JP2010063251A - 電力変換装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】電動機20とバッテリ28との間に接続される電力変換回路について、そのスイッチング素子の小型化と電力変換回路の抵抗値の抑制との双方の両立が困難なこと。
【解決手段】インバータIVの各レッグの各アームには、PWM用スイッチング素子Sup,Sun,Svp,Svn,Swp,Swnと双方向遮断用スイッチング素子Rup,Run,Rvp,Rvn,Rwp,Rwnとの直列接続体が接続されている。これらには、ボディーダイオードとしてのフリーホイールダイオードDup,Dun,Dvp,Dvn,Dwp,Dwnや双方向遮断用ダイオードBup,Bun,Bvp,Bvn,Bwp,Bwnがそれぞれ並列接続されている。フリーホイールダイオードDup,Dun,Dvp,Dvn,Dwp,Dwnのそれぞれと、双方向遮断用ダイオードBup,Bun,Bvp,Bvn,Bwp,Bwnのそれぞれとは、カソード同士が接続されている。
【選択図】 図2
【解決手段】インバータIVの各レッグの各アームには、PWM用スイッチング素子Sup,Sun,Svp,Svn,Swp,Swnと双方向遮断用スイッチング素子Rup,Run,Rvp,Rvn,Rwp,Rwnとの直列接続体が接続されている。これらには、ボディーダイオードとしてのフリーホイールダイオードDup,Dun,Dvp,Dvn,Dwp,Dwnや双方向遮断用ダイオードBup,Bun,Bvp,Bvn,Bwp,Bwnがそれぞれ並列接続されている。フリーホイールダイオードDup,Dun,Dvp,Dvn,Dwp,Dwnのそれぞれと、双方向遮断用ダイオードBup,Bun,Bvp,Bvn,Bwp,Bwnのそれぞれとは、カソード同士が接続されている。
【選択図】 図2
Description
本発明は、直流電源の正極及び回転機の端子間を開閉する開閉器と前記直流電源の負極及び前記回転機の端子間を開閉する開閉器とを備える電力変換装置に関する。
この種の電力変換装置としては、3相電動機の各相を直流電源の正極に接続するスイッチング素子と同各相を直流電源の負極に接続するスイッチング素子と、これらに並列接続されるフリーホイールダイオードとを備えるインバータが周知である。ここで、インバータの全スイッチング素子をオフ状態としたとしても、フリーホイールダイオードを介して3相電動機及びインバータ間に電流が流れるおそれがある。
そこで従来は、例えば下記特許文献1に見られるように、インバータと3相電動機の各相との間に、それぞれ、インバータから3相電動機へと進む方向を順方向とするボディーダイオードを備えたMOS電界効果トランジスタを備えることも提案されている。これにより、これらMOS電解効果トランジスタとインバータのスイッチング素子とをオフ状態とすることで、3相電動機及びインバータ間を電流が流れることを回避することができる。
特開2006−21645号公報
ところで、上記インバータに対して直流電源が誤って逆接された場合、フリーホイールダイオードを介してインバータから直流電源の負極側へと大電流が流れ、ひいてはインバータにおいて高熱が発生するおそれがある。これを回避すべく、上記直流電源側からインバータ側へと進む方向を順方向とするボディーダイオードを備えるMOS電界効果トランジスタを更に備えることが考えられる。
ただし、こうした構成にて3相電動機を駆動する場合、3相電動機及びインバータを介して直流電源の正極から負極へと電流が流れる電気経路に5個のスイッチング素子が含まれることとなり、これらの入力端子及び出力端子間の抵抗の合計値が大きくなるおそれがある。これは、各スイッチング素子の入力端子及び出力端子間の抵抗値を低下させることで対処できるものの、この場合には、各スイッチング素子が大型化し、ひいてはコストアップを招くおそれがある。
このように、インバータを3相電動機や直流電源に対して電気的に遮断する構成を備える場合には、電力変換装置のスイッチング素子を小型化することやコストを低減することと、電力変換装置の抵抗値を抑制することとは両立し難いものとなっていた。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、直流電源の正極及び回転機の端子間を開閉する開閉器と前記直流電源の負極及び前記回転機の端子間を開閉する開閉器とを備える電力変換装置について、そのスイッチング素子の小型化と電力変換装置の抵抗値の抑制との双方の要求に適切に応じることのできる電力変換装置を提供することにある。
以下、上記課題を解決するための手段、及びその作用効果について記載する。
請求項1記載の発明は、直流電源の正極及び回転機の端子間を開閉する開閉器と前記直流電源の負極及び前記回転機の端子間を開閉する開閉器とを備える電力変換装置において、前記直流電源の正極及び負極の少なくとも一方に接続される前記開閉器は、一対のスイッチング素子の直列接続体であって且つ、該開閉器の入力端子及び出力端子間には、互いの入力端子同士又は出力端子同士が接続された一対のダイオードの直列接続体が並列接続されてなることを特徴とする。
上記発明では、一対のダイオードの入力端子同士(アノード同士)が接続されるか、出力端子同士(カソード同士)が接続されるかしているために、一対のスイッチング素子をオフ状態とする場合には、ダイオードを介して回転機の全端子が導通状態とされることはない。また、直流電源が誤って逆接される場合であっても、ダイオードを介して直流電源の負極端子に過大な電流が流入する事態を回避することができる。しかも、こうした機能を、開閉器を単一のスイッチング素子にて構成して且つ開閉器及び回転機間や開閉器及び直流電源間にボディーダイオードを備えるMOS電界効果トランジスタを備えて実現する場合と比較して、回転機を駆動する際の電気経路の抵抗値を低減することもできる。このため、スイッチング素子の小型化と電力変換装置の抵抗値の抑制との双方の要求に適切に応じることができる。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記一対のダイオードは、前記一対のスイッチング素子のボディーダイオードであることを特徴とする。
上記発明では、ボディーダイオードを備えるスイッチング素子を用いることで、電力変換装置を小型化することができる。
請求項3記載の発明は、請求項2記載の発明において、前記一対のスイッチング素子及び前記一対のダイオードが単一のパッケージに収納されてなることを特徴とする。
一対のスイッチング素子や一対のダイオードが別々のパッケージに収容される場合、これらを接続する配線スペース等のために、電力変換装置が大型化するおそれがある。この点、上記発明では、一対のスイッチング素子及び一対のダイオードを1パッケージ化することで、電力変換装置の大型化を極力抑制することができる。
請求項4記載の発明は、請求項2又は3記載の発明において、前記一対のスイッチング素子は、半導体基板の裏面側にドレイン電極が設けられたパワーMOS型電界効果トランジスタであって且つ、互いのドレインが短絡されていることを特徴とする。
上記パワーMOS電界効果トランジスタは、ドレイン電極が半導体基板の裏面側にあるため、ドレイン同士を短絡させる際には余分な配線を必要とせず、素子サイズの大型化を招かない。そして、ドレイン同士を短絡させることで、一対のボディーダイオードの入力端子同士又は出力端子同士を接続させることができる。このため、一対のダイオードの入力端子同士又は出力端子同士を短絡させる設定を、素子サイズの大型化を招くことなく行うことができる。
請求項5記載の発明は、請求項1〜4のいずれか1項に記載の発明において、前記直流電源の正極及び前記回転機の端子間を開閉する開閉器と前記直流電源の負極及び前記回転機の端子間を開閉する開閉器との接続点に対して正極側と負極側とが、極性を有するコンデンサにて接続されてなり、前記コンデンサの正極及び負極の少なくとも一方が前記一対のダイオードの接続点に接続されてなることを特徴とする。
極性を有するコンデンサは、逆接続されることでその信頼性が低下する。この点、上記発明では、一対のダイオードの接続点を用いることで、逆極性の電圧が印加されることを確実に回避することができる。
請求項6記載の発明は、請求項1〜5のいずれか1項に記載の発明において、前記直流電源の正極及び前記回転機の端子間を開閉する開閉器と前記直流電源の負極及び前記回転機の端子間を開閉する開閉器との双方が前記一対のスイッチング素子の直列接続体であり、該双方の開閉器の入力端子及び出力端子に、前記一対のダイオードが並列接続されてなることを特徴とする。
上記発明では、いずれかのスイッチング素子が短絡故障を生じた場合であっても、一対のスイッチング素子をオフ状態とする際にダイオードを介して回転機の全端子が導通状態とされたり、また、直流電源が誤って逆接される際にダイオードを介して直流電源の負極に過大な電流が流入したりすることを回避することができる。
請求項7記載の発明は、請求項1〜6のいずれか1項に記載の発明において、前記直流電源の正極側に接続される前記開閉器から前記直流電源へと進む方向を順方向とするボディーダイオードを備えるスイッチング素子を更に備えることを特徴とする。
上記発明では、開閉器側と直流電源とを電気的に遮断することができる。
請求項8記載の発明は、請求項1〜6のいずれか1項に記載の発明において、前記直流電源の正極側に接続される前記開閉器と前記直流電源とは、ヒューズを介して接続されてなることを特徴とする。
上記発明では、直流電源と開閉器との間に過度の電流が流れる場合に、これらを電気的に遮断することができる。
請求項9記載の発明は、請求項1〜8のいずれか1項に記載の発明において、前記一対のダイオードの接続点と前記一対のスイッチング素子の接続点とが接続されており、前記一対のスイッチング素子は、それぞれ独立にオン状態、オフ状態を実現可能とされることを特徴とする。
上記発明では、一対のスイッチング素子のいずれか一方のみがオン状態である場合、他方に並列接続されるダイオードを介して一方のスイッチング素子に電流を流すことが可能となる。
請求項10記載の発明は、請求項9記載の発明において、前記回転機を駆動するに際し、前記一対のダイオードのうちのフリーホイールダイオードとして機能する側でない方に対応するスイッチング素子を常時オン状態とすることを特徴とする。
上記発明では、フリーホイールダイオードに対応するスイッチング素子のオフ状態への切り替えによって、フリーホイールダイオードを用いた電流の流通制御を行うことができる。
請求項11記載の発明は、請求項1〜10のいずれか1項に記載の発明において、前記回転機は、電動式の操舵装置内に備えられるものであることを特徴とする。
電動式の操舵装置では、電力変換装置を停止状態にしているにもかかわらず、電力変換装置を介して回転機の全端子が短絡状態となる場合には、操舵を妨げる側のトルクが回転機に生じるおそれがある。この点、上記発明では、一対のダイオードを備えることで、こうした事態を好適に回避することができる。
(第1の実施形態)
以下、本発明にかかる電力変換装置を車載電動パワーステアリングに適用した第1の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
以下、本発明にかかる電力変換装置を車載電動パワーステアリングに適用した第1の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1に、本実施形態のシステム構成を示す。
図示されるハンドル10は、ユーザが車両の操舵角を指示すべく操作対象とする被操作部材である。ハンドル10の回転操作に連動して入力軸12が回転される。入力軸12の付近には、入力軸12に加わるトルクを検出するトルクセンサ14が設けられている。更に、入力軸12には、互いの回転軸を共有するようにしてメインギア16が機械的に連結されている。メインギア16には、アシストギア18が係合されている。アシストギア18は、電動機20の出力軸20aに、互いの回転軸を共有するようにして機械的に連結されている。そして、電動機20付近には、電動機20の回転角度を検出する角度センサ22が設けられている。上記入力軸12は、ハンドル10に連結される側に対向する側の端部が、変速機24に機械的に連結されている。変速機24は、入力軸12の回転を所定に変速して駆動輪26に伝達させるものである。
電動機20は、3相電動機である。電動機20には、電力変換回路EPCを介してバッテリ28の電力が供給される。
制御装置30は、電動機20を制御対象として電力変換回路EPCを操作することで、ユーザのハンドル10の操作による操舵角の制御をアシストする処理を行う。すなわち、制御装置30は、トルクセンサ14の検出値や角度センサ22の検出値を取り込み、これらに基づき電力変換回路EPCを操作することで電動機20を制御する。これにより、ユーザによるハンドル10の操作に応じて、操舵角の制御をアシストすることができる。
詳しくは、制御装置30は、指令電流設定部31において、要求トルクTrに基づきd軸上の指令電流idrとq軸上の指令電流iqrとを設定する。一方、dq変換部32では、電動機20の各相を流れる電流iu,iv,iwをd軸上の実電流idとq軸上の実電流iqとに変換する。電流制御器33では、d軸上の実電流idを指令電流idrにフィードバック制御するための操作量に基づきd軸上の指令電圧vdrを設定するとともに、q軸上の実電流iqを指令電流iqrにフィードバック制御するための操作量に基づきq軸上の指令電圧vqrを設定する。3相変換部34では、指令電圧vdr,vqrを3相の指令電圧vur,vvr,vwrに変換する。PWM信号生成部35では、指令電圧vur,vvr,vwrを信号波とし、これとキャリアとの大小を比較することで、PWM信号gu,gv,gwを生成する。操作信号生成部36では、PWM信号gu,gv,gwに基づき、デッドタイムを生成しつつ、各相の操作信号gup,gun,gvp,gvn,gwp,gwnを生成する。例えば、U相の操作信号gup,gunは、U相のPWM信号guに基づき生成される。そしてこの際、操作信号gupの立ち上がりタイミングと操作信号gunの立ち下がりタイミングとの間にはデッドタイムが設定され、また、操作信号gunの立ち下がりタイミングと操作信号gunの立ち上がりタイミングとの間にもデッドタイムが設定される。
図2に、電力変換回路EPCの回路構成を示す。
図示されるように、電力変換回路EPCは、インバータIVを備えている。インバータIVは、電動機20の各相のそれぞれをバッテリ28の正極端子及び負極端子(接地)のそれぞれに選択的に接続するための開閉器を備えて構成されている。すなわち、電動機20のU相及びバッテリ28の正極間を開閉する双方向遮断用スイッチング素子Rup及びPWM用スイッチング素子Supの直列接続体と、電動機20のU相及びバッテリ28の負極間を開閉する双方向遮断用スイッチング素子Run及びPWM用スイッチング素子Sunの直列接続体とを備えている。また、電動機20のV相及びバッテリ28の正極間を開閉する双方向遮断用スイッチング素子Rvp及びPWM用スイッチング素子Svpの直列接続体と、電動機20のV相及びバッテリ28の負極間を開閉する双方向遮断用スイッチング素子Rvn及びPWM用スイッチング素子Svnの直列接続体とを備えている。更に、電動機20のW相及びバッテリ28の正極間を開閉する双方向遮断用スイッチング素子Rwp及びPWM用スイッチング素子Swpの直列接続体と、電動機20のW相及びバッテリ28の負極間を開閉する双方向遮断用スイッチング素子Rwn及びPWM用スイッチング素子Swnの直列接続体とを備えている。
なお、PWM用スイッチング素子Sup,Sun,Svp,Svn,Swp,Swnには、それぞれフリーホイールダイオードDup,Dun,Dvp,Dvn,Dwp,Dwnが並列接続されている。また、双方向遮断用スイッチング素子Rup,Run,Rvp,Rvn,Rwp,Rwnには、それぞれ双方向遮断用ダイオードBup,Bun,Bvp,Bvn,Bwp,Bwnが並列接続されている。そして、これらフリーホイールダイオードDup,Dun,Dvp,Dvn,Dwp,Dwnのそれぞれと、双方向遮断用ダイオードBup,Bun,Bvp,Bvn,Bwp,Bwnのそれぞれとは、カソード同士が接続されている。
上記PWM用スイッチング素子Sup,Svp,Swpのそれぞれと双方向遮断用スイッチング素子Rup,Rvp,Rwpのそれぞれとの接続点と、接地との間には、スナバ回路を構成するスナバコンデンサCsu,Csv,Cswがそれぞれ接続されている。詳しくは、スナバコンデンサCsu,Csv,Cswは、アルミ電解コンデンサにて構成されているため、PWM用スイッチング素子Sup,Svp,Swpのそれぞれと双方向遮断用スイッチング素子Rup,Rvp,Rwpのそれぞれとの接続点がスナバコンデンサCsu,Csv,Cswの正極となるようにして接続されている。
なお、インバータIVの上側アームは、インダクタ42及びコンデンサ40を備えて構成されるフィルタを介してバッテリ28の正極に接続されている。
上記構成によれば、インバータIVの全スイッチング素子をオフ状態とすることで、インバータIVを介して電動機20の全相が短絡することを回避することができる。すなわち、フリーホイールダイオードDup,Dun,Dvp,Dvn,Dwp,Dwnのそれぞれのカソードと、双方向遮断用ダイオードBup,Bun,Bvp,Bvn,Bwp,Bwnのそれぞれのカソードとが接続されるため、これら各一対のダイオードの直列接続体は双方向の電流を遮断する機能を有する。したがって、インバータIVの全スイッチング素子をオフ状態とすることで、電動機20の各相が短絡されることを確実に回避することができ、ひいてはユーザによってハンドル10が操作される際にこれを妨げる力が生じることを回避することができる。
また、上記構成によれば、バッテリ28が誤って逆に接続された場合であっても、インバータIVを介してバッテリ28の正極と負極とが短絡されることを回避することができる。しかも、上記構成によれば、上記6つの開閉器のうちのいずれか1つが短絡する異常が生じる場合であっても、電動機20に回生電流が流れたり、バッテリ28の逆接時にバッテリ28の正極及び負極が短絡されたりすることを回避することができる。
本実施形態では、PWM用スイッチング素子Sup,Sun,Svp,Svn,Swp,Swnと双方向遮断用スイッチング素子Rup,Run,Rvp,Rvn,Rwp,Rwnとを、図3に示す縦型のNチャネルパワーMOS電解効果トランジスタにて構成している。縦型のNチャネルパワーMOS電界効果トランジスタは、図示されるように、ソース電極SがN型の電気伝導形を有するソース領域のみならず、チャネル領域を形成するP型の電気伝導形の領域にも接触している。一方、n型の電気伝導形の領域であるドレイン領域は、半導体基板の裏面側に形成されている。こうした構成によれば、ソース側をアノードとしドレイン側をカソードとするボディーダイオードが形成される。上記フリーホイールダイオードDup,Dun,Dvp,Dvn,Dwp,Dwnと双方向遮断用ダイオードBup,Bun,Bvp,Bvn,Bwp,Bwnとは、このボディーダイオードである。
本実施形態では、PWM用スイッチング素子Sup,Sun,Svp,Svn,Swp,Swnと双方向遮断用スイッチング素子Rup,Run,Rvp,Rvn,Rwp,Rwnとを、図4に示すように1パッケージ化している。図4(a)は、パッケージ内の等価回路であり、図4(b)は、パッケージの斜視図である。図4に示されるように、ゲート端子G1,G2、ソース端子S1,S2はそれぞれ2つずつとなっているのに対し、ドレイン電極Dは単一の端子となっている。なお、一対のスイッチング素子のソースには、更にソース領域の電位を安定させるソースセンス端子SS1,SS2が接続されている。
このように、本実施形態では、ドレイン同士を短絡させるようにして一対のMOS電界効果トランジスタを1パッケージ化することで、パッケージ内の素子サイズの小型化のみならず、トランジスタの製造に際してのウエハのロスの削減をも可能とする。すなわち、縦型MOS電界効果トランジスタの場合、ドレイン領域は、半導体基板の裏面側に形成されているため、半導体基板を各素子単位で切断する代わりに、一対の素子間の切断を回避するなら、これら一対の素子のドレインは互いに短絡された状態となる。このため、なんら配線を必要とすることなく、ドレイン同士を短絡させることができる。そしてこれにより、ボディーダイオードのカソード同士を短絡させることができる。
先の図1に示すように、制御装置30は、駆動許可部37を備えている。駆動許可部37は、インバータIVを操作するに際し、駆動許可信号dpsを出力することで、双方向遮断用スイッチング素子Rup,Run,Rvp,Rvn,Rwp,Rwnをオン状態とする機能を有する。
図5に、本実施形態にかかるインバータIVの操作態様を例示する。詳しくは、図5(a)に、駆動許可信号dpsの推移を示し、図5(b)に、操作信号gupの推移を示し、図5(c)に、操作信号gunの推移を示す。また、図5(d)に、双方向遮断用スイッチング素子Rupの状態の推移を示し、図5(e)に、双方向遮断用スイッチング素子Runの状態の推移を示し、図5(f)に、PWM用スイッチング素子Supの状態の推移を示し、図5(g)に、PWM用スイッチング素子Sunの状態の推移を示す。
図示されるように、インバータIVを操作することで電動機20のトルクを制御する際には、駆動許可信号dpsによって、双方向遮断用スイッチング素子Rup,Run,…をオンとした状態で、PWM用スイッチング素子Sup,Sun,…を駆動する。これにより、通常のインバータと同様、インバータIVを操作することができる。ここで、図5においては記載を省略したデッドタイム期間においては、上側アームのPWM用スイッチング素子Sup,Svp,Swpと、これに対応する下側アームのPWM用スイッチング素子Sun,Svn,Swnとの双方がオフ状態となる。しかし、この場合であっても、フリーホイールダイオードDup,Dun,Dvp,Dvn,Dwp,Dwn及び双方向遮断用スイッチング素子Rup,Run,Rvp,Rvn,Rwp,Rwnからなる電気経路のために、フリーホイールダイオードDup,Dun,Dvp,Dvn,Dwp,Dwnに電流を流すことができる。
図6に、従来の電力変換回路を示す。なお、図6において、先の図2に対応する部材については便宜上同一の符号を付している。図示されるように、この場合、インバータIVと電動機20との間には、各相毎に、遮断用スイッチング素子Ssdが設けられている。ここで、遮断用スイッチング素子Ssdのボディーダイオードである遮断用ダイオードDsdは、インバータIVから電動機20へと進む方向を順方向とする。これにより、インバータIVを介して電動機20の全相が短絡状態とされることを回避することができる。更に、インバータIVとバッテリ28との間には、逆接保護用スイッチング素子Srpが接続されている。逆接保護用スイッチング素子Srpは、バッテリ28からインバータIVへと進む方向を順方向とするボディーダイオードである逆接保護用ダイオードDrpを備えている。
こうした構成において、インバータIVを駆動する際には、逆接保護用スイッチング素子Srp、上側アームのPWM用スイッチング素子Sup,Svp,Swp、遮断用スイッチング素子Ssd、下側アームのPWM用スイッチング素子Sun,Svn,Swnを介してバッテリ28の正極及び負極間が接続されることとなる。このため、電動機20に印加される電圧は、バッテリ28の電圧よりも少なくとも、5つのスイッチング素子における電圧降下量だけ低い値となる。これに対し、本実施形態では、バッテリ28の電圧に対して4つのスイッチング素子における電圧降下量だけ低い値となるため、電動機20に印加可能な電圧を拡大することができる。
また、図6に示す従来回路の場合、逆接保護用スイッチング素子Srp、PWM用スイッチング素子Sup,Svp,Swp、Sun,Svn,Swn、及び遮断用スイッチング素子Ssdのそれぞれを各別にパッケージングすることとなる。このため、逆接保護用スイッチング素子Srpや遮断用スイッチング素子Ssdに起因して、電力変換回路EPCの回路規模が大きくなる。これに対し、本実施形態では、一対のスイッチング素子を1パッケージ化することで、電力変換回路EPCの回路規模を小型化することもできる。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の効果が得られるようになる。
(1)バッテリ28の電極及び電動機20の端子間を開閉する開閉器を、PWM用スイッチング素子及び双方向遮断用スイッチング素子にて構成し、これらにフリーホイールダイオードと双方向遮断用ダイオードとの直列接続体を並列接続した。これにより、スイッチング素子の小型化と電力変換回路EPCの抵抗値の抑制との双方の要求に適切に応じることができる。
(2)フリーホイールダイオードと双方向遮断用ダイオードとを、PWM用スイッチング素子と双方向遮断用スイッチング素子とのそれぞれのボディーダイオードとした。これにより、電力変換回路EPCを小型化することができる。
(3)PWM用スイッチング素子及び双方向遮断用スイッチング素子と、フリーホイールダイオード及び双方向遮断用ダイオードとを1パッケージ化した。これにより、電力変換回路EPCの大型化を極力抑制することができる。
(4)PWM用スイッチング素子及び双方向遮断用スイッチング素子を、半導体基板の裏面側にドレイン電極が設けられたNチャネルのパワーMOS電界効果トランジスタとして、これらのドレイン同士を短絡した。これにより、ボディーダイオードとしてのフリーホイールダイオードのカソードと双方向遮断用ダイオードのカソードとを接続する設定を、素子サイズの大型化を招くことなく行うことができる。
(5)スナバコンデンサCsu,Csv,Cswの正極を、フリーホイールダイオード及び双方向遮断用ダイオードの接続点に接続した。これにより、スナバコンデンサに逆極性の電圧が印加されることを確実に回避することができる。
(6)PWM用スイッチング素子と双方向遮断用スイッチング素子とのオン状態、オフ状態をそれぞれ独立に実現可能とし、インバータIVの駆動時には、双方向遮断用スイッチング素子を常時オン状態とした。これにより、PWM用スイッチング素子のオフ状態への切り替えによって、フリーホイールダイオードを用いた電流の流通制御を行うことができる。
(7)電動パワーステアリングの電動機20に、電力変換回路EPCを適用した。電動パワーステアリングでは、インバータIVを停止状態にしているにもかかわらず、インバータIVを介して電動機20の全端子が短絡状態となる場合には、操舵を妨げる側のトルクが電動機20に生じるおそれがある。このため、本実施形態にかかるインバータIVを用いるメリットが特に大きい。
(第2の実施形態)
以下、第2の実施形態について、先の第1の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
以下、第2の実施形態について、先の第1の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
図7に、本実施形態にかかる電力変換回路の回路構成を示す。なお、図7において、先の図2に示した部材に対応する部材については、便宜上同一の符号を付している。
図示されるように、本実施形態では、PWM用スイッチング素子Sup,Sun,Svp,Svn,Swp,Swnと双方向遮断用スイッチング素子Rup,Run,Rvp,Rvn,Rwp,Rwnとのソース同士を接続することで、これらのボディーダイオードのアノード同士を短絡させる。換言すれば、フリーホイールダイオードDup,Dun,Dvp,Dvn,Dwp,Dwnと双方向遮断用ダイオードBup,Bun,Bvp,Bvn,Bwp,Bwnとのそれぞれのアノード同士を短絡させる。そして、これに対応して、スナバコンデンサCsu,Csv,Cswの正極側をバッテリ28の正極側に、また、負極側を、下側アームのフリーホイールダイオードDun,Dvn,Dwnと双方向遮断用ダイオードBun,Bvn,Bwnとの接続点にそれぞれ接続する。
こうした構成を有する本実施形態によれば、上記第1の実施形態の上記(1)〜(3)、(5)〜(7)の効果に準じた効果を得ることができる。
(第3の実施形態)
以下、第3の実施形態について、先の第1の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
以下、第3の実施形態について、先の第1の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
図8に、本実施形態にかかる電力変換回路の回路構成を示す。なお、図8において、先の図2に示した部材に対応する部材については、便宜上同一の符号を付している。
図示されるように、本実施形態では、下側アームについて、PWM用スイッチング素子Sun,Svn,Swnと双方向遮断用スイッチング素子Run,Rvn,Rwnとのソース同士を接続することで、これらのボディーダイオードのアノード同士を短絡させる。換言すれば、フリーホイールダイオードDun,Dvn,Dwnと双方向遮断用ダイオードBun,Bvn,Bwnとのそれぞれのアノード同士を短絡させる。
こうした構成を有する本実施形態によれば、上記第1の実施形態の上記(1)〜(3)、(5)〜(7)の効果に準じた効果を得ることができる。
(第4の実施形態)
以下、第4の実施形態について、先の第3の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
以下、第4の実施形態について、先の第3の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
図9に、本実施形態にかかる電力変換回路の回路構成を示す。なお、図9において、先の図8に示した部材に対応する部材については、便宜上同一の符号を付している。
図示されるように、本実施形態では、スナバコンデンサCsu,Csv,Cswの負極側を、下側アームのフリーホイールダイオードDun,Dvn,Dwnと双方向遮断用ダイオードBun,Bvn,Bwnとの接続点にそれぞれ接続する。
こうした構成を有する本実施形態によれば、上記第1の実施形態の上記(1)〜(3)、(5)〜(7)の効果に準じた効果を得ることができる。
(第5の実施形態)
以下、第5の実施形態について、先の第1の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
以下、第5の実施形態について、先の第1の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
図10に、本実施形態にかかる電力変換回路の回路構成を示す。なお、図10において、先の図2に示した部材に対応する部材については、便宜上同一の符号を付している。
図示されるように、本実施形態では、インバータIVとバッテリ28の正極との間を遮断するための遮断用スイッチング素子Scを備える。遮断用スイッチング素子Scは、インバータIVからバッテリ28の正極側へと進む方向を順方向とする遮断用ダイオードDcをボディーダイオードとして備えるものである。
以上説明した本実施形態によれば、先の第1の実施形態の上記(1)〜(7)の各効果に加えて、更に以下の効果が得られるようになる。
(8)インバータIVからバッテリ28の正極側へと進む方向を順方向とするボディーダイオードを備える遮断用スイッチング素子Scを備えた。これにより、インバータIVとバッテリ28の正極とを電気的に遮断することができる。
(第6の実施形態)
以下、第6の実施形態について、先の第1の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
以下、第6の実施形態について、先の第1の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
図11に、本実施形態にかかる電力変換回路の回路構成を示す。なお、図11において、先の図2に示した部材に対応する部材については、便宜上同一の符号を付している。
図示されるように、本実施形態では、インバータIVとバッテリ28の正極との間を遮断するためのヒューズ60を備える。
以上説明した本実施形態によれば、先の第1の実施形態の上記(1)〜(7)の各効果に加えて、更に以下の効果が得られるようになる。
(9)インバータIVとバッテリ28とを、ヒューズ60を介して接続した。これにより、バッテリ28とインバータIVとの間に過度の電流が流れる場合に、これらを電気的に遮断することができる。
(第7の実施形態)
以下、第7の実施形態について、先の第1の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
以下、第7の実施形態について、先の第1の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
図12に、本実施形態にかかる電力変換回路の回路構成を示す。なお、図12において、先の図2に示した部材に対応する部材については、便宜上同一の符号を付している。
図示されるように、本実施形態では、ブラシ付電動機であるDCモータ70を用いる。このため、上記3相インバータに代えて、ブリッジ回路BCを備える。
ブリッジ回路BCは、バッテリ28の正極及びDCモータ70の一方の端子間を開閉する開閉器としての双方向遮断用スイッチング素子Rap及びPWM用スイッチング素子Sapの直列接続体と、バッテリ28の負極及び上記一方の端子間を開閉する開閉器としての双方向遮断用スイッチング素子Ran及びPWM用スイッチング素子Sanの直列接続体とを備えている。また、バッテリ28の正極及びDCモータ70の他方の端子間を開閉する開閉器としての双方向遮断用スイッチング素子Rbp及びPWM用スイッチング素子Sbpの直列接続体と、バッテリ28の負極及び上記他方の端子間を開閉する開閉器としての双方向遮断用スイッチング素子Rbn及びPWM用スイッチング素子Sbnの直列接続体とを備えている。
なお、PWM用スイッチング素子Sap,San,Sbp,Sbnには、それぞれフリーホイールダイオードDap,Dan,Dbp,Dbnが並列接続されている。また、双方向遮断用スイッチング素子Rap,Ran,Rbp,Rbnには、それぞれ双方向遮断用ダイオードBap,Ban,Bbp,Bbnが並列接続されている。そして、先の第1の実施形態と同様、PWM用スイッチング素子Sap,San,Sbp,Sbnと双方向遮断用スイッチング素子Rap,Ran,Rbp,Rbnとのドレイン同士を短絡させる。これにより、フリーホイールダイオードDap,Dan,Dbp,Dbnのそれぞれと双方向遮断用ダイオードBap,Ban,Bbp,Bbnのそれぞれとのカソード同士を接続することができる。
上記PWM用スイッチング素子Sap,Sbpのそれぞれと双方向遮断用スイッチング素子Rap,Rbpのそれぞれとの接続点と、接地との間には、スナバ回路を構成するスナバコンデンサCsa,Csbがそれぞれ接続されている。この際、PWM用スイッチング素子Sap,Sbpのそれぞれと双方向遮断用スイッチング素子Rap,Rbpのそれぞれとの接続点がスナバコンデンサCsa,Csbの正極となるようにして接続されている。
以上説明した本実施形態によれば、先の第1の実施形態の上記(1)〜(7)の各効果に準じた効果が得られる。特に、図13に示すように、遮断用スイッチング素子Ssdや逆接保護用スイッチング素子Srpを備える従来例と比較して、ブリッジ回路BCの駆動時においてDCモータ70に印加可能な電圧を拡大することができる。
(第8の実施形態)
以下、第8の実施形態について、先の第7の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
以下、第8の実施形態について、先の第7の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
図14に、本実施形態にかかる電力変換回路の回路構成を示す。なお、図14において、先の図12に示した部材に対応する部材については、便宜上同一の符号を付している。
図示されるように、本実施形態では、PWM用スイッチング素子Sap,San,Sbp,Sbnと双方向遮断用スイッチング素子Rap,Ran,Rbp,Rbnとのソース同士を接続することで、これらのボディーダイオードのアノード同士を短絡させる。換言すれば、フリーホイールダイオードDap,Dan,Dbp,Dbnと双方向遮断用ダイオードBap,Ban,Bbp,Bbnとのそれぞれのアノード同士を短絡させる。そして、これに対応して、スナバコンデンサCsa,Csbの正極側をバッテリ28の正極側に、また、負極側を、下側アームのフリーホイールダイオードDan,Dbnと双方向遮断用ダイオードBan,Bbnとの接続点にそれぞれ接続する。
こうした構成を有する本実施形態によれば、上記第1の実施形態の上記(1)〜(3)、(5)〜(7)の効果に準じた効果を得ることができる。
(第9の実施形態)
以下、第9の実施形態について、先の第7の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
以下、第9の実施形態について、先の第7の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
図15に、本実施形態にかかる電力変換回路の回路構成を示す。なお、図15において、先の図12に示した部材に対応する部材については、便宜上同一の符号を付している。
図示されるように、本実施形態では、下側アームについて、PWM用スイッチング素子San,Sbnと双方向遮断用スイッチング素子Ran,Rbnとのソース同士を接続することで、これらのボディーダイオードのアノード同士を短絡させる。換言すれば、フリーホイールダイオードDan,Dbnと双方向遮断用ダイオードBan,Bbnとのそれぞれのアノード同士を短絡させる。
こうした構成を有する本実施形態によれば、上記第1の実施形態の上記(1)〜(3)、(5)〜(7)の効果に準じた効果を得ることができる。
(第10の実施形態)
以下、第10の実施形態について、先の第9の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
以下、第10の実施形態について、先の第9の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
図16に、本実施形態にかかる電力変換回路の回路構成を示す。なお、図16において、先の図15に示した部材に対応する部材については、便宜上同一の符号を付している。
図示されるように、本実施形態では、スナバコンデンサCsa,Csbの負極側を、下側アームのフリーホイールダイオードDan,Dbnと双方向遮断用ダイオードBan,Bbnとの接続点にそれぞれ接続する。
こうした構成を有する本実施形態によれば、上記第1の実施形態の上記(1)〜(3)、(5)〜(7)の効果に準じた効果を得ることができる。
(その他の実施形態)
なお、上記各実施形態は、以下のように変更して実施してもよい。
なお、上記各実施形態は、以下のように変更して実施してもよい。
・上記第1の実施形態に対する第5の実施形態の変更点によって、上記第2〜第4の実施形態を変更してもよい。
・上記第1の実施形態に対する第6の実施形態の変更点によって、上記第2〜第4の実施形態を変更してもよい。
・上記第1の実施形態において、上側アームのみについて、双方向遮断用ダイオードBup,Bvp,BwpとフリーホイールダイオードDup、Dvp,Dwpとのアノード同士を短絡してもよい。
・上記第7の実施形態において、上側アームのみについて、双方向遮断用ダイオードBap,BbpとフリーホイールダイオードDap、Dbpとのアノード同士を短絡してもよい。
・上記第8〜第10の実施形態において、ブリッジ回路BCとバッテリ28との間に、上記第5の実施形態に示した遮断用スイッチング素子Scや、上記第6の実施形態に示したヒューズ60を接続してもよい。
・上記各実施形態において、上側アーム及び下側アームのいずれか一方にのみ双方向遮断用スイッチング素子や双方向遮断用ダイオードを備えるようにしてもよい。この場合であっても、インバータIVを介して電動機20の3相が短絡されたり、ブリッジ回路BCを介してDCモータ70の両端子が短絡されたりすることを回避することができる。また、バッテリ28が逆接された場合であっても、フリーホイールダイオードを介してバッテリ28の負極側に大電流が流入する事態を回避することができる。
・上記各実施形態では、双方向遮断用スイッチング素子、PWM用スイッチング素子、双方向遮断用ダイオード、フリーホイールダイオードを1パッケージ化したがこれに限らない。例えば上記第1の実施形態において、これらを1パッケージ化しない場合であっても、上記(1),(2),(4)〜(7)の効果を得ることはできる。
・極性を有するコンデンサとしては、アルミ電解コンデンサに限らない。また、極性を有するコンデンサにも限らない。この場合、コンデンサの一対の電極を、バッテリ28の正極及び負極に並列接続しても、コンデンサの破損のおそれはない。
・上記各実施形態では、双方向遮断用スイッチング素子と、PWM用スイッチング素子とを、それぞれ独立に駆動することが可能なように設定したがこれに限らない。例えばこれらでドライバを共有することで、双方が同一に駆動されるようにしてもよい。
・双方向遮断用スイッチング素子やPWM用スイッチング素子としては、縦型のパワーMOS電界効果トランジスタに限らない。例えば横型のパワーMOS電界効果トランジスタであってもよい。この場合であっても、ソース電極がソース領域のみならずこれと逆の電気伝導形の領域にも接続される場合、ボディーダイオードが形成される。このため、上記各実施形態の要領で双方向遮断用スイッチング素子や双方向遮断用ダイオードを形成することができる。また、NチャネルパワーMOS電界効果トランジスタに限らず、PチャネルパワーMOS電界効果トランジスタであってもよい。
・フリーホイールダイオードや双方向遮断用ダイオードは、ボディダイオードに限らない。例えばPWM用スイッチング素子や双方向遮断用スイッチング素子として、絶縁ゲートバイポーラトランジスタを用いる場合には、ボディーダイオードが存在しない。このためこの場合には、フリーホイールダイオードや双方向遮断用ダイオードとして、別途ダイオードを用意すればよい。
・回転機としては、車載電動パワーステアリングに搭載されるものに限らない。例えばパラレルハイブリッド車に搭載されるモータジェネレータであってもよい。この場合、モータジェネレータに接続されるインバータを停止させ、内燃機関によって駆動輪を回転させるに際し、インバータを介してモータジェネレータの全相が短絡される場合には、内燃機関が駆動輪に付与するトルクを打ち消す側のトルクがモータジェネレータによって生成される。このため、この場合であっても、上記双方向遮断用ダイオードと双方向遮断用スイッチング素子とを備えることは有効である。
20…電動機、30…制御装置、Sup,Sun,Svp,Svn,Swp,Swn…PWM用スイッチング素子、Rup,Run,Rvp,Rvn,Rwp,Rwn…双方向遮断用スイッチング素子、Dup、Dun,Dvp,Dvn,Dwp,Dwn…フリーホイールダイオード、Bup,Bun,Bvp,Bvn,Bwp,Bwn…双方向遮断用ダイオード。
Claims (11)
- 直流電源の正極及び回転機の端子間を開閉する開閉器と前記直流電源の負極及び前記回転機の端子間を開閉する開閉器とを備える電力変換装置において、
前記直流電源の正極及び負極の少なくとも一方に接続される前記開閉器は、一対のスイッチング素子の直列接続体であって且つ、該開閉器の入力端子及び出力端子間には、互いの入力端子同士又は出力端子同士が接続された一対のダイオードの直列接続体が並列接続されてなることを特徴とする電力変換装置。 - 前記一対のダイオードは、前記一対のスイッチング素子のボディーダイオードであることを特徴とする請求項1記載の電力変換装置。
- 前記一対のスイッチング素子及び前記一対のダイオードが単一のパッケージに収納されてなることを特徴とする請求項2記載の電力変換装置。
- 前記一対のスイッチング素子は、半導体基板の裏面側にドレイン電極が設けられたパワーMOS電界効果トランジスタであって且つ、互いのドレインが短絡されていることを特徴とする請求項2又は3記載の電力変換装置。
- 前記直流電源の正極及び前記回転機の端子間を開閉する開閉器と前記直流電源の負極及び前記回転機の端子間を開閉する開閉器との接続点に対して正極側と負極側とが、極性を有するコンデンサにて接続されてなり、
前記コンデンサの正極及び負極の少なくとも一方が前記一対のダイオードの接続点に接続されてなることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の電力変換装置。 - 前記直流電源の正極及び前記回転機の端子間を開閉する開閉器と前記直流電源の負極及び前記回転機の端子間を開閉する開閉器との双方が前記一対のスイッチング素子の直列接続体であり、
該双方の開閉器の入力端子及び出力端子に、前記一対のダイオードが並列接続されてなることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の電力変換装置。 - 前記直流電源の正極側に接続される前記開閉器から前記直流電源へと進む方向を順方向とするボディーダイオードを備えるスイッチング素子を更に備えることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の電力変換装置。
- 前記直流電源の正極側に接続される前記開閉器と前記直流電源とは、ヒューズを介して接続されてなることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の電力変換装置。
- 前記一対のダイオードの接続点と前記一対のスイッチング素子の接続点とが接続されており、
前記一対のスイッチング素子は、それぞれ独立にオン状態、オフ状態を実現可能とされることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の電力変換装置。 - 前記回転機を駆動するに際し、前記一対のダイオードのうちのフリーホイールダイオードとして機能する側でない方に対応するスイッチング素子を常時オン状態とすることを特徴とする請求項9記載の電力変換装置。
- 前記回転機は、電動式の操舵装置内に備えられるものであることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の電力変換装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2008225439A JP2010063251A (ja) | 2008-09-03 | 2008-09-03 | 電力変換装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2008225439A JP2010063251A (ja) | 2008-09-03 | 2008-09-03 | 電力変換装置 |
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Family Applications (1)
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JP2008225439A Pending JP2010063251A (ja) | 2008-09-03 | 2008-09-03 | 電力変換装置 |
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JP (1) | JP2010063251A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN109586881A (zh) * | 2017-09-29 | 2019-04-05 | 株式会社Kt | 用于在新无线电中切换带宽部分的方法和装置 |
-
2008
- 2008-09-03 JP JP2008225439A patent/JP2010063251A/ja active Pending
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CN109586881B (zh) * | 2017-09-29 | 2021-11-12 | 株式会社Kt | 用于在新无线电中切换带宽部分的方法和装置 |
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