JP2010055232A - 硬貨処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】受け入れ正貨を保留し、収納口及び返却口を装置の下面に配置し、直径が異なる複数の硬貨を保留しても、収納及び返却でジャムを生じない、安価で信頼性の高い硬貨処理装置を提供すること。
【解決手段】投入された硬貨の真偽を判別して受入と返却とに選別し、受入硬貨を保留部124に保留し、保留硬貨を収納口又は返却口108に選択的に送給する硬貨処理装置で、収納口及び返却口108は装置の下面に形成、保留部124は収納口及び返却口108の上方に配置、底板212、可動面保持体214及び可動周保持体によって保留室126を構成、底板212は収納口側、返却口側に傾斜し、可動面保持体214は底板212に対し所定角をなす面保留位置と底板212から離れた非面保留位置に選択的に移動可能で、可動周保持体は底板212に対し収納口側に配置、保留室126内の硬貨を周保留位置と収納口への移動を許す非周保留位置に選択的に移動できる。
【選択図】図4

Description

本発明は、硬貨の真偽を判別して返却すべき硬貨を返却し、受け入れるべき硬貨を保留すると共に選択された処理に応じて当該保留硬貨を収納又は返却できる硬貨処理装置に関する。
詳しくは、硬貨の真偽を判別して返却すべき偽貨を返却し、受け入れるべき正貨を保留すると共に選択された処理に応じて当該保留硬貨を底面に配置した収納口又は返却口に送給できる硬貨処理装置に関する。
さらに詳しくは、直径の異なる硬貨の真偽を判別して返却すべき偽貨を返却し、受け入れるべき直径の異なる正貨を保留すると共に選択された処理に応じて当該保留硬貨を収納口又は返却口に送給できる硬貨処理装置に関する。
さらにまた、硬貨の真偽を判別して返却すべき偽貨を返却し、受け入れるべき正貨を保留すると共に選択された処理に応じて当該保留硬貨を円滑に収納口又は返却口に送給できる硬貨処理装置に関する。
なお、本発明に係る硬貨処理装置は、硬貨作動式ゲーム機や自動販売機等に使用可能である。
本明細書において、「硬貨」とは、通貨としての硬貨、ゲーム機のメダルおよびトークン等の総称である。
従来技術が図11及び図12を参照して説明される。
選別装置10の左上面に形成された投入口12から硬貨Cを投入してセンサ14によって硬貨判別情報を取得し、当該判別情報に基づいて投入硬貨の真偽を判断する。
受け入れ硬貨である正貨TCと判別した場合、ゲート16を硬貨通路18に突入させて正貨通路20に導き、受け入れない偽貨FCである場合、ゲート16を硬貨通路18から退出させて返却口22に戻す。
受け入れた正貨TCは収納口24までの間で厚み方向に並べて保留する保留室26が、傾斜底28を第1傾斜端壁30から第2傾斜端壁32に向け水平に対して下方に傾斜させ手構成され、第1傾斜端壁30の上端に隣接する位置で正貨厚みに対応する幅のスリット状正貨入口34を設け、この正貨入口34の中心を通る垂線L1が第2傾斜端壁32上に垂下するよう構成し、前記傾斜底28は収納口24に向けて下方に傾斜した正貨受入傾斜路36の上端と返却口22に向けて反対方向に下方に傾斜した正貨返却傾斜路38の上端とが交わった稜線によって形成される。
傾斜底28の正貨受入傾斜通路36及び正貨返却傾斜通路38の上方位置であって傾斜底28の両側に、保留室(26内へ突出する第1ゲートピン40及び第2ゲートピン42を連動して上下動自在に設け、これらにより保留室26に保留した正貨TCを傾斜底28上に保持するとともに、一方のゲートピンを保持位置から上方へ、他方のゲートピンを保持維持から下方へ移動させることによって保留正貨TCを収納口24または返却口22に送給するようにした正貨蓄積型硬貨選別装置が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
実公平6-7433(図1−図3、2頁―3頁)
この従来技術は、硬貨処理の技術分野においてデファクトスタンダートになっている縦横3.5インチサイズにおいて、硬貨の真偽判別及び正貨を保留することができる利点がある。
しかし、このデファクトスタンダードは図13に示すように、投入口12が装置の上面左側に、収納口24及び返却口22が下面に隣接配置されている。
従来技術の収納口24は、装置の右側面に配置されているので、デファクトスタンダードの硬貨処理装置に置き換えることができない問題がある。
また、従来技術は一種類の硬貨を対象としているので、異なる直径の硬貨を保留対象とする場合、第1ゲートピン40、及び第2ゲートピン42の移動が円滑に行えず、結果として硬貨の返却又は収納不良が生じる問題がある。
これを、図14を参照して説明する。
大径正貨TCLと小径正貨TCSが混在保留され場合、大径正貨TCLはその最下端部が傾斜底28上に位置するが、小径正貨TCSは最下端部からずれた位置が傾斜底28に支えられて保留される。
図4に示す状況において、小径正貨TCSが収納口24側に移動される場合、第1ゲートピン40の移動によって小径正貨TCSが傾斜底28と第1ゲートピン40との間に挟まれるような動きになり、円滑な収納ができない。
最悪の場合、小径正貨TCSが傾斜底28と第1ゲートピン40との間に挟まれ、第1ゲートピン40がロックしてコインジャムを生じる問題がある。
本発明の第1の目的は、受け入れた正貨を保留でき、当該保留硬貨の収納口及び返却口を装置の下面に配置することにより、デファクトスタンダードになっている硬貨処理装置と置き換えることができる硬貨処理装置を提供することである。
本発明の第2の目的は、直径が異なる複数の硬貨を保留した場合であっても、円滑な動作を確保することにより、硬貨の収納及び返却処理においてコインジャムを生じない硬貨処理装置を提供することである。
本発明の第3の目的は、受け入れた正貨を保留でき、当該保留正貨の収納口及び返却口を装置の下面に配置した、さらに安価にかつ信頼性の高い硬貨処理装置を提供することである。
この目的を達成するため、本発明にかかる硬貨処理装置は以下のように構成される。
上部に配置された投入口104に投入された硬貨Cの真偽を判別して受入正貨TCと返却硬貨FCとに選別し、当該受入硬貨を受入口312から保留部124に受け入れて保留し、当該保留硬貨を収納口106又は返却口108に選択的に送給するようにした硬貨処理装置において、前記収納口及び前記返却口は装置の下面に受入硬貨の径方向に隣接して形成され、前記保留部は前記収納口及び返却口の上方に配置され、かつ、少なくとも底板212、可動面保持体214及び可動周保持体216によって立体的な保留室126に構成され、前記底板は前記収納口側に傾斜すると共に前記返却口側に傾斜し、前記可動面保持体は前記底板に対し所定角をなす保持面()を構成する面保留位置SPと前記底板から離れた非面保留位置NSPに選択的に移動可能であり、前記可動周保持体は前記底板に対し前記収納口側に配置され、前記保留室内の硬貨を保留する周保留位置SP2と前記硬貨の前記収納口への移動を許す非周保留位置NSP2に選択的に移動可能であることを特徴とする硬貨処理装置である。
本発明は、前記硬貨処理装置において、前記可動面保持体の上方に位置し、かつ、前記受入口に対して所定の間隔で相対して前記受入口の下方にまで伸びる指向体313、前記受入口の直下に位置し、かつ、前記面保持体側に突出する偏向面314を含み、前記偏向面は前記面保留位置にある前記可動面保持体によって保留されている硬貨の前記底板上の回転点TPを通る垂線TLよりも前記面保持体側であって、かつ、前記底板上の硬貨の重心Gよりも上側において当該硬貨と接触するよう配置されていることを特徴とすることが好ましい。
さらに本発明は、上部に配置された投入口に投入された硬貨の真偽を判別して受入硬貨と返却硬貨とに選別し、当該受入硬貨を前記受入口から保留部に受け入れて保留し、当該保留硬貨を収納口又は返却口に選択的に送給するようにした硬貨処理装置において、前記投入口に続いて鉛直に伸びる検知通路112、前記検知通路に隣接配置した硬貨検知センサ114、前記検知通路から斜め下方に伸びる振分通路116、前記振分通路に続いて垂下する返却通路118、前記返却通路の下端部の返却口108、前記返却口の前記受入硬貨の径方向に隣接して下向きに形成された収納口106、前記振分通路に進退自在に配置した振分体122、前記振分体に続いて前記振分体の下方に配置した保留部124、前記保留部は前記収納口及び返却口の上方に配置され、かつ、少なくとも底板、可動面保持体及び可動周保持体によって構成された立体的な保留室を含み、前記底板は前記収納口側に傾斜すると共に前記返却口側に傾斜し、前記可動面保持体は前記底板に対し所定角をなす保持面を構成する面保留位置と前記底板から離れた非面保留位置に選択的に移動可能であり、前記可動周保持体は前記底板に対し前記収納口側に配置され、前記保留室内の硬貨を保留する周保留位置と前記硬貨の前記収納口への移動を許す非周保留位置に選択的に移動可能である、ことを特徴とする硬貨処理装置であることが好ましい。
上部に配置された投入口に投入された硬貨は、硬貨検知センサによって取得されたデータに基づいて真偽判別され、受け入れない偽貨は返却口に案内され、受け入れるべき正貨は保留室に案内され、保留される。
保留室は下面に配置された収納口及び返却口の上方に位置し、少なくとも底板、可動面保持体及び可動周保持体によって立体的に構成されている。
底板は前記収納口側に傾斜すると共に前記返却口側に傾斜している。
底板上に周面の下端が支えられている硬貨は、自重によって前記二方向の傾斜方向への移動力を有する。
底板上に周面の下端が支えられている保留硬貨の返却口側の下面は、面保留位置に位置し、かつ、底板に対し所定角をなす可動面保持体の保持面によって支えられ、水平線に対し斜めに保持される。
引き続いて保留室に送給される硬貨はその保留された硬貨の上面に対し下面が面接触した状態で順次保留される。
底板上に周面の下端が支えられている保留硬貨の収納口側の周面は、周保留位置に位置する前記底板に対し前記収納口側に配置された可動周保持体によって保持されている。
前記可動面保持体が前記底板から離れた非面保留位置に移動した場合、底板の傾斜によって硬貨は滑り落ち、底板と可動周保持体の間から落下して返却口へ返却される。
前記可動周保持体が、非周保留位置に移動した場合、保留硬貨は底板の傾斜によって周方向に転がり、収納口に落下する。
これにより保留硬貨は、硬貨処理装置の下面に位置する収納口又は返却口から落下することができ、デファクトスタンダードになっているサイズにおいて互換性ある保留式の硬貨処理装置が提供される。
また、底板に支えられている保留硬貨は底板の傾斜に沿って滑り落ちるだけであるので、円滑な移動が可能であり、コインジャムを生じることがない利点がある。
さらに、傾斜する底板、可動面保持体及び可動周保持体によって構成されるので、構成が簡単であり、小型、かつ、安価な硬貨処理装置を実現することができる。
なお、保留硬貨は実施例とは逆に位置する収納口又は片約口に落下させることができる。
換言すれば、可動面保持体の非面保留位置への移動により収納口へ、可動周保持体の非周保留位置への移動によって返却口に送給することができる。
本発明において、保留室に落下する硬貨は、まず指向体によって偏向面側に姿勢が向けられ、ついて偏向面及び可動保持面によって。強制的に可動保持面に沿うよう姿勢制御される。
これにより、保留される硬貨は確実に可動保持面に面接触した状態で保留される。
結果として、保留硬貨が所定の姿勢で保留され、異常保留による保留室容積の減少がないので常に所定枚数保留することができる利点がある。
また、指向体及び偏向面によって硬貨を可動面保持体上に硬貨が落下するようにしたので、硬貨保留部を硬貨受入口の真下に配置できるので、硬貨の積み重ね方向の大さを増すことなく達成でき、小型の硬貨処理装置とすることが出来る利点がある。

さらに本発明は、上面の投入口に投入された硬貨は、鉛直に伸びる検知通路を落下する途上において硬貨検知センサによって正偽判別のための硬貨情報が取得され、当該情報に基づいて真偽判別される。
当該真偽判別に基づいて振分通路を進行する投入硬貨が振分装置によって、偽貨の場合は返却通路へ案内されて返却口から返却される。
正貨の場合、振分装置によって正貨通路へ案内された正貨は振分装置の下方の保留室に保留される。
保留室は下面に配置された収納口及び返却口の上方に位置し、少なくとも底板、可動面保持体及び可動周保持体によって立体的に構成されている。
底板は前記収納口側に傾斜すると共に前記返却口側に傾斜している。
底板上に周面の下端が支えられている硬貨は、自重によって前記二方向の傾斜方向への移動力を有する。
底板上に周面の下端が支えられている硬貨の返却口側の面は、面保留位置に位置し、底板に対し鋭角をなす可動面保持体の保持面によって支えられ、水平線に対し斜めに保持される。

引き続いて保留室に送給される正貨はその保留正貨の上面に対し下周面が接触して滑り落ちた後、その下面と下側正貨の上面とが面接触した状態で順次保留される。
底板上に周面の下端が支えられている硬貨の収納口側の周面は、周保留位置に位置する前記底板に対し前記収納口側に配置された可動周保持体によって保持されている。
前記可動面保持体が前記底板から離れた非面保留位置に移動した場合、底板の傾斜によって保留正貨は底板上を滑り落ち、底板と可動面保持体の間から落下して返却口へ返却される。
前記可動周保持体が、非保持位置に移動した場合、保留正貨は底板の傾斜によって周方向に転がり、収納口に落下する。
よって、保留正貨は硬貨処理装置の下面に位置する収納口又は返却口から落下することができ、デファクトスタンダードになっているサイズにおいて互換性ある保留式硬貨処理装置が実現できる。
また、底板に支えられている硬貨は底板の傾斜に沿って滑り落ち、又は転がるだけであるので、円滑な移動が可能であり、コインジャムを生じることがない利点がある。
さらに、傾斜板、可動面保持体及び可動周保持体によって構成されるので、構成が簡単であり、小型、かつ、安価な硬貨処理装置を実現することができる。
本発明の最良の形態は、上部に配置された投入口に投入された硬貨の真偽を判別して受入硬貨と返却硬貨とに選別し、当該受入硬貨を前記受入口から保留部に受け入れて保留し、当該保留硬貨を収納口又は返却口に選択的に送給するようにした硬貨処理装置において、 前記投入口に続いて鉛直に伸びる検知通路、前記検知通路に隣接配置した硬貨検知センサ、前記検知通路から斜め下方に伸びる振分通路、前記振分通路に続いて垂下する返却通路、前記返却通路の下端部の返却口、前記返却口の前記受入硬貨の径方向に隣接して下向きに形成された収納口、前記振分通路に進退自在に配置した振分体、前記振分体に続いてその下方に配置した保留部、前記保留部は前記収納口及び返却口の上方に配置され、かつ、少なくとも底板、可動面保持体及び可動周保持体によって立体的な保留室に構成され、前記底板は前記収納口側に傾斜すると共に前記返却口側に傾斜し、前記可動面保持体は前記底板に対し鋭角をなす保持面を構成する面保留位置と前記底板から離れた非面保留位置に選択的に移動可能であり、前記可動周保持体は前記底板に対し前記収納口側に配置され、前記保留室内の硬貨を保留する周保留位置と前記硬貨の前記収納口への移動を許す非周保留位置に選択的に移動可能であり、前記可動面保持体の上方に位置し、かつ、前記受入口に所定の間隔で相対して前記受入口の下方にまで伸びる指向体、前記受入口の直下に位置し、かつ、前記面保持体側に突出する偏向面を含み、前記偏向面は前記面保留位置にある前記可動面保持体に面接触する保留硬貨の前記底板上の回転点を通る垂線よりも前記面保持体側であって、かつ、前記底板上の硬貨の重心よりも上側において当該硬貨と接触するよう配置されていることを特徴とする硬貨処理装置である。
図1は実施例の硬貨処理装置の斜視図である。
図2は実施例の硬貨処理装置の正面図である。
図3は図2におけるA―A線断面図である。
図4は図2におけるB―B線断面図である。
図5は実施例における保留室部の拡大断面説明図である。
図6は実施例における周保持装置の拡大説明図である。
図7は実施例の硬貨処理装置の右側面図である。
図8は図7におけるC―C線断面図である。
図9は実施例の硬貨処理装置の底面図である。
図10は実施例の硬貨処理装置の制御装置のブロック図である。
本実施例の硬貨処理装置100は、本体102、投入口104、収納口106、返却口108、検知通路112、硬貨検知センサ114、振分通路116、返却通路118、振分体122、保留部124、保留室126、面保持装置132及び周面保持装置134を含んでいる。
まず本体102が説明される。
本体102は、投入口104、収納口106、返却口108、振分通路116、返却通路118等が成形され、硬貨検知センサ114及び可動規制板146が装着される機能を有する。
本体102は、垂立する縦・横それぞれ3.5インチの矩形板状の中央部136、中央部136の左右端部から直角に前方向に伸びる左フランジ部138及び右フランジ142を含んでいる。
左右フランジ部138、142の上部、中間及び下部から横方向に突出するピン144は、例えばゲーム機内の取付ブラケットの凹部(図示せず)に係止して装着するための係止ピンである。
次に硬貨の投入口104を説明する。
投入口104は、本体102の左側上面146に開口され、中央部136と平行に伸びるスリット状の開口である。
投入口104は、投入が想定される複数金種の硬貨Cの厚み及び直径よりも僅かに大きい厚みと幅(直径に対応)に設定される。
本実施例では日本円の10円、50円及び100円の使用が想定されるので、最大直径かつ厚みの10円硬貨よりも僅かに大きい厚み及び幅に設定されている。
次に収納口106を説明する。
収納口106は、投入口104に投入された硬貨Cが受け入れ対象硬貨(以下、便宜的に「正貨TC」という)である場合、保留室126に保留された正貨TCをゲーム機の金庫(図示せず)等に受け入れるため、正貨TCが落下する機能を有する。
収納口106は、大凡投入口104の真下の本体102の中央部136と後述の可動規制板146とで構成される硬貨処理装置100の底面148に下向きに開口され、その幅は最大直径硬貨のそれよりも僅かに大きく、厚みは硬貨が数枚並んで同時に通過できる大きさに形成されている。
次に返却口108を説明する。
返却口108は、投入口104に投入された硬貨Cが受け入れ対象でない硬貨(以下、便宜的に「偽貨FC」という)及び保留室126に保留された正貨TCを投入者に返却するため、正貨TCが落下する機能を有する。
返却口106は、収納口106の側方に隣接して並設され、底面148に下向きに開口され、その幅は最大直径硬貨のそれよりも僅かに大きく、厚みは硬貨が数枚ならんで同時に通過できるように形成されている。
次に検知通路112を説明する。
検知通路112は、投入口104に投入された硬貨Cを所定の方向に案内する機能を有する。
本実施例において、検知通路112は本体102に固定された断面矩形の筒状体である案内筒152によって構成される。
案内筒152の中空部は、投入口104と同一の厚み及び幅に形成され、鉛直方向に所定の長さを有する通路部154を有し、硬貨検知センサ114との関係で非磁性体により構成される。
この通路部154が検知通路112である。
検知通路112は、投入口104から鉛直に形成され、投入口104に投入された硬貨Cは、自由落下する。
しかし、検知通路112は、硬貨Cが転動するガイドレールに沿って形成することができる。換言すれば、検知通路112は、前下がりに傾斜させることができる。
次に硬貨検知センサ114を説明する。
硬貨検知センサ114は、検知通路112を落下する硬貨Cの正偽判別に必要な、直径、厚み及び材質等の硬貨情報を取得する機能を有する。
硬貨検知センサ114は、案内筒152に密接して取り付けられたフェライトコアとコイルからなり、硬貨の真偽判定要素である材料、直径及び厚み等に関する硬貨情報を、硬貨Cが検知通路112を落下する過程において取得する。
硬貨情報は、判別装置150、例えばマイクロプロコンピュータによって基準情報と比較され、真偽判別される。
この判別に基づいて振分体122が振分通路116を転動する硬貨Cを正貨通路158又は返却通路118へ振り分ける。
次に振分通路116を説明する。
振分通路116は、検知通路112を落下した硬貨Cが硬貨検知センサ114の硬貨情報に基づいて真偽判別された硬貨Cを返却通路118又は正貨通路158に振り分ける機能を有する。
振分通路116は、本体102の第1垂立案内壁162、及び第1垂立案愛面162に対し最大厚み硬貨Cの厚みよりも僅かに大きい間隔で平行に配置された可動規制板146の第2垂立案内壁164との間に画定される。
次に可動規制板146が説明される。
可動規制板146は、本体102との間で振分通路116、返却通路118、及び収納通路160を画定し、さらに、振分体122、面保持装置132及び周面保持装置134が取り付けられる機能を有する。
可動規制板146の第2垂立案内壁164に密接して弧状ガイドレール166、及び傾斜ガイドレール168が突出形成される。
弧状ガイドレール168の上面の弧状ガイド面172及び傾斜ガイドレール168の傾斜ガイド面174が連続的に形成される。
図8において、検知通路112に続いて弧状ガイド面172及び傾斜ガイド面174の上方に形成される左下がりに傾斜する通路が振分通路116である。
換言すれば、振分通路116は検知通路112を落下した硬貨Cが弧状ガイド面172及び傾斜案内面174上を転動する通路である。
可動規制板146は、図2に示すようにその右端部が右フランジ140に垂立固定された支軸176に回動可能に取り付けられ、かつ、スプリング178によって第1垂立案内壁162に近づくよう所定の力で付勢されている。
次に返却通路118を説明する。
返却t通路118は、振分体122によって振り分けられた偽貨FCを返却口108に案内する機能を有する。
返却通路118は、振分通路116に連続して振分体122の下流に連続形成された通路であり、第1垂立案内壁162及び第2垂立案内壁164によって画定形成される。
返却通路118の下面は振分体122の下流に伸びる直状ガイドレール182の上面184によって画定形成される。
換言すれば、返却通路118は振分体122の下流において、振分通路116の延長上に下向き傾斜で直線状に延びた後、直状ガイドレール182の下端の側方に隣接して垂下するアングル形の通路である。
この返却通路118の下端が第1返却口186である。
返却通路118は、偽貨FCが通るので偽貨通路188でもある。
次に振分体122を説明する。
振分体122は、振分通路116を転動する硬貨Cを返却通路118又は正貨通路158に振り分ける機能を有する。
振分体122は、矩形板状であって、可動規制板146の第2垂立案内壁164に下流側の上下端部に突出形成した支軸192を支点に回動可能に構成されている。
振分体122は、第2垂立案内壁164と同一面内に位置する返却位置CPと先端部が振分通路116に位置し、第1垂立案内壁162に形成した逃げ溝190にその先端が突入し、正貨TCを正貨通路158に案内する受取位置RPとに位置することができる。
次に振分体122の振分位置制御装置194を説明する。
振分位置制御装置194は、振分体122を返却位置CPまたは受取位置RPに選択的に位置させる機能を有する。
したがって、同様の機能を有する装置に変更することが出来る。
実施例の振分位置制御装置194は、第1電磁アクチュエータ196及び第1リンク198を含んでいる。
第1電磁アクチュエータ196は、第1ブラケット202によって可動規制板146の表面側に第1ソレノイド204が固定され、第1鉄心206は第1リンク198を介して振分体122にリンク結合されている。
第1鉄心206は第1スプリング208によって常時突出方向に付勢され、突出位置にある場合、振分体122は返却位置CPに位置される。
第1ソレノイド204が励磁された場合、第1鉄心206は図2において右方向に移動され、これに連動して振分体122は受取位置RPに移動される。
換言すれば、通常、第1ソレノイド204は消磁され、振分体122は返却位置CPに保持される。
これにより、硬貨検知センサ114が検知状態にない電源非投入時及び硬貨検知センサ114からの硬貨情報に基づいて偽貨FCと判別された場合ともに、振分通路116を転動する硬貨Cは返却通路118へ案内され、第1返却口186から落下する。
第1ソレノイド204が励磁された場合、第1鉄心206が図2において右方へ移動されるので、第1リンク208を介して振分体122が受取位置RPに移動される。
これにより、振分通路116を転動する硬貨Cは振分体122によって正貨通路158に案内される。
次に保留部124を説明する。
保留部124は、正貨通路158に案内された正貨TCを最大所定枚数保留し、選択的に収納口106又は返却口108に送給する機能を有する。
保留部124は、保留室126、面保持装置132及び周面保持装置134を含んでいる。
ます保留室126を説明する。
保留室126は正貨通路158に案内された正貨TCを厚み方向に整列させて最大所定枚数保留する機能を有する。
所定枚数は、例えばデファクトスタンダード寸法と互換性を確保する場合最大6枚程度であり、厚みに制限がなければ10枚程度保留できるよう設定できる。
保留室126は、振分体122の下方かつ側方に配置され、少なくとも底板212、可動面保持体214及び可動周保持体216によって縦横及び奥行きを有して立体的に構成されている。
底板212を説明する。
底板212は、正貨通路158から落下する正貨TCの下端周面を支えると共に、その傾斜によって正貨TCの自重によって自ら収納口106及び返却口108に滑り落ちるようにする機能を有する。
底板212は、第1垂立案内壁162から収納口106側に傾斜すると共に返却口108側に傾斜する平板である。
収納口106側への底板212の傾斜は、正貨TCが自重により横方向にスライド可能なように約45の下向き傾斜を有することが好ましい。
換言すれば、底板212は中央部136から離れるに従って前下がりとなる下向き斜面に形成されている。
返却口108側への底板212の傾斜は、正貨TCが自重によって転がることができる傾斜でよいので、20度〜30度の傾斜が好ましい。
換言すれば、底板212は収納口106側に向かって下向きの斜面に形成されている。
次に可動面保持体214を説明する。
可動面保持体214は、矩形板状であって、下端部が底板212の先端に接触若しくは最薄硬貨の厚み以下の距離離れ、かつ当該底板212に対し所定角度、好ましくは鋭角をなす可動保持面215を構成する面保留位置SP及び下端が底板212から最厚硬貨の厚みよりも離れた非面保留位置NSPに選択的に移動可能である。
換言すれば、可動面保持体214が面保留位置SPに位置する場合、水平線に対し鋭角に傾斜し、底板212の傾斜によってスライドした正貨TCを底板212上に保持し、非面保留位置NSPに位置した場合、正貨TCが底板212上を重力によって滑落し、その先端から落下できる。
落下した正貨TCは、弟1返却口186に並んで形成された第2返却口220に落下する。
第1返却口186と第2返却口220とは最終的には合体して一つの返却口108に形成される。
可動面保持体214は、上端部側面から横方向に突出する支軸218によって、下端が底板212の下端に対し接近及び離隔できるように、可動規制板146から離隔して平行に突出する第1支持板222及び第2支持板224に回動自在に取付られている。
底板212も第1支持板222と第2支持板224との下端部間に配置されている。
可動面保持体214は、面保持装置132によって面保留位置SP及び非面保留位置NSPに選択的に移動される。
可動面保持体214が面保留位置SPに位置する場合、正貨TCはその下面が可動面保持体214に面接触して水平線に対し鋭角に傾斜した状態で保留される。
後続の正貨TCは、保留された正貨TCの上面上を滑り落ちた後、下側の保留正貨TCの上面とその下面が接触した傾斜状態で保留される。
可動周保持体216は底板212に対し収納口106側に配置され、保留室126内に正貨TCを保留する周保留位置SP2と正貨TCの収納口106への移動を許す非周保留位置NSP2に選択的に移動可能である。
換言すれば、可動周保持体216が周保留位置SPに位置する場合、底板212上の正貨TCはその傾斜によって可動周保持体216に向かって転がる力を有しているが、可動周保持体216によって阻止され、底板212上に静止され、結果として保留室126内に保留される。
可動周保持体216は、一端が可動規制板146の左フランジ138近傍から斜め下向きに突出する支軸226に回動自在に支持されたレバ228の先端から本体102の中央部136側に向かって延びる係止ピン232である。
係止ピン232が周保留位置SP2に位置する場合、保留正貨TCの直径の大凡半径に相当する距離において底板212に対し上方に位置するので、保留正貨TCは保留室126内に留められる。
係止ピン232が非周保留位置NSPに位置する場合、係止ピン232は底板212に対し保留正貨TCの最大直径よりも上方に移動するので、保留正貨TCは底板212上を転動して収納口106に落下する。
可動周保持体216は、周面保持装置134によって、周保留位置SP2又は非周保留位置NSP2に選択的に移動される。
次に面保持装置132を説明する。
面保持装置132は可動面保持体214を面保留位置SP及び非面保留位置NSPに選択的に移動する機能を有する。
面保持装置132は、第2電磁アクチュエータ230及び第2リンク232を含んでいる。
第2電磁アクチュエータ230は第2ブラケット234によって第2ソレノイド236が可動規制板146の表面側に固定されている。
第2電磁アクチュエータ230の第2鉄心238は、第2リンク232にリンク結合されている。
第2鉄心238は第2スプリング240によって突出方向(図2において下方向)に付勢される。
第2リンク232は、可動面保持体214の背面の支軸242に回動自在に支持した第2レバ244の先端のピン252が、第1支持板222の軸孔(図示せず)に回転自在に貫通した支軸246に固定された第3レバ248の先端の軸孔250に回転自在に挿入されている。
第3レバ248の側面から第1支持板222の長孔(図示せず)を貫通して延びるピン254の先端は、第1支持板222に沿って直線運動可能に設けた第1スライダ256の溝258に挿入してある。
第1スライダ258は第2鉄心238によって図2において斜め上下方向に所定ストロークで移動される。
第2ソレノイド236が消磁されている場合、第2鉄心238は第2スプリング240によって下方へ移動され、第1スライダ256を介してピン252を下方へ移動させることにより図5において反時計方向へ回動させる。
これにより、第3レバ248を介して第2レバ244を左方へ移動させ、結果として面保持体214を面保留位置SPに保持する。
この場合、ピン252が支軸242と246とを結ぶ直線L2を越えて停止されるように構成することにより、トグルアクション機構を構成することが好ましい。
外力が作用しても面保持体214を保留位置SPに確実に継続保持できるからである。
なお、本実施例において、面保持体214は第2ソレノイド236が消磁された場合、第2スプリング238によって面保持体214が保留位置SPに移動され、トグルアクション機構によってその位置を保持するようにしているが、第2ソレノイド236が励磁されたときにトグルアクション機構が機能するように設定することができる。
次に周面保持装置134を説明する。
周面保持装置134は、可動周保持体216を周保留位置SP2又は非周保留位置NSP2に選択的に移動する機能を有する。
周面保持装置134は、第3電磁アクチュエータ272及び第3リング274を含んでいる。
第3電磁アクチュエータ272の第3ソレノイド278は、第3ブラケット276を介して可動規制板146に固定されている。
第3電磁アクチュエータ272の第3鉄心292は第3スプリング294によって突出方向に付勢される。
第3リング274は、第3鉄心292に固定された第2スライダ296、可動規制板146から突出する固定軸298に回動自在取り付けられた第4レバ302、第4レバ302の下端から横方向に突出する固定ピン304が貫通するレバ228のピン305に一端を回動自在に支持されたロッド306の他端の軸孔(図示せず)を含んでいる。
第4レバ302の上端は、第2スライダ296の第2溝308に挿入されている。
これにより、第3ソレノイド278が消磁され、第3鉄心292が第3スプリング294によって図2において左方へ移動された場合、第4レバ302は反時計方向に回動され、固定ピン304、ロッド306、ピン305を介してレバ228を時計方向へ回動させて可動周保持体216が保留位置SP2に保持される。
第3ソレノイド278が励磁された場合、第3鉄心392が図2において右方へ引かれるため第4レバ302が時計方向に回動され、レバ228が反時計方向へ回動されるので、可動周保持体216は保留位置SP2から外れて非周保留位置NSP2に移動するため、底板292上の保留正貨TCは、自重により転動して収納口106に落下する。
次に整列落下装置310を説明する。
整列落下装置310は、正貨TCが振分体122によって正貨通路158の上端である受入口たる正貨入口312から落下して保留室126に保留されるに際し、必ず正貨TCの厚み方向に整列する機能を有する。
整列落下装置310は、振分体122に相対し、垂立方向に並列された板状体であり、振分体122の下方まで延びる指向体313及び指向体313の下端部と上端部が相対する偏向面314とを含んでいる。
指向体313は板状であり、振分体122、換言すれば、正貨入口312と所定の間隔で対面し、鉛直方向に延びる板状体である。
指向体313は、正貨TCの移動状況を確認できるよう透明樹脂板により構成することが好ましい。
偏向面314は、正貨入口312の下方の第2垂立案内壁164の保留室126側の壁面であり、面保持体214側に弧状に突出している。
この偏向面314の最も突出した面は、その面に接する垂線L3が面保留位置SPに位置する可動保持面215と交差するように形成されている。
振分体122によって正貨通路158に案内された正貨TCは、指向体313によってその下端が下向きに案内され、垂立された後、その下端が可動保持面215上に落下する。
落下した正貨TCは、可動保持面215上をその下端が滑り落ち、その周面下端が底板212上に支持される。
このとき、底板212と可動保持面214とは鋭角をなしているので、正貨TCの下端が可動面保持体214から離れている場合、底板212上を滑り落ちて可動保持面215に密接する。
これにより、正貨TCはその重心Gが底板212上の回転点TPよりも可動面保持体214側に位置するので、可動面保持体214側に倒れ、可動保持面215に面接触する。
もし正貨TCの下端が底板212上に落下した場合であっても、偏向面314が底板212上の正貨TCを可動面保持体214側に倒すので、保留室126内の正貨TCは可動保持面215に面接触した状態で保留される。
後続する正貨TCも同様に保留正貨TC上に落下し、同様に保留される。
これにより、保留正貨TCは面接触した状態で正貨TCの厚み方向に整列されて保留される。
次に本実施例の作用を説明する。
本実施例の硬貨処理装置100がゲーム機に内蔵され、1回の料金が150円に設定されている場合を説明する。
換言すれば、100円硬貨1枚と10円硬貨5枚を受け入れた場合又は100円硬貨一枚と50円硬貨1枚を受け入れた場合のみゲーム可能とする設定の場合である。
したがって、10円、50円及び100円が投入された場合、正貨TCとして受入、それ以外の硬貨及びメダル等は偽貨FCとして返却される。
電源が投入されない場合、第1ソレノイド204、第2ソレノイド236及び第3ソレノイド278は消磁されたままである。
換言すれば、振分体122は返却位置CPに保持され、可動面保持体214は保留位置SPに保持され、可動周保持体216は保留位置SP2に保持される。
この状態で正貨が投入された場合、硬貨検知センサ114は硬貨情報を出力しないので、第1ソレノイド204は励磁されず、返却位置CPを継続する。
よって、投入された正貨TC及び偽貨FCは返却通路118を通って第1返却口186、そした返却口108から落下し、ゲーム機の返却トレイ(図示せず)に返却される。
次に電源を投入した場合、硬貨検知センサ114は硬貨検知準備状態になるが、第1ソレノイド204、第2ソレノイド236及び第3ソレノイド278は消磁状態を継続する。
まず偽貨FCが投入された場合、検知通路112を落下する過程において硬貨検知センサ114によって硬貨情報が取得され、取得硬貨情報に基づいて判別装置150が偽貨FCと判別する。
偽貨FCの場合、第1電磁アクチュエータ196の第1ソレノイド204は励磁されない。
結果として、振分体122は返却位置CPを継続するので偽貨FCは返却通路118を通って第1返却口186そして返却口108から落下し、返却トレイに返却される。
真正100円硬貨を投入したケースを説明する。
検知通路112を落下する過程において硬貨検知センサ114によって取得された硬貨情報に基づいて判別装置150は100円の正貨TCであると判別し、第1電磁アクチュエータ196の第1ソレノイド204を所定時間励磁する。
これにより、第1鉄心206が図2において右方へ移動されるので、第1リンク198を介して振分体122はピボット運動され、受入位置RPに移動される。
振分通路116を転動する正貨TCは、受入位置RPに位置する振分体122によって正貨通路158に案内される。
正貨TCが正貨通路158に移動するに十分な時間経過後、第1ソレノイド204は消磁され、振分体122は返却位置CPに戻される。
正貨通路158に案内された正貨TCは、その下端が整列落下装置310の指向体313によって案内されて下方の保留室126に指向され、垂立状態になる。
正貨TCは偏向面314によって可動面保持体214の上方に案内されている。
よって、正貨TCは垂立状態で可動面保持体214上に落下する。
可動面保持体214上に落下した正貨TCは、その下端が可動保持面215上を滑って底板212に支えられる。
正貨TCの周面は可動周保持体216たる係止ピン232によって底板212の傾斜による転動を阻止され、保留室126内に留められる。
結果として正貨TCは可動保持面215に面接触して保留室126に保留される。
続いて真性50円硬貨が投入された場合、振分体122によって前述同様に正貨通路158に案内され、指向体313及び偏向面314によって案内されて大凡垂立状態になり、保留100円硬貨の上面上に落下する。
これにより、50円正貨TCの下端は100円正貨上面上を滑って周面を底板212によって支えられ、下面を保留100円硬貨の上面と面接触した状態で保留される。
これで150円が保留室126に保留されたので、判別装置150はゲーム可能信号をゲーム機に出力する。
ゲーム可能信号を出力した後に正貨TCが投入された場合、当該正貨TCは偽貨として前述のように返却口108から返却される。
100円正貨TCに続いて真性10円硬貨が投入された場合、50円硬貨と同様に周面下端を底板212によって、下面は保留室126内の100円硬貨の上面と接触して保留される。
後続の10円正貨TCも厚み方向に整列されて保留室126に保留される。
10円硬貨が5枚投入された場合、合計150円になるので、判別装置150は前述同様ゲーム可能信号を出力する。
100円硬貨に続いて10円硬貨が投入された場合において、それ以降50円又は100円硬貨が投入された場合、偽貨FCと判別して返却口108から返却する。過徴収防止のためである。
ゲーム者がゲーム機に対しスタート指示をした場合、第3電磁アクチュエータ272の第3ソレノイド278が所定時間励磁される。
第3ソレノイド278の励磁により、第3鉄心292は図2において右方へ移動されるので、第2スライダ296も同方向へ移動され、第4レバ302が時計方向へ回動される。
第4レバ302の回動によりロッド306を介してレバ228が支軸226を支点に反時計方向へ回動され、係止ピン232は非周保留位置NSP2へ移動される。
これにより、保留室126内の100円、及び50円、又は10円硬貨は、底板212の傾斜によって自重で転動して収納通路160を通って収納口106に落下する。
第3ソレノイド278は保留室126からの保留正貨TCの落下に十分な時間経過後消磁され、係止ピン232は再び保留位置SP2に戻される。
ゲーム者がゲームをしない場合、返却操作がなされる。
返却操作により、第2電磁アクチュエータ230の第2ソレノイド236が所定時間励磁される。
第2ソレノイド236の励磁により、第2鉄心238が図2において上方へ移動するので第1スライダ256も同方向へ移動する。
これによりレバ248が図5において時計方向へ回動されるので、可動面保持体214は非面保留位置NSPに移動される。
保留室126内の保留正貨TCは、底板212の傾斜によって可動面保持体214側へ滑落し、底板212と可動面保持体214との間から第2返却口220、そして返却口108に落下し、返却トレイに返却される。
換言すれば、保留正貨TCを返却することができる。
図1は実施例の硬貨処理装置の斜視図である。 図2は実施例の硬貨処理装置の正面図である。 図3は図2におけるA―A線断面図である。 図4は図2におけるB―B線断面図である。 図5は実施例における保留室部の拡大断面説明図である。 図6は実施例における周面保持装置の拡大説明図である。 図7は実施例の硬貨処理装置の右側面図である。 図8は図7におけるC―C線断面図である。 図9は実施例の硬貨処理装置の底面図である。 図10は実施例の硬貨処理装置の制御装置のブロック図である。 図11は従来技術説明ための概略図である。 図12は図11におけるZ-Z線断絵図である。 図13はデファクトスタンダードの硬貨処理装置説明用の概略図である。 図14は従来技術の作用説明図である。
符号の説明
G 重心
NSP 非面保留位置
NSP2 非周保留位置
FC 返却硬貨
SP 面保留位置
SP2 周保留位置
TC 受入硬貨
TP 回転点
104 投入口
106 収納口
108 返却口
112 検知通路
114 硬貨検知センサ
116 振分通路
118 返却通路
122 振分体
124 保留部
126 保留室
212 底板
214 可動面保持体
216 可動周保持体
312 受入口
313 指向体
314 偏向面

Claims (3)

  1. 上部に配置された投入口(104)に投入された硬貨(C)の真偽を判別して受入硬貨(TC)と返却硬貨(FC)とに選別し、当該受入硬貨を受入口(312)から保留部(124)に受け入れて保留し、当該保留硬貨を収納口(106)又は返却口(108)に選択的に送給するようにした硬貨処理装置において、
    前記収納口及び前記返却口は装置の下面に受入硬貨の径方向に隣接して形成され、
    前記保留部は前記収納口及び返却口の上方に配置され、かつ、少なくとも底板(212)、可動面保持体(214)及び可動周保持体(216)によって立体的な保留室(126)に構成され、
    前記底板は前記収納口側に傾斜すると共に前記返却口側に傾斜し、
    前記可動面保持体は前記底板に対し所定角をなす保持面()を構成する面保留位置(SP)と前記底板から離れた非面保留位置(NSP)に選択的に移動可能であり、
    前記可動周保持体は前記底板に対し前記収納口側に配置され、前記保留室内の硬貨を保留する周保留位置(SP2)と前記硬貨の前記収納口への移動を許す非周保留位置(NSP2)に選択的に移動可能である、
    ことを特徴とする硬貨処理装置。
  2. 請求項1の硬貨処理装置において、
    前記可動面保持体の上方に位置し、かつ、前記受入口に対して所定の間隔で相対して前記受入口の下方にまで伸びる指向体(313)、
    前記受入口の直下に位置し、かつ、前記面保持体側に突出する偏向面(314)を含み、
    前記偏向面は前記面保留位置にある前記可動面保持体によって保留されている硬貨の前記底板上の回転点(TP)を通る垂線(TL)よりも前記面保持体側であって、かつ、前記底板上の硬貨の重心(G)よりも上側において当該硬貨と接触するよう配置されていることを特徴とする。
  3. 上部に配置された投入口に投入された硬貨の真偽を判別して受入硬貨と返却硬貨とに選別し、当該受入硬貨を前記受入口から保留部に受け入れて保留し、当該保留硬貨を収納口又は返却口に選択的に送給するようにした硬貨処理装置において、
    前記投入口に続いて鉛直に伸びる検知通路(112)、
    前記検知通路に隣接配置した硬貨検知センサ(114)、
    前記検知通路から斜め下方に伸びる振分通路(116)、
    前記振分通路に続いて垂下する返却通路(118)、
    前記返却通路の下端部の返却口(108)、
    前記返却口の前記受入硬貨の径方向に隣接して下向きに形成された収納口(106)、
    前記振分通路に進退自在に配置した振分体(122)、
    前記振分体に続いて前記振分体の下方に配置した保留部(124)、
    前記保留部は前記収納口及び返却口の上方に配置され、かつ、少なくとも底板、可動面保持体及び可動周保持体によって構成された立体的な保留室を含み、
    前記底板は前記収納口側に傾斜すると共に前記返却口側に傾斜し、
    前記可動面保持体は前記底板に対し所定角をなす保持面を構成する面保留位置と前記底板から離れた非面保留位置に選択的に移動可能であり、
    前記可動周保持体は前記底板に対し前記収納口側に配置され、前記保留室内の硬貨を保留する周保留位置と前記硬貨の前記収納口への移動を許す非周保留位置に選択的に移動可能である、ことを特徴とする硬貨処理装置。
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