JP2010056477A - 成膜装置及び基板処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】高いスループットが得られると共に、1台の装置において、反応ガスの種類や、反応ガスの吸着時間が異なる多数のプロセスを実施することができて、プロセスの変更に対応する自由度が高い装置を提供すること。
【解決手段】ウエハが配置された回転テーブルの回転方向において反応ノズル31,32との間に、分離ガスノズル41,42を設け、この分離ガスノズル41,42の前記回転方向両側にて低い天井面を形成するための天井部材4を設ける。この構成では、回転テーブルを回転させてウエハを移動させた状態で反応ガスを供給しているので、スループットが高くなる。また反応ガスノズル31,32や分離ガスノズル41,42を、真空容器1の周方向に沿って着脱自在に設ける共に、天井部材4を天板11に着脱自在に設けているので、処理領域の大きさや反応ガスの吸着時間を調整でき、プロセスの変更に対応する自由度が高くなる。
【選択図】 図3

Description

本発明は、互いに反応する少なくとも2種類の反応ガスを順番に基板の表面に供給し、かつこの供給サイクルを多数回実行することにより、反応生成物の層を多数積層して薄膜を形成する成膜装置及び基板処理装置に関する。
半導体製造プロセスにおける成膜手法として、基板である半導体ウエハ(以下「ウエハ」という)等の表面に真空雰囲気下で第1の反応ガスを吸着させた後、供給するガスを第2の反応ガスに切り替えて、両ガスの反応により1層あるいは複数層の原子層や分子層を形成し、このサイクルを多数回行なうことにより、これらの層を積層して、基板上への成膜を行うプロセスが知られている。このプロセスは、例えばALD(Atomic Layer Deposition)やMLD(Molecular Layer Deposition)などと呼ばれており、サイクル数に応じて膜厚を高精度にコントロールすることができると共に、膜質の面内均一性も良好であり、半導体デバイスの薄膜化に対応できる有効な手法である。
このような成膜方法が好適である例としては、例えばゲート酸化膜に用いられる高誘電体膜の成膜が挙げられる。一例を挙げると、シリコン酸化膜(SiO膜)を成膜する場合には、第1の反応ガス(原料ガス)として、例えばビスターシャルブチルアミノシラン(以下「BTBAS」という)ガスが用いられ、第2の反応ガス(酸化ガス)としてオゾンガス等が用いられる。
このような成膜方法を実施する装置としては、真空容器の上部中央にガスシャワーヘッドを備えた枚葉の成膜装置を用いて、基板の中央部上方側から反応ガスを供給し、未反応の反応ガス及び反応副生成物を処理容器の底部から排気する方法が検討されている。ところで上記の成膜方法は、パージガスによるガス置換に長い時間がかかり、またサイクル数も例えば数百回にもなることから、処理時間が長いという問題があり、高スループットで処理できる装置、手法が要望されている。
このような背景から、本発明者らは、スループットの向上を図るために、複数枚の基板を真空容器内の回転テーブルに回転方向に配置して、前記回転テーブルを回転させながら成膜処理を行う装置について検討しているが、このような装置については以下のような構成が既に提案されている。
特許文献1には、扁平な円筒状の真空容器を左右に分離し、左側領域及び右側領域に半円の輪郭に沿って形成された排気口が上向きに排気するように設けられると共に、左側半円の輪郭と右側半円の輪郭の間、つまり真空容器の直径領域に分離ガスの吐出口が形成された構成が記載されている。この構成では、右側半円領域及び左側半円領域には互いに異なる原料ガスの供給領域が形成され、真空容器内の回転テーブルが回転することでワークピースが右側半円領域、分離領域及び左側半円領域を通過すると共に、両原料ガスは排気口から排気されるようになっている。
しかしながら、この装置は、分離ガスの吐出口と反応ガスの供給領域との間に上向きの排気口を設け、反応ガスをこの排気口から分離ガスと共に排気する手法を採用しているため、ワークピースに吐出された反応ガスが上向き流となって排気口から吸い込まれ、パーティクルの巻き上げを伴い、ウエハへのパーティクル汚染を引き起こしやすいという欠点がある。
また特許文献2には、ウエハ支持部材(回転テーブル)の上に回転方向に沿って4枚のウエハを等距離に配置する一方、ウエハ支持部材と対向するように第1の反応ガスノズル及び第2の反応ガスノズルを回転方向に沿って等距離に配置し、かつこれらノズルの間にパージガスノズルを配置し、ウエハ支持部材を水平回転させる構成が記載されている。この構成では、真空排気はウエハ支持部材の外縁と処理容器の内壁との間から行われ、パージガスノズルの下方側がいわばエアーカーテンの役割を果たし、これにより第1の反応ガスと第2の反応ガスとの混合を防止するようになっている。
しかしながらこの構成では、ウエハ支持部材が回転していることもあって、前記エアーカーテン作用だけでは、両側の反応ガスが通過してしまい、特に回転方向上流側から前記エアーカーテン中を拡散してしまうことは避けられない。また第1の反応ガスノズルからの第1の反応ガスは、ウエハ支持部材の中心部を介して容易に第2の反応ガスノズルからの第2の反応ガス拡散領域に到達してしまい、結果として第1の反応ガスと第2の反応ガスとがウエハ上で混合してしまうという欠点がある。
さらに特許文献3には、真空容器内を隔壁により周方向に複数の処理室に分割すると共に、隔壁の下端に対して細隙を介して回転可能な円形の載置台を設け、この載置台上にウエハを複数枚配置する構成が記載されている。この装置は、隔壁と載置台あるいはウエハとの間の隙間からプロセスガスが隣の処理室に拡散し、また複数の処理室の間に排気室を設けているので、ウエハがこの排気室を通るときに上流側及び下流側の処理室からのガスが当該排気室にて混合される。このためいわゆるALD方式の成膜手法には適用できない。
さらにまた特許文献4には、円形のガス供給板を周方向に8つに区切り、AsHガスの供給口、Hガスの供給口、TMGガスの供給口及びHガスの供給口を90度ずつずらして配置し、さらにこれらガス供給口の間に排気口を設け、このガス供給板と対向させてウエハを支持したサセプタを回転させる手法が記載されている。しかしながら、この手法は、2つの反応ガスの分離に対して現実的な手段が開示されておらず、サセプタの中心付近においては勿論のこと、実際には、中心付近以外においてもHガスの供給口の配列領域を介して2つの反応ガスが混合されてしまう。さらにまたウエハの通過領域と対向する面に排気口を設けると、サセプタ表面からのパーティクルの巻上げなどによりウエハのパーティクル汚染が起こりやすいという問題もある。
また特許文献5には、回転テーブルの上方領域を十字に4つの垂直壁で仕切り、こうして仕切られた4つの載置領域にウエハを載置すると共に、ソースガスインジェクタ、反応ガスインジェクタ、パージガスインジェクタを回転方向に交互に配置して十字のインジェクタユニットを構成し、このインジェクタユニットを水平回転させて、前記インジェクタを前記4つの載置領域に順番に位置させ、かつ回転テーブルの周辺から真空排気する構成が記載されている。しかしながらこのような構成においては、各載置領域にソースガスあるいは反応ガスを供給した後、パージガスノズルにより当該載置領域の雰囲気をパージガスで置換するために長い時間がかかるし、また一の載置領域から垂直壁を越えて隣接する載置領域にソースガスあるいは反応ガスが拡散して、両ガスが載置領域にて反応するおそれが大きい。
更にまた特許文献6(特許文献7、8)には、ターゲット(ウエハに相当する)に複数のガスを交互に吸着させる原子層CVD方法を実施するにあたり、ウエハを載置するサセプタを回転させ、サセプタの上方からソースガスとパージガスとを供給する装置が記載されている。段落0023から0025には、チャンバの中心から放射状に隔壁が延びており、隔壁の下に反応ガスまたはパージガスをサセプタに供給するガス流出孔が設けられていること、隔壁からのガス流出孔から不活性ガスを流出させることでガスカーテンを形成することが記載されている。排気に関しては段落0058に初めて記載され、この記載によると、ソースガスとパージガスとを夫々排気チャンネル30a、30bから別々に排気するようになっている。このような構成では、パージガスコンパートメントにおいて両側のソースガスコンパートメンにおけるソースガスの混じり合いを避けられず、反応生成物が発生してウエハへのパーティクル汚染が生じる。この特許文献6は、解読が困難であり、上述以外の構成については把握が困難である。
ところで、既述のように複数枚の基板を回転テーブルに配置して、この回転テーブルを回転させながら成膜処理を行う構成では、スループットの向上は確保できるものの、回転テーブルの回転速度は一定であるため、原料ガスの吸着時間や、酸化ガスの酸化時間の調整が難しいという問題もある。しかしながら原料ガスの種類によってはウエハ表面に吸着しやすいガス種や、吸着しにくいガス種があり、ガス種によって最適な吸着時間が異なると共に、酸化ガスによる酸化時間の最適値も異なっている。また同じ原料ガスを用いる場合であっても、他のプロセス条件の変化によって、前記最適な吸着時間や酸化時間が異なる場合もある。さらにALDプロセスやMLDプロセスの中では、2種類の反応ガスを用いたプロセスのみならず、3種類の反応ガスを用いたプロセスも実施されている。
従って、ユーザーの観点からは、1台の装置において供給する反応ガス種の数や、ウエハと反応ガスとを接触させる吸着時間を自在に設定できると便利であり、このように1台の装置において種々のプロセスに対応できる自由度の高い装置構成の開発が要請されている。しかしながら上述の特許文献1〜5に記載された装置においては、装置内に供給する反応ガスの数を変えたり、反応ガスによる吸着時間を自在に設定できず、結果として1台の装置にて行うことができるプロセスが限られてしまい、プロセスの変更に対応できる自由度が小さい。
米国特許公報7,153,542号:図6(a),(b) 特開2001−254181号公報:図1及び図2 特許3144664号公報:図1、図2、請求項1 特開平4−287912号公報 米国特許公報6,634,314号: 図3〜図5 特開2007−247066号公報:段落0023〜0025、0058、図12及び図18 米国特許公開公報2007−218701号 米国特許公開公報2007−218702号
本発明はこのような事情のもとになされたものであり、その目的は、基板の表面に互いに反応する複数の反応ガスを順番に供給して反応生成物の層を多数積層して薄膜を形成するにあたり、高いスループットが得られると共に、1台の装置において、反応ガスの種類や、反応ガスの吸着時間が異なる多数のプロセスを実施することができて、プロセスの変更に対応する自由度が高い成膜装置及び基板処理装置を提供することにある。
このため本発明の成膜装置は、真空容器内にて互いに反応する少なくとも2種類の反応ガスを順番に基板の表面に供給し、かつこの供給サイクルを実行することにより反応生成物の層を多数積層して薄膜を形成する成膜装置において、
真空容器内に、鉛直軸まわりに回転自在に設けられ、前記回転方向に沿って基板を載置する複数の基板載置領域を備えた回転テーブルと、
前記回転テーブルにおける基板の載置領域側の面に互いに異なる反応ガスを供給するために、前記回転テーブルの回転方向に互いに離れて前記真空容器に対して設けられる2つ以上の反応ガス供給手段と、
前記反応ガスが供給される第1の処理領域の雰囲気と、この反応ガスとは異なる反応ガスが供給される第2の処理領域の雰囲気との間における前記基板の通過領域に、前記第1の処理領域と第2の処理領域との雰囲気を分離する分離ガスを供給して分離領域を形成するために、前記真空容器に設けられた分離ガス供給手段と、
前記分離領域から処理領域側に分離ガスが流れるための狭隘な空間を回転テーブルとの間に形成するために、前記真空容器の天板と回転テーブルとの間に着脱自在に設けられ、互いに異なる形状の中からプロセスの種別に応じて選択された天井部材と、
前記第1の処理領域と第2の処理領域との雰囲気を分離するために真空容器内の中心部に位置し、前記回転テーブルの基板載置面側に分離ガスを吐出する吐出孔が形成された中心部領域と、
前記分離領域の両側に拡散する分離ガス及び前記中心部領域から吐出する分離ガスと共に前記反応ガスを排気するための排気口と、を備えたことを特徴とする。
この際、前記天井部材を前記真空容器の天板の下面に着脱自在に取り付けるために、前記天板に天井部材用取り付け部を設けるようにしてもよいし、前記天板と回転テーブルとの間に、前記回転テーブルを覆いかつ回転テーブルに対向するように前記真空容器に着脱自在に設けられると共に、互いに異なる形状の中からプロセスの種別に応じて選択されたカバー部材を備え、このカバー部材の下面に前記天井部材を設けるようにしてもよく、前記天井部材は前記カバー部材の一部を成すように構成されてもよい。
また本発明の成膜装置は、真空容器内にて互いに反応する少なくとも2種類の反応ガスを順番に基板の表面に供給し、かつこの供給サイクルを多数回実行することにより反応生成物の層を多数積層して薄膜を形成する成膜装置において、
真空容器内に、鉛直軸まわりに回転自在に設けられ、前記回転方向に沿って基板を載置する複数の基板載置領域を備えた回転テーブルと、
前記回転テーブルにおける基板の載置領域側の面に互いに異なる反応ガスを供給するために、前記真空容器に対して着脱自在に設けられる2本以上の反応ガスノズルと、
前記反応ガスノズルを前記真空容器に着脱自在に取り付けるために、この真空容器に周方向に設けられると共に、プロセスの種別に応じて選択される複数の反応ガスノズル用取り付け部と、
前記反応ガスが供給される第1の処理領域の雰囲気と、この反応ガスとは異なる反応ガスが供給される第2の処理領域の雰囲気との間における前記基板の通過領域に、前記第1の処理領域と第2の処理領域との雰囲気を分離する分離ガスを供給して分離領域を形成するために、前記真空容器に設けられた分離ガス供給手段と、
前記分離領域から処理領域側に分離ガスが流れるための狭隘な空間を回転テーブルとの間に形成するために、前記分離ガス供給手段の前記回転方向両側にて前記回転テーブルに対向するように設けられた天井部材と、
前記異なる雰囲気の処理領域を分離するために真空容器内の中心部に位置し、前記回転テーブルの基板載置面側に分離ガスを吐出する吐出孔が形成された中心部領域と、
前記分離領域の両側に拡散する分離ガス及び前記中心部領域から吐出する分離ガスと共に前記反応ガスを排気するための排気口と、を備え、
前記反応ガスノズルは、前記回転テーブルの回転方向の上流側及び下流側に夫々分離ガス供給手段が隣接して設けられるように、前記選択された前記反応ガスノズル用取り付け部を介して真空容器に装着されることを特徴とする。
ここで前記中心部領域は、回転テーブルの回転中心部と真空容器の上面側とにより区画され、分離ガスがパージされる領域であってもよい。また前記中心部領域は、真空容器の中心部にて上面及び底面の間に設けた支柱と、この支柱を囲み、鉛直軸回りに回転自在な回転スリーブと、を含み、前記回転スリーブは、回転テーブルの回転軸をなすものであってもよい。
また前記反応ガスノズル用取り付け部は、前記基板の通過領域に対して、前記真空容器の径方向の内側又は外側に設けるようにしてもよいし、真空容器の側周壁に周方向に沿って互いに間隔を空けて形成された取り付け孔として構成してもよい。さらに前記天井部材は互いに異なる形状の中からプロセスの種別に応じて選択され、この天井部材を前記天板に着脱自在に取り付けるようにしてもよい。さらに前記分離ガス供給手段は、前記真空容器に対して着脱自在に設けられる分離ガスノズルであり、この分離ガスノズルを前記真空容器に着脱自在に取り付けるために、この真空容器に周方向に沿って設けられた複数の分離ガスノズル用取り付け部と、前記天井部材の下面に形成された分離ガスノズルの収納部と、を備え、前記分離ガスノズルをプロセスの種別に応じて選択される前記分離ガスノズル用取り付け部を介して真空容器に装着すると共に、前記天井部材を前記分離ガスノズルが前記収納部に収納されるように真空容器に着脱自在に設けるように構成してもよい。
また前記天板に形成された天井部材用取り付け部は、この天板の下面に形成されたネジ孔とすることができる。さらにこのネジ孔は、天井部材の取り付け位置を選択できるように天板の下面に周方向に沿って複数形成されるように構成してもよい。前記分離ガスノズル用取り付け部は、真空容器の側周壁に周方向に沿って互いに間隔を空けて形成された取り付け孔とすることができる。前記分離ガスノズル用の前記取り付け孔は、前記反応ガスノズル用の取り付け孔と共通のものを用いてもよい。
前記回転テーブルの底面及び側面を囲むように設けられると共に、上面が開口する区画部材を備え、前記カバー部材は、この区画部材の上面を塞ぐように設けられている構成であってもよい。前記カバー部材は石英により形成されてことが好ましい。また前記区画部材は石英により形成されていることが好ましい。前記処理領域においては、当該処理領域における前記回転テーブルの回転方向の下流側に前記排気口が位置し、前記回転テーブルの回転方向の上流側に前記反応ガスノズルが位置するように、複数の排気口から使用する排気口を選択すると共に、前記反応ガスノズルを選択された反応ガスノズル用取り付け部を介して真空容器に取り付けることが好ましい。前記天井部材は、外縁に位置する部位ほど前記回転テーブルの回転方向の幅が大きい扇型に形成されていることが好ましい。
さらに本発明の基板処理装置は、内部に基板搬送手段が配置された真空搬送室と、この真空搬送室に気密に接続された既述の成膜装置と、前記真空搬送室に気密に接続され、真空雰囲気と大気雰囲気との間で雰囲気の切り替え可能な予備真空室と、を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、基板の表面に、互いに反応する複数の反応ガスを順番に供給し、かつこの供給サイクルを多数回実行することにより反応生成物の層を多数積層して薄膜を形成するにあたって、回転テーブルの回転方向に複数の基板を配置し、第1の反応ガス及び第2の反応ガスを順番に供給して前記供給サイクルを行うようにしているため、高いスループットで成膜処理を行うことができる。
また天井部材や反応ガスノズルを真空容器に対して着脱自在に設けることにより、プロセスの種別に応じて形状が異なる天井部材を付け替えたり、プロセスの種別に応じて反応ガスノズルを最適な位置に取り付けることができる。これにより反応ガスにより基板が処理される処理領域の形状や反応ガスによる吸着時間を調整できる。さらに反応ガスノズル、分離ガスノズル、天井部材を真空容器に対して着脱自在に設けることにより、反応ガスの種類の増減に自在に対応することができる。このように1台の装置にて、反応ガスの種類や、供給する反応ガスの数が異なる等といったプロセス条件の異なる種々のプロセスを実施することができて、プロセスの変更に対応する装置の自由度が高くなる。
本発明の実施の形態である成膜装置は、図1(図3のI−I´線に沿った断面図)〜図3に示すように平面形状が概ね円形である扁平な真空容器1と、この真空容器1内に設けられ、当該真空容器1の中心に回転中心を有する回転テーブル2とを備えている。真空容器1は、天板11が容器本体12から分離できるように構成されている。天板11は、内部の減圧状態により封止部材例えばOリング13を介して容器本体12側に押し付けられていて気密状態を維持しているが、天板11を容器本体12から分離するときには図示しない駆動機構により上方に持ち上げられる。例えば天板11及び容器本体12はアルミニウムにより構成されている。
回転テーブル2は、中心部にて円筒形状のコア部21に固定され、このコア部21は、鉛直方向に伸びる回転軸22の上端に固定されている。回転軸22は、真空容器1の底面部14を貫通し、その下端が当該回転軸22を鉛直軸回りに、この例では時計方向に回転させる駆動部23に取り付けられている。回転軸22及び駆動部23は、上面が開口した筒状のケース体20内に収納されている。このケース体20はその上面に設けられたフランジ部分が真空容器1の底面部14の下面に気密に取り付けられている。
回転テーブル2の表面部には、図2及び図3に示すように、回転方向(周方向)に沿って複数枚例えば5枚の基板であるウエハを載置するための円形状の凹部24が設けられている。なお図3には便宜上1個の凹部24だけにウエハWを描いてある。ここで図4は、回転テーブル2を同心円に沿って切断しかつ横に展開して示す展開部であり、凹部24は、図4(a)に示すように、その直径がウエハWの直径よりも僅かに例えば4mm大きく、またその深さは、ウエハWの厚みと同等の大きさに設定されている。従ってウエハWを凹部24に落とし込むと、ウエハWの表面と回転テーブル2の表面(ウエハWが載置されない領域)とが揃うことになる。ウエハWの表面と回転テーブル2の表面との高さを揃えるとは、同じであるかあるいは両面の差が5mm以内であることをいうが、加工精度などに応じてできるだけ両面の高さの差をゼロに近づけることが好ましい。凹部24の底面には、ウエハWの裏面を支えて当該ウエハWを昇降させるための例えば後述する3本の昇降ピン16(図8参照)が貫通する貫通孔(図示せず)が形成されている。
凹部24はウエハWを位置決めして、回転テーブル2の回転に伴う遠心力により当該ウエハWが飛び出さないようにするためのものであり、本発明の基板載置領域に相当する部位であるが、基板載置領域(ウエハ載置領域)は、凹部に限らず、例えば回転テーブル2の表面にウエハWの周縁をガイドするガイド部材をウエハの周方向に沿って複数並べた構成であってもよく、あるいは回転テーブル2側に静電チャックなどのチャック機構を持たせてウエハWを吸着する場合には、その吸着によりウエハWが載置される領域が基板載置領域となる。
図2及び図3に示すように、真空容器1には、回転テーブル2における凹部24の通過領域と各々対向する位置に、反応ガス供給手段をなす第1の反応ガスノズル31及び第2の反応ガスノズル32と、分離ガス供給手段をなす第1の分離ガスノズル41及び第2の分離ガスノズル42とが真空容器1の周方向(回転テーブル2の回転方向)に互いに間隔をおいて中心部から放射状に伸びている。これら反応ガスノズル31,32及び分離ガスノズル41,42は例えば真空容器1の側周壁12aに着脱自在に設けられている。つまり真空容器1の側周壁12aには、例えば図2、図3及び図5に示すように、前記反応ガスノズル31,32や分離ガスノズル41,42が挿入される反応ガスノズル取り付け部や分離ガスノズル取り付け部をなす多数例えば12個の取り付け孔P1〜P12が周方向に沿って互いに所定間隔を空けて形成されている。ここでは反応ガスノズル取り付け部をなす取り付け孔と、分離ガスノズル取り付け部をなす取り付け孔としては共通の取り付け孔を用いている。
前記反応ガスノズル31,32や分離ガスノズル41,42は、プロセスに応じて、所定の取り付け孔P1〜P12を選択して、その先端部が真空容器1の中央側に位置し、基端部であるガス導入ポート31a,32a,41a,42aが当該側周壁12aの外側に位置するように、前記側周壁12aを貫通するように挿入され、このガス導入ポート31a,32a,41a,42aに外部配管が接続されるようになっている。この例では、第1の反応ガスノズル31は取り付け孔P8、第2の反応ガスノズル32は取り付け孔P2を介して夫々真空容器1に取り付けられ、第1の分離ガスノズル41は取り付け孔P6,第2の分離ガスノズル42は取り付け孔P10を介して夫々真空容器1に取り付けられている。そして各取り付け孔P2,P6,P8,P10に夫々反応ガスノズル31,32及び分離ガスノズル41,42が挿入されたときに、当該取り付け孔P2,P6,P8,P10については真空容器1内の気密が維持されるようになっている。一方使用されない取り付け孔P1,P3〜P5,P7,P9,P11,P12に対しては、その開口部が夫々バルブV1,V3〜V5,V7,V9,V11,V12により塞がれるようになっている。
反応ガスノズル31,32は、第1の反応ガスであるBTBAS(ビスターシャルブチルアミノシラン)ガスのガス供給源及び第2の反応ガスであるO(オゾン)ガスのガス供給源(いずれも図示せず)に夫々接続されており、分離ガスノズル41,42はいずれも分離ガスであるNガス(窒素ガス)のガス供給源(図示せず)に接続されている。この例では、第2の反応ガスノズル32、第1の分離ガスノズル41、第1の反応ガスノズル31及び第2の分離ガスノズル42がこの順に時計方向に配列されている。
反応ガスノズル31,32には、図4に示すように、下方側に反応ガスを吐出するための吐出孔33がノズルの長さ方向に間隔をおいて配列されている。また分離ガスノズル41,42には、図4に示すように、下方側に分離ガスを吐出するための吐出孔40が長さ方向に間隔をおいて穿設されている。反応ガスノズル31,32の下方領域は夫々BTBASガスをウエハに吸着させるための第1の処理領域S1及びOガスをウエハWに吸着させるための第2の処理領域S2となる。
分離ガスノズル41,42は、前記第1の処理領域S1と第2の処理領域S2とを分離するための分離領域D(D1,D2)を形成するためのものであり、この分離領域Dにおける真空容器1の天板11には、当該天板11に下方に突出する凸状部を形成するために、図2〜図4に示すように天井部材4が着脱自在に取り付けられている。つまり第1の分離ガスノズル41により形成される分離領域D1には第1の天井部材4Aが設けられ、第2の分離ガスノズル42により形成される分離領域D2には第2の天井部材4Bが設けられている。この天井部材4(4A,4B)の形状や大きさ、天井部材4の下面(第1の天井面44)と回転テーブル2の表面との高さh(図4参照)については、目的とするプロセスの種別に応じて、実験などに基づいて設定される。ここで「プロセスの種別」とは、使用する反応ガスの種類や、分離ガスの種類、反応ガスの流量、分離ガスの流量、処理温度、処理圧力、回転テーブル2の回転速度等のプロセス条件が異なる場合をいう。
この例の天井部材4は、回転テーブル2の回転中心を中心とし、かつ真空容器1の内周壁の近傍に沿って描かれる円を周方向に分割してなる、平面形状が扇型に形成されている。そして前記分離ガスノズル41,42は、この天井部材4における前記円の周方向中央にて当該円の半径方向に伸びるように形成された収納部をなす溝部43内に収められている。
従って分離ガスノズル41,42における前記周方向両側には、前記天井部材4の下面である例えば平坦な低い天井面44(第1の天井面)が存在し、この天井面44の前記周方向両側には、当該天井面44よりも高い天井面45(第2の天井面)が存在することになる。この天井部材4A,4Bの役割は、回転テーブル2との間に第1の反応ガス及び第2の反応ガスの侵入を阻止してこれら反応ガスの混合を阻止するための狭隘な空間である分離空間を形成することにある。
即ち、第1の分離ガスノズル41を例にとると、回転テーブル2の回転方向上流側からOガスが侵入することを阻止し、また回転方向下流側からBTBASガスが侵入することを阻止する。「ガスの侵入を阻止する」とは、分離ガスノズル41から吐出した分離ガスであるNガスが第1の天井面44と回転テーブル2の表面との間に拡散して、この例では当該第1の天井面44に隣接する第2の天井面45の下方側空間に吹き出し、これにより当該隣接空間からのガスが侵入できなくなることを意味する。そして「ガスが侵入できなくなる」とは、隣接空間から天井部材4の下方側空間に全く入り込むことができない場合のみを意味するのではなく、多少侵入はするが、両側から夫々侵入したOガス及びBTBASガスが天井部材4の下方側空間内で交じり合わない状態が確保される場合も意味し、このような作用が得られる限り、分離領域Dの役割である第1の処理領域S1の雰囲気と第2の処理領域S2の雰囲気との分離作用が発揮できる。従って狭隘な空間における狭隘の程度は、狭隘な空間(天井部材4の下方空間)と当該空間に隣接した領域(この例では第2の天井面45の下方空間)との圧力差が「ガスが侵入できなくなる」作用を確保できる程度の大きさになるように設定され、その具体的な寸法は天井部材4の面積などにより異なるといえる。またウエハに吸着したガスについては当然に分離領域D内を通過することができ、ガスの侵入阻止は、気相中のガスを意味している。
一方天板11の下面には、回転テーブル2におけるコア部21よりも外周側の部位と対向するように、かつ当該コア部21の外周に沿って突出部5が設けられている。この突出部5は、天井部材4における前記回転中心側の部位と僅かな隙間を空けるように形成されており、例えばその下面が天井部材4の下面(天井面44)と同じ高さに形成されている。図2及び図3は、前記天井面45よりも低くかつ分離ガスノズル41,42よりも高い位置にて天板11を水平に切断して示している。
真空容器1の天板11の下面、つまり回転テーブル2のウエハ載置領域(凹部24)から見た天井面は既述のように第1の天井面44とこの天井面よりも高い第2の天井面45とが周方向に存在するが、図1では高い天井面45が設けられている領域についての縦断面を示しており、図7では低い天井面44が設けられている領域についての縦断面を示している。扇型の天井部材4の周縁部(真空容器1の外縁側の部位)は、図2、図6及び図7に示されているように回転テーブル2の外端面に対向するようにL字型に屈曲して屈曲部46を形成している。この天井部材4は天板11側に取り付けられ、容器本体12から取り外せるようになっていることから、前記屈曲部46の外周面と容器本体12との間には僅かに隙間がある。この屈曲部46も天井部材4と同様に両側から反応ガスが侵入することを防止して、両反応ガスの混合を防止する目的で設けられており、屈曲部46の内周面と回転テーブル2の外端面との隙間、及び屈曲部46の外周面と容器本体12との隙間は、例えば回転テーブル2の表面に対する天井面44の高さhと同様の寸法に設定されている。
前記天井部材4は、前記扇型形状部分と屈曲部46とを一体にして例えばアルミニウム(Al)により形成されており、例えば図4及び図6に示すように、天板11の下面に、ボルト47などにより着脱自在に設けられている。そして天井部材4における扇型形状部分には、ボルト孔48が天井部材4を上下に貫通するように複数個所形成されている一方、天板11の下面には所定個所に前記天井部材4のボルト孔48に対応するボルト溝11aが形成されている。このボルト溝11aはネジ孔に相当するものである。
この例では、プロセスに応じて真空容器1の側周壁12aにおける分離ガスノズル41,42の取り付け位置が異なるため、天井部材4はこれら分離ガスノズル41,42の取り付け位置に対応する位置に取り付けられる。従って天板11の下面には周方向に沿って、分離ガスノズル41,42の取り付け位置が変わったときに対応できるように、予め天井部材4の取り付けが想定される領域に前記ボルト溝11aが形成されている。
また真空容器1の底部には例えば図1及び図3に示すように、3つの排気口61,62,63が、例えば周方向に3等分する位置に設けられている。ここでこの排気口61〜63が設けられている領域を排気領域6と呼ぶことにすると、この排気領域6における容器本体12の内周壁は、図1に示すように例えば回転テーブル2の外端面と対向する部位から底面部14に亘って縦断面形状が矩形に切り欠かれて外方側に窪んだ構造になっている。この排気領域6の他の領域においては、容器本体12の内周壁は、図1及び図7に示すように前記屈曲部46の外周面と接近して垂直面に形成されている。図3においては一点鎖線により排気領域6とその他の領域の前記容器本体12の内周壁について示している。
前記排気口61,62,63は、各々バルブV1〜V3(V2,V3は図示せず)にて開閉される排気管64を介して真空排気手段である例えば共通の真空ポンプ65に接続されている。なお図1中、66は圧力調整手段であり、排気口61,62,63毎に設けても良いし、共通化されていてもよい。また排気口の設置数は3個に限られるものではなく、4個以上であってもよい。
この例ではさらに排気口61,62,63は回転テーブル2よりも低い位置に設けることで、真空容器1の内周壁と回転テーブル2の周縁との間の隙間から排気するようにしているが、真空容器1の底面部14に設けることに限られず、真空容器1の側周壁12aに設けてもよい。また排気口61〜63は、真空容器1の側周壁12aに設ける場合には、回転テーブル2よりも高い位置に設けるようにしてもよい。このように排気口61〜63を設けることにより回転テーブル2上のガスは、回転テーブル2の外側に向けて流れるため、回転テーブル2に対向する天井面から排気する場合に比べてパーティクルの巻上げが抑えられるという観点において有利である。
前記回転テーブル2と真空容器1の底面部14との間の空間には、図1及び図8に示すように、加熱手段であるヒータユニット7が設けられ、回転テーブル2を介して回転テーブル2上のウエハWをプロセスレシピで決められた温度に加熱するようになっている。前記回転テーブル2の周縁付近の下方側には、回転テーブル2の上方空間から排気領域6に至るまでの雰囲気とヒータユニット7が置かれている雰囲気とを区画するために、ヒータユニット7を全周に亘って囲むようにカバー部材71が設けられている。このカバー部材71は上縁が外側に屈曲されてフランジ形状に形成され、その屈曲面と回転テーブル2の下面との間の隙間を小さくして、カバー部材71内に外方からガスが侵入することを抑えている。
ヒータユニット7が配置されている空間よりも回転中心寄りの部位における底面部14は、回転テーブル2の下面の中心部付近やコア部21に接近してその間は狭い空間になっており、また当該底面部14を貫通する回転軸22の貫通孔についてもその内周面と回転軸22との隙間が狭くなっていて、これら狭い空間は前記ケース体20内に連通している。そして前記ケース体20にはパージガスであるNガスを前記狭い空間内に供給してパージするためのパージガス供給管72が設けられている。また真空容器1の底面部14には、ヒータユニット7の下方側位置にて周方向の複数部位に、ヒータユニット7の配置空間をパージするためのパージガス供給管73が設けられている。
また真空容器1の天板11の中心部には分離ガス供給管51が接続されていて、天板11とコア部21との間の空間52に分離ガスであるNガスを供給するように構成されている。この空間52に供給された分離ガスは、前記突出部5と回転テーブル2との狭い隙間50を介して回転テーブル2のウエハ載置領域側の表面に沿って周縁に向けて吐出されることになる。この突出部5で囲まれる空間には分離ガスが満たされているので、第1の処理領域S1と第2の処理領域S2との間で回転テーブル2の中心部を介して反応ガス(BTBASガスあるいはO3ガス)が混合することが防止される。即ち、この成膜装置は、第1の処理領域S1と第2の処理領域S2との雰囲気を分離するために、回転テーブル2の回転中心部と真空容器11とにより区画され、分離ガスがパージされると共に当該回転テーブル2の表面に分離ガスを吐出する吐出口が前記回転方向に沿って形成された中心部領域Cを備えているということができる。なおここでいう吐出口は前記突出部5と回転テーブル2との狭い隙間50に相当する。
更に真空容器1の側周壁には、図2、図3及び図8に示すように外部の搬送アーム10と回転テーブル2との間で基板であるウエハの受け渡しを行うための搬送口15が形成されており、この搬送口15は図示しないゲートバルブにより開閉されるようになっている。また回転テーブル2におけるウエハ載置領域である凹部24はこの搬送口15に臨む位置にて搬送アーム10との間でウエハWの受け渡しが行われることから、回転テーブル2の下方側において当該受け渡し位置に対応する部位に、凹部24を貫通してウエハを裏面から持ち上げるための受け渡し用の昇降ピン16の昇降機構(図示せず)が設けられる。
またこの実施の形態の成膜装置は、装置全体の動作のコントロールを行うためのコンピュータからなる制御部100が設けられ、この制御部100のメモリ内には、装置を運転するためのプログラムが格納されている。このプログラムは後述の装置の動作を実行するようにステップ群が組まれており、ハードディスク、コンパクトディスク、フラッシュメモリ、メモリカード、フレキシブルディスクなどの規則媒体から制御部100内にインストールされる。
ここで既述の装置の構成例について示すと、第1及び第2の反応ガスノズル31,32は夫々取り付け孔P8,P2を介して、第1及び第2の分離ガスノズル41,42は夫々取り付け孔P6,P10を介して真空容器1に装着される。また第1の分離ガスノズル41の上に設けられる天井部材4Aと、第2の分離ガスノズル42の上に設けられる天井部材4Bとは共に同じ形状に設定されている。この例では直径300mmのウエハWを被処理基板としており、この場合天井部材4A,4Bは、回転中心から140mm離れた突出部5との境界部位においては、周方向の長さ(回転テーブル2と同心円の円弧の長さ)が例えば146mmであり、ウエハの載置領域(凹部24)の最も外側部位においては、周方向の長さが例えば502mmである。なお図4(a)に示すように、当該外側部位において分離ガスノズル41(42)の両脇から夫々左右に位置する天井部材4の周方向の長さLでみれば、長さLは246mmである。
また図4(a)に示すように天井部材4A,4Bの下面即ち天井面44における回転テーブル2の表面からの高さhは、例えば0.5mm〜10mmであってもよく、約4mmであると好適である。この場合、回転テーブル2の回転数は例えば1rpm〜500rpmに設定されている。分離領域Dの分離機能を確保するためには、回転テーブル2の回転数の使用範囲などに応じて、天井部材4A,4Bの大きさや天井部材4A,4Bの下面(第1の天井面44)と回転テーブル2の表面との高さhを例えば実験などに基づいて設定することになる。
また排気口61,62が使用され、当該排気口61,62のバルブV1,V2が開かれる一方、排気口63についてはバルブV3により閉じられる。分離ガスノズル41(42)は、真下に向いた例えば口径が0.5mmの吐出孔40がノズルの長さ方向に沿って10mmの間隔をおいて配列されている。さらに反応ガスノズル31,32についても、真下に向いた例えば口径が0.5mmの吐出孔33がノズルの長さ方向に沿って例えば10mmの間隔をおいて配列されている。なお分離ガスとしては、Nガスに限られずArガスなどの不活性ガスを用いることができるが、不活性ガスに限らず、水素ガスなどであってもよく、成膜処理に影響を与えないガスであれば、ガスの種類に関しては特に限定されるものではない。
次に上述実施の形態の作用について説明する。先ず目的とするプロセスに応じて、既述のように第1及び第2の反応ガスノズル31,32、第1及び第2の分離ガスノズル41,42を予めプロセスの種別に応じて選択された所定の取り付け孔P2,P6,P8,P10を介して真空容器1に取り付けると共に、第1の分離ガスノズル41に対応する第1の天井部材4Aと、第2の分離ガスノズルに対応する第2の天井部材4Bとを、天板11の所定の位置に夫々取り付ける。この際前記天井部材4(4A,4B)は、プロセスに応じて最適な形状が異なり、目的とするプロセスの種別毎に予め形状の異なる天井部材4が用意されているため、プロセスに応じてその形状が選択された天井部材4(4A,4B)が、プロセスに応じて選択された位置に夫々取り付けられる。ここで「天井部材4の形状が異なる」とは、扇型形状の大きさが異なる場合の他、天井部材4の平面形状が三角形状や四角形状などのように扇型ではない場合も含まれる。また3つの排気口61〜63から使用する排気口61,62を選択し、当該排気口61,62に対しては開閉バルブV1,V2を開き、排気口63に対しては開閉バルブV3を閉じる。
ここで使用する反応ガスノズル31,32の取り付け孔P1〜P12及び排気口61〜63は、同じ処理領域において、回転テーブル2の回転方向の上流側に反応ガスノズル31,32が位置し、前記回転方向の下流側に排気口61〜63が位置するように各々選択される。この例では第1の処理領域S1では、第1の反応ガスノズル31を取り付け孔P8に装着するので、前記回転方向の下流側の排気口62が選択される。また第2の処理領域S2では、第2の反応ガスノズル32を取り付け孔P2に装着するので、前記回転方向の下流側の排気口61が選択される。
そして図示しないゲートバルブを開き、外部から搬送アーム10により搬送口15を介してウエハを回転テーブル2の凹部24内に受け渡す。この受け渡しは、凹部24が搬送口15に臨む位置に停止したときに図8に示すように凹部24の底面の貫通孔を介して真空容器1の底部側から昇降ピン16が昇降することにより行われる。このようなウエハWの受け渡しを回転テーブル2を間欠的に回転させて行い、回転テーブル2の5つの凹部24内に夫々ウエハWを載置する。続いて真空ポンプ65により真空容器1内を予め設定した圧力に真空引きすると共に、回転テーブル2を時計回りに回転させながら、ヒータユニット7によりウエハWを加熱する。詳しくは、回転テーブル2はヒータユニット7により予め例えば300℃に加熱されており、ウエハWがこの回転テーブル2に載置されることで加熱される。そしてウエハWの温度が図示しない温度センサにより設定温度になったことを確認した後、第1の反応ガスノズル31及び第2の反応ガスノズル32から夫々BTBASガス及びOガスを吐出させると共に、第1及び第2の分離ガスノズル41,42から分離ガスであるNガスを吐出する。
ウエハWは回転テーブル2の回転により、第1の反応ガスノズル31が設けられる第1の処理領域S1と第2の反応ガスノズル32が設けられる第2の処理領域S2とを交互に通過するため、先ずBTBASガスが吸着し、次いでOガスが吸着してBTBAS分子が酸化されて酸化ジルコニウムの分子層が1層あるいは複数層形成され、こうして酸化ジルコニウム層の分子層が順次積層されて所定の膜厚に成膜される。
このとき分離ガス供給管51からも分離ガスであるNガスを供給し、中心領域Cから、即ち突出部5と回転テーブル2の中心部との間から回転テーブル2の表面に沿ってNガスを吐出する。この例では排気領域6における容器本体12の内周壁においては、既述のように内周壁が切りかかれて広くなっており、この広い空間の下方に排気口61、62が位置しているので、第1の天井面44の下方側の狭隘な空間及び前記中心部領域Cの各圧力よりも排気口61、62が設けられた第2の天井面45の下方側の空間の圧力の方が低くなる。
こうして第2の反応ガスノズル32から下方側に吐出され、回転テーブル2の表面(ウエハWの表面及びウエハWの非載置領域の表面の両方)に当たってその表面に沿って回転方向上流側に向かうOガスは、その上流側から流れてきたNガスに押し戻されながら回転テーブル2の周縁と真空容器1の内周壁との間の排気領域6に流れ込み、排気口61により排気される。
また第2の反応ガスノズル32から下方側に吐出され、回転テーブル2の表面に当たってその表面に沿って回転方向下流側に向かうOガスは、中心部領域Cから吐出されるNガスの流れと排気口61の吸引作用により当該排気口61に向かおうとするが、一部は下流側に隣接する分離領域D1に向かい、扇型の天井部材4Aの下流側にほとんど流入できないかあるいは少し流入したとしても分離ガスノズル41付近までには到達できずに、分離ガスノズル41から吐出したNガスにより回転方向上流側、つまり処理領域S2側に押し戻されてしまい、中心部領域Cから吐出されているNガスと共に、回転テーブル2の周縁と真空容器1の内周壁との隙間から排気領域6を介して排気口61に排気される。
また第1の反応ガスノズル31から下方側に吐出され、回転テーブル2の表面に沿って回転方向上流側及び下流側に夫々向かうBTBASガスは、その回転方向上流側及び下流側に隣接する扇型の天井部材4Bの下方側に全く侵入できないかあるいは侵入したとしても第1の処理領域S1側に押し戻され、中心部領域Cから吐出されているNガスと共に、回転テーブル2の周縁と真空容器1の内周壁との隙間から排気領域6を介して排気口62に排気される。即ち、各分離領域D1,D2においては、雰囲気中を流れる反応ガスであるBTBASガスあるいはOガスの侵入を阻止するが、ウエハWに吸着されているガス分子はそのまま分離領域つまり扇型の天井部材4A,4Bによる低い天井面44の下方を通過し、成膜に寄与することになる。
さらにまた第1の処理領域S1のBTBASガス(第2の処理領域S2のOガス)は、中心部領域C内に侵入しようとするが、当該中心部領域Cからは分離ガスが回転テーブル2の周縁に向けて吐出されているので、この分離ガスにより侵入が阻止され、あるいは多少侵入したとしても押し戻され、この中心部領域Cを通って第2の処理領域S2(第1の処理領域S1)に流入することが阻止される。
そして分離領域Dにおいては、扇型の天井部材4の周縁部が下方に屈曲され、屈曲部46と回転テーブル2の外端面との間の隙間が既述のように狭くなっていてガスの通過を実質阻止しているので、第1の処理領域S1のBTBASガス(第2の処理領域S2のOガス)は、回転テーブル2の外側を介して第2の処理領域S2(第1の処理領域S1)に流入することも阻止される。従って2つの分離領域Dによって第1の処理領域S1の雰囲気と第2の処理領域S2の雰囲気とが完全に分離され、BTBASガスは排気口62に、またOガスは排気口61に夫々排気される。この結果、両反応ガスこの例ではBTBASガス及びOガスが雰囲気中においてもウエハ上においても交じり合うことがない。なおこの例では、回転テーブル2の下方側をNガスによりパージしているため、排気領域6に流入したガスが回転テーブル2の下方側をもぐり抜けて、例えばBTBASガスがOガスの供給領域に流れ込むといったおそれは全くない。こうして成膜処理が終了すると、各ウエハは搬入動作と逆の動作により順次搬送アーム10により搬出される。
ここで処理パラメータの一例について記載しておくと、回転テーブル2の回転数は、300mm径のウエハWを被処理基板とする場合は例えば1rpm〜500rpm、プロセス圧力は例えば1067Pa(8Torr)、ウエハWの加熱温度は例えば350℃、BTBASガス及びOガスの流量は例えば夫々100sccm及び10000sccm、分離ガスノズル41,42からのNガスの流量は例えば20000sccm、分離ガス供給管51からのNガスの流量は例えば5000sccmである。また1枚のウエハに対する反応ガス供給のサイクル数、即ちウエハが処理領域S1,P2の各々を通過する回数は目標膜厚に応じて変わるが、多数回例えば600回である。
上述実施の形態によれば、回転テーブル2の回転方向に複数のウエハを配置し、回転テーブル2を回転させて、第1の処理領域S1と第2の処理領域S2とを順番に通過させていわゆるALD(あるいはMLD)を行うようにしているため、高いスループットで成膜処理を行うことができる。そして前記回転方向において第1の処理領域S1と第2の処理領域S2との間に低い天井面を備えた分離領域Dを設けると共に、回転テーブル2の回転中心部と真空容器1とにより区画した中心部領域Cから回転テーブル2の周縁に向けて分離ガスを吐出し、前記分離領域Dの両側に拡散する分離ガス及び前記中心部領域Cから吐出する分離ガスと共に前記反応ガスが回転テーブル2の周縁と真空容器の内周経供給との隙間を介して排気されるため、両反応ガスの混合を防止することができ、この結果良好な成膜処理を行うことができるし、回転テーブル2上において反応生成物が生じることが全くないか極力抑えられるし、パーティクルの発生が抑えられる。なお本発明は、回転テーブル2に1個のウエハWを載置する場合にも適用できる。
この際、天井部材4を天板11に対して取り付け自在に構成し、プロセスに合わせて最適な形状の天井部材4を取り付けるようにすることにより、分離領域Dの形状が変わるので、その結果処理領域S(S1,S2)の大きさを調整することができる。例えば第1の処理領域S1を例にして、図9(a)を参照して説明すると、この第1の処理領域S1とは、回転テーブル2の回転方向の上流側に隣接する第1の天井部材4Aと、前記回転方向の下流側に隣接する第2の天井部材4Bとの間の領域であり、この領域では図9(a)に示すように、第1の反応ガスノズル31からのBTBASガスは当該ガスノズル31の下流側に広がって、第1及び第2の天井部材4A、4Bに到達するまで拡散し、次いで排気孔62を介して排気されていく。このため、この第1の処理領域S1では、ウエハが第1の天井部材4Aにより形成される分離領域D1を出発してから、第2の天井部材4Bにより形成される分離領域D2に入り込むまで、ウエハWは第1の反応ガスであるBTBASガスと接触し、当該BTBASガスがウエハに吸着される。
従って反応ガスノズル31,32や分離ガスノズル41,42の取り付け位置が同じであっても、天井部材4A、4Bを大きくすると、第1及び第2の処理領域S1,S2が相対的に小さくなり、天井部材4A、4Bを小さくすると、第1及び第2の処理領域S1,S2が相対的に大きくなる。ここで反応ガスの種類によってウエハ表面への吸着力が異なり、これにより最適な吸着時間が異なるため、回転テーブルの回転速度や反応ガスの供給量、処理温度や処理圧力等のプロセス条件を考慮し、最適な接触時間(吸着時間)を得るための処理領域S1,S2の大きさを決定しておき、これに基づいて天井部材4の形状を設定しておくことにより、各処理領域S1,S2において、最適な接触時間を確保することができる。
また反応ガスノズル31,32を着脱自在に設け、プロセスに応じて選択された適切な取り付け位置に装着することによっても、反応ガスとウエハWの時間を調整することができる。つまり天井部材4の取り付け位置や形状が同じ(分離ガスノズル41,42の取り付け位置が同じ)であっても、処理領域のどこに反応ガスノズル31,32を設けるかによって、反応ガスの接触時間が変化する。例えば処理領域において回転テーブルの回転方向の最上流側に反応ガスノズルを設ければ、当該処理領域に入り込んだ直後のウエハに対して反応ガスを供給でき、ウエハは反応ガスが接触した状態で移動していくので、接触時間が長くなる。一方処理領域において前記回転方向の下流側近傍に反応ガスノズルを設けた場合には、反応ガスは処理領域全体に拡散しているものの、当該処理領域に入り込んだ直後のウエハに対しては、例えば酸化のために十分な量の反応ガスが供給されず、反応ガス供給管の下方を通過したときにウエハに対して十分な量の反応ガスが供給されることになるため、結果として接触時間が短くなってしまう。
従って反応ガスの種類によって最適な吸着時間や酸化時間が異なるため、回転テーブルの回転速度や反応ガスの供給量、処理温度や処理圧力等のプロセス条件を考慮し、最適な接触時間(吸着時間)を得るために、反応ガス供給管の取り付け位置を求めておくことにより、各処理領域S1,S2において、十分に吸着処理や酸化処理を行うことができる。
さらに分離ガスノズル41,42を着脱自在に設け、プロセスに応じて選択された適切な取り付け位置に装着すると共に、これに合わせて天井部材4A,4Bの取り付け位置を変化させることによって、天井部材4A,4Bの形状が同じであっても、これら天井部材4A,4Bの間に形成される処理領域(分離領域)の大きさを調整することができる。例えば分離ガスノズル41,42を互いに対向する位置に設ければ、2つの処理領域S1,S2の大きさが同じになり、例えば分離ガスノズル41,42を互いに対向する位置より互いに近付いた位置に設ければ、一方の処理領域S1を大きくし、他方の処理領域S2を小さくすることができる。
従って反応ガスの種類によって最適な吸着時間(酸化時間)を得るために必要な各処理領域S1,S2を決定し、これに基づいて分離ガスノズル41,42を最適な取り付け位置に取り付けることにより十分に吸着処理や酸化処理を行うことができる。
さらにまた反応ガスノズル及び分離ガスノズルを着脱自在に設け、プロセスに応じて選択された適切な取り付け位置に装着すると共に、これに合わせて天井部材の取り付け位置を変化させ、さらに天井部材の形状を調整することにより、供給する反応ガスの数が3種類以上になった場合にも、プロセスに合わせて自在に処理領域と分離領域とを形成することができ、プロセスの変化に対応する自由度の高い装置となる。
さらに処理領域における回転テーブル2の回転方向の上流側に反応ガス供給管が位置し、前記処理領域における前記回転方向の下流側に排気口が位置するように、反応ガス供給管の取り付け位置や、使用する排気口を選択することにより、当該処理領域に満遍なく反応ガスを行き渡せることができる。
ここで他の配置例について説明する。図9(b)は第2の反応ガスとの吸着時間を長くする例であり、図10は3種類の反応ガスを用いる例である。先ず図9(b)に示す例においては、第1及び第2の反応ガスノズル31,32は夫々取り付け孔P8,P11を介して、第1及び第2の分離ガスノズル41,42は夫々取り付け孔P6,P10を介して真空容器1に装着される。また第1の分離ガスノズル41の上に設けられる天井部材4Aと、第2の分離ガスノズル42の上に設けられる天井部材4Bとは、共に上述の実施の形態の天井部材4A,4Bと同じ形状に設定されている。排気口としては、排気口61,62が選択され、これらの排気口61,62のバルブV1,V2が開かれる一方、排気口63のバルブV3は閉じられている。そして第1の反応ガス供給管31から処理領域S1に第1の反応ガスとしてBTBASガスが供給され、第2の反応ガス供給管32から処理領域S2に第2の反応ガスとしてOガスが供給され、第1及び第2の分離ガス供給管41,42から分離ガスとしてNガスが供給される。
このような構成では、上述の図9(a)に示す構成例と、第1の反応ガス供給管31と、第1及び第2の分離ガス供給管41,42の取り付け位置、そして第1及び第2の天井部材4A,4Bの形状や大きさは同じであるが、第2の天井部材44Bにおける回転テーブル2の回転方向の直ぐ下流側に隣接するように、第2の反応ガス供給管32の取り付け位置が選択され、第1の天井部材4Aにおける前記回転方向の直ぐ上流側に隣接するように、使用する排気口61が選択されている。このため第2の処理領域S2では、前記回転方向の最も上流側にOガスが供給され、前記回転方向の最も下流側に排気口61が設けられるので、この広い第2の処理領域S2の全体にOガスが行き渡る。これにより処理領域S2をウエハWが通過していく際に、ウエハWは十分にOガスと接触して酸化されるため、上述の図9(a)に比べてOガスによる酸化時間(吸着時間)を長くすることができる。
また図10に示す例においては、3本の反応ガスノズル31〜33と3本の分離ガスノズル41〜43を備えており、第1〜第3の反応ガスノズル31,32,33は夫々取り付け孔P8,P12,P4を介して、第1〜第3の分離ガスノズル41,42,43は夫々取り付け孔P6,P10,P2を介して真空容器1に装着される。また第1〜第3の分離ガスノズル41〜43の上には、夫々天井部材4A〜4Cが設けられている。これら天井部材4A〜4Cは、夫々例えば上述の図 の構成と同様の大きさに設定されている。そして使用する排気口としては、全ての排気口61,62,63が選択され、これらの排気口61〜63のバルブV1〜V3が開かれる。
この構成では、第1の反応ガス供給管31から第1の処理領域S1に第1の反応ガスとしてBTBASガスが供給され、第2の反応ガス供給管32から第2の処理領域S2に第2の反応ガスとしてCOH(エタノール)ガスが供給され、第3の反応ガス供給管33から第3の処理領域S3に第3の反応ガスとしてO(オゾン)ガスが供給され、例えばウエハWの表面にSiO膜が形成される。この際、第1〜第3の分離ガス供給管41〜43から分離ガスとしてNガスが供給され、る。そして第1の処理領域S1では、排気口62に向けて第1の反応ガスが流れていき、第2の処理領域S2では、排気口63に向けて第2の反応ガスが流れていき、第3の処理領域S3では、排気口61に向けて第3の反応ガスが流れていく。
以上において、天井部材4A,4Bは、天井部材4A,4Bをなす1枚の扇型プレートの中央に溝部43を形成してこの溝部43内に分離ガスノズル41(42)を配置する構造に限らず、2枚の扇型プレートを用い、分離ガスノズル41(42)の両側位置にて天板11本体の下面にボルト締めなどにより固定する構成などであってもよい。また天井部材4の下面に形成される分離ガスノズルを収納するための溝部43は、必ずしも天井部材4の中央に設ける必要はなく、例えば溝部43から見て天井部材4における回転テーブル2の回転方向上流側が前記回転方向下流側よりも広くなるように溝部43を形成するようにしてもよい。
また前記天井部材4は、前記分離ガスノズル41,42に対して回転テーブル2の回転方向の上流側部位は、外縁に位置する部位ほど前記回転方向の幅が大きいことが好ましい。その理由は回転テーブル2の回転によって上流側から分離領域Dに向かうガスの流れが外縁によるほど速いためである。この観点からすれば、上述のように天井部材4を扇型に構成することは得策であるが、その形状は扇型には限られない。
さらに本発明では、分離ガスノズルにおける回転方向両側に低い天井面44が位置することが必要であるが、分離ガスノズル41,42の両側に天井部材4が配置されている上述の構成に限らず、図11に示すように天井部材4の内部に分離ガスの通流室47を回転テーブル2の直径方向に伸びるように形成し、この通流室47の底部に長さ方向に沿って多数のガス吐出孔40が穿設される構成を採用してもよい。この場合には、真空容器1の取り付け孔を介して分離ガス供給管を取り付け、この供給管から前記通流室49に分離ガスが供給される。この例では前記通流室とガス吐出孔が分離ガス供給路に相当する。
さらに前記分離ガス供給ノズル41(42)の両側に各々位置する狭隘な空間を形成する前記第1の天井面44は、図12(a)、(b)に前記分離ガス供給ノズル41を代表して示すように例えば300mm径のウエハWを被処理基板とする場合、ウエハWの中心WOが通過する部位において回転テーブル2の回転方向に沿った幅寸法Lが50mm以上であることが好ましい。天井部材4Aの両側から当該天井部材4Aの下方(狭隘な空間)に反応ガスが侵入することを有効に阻止するためには、前記幅寸法Lが短い場合にはそれに応じて第1の天井面44と回転テーブル2との間の距離も小さくする必要がある。更に第1の天井面44と回転テーブル2との間の距離をある寸法に設定したとすると、回転テーブル2の回転中心から離れる程、回転テーブル2の速度が速くなってくるので、反応ガスの侵入阻止効果を得るために要求される幅寸法Lは回転中心から離れる程長くなってくる。このような観点から考察すると、ウエハWの中心WOが通過する部位における前記幅寸法Lが50mmよりも小さいと、第1の天井面44と回転テーブル2との距離をかなり小さくする必要があるため、回転テーブル2を回転したときに回転テーブル2あるいはウエハWと天井面44との衝突を防止するために、回転テーブル2の振れを極力抑える工夫が要求される。更にまた回転テーブル2の回転数が高い程、天井部材4Aの上流側から当該天井部材4Aの下方側に反応ガスが侵入しやすくなるので、前記幅寸法Lを50mmよりも小さくすると、回転テーブル2の回転数を低くしなければならず、スループットの点で得策ではない。従って幅寸法Lが50mm以上であることが好ましいが、50mm以下であっても本発明の効果が得られないというものではない。即ち、前記幅寸法LがウエハWの直径の1/10〜1/1であることが好ましく、約1/6以上であることがより好ましい。
続いて本発明の第2の実施の形態について、図13〜図16に基づいて説明する。図13〜図16中、上述の第1の実施の形態と同じ部材については同じ符号を付している。この例では、真空容器1の内部に、例えば石英製の扁平な円筒形状の処理室8が設けられている。この処理室8は、回転テーブル2の側面及び底面を囲むように設けられ、上面が開口する区画部材81と、この区画部材81の上面開口部を塞ぐカバー部材82とを備えており、前記区画部材81におけるウエハWの搬入口15に対応する部位は開口している。前記カバー体82は、回転テーブル2の表面と対向し、かつ当該表面を覆うように設けられている。前記区画部材81の底面部83は、例えば容器本体12の底面部14の中央側において上側に突出する部位12bにて支えられるように設けられており、前記底面部83における中央側は開口し、その内端側は例えばコア部21の側周壁に近接している。
前記区画部材81の側壁部80には、反応ガス供給管31,32や分離ガス供給管41,42が挿入される取り付け孔Q1〜Q12が、真空容器1の側周壁に形成された取り付け孔P1〜P12に対応する位置に形成されており、反応ガス供給管31,32や分離ガス供給管41,42は、選択された真空容器1の取り付け孔P1〜P12及び処理室8の取り付け孔Q1〜Q12を貫通するように、真空容器1の外部から処理室8内に挿入される。さらに区画部材81の底面部83には、例えば図13及び図16に示すように、容器本体12の底面部14に設けられた排気口61〜63に対応する位置に排気口84a,84b,84cが形成されている。なお図14では取り付け孔P1〜P12のバルブV1〜V12、図16では取り付け孔P1〜P12、Q1〜Q12を夫々省略して描いている。
またカバー部材82の中央部には、分離ガスを処理室8内に供給するために、分離ガス供給管51が接続されており、カバー部材82の下面には、図13〜図15に示すように、上述の実施の形態と同様に構成された天井部材4や突出部5が一体に形成されている。そしてカバー部材82の下面の周縁側が区画部材81の側壁部80の上端に載置されることによって、回転テーブル2の周りに、ヒータユニット7等から当該回転テーブル2を区画するように、石英製の処理室8が形成されることになる。この例ではカバー部材82は区画部材81に載置されているが、この場合もカバー部材82が真空容器1に対して着脱自在に設けられる場合に含むものとする。この例においては、真空容器1は例えばアルミニウムにより構成されており、真空容器1内の気密性は、容器本体12と蓋体11とをOリング13を介して接続することにより維持されている。その他の構成については、上述の実施の形態と同様である。
この例では、天井部材4はカバー部材82と一体に構成されているので、プロセスの種別毎に天井部材4の形状や配置位置が異なる複数のカバー部材82を予め用意しておき、目的のプロセスを行なう際に、対応するカバー部材82を区画部材81に載置する。
このような構成では、分離ガス供給管51により処理室8内に供給されたパージガスは、中心部領域Cから回転テーブル2の基板載置面側を介して回転テーブル2の周縁側に向けて流れていき、排気口84a〜84c、真空容器1内の雰囲気を介して、使用される排気口61〜63から装置外部へと流れていく。またケース体20に供給されたパージガスは、容器本体12と回転軸22との間の隙間、コア部21の下面と容器本体12との隙間を介して処理室8内における回転テーブル2の下面側に向けて流れていき、結果として、回転テーブル2の周縁側に向けて流れ、排気口84a〜84c、使用される排気口61〜63を介して装置外部へと流れていく。また反応ガス供給管31,32や分離ガス供給管41,42の装着方法や、排気口61〜63の位置や使用する排気口61〜63の選択の仕方については、上述の実施の形態と同様であるので、反応ガスや分離ガスの流れは、上述の真空容器1内におけるガスの流れと同様に行われる。
従ってこの実施の形態では、回転テーブル2の周囲が処理室8により囲まれ、この区画された空間に対して、反応ガス供給管31,32から反応ガス、分離ガス供給管41,42,51から分離ガス、パージガス供給管72,73からパージガスが夫々供給されるが、区画部材81の排気口84a,84b,84cは、真空容器1の排気口に対応する位置に形成されているので、処理室8内のガスが真空容器1内に拡散するおそれは小さく、前記ガスは速やかに排気口84a〜84c、61〜63を介して装置外部へと排気される。
この際、コア部21の上方側から分離ガスが供給されると共に、ケース体20の内部にパージガスが供給される一方、排気口84a〜84c、61〜63は真空容器1の周縁側近傍に形成されているので、ガスの流れはコア部21から回転テーブル2の周縁側に向かうように形成される。これによりコア部21やケース体20の内部への反応ガスの進入が阻止される。またヒータユニット7近傍においても、パージガス供給管73よりも周縁側に排気口61〜63が設けられているので、そのままが周縁側へ流れていく。
このようなガス流れが形成されることにより、処理室8内部には反応ガスが残留して、堆積することはあっても、処理室8外部の領域に対しては、反応ガスが残留するおそれは小さく、ヒータユニット7や真空容器1の内壁への反応ガスの堆積物の付着を抑えることができる。
一方処理室8には反応ガスの堆積物が付着することがあるため、定期的にクリーニングを行う必要があるが、処理室8を石英により構成することにより、塩素やフッ素等を含む腐食性のクリーニングガスを導入して処理室8内の付着物を除去する場合であっても、処理室8内については腐食されにくく、耐久性が大きい。
なお処理室8のクリーニングを行う際には、前記クリーニングガスが排気孔84a〜84c、61〜63を介して装置外部へ排気される際、真空容器1内を通過するが、既述のように真空容器1の内部においては、ガスが拡散しにくい構造となっているので、真空容器1の内壁やヒータユニット7とクリーニングガスがし、真空容器1等がクリーニングガスにより腐食されるおそれは小さい。
またこの例では、区画部材81にカバー部材82を載置する代わりに、例えば図17に示すように、容器本体12の側壁部に段部12bを形成し、この段部12bに前記カバー部材82の周縁部を載置するようにしてもよい。
上述の実施の形態ではカバー部材を石英により構成したが、カバー部材は例えばアルミニウム等により構成するようにしてもよい。またこの際、天井部材は必ずしもカバー部材の一部を成すように構成する必要はなく、天井部材をカバー部材の下面に着脱自在に取り付けるようにしてもよい。
以上において、前記反応ガスノズル用取り付け部や分離ガスノズル用取り付け部は、前記ウエハWの通過領域に対して、前記真空容器1の径方向の内側に設けるようにしてもよい。例えば図18に示すように、予め多数の反応ガスノズル31や分離ガスノズル42や通流室47を、回転テーブル2の上方側において、回転テーブル2の中央側から外縁側に向けて放射状に伸びるように設けると共に、その一端側を真空容器1の天板11に接続しておく(図18は天板11における突出部5に接続する例である)。
一方前記天板11の内部には反応ガスや分離ガスを前記反応ガスノズル31や分離ガスノズル32に供給するために、その他端側が前記反応ガスノズル31等に接続される供給路90を形成しておくと共に、この供給路の一端側の開口91に各々連通する多数のガスノズル用取り付け部92を設け、この取り付け部92に外部から反応ガス供給管や分離ガス供給管を取り付けて、前記反応ガスノズル31等に反応ガス等を供給するようにしてもよい。
以上において本発明では、反応ガス供給管31,32及び分離ガス供給路41,42の取り付け位置や、天井部材4の形状や取り付け位置を全て変更するようにしてもよいが、反応ガスノズル31,32及び分離ガスノズル41,42の取り付け位置は変えずに、形状が異なる天井部材4をプロセスの種別毎に用意し、天井部材4自体を付け替えたり、天井部材4を備えたカバー体全体を取り替えたりしてもよい。
また分離ガスノズル41,42の取り付け位置や、天井部材4の形状や取り付け位置は変更せず、反応ガスノズル31,32の取り付け位置のみをプロセスの種別に応じて変えるようにしてもよい。さらに反応ガスノズル31,32と分離ガスノズル41,42の取り付け位置及び天井部材4の取り付け位置のみを変更してもよいし、分離ガスノズル41,42の取り付け位置は変えずに、反応ガスノズル31,32及び天井部材4の形状のみを変更してもよい。また天井部材4の天板11への取り付け方法については、ボルトで固定する手法の他に、天井部材4を機械的に天板11に押圧することにより取り付けるものであっても良い。さらにまた反応ガスノズル31や分離ガスノズル32の取り付け孔の数や位置は上述の例に限らない。
本発明は、分離ガスノズル41(42)の両側に狭隘な空間を形成するために低い天井面(第1の天井面)44を設けることが必要であるが、図19に示すように反応ガスノズル31(32)の両側にも同様の低い天井面を設け、これら天井面を連続させる構成、つまり分離ガスノズル41(42)及び反応ガスノズル31(32)が設けられる箇所以外は、回転テーブル2に対向する領域全面に天井部材4を設ける構成としても同様の効果が得られる。この場合上述の天井部材4を着脱自在に設ける構成では、反応ガスノズル31(32)や分離ガスノズル41(42)の取り付け位置に合わせて所定の形状の天井部材4を天板11に着脱し、カバー部材82を設ける構成では、反応ガスノズル31(32)や分離ガスノズル41(42)の取り付け位置に合わせた形状のカバー部材82を用意しておき、このカバー部材82を取り付ける。
この構成は別の見方をすれば、分離ガスノズル41(42)の両側の第1の天井面44が反応ガスノズル31(32)にまで広がった例である。この場合には、分離ガスノズル41(42)の両側に分離ガスが拡散し、反応ガスノズル31(32)の両側に反応ガスが拡散し、両ガスが天井部材4の下方側(狭隘な空間)にて合流するが、これらのガスは分離ガスノズル31(32)と反応ガスノズル42(41)との間に位置する排気口61(62)から排気されることになる。
以上の実施の形態では、回転テーブル2の回転軸22が真空容器1の中心部に位置し、回転テーブル2の中心部と真空容器1の上面部との間の空間に分離ガスをパージしているが、本発明は図20に示すように構成してもよい。図20の成膜装置においては、真空容器1の中央領域の底面部14が下方側に突出していて駆動部の収容空間110を形成していると共に、真空容器1の中央領域の上面に凹部111が形成され、真空容器1の中心部において収容空間110の底部と真空容器1の前記凹部111の上面との間に支柱101を介在させて、第1の反応ガスノズル31からのBTBASガスと第2の反応ガスノズル32からのOガスとが前記中心部を介して混ざり合うことを防止している。
回転テーブル2を回転させる機構については、支柱101を囲むように回転スリーブ102を設けてこの回転スリーブ102に沿ってリング状の回転テーブル2を設けている。そして前記収容空間110にモータ103により駆動される駆動ギヤ部104を設け、この駆動ギヤ部104により、回転スリーブ102の下部の外周に形成されたギヤ部105を介して当該回転スリーブ102を回転させるようにしている。106、107及び108は軸受け部である。また前記収容空間110の底部にパージガス供給管74を接続すると共に、前記凹部111の側面と回転スリーブ102の上端部との間の空間にパージガスを供給するためのパージガス供給管75を真空容器1の上部に接続している。図20では、前記凹部110の側面と回転スリーブ102の上端部との間の空間にパージガスを供給するための開口部は左右2箇所に記載してあるが、回転スリーブ102の近傍領域を介してBTBASガスとOガスとが混じり合わないようにするために、開口部(パージガス供給口)の配列数を設計することが好ましい。
図20の実施の形態では、回転テーブル2側から見ると、前記凹部111の側面と回転スリーブ102の上端部との間の空間は分離ガス吐出孔に相当し、そしてこの分離ガス吐出孔、回転スリーブ102及び支柱101により、真空容器1の中心部に位置する中心部領域が構成される。
以上において天井部材4の平面形状については、次のような構成としてもよい。
A. 図21(a)に示すように天井部材4を角型例えば長方形に形成した構成。
B. 図21(b)に示すように天井部材4を真空容器1の周縁に向かってラッパ状に広がった形状に形成した構成。
C. 図21(c)に示すように天井部材4を、台形の側縁を外側に膨らませた形状であって、長辺側が真空容器1の周縁側に位置している形状に形成した構成。
D. 図21(d)に示すように、天井部材4を回転テーブル2の回転方向上流側(図21では右側が回転方向上流側に相当する)が真空容器1の周縁に向かって広がっている形状に形成した構成。
また本発明で適用される処理ガスとしては、上述の例の他に、DCS(ジクロロシラン)、HCD(ヘキサクロロジシラン)、TMA(トリメチルアルミニウム)、3DMAS(トリスジメチルアミノシラン)、TEMAZ(テトラキスエチルメチルアミノジルコニウム)、TEMHF(テトラキスエチスメチルアミノハフニウム)、Sr(THD)2(ストロンチウムビステトラメチルヘプタンジオナト)、Ti(MPD)(THD)(チタニウムメチルペンタンジオナトビステトラメチルヘプタンジオナト)、モノアミノシランなどを挙げることができる。
以上述べた成膜装置を用いた基板処理装置について図22に示しておく。図22中、201は例えば25枚のウエハを収納するフープと呼ばれる密閉型の搬送容器、202は搬送アーム203が配置された大気搬送室、204,205は大気雰囲気と真空雰囲気との間で雰囲気が切り替え可能なロードロック室(予備真空室)、206は2基の搬送アーム207が配置された真空搬送室、208,209は本発明の成膜装置である。
搬送容器201は図示しない載置台を備えた搬入搬出ポートに外部から搬送され、大気搬送室202に接続された後、図示しない開閉機構により蓋があけられて搬送アーム203により当該搬送容器201内からウエハWが取り出される。次いでロードロック室204(205)内に搬入され、当該室内を大気雰囲気から真空雰囲気に切り替え、その後搬送アーム207によりウエハWが取り出されて成膜装置208,209の一方に搬入され、既述の成膜処理がされる。このように例えば5枚処理用の本発明の成膜装置を複数個例えば2個備えることにより、いわゆるALD(MLD)を高いスループットで実施することができる。
本発明の実施の形態に係る成膜装置の縦断面を示す図3のI−I´線断面図である。 上記の成膜装置の内部に概略構成を示す斜視図である。 上記の成膜装置の横断平面図である。 上記の成膜装置における処理領域及び分離領域を示す縦断面図である。 上記の成膜装置の一部を示す平面図である。 上記の成膜装置の一部を示す斜視図である。 上記の成膜装置の一部を示す縦断面図である。 上記の成膜装置の一部を示す斜視図である。 反応ガス供給管の配置例と、反応ガス及び分離ガスのガス流れの様子を示す説明図である。 反応ガス供給管及び分離ガス供給管の配置例を示す説明図である。 天井部材の他の例を示す縦断面図である。 分離領域に用いられる天井部材の寸法例を説明するための説明図である。 本発明の他の実施の形態を示す縦断面図である。 本発明の他の実施の形態を示す横断平面図である。 本発明の他の実施の形態の一部を示す縦断面図である。 本発明の他の実施の形態の一部を示す斜視図である。 本発明の他の実施の形態の一部を示す縦断面図である。 本発明のさらに他の実施の形態を示す縦断面図と平面図である。 本発明のさらに他の実施の形態を示す横断平面図である。 本発明のさらに他の実施の形態を示す縦断面図である。 本発明の天井部材の変形例を示す底面図である。 本発明の成膜装置を用いた基板処理システムの一例を示す概略平面図である。
符号の説明
1 真空容器
11 天板
11a ボルト溝
12 容器本体
2 回転テーブル
24 凹部(基板載置領域)
31 第1の反応ガスノズル
32 第2の反応ガスノズル
41 第1の分離ガスノズル
42 第2の分離ガスノズル
4A 第1の天井部材
4B 第2の天井部材
44 第1の天井面
45 第2の天井面
47 ボルト
48 ボルト孔
8 処理室
81 区画部材
82 カバー部材
S1 第1の処理領域
S2 第2の処理領域
D 分離領域
W 半導体ウエハ

Claims (21)

  1. 真空容器内にて互いに反応する少なくとも2種類の反応ガスを順番に基板の表面に供給し、かつこの供給サイクルを実行することにより反応生成物の層を多数積層して薄膜を形成する成膜装置において、
    真空容器内に、鉛直軸まわりに回転自在に設けられ、前記回転方向に沿って基板を載置する複数の基板載置領域を備えた回転テーブルと、
    前記回転テーブルにおける基板の載置領域側の面に互いに異なる反応ガスを供給するために、前記回転テーブルの回転方向に互いに離れて前記真空容器に対して設けられる2つ以上の反応ガス供給手段と、
    前記反応ガスが供給される第1の処理領域の雰囲気と、この反応ガスとは異なる反応ガスが供給される第2の処理領域の雰囲気との間における前記基板の通過領域に、前記第1の処理領域と第2の処理領域との雰囲気を分離する分離ガスを供給して分離領域を形成するために、前記真空容器に設けられた分離ガス供給手段と、
    前記分離領域から処理領域側に分離ガスが流れるための狭隘な空間を回転テーブルとの間に形成するために、前記真空容器の天板と回転テーブルとの間に着脱自在に設けられ、互いに異なる形状の中からプロセスの種別に応じて選択された天井部材と、
    前記第1の処理領域と第2の処理領域との雰囲気を分離するために真空容器内の中心部に位置し、前記回転テーブルの基板載置面側に分離ガスを吐出する吐出孔が形成された中心部領域と、
    前記分離領域の両側に拡散する分離ガス及び前記中心部領域から吐出する分離ガスと共に前記反応ガスを排気するための排気口と、を備えたことを特徴とする成膜装置。
  2. 前記天井部材を前記真空容器の天板の下面に着脱自在に取り付けるために、前記天板に天井部材用取り付け部を設けたことを特徴とする請求項1記載の成膜装置。
  3. 前記天板と回転テーブルとの間に、前記回転テーブルを覆いかつ回転テーブルに対向するように前記真空容器に着脱自在に設けられると共に、互いに異なる形状の中からプロセスの種別に応じて選択されたカバー部材を備え、
    このカバー部材の下面に前記天井部材を設けることを特徴とする請求項1記載の成膜装置。
  4. 前記天井部材は前記カバー部材の一部を成していることを特徴とする請求項3記載の成膜装置。
  5. 真空容器内にて互いに反応する少なくとも2種類の反応ガスを順番に基板の表面に供給し、かつこの供給サイクルを多数回実行することにより反応生成物の層を多数積層して薄膜を形成する成膜装置において、
    真空容器内に、鉛直軸まわりに回転自在に設けられ、前記回転方向に沿って基板を載置する複数の基板載置領域を備えた回転テーブルと、
    前記回転テーブルにおける基板の載置領域側の面に互いに異なる反応ガスを供給するために、前記真空容器に対して着脱自在に設けられる2本以上の反応ガスノズルと、
    前記反応ガスノズルを前記真空容器に着脱自在に取り付けるために、この真空容器に周方向に設けられると共に、プロセスの種別に応じて選択される複数の反応ガスノズル用取り付け部と、
    前記反応ガスが供給される第1の処理領域の雰囲気と、この反応ガスとは異なる反応ガスが供給される第2の処理領域の雰囲気との間における前記基板の通過領域に、前記第1の処理領域と第2の処理領域との雰囲気を分離する分離ガスを供給して分離領域を形成するために、前記真空容器に設けられた分離ガス供給手段と、
    前記分離領域から処理領域側に分離ガスが流れるための狭隘な空間を回転テーブルとの間に形成するために、前記分離ガス供給手段の前記回転方向両側にて前記回転テーブルに対向するように設けられた天井部材と、
    前記異なる雰囲気の処理領域を分離するために真空容器内の中心部に位置し、前記回転テーブルの基板載置面側に分離ガスを吐出する吐出孔が形成された中心部領域と、
    前記分離領域の両側に拡散する分離ガス及び前記中心部領域から吐出する分離ガスと共に前記反応ガスを排気するための排気口と、を備え、
    前記反応ガスノズルは、前記回転テーブルの回転方向の上流側及び下流側に夫々分離ガス供給手段が隣接して設けられるように、前記選択された前記反応ガスノズル用取り付け部を介して真空容器に装着されることを特徴とする成膜装置。
  6. 前記中心部領域は、回転テーブルの回転中心部と真空容器の上面側とにより区画され、分離ガスがパージされる領域であることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか一に記載の成膜装置。
  7. 前記中心部領域は、真空容器の中心部にて上面及び底面の間に設けた支柱と、この支柱を囲み、鉛直軸回りに回転自在な回転スリーブと、を含み、
    前記回転スリーブは、回転テーブルの回転軸をなしていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか一に記載の成膜装置。
  8. 前記反応ガスノズル用取り付け部は、前記基板の通過領域に対して、前記真空容器の径方向の内側又は外側に設けられることを特徴とする請求項5記載の成膜装置。
  9. 前記反応ガスノズル用取り付け部は、真空容器の側周壁に周方向に沿って互いに間隔を空けて形成された取り付け孔であることを特徴とする請求項5又は8記載の成膜装置。
  10. 前記天井部材は互いに異なる形状の中からプロセスの種別に応じて選択され、
    この天井部材を真空容器に着脱自在に設けることを特徴とする請求項5、8又は9のいずれか一に記載の成膜装置。
  11. 前記分離ガス供給手段は、前記真空容器に対して着脱自在に設けられる分離ガスノズルであり、
    この分離ガスノズルを前記真空容器に着脱自在に取り付けるために、この真空容器に周方向に沿って設けられた複数の分離ガスノズル用取り付け部と、
    前記天井部材の下面に形成された分離ガスノズルの収納部と、を備え、
    前記分離ガスノズルをプロセスの種別に応じて選択される前記分離ガスノズル用取り付け部を介して真空容器に装着すると共に、前記天井部材を前記分離ガスノズルが前記収納部に収納されるように真空容器に着脱自在に設けることを特徴とする請求項5、8又は9のいずれか一に記載の成膜装置。
  12. 前記天板に形成された天井部材用取り付け部は、この天板の下面に形成されたネジ孔であることを特徴とする請求項2載の成膜装置。
  13. 前記ネジ孔は、前記天井部材の取り付け位置を選択できるように前記天板の下面に周方向に沿って複数形成されていることを特徴とする請求項12記載の成膜装置。
  14. 前記分離ガスノズル用取り付け部は、真空容器の側周壁に周方向に沿って互いに間隔を空けて形成された取り付け孔であることを特徴とする請求項11記載の成膜装置。
  15. 前記分離ガスノズル用の前記取り付け孔は、前記反応ガスノズル用の取り付け孔と共通であることを特徴とする請求項14記載の成膜装置。
  16. 前記回転テーブルの底面及び側面を囲むように設けられると共に、上面が開口する区画部材を備え、
    前記カバー部材は、この区画部材の上面を塞ぐように設けられていることを特徴とする請求項2ないし4のいずれか一に記載の成膜装置。
  17. 前記カバー部材は石英により形成されていることを特徴とする請求項2ないし4又は16のいずれか一に記載の成膜装置。
  18. 前記区画部材は石英により形成されていることを特徴とする請求項16記載の成膜装置。
  19. 前記処理領域においては、当該処理領域における前記回転テーブルの回転方向の下流側に前記排気口が位置し、前記回転テーブルの回転方向の上流側に前記反応ガスノズルが位置するように、複数の排気口から使用する排気口を選択すると共に、前記反応ガスノズルを選択された反応ガスノズル用取り付け部を介して真空容器に取り付けることを特徴とする請求項5、8又は9のいずれか一に記載の成膜装置。
  20. 前記天井部材は、外縁に位置する部位ほど前記回転テーブルの回転方向の幅が大きい扇型に形成されていることを特徴とする請求項1ないし19のいずれか一に記載の成膜装置。
  21. 内部に基板搬送手段が配置された真空搬送室と、この真空搬送室に気密に接続された請求項1ないし請求項20のいずれか一つに記載の成膜装置と、前記真空搬送室に気密に接続され、真空雰囲気と大気雰囲気との間で雰囲気の切り替え可能な予備真空室と、を備えたことを特徴とする基板処理装置。
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