JP2010053767A - 流体噴射装置、流体噴射手術器具及び流体噴射方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】流体噴射装置1は、流体室501の容積を変更する容積変更手段401と、流体室501に連通する入口流路503及び出口流路511とを有する脈動発生部100を備える。また、流体噴射装置1は、出口流路511及び流体噴射口212に連通する接続流路201を有する流路管200と、入口流路503に流体を供給する流体供給手段20と、容積変更手段401を制御する制御手段30と、流体噴射口212と流体噴射対象物との距離を検出する距離検出手段40とを備える。そして、制御手段30は、距離検出手段40が検出した距離に応じて、容積変更手段401を制御する。
【選択図】図2
Description
そして、上記従来技術では、ノズルと流体噴射対象物の表面との距離を測定可能な測定部を備え、測定部が測定した距離に応じて、加圧ポンプを調整することによって、ノズルから噴射される流体の圧力を調整する。
ここで、一般的に、流体噴射装置に用いられる加圧ポンプは、ハンドピースに対して大きな構成となっている。したがって、流体噴射装置においては、加圧ポンプはハンドピースから離間して配置され、加圧ポンプとハンドピースとはチューブ等によって接続されている。
本発明は、上記従来技術に鑑みてなされたものであって、ノズルと流体噴射対象物との距離に応じて、ノズルから噴射される流体の圧力を適切に調整することが可能な流体噴射装置、流体噴射手術器具及び流体噴射方法を提供することを課題とする。
例えば、第一の発明に係る流体噴射装置では、流体噴射口と流体噴射対象物との距離に応じて流体噴射口から噴射される流体の圧力を調整する際に、流路管に連通する脈動発生部を制御する。これにより、流体供給手段(ポンプ)を制御する場合と比較して、流体噴射口と流体噴射対象物との距離に応じて、流体噴射口から噴射される流体の圧力を高い応答性をもって調整することが可能となる。
なお、第一の発明に係る流体噴射装置では、脈動発生部を備えることによって、流体噴射口から噴射される流体が脈動流となる。ここで、流体噴射口から脈動流を噴射する場合、連続流を噴射する場合と比較して噴射する流体の流量が少なくてすむ。したがって、流体噴射口から噴射される流体の圧力を調整した際の噴射される流体の流量の変化が、連続流を噴射する場合と比較して小さくなる。これにより、流体噴射口と流体噴射対象物との距離に応じて流路管から噴射される流体の圧力を調整する際に、吸引ポンプの調整が不要となる。
ここで、光源部としては、例えば、後述する光源部41が該当する。光伝送部としては、例えば、後述する光伝送部42が該当する。受光部としては、例えば、後述する受光部43が該当する。信号処理部としては、例えば、後述する信号処理部44が該当する。
第三の発明に係る流体噴射装置では、流体噴射口と流体噴射対象物との距離に応じて圧電素子に印加する電圧を制御するため、流体噴射口から噴射される流体の圧力の調整が簡易となる。
ここで、圧電素子としては、例えば、後述する圧電素子401が該当する。
第四の発明に係る流体噴射装置では、流体噴射口と流体噴射対象物との距離に応じて、流体噴射口から噴射される流体の圧力をより適切に調整することが可能となる。例えば、流体噴射口と流体噴射対象物との距離が変化した場合でも、流体噴射対象物における噴射された流体の圧力が一定になるように制御することができる。特に、流体噴射装置を手術対象部位を切開又は切除する流体噴射手術器具に適用した場合、流体噴射口と手術対象部位との距離が変化した場合でも、手術対象部位に対して一定の切開又は切除能力を維持することができる。
第五の発明に係る流体噴射手術器具では、流体噴射口と流体噴射対象物との距離に応じて、流路管に連通する脈動発生部を制御するため、流体噴射口と流体噴射対象物との距離に応じて、流体噴射口から噴射される流体の圧力を適切に調整することが可能となる。
第六の発明に係る流体噴射方法では、流体噴射口と流体噴射対象物との距離に応じて、流路管に連通する脈動発生部を制御するため、流体噴射口と流体噴射対象物との距離に応じて、流体噴射口から噴射される流体の圧力を適切に調整することが可能となる。
本発明に係る流体噴射装置は、インク等を用いた描画、細密な物体及び構造物の洗浄、手術用メス等に適用することが可能である。
本実施形態では、本発明に係る流体噴射装置を、手術対象部位の生体組織を切開又は切除することに好適なウォーターパルスメスに適用した場合について説明する。したがって、本実施の形態で用いる流体は、水、生理食塩水、薬液等である。
図1は、本発明の実施の形態に係るウォーターパルスメスを示す概略構成図である。
図1に示すウォーターパルスメス(流体噴射装置、流体噴射手術器具)1は、流体を収容する流体容器10と、一定の圧力で流体を供給するポンプ20と、ポンプ20から供給される流体を脈動流動する脈動発生部100と、脈動発生部100及びポンプ20を制御する制御手段30と、距離検出手段40とを備える。
流体容器10は、水、生理食塩水、薬液等の流体を収容する。
ポンプ20は、接続チューブ15を介して流体容器10に収容された流体を吸引する。また、ポンプ20は、吸引した流体を、一定の圧力で接続チューブ25を介して脈動発生部100に供給する。ポンプ20の吐出圧力は概ね3気圧(0.3MPa)以下に設定する。
脈動発生部100は、流体室501(図2、参照)と、流体室501の容積変更手段とを備えている。本実施形態では、流体室501の容積変更手段として、圧電素子401を用いている。
図2は、図1に示すウォーターパルスメスの脈動発生部を示す断面図である。なお、図2は、図4に示すA−A´線の断面図である。図3は、図2に示す脈動発生部を分解した状態の概略を示す斜視図である。
図2及び図3に示すように、脈動発生部100は、上ケース500と、下ケース301とを有する。そして、上ケース500及び下ケース301は、互いに対向する面において接合され、4本の固定螺子(図示せず)によって螺着されている。
下ケース301は、鍔部を有する筒状部材であって、一方の端部は底板311で密閉されている。この下ケース301の内部空間に圧電素子401が配設される。
ダイアフラム400は、円盤状の金属薄板からなり、下ケース301の凹部303内において周縁部が凹部303の底面に密着固着されている。容積変更手段としての圧電素子401に駆動信号を入力することで、圧電素子401の伸張、収縮に伴いダイアフラム400を介して流体室501の容積を変更する。このように、容積変更手段として圧電素子401とダイアフラム400とを採用する構造にすることにより、構造の簡素化と、それに伴う小型化を実現できる。また、流体室501の容積変化の最大周波数を1KHz以上の高い周波数にすることができ、高速脈動流の噴射に最適となる。
上ケース500は、下ケース301と対向する面の中心部に凹部を有している。そして、この凹部とダイアフラム400とから構成され流体が充填された状態の回転体形状が流体室501である。つまり、流体室501は、上ケース500の凹部の封止面505と内周側壁501aとダイアフラム400とによって囲まれた空間である。流体室501の略中央部には出口流路511が穿設されている。
出口流路511は、流体室501から、上ケース500の一方の端面に突設された出口流路管510の端部まで貫通されている。出口流路511の流体室501の封止面505との接続部は、流体抵抗を減ずるために滑らかに丸められている。
出口流路管510には接続流路管200が接続されている。接続流路管200には接続流路201が穿設されている。接続流路201の直径は、出口流路511の直径より大きく形成されている。また、接続流路管200の管部の厚さは、流体の圧力脈動を吸収しない剛性を有する範囲に形成されている。
接続流路管200の先端部には、ノズル211が挿着されている。ノズル211には、流体噴射口212が穿設されている。流体噴射口212の直径は、接続流路201の直径より小さい。
上ケース500と下ケース301との接合面において、ダイアフラム400の外周方向の離間した位置には、下ケース301側にパッキンボックス304、上ケース500側にパッキンボックス506が形成されている。パッキンボックス304及びパッキンボックス506により形成される空間に、リング状のパッキン450が装着されている。
流体室501内は、流体吐出の際に30気圧(3MPa)以上の高圧状態となり、ダイアフラム400、補強板410、上ケース500、下ケース301それぞれの接合部において流体が僅かに漏洩することが考えられるが、パッキン450によって漏洩を阻止している。
図2に示すようにパッキン450を配設すると、流体室501から高圧で漏洩してくる流体の圧力によってパッキン450が圧縮され、パッキンボックス304,506内の壁にさらに強く押し圧するので、流体の漏洩を一層確実に阻止することができる。このことから、駆動時において流体室501内の高い圧力上昇を維持することができる。
図4は、図2に示す脈動発生部の入口流路を示す平面図であり、上ケースを下ケースとの接合面側から視認した状態を表している。
図4に示すように、入口流路503は、一方の端部が流体室501に連通し、他方の端部が接続流路504に連通している。入口流路503と接続流路504との接続部には、流体溜り507が形成されている。入口流路503と接続流路504との接続部に流体溜り507を設けることにより、接続流路504のイナータンスが入口流路503に与える影響を抑制することができる。そして、流体溜り507と入口流路503との接続部は滑らかに丸めることによって流体抵抗を減じている。
そして、中心部に集められた気泡は、出口流路511から排除される。このことから、出口流路511は旋回流の中心近傍、つまり回転形状体の軸中心部に設けられることがより好ましい。図4では、入口流路503は平面形状が湾曲されている。入口流路503は、直線で流体室501に連通させてもよいが、狭いスペースの中で所望のイナータンスを得るために、入口流路503の流路長を長くする必要性から湾曲させている。
なお、図示は省略するが、補強板410とダイアフラム400とを接合し、一体に積層固着することができる。補強板410とダイアフラム400とを積層し、一体に固着すれば、脈動発生部100の組立性を向上させることができる他、ダイアフラム400の外周縁部の補強効果もある。固着手段としては、接着剤を用いる貼着としても、固層拡散接合、溶接等を採用することが可能であるが、補強板410とダイアフラム400とが、接合面において密着されていることがより好ましい。
距離検出手段40は、流体噴射口212と手術対象部位(流体噴射対象物)の表面との距離を検出する。距離検出手段40は、図5に示すように、光を出射する光源部41と、光伝送部42と、受光部43と、信号処理部44とを有する。
光源部41としては、半導体レーザー、発光ダイオード等を用いることができる。本実施形態では、光源部41としてパルスレーザーが用いられ、所定の周期で光を出射する。
光伝送部42としては、本実施形態では光ファイバーが用いられている。光伝送部42は、光源部41から出射された光を、接続流路管200の先端部(流体噴射口212)まで導光して、手術対象部位の表面に向けて出射する。また、光伝送部42は、手術対象部位の表面に向けて出射した光が、手術対象部位の表面において反射した反射光を受光し、受光した反射光を受光部43に導光する。
受光部43としては、本実施形態では、フォトダイオードが用いられている。受光部43は、光伝送部42により導光された反射光を受光し、受光した反射光に応じた信号を信号処理部44に入力する。
制御手段30は、図5に示すように、ポンプ20を制御するポンプ制御部31と、脈動発生部100の圧電素子401を制御する電圧制御部32とを有する。
ポンプ制御部31は、ポンプ20が脈動発生部100に供給する流体の圧力を制御する。
ここで、電圧制御部32は、信号処理部44から入力された対象物距離に基づき、距離を電圧に変換する所定の変換式を用いて圧電素子401に印加する電圧を算出する。また、電圧制御部32は、信号処理部44から入力された対象物距離に基づき、距離を電圧に変換する所定の変換テーブルを用いて圧電素子401に印加する電圧を決定してもよい。
具体的には、図6に示すように、電圧制御部30は、信号処理部44から入力された対象物距離が大きいほど、圧電素子に入力する駆動信号の波形において、電圧の立ち上がり部の傾きを増加(角度Sを小さく)する。また、電圧制御部30は、信号処理部44から入力された対象物距離が大きいほど、圧電素子に入力する駆動信号の波形において、ピーク電圧の値を大きくしてもよい。さらに、電圧制御部30は、信号処理部44から入力された対象物距離が大きいほど、圧電素子に入力する駆動信号の波形の周期を短くしてもよい。
図7は、距離検出手段及び電圧制御部が実行する処理を示すフローチャートである。
ここで、距離検出手段40及び電圧制御部30は、術者により流体の噴射を開始するためのスイッチ(図示せず)がON状態に操作されている際、図7に示す処理を繰り返し実行する。
術者により流体の噴射を開始するためのスイッチがON状態に操作されると、図7に示すように、まず、ステップS1において、制御手段30のポンプ制御部31は、ポンプ20を駆動し、脈動発生部100に一定の圧力で流体を供給する。
次に、ステップS3において、距離検出手段40の受光部43は、手術対象部位の表面において反射した反射光を受光する。この場合、受光部43は、光伝送部42を介して手術対象部位の表面において反射した反射光を受光する。そして、受光部43は、受光した反射光に応じた信号を信号処理部44に入力する。
次に、ステップS5において、制御手段30の電圧制御部32は、信号制御部44から入力された対象物距離に応じて、脈動発生部100の圧電素子401に印加する電圧を調整(制御)する。そして、電圧制御部32から駆動信号が圧電素子401に入力されることにより、接続流路201にパルス状の流体吐出、つまり、脈動流が発生する。
本実施形態に係るウォーターパルスメス1の脈動発生部100の流体吐出は、入口流路側のイナータンスL1(合成イナータンスL1と呼ぶことがある)と出口流路側のイナータンスL2(合成イナータンスL2と呼ぶことがある)の差によって行われる。
まず、イナータンスについて説明する。
イナータンスLは、流体の密度をρ、流路の断面積をS、流路の長さをhとしたとき、L=ρ×h/Sで表される。流路の圧力差をΔP、流路を流れる流体の流量をQとした場合に、イナータンスLを用いて流路内の運動方程式を変形することで、ΔP=L×dQ/dtという関係が導き出される。
また、複数の流路の並列接続や、複数の形状が異なる流路の直列接続に関する合成イナータンスは、個々の流路のイナータンスを電気回路におけるインダクタンスの並列接続、又は直列接続と同様に合成して算出することができる。
なお、入口流路側のイナータンスL1は、接続流路504が入口流路503に対して直径が十分大きく設定されているので、イナータンスL1は、入口流路503の範囲において算出される。この際、ポンプ20と入口流路を接続する接続チューブは柔軟性を有するため、イナータンスL1の算出から削除してもよい。
なお、接続流路管200の管壁の厚さは、流体の圧力伝播には十分な剛性を有している。
そして、本実施形態では、入口流路側のイナータンスL1が出口流路側のイナータンスL2よりも大きくなるように、入口流路503の流路長及び断面積、出口流路511の流路長及び断面積を設定する。
術者によりスイッチがON状態に操作され、制御手段30がポンプ20の駆動を開始すると、ポンプ20によって入口流路503には、常に一定圧力の液圧で流体が供給される。その結果、圧電素子401が動作を行わない場合、ポンプ20の吐出力と入口流路側全体の流体抵抗値の差によって、流体は流体室501内に流動する。
また、制御手段30が圧電素子401に駆動信号を入力すると、圧電素子401の伸張、収縮に伴いダイアフラム400を介して流体室501の容積が変更する。
すなわち、圧電素子401に駆動信号が入力され、急激に圧電素子401が伸張したとすると、流体室501内の圧力は、入口流路側及び出口流路側のイナータンスL1,L2が十分な大きさを有していれば急速に上昇して数十気圧に達する。
ここで、入口流路503のイナータンスL1は、出口流路511のイナータンスL2よりも大きい。したがって、入口流路503から流体が流体室501へ流入する流量の減少量よりも、出口流路から吐出される流体の増加量のほうが大きいため、接続流路201にパルス状の流体吐出、つまり、脈動流が発生する。この吐出の際の圧力変動が、接続流路管200内を伝播して、先端のノズル211の流体噴射口212から流体が噴射される。
ここで、ノズル211の流体噴射口212の直径は、出口流路511の直径よりも小さいので、流体は、さらに高圧、高速のパルス状の液滴(脈動流)として噴射される。
一方、流体室501内は、入口流路503からの流体流入量の減少と出口流路511からの流体流出の増加との相互作用で、圧力上昇直後に真空状態となる。その結果、ポンプ20の圧力と、流体室501内の真空状態の双方によって一定時間経過後、入口流路503の流体は圧電素子401の動作前と同様な速度で流体室501内に向かう流れが復帰する。
また、上述した脈動発生部100の動作において、流体室501が、略回転体形状を有し旋回流発生部としての入口流路503を備えていることと、出口流路511が略回転体形状の回転軸近傍に開設されていることから、流体室501内において旋回流が発生し、流体内に含まれる気泡は速やかに出口流路511から外部に排出される。
したがって、圧電素子401による流体室501の微小な容積変化においても、気泡によって圧力変動が阻害されることなく、十分な圧力上昇が得られる。
ここで、上述した脈動発生部100の動作において、術者により流体の噴射を開始するためのスイッチがON状態に操作されている際、距離検出手段40は、常時、対象物距離を算出する。そして、制御手段30の電圧制御部32は、常時、信号制御部44から入力された対象物距離に応じて、脈動発生部100の圧電素子401に印加する電圧を調整する。
すなわち、ウォーターパルスメス1では、流体噴射口212と手術対象部位の表面との距離に応じて流体噴射口212から噴射される流体の圧力を調整する際に、接続流路管200に連通する脈動発生部100を制御する。これにより、ポンプ20を制御する場合と比較して、流体噴射口212と手術対象部位との距離に応じて、流路管から噴射される流体の圧力を高い応答性をもって調整することが可能となる。
また、ウォーターパルスメス1では、噴射される流体の圧力を調整する際に、接続流路管200に連通する脈動発生部100を制御するため、ウォーターハンマー現象の発生を抑制することができる。
特に、ウォーターパルスメス1では、流体噴射口212と手術対象部位の表面との距離が変化した場合でも、手術対象部位の表面における噴射された流体の圧力が一定になるように制御することができる。これにより、流体噴射口212と手術対象部位の表面との距離が変化した場合でも、手術対象部位に対して一定の切開又は切除能力を維持することができる。
さらに、ウォーターパルスメス1では、光源部41から出射された光を接続流路管200の先端部(流体噴射口212)まで導光するとともに、手術対象部位の表面において反射した反射光を導光する光伝送部42を有することにより、接続流路管200の交換に伴い距離検出手段40を交換する際、光伝送部42のみを交換すればよいため、コストを削減することができる。
例えば、上記実施形態では、光源部41から出射された光を接続流路管200の先端部(流体噴射口212)まで導光するとともに、手術対象部位の表面において反射した反射光を導光する光伝送部42を有する構成としている。しかしながら、光伝送部42を設けず、光源部41及び受光部43を接続流路管200の先端部に配置する構成としてもよい。
Claims (6)
- 流体が流入する流体室と、前記流体室の容積を変更する容積変更手段と、前記流体室に連通する入口流路及び出口流路と、を有する脈動発生部と、
一端が前記出口流路に連通し、他端が流体噴射口に連通する接続流路を有する流路管と、
前記入口流路に流体を供給する流体供給手段と、
前記容積変更手段による前記流体室の容積の変更を制御する制御手段と、
前記流体噴射口と流体噴射対象物との距離を検出する距離検出手段と、を備え、
前記制御手段は、前記距離検出手段が検出した距離に応じて、前記容積変更手段による前記流体室の容積の変更を制御することを特徴とする流体噴射装置。 - 前記距離検出手段は、
光を出射する光源部と、
前記光源部から出射された光を、前記流体噴射口まで導光して、前記流体噴射対象物に向けて出射し、前記流体噴射対象物に向けて出射した光が前記流体噴射対象物において反射した反射光を受光し、前記受光した反射光を導光する光伝送部と、
前記光伝送部により導光された反射光を受光し、該受光に応じた信号を出力する受光部と、
前記受光部により出力された信号に基づいて、前記流体噴射口と流体噴射対象物との距離を算出する信号処理部と、
を有することを特徴とする請求項1記載の流体噴射装置。 - 前記容積変更手段は、圧電素子であり、
前記制御手段は、前記距離検出手段が検出した距離に応じて、前記圧電素子に印加する電圧を制御することを特徴とする請求項1又は2記載の流体噴射装置。 - 前記制御手段は、前記距離検出手段が検出した距離が大きいほど、前記流体噴射口から噴射される流体の圧力が高くなるように、前記容積変更手段による前記流体室の容積の変更を制御することを特徴とする請求項1乃至3のうちいずれか1項記載の流体噴射装置。
- 流体が流入する流体室と、前記流体室の容積を変更する容積変更手段と、前記流体室に連通する入口流路及び出口流路と、を有する脈動発生部と、
一端が前記出口流路に連通し、他端が流体噴射口に連通する接続流路を有する流路管と、
前記入口流路に流体を供給する流体供給手段と、
前記容積変更手段による前記流体室の容積の変更を制御する制御手段と、
前記流体噴射口と前記手術対象部位との距離を検出する距離検出手段と、を備え、
前記制御手段は、前記距離検出手段が検出した距離に応じて、前記容積変更手段による前記流体室の容積の変更を制御し、
前記容積変更手段が前記流体室の容積を変更することにより前記流体噴射口から噴射される流体によって手術対象部位を切開又は切除することを特徴とする流体噴射手術器具。 - 接続流路に連通する流体室に流体を供給し、
前記流体室の容積を変更することによって、前記接続流路に連通する流体噴射口から加圧された流体を噴射し、
前記流体噴射口と流体噴射対象物との距離を検出し、
前記検出した距離に応じて、前記流体室の容積の変更を制御することを特徴とする流体噴射方法。
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