、トランジスタT4のゲートにもON制御信号を与えて、FDの初期電位を列読出線Lへと読み出す。すなわち、制御回路100からトランジスタT4のゲートに、ON制御信号を与えてトランジスタT4を導通状態にすると、トランジスタT3のゲートは、FDの電位に等しくなっているので、トランジスタT3はアナログ増幅器として機能し、トランジスタT3,T4には、FDの電圧に応じた電流が流れることになる。この電流の量を示す信号を、出力信号Soutとして出力すれば、出力信号Soutは、FDの電圧を示す信号になる。
続いて、トランジスタT1をOFF状態,トランジスタT2をON状態に切り替えると、フォトダイオードPDのそれまでの蓄積電荷が、FDに掃き出され、フォトダイオードPDの蓄積電荷量は初期値にリセットされる。その後、トランジスタT2をOFF状態にすれば、フォトダイオードPDには、再び、受光量に応じて発生した電荷が蓄積されてゆくことになる。一方、FDは、容量素子Cの浮遊側の端子であるので、フォトダイオードPDから蓄積電荷が掃き出されると、FDの電位は、当該蓄積電荷量に応じた分だけ変化する。結局、フォトダイオードPDの蓄積電荷が、そのままFD(容量素子C)に移送されたことになる。このFDに移送された蓄積電荷量も、必要なときにトランジスタT4をON状態にして列読出線Lへと読み出すことにより、出力信号Soutとして出力することができる。
こうして、FDの電位として、初期電位(リセット電圧Vrstで初期化したときの基準となる電位)と、測定電位(フォトダイオードPDから蓄積電荷が移送されてきた後の電位)とが、それぞれ出力信号Soutとして得られるので、両者の差を求めれば、当該差は、フォトダイオードPDの蓄積電荷量、すなわち、所定の露光期間Tにおける受光量を示すものになる。実際には、上述した「FDを初期電位にリセットした後、フォトダイオードPDの蓄積電荷を移送する処理」は、所定の露光期間Tごとに繰り返し実行されることになる。したがって、露光期間Tの間にフォトダイオードPDに発生した電荷量が、時系列的に順次得られることになる。
図1に示すCMOSイメージセンサの各画素11〜54を、図2に示す画素10によって構成しておけば、各画素内のフォトダイオードPD(受光素子)で発生した電荷を、露光終了時に容量素子C(電荷蓄積素子)に移送して一時的に蓄積した後、当該電荷を任意のタイミングで列読出線Lに電気信号として読み出すことが可能になる。したがって、全画素11〜54について、同時に露光を開始し、同時に露光を終了したとしても、露光期間Tの間に発生した電荷は、個々の画素内の容量素子C(電荷蓄積素子)に一時的に蓄積された状態になっているので、これを1行単位で順次読み出すことが可能になる。これがグローバルシャッタ方式の基本読出動作である。
図3は、このCMOSイメージセンサの1フレーム分の撮像情報の読出原理を示すタイミングチャートである。図3(a) 、(b) 、(c) は、それぞれ時間軸を共通にする異なるチャートである。なお、本願のタイミングチャートでは、時間軸t上の特定の時点を小文字tを用いた符号で示し、時間軸t上の特定の期間を大文字Tを用いた符号で示すことにする。たとえば、図3(a) のtsは、露光開始時(s:startの意)を示しており、teは、露光終了時(e:endの意)を示している。一方、Tはtsからteに至る露光期間を示している。
図3(a) は、各画素内のフォトダイオードPDの露光動作を示すチャートである。図示のとおり、行Rw1〜Rw5のすべての画素について、同一の露光期間Tが設定されており、露光開始時tsおよび露光終了時teは、全画素について共通である。図に示す5本の水平バーは、それぞれ各行についての露光期間を示している。前述したとおり、露光開始時ts(バーの左端)は、前の露光周期の露光終了時te(バーの右端)に対応し、この時点でフォトダイオードPDの蓄積電荷はFDへと移送され、フォトダイオードPDの蓄積電荷量は、初期値にリセットされる。
図3(b) は、各画素から列読出線への読出動作を示すチャートである。露光タイミングは、図3(a) に示すように全画素について共通するが、読出タイミングは、図3(b) に太線で示されているように各行ごとに異なる。すなわち、行Rw1の画素については、時点tr1(露光終了時teと同じ)に読み出しが行われるが、行Rw2の画素については、遅延期間Td2だけ遅れた時点tr2に読み出しが行われ、行Rw3の画素については、遅延期間Td3だけ遅れた時点tr3に読み出しが行われ、行Rw4の画素については、遅延期間Td4だけ遅れた時点tr4に読み出しが行われ、行Rw5の画素については、遅延期間Td5だけ遅れた時点tr5に読み出しが行われる。
したがって、たとえば、図1に示す列読出線L1上には、時点tr1には画素11の受光量に応じた信号が出力され、時点tr2には画素21の受光量に応じた信号が出力され、時点tr3には画素31の受光量に応じた信号が出力され、時点tr4には画素41の受光量に応じた信号が出力され、時点tr5には画素51の受光量に応じた信号が出力される。制御回路100は、こうして各列読出線L1〜L4上に読み出された信号を時系列信号として出力する機能を有している。
図3(c) は、任意の画素についてのFDの蓄積電圧Vfd(図2に示す電荷蓄積点FDの電圧)の時間変化を示している。なお、実際には、時点ts〜teの期間には、前の露光周期の蓄積電荷に基づく電圧を示すグラフが表われるが、ここでは、図3(a) に示す露光周期Tの蓄積電荷に基づくグラフのみ示すことにする。上述したとおり、露光終了時teには、全画素についてのフォトダイオードPDの蓄積電荷が一斉にFDへと移送されるので、いずれの画素についても、FDの電圧Vfdは、露光終了時teの時点では、当該画素の受光量に応じた電圧Vr(露光期間TにわたってフォトダイオードPDで生成された電荷量に応じた電圧)になる。
ここで、容量素子Cが、理想的な電荷蓄積素子として機能していれば、容量素子Cの蓄積電荷はそのまま維持され、FDの電圧Vfdは、図3(c) に一点鎖線で示されているグラフG1のように値Vrを保つ。しかしながら、容量素子Cが、シリコン基板表面に形成された不純物拡散層などを利用して形成されていた場合は、シリコン基板内部へのリーク電流が生じるため、蓄積電荷は徐々に減少することになり、FDの電圧Vfdは、図3(c) に実線で示されているグラフG2のように低下してしまう。したがって、露光終了時teの時点では同一の電圧Vrが保持されていた複数の画素があったとしても、読出タイミングが遅い画素ほど(図示の例では、下の行の画素ほど)、列読出線Lに読み出される信号値は低下してしまう。このように本来の信号値よりも低い検出値が得られることになると、撮像画像の劣化は避けられない。
本発明の目的は、このように、電荷蓄積素子から電荷がリークしても、その影響を受けない良好な画像を得ることにある。
<<< §2.本発明に係るCMOSイメージセンサの基本読出動作 >
続いて、図4を参照しながら、本発明に係るCMOSイメージセンサの基本読出動作を説明する。図4は、1フレーム分の撮像情報の読出原理を示すタイミングチャートであり、図4(a) 、(b) 、(c) は、それぞれ時間軸を共通にする異なるチャートである。
図4(a) は、各画素内のフォトダイオードPDの露光動作を示すチャートである。フォトダイオードPDに関する本発明の基本的な動作は、§1で述べた従来のMOSイメージセンサの動作と変わりない。すなわち、行Rw1〜Rw5のすべての画素について、同一の露光期間Tが設定され、露光開始時tsおよび露光終了時teは、全画素について共通になる。図に示す5本の水平バーは、それぞれ各行についての露光期間を示している。図4(a) には、一周期分の露光動作しか示されていないが、第i番目の周期の露光終了時teは、第(i+1)番目の周期の露光開始時tsに対応し、周期Tで同様の露光動作が繰り返されることになる。後述するとおり、露光終了時te(バーの右端)には、フォトダイオードPDの蓄積電荷がFDへと移送されるが、この電荷移送動作は、次の周期の露光開始時tsにおいてフォトダイオードPDの蓄積電荷量を初期値にリセットする動作になる。
一方、図4(b) は、各画素から列読出線への読出動作を示すチャートである。図に示す5本の水平バーは、それぞれ各行についての読出準備期間(内容については後述)を示している。ここに示す例では、読出準備期間の長さを露光期間Tと同じ長さに設定しているため、図4(b) に示す5本のバーの長さは、いずれも図4(a) に示す5本のバーの長さTに等しい。この図4(b) にも、一周期分の読出準備期間しか示されていないが、個々の行ごとに、それぞれ周期Tで同様の読出準備期間が連続することになる。図4(b) に示す5本のバーの右端(太線で示す)は、各行の読出タイミングであり、この読出タイミング自体は、図3(b) に示す従来のタイミングと同じである。
すなわち、本発明においても、行Rw2の画素は、露光終了時teから遅延期間Td2だけ遅れて読み出され、行Rw3の画素は、露光終了時teから遅延期間Td3だけ遅れて読み出され、行Rw4の画素は、露光終了時teから遅延期間Td4だけ遅れて読み出され、行Rw5の画素は、露光終了時teから遅延期間Td5だけ遅れて読み出されることになる。このように、読出タイミングに遅延期間が生じると、図3(c) の実線グラフG2に示すように、FDの電圧Vfdは、リーク電流により徐々に低下することは既に述べたとおりである。
本発明の基本概念は、読出作業の前に読出準備期間を設定し、この間に、電荷蓄積素子(容量素子C)の蓄積電荷の漏れ量を測定し、当該漏れ量を補償するための補償電荷を蓄積させ、最終的に漏れ量を相殺する、というものである。図4(b) に示す例では、長さTの各バーが、各行の読出準備期間を示している。各バーの時間軸上の位置は、それぞれ読出間隔Δ(列読出線を用いて1つの行の信号を読み出した後、次の行の信号を読み出すまでに確保すべき間隔)だけずれている。これは、§1で述べた従来のMOSイメージセンサと同様に、個々の行ごとに、読出タイミングをずらし、列読出線を共用して、各行ごとの信号を順番に読み出すようにするためである。
以下、説明の便宜上、第4番目の行Rw4を着目行として、この着目行Rw4に所属する画素についての読出動作を例として述べることにする。図4(a) および図4(b) において、行Rw4のバーにハッチングが施されているのは、行Rw4が着目行であることを示すためである。
ここでは、図4(b) における行Rw4のバーの左端を時点t1、右端を時点t4とし、その中間に時点t2およびt3を定義する。時点t1は、読出準備期間の始期であり、時点t4は、読出準備期間の終期である。図には一周期分の読出準備期間しか示されていないが、第i番目の周期の時点t4は、これに後続する第(i+1)番目の周期の時点t1に対応する。また、時点t2は、時点t1から期間Ttだけ経過した時点である。ここで、期間Ttは、電荷蓄積素子(容量素子C)の蓄積電荷の漏れ量を測定するためのテスト期間であり、時点t1はテスト開始時、時点t2はテスト終了時ということができる。なお、この実施形態では、所定の数nについて、Tt=T/nとなるような設定がなされている。一方、時点t3は、露光終了時te(次の露光周期の露光開始時ts)に一致し、受光素子(フォトダイオードPD)の蓄積電荷を電荷蓄積素子(容量素子C)へ移送する電荷移送時に相当する。
結局、図4(b) にハッチングを施して示した着目行Rw4のバーを時間軸上で定義するには、まず、読出作業時t4を設定し(露光終了時teから(3×Δ)経過時として設定できる)、この読出作業時t4から、露光期間Tだけ遡った時点をテスト開始時t1とし、このテスト開始時t1からテスト期間Tt(この例では、Tt=T/n)だけ経過した時点をテスト終了時t2とすればよい。また、電荷移送時t3は、露光終了時teと同時点として設定すればよい。もちろん、時点t1,t2は、時点t3より前の時点となるように設定しなければならない。
このように、時点t1,t2,t4は、各行ごとにそれぞれ固有の時点となり、上下の行では、互いにΔだけずれた位置に定義されるが、時点t3だけは、すべての行について同一時刻(すなわち、露光終了時te)が設定されることになる。たとえば、着目行Rw4の1行上に位置する行Rw3のバーの場合、テスト開始時t1′、テスト終了時t2′、読出作業時t4′は、それぞれ着目行Rw4のバーのt1、t2、t4より時間軸上でΔだけ左方にずれた位置に設定されるが、電荷移送時t3′はt3と同じ位置に設定される。
したがって、図4(b) の下方に図示するとおり、時点t2〜t3の間を中間期間Tmと呼び、時点t3〜t4の間を遅延期間Tdと呼んだ場合、中間期間Tmおよび遅延期間Tdのそれぞれの長さは、各行ごとに異なる。しかしながら、バーの全長Tは各行で等しく、各行のテスト期間Ttも、互いに等しく設定されているので、Tm+Tdを補償経過期間Tpと呼ぶことにすると、各行の補償経過期間Tpは、互いに等しくなる(Tp=T−Tt)。
図4(c) は、本発明に係る基本読出動作を実行した場合の着目行Rw4の画素におけるFDの蓄積電圧Vfd(図2に示す電荷蓄積点FDの電圧)の読出準備期間の時間変化を示している。なお、この図4(c) では、図が繁雑になるのを避けるため、蓄積電圧Vfdのグラフは、図4(b) にハッチングを施して示す行Rw4のバーに相当する時点t1〜t4の1周期分の区間のみが描かれているが、実際には、この読出準備期間は、周期Tで繰り返されるため、図4(c) における時点ts〜t1の区間には、前の周期における時点t3〜t4のグラフが配置されていることになる。
図4(a) に示すとおり、着目行Rw4の画素におけるフォトダイオードPDには、露光開始時tsから露光終了時teに至るまでの露光期間Tにわたって露光が行われ、受光量に応じた電荷の蓄積が行われる。この露光期間Tの間、図2に示すトランジスタT2はOFF状態に維持されるので、フォトダイオードPDと電荷蓄積点FDとは電気的に分離された状態になっている。したがって、制御回路100から所定の制御信号を与えることにより、電荷蓄積点FDの電位を操作したとしても、フォトダイオードPDの蓄積動作に影響が及ぶことはない。
要するに、図4(a) に示す露光動作は、各画素のフォトダイオードPDで実施される動作であるのに対し、図4(b) に示す読出準備動作は、各画素の電荷蓄積点FDで実施される動作であり、両動作は並行して行うことができる。そして、両動作は、露光終了時teにおいて相互に関連をもつことになる。
まず、図4(a) に示す露光動作では、露光開始時tsに、全画素の受光素子(フォトダイオードPD)の蓄積電荷量を一斉に所定の初期値に設定する露光開始処理が実行され、その後、時間の経過とともに、フォトダイオードPDには、受光量に応じた電荷の蓄積が行われる。そして、露光終了時teに、全画素のフォトダイオードPDの蓄積電荷を一斉にそれぞれの電荷蓄積素子(容量素子C)へ移送する露光終了処理が行われる。すなわち、露光終了時te(電荷移送時t3)において、露光期間TにわたってフォトダイオードPDに蓄積されてきた電荷が、電荷蓄積点FDへと移送されることになる。この露光終了時teにおける電荷移送処理は、次の露光周期の露光開始処理を兼ねることになる。すなわち、蓄積電荷を電荷蓄積点FDへ移送することにより、フォトダイオードPDの蓄積電荷量は初期値にリセットされる。
一方、図4(b) に示す読出準備動作では、この蓄積電荷の移送が行われる電荷移送時t3に至るまでに、次のような準備が行われる。以下、着目行Rw4の画素について行われる読出準備動作を説明する。
前述したように、着目行Rw4については、電荷移送時t3(露光終了時te)の前の所定の時期にテスト期間Ttが設定されており、このテスト期間Tt内に電荷蓄積素子(容量素子C)の蓄積電荷の漏れ量の測定が行われる。具体的には、図4(c) に示すように、テスト開始時t1に、電荷蓄積点FDの電位を所定の参照用基準電圧V0に設定する。別言すれば、図2に示す容量素子Cに電圧V0をチャージすることになる。なお、図では、便宜上、時点t1において、電位Vfdが0から立ち上がるようなグラフが描かれているが、実際には、前述したとおり、この時点t1は、前の周期の時点t4に対応するものであり(厳密に言えば、前の周期の時点t4から次の周期の時点t1の間には、わずかな時間差が確保される)、図の右端に示す電位「V0+Vr」(1周期前のもの)が、時点t1において、電位V0に変更されることになる。
さて、前述したとおり、電荷蓄積点FDの電位Vfdは、リーク電流により徐々に低下する。図4(c) に実線のグラフで示されている電位Vfdが、時点t1からt2にかけて徐々に低下しているのは、このリーク電流によるものである。そこで、テスト終了時t2に、電荷蓄積点FDの電位Vfdを測定すれば、リーク電流による降下電圧を求めることができる。図示の例の場合、差分電圧dVが、テスト期間Ttにおける降下電圧であり、テスト期間Ttの間の蓄積電荷の漏れ量を示している。
このようにして、テスト期間Ttの間の蓄積電荷の漏れ量dVの測定が完了したら、このテスト期間Ttの後(漏れ量の測定完了後)、かつ、電荷移送時t3(露光終了時te)より前の所定の時期に、補償作業時を設定し、漏れ量dVを補償するための補償作業を行うようにする。ここに示す実施形態の場合、テスト期間Ttの直後、すなわち、テスト終了時t2を補償作業時と設定し、この補償作業時t2に、漏れ量dVを補償するための補償電荷を容量素子Cに蓄積させる漏れ量補償処理を行っている。具体的には、Vc=(n−1)dVなる式で与えられる補償電圧Vcを求め、参照用基準電圧V0と補償電圧Vcとの和として和電圧Va=V0+Vcを算出し、補償作業時t2に、電荷蓄積点FDの電位を和電圧Vaに設定する処理を行っている。別言すれば、図2に示す容量素子Cに電圧Vaをチャージすることになる。
図4(c) に実線のグラフで示されている電位Vfdが、時点t2で電圧Vaまで上昇しているのは、上述した補償作業を行ったためである。この時点t2の後、電荷蓄積点FDの電位Vfdは、図示のグラフのとおり、リーク電流により徐々に低下する。一般に、リーク電流を生じさせる物理的要因は、露光期間T程度の短時間では変化しないものと考えられるので、電位Vfdの変化を示すグラフの傾きは、テスト期間Tt(t1〜t2)でも、補償経過期間Tp(t2〜t4)でも、ほぼ等しいと考えてよい。補償作業時t2に、電荷蓄積点FDに設定した和電圧Vaは、このように、リーク電流に基づくグラフの傾斜が一定であると仮定したときに、リーク電流に起因する電荷の漏れ量を補償するのに適した値に設定されている。
前述したとおり、ここで述べる実施形態の場合、テスト期間Ttは、Tt=T/n(nは、n>1となる任意の数)となるように設定されている。したがって、図4(c) において、テスト期間Tt(t1〜t2)および補償経過期間Tp(t2〜t4)との関係は、「Tt:Tp=1:(n−1)」となる。そこで、時点t2において、差分電圧dVに対して、補償電圧Vc=(n−1)dVを定義し、電位VfdをV0+Vcに設定すれば、リーク電流に基づく電圧降下のみを考慮した電位Vfdの変化は、図の実線(t2〜t3)および一点鎖線(t3〜t4)のグラフで示すようなものになり、読出作業時t4には、電位Vfd=V0となる。
結局、参照用基準電圧V0を、蓄積電荷を測定する場合の基準電圧(蓄積電荷が0の場合に相当する電圧)とする取り扱いを行えば、読出作業時t4において信号の読み出しを行う限り、読み出された信号値は、リーク電流に基づく蓄積電荷の漏れによる誤差が排除された値になる。
図4(c) に実線のグラフで示されている電位Vfdが、時点t3において、電圧Vrだけ急激に上昇しているのは、露光期間TにわたってフォトダイオードPDに蓄積されていた電荷が、電荷蓄積点FDへと移送されてきたためである。電圧Vrは、フォトダイオードPDの受光量に応じた受光量電圧というべき値であり、本来、信号として読み出されるべき電圧値は、この受光量電圧Vrである。ただし、電荷移送時t3の電荷蓄積点FDの電位Vfdは、バイアス電圧Vbとなっているため、蓄積電荷の移送が行われた後の電位Vfdは、実線で示すグラフのとおり、Vr+Vbになる。
しかしながら、バイアス電圧Vbの部分は、リーク電流に基づく蓄積電荷の漏れによって、一点鎖線で示すグラフのとおり、遅延時間Tdの経過後に参照用基準電圧V0まで減少する。したがって、読出作業時t4の時点では、電荷蓄積点FDの電位Vfdは、V0+Vrとなっている。かくして、参照用基準電圧V0を基準として、時点t4における電荷蓄積点FDの電位Vfdを信号として読み出せば、受光量電圧Vrに応じた信号値を得ることができるようになる。これが本発明の基本原理である。
図4(b) に示されているとおり、個々の画素についての読出作業は、露光終了時teの後に、行ごとに設定された特定の時期に順次行われることになる(各バーの右端の太線で示すタイミング)。この読出作業は、電荷蓄積素子(容量素子C)の蓄積電荷量を電気信号として列読出線に出力させる作業であり、個々の画素の露光期間Tの間の受光量を信号として読み出す作業である。制御回路100は、各列読出線に順次出力された電気信号に基づいて、個々の画素の受光量を示す時系列信号を生成して出力する。
以上、着目行Rw4についての読出動作を説明したが、他の行の読出動作も同様の手順で行われる。ここで、電荷移送時t3は、すべての行について共通の同一時点(露光終了時te)に設定されるが、読出作業時t4は個々の行ごとに異なるので、読出作業が行われるまでの遅延時間が個々の行ごとに異なる。しかしながら、補償作業時t2も個々の行ごとに異なるので、結局、いずれの行についても、「補償作業時t2に加えた電圧のうち補償電圧Vcの分が、補償経過期間Tpが経過した読出作業時t4において0になる」という補償動作が行われることになり、すべての行について、適正な補償動作が実行されることになる。
一般に、容量素子Cのリーク電流の大きさは、個々の製品ロットごとに異なり、また、同一の製品ロットであっても、個々の画素ごとに異なる。更に、経年変化によっても異なる場合がある。本発明では、読出作業時t4の前にテスト期間Ttを設定し、このテスト期間Ttにおいて、個々の画素ごとにそれぞれ容量素子の蓄積電荷の漏れ量を実測し、個々の画素ごとに、この実測値に応じた漏れ量補償作業(適正な補償電圧Vcの印加作業)が実施されるため、個々の画素の固有の特性に合致した正確な補償作業が可能になる。
また、以上の説明は、1露光周期Tにわたる受光によって個々の画素に発生した電荷を信号として読み出す動作の説明であり、動画画像の1フレーム分の情報を取得する方法を示すものである。実際には、必要に応じて、上述の動作を繰り返し実行することにより、複数フレーム分の情報が順次取得されることになる。
なお、図4(c) に示す例では、テスト開始時t1に、電荷蓄積点FDの電位を参照用基準電圧V0に設定しているが、このテスト開始時t1に電荷蓄積点FDに与える電圧は、必ずしも参照用基準電圧V0にする必要はない。参照用基準電圧V0は、読出作業時t4における基準電圧であり、この時点における電荷蓄積点FDの電圧と参照用基準電圧V0との差が受光量電圧Vrとなり、この受光量電圧Vrに応じた信号が列読出線から受光量を示す信号として出力されることになる。
これに対して、テスト開始時t1に電荷蓄積点FDに与える電圧は、差分電圧dVを求めるための基準となる電圧であるので、必ずしも参照用基準電圧V0に等しくする必要はない。テスト開始時t1に、電荷蓄積点FDに対して何らかのテスト用サンプル電圧を与え、テスト終了時t2において、このテスト用サンプル電圧を基準として差分電圧dVを求めることができれば、テスト期間Ttにおける漏れ量の測定が可能になる。したがって、テスト開始時t1に電荷蓄積点FDに与えるテスト用サンプル電圧は、必ずしも参照用基準電圧V0に等しくする必要はなく、任意の電圧値であってかまわない。ただ、実用上は、参照用基準電圧V0をそのままテスト用サンプル電圧として利用すれば、複数通りの電圧を用意する必要がないので便利である。
<<< §3.本発明に係るCMOSイメージセンサの構成 >
本発明に係るCMOSイメージセンサの基本的な構成は、§1で述べた従来の一般的なCMOSイメージセンサの基本的な構成と同じである。すなわち、本発明に係るCMOSイメージセンサも、図1に示すように、二次元配列を構成するように行方向および列方向に配置された複数の画素11〜54と、列方向に配置された複数の画素から電気信号を読み出すために個々の列ごとに設けられた列読出線L1〜L4と、個々の画素に所定の制御信号を与えることにより、各画素から列読出線に、所定の露光期間内の受光量に応じた電気信号を出力させる制御回路100と、を備えている。
図5は、本発明に係るCMOSイメージセンサのより詳細な構成を示す回路図およびブロック図である。図5に示す画素11,21は、図1に示す画素11,21に対応するものである。図5には、2つの画素11,21しか例示されていないが、もちろん、列Cm1には、この他にも画素31,41,51が配置されており、列Cm2〜Cm4にも、それぞれの画素が配置されている。また、図5に示す列読出線L1は、図1に示す列読出線L1に対応するものである。
なお、図5に示す電圧設定線S1は、図1には示されていない。これは、従来のCMOSイメージセンサの場合、図2に示すように、トランジスタT1には、予め定められた所定のリセット電圧Vrstのみを与えればよいのに対して、本発明のCMOSイメージセンサの場合、トランジスタT1には、和電圧Va(図4(c) のグラフ参照)に応じた所定の設定電圧を与える必要があるためである。制御回路100内において、電圧設定線S1の電圧を任意に設定することにより、トランジスタT1に任意の電圧を与えることが可能になる。
図5には、列Cm1の画素しか描かれていないため、列読出線L1および電圧設定線S1のみが示されているが、実際には、列Cm2の画素に対しては、列読出線L2および電圧設定線S2が設けられており、同様に、列Cm3,Cm4の画素に対しては、列読出線L3,L4および電圧設定線S3,S4が設けられている。制御回路100は、これらすべての列の画素に対する制御を行う機能を有し、個々の列ごとに、それぞれ列読出線L1〜L4と電圧設定線S1〜S4とが独立して設けられている。また、図5では、各画素のトランジスタT1,T2,T4のゲートに対する配線の図示が省略されているが、実際には、これらのゲートには、制御回路100から所定の制御信号が与えられている。
図5に示す画素11,21の内部に描かれている各構成要素は、図2に示す従来のCMOSイメージセンサの各画素内の構成要素と全く同じであり、これら各構成要素の基本的な機能は、既に§1で述べたとおりである。すなわち、フォトダイオードPDは、受光量に応じた電荷を発生させてこれを蓄積する受光素子であり、容量素子Cは、電荷を一時的に蓄積するための電荷蓄積素子である。そして、MOSトランジスタT2は、制御回路100からの制御信号に基づいてフォトダイオードPD(受光素子)の蓄積電荷を容量素子C(電荷蓄積素子)へ移送する電荷移送部として機能する。また、MOSトランジスタT3,T4は、制御回路100からの制御信号に基づいて容量素子C(電荷蓄積素子)の蓄積電荷量を電気信号として列読出線L1へ読み出す信号読出部として機能する。
上述したとおり、制御回路100は、電圧設定線S1を任意の電圧に設定することができ、また、MOSトランジスタT1,T2のゲートに任意の制御信号を与えて、これらのトランジスタのON/OFF制御を行うことができる。したがって、たとえば、画素11のトランジスタT1をON、T2をOFFの状態にして、電圧設定線S1を所定電圧に設定すれば、画素11の容量素子Cに当該所定電圧を加えることができる。また、画素11のトランジスタT1をOFF,T2をONの状態にすれば、画素11のフォトダイオードPDの蓄積電荷を容量素子Cへ移送するとともに、フォトダイオードPDの蓄積電荷量を初期化することができる。このように、トランジスタT1,T2は、制御回路100からの制御信号に基づいてフォトダイオードPD(受光素子)の蓄積電荷量もしくは容量素子C(電荷蓄積素子)の蓄積電荷量を所定値に設定する電荷量設定部として機能する。
一方、制御回路100は、図5にブロック図として示すとおり、露光制御部110、読出制御部120、漏れ量測定部130、漏れ量補償部140、信号出力部150を有している。
露光制御部110は、図4(a) に示す露光動作を制御するための構成要素であり、各画素に所定の制御信号を与えることにより、露光開始時tsに、全画素の受光素子(フォトダイオードPD)の蓄積電荷量を一斉に所定の初期値に設定する機能と、露光終了時teに、全画素の受光素子(フォトダイオードPD)の蓄積電荷を一斉にそれぞれの電荷蓄積素子(容量素子C)へ移送する機能とを果たす。
ここで述べる実施形態の場合、露光開始時tsは、前の周期の露光終了時teに対応するので、この露光開始時ts(前の周期の露光終了時te)において、全画素のトランジスタT1をOFFに維持したまま、全画素のトランジスタT2を一斉にONにすることにより、全画素のフォトダイオードPDの蓄積電荷を電荷蓄積素子(容量素子C)へ移送した後、全画素のトランジスタT2をOFFにする。これにより、前の周期の露光期間T内に各画素に蓄積していた電荷が容量素子Cへ一斉に移送されるとともに、次の周期の露光期間TのためのフォトダイオードPDの蓄積電荷量の初期化が行われる。
読出制御部120は、個々の画素について、電荷蓄積素子(容量素子C)への電荷移送が行われた後、各行に応じた異なる読出作業時に、電荷蓄積素子(容量素子C)の蓄積電荷量を電気信号として列読出線に出力させる制御を行う。たとえば、図4に示す例において、着目行Rw4についての読出作業は、読出作業時t4に、着目行Rw4のトランジスタT4をONにすることにより行うことができる。個々の列の列読出線には、各列の着目行Rw4の画素の電荷蓄積点FDの電位に応じた電流信号が流れることになる。
漏れ量測定部130は、個々の画素について、電荷蓄積素子(容量素子C)への電荷移送が行われる前のテスト期間Tt内に、電荷蓄積素子(容量素子C)の蓄積電荷の漏れ量を測定する処理を行う。
たとえば、図4(b) に示す着目行Rw4の画素については、テスト期間Ttの始期となるテスト開始時t1に、電荷蓄積素子(容量素子C)の蓄積電荷量を所定のテスト用サンプル値に設定するための制御信号が与えられることになる。前述したとおり、ここで述べる実施形態の場合、テスト用サンプル電圧として、参照用基準電圧V0を用いているので、時点t1において、電荷蓄積点FDの電圧を参照用基準電圧V0に設定する処理が行われることになる。具体的には、各電圧設定線S1〜S4を参照用基準電圧V0に応じた値に設定し、着目行Rw4の画素内の電荷量設定部として機能するトランジスタT1をONにすればよい。
このように、時点t1において、電荷蓄積点FDをテスト用サンプル電圧V0に設定する動作が完了したら、再びトランジスタT1をOFFにすれば、漏れ量の測定作業が開始する。電荷蓄積点FDの電位Vfdは、図4(c) の時点t1〜t2のグラフに示されているように、リーク電流によって徐々に降下してゆく。そして、所定のテスト期間Ttが経過したテスト終了時t2に、電荷蓄積点FDの電位Vfdの測定が行われる。
時点t2における電位Vfdの測定は、電荷蓄積素子(容量素子C)の蓄積電荷量を電気信号として列読出線へ読み出させるための制御信号を与えることにより行われる。具体的には、着目行Rw4の画素内の信号読出部として機能するトランジスタT4をONにすればよい。漏れ量測定部130は、列読出線へ読み出された信号に基づいて、時点t2における電荷蓄積点FDの電位Vfdを認識することができるので、テスト期間Ttの始期t1と終期t2とについての電荷蓄積点FDの電位Vfdの差dV(電荷蓄積素子の蓄積電荷量の差)を、テスト期間Tt内の漏れ量と決定できる。
漏れ量補償部140は、個々の画素について、電荷蓄積素子(容量素子C)への電荷移送が行われる前の補償作業時に、漏れ量を補償するための補償電荷を電荷蓄積素子に蓄積させる処理を行う。すなわち、§2で説明したとおり、図4(c) の時点t2(補償作業時)において、電荷蓄積素子(容量素子C)の蓄積電荷量を「参照用基準値+漏れ量を補償するための補償値」に設定するための制御信号を与える処理を行う。具体的には、各電圧設定線S1〜S4を、個々の列ごとに定められる所定の和電圧Va(「参照用基準電圧V0」+「特定の画素について求められた補償電圧Vc」)に応じた値に設定し、着目行Rw4の画素内の電荷量設定部として機能するトランジスタT1をONにすればよい。
ところで、測定した電荷の漏れ量に基づいて、電荷の補償値を定めるには、基本的には図4(c) に示されているとおり、テスト開始時t1からテスト終了時t2に至るまでのテスト期間Ttと、補償作業時t2から読出作業時t4に至るまでの補償経過期間Tpと、によって定まる比「Tp/Tt」を用いて、「テスト期間内の漏れ量」×「Tp/Tt」なる演算で補償値を求めればよい。ただ、図4に示す実施形態の場合、露光開始時tsから露光終了時teに至るまでの露光期間をTとしたときに、読出作業時t4から期間Tだけ遡った時点をテスト開始時t1とし、テスト終了時t2を補償作業時t2とすることにより、Tt+Tp=Tとなる設定が行われており、n=T/Ttなる設定がなされているので、「テスト期間Tt内の漏れ量」×(n−1)なる演算で補償値が求まることになる。よって、図4(c) に示す補償電圧Vcは、§2で述べたとおり、漏れ量測定部130によって測定された漏れ量に対応する差分電圧dVを用いて、Vc=(n−1)dVで求まることになる。
なお、図4では、説明の便宜上、時点t2を時間軸t上の1点として示し、実施例の説明においても、「時点t2」という文言を用いているが、実際には、「時点t2」は、テスト期間Ttの終期である「テスト終了時t2」であるとともに、和電圧Vaを印加する補償作業を行う「補償作業時t2」でもある。そして、厳密に言えば、「テスト終了時t2」において、漏れ量、すなわち差分電圧dVの測定が行われ、その結果に基づいて補償電圧Vcが定められ、和電圧Vaが決定し、「補償作業時t2」に和電圧Vaが印加されることになるので、「テスト終了時t2」と「補償作業時t2」とは、時間軸t上では異なる時点ということになる。ただ、露光期間Tやテスト期間Ttに比べて、「テスト終了時t2」と「補償作業時t2」との間の期間は極めて短いため、ここでは、説明の便宜上、両者をまとめて「時点t2」と呼ぶことにする。このように、本願において時間軸t上に示した時点t1,t2,t3,t4は、必ずしも時間軸t上の厳密な時刻を示すものではなく、回路動作上はある程度の時間幅を有するものである(後述する§4の回路動作説明では、個々の時点t1,t2,t3,t4を更に複数のステップに分けて説明を行っている)。
さて、制御回路100の最後に示す構成要素である信号出力部150は、各列読出線に出力された電気信号に基づいて、個々の画素の受光量を示す時系列信号を生成して出力する機能を有する。各列読出線には、テスト終了時t2における漏れ量dVの測定用の信号も読み出されるが、信号出力部150が利用する信号は、このテスト終了時t2において読み出される信号ではなく(この信号は、前述したとおり、漏れ量測定部130によって利用される)、読出作業時t4において読み出される信号である。
なお、図4(c) に示すとおり、読出作業時t4において読み出される信号は、参照用基準電圧V0を基準としたときの受光量を示す信号になっているので、信号出力部150は、この参照用基準電圧V0を基準として、本来の受光量を示す受光量電圧Vrを求め、時系列信号の生成を行うことになる。個々の画素についての受光量を示す信号に基づいて、時系列信号の生成を行う手法は、一般的なCMOSイメージセンサで利用されている既存の技術であるため、ここでは詳しい説明は省略する。
<<< §4.制御回路100の具体的な構成例 >
上述した§3では、図5を参照しながら、制御回路100の基本的な機能を説明した。この説明では、制御回路100を、その機能面に着目し、露光制御部110、読出制御部120、漏れ量測定部130、漏れ量補償部140、信号出力部150という個々の機能要素の集合体として捉えている。ここでは、これらの各機能要素の集合体を、具体的な回路で構成した例を述べておく。
図6は、本発明に係るCMOSイメージセンサのより具体的な構成例を示す回路図であり、特に、制御回路100の内部が具体的な回路として示されている。なお、ここでは、説明の便宜上、画素としては、行Rw4、列Cm1の画素41のみを図示し、制御回路100内の回路としては、列Cm1に関する動作を行う部分のみを抽出して図示することにする。図5に示されているとおり、列読出線L1および電圧設定線S1は、列Cm1の全画素に共通して利用される線であり、これらの各線は図示されていない列Cm1の他の画素にも接続されている。また、図示されている主制御部160および所望電圧生成部170は、列Cm1の画素に対する制御を行うものであり、他の列については、それぞれ別個の主制御部160および所望電圧生成部170が用意されている。
更に、実際の制御回路100には、図6には示されていない付加的な回路が必要になる。たとえば、個々の画素のトランジスタT1,T2,T4のゲートにON/OFFの制御信号を供給する回路、スイッチSW1〜SW5の切替制御を行う回路、演算増幅器A1に対する極性選択信号selを与える回路などは、図6には示されていない。しかしながら、これらの制御動作は、図7のテーブルに示すとおりであり、このテーブルに従った制御動作を実行することが可能な回路であれば、どのような回路を用いてもかまわない。また、図6には、信号出力部150における時系列信号の生成を行う回路(主制御部160からの出力信号Soutを時系列で出力する回路)が示されていないが、そのような回路は一般的なCMOSイメージセンサで利用されている既存の回路である。
なお、図7に示すテーブルにおける左端欄の「時点」は、図4のタイミングチャートにおける各時点ts,te,t1,t2,t3,t4を示している。これらの各時点は、複数のステップに分けられているが、これは1つの時点が複数の動作シーケンスによって構成されているためである。すなわち、本願にいう時点ts,te,t1,t2,t3,t4は、時間軸上の厳密な1点を意味するものではなく、複数のステップを実行可能なある程度の幅をもった期間を意味することになる。もっとも、同一の時点における各ステップの実行間隔は、露光周期Tに比べれば非常に短いので、たとえば、図4に示す時間軸上では、各時点ts,te,t1,t2,t3,t4は、時間軸上の1点として示すことができる。図7のテーブルには、個々のステップごとに、各スイッチSW1〜SW5の切替状態、極性選択信号selの選択状態(演算増幅器A1の上段入力端子と下段入力端子の極性)、着目行Rw4の各MOSトランジスタのON/OFF状態(ゲートに与える制御信号の状態)が示されている。
図6に示す主制御部160は、列Cm1の画素に対して制御回路100が行うべき主たる制御動作を行う回路である。電流源Jは、図2に示す電流源Jに相当するものであり、画素41の電荷蓄積点FDの電位に応じた電流信号を、列読出線L1に流すために利用される。前述したとおり、トランジスタT4のゲートにON制御信号を与えると、列読出線L1に電荷蓄積点FDの電位に応じた電流信号が流れることになる。列読出線L1に読み出された信号は、演算増幅器A1の上段入力端子に与えられる。別言すれば、トランジスタT4をONにすると、演算増幅器A1の上段入力端子には、画素41の電荷蓄積点FDの電位に応じた電圧が入力されることになる。
演算増幅器A1の出力端子はスイッチSW1の右接点に接続されるとともに、この電圧は、出力信号Soutとして外部へ出力される。スイッチSW1には、「1」,「OFF」,「2」の3つの左接点が用意されており、いずれか1つを選択的に切り替えることができる。図では、接点「1」に切り替えられている状態が示されている。このような切替状態では、演算増幅器A1の出力電圧を電圧設定線S1に設定することができる。スイッチSW2,SW3は、いずれもON/OFFスイッチであり、両方とも「OFF」にするか、一方を「ON」他方を「OFF」として用いる。
演算増幅器A1の下段入力端子には、図示のようにスイッチSW4をONにすることにより、所望電圧生成部170内の演算増幅器A2の出力を与えることができる。すなわち、スイッチSW4をONにすると、所望電圧生成部170で生成された補償電圧が、演算増幅器A1の下段入力端子に入力されることになる。また、演算増幅器A1の下段入力端子は、容量素子C1を介して接地されており、この容量素子C1の機能により、演算増幅器A1の下段入力端子の電圧を維持することができる。
演算増幅器A1の極性は、極性選択信号selによって反転させることができる。すなわち、極性選択信号selが第1の電位レベルであると、図示のとおり、上段入力端子が負側入力端子、下段入力端子が正側入力端子として機能するが、極性選択信号selが第2の電位レベルであると、図示の極性は逆転し、上段入力端子が正側入力端子、下段入力端子が負側入力端子として機能することになる。この極性選択信号selの選択と、スイッチSW2,SW3のON/OFF制御を組み合わせることにより、演算増幅器A1に負帰還制御を行わせることができる。
すなわち、演算増幅器A1の極性を、図示のとおり、上段が負、下段が正となるようにし、スイッチSW2をON、スイッチSW3をOFFにすると、負側入力端子(上段入力端子)と出力端子とが(スイッチSW2を介して)短絡されることになり、演算増幅器Alの出力端子→電圧設定線S1→トランジスタT1→電荷蓄積点FD→トランジスタT4→演算増幅器A1の負側入力端子という負帰還制御ループが形成され、電荷蓄積点FDの電位(演算増幅器A1の負側入力端子に加えられる電圧)が、演算増幅器A1の正側入力端子に加えられた電圧に等しくなるような制御が行われる。このとき、スイッチSW4をONにしておけば、演算増幅器A1の正側入力端子には、所望電圧生成部170で生成された補償電圧が加えられるので、結局、電荷蓄積点FDの電位を、当該補償電圧に設定することが可能になる。
一方、演算増幅器A1の極性を、図示とは逆に、上段が正、下段が負となるようにし、スイッチSW3をON、スイッチSW2をOFFにすると、やはり負側入力端子(下段入力端子)と出力端子とが(スイッチSW3を介して)短絡されることになる。このとき、スイッチSW4をOFFにしておけば、演算増幅器A1の負側入力端子(下段入力端子)に加えられる電圧、すなわち、容量素子C1のチャージ電圧が、演算増幅器A1の正側入力端子(上段入力端子)に加えられた電圧に等しくなるような制御が行われる。演算増幅器A1の正側入力端子(上段入力端子)には、列読出線L1の電圧が加えられているので、結局、容量素子C1のチャージ電圧を、列読出線L1の電圧に等しくするような設定が可能になる。
以上が、主制御部160の基本動作である。これに対して、所望電圧生成部170は、図4(c) に示す和電圧Vaを生成する働きをする。所望電圧生成部170は、図示のとおり、演算増幅器A2と、容量素子C2,C3と、スイッチSW5と、によって構成されており、節点N1に与えられた電圧に基づいて、節点N2に所望の電圧を出力する機能を有する。具体的には、次のような動作を行えばよい。まず、スイッチSW5をON状態にし、演算増幅器A2の正負両方の入力端子に、参照用基準電圧V0を与える。実際には、主制御部160内のスイッチSW2,SW4をON状態とし、スイッチSW1を接点「2」側にし、演算増幅器A1,A2をボルテージフォロアとして機能させればよい。続いて、スイッチSW2,SW4,SW5をOFF状態に切り替え、スイッチSW3をON状態に切り替え、演算増幅器A1の極性を図とは逆転させ、トランジスタT4をON状態に切り替えると、節点N1の電圧は、電圧V0から電圧Eに変化する。ここで、電圧Eは、画素41内のFDの電位に応じた電圧である。こうして、節点N1の電圧がV0からEに変化すると、節点N2には、(E−V0)×(−(C3/C2))+V0なる電圧値が出力されることになる。ここで、符号C2,C3は、容量素子C2およびC3の静電容量値である。
そこで、容量素子C2およびC3の静電容量値C2,C3について、C3/C2=(n−1)なる関係が満たされるように設定しておき、節点N1に電圧「E=V0−dV」を与えるようにすれば、節点N2には、(n−1)dV+V0なる電圧が得られることになる。これは、図4(c) に示す和電圧Vaに等しい。結局、所望電圧生成部170は、節点N1に電圧「E=V0−dV」を与えると、節点N2に和電圧Vaを出力する機能を有している。
続いて、この図6に示す制御回路100が、図5に示す制御回路100としての機能を果たすことを説明する。まず、露光制御部110としての機能は、次のようにして実行される。はじめに、図4に示す露光開始時ts(もしくは露光終了時te)において、フォトダイオードPDの蓄積電荷を電荷蓄積点FDに移送し、フォトダイオードPDの蓄積電荷量を初期値にリセットする処理が行われる。具体的には、図7の時点tsのステップ1に示すように、トランジスタT2をONにすることにより、フォトダイオードPDの蓄積電荷を電荷蓄積点FD側へと吐き出し、容量素子Cに移送した後、時点tsのステップ2に示すように、トランジスタT2をOFFにすればよい。
ここで、ステップ1からステップ2へ移行するまでの時間は、電荷移送に十分な時間を確保しておけばよい。図7に示すテーブルでは、個々の時点について、それぞれ複数のステップが記載されているが、前述したとおり、これら各ステップ間の時間は、露光周期Tに比べて非常に短い時間であり、図4の時間軸上で見れば、複数のステップが同一時点で実行されると考えてよい。たとえば、図7の時点tsで実行されるステップ1,2は、図4の時間軸上では時点tsで実行される処理であり、図7の時点t1で実行されるステップ1,2は、図4の時間軸上では時点t1で実行される処理であり、図7の時点t2で実行されるステップ1〜4は、図4の時間軸上では時点t2で実行される処理ということになる。
なお、図4に示すとおり、時点tsは、時点t3(露光終了時te)に相当するものである。したがって、図7のテーブルでは、図4の時間軸に対応させる便宜上、時点tsの処理を、時点t1〜t4とは別な欄に記載してあるが、図7のテーブルに示す時点tsのステップ1,2の処理は、時点t3のステップ1,2の処理と全く同じものである。1つの着目行に関しては、時点t1,t2,t3,t4の処理が、周期Tをもって繰り返し実行されることになる。
一方、漏れ量測定部130としての機能は、次のようにして実行される。はじめに、テスト開始時t1において、図7の時点t1に示すステップ1,2が実行される。このテスト開始時t1に行われる処理の目的は、電荷蓄積点FDの電圧Vfdを参照用基準電圧V0に設定することにある(図4(c) の時点t1参照)。そのために、ステップ1では、スイッチSW1が接点「1」側に切り替えられ、スイッチSW4,SW5がON、トランジスタT1,T4がONになる。このとき、所望電圧生成部170が節点N2に発生させる電圧は参照用基準電圧V0になるので、当該電圧V0が、そのままスイッチSW4,演算増幅器A1,スイッチSW1,電圧設定線S1,トランジスタT1を経て、電荷蓄積点FDに加えられ、容量素子Cが、この電圧V0によってチャージされる。このチャージ電圧は、トランジスタT4を経て、演算増幅器A1の負側入力端子に与えられるため、負帰還ループが形成されることになり、やがて容量素子Cのチャージ電圧は、参照用基準電圧V0に等しくなり、電荷蓄積点FDの電圧Vfdが参照用基準電圧V0に設定される。
続いて、時点t1のステップ2において、スイッチSW1が接点「OFF」側に切り替えられ、スイッチSW4,SW5がOFF、トランジスタT1,T4がOFFに切り替えられる。この時点t1において、ステップ1からステップ2へ移行するまでの時間は、負帰還ループによって、電荷蓄積点FDの電圧Vfdが参照用基準電圧V0に設定されるのに必要な時間とすればよい。
そして、所定のテスト期間Ttが経過したテスト終了時t2に、ステップ1,2として、次のような処理が行われる。この処理の目的は、電荷蓄積点FDの時点t2における電圧Vfd(図4(c) に示す電圧「V0−dV」)を測定することにある。そのために、まず、ステップ1では、スイッチSW1が接点「2」側に切り替えられ、スイッチSW2,SW4,SW5がONに切り替えられる。これにより、主制御部160および所望電圧生成部170の間にループが構成される。すなわち、演算増幅器A1とA2とがボルテージフォロア接続されることになり、節点N1,N2の電圧は、いずれも参照用基準電圧V0に等しくなるように設定される。
続いて、時点t2のステップ2において(ステップ1からステップ2へ移行するまでの時間は、節点N1,N2の電位が、ボルテージフォロアによって参照用基準電圧V0に等しい安定した電位となるまでに必要な時間とすればよい。)、スイッチSW2がOFF、スイッチSW3がON、スイッチSW4がOFF、スイッチSW5がOFF、トランジスタT4がONに切り替えられ、更に、演算増幅器A1に与えられる極性選択信号selが第2の電位レベルに切り替えられ、演算増幅器A1の上段/下段の極性は逆転する。すると、電荷蓄積点FDの電位「V0−dV」に応じた電気信号が列読出線L1を介して読み出され、演算増幅器A1の上段入力端子(極性逆転しているため、正側入力端子)に与えられる。
このとき、演算増幅器A1の出力は、ON状態のスイッチSW3を介して、演算増幅器A1の下段入力端子(極性逆転しているため、負側入力端子)に接続されているため、容量素子C1は、電圧「V0−dV」となるようにチャージされる。結局、テスト期間Tt内の漏れ量を示す情報dVは、電圧「V0−dV」という形で、容量素子C1に一時的に記録されたことになり、差分電圧dVが、テスト期間Tt内の漏れ量の測定値として得られたことになる。
以上が、漏れ量測定部130としての機能であるが、時点t2では、続けて、漏れ量補償部140としての機能が、次のようにして実行される。この機能の目的は、「所定の参照用基準電圧V0に、漏れ量測定部130によって測定された漏れ量に応じて定まる所定の補償電圧Vcを加えた和電圧Va」を、電圧設定線S1に制御信号として与え、電荷蓄積点FDの電位を、和電圧Vaに設定することにある。
時点t2のステップ2では、上述のとおり、容量素子C1に電圧「V0−dV」がチャージされており、演算増幅器A1の出力電圧は「V0−dV」になる。ここで、スイッチSW1は接点「2」側に切り替えられているので、節点N1の電圧も「V0−dV」になる。一方、演算増幅器A1の機能により、差分電圧−dVは、「−C3/C2」倍に増幅されるので、節点N2に出力される電圧は、dV(C3/C2)+V0になる。前述のとおり、C3/C2=(n−1)なる関係が満たされるように設定しておけば、節点N2には、(n−1)dV+V0なる電圧が得られることになる。これは、図4(c) に示す和電圧Vaに等しい。結局、所望電圧生成部170は、節点N1に電圧「E=V0−dV」を与えると、節点N2に和電圧Vaを出力する機能を有している。
続いて、時点t2のステップ3では(ステップ2からステップ3へ移行するまでの時間は、節点N2の電位が、和電圧Vaに等しい安定した電位となるまでに必要な時間とすればよい。)、スイッチSW1が接点「1」側に切り替えられ、スイッチSW3がOFF,スイッチSW4がONに切り替えられ、トランジスタT1がONに切り替えられる。更に、演算増幅器A1に与えられる極性選択信号selが第1の電位レベルに切り替えられ、演算増幅器A1の上段/下段の極性は元に戻される。すると、今度は、容量素子C1は、節点N2に出力された和電圧Vaによってチャージされることになる。この和電圧Vaは、そのまま演算増幅器A1,スイッチSW1,電圧設定線S1,トランジスタT1を経て、電荷蓄積点FDに加えられ、容量素子Cが、この和電圧Vaによってチャージされる。このチャージ電圧は、トランジスタT4を経て、演算増幅器A1の負側入力端子に与えられため、負帰還ループが形成されることになり、やがて容量素子Cのチャージ電圧は、和電圧Vaに等しくなり、電荷蓄積点FDの電圧Vfdが和電圧Vaに設定される。
続いて、時点t2のステップ4において(ステップ3からステップ4へ移行するまでの時間は、負帰還ループによって、電荷蓄積点FDの電圧Vfdが和電圧Vaに設定されるのに必要な時間とすればよい。)、スイッチSW1が接点「OFF」側に切り替えられ、スイッチSW4がOFF、トランジスタT1,T4がOFFに切り替えられる。以上が、漏れ量補償部140としての機能である。
最後に、読出制御部120としての機能は、次のようにして実行される。すなわち、読出作業時t4のステップ1において、スイッチSW3がON、スイッチSW4がOFF、トランジスタT4がONに切り替えられ、更に、演算増幅器A1に与えられる極性選択信号selが第2の電位レベルに切り替えられ、演算増幅器A1の上段/下段の極性は逆転する。すると、電荷蓄積点FDの電位「V0+Vr」に応じた電気信号が列読出線L1を介して読み出され、演算増幅器A1の上段入力端子(極性逆転しているため、正側入力端子)に与えられる。
このとき、演算増幅器A1の出力は、ON状態のスイッチSW3を介して、演算増幅器A1の下段入力端子(極性逆転しているため、負側入力端子)に接続されているため、容量素子C1は、電圧「V0+Vr」となるようにチャージされる。また、この電圧「V0+Vr」は、そのまま出力信号Soutとして外部へ出力される。したがって、この後、必要に応じて、参照用基準電圧V0との差を求めれば、受光量に応じた受光量電圧Vrを得ることができる。
なお、ある周期の最後の時点t4は、次の周期の最初の時点t1に一致するので、時点t4のステップ1に引き続いて、次の周期の時点t1のステップ1が実行されることになる。すなわち、スイッチSW1が接点「1」側に切り替えられ、スイッチSW4,SW5がON、トランジスタT1,T4がONとなる。更に、演算増幅器A1に与えられる極性選択信号selが第1の電位レベルに切り替えられ、演算増幅器A1の上段/下段の極性は元に戻され、電荷蓄積点FDの電圧Vfdを参照用基準電圧V0に設定する処理が実行される。時点t4のステップ1から時点t1のステップ1へ移行するまでの時間は、出力信号Soutを出力するのに十分な時間とすればよい。
以上、図7のテーブルを参照しながら、図6に示す制御回路100の動作概要を、露光制御部110,読出制御部120,漏れ量測定部130,漏れ量補償部140の動作として説明した。この説明は、特定の着目行についてのものであるが、すべての行について、全く同様の処理が行われることになる。対象となる行の選択は、当該行のトランジスタT1,T2,T4を選択することにより行われる。
なお、制御回路100は、列ごとに共通であるため、同一列に所属する複数の画素に対して、同時に異なる処理を実行することはできない。したがって、もし、ある行についての時点t1,t2もしくはt4が、別な行についての時点t1,t2もしくはt4に重なってしまったような場合には、ステップの実行タイミングを若干ずらしながら、個々の行ごとに別個独立して、必要な処理を行うようにすればよい。たとえば、第i行目の時点t2が第j行目の時点t1と重なってしまったような場合、第i行目に対して「時点t2のステップ1〜4」を実行した後、第j行目に対して「時点t1のステップ1〜2」を実行すればよい。
一般的なCMOSイメージセンサの基本構成を示すブロック図である。 グローバルシャッタ機能を有するCMOSイメージセンサの画素の内部構成の一例を示す回路図である。 グローバルシャッタ機能を有する従来のCMOSイメージセンサの1フレーム分の撮像情報の読出原理を示すタイミングチャートである。 本発明に係るCMOSイメージセンサの1フレーム分の撮像情報の読出原理を示すタイミングチャートである。 本発明に係るCMOSイメージセンサの構成を示す回路図およびブロック図である。 本発明に係るCMOSイメージセンサのより具体的な構成を示す回路図である。 図6に示す回路図の動作シーケンスを示すテーブルである。
符号の説明
10〜54:画素
100:制御回路
110:露光制御部
120:読出制御部
130:漏れ量測定部
140:漏れ量補償部
150:信号出力部
160:主制御部
170:所望電圧生成部
A1,A2:演算増幅器
C:容量素子
C1〜C3:容量素子
Cm1〜Cm4:画素配列の各列
dV:差分電圧
FD:電荷蓄積点
G1,G2:蓄積電荷量を示すグラフ
J:電流源
J1,J2:接続点
L,L1〜L4:列読出線
N1,N2:節点
PD:フォトダイオード(受光素子)
Rw1〜Rw5:画素配列の各行
S1:電圧設定線
sel:極性選択信号
Sout:出力信号
SW1〜SW5:スイッチ
t:時間
t1:テスト開始時
t2:テスト終了時/補償作業時
t3:電荷移送時(露光終了時)
t4:読出作業時
te:露光終了時
tr1〜tr5:読出作業時
ts:露光開始時
T:露光期間
T1〜T4:MOSトランジスタ
Td:遅延期間
Td2〜Td5:遅延期間
Tm:中間期間
Tp:補償経過期間
Tt:テスト期間
V0:参照用基準電圧
Va:和電圧(V0+Vc)
Vb:バイアス電圧
Vc:補償電圧
VDD:電源電圧
Vfd:蓄積電圧(電荷蓄積点FDの電圧)
Vr:受光量電圧
Vrst:リセット電圧

Claims (19)

  1. 二次元配列を構成するように行方向および列方向に配置された複数の画素と、
    列方向に配置された複数の画素から電気信号を読み出すために、個々の列ごとに設けられた列読出線と、
    個々の画素に所定の制御信号を与えることにより、各画素から前記列読出線に、所定の露光期間内の受光量に応じた電気信号を出力させる制御回路と、
    を備える固体撮像装置において、
    前記各画素は、受光量に応じた電荷を発生させてこれを蓄積する受光素子と、電荷を一時的に蓄積する電荷蓄積素子と、前記制御信号に基づいて前記受光素子の蓄積電荷を前記電荷蓄積素子へ移送する電荷移送部と、前記制御信号に基づいて前記電荷蓄積素子の蓄積電荷量を電気信号として前記列読出線へ読み出す信号読出部と、前記制御信号に基づいて前記電荷蓄積素子の蓄積電荷量を所定値に設定する電荷量設定部と、を有し、
    前記制御回路は、
    露光開始時に、全画素の受光素子の蓄積電荷量を一斉に所定の初期値に設定する制御信号を与え、露光終了時に、全画素の受光素子の蓄積電荷を一斉にそれぞれの電荷蓄積素子へ移送する制御信号を与える露光制御部と、
    個々の画素について、電荷蓄積素子への電荷移送が行われる前のテスト期間内に、電荷蓄積素子の蓄積電荷の漏れ量を測定する漏れ量測定部と、
    個々の画素について、電荷蓄積素子への電荷移送が行われる前の補償作業時に、前記漏れ量を補償するための補償電荷を電荷蓄積素子に蓄積させる漏れ量補償部と、
    個々の画素について、電荷蓄積素子への電荷移送が行われた後、各行に応じた異なる読出作業時に、電荷蓄積素子の蓄積電荷量を電気信号として列読出線に出力させる読出制御部と、
    各列読出線に出力された電気信号に基づいて、個々の画素の受光量を示す時系列信号を生成して出力する信号出力部と、
    を有することを特徴とする固体撮像装置。
  2. 請求項1に記載の固体撮像装置において、
    漏れ量測定部が、テスト開始時に、電荷蓄積素子の蓄積電荷量を所定のテスト用サンプル値に設定するための制御信号を電荷量設定部に与え、テスト終了時に、前記電荷蓄積素子の蓄積電荷量を電気信号として列読出線へ読み出させるための制御信号を信号読出部に与え、前記電荷蓄積素子のテスト開始時の蓄積電荷量とテスト終了時の蓄積電荷量との差を、テスト期間内の漏れ量とすることを特徴とする固体撮像装置。
  3. 請求項2に記載の固体撮像装置において、
    漏れ量補償部が、補償作業時に、電荷蓄積素子の蓄積電荷量を「参照用基準値+漏れ量を補償するための補償値」に設定するための制御信号を電荷量設定部に与え、
    信号出力部が、前記参照用基準値に対応する電気信号を基準として、時系列信号の生成を行うことを特徴とする固体撮像装置。
  4. 請求項3に記載の固体撮像装置において、
    漏れ量測定部が、参照用基準値をテスト用サンプル値として用いることを特徴とする固体撮像装置。
  5. 請求項3または4に記載の固体撮像装置において、
    漏れ量補償部が、テスト開始時からテスト終了時に至るまでのテスト期間Ttと、補償作業時から読出作業時に至るまでの補償経過期間Tpと、によって定まる比「Tp/Tt」を用いて、「テスト期間内の漏れ量」×「Tp/Tt」なる演算で求まる補償値を用いることを特徴とする固体撮像装置。
  6. 請求項5に記載の固体撮像装置において、
    露光開始時から露光終了時に至るまでの露光期間をTとしたときに、読出作業時から期間Tだけ遡った時点をテスト開始時とし、テスト終了時を補償作業時とすることにより、Tt+Tp=Tとなる設定が行われていることを特徴とする固体撮像装置。
  7. 請求項6に記載の固体撮像装置において、
    漏れ量補償部が、露光期間をT、テスト期間をTtとしたときに、n=T/Ttで与えられる値nを用いて、「テスト期間内の漏れ量」×(n−1)なる演算で求まる補償値を用いることを特徴とする固体撮像装置。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載の固体撮像装置において、
    受光素子として、一端が接地されたフォトダイオードを用い、
    電荷蓄積素子として、一端が接地された容量素子を用い、
    電荷移送部として、前記フォトダイオードの他端と前記容量素子の他端とを電気的に接続する機能をもったMOSトランジスタを用いることを特徴とする固体撮像装置。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載の固体撮像装置において、
    信号読出部として、電荷蓄積素子の蓄積電荷量によってゲート電圧が制御されるMOSトランジスタを用い、このMOSトランジスタを流れる電流を、画素から出力される電気信号として列読出線に供給することを特徴とする固体撮像装置。
  10. 請求項1〜9のいずれかに記載の固体撮像装置において、
    電荷量設定部として、制御回路から制御信号として与えられる所定の電圧を電荷蓄積素子に印加する機能をもったMOSトランジスタを用いることを特徴とする固体撮像装置。
  11. 請求項1〜7のいずれかに記載の固体撮像装置において、
    個々の画素は、それぞれ、受光素子として機能するフォトダイオードと、電荷蓄積素子として機能する容量素子と、第1の接続点を介して互いに直列接続された第1のMOSトランジスタおよび第2のMOSトランジスタと、第2の接続点を介して互いに直列接続された第3のMOSトランジスタおよび第4のMOSトランジスタと、を有し、
    前記フォトダイオードの一端は接地され、他端は前記第2のMOSトランジスタの前記第1の接続点とは逆の端子に接続され、
    前記容量素子の一端は接地され、他端は前記第1の接続点に接続されるとともに前記第3のMOSトランジスタのゲートに接続され、
    前記第1のMOSトランジスタの前記第1の接続点とは逆の端子には制御回路からの各列ごとに設けられた電圧設定線が接続され、前記第3のMOSトランジスタの前記第2の接続点とは逆の端子には電源電圧が印加され、前記第4のMOSトランジスタの前記第2の接続点とは逆の端子は各列ごとに設けられた列読出線に接続され、
    前記第1、第2、第4のMOSトランジスタのゲートには、制御回路からのON/OFF制御信号が与えられていることを特徴とする固体撮像装置。
  12. 請求項11に記載の固体撮像装置において、
    露光制御部が、ある露光周期の露光終了時が次の露光周期の露光開始時となるように、所定の露光周期で繰り返し露光制御を行い、露光開始時(露光終了時)において、第2のMOSトランジスタをONにする制御信号を与えることによりフォトダイオードの蓄積電荷を容量素子へと移送し、前記フォトダイオードの蓄積電荷量を初期値に設定する処理を行うことを特徴とする固体撮像装置。
  13. 請求項11または12に記載の固体撮像装置において、
    漏れ量測定部が、個々の画素ごとに、テスト開始時には、電圧設定線に所定のテスト用サンプル電圧を制御信号として与えるとともに、第1のMOSトランジスタをONにする制御信号を与えることにより、第1の接続点の電位を前記サンプル電圧に設定する処理を行い、テスト終了時には、第4のMOSトランジスタをONにする制御信号を与えることにより、第1の接続点の電位に応じた電気信号を列読出線を介して読み出し、読み出した電気信号に応じた電圧と前記サンプル電圧との差分電圧を、テスト期間内の漏れ量の測定値とすることを特徴とする固体撮像装置。
  14. 請求項11〜13のいずれかに記載の固体撮像装置において、
    漏れ量補償部が、個々の画素ごとの補償作業時に、「所定の参照用基準電圧V0に、漏れ量測定部によって測定された漏れ量に応じて定まる所定の補償電圧Vcを加えた和電圧Va」を、電圧設定線に制御信号として与えるとともに、第1のMOSトランジスタをONにする制御信号を与えることにより、第1の接続点の電位を前記和電圧Vaに設定する処理を行うことを特徴とする固体撮像装置。
  15. 請求項11または12に記載の固体撮像装置において、
    漏れ量測定部が、個々の画素ごとに、テスト開始時には、電圧設定線に所定のテスト用サンプル電圧を制御信号として与えるとともに、第1のMOSトランジスタをONにする制御信号を与えることにより、第1の接続点の電位を前記サンプル電圧に設定する処理を行い、テスト終了時には、第4のMOSトランジスタをONにする制御信号を与えることにより、第1の接続点の電位を列読出線を介して読み出し、読み出した電圧と前記サンプル電圧との差分電圧dVを求め、
    漏れ量補償部が、テスト開始時からテスト終了時に至るまでのテスト期間Ttと、補償作業時から読出作業時に至るまでの補償経過期間Tpと、によって定まる比「Tp/Tt」を用いて、Vc=dV×「Tp/Tt」なる演算で補償電圧Vcを求め、「所定の参照用基準電圧V0に、前記補償電圧Vcを加えた和電圧Va」を、電圧設定線に制御信号として与えるとともに、第1のMOSトランジスタをONにする制御信号を与えることにより、第1の接続点の電位を前記和電圧Vaに設定する処理を行うことを特徴とする固体撮像装置。
  16. 請求項11〜15のいずれかに記載の固体撮像装置において、
    読出制御部が、個々の画素ごとの読出作業時に、第4のMOSトランジスタをONにする制御信号を与えることにより、第1の接続点の電位に応じた電気信号を列読出線に出力させることを特徴とする固体撮像装置。
  17. 二次元配列を構成するように行方向および列方向に配置された複数の画素と、
    列方向に配置された複数の画素から電気信号を読み出すために、個々の列ごとに設けられた列読出線と、
    個々の画素に所定の制御信号を与えることにより、各画素から前記列読出線に、所定の露光期間内の受光量に応じた電気信号を出力させる制御回路と、
    を備え、
    前記各画素は、受光量に応じた電荷を発生させてこれを蓄積する受光素子と、電荷を一時的に蓄積する電荷蓄積素子と、前記制御信号に基づいて前記受光素子の蓄積電荷を前記電荷蓄積素子へ移送する電荷移送部と、前記制御信号に基づいて前記電荷蓄積素子の蓄積電荷量を電気信号として前記列読出線へ読み出す信号読出部と、前記制御信号に基づいて前記電荷蓄積素子の蓄積電荷量を所定値に設定する電荷量設定部と、を有する固体撮像装置の駆動方法において、
    露光開始時に、全画素の受光素子の蓄積電荷量を一斉に所定の初期値に設定する露光開始段階と、
    露光終了時に、全画素の受光素子の蓄積電荷を一斉にそれぞれ電荷蓄積素子へ移送する露光終了段階と、
    個々の画素について、前記露光終了段階の前の所定の時期にテスト期間を設定し、このテスト期間内に電荷蓄積素子の蓄積電荷の漏れ量を測定する漏れ量測定段階と、
    個々の画素について、前記露光終了段階の前、かつ、前記テスト期間後の所定の時期に補償作業時を設定し、この補償作業時に、前記漏れ量を補償するための補償電荷を電荷蓄積素子に蓄積させる漏れ量補償段階と、
    個々の画素について、前記露光終了段階の後、かつ、各行に応じた異なる所定の時期に読出作業時を設定し、この読出作業時に、電荷蓄積素子の蓄積電荷量を電気信号として列読出線に出力させる受光量読出段階と、
    各列読出線に出力された電気信号に基づいて、個々の画素の受光量を示す時系列信号を生成して出力させる信号出力段階と、
    を有することを特徴とする固体撮像装置の駆動方法。
  18. 請求項17に記載の駆動方法において、
    漏れ量測定段階で、テスト期間の始期に、電荷蓄積素子の蓄積電荷量を所定のテスト用サンプル値に設定するための制御信号を電荷量設定部に与え、テスト期間の終期に、前記電荷蓄積素子の蓄積電荷量を電気信号として列読出線へ読み出させるための制御信号を信号読出部に与え、テスト期間の始期と終期とについての前記電荷蓄積素子の蓄積電荷量の差を、テスト期間内の漏れ量とすることを特徴とする固体撮像装置の駆動方法。
  19. 請求項18に記載の駆動方法において、
    漏れ量補償段階で、電荷蓄積素子の蓄積電荷量を「参照用基準値+漏れ量を補償するための補償値」に設定するための制御信号を電荷量設定部に与え、
    信号出力段階で、前記参照用基準値に対応する電気信号を基準として、時系列信号の生成を行うことを特徴とする固体撮像装置の駆動方法。
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