JP2010049973A - 円筒形電池 - Google Patents
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Abstract
【課題】容器の端壁に溶接される集電部材が、通常使用時は良好な集電性を有する一方、落下や振動などの衝撃に対しては緩衝作用を発揮することにより、高率放電特性に優れ且つ信頼性が確保された円筒形電池を提供する。
【解決手段】円筒形電池では、第1電極(4)は集電部材(28)を介して容器(2)の端壁と電気的に接続されている。集電部材(28)は、容器(2)の端壁に溶接された部分を含む第1領域(A)と、第1電極(4)に溶接された部分を含む第2領域(B)と、第1領域(A)と第2領域(B)とを部分的に連結し、集電部材(28)と端壁との溶接強度よりも低強度の1つ以上の連結部(38)と、第1領域(A)と第2領域(B)とを部分的に連結し、連結部(38)が破断したときに、第1領域(A)と第2領域(B)とを弾性をもって連結する境界領域(D)とを有する。
【選択図】図2
【解決手段】円筒形電池では、第1電極(4)は集電部材(28)を介して容器(2)の端壁と電気的に接続されている。集電部材(28)は、容器(2)の端壁に溶接された部分を含む第1領域(A)と、第1電極(4)に溶接された部分を含む第2領域(B)と、第1領域(A)と第2領域(B)とを部分的に連結し、集電部材(28)と端壁との溶接強度よりも低強度の1つ以上の連結部(38)と、第1領域(A)と第2領域(B)とを部分的に連結し、連結部(38)が破断したときに、第1領域(A)と第2領域(B)とを弾性をもって連結する境界領域(D)とを有する。
【選択図】図2
Description
本発明は円筒形電池に係わり、より詳しくは、集電部材の構造に関するものである。
この種の円筒形電池には、ニッケル水素二次電池、リチウムイオン二次電池等があり、例えば、ニッケル水素二次電池は、デジタルカメラ、電気自動車、電動工具のバッテリ等に広く使用されている。
円筒形電池は円筒形状の導電性の容器を有し、容器内には、渦巻形状の負極及び正極が電解質とともに収容される。容器は、周壁と、周壁の一端を閉塞する端壁とからなる。容器の開口は、容器との絶縁性を確保しながら蓋部材によって閉塞され、蓋部材と正極とが正極用集電部材を介して電気的に接続される。
円筒形電池は円筒形状の導電性の容器を有し、容器内には、渦巻形状の負極及び正極が電解質とともに収容される。容器は、周壁と、周壁の一端を閉塞する端壁とからなる。容器の開口は、容器との絶縁性を確保しながら蓋部材によって閉塞され、蓋部材と正極とが正極用集電部材を介して電気的に接続される。
一方、負極は、容器と電気的に接続されるが、特に電動工具用などの高出力を必要とする円筒形電池では、負極と容器の端壁とが集電部材を介して連結される。集電部材は、負極及び端壁にレーザー溶接や抵抗溶接などでそれぞれ固定され、負極用集電部材の存在により、電池の内部抵抗が小さくなり、高率放電特性が向上する。
そして、特許文献1は、落下や振動等の衝撃に対して電池内部抵抗の上昇を抑制するため、負極用集電部材にスリット又は貫通孔を設けることを提案している。特許文献1によれば、負極用集電部材と缶底との溶接部周辺にスリット又は貫通孔を設けることで、円筒形電池に振動や衝撃力が作用したときに、負極用集電部材が弾性変形して溶接部に作用する振動や衝撃力が緩衝される。これにより、溶接部の剥離が防止または抑制され、電池内部抵抗の上昇が抑制されるものと考えられている。
特開2001−256954号公報
そして、特許文献1は、落下や振動等の衝撃に対して電池内部抵抗の上昇を抑制するため、負極用集電部材にスリット又は貫通孔を設けることを提案している。特許文献1によれば、負極用集電部材と缶底との溶接部周辺にスリット又は貫通孔を設けることで、円筒形電池に振動や衝撃力が作用したときに、負極用集電部材が弾性変形して溶接部に作用する振動や衝撃力が緩衝される。これにより、溶接部の剥離が防止または抑制され、電池内部抵抗の上昇が抑制されるものと考えられている。
特許文献1が開示する蓄電装置では、負極用集電部材の溶接部周辺にスリットや貫通孔を設けると、負極用集電部材における電流経路が限定されてしまう。このため、負極用集電部材の集電性不足により電池の内部抵抗が高くなり、高率放電時の中間電圧が低下するという問題があった。
本発明は上述の事情に基づいてなされたもので、その目的とするところは、容器の端壁に溶接される集電部材が、通常使用時は良好な集電性を有する一方、落下や振動などの衝撃に対しては緩衝作用を発揮することにより、高率放電特性に優れ且つ信頼性が確保された円筒形電池を提供することにある。
本発明は上述の事情に基づいてなされたもので、その目的とするところは、容器の端壁に溶接される集電部材が、通常使用時は良好な集電性を有する一方、落下や振動などの衝撃に対しては緩衝作用を発揮することにより、高率放電特性に優れ且つ信頼性が確保された円筒形電池を提供することにある。
上記の目的を達成するために、本発明によれば、円筒形状の容器内に渦巻形状の第1電極及び第2電極が収容され、前記第1電極は集電部材を介して前記容器の端壁と電気的に接続されている円筒形電池において、前記集電部材は、前記容器の端壁に溶接された部分を含む第1領域と、前記第1電極に溶接された部分を含む第2領域と、前記第1領域と前記第2領域とを部分的に連結し、前記集電部材と前記端壁との溶接強度よりも低強度の1つ以上の連結部と、前記第1領域と前記第2領域とを部分的に連結し、前記連結部が破断したときに、前記第1領域と前記第2領域とを弾性をもって連結する境界領域とを有することを特徴とする円筒形電池が提供される(請求項1)。
本発明の請求項1の円筒形電池では、第1集電部材の第1領域と第2領域とが1つ以上の連結部によって連結されており、連結部が電流経路として機能する。このため、第1集電部材は良好な集電性を有する。
一方、この電池に対して、落下や振動等に起因してある程度の衝撃が作用したときには、連結部が破断する。連結部がまず破断することにより、容器の端壁と第1集電部材との溶接部に作用する衝撃が緩衝され、当該溶接部が破断することが防止される。
一方、この電池に対して、落下や振動等に起因してある程度の衝撃が作用したときには、連結部が破断する。連結部がまず破断することにより、容器の端壁と第1集電部材との溶接部に作用する衝撃が緩衝され、当該溶接部が破断することが防止される。
これらの結果として、この円筒形電池は、通常使用時は高率放電特性に優れ、衝撃が作用したときでも信頼性が確保される。
以下、本発明の密閉型円筒形電池の一実施形態に係る4/3Aサイズのニッケル水素二次電池について説明する。
図1に示したように、ニッケル水素二次電池は、導電性を有する容器として外装缶2を備える。外装缶2の一端は開口し、他端は周壁と一体の端壁により閉塞されている。外装缶2内には、発電要素として、負極板4、正極板6及び電解質としてのアルカリ電解液(図示せず)が収容されている。
図1に示したように、ニッケル水素二次電池は、導電性を有する容器として外装缶2を備える。外装缶2の一端は開口し、他端は周壁と一体の端壁により閉塞されている。外装缶2内には、発電要素として、負極板4、正極板6及び電解質としてのアルカリ電解液(図示せず)が収容されている。
これら負極板4及び正極板6は、セパレータ8,9を介して渦巻き形状に巻回されることで略円筒形状の電極群10を形成している。電極群10の最外周はセパレータ8の一部により覆われている。ただし、電極群10の両端においては、負極板4及び正極板6の一部がセパレータ8,9からそれぞれはみ出しており、電極群10は、負極板4がはみ出している側の端部を端壁側にして外装缶2内に収容されている。
電極群10の他端部では、正極板6の一部がはみだしている。正極板6のはみだした部分には、金属製の正極用集電体12の円板部14が溶接されている。円板部14の外緑からは折曲されたリード部16が一体に延び、リード部16の先端は、金属製の封口板18の所定の位置に溶接されている。
なお、正極板6は、導電性を有する正極基板と正極基板に保持された正極合剤とを含む。正極基板は、例えば、3次元の網目状構造を有したニッケル多孔体からなる。正極基板には、円板部14に溶接される圧縮部分を除き、その孔内に正極合剤が充填される。正極合剤は、主成分としての正極活物質、つまり、水酸化ニッケル粉末と、結着剤と、必要に応じて導電剤等とを含む。
なお、正極板6は、導電性を有する正極基板と正極基板に保持された正極合剤とを含む。正極基板は、例えば、3次元の網目状構造を有したニッケル多孔体からなる。正極基板には、円板部14に溶接される圧縮部分を除き、その孔内に正極合剤が充填される。正極合剤は、主成分としての正極活物質、つまり、水酸化ニッケル粉末と、結着剤と、必要に応じて導電剤等とを含む。
封口板18は円板形状をなし、例えばナイロン樹脂製の環状の絶縁ガスケット20を介して、外装缶2の開口端に固定されている。封口板18は、中央にガス抜き孔22を有し、封口板18の外面には、ガス抜き孔22を閉塞するように弾性を有する弁体24が配置されている。更に、封口板18の外面には、弁体24を覆うフランジ付きの円筒形状の正極端子26が取り付けられている。
正極端子26は、封口板18及び正極用集電部材12を介して正極板6と電気的に接続されている。一方、封口板18、絶縁ガスケット20、弁体24及び正極端子26は安全弁を備えた封口体を構成し、この封口体により外装缶2の開口端が密閉されている。
電極群10の一端部と外装缶2の端壁との間には、金属製の円板形状の負極用集電部材28が配置されている。負極用集電部材28は、セパレー夕8,9からはみ出した負極板4の部分に溶接されるとともに、外装缶2の端壁に溶接されている。従って、負極板4と外装缶2とは、負極用集電部材28を介して電気的に接続され、外装缶2は負極端子としての機能を備えている。
電極群10の一端部と外装缶2の端壁との間には、金属製の円板形状の負極用集電部材28が配置されている。負極用集電部材28は、セパレー夕8,9からはみ出した負極板4の部分に溶接されるとともに、外装缶2の端壁に溶接されている。従って、負極板4と外装缶2とは、負極用集電部材28を介して電気的に接続され、外装缶2は負極端子としての機能を備えている。
なお、負極板4は、導電性の負極基板と負極基板に保持された負極合剤とを含む。負極基板は、例えばパンチングメタルからなり、負極基板の両面には、負極用集電部材28に溶接される部分を除き、負極合剤の層が形成されている。負極合剤層は、主成分としての水素吸蔵合金粉末と、結着剤と、必要に応じて導電剤等とを含む。水素吸蔵合金粉末は、負極活物質としての水素を電気化学的に吸蔵又は放出可能である。
図2は、上述した電池に用いられる負極用集電部材28を示す平面図である。
負極用集電部材28は金属製であり、円板形状を有する。負極用集電部材28は、負極板4と溶接される複数の箇所(負極溶接箇所30)を有し、負極溶接箇所30にて、負極用集電部材28と負極板4とがレーザ溶接又は抵抗溶接される。図3を併せて参照すると、負極用集電部材28の負極溶接箇所30には、好ましくは、負極板4と溶接される部分に環状の突起(ばり)32が形成される。突起32によって、負極用集電部材28と負極板4との溶接強度を向上する。
負極用集電部材28は金属製であり、円板形状を有する。負極用集電部材28は、負極板4と溶接される複数の箇所(負極溶接箇所30)を有し、負極溶接箇所30にて、負極用集電部材28と負極板4とがレーザ溶接又は抵抗溶接される。図3を併せて参照すると、負極用集電部材28の負極溶接箇所30には、好ましくは、負極板4と溶接される部分に環状の突起(ばり)32が形成される。突起32によって、負極用集電部材28と負極板4との溶接強度を向上する。
一方、負極用集電部材28は、自身の中央部34にて、外装缶2の端壁とレーザ溶接又は抵抗溶接される。
ここで、負極用集電部材28は、第1領域Aと第2領域Bとに分けることができる。第1領域Aは、中央部34を含み、リード形状(舌片形状)を有する。第2領域Bは、負極溶接箇所30を含み、且つ、第1領域Aを囲んでいる。本実施形態では、第1領域Aと第2領域Bとの境界の一部が仮想の区画線Cによって区画される。区画線Cは閉曲線ではなく、端点を有して一部が開いた開曲線である。第1領域Aと第2領域Bとの境界の残部は、境界領域Dによって構成され、境界領域Dは、区画線Cの端点の間に位置する。
ここで、負極用集電部材28は、第1領域Aと第2領域Bとに分けることができる。第1領域Aは、中央部34を含み、リード形状(舌片形状)を有する。第2領域Bは、負極溶接箇所30を含み、且つ、第1領域Aを囲んでいる。本実施形態では、第1領域Aと第2領域Bとの境界の一部が仮想の区画線Cによって区画される。区画線Cは閉曲線ではなく、端点を有して一部が開いた開曲線である。第1領域Aと第2領域Bとの境界の残部は、境界領域Dによって構成され、境界領域Dは、区画線Cの端点の間に位置する。
区画線Cに沿って、複数のスリット36が形成され、スリット36同士の間には、第1領域Aと第2領域Bとを一体に連結する複数の部分(連結部38)が形成されている。スリット36同士の間隔、即ち連結部38の長さは短く、これらの連結部38の破断強度は、負極用集電部材28と外装缶2の端壁との溶接部の強度(溶接強度)よりも低い。
一方、境界領域Dの破断強度は、負極用集電部材28と外装缶2の端壁との溶接部の強度よりも大きいが、連結部38が破断した後は、第1領域Aは、境界領域Dを介して弾性をもって第2領域Bと連結される。
一方、境界領域Dの破断強度は、負極用集電部材28と外装缶2の端壁との溶接部の強度よりも大きいが、連結部38が破断した後は、第1領域Aは、境界領域Dを介して弾性をもって第2領域Bと連結される。
上述したニッケル水素二次電池は、例えば以下のようにして作製することができる。
負極板4及び正極板6をセパレータ8,9を介して巻回して渦巻形状の電極群10を得る。この電極群10の両端に負極用集電部材28及び正極用集電部材12の円板部14をそれぞれ溶接した後、電極群10を外装缶2内に挿入する。この後、負極用集電部材28を外装缶2の端壁にレーザ溶接又は抵抗溶接によりスポット溶接するとともに、正極用集電部材12のリード部16を封口板18に溶接する。それから、外装缶2内にアルカリ電解液を注入し、外装缶2の開口端内に絶縁ガスケット20を介して封口板18を配置した状態にて開口端縁をかしめ加工し、ニッケル水素二次電池が作製される。
負極板4及び正極板6をセパレータ8,9を介して巻回して渦巻形状の電極群10を得る。この電極群10の両端に負極用集電部材28及び正極用集電部材12の円板部14をそれぞれ溶接した後、電極群10を外装缶2内に挿入する。この後、負極用集電部材28を外装缶2の端壁にレーザ溶接又は抵抗溶接によりスポット溶接するとともに、正極用集電部材12のリード部16を封口板18に溶接する。それから、外装缶2内にアルカリ電解液を注入し、外装缶2の開口端内に絶縁ガスケット20を介して封口板18を配置した状態にて開口端縁をかしめ加工し、ニッケル水素二次電池が作製される。
なお、負極用集電部材28は、例えばパンチ加工により作製可能である。
上述したニッケル水素二次電池では、負極用集電部材28の第1領域Aと第2領域Bとが複数の連結部38によって連結されており、連結部38が電流経路として機能する。このため、負極用集電部材28は良好な集電性を有し、電池の内部抵抗が低い。
一方、この電池に対して、落下や振動等に起因してある程度の衝撃が作用したときには、連結部38が破断する。連結部38がまず破断することにより、外装缶2の端壁と負極用集電部材28との溶接部に作用する衝撃が緩衝される。すなわち、衝撃のエネルギーが連結部38の破断により吸収される。また、連結部38が破断することによって、区画線Cにて第1領域Aと第2領域Bとが切り離され、第1領域Aが、境界領域Dを介して第2領域Bと弾性をもって連結される。これにより第1領域Aは弾性変形可能になり、第1領域Aの弾性変形によっても、衝撃のエネルギーが吸収される。
上述したニッケル水素二次電池では、負極用集電部材28の第1領域Aと第2領域Bとが複数の連結部38によって連結されており、連結部38が電流経路として機能する。このため、負極用集電部材28は良好な集電性を有し、電池の内部抵抗が低い。
一方、この電池に対して、落下や振動等に起因してある程度の衝撃が作用したときには、連結部38が破断する。連結部38がまず破断することにより、外装缶2の端壁と負極用集電部材28との溶接部に作用する衝撃が緩衝される。すなわち、衝撃のエネルギーが連結部38の破断により吸収される。また、連結部38が破断することによって、区画線Cにて第1領域Aと第2領域Bとが切り離され、第1領域Aが、境界領域Dを介して第2領域Bと弾性をもって連結される。これにより第1領域Aは弾性変形可能になり、第1領域Aの弾性変形によっても、衝撃のエネルギーが吸収される。
これらの結果として、このニッケル水素二次電池は、通常使用時は高率放電特性に優れ、衝撃が作用したときでも信頼性が確保される。
<実施例及び比較例1,2>
1.電池の作製
図2に示した形状の負極用集電部材28を用いて、図1に示した構成の4/3Aサイズのニッケル水素二次電池を実施例として作製した。なお、負極用集電部材28の連結部38の破断強度は39.2Nであり、外装缶2の端壁と負極用集電部材28との溶接部の強度は58.8Nであった。
1.電池の作製
図2に示した形状の負極用集電部材28を用いて、図1に示した構成の4/3Aサイズのニッケル水素二次電池を実施例として作製した。なお、負極用集電部材28の連結部38の破断強度は39.2Nであり、外装缶2の端壁と負極用集電部材28との溶接部の強度は58.8Nであった。
図4に示した負極用集電部材40を用いた以外は、実施例と同様にして4/3Aサイズのニッケル水素二次電池を比較例1として作製した。なお、負極用集電部材40では、1つのスリット42が区画線Cに沿って形成され、連結部38は形成されていない。
図5に示した負極用集電部材44を用いた以外は、実施例と同様にして4/3Aサイズのニッケル水素二次電池を比較例2として作製した。なお、負極用集電部材44には、スリット38,40が形成されておらず、当然のことながら連結部38も形成されていない。
図5に示した負極用集電部材44を用いた以外は、実施例と同様にして4/3Aサイズのニッケル水素二次電池を比較例2として作製した。なお、負極用集電部材44には、スリット38,40が形成されておらず、当然のことながら連結部38も形成されていない。
2.電池の評価
2−1.評価方法
(1)落下前後の中間電圧測定
上述した実施例、比較例1及び比較例2の各電池について、活性化処理を施した後、20Aで放電させたときの初期の中間電圧を測定した。この後、1mの高さから5回落下させてから、再度、20Aで放電させたときの中間電圧を測定した。これらの測定結果を、落下前後での中間電圧の比(維持率)とともに、表1に示す。
なお、各測定結果は5個の平均値である。
2−1.評価方法
(1)落下前後の中間電圧測定
上述した実施例、比較例1及び比較例2の各電池について、活性化処理を施した後、20Aで放電させたときの初期の中間電圧を測定した。この後、1mの高さから5回落下させてから、再度、20Aで放電させたときの中間電圧を測定した。これらの測定結果を、落下前後での中間電圧の比(維持率)とともに、表1に示す。
なお、各測定結果は5個の平均値である。
(2)落下後の軟X線透過観察
落下後に中間電圧を測定した実施例、比較例1及び比較例2の各電池について、軟X線を用いて透過観察を行った。
落下後に中間電圧を測定した実施例、比較例1及び比較例2の各電池について、軟X線を用いて透過観察を行った。
2−2.評価結果
(1)初期の中間電圧は、比較例2>実施例>比較例1の順に高かった。これより、スリット36,42の存在により、負極用集電部材28,40の集電性は、負極用集電部材44に比べて低いことがわかる。
また、連結部38の存在により、実施例の負極用集電部材28は、比較例1の負極用集電部材40よりも集電性が高いことがわかる。
(1)初期の中間電圧は、比較例2>実施例>比較例1の順に高かった。これより、スリット36,42の存在により、負極用集電部材28,40の集電性は、負極用集電部材44に比べて低いことがわかる。
また、連結部38の存在により、実施例の負極用集電部材28は、比較例1の負極用集電部材40よりも集電性が高いことがわかる。
(2)落下後の中間電圧は、実施例>比較例1>比較例2の順に高かった。また、落下させた各電池の軟X線透過観察を行った結果、実施例と比較例1では、負極用集電部材28,40と外装缶2の端壁との溶接部が破断せずに残っていた。一方、比較例2では、負極用集電部材44と外装缶2の端壁との溶接部が破断していた。
これらの結果から、実施例及び比較例2では、スリット36,42によって落下時の衝撃が緩衝され、負極用集電部材28,40と外装缶2の端壁との間の電気抵抗の増加が抑制されていることがわかった。
これらの結果から、実施例及び比較例2では、スリット36,42によって落下時の衝撃が緩衝され、負極用集電部材28,40と外装缶2の端壁との間の電気抵抗の増加が抑制されていることがわかった。
本発明は上記した一実施形態及び実施例に限定されることはなく、種々変形可能である。
例えば、円筒形電池は、ニッケルカドミウム二次電池、リチウムイオン二次電池等であってもよく、また一次電池であってもよい。
一実施形態では、負極板4が負極用集電部材28を介して外装缶2の端壁と電気的に接続されていたが、正極板6が外装缶2の端壁と電気的に接続されていてもよい。
一実施形態では、第1領域Aがリード形状であったけれども、第1領域Aの形状は、連結部が破断した後に、弾性変形可能な形状であればよい。従って、区画線Cの形状も、一実施形態のものに限定されない。
例えば、円筒形電池は、ニッケルカドミウム二次電池、リチウムイオン二次電池等であってもよく、また一次電池であってもよい。
一実施形態では、負極板4が負極用集電部材28を介して外装缶2の端壁と電気的に接続されていたが、正極板6が外装缶2の端壁と電気的に接続されていてもよい。
一実施形態では、第1領域Aがリード形状であったけれども、第1領域Aの形状は、連結部が破断した後に、弾性変形可能な形状であればよい。従って、区画線Cの形状も、一実施形態のものに限定されない。
一実施形態では、連結部38の数が5個であったけれども、連結部38の数は1つ以上であればよい。
一実施形態では、負極用集電部材28が円板形状であったけれども、負極用集電部材の形状も特には限定されない。
一実施形態では、負極用集電部材28が円板形状であったけれども、負極用集電部材の形状も特には限定されない。
2 外装缶(容器)
4 負極板(第1電極)
6 正極板(第2電極)
28 負極用集電部材(集電部材)
38 連結部
A 第1領域
B 第2領域
D 境界領域
4 負極板(第1電極)
6 正極板(第2電極)
28 負極用集電部材(集電部材)
38 連結部
A 第1領域
B 第2領域
D 境界領域
Claims (1)
- 円筒形状の容器内に渦巻形状の第1電極及び第2電極が収容され、前記第1電極は集電部材を介して前記容器の端壁と電気的に接続されている円筒形電池において、
前記集電部材は、
前記容器の端壁に溶接された部分を含む第1領域と、
前記第1電極に溶接された部分を含む第2領域と、
前記第1領域と前記第2領域とを部分的に連結し、前記集電部材と前記端壁との溶接強度よりも低強度の1つ以上の連結部と、
前記第1領域と前記第2領域とを部分的に連結し、前記連結部が破断したときに、前記第1領域と前記第2領域とを弾性をもって連結する境界領域と
を有する
ことを特徴とする円筒形電池。
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WO2024019130A1 (ja) * | 2022-07-22 | 2024-01-25 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | 蓄電デバイス、および蓄電デバイスの状態検知方法 |
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