JP2010055986A - エキシマランプ - Google Patents

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Abstract

【課題】キセノンガスを含む放電ガスが封入された放電容器の内表面に紫外線反射膜が設けられると共に、紫外線反射膜を構成するシリカ粒子にOH基が含まれているエキシマランプにおいて、点灯時間が経過するにつれて紫外線の照度が低下することのないエキシマランプを提供すること
【解決手段】シリカガラスよりなる放電容器の内表面に、シリカ粒子とアルミナ粒子よりなる紫外線散乱粒子により形成された紫外線反射膜を有するとともに、キセノンを含むガスを封入した放電ランプにおいて、前記紫外線反射膜のシリカ粒子中のSiH濃度は25wtppm以上であることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本案件は、エキシマランプに係わり、特にシリカガラスよりなる放電容器の内部に紫外線反射膜を形成して効率よく紫外線を放射する、キセノンを封入したエキシマ放電ランプに関する。
近年、例えば金属、ガラス、その他の材料よりなる被処理体に、波長200nm以下の真空紫外光を照射することにより、真空紫外光およびこれにより生成されるオゾンの作用によって、例えば、被処理体の表面に付着した有機汚染物質を除去する洗浄処理技術や、被処理体の表面に酸化膜を形成する酸化膜の形成処理技術等の、被処理体を処理する技術が開発され、実用化されている。
真空紫外光を照射する装置としては、例えば、エキシマ放電によってエキシマ分子を形成し、当該エキシマ分子から放射される光を利用するエキシマランプを光源として具えてなるものがある。このエキシマランプにおいては、より高強度の紫外線を効率よく放射するために多くの試みがなされている。
図6は、従来の紫外線反射膜を有するエキシマランプの構成概略図である。図6(a)は管軸に沿って切断した断面図であり、図6(b)は、図(a)におけるB−B’断面図である。図6において、紫外線を透過するシリカガラスよりなる放電容器51を具え、放電容器51の外側と内側にそれぞれ電極55、56が設けられてなるエキシマランプ50において、放電容器51の内部に放電ガスとしてキセノンガスが封入され、放電容器51の放電空間Sに曝される表面に、紫外線反射膜58が形成されることが記載されており、紫外線反射膜としては、シリカ粒子とアルミナ粒子からなるものが実施例に例示されている(特許文献1参照)。
上記構成に係る放電ランプによれば、放電容器51の、放電空間Sに曝される表面に紫外線反射膜58が設けられていることにより、紫外線反射膜58が設けられた領域においては、放電空間S内で発生した紫外線が、紫外線反射膜によって反射されるので、シリカガラスに入射せずに、光出射部57を構成する領域において紫外線がシリカガラスを透過して外部に放射される。
したがって、放電空間S内で発生した紫外線を有効に利用することができるため、エキシマランプから放射される波長150〜200nmの紫外線放射効率が、紫外線反射膜を有しないエキシマランプに比べて20%以上も向上することが記載されている。
特開2007−335350
しかし、上記のエキシマランプにおいては、波長172nmの紫外線の照度が点灯時間の経過とともに次第に低下するという不具合が生じた。長時間点灯後のエキシマランプの紫外線反射膜では、紫外領域に吸収帯が生じており、紫外線の一部が紫外線反射膜に吸収されることにより、照度低下が生じていることがわかった。
この吸収は、紫外線反射膜中のシリカ粒子が、放電によって生じる紫外線やプラズマに曝されることで放射損傷を受けて内部欠陥が生じ、その内部欠陥に起因して紫外線が一部吸収されることで、散乱反射の効果が薄れるためであることがわかった。
この内部欠陥とは、シリカ粒子のSi−O−Si結合が、紫外線やプラズマに曝されることで生じる、波長163nm付近に吸収端を持つSi−Si欠陥、または波長215nm付近に吸収帯のあるE’center(Si・)のことである。
この問題を解決するため、発明者らは鋭意検討して、紫外線反射膜中のシリカ粒子中にOH基を含有させると、紫外線反射膜に含まれるシリカ粒子における内部欠陥の生成を抑制する効果があることを見出した。これにより、紫外線反射膜中のシリカ粒子に含有させたOH基が内部欠陥の生成を抑制し、紫外線反射膜の反射性能低下を防ぐことができた。
しかしながら、紫外線反射膜中のシリカ粒子にOH基を充分に含有させると、点灯時間の経過とともに、ランプからは緑色の発光が観測されるようになった。これと同時に、波長172nmの紫外線の照度が低下するという問題がおこった。
上記の現象を分析すると、この緑色発光はキセノンオキサイド(以下XeOという)による分子発光であることがわかった。さらには、この発光が強くなると、波長172nmの紫外線の照度は伴って低下する傾向がみられたことから、発明者らは、問題の原因はXeOに関係し、以下のようにあると考えた。
前述した内部欠陥抑制のために、紫外線反射膜中のシリカ粒子に含有させたOH基濃度が高すぎる場合には、シリカ粒子が放電に曝されたり、紫外線が放射されたりすることにより解離して、放電空間に放出されやすい。エキシマランプには放電ガスとしてキセノン(以下Xeという)が封入されているので、放電空間に放出されたOHは、プラズマにより分解されてO(酸素原子)となり、このXeと反応してXeOになり、放電空間内に封入されたXe自体は、点灯初期時より実質的に減少することとなる。
また、アルミナ粒子はOH基を含有しないので、この緑色発光の原因は、シリカ粒子に含有させたOH基であると考えられる。
図3は、シリカ粒子よりなる紫外線反射膜を形成したエキシマランプにおいて、シリカ粒子中のOH基濃度を変化させて作成したエキシマランプの500時間点灯経過後の波長550nmの発光強度とOH基濃度の関係を示す図である。この図より、OH基濃度を増加させると、550nmの発光強度は指数関数的に増加することがわかる。特に、シリカ粒子中のOH基濃度が150(wt.ppm)以上となるときは、発光強度の増加が著しい。
550nm発光強度の増加は、そのままXeOの増加とXeの減少を意味しており、Xeエキシマによる波長172nmの発光強度は減少する。
図4は、上記したシリカ粒子よりなる紫外線反射膜を形成したエキシマランプにおいて、シリカ粒子中のOH基濃度を変化させて作成したエキシマランプの500時間点灯経過後の波長550nmの発光強度と、波長172nmの照度の関係を示す図である。図4に示すように、550nmの発光強度が増加すると、172nmの照度はそれに従って直線的に減少する。
すなわち、OH基濃度が適量であるときは、OH基は良好に内部欠陥の生成を抑制し、紫外線反射膜の反射性能を維持することができるが、OH基濃度が過大であると、OHが放電空間に放出されてXeOとなり、Xeは実質的に減少する。
このような現象に起因して、エキシマランプの点灯を開始してから所定時間が経過した後は、XeOによる波長550nmの分子発光が点灯初期よりも増加することに伴って、Xeエキシマにより放射される波長172nmの紫外線が点灯初期よりも少なくなるものと考えられる。
以上から、本発明は、キセノンガスを含む放電ガスが封入された放電容器の内表面に紫外線反射膜が設けられると共に、紫外線反射膜を構成するシリカ粒子にOH基が含まれているエキシマランプにおいて、点灯時間が経過するにつれて紫外線の照度が低下することのないエキシマランプを提供することを目的とする。
本発明は上記課題を解決するために、シリカガラスよりなる放電容器の内表面に、シリカ粒子とアルミナ粒子よりなる紫外線散乱粒子により形成された紫外線反射膜を有するとともに、キセノンを含むガスを封入した放電ランプにおいて、前記紫外線反射膜のシリカ粒子中のSiH濃度は25wtppm以上であることを特徴とする放電ランプである。
本発明によれば、シリカガラスよりなる放電容器の内表面に、シリカ粒子とアルミナ粒子よりなる紫外線散乱粒子により形成された紫外線反射膜を有するとともに、キセノンを含むガスを封入した放電ランプにおいて、紫外線反射膜のシリカ粒子中のSiH濃度は25wtppm以上含有させたことにより、紫外線反射膜中のシリカ粒子にSiH基を含有させて、OH基濃度を適量に調整することができる。
また、シリカ粒子中にSiH結合をつくることにより、内部欠陥を修復することができる。これにより、紫外線反射膜中のOHに起因する放電空間中でのXeOの生成を抑制するとともに、内部欠陥による紫外線吸収を抑制して、Xeエキシマ発光による紫外線照度が低下すること無く、紫外線反射膜の反射性能を維持することができる。
図1は、本発明のエキシマランプ10の一例における構成の概略を示す断面図であって、図1(a)は、放電容器11を管軸方向(長手方向)に沿って切断した断面図、図1(b)は図1(a)におけるA−A’線断面図である。
エキシマランプ10は、両端が気密に封止されて内部に放電空間Sが形成された、断面矩形状で中空長尺状の放電容器11を備えており、この放電容器11の内部には、放電ガスとしてキセノン(Xe)ガスが封入されている。
放電容器11は、シリカガラス、例えば合成石英によるシリカガラスよりなり、誘電体としての機能を有する。
放電容器11は、管軸AXに沿って長辺面12a、12bが互いに向かい合うように配置されるとともに、この長辺面12aと長辺面12bに対して直角関係で連続する短辺面13a、13bにより断面矩形状の管が形成される。管軸方向の両端は、端面14a、14bにより閉じられて、放電容器の内部を気密空間としている。
放電容器11における長辺面12a、12bの外壁には、一対の格子状または網状の電極15、16が管軸方向に沿って形成され、放電容器11を挟んで互いに対向する。長辺面12aの外壁には高電圧給電電極として機能する一方の電極15が配置され、長辺面12bの外壁には接地電極として機能する他方の電極16が配置される。
電極15、16の各々には、高周波電源(図示せず)が接続される。これにより、一対の電極15、16間に誘電体として機能する放電容器11が介在された状態となる。このような電極15、16は、例えば、アルミニウム、ニッケル、金等の金属よりなる電極材料を放電容器11にペースト塗布することにより、またはプリント印刷することによって形成することができる。
エキシマランプ10には、エキシマ発光によって発生する真空紫外光を効率良く利用するために、放電容器11の放電空間S側の内壁に、後述する粒子堆積体よりなる紫外線反射膜18が設けられている。
紫外線反射膜18は、例えば、高電圧側の電極15が設けられた、長辺面12aの内壁領域と、この領域に連続する短辺面13a、13bの内壁領域にわたって形成されている。また、さらなる反射光量増加のため、両方の端面14a、14bの内壁などその他の領域にも紫外線反射膜18を形成してもよい。
一方、接地側の電極16に対応する長辺面12bの内壁領域においては、紫外線反射膜18は形成せずに、長辺面12bの、電極16が形成されていない隙間の領域を、紫外線を出射する光出射部17としている。
紫外線反射膜18は、シリカ(酸化シリコン:SiO)粒子とアルミナ(酸化アルミニウム:Al)粒子より構成される紫外線散乱粒子が堆積された粒子体積体である。
シリカ粒子は、ガラス状態のものであっても結晶状態のものであってもよいが、放電容器との接着性が良好であるガラス状態であることが好ましい。
紫外線散乱粒子の粒径の定義については後述するが、シリカ粒子は、その粒径が0.01〜20μmであることが好ましく、また、その中心粒径が0.1〜10μmであることが好ましい。
アルミナ粒子は、アルミナが結晶化しやすくガラス状態となりにくい特性を有することから、通常は結晶状態のものであり、シリカ粒子に比して屈折率が大きく高い反射率を有することから、シリカ粒子と共に紫外線反射膜18を構成することにより、優れた紫外線反射能が得られることとなる。
アルミナ粒子の粒径は、0.1〜3μmであることが好ましく、またその中心粒径が0.3〜1μmであることが好ましい。
このような粒子を堆積させた紫外線反射膜18によれば、入射された真空紫外光は、その一部が紫外線散乱粒子の表面で反射され、また一部は屈折して粒子の内部を透過し、再び別の表面で反射または屈折する。これら多数の微粒子の粒界によって、繰り返し反射、屈折が起こる機会が増大していることにより、真空紫外光を効率良く拡散反射している。
したがって、紫外線反射膜18は、粒子の層である膜が薄すぎても反射光量が少なくなり、厚すぎても膜自体が剥離しやすくなるため、その膜厚は10〜1000μmの範囲で形成されることが好ましい
ここでいう「粒径」とは、紫外線反射膜をその表面に対して垂直方向に破断したときの破断面の、厚み方向におけるおよそ中間の位置を観察範囲として、走査型電子顕微鏡(SEM)によって拡大投影像を取得し、この拡大投影像における任意の粒子を一定方向の2本の平行線で挟んだときの当該平行線の間隔であるフェレー(Feret)径をいう。
また、「中心粒径」とは上記のようにして得られる各粒子の粒径についての最大値と最小値との範囲を、例えば0.1μmの区分をもって、複数、例えば15区分程度に分け、それぞれの区分に属する粒子の個数(度数)が最大となる区分の中心値である粒径をいう。
紫外線反射膜を構成するシリカ粒子とアルミナ粒子には、紫外線の反射する機能そのものの他に以下のような役割を有するので説明をする。
シリカ粒子は、放電容器11の材料であるシリカガラスと熱膨張係数が等しく、高い接着性を有するものであり、紫外線反射膜18と放電容器11との接着は、紫外線反射膜に含有されるシリカ粒子が一部溶融することによって得られるものである。一般に、熱膨張係数の値が等しい、または近いものは、接着しやすいという性質がある。そのため、シリカ粒子は、放電容器11への付着が良好であり、紫外線反射膜の剥離を防ぐことができる。
このような紫外線反射膜の形成は、例えば以下に示す「流下法」によって行うことが出来る。
水とPEO樹脂(ポリエチレンオキサイド:polyethlen oxide)を組み合わせた粘性を有する溶剤に、微小なシリカ粒子およびアルミナ粒子を混ぜて分散液を調整し、この分散液を放電容器形成材料内に流し込む。そして、分散液を放電容器形成材料の内壁における所定の領域に付着させた後、乾燥、焼成、することで水とPEO樹脂を蒸発させ、これにより、粒子堆積体を形成することが出来る。焼成温度は、例えば500℃〜1100℃である。
このエキシマランプ10は、一方の電極15に点灯電力が供給されると、誘電体である放電容器11の壁を介して両電極15、16間に電圧が印加され、放電空間S内に放電が生ずる。これにより、エキシマ分子が形成されると共に、このエキシマ分子から真空紫外光が放射されるエキシマ分子発光が生じる。
放電に用いるガスの種類によっては、放射されるエキシマ発光の中心波長は異なる。例えば、キセノン(Xe)が封入されたエキシマランプでは、前述のように172nmを中心波長とするエキシマ発光が生じる。エキシマ発光により発生した真空紫外光は、光出射部17以外の放電容器11の壁(シリカガラス)を通過することなく反射され、所望の方向へ照射されるので、当該真空紫外光を効率良く利用することが出来る。
ここで、紫外線反射膜について詳述する。
紫外線反射膜に用いるシリカ粒子には、紫外線放射損傷による内部欠陥の生成を抑制するために、OH基を含有させる。
OH基を含有させるためには、例えば、紫外線反射膜を、大気暴露させた状態で高温に加熱するか、珪素化合物(例えば四塩化珪素)を酸水素火炎中で加水分解する。このような製造方法を用いた場合、シリカ粒子中にはOH基が含有される。
しかし、前述のようにOH基濃度が過大であると、シリカ粒子がプラズマに曝されたり、紫外線が照射されたりすることによって、OH基が解離して放電空間に放出されやすい。特に、シリカ粒子中のOH基濃度が150wt.ppm以上となると、この問題が顕著となり、XeOによる発光がランプ点灯後長時間経過とともに発生するようになり、その分Xeが減少することとなる。
内部欠陥を修復する作用をするシリカ粒子に対する結合として、OH基によるSi−OH結合のほかにSiH基によるSi−H結合がある。OH基を含有するシリカ粒子に対して、水素処理を施してSiH基を含有させれば、SiH基がOH基に変わって置換されるので、OH基量を減少させることが出来る。これによって、OH基を適量まで減少させれば、OHが発光空間に放出することを抑制することができるし、OH基がシリカ粒子中から完全に除去されずに残留して含有されるので、内部欠陥による紫外線吸収を防ぐことができる。
そのためには、OH基を含有させた後の紫外線反射膜18に対して水素処理を行うことで、SiH基を含有させることができる。SiH基を含有させることで、シリカ粒子中のOH基を減少させて、OH基濃度を適量に調整することができる。水素処理方法については以下に示す。
図2は、水素還元処理時のエキシマランプを管軸方向で切断した概略断面図である。
放電容器11の内面に紫外線反射膜18を作製した後、封止する前の放電容器11を真空中で保持し、導入管19から水素を流す。反対側の端部に位置する排気管20からは、水素を排気して、放電容器11内を水素で満たす。
以上により、水素雰囲気となった放電容器11に対して真空中で加熱処理を行う。加熱処理条件は、例えば、処理温度は600度以上であり、処理時間は1時間である。
上記のとおり作製した紫外線反射膜を用いて、紫外線反射膜中のシリカ粒子中に含有されるOH基濃度とSiH基濃度の関係を調べた。
紫外線反射膜は、充分なOH基濃度を有する試料としてOH基濃度が300wt.ppmであるシリカ粒子よりなる膜を流下法によりシリカガラス基板上に形成した。このような試料を複数用意し、異なる条件で水素処理を施した。これにより、紫外線反射膜中のシリカ粒子に含まれるSiH基濃度とOH基濃度の関係を調べた。測定には各々の試料の基板より削り落とした粉末を用いて、フーリエ変換赤外分光測定装置(FT−IR)により、シリカ粒子中に含有するOH基濃度およびSiH濃度を測定した。
図5に、紫外線反射膜中のシリカ粒子中のOH基濃度とSiH基濃度の関係を示す。
図5に示すように、SiH基濃度が増加すると、OH基濃度は減少した。すなわち、シリカ粒子中のSi−OH結合は水素還元処理によってSi−H結合となり、OH基濃度は低減されることがわかった。
特に、SiH基濃度が25wt.ppm以上であるときは、OH基濃度は150wt.ppm以下となる。前述したように、OH基濃度が150wt.ppm以下であるときは、XeOはほとんど生成されず、波長172nmの照度低下を防ぐことができる。
したがって、シリカ粒子中のSiH基濃度を25wt.ppm以上とすることが好ましいことがわかった。
以上により、水素処理によって紫外線反射膜中に含有させるSiH基濃度は25wt.ppm以上であることが好ましい。これによってOH基濃度を150wt.ppm以下の濃度とすることができるので、OHは放出されにくく、XeOによる波長550nmの発光はほとんど生じない。
したがって、OH基を含有させた紫外線反射膜に対して水素処理を行うことにより、SiH基を25wt.ppm以上含有させて、OH基濃度を適量に調整し、XeOの生成を抑制して、Xeエキシマによる波長172nmの照度低下を防ぐことができる。
本発明のエキシマランプの一例における構成の概略を示す説明用断面図であって、(a)放電容器の管軸方向に沿った断面を示す断面図、(b)(a)におけるA−A’線断面図である。 本発明のエキシマランプの製造方法にかかる説明用断面図である。 エキシマランプの実験結果である。 エキシマランプの実験結果である。 エキシマランプの実験結果である。 従来のエキシマランプの構成の概略を示す説明用断面図であって、(a)放電容器の管軸方向に沿った断面を示す断面図、(b)(a)におけるB−B’線断面図である。
符号の説明
10 エキシマランプ
11 放電容器
12a 長辺面
12b 長辺面
13a 短辺面
13b 短辺面
14a 端面
14b 端面
15 電極
16 電極
17 光放出部
18 紫外線反射膜
19 導入管
20 排気管
AX 管軸
S 放電空間
50 エキシマランプ
51 放電容器
52 外側管
53 内側管
54 端面
55 電極
56 電極
57 光放出部
58 紫外線反射膜
S 放電空間

Claims (1)

  1. シリカガラスよりなる放電容器の内表面に、シリカ粒子とアルミナ粒子よりなる紫外線散乱粒子により形成された紫外線反射膜を有するとともに、キセノンを含むガスを封入した放電ランプにおいて、
    前記紫外線反射膜のシリカ粒子中のSiH濃度は25wtppm以上であることを特徴とする放電ランプ。
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