JP2010067635A - 電子回路および電子回路の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ESDダメージが低いESDパワーレベルで発生するFinFET集積回路において、ESDから回路デバイスを保護することができる電子回路を提供する。
【解決手段】電子回路400’は、静電放電現象から保護される少なくとも1つの電界効果トランジスタと、少なくとも1つの保護される電界効果トランジスタ400aとを含む。保護電界効果トランジスタ400bは、保護される電界効果トランジスタ400aの結晶方位とは異なった結晶方位を含む。
【選択図】図4A

Description

本発明の具体例は、一般に電子回路に関し、特に、静電放電(ESD)現象からの回路デバイスの保護に関する。
発明の概要
本発明の一の具体例に関する電子回路は、静電放電現象から保護される少なくとも1つの電界効果トランジスタと、少なくとも1つの保護電界効果トランジスタとを含み、保護電界効果トランジスタは、保護される電界効果トランジスタの結晶方位とは異なった結晶方位を有する。
本発明の他の具体例に関する電子回路は、静電放電現象から保護される少なくとも1つの電界効果トランジスタと、少なくとも1つの保護電界効果トランジスタとを含み、保護される電界効果トランジスタのエクステンション領域が第1ドーパントプロファイルを有し、保護電界効果トランジスタのエクステンション領域が第1ドーパントプロファイルとは異なる第2ドーパントプロファイルを有する。
例えば、先端のシリコン・オン・インシュレータ(SOI)技術や、フィン電界効果トランジスタ(FinFET)またはマルチゲート電界効果トランジスタ(MuGFET)技術のような先端プロセス技術では、回路デバイスや集積回路の素子(例えばトランジスタ)を静電放電(ESD)現象から保護することが追求されている。例えばFinFETでは、ESD保護の達成は難しい。それらの技術では、ESDダメージは、低いESDパワーレベルで発生する。それゆえに、FinFET集積回路中のデバイスに安全に供給できる最大電流レベルおよび最大電圧レベルは、非常に低くなる。
この出願の文脈において、FinFETは、フィン構造を有する電界効果トランジスタを意味するものと理解される。MuGFETは、フィン電界効果トランジスタであって、チャネル領域が少なくとも2側面から駆動されるものを意味するものと理解される。3側面から駆動されるMuGFETは、トリプルゲート電界効果トランジスタまたはトリゲート電界効果トランジスタとも呼ばれる。フィン構造またはフィンは、リッジ構造、または基板上に形成されまたは基板上に自由につるされたリッジ構造を意味するものと理解される。フィン構造またはフィンの表現は、ここでは互いに入れ替えることができる。
図1は、フィンまたはマルチゲート電界効果トランジスタ100の模式的なレイアウト図を示す。電界効果トランジスタ100は複数のフィン構造101を含み、フィン構造101のそれぞれは一端がソース領域102に接続され、他端がドレイン領域103に接続されている。明確には、電界効果トランジスタ100は、トランジスタ100のソース102およびドレイン103の間に平行に電気的に接続された複数のフィン101を含むマルチフィン構造を有する。フィン構造101のそれぞれは、2つの矢印106で示された幅Wfinを有する。フィン幅Wfinは、例えば数ナノメータから数十ナノメータのオーダーである。
電界効果トランジスタ100は、更に、フィン101のチャネル領域のそれぞれ上の、全てのフィン構造101の上面101’および側面101”の上に形成されたゲート領域104を含む。換言すれば、電界効果トランジスタ100は、マルチフィン構造の全てのフィン101の上に延びた共通ゲート104を含む。ゲート104は、フィン構造101の上面101’および側面101”の上に形成されたゲート絶縁層と、ゲート絶縁層の上に形成された導電性ゲート層とを含む(図示せず)。
ゲート領域104は、フィン101の長手方向または軸に沿って寸法L(2つの矢印107で表示)を有する。本出願の文脈では、フィンの長手方向の軸は、フィン構造の上面および側面の双方に平行な線を意味するものと理解される。Lは、明らかにゲート長およびこれにより各フィン101のチャネル領域の長さに対応する。トランジスタ100のソース領域102、ドレイン領域103、およびゲート領域104は、その上に形成されたそれぞれの電気コンタクト105の手段により、それぞれ接続されている。適当な電気ポテンシャルを共通ゲート104に与えることにより、構造101のチャネル領域の導電性と、これによりトランジスタ100を通る電流が制御される。
ESDサージでは、非常に高い電流がトランジスタ100のフィン101を通る。非常に狭い幅のため、フィン101はESD現象中に非常に熱せられ、図2に示すように部分的なバーンアウトを示す。
図2は、透過電子顕微鏡(TEM)の平面顕微鏡写真であり、従来のシリコンベースのMuGFETデバイス200のドレイン側におけるフィン構造のバーンアウトを示す。MuGFETデバイスは、互いに平行に電気的に接続された複数のフィン構造201を含む。MuGFET200は、それぞれが電気コンタクト205により電気的に接続された共通のソース領域202と共通のドレイン領域203とを含む。MuGFET200は、更に、全てのフィン201の上面および側面の上に形成された共通のゲート204を含む。
TEM顕微鏡写真中の白い点208は、MuGFET200のフィン構造201のバーンアントを示す。それぞれのフィン201中のESDダメージ(白い点208)が、トランジスタ200のドレイン側203に位置し、再結晶シリコン領域209が、MuGFET200のドレイン領域203中やソース領域202中に延びていることが示されている。
図3は、FinFETまたはMuGFETデバイスの、ESDサージに対する故障発生率を示す。ESD現象によるそれらのデバイスのダメージや破壊を防止するために、ESD能力のあるまたはロバストデバイス(即ち、ESDサージに対して生き残ることができるデバイス)および/またはESD保護デバイスが、それぞれの回路中に組み込まれる。
ESD保護デバイスは、例えばESD電流を検出して運ぶ一方、回路デバイスに供給される電圧を故障レベルより低く維持するデバイスまたは構造として理解される。技術的な小型化に伴い、それぞれの回路中のデバイスに供給される最大電圧が低減されることにより、ESD保護用のデザインウインドウは狭くなる。
図3は、ESDデザインウインドウ301を示すダイアグラム300である。回路のESD保護デバイスを横切る最大電圧が、保護される回路により定義される最大レベルより低く維持されているのが分かる。更に、ESD保護デバイス(ESDクランプとも呼ばれる)が、供給電圧の上でトリガーを引き、その電圧を保護されるデバイス(例えば、入力/出力(I/O)ドライバ)の破壊レベルより低く制限しなければならない。
図4Aは、本発明の具体例にかかる電子回路400’を示す。電子回路400’は、静電放電(ESD)に対して保護される電界効果トランジスタ400aを含む。更に、電子回路400’は、保護電界効果トランジスタ400bを含む。保護電界効果トランジスタ400bは、保護される電界効果トランジスタ400aの結晶方位と異なった結晶方位を有する。他の具体例では、追加の保護される電界効果トランジスタ、および/または追加の保護電界効果トランジスタが、図4Aに示される電界効果トランジスタ400aや保護電界効果トランジスタ400bとは別に、電子回路400’中に含まれても良い。
幾つかの具体例に関して、電界効果トランジスタ400aは、例えば1の具体例に関するロジック電界効果トランジスタや入力/出力(I/O)ドライバ電界効果トランジスタとして、機能電界効果トランジスタとして形成される。
図4Aに示された具体例について、保護電界効果トランジスタ400bは、ESD保護のために電界効果トランジスタ400aに接続されている(図4Aには示さず。図4B参照)。
電界効果トランジスタ400aは、複数のフィン構造401aを含むフィン電界効果トランジスタとして形成される。図4Aにおいて、2つのフィン構造が例として示されているが、他の具体例では、この電界効果トランジスタ400aは異なった数のフィン構造401aを含む。電界効果トランジスタ400aは、更に、第1ソース/ドレイン領域402aと、第2ソース/ドレイン領域403aとを含み、フィン構造401aの一端部が第1ソース/ドレイン領域402aに接続され、他端部が第2ソース/ドレイン領域403aに接続されている。
明確には、電界効果トランジスタ400aは、電界効果トランジスタ400aの第1ソース/ドレイン領域402aと第2ソース/ドレイン領域403aとの間に電気的に接続された複数のフィン401aを含むマルチフィン構造を有する。
電界効果トランジスタ400aは、更に、フィン401aのそれぞれのチャネル領域の上の、全てのフィン構造401aの上面401a’および側面401a”の上に形成されたゲート領域404aを含む。換言すれば、電界効果トランジスタ400aは、電界効果トランジスタ400aの全てのフィン構造401aの上に延びた共通ゲート404aを含む。ゲート404aは、フィン構造401aの上面401a’および側面401a”の上に形成されたゲート絶縁層と、ゲート絶縁層の上に形成された導電性ゲート層とを含む(図4Aには示さず)。
電界効果トランジスタ400aの第1ソース/ドレイン領域402a、第2ソース/ドレイン領域403a、およびゲート領域404aは、その上に形成されたそれぞれの電気コンタクト405aの手段によりそれぞれ電気的に接続されている。電界効果トランジスタ400aは、更に、ゲート領域404aに隣接して形成されたゲートスペーサ領域410aを含む。
保護電界効果トランジスタ400bは、図4Aに示す具体例のようにフィン電界効果トランジスタとして形成され、保護される電界効果トランジスタ400aと同様の構造を有する。保護電界効果トランジスタ400bは、複数のフィン構造またはフィン401bを有する(図4Aでは4つのフィン構造401bが例示されているが、保護電界効果トランジスタ400bは他の具体例のように他の数のフィン構造401bを含んでも良い)。
保護電界効果トランジスタ400bは、電界効果トランジスタ400aに関して上述したのと同じ方法でフィン構造401bに接続された第1ソース/ドレイン領域402bと、第2ソース/ドレイン領域403bとを含む。保護電界効果トランジスタ400bは、更に、上述の電界効果トランジスタ400aのゲート領域404aと同じ方法で、保護電界効果トランジスタ400bのそれぞれのフィン構造401bの上面401b’および側面401b”の上に形成されたゲート領域404bを含む。更に、保護電界効果トランジスタ400bは、ゲート領域404bに隣接して形成されたゲートスペーサ領域410bを含む。
図4Aに示す具体例のように、電子回路400’は基板を含み、保護される電界効果トランジスタ400aと保護電界効果トランジスタ400bとが、基板の共通の結晶領域420、即ち所定の結晶方位を有する領域、の中または上に形成される。代わりの具体例では、電界効果トランジスタ400aおよび400bが、同じ結晶方位を有する、基板の分離された結晶領域の中または上に形成される。
図4Aに示す具体例のように、電子回路400’の電界効果トランジスタ400aおよび400bは、共通の結晶領域420の中または上に、異なった角度で配置される。図4Aでは、図4A中の羅針盤430により示されたN(北)、S(南)、W(西)、およびE(東)の方向に対して、西から東の方向に沿って電界効果トランジスタ400aのフィン構造401aが配置され、一方、北から南の方向に沿って電界効果トランジスタ400bのフィン構造401bが配置されたものを示す。これに関連して、図4Aに示された羅針盤430は、単に電子回路400’の基板の相対的なデバイス方位を決めるための参照システムとして提供され、絶対的または実際の地理学上の方位を示すものではない。更に、羅針盤430に対する電界効果トランジスタ400aと保護電界効果トランジスタ400bの所定の方位は、単に一例に過ぎない。例えば、方位は、他の具体例では入れ替えることができる。
幾つかの具体例では、基板は、所定の結晶面方位(例えば、幾つかの具体例では(100)面方位(110))面方位)を有する薄いシリコン層を含み、電気的に絶縁な層の上に形成されたシリコン・オン・インシュレータ(SOI)基板として形成され、結晶領域420は、SOI基板の薄いシリコン層の部分に対応する。換言すれば、幾つかの具体例では、結晶領域420の上面または主な処理表面は、(100)面または(110)面
となる。SOI基板の場合、電界効果トランジスタ400a、400bのフィン構造401a、401bおよび/またはソース/ドレイン領域402a、403a、402b、403bは、SOI基板の薄いシリコン層に形成される。
図4Aに示す具体例では、保護電界効果トランジスタ400bのフィン構造401bと、保護される電界効果トランジスタ400aのフィン構造401aとが、保護電界効果トランジスタ400bのフィン構造401bが、保護される電界効果トランジスタ400aのフィン構造401aに対して(基板の主処理表面に直交する回転軸に対して)90°の回転角度で回転したように配置される。換言すれば、図4Aに示す電子回路400’では、保護電界効果トランジスタ400bのフィン構造401bが、保護される電界効果トランジスタ400aのフィン構造401aに対して直交するように配置される。このように、保護電界効果トランジスタ400bのフィン構造401bが、特にそのフィン構造401bは、回転させないフィン構造401aまたは電界効果トランジスタ400aの結晶方位とは異なった結晶方位を有する。
明確には、保護電界効果トランジスタ400bと電界効果トランジスタ400aとのフィン構造401b、401aの異なった結晶方位は、下層の結晶領域420の結晶構造の、結晶学的異方性に対応する。即ち、南北方向に配置された保護電界効果トランジスタ400bのフィン構造401bを流れる電流は、東西方向に配置された電界効果トランジスタ400aのフィン構造401aを流れる電流とは、異なった配置の結晶原子と衝突する。
図4Bは、図4Aに示された電子回路400’と等価な回路図450を示す。この具体例では、保護される電界効果トランジスタ400aと、保護電界効果トランジスタ400bとが、パッド421(例えば、コンタクトパッドまたは外部ピン)と電気参照電位ノード422との間に、電気的に平行に接続されている。電界効果トランジスタ400a、400bでは、第1ソース/ドレイン領域402a、402bがノード422に接続され、第2ソース/ドレイン領域403a、403bがパッド421に接続されている。図4Bに示された回路図450では、第1ソース/ドレイン領域402a、402bとノード422との接続、第2ソース/ドレイン領域403a、403bとパッド421との接続が、それぞれ低オーミック接続(例えば低オーミック相互接続)として示される。幾つかの具体例では、1またはそれ以上の抵抗素子が、少なくとも電界効果トランジスタ400a、400bとパッド421および/またはノード422との間に接続されても良いことを理解すべきである。
ESD現象の間、高い電位差が、パッド421と参照電位ノード422との間にでき、これにより高いESD電流が電子回路450を通って流される。保護電界効果トランジスタ400b(即ち、特に保護電界効果トランジスタ400bのフィン構造401b)は、保護される電界効果トランジスタ400aとは異なる(即ち、特に電界効果トランジスタ400aのフィン構造401aとは異なる)結晶方位を有し、保護電界効果トランジスタ400bは、低いESDトリガー電圧を有することにより、保護電界効果トランジスタ400bがESD現象中に先に起動する。それゆえに、ESD電流は、主に保護電界効果トランジスタ400bにより運ばれ、保護される電界効果トランジスタ400aからは遠ざけられ、これにより、ESD電流による電界効果トランジスタ400aのダメージが避けられる。
図5は、本発明にかかる他の具体例の電子回路500’を示す。電子回路500’は、図4Aに示す電子回路400’とは、保護される電界効果トランジスタ400a(例えば、一の具体例では機能電界効果トランジスタ)が、90°ではなく45°回転している点で異なっている。換言すれば、電子回路500’中の電界効果トランジスタ400a(即ち、特に電界効果トランジスタ400aのフィン構造401a)が、北西から南東の方向に配置されている。
なお、他の具体例では、電界効果トランジスタ400aと保護電界効果トランジスタ400bは、互いに対して異なった角度で配置されても良い。換言すれば、電界効果トランジスタ400a(例えば、機能電界効果トランジスタ)は、保護電界効果トランジスタ400bに対して、図4Aや図5に示す角度以外(即ち、90°または45°以外)の回転角度で回転させても良い。
幾つかの具体例では、結晶基板(例えば、結晶ウエハ)の上のフィン構造の標準方向に対してある回転角度だけFinFETデバイスのフィン構造を回転させることにより、FinFETデバイスのトリガー電圧は、より高く押し上げられる。換言すれば、回転させたデバイスは、標準方向に配置されたフィン構造を有する回転させないデバイスに比較して、より高いESDトリガー電圧を有する。
幾つかの具体例では、(より高いESDトリガー電圧を有する)回転されたデバイスは、電子回路の機能デバイスとして使用され、より低いESDトリガー電圧を有する(これによりESD現象で最初に起動する)回転されないデバイスは、静電放電現象に対して機能デバイスを保護するESD保護デバイスとして使用される。
図6は、様々な値のゲート長を有する、回転されたおよび回転されない電界効果トランジスタデバイスの、電流−電圧特性を表すダイアグラム600である。なお、ダイアグラム600に示されたゲート長は、デバイスレイアウトに描かれたゲート長を示す。処理後のデバイスの、実際の、即ち物理的なゲート長は、描かれたゲート長とは異なり、例えば描かれたゲート長より短くなる。ダイアグラム600の曲線は、異なった結晶方位を有するNMOSFinFETデバイスについて、ドレイン−ソース間電流と、与えられたドレイン−ソース電圧(ソースとゲートが設置される)との間の実験測定の結果を示す。特に、曲線601b、602b、603b、604b、605bは、<100>結晶方位を有する回転されないデバイスまたは標準デバイスの結果を示し、一方、曲線601a、602a、603a、604a、605aは、標準結晶方位デバイスに対して45°の回転角度だけ回転させたデバイスの測定結果を示す。この回転は、<110>結晶方位に回転されたデバイスに対応する。
曲線601b、602b、603b、604b、605bのそれぞれは、所定の大きさのゲート長を有するデバイスの測定に対応する。特に、曲線601bはゲート長80nmの回転させないデバイスの測定結果、曲線602bはゲート長150nmの回転させないデバイスの測定結果、曲線603bはゲート長250nmの回転させないデバイスの測定結果、曲線604bはゲート長400nmの回転させないデバイスの測定結果、曲線605bはゲート長900nmの回転させないデバイスの測定結果を示す。
同様に、曲線601a、602a、603a、604a、605aのそれぞれは、所定の大きさのゲート長を有するデバイスの測定に対応する。特に、曲線601aはゲート長80nmの回転させたデバイスの測定結果、曲線602aはゲート長150nmの回転させたデバイスの測定結果、曲線603aはゲート長250nmの回転させたデバイスの測定結果、曲線604aはゲート長400nmの回転させたデバイスの測定結果、曲線605aはゲート長900nmの回転させたデバイスの測定結果を示す。
ダイアグラム600から、それぞれの電界効果トランジスタデバイスのトリガー電圧のレベルが推測される。所定のデバイスのトリガー電圧のレベルは、例えば、このデバイスを通る電流が十分に上昇した場合のダイアグラム600の電圧として理解され、換言すれば曲線601aから605bが、十分に上昇し始めた場合のそれぞれの電圧として理解される。
例えば、約2.2Vのトリガー電圧は、ゲート長80nmの回転させないデバイス(曲線601b)について、ダイアグラム600から推測され、約4Vのトリガー電圧は、ゲート長900nmの回転させたデバイス(曲線605a)について、ダイアグラム600から推測される。
ダイアグラム600から、所定の値のゲート長について、回転させない(標準方位の)デバイスに比較して、回転させたデバイスにおいて、増加したトリガー電圧が観察される。例えば、約2.2Vのトリガー電圧は、ゲート長80nmの回転させないデバイス(曲線601b)について、ダイアグラム600から推測され、一方、約3.1Vのトリガー電圧は、ゲート長80nmの回転させたデバイス(曲線601a)について観察される。
更に、(回転させたデバイスに対応する)曲線601a、602a、603a、604a、605aの終点は、(回転させないデバイスに対応する)曲線601b、602b、603b、604b、605bの対応する終点に比較すると、所定の値のゲート長について、回転させないデバイスが、回転させたデバイスより高い電流を運べることがわかる。即ち、より低いESDトリガー電圧に加えて、回転させないデバイスは、回転させたデバイスより高いESD耐性を有する。それゆえに、回転させないデバイスは、ESD保護デバイスとして好ましく、一方回転させないデバイスは、より高いトリガー電圧を有する機能デバイスとして使用することができる。
保護デバイスとして回転させないデバイスを用いることにより、ESD電流は(回転させた)機能デバイスから遠ざけられる。更に、回転させた機能デバイスを用いることにより、トリガー電圧がより高いレベルに押し上げられるため、ESDデザインウインドウが増加する。機能デバイスを回転させることにより更なる効果は、より高いMOS起動電流を調整することである。
図4Aから図6について上述した具体例では、単にFinFETまたはMuGFET技術に基づく電界効果トランジスタについてのみ述べたが、他の具体例では、上述の電界効果トランジスタと同様の電子回路中の電界効果トランジスタは、例えば一の具体例にかかるプレーナ部分空乏(PD:partially deplete)SOI電界効果トランジスタデバイスのような、幾つかの具体例にかかる例えばプレーナSOIデバイスのような、プレーナデバイスとして形成されても良いことが理解されるであろう。
例えば、一の具体例にかかる電子回路は、静電放電から保護する少なくとも1つの電界効果トランジスタ、プレーナSOI電界効果トランジスタとして形成された電界効果トランジスタ、およびプレーナSOI電界効果トランジスタとして形成された少なくとも1つの保護電界効果トランジスタを含み、保護電界効果トランジスタは、保護される電界効果トランジスタの結晶方位とは異なる結晶方位を有する。
幾つかの具体例について、保護されるプレーナ電界効果トランジスタと、プレーナ電界効果トランジスタは、共にSOI基板の同じ結晶領域の中および/または上に形成され、保護される電界効果トランジスタと電界効果トランジスタが、互いに対して所定の回転角で回転され、保護電界効果トランジスタが、保護される電界効果トランジスタと異なった結晶方位を有するように形成されても良い。
明確には、幾つかの具体例では、保護される電界効果トランジスタと保護電界効果トランジスタは、双方が(例えば、一の具体例にかかる部分空乏SOIデバイスのような、幾つかの具体例にかかるプレーナSOIデバイスのような)プレーナデバイスとして形成され、(例えばSOI基板の埋め込み酸化(BOX)層の上の薄いシリコン層の中および/または上のような)同じ結晶領域の中および/または上に形成され、2つのトランジスタが異なった角度を有して2つのトランジスタが異なった結晶方位を有するように形成しても良い。回転させたプレーナデバイスと回転させないプレーナデバイスの異なった結晶方位により、FinFETベースのデバイスについて上で述べたのと同じ効果が観察される。
図7は、本発明の他の具体例にかかる電子回路700’を示す。電子回路700’は、機能電界効果トランジスタ700aと(少なくとも1つ以上の機能電界効果トランジスタが、他の具体例にかかる電子回路700’中に含まれる)、ESDロバスト(ESDrobust)電界効果トランジスタ700bと(少なくとも1つ以上のESDロバスト電界効果トランジスタが、他の具体例にかかる電子回路700’中に含まれる)とを含み、ESDロバスト電界効果トランジスタ700bは、機能電界効果トランジスタ700aとは異なった結晶方位を有する。
機能電界効果トランジスタ700aは、複数のフィン構造(フィン)701aを含むマルチフィン構造を有するフィン電界効果トランジスタとして形成される(2つのフィン構造701aが図7に示されているが、機能電界効果トランジスタ700aは他の具体例として、これとは異なった数のフィン構造701aを含んでも良い)。フィン構造701aは、機能電界効果トランジスタ700aの第1ソース/ドレイン領域702aと第2ソース/ドレイン領域703aとの間に、平行になるように電気的に接続される。ゲート領域704aは、フィン構造701aのそれぞれの上面701a’および側面701a”の上に形成され、ゲートスペーサ領域710aは、ゲート領域704aに隣接して形成される。第1ソース/ドレイン領域702a、第2ソース/ドレイン領域703a、およびゲート領域704aは、それらの上に形成されたそれぞれの電気コンタクト705aの手段により電気的に接続される。
一の具体例では、機能電界効果トランジスタ700aは、例えばコアロジック電界効果トランジスタのようなロジック電界効果トランジスタ(即ち、例えばチップの集積回路のコアに配置されたロジック電界効果トランジスタ)として形成されても良い。
ESDロバスト電界効果トランジスタ700bは、複数のフィン構造(フィン)を含むマルチフィン構造を有するフィン電界効果トランジスタとして形成される(4つのフィン構造701bが図7に示されているが、ESDロバスト電界効果トランジスタ700bは他の具体例として、これとは異なった数のフィン構造701bを含んでも良い)。フィン構造701bは、ESDロバスト電界効果トランジスタ700bの第1ソース/ドレイン領域702bと第2ソース/ドレイン領域703bとの間に、平行になるように電気的に接続される。ゲート領域704bは、フィン構造701bのそれぞれの上面701b’および側面701b”の上に形成され、ゲートスペーサ領域710bは、ゲート領域704bに隣接して形成される。第1ソース/ドレイン領域702b、第2ソース/ドレイン領域703b、およびゲート領域704bは、それらの上に形成されたそれぞれの電気コンタクト705bの手段により電気的に接続される。
一の具体例では、ESDロバスト電界効果トランジスタ700bは、出力ドライバ電界効果トランジスタとして形成されても良い。
機能電界効果トランジスタ700aとESDロバスト電界効果トランジスタ700bは、電子回路700’の基板の共通の結晶領域720の中または上に形成される。代わりの具体例では、電界効果トランジスタ700a、700bは、同じ結晶方位を有する、基板の分離された結晶領域の中または上に形成されても良い。図4Aについて上で述べたように、基板はSOI基板として形成され、結晶領域720は、絶縁層の上に形成されたSOI基板の薄いシリコン層の部分に対応しても良い。
電界効果トランジスタ700a、700bは、共通の結晶領域720の中または上に異なった角度で配置されている。換言すれば、機能電界効果トランジスタ700aとESDロバスト電界効果トランジスタ700bは、機能電界効果トランジスタ700aのフィン構造701aが、ESDロバスト電界効果トランジスタ700bのフィン構造701bに対して予め決められた回転角度だけ回転するように配置される。図7に示す具体例では、機能電界効果トランジスタ700aが、ESDロバスト電界効果トランジスタ700bに対して45°の回転角度だけ回転している。代わりに具体例では、機能電界効果トランジスタ700aが、ESDロバスト電界効果トランジスタ700bに対して異なった回転角度だけ回転しても良い。
回転によって、ESDロバスト電界効果トランジスタ700b(特に、フィン構造701b)は、機能電界効果トランジスタ700a(特に、フィン構造701a)とは異なった結晶方位を有し、これにより、機能電界効果トランジスタ700aより低いESDトリガー電圧を有する。
一の具体例では、ESDロバスト電界効果トランジスタ700bは、機能電界効果トランジスタ700aより低いESDトリガー電圧を有し、より高いESD電流を運ぶことができるESDに耐えうる出力ドライバ電界効果トランジスタ(ESD capable output driver field effect transistor)700aとして形成されても良い。それゆえに、幾つかの具体例では、ESDロバスト電界効果トランジスタ700bは、追加のESD保護デバイスを必要としない。
代わりの具体例では、トランジスタ700a、700bの一方または双方が、例えば一の具体例では部分的に空乏化されたSOI電界効果トランジスタデバイスのような、幾つかの具体例にかかるプレーナSOIデバイスのようなプレーナデバイスとして形成されても良い。
機能電界効果トランジスタ700aとESDロバスト電界効果トランジスタ700b(例えば、出力ドライバトランジスタ)とは、基板の異なった領域(例えば、互いに近くに配置されないチップ上の領域)に形成されても良く、互いに電気的に接続される必要はない。
図8は、本発明の他の具体例にかかる電子回路800’を示す。電子回路800’は、静電放電現象から保護される電界効果トランジスタ800aと、保護電界効果トランジスタ800bとを含む。図8に示す具体例では、保護される電界効果トランジスタ800aと、保護電界効果トランジスタ800bとが、例えば図4に示される電子回路400’のトランジスタに関して上で述べたのと同じ方法で、フィン電界効果トランジスタとして形成される。
代わりの具体例では、電界効果トランジスタ800aおよび/または保護電界効果トランジスタ800bが、例えば、部分的に空乏化されたSOI電界効果トランジスタのように、例えばプレーナSOIデバイスのようなプレーナデバイスとして形成されても良い。
電子回路800’は、第1結晶方位の第1結晶領域820aと、第1結晶方位とは異なる第2結晶方位の第2結晶領域820bとを有する基板を含む。電界効果トランジスタ800aは、第1結晶領域820aの中または上に形成され、一方、保護電界効果トランジスタ800bは、第2結晶領域820bの中または上に形成される。
一の具体例では、基板はSOI基板として形成され、第1結晶領域820aと第2結晶領域820bは、異なった結晶方位を有する基板の2つの領域に対応する。
例えば、第1結晶領域820aは、第1結晶方位を有するSOI基板の上部シリコン層の第1部分に対応し、第2結晶領域820bは、第2結晶方位を有する結晶領域に対応し、これは、SOI基板の上部シリコン層の第2部分を除去して(それゆえにトレンチを形成して)形成され、(例えば、異なった結晶方位を有するシリコン層を基板の上にエピタキシャル再成長させることにより、そしてトレンチ中に再成長エピシリコンの結晶方位を決定することにより)トレンチ中に第2結晶領域820bを形成する。
基板の第1結晶領域820aは、第1の結晶方位(一の具体例では、例えば、<110>結晶方位)を有し、第2結晶領域820bは、第1の結晶方位とは異なった第2の結晶方位(一の具体例では例えば、<100>結晶方位)を有することにより、保護される電界効果トランジスタ800a(特に、そのフィン構造401a)は、保護電界効果トランジスタ800b(特に、そのフィン構造401b)とは異なった結晶方位を有する。
電界効果トランジスタ800a、800bの異なった結晶方位により、先に議論した具体例に関して上で述べたように、トリガー電圧レベルの差が生じる。例えば、保護される電界効果トランジスタ800aは、保護電界効果トランジスタ800bより高いESDトリガー電圧を有する。電界効果トランジスタ800aは、このように機能デバイス(例えばロジックデバイスや入力/出力ドライバ)として使用され、保護電界効果トランジスタ800bは、機能デバイス800aより低いESDトリガー電圧を有し、更に、例えば機能デバイス800aより高いESD耐性を有する保護デバイスとして使用されても良く、これにより静電放電現象から機能デバイス800aを保護することができる。
なお、電子回路800’の電界効果トランジスタ800a、800bは同じ方位に配置されるように示したが、代わりの具体例では、先に議論した具体例に関して上で述べたように、電界効果トランジスタ800aは保護電界効果トランジスタ800bに対して所定の角度だけ回転され、または反対に回転される。
図9は、本発明の他の具体例にかかる電子回路900’を示す。電子回路900’は、静電放電現象から保護される電界効果トランジスタ900aと、保護電界効果トランジスタ900bとを含む。保護電界効果トランジスタ900bのエクステンション領域は、保護される電界効果トランジスタ900aのエクステンション領域のドーパントプロファイルとは異なったドーパントプロファイルを有する。これについては以下で述べる。
図9に示された具体例では、保護される電界効果トランジスタ900aと保護電界効果トランジスタ900bが、フィン電界効果トランジスタとして形成され、図9には、フィン構造901a、901bの長手軸に沿った電界効果トランジスタ900a、900bの断面図が示されている。図示目的で、これ以降の図において、電界効果トランジスタ900a、900bは、それぞれ1つのフィン構造のみを示す。しかしながら、幾つかの具体例では、電界効果トランジスタ900a、900bの少なくとも1つが、1より多くのフィン構造を有する。例えば、電界効果トランジスタ900a、900bの少なくとも1つは、平行で電気的に接続された複数のフィン構造を含むマルチフィン構造でもよい。
保護される電界効果トランジスタは、第1ソース/ドレイン領域902aおよび第2ソース/ドレイン領域903aを含む、これらはソース/ドレイン領域902a、903aの上に形成された電気コンタクト905aにより、それぞれ電気的に接続されている。フィン構造(フィン)901aは、第1ソース/ドレイン領域902aと第2ソース/ドレイン領域903aとの間に形成されている。ソース/ドレイン領域902a、903aとフィン構造901aは、埋め込み酸化(BOX)層921aの上に形成されても良い。幾つかの具体例では、電子回路900’は、例えばSOI基板のような基板、SOI基板の埋め込み酸化層に対応する埋め込み酸化層921aを含み、一方、ソース/ドレイン領域902a、903aとフィン構造901aは、SOI基板の埋め込み酸化層921aの上に配置された薄いシリコン層中に形成される。
電界効果トランジスタ900aは、更に、フィン構造901aの上面901a’および側面901a”に形成されたゲート領域904aを含む(図10A参照)。ゲート領域904aは、ゲート絶縁層904a’(換言すれば、ゲート誘電体)を含む。ゲート絶縁層904a’は、例えばシリコン酸化物や他の適当な誘電体材料のような適当な誘電体材料を含むまたはこれから形成されてもよい。ゲート領域904aは、更に、ゲート絶縁層904a’の上に形成された導電性ゲート層904a”を含む。導電性ゲート層904a”は、例えば多結晶シリコン(poly−Si)や他の適当なゲート材料のような、適当な電気的に導電性の材料を含んでもよい。電界効果トランジスタ900aは、更に、ゲート領域904aの側壁上に形成されたゲートスペーサ910aを含む。ゲートスペーサ910aは、シリコン窒化物や他の適当なスペーサ材料のような適当な電気的に絶縁性の層からなり、またはこれを含んでもよい。
保護される電界効果トランジスタ900aは、約1019cm−3より大きなドーパント濃度を有するトランジスタ900aの第1領域913a、第2領域914a、約1018cm−3から約1019cm−3のドーパント濃度を有するトランジスタ900aの第3領域915a、第4領域916a、約1017cm−3から約1018cm−3のドーパント濃度を有するトランジスタ900aの第5領域917a、第6領域918a、約1016cm−3から約1017cm−3のドーパント濃度を有するトランジスタ900aの第7領域919a、第8領域920a、および約1016cm−3より小さなドーパント濃度を有するトランジスタ900aの第9領域922a、により特徴づけられるドーパントプロファイルを含む。
他の具体例では、領域913a、914a、915a、916a、917a、918a、919a、920a、および922aの少なくとも1つは、上述の1つとは異なった形状および/または異なった範囲のドーパント濃度を有する。
第1領域913aは、高ドープの第1ソース/ドレイン領域902aに対応し、更に、電界効果トランジスタ900aの第1ソース/ドレイン領域902aとゲート領域904aの間に配置されるフィン構造901aの高ドープ部分に対応する。一方、第2領域914aは、高ドープの第2ソース/ドレイン領域902aに対応し、更に、電界効果トランジスタ900aの第2ソース/ドレイン領域903aとゲート領域904aの間に配置されるフィン構造901aの高ドープ部分に対応する。
電界効果トランジスタ900aは、更に、フィン構造901aの中とゲート側壁スペーサ910aの下に配置された第1エクステンション領域911aと第2エクステンション領域912aとを含み、ドープ領域915a、916a、917a、918a、919a、920a、および922aは、トランジスタ900aのフィン構造901aの中およびゲート領域904aの下に形成された第1エクステンション領域911a、第2エクステンション領域912a、およびチャネル領域に対応する。
幾つかの具体例では、ドープ領域913a、914a、915a、916a、917a、918a、919a、920a、および922aは、エクステンション注入(例えば、斜めエクステンション注入)のような1又はそれ以上のドーパント注入の手段や、1の具体例にかかるソース/ドレイン注入により達成されてもよく、これらについては図10A〜10Eを用いて後述する。なお、これに関し、フィン構造901a中のドーパント濃度は、ゲートスペーサ910aの下に配置されたフィン構造901aの部分、換言すれば電界効果トランジスタ900aのエクステンション領域911a、912aにおいて、フィン構造901aの長手方向または軸方向に沿って明らかに勾配を有する。
明らかに、具体例では、電界効果トランジスタ900aのエクステンション領域911a、912a中で、ドーパント濃度は、ソース/ドレイン領域902a、903aで達成される高い値から、ゲート領域904aの下に配置されたフィン構造901aの領域922a、換言すれば電界効果トランジスタ901aのチャネル領域で達成される低いドーパント濃度まで、減少する。
なお、これに関して、ドーパントプロファイルの形状、特に、電界効果トランジスタ900aのエクステンション領域911a、912aのドーパントプロファイルの形状は、領域915a、916a、917a、918a、919a、および920aにより模式的に表されている。特に、エクステンション領域911a、912aのドーパント濃度の傾斜または減少は、図9から推察されるように階段状になる必要はなく、連続またはスムースな方法であっても良い。
横方向(即ち、フィン構造901aの長手軸方向)のドーパントプロファイルの傾斜に加えて、エクステンション領域911a、912aのドーパント濃度の勾配が、フィン構造901aの外部表面からフィン構造901aの中心に向かう方向で発生し、これについては図10Dに関して以下で述べる。
更に、電界効果トランジスタ900aのエクステンション領域911a、912aに形成されるpn接合923aが、図9に示されている。
電子回路900’の保護電界効果トランジスタ900bは、第1ソース/ドレイン領域902bおよび第2ソース/ドレイン領域903b、ソース/ドレイン領域902b、903bの間に配置され、ソース/ドレイン領域902b、903bを電気的に接続するフィン構図901bを含む。保護電界効果トランジスタ900bは、電子回路900’のSOI基板の埋め込み酸化層に対応する埋め込み酸化(BOX)領域921bの上に形成される。この場合、ソース/ドレイン領域902b、903bおよびフィン構造901bは、SOI基板のシリコン層から、または中に形成されても良い。
第1ソース/ドレイン領域902bおよび第2ソース/ドレイン領域903bは、それぞれ、その上に形成された電気コンタクト905bにより電気的に接続されている。
保護電界効果トランジスタ900bは、更に、保護電界効果トランジスタ900bのフィン構造901bの上面901b’および側壁901b”の上に形成されたゲート領域904bを含む(図11A参照)。ゲート領域904bは、フィン構造901bの上面901b’および側壁901b”の上に形成されたゲート絶縁層904b’、換言すればゲート誘電体層を含む。ゲート絶縁層904b’は、シリコン酸化物または他の適当なゲート誘電体材料のような適当な誘電体材料を含み、またはこれから形成されても良い。ゲート領域904bは、更に、ゲート絶縁層904b’の上に形成された導電性のゲート層904b”を含む。導電性のゲート層904b”は、例えば多結晶シリコン(poly−Si)または他の適当なゲート材料のような適当な電気的に導電性の材料を含み、またはこれから形成されても良い。
保護電界効果トランジスタ900bは、更に、ゲート領域904bの側壁上に形成されたゲート側壁スペーサ910bを含む。スペーサ910bは例えばシリコン窒化物や他の好ましいスペーサ材料のような好ましいスペーサ材料を含み、またはこれから形成されても良い。
保護電界効果トランジスタ900bは、約1019cm−3より大きなドーパント濃度を有するトランジスタ900bの第1領域913b、第2領域914b、約1018cm−3から約1019cm−3のドーパント濃度を有するトランジスタ900bの第3領域915b、第4領域916b、約1017cm−3から約1018cm−3のドーパント濃度を有するトランジスタ900bの第5領域917b、第6領域918b、約1016cm−3から約1017cm−3のドーパント濃度を有するトランジスタ900bの第7領域919b、第8領域920b、および約1016cm−3より小さなドーパント濃度を有するトランジスタ900bの第9領域922b、により特徴づけられるドーパントプロファイルを含む。
他の具体例では、領域913b、914b、915b、916b、917b、918b、919b、920b、および922bの少なくとも1つは、上述の1つとは異なった形状および/または異なった範囲のドーパント濃度を有する。
第1領域913bは、高ドープの第1ソース/ドレイン領域902bに対応し、更に、保護電界効果トランジスタ900bの第1ソース/ドレイン領域902bとゲート領域904bの間に配置されるフィン構造901aの高ドープ部分に対応する。一方、第2領域914bは、高ドープの第2ソース/ドレイン領域903bに対応し、更に、保護電界効果トランジスタ900bの第2ソース/ドレイン領域903bとのゲート領域904bの間に配置されるフィン構造901bの高ドープ部分に対応する。
保護電界効果トランジスタ900bは、更に、フィン構造901bの中とゲート側壁スペーサ910bの下に配置された第1エクステンション領域911bと第2エクステンション領域912bとを含み、ドープ領域915b、916b、917b、918b、919b、920b、および922bは、フィン構造901aの中およびゲート領域904bの下に形成された第1エクステンション領域911b、第2エクステンション領域912b、およびチャネル領域に対応する。
図9には、保護電界効果トランジスタ900bのフィン構造901b中のドーパントプロファイルが、エクステンション領域911b、912bおよびチャネル領域の上部中に形成された曲線の接合923b’を有し、更に、エクステンション領域911b、912bの底部中に形成された急峻な接合923b”(換言すれば、急なドーパント濃度勾配)を有することが示されている
更に、図9には、保護電界効果トランジスタ900bのエクステンション領域911b、912b中のドーパントプロファイルが、保護される電界効果トランジスタ900aのそれぞれのエクステンション領域911a、912a中のドーパントプロファイルと異なることが示されている。図9に示された具体例では、保護電界効果トランジスタ900bは、保護される電界効果トランジスタ900aより急峻で、より曲線のドーパントプロファイルを有する。異なったドーパントプロファイルの1の効果は、保護電界効果トランジスタ900bのより低いESDトリガー電圧であり、静電放電現象から電界効果トランジスタ900aを保護するために、保護電界効果トランジスタ900bが電子回路900’のESD保護デバイスとして使用されても良い。電界効果トランジスタ900aに比較して、保護電界効果トランジスタ900bのより低いESDトリガー電圧は、ESD現象中に、保護電界効果トランジスタ900bを通る好ましい電流経路を形成することができる。
なお、これに関して、ドーパントのプロファイル、特に、保護電界効果トランジスタ900bのエクステンション領域911b、912b中のドーパントプロファイルの形状は、領域915b、916b、917b、918b、919b、および920bにより模式的に表される。また、特に、曲線の接合923b’および/または急峻な接合923”中のドーパント濃度の勾配または減少は、図9に示すような段階的な方法ではなく、連続またはスムースな方法で起きる。
幾つかの具体例では、保護電界効果トランジスタ900b中のドーパントプロファイルは、例えば、一の具体例にかかるエクステンション注入(例えば、斜めエクステンション注入)やソース/ドレイン注入のような、1またはそれ以上のドーパント注入により得られ、これについては、図11A〜11Fに関して以下で述べる。
幾つかの具体例では、保護電界効果トランジスタ900bと電界効果トランジスタ900aのドーパントプロファイルの違いは、斜め注入における異なった注入方位や方向によりもたらされ、これについては以下で述べる。
幾つかの具体例では、保護される電界効果トランジスタ900aは、例えば、一の具体例にかかる入力/出力ドライバ電界効果トランジスタ、または他の具体例にかかるロジック電界効果トランジスタのような、機能電界効果トランジスタとして形成される。
他の具体例では、保護電界効果トランジスタ900bは、保護される電界効果トランジスタ900aに接続され、そのESD保護を提供する。
以下において、本発明の具体例にかかる電子回路900’の製造方法の異なった段階が、図10A〜図11Fに関連して述べられる。特に、電子回路900’の電界効果トランジスタ900a、900bの異なったドーパントプロファイルの形成について、詳細に述べられる。
ある具体例では、電子回路900’の製造方法は、基板の中または上(例えば、SOI基板の中または上)で、静電放電現象に対して保護される電界効果トランジスタ900aを形成する工程と、基板の中または上に保護電界効果トランジスタ900bを形成する工程とを含む。電界効果トランジスタ900a(同様に、保護電界効果トランジスタ900b)が、例えば、SOI基板の薄いシリコン層中にトランジスタ900aのフィン構造901aおよびソース/ドレイン領域902a、903aを、公知の方法で形成し、ゲート領域904aをフィン構造901aの上に公知の方法で形成することにより、形成される。
電子回路900’の製造方法は、更に、保護される電界効果トランジスタ900aの少なくともエクステンション領域に第1ドーパント注入を行う工程と、保護電界効果トランジスタ900bの少なくともエクステンション領域に第2ドーパント注入を行う工程を含む。ここで、第1および第2のドーパント注入は、保護される電界効果トランジスタ900aのエクステンション領域が第1ドーパントプロファイルを有し、保護電界効果トランジスタ900bのエクステンション領域が第1ドーパントプロファイルとは異なる第2ドーパントプロファイルを有するように行われる。
図10Aは、電界効果トランジスタ900aの斜視図であり、第1ドーパント注入は、電界効果トランジスタ900aのフィン構造901aの側壁901a”と上面901a’に注入される。第1注入1028は、表面垂線1031(フィン構造901aの上面または基板の主処理表面に垂直な方向)に対して傾いた角度1029で、斜め注入として行われる。原理的には、角度1029は、0°から90°までのいずれでも良く、幾つかの具体例では例えば約10°から約70°、一の具体例では例えば45°である。
図10Aにかかる具体例では、第1注入1028が、傾いた2方向(2−quad)の注入、即ち、表面を占める二次元のデカルト座標系の2つの対向する象限(quadrants)から注入として行われる。
図10Aと図10Bには、第1ドーパント注入が、保護される電界効果トランジスタ900aのフィン構造901aの長手軸方向に対して垂直で、フィン構造901aの側壁垂線に対して(即ち、フィン構造901aの側壁901a”に垂直な方向に対して)傾斜した方法で行われる、第1注入1028が示されている。
図10Aに示すように、一の具体例では、第1注入1028は、電界効果トランジスタ900aのゲート側壁スペーサ910aを形成した後に行われる、傾斜したエクステンション注入として行われる。
図10Bは、基板上の結晶方位(例えば、ウエハの結晶方位)を示す羅針盤430とともに示された電界効果トランジスタ900aの上面図である。電界効果トランジスタ900aのフィン構造901aは、北から南の方向に沿って配置され、第1注入1028(または、より正確には表面への投影)は、西から東の方向および東から西の方向に沿って行われる。換言すれば、電界効果トランジスタ900aのフィン構造901aの方位は南北方向であり、第1注入1028は、東および西から行われる。
図10Cは、図10BのA−A’線に沿った電界効果トランジスタ900aの断面図、
即ち、フィン構造901aの長手軸に沿った電界効果トランジスタ900aの断面図を示す。第1注入1028(または、より正確には表面への投影)は、フィン構造901aの側壁901a”と上面901a’とともに、電界効果トランジスタ900aの第1および第2ソース/ドレイン領域902a、903aにも第1ドーパント注入を行うことが示されている。第1注入1028は、ゲート領域904aの形成後に行われ、ゲート領域904aは、注入中のマスクとして提供される。
一の具体例では、第1注入1028の手段により、ドーパントプロファイルがフィン構造901a中とソース/ドレイン領域902a、903a中に形成され、これは、図9に関連して上で述べたドーパント濃度を持つ、トランジスタ900aの第5領域917a、第6領域918a、第7領域919a、第8領域920a、および第9領域922aとして特徴づけられる。加えて、トランジスタ900aの第10領域913a’、第11領域914a’は、約1018cm−3から約1019cm−3のドーパント濃度を有する。ここで、第10領域913a’は、上述の第1領域913aと第3領域915aの組み合わせに対応し、第11領域914a’は、上述の第2領域914aと第4領域916aの組み合わせに対応する。
更に、第1注入1028の手段により、電界効果トランジスタ900aのゲート領域904aの下のフィン構造901a中に、接合923aが形成される。
図10Cは、更に、スペーサ910aがゲート領域904aの側壁上に形成されることを示す。幾つかの具体例では、側壁スペーサ910aは、第1ドーパントの注入1028の後に形成される。
図10Dは、図10Bの線B−B’に沿った電界効果トランジスタ900aの断面図を示す。これは電界効果トランジスタ900aのフィン構造901aを横切る断面図であり、より正確には、トランジスタ900aの第2エクステンション領域912aを通るものである。第1ドーパントの注入1028が、フィン構造901aの側壁901a”と上面901a’に行われるのが示されている。更に、第1注入1028が、傾斜角度1029で行われることが示されている。
第1注入1028の手段により、フィン構造901aの外部表面からフィン構造901aの中心に向かってドーパントの勾配が、第2エクステンション領域912a中に形成される。換言すれば、第2エクステンション領域912a中のドーパント濃度は、フィン構造901aの外部表面からフィン構造901aの中心に向かう方向に減少する。図10Dでは、このドーパント濃度の減少が、約1018cm−3から約1019cm−3のドーパント濃度を有する第2エクステンション領域912aの外方領域912a’、約1017cm−3から約1018cm−3のドーパント濃度を有する第2エクステンション領域912aの中央領域912a”、および約1016cm−3から約1017cm−3のドーパント濃度を有する第2エクステンション領域912aの中心領域912a'''により模式的に示されている。
なお、領域912a’、領域912a”、および領域912a'''、および上述したそれぞれのドーパント濃度は、エクステンション領域912a中でのドーパント濃度の減少を示す一例としてのみ示されている。特に、この減少は、図10Dのように段階状の方法で起きる必要はなく、むしろ本発明の幾つかの具体例ではスムースまたは連続した方法で起きる。更に、異なったドーパント濃度が、独立した領域に形成されてもよい。
図10Dは、更に、第2エクステンション領域912aの上のフィン構造901aの側壁901a”および上面901a’の上に形成されたゲートスペーサ910aを示す。一の具体例では、ゲートスペーサ910aは、第1ドーパントの注入1028の後に形成される。
なお、図10Dに示されたものと同様のドーパントプロファイルは、電界効果トランジスタ900aの第1エクステンション領域911a中で得られる。
図10Eは、図10Bに示される線A−A’に沿った電界効果トランジスタ900aの他の断面図を示す。ソース/ドレイン注入1030が、電界効果トランジスタ900aのフィン構造901a中およびソース/ドレイン領域902a、903a中へ行われ、これにより、図9に関連して上述したドーパント濃度を有するドープ領域913a、914a、915a、916a、917a、918a、919a、920a、および922aにより特徴づけられるドーパントプロファイルが得られる。特に、ソース/ドレイン注入1030の手段により、電界効果トランジスタ900aの中に高ドープのソース/ドレイン領域902a、903aが形成される。ソース/ドレイン注入1030は本質的に垂直注入で行われ、表面垂線1031に対して本質的に平行な注入ベクトルを有する。代わりに、ソース/ドレイン注入1030は、約10°までの傾斜角度を有する斜め注入として行われる。
図11Aは、保護電界効果トランジスタ900bの斜視図であり、保護電界効果トランジスタ900bのフィン構造901b中に第2ドーパントが注入される第2注入1128を示す。第2注入1128は、表面垂線1131に対して(即ち、フィン構造901bの上面または基板の主処理面に対して垂直な方向に対して)傾斜角度1129を有する斜め注入として行われる。特に傾斜角度1129は0°から90°のいずれの角度でも良く、幾つかの具体例では例えば約10°から約70°であり、一の具体例では、例えば45°である。
ある具体例では、図11Aに示すように、第2注入1128が、斜めエクステンション注入として行われ、保護電界効果トランジスタのゲート側壁スペーサ910bの形成後に行われる。
更に、図11Aに示すように、第2ドーパント注入1128は、保護電界効果トランジスタ900bのフィン構造901b中に、側壁の垂線に対して略垂直な方向から行われる。換言すれば、第2注入1128の注入ベクトルは、フィン構造901bの側壁901b”に平行な二次元の面内に含まれる。それゆえに、第2ドーパント注入1128は、フィン構造901bの上面901b’にのみ(またはほぼのみ)注入され、フィン構造901bの側壁901b”には全く(または比較的小さなパーセンテージのみしか)注入されない。換言すれば、第2注入1128のドーパント注入は、単に(または殆ど単に)フィン構造901bの上面901b’に行われ、側壁901b”には行われない。
図11Bおよび11Cについて、第1注入1028の方向または方位に対して、異なった注入方向または方位の第2注入1128を達成するための異なった可能性が、本発明の幾つかの具体例に関して述べられる。それぞれの場合の図11Bおよび11Cは、図10Bと同じ方法で、保護電界効果トランジスタ900bの上面図を示す。
図11Bに示される具体例では、保護電界効果トランジスタ900bは図10Bに示される電界効果トランジスタ900aに対して90°の回転角度で回転されている。一方、第2注入1128は羅針盤430により表される基準系に対して、第1注入1028と同じ方位を有する。換言すれば、第2注入1128の注入ベクトル(または、正確には表面への投影)は、西から東の方向と、東から西の方向に沿ったままであり、保護電界効果トランジスタ900bのフィン構造901bも西から東の方向に沿っている。これにより、第2注入1128の注入ベクトルはフィン構造901bの側壁901b”に平行となり(そして、注入ベクトルの表面への投影も、フィン構造901bの長手方向または軸に対して平行となり)、一方、第1注入1028の場合、注入ベクトルの表面への投影も、電界効果トランジスタ900aのフィン構造901aの側壁901a”に垂直であった(図10B参照)。
一の具体例では、電界効果トランジスタ900aに対して保護電界効果トランジスタ900bの回転が、基板上(例えば、ウエハ上)で、例えば電界効果トランジスタ900bの回転させたレイアウトを用いて、例えば異なった角度(即ち、90°まで)で電界効果トランジスタ900bを形成することにより行われる。この場合、電界効果トランジスタ900aのフィン構造901a中への第1ドーパントの第1注入1028は、保護電界効果トランジスタ900bのフィン構造901b中への第2ドーパントの第2注入1128と、同時に行われる。この結果、基板上のフィン構造901a、901bの異なった方位により、2つのトランジスタ900a、900b中で異なったドーパントプロファイルが達成される。一の具体例では、第1注入1028と第2注入1128は、注入装置を用いて行われる。他の具体例では、第1注入1028と第2注入1128が、西から東の、傾斜した2象限注入として行われる。
代わりの具体例では、保護電界効果トランジスタ900bは、図10Bに示される電界効果トランジスタ900aと、基板上で同じ方位を有するように(即ち、フィン構造901bの北から南の方向に)形成される。この場合、保護電界効果トランジスタ900bが第1注入から(例えばマスク手段により)遮られた状態で、第1注入1028が最初に行われる。これにより、図10Cおよび図10Dに示されるドーパントプロファイルが電界効果トランジスタ900a中で達成され、一方、保護電界効果トランジスタ900bは、本質的にアンドープのままとなる。第1注入1028の後、その上に形成された電界効果トランジスタ900a、900bを有する基板(例えばウエハ)は、90°の回転角度で回転され、電界効果トランジスタ900bのフィン構造901b(および電界効果トランジスタ900aのフィン構造901a)は、西から東の方位を有する。次に、電界効果トランジスタ900aが第2注入から(例えばマスク手段により)遮られ、保護電界効果トランジスタ900bの被覆(例えば、マスク)は第2注入1128の前に除去された状態で、第2注入1128が行われ、これにより、図11Dや11Eに示すようなドーパントプロファイルは、保護電界効果トランジスタ900bで達成される。
他の具体例では、注入順序が逆転する。換言すれば、保護電界効果トランジスタ900b中への第2ドーパントの注入が、保護される電界効果トランジスタ900a中への第1ドーパントの注入より先に行われる。
図11Cに示される代わりの具体例では、保護電界効果トランジスタ900bは、基板上に北から南の方位に沿って形成され、即ち、図10Bに示される電界効果トランジスタ900aと同じ方位を有する。より正確には、保護電界効果トランジスタ900bのフィン構造901bが、保護される電界効果トランジスタ900aのフィン構造901aと同じように配置される。
図11Cに示される具体例では、第1注入1028と第2注入1128を行うために使用される注入装置が、第2注入1128の前に90°まで回転できる。一の具体例では、第1ドーパント注入は、注入装置を用いて、西から東への傾斜2象限注入を用いて、電界効果トランジスタ900aに行われる一方、保護電界効果トランジスタ900bは被覆される。第1注入1028に続いて、(基板とその上に形成されたトランジスタ900a、900bに対して)注入装置が回転され、同じ装置を用いるが異なった注入方向から(例えば、図11Cに示す具体例では北と南から)、第2のドーパント注入が保護電界効果トランジスタ900b中に行われる。
代わりの具体例では、注入順序が逆となる。換言すれば、第1ドーパントを保護される電界効果トランジスタ900b中に注入する前に、第2ドーパントの注入が保護電界効果トランジスタ900b中に行われる。
なお、代わりの具体例では、基板上に異なった角度でトランジスタを形成することにより、および/または基板の回転に異なった回転角度を用いることにより、および/または注入装置の回転に異なった回転角度を用いることにより、第1および/または第2のドーパント注入に、異なった注入方位が適用または達成される。このように、例えば複雑な三次元(3D)又は曲がったドーパントプロファイル(例えば図12および以下に示すその説明参照)のような、異なった注入またはドーパントプロファイルが達成される。
図11Dおよび図11Eは、第2注入1128の手段により、保護電界効果トランジスタ900b中で達成されたドーパントプロファイルを示す。
図11Dは、図11Bおよび図11Cに示される線C−C’に沿った、保護電界効果トランジスタ900bの断面図であり、即ち、フィン構造901bの長手軸に沿った、保護電界効果トランジスタ900bの断面図である。第2注入1128は、表面垂線1131に対して傾斜角度1129を有し、フィン構造901bの側壁901b”に平行な面に含まれる注入を有し、これにより、上述のように、第2ドーパント注入は、フィン構造901bの上面901b’に行われるが、その側壁901b”には(殆ど)行われないことが示されている。
第2注入1128の手段により、保護電界効果トランジスタ900b中でドーパントプロファイルが達成され、これらは、図11Dに示すように、約1018cm−3から約1019cm−3のドーパント濃度を有する保護電界効果トランジスタ900bの領域915b’、916b’、約1017cm−3から約1018cm−3のドーパント濃度を有するトランジスタ900bの領域917b’、918b’、約1016cm−3から約1017cm−3のドーパント濃度を有するトランジスタ900bの領域919b’、920b’、および約1016cm−3より小さなドーパント濃度を有するトランジスタ900bの第9領域922b’により特徴づけられる。
第2注入1128の手段により、トランジスタ900bの上面からトランジスタ900bの底面に向かって減少するドーパントプロファイルが、保護電界効果トランジスタ900b中で達成されることが示される。更に、曲線の接合923b’が、ゲート領域904bの下のフィン構造901b中に形成される。第2注入1128の手段により保護電界効果トランジスタ900b中で得られるドーパントプロファイルは、明らかに、第1注入1028の手段により保護電界効果トランジスタ900a中で得られるドーパントプロファイルと異なっている。ドーパントプロファイルの違いは、第2注入1128において、第2注入が単に(または殆ど単に)フィン構造901bの上面901b’にぶつかるのみで、その側壁901b”には全く(または殆ど)ぶつからないという事実に起因する。このように、フィン構造901bのドーパント濃度は、トランジスタ900bの上から底に向かって減少し、単に少しの割合の第2ドーパント注入1128のみが、フィン構造901bの底に到達する。
更に、トランジスタ900bのゲート領域904bは、第2注入1128にシェーディング効果を有し、これによりゲート領域904bの下のフィン構造901b中に曲線の接合923b’を形成する。
図11Eは、図11Bおよび図11Cに示される線D−D’に沿った保護電界効果トランジスタ900aの断面図であり、即ち、保護電界効果トランジスタ900bの第2エクステンション領域912bに対応するフィン構造901bの部分を横切る断面図である。図11Eは、フィン構造線901bの上面901b’のみ(またはぼのみ)にぶつかり、フィン構造901bの側壁901b”には全くぶつからない(または少ない割合だけぶつかる)、第2注入1128の第2ドーパント注入を示す。これにより、第1注入1028後に得られた電界効果トランジスタ900aの第2エクステンション領域912aのドーパントプロファイルに比べて、異なったドーパントプロファイルが、フィン構造901bの第2エクステンション領域912b中で達成される(図10d参照)。
特に、図11Eは、フィン構造901bの上から底に向かう、第2エクステンション領域912b中のドーパント濃度の減少を示す。更に、図11Dおよび図11Eは、ゲートスペーサ910bが、ゲート領域904bに隣接するフィン構造901bの上面901b’と側壁901b”との上に形成されていることを示す。幾つかの具体例では、ゲートスペーサ910bは、第2注入1128の後に形成される。
なお、図11Eの断面図に示した物と同じドーパントプロファイルが、保護電界効果トランジスタ900bの第1エクステンション領域911b中に得られる。
図11Fは、図11Bおよび図11Cに示される線C−C’に沿った、保護電界効果トランジスタ900bの断面図である。ソース/ドレイン注入1130が示され、これは、図10Eに示されるソース/ドレイン注入1030と同じ方法で行われる。ソース/ドレイン注入1130の手段により、図9に関連して上で述べたドーパント濃度を有するドープ領域913b、914b、915b、916b、917b、918b、919b、920b、および922bにより特徴づけられるドーパントプロファイルが、保護電界効果トランジスタ900bのフィン構造901b、ソース/ドレイン領域902b、903bで得られる。特に、図11Fに示すように、曲線の接合923b’がエクステンション領域911b、912bの上部中に形成され、急峻な接合923b”がエクステンション領域911b、912bの下方中に形成される。
曲線の接合923b’と急峻な接合923b”を有するドーパントの一の効果は、保護電界効果トランジスタ900bが、保護される電界効果トランジスタ900aより低いESDトリガー電圧を有することである。それゆえに、保護電界効果トランジスタ900bは、静電放電現象から電界効果トランジスタ900a(例えば機能電界効果トランジスタ)を保護するためのESD保護デバイスとして使用できる。
第1注入1028の注入方位と第2注入1128の注入方位との間の違いの一の効果は、電界効果トランジスタ900aのフィン構造901aが「横(side)」からドーパント注入(例えば、エクステンション注入)を受け、フィン構造901aが上から底まで均一に注入される一方、第2注入1128ではドーパント注入(例えばエクステンション注入)が上部フィン表面を除いて殆ど行われないことである。このように、電界効果トランジスタ900aと保護電界効果トランジスタ900bは、上述のように異なったドーパントプロファイルを有する。
図12は、第2注入1128を示し、本発明の他の具体例もかかる保護電界効果トランジスタ900bのフィン構造901b中に、第2ドーパントの注入が行われる。この具体例では、保護電界効果トランジスタ900bは、保護される電界効果トランジスタ900aの方位に対して45°の回転角度で回転し、図示のように、フィン構造901bは、北西から南東の方向に配置される。
図12に示す具体例では、第2注入1128が、(羅針盤430により与えられる基準系に対して)北と南から、2象限の斜め注入として行われる。この具体例では、第2注入1128の注入方向が、保護電界効果トランジスタ900bのフィン構造901bの側壁垂線および長手軸の双方に対して傾いている。この方法で、複雑なドーパントプロファイル(例えばフィン構造901bの中で、非対称な分布のドーパント種)が得られる。例えば、ソース/ドレイン領域902b、903bやゲート領域904bの部分シャドーイング効果は、図12に示すフィン構造901bの領域1250中で、ドーパント濃度をいくらか減らす。図12でハッチングした領域1251は、フィン901bの長手方向における、フィン構造901bの側壁901b”中のドーパント濃度の変化を模式的に表す。
他の具体例では、保護電界効果トランジスタ900bは基板の上の異なった角度で配置され、即ち、保護される電界効果トランジスタ900aに対して、45°とは異なる回転角度および90°とは異なる回転角度で回転する。また、例えば上述のような基板の回転手段および/または注入装置の回転手段により、第2注入は他の角度から行われる。更に、注入の傾斜角度(即ち、注入ベクトルと表面垂線1131との間の角度)は、他の具体例に従って変化しても良い。
本発明の具体例では、90°以外の角度で回転させた保護電界効果トランジスタ900bに、第2注入1128で斜め注入を行うことにより、(例えば、ゲートエッジおよび/またはソース/ドレイン領域のエッジのシャドーイング効果により)複雑な3次元(3D)ドーパントプロファイルが達成される。
図4Aから図12について上で述べた具体例では、電子回路と製造方法について述べられ、ここでは、電子回路の保護電界効果トランジスタまたはESDロバスト電界効果トランジスタは、保護される電界効果トランジスタ(例えば電子回路の機能電界効果トランジスタ)とは異なった結晶方位(図4Aから図8)または異なったドーパントプロファイル(図9から図12)を有する。トランジスタの結晶方位またはドーパントプロファイルを変える手段により、例えば異なったESD特性(即ち異なったトリガー電圧)のような異なったデバイス特性や特徴が、上述の2つのトランジスタで得られる。
図4A〜図12に示す例示的な具体例では、保護電界効果トランジスタと保護される電界効果トランジスタが、互いに異なった結晶方位または異なったドーパントプロファイルを有するように示されている。代わりの具体例では、電子回路と対応する製造方法が記載され、ここでは保護電界効果トランジスタと保護される電界効果トランジスタは、互いに異なった結晶方位および異なったドーパントプロファイルを有するように示されている。換言すれば、幾つかの具体例の電子回路では、保護電界効果トランジスタ(又はESDロブスタ電界効果トランジスタ)は、保護される電界効果トランジスタ(例えば、機能電界効果トランジスタ)とは異なった結晶方位および異なったドーパントプロファイルを有する。このように、幾つかの具体例では、結晶方位およびドーパントプロファイルの違いの効果が組み合わされる。結晶方位の違いとドーパントプロファイルの違いは、例えば上述の具体例のいずれか1つにおいても達成できる。
図13は、本発明の具体例にかかる電子回路の製造方法1300を示す。
1302では、静電放電現象から保護される少なくとも1つの電界効果トランジスタが、基板の中または上に形成される。
1304では、少なくとも1つの保護電界効果トランジスタが、基板の中又は上に形成される。保護される電界効果トランジスタと保護電界効果トランジスタは、保護電界効果トランジスタが、保護される電界効果トランジスタの結晶方位とは異なった結晶方位を有するように形成される。
一の具体例では、保護される電界効果トランジスタと保護電界効果トランジスタとの少なくとも1つが、フィン構造を有する。他の具体例では、保護される電界効果トランジスタと保護電界効果トランジスタは、基板の共通結晶領域の中または上に形成され、保護される電界効果トランジスタと保護電界効果トランジスタは、共通結晶領域の中または上で異なった方位を有する。他の具体例では、保護される電界効果トランジスタと保護電界効果トランジスタとを形成する工程が、共通結晶領域の中または上に、保護される電界効果トランジスタと保護電界効果トランジスタの一つを形成する工程と、所定の回転角度だけ基板を回転させる工程と、共通結晶領域の中または上に、保護される電界効果トランジスタと保護電界効果トランジスタの他の一つを形成する工程とを含む。他の具体例では、保護される電界効果トランジスタが、第1結晶方位を有する第1結晶領域の中または上に形成され、保護電界効果トランジスタが、第1結晶方位とは異なる結晶方位の第2結晶方位を有する第2結晶領域の中または上に形成される。他の具体例では、本方法は、更に、保護される電界効果トランジスタの少なくとのエクステンション領域に第1ドーパントを注入する工程と、保護電界効果トランジスタの少なくとのエクステンション領域に第2ドーパントを注入する工程とを含み、第1と第2のドーパント注入は、保護される電界効果トランジスタのエクステンション領域が第1のドーパントプロファイルを有し、保護電界効果トランジスタのエクステンション領域が第1のドーパントプロファイルとは異なる第2のドーパントプロファイルを有する。他の具体例では、保護される電界効果トランジスタは機能電界効果トランジスタとして形成される。他の具体例では、この方法は更に、保護電界効果トランジスタを、保護される電界効果トランジスタに接続して、そのESD保護を行う工程を含む。
図14は、本発明の他の具体例にかかる電子回路の製造方法1400を示す。
1402では、静電放電現象から保護される少なくとも1つの電界効果トランジスタが、基板の中又は上に形成される。
1404では、少なくとも1つの保護電界効果トランジスタが、基板の中又は上に形成される。
1406では、第1ドーパント注入が、保護される電界効果トランジスタの、少なくともエクステンション領域に注入される。
1408では、第2ドーパント注入が、保護電界効果トランジスタの、少なくともエクステンション領域に注入される。第1および第2ドーパントの注入は、保護される電界効果トランジスタのエクステンション領域が第1のドーパントプロファイルを有し、保護電界効果トランジスタのエクステンション領域が第1のドーパントプロファイルとは異なる第2のドーパントプロファイルを有するように行われる。
一の具体例では、第1ドーパントプロファイルは、少なくとも第1注入方向から保護される電界効果トランジスタのエクステンション領域に第1ドーパント注入を行う手段により達成され、第2ドーパントプロファイルは、少なくとも第2注入方向から保護電界効果トランジスタのエクステンション領域に第2ドーパント注入を行う手段により達成され、
少なくとも1つの第2注入方向は、少なくとも1つの第1注入方向とは異なっている。幾つかの具体例では、第1および第2ドーパントの注入は、保護される電界効果トランジスタに第1ドーパントを注入する工程と、基板を所定の回転角度(例えば、一の具体例では約45°または約90°の回転角度)だけ回転させる工程と、基板の回転後に、保護電界効果トランジスタに第2ドーパントを注入する工程とを含む。他の具体例では、第1と第2のドーパント注入が、注入装置の使用を含み、更に、注入装置を用いて保護される電界効果トランジスタに第1ドーパントを注入する工程と、注入装置を所定の回転角度だけ回転させる工程と、注入装置の回転後に、注入装置を用いて、保護電界効果トランジスタに第2ドーパントを注入する工程とを含む。他の具体例では、第1ドーパントプロファイルと第2ドーパントプロファイル少なくとも一つが、斜め注入の手段により行われる。他の具体例では、保護される電界効果トランジスタと保護電界効果トランジスタの少なくとも1つが、フィン構造を有するように形成される。他の具体例では、少なくとも1つの第1注入方向が、保護される電界効果トランジスタのフィン構造の長手軸に対して垂直で、側壁垂線に対して傾斜し、少なくとも1つの第2注入方向が、保護電界効果トランジスタのフィン構造の側壁垂線に対して垂直で、長手軸に対して傾斜する。他の具体例では、少なくとも1つの第1注入方向が、保護される電界効果トランジスタのフィン構造の長手軸に対して垂直で、側壁垂線に対して傾斜し、少なくとも1つの第2注入方向が、保護電界効果トランジスタのフィン構造の側壁垂線と長手軸の双方に対して傾斜する。他の具体例では、第1ドーパント注入または第2ドーパント注入または双方が、エクステンション注入を含む。他の具体例では、電界効果トランジスタは、保護電界効果トランジスタは、保護される電界効果トランジスタの結晶方位とは異なる結晶方位を有するように形成される。
図15は、本発明の他の具体例にかかる電子回路1500を示す。電子回路1500は、第1結晶方位を有する少なくとも1つの機能電界効果トランジスタ1500aと、第1結晶方位とは異なる第2結晶方位を有する少なくとも1つの保護電界効果トランジスタ1500bとを含む。保護電界効果トランジスタ1500bは、機能電界効果トランジスタ1500aに接続され(図15中に線1550により模式的に表示)、機能電界効果トランジスタ1500aを静電放電現象から保護する。一の具体例では、機能電界効果トランジスタ1500aは、ロジック電界効果トランジスタまたは入力/出力ドライバ電界効果トランジスタとして形成される。他の具体例では、機能電界効果トランジスタ1500aと保護電解効果トランジスタ1500bの少なくとも1つが、フィン構造を含む。他の具体例では、電子回路1500は基板を含み、機能電界効果トランジスタ1500aと保護電解効果トランジスタ1500bは、基板の共通結晶領域の中または上に異なった角度で形成される。他の具体例では、機能電界効果トランジスタ1500aのエクステンション領域が第1ドーパントプロファイルを有し、保護電界効果トランジスタ1500bのエクステンション領域が第1ドーパントプロファイルとは異なる第2ドーパントプロファイルを有する。他の具体例では、第1ドーパントプロファイルは、機能電界効果トランジスタ1500aの少なくとも1つの第1注入方向からエクステンション領域に第1ドーパント注入を行う手段により達成され、第2ドーパントプロファイルは、保護電界効果トランジスタ1500bの少なくとも1つの第2注入方向からエクステンション領域に第2ドーパント注入を行う手段により達成され、少なくとも1つの第2注入方向は、少なくとも1つの第1注入方向とは異なる。他の具体例では、少なくとも1つの第1注入方向が、機能電界効果トランジスタ1500aのフィン構造の長手軸に対して垂直で、側壁垂線に対して傾斜し、少なくとも1つの第2注入方向が、保護電界効果トランジスタ1500bのフィン構造の側壁垂線に対して垂直で、長手軸に対して傾斜する。他の具体例では、少なくとも1つの第1注入方向が、機能電界効果トランジスタのフィン構造の長手軸に対して垂直で、側壁垂線に対して傾斜し、少なくとも1つの第2注入方向が、保護電界効果トランジスタ1500bのフィン構造の側壁垂線および長手軸の双方に対して傾斜する。
図16は、本発明の他の具体例にかかる電子回路1600を示す。電子回路1600は、少なくとも1つの機能電界効果トランジスタ1600aと、少なくとも1つのESDロバスト電界効果トランジスタ1600bとを含む。一の具体例では、ESDロバスト電界効果トランジスタ1600bは、機能電界効果トランジスタ1600aとは異なる結晶方位を有する。他の具体例では、機能電界効果トランジスタのエクステンション領域が第1ドーパントプロファイルを有し、ESDロバスト電界効果トランジスタのエクステンション領域が第1ドーパントプロファイルとは異なる第2ドーパントプロファイルを有する。第1および第2ドーパントプロファイルは、ここで述べる具体例の1つにより達成される。他の具体例では、機能電界効果トランジスタ1600aとESDロバスト電界効果トランジスタ1600bの少なくとも1つは、フィン構造を有する。他の具体例では、電子回路は基板を含み、機能電界効果トランジスタ1600aとESDロバスト電界効果トランジスタ1600bは、基板の共通結晶領域の中または上に形成され、共通結晶領域の中または上に、異なった角度で配置される。他の具体例では、機能電界効果トランジスタ1600aとESDロバスト電界効果トランジスタ1600bは、機能電界効果トランジスタ1600aのフィン構造が、ESDロバスト電界効果トランジスタ1600bのフィン構造に対して、幾つかの具体例では90°または45°である所定の回転角度だけ回転するように配置される。他の具体例では、機能電界効果トランジスタ1600aはロジック電界効果トランジスタとして形成され、ESDロバスト電界効果トランジスタ1600bはESD可能出力ドライバ(ESD capable output driver)電界効果トランジスタとして形成される。
本発明の他の具体例にかかる電子回路は、静電放電現象から保護される少なくとも1つの電界効果トランジスタと、少なくとも1つの保護電界効果トランジスタとを含む。保護される電界効果トランジスタのエクステンション領域は第1ドーパントプロファイルを有し、保護電界効果トランジスタのエクステンション領域は、第1ドーパントプロファイルとは異なった第2ドーパントプロファイルを有する。一の具体例では、保護される電界効果トランジスタと保護電界効果トランジスタとの少なくとも1つが、フィン構造を有する。他の具体例では、保護される電界効果トランジスタと保護電界効果トランジスタの少なくとも1つは、シリコン・オン・インシュレータ基板を有する。他の具体例では、電子回路は更に基板を含み、保護される電界効果トランジスタと保護電界効果トランジスタは基板上に形成され、保護される電界効果トランジスタと保護電界効果トランジスタは基板上に異なった角度で配置される。他の具体例では、保護される電界効果トランジスタと保護電界効果トランジスタは、保護される電界効果トランジスタのフィン構造が、保護電界効果トランジスタのフィン構造に対して90°の回転角度で回転するように配置される。他の具体例では、保護される電界効果トランジスタと保護電界効果トランジスタは、保護される電界効果トランジスタのフィン構造が、保護電界効果トランジスタのフィン構造に対して45°の回転角度で回転するように配置される。他の具体例では、保護される電界効果トランジスタは、機能電界効果トランジスタとして形成される。他の具体例では、保護される電界効果トランジスタは、出力/入力電界効果トランジスタまたはロジック電界効果トランジスタとして形成される。他の具体例では、保護電界効果トランジスタは、保護される電界効果トランジスタに接続され、そのESD保護を提供する。他の具体例では、第1ドーパントプロファイルは、保護される電界効果トランジスタの少なくとも1つの第1注入方向からエクステンション領域に第1ドーパント注入を行う手段により達成され、第2ドーパントプロファイルは、保護電界効果トランジスタの少なくとも1つの第2注入方向からエクステンション領域に第2ドーパント注入を行う手段により達成され、少なくとも1つの第2注入方向は、少なくとも1つの第1注入方向とは異なる。他の具体例では、第1ドーパントプロファイルと第2ドーパントプロファイルの少なくとも1つは、斜め注入の手段により達成される。他に具体例では、少なくとも1つの第1注入方向が、保護される電界効果トランジスタのフィン構造の長手軸に対して垂直で、側壁垂線に対して傾斜し、少なくとも1つの第2注入方向が、保護電界効果トランジスタのフィン構造の側壁垂線に対して垂直で、長手軸に対して傾斜する。他の具体例では、少なくとも1つの第1注入方向が、保護される電界効果トランジスタのフィン構造の長手軸に対して垂直で、側壁垂線に対して傾斜し、少なくとも1つの第2注入方向が、保護電界効果トランジスタのフィン構造の側壁垂線および長手軸の双方に対して傾斜する。他の具体例では、保護される電界効果トランジスタが、保護電界効果トランジスタの結晶方位とは異なる結晶方位を有する。他の具体例では、電子回路は更に基板を含み、保護される電界効果トランジスタは、第1結晶方位を有する第1結晶領域の中または上に形成され、保護電界効果トランジスタは、第1結晶方位とは異なる結晶方位の第2結晶方位を有する第2結晶領域の中または上に形成される。
本発明の他の具体例にかかる電子回路は、静電放電現象から保護される少なくとも1つの電界効果トランジスタと、少なくとも1つのESD保護電界効果トランジスタとを含む。保護される電界効果トランジスタの少なくとも一部は、第1の斜め注入の手段により達成される第1注入プロファイルを有する。ESD保護電界効果トランジスタの少なくとも一部は、第1の斜め注入の手段により達成される第2注入プロファイルを有する。第1の斜め注入は、少なくとも1つの第1注入方向から保護される電界効果トランジスタに第1ドーパント注入を行う工程を含み、第2の斜め注入は、少なくとも1つの第2注入方向からESD保護電界効果トランジスタに第2ドーパント注入を行う工程を含み、少なくとも1つの第2注入方向は、少なくとも1つの第1注入方向とは異なる。一の具体例では、保護される電界効果トランジスタと、ESD保護電界効果トランジスタの少なくとも1つが、フィン構造を有する。他の具体例では、少なくとも1つの第1注入方向が、保護される電界効果トランジスタのフィン構造の長手軸に対して垂直で、側壁垂線に対して傾斜し、少なくとも1つの第2注入方向が、ESD保護電界効果トランジスタのフィン構造の側壁垂線に対して垂直で、長手軸に対して傾斜する。他の具体例では、少なくとも1つの注入方向が、保護される電界効果トランジスタのフィン構造の長手軸に対して垂直で、側壁垂線に対して傾斜し、少なくとも1つの第2注入方向が、ESD保護電界効果トランジスタのフィン構造の側壁垂線と長手軸の双方に対して傾斜する。
本発明の他の具体例にかかる電子回路は、静電放電現象から保護される少なくとも1つの電界効果トランジスタを含み、電界効果トランジスタは、第1半導体材料の第1結晶方位に沿って形成される。電子回路は、更に、少なくとも1つの保護電界効果トランジスタを含み、保護電界効果トランジスタは、第2半導体材料の第2結晶方位に沿って形成され、ここで第1および第2結晶方位は異なる。幾つかの具体例では、第1半導体材料と第2半導体材料は同じ材料であり、幾つかの具体例では、例えばバルクシリコンやシリコン・オン・インシュレータからなる。一の具体例では、保護される電界効果トランジスタと保護電界効果トランジスタの少なくとも1つが、フィン電界効果トランジスタまたはマルチゲート電界効果トランジスタとして形成される。この場合、保護される電界効果トランジスタのフィン構造は、その長手軸が第1結晶方位に沿って配置され、および/または保護電界効果トランジスタのフィン構造は、その長手軸が第2結晶方位に沿って配置される。他の具体例では、保護される電界効果トランジスタと保護電界効果トランジスタの少なくとも1つが、SOI電界効果トランジスタとして形成される。
本発明の他の具体例にかかる電子回路は、静電放電現象から保護される少なくとも1つの電界効果トランジスタを含み、電界効果トランジスタのボディ領域は、第1半導体材料の第1結晶方位に沿って形成される。電子回路は、更に、少なくとも1つの保護電界効果トランジスタを含み、保護電界効果トランジスタのボディ領域は、第2半導体材料の第2結晶方位に沿って形成され、ここで第1および第2の結晶方位は異なっている。幾つかの具体例では、第1半導体材料と第2半導体材料とは同じ材料であり、幾つかの具体例では、例えばバルクシリコンやシリコン・オン・インシュレータからなる。「ボディ領域」の用語は、トランジスタのソース領域とドレイン領域の間のトランジスタの物理的部分を意味する。一の具体例では、保護される電界効果トランジスタと保護電界効果トランジスタの少なくとも1つは、フィン電界効果トランジスタまたはマルチゲート電界効果トランジスタとして形成される。他の具体例では、保護される電界効果トランジスタと保護電界効果トランジスタの少なくとも1つは、SOI電界効果トランジスタとして形成される。
以下において、本発明の例示的な具体例の追加の特徴と効果について説明する。
本発明の幾つかの具体例では、電子回路と対応する製造方法が提供され、それらの手段により、FinFETまたはMuGFET集積回路でのESD保護のためのデザインウインドウが、拡げられる。
幾つかの具体例では、FinFET技術に基づく電子回路の最大電圧レベルが、より高い値に押し上げられる。その1つの効果は、ESD保護の設計の自由度が増すことである。
幾つかの具体例では、(例えばI/Oドライバのような)保護される電界効果トランジスタ(例えばFinFET)デバイスと、ESD保護デバイスが、チップ上に異なった角度で配置された電子回路が提供される。幾つかの具体例では、「異なる角度」の用語は、トランジスタのための異なったウエハや結晶方位に使用、および/またはトランジスタ中での異なったドーパントプロファイル(例えば、斜め注入による)の形成を意味する。
幾つかの具体例では、所定の角度だけFinFETデバイスを回転させることにより、トリガー電圧レベル(即ち、デバイスが電流を流し始める電圧レベル)を十分に増加させることができる。この効果は、ESDデザインウインドウを増加させるのに役立つ。例えば、一の具体例では、外部ピンに直接接続され、これによりESDに晒されている出力バッファにおいて、デバイスを45°回転させることにより、ESDデザインウインドウを増加させることができる。
幾つかの具体例では、ESD保護デバイスは、基板上で、保護されるデバイスとは異なった方位を有するように提供される。それらの保護デバイスは、より低いESDトリガー電圧を有し、これにより、ESD現象中に、確実に保護デバイスが先に(即ち、保護されるデバイスより前に)起動させる。
本発明の具体例では、デバイス方位によるトリガー電圧の違いは、シリコンの結晶方位の違い、および/またはN型またはP型デバイスのフィン構造(フィン)が注入を受ける方法による。
幾つかの具体例では、基準方位に対して所定の回転角度だけ回転させることにより、デバイスにおいてドーピングプロファイルの違いが得られる。
一の具体例では、標準のFinFETデバイスのフィンの側壁のドープに一般に使用される斜め注入が、90°の回転角度で回転させたESDデバイスのドープに使用される。このように回転させたESDデバイスに対して、より急峻な、および/または部分的にはより曲線の、ドーピングプロファイルは、フィンの上面のみ(又は殆どのみ)に行われ、フィンの側壁には行われない幾つかの注入により得られる。その結果、回転させないデバイスに比べて回転させたESDデバイスではより低いESDトリガー電圧となり、これにより、ESD現象中に、ESDデバイスを流れる好ましい電流経路が得られる。
幾つかの具体例では、ESDデバイスと保護されるデバイスとの間のあらゆる方位の違い(配置角度)の選択が可能である。
他の具体例では、分離されたマスクが斜め注入(例えば、エクステンション注入)およびソース/ドレイン注入に使用され、これにより、ESDデバイスと保護されるデバイスの間でより強い電気的な違いのために、より広いデバイス部分に斜め注入(回転および非回転デバイス)が可能となる。
他の具体例では、「エクステンションのみ」の領域が、スペーサによるだけでなく、マスクによっても形成される。このように、例えばESDと標準デバイスの間のより明白な違いが達成できる。
一の具体例では、90°以外の角度で回転させたデバイスに斜め注入を行うことにより、複雑な三次元(3D)ドーパントプロファイルが、(例えば、ゲートスタックのエッジにおける、注入のシャドーイング効果により)達成される。その1つの効果は、ESDデバイスのトリガー効果の更なる改良である。例えば、より不均一なドーパントプロファイルがESDデバイスで達成でき、これによりデバイスでのより速いブレークスルーが可能となる。
幾つかの具体例では、デバイス方位によるプロセスとリソグラフィの違いが、ESDデバイスと標準デバイスの間の電気的区別のために活用される。
幾つかの具体例では、異なるブレイクダウン特性および/または異なるパンチスルーバイポーラ特性が、ESDデバイスで活用される。一の具体例では、それらの異なった特性は、ESDデバイス中の3Dに歪んだドーパントプロファイルによるものであり、斜めイオン注入と回転した方位を用いて、注入中に複雑なシャドーイング効果を起こさせることにより得られる。
本発明の一の具体例では、機能電界効果トランジスタとESD可能な電界効果トランジスタ(換言すれば、ESD可能電界効果トランジスタ)とを含む電子回路が提供される。ここでは、機能電界効果トランジスタが第1方位を有し、ESD電界効果トランジスタが第1方位とは異なった第2方位を有する。明白には、電子回路の機能電界効果トランジスタの方位が基準デバイス方位を与え、ESD可能電界効果トランジスタの方位は、基準方位に対して回転する。
幾つかの具体例では、「機能電界効果トランジスタ」の用語が、例えばロジック電界効果トランジスタデバイス(即ち、論理操作を行いまたはロジックゲートを形成するのに用いられる、例えばコアロジックトランジスタのようなデバイス)またはドライバ電界効果トランジスタデバイス(即ち、「駆動(ドライブ)」電流を与える、例えば入力/出力ドライブのようなデバイス)を表すものと理解される。明白には、ある具体例では、機能電界効果トランジスタはESD保護(ESD-protected)デバイスとして形成される。
幾つかの具体例では、「ESD可能電界効果トランジスタ(ESD capable field effect transistor)」のまたは「ESDロバスト電界効果トランジスタ(ESD robust field effect transistor)」の用語は、例えば、ESD保護電界効果トランジスタ(即ち、他のデバイスを静電放電現象から保護するのに用いられるデバイス)またはESD可能出力ドライバデバイス(即ち、ESD可能性や強さを有するデバイス、換言すればESD自衛ドライバデバイス)を示すものと理解される。
幾つかの具体例では、ESD保護電界効果トランジスタが、機能電界効果トランジスタ(例えば、ロジック電界効果トランジスタ)に電気的に接続され、そのESD保護を与える。
本発明の幾つかの具体例の効果は、電子回路のロジックデバイスに対してESDデバイスを回転させることにより、ESDデバイスのESD特性が改良されることである。ESD特性が改良される1つの理由は、回転されたデバイスと非回転デバイスとの間の結晶方位の違いに見られる。ESD特性が改良される他の理由は、回転されたデバイスと非回転デバイスとの間のドーパントプロファイルの違い、例えばドーピング傾斜の違いに見られる。
幾つかの具体例では、保護される電界効果トランジスタデバイス(例えば、ロジックデバイス)とESD保護デバイスとは、所定の結晶方位を有する基板の幾つかの領域に配置される。
幾つかの具体例では、基板はバルクウエハまたはシリコン・オン・インシュレータ(SOI)ウエハである。換言すれば、例えば、バルク技術やSOI技術適用することができる。
一の具体例では、電子回路の電界効果トランジスタの少なくとも1つは、フィン電界効果トランジスタ(FinFET)またはマルチゲート電界効果トランジスタ(MuGFET)として形成される。代わりに、電界効果トランジスタの1またはそれ以上が、プレーナデバイスとして形成されても良い。
一の具体例では、電子回路の電界効果トランジスタは、SOI基板またはウエハの上のFinFETデバイスとして形成される。
本発明は、特に特定の具体例を参照しながら示し、説明したが、添付した請求の範囲により規定された本発明の精神や範囲から逸脱することなく、当業者は、この中において、形態や細部の様々な変形を行えることを理解すべきである。本発明の範囲は、このように、添付の請求の範囲によって規定され、請求の範囲と均等な意味や範囲の中にある全ての変化は、それゆえにこれに含まれることを意図する。
図面において、同様の参照符号は、異なった図面を通して一般に同一部分を示す。図面は縮尺通りではなく、代わりに、一般に本発明の原理を表すように誇張されている。以下の説明において、本発明の様々な具体例が、以下の図面を参照しながら述べられる。
フィンまたはマルチゲート電界効果トランジスタデバイスの概略レイアウト図を示す。 マルチゲート電界効果トランジスタデバイスの透過電子顕微鏡写真を示す。 ESDデザインウインドウのダイアグラムを示す。 本発明の具体例にかかる電子回路を示す。 図4Aに示された電子回路と等価な回路ダイアグラムを示す。 本発明の他の具体例にかかる電子回路を示す。 種々の電界効果トランジスタデバイスの電流−電圧特性を示す。 本発明の他の具体例にかかる電子回路を示す。 本発明の他の具体例にかかる電子回路を示す。 本発明の他の具体例にかかる電子回路を示す。 本発明の具体例にかかる電子回路の製造方法における異なったステージを示す。 本発明の具体例にかかる電子回路の製造方法における異なったステージを示す。 本発明の具体例にかかる電子回路の製造方法における異なったステージを示す。 本発明の具体例にかかる電子回路の製造方法における異なったステージを示す。 本発明の具体例にかかる電子回路の製造方法における異なったステージを示す。 本発明の具体例にかかる電子回路の製造方法における異なったステージを示す。 本発明の具体例にかかる電子回路の製造方法における異なったステージを示す。 本発明の具体例にかかる電子回路の製造方法における異なったステージを示す。 本発明の具体例にかかる電子回路の製造方法における異なったステージを示す。 本発明の具体例にかかる電子回路の製造方法における異なったステージを示す。 本発明の具体例にかかる電子回路の製造方法における異なったステージを示す。 本発明の具体例にかかる電界効果トランジスタ中へのドーパント不純物の注入を示す。 本発明の他の具体例にかかる電子回路の製造方法を示す。 本発明の他の具体例にかかる電子回路の製造方法を示す。 本発明の他の具体例にかかる電子回路を示す。 本発明の他の具体例にかかる電子回路を示す。

Claims (25)

  1. 静電放電現象から保護される少なくとも1つの電界効果トランジスタと、
    保護される電界効果トランジスタの結晶方位とは異なった結晶方位を含む少なくとも1つの保護電界効果トランジスタと、を含む電子回路。
  2. 保護される電界効果トランジスタは、機能電界効果トランジスタとして形成される請求項1に記載の電子回路。
  3. 保護電界効果トランジスタは、保護される電界効果トランジスタに接続され、そのESD保護が行われる請求項1に記載の電子回路。
  4. 保護される電界効果トランジスタおよび/または保護電界効果トランジスタの少なくとも1つがフィン構造を有する請求項1に記載の電子回路。
  5. 保護される電界効果トランジスタおよび/または保護電界効果トランジスタの少なくとも1つがシリコン・オン・インシュレータ構造を有する請求項1に記載の電子回路。
  6. 保護される電界効果トランジスタは第1半導体材料の第1結晶方位に沿って形成され、
    保護電界効果トランジスタは第2半導体材料の第2結晶方位に沿って形成され、
    第1結晶方位と第2結晶方位とは異なる請求項1に記載の電子回路。
  7. 更に、基板を含み、
    保護される電界効果トランジスタと保護電界効果トランジスタは、基板の共通結晶領域の中または上に形成され、
    保護される電界効果トランジスタと保護電界効果トランジスタは、共通結晶領域の中または上に、異なった角度で配置された請求項1に記載の電子回路。
  8. 更に、基板を含み、
    保護される電界効果トランジスタは、第1結晶方位を含む基板の第1結晶領域の中または上に形成され、
    保護電界効果トランジスタは、第1結晶方位とは異なる第2結晶方位を含む第2結晶領域の中または上に形成された請求項1に記載の電子回路。
  9. 保護される電界効果トランジスタのエクステンション領域は、第1ドーパントプロファイルを含み、
    保護電界効果トランジスタのエクステンション領域は、第1ドーパントプロファイルとは異なる第2ドーパントプロファイルを含む請求項4に記載の電子回路。
  10. 第1ドーパントプロファイルは、少なくとも1つの第1注入方向から保護される電界効果トランジスタのエクステンション領域に第1ドーパント注入を行う手段により達成され、
    第2ドーパントプロファイルは、少なくとも1つの第2注入方向から保護電界効果トランジスタのエクステンション領域に第2ドーパント注入を行う手段により達成され、
    少なくとも1つの第2注入方向は、少なくとも1つの第1注入方向とは異なる請求項9に記載の電子回路。
  11. 少なくとも1つの機能電界効果トランジスタと、
    機能電界効果トランジスタと異なった結晶方位を含む少なくとも1つのESDロバスト電界効果トランジスタと、を含む電子回路。
  12. 電子回路の製造方法であって、
    静電放電現象から保護される少なくとも1つの電界効果トランジスタを基板の中または上に形成する工程と、
    少なくとも1つの保護電界効果トランジスタを基板の中または上に形成する工程と、を含み、
    保護電界効果トランジスタは、保護される電界効果トランジスタの結晶方位とは異なる結晶方位を含む電子回路の製造方法。
  13. 保護される電界効果トランジスタおよび/または保護電界効果トランジスタの少なくとも1つは、フィン構造を含む請求項12に記載の方法。
  14. 保護される電界効果トランジスタと保護電界効果トランジスタは、基板の共通結晶領域の中または上に形成され、
    保護される電界効果トランジスタと保護電界効果トランジスタは、共通結晶領域の中または上に異なった角度で配置される請求項12に記載の方法。
  15. 保護される電界効果トランジスタは、第1結晶方位を含む、基板の第1結晶領域の中または上に形成され、
    保護電界効果トランジスタは、第1結晶方位とは異なった第2結晶方位を含む、基板の第2結晶領域の中または上に形成された請求項12に記載の方法。
  16. 更に、保護される電界効果トランジスタの少なくともエクステンション領域に第1ドーパントを注入する工程と、
    保護電界効果トランジスタの少なくともエクステンション領域に第2ドーパントを注入する工程と、を含み、
    第1および第2ドーパントの注入は、保護される電界効果トランジスタのエクステンション領域が第1ドーパントプロファイルを含み、保護電界効果トランジスタのエクステンション領域が第1ドーパントプロファイルとは異なった第2ドーパントプロファイルを含むように行われる請求項13に記載の方法。
  17. 少なくとも1つの静電放電現象から保護される電界効果トランジスタと、
    少なくとも1つの保護電界効果トランジスタと、を含む電子回路であって、
    保護される電界効果トランジスタのエクステンション領域は、第1ドーパントプロファイルを含み、
    保護電界効果トランジスタのエクステンション領域は、第1ドーパントプロファイルとは異なる第2ドーパントプロファイルを含む電子回路。
  18. 保護される電界効果トランジスタおよび/または保護電界効果トランジスタの少なくとも1つは、フィン構造を含む請求項17に記載の電子回路。
  19. 第1ドーパントプロファイルは、少なくとも1つの第1注入方向から保護される電界効果トランジスタのエクステンション領域に第1ドーパント注入を行う手段により達成され、
    第2ドーパントプロファイルは、少なくとも1つの第2注入方向から保護電界効果トランジスタのエクステンション領域に第2ドーパント注入を行う手段により達成され、
    少なくとも1つの第2注入方向は、少なくとも1つの第1注入方向とは異なる請求項17に記載の電子回路。
  20. 保護される電界効果トランジスタは、保護電界効果トランジスタの結晶方位とは異なる結晶方位を含む請求項17に記載の電子回路。
  21. 電子回路の製造方法であって、
    静電放電現象から保護される少なくとも1つの電界効果トランジスタを、基板の中または上に形成する工程と、
    少なくとも1つの保護電界効果トランジスタを、基板の中または上に形成する工程と、
    保護される電界効果トランジスタの少なくともエクステンション領域に第1ドーパントを注入する工程と、
    保護電界効果トランジスタの少なくともエクステンション領域に第2ドーパントを注入する工程と、を含み、
    第1および第2のドーパント注入は、保護される電界効果トランジスタのエクステンション領域が第1ドーパントプロファイルを含み、保護電界効果トランジスタのエクステンション領域が第1ドーパントプロファイルとは異なる第2ドーパントプロファイルを含む電子回路の製造方法。
  22. 第1ドーパントプロファイルは、少なくとも1つの第1注入方向から保護される電界効果トランジスタのエクステンション領域に第1ドーパント注入を行う手段により達成され、
    第2ドーパントプロファイルは、少なくとも1つの第2注入方向から保護電界効果トランジスタのエクステンション領域に第2ドーパント注入を行う手段により達成され、
    少なくとも1つの第2注入方向は、少なくとも1つの第1注入方向とは異なる請求項21に記載の製造方法。
  23. 保護される電界効果トランジスタと保護電界効果トランジスタの少なくとも1つは、フィン構造を含む請求項21に記載の製造方法。
  24. 少なくとも1つの第1注入方向は、保護される電界効果トランジスタのフィン構造の長手軸に対して垂直で、かつ側壁垂線に対して傾斜し、
    少なくとも1つの第2注入方向は、保護電界効果トランジスタのフィン構造の側壁垂線に対して垂直で、かつ長手軸に対して傾斜し、または、保護電界効果トランジスタのフィン構造の側壁垂線および長手軸の双方に対して傾斜する請求項23に記載の製造方法。
  25. 電界効果トランジスタは、保護電界効果トランジスタが保護される電界効果トランジスタの結晶方位とは異なる結晶方位を含むように形成される請求項21に記載の製造方法。
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