JP2010063578A - 電気掃除機 - Google Patents

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Katsuyuki Ota
勝之 太田
Izumi Yamaura
泉 山浦
Tetsuya Koda
哲也 甲田
Masaki Shibuya
昌樹 澁谷
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Abstract

【課題】フィルターへの塵埃付着を抑制し高い吸引力を維持する電気掃除機を提供する。
【解決手段】電動送風機21の上流側に設置される塵埃分離部23と、分離された塵埃を収容する塵埃収容部24とを備え、塵埃分離部23には吸引口6から導入する塵埃を含む空気を旋回気流として流す旋回気流通風路を設け、旋回気流通風路の少なくとも一部を形成する第1の濾過フィルター体27aを備え、その外周に電動送風機21の吸引力が作用する空間を設け、第1の濾過フィルター体27aには通気圧損率を一定の範囲で変えた圧損率の高い範囲71と圧損率の低い範囲72を構成したことにより、塵埃を含んだ空気は、旋回気流通風路の表面をらせん状にスムーズに通過して下方の塵埃収容部24へと通じるため、濾過フィルター表面に塵埃が吸着することなく、常に旋回する気流に乗って下方の塵埃収容部24に導かれ、吸引力を維持させることが可能となる。
【選択図】図2

Description

本発明は、繰り返し使用可能な集塵ケースを使用する電気掃除機に関するものである。
従来、この種の電気掃除機としては、集塵ケース内に専用の旋回気流を発生させて、吸引した空気流より遠心力で塵埃を分離し、集塵ケース内に塵埃を堆積させるようにしたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2000−342492号公報
しかしながら、前記従来の構成では、集塵ケース内に旋回気流を発生させて、吸引した空気流より遠心力で塵埃を分離し、集塵ケース内に塵埃を堆積させるようにしているが、多くは吸込み仕事率を高位に確保する制約から、塵埃を十分に遠心分離できない構成となっている。そのため、集塵ケース内で塵埃が堆積すると、堆積した塵埃自体がフィルターの役割を果たすため、粗塵の堆積部に細塵も付着してこれが通気抵抗となり、急激に吸引力が低下するという課題を有していた。また、旋回気流を発生させるために、吸気経路を大きく曲げる必要があり、かつ吸入時に旋回流も発生するため、集塵ケース内で吸入から排気に至る経路での圧力損失が大きくなり、吸込仕事率が低くなるという課題を有していた。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、高い吸込仕事率を確保しながら、かつ塵埃を吸引しても吸込力が低下しにくい電気掃除機を提供する。
上記目的を達成するために、本発明の電気掃除機は、吸引風を発する電動送風機と、前記電動送風機の上流側に設置され前記電動送風機により吸引した塵埃を含む空気を導入する塵埃分離部と、前記塵埃分離部で分離された塵埃を収容する塵埃収容部とを備え、前記塵埃分離部には吸引口から導入する塵埃を含む空気を旋回気流として流す旋回気流通風路を設け、前記旋回気流通風路の少なくとも一部を形成する濾過フィルター体を備え、前記濾過フィルター体の外周に電動送風機の吸引力が作用する空間を設け、前記旋回気流が前記塵埃収容部方向に発生するように前記濾過フィルター体の通気部を前記吸引口より前記塵埃収容部側に構成した電気掃除機において、前記濾過フィルター体は複数の濾過フィルター体から成り、前記複数の濾過フィルター体の内、前記旋回気流通風路側に配置した第1の濾過フィルター体は、その通気圧損率を一定の範囲で部分的に変えたものである。
このような発明によって、吸引口から導入され塵埃分離部で旋回気流となった塵埃を含んだ空気は、旋回気流通風路の表面をらせん状に旋回しながら旋回気流通風路の下方に設けた塵埃収容部へと導かれ、その後に二次気流として発生する舞い上がりの気流は、中心付近、すなわち吸引からの旋回気流の内側を流れ、旋回気流通風路の一部に設けた濾過フィルター体表面付近では渦流や衝突流が発生しないため、濾過フィルター体表面に塵埃が吸着することなく、常に旋回する気流に乗って下方の塵埃収容部に導かれ、吸引力を維持させることが可能となる。また、濾過フィルター体の表面への塵埃付着が抑えられるため、お手入れが不要となるためメンテナンス性が向上する。
本発明の電気掃除機は、高い吸込仕事率を確保しながら、かつ塵埃を吸引しても吸込力
が低下しにくく、さらに長期間メンテナンス不要の電気掃除機を提供することができる。
第1の発明は、吸引風を発する電動送風機と、前記電動送風機の上流側に設置され前記電動送風機により吸引した塵埃を含む空気を導入する塵埃分離部と、前記塵埃分離部で分離された塵埃を収容する塵埃収容部とを備え、前記塵埃分離部には吸引口から導入する塵埃を含む空気を旋回気流として流す旋回気流通風路を設け、前記旋回気流通風路の少なくとも一部を形成する濾過フィルター体を備え、前記濾過フィルター体の外周に電動送風機の吸引力が作用する空間を設け、前記旋回気流が前記塵埃収容部方向に発生するように前記濾過フィルター体の通気部を前記吸引口より前記塵埃収容部側に構成した電気掃除機において、前記濾過フィルター体は複数の濾過フィルター体から成り、前記複数の濾過フィルター体の内、前記旋回気流通風路側に配置した第1の濾過フィルター体は、その通気圧損率を一定の範囲で部分的に変えたものである。
これより、塵埃分離部で旋回気流となった塵埃を含んだ空気は、旋回気流通風路の表面をらせん状にスムーズに通過して下方の塵埃収容部へと通じ、その後の二次気流として舞い上がる気流は、前記旋回気流の内側を流れ、旋回気流通風路の一部に設けた濾過フィルター表面付近では渦流や衝突流が発生しない気流となる。そのため、濾過フィルター表面に塵埃が吸着することなく、常に旋回する気流に乗って下方の塵埃収容部に導かれ、吸引力を維持させることが可能となる。また、濾過フィルターの表面への塵埃付着が抑えられるため、お手入れが不要となりメンテナンス性が向上する。
第2の発明は、特に第1の発明の第1の濾過フィルター体は、通気圧損率が異なる複数枚のフィルターで構成したことにより、第1の濾過フィルター体内側を流れる旋回気流が、フィルター表面付近をスムーズに流れるように旋回気流通風路にかかる吸引圧を最適な状態に調整することが可能となる。
第3の発明は、特に第1の発明の第1の濾過フィルター体は、フィルターとそのフィルターを保持する枠体とから構成しており、枠体に設けた複数本のリブによるフィルター不通気部分の付加によって、第1の濾過フィルターの通気圧損率を一定の範囲で部分的に変えたことにより、濾過フィルターを構成する部品数の簡便化を図ることができる。
第4の発明は、特に第1の発明の第1の濾過フィルター体は、エッチング加工によって孔を形成した金属フィルターで構成しており、少なくとも貫通孔の孔径もしくピッチのいずれか1つを変え単位面積あたりの開口面積を変化させることによって、通気圧損率を一定の範囲で部分的に変えたことにより、圧損率の違う複数枚のフィルターを1枚のフィルターで構成することができる。
第5の発明は、特に第1の発明の第1の濾過フィルター体は、エッチング加工によって孔を形成した金属フィルターで構成しており、フィルターには部分的に貫通孔を形成しない非貫通部分を形成し、前記非貫通部分を格子状や縞状にして狭い間隔で配置することで通気圧損率を一定の範囲で部分的に変えたことにより、孔間よりも広い幅となる非貫通部分が旋回性の減衰を抑える作用が働き、旋回気流通路から下方の集塵収容部に向かってよりスムーズに気流を流すことが可能となる。
第6の発明は、特に第5の発明の非貫通部分において、塵埃を吸引する上流側の面に、途中までエッチング加工した非貫通孔を形成したことにより、非貫通部分の剛性が減るため、略円筒状に加工する場合も、非貫通部分と貫通部分とのフィルターの剛性差で折れ曲がってしまうという不具合を抑えることができる。また、略円筒状に加工する際、非貫通孔側を円筒の外側にしないことで、円筒の外周側に加わる力に対し剛性が高く保たれ、第
1の濾過フィルター体の剛性強度を確保できる。
第7の発明は、特に第1〜第6のいずれか1つの発明において、第1の濾過フィルター体に対して吸引口と電動送風機は前後方向で挟む位置に配置させており、前記吸引口側に位置する範囲の第1の濾過フィルター体の通気圧損率が、前記電動送風機側に位置する範囲の通気圧損率に比べて高く設定したことにより、吸込口から流入した塵埃を含む空気は、流入直後、旋回気流通路内において、第1の濾過フィルター体の電動送風機側壁面に衝突し、そのまま、この壁面付近を添いながら第1の濾過フィルター体の吸込口側壁面に向かって旋回する流れを作用させることができ、旋回気流通路内を塵埃を含んだ空気が急激に下降したり舞い上がったりする気流の曲がりを抑制し、旋回気流が円周方向に緩やかな角度でスムーズに旋回下降する気流となる。この様に旋回気流が円周方向にスムーズ旋回すれば、この旋回気流が第1の濾過フィルター体表面を常に自浄させる気流となって第1の濾過フィルター体表面に塵埃が吸着してしまうことを防止することができるものである。
第8の発明は、特に第1〜第7のいずれか1つの発明において、第1の濾過フィルター体の外周に第2の濾過フィルター体を配置し、前記第1の濾過フィルター外径と前記第2の濾過フィルター内径との隙間を0〜5mmの範囲に設定したことにより、第1の濾過フィルター体と第2の濾過フィルターとの間で排気流の流れの偏りが抑えられるため、第1の濾過フィルター体に構成した圧損分布の効果を十分に発揮させることができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、本実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1、図2は、本発明の実施の形態1における電気掃除機を示している。
図2に示すように、掃除機本体1内には、吸引気流を発生させる電動送風機21が内蔵されており、また、掃除機本体1の外部には、車輪3およびキャスター4が取り付けられており、床面を自在に移動できる。さらに、電動送風機21の上流側には、通気口を有する隔壁26を介して、電動送風機21により吸引した塵埃を含む空気を導入する集塵ケース5が掃除機本体1に対して着脱自在に設置されている。
また、集塵ケース5は、径の異なる複数の中空円筒を多段に連ねた形状からなり、本実施の形態1では3段構成で、上段から順に、ケース上部22a、ケース中央部22b、塵埃収容部24からなり、このケース上部22aとケース中央部22bとを塵埃分離部23とするものであり、ケース上部22aには塵埃を含む空気を接線方向より導入する吸引口6を備えて構成されている。
集塵ケース5は、吸引口6から最下段の塵埃を堆積させる塵埃収容部24まで連通されており、吸引口6から電動送風機21に至る風路は、集塵ケース5の塵埃分離部23に設けた開口部25にて掃除機本体1の隔壁26と連通させて形成している。さらには塵埃分離部23には、塵埃を濾過するための円筒状の濾過フィルター体27を設置している。
また、図1に示すように吸引口6には、吸引ホース7、延長管8が順次接続されており、延長管8の先端に吸込具9を取り付けており、電動送風機21を運転することにより、家屋内の床面上の塵埃を吸引することができる。
この円筒状の濾過フィルター体27は、本実施の形態1では、上流側に粗塵を濾過するための機能を有したフィルターからなる円筒形状の第1の濾過フィルター体27aと、こ
の第1の濾過フィルター体より下流側の外周に設けた細塵を濾過するための機能を有したフィルターからなる円筒形状の第2の濾過フィルター体27bとの2層構造から構成されている。
この第1の濾過フィルター体27aと第2の濾過フィルター体27bは、集塵ケース5の吸引口6と電動送風機21とが連通する第1の風路である主風路29aの途中に配置している。
また、吸引口6から電動送風機21に至る主風路29aは、第1の濾過フィルター体27a内から第2の濾過フィルター体27b外周の空間全周にわたり設けられている。
さらに、塵埃収容部24内に第3の濾過フィルター28を設け、第3の濾過フィルター体28から第2の濾過フィルター体27b、電動送風機21へと連通する副風路29bを設けている。
次に、図3(a)、図3(b)、図3(c)、図3(d)により、集塵ケース5と円筒状の濾過フィルター体27の詳細について説明する。
図3(a)に示すように、集塵ケース5は、縦型の中空円筒を3段に連ねた形状であり、吸引口6は図3(c)に示すように、ケース上部22aの円周断面の接線方向から気流が流入するように、偏心した位置に配置されている。本実施の形態1では、集塵ケース5を中空円筒としたが、円筒は真円に限定せず楕円形状、8角形や10角形などの多角形形状等でもよく、吸引口6より接線方向から流入した気流が、集塵ケース5の内面に沿って旋回気流が生じる形状であれば良い。
また、円筒状の濾過フィルター体27においても同様に、円筒は真円に限定せず楕円形状や8角形や10角形などの多角形形状等でもよく、集塵ケース5の内面に沿って発生した旋回気流が、第1の濾過フィルター体27a内の円筒中空部においても発生し得る形状であれば良い。また、吸入口6が中央に位置していても案内路やガイド等で旋回気流が発生する構成であれば構わない。
従って、塵埃分離部23におけるケース上部22a内面に沿って発生した旋回気流ならびに、第1の濾過フィルター体27a内の円筒中空部に発生した旋回気流を形成する通路を旋回気流通風路とするものである。
また発生した旋回気流を塵埃収容部24方向に発生させるよう、ケース上部22aに設けた吸引口6の配置は、塵埃分離部23に設けた開口部25の上端部より、吸引口6の下端部が上方になるよう配置されているものである。この様に吸引口6の配置位置を開口部25より高くすることで、吸引口6からケース上部22aの接線方向より導入された空気は、開口部25側の吸引力作用で下方向である塵埃収容部24方向への旋回気流として発生する。
集塵ケース5の下部には、吸引した塵埃を堆積させる塵埃収容部24が設けられており、さらに、塵埃収容部24側の集塵ケース5の底面は、開閉蓋31となっており、ヒンジ32を介して、開閉蓋31を開き、塵埃収容部24内の塵埃を排出できるよう構成されている。
また、図3(b)に示すように、円筒形状の集塵ケース5の吸引口6と塵埃収容部24の間の内壁には、集塵ケース5と円筒状の濾過フィルター体27間の外側全周にわたり設けた空間部33が形成されており、集塵ケース5内部と電動送風機21の吸引口がこの空
間部33を介して連通することとなる。
さらに、集塵ケース5のケース上部22aの内面は、円筒状の濾過フィルター体27を構成する内側の第1の濾過フィルター体27aの内面と全体として1つの面となっている。
円筒状の濾過フィルター体27は、図3(d)に示すように、円筒形状の集塵ケース5内部を取り囲むように円筒形状となっている。吸引気流に対して上流側に位置する粗塵フィルターからなる第1の濾過フィルター体27aは、吸引気流中の塵埃から綿埃、毛髪などの比較的サイズの大きい塵埃を除塵するものであり、下流側に位置する第2の濾過フィルター体27bは、粒子径の細かい砂塵、花粉、ダニ糞などの塵埃を気流中から除塵するものである。
このように、除塵する塵埃のサイズに応じて複数層の円筒状の濾過フィルター体27を設けることで、濾過フィルターの目詰まりの頻度を低減し、風量持続性能を延ばすことができるが、単一層であっても構わない。
ここで、本実施の形態において、第1の濾過フィルター体には貫通孔径が100〜300ミクロンの微小な開口の貫通孔を設けたフィルターを構成している。
一方、第2の濾過フィルター体27bのフィルターには、不織布、パルプ、ガラス繊維、HEPAフィルターなどを用いることができるが、比較的細かい粒子を効率よく除去できる不織布部材などをプリーツ加工しひだ折りした形状部材を連結し、円筒状に設置することで、通気抵抗を低減しながら、除塵性能を確保することができる。また塵埃付着面に、PTFEの多孔質部材をコーディングしたフィルターを用いると、塵離れが良くなることから、第2の濾過フィルター体27bの目詰まりを抑制することができる点でより好ましい。
図4は図3(d)に示す第2の濾過フィルター体27bの一部を拡大した要部断面図である。
本実施の形態1では、図3(d)および図4に示すように、特に、貫通孔径が約0.5ミクロンのPTFE膜をPET樹脂で剛性を持たせたシート状のフィルターをプリーツ加工し、ひだ折り形状のフィルター41にし、両端部を連結して円筒形状にしたものを用いている。
なお、ひだ折り形状のフィルター41の外周部において、吸引気流の上流側にあたるひだ折り形状部材の内面のくぼみ部42は略U字形状にR=2〜5mm程度の丸みを持たせている。尚、ひだ折り形状フィルター41の第1の濾過フィルター体27aと近接する側のひだには、特にくぼみ部分は持たせてない。
また、第2の濾過フィルター体27bであるひだ折り形状のフィルター41の外部は、この上端および下端の数mm範囲のみ、樹脂やシール剤等でシールされているシール部43を設け、上下方向からの通気性を遮断している。
以上のように構成された本実施の形態の電気掃除機について、図5(a)、図5(b)、図5(c)を基に、その動作を説明する。
電動送風機21を運転開始すると、吸引気流が発生し、吸込具9、延長管8、吸引ホース7を通じて、空気とともに床面からの塵埃が集塵ケース5内に吸い込まれる。このとき
、集塵ケース5の吸引口6は、円筒断面に対して接線方向に偏心して設置されているため、図5aに示すように、吸引口6より流入した気流は、集塵ケース5の円筒断面の接線方向から侵入し旋回気流に変化する。
また発生した旋回気流を塵埃収容部24方向に発生させるよう、濾過フィルター体27の通気部を吸引口6より塵埃収容部24側に構成するものであり、本実施の形態1では、吸引口6の下端は開口部25の上端よりも上部に配置されているため、吸引口6から流入する気流は旋回成分を持つとともに、下方向への成分も持つこととなる。そのため、集塵ケース5のケース上部22aで発生した旋回気流は、旋回しながら下降し、円筒状の濾過フィルター体27付近に到達する。そして、一部の空気は図5(b)に示すように、第1の濾過フィルター体27a、第2の濾過フィルター体27bを順次通過し、空間部33を通って、電動送風機21に吸引される。
吸引気流と一緒に吸引された塵埃は、気流の流れと共に旋回しながら円筒状の濾過フィルター体27に導かれ、この塵埃の内、砂塵などの細塵51は、第1の濾過フィルター体27aを通過し、外側の第2の濾過フィルター体27bで濾し取られる。
塵埃分離部内、および塵埃収容部を合わせた容器内を旋回する含塵空気は、図5(c)に示すように、主風路29a、副風路29bの流れで塵埃が分離される。
続いて、第1の濾過フィルター体27aについて詳細に説明する。
図6(a)は、図5b中の第1の濾過フィルター体27aの断面構造を示す断面図であり、図6(a)に示すように、第1の濾過フィルター27aは、内周面を上流側フィルター面61とし、外周面を下流側フィルター面62とした時、第1の濾過フィルター体27aの内周側は塵埃収容部24の上空に位置し、そこには旋回風路64の気流が上流側フィルター面61に沿って旋回している。
そして、第1の濾過フィルター体27aの外周側は第1の濾過フィルター体27aを通過した空気の通風路となり、その通風路中に第2の濾過フィルター体27bが配置され、その下流に電動送風機21が配置される。第1の濾過フィルター体27aは、上流側フィルター面61から下流側フィルター面62までを貫通する開口径が0.1〜0.3mmの傾斜した複数の貫通孔63が、フィルター面のほぼ全域にわたって分散するように、エッチング加工によって形成した金属フィルター65を組み込んでいる。
そしてこの金属フィルター65はもともと平板状をしており、平板状の金属板に傾斜を有した複数の貫通孔63をフィルター面の全域に分散して形成されている。
そして、この金属フィルター65を電気掃除機の集塵ケース5内の塵埃分離部23に装着できるよう、平板状の金属フィルター65を円筒状に丸めた状態にした円筒状の第1の濾過フィルター27aとして用いられる。
ここで、貫通孔を傾斜した方向に貫通させているのは、図6(b)に示すように、第1の濾過フィルター体27aの貫通孔63は、貫通孔63の中心軸66がフィルター面の法線67方向に対して傾斜角度Φの傾斜を有しており、上流側開口63aから下流側開口63bへ貫通するベクトル方向におけるX方向のベクトル成分が旋回風路64の進行方向に対して逆方向となるように構成したことで、特に糸状の塵埃が進入しづらくさせることを狙ったものである。
次に、図7(a)に示すのは、第1の濾過フィルター体27aとして円筒状に丸められ
た状態で使用されている金属フィルター65の展開図であり、数mm幅の非通気部分を格子状、および縞状に約1〜5mmピッチの間隔で形成して、第1の濾過フィルター体27aに単位面積当たりの吸引風量を部分的に変化させて圧損の分布を持たせ、図に示すように、非通気部分を形成した圧損率の高い範囲71と、通気部分のみ形成した圧損率の低い範囲72を一枚の金属フィルター65内に構成している。
ここで、図7(b)に示す様に、非通気部分には、旋回気流通風路側のフィルター表面より貫通しないまでの非貫通孔73を、通気部分の貫通孔63と同じ孔径/ピッチで形成し非通気部分での剛性を落としている。この様に剛性を落とすことで、略円筒形の第1の濾過フィルター体27aを形成する際の金属フィルター65の曲げ加工において、通気部分と非通気部分との間で折れ曲がることなく湾曲させることができ、成形性を損なうことを防止できるものである。
また、この非貫通孔73を備えた金属フィルター65を円筒状に丸めた状態にして第1の濾過フィルター体27aとして使用する際、この非貫通孔73が表面にある側を内側にして、円筒状に構成するものである。
この様にする理由としては、非貫通孔73側を円筒の外側にしないことで、円筒の外周側に加わる力に対し剛性が高く保たれ、第1の濾過フィルター体27aの剛性強度を確保するためである。また、非貫通孔73部分が第1の濾過フィルター体27aの内側すなわち塵埃を吸引する上流側面にあると、上から見た際の視認性が良いため、通気圧損差を持たせた第1の濾過フィルター体27aを集塵ケース5に装着する際の方向位置規制が目視で瞬時に確認できるため、装着時の作業性を良くすることができる。
本実施の形態1では図8に示す様に、集塵ケース5へ塵埃を含んだ空気を導入する吸引口6と電動送風機21に連通する開口部25は、第1の濾過フィルター体27aを間にして前後方向に配置させており、上述の第1の濾過フィルター体27aに設けた圧損分布は、この集塵ケース5の吸引口6と開口部25との位置関係に合わせて、吸引口6側が圧損率の高い範囲71を位置させ、開口部25側には圧損率の低い範囲72が位置するように第1の濾過フィルター体27aを集塵ケース5に配置させている。
一方、この第1の濾過フィルター体27aが大小の圧損率の分布をもたず、全体が均一な圧損率分布に設定された状態では、旋回気流通路内での空気の流れは図9に示すように、吸引口6から進入した空気は集塵ケース5のケース上部22aで旋回成分81を与えられた直後、旋回気流は下方の集塵収容部24に向かって急激に曲げられる。そして、集塵収容部24に到達した空気は集塵収容部24内を旋回するが、一部は舞い上がり気流となって上昇し、図に示すような軌道a82の気流が形成される。このとき、図中の(イ)の部分では第1の濾過フィルター体表面を気流が旋回しない“よどみ部分”が生じてしまい、この付近を通った塵埃には吸引方向の力しか作用しないため、フィルター表面に吸着してしまう。
しかし、図8に示すように、第1の濾過フィルター体27aに大小の圧損率の分布を持たせ、集塵ケースの吸引口側の圧損率を対称位置の電動送風機側の圧損率よりも高く設定したことで、図10に示すように、吸引口6から進入した空気は集塵ケース5のケース上部22aで旋回成分81を与えられた直後は、上述の均一な圧損率分布にした場合で生じていた気流の急激な下降方向の曲がりは抑制され、電動送風機側の圧損率の低い範囲72のフィルター表面付近をらせん状に旋回して下方の集塵収容部24へと導かれる。
そして、集塵収容部24に到達した空気の一部は集塵収容部24内を旋回し、一部は舞い上がり気流となって上昇し、その際、図に示すように舞い上がりの気流はちょうど圧損
率の高い範囲71のフィルター表面付近をらせん状に旋回して上昇する軌道b91の気流が形成される。このとき、上述と同様、図中の(ロ)の部分で“よどみ部分”は発生するが、フィルター圧損率の高い範囲71で形成されるため、吸引方向に掛る力が弱く、フィルター表面に塵埃が吸着されることなく、旋回気流通路内を塵埃を含んだ空気がスムーズ旋回する気流となり続ける。
尚、本実施の形態1では、図8に示すように、集塵ケースの吸引口側の圧損率を対称位置の電動送風機側の圧損率よりも高く設定している範囲が、第1の濾過フィルター体27aの中心線を境に左右各々180度の範囲に設定しているが、本発明では、この範囲に限定したものではなく、要は、旋回気流通路内を塵埃を含んだ空気が急激に下降したり舞い上がったりする気流の曲がりを抑制し、旋回気流が円周方向にスムーズ旋回し緩やかな角度で下降する気流となる様、吸引口側と電動送風機側とで圧損率に差を持たせる範囲は実験等により適宜設定して決めるものである。この様に旋回気流が円周方向にスムーズ旋回すれば、この旋回気流が第1の濾過フィルター体27表面を常に自浄させる気流となって第1の濾過フィルター体27表面に塵埃が吸着してしまうことは減少するものである。
また本実施の形態1では、この第1の濾過フィルター体27aの圧損分布の効果を十分に発揮させるため、第1の濾過フィルター体27aの外周に配置した第2の濾過フィルター体27bの内径が、第1の濾過フィルター体27aの外径に対して隙間が0〜5mmとなるように配置させている。
これは、第1の濾過フィルター体27aと第2の濾過フィルター体27bとの間に空気の流れが生じる空間を設けてしまうと、第1の濾過フィルター体27aの圧損率の低い範囲72からのみ吸い込もうとする空気の流れが発生してしまい、旋回気流通路内では吸引口6から第1の濾過フィルター体27aの圧損率の低い範囲72に流れようとする気流成分が生じてくるため、通路内での空気の旋回がスムーズに流れなくなってしまうことになる。そのため、第1の濾過フィルター体27aと第2の濾過フィルター体27bとの間は空気の流れが発生しづらい隙間として、隙間の寸法を0〜5mmとなるように設定している。
以上の構成によって、フィルター表面への塵埃付着による吸引力の低下、ならびにフィルターのメンテナンス性を損ねることなく、高い吸込み力の維持を実現させることができる。
ここで、本実施の形態1で用いた1枚の金属フィルター65自体に大小の圧損率の分布を持たせた物を円筒状にして第1の濾過フィルター体27aとして図8のように配置させた圧損分布構成とは別に、全体が均一な圧損率分布に設定されたフィルターを保持している枠体に圧損を付加させるリブを分散させて配置させることでも同様の圧損分布を形成することは可能であり、また、第1の濾過フィルター体27aに用いた金属フィルター65において、貫通孔の孔径/ピッチを部分的に変え単位面積あたりの開口面積を変化させることで圧損率分布を形成した場合も同様の効果を得ることはできる。
また、第1の濾過フィルター体27aは、通気圧損率が異なる複数枚のフィルターフィルターと、その複数枚のフィルターを保持する枠体とで円筒状に構成することによっても同様の圧損分布を形成することは可能である。
以上のように、本発明にかかる電気掃除機は、高い吸込み仕事率を確保しながら、かつ塵埃を吸引しても吸込力が低下しにくい電気掃除機を提供することができるので、濾過フィルターの清掃や塵埃の排出などのメンテナンス作業を大きく軽減することができ、家庭
用電気掃除機だけでなく、業務用電気掃除機などさまざま種類の掃除機に使用することが可能となる。
本発明の実施の形態1における電気掃除機の全体図 同電気掃除機の本体要部の構成を示す断面図 (a)同電気掃除機の集塵ケースの正断面図(b)同集塵ケースの側断面図(c)(b)のA−A断面図(d)(b)のB−B断面図 同電気掃除機の第2の濾過フィルターの要部断面図 (a)同電気掃除機の集塵ケースにおける吸引口付近の気流を示す平断面図(b)同集塵ケースにおける濾過フィルター付近の気流の流れを示す平断面図(c)同集塵ケースにおける縦方向の気流の流れを示す縦断面図 (a)同実施の形態1に係る濾過フィルターの構造を示す要部断面図(b)(a)のA部を拡大した同濾過フィルターの要部断面図 (a)同実施の形態1の金属フィルターの展開図(b)(a)のA−A断面図 図10におけるケース上部22aを吸気口6中心で断面にした平断面図 濾過フィルターに圧損分布を形成しない場合の吸引気流の流れを示す一部断面模式図 濾過フィルターに圧損分布を形成した場合の吸引気流の流れを示す一部断面模式図
符号の説明
1 掃除機本体
5 集塵ケース
6 吸引口
21 電動送風機
23 塵埃分離部
24 塵埃収容部
27 濾過フィルター体
27a 第1の濾過フィルター体
27b 第2の濾過フィルター体
33 空間部
51 細塵
52 粗塵
63 貫通孔
64 旋回風路
65 金属フィルター
71 圧損率の高い範囲
72 圧損率の低い範囲
73 非貫通孔
81 旋回成分

Claims (8)

  1. 吸引風を発する電動送風機と、前記電動送風機の上流側に設置され前記電動送風機により吸引した塵埃を含む空気を導入する塵埃分離部と、前記塵埃分離部で分離された塵埃を収容する塵埃収容部とを備え、前記塵埃分離部には吸引口から導入する塵埃を含む空気を旋回気流として流す旋回気流通風路を設け、前記旋回気流通風路の少なくとも一部を形成する濾過フィルター体を備え、前記濾過フィルター体の外周に電動送風機の吸引力が作用する空間を設け、前記旋回気流が前記塵埃収容部方向に発生するように前記濾過フィルター体の通気部を前記吸引口より前記塵埃収容部側に構成した電気掃除機において、前記濾過フィルター体は複数の濾過フィルター体から成り、前記複数の濾過フィルター体の内、前記旋回気流通風路側に配置した第1の濾過フィルター体は、その通気圧損率を一定の範囲で部分的に変えたことを特徴とする電気掃除機。
  2. 第1の濾過フィルター体は、通気圧損率が異なる複数枚のフィルターで構成した請求項1に記載の電気掃除機。
  3. 第1の濾過フィルター体は、フィルターとそのフィルターを保持する枠体とから構成しており、枠体に設けた複数本のリブによるフィルター不通気部分の付加によって、第1の濾過フィルターの通気圧損率を一定の範囲で部分的に変えた請求項1に記載の電気掃除機。
  4. 第1の濾過フィルター体は、エッチング加工によって孔を形成した金属フィルターで構成しており、少なくとも貫通孔の孔径もしくピッチのいずれか1つを変え単位面積あたりの開口面積を変化させることによって、通気圧損率を一定の範囲で部分的に変えた請求項1に記載の電気掃除機。
  5. 第1の濾過フィルター体は、エッチング加工によって孔を形成した金属フィルターで構成しており、フィルターには部分的に貫通孔を形成しない非貫通部分を形成し、前記非貫通部分を格子状や縞状にして狭い間隔で配置することで通気圧損率を一定の範囲で部分的に変えた請求項1に記載の電気掃除機。
  6. 非貫通部分において、塵埃を吸引する上流側の面に、途中までエッチング加工した非貫通孔を形成したことを特徴とする請求項5に記載の電気掃除機。
  7. 第1の濾過フィルター体に対して吸引口と電動送風機は前後方向で挟む位置に配置させており、前記吸引口側に位置する範囲の第1の濾過フィルター体の通気圧損率が、前記電動送風機側に位置する範囲の通気圧損率に比べて高く設定した請求項1〜6のいずれか1項に記載の電気掃除機。
  8. 第1の濾過フィルター体の外周に配置した第2の濾過フィルター体は、前記第1の濾過フィルター外径と前記第2の濾過フィルター内径との隙間を0〜5mmの範囲で設定したことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の電気掃除機。
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