JP2010065408A - 採光断熱材 - Google Patents

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仁美 村岡
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泰詩 中田
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Abstract

【課題】断熱性に優れ、採光性があり、かつ、外部からの視線を遮ってプライバシーを保護することができる採光断熱材を提供する。
【解決手段】複数の樹脂フィルムが厚さ100μm〜3mmの空気層を挟んで各々対向した構造を有する採光断熱材であって、前記複数の樹脂フィルムのうちから選択される少なくとも2枚の樹脂フィルムが、周辺とは光透過性の異なる格子状の模様が描かれたものであり、かつ、前記格子状の模様が描かれた2枚の樹脂フィルムは前記格子状の模様が面に対して垂直方向に完全に重複するように配置されている採光断熱材。
【選択図】 図2

Description

本発明は、断熱性に優れ、採光性があり、かつ、外部からの視線を遮ってプライバシーを保護することができる採光断熱材に関する。
近年の建築物では、省エネルギーの観点から、外界との高い断熱効果を達成し冷暖房の効率を極限にまで高める試みがなされている。また、冷暖房の効率を高めるためには各部屋ごとに独立した冷暖房を行う必要がある。このような目的のために断熱性の高い壁材等が種々提案されている。
建築物の住環境等を考える場合に、採光は極めて重要である。現在の建築物においては、採光部にはガラス窓を設置するのが一般的であるが、壁材等に比べて高い断熱効果を発揮させるのは難しかった。「省エネルギー技術戦略報告書」(平成14年6月12日、経済産業省)によれば、全消費エネルギーの45%が窓等の開口部から損失しているといわれている。
断熱性の高いガラスとしては、いわゆるペアガラスが提案されている(例えば、特許文献1等)。ペアガラスは、2枚のガラス間に隙間を設け、ガラス間を真空としたり、アルゴン等の不活性ガスを吹き込んだりしたものであり、ガラス間の空間の存在により、高い断熱効果を発揮しようとするものである。しかしながら、ペアガラスは通常のガラスに比べて重くて嵩張るという問題があった。また、ガラス間に生じる結露を防止するため、特殊な乾燥剤が必要とされていた。また、コスト面でも数万〜十数万円/mかかり、通常の住宅へ応用するのは困難であった。更に、長期間使用する間に空気が侵入して真空状態が破れたり、ガス抜けが起こったりして、性能が低下してしまうことがあるという問題もあった。そこで、断熱性に優れ、透明性が高くかつ軽量である採光断熱材が求められていた。
一方、建築物の開口部材には、外部の光を室内に取り入れるという機能以外にも、室内から外の景色を見るという重要な機能を有する。しかしながら、室内から外の景色を見ることができるということは、外部からも室内の様子を見ることができるということにつながる。そこでプライバシー保護の手段として、ブラインドやサッシ、カーテン等を利用することが行われていた。しかしながら、これらはいずれも視認性制御、日射制御のみを目的としたものであって、断熱性に関しては全く配慮されていないものであった。また、外部の光を室内に取り入れたり、室内から外の景色を見たりする機能を阻害してしまうものでもあった。更に、カーテンは、ダニの温床となりアレルギーの発生要因として問題視されている。ブラインドやサッシ等は凹凸のある表面構造からホコリがたまりやすく、清掃に手間がかかるという問題点もあった。
特開2003−026453号公報
本発明は、断熱性に優れ、採光性があり、かつ、外部からの視線を遮ってプライバシーを保護することができる採光断熱材を提供することを目的とする。
本発明1は、複数の樹脂フィルムが厚さ100μm〜3mmの空気層を挟んで各々対向した構造を有する採光断熱材であって、前記複数の樹脂フィルムのうちから選択される少なくとも2枚の樹脂フィルムが、周辺とは光透過性の異なる格子状の模様が描かれたものであり、かつ、前記周辺とは光透過性の異なる模様が描かれた2枚の樹脂フィルムは前記格子状の模様が面に対して垂直方向に完全に重複するように配置されている採光断熱材である。
本発明2は、複数の樹脂フィルムが厚さ100μm〜3mmの空気層を挟んで各々対向した構造を有する採光断熱材であって、前記複数の樹脂フィルムのうちから選択される少なくとも2枚の樹脂フィルムが、周辺とは光透過性の異なる格子状の模様が描かれたものであり、かつ、前記周辺とは光透過性の異なる模様が描かれた2枚の樹脂フィルムは前記格子状の模様が面に対して垂直方向にずれるように配置されている採光断熱材である。
以下に本発明を詳述する。
本発明者らは、複数の樹脂フィルムが厚さ100μm〜3mmの空気層を挟んで各々対向した構造を有する採光断熱材が極めて軽量であるにもかかわらず高い断熱性を発揮できることを見出した。ここで樹脂フィルムとして透明性の高いものを選択したり、或いは透明性の低いものを選択することにより、自由に採光性を設計できることも見出した。更に鋭意検討の結果、樹脂フィルムとして光透過性の異なる格子状の模様が描かれたものを採用し、該格子状の模様が描かれた樹脂フィルムの配置を工夫することにより、採光性と外部からの視線を遮ってプライバシーを保護することとを両立可能であることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明の採光断熱材(以下、本発明1と本発明2とに共通する事項については、単に「本発明の」という。)は、複数の樹脂フィルムが厚さ100μm〜3mmの空気層を挟んで各々対向した構造を有するものである。このような採光断熱材は、高い断熱性を発揮することができる。熱貫通率は空気層の厚さに関係するが、空気層の厚さが0のときには樹脂フィルム自身の熱貫通率に等しく、空気層が充分に厚くなると空気自身の熱貫流率(理論値)に近くなる。ところが、本発明者らが詳細に検討したところ、熱貫通率は、一定の空気層厚のときに極小値を示すことが判った。即ち、採光断熱材において、空気層の厚さの下限を100μm、上限を3mmとした場合に、特に高い断熱効果が得られる。より好ましい下限は200μm、より好ましい上限は2mmである。また、このことは、厚い空気層をただ一つだけ有するものよりも、一定の厚さの空気層を複数有するものの方が断熱効果が高いことをも意味している。
上記空気層は、周辺部を封止することにより「動かない空気の層」を形成してもよい。このような構造を有することによって、高い断熱効果を発揮するものである。
上記空気層には、通常の空気の他、二酸化炭素、芳香効果のあるガス、煙等を用いて着色したガス等を充填してもよい。このようなガスを充填することによって、採光断熱材に諸機能を付与することができる。
上記空気層は、複数のセルに分割されていることが好ましい。空気層が複数のセルに分割されることにより、採光断熱材全体の強度を高めることができる。また、個々のセルの独立性、気密性が高まることにより、より高い断熱性能を発揮することができる。
空気層の各セルの大きさの好ましい下限は4cm、好ましい上限は1800cmである。4cm未満であると、得られる採光断熱材の可視光線透過率が劣ることがあり、1800cmを超えると得られる採光断熱材の強度が劣ることがある。より好ましい下限は25cmであり、より好ましい上限は600cmである。
本発明の採光断熱材に用いる樹脂フィルムとしては、透明性に優れるものであれば特に限定されず、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリエチレン、アクリル、塩化ビニル、ポリビニルアルコール、トリ酢酸セルロース、含フッソ樹脂等からなるものが挙げられる。
なかでも、自消性であって建築材として適合性がよいことから、ポリカーボネート、塩化ビニル、含フッソ樹脂が好適である。また、樹脂フィルムの耐傷性を向上させる目的で、ハードコートを施した樹脂フィルムを用いることが好ましい。このようなハードコートとしては特に限定されず、例えば、アクリル樹脂からなるものが挙げられる。このようなハードコートを施した樹脂フィルムとしては、例えば、ポリカーボネートフィルム等の表面にアクリル樹脂層が形成された2層構造を有する樹脂フィルムを好適に使用することができる。更に、樹脂フィルムを積層する場合には、例えば、ポリブチレンテレフタレートを好適に使用することができる。
本発明の採光断熱材において、樹脂フィルムは全て同じ樹脂からなるものであってもよいし、各々異なっていてもよい。
上記樹脂フィルムの厚さとしては特に限定されないが、好ましい下限は10μm、好ましい上限は300μmである。10μm未満であると、得られる採光断熱材の強度が劣ることがあり、300μmを超えると、同じ断熱効果を得るのに必要以上に採光断熱材が厚くなることがある。より好ましい下限は20μm、より好ましい上限は200μmである。
本発明の採光断熱材は、樹脂フィルム間にスペーサを有することが好ましい。該スペーサは、上記空気層の維持(樹脂フィルム間隔の維持)、空気層の周辺部の封止、空気層の分割等に用いられるものである。
上記スペーサとしては特に限定されないが、採光断熱材の可視光線透過率を確保するために透明であることが好ましく、また、採光断熱材の断熱性能を阻害しないために断熱性が高いものであることが好ましい。このようなスペーサとしては特に限定されないが、例えば、中空体(発泡体を含む)、FRP、自己粘着性を有するアクリル樹脂等が好適である。
上記スペーサの形状としては特に限定されず、粒子状、線状等であってもよい。また、上記スペーサの形状により、得られる採光断熱材に意匠性を付与してもよい。なお、上記空気層が複数ある場合には、各々の空気層を規定するスペーサは同一の形状であってもよいし、異なった形状であってもよい。例えば、隣接する空気層を規定するスペーサが直交するようにして、全体としてスペーサが格子状となっていてもよい。
本発明の採光断熱材は、2枚の樹脂フィルムの間に空気層が挟持された構成のものであってもよいが、必要とされる採光性を満たす限りにおいて、3枚以上の複数の樹脂フィルムの間に空気層が挟持された構成のものが好ましい。複数の空気層を有する採光断熱材は、高い断熱効果を発揮することができる。また、樹脂フィルム間の温度差が小さく、結露の発生が抑制される。
本発明の採光断熱材においては、上記複数の樹脂フィルムのうちから選択される少なくとも2枚の樹脂フィルムが、周辺とは光透過性の異なる格子状の模様が描かれたものである。
図1に格子状の模様が描かれた樹脂フィルムの一例の正面図を示した。
図1の樹脂フィルム1は、光透過性が高く、ヘーズが小さい透過部11と、光透過性が低く、ヘーズが大きい不透過部12とからなる。
視線を制御するためには、透過部と不透過部の差があればよいので、透過部11と不透過部12との光学性能差は、生活者の要望に応じて決まるため、限定されるものではない。ただし、以下に述べる範囲の差が得られれば、大多数の生活者の望む視線制御性が得られる。
上記透過部11の光透過性としては特に限定されないが、全光線透過率の好ましい下限が20%である。上記透過部11の全光線透過率が20%未満であると、充分な採光性が得られないことがある。上記透過部11の全光線透過率のより好ましい下限は30%である。上記透過部11のヘーズとしては特に限定されないが、全光線透過率が上記範囲を満たし、かつ、ヘーズが40%未満を満たすことが好ましい。
上記不透過部12の光透過性としては特に限定されないが、光透過部11よりも全光線透過率が10%以上小さく、かつ、ヘーズが10%以上小さいことが好ましい。上記不透過部12のヘーズが40%を超えると、外部からの視線を遮ってプライバシーを保護する効果が不充分となることがある。上記不透過部11の全光線透過率のより好ましい上限は50%である。
図1の樹脂フィルム1の格子状の模様は、透過部と不透過部とが縦方向に2色ストライプ状に並んだ単純な模様であるが、本発明における「格子状の模様」は、これに限定されない。例えば、2色ストライプは横方向や斜めに入っても構わないし、透過部、半透過部、不透過部が並んだ3色ストライプ、千鳥格子や、様々なチェック模様等の模様を採用することもできる。また、透過部と不透過部の光線透過率を下部ほど小さく、ヘーズを下部ほど大きくして、部分差のあるものにしてもよい。
本発明の採光断熱材が3枚以上の樹脂フィルムからなるものである場合、そのうちの2枚のみが上記格子状の模様が描かれた樹脂フィルムであってもよいし、全ての樹脂フィルムが上記格子状の模様が描かれた樹脂フィルムであってもよい。外部からの視線を遮ってプライバシーを保護する効果の点からは、全ての樹脂フィルムが上記格子状の模様が描かれた樹脂フィルムであることが好ましい。
上記少なくとも2枚の格子状の模様が描かれた樹脂フィルムは、全く同じ模様を有するものであってもよく、それぞれの模様が異なっていてもよい。また、1枚の樹脂フィルムのなかで、上記透過部11及び非透過部12の幅が同じであってもよいし、異なっていてもよい。視線制御性を重視するのであれば、室内側にくるフィルムの光線透過率が高く、ヘーズが小さい部分の面積が広く、室外側にくるフィルムの光線透過率の高く、ヘーズが小さい部分の面積が狭いことが好ましい。
本発明1の採光断熱材では、上記格子状の模様が描かれた樹脂フィルムは、格子状の模様が面に対して垂直方向に完全に重複するように配置される。
図2に本発明1の採光断熱材の一例を説明する模式図を示した。図2(a)は採光断熱材2の断面を見た図であり、図2(b)は採光断熱材2を正面方向から見た図であり、図2(c)は採光断熱材2を正面斜め方向から見た図である。
図2の採光断熱材2は、5枚の上記樹脂フィルム1がスペーサ6を介して、空気層を挟んで各々対向した構造を有するものであり、5枚の樹脂フィルム1の透過部11同士、不透過部12同士が垂直方向に完全に重複するように配置されている。
このため、採光断熱材2を正面方向から見たときには、重なった透過部11を通して、採光断熱材2の全体を見通すことができる(図2(b))。一方、採光断熱材2を正面斜め方向から見たときには、不透過部12が重なって見え、採光断熱材2の全体を見通すことができない(図2(c))。
本発明2の採光断熱材では、上記格子状の模様が描かれた樹脂フィルムは、格子状の模様が面に対して垂直方向にずれるように配置される。
図3に本発明2の採光断熱材の一例を説明する模式図を示した。図3(a)は採光断熱材3の断面を見た図であり、図3(b)は採光断熱材3を正面方向から見た図であり、図3(c)は採光断熱材3を正面斜め方向から見た図である。
図3の採光断熱材3は、同一の格子状の模様を有する5枚の上記樹脂フィルム1が空気層を挟んで各々対向した構造を有するものであり、5枚の樹脂フィルム1の透過部11同士、不透過部12同士が等間隔に垂直方向にずれるように配置されている。
このため、採光断熱材3を正面方向から見たときには、不透過部12が重なって見え、採光断熱材3の全体を見通すことができない(図3(c))。一方、採光断熱材3を正面斜め方向から見たときには、重なった透過部11を通して、採光断熱材3の全体を見通すことができる(図3(b))。
図4に本発明2の採光断熱材の他の一例を説明する模式図を示した。
図4(a)は採光断熱材4の断面を見た図であり、図4(b)は採光断熱材4を正面方向から見た図であり、図4(c)は採光断熱材4を正面斜め方向から見た図である。
図4の採光断熱材4は、各々格子状の模様の異なる5枚の上記樹脂フィルム1が空気層を挟んで各々対向した構造を有するものであり、5枚の樹脂フィルム1の透過部11の幅が内側に向かって徐々に広くなるように(不透過部12の幅が内側に向かって徐々に狭くなるように)、垂直方向にずれるように配置されている。
このため、採光断熱材4を正面方向から見たときには、一部に重なった透過部11を通して、採光断熱材4の全体を見通すことができる(図4(b))。一方、採光断熱材4を正面斜め方向から見たときには、不透過部12がほとんど重なって見え、採光断熱材4の全体をほとんど見通すことができない(図4(c))。
図5に本発明2の採光断熱材の他の一例を説明する模式図を示した。
図5(a)は採光断熱材5の断面を見た図であり、図5(b)は採光断熱材5を正面方向から見た図であり、図5(c)は採光断熱材5を正面斜め方向から見た図である。
図5の採光断熱材5は、各々格子状の模様の異なる5枚の上記樹脂フィルム1が空気層を挟んで各々対向した構造を有するものであり、5枚の樹脂フィルム1の透過部11の幅が内側に向かって徐々に狭くなるように(不透過部12の幅が内側に向かって徐々に広くなるように)、垂直方向にずれるように配置されている。
このため、採光断熱材5を正面方向から見たときには、一部に重なった透過部11を通して、採光断熱材5の全体を見通すことができる(図5(b))。一方、採光断熱材5を正面斜め方向から見たときには、不透過部12が重なって見え、採光断熱材5の全体を見通すことができない(図5(c))。
本発明の採光断熱材では、重なった透過部を通して、充分な採光性を確保し、外部の景色を見ることができる一方、全体を見通せる方向を一部に制限することにより外部からの視線を遮ってプライバシーを保護することができる。
本発明によれば、断熱性に優れ、採光性があり、かつ、外部からの視線を遮ってプライバシーを保護することができる採光断熱材を提供することができる。
以下に実施例を挙げて本発明の態様を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例にのみ限定されるものではない。
(樹脂フィルムの調製)
厚さ188μmポリエチレンテレフタレート(PET)の片面に、グラビア印刷法により、表1に記載した構成の非透過部又は半透過部を形成した格子状の模様が描かれた樹脂フィルムを調製した。
Figure 2010065408
(実施例1〜8)
表1で示した各々の樹脂フィルムを表2に示すような配置で空気層を挟んで各々対向させ、
両側にアクリル板(アクリルシート)を貼り合わせて、採光断熱材を得た。
(比較例1)
市販のブラインドを準備して、これを採光断熱材とした。
(比較例2)
市販のカーテンとレースカーテンとを準備して、これを採光断熱材とした。
(比較例3)
市販の木製格子戸を準備して、これを採光断熱材とした。
実施例1〜8及び比較例1〜3の採光断熱材について、以下の方法により評価を行った。
結果を表2に示した。
(1)断熱性の評価(熱貫流率の測定)
幅300mm×高さ1200mm開口を有し、開口部と対向する面にスライダックにより温度制御可能な面状ラバーヒーターを設置した断熱箱を使用して、熱流板による熱貫流率評価を実施した。開口部に300×1200mmサイズのサンプルを留め付け、内外の空気温度差が約20℃となるように、ヒーター制御を行い、サンプル表面を通過する熱量を測定した。通過熱量と空気温度から、熱貫流率を算出し、熱貫流率が2.5W/m・K以下の場合を「○」、熱貫流率が2.5W/m・Kを超える場合を「×」と評価した。
(2)視線制御性の評価
室内側から室外を見たときの視線制御性について、静止状態でいるときに、視線を変えると光が透過して明るく感じ、外の景色が認識できた場合を「○」と、光が透過して明るく感じ、外の景色ははっきりとは認識できない場合を「△」と、光が透過せず、外の景色が見えない場合を「×」と評価した。
室外側から室内を見たときの視線制御性について、歩行状態のときに、視線を変えても室内景色が認識できない場合を「○」と、室内は明るく感じるが、室内景色が認識できない場合を「△」と、室内は明るく感じ、室内景色が認識できるの場合を「×」と評価した。
Figure 2010065408
なお、比較例1の評価において、断熱性はルーバーを開いた状態で評価を行った。また、比較例2の評価において、断熱性はカーテンを開いた状態で評価を行った。
本発明によれば、断熱性に優れ、採光性があり、かつ、外部からの視線を遮ってプライバシーを保護することができる採光断熱材を提供することができる。
格子状の模様が描かれた樹脂フィルムの一例の正面図である。 (a)は本発明1の採光断熱材の断面を見た図であり、(b)は採光断熱材を正面方向から見た図であり、(c)は採光断熱材を正面斜め方向から見た図である。 (a)は本発明2の採光断熱材の断面を見た図であり、(b)は採光断熱材を正面方向から見た図であり、(c)は採光断熱材を正面斜め方向から見た図である。 (a)は本発明2の採光断熱材の断面を見た図であり、(b)は採光断熱材を正面方向から見た図であり、(c)は採光断熱材を正面斜め方向から見た図である。 (a)は本発明2の採光断熱材の断面を見た図であり、(b)は採光断熱材を正面方向から見た図であり、(c)は採光断熱材を正面斜め方向から見た図である。
符号の説明
1 樹脂フィルム
11 透過部
12 不透過部
2 採光断熱材
3 採光断熱材
4 採光断熱材
5 採光断熱材
6 スペーサ

Claims (2)

  1. 複数の樹脂フィルムが厚さ100μm〜3mmの空気層を挟んで各々対向した構造を有する採光断熱材であって、
    前記複数の樹脂フィルムのうちから選択される少なくとも2枚の樹脂フィルムが、周辺とは光透過性の異なる格子状の模様が描かれたものであり、かつ、前記格子状の模様が描かれた2枚の樹脂フィルムは前記格子状の模様が面に対して垂直方向に完全に重複するように配置されている
    ことを特徴とする採光断熱材。
  2. 複数の樹脂フィルムが厚さ100μm〜3mmの空気層を挟んで各々対向した構造を有する採光断熱材であって、
    前記複数の樹脂フィルムのうちから選択される少なくとも2枚の樹脂フィルムが、周辺とは光透過性の異なる格子状の模様が描かれたものであり、かつ、前記格子状の模様が描かれた樹脂フィルムは前記格子状の模様が面に対して垂直方向にずれるように配置されている
    ことを特徴とする採光断熱材。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012197645A (ja) * 2011-03-23 2012-10-18 Sekisui Chem Co Ltd 採光断熱材

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