JP2010052685A - 雪上車用エンジン - Google Patents

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Abstract

【課題】エンジン重心位置と乗員を含めた車両重心位置とが近接できるようにオイルフィルタを配設すると共に、オイルフィルタの交換作業を容易に行うことができる雪上車用エンジンを提供する。
【解決手段】車体前側に左右一対のスキー55を備え、鞍乗型シート27の前方に配設されるステアリングシャフト48を介して前記スキー55を操舵すると共に、前記車体前側を覆うカウリング11内にエンジン14を搭載し、車体後側に配設されるクローラ41を駆動して走行する雪上車10において、前記エンジン14のシリンダ軸を前方に傾斜させて搭載し、側面視で、オイルフィルタ75をクランクシャフト32の軸心32aよりも下方に配設したことを特徴とする。
【選択図】図2

Description

本発明は、車体前側に左右一対のスキーを備え、鞍乗型シートの前方に配設されるステアリングシャフトを介して前記スキーを操舵すると共に、前記車体前側を覆うカウリング内にエンジンを搭載し、車体後側に配設されるクローラを駆動して走行する雪上車用エンジンに関するものである。
従来、雪上車に搭載されているエンジンを雪上車の進行方向に対して後方に傾けて配置するものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
ここで、図10を参照して、エンジンを後方に傾けて配置している雪上車の構造について簡単に説明する。図10は、従来の雪上車の側面図である。図10では、雪上車の前方(進行方向)をFrで示し、後方をRrで示している。
雪上車100は、その前側全体がカウリング101(図10に示す破線参照)で覆われている。カウリング101で覆われた空間には、複数のフレームで囲まれるエンジンルーム102が形成されている。エンジンルーム102には、上述したようにエンジン103が後方に傾けて配置されている。
エンジン103の後方には、燃料タンク104が配設されている。さらに燃料タンク104の後方には、乗員用シート105が配設されている。乗員用シート105には、雪上車100を操舵する乗員(図10に示す二点鎖線参照)が着座する。燃料タンク104及び乗員用シート105の下側には、トラックハウジング106が前後方向に沿って、下方向に開口するように形成されている。
トラックハウジング106の下側にはクローラ107が配設されている。クローラ107は、駆動輪、従動輪、中間輪及び各車輪に巻装されるトラックベルト111から構成されている。エンジン103からの出力は、CVT(自動無段階変速)機構を介して駆動輪に伝達されることで、トラックベルト111が各車輪に沿って巻回する。
一方、エンジン103の前方かつ下方には左右一対の操舵用スキー112が操舵可能に設けられている。操舵用スキー112は、ステアリングシャフト113を含むステアリング機構を介して、ステアリングハンドル114に接続されている。ステアリングシャフト113は、エンジンルーム102の前側からエンジン103の前方を通りエンジンルーム102の上側に至るまで、斜め上方に延設されている。ステアリングシャフト113の上側先端には、ステアリングハンドル114が車幅方向に沿って配設されている。また、ステアリングハンドル114の前方であって、エンジンルーム102の上方には、ヘッドライト115(図10に示す破線参照)が雪上車100の前方を照らすように設けられている。
一方、エンジン103の周辺に注目すると、エンジン103のクランクケース116の前方には、オイルフィルタ117が前方に突出するように配設されている。また、エンジン103のクランクケース116の上側であり、シリンダ118の後方には、スタータモータ119が配設されている。
なお、図10には、エンジン103の重心位置Ge(以下、エンジン重心位置Geという)と、乗員が雪上車100に乗車したときの車体の重心位置Gc(以下、乗員を含めた車体重心位置Gcという)とが示されている。
特開2005−2877号公報
従来の雪上車は、エンジンを後方に傾けることで、エンジンの重心が後方に移動するので、車体全体の重心位置とエンジンの重心位置とが近接し、操舵時の操縦安定性を向上させようとしている。しかし、エンジン103を後方に傾けると、それだけ燃料タンク104を後方に移動させて配設しなければならず、それにともない乗員用シート105も後方に配設する必要があり、結局、エンジン重心位置Geと乗員を含めた車体重心位置Gcとの距離を、それほど近接させることができない。
また、エンジン重心位置Geと乗員を含めた車体重心位置Gcとの距離を近接させることができない要因は、オイルフィルタ117の配設された位置も関係する。すなわち、上述したように、オイルフィルタ117は、エンジン103の前方に突出するように配設されているために、他の構成部品はオイルフィルタ117と干渉しないよう配設しなければならない。したがって、他の構成部品はオイルフィルタ117との干渉を避けるためにエンジンと近接して配設することができないために、重量物であるエンジンの重心位置Geと車体重心位置Gcとの距離が離れてしまう。
さらには、オイルフィルタ117の前方には、他の構成部品を配設しているため、オイルフィルタ117の交換作業が容易ではないという問題がある。
本発明は上述したような問題点に鑑みてなされたものであり、重心位置を好適に設定して、操縦安定性を格段に向上させると共に、オイルフィルタの交換作業を容易に行うことができる雪上車用エンジンを提供することを目的とする。
本発明の雪上車用エンジンは、車体前側に左右一対のスキーを備え、鞍乗型シートの前方に配設されるステアリングシャフトを介して前記スキーを操舵すると共に、前記車体前側を覆うカウリング内にエンジンを搭載し、車体後側に配設されるクローラを駆動して走行する雪上車において、前記エンジンのシリンダ軸を前方に傾斜させて搭載し、側面視で、オイルフィルタをクランクシャフトの軸心よりも下方に配設したことを特徴とする。
また、前記オイルフィルタは、前記エンジンの自動無段階変速機構が配設された側と反対側のエンジン側面に配設したことを特徴とする。
また、前記エンジンの自動無段階変速機構が配設された側と反対側のエンジン側面にマグネト装置を配設し、前記オイルフィルタは、前記マグネト装置を覆うマグネトカバーの下方に配設したことを特徴とする。
また、前記オイルフィルタの取付け面を側方に向けて形成したことを特徴とする。
本発明によれば、エンジンのシリンダ軸を前方に傾斜させた雪上車用エンジンにおいて、エンジン重心位置と乗員を含めた車両重心位置とを近接させることができると共に、オイルフィルタの交換作業を容易に行うことができ、メンテナンス性を向上させることができる。
また、例えば前記オイルフィルタを前記エンジンの自動無段階変速機構が配設された側と反対側のエンジン側面に配設したことから、自動無段階変速機構側に出っ張ることがないので、自動無段階変速機構をエンジンに近接して配設することができる。
また、例えば前記エンジンの自動無段階変速機構が配設された側と反対側のエンジン側面にマグネト装置を配設し、前記マグネト装置を覆うマグネトカバーの下方に前記オイルフィルタを配設したことにより、マグネトカバーの下方のデッドスペースを有効に利用できると共に、エンジン側方への突出が抑えられ、エンジンの幅方向寸法のコンパクト化を実現することができる。
また、オイルフィルタをエンジンの下面に配設していないので、エンジンを前傾させたときに、エンジンを車体底部に沿わせて、近接して配置できるために、車体の低重心化を図ることができる。た、オイルフィルタをエンジンの上面に配設していないので、エンジンを前傾させたときに、エンジンの上方にその他の補機を効率よく配置でき、エンジン全体のコンパクト化を図ることができる。
以下、図面に基づき、本実施形態に係る雪上車について説明する。
まず、図1〜図4を参照して、雪上車の構成について説明する。図1は、本実施形態に係る雪上車の構成を示す側面図である。図2は、図1に示す雪上車の車体前側を覆うカウリングを取り外した状態の側面図である。図3は、カウリングを取り外した雪上車の平面図である。図4は、図3に示す雪上車の吸気ボックスを取り外した状態の平面図である。なお、図面では、雪上車10の前方(進行方向)をFrで示し、後方をRrで示している。
図1に示すように雪上車10は、カウリング11が車体の前側と車体の両側とを滑らかに連続する曲面で覆うことで、車体の外観が整えられて形成されている。車体の前部かつ下側には、カウリング11の表面と連続するような態様でヘッドライト12が設けられている。また、図2に示すようにカウリング11で覆われた空間には、エンジン14等が配設されるエンジンルーム13が形成されている。ここで、エンジンルーム13内に配設されるエンジン14は、シリンダ16のシリンダ軸を前方に傾斜させて搭載されている。ここでは、エンジン14は、シリンダ軸が水平状態近くまで前傾している。具体的には、エンジン14は、図2に示すシリンダ軸が水平面に対して略10度程度の角度になるように配設されている。
このようにエンジン14を傾斜させることで、エンジン14の重心を低重心化させることができる。また、図4に示すように、エンジン14は、進行方向に対して左側にオフセットされて配設されている。
ここで、エンジン14は、図2に示すように、クランクケース15、シリンダ16、シリンダヘッド17を含んで構成されている。クランクケース15には、クランクシャフト32(図2にはクランクシャフトの軸心32aを示す)が車幅方向に延設されている。本実施形態に係るエンジン14は、例えば水冷4サイクル単気筒エンジンを用いるものとする。
また、図2に示すように、エンジン14のシリンダヘッド17及びシリンダ16の上方には、吸気ボックス49が配設されている。吸気ボックス49は、図3に示すように、エンジン14と同様に、進行方向に対して左側にオフセットして配設されている。また、エンジン14の進行方向に対して右側には、マフラー76が配設されている。マフラー76は、シリンダ16の下部からエキゾーストパイプ81(図2参照)を介してエンジン14と接続されている。エンジン14の詳細及びエンジン14回りのその他の構成部品については後述する。
上述したエンジンルーム13は、図2に示すようにサポートフレーム21、アッパフレーム22及びアンダーフレーム23等の複数のフレームにより囲まれて形成されている。ここで、サポートフレーム21は、図3に示すように略U字状若しくは山型状であって、車体の略前頂部から後方下がりに車体の略中央下部に向かって延出し、後述する燃料タンク及びハウジングフレームをそのU字間の内側に位置させるように配設されている。このサポートフレーム21は、側面視で略45度の角度で傾斜して配設されている。
また、アッパフレーム22は、図2に示すようにサポートフレーム21の途中から前方斜め下方に向かって左右一対で配設されている。アッパフレーム22は、それぞれアーム支持部材24に接続されている。また、アンダーフレーム23は、平面視で略コ字状に形成され、車体下部に略水平方向に沿って配設されている。アンダーフレーム23の直下には、このアンダーフレーム23のコ字状の領域を閉塞するように平板25が略水平状態で配設されている。この平板25上には、エンジン14のクランクケース15が搭載される。また、アンダーフレーム23の前部は、中間部材を介してアーム支持部材24に接続されていて、各フレーム相互間の結合剛性を確保している。
一方、エンジン14の略後方斜め上方には、燃料タンク26が前後方向に沿って配設されている。燃料タンク26は、その上面が後方に向かうにしたがって滑らかに下降するような曲線形状で構成されている。燃料タンク26の前側は、エンジン14のシリンダ16及びクランクケース15の上方に覆いかぶさるように配設されている。すなわち、燃料タンク26を従来と比べて前方に移動させ、エンジン14と近接させるように配置している。これは、エンジン14のシリンダ軸を前方に傾斜させることで、エンジン14のシリンダ16及びクランクケース15の上方に空間を形成したことで可能になったものである。なお、燃料タンク26の下面の一部は、クランクケース15との接触を避けるように円弧状に形成されている。さらに、燃料タンク26には、作業者が後述するスタータモータのメンテナンスを行うことができるように一部に凹部が形成されている。この凹部については後述する。
燃料タンク26の後方には、鞍乗型シート27が前後方向に沿って配設されている。鞍乗型シート27は、雪上車10を操舵する乗員が跨って着座できる大きさに形成されている。ここで、上述した燃料タンク26が前方に移動して配設されたことに伴い、鞍乗型シート27も前方に移動して配設されている。したがって、鞍乗型シート27に着座する乗員も自ずと車体に対して、より前方寄りに着座することになり、エンジン14と近接するようなライディングポジションになる。
鞍乗型シート27の下方であって、エンジン14の後方には、トラックハウジング28が前後方向に沿って、後方がやや上昇するように配設されている。トラックハウジング28は、ハウジング本体29、ハウジングフレーム30を含んで構成されている。ハウジング本体29は、下方が前後方向に沿って開口するように形成されている。また、ハウジング本体29は、クローラ41を覆うことができる大きさに形成されている。
ハウジングフレーム30は、ハウジング本体29内側でその前部から、後部に向かって適度に後上がりとなるように左右一対で形成されている。ハウジングフレーム30の後側は途中適所でハウジング本体29から露出し、後端部は車幅方向に相互に結合している。ハウジングフレーム30の後端部は、クローラ41の後端の略上方に位置している。なお、図2には、トラックハウジング28の上端を通る水平線L1が示されていて、上述したエンジン14のシリンダヘッド17は、この水平線L1より下方に位置している。
また、トラックハウジング28の両側には、サイドフレーム31が上述したサポートフレーム21の下端部から、斜め後方に左右一対で延設されている。サイドフレーム31の後端は、ハウジングフレーム30の後端部を超えて後方に延設されている。また、図3及び図4に示すように左右一対のサイドフレーム31の後端部は車幅方向に相互に結合している。サイドフレーム31とハウジング本体29との間には、乗員の脚を載置するための平板状のフットレフト33が形成されている。
次に、トラックハウジング28の内側下方には、図2に示すようにクローラ41が配設されている。クローラ41は、駆動輪42、従動輪43、中間輪44及び各車輪に巻装されるトラックベルト45を含んで構成されている。エンジン14からの出力は、後述するCVT(自動無段階変速)機構を介して駆動輪42に伝達されることで、トラックベルト45が各車輪に沿って巻回する。トラックベルト45が各車輪を巻回して駆動することで、雪上車10は進行方向に前進する。
一方、燃料タンク26の前側かつ上方には、ステアリングハンドル46が車幅方向に沿って配設されている。ステアリングハンドル46の両端は、乗員がステアリングハンドル46を握るためのグリップ47が取り付けられている。なお、進行方向に対して右側のグリップ47は、スロットルである。ここで、乗員は、ステアリングハンドル46を左右に回動させることにより、その回動が後述するスキー55に伝達され、雪上車10の操舵を行うことができる。このステアリングハンドル46は、図2に示すように、エンジン14のクランクケース15のクランクシャフト32の軸心32aよりも前方に配設されている。したがって、乗員は、前方に配設されたステアリングハンドル46のグリップ47を握るために、ライディングポジションが前傾になり、燃料タンク26やエンジン14を抱え込むような姿勢になる。
また、ステアリングハンドル46は、ステアリング機構に接続されている。ここで、図5を参照してステアリング機構の構成について説明する。図5は、図4に示す平面図の一部拡大図である。ステアリング機構は、ステアリングシャフト48、リンクプレート50、タイロッド51、ドラックリンク52、リンクバー53(53R、53L)、リンクアーム54(54R、54L)を含んで構成されている。ステアリングシャフト48は、ステアリングハンドル46の中央から前方斜め下方に延設されている。ここで、ステアリングシャフト48は、図2に示すように、シリンダヘッド17のシリンダヘッド17の前方を通るように配設されている。また、ステアリングシャフト48は、図3に示すようにシリンダヘッド17及びシリンダ16の上方に配設された吸気ボックス49の右側を通過するように配設されている。
リンクプレート50は、図5に示すようにステアリングシャフト48の下側に一体的に設けられている。リンクプレート50は、車幅方向に配設されたタイロッド51の右端部に接続されている。タイロッド51の左端部は、アーム支持部材24の下方であって、車幅方向に配設されたドラックリンク52(図5に示す破線参照)の一部に接続されている。ドラックリンク52の両端部には、リンクバー53(53L、53R)が接続されている。リンクバー53(53L、53R)は、それぞれ車体から相反する方向に向かって突出し、リンクアーム54(54L、54R)に接続されている。
乗員がステアリングハンドル46を左右に回動することで、ステアリングシャフト48は軸を中心にして回動する。この回動に同期して、リンクプレート50も同様に左右に回動する。タイロッド51は、リンクプレート50の回動を車幅方向への直線運動に変換する。タイロッド51の直線運動に応じて、タイロッド51に接続されたドラックリンク52及びリンクバー53(53L、53R)も同様に移動する。すなわち、リンクバー53(53L、53R)は、それぞれ車体から車幅方向に進出したり後退したりすることで、リンクアーム54(54L、54R)が図5に示す矢印方向に回動する。
一方、車体の前側かつ下方の左右には、一対のスキー55(55L、55R)が前後方向に沿って配設されている。上述したリンクアーム54(54L、54R)は、それぞれスキー55(55L、55R)に接続されている。したがって、リンクアーム54(54L、54R)が左右に回動することにより、スキー55(55L、55R)も同期して左右に回動する。このように、乗員がステアリングハンドル46を回動させることにより、ステアリング機構を介して、スキー55(55L、55R)が回動し、雪上車10の操舵を行うことができる。
また、一対のスキー55(55L、55R)には、アーム支持部材24からそれぞれ左右に突出するアッパアーム56(56R、56L)及びロアアーム57(57R、57L)が接続されている。アッパアーム56(56R、56L)及びロアアーム57(57R、57L)は、各スキー55L、55Rを車体から所定距離に支持すると共に、各スキー55L、55Rの上下移動を許容できるように構成されている。また、一対のスキー55(55L、55R)は、アーム支持部材24からショックアブソーバ58(58L、58R)(図5に示す二点鎖線参照)が接続されている。ショックアブソーバ58(58L、58R)は、各スキー55L、55Rに対する上下方向の衝撃を吸収する。
また、ヘッドライト12は、カウリング11の内部では、図2に示すようにシリンダヘッド17と水平方向に対置して配設されている。
次に、図2、図6〜図9を参照して、エンジン及びエンジン周りの構成について説明する。図6は、エンジン周りの右側面図である。図7は、図6に示すA−A断面であって、クランクシャフトの軸心を通るように切断した断面図である。図8は、エンジン回りを斜め上方向からみた斜視図である。なお、図8は、吸気ボックスを取り除いて示している。図9は、クランクケースの切断図である。
まず、図2、図6及び図8に示すように、クランクケース15は、エンジンルーム13内であって、アンダーフレーム23とサポートフレーム21とによって囲まれた位置に配設される。クランクケース15は、側面視でクランクシャフト32の両側上下方向に突設され、前部の略中央にはシリンダ16が設けられている。
また、図7及び図9に示すように、クランクケース15内の下部には、オイルパン61が形成されている。ここで、シリンダ16のシリンダ軸は、水平面に対して略10度の角度で傾斜しているために、エンジン14内を潤滑したオイルは、重力によりオイルパン61に戻るようになっている。また、図7に示すように、オイルパン61の上方であって、クランクケース15の中央には、クランクシャフト32が車幅方向に延設されている。このクランクシャフト32にはフライホイールが付設されると共に、コンロッドを介してピストンと連結している。
図9に示すようにクランクケース15には、クランクシャフト32、フライホイール等が回転可能に収容できるハウジング62が形成されている。また、クランクシャフト32の軸心32aから後方斜め上方には、バランサのシャフトを収容するバランサシャフトハウジング63が形成されている。さらに、バランサシャフトハウジング63の上方には、ブリーザのオイル分離室64が形成されている。
また、シリンダ16及びシリンダヘッド17内には図示しないピストン、吸気バルブ、排気バルブ及び点火プラグ等が配設されている。
次に、図7に示すように、クランクケース15に配設されたクランクシャフト32の右端部であって、クランクケース15側面には、マグネト装置71が設けられている。マグネト装置71は、クランクケース15の右側からマグネトカバー72により覆われている。
一方、図7に示すように、クランクケース15に配設されたクランクシャフト32の左端部には、CVT機構73が配設されている。このCVT機構73は、クランクシャフト32の回転を、回転速度に応じて減速比を変更し、上述した駆動輪42に伝達する。
また、クランクケース15の右側には、オイルフィルタ75が配設されている。オイルフィルタ75は、上述したマグネトカバー72の下方に位置し、取り付け面を側方に向けて取り付けられている。ここで、図6を参照して、オイルフィルタ75の配設されている位置について、より具体的に説明する。なお、図6は、クランクケース15及びシリンダ16の右側に配設されているマフラー76を二点鎖線で示し、エンジン14回りが視認できるように図示している。
図6に示すように、オイルフィルタ75は、クランクシャフト32の軸心32aより下方に配設されている。また、オイルフィルタ75は、クランクケース15の下端(図6に示す仮想線L2参照)よりも上方であって、かつクランクケース15の後端(図6に示す仮想線L3参照)よりも前方になるように配置されている。オイルフィルタ75は、図示しないオイルポンプが吸い上げたオイルパン61内のオイルを濾過する。濾過されたオイルは、再びエンジン14内の各部位に供給される。
このように、オイルフィルタ75をデッドスペースであるマグネトカバー72の下方に配置することで、車幅方向への突出を低減させることができるので、エンジン14の幅寸法をコンパクト化することができる。また、オイルフィルタ75は、エンジン14(クランクケース15)の下面に配置させていないことで、エンジン14を前傾させたときに、エンジン14を車体底部に沿わせて、近接して配置できるために、車体の低重心化を図ることができる。さらに、オイルフィルタ75は、エンジン14(クランクケース15)の上面に配置させていないことで、エンジン14を前傾させたときに、エンジン14の上方にその他の補機を効率よく配置でき、エンジン14全体のコンパクト化を図ることができる。
また、図6に示すように、マフラー76は、オイルフィルタ75の対応部位、すなわち下側かつ後側が、切り欠かれて形成されている。したがって、作業者は、マフラー76等の他の構成部材と干渉せず、車体の側方からオイルフィルタ75の交換作業を行うことができ、メンテナンス性が向上する。なお、本実施形態に係るオイルフィルタ75は、濾過部分(フィルタ)とハウジングとを別体とする、いわゆるフィルタ式タイプである。したがって、オイルフィルタ75のカバーを側方から外した上で、フィルタを交換することになる。
また、図6に示すように、クランクケース15の右側であって、オイルフィルタ75の前方にはウォータポンプ82が配設されている。ウォータポンプ82は、冷却水をシリンダ16内に形成された図示しないウォータジャケットに供給する。なお、シリンダ16を冷却した冷却水は、ハウジング本体29内に配設された図示しないパイプを通過した後、再びシリンダ16に供給される。なお、冷却水は、ハウジング本体29内のパイプを通過することで、トラックベルト45によって跳ね上げられた雪により冷却される。
また、図2及び図6に示すように、吸気ボックス49と燃料タンク26とエンジン14とで囲まれた位置にスタータモータ77が配設されている。より具体的には、スタータモータ77は、クランクケース15のクランクシャフト32の軸心32aより上方で、かつ前方に配設されている。また、スタータモータ77は、クランクケース15の上端部と、シリンダヘッド17の上端部とを結ぶ図6に示す仮想平面Fより上方に突出しない位置に配設されている。言い換えると、スタータモータ77は、クランクケース15とシリンダ16とで形成されるV字状の溝若しくは凹部に配設されている。スタータモータ77は、クランクケース15内で図示しないアイドラギアを介してクランクシャフト32を回転させることで、エンジン14を始動させる。
スタータモータ77を上述したような位置に配設することで、スタータモータ77は、上方に出っ張ることがないので、クランクケース15と吸気ボックス49と燃料タンク26とを近接して配置することができる。また、スタータモータ77は、エンジン14(クランクケース15)の下面に配置させていないことで、エンジン14を前傾させたときに、エンジン14を車体底部に沿わせて、近接して配置できるために、車体の低重心化を図ることができる。
また、図8に示すように、スタータモータ77にはスタータモータ77をクランクケース15に固定するために一対の取付用ボス78が設けられている。スタータモータ77は、取付用ボス78を介して、取付ボルト79により固定されている。また、この取付用ボス78の軸心は、斜め上方に傾いている。ここで、スタータモータ77の上方に配設された燃料タンク26に注目すると、燃料タンク26の前側下部は、進行方向に対する右側部26aと、スタータモータ77が下方に位置する左側部26bとで形状が異なっている。すなわち、右側部26aは、エンジン14上部に張り出してラップするように形成されているのに対して、左側部26bは、ラップしている部分の一部を切り欠くような凹部が形成されている。上述したスタータモータ77の取付用ボス78の軸心は、燃料タンク26の凹部に向かって指向している。すなわち、取付用ボス78の軸心方向(図8に示す二点鎖線参照)と燃料タンク26とが重ならないようになっている。
このように、スタータモータ77及び燃料タンク26を構成したので、スタータモータ77を交換する等のメンテナンスを行うとき、作業者は、吸気ボックス49を取り外すだけで、車体の前方かつ上方からスタータモータ77の取付用ボス78に対してアクセスすることができる。すなわち、作業者は、燃料タンク26の凹部に沿ってスタータモータ77にアクセスすればよいので、燃料タンク26を外すことなくスタータモータ77のメンテナンスを行うことができる。
次に、図1を参照して、雪上車10のエンジン重心位置Ge及び乗員を含む車体重心位置Gcについて説明する。まず、図1に示すように、本実施形態に係るエンジン14の重心位置は、シリンダ軸を前方に傾斜させたために、従来と比較すると前方に移動している。しかしながら、燃料タンク26と鞍乗型シート27とを共に前方に移動して、エンジン14と近接させるように配置した。したがって、鞍乗型シート27に着座する乗員もエンジン14に近接するようなライディングポジションになる。さらに、ステアリングハンドル46をクランクシャフト32の軸心より前方に配設し、ステアリングシャフト48をシリンダヘッド17の前方を通過するように配設したので、乗員のライディングポジションが前傾になる。したがって、乗員を含む車体重心位置Gcは、従来と比較すると格段に前方に移動することになる。
このように、本実施形態に係る雪上車10では、図1に示すようにエンジンの重心位置Geと乗員を含む車体重心位置Gcとを近接させることができるので、操舵時における車体の操縦安定性を格段に向上させることができる。
また、エンジン重心位置Geと乗員を含む車体重心位置Gcとを近接させることができたのは、オイルフィルタ75の配設位置も大きく貢献している。すなわち、本発明において特に、オイルフィルタ75は、クランクケース15の下端よりも上方、かつクランクケース15の後端よりも前方になるよう、デッドスペースであるマグネトカバー72の下方に配置している。すなわち、オイルフィルタ75は、クランクケース15の周りに出っ張ることがないので、車体とエンジン14とを近接させると共に、燃料タンク26の他、吸気ボックス49、CVT機構73等をエンジン14と近接することができる。したがって、上述したように、エンジン重心位置Geと乗員を含む車体重心位置Gcとを近接させることができる。
また、エンジン14のシリンダ軸を前方に傾斜させて搭載し、側面視で、オイルフィルタ75をクランクシャフト32の軸心32aよりも下方に配設したことにより、オイルフィルタ75の交換作業を容易に行うことができ、メンテナンス性を向上させることができる。また、オイルフィルタ75をエンジン14のCVT機構73が配設された側と反対側のエンジン14側面に配設したことから、CVT機構73側に出っ張ることがないので、CVT機構73をエンジン14に近接して配設することができる。
また、マグネト装置71を覆うマグネトカバー72の下方にオイルフィルタ75を配設したことにより、マグネトカバー72の下方のデッドスペースを有効に利用できると共に、エンジン14側方への突出が抑えられ、エンジン14の幅方向寸法のコンパクト化を実現することができる。さらに、オイルフィルタ75をエンジン14の下面に配設していないので、エンジン14を前傾させたときに、エンジン14を車体底部に沿わせて、近接して配置できるために、車体の低重心化を図ることができる。また、オイルフィルタ75をエンジン14の上面に配設していないので、エンジン14を前傾させたときに、エンジン14の上方にその他の補機を効率よく配置でき、エンジン14全体のコンパクト化を図ることができる。
なお、上述した実施形態では、ステアリングシャフト48が吸気ボックス49の右側を通過するように配設する場合について説明したが、この場合に限られない。例えば、吸気ボックス49に凹部を設け、ステアリングシャフト48が凹部を貫通するように配設してもよい。
また、上述した実施形態では、燃料タンク26の前方に吸気ボックス49を配設する場合について説明したが、この場合に限られない。例えば、吸気ボックスをエンジンの上方に配設し、吸気ボックスの上方に燃料タンクを配設してもよい。
また、上述した実施形態では、ヘッドライト12をシリンダヘッド17に対置させて配設する場合について説明したが、この場合に限られない。例えば、ヘッドライトをステアリングハンドル46の前方であって、吸気ボックス49の上方に配設してもよい。
また、上述した実施形態では、単気筒のエンジンを用いる場合について説明したがこの場合に限られない。例えば、2気筒のエンジンを用いてもよい。この場合、上述したようにシリンダ軸を前側に傾けると共に、2つピストンを車幅方向に並列させて構成する。このとき、上述したステアリングシャフト48は、例えば、2つのピストンそれぞれに対応するシリンダヘッドの間に形成された凹みを貫通するように配設すればよく、2気筒のエンジンであっても十分に対応することができる。
また、上述した実施形態では、フィルタ式タイプのオイルフィルタ75を用いる場合について説明したが、この場合に限られない。例えば、ハウジング内にフィルタが一体で構成された、いわゆるカートリッジ式タイプのオイルフィルタを用いてもよい。
また、上述した実施形態では、オイルフィルタ75をクランクケース15の右側に配設する場合について説明したが、この場合に限られない。例えば、オイルフィルタを車体の下方向に向かって配設してもよい。なお、この場合であっても、オイルフィルタは、クランクケース15の下端から出っ張らないように配設することで、上述した実施形態と同様の効果を奏することができる。
また、上述した実施形態では、図9で説明したように、クランクケース15は、バランサシャフトハウジング63の上方にブリーザのオイル分離室64が一体で形成されているものについて説明したが、この場合に限られない。例えば、クランクケースのバランサシャフトハウジングとオイル分離室とを別体で構成し、オイル分離室をバランサシャフトハウジングの上方に配置してもよい。なお、この場合にあっては、スタータモータ77は、オイル分離室の上端部と、シリンダヘッド17の上端部とを結ぶ仮想平面より上方に突出しない位置に配設することで、上述した実施形態と同様の効果を奏することができる。
本実施形態に係る雪上車の左側面図である。 本実施形態に係るカウリングを取り外した状態の雪上車の左側面図である。 本実施形態に係るカウリングを取り外した状態の平面図である。 本実施形態に係る吸気ボックスを取り外した状態の平面図である。 本実施形態に係る吸気ボックスを取り外した状態を拡大した平面図である。 本実施形態に係る燃料タンクを二点鎖線で示した雪上車の右側面図である。 本実施形態に係る雪上車をクランクシャフトの軸心を通るように鉛直方向に切断した断面図である。 本実施形態に係るエンジン回りを斜め上方向からみた斜視図である。 本実施形態に係るクランクケースの切断図である。 従来の雪上車の左側面図である。
符号の説明
10 雪上車
11 カウリング
12 ヘッドランプ
14 エンジン
15 クランクケース
16 シリンダ
17 シリンダヘッド
26 燃料タンク
27 鞍乗型シート
28 トラックハウジング
32 クランクシャフト
41 クローラ
46 ステアリングハンドル
48 ステアリングシャフト
49 吸気ボックス
55 スキー
61 オイルパン
71 マグネト装置
72 マグネトカバー
73 CVT機構
75 オイルフィルタ
76 マフラー
77 スタータモータ
78 取付用ボス
79 取付ボルト

Claims (4)

  1. 車体前側に左右一対のスキーを備え、鞍乗型シートの前方に配設されるステアリングシャフトを介して前記スキーを操舵すると共に、前記車体前側を覆うカウリング内にエンジンを搭載し、車体後側に配設されるクローラを駆動して走行する雪上車において、
    前記エンジンのシリンダ軸を前方に傾斜させて搭載し、側面視で、オイルフィルタをクランクシャフトの軸心よりも下方に配設したことを特徴とする雪上車用エンジン。
  2. 前記オイルフィルタは、前記エンジンの自動無段階変速機構が配設された側と反対側のエンジン側面に配設したことを特徴とする請求項1に記載の雪上車用エンジン。
  3. 前記エンジンの自動無段階変速機構が配設された側と反対側のエンジン側面にマグネト装置を配設し、
    前記オイルフィルタは、前記マグネト装置を覆うマグネトカバーの下方に配設したことを特徴とする請求項1又は2に記載の雪上車用エンジン。
  4. 前記オイルフィルタの取付け面を側方に向けて形成したことを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の雪上車用エンジン。
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