JP2010065027A - 魚類のウイルス性出血性敗血症に対する不活化ワクチンとその処方 - Google Patents

魚類のウイルス性出血性敗血症に対する不活化ワクチンとその処方 Download PDF

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Abstract

【課題】
魚類のウイルス性出血性敗血症の予防又は治療に有効な魚類用不活化ワクチンを提供すること。
【解決手段】
ホルマリンで不活化したウイルス性出血性敗血症ウイルスを含有することを特徴とする魚類のウイルス性出血性敗血症ウイルス感染又はウイルス性出血性敗血症ウイルス感染による発病の予防又は治療のためのワクチンによって、上記課題は解決される。このとき、該ワクチンの処方としては、ワクチンを投与した魚類を(1)飼育温度5℃〜30℃、若しくは(2)飼育時間3週間以内から選択される少なくとも1つの条件で飼育すること、又は該ワクチンの処方を施した魚類に、ワクチンを複数回ブースター投与し、該魚類を(1)飼育温度5℃以上、若しくは(2)飼育時間3週間以内から選択される少なくとも1つの条件で飼育することが好ましい。
【選択図】 図4

Description

本発明は、ウイルス性出血性敗血症ウイルスの魚類への感染症に対する感染防御能力を誘導するための不活化ワクチンとその処方に関する。
魚類の伝染性疾病の1つであるウイルス性出血性敗血症(Viral Hemorrhagic Septicemia:以下、「VHS」と略記する)は、古くから欧州の養殖ニジマスに流行し、養殖漁場において甚大な産業的被害を引き起こしてきたウイルス病である。その原因ウイルス(以下、「VHSウイルス」と略記する)は多くのサケ科魚類や野生の海産魚類からも見つかっており、海産養殖を脅かす深刻な問題となっている。
わが国においては、1996年に瀬戸内海の養殖ヒラメに発生した大量死の原因がVHSであることが明らかにされた。これまでサケ科魚類ではVHSは知られているが、海産魚には知られておらず、海産魚で初めて本症が発生することが明らかとなった。その後、ヒラメのVHSは徐々にその発生海域が拡大し、2000年には瀬戸内海沿岸と豊後水道沿岸の複数県のヒラメ養殖場でも発生し、全国的な問題となっている。このため、本症は持続的養殖生産確保法が施行されて以来、初めての新疾病に位置づけられた。
例えば、ヒラメのVHSは海面及び陸上養殖ヒラメに発生し、病魚には体色黒化、腹部膨満、腹水貯留、腎臓・脾臓の肥大、肝臓の退色、筋肉内の出血が認められる。発生時期は12月〜5月の低水温期であり、罹病魚のサイズは1g〜1000gに及び、死亡率が極めて高く、小型魚では全滅することもある(非特許文献1)。最近になって本症は韓国の養殖ヒラメにおいても発生が確認され、アジアにおいて注目される疾病の1つとなっている。
VHSウイルスは、長さ160nm〜180nm、直径70nm〜80nmの砲弾型を呈し、ラブドウイルス科ノビラブドウイルス属に属する。ウイルス構造タンパク質のポリペプチド電気泳動では5本のバンド(糖タンパク質(G)、核タンパク質(N)、マトリックスタンパク質(M1・M2)、RNAポリメラーゼ(L))を示し、3つの血清型、及び3つの遺伝子型(Genogroup 1、2、3)に分けられるとされている。なお、ヒラメのVHSウイルス株(KRRV9822株)を含む日本と韓国の分離株は、これまでに知られているサケ科魚類のウイルス株とはグル−プが異なると考えられている(非特許文献2)。
以上のように、魚類のVHSは産業的に問題となっている重要な疾病である。本症に対してはワクチンによる予防が有効な対策の一つであり、宿主魚類の感染防御能力の誘導に有効なワクチンの開発が必要になっている。一般的にウイルス感染症の予防に有効なワクチンには、不活化ワクチン、トキソイド、弱毒ワクチン、遺伝子組み換えワクチン、DNAワクチンなどがある。例えば、ヒラメのVHSに対するワクチンとしては、DNAワクチン(特許文献1)が公知である。又、不活化ワクチンに対するヒラメの免疫応答については、例えば不活化ワクチンを接種したヒラメは3週間以上で免疫を獲得することが知られている(非特許文献3)。しかし、ヒラメを含む魚類のVHSに対する感染防御能力を誘導し、本症の予防に有効な不活化ワクチンは未だ知られていない。
特開2005−112726 "魚介類の感染症・寄生虫病", 若林久嗣及び室賀清邦編集, 恒星社厚生閣 (2004). "Geneticrelatedness among Japanese, American and European isolates of viral hemorrhagicsepticemia virus (VHSV) based on partial G and P genes", T. Nishizawa et al., Diseasesof Aquatic Organisms, 48, 143-148 (2002). "ヒラメのウイルス性出血性敗血症に関する研究", 日高悦久ら, 魚病対策技術開発研究成果報告書, 2002, 127-134 (2003).
前記特許文献1において、ヒラメのVHSに対するDNAワクチンは免疫原性ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含むDNA、又はそのDNAを含む発現ベクタ−を魚類に接種して使用されるため、DNAワクチンを接種されたヒラメ等の魚類が遺伝子組み換え動物と見なされる危険性が避けられず、食品を前提に飼育されている魚介類の疾病の予防法としてDNAワクチンを実用化するのは、食品安全上の観点から困難であるという欠点があった。更に、その製法は遺伝子工学的技術が主体をなしているため、製造工程が煩雑であり、かつ製造コストが高くなるという問題点があった。又、非特許文献3においては、不活化ワクチンという名称を用いているが、その記載内容は不活化して病原性を消失させたVHSウイルスに対するヒラメの免疫応答の現象を示しているだけであった。以上のように、ヒラメを含む魚類のVHSに対する感染防御能力を誘導できる不活化ワクチンの開発や提供はなされていないという問題点があった。
本発明は、VHSに対する感染防御能力を誘導するための魚類用不活化ワクチンを提供する。
本発明は、
<1>不活化したVHSウイルスを含有することを特徴とする魚類のVHSウイルス感染又はVHSウイルス感染による発病の予防又は治療のためのワクチンである。
<2>次に、不活化剤がホルマリンであることを特徴とする上記1に記載のワクチンである。
<3>次に、(1)不活化剤添加量0.01%(V/V)〜1.0%(V/V)、又は(2)不活化温度2℃〜30℃、又は(3)不活化時間1日〜120日から選択される少なくとも1つの条件で不活化することを特徴とする上記1又は2に記載のワクチンである。
<4>次に、ワクチン用抗原の量が1×10TCID50/mL〜1×1010TCID50/mLであることを特徴とする上記1〜3のいずれかに記載のワクチンである。
<5>次に、上記1〜4のいずれかに記載のワクチンを魚類に投与後、該魚類を(1)飼育温度5℃〜30℃、又は(2)飼育時間3週間以内から選択される少なくとも1つの条件で飼育することを特徴とするワクチンの処方である。
<6>次に、上記5に記載のワクチンの処方を施した魚類に、上記1〜4のいずれかに記載のワクチンを複数回ブースター投与し、該魚類を(1)飼育温度5℃以上、又は(2)飼育時間3週間以内から選択される少なくとも1つの条件で飼育することを特徴とするワクチンの処方である。
<7>更に、上記1〜4のいずれかに記載のワクチン、又は上記5若しくは上記6に記載のワクチンの処方を用いたVHSウイルス感染又はVHSウイルス感染による発病の予防方法又は治療方法である。
本発明の魚類用不活化ワクチンによれば、魚類VHSウイルスの感染症、あるいはヒラメVHSウイルス等の感染に起因する魚類VHSを極めて効率的に予防することができる。より詳細には、本発明によれば、食品を前提に飼育されている養殖魚類に投与しても問題のない安全な魚類用ワクチンを提供できる。本発明の不活化ワクチンは、その抗原を得る過程において魚類VHSウイルスが容易に量産できること、及びその不活化方法も単純であることから、簡便、かつ低コストの工程で製造することができる。更に、製造された当該ワクチンは、魚類VHSウイルスの感染症、あるいはヒラメVHSウイルス等の感染に起因する魚類VHSに対する感染防御能力を誘導することができる。ワクチンとしての有効性は、ワクチン投与後に、魚類を最適な飼育水温で最適な期間飼育することにより、容易に向上させることが可能となる。例えば、自然水温で飼育されているヒラメ等の中水温性魚類(生息水温約10℃〜30℃,例えばヒラメ,ブリ,マダイ等)に対しては、水温が低下する前にワクチンを投与するか、或いは投与後に加温して、魚類の感染防御能力を誘導しておくことにより、流行期(低水温)の発生を予防できる。又,加温飼育されているヒラメ等の中水温性魚類の養殖用種苗に対しては、加温飼育時にワクチンを投与しておくことにより、低水温の養殖場へ搬入後の発生を予防できる。一方,タケノコメバル等の低水温性魚類(生息水温約2℃〜25℃,例えばタケノコメバル,クロソイ,オヒョウ等)に対しては,流行期前の低水温時にワクチンを投与してもその予防効果を発揮できる。従って、養殖業とその関連産業における生産性と品質の向上、及び養殖における環境衛生の改善に多大に寄与できる。
1×10TCID50/尾、1×10TCID50/尾、及び1×10TCID50/尾のVHSウイルスをそれぞれ注射して攻撃したヒラメの累積死亡率の経日的変化を示したグラフである。(なお、コントロ−ルのグラフは死亡が発生しなかったため、省略している。) ホルマリン不活化ワクチン接種後の飼育水温が有効性に及ぼす影響を判定するために行ったヒラメの感染防御試験(実施例5−試験1)における12℃群のワクチン区及びコントロ−ル区の累積死亡率の経日的変化を示したグラフである。 ホルマリン不活化ワクチン接種後の飼育水温が有効性に及ぼす影響を判定するために行ったヒラメの感染防御試験(実施例5−試験1)における20℃群のワクチン区及びコントロ−ル区の累積死亡率の経日的変化を示したグラフである。 ホルマリン不活化ワクチンを接種して2週間飼育後に行ったヒラメの感染防御試験(実施例5−試験2)におけるワクチン区及びコントロ−ル区の累積死亡率の経日的変化を示したグラフである。 ホルマリン不活化ワクチンを接種して1ヶ月間飼育後に行ったヒラメの感染防御試験(実施例5−試験2)におけるワクチン区及びコントロ−ル区の累積死亡率の経日的変化を示したグラフである。 1×10TCID50/尾、1×10TCID50/尾、及び1×10TCID50/尾のVHSウイルスをそれぞれ注射して攻撃したタケノコメバルの累積死亡率の経日的変化を示したグラフである。(なお、コントロ−ルのグラフは死亡が発生しなかったため、省略している。) ホルマリン不活化ワクチン接種後の飼育水温が有効性に及ぼす影響を判定するために行ったタケノコメバルの感染防御試験(実施例7−試験1)における10℃群のワクチン区及びコントロ−ル区の累積死亡率の経日的変化を示したグラフである。 ホルマリン不活化ワクチン接種後の飼育水温が有効性に及ぼす影響を判定するために行ったタケノコメバルの感染防御試験(実施例7−試験1)における20℃群のワクチン区及びコントロ−ル区の累積死亡率の経日的変化を示したグラフである。 ホルマリン不活化ワクチンのブースター接種の有効性を判定するために行ったヒラメの感染防御試験におけるワクチン区及びコントロ−ル区の累積死亡率の経日的変化を示したグラフである。
<1.魚類VHSウイルスの感染症、あるいはヒラメVHSウイルス等の感染に起因する魚類VHSの病原体に由来の抗原>
魚類VHSウイルスの感染症、例えばヒラメVHSウイルスの感染症、あるいはヒラメVHSウイルス等の感染に起因する魚類VHSにより発症又は死亡した魚類、例えばカレイ科もしくはヒラメ科に属する魚類(例えば、カレイ又はヒラメ等)又はクロダイ、クロソイ、キジハタ、タケノコメバル、メバル、マダイ、ブリ、イカナゴ、又はアユ等から切除又は摘出した器官、例えば心臓、脾臓、肝臓、腎臓、生殖巣等、又は体液、例えば血液、腹水等から分離したヒラメVHSウイルス株、例えばヒラメVHSウイルスKRRV9822株を病原体として用いることができる。当該病原体に由来の抗原として、完全ウイルス粒子であるビリオン、不完全ウイルス粒子、ビリオン構成成分とその翻訳後修飾体、ビリオン構造タンパクである5つのタンパク質(グリコプロテイン、ヌクレオキャプシッドプロテイン、RNA依存性RNA合成酵素、並びにマトリックスプロテインM1及びM2)、ビリオン非構造タンパクとその翻訳後修飾体、感染防御抗原、中和反応のエピト−プ等を用いることができる。
<2.ウイルス量産のための宿主>
抗原を量産するための魚類VHSウイルス、例えばヒラメVHSウイルスの培養宿主としては、例えば、FHM(fathead minnow, ATCC No. CCL-42)、BF−2(blue
gill fry, ATCC No. CCL-91)、EPC(epithelioma papilosum cyprinid,
ATCC No. CRL-2872)、RSBK−2(red sea bream kidney: 楠田, 河原崎, 水産増殖, 41, 455-460
(1993))、RTG−2(rainbow trout gonad, ATCC No. CCL-55)等の公知の細胞株を用いることができる。ただし、これらの培養細胞にのみ限定されるものではなく、当該ウイルス感受性の宿主である限り、種々の初代あるいはその継代培養細胞、株化細胞等を採用できる。
<3.ウイルス培養と細胞培養のための培地と塩類溶液>
これには公知や市販のもの、例えばMEM(Eagle’s
minimum essential medium)培地、199培地、BME(Eagle’s basal
medium)培地、Hanks液、Dulbeccoのリン酸緩衝液等を使用できる。これらの組成と調整法は、ウイルス実験、細胞培養、組織培養等に関する常用テキスト、例えば非特許文献4や市販製品カタログ等に詳述されている。又、これらの培地や塩類溶液は、添加剤を添加混合し修飾できる。添加剤としては、常用の物質、例えば、市販のヒト血清、ウシ胎児血清、抗生物質、炭酸水素ナトリウム溶液、塩化ナトリウム、非必須アミノ酸等から適宜選択し、適量使用できる。
"組織培養の技術 (第三版)", 日本組織培養学会編, 朝倉書店 (1996).
<4.ウイルス培養の温度と日数>
培養温度は約4℃〜20℃、好ましくは15℃〜20℃であり、培養日数は約2日〜21日、好ましくは約2日〜15日である。
<5.ワクチン用抗原の調製>
宿主に培養細胞を用いて当該ウイルスを培養し、ワクチン用の抗原あるいは有効成分を量産する。例えば、ウイルス培養液を低速遠心した上清、感染細胞画分を採取し超音波処理した破壊細胞懸濁液、凍結融解したウイルスとその感染細胞の浮遊液、当該浮遊液を低速遠心した上清、その沈殿細胞の再浮遊液等をワクチン原液として用いることができる。なお、本ワクチン原液は、膜濾過法により除菌され、抗生物質も添加できる。又、これらのワクチン原液中のウイルス抗原は、蔗糖クッションを用いる超遠心法により濃縮かつ精製できる。例えば、不連続及び連続密度勾配遠心法を併用して精製ウイルス抗原を調整できる。採用できる蔗糖濃度は約5%(W/W)〜50%(W/W)の範囲にあり、遠心条件は約20000×g〜150000×gで、約30分〜150分である。
前述した病原体に由来の抗原を不活化抗原のかたちで使用することが好ましい。不活化抗原は、例えば、ビリオンに不活化剤を作用させ、その感染性を失活させることにより、調製される。尚、この不活化工程は、抗原を固定化し、その立体構造を安定化させるためにも用いる。不活化剤としては、例えば、ホルマリン、グルタルアルデヒド、β−プロピオラクトン等をワクチン原液の調製の前又は後に添加混合して用いる。ホルマリンを使用する場合、その添加量は約0.01%(V/V)〜1.0%(V/V)、不活化温度は約2℃〜30℃、不活化時間は約1日〜120日である。ただし、不活化により抗原性が損なわれる場合には、不活化条件を緩和するための措置をとる。例えば、不活化剤の減量、pH緩衝剤の添加、不活化温度の低下等により達成される。又、必要であるならば、不活化工程で残存する遊離ホルムアルデヒドは、等量の亜硫酸水素ナトリウムを添加して中和するか、透析により除去できる。
<6.ワクチンの調製>
例えば、ワクチン用抗原の量が約1×10TCID50/mL〜1×1010TCID50/mL(ここで、TCID50は、median tissue culture infective doseの略記である。以下同様)となるように塩類溶液や培地等、例えばMEM培地でワクチン原液を希釈し、ワクチン中の抗原量が免疫を誘導するのに必要な量となるように調製する。その際、ワクチン抗原の安定性を高める安定化剤並びに免疫原性の増強及び感染防御能力の持続性を高める補助剤としてのアジュバントを添加することができる。例えば、安定化剤として、糖類やアミノ酸類、アジュバントとして、鉱物油、植物油、ミョウバン、リン酸アルミニウム、ベントナイト、シリカ、ムラミルジペプチド誘導体、サイモシン、インタ−ロイキン等を利用できる。作製されたワクチン液は、適当な容器、例えば、約2mL〜500mL容のバイヤルに分注し、密栓・密封する。尚、場合により、ワクチン液は凍結乾燥を行って乾燥製剤として使用に供することができる。ワクチンは凍結しない冷温、例えば、約2℃〜8℃の冷暗所で保存する。
<7.ワクチンの用法>
本発明のワクチンを適用することができる魚種としては、魚類VHSウイルス、あるいはヒラメVHSウイルスが感染する可能性のある魚種であるかぎり、特に限定されるものではないが、例えばカレイ科もしくはヒラメ科に属する魚類(例えば、カレイ又はヒラメ等)又はクロダイ、クロソイ、キジハタ、タケノコメバル、メバル、マダイ、ブリ、イカナゴ、又はアユ等が挙げられる。又、いずれの魚種についても、感染の可能性がある任意の年齢、或いは任意のサイズの魚類に使用できる。使用法は、例えば、腹腔内、筋肉内、又は皮下接種法、浸漬法、経口投与法等が可能である。接種法の場合、サイズ等に合わせて前記の抗原量を約0.05mL/尾〜1.0mL/尾投与することができる。浸漬法の場合、飼育水又は低張飼育水でワクチン液を約1×10TCID50/mL〜1×10TCID50/mLに希釈して用いることができる。変温動物である魚類の獲得免疫に基づく感染防御能力は、水温の影響を受けやすいため、ワクチン投与された魚類は各魚種に任意の至適水温で任意の期間飼育し、感染防御能力の誘導を助長させることが望ましい。例えば、水温約5℃〜30℃で約3週間以内の飼育が好ましいが、ヒラメ等の中水温性魚類の場合、好ましくは水温約15℃〜25℃で約1週間〜3週間の飼育であり、より好ましくは水温約20℃で約2週間の飼育である。又、タケノコメバル等の低水温性魚類の場合,好ましくは水温約5℃〜20℃で約1週間〜3週間の飼育であり、より好ましくは水温約10℃〜20℃で約2週間の飼育である。一方、ハタ類等の高水温性魚類(生息水温約15℃〜35℃,例えばキジハタ,マハタ,クエ等)の場合、約20℃〜30℃での飼育が望ましい。感染防御能力、又はその持続性等を高める等の目的で、ワクチンのブースター投与(追加投与)を行ってもよい。
本発明の不活化ワクチンは、魚類VHSウイルスの感染症、あるいはヒラメVHSウイルス等の感染に起因する魚類VHSの予防又は治療に極めて有用である。
以下に本発明の好適な一実施の形態を実施例によって具体的に説明するが、本発明の技術的範囲は下記の実施形態によって限定されるものでなく、本発明の範囲で様々に改変して実施することができる。
<実施例1:ヒラメVHSウイルスの量産>
ヒラメVHSウイルスKRRV9822株(Nishizawa et al., Dis. Aquat. Org., 48, 143-148 (2002))を用いて、ワクチン抗原となるヒラメVHSウイルスを量産した。すなわち、10%となるようにウシ胎児血清を加えた市販のMEM(Eagle’s minimum essential medium)培地(日水)を用いて、培養面積175cmのプラスチック製細胞培養用フラスコ(Falcon)に培養したFHM(fathead minnow)細胞(Gravell and Malsburger,
Ann. N. Y. Acad. Sci., 126, 555-556 (1965))に、上記ウイルス株を接種し(感染多重度MOI=0.001)、20℃で静置培養した。細胞変性効果(cytopathogenic effect:以下、「CPE」と略記する)が細胞単層のほぼ全面に広がり、細胞が崩壊した培養6日後に、培養液を採取し、遠心分離(1750×g、15分、4℃)したのち、その上清を回収し、ウイルス浮遊液を得た。
<実施例2:ヒラメVHSウイルス量の測定>
96穴細胞培養用プレ−ト(Falcon)に培養したFHM細胞に、10倍階段希釈したウイルス浮遊液を接種して20℃で14日間培養し、各希釈点におけるCPE発現の有無を判定することにより、ウイルス感染価(TCID50/mL)を測定した。その結果、ウイルス浮遊液のウイルス量(抗原量)は1×10であった。
<実施例3:ウイルス不活化と不活化ワクチンの調整>
ウイルス浮遊液に特級ホルマリン(和光)を最終濃度が0.4%となるように添加混合し、4℃で7日間、不活化した。不活化終了後、不活化ワクチンとして4℃の冷暗所で保存した。なお、ウイルス量(抗原量)の異なる不活化ワクチンは、ウイルス浮遊液をMEM培地で所定のウイルス感染価となるように希釈したのち、同様な方法で不活化して調整した。なお、該ホルマリン(不活化剤)濃度が低濃度の場合は高温で、高濃度の場合は低温で不活化を行うことにより、不活化反応を活性化させる。
<実施例4:ヒラメVHSウイルスKRRV9822株に対する中水温性魚類の感受性の確認>
中水温性魚類に対する感染防御試験法を検証するために行った。供試魚には、種苗生産された健康なヒラメ(平均体重6g)を用いた。KRRV9822株の培養上清0.1mLを1×10TCID50/尾、1×10TCID50/尾、及び1×10TCID50/尾のウイルス感染価でヒラメ各10尾の筋肉内に注射した。コントロ−ルの10尾には、ウイルスを含まない培養上清0.1mLを同様にして注射した。その後、水温12±1℃で2週間飼育、観察して、死亡率(%)を毎日測定した。
その結果を図1に示す。ヒラメはKRRV9822株に対して注射したウイルス量に依存する高い感受性を示すことから、中水温性魚類に対する感染防御試験は本発明に係るホルマリン不活化ワクチンの有効性を判定するのに有効である。
<実施例5:中水温性魚類に対する感染防御試験>
[試験1:ホルマリン不活化ワクチン接種後の飼育水温が当該ワクチンの有効性に及ぼす影響の検討]
供試魚には、種苗生産された健康なヒラメ(平均体重47g)を用いた。12±1℃及び20±1℃の水温条件下で飼育されているヒラメ(以下、それぞれ「12℃群」及び「20℃群」とする)に対して、ホルマリン不活化ワクチンを投与抗原量が1×10TCID50/尾となるように0.1mLずつ腹腔内接種した(以下、「ワクチン区」とする)。コントロールとして、リン酸緩衝生理食塩水(phosphate buffer saline:以下、「PBS」と略記する)を0.1mLずつ腹腔内接種した(以下、「コントロ−ル区」とする)。接種後、12℃群は水温12±1℃で3週間飼育した。20℃群は水温20±1℃で2週間飼育したのち、1週間かけて徐々に水温を12℃まで下げた。接種3週間後に12℃群及び20℃群ともにワクチン区及びコントロ−ル区の各20尾の筋肉内に1×10TCID50/尾のVHSウイルス0.1mLを注射して攻撃した。その後、水温12±1℃で3週間飼育、観察し、死亡率(%)を毎日測定した。
試験1の結果を図2と図3に示す。12℃群ではワクチン区及びコントロ−ル区の死亡率がいずれも60%であり、差異がなかった。一方、20℃群ではワクチン区の死亡率が50%であったのに対してコントロ−ル区のそれは80%であり、両者の間で有意な差異が認められた(p<0.05)。
[試験2:ワクチン接種魚に対する有効性とその持続期間の検討並びにワクチン接種魚における特異抗体の検出]
供試魚には、種苗生産された健康なヒラメ(平均体重10g)を用いた。20±1℃の水温条件下で飼育されているヒラメに対して、ホルマリン不活化ワクチンを投与抗原量が1×10TCID50/尾となるように0.1mLずつ腹腔内接種した(以下、「ワクチン区」とする)。コントロールとして、PBSを0.1mLずつ腹腔内接種した(以下、「コントロ−ル区」とする)。接種後、水温20±1℃で2週間飼育したのち、まず両区の半数を攻撃試験に供した。残った半数は更に水温10±1℃で接種1ヶ月後まで飼育したのち、攻撃試験に供した。攻撃試験では、ワクチン区及びコントロ−ル区の各30尾の筋肉内に1×10TCID50/尾のVHSウイルス0.1mLを注射して攻撃し、水温12±1℃で2週間飼育、観察して、死亡率(%)を毎日測定した。
ワクチン接種魚において、VHSウイルスに対する特異抗体が産生されているのかどうかを調べるため、ワクチン接種2週間後にワクチン区及びコントロ−ル区の各3尾から採血し、酵素結合抗体免疫吸着測定法により血中の特異抗体を検出した。
試験2の結果を表1と表2及び図4と図5に示す。なお、表中におけるRPS(relative percent survival)は次式に基づき算出される。
RPS=(1−(ワクチン区の%死亡率/コントロ−ル区の%死亡率))×100
ワクチンの有効性は、その比較によって判定した。本発明に係るホルマリン不活化ワクチンは、接種2週間後のみならず1ヶ月後においても有効であった。また、ワクチン接種魚の血中には特異抗体が産生されていた。
<実施例6:ヒラメVHSウイルスKRRV9822株に対する低水温性魚類の感受性の確認>
低水温性魚類に対する感染防御試験法を検証するために行った。供試魚には、種苗生産された健康なタケノコメバル(平均体重10g)を用いた。KRRV9822株の培養上清0.1mLを1×10TCID50/尾、1×10TCID50/尾、及び1×10TCID50/尾のウイルス感染価でタケノコメバル各10尾の筋肉内に注射した。コントロ−ルの10尾には、ウイルスを含まない培養上清0.1mLを同様にして注射した。その後、水温10±1℃で2週間飼育、観察して、死亡率(%)を毎日測定した。
その結果を図6に示す。タケノコメバルはKRRV9822株に対して注射したウイルス量に依存する高い感受性を示すことから、低水温性魚類に対する感染防御試験は本発明に係るホルマリン不活化ワクチンの有効性を判定するのに有効である。
<実施例7:低水温性魚類に対する感染防御試験>
[試験1:ホルマリン不活化ワクチン接種後の飼育水温が当該ワクチンの有効性に及ぼす影響の検討]
供試魚には、種苗生産された健康なタケノコメバル(平均体重10g)を用いた。10±1℃及び20±1℃の水温条件下で飼育されているタケノコメバル(以下、それぞれ「10℃群」及び「20℃群」とする)に対して、ホルマリン不活化ワクチンを投与抗原量が1×10TCID50/尾となるように0.1mLずつ腹腔内接種した(以下、「ワクチン区」とする)。コントロールとして、PBSを0.1mLずつ腹腔内接種した(以下、「コントロ−ル区」とする)。接種後、10℃群は水温10±1℃で3週間飼育した。20℃群は水温20±1℃で2週間飼育したのち、1週間かけて徐々に水温を10℃まで下げた。接種3週間後に10℃群及び20℃群ともにワクチン区及びコントロ−ル区の各23尾の筋肉内に1×10TCID50/尾のVHSウイルス0.1mLを注射して攻撃した。その後、水温10±1℃で4週間飼育、観察し、死亡率(%)を毎日測定した。
試験1の結果を表3及び図7と図8に示す。10℃群及び20℃群のいずれにおいても,観察期間終了時におけるワクチン区の死亡率は0%であったのに対してコントロ−ル区のそれは83%であり、両区の間で有意な差異が認められた(p<0.01)。本発明に係るホルマリン不活化ワクチンのタケノコメバルに対する効力は飼育水温10℃及び20℃のいずれにおいても確認された。
[試験2:ワクチン接種魚における特異抗体の検出]
試験1のワクチン接種魚において、VHSウイルスに対する特異抗体が産生されているのかどうかを調べるため、ワクチン接種2週間後に10℃群及び20℃群のワクチン区及びコントロ−ル区の各3尾から採血し、酵素結合抗体免疫吸着測定法により血中の特異抗体を検出した。
試験2の結果を表4に示す。10℃群及び20℃群のいずれにおいてもワクチン接種魚の血中には特異抗体が産生されていた。
<実施例8:ホルマリン不活化ワクチンのブースター接種(追加接種)の有効性の検討>
供試魚には、種苗生産された健康なヒラメ(平均体重62g)を用いた。20±1℃の水温条件下で飼育されているヒラメに対して、ホルマリン不活化ワクチンを投与抗原量が1×10TCID50/尾となるように0.1mLずつ腹腔内接種した(以下、「ワクチン区」とする)。コントロールとして、PBSを0.1mLずつ腹腔内接種した(以下、「コントロ−ル区」とする)。ワクチン区及びコントロ−ル区は水温20±1℃で2週間飼育したのち、自然水温9℃〜18℃で8週間飼育を継続した。接種10週間後にワクチン区に対しては、ホルマリン不活化ワクチンを投与抗原量が1×10TCID50/尾となるように0.1mLずつ腹腔内に追加接種した。コントロ−ル区に対しては、PBSを0.1mLずつ腹腔内に追加接種した。その後、ワクチン区及びコントロ−ル区ともに自然水温9℃で2週間飼育したのち、各30尾の筋肉内に1×10TCID50/尾のVHSウイルス0.1mLを注射して攻撃し、水温12±1℃で3週間飼育、観察して、死亡率(%)を毎日測定した。
その結果を表5と図9に示す。本発明に係るホルマリン不活化ワクチンは、ブースター接種を行っても有効であった。

Claims (7)

  1. 不活化したウイルス性出血性敗血症ウイルスを含有することを特徴とする魚類のウイルス性出血性敗血症ウイルス感染又はウイルス性出血性敗血症ウイルス感染による発病の予防又は治療のためのワクチン。
  2. 不活化剤がホルマリンであることを特徴とする請求項1に記載のワクチン。
  3. (1)不活化剤添加量0.01%(V/V)〜1.0%(V/V)、又は(2)不活化温度2℃〜30℃、又は(3)不活化時間1日〜120日から選択される少なくとも1つの条件で不活化することを特徴とする請求項1又は2に記載のワクチン。
  4. ワクチン用抗原の量が1×10TCID50/mL〜1×1010TCID50/mLであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のワクチン。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載のワクチンを魚類に投与後、該魚類を(1)飼育温度5℃〜30℃、又は(2)飼育時間3週間以内から選択される少なくとも1つの条件で飼育することを特徴とするワクチンの処方。
  6. 請求項5に記載のワクチンの処方を施した魚類に、請求項1〜4のいずれかに記載のワクチンを複数回ブースター投与し、該魚類を(1)飼育温度5℃以上、又は(2)飼育時間3週間以内から選択される少なくとも1つの条件で飼育することを特徴とするワクチンの処方。
  7. 請求項1〜4のいずれかに記載のワクチン、又は請求項5若しくは請求項6に記載のワクチンの処方を用いたウイルス性出血性敗血症ウイルス感染又はウイルス性出血性敗血症ウイルス感染による発病の予防方法又は治療方法。

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