JP2008144102A - コロイド結晶及び物理ゲル - Google Patents

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【課題】サーモトロピック液晶とコロイド結晶の双方の特性を持ち、かつ、サーモトロピック液晶性を発現させるために用いられる有機液晶の選択の自由度が大きいコロイド結晶、及び、サーモトロピック液晶性を有する微粒子を含み、かつ、ゾル−ゲル転移を起こすことが可能な物理ゲルを提供すること。
【解決手段】単分散度(=微粒子の粒径の標準偏差×100/微粒子の平均粒径)が5%以下である微粒子の表面に有機液晶性分子が吸着しているハイブリッド微粒子を3次元規則配列させることにより得られるコロイド結晶、及びこのようなハイブリッド微粒子を溶媒に分散させることにより得られる物理ゲル。前記微粒子は、単分散であるコア粒子の周囲にナノシートがコートされたコア/シェル型粒子であり、前記有機液晶性分子は、分子の末端に前記ナノシートの表面に特異的に吸着する機能を有する官能基を備えているものが好ましい。
【選択図】図3

Description

本発明は、コロイド結晶及び物理ゲルに関し、さらに詳しくは、単分散である微粒子の表面に有機液晶性分子が吸着しているハイブリッド微粒子を3次元規則配列させることにより得られるコロイド結晶、及びこのようなハイブリッド微粒子を溶媒に分散させることにより得られる物理ゲルに関する。
液晶は、液体と固体の中間の状態にある物質であり、流体の流動性と、結晶の異方性とを併せ持つ。また、ある種の液晶は、磁場や電場のような外場が作用すると、配向ベクトル(異方性がある方向の単位ベクトル)が変化し、外場を除去すると、その弾性復元力により元の状態に戻るという性質がある。そのため、この種の液晶は、電卓、時計、コンピュータ、テレビなどの表示素子に用いられている。
液晶の中でも、温度を変化させることによって液晶状態に至るものを、サーモトロピック(温度相転移型)液晶という。サーモトロピック液晶は、分子配列の違いにより、ネマチック液晶、スメクチック液晶、及び、コレステリック液晶に大別される。現在実用化されている液晶ディスプレイに使用されている液晶は、ほとんどがネマチック液晶である。また、この種の用途に用いられる液晶は、一般に、シアノビフェニール化合物のような有機化合物である。
一方、無機化合物からなる微粒子は、その組成に応じて、種々の特性(例えば、磁気特性、光触媒特性など)を示す。しかしながら、無機微粒子自身には、一般に、有機液晶のような自己組織性や配向性がない。そのため、無機微粒子に有機液晶の持つこれらの特性を付与することができれば、外場の変化に応じて無機微粒子の組織構造や配列状態を制御できると考えられる。
最近、このような考え方に基づき、無機微粒子へのサーモトロピック液晶性の付与を検討した例が報告されている。
例えば、非特許文献1には、針状の単分散酸化チタンの表面が、アミノ基を有する有機液晶でコーティングされた有機無機ハイブリッド液晶が開示されている。同文献には、
(1) 単分散性に優れた長軸方向粒径約300nmの酸化チタン粒子と、有機液晶性アミンとをナノレベルでハイブリッド化すると、サーモトロピック液晶性を示す有機無機ハイブリッド液晶となる点、及び、
(2) 液晶性の発現には、(a)用いる酸化チタン微粒子の単分散性が優れていること、(b)酸化チタン粒子が針状の形態を有すること、(c)有機液晶のメソゲン部位を適切に選択すること、などが重要である点、
が記載されている。
また、非特許文献2には、スピンドル型、立方体型又は六角円盤型のα−Fe23粒子の表面が、リン酸基を有する有機液晶でコーティングされた有機無機ハイブリッド液晶が開示されている。同文献には、
(1) スピンドル型粒子とリン酸基を有する有機液晶のハイブリッドは、サーモトロピック液晶性を示す点、
(2) 立方体型粒子とリン酸基を有する有機液晶のハイブリッドは、均一に混ざり合うが、液晶性の発現に伴う復屈折は観察されない点、及び
(3) 六角円盤型粒子とリン酸基を有する有機液晶のハイブリッドは、相分離する点
が記載されている。
一方、非常に粒径が揃ったいわゆる単分散なコロイド粒子は、乾燥させることによって、あるいは液中での粒子間相互作用によって、規則的に配列した秩序構造(以下、「コロイド結晶」という)を形成することが知られている。このコロイド結晶は、ブラッグ回折により、その格子定数に対応した波長の電磁波を反射する。例えば、サブミクロンオーダーの単分散コロイド粒子によるコロイド結晶の場合、紫外光、可視光から赤外光の範囲の波長の光を反射し、可視光を反射する場合にはイリデセンス(虹彩色)を示すことが知られている。このような特徴を利用して、特定の波長の光を透過しない光フィルターや特定の光を反射するミラー、さらにはフォトニック結晶と呼ばれる新規な光機能材料、光スイッチや光センサへのコロイド結晶の応用が考えられている。
例えば、これまでの応用例としては、2枚の透明な平板間にポリスチレン粒子からなるコロイド結晶を挟んだ構造の光フィルター(特許文献1参照)、ポリスチレン粒子からなるコロイド結晶をポリマーでゲル化させて作製したコロイド結晶ゲル(特許文献2〜4参照)が知られている。
"Organic-Inorganic Hybrid Liquid Crystals: Hybridization of Calamitic Liquid-Crystalline Amines with Monodispersed Anisotropic TiO2 Nanoparticles", Kiyoshi Kanie and Tadao Sugimoto, Journal of the American Chemical Society, 2003, 125, 10518-10519 "Organic-Inorganic Hybrid Liquid Crystals: Thermotropic Mesophases Formed by Hybridization of Liquid-Crystalline Phosphates and Monodispersed α-Fe2O3 Particles", Kiyoshi Kanie and Atsushi Muramatsu, Jorunal of American Chemical Society, 2005, 127, 11578-11579 欧州特許第0482394号公報 米国特許第4632517号公報 米国特許第4627689号公報 米国特許第4451412号公報
従来のコロイド結晶は、微粒子間の静電反発力を利用して、微粒子を単に3次元規則配列させたに過ぎないものであり、外部刺激(例えば、熱)に応じてコロイド結晶の構造が可逆的に変化するわけではない。従って、コロイド結晶に対して、さらにサーモトロピック液晶性を付与することができれば、コロイド結晶の規則構造に由来するブラッグ回折等の光学特性と、有機液晶の刺激応答性とを複合的に活用した刺激応答型のアクティブデバイスの創製に繋がる技術となる。
さらに、サーモトロピック液晶性を有する微粒子に対して、何らかの方法でゾル−ゲル転移を起こさせることができれば、ゾル−ゲル転移に伴う構造色の変化やゲル化による構造色の発現・消失を活用して書き換え可能な表示デバイス等への応用が期待できる。
しかしながら、従来の微粒子サーモトロピック液晶化では、液晶化できる微粒子が針状の単分散チタニア粒子あるいはヘマタイト微粒子に限られていた。さらに、発現する液晶相としては、1次元的な秩序からなるネマチック液晶相あるいは疑似立方体微粒子からなる単純立方格子構造のキュービック相のみであった。そのため、従来の方法では、コロイド結晶構造の形成に伴う構造色の発現やフォトニック結晶作製に必要な均一なドメイン化(すなわち、コロイド結晶化)が困難である。
また、従来の方法では、酸化チタンにはアミン、ヘマタイトにはリン酸、というように、液晶化に用いる微粒子に合わせた有機液晶の選択が必須となる。さらには、形状異方性を有する微粒子は、その発達した結晶面の違いにより表面状態が異なることから、有機物の吸着挙動が異なる。そのため、微粒子にサーモトロピック液晶性を付与するためには、微粒子の組成や形状に応じて、用いる有機液晶の種類を選択する必要があり、汎用性に乏しいという問題がある。
さらに、サーモトロピック液晶性を有する微粒子を含み、かつ、ゾル−ゲル転移を生ずる組成物が作製された例は、従来にはない。
本発明が解決しようとする課題は、サーモトロピック液晶性を兼ね備えたコロイド結晶を提供することにある。
また、本発明が解決しようとする他の課題は、サーモトロピック液晶とコロイド結晶の双方の特性を持ち、かつ、サーモトロピック液晶性を発現させるために用いられる有機液晶の選択の自由度が大きいコロイド結晶を提供することにある。
さらに、本発明が解決しようとする他の課題は、サーモトロピック液晶性を有する微粒子を含み、かつ、ゾル−ゲル転移を起こすことが可能な物理ゲルを提供することにある。
上記課題を解決するために本発明に係るコロイド結晶は、(1)式で表される単分散度が5%以下である微粒子の表面に有機液晶性分子が吸着しているハイブリッド微粒子を3次元規則配列させることにより得られるものからなる。
単分散度=前記微粒子の粒径の標準偏差×100/前記粒子径の平均粒子径 …(1)
この場合、前記微粒子は、単分散度が5%以下であるコア粒子の周囲にナノシートがコートされたコア/シェル型粒子であり、前記有機液晶性分子は、分子の末端に前記ナノシートの表面に特異的に吸着する機能を有する官能基を備えているものが好ましい。
また、本発明に係る物理ゲルは、単分散度が5%以下である微粒子の表面に有機液晶性分子が吸着しているハイブリッド微粒子を溶媒に分散させることにより得られるものからなる。
微粒子と有機液晶性分子とをハイブリッド化する場合において、微粒子の粒径のバラツキをある一定値以下とすると、微粒子にサーモトロピック液晶性を付与することができると同時に、得られたハイブリッド微粒子をコロイド結晶化することができる。また、微粒子として、コア粒子の周囲にナノシート等がコートされたコア/シェル型粒子を用いると、コア粒子の組成や形状によらず、同一の有機液晶性分子を用いて、微粒子へのサーモトロピック液晶性の付与、及びハイブリッド微粒子のコロイド結晶化が可能となる。
さらに、粒径のバラツキがある一定値以下である微粒子と有機液晶性分子からなるハイブリッド微粒子をある種の溶媒に分散させると、ゾル−ゲル転移を起こし、物理ゲルが得られる。
以下、本発明の一実施の形態について詳細に説明する。
本発明に係るコロイド結晶は、ハイブリッド微粒子を3次元規則配列させることにより得られるものからなる。
ここで、「コロイド結晶」とは、単分散な(粒子径の均一な)微粒子が原子による結晶と同様の3次元規則構造を持つ状態をいい、結晶構造に由来するブラッグ回折などの現象を示す。この点において分子配向など、ある規則性を持つ液体である液晶とは異なる状態をいう。
「ハイブリッド微粒子」とは、単分散である微粒子の表面に有機液晶性分子が吸着しているものをいう。
本発明において、「単分散」とは、次の(1)式で表される単分散度が5%以下であることをいう。
単分散度=微粒子の粒径の標準偏差×100/微粒子の平均粒径 …(1)
単分散度が5%を超えると、微粒子を規則配列させるのが困難となる。ハイブリッド微粒子をコロイド結晶化するためには、微粒子の単分散度は、小さいほどよい。
なお、微粒子の平均粒径及び標準偏差は、それぞれ、微粒子の粒度分布を測定することにより求められる。また、粒度分布測定法としては、(1)SEMやTEMで粒子を多数直接観察する画像法、(2)静的光散乱法、(3)動的光散乱法、などがある。
微粒子の形状は、特に限定されるものではなく、種々の形状を有する微粒子を用いることができる。特に、球状の微粒子は、コロイド結晶化が容易であるという利点がある。
ここで、「球状」とは、同一条件下で製造された複数個(好ましくは、50個以上)の粒子を顕微鏡観察した場合において、各粒子の真球度の平均値が13%以下であることをいう。また、「真球度」とは、各粒子の外形の真円からのずれの程度を表す指標であって、粒子の表面に接する最小の外接円の半径(r)に対する、外接円と粒子表面の各点との半径方向の距離の最大値(Δrmax)の割合(=Δrmax×100/r(%))で表される値をいう。ハイブリッド微粒子をコロイド結晶化するためには、微粒子の真球度は、小さいほどよい。真球度は、さらに好ましくは7%以下、さらに好ましくは3%以下である。
微粒子の平均粒径は、特に限定されるものではなく、目的に応じて任意に選択することができる。但し、微粒子の平均粒径が大きくなりすぎると、単分散微粒子の合成が困難となる。液晶性を呈するハイブリッド微粒子を容易に得るためには、微粒子の平均粒径は、数μm以下が好ましく、さらに好ましくは、1μm以下である。
なお、「微粒子の粒径」とは、SEMやTEMで観察、測定した粒子寸法の最大値をいい、「平均粒径」とは、複数個(好ましくは、50個以上)測定した値の平均値をいう。
また、微粒子の材質は、特に限定されるものではなく、上述した単分散である微粒子を製造可能なものであればよい。また、微粒子は、中実粒子であっても良く、あるいは、中空粒子であっても良い。
微粒子としては、具体的には、
(1)シリカなどのセラミックス粒子、
(2)ポリスチレン、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)等のポリマ粒子、
(3)セラミックス粒子、ポリマ粒子等からなるコア粒子の表面に、コア粒子とは異なる材料からなるシェルを被覆したコア/シェル型粒子、
(4)焼成、抽出等の方法を用いて、コア/シェル型粒子からコアを除去することにより得られる中空型粒子、
などがある。
また、コア/シェル型微粒子又は中空粒子を構成するシェルとしては、具体的には、
(1)金、白金、パラジウム、鉄、銅などの金属微粒子、
(2)チタニア、シリカ、アルミナ、酸化鉄、酸化銅などの金属酸化物微粒子、
(3)チタニア、シリカ、アルミナ、酸化鉄、酸化銅などの金属酸化物ナノシート、
などがある。
シェルは、1層のみからなるものでも良く、あるいは、2層以上からなるものでも良い。また、シェルを構成する各層は、それぞれ、単一の材料のみからなるものでも良く、あるいは、2種以上の材料の混合物であっても良い。さらに、シェルが多層構造を有する場合、各層の組成は、互いに同一であっても良く、あるいは、層ごとに異なっていても良い。
「有機液晶性分子」とは、その分子構造の末端に、微粒子の表面(コア/シェル型微粒子の場合は、シェルの表面)に特異的吸着する機能を有する官能基(以下、これを「吸着官能基」という)を備えている有機化合物をいう。有機液晶性分子は、単独でも液晶性を呈するものでも良く、あるいは、単独では液晶性を呈しないが、微粒子と組み合わせることによって液晶性を呈するものでも良い。
有機液晶性分子の分子構造は、特に限定されるものではなく、種々の構造を有するものを用いることができる。分子構造としては、具体的には、棒状、円盤状、デンドロン(樹状)などがある。特に、デンドロン分子は、嵩高いために動きが大きく、動いた後も戻りにくい(メモリー性がある)ので、有機液晶性分子として特に好適である。
有機液晶性分子の吸着官能基以外の部分の構造は、特に限定されるものではないが、単独で又は微粒子と組み合わせることによって液晶性を発現させるためには、剛直なメソゲン部(コア部)と、メソゲン部に結合する柔軟な末端鎖部とを備えたものが好ましい。「メソゲン部」とは、ベンゼン環、シクロヘキサン環若しくはこれらの誘導体が連なったロッド状の部分、又は、円盤形分子の円盤の部分をいう。また、「末端鎖部」とは、アルキル鎖などをいう。メソゲン部と末端鎖部は、直接、結合していても良く、あるいは、適当なスペーサ部(例えば、−COO−)を介して結合していても良い。
有機液晶性分子は、分子構造のいずれかにC−F結合を有するもの(フッ素系有機液晶分子)であっても良く、あるいは、分子構造のいずれかにC−F結合を有しないもの(炭化水素系有機液晶分子)であっても良い。
また、微粒子に液晶性を付与するためには、微粒子を疎水化することが望ましい。そのためには、有機液晶性分子は、微粒子表面に吸着した際に、有機液晶性分子の疎水基(アルキル基、ベンゼン環、フルオロベンゼン環など)が最表面になるような構造を持つものが好ましい。
さらに、吸着官能基は、有機液晶性分子の末端であれば、いずれの部分に結合していても良い。但し、液晶性の発現を容易化するためには、吸着官能基は、剛直なメソゲン部よりもむしろ、柔軟な末端鎖部(特に、末端鎖部の末端)に結合しているのが好ましい。
吸着官能基の種類は、微粒子表面の組成、微粒子表面を構成する結晶面の種類等に応じて最適なものを選択する。吸着官能基としては、具体的には、アミノ基(−NH2)、リン酸基(−OPO(OH)2)、ホスホン酸基(−PO(OH)2)、カルボン酸基(−COOH)などがある。
例えば、表面がチタニアからなる微粒子の場合、有機液晶性分子は、分子の末端にアミノ基、又はカルボン酸基を有するものが好ましい。この場合、分子構造は、特に限定されるものではなく、棒状分子、円盤状分子、あるいはデンドロン分子のいずれであっても良い。アミノ基及びカルボン酸基は、いずれもチタニアの表面に吸着しやすいので、これらのいずれか1以上を含む有機液晶性分子と表面がチタニアからなる微粒子とを組み合わせると、容易にハイブリッド微粒子が得られる。
分子の末端にアミノ基を有するデンドロン分子としては、具体的には、次の(a1)〜(a3)式で表されるものが好ましい。なお、(a1)〜(a3)式において、Crは結晶相、Mは中間相、Isoは等方相をそれぞれ表す。また、数字は、相転移温度を表す。
Figure 2008144102
また、例えば、表面が酸化鉄からなる微粒子の場合、有機液晶性分子は、分子の末端にリン酸基、ホスホン酸基、又はカルボン酸基を有するものが好ましい。この場合、分子構造は、特に限定されるものではなく、棒状分子、円盤状分子、あるいはデンドロン分子のいずれであっても良い。リン酸基、ホスホン酸基及びカルボン酸基は、いずれも、酸化鉄の表面に吸着しやすいので、これらのいずれか1以上を含む有機液晶性分子と表面が酸化鉄からなる微粒子とを組み合わせると、容易にハイブリッド微粒子が得られる。特に、リン酸基及びホスホン酸基は、α−Fe23のc軸に対して平行な面に特異的吸着する性質があるので、これらのいずれかを備えた有機液晶性分子は、表面がα−Fe23で構成される微粒子と組み合わせて用いる有機液晶性分子として特に好適である。
リン酸基、ホスホン酸基又はカルボン酸基を有する有機液晶性分子としては、具体的には、次の(b)式〜(d)式で表されるものが好ましい。
Figure 2008144102
但し、(b)式〜(d)式において、それぞれ、
環A、環B、環C、及び、環Dは、それぞれ、1,4−フェニレン基、ピリジン−2,5−ジイル基、ピラジン−2,5−ジイル基、ピリダジン−3,6−ジイル基、トランス−1,4−シクロヘキシレン基、1,4−シクロヘキセレン基、ナフタレン−2,6−ジイル基、トランスデカリン−2,6−ジイル基、[2・2・2]ビシクロオクタン−1,4−ジイル基、又は、1,3−ジオキサン−トランス−2,5−ジイル基を表し、これらは、それぞれ独立的に1〜2個の水素原子がフッ素原子に置換されていても良い。
J、K、Lは、それぞれ独立的に、単結合、−CH2CH2−、−C≡C−、−CF=CF−、−(CH2)4−、−CH(CH3)CH2−、−CH2CH(CH3)−、−CF2O−、−OCF2−、−CH2O−、−OCH2−、−COO−、又は、−OCO−を表す。
Iは0〜20の整数を表し、m及びnは、それぞれ独立的に0又は1を表す。
Rは、
(i)炭素原子数1〜16の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基若しくはアルコキシ基、
(ii)炭素原子数2〜16の直鎖状若しくは分岐状のアルケニル基若しくはアルケニルオキシ基、
(iii)炭素原子数2〜16の直鎖状若しくは分岐状のアルカノイルオキシ基、
(iv)炭素原子数1〜16の直鎖状若しくは分岐状のアルコキシカルボニル基、又は、
(v)水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、シアナト基若しくはチオシアナト基、
を表す。
前記アルキル基、前記アルコキシ基、前記アルカノイルオキシ基及び前記アルコキシカルボニル基は、それぞれ、1個又は2個以上の水素原子がフッ素原子、又は、炭素原子数1〜12のアルコキシ基により置換されていても良く、分岐により不正炭素が生じる場合は、光学的に活性であってもラセミ体であっても良い。
リン酸基を有する有機液晶性分子は、特に、次の(b1)式又は(b2)式で表されるものが好ましい。また、ホスホン酸基を有する有機液晶性分子は、次の(c1)式で表されるものが好ましい。さらに、カルボン酸基を有する有機液晶性分子は、次の(d1)式で表されるものが好ましい。
Figure 2008144102
また、例えば、表面がシリカからなる微粒子の場合、表面にシラノール基を導入することができる。一方、表面がポリスチレンやポリメタクリル酸メチルからなる微粒子の場合、ポリマ粒子を合成する際に、表面に酸(例えば、スルホン酸、カルボン酸など)、あるいは塩基(例えば、アミノ基、イミノ基など)を導入することができる。微粒子の少なくとも表面がこれらの材料からなる場合、有機液晶性分子は、シラノール基等の官能基と反対符号(例えば、酸に対しては塩基)を有する官能基を備えたものが好ましい。
コロイド結晶は、上述したいずれか1種の微粒子の表面に、上述したいずれか1種の有機液晶性分子が吸着した1種類のハイブリッド微粒子からなるものでも良い。あるいは、コロイド結晶は、1種又は2種以上の微粒子の表面に、1種又は2種以上の有機液晶性分子が吸着した2種以上のハイブリッド微粒子からなるものでも良い。
ハイブリッド微粒子を構成する有機液晶性分子と微粒子の比率は、サーモトロピック液晶性の発現に影響を及ぼす。一般に、有機液晶性分子の量が相対的に少ない場合及び相対的に多い場合のいずれも、微粒子に自己組織性や配向性を付与することができない。従って、液相性を呈するハイブリッド微粒子を得るためには、有機液晶性分子と微粒子の比率は、有機液晶性分子の組成、吸着官能基の種類、微粒子表面の組成、微粒子表面を構成する結晶面の種類等に応じて、最適な比率を選択するのが好ましい。
例えば、有機液晶性分子がアミノ基を有する有機液晶分子であり、微粒子の表面がチタニアからなる場合において、サーモトロピック液晶性を発現させるためには、微粒子の重量(H)に対する有機液晶性分子の重量(L)の比(L/H)は、1/1〜1/2が好ましい。
次に、本発明に係るコロイド結晶の製造方法について説明する。
[1. 微粒子の合成]
まず、単分散である微粒子を合成する。
例えば、単分散・球状であるポリスチレン粒子等のポリマ粒子はエマルジョン重合により、また、単分散・球状であるシリカ粒子等のセラミックス粒子はストーバー法により合成することができる。
また、コア/シェル型粒子は、ポリマ粒子、セラミックス粒子等からなるコア粒子と、コア粒子とは異なるシェルの材料(例えば、ポリマ微粒子、金属微粒子、セラミックス微粒子、あるいは、セラミックスナノシートなど)を分散媒中に分散させ、コア粒子表面にシェルの材料を電気的相互作用により吸着させることにより作製することができる。
分散媒中におけるコア粒子の電荷とシェルの電荷が異なるときには、コア粒子の表面に直接、シェルの材料を吸着させることができる。一方、分散媒中におけるコア粒子の電荷とシェルの材料の電荷が同一であるときには、まず、コア粒子の表面にコア粒子とは電荷が異なる中間層を吸着させ、中間層の上にさらにシェルの材料を吸着させることにより、1層のシェルでコートされたコア/シェル型の単分散微粒子が得られる。
さらに、1層目のシェルの材料を吸着させた後、シェルとは電荷が異なる中間層と新たなシェルの材料とを交互に吸着させる(交互吸着法)と、2層以上のシェルでコートされたコア/シェル型の単分散微粒子を作製することができる。この場合、各層の組成は、同一であっても良く、あるいは、異なっていても良い。
分散媒中で正電荷を帯びる中間層としては、カチオン性の高分子電解質(例えば、ポリエチレンイミン(PEI)、ポリアリルアミン等)を用いることができる。
また、分散媒中で負電荷を帯びる中間層としては、アニオン性の高分子電解質(例えば、ポリアクリル酸、ポリスチレンスルホン酸などのカルボキシル基やスルホン酸基を含むポリマ)を用いることができる。
さらに、中空型粒子は、必要に応じてコア/シェル型粒子を焼成した後、コア/シェル型粒子からコアを除去することにより合成することができる。コアの除去方法は、コア及びシェルの材質に応じて、最適な方法を選択する。例えば、コアがポリスチレン粒子等のポリマ粒子であり、シェルがチタニアナノシート等のセラミックスからなる時には、ポリマ粒子を溶解する溶媒で抽出除去する方法、ポリマ粒子を焼成する方法、酸素プラズマで処理する方法などがある。
また、例えば、コアがシリカ等からなる場合には、水酸化ナトリウム水溶液中で加熱する方法、フッ化水素酸水溶液でエッチングする方法などがある。
また、コア/シェル型粒子又は中空粒子のシェルを構成する材料は、以下の方法により作製することができる。
例えば、ナノ粒子は、
(1)金属塩や金属酸化物の溶液を還元する方法、
(2)金属アルコキシドなどの金属源を、加水分解、水熱、共沈等により反応させる液相法、
(3)金属ハロゲン化物を酸化若しくは熱分解させ、あるいは、プラズマや誘導電気により金属を蒸発・凝縮させる気相法、
などにより合成することができる。
ナノシートは、層状化合物を一分子層又は数分子層まで剥離させることにより作製することができる。層状化合物を水などの分散媒中において塩酸や硝酸などで酸処理すると、層間原子が酸分子に置換される。さらに酸分子を界面活性剤で置換し、振動を与えると、層間が無限膨潤し、一層又は数層ごとの薄膜状のナノシートに剥離させることができる。
このような層状化合物としては、例えば
(1)粘土鉱物のモンモリロナイト等のケイ酸塩、
(2)チタン酸塩、リン酸塩、ニオブ酸塩、バナジウム酸塩、タングステン酸塩、モリブデン酸塩等のイソ及びポリへテロ酸塩のイオン交換性層状化合物、
(3)グラファイト、遷移金属ジカルコゲン化物、二価金属リンカルコゲン化物等の分子性層状化合物、
などがある。
[2. 有機液晶性分子の合成]
次に、有機液晶性分子を合成する。
所定の吸着官能基を有する有機液晶性分子は、有機液晶性分子の構造を有する化合物を出発原料に用いて、これに周知の処理(例えば、付加反応、置換反応、縮合反応など)で吸着官能基を有する化合物を反応させることによって合成できる。
すなわち、ベンゼン環、シクロヘキサン環若しくはこれらの誘導体が連なった剛直なメソゲン部(コア部)と、メソゲン部に結合するアルキル鎖などの柔軟な末端鎖部とを備えた構造を有する化合物を出発原料に用いて、アミノ基、リン酸基、ホスホン酸基、カルボン酸基などの吸着官能基を有する化合物を反応させ、得られた反応物を、溶媒抽出、洗浄、ろ過などにより精製することによって得られる。
例えば、(a1)〜(a3)式で表される有機液晶性分子は、1,3,5−トリヒドロキシベンゼンと2−(3−ブロモプロピル)−イソインドール−1,3−ジオンとの反応により得られる化合物と、ドデシルオキシ基を有するベンジルクロリド誘導体とを反応させ、得られた化合物の末端鎖部にある官能基を−NH2基に変換することにより得られる。
また、例えば、(b1)式で表される有機液晶性分子は、トランス−4−[トランス−4−(3,4−ジフルオロフェニル)シクロヘキシル]シクロヘキサンブタノールを出発原料に用いて、OH基を−OPO(OH)2基に変換することにより得られる。
また、例えば、(b2)式で表される有機液晶性分子は、NC−C64−C64−OHを出発原料に用いて、OH基を−O−(CH2)6−OPO(OH2)2基に変換することにより得られる。
[3. ハイブリッド微粒子及びコロイド結晶の作製]
次に、合成した微粒子と有機液晶性分子とを分散媒中に分散させる。
分散媒は、微粒子と有機液晶性分子とを均一に分散させることができるものであればよい。このような分散媒としては、具体的には、CHCl3/MeOH混合溶媒などがある。また、分散媒の量は、特に限定されるものではなく、微粒子と有機液晶性分子とを均一に分散させることができる量であれば良い。
所定の比率で配合された微粒子及び有機液晶性分子に分散媒を加えてこれらを均一に分散させると、微粒子の表面に有機液晶性分子が吸着したハイブリッド微粒子が得られる。この時、溶液を適度に加熱すると、有機液晶性分子の吸着を促進させることができる。さらに、得られた分散液から分散媒を完全に留去した後、得られた組成物を静置すると、ハイブリッド微粒子間の静電反発力によりハイブリッド微粒子が3次元規則配列し、コロイド結晶となる。
次に、本発明に係る物理ゲルについて説明する。
本発明に係る物理ゲルは、本発明に係るハイブリッド微粒子を溶媒に分散させることにより得られるものからなる。
ここで、「物理ゲル」とは、水素結合、配位結合、イオン相互作用のような主に非共有結合により繊維状や膜状の高分子組織構造又は架橋構造を形成し、溶媒を取り込んでゲル状態になったものをいう。物理ゲルは、温度変化により可逆的にゾルゲル転移を起こす。
物理ゲルに含まれるハイブリッド微粒子は、特に限定されるものではなく、上述した各種のハイブリッド微粒子を用いることができる。
物理ゲルに含まれる溶媒の量は、ゾル−ゲル転位に影響を及ぼす。一般に、ハイブリッド微粒子に比べて溶媒が少なすぎると、均一なゾル状態が得られない。一方、溶媒の量が多すぎると、ゲル化に長時間を要し、あるいは、現実的な時間内にゲル化しない場合がある。
また、物理ゲルに含まれる溶媒の種類も、ゾル−ゲル転位に影響を及ぼす。これは、ハイブリッド微粒子と溶媒との間の何らかの相互作用によって、ゾル−ゲル転位が生じるためと考えられる。例えば、チタニアナノシートがコートされたコア/シェル型粒子とアミノ基を有するデンドロン分子からなるハイブリッド微粒子の場合、これをヘキサン中に分散させると、ゾル−ゲル転位を起こし、物理ゲルが得られる。
次に、本発明に係るコロイド結晶及び物理ゲルの作用について説明する。
ある種の官能基(吸着官能基)は、特定の組成を有する微粒子の表面に特異的吸着する性質を持つ。このような吸着官能基を備えた有機液晶性分子と、単分散である微粒子とを適当な分散媒中に分散させると、微粒子表面に有機液晶性分子が吸着したハイブリッド微粒子が得られる。すなわち、微粒子に対して有機液晶性分子が持つ自己組織性や配向性を付与することができる。しかしながら、従来の方法により得られる組成物は、1次元的な秩序からなるネマチック液晶相あるいは疑似立方体微粒子からなる単純立方格子構造のキュービック相を呈するに留まり、コロイド結晶化は困難であった。
これに対し、微粒子と有機液晶性分子とをナノレベルでハイブリッド化する場合において、微粒子の粒径のバラツキをある一定値以下とすると、微粒子にサーモトロピック液晶性を付与することができる。また、これと同時に、このハイブリッド微粒子を3次元規則配列させてコロイド結晶を作製することができ、しかも、コロイド結晶そのものにサーモトロピック液晶性を付与することができる。そのため、コロイド結晶の規則構造に由来するブラッグ回折等の光学特性と、有機液晶の刺激応答性を複合的に活用した刺激応答型のアクティブデバイスの創製に繋がる技術となる。
また、微粒子として、コア粒子の周囲にナノシート等がコートされたコア/シェル型粒子を用いると、コア粒子の組成や形状によらず、同一の有機液晶性分子を用いて、微粒子へのサーモトロピック液晶性の付与、及びハイブリッド微粒子のコロイド結晶化が可能となる。そのため、どのような微粒子に対しても液晶性の付与及びコロイド結晶化が可能となり、汎用性が高い。
さらに、粒径のバラツキがある一定値以下である微粒子と有機液晶性分子からなるハイブリッド微粒子をある種の溶媒に分散させると、ゾル−ゲル転移を起こし、物理ゲルが得られる。
(実施例1)
[1. アミノ基を有するデンドロン分子の合成]
以下の手順に従い、(a1)〜(a3)式に示す有機液晶性分子GnB(n=1、2、3)を合成した。
[1.1. G1Bの合成]
G1Bの合成ルートを(s1)〜(s3)式に示す。まず、1,3,5−トリヒドロキシベンゼンと2−(3−ブロモプロピル)−イソインドール−1,3−ジオンとの反応により化合物1を単離収率58%で得た((s1)式)。一方、ドデシルオキシ基を有するベンジルクロリド誘導体4を3,4−ジヒドロキシ安息香酸エチルを出発として、(s2)式に示すルートで合成した。得られた化合物1とベンジルクロリド誘導体4とから、(s3)式に示すルートでG1Bを合成した。各ステップの詳細は、以下の通りである。
Figure 2008144102
[1.1.1. 2−[3−(3,5−ジヒドロキシフェニルオキシ)プロピル]−イソインドール−1,3−ジオン(1)の合成]
2−(3−ブロモプロピル)−イソインドール−1,3−ジオン(2.70g、10.0mmol)、1,3,5−トリヒドロキシベンゼン(2.52g、20.0mmol)、炭酸カリウム(5.53g、40.0mmol)のDMF(100mL)懸濁液を、アルゴン雰囲気下、100℃で3時間激しく攪拌しながら反応させた。次いで、室温まで冷却した後、水(100mL)と酢酸エチル(100mL)を加え、水相を注意深くHCl溶液で中和した。得られた混合物を分液ロートに移し、有機相を分離回収した。酢酸エチルを用いて残りの水相から抽出操作を3回行った後、合わせた有機相を飽和塩化アンモニウム水溶液、飽和塩化ナトリウム水溶液で順に洗浄し、無水硫酸マグネシウムを加えて乾燥した。有機相をゼオライト濾過した後、ロータリーエバポレータで溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:CHCl3:EtOAc=2:1)で精製することにより、目的とした化合物1を単離収率27%(0.84g、2.7mmol)でうす黄色固体として得た。
[1.1.2. 3,4−ジドデシルオキシ安息香酸エチル(2)の合成]
3,4−ジヒドロキシ安息香酸エチル(8.2g、45mmol)、1−ブロモドデカン(25mL、104mmol)、及び炭酸カリウム(27g、0.20mmol)のDMF(200mL)混合物をアルゴン雰囲気下、100℃で1日激しく加熱攪拌した。得られた混合物に、あらかじめ加温しておいた水/EtOAc(50℃、300/300mL/mL)混合物を加え、分液ロートに移し、有機相を分離した。酢酸エチルを用いて有機相から有機物を3回抽出し、合わせた有機相を水、10%塩化アンモニウム水溶液、飽和塩化ナトリウム水溶液で順に洗浄した。有機相を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、セライト濾過した後、ロータリーエバポレータで溶媒を減圧留去した。残渣にエタノールを加えて再結晶させることにより、目的とした化合物2を定量的に得た。
[1.1.3. (3,4−ジドデシルオキシフェニル)メタノール(3)の合成]
水素化リチウムアルミニウム(LAH、3.6g、96mmol)のTHF(50mL)溶液に化合物2のTHF(100mL)溶液を0℃で10分かけて攪拌しながらゆっくり滴下した。滴下後、室温で3時間攪拌した後、i−PrOH(3mL)、水(5mL)、30%水酸化ナトリウム水溶液(5mL)を0℃で順に注意深く加えた。得られた混合物を室温で3時間攪拌した後、セライト、無水硫酸マグネシウム、ジエチルエーテル(300mL)を加えた。不溶物をセライト濾過により除いた後、ロータリーエバポレータで溶媒を減圧留去した。残渣にヘキサンを加えて再結晶させることにより、目的とした化合物3を定量的に得た。
[1.1.4. 2−{3−[3,5−ビス−(3,4−ジドデシルオキシベンジルオキシ)フェニルオキシ]プロピル}イソインドール−1,3−ジオン(5)の合成]
化合物3(3.6g、7.3mmol)、ジクロロメタン(10mL)、DMF(3滴)の混合物に塩化チオニル(0.85g、12mmol)を激しく攪拌しながら0℃で10分かけて滴下した。得られた溶液を0℃で10分攪拌した後、溶媒を減圧留去することで化合物4を反応混合物として得た。得られた化合物4に化合物1(1.04g、3.3mmol)、炭酸カリウム(2.76g)、及びDMF(50mL)を加え、100℃で4時間加熱攪拌した。反応混合物に温水(約60℃、200mL)を加え、酢酸エチル(200mL)で抽出した。酢酸エチルを用いて水相を3回抽出し、合わせた有機相を、水、10%塩化アンモニウム水溶液、飽和塩化ナトリウム水溶液で順に洗浄した。有機相を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、セライト濾過した後、ロータリーエバポレータで溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:ヘキサン:EtOAc=5:1)で精製することにより、目的とした化合物5を単離収率45%(1.72g、1.40mmol)でうす黄色固体として得た。
[1.1.5. 3−[3,5−ビス−(3,4−ジドデシルオキシベンジルオキシ)フェニルオキシ]プロピルアミン(G1B)の合成]
化合物5(1.44g、1.17mmol)のエタノール(20mL)溶液に、還流下、ヒドラジン1水和物(0.40mL、8.3mmol)を10分かけてゆっくり滴下した。得られた懸濁液を4時間加熱還流した後、ロータリーエバポレータで溶媒を減圧留去した。残渣に水(100mL)及びクロロホルムCHCl3(100mL)を加えて分液ロートに移し、有機相を分離した。クロロホルムを用いて水相から有機物を3回抽出し、併せた有機相を水、飽和塩化ナトリウム水溶液で順に洗浄した。有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、セライト濾過した後、ロータリーエバポレータで溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:CHCl3:CHCl3−MeOH=10:1〜3:1)で精製することにより、G1Bを単離収率82%(1.06g、0.96mmol)で得た。
[1.2. G2Bの合成]
デンドロンG2Bの合成のため、その前駆体である化合物6を(s4)式に示すルートで合成した。次いで、G2Bは、(s5)式に従って合成した。具体的な手順は、以下の通りである。
Figure 2008144102
[1.2.1. 3,4−ビス−(3,4−ジドデシルオキシベンジルオキシ)安息香酸エチル(6)の合成]
ジヒドロキシ安息香酸エチルと化合物4とから、化合物5の合成手順と同様の手順で化合物6を単離収率73%で合成した。
[1.2.2. [3,4−ビス−(3,4−ジドデシルオキシベンジルオキシ)フェニル]メタノール(7)の合成]
化合物7は、化合物3の合成と同様の手法により単離収率94%で合成した。
[1.2.3. 2−(3−{3,5−ビス−[3,4−ビス−(3,4−ジドデシルオキシベンジルオキシ)ベンジルオキシ]フェニルオキシ}プロピル)イソインドール−1,3−ジオン(9)の合成]
化合物9の合成は、(s5)式に示すように合成した。具体的な合成法は、化合物5の合成と同様である。単離収率は、22%であった。
[1.2.4. 3−{3,5−ビス−[3,4−ビス−(3,4−ジドデシルオキシベンジルオキシ)ベンジルオキシ]フェニルオキシ}プロピルアミン(G2B)の合成]
化合物G2Bの合成は、G1Bの合成法と同様にして行った。但し、ヒドラジンの添加量を16モル等量と過剰にした。
[1.3. G3Bの合成]
デンドロンG3Bの合成は、(s6)式に示すルートで行った。具体的な手順は、以下の通りである。
Figure 2008144102
[1.3.1. 3,4−ビス−[3,4−ビス−(3,4−ジドデシルオキシベンジルオキシ)ベンジルオキシ]安息香酸エチルエステル(9)の合成]
化合物9の合成は、化合物6の合成条件と同様の方法により行った。単離収率は、45%であった。
[1.3.2. {3,4−ビス−[3,4−ビス−(3,4−ジドデシルオキシベンジルオキシ)ベンジルオキシ]フェニル}メタノール(10)の合成]
化合物10の合成は、化合物7の合成手法と同様に行った。収率91%で目的とした化合物10を得た。
[1.3.3. 2−[3−{3,5−ビス−(3,4−ビス−[3,4−ビス−{(3,4−ジドデシルベンジルオキシ)ベンジルオキシ}ベンジルオキシ]−フェニルオキシ)}−プロピル]−イソインドール−1,3−ジオン(11)の合成]
化合物11の合成は、化合物9の合成法と同様にして行った。収率は、64%であった。
[1.3.4. 3−{3,5−ビス−(3,4−ビス−[3,4−ビス−{(3,4−ジドデシルオキシベンジルオキシ)ベンジルオキシ}ベンジルオキシ]−フェニルオキシ)}−プロピルアミン(G3B)の合成]
化合物G3Bの合成は、G1Bの合成法と同様にして行った。
[2. チタニアナノシートコート単分散球状シリカ微粒子の合成]
[2.1 チタニアナノシートの合成]
炭酸セシウム(CsCO)と二酸化チタン(TiO)とをCs:Ti=0.7:1.825のモル比で混合した。得られた混合物を、大気中において温度800℃で20時間焼成し、室温に急冷することにより、Cs0.7Ti1.8254粉末を合成した。この粉末1gに対して0.1規定の塩酸水溶液1000mlを加えて酸処理を行った。この酸処理においては、一日ごとに新しい塩酸水溶液を取り替える操作を3回繰り返した。
その後、固相をろ過し水洗した後風乾し、層状化合物のチタン酸(H0.7Ti1.8254・H2O)粉末を得た。この粉末0.5gをテトラブチルアンモニウム水酸化物水溶液100mlに加えて、室温において回転数150rpmで1週間程度撹拌し、チタニアゾルを得た。このゾル中には、Ti1-δ24δ-からなり、幅が約10nm〜200nmであるナノシートが分散している。さらに、このゾルを水で50倍に希釈し、pHを9に調整し、ナノシートゾルを得た。
[2.2 チタニアナノシートによるコート]
球状シリカ微粒子(S90、S280、S500。数字は、平均粒径(nm)。単分散度は、いずれも5%以下。)1gを、濃度2wt%のポリエチレンイミン(PEI)水溶液(pH9)150mLに加えて、超音波浴で10分間分散させ、さらに15分間攪拌した。攪拌終了後、回転数4000rpmで10分間の遠心分離を3回行い、表面にPEIが吸着した球状シリカ粒子を回収した。
次に、球状シリカ粒子に蒸留水150mLを加え、超音波浴で10分間分散させ、さらに15分間攪拌した。これに[2.1]で作製したナノシートゾル5mLを加え、再び15分間攪拌した。攪拌収量後、回転数4000rpmで10分間の遠心分離を3回行い、表面にナノシートが吸着した球状シリカ粒子を回収した。
以下、同様にして、PEIの吸着及びナノシートの吸着を合計3回繰り返し、球状シリカ粒子の表面にチタニアナノシートを3層積層した。さらに、得られた粒子を450℃で1時間焼成し、チタニアナノシートコート単分散球状シリカ粒子(T90、T280、T500)を得た。
[3. ハイブリッド化]
[1.]で合成したアミノ基を有する有機液晶性分子GnB(n=1、2、3)と、[2.]で合成したチタニアナノシートコート単分散球状シリカ粒子(T90、T280、T500)とを、重量比で2:1、1:1、又は1:2となるように秤量・混合し、CHCl3/MeOH中で超音波分散させた。次いで、これをアルゴン気流下、60℃で加熱し、分散媒を留去した。
また、比較のため、未処理の球状シリカ粒子(S90、S280、S500)についても同様にハイブリッド化を行った。
[4. 結果]
[4.1 コア/シェル型粒子のTEM観察]
図1に、[2.2]で合成されたチタニアナノシートコート単分散球状シリカ粒子(T90、T280、T500)、及び球状シリカ粒子(S90、S280、S500)のTEM写真を示す。図1より、単分散性に優れたコア/シェル型粒子が得られていることがわかる。
[4.2 DSC測定]
混合比の異なるG1BとT90とのハイブリッドについて、示差走査熱量分析(Differential Scanning Calorymetry、DSC)測定を行った。図2に、その結果を示す。G1B単独では、溶解−再結晶−溶解する挙動が観察された。G1Bの比率が高いものでは、G1B単独と類似した挙動を示し、G1BとT90が相分離していることがわかった。一方、G1BとT90の1:2ハイブリッドでは、G1B単独の挙動と全く異なり、ガラス転移(G)する挙動も観察され、ハイブリッド化により新たな熱的性質を示した。これは、G1BとT90が相分離せず、均一なハイブリッドが得られたことを示している。
図3及び図4に、それぞれ、G1BとT280のハイブリッド、及びG1BとT500のハイブリッドのDSC測定結果を示す。図3及び図4より、混合比を1:2とすると、均一なハイブリッドが得られることがわかる。
[4.3 偏光顕微鏡観察]
G1BとT90の1:2ハイブリッドについて、昇温時、30℃、及び100℃で偏光顕微鏡観察を行った。図5に、30℃及び100℃での観察結果を示す。図5中、(a)が偏光板を外した明視野像、(b)が偏光観察下における写真である。明視野像及び外観から、G1BとT90は、マクロレベルで相分離することなく、流動性のある均一な状態となることがわかった。一方、偏光観察下においては暗視野状態となり、復屈折を示さないことがわかった。これらのことから、得られたハイブリッドは、キュービック液晶状態あるいは等方的な状態にあると考えられる。
[4.4 超小角X線散乱測定]
G1BとT90の1:2ハイブリッドについて、超小角X線散乱測定を行った。図6に、散乱強度I(q)(縦軸)と、散乱ベクトルq(横軸)の対数−対数プロットを示す。30℃から150℃までのいずれの測定においても、複数の散乱が観察された。これらの散乱は、面間隔105.0nmのd200、d300、d400、d500面に対応し、周期構造が形成されていることがわかる。この間隔は、用いた微粒子T90の粒径90nmより大きく、このような周期構造はT90単独では確認されないことから、ハイブリッド化により周期構造が形成されると同時に、粒子間距離が広がることがわかる。理論式とのフィッティングを行ったところ、粒子半径R=52.5nmとし、標準偏差σを11とすることで、実際の散乱パターンと計算プロファイルとが類似した。従って、このハイブリッドは、粒子間距離52.5nm、すなわちd100=105nmのfccあるいはbcc構造からなるコロイド結晶を形成していると考えられる。
[4.5 チタニアナノシートコートの効果]
チタニアナノシートコートの効果を調べるために、表面未処理シリカ粒子S90とG1Bのハイブリッドについて、DSC測定を行った。図7に、その結果を示す。図7より、G1BとS90の1:2ハイブリッドは、G1B単独に極めて類似した熱的挙動を示し、顕微鏡観察結果とあわせて、相分離することがわかった。
同様に、S280、S500についても、コーティングの効果をDSC測定により検討した。図8に、その結果を示す。図8より、コートしたT280及びT500は、G1Bと1:2で混合することによりハイブリッド化するものの、コートしていないS280及びS500は、いずれも、G1Bと相分離することがわかった。以上の結果は、G1Bとのハイブリッド化には、チタニアナノシートコート処理が極めて重要であることを意味している。
[4.6 デンドロン部位の効果]
デンドロン部位の効果を調べるために、G2BとT90のハイブリッドについて、DSC測定を行った。図9に、その結果を示す。混合比2:1及び1:1では、G2BとT90が相分離する傾向が見られる。しかしながら、混合比1:2のものは、高温側の吸熱ピークが消失した。偏光顕微鏡観察とあわせて、G2Bの場合でも、混合比1:2とすることで均一なハイブリッドが得られることがわかる。
(実施例2)
G2B、T280、及びG2B/T280ハイブリッドを、それぞれヘキサン中に分散させた。図10に、その外観写真を示す。G2B(図10(a))及びT280(図10(b))は、それぞれ、単独ではヘキサン中で沈殿となった。一方、G2B/T280ハイブリッド(図10(c))は、ヘキサンと混合することにより安定な物理ゲルとなった。
図11に、G2B単独の析出物とG2B/T280ハイブリッドのヘキサンキセロゲルのSEM写真を示す。キセロゲル(図11(b))では、繊維状組織体が観察されたのに対し、G2B単独の析出物(図11(a))には、このような繊維状組織体は観察されなかった。G2B/T280ハイブリッドが溶媒中で物理ゲル特性を示すのは、溶媒中でこのような繊維状組織が形成されるためと考えられる。
以上、本発明の実施の形態について詳細に説明したが、本発明は上記実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の改変が可能である。
本発明に係るコロイド結晶は、コロイド結晶の規則構造に由来するブラッグ回折等の光学特性と、有機液晶の刺激応答性を複合的に活用した刺激応答型のアクティブデバイスとして用いることができる。
また、本発明に係る物理ゲルは、ゾル−ゲル転移に伴う構造色の変化やゲル化による構造色の発現・消失を活用した書き換え可能な表示デバイスとして用いることができる。
チタニアナノシートコート単分散球状シリカ微粒子(T90、T280、T500)及び未処理の球状シリカ粒子(S90、S280、S500)のTEM写真である。 G1B単独、及び混合比の異なるG1B/T90ハイブリッドのDSC測定結果である。 G1B単独、及び混合比の異なるG1B/T280ハイブリッドのDSC測定結果である。 G1B単独、及び混合比の異なるG1B/T500ハイブリッドのDSC測定結果である。 30℃及び100℃でのG1B/T90=1/2ハイブリッドの偏光顕微鏡観察結果であり、(a)は偏光板を外した明視野状態、(b)は偏光下における暗視野状態である。 G1B/T90=1/2ハイブリッドのSAXS測定結果である。 G1B単独、G1B/T90ハイブリッド、及びG1B/S90ハイブリッドのDSC測定結果である。 G1B単独、G1B/T280ハイブリッド、G1B/S280ハイブリッド、G1B/T500ハイブリッド、及びG1B/S500ハイブリッドのDSC測定結果である。 G2B単独、及び混合比の異なるG2B/T90ハイブリッドのDSC測定結果である。 図10(a)は、ヘキサン中に分散させたG2Bの外観写真、図10(b)は、ヘキサン中に分散させたT280の外観写真、図10(c)は、G2B/T280ハイブリッドとヘキサンから得られる物理ゲルの外観写真である。 図11(a)は、ヘキサンから析出したG2Bの低倍率SEM写真(左図)及び高倍率SEM写真(右図)、図11(b)は、G2B/T280とヘキサンの物理ゲルから得られるキセロゲルの低倍率SEM写真(左図)及び高倍率SEM写真(右図)である。

Claims (10)

  1. (1)式で表される単分散度が5%以下である微粒子の表面に有機液晶性分子が吸着しているハイブリッド微粒子を3次元規則配列させることにより得られるコロイド結晶。
    単分散度=前記微粒子の粒径の標準偏差×100/前記微粒子の平均粒径 …(1)
  2. 前記有機液晶性分子は、分子の末端に前記微粒子の表面に特異的吸着する機能を有する官能基を備え、
    前記ハイブリッド微粒子は、前記微粒子の表面に前記官能基を介して前記有機液晶性分子が吸着しているものである
    請求項1に記載のコロイド結晶。
  3. 前記有機液晶性分子は、棒状分子、円盤状分子、又はデンドロン分子である請求項1又は2に記載のコロイド結晶。
  4. 前記微粒子は、少なくともその表面がシリカ、ポリスチレン、又はポリメタクリル酸メチルからなる請求項1から3までのいずれかに記載のコロイド結晶。
  5. 前記微粒子は、(1)式で表される単分散度が5%以下であるコア粒子の表面にナノシートがコートされたコア/シェル型粒子であり、
    前記有機液晶性分子は、分子の末端に前記ナノシートの表面に特異的に吸着する機能を有する官能基を備えている
    請求項1から4までのいずれかに記載のコロイド結晶。
  6. 前記微粒子は、(1)式で表される単分散度が5%以下であるコア粒子の周囲にチタニアナノシートがコートされたコア/シェル型粒子であり、
    前記有機液晶性分子は、分子の末端にアミノ基を備えているものである
    請求項1に記載のコロイド結晶。
  7. 前記有機液晶性分子は、次の(a1)〜(a3)式で表されるいずれか1以上のデンドロン分子である請求項6に記載のコロイド結晶。
    Figure 2008144102
  8. 前記コア粒子は、シリカ、ポリスチレン、又はポリメタクリル酸メチルからなる請求項5から7までのいずれかに記載のコロイド結晶。
  9. 前記微粒子は、球状である請求項1から8までのいずれかに記載のコロイド結晶。
  10. 請求項1から9までのいずれかに記載のハイブリッド微粒子を溶媒に分散させることにより得られる物理ゲル。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008280404A (ja) * 2007-05-09 2008-11-20 Fujifilm Corp 組成物、フィルム、及びレターデーション制御剤
JP2010059315A (ja) * 2008-09-04 2010-03-18 Asahi Glass Co Ltd 有機無機ハイブリッド材料およびそれを用いた液晶素子
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JP2014009145A (ja) * 2012-07-02 2014-01-20 Sakai Chem Ind Co Ltd 中空粒子及びその製造方法
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