JP2010067150A - アイス供給ノズル構造およびパイプ構造 - Google Patents

アイス供給ノズル構造およびパイプ構造 Download PDF

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Abstract

【課題】チップアイスを一定方向に吐出し得て、かつ、チップアイスが詰まりにくいアイス供給ノズル構造およびこのノズル構造の衛生状態を保つことができるパイプ構造を提供する。
【解決手段】チップアイス6を吐出して供給するアイス供給ノズル構造10であって、吐出口先端16に向かうに従い漸次縮径した筒状部12を有し、筒状部12には、吐出口先端12に連続し、筒軸方向に延びる複数のスリット14を設ける。スリット14の幅は、吐出口先端16に向かうに従い漸次拡大するようにし、筒状部12は、スリット14間に位置する弾性変形可能な材質の平面部18を有するようにする。一方、パイプ構造20は、チップアイス貯蔵部4で発生した溶解水を回収する漏斗形状の回収部28を備えるようにする。
【選択図】図1

Description

本発明は、アイスコーヒー等の氷入りのコールド飲料にチップアイス(砕氷)を供給するアイス供給ノズル構造、およびこのノズル構造に接続するパイプ構造に関し、特に、カップ式の飲料自動販売機や飲料ディスペンサ等において用いられるアイス供給装置のアイス供給ノズル構造およびパイプ構造に関する。
従来、カップ式の飲料自動販売機等において、アイスコーヒー等の氷入りのコールド飲料にチップアイスを供給するアイス供給ノズルが知られている(例えば、特許文献1の図1参照)。特許文献1には、製氷機と、製氷機に接続した傾斜シュートパイプと、シュートパイプ下端のノズルとが開示されている。ノズル吐出口はカップ容器に向けられており、製氷機から供給されたアイスチップは、シュートパイプ内を滑落してノズルから吐出され、カップ容器に入るようになっている。
特開平7−6253号公報
ところで、上記の従来の特許文献1のアイス供給ノズル構造は、図20に示すように、吐出口をカップ容器に向けているにも関わらず、吐出口から出たチップアイスが意図しない方向に飛翔して、カップ容器の外にこぼれることがあった(いわゆるアイスこぼれ)。また、チップアイスが詰まってノズルを閉塞し、吐出不能になることがあった。このため、氷入りコールド飲料等の調製に支障をきたすことがあった。
また、製氷機で生じた氷の溶解水が、シュートパイプ内を通ってノズルまで垂れ流されることによって、ノズルが常時濡れた不衛生的な状態となることがあった。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、チップアイスを一定方向に吐出し得て、かつ、チップアイスが詰まりにくいアイス供給ノズル構造およびこのノズル構造の衛生状態を保つことができるパイプ構造を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明の請求項1に係るアイス供給ノズル構造は、チップアイスを吐出して供給するアイス供給ノズル構造であって、吐出口先端に向かうに従い漸次縮径した筒状部を有し、前記筒状部には、前記吐出口先端に連続し、筒軸方向に延びる複数のスリットが設けられることを特徴とする。
また、本発明の請求項2に係るアイス供給ノズル構造は、上述した請求項1において、前記筒状部は、前記スリット間に位置する平面部を有し、前記平面部は、弾性変形可能な材質で構成されることを特徴とする。
また、本発明の請求項3に係るアイス供給ノズル構造は、上述した請求項1または2において、前記スリットの幅は、前記吐出口先端に向かうに従い漸次拡大するように構成されることを特徴とする。
また、本発明の請求項4に係るアイス供給ノズル構造は、上述した請求項1〜3のいずれか一つにおいて、前記スリットは、チップアイスの最大径を超えない大きさに形成されてあることを特徴とする。
また、本発明の請求項5に係るアイス供給ノズル構造は、上述した請求項1〜4のいずれか一つにおいて、前記筒状部の内面は、凹凸を有しない平滑面とされてあることを特徴とする。
また、本発明の請求項6に係るアイス供給ノズル構造は、上述した請求項1〜5のいずれか一つにおいて、パイプにワンタッチで着脱可能に構成されることを特徴とする。
また、本発明の請求項7に係るパイプ構造は、上述した請求項1〜6のいずれか一つに記載のアイス供給ノズル構造に下端が接続され、上端がチップアイス貯蔵部に接続されるアイスシュートとしてのパイプ構造であって、前記チップアイス貯蔵部で発生した溶解水を回収する漏斗形状の回収部を備えることを特徴とする。
本発明のアイス供給ノズル構造によれば、チップアイスを吐出して供給するアイス供給ノズル構造であって、吐出口先端に向かうに従い漸次縮径した筒状部を有し、前記筒状部には、前記吐出口先端に連続し、筒軸方向に延びる複数のスリットが設けられる。このため、筒状部の弾性による変形が戻る過程で、拡大するスリットに挟まれたチップアイスには推進方向の力が働き、チップアイスを詰まらせることなく吐出することができる。したがって、ノズルの閉塞を防ぐことができる。このように、筒状部の変形を利用して自動的にチップアイスの詰まりを防止する構造になっている。
また、筒状部は、スリットによって容易に半径方向に拡径変形することができる。この拡径変形量は、吐出口先端に向かうほど大きくなる。筒状部を滑落する際のチップアイスに作用する接触力は、筒状部の拡径変形により自動的に低く調整されるので、接触力の影響は緩和され、チップアイスを吐出口の向けられた一定の方向に吐出することができる。したがって、供給先の容器から外れる方向にチップアイスが飛翔することによるいわゆるアイスこぼれを起こさない。このため、カップやボウル等の容器へのチップアイスの供給範囲を縮小することができる。さらに、本発明によれば、スリットを通じて筒状部の内面側を外気に触れ易くするので、筒状部の乾燥が促進され、ノズル構造の衛生状態を良好な状態に保つことができる。
また、本発明のパイプ構造によれば、アイス供給ノズル構造に下端が接続され、上端がチップアイス貯蔵部に接続されるアイスシュートとしてのパイプ構造であって、前記チップアイス貯蔵部で発生した溶解水を回収する漏斗形状の回収部を備えるので、溶解水はパイプ下端に流れ込むことがなくノズル構造を濡らさない。このため、ノズル廻りが乾燥し易くなる。こうすることによって、ノズル先端を乾燥状態に保つことができる。したがって、ノズル構造の衛生状態を保つことができる。
以下に添付図面を参照しながら、本発明に係るアイス供給ノズル構造およびパイプ構造の好適な実施の形態を詳細に説明する。図1は、本発明に係るアイス供給ノズル構造およびパイプ構造を示す概略斜視図である。図2は、図1のアイス供給ノズル構造の拡大図であり、図3は、アイス供給ノズル構造を別の角度から見た斜視図である。
図1、図2および図3に示すように、本発明に係るアイス供給ノズル構造10は、カップ式の飲料自動販売機に備わるアイス供給装置2に用いるノズル構造であって、樹脂製の筒状部12に4本のスリット14が形成された四つ割りのノズル構造である。このノズル構造10は、製氷機4に接続されたアイスシュートとしての傾斜パイプ20の下端にワンタッチで着脱可能に連結されてあり、製氷機4で生成した粒径5〜30mm程度の固体粒状のチップアイス6を容器8に吐出して供給可能とされている。製氷機4としては、例えば、図19に示すような撹拌棒とモータとを備えた公知の装置を用いることができる。
図4は、本発明に係るアイス供給ノズル構造の上面図であり、図5は、図4のA−A線に沿った側断面図である。図6は、図4のA−A線に沿った断面斜視図であり、図7は、図4のB−B線に沿った側面図である。図8は、図7を筒軸に関して45度回転した場合の平面図である。
図4〜図8に示すように、筒状部12は、吐出口先端16に向かうに従い漸次縮径した形状をしており、4本のスリット14は、吐出口先端16に連続し、筒軸方向に延びるように筒状部12の周方向に均等にそれぞれ形成配置される。各スリット14間には平面部としての舌状の弾性ガイド18が形成されてある。
図9は、図4のX1−X1線に沿った断面図、図10は図4のX2−X2線に沿った断面図、図11は図4のX3−X3線に沿った断面図、図12は図4のX4−X4線に沿った断面図、図13は図4のX5−X5線に沿った断面図である。
図9〜図13に示すように、筒状部12の筒軸に直交する断面形状は、筒状部12の基部22側が円形とされ、基部22側で円形の傾斜パイプ20に着脱可能に連結される一方、4枚の弾性ガイド18が配置される先端16側は略正方形とされてある。このように、4枚の弾性ガイド18は、筒軸に垂直な面で切断した断面形状が正方形の各辺を構成するように配置される。
弾性ガイド18は、筒状部12内を滑落するチップアイス6を吐出口先端16に導く一方で、チップアイス6の衝撃を受けたり、固まりが詰まりそうになると、筒状部12の半径方向外側に弾性変形して筒状部12の内径を一時的に増大させ、チップアイス6の詰まりを回避し、筒状部12の閉塞を防止する。このように、弾性ガイド18は、半径方向外側への弾性変形が容易なように平板状に形成されてある。
スリット14は、図2および図3等に示すように、その幅がチップアイス6の最大径を超えない大きさに形成され、吐出口先端16に向かうに従い漸次拡大するように構成される。なお、スリット14を通じて筒状部12の内面24が外気に触れ易くなるので、筒状部12の乾燥が促進され、ノズル構造10の衛生状態を良好な状態に保つことができる。
筒状部12の内面24は、図5および図6に示すように、凹凸を有しない平滑面にされてある。このようにすることで、内面24に汚れが付着しにくく、かつ、洗浄の際に除去し易くなる。なお、筒状部12は、外周の一部に設けた固定部26を介してアイス供給装置2の図示しないハウジングに取り付け固定され、チップアイス6の滑落に伴うノズル構造10の揺動の発生を防止するようにされている。
筒状部12の基部22は、パイプ20下端の胴部にワンタッチで着脱可能に外嵌連結してある。なお、基部22およびパイプ20下端の胴部に係合突起および係合穴をそれぞれ設けて連結してもよいし、ねじ結合してもよい。
傾斜パイプ20は、本発明に係るパイプ構造に相当する円形断面のパイプであり、製氷機4は、本発明のチップアイス貯蔵部に相当するものである。傾斜パイプ20は、図1に示すように、製氷機4で発生した氷の溶解水を回収する漏斗形状の回収部としての小径の排水管28を備えている。
図14は、図1のパイプ構造の拡大図である。図15は、図14の切断面斜視図であり、図16は、図14のパイプ構造を斜め下からみた斜視図である。
排水管28は、図14〜図16に示すように、傾斜パイプ20の延在方向略中央から分岐するように鉛直下方に延びる管である。排水管28の接続部28aにおけるパイプ20の内面には、上方から流れ込む溶解水を集水して排水管28に導くビード30が形成されてある。ビード30は、パイプ20の内面を流れてくる溶解水を効果的に集水できるように、上方に向けて広がり、排水管28との接続部28aに向けて狭くなる扇状に形成されてある。そして、このビード30がパイプ20内の溶解水を集水して排水管28に導くので、溶解水は排水管28に入り込み、パイプ20の外部に流れ出て別途回収される。このようにして、製氷機4の溶解水がパイプ20下端のノズル構造10に流れ込まないようにしている。
なお、パイプ20の内面側にビード30を設ける代わりに、図17および図18に示すように、パイプ20の内面に下に窪んだ凹部32を設け、この凹部32に流入する溶解水を排水管28に導いて外部に排出するようにしてもよい。
上記構成の動作および作用を説明する。
漸次縮径した筒状部12内を滑落するチップアイス6は、吐出口先端16に向かうに従い密に接触して筒状部12の内面24を半径方向外側に押圧するようになる。筒状部12に無理な力が加わったときにはチップアイス6はスリット14に逃げるように動く一方で、弾性ガイド18が弾性的に拡径変形することによって筒状部12の内径を一時的に増大させる。この拡径変形量は、縮径した吐出口先端16側ほど大きくなる。このように筒状部12にスリット14を設けることで、チップアイス6の詰まりを自動的に回避することができる。一方、筒状部12の弾性による変形が戻る過程で、拡大するスリット14に挟まれたチップアイス6には推進方向の力が働くので、チップアイス6を詰まらせることなく吐出することができる。このように、本発明に係るアイス供給ノズル構造10は、筒状部12の変形を利用して自動的にチップアイス6の詰まりを防止する構造になっている。
一方、筒状部12の弾性的な拡径変形によって、筒状部12内を滑落するチップアイス6に作用する接触力は自動的に低減調整される。これにより、チップアイス6の吐出方向を変える要因となる接触力の影響が低められ、チップアイス6を吐出口の向けられた容器の方向により確実に吐出することができる。こうすることで、吐出したチップアイス6が容器8の外にこぼれることによるいわゆるアイスこぼれを防ぐことが可能となる。このため、カップやボウル等の容器へのチップアイスの供給範囲を縮小することができる。
また、ノズル構造10は、傾斜パイプ20にワンタッチで着脱可能に連結されてあることから、必要に応じてパイプ20から取り外して洗浄メンテナンスすることができる。
上記の実施形態において、弾性ガイド18を筒状部12の4面に形成した場合について説明したが、本発明はこれに限るものではなく、3本、5本または6本以上のスリット14を筒状部12に設けて3面、5面または6面以上の弾性ガイド18を形成してもよく、このようにしても本発明と同一の作用効果を奏することができる。
また、上記の実施形態において、本発明のアイス供給ノズル構造10およびパイプ構造をカップ式飲料自動販売機に適用する場合について説明したが、飲料または氷ディスペンサに備わるアイス供給装置に対して適用してもよい。
以上説明したように、本発明のアイス供給ノズル構造によれば、筒状部で滑落するチップアイスを保持する一方で、筒状部にチップアイスによる無理な力が加わったときには、チップアイスはスリットに逃げながら吐出口に向けて滑落し、筒状部の弾性による変形が戻る過程で、拡大するスリットに挟まれたチップアイスには推進方向の力が働くので、チップアイスを詰まらせることなく吐出することができる。このように、筒状部の変形を利用して自動的にチップアイスの詰まりを防止する構造になっている。また、筒状部を滑落する際のチップアイスに作用する接触力は、筒状部の拡径変形により自動的に低く調整される。これにより、チップアイスの吐出方向を変える要因となる接触力の影響が低められ、チップアイスを吐出口の向けられた一定の方向により確実に吐出することができる。
また、本発明のパイプ構造によれば、アイス供給ノズル構造に下端が接続され、上端がチップアイス貯蔵部に接続されるアイスシュートとしてのパイプ構造であって、前記チップアイス貯蔵部で発生した溶解水を回収する漏斗形状の回収部を備えるので、溶解水はパイプ下端に流れ込むことがなくノズル構造を濡らさない。このため、ノズル構造の衛生状態を保つことができる。
本発明に係るアイス供給ノズル構造およびパイプ構造の一例を示す概略斜視図である。 図1のアイス供給ノズル構造の拡大図である。 本発明に係るアイス供給ノズル構造を別の角度から見た斜視図である。 本発明に係るアイス供給ノズル構造の上面図である。 図4のA−A線に沿った側断面図である。 図4のA−A線に沿った断面斜視図である。 図4のB−B線に沿った側面図である。 図7を筒軸に関して45度回転した場合の平面図である。 図4のX1−X1線に沿った断面図である。 図4のX2−X2線に沿った断面図である。 図4のX3−X3線に沿った断面図である。 図4のX4−X4線に沿った断面図である。 図4のX5−X5線に沿った断面図である。 本発明に係るパイプ構造の斜視図であり、図1の部分拡大図である。 図14の断面斜視図である。 図14のパイプ構造を斜め下からみた斜視図である。 本発明に係るパイプ構造の排水管の他の一例を示す斜視図である。 図18の断面斜視図である。 製氷機の一例を示す概略側断面図である。 チップアイスが容器外にこぼれる状況を説明する概略側断面図である。
符号の説明
2 アイス供給装置
4 製氷機
6 チップアイス
8 容器
10 アイス供給ノズル構造
12 筒状部
14 スリット
16 吐出口先端
18 弾性ガイド
20 パイプ
22 基部
24 内面
26 固定部
28 排水管
28a 接続部
30 ビード
32 凹部

Claims (7)

  1. チップアイスを吐出して供給するアイス供給ノズル構造であって、
    吐出口先端に向かうに従い漸次縮径した筒状部を有し、前記筒状部には、前記吐出口先端に連続し、筒軸方向に延びる複数のスリットが設けられることを特徴とするアイス供給ノズル構造。
  2. 前記筒状部は、前記スリット間に位置する平面部を有し、前記平面部は、弾性変形可能な材質で構成されることを特徴とする請求項1に記載のアイス供給ノズル構造。
  3. 前記スリットの幅は、前記吐出口先端に向かうに従い漸次拡大するように構成されることを特徴とする請求項1または2に記載のアイス供給ノズル構造。
  4. 前記スリットは、チップアイスの最大径を超えない大きさに形成されてあることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載のアイス供給ノズル構造。
  5. 前記筒状部の内面は、凹凸を有しない平滑面とされてあることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載のアイス供給ノズル構造。
  6. パイプにワンタッチで着脱可能に構成されることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載のアイス供給ノズル構造。
  7. 請求項1〜6のいずれか一つに記載のアイス供給ノズル構造に下端が接続され、上端がチップアイス貯蔵部に接続されるアイスシュートとしてのパイプ構造であって、前記チップアイス貯蔵部で発生した溶解水を回収する漏斗形状の回収部を備えることを特徴とするパイプ構造。
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