JP2010052892A - 紙搬送装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】装置の異常の有無と異常の種類を特定することができる紙搬送装置及び画像形成装置を提供する。
【解決手段】紙搬送装置は、搬送路408上で紙を搬送する紙搬送ローラ406とバックアップローラ407の対と、紙搬送ローラ406を駆動するステッピングモータ401と、ステッピングモータ401を駆動制御する駆動ドライバ402と、駆動ドライバ402に供給される電流値を検出する電流検出部403とを備える。電流値の平均値に、「ステッピングモータ401の正常時>バックアップローラ407のローラ圧不足時>ステッピングモータ401の脱調時」の関係があることに基づいて、駆動ドライバ402に供給される電流値、例えば、検出期間における該電流値の平均値(積算電流値/検出区間)の大きさによって、紙搬送装置の異常の有無及び異常の種類(バックアップローラのローラ圧不足、ステッピングモータの脱調)を特定する。
【選択図】図4

Description

本発明は、紙搬送装置及び画像形成装置に関し、特に、特に、紙搬送駆動源としてステッピングモータを用いて紙搬送路で紙を搬送する紙搬送装置、及びこの紙搬送装置を搭載する複写機、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置に関する。
従来、紙搬送装置に紙搬送駆動源として用いられるモータ、例えばステッピングモータの異常の検出に際しては、ステッピングモータにより駆動されるローラや軸等の作動状況を光センサ等で感知し、ステッピングモータが作動中であるにも関わらず、ローラや軸が作動していない場合にステッピングモータの脱調(異常)と判断している。
この技術では、ステッピングモータの脱調を、二次的な要素である紙のジャミングとしてしか検出されず、このジャミングがステッピングモータ自体の要因によるものか、搬送ローラの異常等ステッピングモータ以外の要因によるものか、原因を特定するのが困難である。これにより、装置の修復に多くの時間がかかり、ステッピングモータが組み込まれている装置本体にダメージを与える場合がある。
このような問題を解決するために、ステッピングモータに流れる電流を電圧に変換し、この変換された電圧を周波数分析することによりステッピングモータの脱調を検出する技術が提案されている。
また、ステッピングモータの駆動軸又はそれに相当する軸の回転数を検出し、検出された回転数の兆候によって、ステッピングモータの脱調を検出する技術が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特開平11−098895号公報 特開2003−284391号公報
しかしながら、前者の技術では、回路の規模が大きくなると共に、ステッピングモータが加減速を繰り返す場合は、ステッピングモータの異常の検出が困難であるという問題があり、また、後者の技術では、装置の大型化やコスト高をもたらすという問題がある。
本発明の目的は、簡単な構成で装置の異常の有無と異常の種類を特定することができる紙搬送装置及び画像形成装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1記載の紙搬送装置は、紙搬送駆動源としてモータを用いて紙搬送路で紙を搬送する紙搬送装置において、前記モータを駆動制御する駆動制御手段と、前記駆動制御手段に供給される電流値を検出する電流値検出手段と、前記紙搬送路を搬送される紙を検出する紙検出手段と、前記紙検出手段による前記紙の検出後における前記検出された電流値に基づいて前記紙搬送装置の異常の有無と異常の種類とを特定する特定手段とを備えることを特徴とする。
上記目的を達成するために、請求項5記載の画像形成装置は上記紙搬送装置を搭載する。
本発明の紙搬送装置は、紙の検出後において駆動制御手段に入力される電流値に基づいて紙搬送装置の異常の有無と異常の種類とを特定するので、簡単な構成で装置の異常の有無と異常の種類を特定することができる。
以下、本発明を図面を参照しながら詳述する。
図1は、本発明の実施の形態に係る画像形成装置の全体構成図である。
本発明の実施の形態に係る画像形成装置は、原稿自動送り装置201、読取装置202、及び画像再生装置301を備えている。
以下、この画像形成装置の構成をその動作と併せて説明する。
原稿自動送り装置201の原稿載置部203に置かれた原稿は、給紙ローラ204によって1枚ずつ給紙され、搬送ガイド206を経由して読取装置202の原稿ガラス台214に搬送される。更に、原稿は、搬送ベルト208によって一定速度で搬送され、排紙ローラ205によって機外に排紙される。
この間、読取装置202の読取位置で、照明系209で照明された原稿画像の反射光は、反射ミラー210,211,212からなる光学系によって画像読取部101で画像信号に変換される。画像読取部101は、レンズ、光電変換素子であるCCD、CCDの駆動回路等からなる。
原稿の読み取りモードとして、流し読みモードと固定モードがある。流し読みモードは、照明系209及び光学系を停止した状態で原稿を一定速度で搬送しつつ原稿画像を読み取り、固定モードは、読取装置202の原稿ガラス台214上に原稿を載置して照明系209及び光学系を一定速度で移動させながら、原稿ガラス台214上に載置された原稿を読み取る。通常、シート状の原稿は流し読みモードで、綴じられた原稿は固定モードで読み取られる。
画像読取部101で変換された画像信号は、後述する図2の画像処理部102で処理された後、ページ単位で画像再生装置301で記録紙に再生される。
画像信号は半導体レーザー(図示せず)等によってレーザー光の信号に変調される。変調されたレーザー光の信号は、ポリゴンミラーによる光走査装置311、ミラー312,313を経由して、帯電器310によって表面を一様に帯電された感光ドラム309上に露光され、静電潜像を形成する。静電潜像は、現像器314のトナーによって現像され、転写分離器315によってトナー像が記録紙に転写される。
記録紙は紙カセット302及び304に収納されている。本実施の形態においては、紙カセット302には標準の記録紙が、紙カセット304にはタブ紙が収納されている。
紙カセット302の記録紙は、給紙ローラ303、搬送ローラ306によって搬送され、レジストローラ308によって再生画像とのタイミングを調整して、感光ドラム309の転写位置に搬送される。
一方、紙カセット304の記録紙は、給紙ローラ305、搬送ローラ307,306によって搬送され、レジストローラ308によって再生画像とのタイミングを調整して、感光ドラム309の転写位置に搬送される。トナー像が転写された記録紙は、搬送ベルト317で定着器318に搬送され、記録紙上のトナーが定着される。
片面印刷モードが設定されている場合は、定着器318からの記録紙は、定着排紙ローラ319及び排紙ローラ324によって機外に排紙される。両面印刷モードが設定されている場合は、記録紙は、定着排紙ローラ319から搬送ローラ320を経由して反転ローラ321によって反転パス325へ搬送される。更に、記録紙の後端が両面パス326との合流ポイントを通過した直後に反転ローラ321の回転を反転することで、記録紙は反転し両面パス326へと搬送される。
両面パスに搬送された記録紙は、搬送ローラ322,323によって搬送され、再び搬送ローラ306を経由してレジストローラ308で裏面画像とのタイミング調整された後、転写、定着され機外に排紙される。
また、定着器318からの記録紙を表裏反転して機外に排紙する場合には、記録紙をいったん搬送ローラ320へ搬送し、記録紙の後端が搬送ローラ320を通過する直前に搬送ローラ320の回転を反転して、排紙ローラ324によって機外に排紙される。
画像再生装置301内に設けられた搬送ローラ306,307、定着排紙ローラ319、反転ローラ321、搬送ローラ322,323、及び排紙ローラ324は、夫々、後述する紙搬送装置を構成する。
図2は、図1の画像形成装置に設けられた画像処理部102の内部構成を示すブロック図である。
図1において、画像処理部102は、画像読取部101、画像書込部103、及び後述する図3の複写制御部104に接続されている。画像処理部102は、CPU111、画像処理回路112、メモリ制御回路113、及びメモリ114を備える。
画像読取部101で読み取られた画像データは、画像処理部102の画像処理回路112で所定の画像処理が行われた後、メモリ制御回路113に入力される。メモリ制御回路113は、CPU111の制御により、入力された画像データをメモリ114に格納すると共に、メモリ114から画像形成する画像データを読み出して画像書込部103に出力する。
CPU111は、メモリ制御回路113を制御して、入力画像データのメモリ114への格納と、メモリ114に格納された画像データの画像書込部103への出力制御を行う。また、CPU111は、メモリ114に格納された画像データを読み出して、1ページの画像データ内で、実際に画像形成される画像データが存在する画像領域を検出し、複写制御部104に送出する。
図3は、図2における複写制御部104の内部構成を示すブロック図である。
図3において、システムコントローラ151は、図1の画像形成装置を統括的に制御し、主に図1の画像形成装置内の各負荷の駆動、センサ類の情報収集解析、及び画像処理部102に加えて、操作部152、即ちユーザインターフェースとのデータの交換の役割を担っている。
システムコントローラ151には、上述した役割を担うために、CPU151aが搭載されている。CPU151aは、同様にシステムコントローラ151に搭載されたROM151bに格納されたプログラムによって、予め決められた画像形成シーケンスに係わる様々なシーケンスを実行する。
また、システムコントローラ151には、その際、一次的又は恒久的に保存することが必要な書き換え可能なデータを格納するために、RAM151cも搭載されている。RAM151cには、例えば高圧制御部155への高圧設定値、各種データ、操作部152からの画像形成指令情報等が保存されることになる。
システムコントローラ151は、画像処理部102に対し、画像処理部102に必要な各部の仕様設定値データを送出する。また、システムコントローラ151は、各部からの信号、例えば原稿画像濃度信号等を受信して、高圧制御部155や画像処理部102を制御して最適な画像形成を行うための設定を行う。
システムコントローラ151は、操作部152から、ユーザーにより設定された複写倍率、濃度設定値等の情報を得る。また、システムコントローラ151は、操作部152に対して、画像形成装置の状態、例えば、画像形成枚数や画像形成中か否かの情報、ジャミングの発生やその箇所等をユーザーに示すためのデータを送出している。また、システムコントローラ151と操作部152の間で、タブ紙に対する各種設定やタブ紙に対する警告表示を行うためのやり取りが行われる。
次に、図1の画像形成装置内の各負荷の駆動、センサ類の情報収集解析について説明する。
画像形成装置の内部の各所に、ステッピングモータ等のモータ、クラッチ/ソレノイド等のDC負荷、及びフォトインタラプタやマイクロスイッチ等のセンサが配置されている。つまり、モータの駆動や各DC負荷を適宜駆動させることで、記録紙の搬送や各ユニットの駆動を行っており、その動作を監視しているものが各種センサである。
そこで、システムコントローラ151は、各種のセンサ類159からの信号を基に、モータ制御部157により各モータを制御すると同時に、DC負荷制御部158により、クラッチ/ソレノイドを動作させて画像形成動作を円滑に進めている。
また、システムコントローラ151は、高圧制御部155に各種高圧制御信号を送出することで、高圧ユニット156を構成する各種帯電器である帯電器310、転写分離器315、現像器314の現像シリンダに適切な高圧を印加している。
更に、前述した定着器318内の定着ローラには、それぞれローラを加熱するための定着ヒータ161が内蔵されており、各定着ヒータ161は、ACドライバ160によってオン/オフ制御されている。
また、この際、各定着ローラにはその温度を測定するためのサーミスタ154が設けられ、A/D変換器153によって、各定着ローラの温度変化に応じたサーミスタ154の抵抗値を電圧値に変換した後、デジタル値としてシステムコントローラ151に入力する。この温度データを基に前述のACドライバ160を制御することになる。
図4は、図1における画像再生装置301に設けられた紙搬送装置の概略構成を示すブロック図である。
図4の紙搬送装置は、搬送路408上で紙を搬送する紙搬送ローラ406とバックアップローラ407の対と、紙搬送ローラ406を駆動する紙搬送駆動源としてのステッピングモータ401とを備える。紙搬送ローラ406は、バックアップローラ407と協働して紙を挟みつつ紙を搬送する。
図4の紙搬送装置は、また、ステッピングモータ401を駆動制御する駆動ドライバ402(駆動制御手段)と、駆動ドライバ402に供給される電流値を検出する電流検出部403と、紙搬送路408上に設けられ、紙搬送路408を紙が通過したことを検出する紙検出部405とを備える。
図4の紙搬送装置は、さらに、電流検出部403の出力と紙検出部405の出力に基づいて駆動ドライバ402を制御するCPU404を備える。
ステッピングモータ401は前述したモータに、ローラ406及び407はローラ306,307,319,321,322,323,324に、駆動ドライバ402はモータ制御部157に、CPU404は、CPU151aにそれぞれ対応する。
図5は、図4における電流検出部405によって検出される駆動ドライバ402の電流値と駆動用周波数の時間変化を示すグラフであり、(a)は、紙を搬送しない状態でステッピングモータ401を駆動した場合を示し、(b)は、紙搬送中において、紙が紙搬送ローラ406に対して進入/脱出した場合を示し、(c)は、紙搬送中にステッピングモータ401が脱調した場合を示す。
図5(a)において、ステッピングモータ401の駆動状態が変化する場合に、駆動ドライバ402に供給される電流が変化する。具体的には、加速/減速時のように、ステッピングモータ401の駆動軸のトルクが変化した際に、駆動ドライバ402に供給された電流値が変化し、ステッピングモータ401の駆動周波数が増減する。
駆動周波数が増加する間、駆動ドライバ402に供給される電流値は増加し、ステッピングモータ401の加速を終了してステッピングモータ401の回転速度が一定になると、駆動ドライバ402に供給される電流は一定になる。その後、ステッピングモータ401が減速を開始すると再度駆動ドライバ402に供給される電流が増加し、ステッピングモータ401が停止すると駆動ドライバ402に電流が流れなくなる。
図5(b)の紙搬送中では、ステッピングモータ401の加速/減速時は上述の通り電流値が増加する。また、紙が紙搬送ローラ406に対して進入/脱出した際、ステッピングモータ401の駆動軸のトルクの変化が生じるため、駆動ドライバ402に対して電流値が増加する。具体的には、紙が搬送ローラ406に進入する時には、ステッピングモータ401の駆動軸のトルクが急激に増加するので、これに対応するべく駆動ドライバ402に供給される電流値が増加する。また、紙が搬送ローラ406から脱出する時には、トルクが急激に減少するので、これに対応するべく駆動ドライバ402に供給される電流値が増加すると共に、紙搬送ローラ406がバックアップローラ407と協働して紙を挟持している場合は、そうでない場合に比べてトルクが若干増加しているため、駆動ドライバ402に供給される電流値も同様に若干増加する。
図5(c)において、紙搬送中にステッピングモータ401が脱調したときは、ステッピングモータ401の駆動軸に大きなトルク変化が生じるため、駆動ドライバ402に流れる電流値が上昇する。その後は、ステッピングモータ401の回転が停止してステッピングモータ401の駆動軸にトルクを発生しないため、電流値は減少する。
このように、電流値検出部403が駆動ドライバ402に供給される電流値を検出することによって、ステッピングモータ401の駆動軸のトルクの変化を確認することができる。
以下、図5(b)の紙搬送中に注目して、電流検出部403が駆動ドライバ402に供給される電流値の検出期間を説明する。
図6は、図4における電流検出部403の出力と検出期間を示す図である。
図6では、電流検出部403が検出した駆動ドライバ402に供給される電流値、及びステッピングモータ401の駆動周波数を、ステッピングモータ401の加速期間、ステッピングモータ401の一定速度期間、ステッピングモータ401の減速期間に区分けして示しており、また、紙搬送ローラ406の紙搬送期間は、ステッピングモータ401の一定速度期間内にあり、電流検出部403の検出期間は、紙搬送ローラ406の紙搬送期間を包含する。
電流検出部403の検出期間は、紙搬送路408上の紙搬送ローラ406の上流側に配置された紙検出部405による紙検出信号の検出(図6)を始点として定められる。これは、ステッピングモータ401の加速/減速時の電流値の変化をマスクするためである。なお、紙検出部405による紙検出信号を基準とするのではなく、ステッピングモータ401の駆動開始を基準として、又は他の信号や動作を基準として検出期間を定め、加速/減速時における駆動ドライバ402に供給される電流値をマスクしてもよい。
以下、所定の検出期間において駆動ドライバ402の電流値に基づいて紙搬送装置の異常の有無及び異常の種類を特定する方法を説明する。
図7は、図4における駆動ドライバ402に供給される電流値であって、ステッピングモータ401の加速/減速時における電流値をマスクしたものを示し、(a)は、正常に紙搬送が行われている場合を示し、(b)は、紙搬送ローラ406に対するバックアップローラ407のローラ圧が不足している場合(紙搬送ローラ406は回転しているが紙を搬送できない場合を示し、(c)は、紙搬送中にステッピングモータ401が脱調した場合を示す。
図7(a)〜図7(c)において、斜線部は検出期間中の積算電流値を示し、具体的には後述する。
図7において、図7(a)のように正常に紙搬送が行われているときは、図5で説明した通り、紙が紙搬送ローラ406に対して進入/脱出する際、駆動ドライバ402に供給される電流値が増加し、また、紙搬送ローラ406がバックアップローラ407と協働して紙を挟持している間は、駆動ドライバ402に供給される電流値は若干増加する。
図7(b)のように紙搬送ローラ406は回転しているが紙を搬送できないときは、バックアップローラ407によるローラ圧の不足によりステッピングモータ401の駆動軸のトルクに変化がないので、駆動ドライバ402に供給される電流値は増加しない。
図7(c)のようにステッピングモータ401の脱調時は、ステッピングモータ401の回転が停止し、ステッピングモータ401の駆動軸にトルクが発生しないことにより、駆動ドライバ402への電流値が減少する。
このように、駆動ドライバ402に供給される電流値、例えば、「積算電流値/検出区間」の算式により算出される該電流値の平均値に基づいて、紙搬送装置の異常の有無及び異常の種類(バックアップローラのローラ圧不足、ステッピングモータの脱調)を特定することができる。これは、電流値の平均値に、「ステッピングモータ401の正常時>バックアップローラ407のローラ圧不足時>ステッピングモータ401の脱調時」の関係があることに基づいて行うことができる(図7(a)〜図7(c))。
しかしながら、駆動ドライバ402に供給される電流値の平均値は、図7(a)及び図7(b)との間の差が小さいので、その場合は、前回の正常紙搬送時の電流値の平均値をメモリ等の記憶部に記憶し、今回の紙搬送時の電流値の平均値を前回の正常紙搬送時の電流値の平均値とを比較することにより判別する方法も考えられる。この方法によれば、経年劣化によりステッピングモータ401に負荷が増加したとしても、正常紙搬送時(図7(a))と、バックアップローラのローラ圧不足時(図7(b))の差を確実に明確にすることができる。
図8は、図4の紙搬送装置の変形例の概略構成を示すブロック図である。
図8の紙搬送装置において、図4のものと同一の構成要素には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
図8の紙搬送装置は、駆動ドライバ402に供給される電流値の検出期間(図6)を決定すると共に紙搬送装置全体を制御するCPU404と、CPU404によって決定された検出期間において駆動ドライバ402に供給される積算電流値を検出する積算電流検出部801と、積算電流検出部801によって検出された積算電流値と基準値1を比較する比較器802と、積算電流検出部801によって検出された積算電流値と基準値2を比較する比較器803とを備える。
基準値1は、バックアップローラ407のローラ圧が不足しているか否かを判断するために設けられ、正常時の積算電流値とバックアップローラ407のローラ圧不足時の電流値との中間にある値である。基準値2は、基準値1より小さい(図7(a)及び図7(b))。
基準値2は、ステッピングモータ401が脱調か否かを判断するために設けられ、正常時の積分電流値とステッピングモータ401の脱調時の積分電流値との中間にある値である。
図9は、図8の紙搬送装置によって実行される異常検出処理の手順を示すフローチャートである。
本処理は、所定の検出期間において駆動ドライバ402の電流値の積算値によって紙搬送装置の異常の有無及び異常の種類を検出するもので、図8のCPU404によって実行される。
図9において、ステッピングモータ401が駆動を開始し(ステップS101)、紙検出部405が紙を検出すると(ステップS102でYES)、タイマがカウントを開始して(ステップS103)、カウントを開始したタイマのカウント値が所定時間経過するまで(ステップS105でYES)、駆動ドライバ402に供給される電流値の積算値(積算電流値)を取得する(ステップS104)。
次いで、比較器802による比較に基づいて、ステップS104で取得した積算電流値が基準値1以上か否かを判別する(ステップS106)。
ステップS106の判別の結果、ステップS104で取得した積算電流値が基準値1以上のときは、紙搬送装置は正常であるとして、直ちに、本処理を終了する。
ステップS106の判別の結果、ステップS104で取得した積算電流値が基準値1未満のときは、バックアップローラ407のローラ圧不足かステッピングモータ401の脱調であるとして、ステップS107の進み、ステップS104で取得した積算電流値が基準値2以上か否かを判別する。
ステップS107の判別の結果、ステップS104で取得した積算電流値が基準値2以上のときは、バックアップローラ407のローラ圧不足(異常)であると判断する(ステップS108)と共に、ステップS104で取得した積算電流値が基準値2未満のときは、ステッピングモータ401の脱調であると判断して(ステップS109)、本処理を終了する。
図9の処理によれば、駆動ドライバ402に供給される電流値の積算値に基づいて、紙搬送装置の異常の有無及び異常の種類(バックアップローラのローラ圧不足、ステッピングモータの脱調)を特定することができる。
次に、所定の検出期間において駆動ドライバ402の電流値が基準値を上回る時間間隔に基づいて紙搬送装置の異常の有無及び異常の種類を特定する方法を説明する。
図10は、図4における駆動ドライバ402に供給される電流値であって、ステッピングモータ401の加速/減速時における電流値をマスクしたものを示し、(a)は、正常に紙搬送が行われている場合)を示し、(b)は、紙搬送ローラ406に対するバックアップローラ407のローラ圧が不足している場合(紙搬送ローラ406は回転しているが紙を搬送できない場合)を示し、(c)は、紙搬送中にステッピングモータ401が脱調した場合を示す。
図10(a)〜図10(c)の各場合において、駆動ドライバ402に供給される電流値の増減に関する説明は、図7(a)〜図7(c)についてのものと同様である。
図10(a)〜図10(c)において、駆動ドライバ402に供給される電流値と比較されるべき図11で後述する基準値を破線にて示し、図10(a)〜図10(c)の各場合において、駆動ドライバ402に供給される電流値が基準値を上回る時間間隔は「オン時間t」として示されている。図10(b)においては、オン時間tはない。
図11は、図4の紙搬送装置の他の変形例の概略構成を示すブロック図である。
図11の紙搬送装置において、図4及び図8のものと同一の構成要素には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
図11の紙搬送装置は、電流値検出部403の出力である駆動ドライバ402に供給される電流値と基準値(図10の破線)を比較する比較器1101を備える。この基準値は、紙搬送装置の異常種類を特定するために設けられ、図10(b)のバックアップローラのローラ圧不足時の電流値より大きく、紙搬送装置正常時の電流値より小さい値である。
また、本紙搬送装置は、比較器1101による駆動ドライバ402に供給される電流値と基準値との比較の結果、駆動ドライバ402に供給される電流値が基準値を上回る時間間隔(図10のオン時間t)を検出するオン時間検出部1102を備える。オン時間検出部1102の出力信号はCPU404に入力される。
図12は、図11の紙搬送装置によって実行される異常検出処理の手順を示すフローチャートである。
本処理は、図11のCPU404によって実行され、所定の検出期間中において駆動ドライバ402の電流値のオン時間tによって紙搬送装置の異常有無及び異常の種類を検出する。
図12において、まず、ステッピングモータ401が駆動を開始し(ステップS201)、紙検出部405が紙を検出すると(ステップS202でYES)、電流値検出部403により駆動ドライバ402に供給される電流値の検出を開始する(ステップS203)。
次いで、初期値0のセットを行う(ステップS204)。ここで、初期値0をセットする対象は、ステッピングモータ401の駆動時間をカウントするカウント値TIMER、及び駆動ドライバ402に供給される電流値が所定値を上回る時間間隔(オン時間t)をカウントするカウント値OVERである。
次に、ステッピングモータ401の駆動時間をカウントするためのカウント値TIMERの値を1だけインクリメントし(ステップS205)、カウント値TIMERが、ステッピングモータ401を駆動すべき所定時間A以下か否かを判別する(ステップS206)。
ステップS206の判別の結果、カウント値TIMERAが所定時間A以下のときは(ステップS206でYES)は、駆動ドライバ402に供給される電流値が基準値以上か否かを判別する(ステップS207)。
ステップS207の判別の結果、駆動ドライバ402に供給される電流値が基準値以上であれば、図10のオン時間tの対象であるとして、OVERを1だけインクリメントすると共に(ステップS208)(時間間隔検出手段)、所定値未満であれば(ステップS207でNO)、ステップS208をスキップして、ステップS205に戻る。
ステップS206の判別の結果、カウント値TIMERAが所定時間Aを超えたときは(ステップS206でNO)は、ステッピングモータ401を所定時間Aだけ駆動した後、カウント値OVERが「0」でないか否かを判別し(ステップS209)、「0」であるときは、オン時間tがないものとして(図10(b))バックアップローラ407のローラ圧不足(異常)であると判断して(ステップS210)、本処理を終了する。
ステップS209の判別の結果、カウント値OVERが「0」であるときは、カウント値OVERが、所定時間B以上か否かを判別する(ステップS211)。この所定時間Bは、紙搬送装置正常時のオン時間t(図10(a))とステッピングモータ401の脱調時のオン時間t(図10(c))の間の値であり、例えば、搬送ローラ406がバックアップローラ407と協働して紙を挟持している時間間隔から所定時間を差し引いた時間や所定割合で小さくした時間に設定される。
ステップS211の判別の結果、カウント値OVERが所定時間B未満のときは(ステップS211でNO)、ステッピングモータ401の脱調と判断して(ステップS212)、本処理を終了する。一方、ステップS211の判別の結果、カウント値OVERが所定時間B以上のときは(ステップS211でNO)、紙搬送装置は正常と判断して、直ちに、本処理を終了する。
図12の処理によれば、所定の検出期間において駆動ドライバ402の電流値のオン時間tに基づいて紙搬送装置の異常の有無及び異常の種類(バックアップローラのローラ圧不足、ステッピングモータの脱調)を特定することができる。
本変形例では、基準値は固定として説明したが、図7の場合と同様に、正常に紙搬送が行われた場合における電流検出部403の電流値に応じて基準値を更新してもよい。これによれば、経年変化によるステッピングモータの負荷重の影響を除去することができる。
本発明の実施の形態に係る画像形成装置の全体構成図である。 図1の画像形成装置に設けられた画像処理部102の内部構成を示すブロック図である。 図2における複写制御部104の内部構成を示すブロック図である。 図1における画像再生装置301に設けられた紙搬送装置の概略構成を示すブロック図である。 図4における電流検出部405によって検出される駆動ドライバ402の電流値と駆動用周波数の時間変化を示すグラフであり、(a)は、紙を搬送しない状態でステッピングモータ401を駆動した場合を示し、(b)は、紙搬送中において、紙搬送ローラ406に紙が進入/脱出した場合を示し、(c)は、紙搬送中にステッピングモータ401が脱調した場を示す。 図4における電流検出部403の出力と検出すべき期間を示す図である。 図4における駆動ドライバ402に供給される電流値であって、ステッピングモータ401の加速/減速時における電流値をマスクしたものを示し、(a)は、正常に紙搬送が行われている場合を示し、(b)は、紙搬送ローラ406に対するバックアップローラ407のローラ圧が不足している場合(紙搬送ローラ406は回転しているが紙を搬送できない場合)を示し、(c)は、紙搬送中にステッピングモータ401が脱調した場合を示す。 図4の紙搬送装置の変形例の概略構成を示すブロック図である。 図8の紙搬送装置によって実行される異常検出処理の手順を示すフローチャートである。 図4における駆動ドライバ402に供給される電流値であって、ステッピングモータ401の加速/減速時における電流値をマスクしたものを示し、(a)は、正常に紙搬送が行われている場合を示し、(b)は、紙搬送ローラ406に対するバックアップローラ407のローラ圧が不足している場合(紙搬送ローラ406は回転しているが紙を搬送できない場合)を示し、(c)は、紙搬送中にステッピングモータ401が脱調した場合を示す。 図4の紙搬送装置の他の変形例の概略構成を示すブロック図である。 図12は、図11の紙搬送装置によって実行される異常検出処理の手順を示すフローチャートである。
符号の説明
401 ステッピングモータ
402 駆動ドライバ
403 電流検出部
404 CPU
405 紙検出部
406 紙搬送ローラ
407 バックアップローラ
408 紙搬送路

Claims (5)

  1. 紙搬送駆動源としてモータを用いて紙搬送路で紙を搬送する紙搬送装置において、
    前記モータを駆動制御する駆動制御手段と、
    前記駆動制御手段に供給される電流値を検出する電流値検出手段と、
    前記紙搬送路を搬送される紙を検出する紙検出手段と、
    前記紙検出手段による前記紙の検出の後における前記検出された電流値に基づいて前記紙搬送装置の異常の有無と異常の種類とを特定する特定手段とを備えることを特徴とする紙搬送装置。
  2. 前記電流値検出手段は、前記紙検出手段による前記紙の検出の後における前記検出された電流値の平均値を算出し、前記特定手段は、前記算出された電流値の平均値に基づいて前記紙搬送装置の異常の有無と異常の種類とを特定することを特徴とする請求項1記載の紙搬送装置。
  3. 前記電流値検出手段は、前記紙検出手段による前記紙の検出の後における前記検出された電流値の積算値を算出し、前記特定手段は、前記算出された電流値の積算値に基づいて前記紙搬送装置の異常の有無と異常の種類とを特定することを特徴とする請求項1記載の紙搬送装置。
  4. 前記紙検出手段による前記紙の検出後における前記検出された電流値が所定値を上回る時間間隔を検出する時間間隔検出手段を備え、
    前記特定手段は、前記検出された電流値が所定値を上回る時間間隔に基づいて前記紙搬送装置の異常の有無と異常の種類とを特定することを特徴とする請求項1記載の紙搬送装置。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の紙搬送装置を搭載する画像形成装置。
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