JP2010050551A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 ユーザにより原稿台に置かれた原稿の紙種はさまざまであり、光沢紙やカラー用紙と普通紙とでは光の反射率が異なるので、常に同じ光量で紙紋の登録、照合を行うと、紙紋の誤判定につながる。
【解決手段】 原稿台ガラスに置かれた原稿の光沢度を検知する光沢度検知手段と、前記検知手段により得られた光沢度と原稿に照明する光源の光量を関連付けるテーブルを格納する第一の格納手段と、前記第一の格納手段から決定された光量を照射する光源手段と、前記原稿の紙紋採取領域の紙紋を読み取り、紙紋コードデータを生成するコードデータ生成手段と、前記コードデータを格納する第二の格納手段を有することを特徴とする。
【選択図】 図11
【解決手段】 原稿台ガラスに置かれた原稿の光沢度を検知する光沢度検知手段と、前記検知手段により得られた光沢度と原稿に照明する光源の光量を関連付けるテーブルを格納する第一の格納手段と、前記第一の格納手段から決定された光量を照射する光源手段と、前記原稿の紙紋採取領域の紙紋を読み取り、紙紋コードデータを生成するコードデータ生成手段と、前記コードデータを格納する第二の格納手段を有することを特徴とする。
【選択図】 図11
Description
本発明は、紙面上におけるランダムな繊維の凹凸や重なり(これを紙指紋または紙紋と呼ぶ)を読み取る技術を用い、紙の原稿情報を検出することが可能な画像形成装置に関するものである。
紙は、太さ20〜30ミクロン程度の植物繊維がからまってできており、そのからまりにより、ランダムなパターンが作り出されている。このランダムなパターンは、指紋と同じように、紙一枚一枚で異なっている。このような紙上のランダムなパターンをここでは紙指紋情報と呼ぶこととする。
また、プリンタや複写機などから印刷された文書において、画像を形成する際に用いたトナーの微細な飛散というものまでは、制御することができないために不規則なものになり、文書固有の情報として利用可能となる。
上記のように紙面上には印刷の有無に関わらず、それぞれの紙で異なる紙指紋または文書固有の情報が存在している。この紙や文書で異なる情報を用いることで、「私の発行した原本は、この紙指紋情報を有する紙だ」と登録しておくと、後で紙が「原本」なのか「偽物」なのかを区別する時に便利である。なお、「偽物」には、「原本の複写物」も当然含まれることになる。
特許文献1には、その請求項6に以下の記載がある。即ち、前記基準データ及び前記照合データの少なくとも一方に対し、階調値の分布に基づいてノイズ成分が含まれていると推定される階調値範囲を設定し、設定した階調値範囲に属するデータを除外した後に、前記相関値の演算を行うことを特徴とする真偽判定方法という記載がある。
また、特許文献1には、その段落29に記載があるように、上記記載の技術は紙繊維のランダムなパターンに限らず、合成樹脂製のカードなど表面に読み取り可能なランダムな凹凸が表面に沿って分布している固体であれば、固体の真偽判定が可能である。
特開2005-038389号公報
ユーザにより原稿台に置かれた原稿の紙種はさまざまであり、光沢紙やカラー用紙と普通紙とでは光の反射率が異なるので、常に同じ光量で紙紋の登録、照合を行うと、紙紋の誤判定につながるという課題があった。
上記課題を解決するために、本発明の請求項1に記載の発明は、
原稿が置かれる原稿台ガラスと、置かれた原稿の読み取り面を照明する光源と、前記原稿上で乱反射された光から前記原稿の画像情報信号を得る駆動可能な光学系と、原稿を押さえる開閉自在な原稿カバーとを有する読み取り装置を備え、原稿台ガラスに置かれた原稿の光沢度を検知する光沢度検知手段と、前記検知手段により得られた光沢度と原稿に照明する光源の光量を関連付けるテーブルを格納する第一の格納手段と、前記第一の格納手段から決定された光量を照射する光源手段と、前記原稿の紙紋採取領域の紙紋を読み取り、紙紋コードデータを生成するコードデータ生成手段と、前記コードデータを格納する第二の格納手段を有することを特徴とする。
原稿が置かれる原稿台ガラスと、置かれた原稿の読み取り面を照明する光源と、前記原稿上で乱反射された光から前記原稿の画像情報信号を得る駆動可能な光学系と、原稿を押さえる開閉自在な原稿カバーとを有する読み取り装置を備え、原稿台ガラスに置かれた原稿の光沢度を検知する光沢度検知手段と、前記検知手段により得られた光沢度と原稿に照明する光源の光量を関連付けるテーブルを格納する第一の格納手段と、前記第一の格納手段から決定された光量を照射する光源手段と、前記原稿の紙紋採取領域の紙紋を読み取り、紙紋コードデータを生成するコードデータ生成手段と、前記コードデータを格納する第二の格納手段を有することを特徴とする。
また、本発明の請求項2に記載の発明は、紙紋コードデータを紙紋認証サーバに送信する手段と、紙紋認証サーバから送られてきた認証結果を受信する手段とを有することを特徴とする。
また、本発明の請求項3に記載の発明は、光沢度検知手段は、紙紋採取領域の光沢度を検知することを特徴とする。
本発明を用いれば、光沢紙やカラー用紙、普通紙などの紙種により最適な光量を照射して紙紋を読み取るので、照合時の誤判定を防止できる。
次に、本発明の詳細を実施例の記述に従って説明する。
続いて、実施例1について図面を参照して詳細に説明する。
<印刷システム(図1)>
図1は本発明の実施形態に係る印刷システムの構成を示すブロック図である。このシステムではホストコンピュータ40及び3台の画像形成装置(10,20,30)がLAN50に接続されているが、本発明における印刷システムにおいては、これらの接続数に限られることはない。また、本実施例では接続方法としてLANを適用しているが、これに限られることはない。例えば、WAN(公衆回線)などの任意のネットワーク、USBなどのシリアル伝送方式、セントロニクスやSCSIなどのパラレル伝送方式なども適用可能である。
図1は本発明の実施形態に係る印刷システムの構成を示すブロック図である。このシステムではホストコンピュータ40及び3台の画像形成装置(10,20,30)がLAN50に接続されているが、本発明における印刷システムにおいては、これらの接続数に限られることはない。また、本実施例では接続方法としてLANを適用しているが、これに限られることはない。例えば、WAN(公衆回線)などの任意のネットワーク、USBなどのシリアル伝送方式、セントロニクスやSCSIなどのパラレル伝送方式なども適用可能である。
ホストコンピュータ(以下、PCと称する)40はパーソナルコンピュータの機能を有している。このPC40はLAN50やWANを介してFTPやSMBプロトコルを用いファイルを送受信したり電子メールを送受信したりすることができる。またPC40から画像形成装置10、画像形成装置20、画像形成装置30に対して、プリンタドライバを介した印字命令を行うことが可能となっている。
画像形成装置10と画像形成装置20は同じ構成を有する装置である。画像形成装置30はプリント機能のみの画像形成装置であり、画像形成装置10や画像形成装置20が有するスキャナ部を有していない。以下では、説明の簡単のために、画像形成装置10、画像形成装置20のうちの画像形成装置10に注目して、その構成を詳細に説明する。
画像形成装置10は、画像入力デバイスであるスキャナ部13、画像出力デバイスであるプリンタ部14、画像形成装置10全体の動作制御を司るコントローラ11、ユーザインターフェース(UI)である操作部12から構成される。
<画像形成装置10(図2)>
画像形成装置10の外観を図2に示す。スキャナ部13は、複数のCCDを有している。この各CCDの感度が夫々異なっていると、たとえ原稿上の各画素の濃度が同じであったとしても、各画素が夫々違う濃度であると認識されてしまう。そのため、スキャナ部では、最初に白板(一様に白い板)を露光走査し、露光走査して得られた反射光の量を電気信号に変換してコントローラ11に出力している。なお、後述するように、コントローラ11内のシェーディング補正部500は、各CCDから得られた電気信号を元に、各CCDの感度の違いを認識している。そして、この認識された感度の違いを利用して、原稿上の画像をスキャンして得られた電気信号の値を補正している。さらに、シェーディング補正部500は、後述するコントローラ11内のCPU301からゲイン調整の情報を受取ると、当該情報に応じたゲイン調整を行う。ゲイン調整は、原稿を露光走査して得られた電気信号の値を、どのように輝度信号値に割り付けるかを調整するために用いられる。このゲイン調整により、原稿を露光走査して得られた電気信号の値を高い輝度信号値に変換したり、低い輝度信号値に変換したりすることができるようになっている。続いて、この原稿上の画像をスキャンする構成について説明する。
画像形成装置10の外観を図2に示す。スキャナ部13は、複数のCCDを有している。この各CCDの感度が夫々異なっていると、たとえ原稿上の各画素の濃度が同じであったとしても、各画素が夫々違う濃度であると認識されてしまう。そのため、スキャナ部では、最初に白板(一様に白い板)を露光走査し、露光走査して得られた反射光の量を電気信号に変換してコントローラ11に出力している。なお、後述するように、コントローラ11内のシェーディング補正部500は、各CCDから得られた電気信号を元に、各CCDの感度の違いを認識している。そして、この認識された感度の違いを利用して、原稿上の画像をスキャンして得られた電気信号の値を補正している。さらに、シェーディング補正部500は、後述するコントローラ11内のCPU301からゲイン調整の情報を受取ると、当該情報に応じたゲイン調整を行う。ゲイン調整は、原稿を露光走査して得られた電気信号の値を、どのように輝度信号値に割り付けるかを調整するために用いられる。このゲイン調整により、原稿を露光走査して得られた電気信号の値を高い輝度信号値に変換したり、低い輝度信号値に変換したりすることができるようになっている。続いて、この原稿上の画像をスキャンする構成について説明する。
スキャナ部は、原稿上の画像を露光走査して得られた反射光をCCDに入力することで画像の情報を電気信号に変換する。さらに電気信号をR,G,B各色からなる輝度信号に変換し、当該輝度信号を画像データとしてコントローラ11に対して出力する。
なお、原稿は原稿フィーダ201のトレイ202にセットされる。ユーザが操作部12から読み取り開始を指示すると、コントローラ11からスキャナ部13に原稿読み取り指示が与えられる。スキャナ部13は、この指示を受けると原稿フィーダ201のトレイ202に原稿があれば1枚ずつフィードして、原稿の読み取り動作を行う。
ただし、本発明においては、原稿の読み取り方法は原稿フィーダ201による自動送り方式ではなく、原稿を不図示のガラス面上に載置し露光部を移動させることで原稿の走査を行う方法を用いることが好ましい。このため、以降特別な記載がない場合、原稿をガラス面上に載置し読取処理を行ったものとする。また、本発明が原稿フィーダ201による自動送り方式に適用できないわけではない。
プリンタ部14は、コントローラ11から受取った画像データを用紙上に形成する画像形成デバイスである。なお、本実施例において画像形成方式は感光体ドラムや感光体ベルトを用いた電子写真方式となっているが、本発明はこれに限られることはない。例えば、微少ノズルアレイからインクを吐出して用紙上に印字するインクジェット方式などでも適用可能である。また、プリンタ部14には、異なる用紙サイズ又は異なる用紙向きを選択可能とする複数の用紙カセット203、204、205が設けられている。排紙トレイ206には印字後の用紙が排出される。
<コントローラ11の詳細説明(図3)>
図3は、画像形成装置10のコントローラ11の構成をより詳細に説明するためのブロック図である。
図3は、画像形成装置10のコントローラ11の構成をより詳細に説明するためのブロック図である。
コントローラ11はスキャナ部13やプリンタ部14と電気的に接続されており、一方ではLAN50やWAN331を介してPC40や外部の装置などと接続されている。これにより画像データやデバイス情報の入出力が可能となっている。
CPU301は、ROM303に記憶された制御プログラム等に基づいて接続中の各種デバイスとのアクセスを統括的に制御すると共に、コントローラ内部で行われる各種処理についても統括的に制御する。RAM302は、CPU301が動作するためのシステムワークメモリであり、かつ画像データを一時記憶するためのメモリでもある。このRAM302は、SRAM及びDRAMにより構成されている。ROM303には装置のブートプログラムなどが格納されている。HDD304はハードディスクドライブであり、システムソフトウェアや画像データを格納することが可能となっている。
操作部I/F305は、システムバス310と操作部12とを接続するためのインターフェース部である。この操作部I/F305は、操作部12に表示するための画像データをシステムバス310から受取り操作部12に出力すると共に、操作部12から入力された情報をシステムバス310へと出力する。
NetworkI/F306はLAN50及びシステムバス310に接続し、情報の入出力を行う。Modem307はWAN331及びシステムバス310に接続しており、情報の入出力を行う。2値画像回転部308は送信前の画像データの方向を変換する。2値画像圧縮・伸張部309は、送信前の画像データの解像度を所定の解像度や相手能力に合わせた解像度に変換する。なお圧縮及び伸張にあたってはJBIG、MMR、MR、MHなどの方式が用いられる。画像バス330は画像データをやり取りするための伝送路であり、PCIバスなどで構成されている。
スキャナ画像処理部312は、スキャナ部13からスキャナI/F311を介して受取った画像データに対して、補正、加工、及び編集を行う。なお、スキャナ画像処理部312は、受取った画像データがカラー原稿か白黒原稿、文字原稿、写真原稿などを判定する。そして、その判定結果を画像データに付随させる。こうした付随情報を属性データと称する。このスキャナ画像処理部312で行われる処理の詳細については後述する。
圧縮部313は画像データを受取り、この画像データを32画素×32画素のブロック単位に分割する。なお、この32×32画素の画像データをタイルデータと称する。図4は、このタイルデータを概念的に表している。原稿(読み取り前の紙媒体)において、このタイルデータに対応する領域をタイル画像と称する。なおタイルデータには、その32×32画素のブロックにおける平均輝度情報やタイル画像の原稿上の座標位置がヘッダ情報として付加されている。さらに圧縮部313は、複数のタイルデータからなる画像データを圧縮する。伸張部316は、複数のタイルデータからなる画像データを伸張した後にラスタ展開してプリンタ画像処理部315に送る。
プリンタ画像処理部315は、伸張部316から送られた画像データを受取り、この画像データに付随させられている属性データを参照しながら画像データに画像処理を施す。画像処理後の画像データは、プリンタI/F314を介してプリンタ部14に出力される。このプリンタ画像処理部315で行われる処理の詳細については後述する。
画像変換部317は、画像データに対して所定の変換処理を施す。この処理部は以下に示すような処理部により構成される。
伸張部318は受取った画像データを伸張する。圧縮部319は受取った画像データを圧縮する。回転部320は受取った画像データを回転する。変倍部321は受取った画像データに対し解像度変換処理(例えば600dpiから200dpi)を行う。色空間変換部322は受取った画像データの色空間を変換する。この色空間変換部322は、マトリクス又はテーブルを用いて公知の下地飛ばし処理を行ったり、公知のLOG変換処理(RGB→CMY)を行ったり、公知の出力色補正処理(CMY→CMYK)を行ったりすることができる。2値多値変換部323は受取った2階調の画像データを256階調の画像データに変換する。逆に多値2値変換部324は受取った256階調の画像データを誤差拡散処理などの手法により2階調の画像データに変換する。
合成部327は受取った2つの画像データを合成し1枚の画像データを生成する。なお、2つの画像データを合成する際には、合成対象の画素同士が持つ輝度値の平均値を合成輝度値とする方法や、輝度レベルで明るい方の画素の輝度値を合成後の画素の輝度値とする方法が適用される。また、暗い方を合成後の画素とする方法の利用も可能である。さらに合成対象の画素同士の論理和演算、論理積演算、排他的論理和演算などで合成後の輝度値を決定する方法なども適用可能である。これらの合成方法はいずれも周知の手法である。間引き部326は受取った画像データの画素を間引くことで解像度変換を行い、1/2,1/4,1/8などの画像データを生成する。移動部325は受取った画像データに余白部分をつけたり余白部分を削除したりする。
RIP328は、PC40などから送信されたPDLコードデータを元に生成された中間データを受取り、ビットマップデータ(多値)を生成する。
<プリンタ画像処理部315の詳細説明(図6)>
図6にプリンタ画像処理315においてなされる処理の流れを示す。
図6にプリンタ画像処理315においてなされる処理の流れを示す。
下地飛ばし処理部601は、スキャナ画像処理部312で生成されたヒストグラムを用いて画像データの下地色を飛ばす(除去する)。モノクロ生成部602はカラーデータをモノクロデータに変換する。Log変換部603は輝度濃度変換を行う。このLog変換部603は、例えば、RGB入力された画像データを、CMYの画像データに変換する。出力色補正部604は出力色補正を行う。例えばCMY入力された画像データを、テーブルやマトリックスを用いてCMYKの画像データに変換する。出力側ガンマ補正部605は、この出力側ガンマ補正部605に入力される信号値と、複写出力後の反射濃度値とが比例するように補正を行う。中間調補正部606は、出力するプリンタ部の階調数に合わせて中間調処理を行う。例えば、受取った高階調の画像データに対し2値化や32値化などを行う。
<スキャナ部13の詳細説明(図10)>
図10にスキャナ部13の内部構成を示す。
図10にスキャナ部13の内部構成を示す。
光沢度測定用光源131は、紙紋を読み取る部分に光を照射し、その乱反射された光を光沢度検知器132により検知し、反射光量を算出する。光沢度光量変換テーブル135は、光沢度検知器132によって算出された反射光量から光量に変換する変換テーブルを格納するメモリである。光沢度検知器が算出した反射光量をアドレスとしてメモリに入力し、そのデータを光源134に出力する。光源134は光沢度光量変換テーブル135から得られたデータに基づき、決められた光量を照射する。スキャナユニット133は髪紋を読み取る部分に移動し、紙紋をスキャンする。
図11はスキャナ部13が行う紙指紋情報取得時の光量を決めるためのフローチャートである。ステップS1101にて、光沢度測定用光源131が原稿に光を照射する。ステップS1102にて、光沢度検知器132が原稿から乱反射された光を検知する。ステップS1103にて、光沢度検知器132が検知した光量を光沢度光量変換テーブル135に出力する。ステップS1104にて、光沢度光量変換テーブル135はあらかじめ決められた変換テーブルを用いて光源134が照射する光量を光源134に通知する。ステップS1105にて、光源134が決められた光量を出力してスキャナユニット133は紙紋をスキャンする。
<スキャナ画像処理部312の詳細説明(図5)>
図5にスキャナ画像処理部312の内部構成を示す。
図5にスキャナ画像処理部312の内部構成を示す。
スキャナ画像処理部312はRGB各8bitの輝度信号からなる画像データを受取る。
シェーディング補正部500は、この輝度信号に対してシェーディング補正する。シェーディング補正とは、上述したように、CCDの感度のばらつきによって原稿の明るさが誤認識されてしまうことを防止するための処理である。さらに、上述したように、このシェーディング補正部500は、CPU301からの指示によりゲイン調整を行うことができるようになっている。
続いて、この輝度信号は、マスキング処理部501によりCCDのフィルタ色に依存しない標準的な輝度信号に変換される。
フィルタ処理部502は、受取った画像データの空間周波数を任意に補正する。この処理部は、受取った画像データに対して、例えば7×7のマトリクスを用いた演算処理を行う。ところで、複写機や複合機では、図7における704タブの押し下げによりコピーモードとして文字モードや写真モードや文字/写真モードを選択することができる。ここでユーザにより文字モードが選択された場合には、フィルタ処理部502は文字用のフィルタを画像データ全体にかける。また、写真モードが選択された場合には、写真用のフィルタを画像データ全体にかける。また、文字/写真モードが選択された場合には、後述の文字写真判定信号(属性データの一部)に応じて画素ごとに適応的にフィルタを切り替える。つまり、画素ごとに写真用のフィルタをかけるか文字用のフィルタをかけるかが決定される。なお、写真用のフィルタには高周波成分のみ平滑化が行われるような係数が設定されている。これは、画像のざらつきを目立たせないためである。また、文字用のフィルタには強めのエッジ強調を行うような係数が設定されている。これは、文字のシャープさを出すためである。
ヒストグラム生成部503は、受取った画像データを構成する各画素の輝度データをサンプリングする。より詳細に説明すると、主走査方向、副走査方向にそれぞれ指定した開始点から終了点で囲まれた矩形領域内の輝度データを、主走査方向、副走査方向に一定のピッチでサンプリングする。そして、サンプリング結果を元にヒストグラムデータを生成する。フィルタ処理部502から送られてきた画像データより生成されたヒストグラムデータは、下地飛ばし処理を行う際に下地レベルを推測するために用いられる。後述する領域分割部から送られてきた画像データより生成されたヒストグラムデータは、後述するヒストグラム判定部において紙指紋情報の照合に適しているかの判定を行うために用いられる。入力側ガンマ補正部504は、テーブル等を利用して非線形特性を持つ輝度データに変換する。
カラーモノクロ判定部505は、受取った画像データを構成する各画素が有彩色であるか無彩色であるかを判定し、その判定結果をカラーモノクロ判定信号(属性データの一部)として画像データに付随させる。
文字写真判定部506は、画像データを構成する各画素が文字を構成する画素なのか、網点を構成する画素なのか、網点中の文字を構成する画素なのか、ベタ画像を構成する画素なのかを各画素の画素値と各画素の周辺画素の画素値とに基づいて判定する。なお、どれにもあてはまらない画素は、白領域を構成している画素である。そして、その判定結果を文字写真判定信号(属性データの一部)として画像データに付随させる。
紙指紋情報変換部507は、シェーディング補正部500から入力されたRGBの画像データをグレイスケールの画像データおよびマスクデータへと変換する。なお、紙指紋情報変換処理については、図8を用いて後述する。また、紙指紋照合処理については図9を用いて後述する。
紙指紋情報取得部509では、所望の原稿位置から紙指紋情報を取得する。あらかじめ決まった紙指紋取得部の紙指紋情報を不図示のデータバスを用いてRAM302に送る。
<紙指紋情報変換処理>
図8は、紙指紋情報変換部507が行う紙指紋情報取得処理を示すフローチャートである。
図8は、紙指紋情報変換部507が行う紙指紋情報取得処理を示すフローチャートである。
ステップ801では紙指紋情報変換部507において取得した画像データをグレイスケールの画像データに変換する。ステップ802では、ステップ801においてグレイスケールの画像データへ変換された画像において、印刷や手書きの文字といった誤判定の要因となりうるものを取り除いて照合を行うためのマスクデータを作成する。マスクデータは"0"or"1"の2値データである。グレイスケールの画像データにおいて、輝度信号値が第1の閾値(つまり、明るい)以上である画素については、マスクデータの値を"1"に設定する。また、輝度信号値が第1の閾値未満である画素についてはマスクデータの値を" 0 "に設定する。以上の処理を、グレイスケールの画像データに含まれる各画素に対して行う。ステップ803では、ステップ801においてグレイスケールに変換された画像データ及び、ステップ802において作成されたマスクデータの2つのデータを紙指紋情報として取得する。なお、ステップ801においてグレイスケールに変換された画像データ自体のことを紙指紋情報と称することもあるが、本実施例では、上記二つのデータを紙指紋情報と称することにする。
<紙指紋情報登録処理>
CPU301は、紙指紋情報取得部509からRAM302に送られてきた所定領域の紙指紋情報を読出し、当該読出された紙指紋情報を不図示のサーバに登録することが可能となっている。この登録は、RAM302内に格納されたプログラムを実行することによって行われる。
CPU301は、紙指紋情報取得部509からRAM302に送られてきた所定領域の紙指紋情報を読出し、当該読出された紙指紋情報を不図示のサーバに登録することが可能となっている。この登録は、RAM302内に格納されたプログラムを実行することによって行われる。
<紙指紋情報登録処理が指示された際の動作(コピー時の紙指紋情報登録処理)>
続いて、図7に示す紙指紋情報登録タブ708がユーザにより押下された後にスタートキーが押下された際に、実行される紙指紋情報登録処理について図13を用いて説明する。
続いて、図7に示す紙指紋情報登録タブ708がユーザにより押下された後にスタートキーが押下された際に、実行される紙指紋情報登録処理について図13を用いて説明する。
ステップ1601では、CPU301は、スキャナ部13で読み取られた原稿を、画像データとしてスキャナI/F311を介してスキャナ画像処理部312に送るように制御する。
ステップ1602では、図3記載のスキャナ画像処理部312は、一般的なゲイン調整値よりも小さいゲイン調整値を、シェーディング補正部500に設定する。そして、画像データに対して、上記小さいゲイン調整値を適用することで得られた各輝度信号値を紙指紋情報変換部507に対して出力する。紙指紋情報変換部507では、前記画像データを予め設定されたサイズの矩形領域の紙指紋情報へと変換処理を行う。(図8)
ステップ1603では、予め設定されている紙指紋抽出位置に基づいて、紙指紋情報変換部507から送られてきた紙指紋データから登録する紙指紋情報を抽出する。
ステップ1603では、予め設定されている紙指紋抽出位置に基づいて、紙指紋情報変換部507から送られてきた紙指紋データから登録する紙指紋情報を抽出する。
ステップ1604では、斜行検出部508にて検出された斜行量データに基づき、斜行補正部510にて紙指紋データを補正する。その後、当該補正された紙指紋情報を不図示のデータバスを用いてRAM302に送る。
紙指紋取得技術では、白い領域から繊維のパターンを取得する以上、暗めの画像データを得ることは必須である。そのため、本実施例では、図3で示したスキャナ部13を用いて適切な光量に調整してスキャンする。
ステップ1604では、CPU301は、サーバから管理番号を発行してもらい、当該管理番号と紙指紋情報と紙指紋情報取得領域の情報とを夫々関連付けてサーバに登録する。なお、紙指紋情報取得領域の情報とは、どこから紙指紋情報を取得したかを示す位置情報のことである。
ステップ1605では、管理番号を表示画面に表示するようにCPU301は制御する。
<紙指紋照合処理>
CPU301は、斜行補正部からRAM302に送られてきた紙指紋情報を読出し、当該読出された紙指紋情報と他の紙指紋情報とを照合すべく制御することが可能となっている。なお、他の紙指紋情報は、本実施例においてサーバに登録されている紙指紋情報のことを意味する。
CPU301は、斜行補正部からRAM302に送られてきた紙指紋情報を読出し、当該読出された紙指紋情報と他の紙指紋情報とを照合すべく制御することが可能となっている。なお、他の紙指紋情報は、本実施例においてサーバに登録されている紙指紋情報のことを意味する。
図9は、この紙指紋情報照合処理を示すフローチャートである。本フローチャートの各ステップは、CPU301により統括的に制御される。
ステップ901では、サーバもしくはMFPにて、予め保有・登録されている紙指紋情報を該当する記憶部からRAM302に取出す。
ステップ902では、斜行補正部から送られてきた(今、読み取られたばかりの)紙指紋情報と、ステップ901において取出された(サーバに登録されていた)紙指紋情報との照合をする。照合にあたっては、まず、登録されていた紙指紋情報と取出された紙指紋情報とが夫々異なった位置から取得された可能性があることを懸念して、位置ずれ補正を行う。この位置ずれ補正は以下のような手法となっている。
<位置ずれ補正>
図12は、照合部の一致面積とマッチング度合いの関係を示す図である。
図12は、照合部の一致面積とマッチング度合いの関係を示す図である。
まず、式1を用いて2つの紙指紋情報の誤差値E(i,j)(2つの紙指紋情報の位置を(i,j)ずらしたときの)を(2n−1)×(2m−1)個求める。
具体的な方法を図15、図16、図17、図18を用いて説明する。図15は、それぞれ登録されている紙指紋情報と今回得られた紙指紋情報のイメージ図を表す。それぞれ、横n画素、縦m画素から構成されているものとする。
式1に示した関数において、i,jをそれぞれ-n+1〜n-1、-m+1〜m-1の範囲でそれぞれ1画素毎にずらし、登録されていた紙指紋情報と今回得られたばかりの紙指紋情報の誤差値E(i,j)を(2n−1)×(2m−1)個求める。即ち、E(-n+1,-m+1)〜E(n-1,m-1)を求める。
図16(A)は、登録されている紙指紋情報の左上1画素に対して、今回得られた紙指紋情報の右下1画素だけ重なっているイメージ図を表す。この状態において、式1の関数により求まる値をE(-n+1,-m+1)とする。図16(B)は、図16(A)よりも今回得られた紙指紋情報を右に1画素分だけ移動したイメージ図を表す。この状態において、式1の関数により求まる値をE(-n+2,-m+1)とする。同様に今回得られたばかりの紙指紋情報を移動させながら演算を行う。図16(C)では、今回得られたばかりの紙指紋情報を、登録されていた紙指紋情報と重なるところまで移動させており、これによりE(0,-(m-1))が求まる。さらに、図16(D)では、今回得られた紙指紋情報を右端まで移動して、E(n-1,-m+1)を求める。このように、横方向にずらすと、E(i,j)のうちのiが1ずつ加算される。
同様に図17(A)では、図16(A)よりも、縦方向である下に1画素だけ今回得られた紙指紋情報を移動して、E(-n+1,-m+2)の値を求める。
さらに図17(B)は、図17(A)に対して、今回得られた紙指紋情報を右端まで移動してE(n-1,-m+2)の値を求める。
図18(A)は、登録されている紙指紋情報と今回得られた紙指紋情報が、同じ位置の場合を表し、このときのE(i,j)の値をE(0,0)とする。
同様に、それぞれの紙指紋情報が少なくとも1画素以上重なるように画像をずらしながら演算を行う。最後に図18(B)のように、E(n-1,m-1)を求める。
このようにして、(2n−1)×(2m−1)個の誤差値E(i,j)の集合を求める。
ここで、この式1の意味を考えるために、i=0,j=0であり、かつ、α1(x,y)=1(ただし、x=0〜n,y=0〜m)であり、かつ、α2(x- i,y- j)=1(ただし、x=0〜n,y=0〜m)の場合を考えてみることにする。つまり、α1(x,y)=1(ただし、x=0〜n,y=0〜m)であり、かつ、α2(x- i,y- j)=1(ただし、x=0〜n,y=0〜m)の場合のE(0,0)を求めることにする。
なお、i=0,j=0とは、図18(A)のように、登録されていた紙指紋情報と今回得られた紙指紋情報が同じ位置であることを示す。
ここで、α1(x,y)=1(ただし、x=0〜n,y=0〜m)は、登録されていた紙指紋情報の全ての画素が明るいことを示す。言い換えると、登録されていた紙指紋情報が取得された際には、紙指紋取得領域上には一切トナーやインクなどの色材やゴミがのっていなかったことを示す。
また、α2(x- i,y-j)=1(ただし、x=0〜n,y=0〜m)は、今回取得した紙指紋情報の全ての画素が明るいことを示す。言い換えると、今取得されたばかりの紙指紋情報が取得された際には、紙指紋取得領域上には一切トナーやインクなどの色材やゴミがのっていなかったことを示す。
このように、α1(x,y)=1とα2(x-i,y-j)=1とが全ての画素において成り立つ時、式1は、E(0,0)=
この{f1(x,y)-f2(x,y)}2は、登録されていた紙指紋情報中のグレイスケール画像データと、今取出されたばかりの紙指紋情報中のグレイスケール画像データとの差の二乗値を示す。従って、この式1は、二つの紙指紋情報同士の各画素における差の二乗を合計したものになる。つまり、f1(x,y)とf2(x,y)とが似ている画素が多ければ多いほど、このE(0,0)は、小さな値を取ることになる。
以上説明したのは、E(0,0)の求め方であるが、同じようにして他のE(i,j)を求めていく。ちなみに、f1(x,y)とf2(x,y)とが似ている画素が多ければ多いほどE(i,j)が小さな値を取ることから、
E(k,l)=min{E(i,j)}である場合、登録されていた紙指紋情報を取得した際の位置と、今取得されたばかりの紙指紋情報を取得した際の位置とは、互いにk,lずれていたことがわかる。
E(k,l)=min{E(i,j)}である場合、登録されていた紙指紋情報を取得した際の位置と、今取得されたばかりの紙指紋情報を取得した際の位置とは、互いにk,lずれていたことがわかる。
<αの意義>
式1の分子は、{f1(x,y)-f2(x-i,y-j)}2に対してα1とα2とがかけられた結果を意味する(正確には、さらにΣ記号により合計値が求められている)。このα1とα2は、濃い色の画素は0、薄い色の画素は1を示す。
式1の分子は、{f1(x,y)-f2(x-i,y-j)}2に対してα1とα2とがかけられた結果を意味する(正確には、さらにΣ記号により合計値が求められている)。このα1とα2は、濃い色の画素は0、薄い色の画素は1を示す。
従って、α1とα2とのうちどちらか一方(又は両方)が0の場合には、α1α2{f1(x,y)-f2(x-i,y-j)}2は0になることになる。
即ち、どちらか一方(または両方)の紙指紋情報において対象とする画素が濃い色であった場合には、その画素における濃度差は考慮しないことを示している。これは、ゴミや色材がのってしまった画素を無視するためである。
この処理により、Σ記号により合計する数が増減するため、総数Σα1(x,y)α2(x-i,y-j)で割ることで正規化を行う。なお、式1の分母にあるΣα1(x,y)α2(x-i,y-j)が0になる誤差値E(i,j)は、後述の誤差値の集合(E(-(n-1),-(m-1))〜E(n-1,m-1))には含めないものとする。
<マッチング度合いの決定方法>
上述したように、E(k,l)=min{E(i,j)}である場合、登録されていた紙指紋情報を取得した際の位置と、今取得されたばかりの紙指紋情報を取得した際の位置とは互いにk,lずれていたことがわかる。
上述したように、E(k,l)=min{E(i,j)}である場合、登録されていた紙指紋情報を取得した際の位置と、今取得されたばかりの紙指紋情報を取得した際の位置とは互いにk,lずれていたことがわかる。
続いて、二つの紙指紋情報がどれだけ似ているのかを示す値(この値を、マッチング度合いと称する)を、そのE(k,l)及び他のE(i,j)を使って求める。
まず、式1の関数により求まった誤差値の集合(例えば、E(0,0)=10※,E(0,1)=50,E(1,0)=50,E(1,1)=50)から平均値(40)を求める。・・・(A)
なお、※は、値とは関係がない。注目して頂くために記載しただけである。注目して頂きたかった理由は後述する。
なお、※は、値とは関係がない。注目して頂くために記載しただけである。注目して頂きたかった理由は後述する。
次に、平均値(40)から各誤差値(10※,50,50,50)を引いて、新たな集合(30※,-10,-10,-10)を求める。・・・・(B)
そして、この新たな集合から標準偏差(30×30+10×10+10×10+10×10=1200, 1200/4=300,√300=10√3=約17)を求める。そして、上記新たな集合を17で割り、商を求める(1※,-1,-1,-1)。・・・・(C)
そして、求められた値のうちの最大値をマッチング度合い(1※)とする。なお、この1※という値は、E(0,0)=10※という値と対応した値である。E(0,0)というのは、今回の場合、E(0,0)=min{E(i,j)}を満たす値である。
そして、この新たな集合から標準偏差(30×30+10×10+10×10+10×10=1200, 1200/4=300,√300=10√3=約17)を求める。そして、上記新たな集合を17で割り、商を求める(1※,-1,-1,-1)。・・・・(C)
そして、求められた値のうちの最大値をマッチング度合い(1※)とする。なお、この1※という値は、E(0,0)=10※という値と対応した値である。E(0,0)というのは、今回の場合、E(0,0)=min{E(i,j)}を満たす値である。
<マッチング度合いの決定方法の概念的な説明>
上記マッチング度合いの決定方法を行う処理は、結局、複数の誤差値集合の中で最も小さな誤差値が、平均的な誤差値とどれだけ離れているかを計算する(A及びB)。
上記マッチング度合いの決定方法を行う処理は、結局、複数の誤差値集合の中で最も小さな誤差値が、平均的な誤差値とどれだけ離れているかを計算する(A及びB)。
そして、その離れ具合を標準偏差で割ることでマッチング度合いを求める(C)。
最後にマッチング度合いを閾値と比較することで、照合結果を得る(D)。
なお、標準偏差は、「各誤差値と平均値との差」の平均的な値を意味する。言い換えると、標準偏差は、集合の中で大体どれくらいのばらつきが全体的に生じているかを示す値である。
このような全体的なばらつき値で上記離れ具合を割ることで、min{E(i,j)}が集合E(i,j)の中でどれだけ小さいか(突出して小さいか、ちょっと小さいか)がわかることになる。
そして、min{E(i,j)}が集合E(i,j)の中で非常に突出して小さい場合に有効と判断し、それ以外の場合に無効と判断する。(D)
<min{E(i,j)}が集合E(i,j)の中で非常に突出して小さい場合のみ有効と判断する理由>
ここで、登録されていた紙指紋情報と、今取得されたばかりの紙指紋情報とが、同じ紙から取得されたと仮定する。
<min{E(i,j)}が集合E(i,j)の中で非常に突出して小さい場合のみ有効と判断する理由>
ここで、登録されていた紙指紋情報と、今取得されたばかりの紙指紋情報とが、同じ紙から取得されたと仮定する。
すると、登録されていた紙指紋情報と、今取得されたばかりの紙指紋情報とが極めて一致する場所(ずれ位置)があるはずである。この時、このずれ位置では、登録されていた紙指紋情報と、今取得されたばかりの紙指紋情報とが極めて一致するため、E(i,j)は非常に小さくなるはずである。
一方、このずれ位置から少しでもずらすと、登録されていた紙指紋情報と今取得されたばかりの紙指紋情報には何ら関連性がなくなる。従って、E(i,j)は通常の大きな値になるはずである。
そのため、「二つの紙指紋情報が同じ紙から取得された」という条件は、「最も小さなE(i,j)が集合E(i,j)の中で突出して小さい」という条件と一致する。
<紙指紋情報照合処理>に話を戻す。
ステップ903では、ステップ902において求められた2つの紙指紋情報のマッチング度合いと所定の閾値との比較を行って、「有効」「無効」を決定する。なお、マッチング度合いのことを類似度と称することもある。また、マッチング度合いと所定の閾値との比較結果のことを、照合結果と称することもある。
コントローラ11の説明は以上である。
<操作画面の説明>
図7は画像形成装置10における初期画面である。領域701は、画像形成装置10がコピーできる状態にあるか否かを示し、かつ設定したコピー部数を示す。原稿選択タブ704は原稿のタイプを選択するためのタブであり、このタブが押し下げられると文字、写真、文字/写真モードの3種類の選択メニューをポップアップ表示される。フィニッシングタブ706は各種フィニッシングに関わる設定を行うためのタブである。両面設定タブ707は両面読込み及び両面印刷に関する設定を行うためのタブである。読み取りモードタブ702は原稿の読み取りモードを選択するためのタブである。このタブが押し下げられるとカラー/ブラック/自動(ACS)の3種類の選択メニューがポップアップ表示される。なお、カラーが選択された場合にはカラーコピーが、ブラックが選択された場合にはモノクロコピーが行われる。また、ACSが選択された場合には、上述したモノクロカラー判定信号によりコピーモードが決定される。
図7は画像形成装置10における初期画面である。領域701は、画像形成装置10がコピーできる状態にあるか否かを示し、かつ設定したコピー部数を示す。原稿選択タブ704は原稿のタイプを選択するためのタブであり、このタブが押し下げられると文字、写真、文字/写真モードの3種類の選択メニューをポップアップ表示される。フィニッシングタブ706は各種フィニッシングに関わる設定を行うためのタブである。両面設定タブ707は両面読込み及び両面印刷に関する設定を行うためのタブである。読み取りモードタブ702は原稿の読み取りモードを選択するためのタブである。このタブが押し下げられるとカラー/ブラック/自動(ACS)の3種類の選択メニューがポップアップ表示される。なお、カラーが選択された場合にはカラーコピーが、ブラックが選択された場合にはモノクロコピーが行われる。また、ACSが選択された場合には、上述したモノクロカラー判定信号によりコピーモードが決定される。
領域708は、紙指紋情報登録処理を選択するためのタブである。紙指紋情報登録処理については、後述する。領域709は、紙指紋情報照合処理を選択するためのタブである。この紙指紋情報照合処理については、後述する。
領域710はシステムの状況を示すためのタブである。このタブが押し下げられると、画像形成装置10内のHDD304に保存されている画像データの一覧が表示画面に表示されるようになっている。
<紙指紋情報照合処理が指示された際の動作>
続いて、図7に示す紙指紋情報照合タブ709がユーザにより押下され、その後、管理番号が入力された後にスタートキーが押下された際の動作について図14を用いて説明する。
続いて、図7に示す紙指紋情報照合タブ709がユーザにより押下され、その後、管理番号が入力された後にスタートキーが押下された際の動作について図14を用いて説明する。
ステップ1701では、CPU301は、スキャナ部13で読み取られた原稿を、画像データとしてスキャナI/F311を介してスキャナ画像処理部312に送るように制御する。
ステップ1702では、スキャナ画像処理部312は、前述した紙指紋情報登録時と同様に、読み取られた画像データに対して図5に示す処理を行い、新たな画像データと共に属性データを生成する。また、この属性データを画像データに付随させる。
さらに、このステップ1702では、CPU301は、入力された管理番号を元に紙指紋情報取得位置を決定する。そして、スキャナ画像処理部312内の紙指紋情報取得部509は、上記決定された紙指紋情報取得位置および斜行量から紙指紋情報を取得する。そして、当該取得された紙指紋情報を不図示のデータバスを用いてRAM302に送る。
さらに、このステップ1702では、入力された管理番号と関連付けられた状態でサーバに登録されている紙指紋情報を取得する。そして、当該取得された情報をデータバス310を用いて、NetworkI/F部306からRAM302に送る。
ステップ1703では、CPU301は、サーバに登録されていた紙指紋情報と、斜行補正部510から出力されて得た紙指紋情報とを照合する。この照合処理については、<紙指紋情報照合処理>で図9を用いて説明した通りである。
ステップ1704では、CPU301は、<紙指紋情報照合処理>により得られた結果(有効か無効か)を操作部12の表示画面上に表示するように制御する。
Claims (3)
- 原稿が置かれる原稿台ガラスと、置かれた原稿の読み取り面を照明する光源と、前記原稿上で乱反射された光から前記原稿の画像情報信号を得る駆動可能な光学系と、原稿を押さえる開閉自在な原稿カバーとを有する読み取り装置を備え、
原稿台ガラスに置かれた原稿の光沢度を検知する光沢度検知手段と、前記検知手段により得られた光沢度と原稿に照明する光源の光量を関連付けるテーブルを格納する第一の格納手段と、前記第一の格納手段から決定された光量を照射する光源手段と、前記原稿の紙紋採取領域の紙紋を読み取り、紙紋コードデータを生成するコードデータ生成手段と、前記コードデータを格納する第二の格納手段を有することを特徴とする画像形成装置。 - 前記紙紋コードデータを紙紋認証サーバに送信する手段と、前記紙紋認証サーバから送られてきた認証結果を受信する手段とを有することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
- 前記光沢度検知手段は、前記紙紋採取領域の光沢度を検知することを特徴とする請求項1又は、請求項2に記載の画像形成装置。
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-
2008
- 2008-08-19 JP JP2008210879A patent/JP2010050551A/ja active Pending
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RD01 | Notification of change of attorney |
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