JP2010059315A - 有機無機ハイブリッド材料およびそれを用いた液晶素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】酸化チタン粒子と液晶とからなる有機無機ハイブリッド材料に液晶性を付与し、高い光透過率と配向性を実現する。
【解決手段】有機無機ハイブリッド材料は、長軸方向の長さの平均が200nm以下の酸化チタン粒子と、この酸化チタン粒子に吸着可能な官能基を備えた有機液晶性分子を含む液晶組成物とを含む。酸化チタン粒子と液晶組成物との重量比である(酸化チタン粒子/液晶)の値は0.5〜1.5とされる。酸化チタン粒子は、短軸方向の長さに対する長軸方向の長さの比であるアスペクト比が3以上の酸化チタン粒子(T1)と、アスペクト比が2未満の酸化チタン粒子(T2)とを合計で50重量%以上含み、且つ、T1とT2の重量比は(T1/T2)=(2/3)〜4とされる。
【選択図】図3

Description

本発明は、有機無機ハイブリッド材料およびそれを用いた液晶素子に関し、詳しくは、無機物である酸化チタン微粒子と有機物である有機液晶性分子とをハイブリッド化することにより構成された有機無機ハイブリッド材料およびそれを用いた液晶素子、さらに詳しくは、このハイブリッド化によってサーモトロピック液晶性を示す有機無機ハイブリッド材料およびそれを用いた液晶素子に関する。
有機無機ハイブリッド材料は、有機物としての特徴と無機物としての特徴とを併せ持っている。かかる有機無機ハイブリッド材料に対しては、非特許文献1に示されるように、有機物と無機物を原子または分子レベルで協調的に作用させて全く新しい機能を有する高機能性材料を得るための研究と応用に向けた開発が盛んになされている。こうした原子または分子レベル、すなわち、ナノレベルでの協調や、協調作用の結果として生じる機能を引き出すには、有機物と無機物の双方について的確なデザインを行うことが必須である。そして、両者のハイブリッド化を達成する技術の研究と開発が重要となる。
有機物である有機液晶(以下、液晶と称す。)は、液体と固体の中間の状態にある物質であり、通常は異方的な形状を備えており、液体の流動性と結晶の異方性とを併せ持つ代表的な機能性材料である。すなわち、液晶は、自己組織性や配向性を備えており、こうした性質に由来する光学的異方性が着目されて、様々な光学素子への応用が検討されている。また、ある種の液晶には、磁場や電場のような外場が作用すると、配向ベクトル(異方性がある方向の単位ベクトル)が変化し、外場を除去すると、その弾性復元力によって元の状態に戻るという性質がある。そのため、この種の液晶は、電卓、時計、コンピュータおよびテレビなどの表示素子に応用可能であることが知られている。
液晶は、サーモトロピック(温度転移型)液晶とリオトロピック液晶とに大別される。前者では、それ自体が特定の温度範囲で液晶相を形成する。そして、この温度範囲より高温になると、構成分子がランダムな状態の等方性液体になる。一方、この温度範囲より低温では固体結晶になる。
サーモトロピック液晶は、さらに、ネマチック液晶、コレステリック液晶およびスメクチック液晶に分類される。現在、実用化されている液晶ディスプレイに使用される液晶は、そのほとんどが、ネマチック液晶または不斉中心等を持つカイラルドーパントを比較的低分子なネマチック液晶に添加して得られるカイラルネマチック液晶若しくはコレステリック液晶である。そして、この種の用途に用いられる液晶は、一般に、メソゲン部(コア部)である1,4−フェニレン基やトランス−1,4−シクロヘキシレン基等の複数の環を直接または連結基を介して接続した部分の両端にアルキル基、アルコキシ基、フッ素原子、シアノ基等を設けた棒状の有機化合物である。
一方、無機物は、有機物と異なる様々な性能を発揮する。例えば、無機化合物からなる微粒子は、その組成に応じて、磁気特性または光触媒特性などの種々の特性を示す。しかしながら、一般に、無機微粒子自体には、液晶のような自己組織性や配向性はない。そのため、無機微粒子に、上記したような液晶が備える配向性能と外場応答性能を付与することができれば、外場の変化に応じて無機微粒子の組織構造や配列状態を制御できると考えられる。
こうした考えに基づき、これまでに、無機微粒子へのサーモトロピック液晶性の付与を検討した例が報告されている。例えば、非特許文献2には、単分散酸化チタンの表面がアミノ基を有する液晶でコーティングされて構成された有機無機ハイブリッド液晶が開示されている。また、非特許文献1には、単分散性に優れた長軸方向の粒径が約300nm以上のの酸化チタン粒子と、アミノ基を有する液晶とをナノレベルでハイブリッド化すると、サーモトロピック液晶性を示す有機無機ハイブリッド液晶が得られることが開示されている。さらに、液晶性の発現には、(a)用いる酸化チタンが単分散性に優れ、(b)酸化チタン粒子が針状の形態を有しており、(c)液晶のメソゲン部が適切に選択されること、などが重要であると記載されている。
液晶、第11巻、第1号、2007年、54〜62ページ "Organic-Inorganic Hybrid Liquid Crystals: Hybridization of CalamiticLiquid-Crystalline Amines with Monodispersed Anisotropic TiO2Nanoparticles", Kiyoshi Kanie and Tadao Sugimoto,Journal of the American Chemical Society, 2003, 125, 10518-10519
上述したように、有機物と無機物について原子または分子レベル、すなわち、ナノレベルでの協調を実現し、さらにその協調作用の結果として生じる機能を引き出すには、有機物と無機物について形状的および性能的に的確なデザインが必須である。そして、有機物と無機物のハイブリッド化を達成するための技術開発が重要となる。
例えば、酸化チタン微粒子に対して、アミンは高い吸着性を示すことが知られている。そのため、非特許文献1および2に開示されるように、単分散性に優れた針状の酸化チタン微粒子に有機液晶性アミンを加えると、酸化チタンの表面に有機液晶性アミンのアミノ基が吸着してハイブリッド化し、得られる材料においてサーモトロピック液晶性が発現する。しかしながら、このハイブリッド材料を光学材料や光学素子へ応用しようとすると、次のような問題が生じる。
針状の酸化チタン粒子は、その長軸方向の粒径が約300nm以上と大きい。このため、得られる液晶状の有機無機ハイブリッド材料の光散乱が大きくなって、光透過率が低くなってしまう。また、配向をさせることも困難となる。こうしたことから、期待される光学材料への応用展開が難しい。
また、非特許文献1には、針状の酸化チタンに替えて球状の酸化チタンを用いた場合には、有機無機ハイブリッド材料は、液晶性を発現しないことが開示されている。
本発明は、こうした問題点を解決するためになされたものであり、有機無機ハイブリッド材料において、液晶性を付与するとともに、光の散乱を抑制して光透過率を向上することを目的とする。また、外場の変化によって配列が変化した際にも、高い光透過率と配向性を維持することを目的とする。
本発明の他の目的および利点は、以下の記載から明らかとなるであろう。
本発明の第1の態様は、酸化チタン粒子と、前記酸化チタン粒子に吸着可能な官能基を備えた有機液晶性分子を含む液晶組成物とを含む有機無機ハイブリッド材料であって、前記酸化チタン粒子は、長軸方向の長さの平均が200nm以下であり、短軸方向の長さに対する長軸方向の長さの比であるアスペクト比が3以上の酸化チタン粒子(T1)と、前記アスペクト比が2未満の酸化チタン粒子(T2)とを、合計で50重量%以上となる量で、且つ、T1とT2の重量比が(T1/T2)=(2/3)〜4となるように含み、前記酸化チタン粒子と前記液晶組成物との重量比である(酸化チタン粒子)/(液晶組成物)の値が0.5〜1.5であることを特徴とする。
前記酸化チタン粒子は、酸化チタン粒子(T1)と酸化チタン粒子(T2)とを合計で80重量%以上となる量で、且つ、T1とT2の重量比が(T1/T2)=1〜(7/3)となるように含まれることがより好ましい。
前記酸化チタン粒子は、アナターゼ型の酸化チタンからなることが好ましい。
前記有機液晶性分子は、アミノ基を有することが好ましい。
前記液晶性分子は、(1)式で表されることが好ましい。
N−L−E−L−(E−L−(E−L−E−L−R・・・・(1)
但し、E、E、E、Eは環を表し、それぞれ独立に、1,4−フェニレン基、ピリジン−2,5−ジイル基、ピラジン−2,5−ジイル基、ピリダジン−3,6−ジイル基、トランス−1,4−シクロヘキシレン基、1,4−シクロヘキセレン基、ナフタレン−2,6−ジイル基、ナフタレン−1,4−ジイル基、ナフタレン−1,5−ジイル基、トランスデカヒドロナフタレン−2,6−ジイル基、トランスデカヒドロナフタレン−1,4−ジイル基、トランスデカヒドロナフタレン−1,5−ジイル基、[2・2・2]ビシクロオクタン−1,4−ジイル基または1,3−ジオキサン−トランス−2,5−ジイル基を表し、これらは、それぞれ独立に、1〜2個の水素原子がフッ素原子、塩素原子、メチル基またはフルオロメチル基に置換されていてもよい。
Rは炭素数1〜16の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基若しくはアルケニル基、水素原子またはハロゲン原子を表し、その隣接する炭素原子と炭素原子との間にエーテル結合性の酸素原子を有していてもよく、炭素原子に結合した水素原子の一部または全部がフッ素原子に置換されていてもよく、
は、単結合または炭素数が1〜20個の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基であり、その隣接する炭素原子と炭素原子との間または炭素原子と環Eとの間にエーテル結合性の酸素原子を有していてもよく、炭素原子に結合した水素原子の一部または全部がフッ素原子に置換されていてもよく、
,L、Lは、それぞれ独立に、単結合、−CHCH−、−CH=CH−、−C≡C−、−CF−CF−、−CF=CF−、−(CH−、−CH(CH)CH−、−CHCH(CH)−、−CFO−、−OCF−、−CHO−、−OCH−、−COO−または−OCO−を表す。
は、Rがアルキル基若しくはアルケニル基の場合には、単結合、−O−、−COO−または−OCO−を表し、Rが水素原子若しくはハロゲン原子の場合には、単結合を表し、
mおよびnは、それぞれ独立的に0または1を表す。
本発明の第2の態様は、本発明の第1の態様の有機無機ハイブリッド材料を一対の基板間に配置した液晶素子に関する。
本発明の第1の態様によれば、サーモトロピック液晶性を示すとともに、光透過性と配向性に優れ、また、外場の変化によって配列が変化した際にも高い光透過率と配向性を維持可能な有機無機ハイブリッド材料が提供される。特に、液晶組成物のみの場合似液晶相から等方相に変化する温度(以下単に「透明点」と称す。)の下の温度で液晶性を示すと共に透明点の上の温度でも液晶性を示すという特性を有する。
また、本発明の第2の態様によれば、光学的特性に優れた液晶素子が提供される。
有機無機ハイブリット材料は、有機物の持つある種の官能基が、酸化チタン微粒子の結晶格子のc軸に水平な面へ優先的に吸着する現象を利用して得られる。具体的には、酸化チタン微粒子に吸着しやすい官能基を備えた有機液晶性分子からなる液晶を含む液晶組成物と、単分散の酸化チタン微粒子とを、分散媒中に分散させた後、この分散媒を留去することによって、酸化チタン微粒子と液晶との混合物からなる有機無機ハイブリッド材料が得られる。
また、酸化チタン微粒子の表面を構成する結晶面と有機液晶性分子の官能基との組み合わせを最適化すると、酸化チタン微粒子と有機液晶性分子とがナノレベルでハイブリッド化されて、サーモトロピック液晶性を示す有機無機ハイブリッド材料が得られる。すなわち、酸化チタン微粒子に対して、液晶が持つ自己組織性や配向性を付与することができる。本来、液晶組成物が液晶性を呈するのは液晶組成物の透明点以下の温度であるが、本発明の有機無機ハイブリッド材料は、透明点以下でも液晶性を示すが、透明点を超えた温度でも再度液晶性を示す。この詳しい理由は不明であるが、液晶組成物の配向性が透明点以上の温度においても酸化チタン粒子の配列に影響を与えているためと思われる。
有機無機ハイブリッド材料の光散乱を低減して、光透過率を改善し、さらに、配向を容易にして、光学材料などへの展開を図るには、酸化チタン粒子の形状の設計や選択、さらには複数の異なる形状タイプの酸化チタン微粒子の組み合わせが必要となる。本発明では、具体的には、針状の形状を備えており、短軸方向(最短方向)の長さに対する長軸方向(最長方向)の長さの比であるアスペクト比が制御された針状の酸化チタン粒子と、主として配向の改善に寄与する球状の酸化チタン粒子とを組合せて用い、適当な液晶とハイブリッド化することによって、有機無機ハイブリッド材料を作製する。こうして得られた有機無機ハイブリッド材料は、有機液晶性分子の液晶組成物単独では成し得ない高い屈折率異方性や、液晶に由来する外場応答性を実現できる。そのため、この外場応答性を利用すれば、有機無機ハイブリッド材料における酸化チタン粒子の組織構造や配列構造を外場の変化に応じて応答させることが可能となる。
本発明を実施するための最良の形態について、以下でより詳細に説明する。
本実施の形態の有機無機ハイブリッド材料は、酸化チタン粒子と、有機液晶性分子からなる液晶組成物とを備えている。
粒子を構成する酸化チタンの結晶構造は、特に限定されるものではない。酸化チタンとしては、具体的には、アナターゼ型、ルチル型およびブルッカイト型が挙げられる。有機無機ハイブリッド材料は、これらの内のいずれか1種の酸化チタン粒子を含んでいてもよく、あるいは、2種類以上を含んでいてもよい。尚、後述するように、金属酸化物の単分散の粒子合成に好適なゲルーゾル法により酸化チタン粒子を合成する場合、得られる酸化チタンとしては通常はアナターゼ型となる。
酸化チタン粒子の形状は、有機無機ハイブリッド材料が液晶性を発現するために、異方的である必要がある。ここで、本明細書では、短軸方向の長さに対する長軸方向の長さの比であるアスペクト比が3以上のものを針状の酸化チタン粒子(T1)とし、アスペクト比が2未満のものを球状の酸化チタン粒子(T2)と定義する。
酸化チタン粒子は、単分散であってもよく、多分散であってもよい。また、酸化チタン粒子の大きさは、有機無機ハイブリッド材料の光透過率の向上を考慮し、長軸方向の長さの平均が200nmより小さいものを用いる。そして、150nm以下であることがより好ましい。可視光域で悪影響を与えず、さらなる光透過率の向上を実現するためには、青色光の波長の1/4以下が好ましく、具体的には、100nm以下であることがさらに好ましい。そして、高い異方性を備えた針状の酸化チタン粒子(T1)では、大きさの下限としては、後に説明する製造方法によって比較的製造が容易であり、且つ、粒状に凝集が起こりにくい50nm以上が好ましい。
尚、酸化チタン粒子の大きさやアスペクト比は、電子顕微鏡により適当数の酸化チタン粒子を観察し、長軸方向の長さが10nm以上のものをカウントして求めるものとする。
酸化チタン粒子としては、針状の酸化チタン粒子(T1)と球状の酸化チタン粒子(T2)とを合計で50重量%以上となる量で含み、さらに好ましくは、重量比で80%以上である。このとき、酸化チタン粒子については、針状の酸化チタン粒子(T1)と球状の酸化チタン粒子(T2)とをそれぞれ別個に合成し、それらを適宜混合して使用することも可能である。そうした場合、酸化チタン粒子を実質的にT1とT2のみで構成することが可能となり、酸化チタン粒子のアスペクト比の分散状況を所望のものに調整できることから有機無機ハイブリッド材料の液晶性を実現する観点から好ましい。
酸化チタン粒子の表面を構成する結晶面の種類は、その表面の少なくとも一部に、c軸に水平な面を含むものが好ましい。この酸化チタン粒子表面のc軸に水平な面については、有機液晶性分子の持つ官能基を優先的に吸着させる機能を有することが分かっており、ハイブリッド化されて酸化チタン粒子に液晶性を付与するのに好適である。
本発明において、「酸化チタン粒子に吸着可能な官能基を備えた有機液晶性分子」(以下、単に「有機液晶性分子」と称す。)とは、その分子構造中に、酸化チタン粒子のc軸に水平な面に優先的に吸着する機能を有する官能基(以下、これを「吸着官能基」と称す。)を備えている有機液晶化合物を示し、同一分子が集まって、または、他の分子と一緒になって、液晶組成物を構成するものである。尚、このとき、液晶性分子には、それ自体で液晶性を呈するもののみでなく、単独では液晶性を呈しないが、液晶組成物としては液晶性を呈するものも含まれる。
この有機液晶性分子の吸着官能基以外の部分の構造は、特に限定されるものではないが、単独で、または、酸化チタン粒子と組み合わせることによって得られる有機無機ハイブリッド材料に液晶性を発現させるためには、剛直なメソゲン部(コア部)と、メソゲン部に結合する柔軟な末端鎖部とを備えたものであることが好ましい。ここで、「メソゲン部」とは、具体的には、1,4−フェニレン基やトランス−1,4−シクロヘキシレン基等の複数の環が直接または連結基を介して接続した部分であるロッド状の部分をいう。また、末端鎖部とは、アルキル基などのフレキシブルな構造の部分をいう。メソゲン部と末端鎖部は、直接に結合していてもよく、または、適当なスペーサー部(例えば、−O−、−COO−など)を介して結合していてもよい。
また、この有機液晶性分子は、分子構造のいずれかにC−F結合を有するもの、すなわち、いわゆるフッ素系有機液晶性分子であってもよい。あるいは、分子構造のいずれにもC−F結合を有しない炭化水素系有機液晶性分子であってもよい。
この有機液晶性分子は、単独で用いてもよいが、複数種類の化合物を混合して用いるか、他の液晶化合物や非液晶化合物と混合して液晶組成物として使用される。液晶温度域や他の物性を調整するために、他の液晶化合物や非液晶化合物と混合して液晶組成物として使用されることが好ましい。ここで言う他の液晶化合物や非液晶化合物は、通常の液晶組成物で用いられる液晶化合物、液晶類似構造の化合物、カイラル剤等、および、色素、紫外線吸収剤等の添加剤等がある。
尚、本発明で言う液晶組成物には、酸化チタン粒子は含まないものとする。また、上記したように、本発明では液晶組成物として液晶性を示せばよいので、酸化チタン粒子に吸着可能な官能基を備えた有機液晶性分子は単独では液晶性有していなくてもよく、液晶化合物と類似構造で液晶組成物を構成する他の化合物と相溶性があればよい。
この有機液晶性分子は、酸化チタン粒子への影響の点から、液晶組成物中に20質量%以上含まれていることが好ましく、特に、40質量%以上含まれていることが好ましい。
また、酸化チタン粒子に液晶性を付与するには、ハイブリッド化する際に、液晶組成物中の有機液晶性分子が吸着して酸化チタン粒子を疎水化することが望ましい。そのため、有機液晶性分子は、酸化チタン粒子表面に吸着した際に、有機液晶性分子の持つ疎水基(アルキル基、ベンゼン環、シクロヘキサン環またはフルオロベンゼン環など)が最表面になるような分子構造を持つものであることが好ましい。さらに、吸着官能基は、有機液晶性分子の分子構造中のいずれの部分に結合していてもよい。但し、液晶性の発現を容易化するためには、吸着官能基は、剛直なメソゲン部よりもむしろ柔軟な末端鎖部、特に、末端鎖部のメソゲン部に結合している側ではない末端に結合していることが好ましい。吸着官能基は、酸化チタンへの吸着に有効なアミノ基を有するものが好適である。
有機無機ハイブリッド材料に用いられる液晶組成物は、いずれか1種の有機液晶性分子を含むものであってもよく、あるいは、2種以上を含むものであってもよい。また、有機無機ハイブリッド材料は、上述した各種の酸化チタン粒子に対して、液晶組成物に含まれる有機液晶性分子が吸着することなく、単に酸化チタン粒子と液晶とが混合している混合物であってもよい。そして、液晶組成物に含まれる有機液晶性分子の少なくとも一部が、吸着官能基を介して酸化チタン粒子表面に吸着し、有機無機ハイブリッド材料を構成しているものであってもよい。特に、相対的に多量の有機液晶性分子が酸化チタン粒子表面に吸着している有機無機ハイブリッド材料は、サーモトロピック液晶性を示す場合があることからより好ましい。
有機無機ハイブリッド材料に含まれる液晶組成物と酸化チタン粒子との比率は、サーモトロピック液晶性の発現に影響を及ぼす。すなわち、液晶組成物の量が相対的に少な過ぎる場合、および、相対的に多過ぎる場合のいずれにおいても、酸化チタン粒子に自己組織性や配向性を付与することができにくくなる。また、液晶組成物の量が相対的に多過ぎる場合には、酸化チタン粒子の凝集も引き起こしやすい。したがって、酸化チタン粒子の凝集を防ぎ、液晶性を呈する有機無機ハイブリッド材料(すなわち、有機無機ハイブリッド液晶)を得るためには、液晶組成物と酸化チタン粒子との比率を、液晶組成物、酸化チタン粒子の形状やその組み合わせ、さらには両者の組成等に応じて、最適な比率を設計し選択するのが好ましい。本実施の形態においては、酸化チタン粒子と液晶組成物との重量比である(酸化チタン粒子/液晶組成物)の値が0.5〜1.5であることが好ましい。
本実施の形態において、有機無機ハイブリッド材料での液晶性の発現をより容易なものとするには、針状の酸化チタン粒子(T1)と球状の酸化チタン粒子(T2)とを含む酸化チタン粒子を用いる。特に、使用する針状の酸化チタン粒子(T1)のアスペクト比を4以上とすることが、液晶性の発現においては好ましい。上記酸化チタン粒子において、針状の酸化チタン粒子(T1)の長軸方向の長さの平均は200nm以下であり、好ましくは50nm〜150nmである。一方、球状の酸化チタン粒子(T2)の長軸方向の長さの平均は200nm以下であり、好ましくは10nm〜100nmである。また、針状の酸化チタン粒子(T1)の割合は、球状の酸化チタン粒子(T2)を含む全酸化チタン粒子の中で50重量%以上とする。さらに、アスペクト比が3以上の針状の酸化チタン粒子T1と、アスペクト比が2未満の球状の酸化チタン粒子T2との重量比は、(T1/T2)=(2/3)〜4とする。
次に、本発明にかかるハイブリッド材料の製造方法について、詳細に説明する。但し、これは1つの製造方法の例で、本発明はこれに限定されるものではない。
まず、酸化チタン粒子を合成する。具体的には、溶媒可溶性のチタン原料を、水中でも加水分解することなく安定なチタン錯体とする。次いで、このチタン錯体の溶液から、液相合成法(ゲルーゾル法)を用いて酸化チタン粒子を析出させる。
チタン原料は、合成しようとする酸化チタンの組成、粒子形状、使用する溶媒の種類等に応じて最適なものを選択する。例えば、チタン原料として、チタニウムイソプロポキシドを用いることができる。
溶媒は、使用するチタン原料の種類に応じて、最適なものを選択する。例えば、溶媒として水を用いることができる。溶媒中のチタン原料の濃度は、特に限定されるものではなく、合成しようとする酸化チタン粒子の組成および形状等に応じて最適な濃度とする。一般に、希薄溶液を用いるほど、粒径と粒子形状の揃った単分散粒子が得易くなる。
上記方法では、例えば、所定のチタン原料を含む溶液を密閉可能な耐圧容器に入れ、所定の温度で加熱すると、溶液中に酸化チタン粒子が析出する。このとき、溶液中に種粒子を添加すると、酸化チタン粒子の平均粒径を制御することができる。一般に、種粒子の添加量が多くなるほど、平均粒径の小さな粒子が得られる。種粒子としては、次の(1)または(2)などを用いることができる。
(1)合成しようとする酸化チタン粒子と同一組成および同一結晶構造を有するもの
(2)合成しようとする酸化チタン粒子と異なる組成を有し、且つ、種粒子の表面を構成する結晶面の格子定数が、酸化チタンのc軸に平行な結晶面の格子定数に近似しているもの
また、チタン錯体の溶液中に形態制御剤を添加すると、酸化チタン粒子の形状を制御することができる。形態制御剤には、酸化チタンのc軸に平行な結晶面に優先的に吸着する性質の化合物を用いる。形態制御剤の添加により、特定の形状を有する酸化チタン粒子が得られるのは、形態制御剤が酸化チタン粒子のc軸に平行な結晶面に優先的に吸着し、その結晶面に対して垂直方向への粒子の成長が抑制されることによる。例えば、酸化チタン粒子を合成する場合において、溶液中にエチレンジアミンを添加すると、針状の酸化チタン粒子が得られる。
酸化チタン粒子を合成した後は、有機液晶性分子を合成する。例えば、吸着官能基としてアミノ基を有する有機液晶性分子は、有機液晶性分子の構造を構成可能な化合物を出発原料とし、これに周知の処理(例えば、付加反応、置換反応、縮合反応など)で反応させることによって得られる。具体的には、ベンゼン環、シクロヘキサン環またはこれらの誘導体が連結したロッド状の部分からなる剛直なメソゲン部(コア部)と、メソゲン部に結合するアルキル鎖などの柔軟な末端鎖部とを備えた構造の化合物を出発原料に用いる。得られた反応物は、溶媒抽出、洗浄およびろ過などによって精製する。必要に応じて、他の液晶化合物や非液晶化合物を用意し、有機液晶性分子と今後して液晶組成物とする。
次に、ハイブリッド化を行う。ハイブリッド化では、まず合成した酸化チタン粒子と有機液晶性分子を含む液晶組成物とを分散媒中に分散させる。
分散媒は、酸化チタン粒子と有機液晶性分子を含む液晶組成物とを均一に分散できるものであればよい。このような分散媒としては、具体的には、メタノールまたはエタノールなどがある。分散媒の量は、特に限定されるものではなく、酸化チタン粒子と有機液晶性分子とを均一に分散できる量であればよい。
酸化チタン粒子と液晶組成物に分散媒を加え、酸化チタン粒子と液晶組成物とを均一に分散させると、酸化チタン粒子の表面に有機液晶性分子が吸着する。次いで、得られた分散液から分散媒を留去すると、本実施の形態にかかる有機無機ハイブリッド材料が得られる。
本実施の形態の有機無機ハイブリッド材料は、構成材料である液晶組成物中に含まれる有機液晶性分子が吸着官能基を分子内に有しており、元来、酸化チタン粒子のc軸に水平な結晶面に優先的に吸着する性質を持つ。したがって、このような吸着官能基を備えた有機液晶性分子を含む液晶組成物と酸化チタン粒子とを適当な分散媒中に分散させ、分散媒を留去すると、酸化チタン粒子と液晶組成物との混合物が効率よく得られる。
酸化チタン粒子の結晶面と液晶組成物との組み合わせを最適化することで、酸化チタン粒子と液晶組成物とのナノレベルでハイブリッド化が可能となり、液晶組成物の透明点の上下で液晶性が発現するサーモトロピック液晶性を示す有機無機ハイブリッド液晶が得られる。すなわち、酸化チタン粒子に対して、液晶組成物が持つ自己組織性や配向性を付与することができる。酸化チタン粒子と液晶組成物の組み合わせを最適化することにより、酸化チタン粒子に液晶性が付与されるのは、上述したように、吸着官能基を有する大半の有機液晶性分子が、吸着官能基を介して、酸化チタン粒子のc軸に水平な結晶面に優先的に吸着し、液晶組成物の持つ自己組織性や配向性が酸化チタン粒子に影響を与えるためと考えられる。
有機無機ハイブリッド液晶は、液晶組成物に由来する外場応答性(例えば、電場応答性、光応答性など)を持つ。そのため、これらの外場応答性を利用すれば、外場の変化に応じて、酸化チタン粒子の組織構造や配列構造を応答させることができる。また、ハイブリッド化によって酸化チタン粒子に自己配列性および自己組織性が付与されるので、従来、困難であった大面積での酸化チタン粒子の均一配列および均一配向が可能となる。さらには、液晶状態から固化させることによって、酸化チタン粒子の配列状態を長期間に渡って安定的に保存することができる。また、外乱によって配列状態が乱れた場合には、一旦液体状態とした後に液晶状態に戻すことにより、酸化チタン粒子を再配列させる、すなわち、組織構造を自己修復させることができる。
本発明の有機無機ハイブリッド材料は、通常は通常の液晶素子と同様に、一対の基板間に挟持して用いられる。基板は、ガラス、プラスチック、半導体、金属等の公知の基板が使用でき、少なくとも一方の基板は透明とされる。その基板上に、必要に応じて電極、配向膜、カラーフィルター、反射膜等を形成して用いればよい。
一対の電極付きの基板を用いて、本発明の有機無機ハイブリッド材料を挟持した場合には、電極間に電圧を印加することにより、有機無機ハイブリッド材料が液晶と同様に挙動して、電圧により光学特性を変化させることができる。
以上、本発明の実施の形態について詳細に説明したが、本発明は上記実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の改変が可能である。
実施例1
1.酸化チタン粒子の合成
1−1.針状の酸化チタン粒子(T1)の合成
針状の酸化チタン粒子(T1)を、種粒子成長法を用いたゲルーゾル法により合成した。
T1の合成に用いた種粒子は、以下の手順で合成した。まず、グローブボックス中で、過塩素酸水溶液(0.10mol/L、10mL)に、テトライソプロポキシチタン(TIPO)(3.55g、12.50mmol)を滴下した。次に、混合物をグローブボックスから取り出し、全量が50mLになるようにイオン交換水で希釈した。得られた懸濁液を2時間かけて超音波照射した後、100℃で6時間加熱することにより種粒子の分散液を得た。さらに得られた分散液(20mL)を過塩素酸水溶液(0.20mol/L、40mL)で希釈した後、30分間超音波照射することで、種粒子の分散液(Ti4+:0.0833mol/L,60mL)を得た。
T1は、以下の手順で合成した。まず、TIPOにトリエタノールアミン(TEOA)をモル比で(TEOA/TIPO)=2となるようにグローブボックス中で加え、Ti(TEOA)錯体を得た。この状態で一晩放置した後、得られたTi(TEOA)錯体を水で希釈して、TIPO濃度が0.50mol/Lとなるようにした。次に、Ti(TEOA)の0.50mol/L水溶液10mLに、種粒子の0.0833mol/L分散液を0.76mL、形状制御剤としてエチレンジアミンの500mol/L水溶液を1mL、イオン交換水を8.24mL加えて、全量が20mLとなるようにした。これを100℃で24時間加熱し、Ti(OH)のゲルを得た。得られたゲルをオートクレーブに移して、140℃で72時間加熱し、酸化チタン粒子のゾルを得た。この酸化チタン粒子を、水、硝酸、水の順でそれぞれ2回ずつ超音波分散と遠心分離(回転速度15000rpm、20分間)を繰り返すことで、洗浄した。その後、分散液を凍結乾燥することで、T1を得た。
1−2.球状の酸化チタン粒子(T2)の合成
球状の酸化チタン粒子(T2)を、種粒子成長法を用いたゲルーゾル法により合成した。
T2合成に用いた種粒子は、以下の手順で合成した。まず、グローブボックス中で、過塩素酸水溶液(0.10mol/L、10mL)に、テトライソプロポキシチタン(TIPO)(3.55g、12.50mmol)を滴下した。次に、混合物をグローブボックスから取り出し、全量が50mLになるようにイオン交換水で希釈した。得られた懸濁液を2時間かけて超音波照射した後、100℃で6時間加熱することにより、種粒子の分散液を得た。さらに得られた分散液(20mL)を過塩素酸水溶液(0.20mol/L、40mL)で希釈した後、30分間かけて超音波照射することで、種粒子の分散液(Ti4+:0.0833M、60mL)を得た。
T2は、以下の手順で合成した。まず、TIPOにトリエタノールアミン(TEOA)をモル比でTEOA/TIPO=2となるようにグローブボックス中で加え、Ti(TEOA)錯体を得た。この状態で一晩放置した後、得られたTi(TEOA)錯体を水で希釈して、TIPO濃度が0.50mol/Lとなるようにした。次に、Ti(TEOA)の0.50mol/L水溶液10mLに、種粒子の0.0833mol/L分散液を3.16mL、形状制御剤としてエチレンジアミンの500mol/L水溶液を0.5mL、イオン交換水を5.84mL加えて、全量が20mLとなるようにした。これを100℃で24時間加熱し、Ti(OH)のゲルを得た。得られたゲルをオートクレーブに移し、140℃で72時間加熱して、酸化チタン粒子のゾルを得た。この酸化チタン粒子を、水、硝酸、水の順でそれぞれ2回ずつ超音波分散と遠心分離(回転速度15000rpm、20分間)を繰り返すことで、洗浄した。その後、分散液を凍結乾燥することで、T2を得た。
1−3.針状の酸化チタン粒子(T3)の合成
長軸方向の長さが長い針状の酸化チタン粒子(T3)を、ゲル−ゾル法により合成した。
T3は、以下の手順で合成した。まず、TIPOにトリエタノールアミン(TEOA)をモル比でTEOA/TIPO=2となるようにグローブボックス中で加え、Ti(TEOA)錯体を得た。この状態で一晩放置した後、得られたTi(TEOA)錯体を水で希釈してTIPO濃度が0.50mol/Lとなるようにした。次に、Ti(TEOA)の0.50mol/L水溶液10mLに、形状制御剤としてエチレンジアミンの4mol/L水溶液を1mL、イオン交換水を9mL加えて、全量が20mLとなるようにした。これを100℃で24時間加熱して、Ti(OH)のゲルを得た。このゲルをオートクレーブに移し、140℃で72時間加熱して、酸化チタン微粒子のゾルを得た。次に、この酸化チタン微粒子のゾルを、水、硝酸、水の順でそれぞれ2回ずつ超音波分散と遠心分離(15000rpm、20分間)を繰り返すことで、洗浄した。その後、分散液を凍結乾燥することで、T3を得た。
2.酸化チタン粒子(T1、T2、T3)の評価
得られた酸化チタン粒子T1、T2およびT3は、X線回折測定(XRD測定)により、いずれもアナターゼ型の結晶であることを確認した。
次に、透過電子顕微鏡(TEM)を用いてこれらの形状と大きさを観察した。図1に、酸化チタン粒子((a)T1、(b)T2、(c)T3)の透過電子顕微鏡(TEM)写真を示す。尚、図中のスケールは、各図の右下のスケール表示に示す通りであり、(a)と(b)は、同じスケール(200nmスケールを表示)となっているが、(c)はスケールが異なる。
図1(a)から明らかであるように、針状の酸化チタン粒子T1は、酸化チタン粒子の長軸方向の粒径が200nm以下であり、150nm以下が主であり、短軸方向の長さに対する長軸方向の長さの比であるアスペクト比がほぼ全量3以上の粒子であることが分かった。また、図1(b)から明らかであるように、球状の酸化チタン粒子T2は、酸化チタン粒子の粒径が200nmより小さい。そして、T2は、粒径が主に100nm以下であり、短軸方向の長さに対する長軸方向の長さの比であるアスペクト比がほぼ全量2未満の粒子であることが分かった。また、図1(c)から明らかであるように、針状の酸化チタン粒子T3は、酸化チタン粒子の長軸方向の長さがほぼ全量200nmより大きく、主に300nm以上の長さを持つ粒子であることが分かった。尚、ここでは98%以上を「ほぼ全量」とした。
3.有機液晶性分子(L1)の合成
(1)式の合成スキームにしたがい、有機液晶性分子(L1)を合成した。

まず、真空加熱乾燥した磁気攪拌子入りの3Lの二口フラスコに、2,3−ジフルオロアニソール(31.32g、217.3mmol)および乾燥テトラヒドロフラン(THF)500mLを加え、窒素雰囲気下、ドライアイスーアセトン浴を用いて溶液を−70℃以下に冷却した。次いで、反応溶液を激しくかき混ぜながら、−70℃以下でブチルリチウムーへキサン溶液(2.6mol/L、100.38mL、261.0mol)をゆっくり滴下し、同温度で2時間かき混ぜた。得られた薄黄色溶液にボラン酸トリイソプロピル100.05mL(458mmol)を−70℃以下でゆっくり滴下した後、反応溶液をゆっくり室温まで昇温して一晩かき混ぜた。
次に、反応混合物に室温で10%塩酸430mLを加えて2時間かき混ぜた後、ジエチルエーテル750mLを加えて有機層を抽出した。水層をジエチルエーテル100mL(3回)で抽出し、合わせた有機層を水200mL、飽和塩化ナトリウム水溶液200mLで洗浄した。有機層をろ過し、溶媒を減圧留去して、4−メトキシ−2,3−ジフルオロフェニルボラン酸31.88g(170.0mmol、収率78%)を得た。
次に、還流管を付けた磁気撹拌子入り3Lの二口フラスコに、窒素雰囲気で、p−(トランス−4−プロピルシクロヘキシル)ブロモベンゼン(47.24g、168.0mmol)、4−メトキシ−2,3−ジフルオロフェニルボラン酸(31.88g、170.0mmol)、乾燥THF500mL、20重量%炭酸ナトリウム水溶液1050mL、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム((Pd(PPh)12.5gを順に加えた。予め70℃に加熱しておいた油浴に反応容器を漬け、溶媒を21時間かけて加熱還流した。
薄層クロマトグラフィー(TLC)で反応停止を確認した後、THFで水層を抽出した。有機層をパラジウムスカベンジャーと無水硫酸マグネシウムで乾燥、ろ過し、溶媒を減圧留去してから、残査をカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=8/2)で精製した。次いで、濾液をヘキサン/酢酸エチル=9/1で再結晶して、2,3−ジフルオロ−4−メトキシ−4‘−(トランス−4−プロピルシクロヘキシル)ビフェニル28.25g(82mmol、収率48%)を得た。
次に、2,3−ジフルオロ−4−メトキシ−4‘−(トランス−4−プロピルシクロヘキシル)ビフェニル(18.91g、54.9mmol)と、脱水ジクロロメタン300mLとをフラスコに入れ、窒素下にてドライアイスで冷却した。次いで、温度を−15℃以下に保った状態で、1mol/Lボロントリブロマイドのジクロロメタン溶液109.8mLを滴下した。その後、冷却したままで2時間攪拌した後、さらに室温で1時間攪拌した。次に、水、10%炭酸水素ナトリウム液、水の順で有機層を洗浄し、ヘキサン/酢酸エチル混合溶媒(ヘキサン/酢酸エチル=6/4)で再結晶した。減圧濾過をした後、乾燥させて、2,3−ジフルオロ−4−ヒドロキシ−4’−(トランス−4−プロピルシクロヘキシル)ビフェニル9.19g(27.8mmol、収率51%)を得た。
次に、磁気撹拌子入りの3Lの二口フラスコに、2,3−ジフルオロ−4−ヒドロキシ−4‘−(トランス-4-プロピルシクロヘキシル)ビフェニル(9.19g、27.8mmol)、n−6−ブロモプロピルフタルイミド(7.97g、25.8mmol)、炭酸カリウム(7.70g,51.3mmol)、脱水ジメチルフォルムアミド(DMF)500mLを窒素下で加え、100℃で14時間反応させた。その後、ジクロロメタン300mLと、飽和塩化ナトリウム水溶液300mLで洗浄した後、硫酸マグネシウムで脱水してから、カラムクロマトグラフィー(展開溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=5/5)で精製し、濃縮した。これにより、N−{6−[2,3−ジフルオロ−4’−(トランス−4−プロピルシクロヘキシル)ビフェニル−イロキシ]へキシル}フタルイミド13.73g(24.5mmol、収率95%)を得た。
次に、N−{6−[2,3−ジフルオロ−4’−(トランス−4−プロピルシクロヘキシル)ビフェニル-イロキシ]へキシル}フタルイミド(6.82g、12.2mmol)、エタノール39.35mLをフラスコに入れて100℃で加熱し、エタノールが沸騰した状態で、ヒドラジン1水和物9.75mLを滴下した。その後、1.5時間かけて反応させてから、20重量%炭酸ナトリウム液を加え、結晶の塊りが無くなるまで溶かした。続いて、ジクロロメタン300mLを加えて抽出し、硫酸マグネシウムで脱水して濃縮した。次いで、ヘキサン/酢酸エチル混合溶媒(ヘキサン/酢酸エチル=5/5)で再結晶することにより、有機液晶性分子L1を3.30g(7.7mmol、収率63%)得た。
4.有機液晶性分子(L1)の評価
合成した有機液晶性分子L1は、単独でサーモトロピック液晶性を示すことを確認した。次の(2)式に有機液晶性分子L1の構造および相転移温度を示す。

5.酸化チタン粒子T1、T2と有機液晶性分子L1のハイブリッド化
実施例1で得られた酸化チタン粒子T1とT2を重量比で10:0、7:3、5:5、2:8および0:10となるように、それぞれ秤量した後、混合して、5種のT1とT2との混合物を得た。次いで、それぞれについて、実施例2で得られた有機液晶性分子L1と重量比で1:1となるように秤量した後、混合し、メタノール中で超音波分散させた。これを50℃で加熱し、分散媒を留去して、5種類の有機無機ハイブリッド材料を作製した。
6.ハイブリッド材料の評価
得られた5種類のハイブリッド材料について、これらが液晶性を示すかどうかを偏光顕微鏡観察を用いて調べた。
図2に、偏光観察下における5種類のハイブリッド材料の偏光顕微鏡写真を示す。尚、図2において、ハイブリッド材料の「T1/T2(重量比)」については縦軸に列挙されており、上からがT1とT2の重量比で「10:0」(比較例)、「7:3」(実施例)、「5:5」(実施例)、「2:8」(比較例)および「0:10」(比較例)である。
図2では、加熱しながら、30℃〜150℃のクロスニコル下での顕微鏡写真を示している。また、図3(a)は、各相転移温度を示している。さらに、図3(b)には、クロスニコル下での光強度を昇温下(30〜180℃)で測定した結果を示している。
図2および図3(a)、(b)から分かるように、本発明の実施例であるT1:T2が7:3およびT1:T2が5:5のハイブリッド材料L1/(T1:T2=7:3)、L1/(T1:T2=5:5)では、昇温に伴って、流動性はないが異方性を有する中間相を発現し、次いで、等方相を発現した後に、酸化チタン粒子に液晶性が付与されたことに起因すると考えられる液晶相(新液晶相)を発現した。中間相では、高い光強度を示し、良好な配向状態をとることが確認された。また、特に、ハイブリッド材料L1/(T1:T2=7:3)の新液晶相における配向状態は良好なものであった。さらに、T1とT2の混合比によって、新液晶相を発現する温度範囲に違いが見られることが分かった。具体的には、T2の割合が多くなると、この温度範囲が狭くなる。このことから、系の粘度が低くなると、複合体の配向に影響が及ぶと考えられる。
一方、比較例であるT1:T2が10:0のハイブリッド材料L1/T1では、昇温に伴い流動性はないが異方性を有する中間相を発現し、次いで等方相を発現した後に、110℃以上で酸化チタン微粒子に液晶性が付与されたことに起因すると考えられる光の透過が起こった。但し、図2や図3(b)からも明らかなように、中間相の配向状態は本発明の実施例に比して劣るものであった。T1:T2が2:8のハイブリッド材料L1/(T1:T2=2:8)では、昇温に伴い中間相はほとんど発現しなく実質的に等方相を示し、120℃〜130℃でのみ光の透過が起こった。T1:T2が0:10のハイブリッド材料L1/T2では、昇温に伴い中間相はほとんど発現しなく実質的に等方相を示し、100℃以上では全く光の透過が起きなかった。
上述の通り、本発明の実施例であるT1:T2が7:3およびT1:T2が5:5のハイブリッド材料L1/(T1:T2=7:3)とL1/(T1:T2=5:5)のいずれにも流動性が認められた。また、クロスニコル下で光の透過が観測された。さらに、複屈折性を示し、サーモトロピック液晶性を示すことが分かった。
7.酸化チタン粒子T3と有機液晶性分子L1のハイブリッド化
酸化チタン粒子T3と、実施例1で得られた有機液晶性分子L1とを、重量比で1:1となるように秤量した後、混合して、メタノール中で超音波分散させた。これを50℃で加熱し、分散媒を留去して、有機無機ハイブリッド材料であるL1/T3(以下、ハイブリッド材料L1/T3と称する。)を得た。
次に、T3と実施例1で得られた酸化チタン粒子T1とを、重量比で5:5となるように秤量した後、混合した。次いで、この混合物を有機液晶性分子L1と重量比で1:1となるように秤量した後、混合し、メタノール中で超音波分散させた。次に、これを50℃で加熱し、分散媒を留去して、T1:T3=5:5の有機無機ハイブリッド材料L1/(T1:T3=5:5)を得た。
8.ハイブリッド材料の評価(1)
図4に、偏光観察下、130℃におけるハイブリッド材料の偏光顕微鏡写真を示す。図4において、「L1/T1」は前記した酸化チタン粒子T1、T2と有機液晶性分子L1のハイブリッド化でT1:T2=10:0の(酸化チタン粒子としてはT1のみを用いた)有機無機ハイブリッド材料の例であり、「L1/(T1:T3=5:5)」は上記のT1:T3=5:5の有機無機ハイブリッド材料の例であり、「L1/T3」は上記の酸化チタン粒子としてはT3のみを用いた有機無機ハイブリッド材料の例である。
図4から分かるように、いずれの場合も、流動性および複屈折性を示し、サーモトロピック液晶性を示した。一方で、各有機無機ハイブリッド材料の配向を比較した場合に違いが見られた。T1のみのハイブリッド材料L1/T1とT1:T3=5:5のハイブリッド材料L1/(T1:T3=5:5)は一軸配向を示し、T3のみのハイブリッド材料L1/T3はポリドメイン配向を示した。ここで、一軸配向とは、クロスニコル条件下の偏光観察で、ハイブリッド材料サンプルを45°回転させた場合に、光漏れ(光の透過)のない状態を言う。また、ポリドメイン配向とは、同じ場合に光漏れのある状態を言う。
図4に示すように、顕微鏡観察で、ハイブリッド材料L1/T1とハイブリッド材料L1/(T1:T3=5:5)に一軸配向が確認されたことにより、これらの有機無機ハイブリッド材料を構成する酸化チタン粒子に対して、一方の構成物たる液晶が持つ自己組織性や高い配向性性能を付与できたことが分かった。
9.ハイブリッド材料の評価(2)
ハイブリッド材料L1/T1およびハイブリッド材料L1/(T1:T3=5:5)について、130℃での光透過率測定を行なった。図5に、その評価結果を示した。この図では、ハイブリッド材料L1/T1を「小径TiO 100%」とし、ハイブリッド材料L1/(T1:T3=5:5)を「小径TiO 50%」とした。また、これらのハイブリッド材料を保持するのに使用した基板(図5中で「基板のみ」と示す。)の透過スペクトルも併せて示した。
図5から明らかであるように、可視域全般(波長400nm〜800nm)において、長軸方向の長さの平均が200nm以下である針状の酸化チタン粒子を用いて構成されるハイブリッドL1/T1の方が、300nm以上の長さの粒子を多く含む針状の酸化チタン粒子を用いて構成されるハイブリッド材料L1/(T1:T3=5:5)よりも、光透過率が高いことが分かった。これは、光の散乱が抑制されているためと推測される。
本発明の有機無機ハイブリッド材料は、高い光透過率と優れた光学異方性を実現できる。したがって、この有機無機ハイブリッド材料によれば、広温度域で光学異方性を有する光学材料や光学素子への応用が可能となるとともに、外場の変化に応じて粒子の配列状態が変化するアクティブデバイスとして用いることができる。
酸化チタン粒子の透過電子顕微鏡写真である。 有機無機ハイブリッド材料の偏光顕微鏡写真である。 (a)は、有機無機ハイブリッド材料の相転移温度を示す図であり、(b)は、クロスニコル下での光強度を昇温下で測定した結果である。 有機無機ハイブリッド材料の130℃での配向状態を示す偏光顕微鏡写真である。 有機無機ハイブリッド材料の光透過スペクトルである。

Claims (6)

  1. 酸化チタン粒子と、前記酸化チタン粒子に吸着可能な官能基を備えた有機液晶性分子を含む液晶組成物とを含む有機無機ハイブリッド材料であって、
    前記酸化チタン粒子は、長軸方向の長さの平均が200nm以下であり、短軸方向の長さに対する長軸方向の長さの比であるアスペクト比が3以上の酸化チタン粒子(T1)と、前記アスペクト比が2未満の酸化チタン粒子(T2)とを、合計で50重量%以上となる量で、且つ、T1とT2の重量比が(T1/T2)=(2/3)〜4となるように含み、
    前記酸化チタン粒子と前記液晶組成物との重量比である(酸化チタン粒子)/(液晶組成物)の値が0.5〜1.5であることを特徴とする有機無機ハイブリッド材料。
  2. 前記酸化チタン粒子は、酸化チタン粒子(T1)と酸化チタン粒子(T2)とを合計で80重量%以上となる量で、且つ、T1とT2の重量比が(T1/T2)=1〜(7/3)となるように含むことを特徴とする請求項1に記載の有機無機ハイブリッド材料。
  3. 前記酸化チタン粒子は、アナターゼ型の酸化チタンからなることを特徴とする請求項1または2に記載の有機無機ハイブリッド材料。
  4. 前記有機液晶性分子はアミノ基を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の有機無機ハイブリッド材料。
  5. 前記有機液晶性分子は、(1)式で表されることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の有機無機ハイブリッド材料。
    N−L−E−L−(E−L−(E−L−E−L−R・・・・(1)
    但し、E、E、E、Eは環を表し、それぞれ、独立に1,4−フェニレン基、ピリジン−2,5−ジイル基、ピラジン−2,5−ジイル基、ピリダジン−3,6−ジイル基、トランス−1,4−シクロヘキシレン基、1,4−シクロヘキセレン基、ナフタレン−2,6−ジイル基、ナフタレン−1,4−ジイル基、ナフタレン−1,5−ジイル基、トランスデカヒドロナフタレン−2,6−ジイル基、トランスデカヒドロナフタレン−1,4−ジイル基、トランスデカヒドロナフタレン−1,5−ジイル基、[2・2・2]ビシクロオクタン−1,4−ジイル基または1,3−ジオキサン−トランス−2,5−ジイル基を表し、これらは、それぞれ独立に1〜2個の水素原子がフッ素原子、塩素原子、メチル基またはフルオロメチル基に置換されていてもよく、
    Rは炭素数1〜16の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基若しくはアルケニル基、水素原子またはハロゲン原子を表し、その隣接する炭素原子と炭素原子との間にエーテル結合性の酸素原子を有していてもよく、炭素原子に結合した水素原子の一部または全部がフッ素原子に置換されていてもよく、
    は、単結合または炭素数が1〜20個の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基であり、その隣接する炭素原子と炭素原子との間または炭素原子と環Eとの間にエーテル結合性の酸素原子を有していてもよく、炭素原子に結合した水素原子の一部または全部がフッ素原子に置換されていてもよく、
    ,L、Lは、それぞれ独立に、単結合、−CHCH−、−CH=CH−、−C≡C−、−CF−CF−、−CF=CF−、−(CH−、−CH(CH)CH−、−CHCH(CH)−、−CFO−、−OCF−、−CHO−、−OCH−、−COO−または−OCO−を表し、
    は、Rがアルキル基若しくはアルケニル基の場合には、単結合、−O−、−COO−または−OCO−を表し、Rが水素原子若しくはハロゲン原子の場合には、単結合を表し、
    mおよびnは、それぞれ独立的に0または1を表す。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の有機無機ハイブリッド材料を一対の基板間に配置したことを特徴とする液晶素子。
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