JP2010064303A - 透明導電膜付ガスバリアフィルムとこれを用いたタッチパネル - Google Patents

透明導電膜付ガスバリアフィルムとこれを用いたタッチパネル Download PDF

Info

Publication number
JP2010064303A
JP2010064303A JP2008231038A JP2008231038A JP2010064303A JP 2010064303 A JP2010064303 A JP 2010064303A JP 2008231038 A JP2008231038 A JP 2008231038A JP 2008231038 A JP2008231038 A JP 2008231038A JP 2010064303 A JP2010064303 A JP 2010064303A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
film
transparent conductive
gas barrier
conductive film
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2008231038A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5297125B2 (ja
Inventor
Kazuhiro Noda
和裕 野田
Susumu Ito
晋 伊東
Keisaku Kimura
圭作 木村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Gunze Ltd
Original Assignee
Gunze Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Gunze Ltd filed Critical Gunze Ltd
Priority to JP2008231038A priority Critical patent/JP5297125B2/ja
Publication of JP2010064303A publication Critical patent/JP2010064303A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5297125B2 publication Critical patent/JP5297125B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Position Input By Displaying (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)

Abstract


【課題】たとえ過酷な環境下においても、HC層と多層スパッタ膜間等の膜剥離の発生を防止して、長期にわたり安定したガスバリアを発揮することが可能な透明導電膜付ガスバリアフィルムと、これを用いたタッチパネルを提供する。
【解決手段】ベースフィルム40の一方の主面にHC層41を配設し、さらにその上に第一のガスバリア層(第一屈折層(中屈折層)42、第二屈折層(低屈折層)43)を順次形成する。低屈折層43上には透明導電膜13を積層する。ベースフィルム40の他方の主面に、第二のガスバリア層として42と同様の構成を持つ第一屈折層45を配設する。第一屈折層442、45は、オキソ窒化ケイ素(Si)からなる薄膜で構成する。但し、xは0.35以上0.55以下であり、y/zは0.4以上2.0以下であり、x+y+z=1を満たすものとする。
【選択図】図1

Description

本発明は、透明導電膜付ガスバリアフィルムとこれを用いた抵抗膜式タッチパネルに関し、特に当該フィルムの構成要素の密着性を向上させる技術に関する。
パーソナルデジタルアシスタント(PDA)、ノートパソコン、OA機器、医療機器、或いはカーナビゲーションシステム等の電子機器、またはFAで駆動される各種製造装置において、ディスプレイに入力手段を兼ね備えるためのタッチパネルが広く用いられている。
代表的なタッチパネルの方式としては抵抗膜式が挙げられる。これは透明面状部材の片面にインジウム酸化スズ(ITO)等の透明電極が形成された透明導電膜付フィルムを、一定間隔をおいて対向配置させた構成を持つ。タッチパネルは良好な透明性を有するので、使用時に液晶ディスプレイ(LCD)や有機ELディスプレイ(OELD)等のディスプレイ表面に直接配設される。
上記抵抗膜式タッチパネルでは、ユーザの指またはスタイラスペン等で一方のフィルムの所定領域を押圧して変形させ、他方のフィルムと接触させて通電させることにより入力が図られる。従って、透明面状部材の主材であるベースフィルムには、透明性とともに十分な入力耐性(打鍵耐久性)が要求され、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリカーボネート(PC)、ノルボルネン等の環状オレフィン系樹脂等の透明フィルム材料が用いられる。さらに、その表面には紫外線硬化樹脂等の高硬度を有するハードコート(HC)層が配設され、さらなる強度向上が図られている。
ところで、タッチパネル用透明導電膜付フィルムには、例えば特許文献1記載の透明導電性フィルムに示されるように、透明面状部材のHC層の表面に対し、酸化ケイ素(SiO)等の複数の無機層を積層した多層スパッタ膜を配設して構成される。この酸化ケイ素(SiO)等の複数の無機層の最表面に酸化インジウムスズ(ITO)からなる透明電極が配設される。
特許第3366864号公報 特開平9−123333号公報 特開平8−294989号公報 特開平8−62590号公報
しかしながら、従来の透明導電膜付フィルムは、多層構造の密着性が十分とは言い難い問題がある。
すなわち、一般に透明導電膜付フィルムはタッチパネルとしてディスプレイとともに大気中で使用されるが、使用環境によって様々な外部光線の照射を受ける可能性がある。屋外用途やナビゲーションシステム等の用途の場合、タッチパネルは屋内用途に比べて太陽光線・紫外線照射、高温・多湿環境等の影響を被りやすい。工場や公共施設で使用する場合には、水銀灯などの各種照明光源によって、継続的に光照射を受ける場合がある。
このような保管中またはタッチパネルへの使用開始直後において、透明導電膜付ガスバリアフィルムが大気環境下に曝されると、多層スパッタ膜とHC層の界面に環境雰囲気中の酸素や水蒸気が侵入する。外部より高エネルギーの光が照射されると、多層スパッタ膜と接するHC層の表面が必然的に酸化や加水分解等の化学反応を生じる。この化学反応の結果、HC層表面の樹脂分子が低分子化してしまい、最終的に多層スパッタ膜との密着性低下を引き起こすおそれがある。
この問題は、タッチパネルを良好に使用し続ける上で、是非とも解決すべき課題である。
本発明は以上の課題に鑑みてなされたものであって、たとえ過酷な環境下においても、HC層と多層スパッタ膜間等の膜剥離の発生を防止して、長期にわたり安定したガスバリアを発揮することが可能な透明導電膜付ガスバリアフィルムと、これを用いたタッチパネルを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、ベースフィルムの一方の主面に、紫外線硬化樹脂を含むハードコート層を配設してなる透明面状部材と、前記ハードコート層上に順次形成された第一のガスバリア層とインジウム酸化スズからなる透明導電膜とを有し、第一のガスバリア層は、透明面状部材側から順に、オキソ窒化ケイ素からなる第一屈折層と、酸化ケイ素からなる第二屈折層とを積層した複合層で構成され、ベースフィルムの他方の主面側に第二のガスバリア層が配設された構成とした。
ここで、第一屈折層、第二屈折層、透明導電膜の各々には、スパッタリングで形成された薄膜を利用することが好適である。
また、第二のガスバリア層は、組成式がSiで表されるオキソ窒化ケイ素からなる無機層を備える構成としてもよい。但し、xは0.35以上0.55以下であり、y/zは0.4以上2.0以下であり、x+y+z=1を満たすものとする。
或いは、第二のガスバリア層は、組成式がSiで表されるオキソ窒化ケイ素からなる無機層と、SiOを含む層とを積層して構成することもできる。この場合も、xは0.35以上0.55以下であり、y/zは0.4以上2.0以下であり、x+y+z=1を満たすものとする。
また、第一屈折層を前記無機層と同一の構成とすることもできる。
また本発明は、一対の透明導電膜付基板が、互いの透明導電膜を対向させた状態で一定間隔をおいて配置されてなる抵抗膜式タッチパネルであって、前記透明導電膜付基板の少なくとも一方を、前述した本発明のいずれかの透明導電膜付ガスバリアフィルムで構成するものとした。
以上の構成を有する本発明の透明導電膜付ガスバリアフィルムは、透明導電部材をなすベースフィルムの一方の主面側に第一のガスバリア層、他方の主面側に第二のガスバリア層が形成されており、全体でフィルムの両面にガスバリア層を配した構成を有している。これにより当該フィルムでは、透明導電膜が形成された面と反対の面(ユーザ入力面)からのガス侵入が第二のガスバリア層によって抑制され、フィルム中の第一屈折層に対向するハードコート層へ、大気中の酸素や水蒸気等の不要ガスが侵入するのが防止される。その結果、当該ハードコート層が不要な酸化反応や加水分解反応を生じて劣化するのが防止されるので、変質により第一屈折層との密着性低下が抑制される。その結果、長期にわたり安定したガスバリア特性及びタッチパネルの入力特性を発揮することができる。このような本発明の透明導電膜付ガスバリアフィルムを用いることで、高い入力耐久性を有するタッチパネルの実現が期待できる。
なお、第二のガスバリア層は、本願発明者らが鋭意検討した結果、組成式がSiで表されるオキソ窒化ケイ素(但し、xは0.35以上0.55以下であり、y/zは0.4以上2.0以下であり、x+y+z=1を満たすものとする。)からなる無機層を備えるように構成すれば、前記密着性低下の主な原因となる酸素のガスバリア特性について一層高い性能が得られることが分かっている。この効果は、さらに第一のガスバリア層中の第一の屈折層も、同様の組成を持つオキソ窒化ケイ素で作製することで一層向上させることができる。
また、本発明のフィルムは、両面にガスバリア層を形成したことにより、片面のみにガスバリア層を形成した従来構成に比べて極めて良好なガスバリア特性を発揮できる。
以下に、本発明の実施の形態及び実施例を説明するが、当然ながら本発明はこれらの形式に限定されるものでなく、本発明の技術的範囲を逸脱しない範囲で適宜変更して実施することができる。
<実施の形態1>
(透明導電膜付フィルムの構成)
図1は、本実施の形態1におけるタッチパネル用の透明導電膜付ガスバリアフィルム1の積層構造を示す断面図である。
透明導電膜付ガスバリアフィルム1(以下、単に「フィルム1」と称する。)は、透明面状部材4の一方の主面に、第一のガスバリア層(中屈折層42と低屈折層43)及び透明導電膜13を含む多層スパッタ膜3を形成し、他方の主面に、第二のガスバリア層として入力面側ガスバリア層(中屈折層45)を形成して構成される。
当該フィルム1は、タッチパネルにおいては実施の形態3で説明するように2枚を対向配置させて利用される。
透明面状部材4は、ベースフィルム40の両面にHC(ハードコート層)41、44を形成して構成されている。
ベースフィルム40は、透明性及び可撓性、打鍵耐久性等のタッチパネル特性に優れる透明樹脂フィルムで構成される。その素材は限定しないが、前記特性を満たすものとしてポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリカーボネート(PC)、ノルボルネンなどの環状ポリオレフィン系樹脂、ポリエーテルスルフォン(PES)が例示できる。市販製品としては、東洋紡績株式会社製「コスモシャイン A4300」、JSR社製「アートン」シリーズ、日本ゼオン社製「ゼオノア」シリーズ等が挙げられる。
HC層41、44は、紫外線(UV)硬化樹脂を主成分に含んで構成され、これに良好な透明性を付与する目的で粒径1nm以上200nm以下のSiO、Al等からなる透明な無機微粒子を分散させ、最終厚みを1μm以上10μm以下の範囲に調整してなる。
HC層41、44の表面には、中屈折層42、45との密着性の向上やアンチグレア(AG)特性の確保を主な目的として、微細な凹凸領域(不図示)を存在させてもよい。この凹凸領域は、上記粒径が0.5μm以上5μm以下のSiO、TiO、ZrO、Alの少なくとも何れかの比較的大きな無機微粒子を混合させて作製できる。また、エンボス賦型或いはエッチング処理を行う他、無機微粒子を吹き付けて表面処理等することも可能である。
或いはHC層41、44の表面を平滑面にして、フィルム1の良好な透明性を維持することもできる。
HC層は、少なくともベースフィルム40の一方の主面に形成されていればよいが、両面に設けることが機械的強度等を得る面で望ましい。ベースフィルム40の下面側にもHC層44を設けることにより、ユーザの指或いは入力手段であるスタイラスペン等の操作性(筆記性)および表面の耐摩耗性が付与される。
多層スパッタ膜(MS膜)3は、透明面状部材4側から順に、中屈折層42、低屈折層43、透明導電膜13を積層した複合層として構成される。これらはいずれも薄膜形成法(例えばスパッタリング法、電子ビーム法、イオンビーム法、真空蒸着法、CVD法、プラズマCVD法、MOCVD法、MBE法等)を用いて形成されている。各々の成膜に薄膜形成法を用いることで、ターゲット材料を順に交換して効率よく順次成膜できるほか、塗布方法に比べて薄膜を良好に成膜でき、高い透明性を確保できるメリットがある。これにより、多層スパッタ膜3の合計厚みは約120nm程度に設定されている。
中屈折層42は積層体のガスバリア層として、優れたガスバリア特性を発揮する。その他、それぞれ所定の透明性及び屈折率を有し、外光反射の防止性等、フィルム1に光学特性を付与するために配設される。
中屈折層42は、透明導電膜付ガスバリアフィルム1における第一の屈折層であって、オキシ窒化ケイ素(Si)からなる無機層で構成されている。ここで、xは0.35以上0.55以下であり、y/zは0.4以上2.0以下の関係を有するように調整されている。また、x+y+z=1を満たすものとする。
また、中屈折層42の屈折率は、後述の低屈折層43の屈折率よりも高い1.6〜1.9に設定される。
低屈折層43は、多層スパッタ膜3中の第二の屈折層であって、酸化ケイ素(SiO)を主成分として含む無機層であり、スパッタリング法により成膜してなる。層厚みは15nm以上35nm以下、屈折率は1.46(波長630nm)にそれぞれ設定されている。
なお、中屈折層42、低屈折層43は、繰り返し積層して配設させてもよい。積層数の増加に比例してガスバリア特性の向上が期待できる。但し、あまり積層数を増すとフィルム1に反りが発生したり多層スパッタ膜にクラックが発生するので留意する。
透明導電膜13はITOの結晶性膜で構成されている。一例として、表面抵抗を200〜1kΩ/sq.、厚みを20nm以上40nm以下、屈折率を2程度にそれぞれ設定できる。図1には図示されていないが、当該透明導電膜13は、実際には低屈折層43の表面で、ストライプ状の所定の電極パターンをなすように形成されている。
なお、透明導電膜13の定義における「結晶性」とは、ITOを用いた場合にX線回折において[222]面等からの回折ピークが明確に確認できるものを指す。
一方、フィルム1の下面側に配設された中屈折層45は、入力面側ガスバリア層であって、前述の42と同様にオキソ窒化ケイ素膜で構成された無機層である。この入力面側ガスバリア層を配設した点が本発明の主たる特徴である。
オキソ窒化ケイ素は組成式(Si)で表すことができる。前記したように、但し、xは0.35以上0.55以下であり、y/zは0.4以上2.0以下であり、x+y+z=1を満たすものとする。このようにx、y、zの値を調節することで、中屈折層の屈折率を1.46〜2.0の範囲で調節できるようになっている。
なお、y/zが0.4以下では屈折率をより高くすることができるが、褐色に着色することで透明性が低下してしまう。一方、y/zが2.0以上では、透明性はより高くなるが屈折率が低くなるため、本発明の多層スパッタ膜の効果が十分に得られない。
以上の構成を有する実施の形態1のフィルム1によれば、透明面状部材4の両面にガスバリア層が形成されているため、使用時には当該フィルム1中への不要なガスの透過(特に酸素や水蒸気)が極めて少なく抑制される。このため、フィルム1自体においても構成要素の密着性が低下する問題を防止できる。
すなわち本発明では、フィルム1の入力面側からのガス侵入が、新たに設けられた中屈折層45によってブロックされる。このため、多層スパッタ膜3と接するHC層41がフィルム内に侵入した酸素や水蒸気により酸化反応、加水分解反応を生じ、HC層中の樹脂分子が低分子化して密着性が低下するといった問題が抑制される。
特に、中屈折層45を前記組成からなるオキソ窒化ケイ素で作製することにより、酸素や水蒸気に対して極めて良好なガスバリア特性が発揮され、HC層及び中屈折層との界面における前記密着性が低下するのが抑制される。また、中屈折層42、45を共にオキソ窒化ケイ素で作製することで、フィルム1において極めて高いガスバリア特性が発揮されるとともに、前記密着性の低下が有効に低減でき、フィルム1自体の安定性が飛躍的に向上されることが分かっている。
また、このような効果により、フィルム1を用いれば、大気中において水銀やキセノンに起因する波長の短い紫外線等、比較的高エネルギーの光照射を受けるような使用環境下でも、フィルム1の両面から内部へ酸素ガスや水蒸気ガスなどの不要なガスの侵入が極力防止されるので、比較的長期にわたって安定したガスバリア特性が発揮され、優れたタッチパネルが実現される。
<実施の形態2>
次に、実施の形態2について、実施の形態1との差異を中心に説明する。
図2は、実施の形態2の透明導電膜付ガスバリアフィルム1aの構成を示す部分的な断面図である。当図に示すように、実施の形態1のフィルム1との違いは、入力面側ガスバリア層6が中屈折層45と低屈折層46の積層体で構成されている点にある。中屈折層45は42、低屈折層46は43とそれぞれ同様の構成であって、いずれも多層スパッタ膜と同様に、公知の薄膜形成法等で順次形成されている。
このような実施の形態2のフィルム1aにおいても、フィルム1と同様に良好なガスバリア特性が発揮され、多層スパッタ膜3側とHC層41との間の密着性低下が防止される。すなわち、製造後のフィルム1aを大気中に保管し、太陽光線や蛍光灯、水銀灯等の光照射を継続的に受けた場合であっても、入力面側からフィルム1aに酸素や水蒸気等のガスの侵入が抑制され、HC層41と中屈折層42との界面付近において、HC層41が劣化反応を生ずるのが抑制される。本実施の形態2では、入力面側ガスバリア層6を無機材料からなる積層体として構成することによって、フィルム1a中への酸素や水蒸気の侵入が抑制されている。このため、優れたガスバリア特性とともに密着性低下が防止される効果が高い。
特にフィルム1aでは、入力面側ガスバリア層6において、中屈折層45をオキソ窒化ケイ素(Si)で構成するとともに、低屈折層46をSiO層で構成することで、入力面側にも多層スパッタ膜3と同様のガスバリア特性が付与されている。このため、フィルム1aでは両面に優れたガスバリア特性が発揮され、フィルム1a中へのガス侵入を極力低減できるようになっている。
また、入力面側ガスバリア層6において下層となる中屈折層45の屈折率を、上層の低屈折層46の屈折率よりも大きくすることにより、入力面側ガスバリア層6に反射防止層としての機能を付与することができる。これにより、入力面側から見たディスプレイの視認性が格段に向上するので、良好なタッチパネル性能を発揮することが可能となる。
なお、図2では、入力側ガスバリア層6を中屈折層45と低屈折層46の2層で構成する例を示したが、本発明はこの構成に限定されず、積層順序を逆にすることもできる。或いは、多段に中屈折層45と低屈折層46を積層して構成することも可能である。積層数に比例してガスバリア特性が向上するものと予想される。
<実施の形態3>
図3は、実施の形態3にかかる抵抗膜式タッチパネル2(以下、単に「タッチパネル2」と称する。)の構成と、これに組み合わされるLCDとの構成例を示す組図である。また図4は、当該タッチパネル2の断面図である。
図3及び4に示されるように、タッチパネル2は、上から順に偏光板11、上部透明基板5A、抵抗膜13、スペーサー16、抵抗膜14、配線基板30、下部透明基板5Bを積層してなる。下部透明基板5Bの下面(中屈折層45の表面)には、パネルの構成となるLCD本体20と偏光板21とが同順に積層されており、全体としてLCD一体型タッチパネルが構成されている。
なお、タッチパネル2と組み合わされるディスプレイは、当然ながらLCDに限らず、CRT、有機EL、PDP等の他の種類のディスプレイであってもよい。
当該タッチパネル2は、いわゆる「4線式」と呼ばれる入力検出方法が採用されており、且つ各透明基板5A、5Bの両方にフィルム材料を用いた「フィルムーフィルム」の構成であって、ここでは車載用カーナビゲーション用途を想定して、最表層に直線偏光板を設けたインナータッチパネルと呼ばれる形式を採用している。
偏光板11、21は、例えばそれぞれ厚み200μmの染料系直線偏光板からなる。このうち一方の偏光板11は、インナータッチパネルの特徴として、上部透明基板5Aの表面に積層されるようになっている。これによりタッチパネル内部へ入射される可視光に起因する反射光量が、当該偏光板を設けない場合に比べて約半分以下に抑制される。
下部透明基板5Bに直接積層される20は、LCD本体部である。これは公知のTFT型LCD基板であって、上から下に同順に、不図示の透明層、カラーフィルター、液晶分子層、TFT基板、透明層の各層が積層されたユニットである。なお、LCD本体20はTFT型以外でもよく、積層構造も上記に限られない。前記偏光板21は、当該LCD本体部20の下に積層されている。
上部および下部透明基板5A、5Bは、それぞれ図1に示す透明基板5(中屈折層45、透明面状部材4、中屈折層42、低屈折層43を順次積層し、合計厚みを約200μmとしたもので構成されている。上部および下部透明基板5A、5Bの少なくとも対向表面には、フィルム製造時に所望の表面粗さを持つ担持体を熱圧着する等の方法を用いて微細な凹凸処理(ノングレア処理)が施されており、これによって近接して対向配置される透明基板5A、5B同士におけるニュートンリングの発生を効果的に抑制し、視認性を向上させるようになっている。なお、当該ノングレア処理は必要に応じて適宜実施すればよい。
透明導電膜13、14は、それぞれ上部透明基板5A、下部透明基板5Bの対向表面において、既知の抵抗値(面抵抗)を持つITO、アンチモン添加酸化錫、フッ素添加酸化錫、アルミニウム添加酸化亜鉛、カリウム添加酸化亜鉛、シリコン添加酸化亜鉛、カリウム添加酸化亜鉛、酸化亜鉛−酸化錫系、酸化インジウム−酸化錫系、或いはこれ以外の各種金属材料等の抵抗膜から構成されている。これらのいずれか1種以上の材料を用いてCVD、真空蒸着、スパッタリング、イオンビーム等の方法で成膜することで、上記透明基板5A、5Bの表面に一様に所定面積の透明導電膜13、14が形成される。
透明導電膜13、14のパターンは、例えば各透明基板5A、5Bの主面において、矩形状に形成される。さらに、当該透明導電膜13、14のy軸或いはx軸に並行な一対の辺に沿って、それぞれ引き出し線131、132、141、142を配設することで、全体としてxy直交座標をなすよう形成する。引き出し線131、132、141、142には、電極端子131a、132a、141a、142aが設けられる。図中、133は、電極端子132aと引き出し線132との接続線である。
透明導電膜13、14の周囲には、粘着材、粘着シート、プラスチックフィルム両面に粘着材層を有する両面テープ等のいずれかで構成された高さ約50μmのリブスペーサー18が配設される。これにより、通常は当該透明導電膜13、14同士が互いに一定間隔を置くように対向配置されている。
また、透明導電膜13、14の表面には、xy方向に沿ってマトリクス状に半球状の突起スペーサー16が一定間隔毎に配設され、透明導電膜13、14同士の不要な接触が抑制されている。突起スペーサー16は透明な光硬化型アクリル樹脂で作製され、上部および下部透明基板5A、5Bの対向距離に合わせ、例えば高さ10μm、直径10μm〜50μmのサイズに設定されている。図3では図示の都合上、実際より突起スペーサー16のサイズを大きく表している。当該突起スペーサー16は、半球状以外の形状、例えば円錐状、もしくは円柱状等としてもよい。
透明導電膜13、14の間には、電極端子131a、132a、141a、142aの位置に併せてフレキシブルコネクター30が介設される。当該フレキシブルコネクター30は、PET或いはポリイミド等の樹脂材料で作製されたフレキシブル基板301と、当該基板表面においてAu、Ag、Cu等の良好な導電性を持つ材料からなる配線302〜305が形成されてなる。配線302〜305には外部接続のための電極端子302a〜305aが形成されている。
タッチパネル2の入力検出原理(4線式)は、駆動時において、y軸に沿った引き出し線131、132間に0〜5V程度の直流電圧を印加しておく。ユーザによる入力がなされると、x軸に沿った引き出し線141、142を電圧検出電極としてy軸方向の位置データを獲得する。
次に、x軸に沿った引き出し線141、142間に電圧印加を行い、y軸に沿った引き出し線131、132を電圧検出電極としてx軸方向の位置データを獲得する。以上でxy両方の座標情報が得られる。タッチパネル2ではこの検出ステップを交互に繰り返すことにより、逐次的にユーザからの入力情報を獲得し、GUI(Graphical User Interface)が実現される。
ここにおいて、本実施の形態3のタッチパネル2の特徴は、抵抗膜13を配設した上部透明基板5Aと、抵抗膜14を配設した下部透明基板5Bに、実施の形態1の透明導電膜付ガスバリアフィルム1を使用した点にある(図4中の1A、1B)。当該フィルム1A、1Bは実施の形態1で述べたように、入力面側ガスバリア層(中屈折層45)を設けたことによって、多層スパッタ膜3中の中屈折層42とこれに対向するHC層41との密着性が向上されている。特に中屈折層42、45に所定の組成比を有するオキソ窒化ケイ素(Si)を用いることによって、外部からフィルム1への酸素、水蒸気の侵入が効果的に防止され、HC層41、44の劣化が防止されている。このため、タッチパネル2では構成要素が強固な密着性を維持するように積層されており、長期にわたって優れた入力耐久性を発揮できるようになっている。
このような各効果により、紫外線照射量が比較的多い野外での使用や、高温環境下になりやすい車載カーナビゲーションシステムへの使用においても、安定した品質を維持することができる。
なお、LCD20の表面には下部透明基板5Bが直接配設される。従って、LCD20の構成要素のガスバリア対策としては、5A、5Bのうち下部透明基板5Bのみにフィルム1を適用すれば、それなりの効果が得られる。しかしながら、フィルム1は5A、5B中のフィルム1A、1Bのいずれにも適用できるので、これらを共にフィルム1を用いて作製することで、製造効率上良好となるメリットがある。
また、本発明のタッチパネルの構成は図3及び4の構成に限定されるものではなく、例えば下部透明基板5Bをガラス基板で構成するいわゆるF−Gタイプとしてもよい。
また、上記F−Gタイプの構成においては、ガラス基板の代わりに、ガラス板または樹脂板に上記面状部材のフィルム材料を適宜粘着材で貼着してなる積層体(F−F−Gタイプ、あるいはF−F−Pタイプとも称される)を配設するようにしてもよい。また、フィルムとガラス基板との積層枚数、積層順等についても適宜変更調整が可能である。
また両面に偏光板を配されたLCDにおいても、上記構成のタッチパネルは適応可能である。
さらに本発明を適用するタッチパネルの入力方式はいずれの方式であってもよく、例えば静電容量式であってもよい。
<フィルムの製造方法>
ここでは、本発明の透明導電膜付ガスバリアフィルムの製造方法を例示する。
透明導電膜付ガスバリアフィルム1又は1aを製造する場合は、以下の手順が挙げられる。
1.ベースフィルム40として、厚さ188μm、幅300mmのPETフィルム(東洋紡績株式会社製「コスモシャイン A4300」を用意する。
2.HC層の作製
紫外線(UV)硬化樹脂材料と、粒径10nm以上100nm以下のSiO、Alの何れかで構成されている無機微粒子とを含む塗料を調整する。紫外線硬化樹脂は、カチオン重合型又はラジカル重合型のいずれでもよく、エポキシアクリレート系、ウレタンアクリレート系等が例示できる。無機微粒子はHC層中での最終組成が43wt%となるように添加し、これを有機溶媒で適宜希釈する。これを例えばロールコーティング法に基づき、ベースフィルム40の一方主面に塗布し、乾燥させて余分な溶媒を除去する。その後、高圧水銀灯等を用いて紫外線照射することで、前記樹脂材料を重合させ、最終厚みが6μm(1μm以上10μm以下程度)のHC層41を形成する。同様の層をベースフィルム40の他方の主面にも形成し、HC層44とする。以上でベースフィルム40の両主面にHC層41、44を持つ透明面状部材4が作製される。
なお、粒径が10nm以上100nm以下のシリカ粒子等を用いれば、可視光散乱による白濁は生じず、透明性が失われることはない。さらに粒径が0.5μm以上5μm以下のシリカ粒子を用いれば、HC層の表面に凹凸領域を付与でき、中屈折層42との密着性の向上効果やAG特性等を得ることができる。
3.中屈折層の作製
成膜装置内部に透明面状部材4を載置する。そして装置内部を減圧するとともに酸素、窒素等のガスを導入し、ターゲットにシリコンを用いたスパッタリングを実施する。これによりHC層41の上に、オキソ窒化ケイ素(Si)の組成からなる無機層を形成し、中屈折層42とする。
なお、xとyの値は、マスフローコントローラーによって導入される酸素および窒素ガスの流量比により調節することができる。最終的な膜厚は、60nm(45nm以上70nm以下の範囲)に設定する。
なお中屈折層42は、上記した組成の他、例えばSiO−SnO系の組成で構成することもできる。さらに膜構造も上記薄膜に限定せず、所定の材料を用い、ゾルゲル法に基づいて成膜しても良い。例えば、HC層41の最表面上において、Si、Ti、Al、Zrの少なくとも何れかの元素を含む化合物を1種又は2種以上含有する無機成分(例えば酸化チタンゾル)を含む有機・無機複合材料を含有し、且つ、所定の粒径を持つ粒子状無機フィラーを分散させて形成することもできる。前記粒子状無機フィラーには、TiO、SiO、Al、ZrOの少なくとも何れかを利用できる。その平均粒径は特に限定されず、例えば10nm〜70nm程度が例示できる。層厚みは40nm以上90nm以下に設定できる。
例えばZrO単体の屈折率は2.2〜2.4程度であるが、有機材料と複合化することで1.6〜1.9の範囲に低下する。また膜厚を上記範囲とすることで、好ましい光透過特性を実現することができる
4.低屈折層の作製
成膜装置内部に、前記中屈折層42を形成したフィルムを載置する。装置内部を十分に減圧した後に酸素ガスを導入し、ターゲットにSi材料を用いてスパッタリングを実施する。これにより中屈折層42の上に、厚さ30nm(15nm以上35nm以下の範囲)のSiO膜を形成し、第二の屈折層(低屈折層)43を得る。
なお、低屈折層43の成膜方法も中屈折層42と同様に薄膜形成法に限定されず、これ以外の形成方法で形成してもよい。例えば、SiO成分を分散させた溶液を用いたゾルゲル法で形成することもできる。当該ゾルゲル法は塗布方法の一つであり、比較的大面積へ成膜する場合に製造効率が良い。
5.透明導電膜の作製
成膜装置内部に、前記低屈折層43を形成したフィルムを載置する。装置内部を減圧するとともに酸素ガスを導入し、ターゲットにインジウム及びスズを用いてスパッタリングを実施する。これにより、最終生成物として表面抵抗が200Ω/sq.以上1kΩ/sq.以下、且つ、厚みが20nm以上40nm以下の透明導電膜13(ITO膜)を得る。なお、透明導電膜13の結晶構造は、前記スパッタリング法による成膜の際に、例えばIn−SnOセラミックターゲットのSnO組成を低くしたもの(SnO組成が3〜10wt%含有)を用い、150℃程度で基板を暖めると良好に形成できる。
透明導電膜材料としては、アンチモン添加酸化鉛、フッ素添加酸化錫、アルミニウム添加酸化亜鉛、カリウム添加酸化亜鉛、シリコン添加酸化亜鉛、酸化亜鉛−酸化錫系、酸化インジウム−酸化錫、スズ酸化膜の中から選択された1種以上が例示できる。
この透明導電膜13についても低屈折層43、中屈折層42と同様に塗布方法で形成できる。この場合、PSS/PEDOTなどのチオフェン系導電性高分子材料やバインダーにカーボンナノチューブなどの導電材料を分散させてなる塗料を用いることができる。
以上の手順で多層スパッタ膜3が形成される。
6.入力面側ガスバリア層の作製
多層スパッタ膜3を形成する透明面状部材4の主面と反対の主面に対し、入力面側ガスバリア層を形成する。
フィルム1(図1)に示すように、入力面側ガスバリア層を中屈折層45のみで構成する場合には、中屈折層42と同様の手順で層を形成する。
また、フィルム1a(図2)の入力面側ガスバリア層6に示すように、中屈折層45と低屈折層46の積層体として構成する場合には、中屈折層42及び低屈折層43と同様の手順で順次形成する。
また、これらの層を繰り返し形成して、ガスバリア特性をさらに向上させることもできる。この場合、各層の材料を交互に置き換え、スパッタリングを繰り返して形成することができる。
これらの中屈折層45と低屈折層46は、いずれもフィルム1a中への酸素や水蒸気の侵入を極力低減し、多層スパッタ膜3側のHC層41と中屈折層42との密着性維持を主目的として設けるものである。従って、このような密着性低下を防止するためには、中屈折層42、低屈折層43よりも比較的厚みを増すように調整することが望ましいと考えられる。
以上の手順で、本発明の透明導電膜付ガスバリアフィルム1又は1aが完成する。
<性能確認実験>
次に、本発明の性能を確認するための各種実験を行った結果について説明する。
(紫外線照射試験)
実施の形態1と同様の透明導電膜付ガスバリアフィルム(透明面状部材の一方の面に多層スパッタ膜3を配し、他方の面に中屈折層45を形成したもの)を実施例サンプルとして作製した。比較用に、中屈折層45を備えないサンプルを比較例として作製した。
上記作製した実施例及び比較例のサンプルを、紫外線フェードメーター(スガ試験機株式会社製「U48」)に導入し、経過試験を実施した。紫外線光源はカーボンアークランプを使用し、この照射強度で約100hrの照射を行うことで、直射日光下の約半年間の紫外線量がサンプルに加えられる。なお、この照射強度で3000hr以上照射すると、HC層の樹脂自体が劣化してしまう。装置内は通常の大気雰囲気とした。
試験結果では、比較例のサンプルでは1800hr経過時点で部分的にセロハンテープ引き剥がしによる剥離が発生した。剥離は、HC層とこれに接する多層スパッタ膜との間で生じた。具体的には、特許文献1のようにHC層の表面にSi層が形成されている場合、Si層とHC層の界面で剥離が発生していた。その詳細をXPS(X線電子分光)で調べたところ、剥離はHCの表面から極くHCの内側に入り込んだ、HC/HC界面での剥離であることが判明した。一方、実施例のサンプルでは、2400hr経過時点においても比較例のような剥離は確認されなかった。
この実験結果から、本発明によれば、多層スパッタ膜とHC層との密着強度が安定的に維持され、密着性を効果的に維持できることが分かった。
(雰囲気試験)
次に、フィルムに対して雰囲気が与える影響について確認試験を行った。
上記した実施例及び比較例のサンプルを、所定の高湿度雰囲気で且つ不活性雰囲気(N雰囲気)に設定した恒温高湿槽内(25〜30℃×90%RH以上、N100%雰囲気)に載置した。
一方、別の実施例及び比較例のサンプルを、通常の大気雰囲気(25〜30℃×60%RH、O約20%大気)に設定した恒温高湿槽内に載置した。
以上の状態で、十分な時間(1800hr)にわたり継続して紫外線フェードメーターによる紫外線を照射したところ、高湿度且つ不活性雰囲気ではテープ剥離が発生しなかった。
一方、同様の継続時間では、大気雰囲気下に載置したサンプルはいずれも剥離が確認された。
この結果から、多層スパッタ膜とHC層との剥離は、水蒸気よりも酸素による影響が大きいことが確認された。
なお、本願発明者らの行った別の実験では、窒素雰囲気に設定した紫外線照射試験を行ったところ、実施例・比較例のいずれのサンプルでも、比較的長期にわたり、密着性が維持されることが分かった。このことからも、フィルム中に酸素が侵入することが主な原因であり、このような酸素の侵入を防止すれば、フィルムの密着性を安定的に維持できることが分かる。
しかしながら、水蒸気がフィルム中に侵入し、HC層に到達すると、HC層中の有機成分が加水分解反応を起こして低分子化し、密着性が低下することも想定される。従って、このような水蒸気の侵入についても酸素と併せて抑制することは、一層安定なガスバリア特性を得る上で望ましいと考えられる。
本発明の透明導電膜付ガスバリアフィルムは、パーソナルコンピュータのディスプレイに適用するタッチパネルの他、例えば紫外線照射量が比較的多い野外使用や、高温条件下での使用が想定されるカーナビゲーションシステムのディスプレイ用タッチパネル(或いは液晶ディスプレイ一体型タッチパネル装置)など、幅広い用途で利用することが可能である。
もちろん本発明の透明導電膜付ガスバリアフィルムは、他のいかなるディスプレイに搭載されるタッチパネルの構成要素としても利用することでより一層の信頼性を高めることができる。
実施の形態1に係る透明導電膜付ガスバリアフィルムの構成を示す図である。 実施の形態2に係る透明導電膜付ガスバリアフィルムの構成を示す図である。 実施の形態3に係るタッチパネル付きLCDの構成図である。 タッチパネルとLCDとの別の構成例を示す断面図である。
符号の説明
1、1A、1B 透明導電膜付ガスバリアフィルム
2 タッチパネル
3 多層スパッタ膜
4 透明面状部材
5、5A、5B 透明基板
6 入力面側ガスバリア層
13、14 抵抗膜(透明電極膜或いは電極層)
40 ベースフィルム
41、44 ハードコート(HC)層
42、45 中屈折層(第一屈折層)
43、46 低屈折層(第二屈折層)
131、132、141、142 引き出し線
133 接続線
131a、132a、141a、142a 電極端子
302、303、304、305 引き出し線
302a〜305a 電極端子
301 フレキシブル基板

Claims (6)

  1. ベースフィルムの一方の主面に、紫外線硬化樹脂を含むハードコート層を配設してなる透明面状部材と、前記ハードコート層上に順次形成された第一のガスバリア層とインジウム酸化スズからなる透明導電膜とを有し、
    第一のガスバリア層は、透明面状部材側から順に、オキソ窒化ケイ素からなる第一屈折層と、酸化ケイ素からなる第二屈折層とを積層した複合層で構成され、
    ベースフィルムの他方の主面側に第二のガスバリア層が配設されている
    ことを特徴とする透明導電膜付ガスバリアフィルム。
  2. 第一屈折層、第二屈折層、透明導電膜の各々は、スパッタリングで形成された薄膜である
    ことを特徴とする請求項1に記載の透明導電膜付ガスバリアフィルム。
  3. 第二のガスバリア層は、組成式がSiで表されるオキソ窒化ケイ素からなる無機層を備える
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の透明導電膜付ガスバリアフィルム。
    但し、xは0.35以上0.55以下であり、y/zは0.4以上2.0以下であり、x+y+z=1を満たすものとする。
  4. 第二のガスバリア層は、組成式がSiで表されるオキソ窒化ケイ素からなる無機層と、SiOを含む層とを積層してなる
    ことを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載の透明導電膜付ガスバリアフィルム。
    但し、xは0.35以上0.55以下であり、y/zは0.4以上2.0以下であり、x+y+z=1を満たすものとする。
  5. 第一屈折層が前記無機層と同一の構成である
    ことを特徴とする請求項3または4のいずれかに記載の透明導電膜付ガスバリアフィルム。
  6. 一対の透明導電膜付基板が、互いの透明導電膜を対向させた状態で一定間隔をおいて配置されてなるタッチパネルであって、
    前記透明導電膜付基板の少なくとも一方が、請求項1から5のいずれかに記載の透明導電膜付ガスバリアフィルムである
    ことを特徴とするタッチパネル。
JP2008231038A 2008-09-09 2008-09-09 透明導電膜付ガスバリアフィルムとこれを用いたタッチパネル Expired - Fee Related JP5297125B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008231038A JP5297125B2 (ja) 2008-09-09 2008-09-09 透明導電膜付ガスバリアフィルムとこれを用いたタッチパネル

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008231038A JP5297125B2 (ja) 2008-09-09 2008-09-09 透明導電膜付ガスバリアフィルムとこれを用いたタッチパネル

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010064303A true JP2010064303A (ja) 2010-03-25
JP5297125B2 JP5297125B2 (ja) 2013-09-25

Family

ID=42190321

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008231038A Expired - Fee Related JP5297125B2 (ja) 2008-09-09 2008-09-09 透明導電膜付ガスバリアフィルムとこれを用いたタッチパネル

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5297125B2 (ja)

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2556954A1 (en) * 2010-03-31 2013-02-13 Lintec Corporation Transparent conductive film, method for producing same, and electronic device using transparent conductive film
KR101303982B1 (ko) * 2010-09-17 2013-09-04 (주)엘지하우시스 시인성이 우수한 투명 전도성 필름 및 그 제조 방법
JP2014532204A (ja) * 2011-09-07 2014-12-04 アプライド マテリアルズ インコーポレイテッドApplied Materials,Incorporated タッチパネルで使用される透明体を製造するための方法およびシステム
JP2016115014A (ja) * 2014-12-11 2016-06-23 日東電工株式会社 透明導電性フィルムおよびタッチパネル
JPWO2018181181A1 (ja) * 2017-03-27 2020-02-06 凸版印刷株式会社 透明導電性ガスバリア積層体及びこれを備えたデバイス
WO2022172957A1 (ja) * 2021-02-15 2022-08-18 日東電工株式会社 ガスバリアフィルムおよびその製造方法、ならびにガスバリア層付き偏光板および画像表示装置
WO2022172956A1 (ja) * 2021-02-15 2022-08-18 日東電工株式会社 ガスバリアフィルム、ガスバリア層付き偏光板および画像表示装置
WO2023054177A1 (ja) * 2021-09-30 2023-04-06 日東電工株式会社 ガスバリアフィルム及びその製造方法、並びにガスバリア層付き偏光板及び画像表示装置
WO2023054176A1 (ja) * 2021-09-30 2023-04-06 日東電工株式会社 ガスバリアフィルム及びその製造方法、並びにガスバリア層付き偏光板及び画像表示装置

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005289041A (ja) * 2004-03-09 2005-10-20 Dainippon Printing Co Ltd 湾曲を防止したガスバリアフィルム
JP2006024011A (ja) * 2004-07-08 2006-01-26 Gunze Ltd タッチパネル
JP2006134867A (ja) * 2004-10-06 2006-05-25 Nitto Denko Corp 透明導電性フィルムおよびタッチパネル
JP2006334909A (ja) * 2005-06-01 2006-12-14 Gunze Ltd ガスバリア層付フィルム
JP2007015350A (ja) * 2005-07-11 2007-01-25 Fujifilm Holdings Corp ガスバリア性フィルム、基材フィルムおよび有機エレクトロルミネッセンス素子
JP2007253590A (ja) * 2006-03-27 2007-10-04 Fujifilm Corp ガスバリア性フィルム、基材フィルムおよび有機エレクトロルミネッセンス素子

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005289041A (ja) * 2004-03-09 2005-10-20 Dainippon Printing Co Ltd 湾曲を防止したガスバリアフィルム
JP2006024011A (ja) * 2004-07-08 2006-01-26 Gunze Ltd タッチパネル
JP2006134867A (ja) * 2004-10-06 2006-05-25 Nitto Denko Corp 透明導電性フィルムおよびタッチパネル
JP2006334909A (ja) * 2005-06-01 2006-12-14 Gunze Ltd ガスバリア層付フィルム
JP2007015350A (ja) * 2005-07-11 2007-01-25 Fujifilm Holdings Corp ガスバリア性フィルム、基材フィルムおよび有機エレクトロルミネッセンス素子
JP2007253590A (ja) * 2006-03-27 2007-10-04 Fujifilm Corp ガスバリア性フィルム、基材フィルムおよび有機エレクトロルミネッセンス素子

Cited By (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2556954A4 (en) * 2010-03-31 2013-09-04 Lintec Corp TRANSPARENT CONDUCTIVE FILM, METHOD FOR THE PRODUCTION THEREOF AND ELECTRONIC DEVICE WITH THE TRANSPARENT COIL FILM
EP2556954A1 (en) * 2010-03-31 2013-02-13 Lintec Corporation Transparent conductive film, method for producing same, and electronic device using transparent conductive film
TWI492248B (zh) * 2010-03-31 2015-07-11 Lintec Corp A transparent conductive film and a method for manufacturing the same, and an electronic device using a transparent conductive film
EP2618336A4 (en) * 2010-09-17 2016-07-27 Lg Hausys Ltd CONDUCTIVE CLEAR VAPOR SHEET WITH OUTSTANDING VISIBILITY AND METHOD FOR THE PRODUCTION THEREOF
KR101303982B1 (ko) * 2010-09-17 2013-09-04 (주)엘지하우시스 시인성이 우수한 투명 전도성 필름 및 그 제조 방법
JP2013541437A (ja) * 2010-09-17 2013-11-14 エルジー・ハウシス・リミテッド 視認性に優れた透明導電性フィルム及びその製造方法
US9856554B2 (en) 2011-09-07 2018-01-02 Applied Materials, Inc. Method and system for manufacturing a transparent body for use in a touch panel
JP2014532204A (ja) * 2011-09-07 2014-12-04 アプライド マテリアルズ インコーポレイテッドApplied Materials,Incorporated タッチパネルで使用される透明体を製造するための方法およびシステム
JP2016115014A (ja) * 2014-12-11 2016-06-23 日東電工株式会社 透明導電性フィルムおよびタッチパネル
JPWO2018181181A1 (ja) * 2017-03-27 2020-02-06 凸版印刷株式会社 透明導電性ガスバリア積層体及びこれを備えたデバイス
US11364704B2 (en) 2017-03-27 2022-06-21 Toppan Printing Co., Ltd. Transparent conductive gas barrier laminate and device including the laminate
JP7238767B2 (ja) 2017-03-27 2023-03-14 凸版印刷株式会社 透明導電性ガスバリア積層体及びこれを備えたデバイス
WO2022172957A1 (ja) * 2021-02-15 2022-08-18 日東電工株式会社 ガスバリアフィルムおよびその製造方法、ならびにガスバリア層付き偏光板および画像表示装置
WO2022172956A1 (ja) * 2021-02-15 2022-08-18 日東電工株式会社 ガスバリアフィルム、ガスバリア層付き偏光板および画像表示装置
WO2023054177A1 (ja) * 2021-09-30 2023-04-06 日東電工株式会社 ガスバリアフィルム及びその製造方法、並びにガスバリア層付き偏光板及び画像表示装置
WO2023054176A1 (ja) * 2021-09-30 2023-04-06 日東電工株式会社 ガスバリアフィルム及びその製造方法、並びにガスバリア層付き偏光板及び画像表示装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP5297125B2 (ja) 2013-09-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5297125B2 (ja) 透明導電膜付ガスバリアフィルムとこれを用いたタッチパネル
JP5341790B2 (ja) タッチパネル用フィルムとこれを用いたタッチパネル
KR100779441B1 (ko) 투명 도전성 적층체
KR101046897B1 (ko) 투명 도전성 필름 및 터치 패널
US9860981B2 (en) Transparent conductive film and method for producing same
KR101143281B1 (ko) 투명 도전성 적층체 및 투명 터치 패널
KR100821541B1 (ko) 투명 도전성 막
JP4871846B2 (ja) タッチパネル用透明導電膜付フィルムとこれを用いたタッチパネル
KR101629060B1 (ko) 투명 도전성 필름, 그 제조 방법 및 그것을 구비한 터치 패널
TWI486973B (zh) 透明導電層壓薄膜、其製造方法以及包含該透明導電層壓薄膜的觸控螢幕
KR101444132B1 (ko) 복합 편광판 일체형 터치 감지 전극 및 이를 구비한 터치 스크린 패널
JP4831778B2 (ja) タッチパネル
US20130194220A1 (en) Touch panel
JP5285438B2 (ja) 透明導電膜付き基板およびその製造方法
WO2012074059A1 (ja) 透明導電性フィルムおよびタッチパネル
JP4666616B2 (ja) 透明導電性フィルムおよびタッチパネル
JP2002326301A (ja) 透明導電性積層体およびタッチパネル
JP2011194679A (ja) 透明導電性積層体およびその製造方法ならびにタッチパネル
CN107533402B (zh) 透明导电体及其制造方法以及触摸面板
JP4117837B2 (ja) 透明導電性積層体およびタッチパネル
TW201539276A (zh) 透明導電體及觸控面板
WO2016002169A1 (ja) 透明導電性積層体、タッチパネル、および透明導電性積層体の製造方法
JP5758672B2 (ja) 光反射防止シートとその製造方法およびその光反射防止シートを用いたタッチパネルおよびディスプレイ
KR20170090895A (ko) 높은 광특성을 구현하는 은나노와이어 (AgNW) 코팅필름 및 이의 제조방법
JP2005294084A (ja) 透明導電フィルム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110107

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120315

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120821

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20121015

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130611

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130614

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5297125

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees