JP2010050044A - 電池パック - Google Patents

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JP2010050044A JP2008215622A JP2008215622A JP2010050044A JP 2010050044 A JP2010050044 A JP 2010050044A JP 2008215622 A JP2008215622 A JP 2008215622A JP 2008215622 A JP2008215622 A JP 2008215622A JP 2010050044 A JP2010050044 A JP 2010050044A
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Abstract

【課題】同一規格の構成部品を用いて、容易に放電容量を変更することができる電池パックを提供する。
【解決手段】電池パックは、複数の電池セル56が前後方向に配列されてなる複数の組電池51と、組電池51を上下方向に積み重ねた状態で上下両側から挟む上セルケース52及び下セルケース53と、積み重ねられた各組電池51間に介在され各電池セル56を保持する仕切板54とを有するセルブロック12を備えた。また、セルブロック12は、各電池セル56を上セルケース52及び下セルケース53と仕切板54との間、又は隣接する仕切板54間にて保持するようにした。そして、仕切板54を、隣接する上セルケース52、下セルケース53及び隣接する仕切板54のそれぞれに対して固定可能に構成した。
【選択図】図5

Description

本発明は、充電可能な電池パックに関する。
従来、コードレス電動工具等の電源に用いられる電池パックがある(例えば、特許文献1参照)。一般に、この種の電池パックでは、複数の電池セルを直列に接続した組電池を備えている。
また、特許文献2には、複数の組電池を上下方向に積み重ねて保持するセルブロックを備えた電池パックが開示されている。このセルブロックは、各組電池を上下両側から挟む一対のセルケースと、積み重ねられた各組電池間に介在され各電池セルを保持する仕切板とを備え、各組電池を保持するようになっている。そして、この電池パックでは、積み重ねられた組電池(電池セル)同士を並列に接続することで、その放電容量を確保している。
特開2008−80420号公報 特開2008−132550号公報
ところで、電池パックの放電容量を変更するには、積み重ねられる組電池の数を変更し、並列に接続される組電池(電池セル)の数を変更させる必要がある。しかしながら、上記特許文献2の構成では、一対のセルケースは、該各セルケース同士が直接固定され内部に各電池セルを収容する箱状に構成されているため、積み重ねられる組電池の数を変更しようとすると、その数に応じてセルケースや仕切板等の構成部品の形状を変更しなければならない。そのため、電池パックの放電容量毎に構成部品を製造するための金型が必要となり、コストが増大するという問題があった。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、その目的は、同一規格の構成部品を用いて、容易に放電容量を変更することができる電池パックを提供することにある。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、複数の電池セルが該電池セルの長手方向と交差する列方向に配列されてなる複数の組電池と、前記各組電池を前記長手方向及び前記列方向と交差する上下方向に積み重ねた状態で上下両側から挟む一対のセルケースと、積み重ねられた前記各組電池間に介在され前記各電池セルをそれぞれ保持する1つ以上の仕切板とを有し、前記各電池セルを前記セルケースと仕切板との間又は隣接する前記仕切板の間にて保持するセルブロックを備えた電池パックであって、前記仕切板は、隣接する前記各セルケース及び隣接する前記仕切板のそれぞれに対して固定可能であることを要旨とする。
上記構成によれば、各電池セルは、セルブロック内にてセルケースと仕切板との間又は隣接する仕切板間に保持される。そして、仕切板が隣接する各セルケース及び隣接する仕切板のそれぞれに対して固定可能であるため、仕切板の数を変更することでセルブロック内に保持できる組電池の段数を容易に変更することができる。つまり、同一規格(同一形状)のセルケース及び仕切板を用いて、容易に電池パックの放電容量を変更することができる。このように、同一規格の構成部品を用いるため、放電容量毎に構成部品を製造するための金型を用意せずともよく、コスト増大を抑制できる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の電池パックにおいて、前記一対のセルケースの前記列方向端部には、同一直線上に配置されるケース側挿通孔を有するケース側連結部がそれぞれ形成され、前記仕切板の前記列方向端部には、前記各第ケース側挿通孔と同一直線上に配置される板側挿通孔を有する板側連結部が形成され、前記仕切板は、前記各ケース側挿通孔及び前記板側挿通孔にねじが挿通されることで、隣接する前記セルケース及び隣接する前記仕切板に固定されることを要旨とする。
上記構成によれば、仕切板は、各ケース側挿通孔及び板側挿通孔にねじが挿通されることで、隣接するセルケース及び隣接する仕切板に固定されるため、例えば係合凸部と係合凹部とを係合させて固定する場合に比べ、強固に隣接するセルケース及び隣接する仕切板に固定できる。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の発明において、前記各セルケースの何れか一方の前記列方向端部には、ケース側係合凸部が形成されるとともに、前記各セルケースの何れか他方の前記列方向端部には、ケース側係合凹部が形成され、前記仕切板の前記列方向端部には、前記ケース側係合凹部と係合可能な板側係合凸部と、前記ケース側係合凸部及び隣接する前記仕切板の前記板側係合凸部と係合可能な板側係合凹部とが形成され、前記仕切板は、前記板側係合凸部が前記ケース側係合凹部又は隣接する前記仕切板の前記板側係合凹部に係合するとともに、前記板側係合凹部が前記ケース側係合凸部又は隣接する前記仕切板の前記板側係合凸部に係合することで、隣接する前記セルケース及び隣接する前記仕切板に固定されることを要旨とする。
上記構成によれば、仕切板は、板側係合凸部がケース側係合凹部又は隣接する板側係合凹部に係合するとともに、板側係合凹部がケース側係合凸部又は隣接する板側係合凸部に係合することで、隣接するセルケース及び隣接する仕切板に固定される。そのため、例えばねじ等により仕切板を隣接するセルケース又は隣接する仕切板に固定する場合に比べ、部品点数を削減できるとともに、ねじを螺着する作業工程を廃することができる。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のうちの何れか一項に記載の電池パックにおいて、前記上下両側から前記セルブロックを挟む一対のハウジングと、前記一対のハウジング間に配置される1つ以上の中間部材とを有し、前記セルブロックを内部に収容する筐体を備え、前記中間部材は、隣接する前記各ハウジング及び隣接する前記中間部材のそれぞれに対して固定可能であることを要旨とする。
従来のように、セルブロックを収容する筐体を、一対のハウジング同士が直接固定される箱状に構成した場合には、積み重ねる組電池の数を変更させてセルブロックの大きさ(上下方向の長さ)が変わると、これに応じて各ハウジングの形状を変化させなければならない。このため、セルブロックの大きさ(放電容量)毎にハウジングを製造するための金型が必要となり、コストが増大してしまう。この点、上記構成によれば、中間部材の数を変更することで、ハウジングスの形状を変更させることなく、上下方向長さの異なるセルブロックを保持することができ、電池パックの放電容量を変更することができる。このように、同一規格(同一形状)のハウジング及び中間部材を用いるため、放電容量毎にハウジングを製造するための金型を用意せずともよく、コスト増大をさらに抑制できる。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の電池パックにおいて、前記一対のハウジングには、同一直線上に配置されるハウジング側挿通孔を有するハウジング側連結部がそれぞれ形成され、前記中間部材には、前記各ハウジング側挿通孔と同一直線上に配置される中間部材側挿通孔を有する中間部材側連結部が形成され、前記中間部材は、前記各ハウジング側挿通孔及び前記中間部材側挿通孔にねじが挿通されることで、隣接する前記ハウジング及び隣接する前記中間部材に固定されることを要旨とする。
上記構成によれば、中間部材は、各ハウジング側挿通孔及び中間部材側挿通孔にねじが挿通されることで、隣接するハウジング及び隣接する中間部材に固定されるため、例えば係合凸部と係合凹部とを係合させて固定する場合に比べ、強固に隣接するハウジング及び隣接する中間部材に固定できる。
本発明によれば、同一規格の構成部品を用いて、容易に放電容量を変更することが可能な電池パックを提供することができる。
以下、本発明を具体化した一実施形態を図面に従って説明する。
図1は、コードレス電動工具(図示略)の電源に用いられる電池パック1の斜視図である。電池パック1は、電動工具に対して着脱可能に構成されている。そして、電池パック1は、電動工具に取り付けられた状態で該電動工具に電力を供給するとともに、電動工具から取り外され充電器(図示略)に接続されることで充電されるようになっている。
電池パック1は、略直方体状の筐体11と、該筐体11内に収容されるセルブロック12(図2参照)とを備えている。図2に示すように、筐体11は、上ハウジング21及び下ハウジング22と、これら上ハウジング21及び下ハウジング22の間に介在される中間部材23とを備えている。本実施形態では、上ハウジング21及び下ハウジング22により一対のハウジングを構成している。
図2及び図3(a)に示すように、上ハウジング21の上蓋部25は略平板状に形成されるとともに、該上蓋部25には、下方(反Z矢印方向)に延びる壁部26がその外周縁に沿って立設されている。また、上蓋部25の内底面25aの四隅には下方に延びる上ハウジング側連結部27が形成されている。この上ハウジング側連結部27には下方に開口した上ハウジング側挿通孔28が形成されている。なお、上ハウジング側挿通孔28の内周面にはねじ溝が螺刻されている。
また、図1に示すように、上ハウジング21の上蓋部25には、上方に突出した台座部30が前後方向(Y矢印方向及び反Y矢印方向)に沿って膨出形成されている。この台座部30の後方(反Y矢印方向)には、電動工具の接続端子(図示略)が挿入される複数(本実施形態では、3本)の挿入溝31が形成されている。また、台座部30の左右方向(X矢印方向及び反X矢印方向)両側には、電動工具の係止片(図示略)が挿入されて係止する複数(本実施形態では、3対)のフック32がそれぞれ形成されている。
一方、図2及び図3(b)に示すように、下ハウジング22の下蓋部34は略平板状に形成されるとともに、該下蓋部34には、上方(Z矢印方向)に延びる壁部35がその外周縁に沿って立設されている。また、下蓋部34の内底面34aの四隅には、上ハウジング側連結部27と対応する位置に下ハウジング側連結部36が形成されている。この下ハウジング側連結部36には、下ハウジング側挿通孔37が上ハウジング側挿通孔28と同一直線上になるように上下方向(Z矢印方向及び反Z矢印方向)に沿って、図4に示すように、貫通形成されている。従って、本実施形態では、上ハウジング21と下ハウジング22とを直接連結固定することが可能になっている。なお、下ハウジング側挿通孔37の内周面にはねじ溝が螺刻されていない。
また、図2及び図3(c)に示すように、中間部材23は、壁部26,35と略同じ外形の四角枠状に形成されている。そして、中間部材23の内周側の四隅には、中間部材側連結部39が形成されている。図4に示すように、この各中間部材側連結部39の上端部には、上ハウジング側連結部27を挿入可能な大径部40が形成されている。また、中間部材側連結部39の下端には、上ハウジング側連結部27と同径、且つ同一の上下方向長さを有する連設部41が設けられている。従って、複数の中間部材23が上下方向に重ね合わされた時には、中間部材23の連設部41は隣接する中間部材23の大径部40に挿入される。
各中間部材側連結部39には、中間部材側挿通孔42が上ハウジング側挿通孔28及び下ハウジング側挿通孔37と同一直線上に配置されるように上下方向に沿って貫通形成されている。なお、中間部材側挿通孔42の内周面にはねじ溝が螺刻されていない。そして、上ハウジング21、下ハウジング22及び中間部材23は、内部にセルブロック12を配置した状態で、各ねじ43をそれぞれ下ハウジング側挿通孔37及び中間部材側挿通孔42に挿通し、上ハウジング側挿通孔28に螺入することで互いに固着されるようになっている。従って、上ハウジング側連結部27及び下ハウジング側連結部36によってハウジング側連結部が構成されている。また、上ハウジング側挿通孔28及び下ハウジング側挿通孔37によりハウジング側挿通孔が構成されている。
なお、セルブロック12と上ハウジング21との間には、ロック部材45が設けられている。ロック部材45は、上ハウジング21のフック32に挿入された電動工具の係止片の脱落を防止する。
次に、セルブロック12について説明する。
図5に示すように、セルブロック12は、複数(本実施形態では、2段)の組電池51を保持している。セルブロック12は、上セルケース52及び下セルケース53と、仕切板54とを備えている。本実施形態では、上セルケース52及び下セルケース53によって一対のセルケースを構成している。
組電池51は、複数(本実施形態では、3つ)の電池セル56からなる。各電池セル56は、円柱状に形成されるとともに、その長手方向の両端に正極56a及び負極56bが形成されている。そして、各電池セル56は、その長手方向が電池パック1の左右方向と一致するとともに、前後方向に沿って正極56aと負極56bとが互い違いになるようにして配列されている。従って、本実施形態では、前後方向が各電池セル56の配列される列方向となる。なお、電池セル56には、リチウムイオン電池等の二次電池が用いられている。
上セルケース52及び下セルケース53は、それぞれ左右方向視半円形状の凹部58,59を列方向に複数(3つ)有する波板状に形成されている。凹部58,59は、その内径が電池セル56の外径と略同一となるように形成されている、即ち、凹部58,59の上下方向長さ(深さ)が電池セル56の半径と等しくなるように形成されている(図9(b)参照)。従って、各凹部58,59には、各電池セル56の外周面の一部が密着されるようになっている。そして、上セルケース52の凹部58と、下セルケース53の凹部59とは、互いに対向するように配置されている。
仕切板54は、平板状の本体部61と、同本体部61の上下両面に立設される複数(本実施形態では4つ)の隔壁62とを備えている。各隔壁62は、左右方向に沿った長方形板状に形成されるとともに、前後方向に等間隔で立設されている。また、各隔壁62は、電池セル56の半径と等しい高さに形成されている。そして、各隔壁62の対向面には、電池セル56の外周面に沿うような円弧状の保持部63が多数形成されている(図9(b)参照)。これにより、各保持部63に各電池セル56の外周面の一部が密着するようになっている。
そして、各組電池51は、上セルケース52と仕切板54との間、及び仕切板54と下セルケース53との間にそれぞれ配置されることによってセルブロック12に保持される。このとき、各電池セル56は、上セルケース52及び下セルケース53の各凹部58,59と仕切板54の各保持部63との間にそれぞれ個別に保持される。これにより、電池セル56相互の相対的な移動を抑え、電池パック1に振動や衝撃が作用しても各電池セル56相互間での電気的絶縁を確保するようにしている。
また、セルブロック12は、各電池セル56を電気的に接続する複数(本実施形態では、2つ)の連絡板65、各組電池51から電力を取り出すための正極端子66及び負極端子67と、正極端子66及び負極端子67が電気的に接続される回路基板68とを備えている。
連絡板65、正極端子66及び負極端子67はそれぞれ上セルケース52に固定されている。連絡板65は、各組電池51同士を並列に接続するとともに、各組電池51内の電池セル56を直列に接続している。また、正極端子66は、各組電池51の正極56aに電気的に接続されるとともに、負極端子67は、各組電池51の負極56bに電気的に接続されている。そして、正極端子66及び負極端子67は、回路基板68と電気的に接続されている。なお、各連絡板65、正極端子66及び負極端子67と各電池セル56の正極56a及び負極56bとは、溶接により固定されている。
本実施形態では、セルブロック12の前後方向両側には、平板状の緩衝材69が固着されている。これにより、筐体11内でのセルブロック12の位置ずれが規制されるとともに、電池パック1に加わる振動や衝撃からセルブロック12が保護されるようになっている。
回路基板68は、上セルケース52の上面に固定されている。回路基板68には、電動工具の端子(図示略)と接続される複数(本実施形態では3つ)の接続端子71が実装されている。なお、各接続端子71は、上ハウジング21の挿入溝31に対応した位置に配置されている。そして、所定の接続端子71間には、各組電池51に基づく所定の電圧が発生するようになっている。
次に、セルブロック12の固定構造について説明する。
仕切板54は、隣接する上セルケース52、下セルケース53及び隣接する他の仕切板のそれぞれに対して固定可能に構成されている。
詳述すると、図6(a)に示すように、上セルケース52の前側(Y矢印方向)端部には、前方に突出する複数(本実施形態では、2つ)の上ケース側連結部81が形成されている。各上ケース側連結部81には、上下方向に貫通した上ケース側挿通孔82がそれぞれ形成されている。なお、上ケース側挿通孔82の内周面にはねじ溝が螺刻されていない。
一方、図6(b)に示すように、下セルケース53の前側端部には、上ケース側連結部81と対応する位置に前方に突出する複数(本実施形態では、2つ)の下ケース側連結部83が形成されている。各下ケース側連結部83には、上ケース側挿通孔82と対応した位置に上方に開口した下ケース側挿通孔84がそれぞれ形成されている。なお、下ケース側挿通孔84の内周面にはねじ溝が螺刻されている。
また、上セルケース52の後側(反Y矢印方向)端部には、図7(a)に示すように、下方(反Z矢印方向)に延びるケース側延出部86が形成されるとともに、ケース側延出部86には、前後方向に貫通したケース側係合凹部としてのケース側フック孔87が形成されている。また、下セルケース53の後側端部には、図7(b)に示すように、前記ケース側フック孔87に係合可能なケース側係合凸部としてのケース側突部88が形成されている。従って、本実施形態では、上セルケース52と下セルケース53とを直接固定することが可能になっている。
図8(a)に示すように、仕切板54の前側(Y矢印方向)端部に配置された隔壁62であって、上セルケース52及び下セルケース53の上ケース側連結部81及び下ケース側連結部83と対応する位置には、複数(本実施形態では、2つ)の板側連結部91が形成されている。
この板側連結部91の上下方向の長さは、その上下両端が上側の隔壁62の上端と下側の隔壁62の下端とそれぞれ一致するように形成される。この板側連結部91には、板側挿通孔92が上ケース側挿通孔82及び下ケース側挿通孔84と同一直線上に形成されるように上下方向に沿って貫通形成されている。つまり、板側連結部91は、隣接する上ケース側連結部81及び下ケース側連結部83のそれぞれに対して連結固定可能に構成されている。また、複数の仕切板54を上下方向に重ね合わせた時、一の仕切板54の板側連結部91は、隣接する仕切板54の板側連結部91に連結固定可能に構成されている。なお、板側挿通孔92の内周面にはねじ溝が螺刻されていない。
そして、上セルケース52、下セルケース53及び仕切板54は、図9(a),(b)に示すように、各ねじ93がそれぞれ上ケース側挿通孔82及び板側挿通孔92に挿通され、下ケース側挿通孔84に螺入されることによって互いに固定されている。そして、本実施形態では、上ケース側連結部81及び下ケース側連結部83によってケース側連結部を構成している。また、上ケース側挿通孔82及び下ケース側挿通孔84によってケース側挿通孔を構成している。
また、図8(b)に示すように、仕切板54における後側(反Y矢印方向)端部の上側の隔壁62には、ケース側フック孔87に係合可能な板側係合凸部としての板側突部95が形成されている。また、仕切板54後側端部の下側の隔壁62には、下方に延びる板側延出部96が形成されている。この板側延出部96には、前後方向に貫通しケース側突部88と係合可能な板側係合凹部としての板側フック孔97が形成されている。
そして、図10(a),(b)に示すように、上セルケース52、下セルケース53及び仕切板54は、板側突部95がケース側フック孔87に係合するとともに、板側フック孔97がケース側突部88に係合して互いに固定されるようになっている。
なお、複数の仕切板54を上下方向に重ね合わせた時、一の仕切板54の板側突部95は、上方に隣接する仕切板54の板側フック孔97と係合し、前記一の仕切板54の板側フック孔97は、下方に隣接する仕切板54の板側突部95のそれぞれに対して係合するようになっている。
このように構成された電池パック1は、仕切板54の数を変更することで、上セルケース52及び下セルケース53の形状を変更することなく、保持する組電池51の段数を変更できる。そして、中間部材23の数を変更することで、上ハウジング21及び下ハウジング22の形状を変更することなく、大きさ(上下方向長さ)の異なるセルブロック12を保持できる。
具体的には、図11(a),(b)に示すように、中間部材23及び仕切板54を取り除くことで、1段の組電池51を保持することができる。この場合には、上ハウジング21と下ハウジング22とを直接固定するとともに、上セルケース52と下セルケース53と直接固定する。これにより、同一規格(同一形状)の上ハウジング21、下ハウジング22、上セルケース52及び下セルケース53により1段の組電池51を保持できる。
また、図12(a),(b)に示すように、中間部材23及び仕切板54をそれぞれ2つ設けることで、3段の組電池51を保持することができる。この場合には、上ハウジング21と下ハウジング22との間に2つの中間部材23を介在させるとともに、上セルケース52と下セルケース53との間に2つの仕切板54を介在させる。これにより、同一規格(同一形状)の上ハウジング21、下ハウジング22、中間部材23、上セルケース52、下セルケース53及び仕切板54により、3段の組電池51を保持できる。同様に、中間部材23及び仕切板54の数を増やすことで、多段の組電池51を保持することができる。
以上記述したように、本実施形態によれば、以下の作用・効果を奏する。
(1)電池パック1は、複数の電池セル56が前後方向に配列されてなる複数の組電池51と、組電池51を上下方向に積み重ねた状態で上下両側から挟む上セルケース52及び下セルケース53と、積み重ねられた各組電池51間に介在され各電池セル56を保持する仕切板54とを有するセルブロック12を備えた。また、セルブロック12は、各電池セル56を上セルケース52及び下セルケース53と仕切板54との間、又は隣接する仕切板54間にて保持するようにした。そして、仕切板54を、隣接する上セルケース52、下セルケース53及び隣接する仕切板54のそれぞれに対して固定可能に構成した。そのため、仕切板54の数を変更することでセルブロック12内に保持できる組電池51の段数を容易に変更することができる。つまり同一規格(同一形状)の上セルケース52、下セルケース53及び仕切板54を用いて、容易に電池パック1の放電容量を変更することができる。このように、同一規格の上セルケース52、下セルケース53及び仕切板54を用いるため、放電容量毎に上セルケース52、下セルケース53及び仕切板54を製造するための金型を用意せずともよく、コスト増大を抑制できる。
(2)上ケース側連結部81及び下ケース側連結部83に、上下方向に貫通した上ケース側挿通孔82及び下ケース側挿通孔84を同一直線上になるようにそれぞれ形成し、板側連結部91に上ケース側挿通孔82及び下ケース側挿通孔84と同一直線上になるような板側挿通孔92を形成した。そして、仕切板54を、各上ケース側挿通孔82、下ケース側挿通孔84及び板側挿通孔92にねじ93を挿通することで、隣接する上セルケース52、下セルケース53及び隣接する仕切板54に固定した。そのため、例えば仕切板54を凹凸係合により隣接する上セルケース52、下セルケース53及び隣接する仕切板54に固定する場合に比べ、強固に固定できる。
(3)上セルケース52の後側端部にケース側フック孔87を有するケース側延出部86を形成するとともに、下セルケース53の後側端部にケース側突部88を形成した。また、仕切板54の後側端部に、ケース側フック孔87と係合可能な板側突部95と、ケース側突部88及び板側突部95と係合可能な板側フック孔97を有する板側延出部96とを形成した。そして、仕切板54を、板側突部95をケース側フック孔87又は隣接する板側フック孔97に係合するとともに、板側フック孔97をケース側突部88又は隣接する板側突部95に係合することで、隣接する上セルケース52、下セルケース53及び隣接する仕切板54に固定した。そのため、例えばねじ等により上セルケース52、下セルケース53及び仕切板54を互いに固定する場合に比べ、部品点数を削減できるとともに、ねじを螺着する作業工程を廃することができる。
(4)中間部材23を隣接する上ハウジング21、下ハウジング22及び隣接する中間部材23のそれぞれに対して固定可能に構成した。
ここで、従来(例えば、特許文献2参照)のようにセルブロック12を収容する筐体11を、一対のハウジング同士が直接固定される箱状に構成した場合には、積み重ねる組電池51の数を変更させてセルブロック12の大きさ(上下方向の長さ)が変わると、これに応じて各ハウジングの形状を変化させなければならない。このため、セルブロック12の大きさ(放電容量)毎に上ハウジングを製造するための金型が必要となり、コストが増大してしまう。この点、本実施形態によれば、中間部材23の数を変更することで、上ハウジング21及び下ハウジング22の形状を変更させることなく、上下方向長さの異なるセルブロック12を保持することができ、電池パック1の放電容量を変更することができる。このように、同一規格の上ハウジング21、下ハウジング22及び筐体11を用いるため、放電容量毎にハウジングを製造するための金型を用意せずともよく、コスト増大をさらに抑制できる。
(5)上ハウジング側連結部27及び下ハウジング側連結部36に、上下方向に貫通した上ハウジング側挿通孔28及び下ハウジング側挿通孔37を同一直線上になるようにそれぞれ形成し、中間部材23に各上ハウジング側挿通孔28及び下ハウジング側挿通孔37と同一直線上になるような中間部材側挿通孔42を形成した。そして、中間部材23を、各上ハウジング側挿通孔28、下ハウジング側挿通孔37及び中間部材側挿通孔42にねじ43を挿通することで、隣接する上ハウジング21、下ハウジング22及び隣接する中間部材23に固定した。そのため、例えば中間部材23を凹凸係合により隣接する上ハウジング21、下ハウジング22及び隣接する中間部材23に固定する場合に比べ、強固に固定できる。
(6)上セルケース52と下セルケース53とを直接連結固定することを可能にしたため、上セルケース52及び下セルケース53のみにより1段の組電池51を保持できる。
(7)上ハウジング21と下ハウジング22とを直接固定することを可能にするとともに、一段の組電池51を保持するセルブロック12を上ハウジング21及び下ハウジング22により収容可能にした。そのため、一段の組電池51を保持するセルブロック12を収容する場合に、中間部材23を省くことができ、部品点数を削減できる。
(8)中間部材側連結部39の下端に上ハウジング側連結部27と同径、且つ同一の上下方向長さを有する連設部41を設けるとともに、中間部材側連結部39の上端部に上ハウジング側連結部27及び隣接する中間部材23の連設部41を挿入可能な大径部40を形成した。そのため、複数の中間部材23を上ハウジング21と下ハウジング22との間に介在させる場合でも、上ハウジング側連結部27及び連設部41が大径部40に挿入されることで、中間部材23と上ハウジング21及び下ハウジング22との位置ずれを防止でき、筐体11の組み付け性を向上できる。
なお、本実施形態は、以下の態様で実施してもよい。
・上記実施形態では、ケース側延出部86に前後方向に貫通したケース側フック孔87を形成したが、これに限らず、ケース側延出部86に板側突部95が係合可能な前後方向に貫通しない凹部を形成してもよい。同様に、板側延出部96にケース側突部88及び板側突部95の双方が係合可能な前後方向に貫通しない凹部を形成してもよい。
・上記実施形態では、上セルケース52及び下セルケース53の前側端部に、複数の上ケース側連結部81及び下ケース側連結部83をそれぞれ形成し、仕切板54に複数の板側連結部91を形成したが、これに限らず、上ケース側連結部81及び下ケース側連結部83及び板側連結部91は一つでもよい。
・上記実施形態において、上セルケース52及び下セルケース53の前後両端部に上ケース側連結部81及び下ケース側連結部83をそれぞれ形成するとともに、仕切板54の前後両端部に板側連結部91を形成し、ケース側延出部86、ケース側突部88、板側延出部96及び板側突部95を形成せずともよい。
また、上セルケース52及び下セルケース53の前後両端部にケース側延出部86及びケース側突部88を形成するとともに、仕切板54の前後両端部に板側延出部96及び板側突部95を形成し、上ケース側連結部81及び下ケース側連結部83及び板側連結部91を形成せずともよい。
さらに、上セルケース52及び下セルケース53の前後両端部に上ケース側連結部81及び下ケース側連結部83、ケース側延出部86及びケース側突部88を形成するとともに、仕切板54の前後両端部に板側連結部91、板側延出部96及び板側突部95を形成してもよい。
さらにまた、上セルケース52及び下セルケース53の前後方向の片側端部のみに上ケース側連結部81及び下ケース側連結部83、又はケース側延出部86及びケース側突部88をそれぞれ形成するとともに、仕切板54の前後方向の片側端部のみに板側連結部91、又は板側延出部96及び板側突部95を形成してもよい。
・上記実施形態では、電池パック1の左右方向と電池セル56の長手方向とが一致していたが、これに限らず、例えば電池セル56の長手方向が電池パック1の左右方向及び前後方向と交差するように、セルブロック12を筐体11内に収容してもよい。
・上記実施形態では、上ハウジング21及び下ハウジング22からなる筐体11にて、1段の組電池51を保持するセルブロック12を収容したが、これに限らず、上ハウジング21、下ハウジング22及び中間部材23からなる筐体11にて1段の組電池51を保持するセルブロック12を収容するようにしてもよい。
・上記実施形態では、上ハウジング21と下ハウジング22との間に中間部材23を介在させたが、これに限らず、セルブロック12の大きさに応じて、上ハウジング21及び下ハウジング22の形状を変更し、中間部材23を介在させずともよい。
・上記実施形態では、上セルケース52にケース側フック孔87を有するケース側延出部86を形成するとともに、下セルケース53にケース側突部88を形成したが、これに限らず、上セルケース52にケース側突部を形成するとともに、下セルケース53にケース側フック孔を有し上方に延出されるケース側延出部を形成してもよい。
・上記実施形態では、上ケース側挿通孔82及び板側挿通孔92の内周面にねじ溝が螺刻せず、下ケース側挿通孔84の内周面にねじ溝が螺刻したが、これに限らず、上セルケース52、下セルケース53及び仕切板54を、ねじにより固定できればよく、例えば上ケース側挿通孔82及び下ケース側挿通孔84の両方にねじ溝を螺刻してもよい。また、上下両側からねじにて固定してもよい。
同様に、上ハウジング21、下ハウジング22及び中間部材23がねじにより固定できればよく、上ハウジング側挿通孔28にねじ溝を螺刻するとともに、下ハウジング側挿通孔37及び中間部材側挿通孔42にねじ溝を螺刻しない構成に限らない。
・上記実施形態では、中間部材23を、ねじ43により隣接する上ハウジング21、下ハウジング22及び隣接する中間部材23に固定したが、これに限らず、凹凸係合などその他の構成により中間部材23を固定するようにしてもよい。
・上記実施形態では、仕切板54を、ねじ93及び凹凸係合により隣接する上セルケース52、下セルケース53及び隣接する仕切板54に固定したが、これに限らず、その他の構成により仕切板54を固定するようにしてもよい。
2段の組電池を有する電池パックの斜視図。 2段の組電池を有する電池パックの分解斜視図。 (a)上ハウジングの底面図、(b)下ハウジングの上面図、(c)中間部材の上面図。 図3(b)のA−A線断面を含み、2段の組電池を有する電池パックの断面図。 2段の組電池を有するセルブロックの分解斜視図。 (a)上セルケースの上面図、(b)下セルケースの上面図。 (a)上セルケースの背面図、(b)下セルケースの背面図。 (a)仕切板の上面図、(b)仕切板の背面図。 (a)2段の組電池を有するセルブロックの正面図、(b)(a)のB−B線断面図。 (a)2段の組電池を有するセルブロックの背面図、(b)(a)のC−C線断面図。 (a)1段の組電池を有する電池パックの斜視図、(b)(a)の分解斜視図。 (a)3段の組電池を有する電池パックの斜視図、(b)(a)の分解斜視図。
符号の説明
1…電池パック、11…筐体、12…セルブロック、23…中間部材、27…上ハウジング側連結部、28…上ハウジング側挿通孔、36…下ハウジング側連結部、37…下ハウジング側挿通孔、39…中間部材側連結部、42…中間部材側挿通孔、43,93…ねじ、51…組電池、54…仕切板、56…電池セル、81…上ケース側連結部、82…上ケース側挿通孔、83…下ケース側連結部、84…下ケース側挿通孔、87…ケース側フック孔、88…ケース側突部、91…板側連結部、92…板側挿通孔、95…板側突部、97…板側フック孔。

Claims (5)

  1. 複数の電池セルが該電池セルの長手方向と交差する列方向に配列されてなる複数の組電池と、前記各組電池を前記長手方向及び前記列方向と交差する上下方向に積み重ねた状態で上下両側から挟む一対のセルケースと、積み重ねられた前記各組電池間に介在され前記各電池セルをそれぞれ保持する1つ以上の仕切板とを有し、前記各電池セルを前記セルケースと仕切板との間又は隣接する前記仕切板の間にて保持するセルブロックを備えた電池パックであって、
    前記仕切板は、隣接する前記各セルケース及び隣接する前記仕切板のそれぞれに対して固定可能であることを特徴とする電池パック。
  2. 前記一対のセルケースの前記列方向端部には、同一直線上に配置されるケース側挿通孔を有するケース側連結部がそれぞれ形成され、
    前記仕切板の前記列方向端部には、前記各第ケース側挿通孔と同一直線上に配置される板側挿通孔を有する板側連結部が形成され、
    前記仕切板は、前記各ケース側挿通孔及び前記板側挿通孔にねじが挿通されることで、隣接する前記セルケース及び隣接する前記仕切板に固定されることを特徴とする請求項1に記載の電池パック。
  3. 前記各セルケースの何れか一方の前記列方向端部には、ケース側係合凸部が形成されるとともに、前記各セルケースの何れか他方の前記列方向端部には、ケース側係合凹部が形成され、
    前記仕切板の前記列方向端部には、前記ケース側係合凹部と係合可能な板側係合凸部と、前記ケース側係合凸部及び隣接する前記仕切板の前記板側係合凸部と係合可能な板側係合凹部とが形成され、
    前記仕切板は、前記板側係合凸部が前記ケース側係合凹部又は隣接する前記仕切板の前記板側係合凹部に係合するとともに、前記板側係合凹部が前記ケース側係合凸部又は隣接する前記仕切板の前記板側係合凸部に係合することで、隣接する前記セルケース及び隣接する前記仕切板に固定されることを特徴とする請求項1又は2に記載の電池パック。
  4. 前記上下両側から前記セルブロックを挟む一対のハウジングと、前記一対のハウジング間に配置される1つ以上の中間部材とを有し、前記セルブロックを内部に収容する筐体を備え、
    前記中間部材は、隣接する前記各ハウジング及び隣接する前記中間部材のそれぞれに対して固定可能であることを特徴とする請求項1〜3のうちの何れか一項に記載の電池パック。
  5. 前記一対のハウジングには、同一直線上に配置されるハウジング側挿通孔を有するハウジング側連結部がそれぞれ形成され、
    前記中間部材には、前記各ハウジング側挿通孔と同一直線上に配置される中間部材側挿通孔を有する中間部材側連結部が形成され、
    前記中間部材は、前記各ハウジング側挿通孔及び前記中間部材側挿通孔にねじが挿通されることで、隣接する前記ハウジング及び隣接する前記中間部材に固定されることを特徴とする請求項4に記載の電池パック。
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