JP2010063027A - 受信装置および受信方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】受信環境の変化に応じて迅速にシンボル同期タイミングを調整すること。
【解決手段】最良ブランチ検出部が、アンテナ系列の中から受信状況が最も良いアンテナ系列を示す最良アンテナ系列を検出し、同期推定部が、検出された最良アンテナ系列からの受信データに基づいてFFTサンプル周波数およびFFT開始タイミングを取得し、同期補正部が、取得されたFFTサンプル周波数およびFFT開始タイミングを最良アンテナ系列以外のアンテナ系列におけるFFT処理に対して適用するように受信装置を構成する。
【選択図】 図2
【解決手段】最良ブランチ検出部が、アンテナ系列の中から受信状況が最も良いアンテナ系列を示す最良アンテナ系列を検出し、同期推定部が、検出された最良アンテナ系列からの受信データに基づいてFFTサンプル周波数およびFFT開始タイミングを取得し、同期補正部が、取得されたFFTサンプル周波数およびFFT開始タイミングを最良アンテナ系列以外のアンテナ系列におけるFFT処理に対して適用するように受信装置を構成する。
【選択図】 図2
Description
この発明は、直交周波数分割多重信号を複数のアンテナでそれぞれ受信し、各アンテナ系列の受信データを合成する受信装置および受信方法に関し、特に、受信環境の変化に応じて迅速にシンボル同期タイミングを調整することができる受信装置および受信方法に関する。
近年、車載用DTV(デジタルテレビジョン)受信機が普及してきている。DTV放送波は、OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing;直交周波数分割多重)方式に準拠しており、DTV放送波から情報を復調する際には、いわゆる、OFDM復調を行う必要がある。
ここで、送信局などの送信側から送信されるDTV放送波のサンプリング周波数(IFFT(Inverse Fast Fourier Transform)サンプル周波数)は規格化されているが、使用するクロックの精度に限界があるため所定の周波数ずれが許容されている。一方、受信機などの受信側では、送信側のサンプリング周波数(IFFT周波数)に合わせてDTV放送波を受信する必要があるが、送信局と同一のクロックを用いることは困難である。
このため、受信側では、PLL(Phase Locked Loop)を用いた周波数調整が行われている。具体的には、DTV放送波は、シンボルと呼ばれるデータ部と、マルチパスなどの遅延によるデータの重なりを防止するためのガードインターバル(GI)とを交互に含んでいる。PLLでは、受信側におけるサンプリング周波数(FFT(Fast Fourier Transform)周波数)と、GIの間隔から実測される1シンボル期間とに差が生じると、サンプリング周波数を早めたり遅めたりする調整を行う。
ところで、上記した車載用DTV受信機の場合、車両の速度や向き、車両周辺の環境に応じて受信環境が絶えず変化するので、このような移動環境においても放送波を安定して受信することが求められている。このため、複数のアンテナからの信号を合成したり、受信状態が良好なアンテナからの信号を選択して使用したりするダイバーシティ方式が用いられている。
たとえば、特許文献1には、各アンテナ系列からの信号に基づいてアンテナ系列ごとのシンボル同期タイミングを検出したうえで各シンボル同期タイミングをグループ分けし、メンバー数が最大のグループに属する所定のシンボル同期タイミングを、全アンテナ系列に共通のシンボル同期タイミングとして用いる技術が開示されている。
しかしながら、特許文献1の技術は、各アンテナ系列におけるシンボル同期タイミングをグループ分けする処理を含んでいるため共通のシンボル同期タイミングを決定するまでの処理が複雑であるという問題がある。このため、受信環境が急激に変化した場合などにおける受信状況を迅速に改善することが難しい。
これらのことから、複数のアンテナからの信号を合成する場合に、受信環境の変化に応じて迅速にシンボル同期タイミングを調整することができる車載用DTV受信機をいかにして実現するかが大きな課題となっている。なお、かかる課題は、車載用DTV受信機に限らず、複数のアンテナを接続可能な受信装置全般に共通して発生する課題である。
この発明は、上述した従来技術による問題点を解消するためになされたものであり、複数のアンテナからの信号を合成する場合に、受信環境の変化に応じて迅速にシンボル同期タイミングを調整することができる受信装置および受信方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するため、本発明は、直交周波数分割多重信号を複数のアンテナでそれぞれ受信し、各アンテナ系列の受信データを合成する受信装置であって、前記アンテナ系列の中から受信状況が最も良いアンテナ系列を示す最良アンテナ系列を検出する検出手段と、前記検出手段によって検出された前記最良アンテナ系列からの受信データに基づいてFFTサンプル周波数およびFFT開始タイミングを取得する取得手段と、前記取得手段によって取得された前記FFTサンプル周波数および前記FFT開始タイミングを前記最良アンテナ系列以外のアンテナ系列におけるFFT処理に対して適用する適用手段とを備えたことを特徴とする。
また、本発明は、直交周波数分割多重信号を複数のアンテナでそれぞれ受信し、各アンテナ系列の受信データを合成する受信方法であって、前記アンテナ系列の中から受信状況が最も良いアンテナ系列を示す最良アンテナ系列を検出する検出工程と、前記検出工程によって検出された前記最良アンテナ系列からの受信データに基づいてFFTサンプル周波数およびFFT開始タイミングを取得する取得工程と、前記取得工程によって取得された前記FFTサンプル周波数および前記FFT開始タイミングを前記最良アンテナ系列以外のアンテナ系列におけるFFT処理に対して適用する適用工程とを含んだことを特徴とする。
本発明によれば、アンテナ系列の中から受信状況が最も良いアンテナ系列を示す最良アンテナ系列を検出し、検出された最良アンテナ系列からの受信データに基づいてFFTサンプル周波数およびFFT開始タイミングを取得し、取得されたFFTサンプル周波数およびFFT開始タイミングを最良アンテナ系列以外のアンテナ系列におけるFFT処理に対して適用することとしたので、受信状況が最も良いアンテナ系列のFFTサンプル周波数およびFFT開始タイミングを他のアンテナ系列へ適用することで、受信環境の変化に応じて迅速にシンボル同期タイミングを調整することができることができるという効果を奏する。
以下に添付図面を参照して、この発明に係る受信装置および受信方法の好適な実施例を説明する。なお、以下では、本発明に係る受信手法の概要について説明した後に、本発明に係る受信手法を適用した受信装置についての実施例を説明することとする。
まず、本発明に係る受信手法の概要について図1を用いて説明する。図1は、本発明に係る受信手法の概要を示す図である。なお、同図には、4本のアンテナにそれぞれ対応するブランチを示している(同図のブランチ(#1)〜ブランチ(#4)参照)。ここで、「ブランチ」とは、各アンテナに対応して設けられた受信データ処理用の回路や処理部のことを指す。
本発明に係る受信手法では、各ブランチの中から最も同期が安定しているブランチを最良ブランチとして検出する(同図の(1)参照)。ここで、「同期」とは、受信波に重畳されたデータをFFT(Fast Fourier Transform)処理で取り出す際の、同期合わせのことを指す。
複数のアンテナにそれぞれ対応するブランチを有する場合、各ブランチで処理される受信データには強弱や時間的なずれが発生する。これは、各ブランチに対応するアンテナの向きなどによって、受信する放送波の電界強度がそれぞれ異なるうえ、マルチパスなどの影響の大きさがそれぞれ異なるからである。このため、受信状況が良くないブランチでは、同期タイミングの変動が大きくなり、FFT処理における同期をとりづらくなる(同期が不安定となる)。
そこで、本発明に係る受信手法では、複数のブランチの中から最も同期が安定している最良ブランチを検出したうえで、最良ブランチで取得された同期タイミングを他のブランチへ転用することとした。具体的には、最良ブランチのFFTサンプル周波数およびFFT開始タイミングを取得し(同図の(2)参照)、最良ブランチのFFTサンプル周波数およびFFT開始タイミングを他のブランチへ適用することとした(同図の(3)参照)。
ここで、「FFTサンプル周波数」とは、FFT処理で連続したデータの中から個々のデータを取り出す際の周期のことを指し、「FFT開始タイミング」とは、連続したデータの中から個々のデータの開始点(データ開始位置)を検出するタイミングのことを指す。
なお、各ブランチが同一の放送局から同一の放送波を受信している場合には、すべてのブランチにおけるFFTサンプル周波数は同一の周波数となるはずであるので、最良ブランチのFFTサンプル周波数を、他のブランチのFFTサンプル周波数として用いることができる。
一方、「FFT開始タイミング」は、遅延などの影響によって各ブランチでそれぞれ異なるので、最良ブランチのFFT開始タイミングを他のブランチに対して適用する際には補正(同期補正)を行うことになる。
このように、本発明に係る受信手法によれば、同期が最も安定しているブランチのFFTサンプル周波数およびFFT開始タイミングを、他のブランチに対して適用することとしたので、受信環境の変化に応じて迅速にシンボル同期タイミングを調整することができる。
以下では、本発明に係る受信手法を適用した受信装置の実施例について説明する。なお、以下の実施例では、4本のアンテナに対応する処理部の組をあらわす「ブランチ」をアンテナと同数備えた受信装置について説明することとする。また、以下の実施例では、自動車などの移動体に設けられる受信装置について示すが、屋内や屋外に設置される受信装置や、携帯電話などのモバイル型受信装置に対して本発明を適用することとしてもよい。
図2は、本実施例に係る受信装置10の構成を示すブロック図である。同図に示すように、受信装置10は、アンテナ1〜アンテナ4の4本のアンテナと、とRF(Radio Frequency)/IF(Intermediate Frequency)100(RF/IF100−1〜RF/IF100−4)を介して接続されている。ここで、各RF/IF100は、対応する各アンテナ(アンテナ1〜アンテナ4)からの信号について検波・増幅を行うデバイスである。
なお、以下では、受信装置10の構成要素について、アンテナ1に対応する同期検出部11およびFFT部13をブランチ(1)と記載し、同期検出部11−1およびFFT部13−1のようにブランチ番号に対応する枝番を付すこととする。また、アンテナ2、アンテナ3およびアンテナ4に対応する各処理部についても同様の記載を行う。
同図に示すように、受信装置10は、同期検出部11と、FFT部13との組を、4つのアンテナ(アンテナ1〜アンテナ4)と同数ずつ備えている。なお、同期検出部11−1に対応するFFT部13はFFT部13−1であり、他の同期検出部11もそれぞれ枝番が同一のFFT部13と接続されている。
また、同期検出部11−1は、RF/IF(#1)100−1を介してアンテナ1と接続されており、同期検出部11−2は、RF/IF(#2)100−2を介してアンテナ2と接続されている。
同様に、同期検出部11−3は、RF/IF(#3)100−3を介してアンテナ3と接続されており、同期検出部11−4は、RF/IF(#4)100−4を介してアンテナ4と接続されている。
また、受信装置10は、同期処理部12と、最大比合成部14と、OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)復号部15とを備えており、同期処理部12は、最良ブランチ検出部12aと、同期推定部12bと、同期補正部12cとをさらに備えている。
同期検出部11−1は、RF/IF100−1から検波・増幅後の信号を受け取り、FFT部13−1が使用するFFTウィンドウのタイミング決定を行う処理部である。ここで、この同期検出部11−1は、決定したタイミングの補正を同期処理部12に対して依頼するとともに、決定したタイミングをFFT部13−1に対して通知する。
同期処理部12では、FFTウィンドウのタイミング補正を行い、補正結果をFFT部13へ通知することになる。ここで、同期処理部12は、すべてのFFT部13(FFT部13−1〜FFT部13−4)に対して補正結果を通知することができる。なお、同期検出部11−2、同期検出部11−3および同期検出部11−4についても同期検出部11−1と同様の処理を行う。
同期処理部12は、各ブランチ(ブランチ(1)〜ブランチ(4))の同期検出部11(同期検出部11−1〜同期検出部11−4)から、決定されたタイミングを受け取り、最も同期状態が良いブランチ(最良ブランチ)を検出するとともに、最良ブランチに係るFFTサンプル周波数およびFFT開始タイミングを他のブランチに対して適用する処理を行う処理部である。
最良ブランチ検出部12aは、各ブランチ(ブランチ(1)〜ブランチ(4))の中から最も同期状態が良いブランチ(最良ブランチ)を検出する処理を行う処理部である。ここで、この最良ブランチ検出部12aが実行する処理の概要について図3〜図5を用いて説明しておく。
図3は、シンボル干渉を示す図である。同図に示すように、各ブランチが受け取るデータは、GI(ガードインターバル)と、有効シンボル期間とが交互に繰り返されている。FFT処理を行う場合に、同図の(A)に示した範囲内でFFTサンプル期間を設定すると、シンボル干渉(シンボル間の干渉)は発生しない。
一方、同図に示す現シンボルと次シンボルにまたがってFFTサンプル期間を設定すると(同図の(B)参照)、シンボル干渉が発生する。したがって、FFTサンプル期間を設定する場合には、各シンボルについて、同図の(A)に示した範囲内でFFTサンプル期間を設定していく必要がある。しかし、受信状況が悪いブランチの場合には、信号劣化の影響などによって、同図の(B)に示したFFT期間が設定されてしまうことも多くなる。
このため、最良ブランチ検出部12aは、図4または図5に示す手法によって最良ブランチを検出する。図4は、ガードインターバルの相関演算に基づく最良ブランチ検出の概要を示す図である。なお、同図の(1)には、GI(ガードインターバル)の構成について、同図の(2)には、GI(ガードインターバル)の相関演算について、それぞれ示している。
同図の(1)に示すように、GI(ガードインターバル)42は、有効シンボル期間の末尾部分のデータ(同図の41参照)と同一のデータであり、有効シンボル期間の先頭に付加されている。なお、GI(ガードインターバル)と有効シンボル期間とを合わせた期間は、シンボル期間と呼ばれる。また、GI43は、次の有効シンボル期間の末尾部分データと同一のデータとなる。
そこで、同図の(2)に示すように、最良ブランチ検出部12aは、直前のデータを保持信号としたうえで、保持信号のGI42と、入力信号の有効シンボル期間における末尾部分44との相関演算を行う。ここで、入力信号の有効シンボル期間における末尾部分44は、入力信号のGI43と等しいので、かかる相関演算は、保持信号におけるGI42と、入力信号におけるGI43との相関演算と等価である。
そして、相関演算による相関値は、CN(Carrier To Noise)値が高い受信状態では高い値をとり、CN値が低い受信状態では低い値をとる。したがって、上記した相関演算を各ブランチ(ブランチ(1)〜ブランチ(2))についてそれぞれ行い、各演算値を対比することで、最も高い相関値をもつブランチが判明する。すなわち、最良ブランチ検出部12aは、最も高い相関値をもつブランチを最良ブランチとして同期推定部12bへ通知することになる。
ところで、図4では、各ブランチにおけるガードインターバル(GI)の相関演算結果に基づいて最良ブランチを検出する手法について示したが、他の手法をもちいて最良ブランチを検出することとしてもよい。
図5は、推定値と実測値との変動量に基づく最良ブランチ検出の概要を示す図である。なお、同図には、各シンボルにおけるガードインターバル(GI)を実際に検出したタイミングを示す「実測値」と、次のシンボルにおけるガードインターバル(GI)を推定した「推定値」とを示している。
同図の「実測値」に示したように、現シンボルのGIを実際に検出したタイミングを「FFT開始タイミング(1)」(同図の51参照)とし、次シンボルのGIを実際検出したタイミングを「FFT開始タイミング(2)」(同図の52参照)とする。
ここで、次シンボルのGIについて予想される検出タイミングを「推定タイミング」(同図の53参照)とすると、推定タイミング53は、FFT開始タイミング(1)51に対して1シンボル期間を加えたタイミングとなる。
最良ブランチ検出部12aは、実測値に基づくFFT開始タイミング(2)52と、推定タイミング53を対比し、同図に示す「変動量」を算出する。ここで、変動量は、FFT開始タイミング(2)52と、推定タイミング53との差分の大きさ、すなわち、差分の絶対値であるものとする。
つづいて、最良ブランチ検出部12aは、算出した変動量に基づいて最良ブランチを検出する。たとえば、この最良ブランチ検出部12aは、変動量が最も少ないブランチを最良ブランチとして検出する。
また、最良ブランチ検出部12aは、所定回数にわたって上記した変動量を累積し、累積結果に基づいて最良ブランチを検出することもできる。具体的には、直近のN回(Nは正の整数)について変動量の総計値を算出し、算出した総計値が最も少ないブランチを最良ブランチとして検出する。なお、変動量を差分の絶対値とはせず、差分値そのものとしたうえで、正負の値をもつ差分値を足し合わせることで総計値を算出することとしてもよい。
図2の説明に戻り、同期推定部12bについて説明する。同期推定部12bは、最良ブランチ検出部12aによって検出された最良ブランチについてのFFTサンプル周波数およびFFT開始タイミングを取得し、取得したFFTサンプル周波数およびFFT開始タイミングを同期補正部12cへ渡す処理を行う処理部である。
同期補正部12cは、同期推定部12bから受け取った最良ブランチに係るFFTサンプル周波数およびFFT開始タイミングを他のブランチに対して適用する同期補正処理を行う処理部である。具体的には、この同期補正部12cは、最良ブランチのFFTサンプル周波数をそのまま他のブランチのFFTサンプル周波数とするように、各ブランチに対応するFFT部13に対して指示する。
また、同期補正部12cは、最良ブランチのFFT開始タイミングを、他のブランチのFFT開始タイミングに適合させる同期補正処理を併せて行う。たとえば、かかる同期補正処理では、所定時間にわたる実測値に基づいて最良ブランチのFFT開始タイミングと、他のブランチのFFT開始タイミングとのずれを取得し、取得したずれを最良ブランチのFFT開始タイミングと足し合わせることで他のブランチにおける各FFT開始タイミングの補正を行う。
FFT(Fast Fourier Transform)部13(FFT部13−1〜FFT部13−4)は、同期検出部11(同期検出部11−1〜同期検出部11−4)および同期処理部12からの信号を入力信号として受け取る。そして、FFT部13は、各ブランチの信号に重畳されたデータをFFT(Fast Fourier Transform;高速フーリエ変換)処理によって取得し、取得したデータを最大比合成部14に対して出力する処理を行う処理部である。
最大比合成部14は、各FFT部13(FFT部13−1〜FFT部13−4)からの信号について最大比合成を行い、合成後のデータをOFDM復号部15に対して出力する処理を行う処理部である。OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)復号部15は、合成後のデータについて復号処理を行ってTS(Transport Stream)信号を生成し、生成したTS信号をTS出力として外部装置に対して出力する処理を行う処理部である。
次に、受信装置10が実行する処理手順について図6および図7を用いて説明する。図6は、ガードインターバル(GI)の相関演算に基づく最良ブランチ検出を行う場合(図4参照)の処理手順を示すフローチャートである。
図6に示すように、最良ブランチ検出部12aは、各ブランチ(ブランチ(1)〜ブランチ(4))それぞれについてガードインターバル(GI)を相関演算する(ステップS101)。そして、全ブランチについて相関演算が完了したか否かを判定し(ステップS102)、全ブランチについて完了した場合には(ステップS102,Yes)、相関値が最も大きいブランチを選択する(ステップS103)。なお、ステップS102の判定条件を満たさなかった場合には(ステップS102,No)、ステップS102の処理を繰り返す。
つづいて、同期推定部12bは、選択されたブランチ(最良ブランチ)のFFTサンプル周波数およびFFT開始タイミングを取得する(ステップS104)。そして、同期補正部12cは、取得したFFTサンプル周波数を、他のブランチのFFTサンプル周波数として用いるように各FFT部13(FFT部13−1〜FFT部13−4)に対して指示する(ステップS105)。また、同期補正部12cは、取得したFFT開始タイミングを他のブランチへ適合させる処理を行い(ステップS106)、処理を終了する。
図7は、推定値と実測値との変動量に基づく最良ブランチ検出を行う場合(図5参照)の処理手順を示すフローチャートである。図7に示すように、最良ブランチ検出部12aは、次シンボルのFFT開始タイミング(実測値)を取得し(ステップS201)、取得した実測値を予測値と対比する(ステップS202)。そして、実測値と予測値との差分をとることによって、変動量を取得する(ステップS203)。
つづいて、変動量を積算し(ステップS204)、積算のための所定シンボル数に達したか否かを判定する(ステップS205)。そして、所定シンボル数に達した場合には(ステップS205,Yes)、各ブランチについて積算値を対比し(ステップS206)、積算値が最も小さいブランチを最良ブランチとして選択する(ステップS207)。なお、ステップS205の判定条件を満たさなかった場合には(ステップS205,No)、ステップS201以降の処理を繰り返す。
つづいて、同期推定部12bは、選択されたブランチ(最良ブランチ)のFFTサンプル周波数およびFFT開始タイミングを取得する(ステップS208)。そして、同期補正部12cは、取得したFFTサンプル周波数を、他のブランチのFFTサンプル周波数として用いるように各FFT部13(FFT部13−1〜FFT部13−4)に対して指示する(ステップS209)。また、同期補正部12cは、取得したFFT開始タイミングを他のブランチへ適合させる処理を行い(ステップS210)、処理を終了する。
ところで、これまでは、複数のブランチの中から最も同期状態が良いブランチ(最良ブランチ)を検出し、最良ブランチについての同期タイミングを他のブランチに対して適合させる場合について説明してきた。
しかしながら、これに限らず、アダプティブアレイアンテナ処理(以下、「アダプティブアレイ」と記載する)を用いることで、複数のブランチを合成した代表ブランチを生成し、生成した代表ブランチについての同期タイミングを他のブランチに対して適合させることとしてもよい。ここで、アダプティブアレイとは、たとえば、4つのブランチに係るデータについて相関をとり、全体として常に最良の受信状態となるように動的な指向性制御を行う手法のことを指す。
次に、このアダプティブアレイを用いた受信装置10aについて説明することとする。図8は、変形例に係る受信装置10aの構成を示すブロック図である。なお、以下では、図2に示した受信装置10と同一の構成要素については同一の符号を付し、説明を省略することとする。
同図に示すように、受信装置10aは、同期検出部11(同期検出部11−1〜同期検出部11−4)を備えておらず、同期処理部12が、アダプティブアレイ部12dを備えている点で図2に示した受信装置10とは異なる。
アダプティブアレイ部12dは、RF/IF(#1)100−1、RF/IF(#2)100−2、RF/IF(#3)100−3およびRF/IF(#4)100−4から、各ブランチの信号を受け取り、各信号の相関をとることで、最良の受信状態を示す仮想的な代表ブランチを生成する。そして、生成した代表ブランチを同期推定部12bに対して通知する。
同期推定部12bは、アダプティブアレイ部12dから通知された代表ブランチのFFTサンプル周波数およびFFT開始タイミングを取得する。そして、同期補正部12cは、取得したFFTサンプル周波数を、他のブランチのFFTサンプル周波数として用いるように各FFT部13(FFT部13−1〜FFT部13−4)に対して指示する。また、同期補正部12cは、取得したFFT開始タイミングを他のブランチへ適合させる処理を行う。
上述してきたように、本実施例では、最良ブランチ検出部が、アンテナ系列の中から受信状況が最も良いアンテナ系列を示す最良アンテナ系列を検出し、同期推定部が、検出された最良アンテナ系列からの受信データに基づいてFFTサンプル周波数およびFFT開始タイミングを取得し、同期補正部が、取得されたFFTサンプル周波数およびFFT開始タイミングを最良アンテナ系列以外のアンテナ系列におけるFFT処理に対して適用するように受信装置を構成した。すなわち、受信状況が最も良いアンテナ系列のFFTサンプル周波数およびFFT開始タイミングを他のアンテナ系列へ適用することで、受信環境の変化に応じて迅速にシンボル同期タイミングを調整することができることができる。
以上のように、本発明に係る受信装置および受信方法は、受信環境の変化に応じて迅速にシンボル同期タイミングを調整したい場合に適しており、特に、移動体などのように受信状況が変化しやすい環境における放送波の受信に適している。
1、2、3、4 アンテナ
10、10a 受信装置
11 同期検出部
12 同期処理部
12a 最良ブランチ検出部
12b 同期推定部
12c 同期補正部
12d アダプティブアレイ部
13 FFT部
14 最大比合成部
15 OFDM復号部
100 RF/IF
10、10a 受信装置
11 同期検出部
12 同期処理部
12a 最良ブランチ検出部
12b 同期推定部
12c 同期補正部
12d アダプティブアレイ部
13 FFT部
14 最大比合成部
15 OFDM復号部
100 RF/IF
Claims (7)
- 直交周波数分割多重信号を複数のアンテナでそれぞれ受信し、各アンテナ系列の受信データを合成する受信装置であって、
前記アンテナ系列の中から受信状況が最も良いアンテナ系列を示す最良アンテナ系列を検出する検出手段と、
前記検出手段によって検出された前記最良アンテナ系列からの受信データに基づいてFFTサンプル周波数およびFFT開始タイミングを取得する取得手段と、
前記取得手段によって取得された前記FFTサンプル周波数および前記FFT開始タイミングを前記最良アンテナ系列以外のアンテナ系列におけるFFT処理に対して適用する適用手段と
を備えたことを特徴とする受信装置。 - 前記検出手段は、
前記直交周波数分割多重信号に対して所定のシンボル期間ごとに挿入されているガードインターバルについて、直前のガードインターバルと最新のガードインターバルとの相関値を前記アンテナ系列ごとに算出し、最も相関値が高い前記アンテナ系列を前記最良アンテナ系列として検出することを特徴とする請求項1に記載の受信装置。 - 前記検出手段は、
前記直交周波数分割多重信号に対して所定のシンボル期間ごとに挿入されているガードインターバルの間隔に基づいて推定される次の前記FFT開始タイミングと、前記ガードインターバルに基づいて実際に検出された次の前記FFT開始タイミングとの差分値を算出し、最も差分値が小さい前記アンテナ系列を前記最良アンテナ系列として検出することを特徴とする請求項1に記載の受信装置。 - 前記検出手段は、
前記直交周波数分割多重信号に対して所定のシンボル期間ごとに挿入されているガードインターバルの間隔に基づいて推定される次の前記FFT開始タイミングと、前記ガードインターバルに基づいて実際に検出された次の前記FFT開始タイミングとの差分値を複数の前記シンボル期間にわたって累積し、累積した前記差分値が最も小さい前記アンテナ系列を前記最良アンテナ系列として検出することを特徴とする請求項1に記載の受信装置。 - 前記検出手段は、
前記アンテナ系列ごとの信号をアダプティブアレイ方式によって合成することによって得られる代表アンテナ系列を前記最良アンテナ系列として検出することを特徴とする請求項1に記載の受信装置。 - 前記適用手段は、
前記最良アンテナ系列以外のアンテナ系列ごとに前記FFT開始タイミングを当該アンテナ系列における前記ガードインターバルの検出タイミングに適合させる同期補正を行うことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載の受信装置。 - 直交周波数分割多重信号を複数のアンテナでそれぞれ受信し、各アンテナ系列の受信データを合成する受信方法であって、
前記アンテナ系列の中から受信状況が最も良いアンテナ系列を示す最良アンテナ系列を検出する検出工程と、
前記検出工程によって検出された前記最良アンテナ系列からの受信データに基づいてFFTサンプル周波数およびFFT開始タイミングを取得する取得工程と、
前記取得工程によって取得された前記FFTサンプル周波数および前記FFT開始タイミングを前記最良アンテナ系列以外のアンテナ系列におけるFFT処理に対して適用する適用工程と
を含んだことを特徴とする受信方法。
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2008228956A Withdrawn JP2010063027A (ja) | 2008-09-05 | 2008-09-05 | 受信装置および受信方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2010063027A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015084494A (ja) * | 2013-10-25 | 2015-04-30 | 沖電気工業株式会社 | 受信機、シンボルタイミング同期装置及びシンボルタイミング同期方法 |
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2008
- 2008-09-05 JP JP2008228956A patent/JP2010063027A/ja not_active Withdrawn
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2015084494A (ja) * | 2013-10-25 | 2015-04-30 | 沖電気工業株式会社 | 受信機、シンボルタイミング同期装置及びシンボルタイミング同期方法 |
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