JP2010049077A - 膜の剥離方法 - Google Patents

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JP2010049077A JP2008213971A JP2008213971A JP2010049077A JP 2010049077 A JP2010049077 A JP 2010049077A JP 2008213971 A JP2008213971 A JP 2008213971A JP 2008213971 A JP2008213971 A JP 2008213971A JP 2010049077 A JP2010049077 A JP 2010049077A
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秀 中村
Takashi Nishimura
貴史 西村
Takashi Shikage
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Yoshitaka Kunihiro
良隆 国広
Takashi Watanabe
貴志 渡邉
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【課題】シロキサンポリマーを含む感光性組成物を基板上に塗工し、感光性組成物を硬化させることにより形成された膜を基板から剥離する方法であって、膜を基板から容易に剥離できる膜の剥離方法を提供する。
【解決手段】シロキサンポリマーと、活性エネルギー線の照射によりシロキサンポリマーを架橋させる物質とを含む感光性組成物1を基板2上に塗工した後に、感光性組成物1に活性エネルギー線を照射し、感光性組成物1を硬化させることにより形成された膜1Aを基板から剥離する方法であって、10〜50℃の水中で10〜500kHz及び10W〜3kWの条件で5〜60分間、膜1Aに超音波をあてることにより、膜1Aを基板2から剥離する膜1Aの剥離方法。
【選択図】図2

Description

本発明は、感光性組成物を硬化させることにより形成された膜の剥離方法であって、より詳細には、シロキサンポリマーを含む感光性組成物を基板上に塗工し、感光性組成物を硬化させることにより形成された膜を基板から剥離する方法に関する。
半導体装置などのパッシベーション膜やゲート絶縁膜等では、微細パターン形状の膜を形成する必要がある。このような膜を形成するために、アルコキシシランの縮合物を含むパターニング可能な感光性組成物が提案されている。
上記感光性組成物を用いて膜を形成する際には、先ず感光性組成物を基板上に塗工する。次に、基板上の感光性組成物層を乾燥し、マスクを介して部分的に露光する。露光部の感光性組成物層は硬化されて現像液に溶解しない。その後、感光性組成物をアルカリ溶液により現像し、未露光部の感光性組成物層を除去する。現像後に、残存している硬化された感光性組成物層を加熱することにより、硬質で緻密な微細パターン形状の膜を得ることができる。
近年、パッシベーション膜やゲート絶縁膜等の膜の微細化が進行している。このため、上記感光性組成物を用いて微細パターン形状の膜を形成した場合に、所望とする形状の膜を得ることがより一層困難になってきている。
所望とする形状の膜が得られなかった場合には、膜を基板ごと廃棄するか、又は膜を基板から剥離しなければならない。従来、膜を基板から剥離する場合には、例えば酸、アルカリ又は有機溶剤等の特殊な液が用いられていた。このような特殊な液を用いると、環境負荷が大きく、かつコストが高くつくという問題があった。
そこで、上記のような特殊な液を用いなくてもよい膜の剥離方法が、下記の特許文献1に開示されている。この膜の剥離方法では、80〜100℃の水中で膜に超音波をあてることにより、膜が基板から剥離されている。ここでは、0.8〜3MHzおよび0.5〜2kWの条件で5〜30分間、膜に超音波をあてることが好ましいと記載されている。
特開2008−76630号公報
特許文献1に記載の膜の剥離方法では、80〜100℃の水中で膜に超音波をあてるため、水を80〜100℃に加温しなければならなかった。また、基板はなるべく高温に晒されないことが望ましい。しかし、上記膜の方法では、膜に超音波をあてるために、80〜100℃の比較的高温の水に、基板を浸漬又は接触させなければならなかった。
本発明の目的は、シロキサンポリマーを含む感光性組成物を基板上に塗工し、感光性組成物を硬化させることにより形成された膜を基板から剥離する方法であって、膜を基板から容易に剥離できる膜の剥離方法を提供することにある。
本発明によれば、シロキサンポリマーと、活性エネルギー線の照射により前記シロキサンポリマーを架橋させる物質とを含む感光性組成物を基板上に塗工した後に、前記感光性組成物に活性エネルギー線を照射し、前記感光性組成物を硬化させることにより形成された膜を前記基板から剥離する方法であって、10〜50℃の水中で10〜500kHz及び10W〜3kWの条件で5〜60分間、前記膜に超音波をあてることにより、前記膜を前記基板から剥離することを特徴とする、膜の剥離方法が提供される。
本発明のある特定の局面では、前記シロキサンポリマーとして、下記式(1A)で表される少なくとも1種のシラン化合物を縮合させることにより得られたシロキサンポリマーが用いられる。
Si(Xa)(Ra)4−q ・・・式(1A)
上記式(1A)中、Xaは加水分解性基を表し、Raは炭素数1〜30の非加水分解性の有機基を表し、qは3又は4を表す。複数のXaは同一であってもよく、異なっていてもよい。
本発明に係る膜の剥離方法では、感光性組成物を硬化させることにより形成された基板上の膜に、10〜50℃の水中で10〜500kHz及び10W〜3kWの条件で5〜60分間超音波をあてるので、膜を基板から剥離できる。本発明では、水を高温に加温する必要がなく、基板を高温の水に浸漬又は接触させる必要もない。
さらに、本発明では、酸、アルカリ又は有機溶剤等の特殊な液を用いることなく、膜を基板から剥離するので、コストを低減でき、かつ廃液による環境負荷を低減できる。
以下、本発明の詳細を説明する。
本願発明者らは、感光性組成物を硬化させることにより形成された膜を基板から剥離する方法について鋭意検討した結果、10〜50℃の水中で10〜500kHz及び10W〜3kWの条件で5〜60分間、膜に超音波をあてることにより、膜を基板から剥離できることを見出し、本発明をなすに至った。
本発明の膜の剥離方法では、10〜50℃の水中で10〜500kHz及び10W〜3kWの条件で5〜60分間、膜に超音波をあてることにより、膜を基板から剥離する。超音波をあてる水の温度が10℃未満であると、膜を基板から剥離することが困難なことがある。水の温度が50℃を超えると、水を加温しなければならず、また水を加温するのに時間を要する。また、水中で膜に超音波をあてる際には、膜だけでなく基板も水に浸漬又は接触される。基板は高温に晒されないことが好ましく、従って水の温度は50℃以下に設定される。
本発明では、膜を基板から剥離するために、水が用いられる。すなわち、酸、アルカリ又は有機溶剤等の特殊な液を用いることなく、膜を基板から剥離する。上記特殊な液を用いないため、コストを低減でき、かつ廃液による環境負荷を低減できる。仮に、酸、アルカリ又は有機溶剤等の特殊な液を用いた場合には、コストが高くつき、かつ廃液による環境負荷が大きくなる。
以下、基板上に膜を形成するのに用いられる感光性組成物、並びに膜の形成方法について具体的に説明する。
(感光性組成物)
本発明では、基板上に膜を形成するために、シロキサンポリマーと、活性エネルギー線の照射により上記シロキサンポリマーを架橋させる物質とを含む感光性組成物が用いられる。この感光性組成物を基板上に塗工した後に、活性エネルギー線を照射し、感光性組成物を硬化させることにより、基板上に膜を形成できる。
上記シロキサンポリマーは、シラン化合物を縮合させることにより得られたアルコキシシランの縮合物であることが好ましい。シロキサンポリマーは、単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記シロキサンポリマーは、下記式(1)で表される少なくとも1種のシラン化合物を縮合させることにより得られたシロキサンポリマーであることが好ましい。
Si(X)(R)4−p ・・・式(1)
上記式(1)中、Xは加水分解性基を表し、Rは炭素数1〜30の非加水分解性の有機基を表し、pは1〜4の整数を表す。pが2〜4のとき、複数のXは同一であってもよく、異なっていてもよい。pが1又は2のとき、複数のRは同一であってもよく、異なっていてもよい。
上記式(1)で表される少なくとも1種のシラン化合物として、上記式(1)で表され、かつ上記式(1)中のpが3又は4であるシラン化合物を用いることが好ましい。上記シロキサンポリマーとして、下記式(1A)で表される少なくとも1種のシラン化合物を縮合させることにより得られたシロキサンポリマーが好適に用いられる。このシロキサンポリマーを用いた場合には、前述の超音波処理により、膜を基板から容易に剥離できる。
Si(Xa)(Ra)4−q ・・・式(1A)
上記式(1A)中、Xaは加水分解性基を表し、Raは炭素数1〜30の非加水分解性の有機基を表し、qは3又は4を表す。複数のXaは同一であってもよく、異なっていてもよい。
上記シロキサンポリマーは、上記式(1A)で表される化合物であって、かつ上記式(1A)中のqが3であるシラン化合物を縮合させることにより得られたシロキサンポリマー、又は上記式(1A)で表される化合物であって、かつ上記式(1A)中のqが3であるシラン化合物と、上記式(1A)で表される化合物であって、かつ上記式(1A)中のqが4であるシラン化合物とを縮合させることにより得られたシロキサンポリマーであることが好ましい。これらのシロキサンポリマーを用いた場合には、前述の超音波処理により、膜を基板からより一層容易に剥離できる。
上記加水分解性基は、通常、過剰の水の共存下で、かつ無触媒で、室温(25℃)〜100℃に加熱されると、加水分解されてシラノール基を生成できる基、又はさらに縮合してシロキサン結合を形成できる基である。
上記加水分解性基としては、アルコキシ基等が挙げられる。該アルコキシ基の具体例としては、炭素数1〜6のアルコキシ基等が挙げられる。該炭素数1〜6のアルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基又はプロポキシ基等が挙げられる。
上記加水分解性基は、アルコキシ基以外の加水分解性基であってもよい。該アルコキシ基以外の加水分解性基の具体例としては、塩素もしくは臭素等のハロゲン基、アセチル基、ヒドロキシル基又はイソシアネート基等が挙げられる。
上記非加水分解性の有機基としては、加水分解され難く、安定な疎水基である炭素数1〜30の有機基が挙げられる。
上記炭素数1〜30の有機基としては、炭素数1〜30のアルキル基、ハロゲン化アルキル基、芳香族置換アルキル基、アリール基、ビニル基を含む基、エポキシ基を含む有機基、アミノ基を含む有機基、又はチオール基を含む有機基等が挙げられる。
上記炭素数1〜30のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、オクチル基、ペンチル基、デシル基、ドデシル基、テトラデシル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基又はエイコシル基等が挙げられる。上記ハロゲン化アルキル基としては、アルキル基のフッ素化物基、アルキル基の塩素化物基又はアルキル基の臭素化物基等が挙げられる。上記ハロゲン化アルキル基の具体例としては、例えば、3−クロロプロピル基、6−クロロプロピル基、6−クロロヘキシル基又は6,6,6−トリフルオロヘキシル基等が挙げられる。上記芳香族置換アルキル基としては、例えば、ベンジル基又はハロゲン置換ベンジル基等が挙げられる。上記ハロゲン置換ベンジル基としては、4−クロロベンジル基又は4−ブロモベンジル基等が挙げられる。上記アリール基としては、例えば、フェニル基、トリル基、メシチル基又はナフチル基等が挙げられる。
上記式(1)又は式(1A)で表されるシラン化合物の具体例としては、例えば、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチル−トリ−n−プロポキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、エチル−トリ−n−プロポキシシラン、プロピルトリメトキシシラン、プロピルトリエトキシシラン、プロピル−トリ−n−プロポキシシラン、ブチルトリメトキシシラン、ブチルトリエトキシシラン、ブチルトリプロポキシシラン、イソブチルトリメトキシシラン、イソブチルトリエトキシシラン、イソブチルトリプロポキシシラン、n−ヘキシルトリメトキシシラン、n−ヘキシルトリエトキシシラン、n−ヘキシルトリプロポキシシラン、シクロヘキシルトリメトキシシラン、シクロヘキシルトリエトキシシラン、シクロヘキシルトリプロポキシシラン、オクチルトリメトキシシラン、オクチルトリエトキシシラン、オクチルトリプロポキシシラン、ドデシルトリメトキシシラン、ドデシルトリエトキシシラン、ドデシルトリプロポキシシラン、テトラデシルトリメトキシシラン、テトラデシルトリエトキシシラン、テトラデシルトリプロポキシシラン、ヘキサデシルトリメトキシシラン、ヘキサデシルトリエトキシシラン、ヘキサデシルトリプロポキシシラン、オクタデシルトリメトキシシラン、オクタデシルトリエトキシシラン、オクタデシルトリプロポキシシラン、エイコシルデシルトリメトキシシラン、エイコシルトリエトキシシラン、エイコシルトリプロポキシシラン、6−クロロヘキシルトリメトキシシラン、6,6,6−トリフルオロヘキシルトリメトキシシラン、ベンジルトリメトキシシラン、4−クロロベンジルトリメトキシシラン、4−ブロモベンジルトリ−n−プロポキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、p−スチリルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−トリエトキシシリル−N−(1,3−ジメチル−ブチリデン)プロピルアミン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、3−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン、トリエトキシシラン、トリメトキシシラン、トリイソプロポキシシラン、トリ−n−プロポキシシラン、トリアセトキシシラン、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラ−n−プロポキシシラン、テトライソプロポキシシラン又はテトラアセトキシシラン等が挙げられる。
上記感光性組成物は、上記シロキサンポリマーに加えて、活性エネルギー線の照射により上記シロキサンポリマーを架橋させる物質をさらに含有する。感光性組成物に物質が含有されることによって、感光性組成物に活性エネルギー線を照射したときに、上記シロキサンポリマーの架橋を進行させることができる。
上記物質は、活性エネルギー線の照射により上記シロキサンポリマーを架橋させるものであれば特に限定されない。上記物質として、光酸発生剤、光塩基発生剤又は光ラジカル発生剤が好適に用いられる。なかでも、光酸発生剤又は光ラジカル発生剤が好ましい。
上記光酸発生剤は、光が照射されると酸を発生するものであれば特に限定されない。上記光酸発生剤としては、例えば、オニウム塩等が挙げられる。光酸発生剤は、単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記光酸発生剤の具体例としては、ミドリ化学社製の商品名「TPS−105」(CAS No.66003−78−9)、「TPS−109」(CAS No.144317−44−2)、「MDS−105」(CAS No.116808−67−4)、「MDS−205」(CAS No.81416−37−7)、「DTS−105」(CAS No.111281−12−0)、「NDS−105」(CAS No.195057−83−1)及び「NDS−165」(CAS No.316821−98−4)等のスルホニウム塩化合物、ミドリ化学社製の商品名「DPI−105」(CAS No.66003−76−7)、「DPI−106」(CAS No.214534−44−8)、「DPI−109」(CAS No.194999−82−1)、「DPI−201」(CAS No.6293−66−9)、「BI−105」(CAS No.154557−16−1)、「MPI−105」(CAS No.115298−63−0)、「MPI−106」(CAS No.260061−46−9)、「MPI−109」(CAS No.260061−47−0)、「BBI−105」(CAS No.84563−54−2)、「BBI−106」(CAS No.185195−30−6)、「BBI−109」(CAS No.194999−85−4)、「BBI−110」(CAS No.213740−80−8)及び「BBI−201」(CAS No.142342−33−4)等のヨードニウム塩化合物、ミドリ化学社製の商品名「NAI−106」(ナフタルイミド カンファスルホン酸塩、CAS No.83697−56−7)、「NAI−100」(CAS No.83697−53−4)、「NAI−1002」(CAS No.76656−48−9)、「NAI−1004」(CAS No.83697−60−3)、「NAI−101」(CAS No.5551−72−4)、「NAI−105」(CAS No.85342−62−7)、「NAI−109」(CAS No.171417−91−7)、「NI−101」(CAS No.131526−99−3)、「NI−105」(CAS No.85342−63−8)、「NDI−101」(CAS No.141714−82−1)、「NDI−105」(CAS No.133710−62−0)、「NDI−106」(CAS No.210218−57−8)、「NDI−109」(CAS No.307531−76−6)、「PAI−01」(CAS No.17512−88−8)、「PAI−101」(CAS No.82424−53−1)、「PAI−106」(CAS No.202419−88−3)、「PAI−1001」(CAS No.193222−02−5)、「SI−101」(CAS No.55048−39−0)、「SI−105」(CAS No.34684−40−7)、「SI−106」(CAS No.179419−32−0)、「SI−109」(CAS No.252937−66−9)、「PI−105」(CAS No.41580−58−9)及び「PI−106」(CAS No.83697−51−2)、チバスペシャリティケミカルズ社製の商品名「CGI1397」、「CGI1325」、「CGI1380」、「CGI1311」、「CGI263」及び「CGI268」等のスルホン酸エステル系化合物、ミドリ化学社製の商品名「DTS200」(CAS No.203573−06−2)、並びにローディアジャパン社製の商品名「RHODORSIL PHOTOINITIATOR−2074」(CAS No.178233−72−2)などのBF4−を対イオンとする化合物等が挙げられる。光酸発生剤は、単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
反応性が高いので、上記光酸発生剤は、オニウム塩、ジアゾニウム塩及びスルホン酸エステルからなる群から選択された少なくとも1種であることが好ましい。
上記光塩基発生剤は、光が照射されると酸を発生するものであれば特に限定されない。上記光塩基発生剤としては、例えば、コバルトアミン錯体、o−アシルオキシム、カルバミン酸誘導体、ホルムアミド誘導体、第4級アンモニウム塩、トシルアミン、カルバメート又はアミンイミド化合物等が挙げられる。光塩基発生剤は、単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記光塩基発生剤の具体例としては、2−ニトロベンジルカルバメート、2,5−ジニトロベンジルシクロヘキシルカルバメート、N−シクロヘキシル−4−メチルフェニルスルホンアミド、又は1,1−ジメチル−2−フェニルエチル−N−イソプロピルカルバメート等が挙げられる。上記光塩基発生剤は、アミンイミド化合物であることが好ましい。
これらの感光剤である光酸発生剤又は光塩基発生剤に加えて、感光性組成物の感度をより一層高めるために、感光性組成物に増感剤をさらに添加してもよい。
上記増感剤は特に限定されない。上記増感剤の具体例としては、ベンゾフェノン、p,p’−テトラメチルジアミノベンゾフェノン、p,p’−テトラエチルアミノベンゾフェノン、2−クロロチオキサントン、アントロン、9−エトキシアントラセン、アントラセン、ピレン、ペリレン、フェノチアジン、ベンジル、アクリジンオレンジ、ベンゾフラビン、セトフラビン−T、9,10−ジフェニルアントラセン、9−フルオレノン、アセトフェノン、フェナントレン、2−ニトロフルオレン、5−ニトロアセナフテン、ベンゾキノン、2−クロロ−4−ニトロアニリン、N−アセチル−p−ニトロアニリン、p−ニトロアニリン、N−アセチル−4−ニトロ−1−ナフチルアミン、ピクラミド、アントラキノン、2−エチルアントラキノン、2−tert−ブチルアントラキノン、1,2−ベンズアンスラキノン、3−メチル−1,3−ジアザ−1,9−ベンズアンスロン、ジベンザルアセトン、1,2−ナフトキノン、3,3’−カルボニル−ビス(5,7−ジメトキシカルボニルクマリン)又はコロネン等が挙げられる。
上記光ラジカル発生剤の具体例としては、ハロメチル化トリアジン誘導体、ハロメチル化オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、ベンゾイン、ベンゾインアルキルエーテル類、アントラキノン誘導体、ベンズアンスロン誘導体、ベンゾフェノン誘導体、アセトフェノン誘導体、チオキサントン誘導体、安息香酸エステル誘導体、アクリジン誘導体、フェナジン誘導体、チタノセン誘導体、α−アミノアルキルフェノン系化合物又はオキシム誘導体等が挙げられる。光ラジカル発生剤は、単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記ハロメチル化トリアジン誘導体としては、2−(4−メトキシフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−メトキシナフチル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−エトキシナフチル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、又は2−(4−エトキシカルボニルナフチル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン等が挙げられる。
上記イミダゾール誘導体としては、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール2量体、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ビス(3’−メトキシフェニル)イミダゾール2量体、2−(o−フルオロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール2量体、2−(o−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール2量体、又は2−(o−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール2量体等が挙げられる。
上記ベンゾインアルキルエーテル類としては、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインフェニルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル又はベンゾインイソプロピルエーテル等が挙げられる。
上記アントラキノン誘導体としては、2−メチルアントラキノン、2−エチルアントラキノン、2−t−ブチルアントラキノン又は1−クロロアントラキノン等が挙げられる。
上記ベンゾフェノン誘導体としては、ベンゾフェノン、ミヒラーケトン、2−メチルベンゾフェノン、3−メチルベンゾフェノン、4−メチルベンゾフェノン、2−クロロベンゾフェノン、4−ブロモベンゾフェノン又は2−カルボキシベンゾフェノン等が挙げられる。
上記アセトフェノン誘導体としては、2,2,−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2,2−ジエトキシアセトフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、α−ヒドロキシ−2−メチルフェニルプロパノン、1−ヒドロキシ−1−メチルエチル−(p−イソプロピルフェニル)ケトン、1−ヒドロキシ−1−(p−ドデシルフェニル)ケトン、2−メチル−(4’−(メチルチオ)フェニル)−2−モルホリノ−1−プロパノン、又は1,1,1,−トリクロロメチル−(p−ブチルフェニル)ケトン等が挙げられる。
上記チオキサントン誘導体としては、チオキサントン、2−エチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン又は2,4−ジイソプロピルチオキサントン等が挙げられる。
上記安息香酸エステル誘導体としては、p−ジメチルアミノ安息香酸エチル又はp−ジエチルアミノ安息香酸エチル等が挙げられる。
上記アクリジン誘導体としては、9−フェニルアクリジン又は9−(p−メトキシフェニル)アクリジン等が挙げられる。
上記フェナジン誘導体としては、9,10−ジメチルベンズフェナジン等が挙げられる。
上記チタノセン誘導体としては、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−ジ−クロライド、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−ビス−フェニル、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェニ−1−イル、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,3,5,6−テトラフルオロフェニ−1−イル、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,4,6−トリフルオロフェニ−1−イル、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−2,6−ジ−フルオロフェニ−1−イル、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−2,4−ジ−フルオロフェニ−1−イル、ジ−メチルシクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェニ−1−イル、ジ−メチルシクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,6−ジ−フルオロフェニ−1−イル、又はジ−シクロペンタジエニル−Ti−2,6−ジ−フルオロ−3−(ピル−1−イル)−フェニ−1−イル等が挙げられる。
上記α−アミノアルキルフェノン系化合物としては、2−メチル−1[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)ブタン−1−オン、4−ジメチルアミノエチルベンゾエ−ト、4−ジメチルアミノイソアミルベンゾエ−ト、4−ジエチルアミノアセトフェノン、4−ジメチルアミノプロピオフェノン、2−エチルヘキシル−1,4−ジメチルアミノベンゾエート、2,5−ビス(4−ジエチルアミノベンザル)シクロヘキサノン、7−ジエチルアミノ−3−(4−ジエチルアミノベンゾイル)クマリン、又は4−(ジエチルアミノ)カルコン等が挙げられる。
上記オキシム誘導体類としては、1,2−オクタンジオン,1−[4−(フェニルチオ)フェニル]−,2−(O−ベンゾイルオキシム)、又はエタノン,1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−,1−(O−アセチルオキシム)等が挙げられる。
上記シロキサンポリマー100重量部に対して、上記物質は0.05〜50重量部の範囲内で含有されることが好ましく、0.1〜10重量部の範囲内で含有されることがより好ましく、0.3〜5重量部の範囲内で含有されることがさらに好ましい。上記物質の量が少なすぎると、シロキサンポリマーを充分に架橋させることができないことがあり、膜の形成が困難になることがある。上記物質の量が多すぎると、感光性組成物を基板上に均一に塗工することが困難になり、さらに現像後に残渣が生じることがある。
上記感光性組成物には、溶剤を添加してもよい。溶剤として、感光性組成物に配合される成分を溶解し得る適宜の溶剤を使用できる。
上記溶剤としては、芳香族炭化水素化合物、飽和もしくは不飽和炭化水素化合物、エーテル類、ケトン類又はエステル類等が挙げられる。
上記芳香族炭化水素化合物としては、例えば、ベンゼン、キシレン、トルエン、エチルベンゼン、スチレン、トリメチルベンゼン又はジエチルベンゼン等が挙げられる。
上記飽和もしくは不飽和炭化水素化合物としては、シクロヘキサン、シクロヘキセン、ジペンテン、n−ペンタン、イソペンタン、n−ヘキサン、イソヘキサン、n−ヘプタン、イソヘプタン、n−オクタン、イソオクタン、n−ノナン、イソノナン、n−デカン、イソデカン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロナフタレン又はスクワラン等が挙げられる。
上記エーテル類としては、ジエチルエーテル、ジ−n−プロピルエーテル、ジ−イソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、エチルプロピルエーテル、ジフェニルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールジエチルエーテル、ジプロピレングリコールジブチルエーテル、ジプロピレングリコールメチルエチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジプロピルエーテル、エチレングリコールメチルエチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチルシクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、p−メンタン、o−メンタン、m−メンタン、ジプロピルエーテル又はジブチルエーテル等が挙げられる。
上記ケトン類としては、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジエチルケトン、ジプロピルケトン、メチルアミルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン又はシクロヘプタノン等が挙げられる。
上記エステル類としては、酢酸エチル、酢酸メチル、酢酸ブチル、酢酸プロピル、酢酸シクロヘキシル、酢酸メチルセロソルブ、酢酸エチルセロソルブ、酢酸ブチルセロソルブ、乳酸エチル、乳酸プロピル、乳酸ブチル、乳酸イソアミル又はステアリン酸ブチル等が挙げられる。
例えば基板上に感光性組成物を塗工し、感光性組成物層を形成する際に、均一に塗工できるように、上記溶剤の配合量は適宜設定される。溶剤は、固形分濃度が0.5〜70重量%の範囲内になるように含有されることが好ましく、固形分濃度が2〜50重量%の範囲内になるように含有されることがより好ましい。
本発明に係る感光性組成物には、必要に応じて、他の添加剤をさらに添加してもよい。このような添加剤としては、フィラーなどの充填剤、顔料、染料、レベリング剤、消泡剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤、pH調整剤、分散剤、分散助剤、表面改質剤、可塑剤、可塑促進剤又はタレ防止剤等が挙げられる。
(膜の形成方法)
本発明では、感光性組成物を基板上に塗工した後、活性エネルギー線を照射し、感光性組成物を硬化させることにより形成された膜を基板から剥離する。図1に上記感光性組成物を用いた膜の製造フローの一例を概略構成図で示す。
図1に示すように、膜を形成する際には、例えば基板上に感光性組成物を塗工する工程、感光性組成物を硬化させる工程、並びに感光性組成物を現像し、膜を得る工程が、この順で行われる。
基板上に感光性組成物を塗工する工程では、図2(a)に示すように、例えば感光性組成物1を基板2上に塗工し、基板2上に感光性組成物からなる所定の厚みの感光性組成物層1を形成する。
塗工方法としては、一般的な塗工方法を用いることができる。例えば、浸漬塗工、ロール塗工、バー塗工、刷毛塗工、スプレー塗工、スピン塗工、押出塗工又はグラビア塗工等により感光性組成物が塗工される。感光性組成物層1の厚さは、10nm〜10μm程度である。
感光性組成物層1が溶剤を含む場合、溶剤を除去するために、露光前に、感光性組成物層1を熱処理することが望ましい。露光前熱処理温度は、一般的には、40〜200℃の範囲内である。露光前熱処理温度は、溶剤の沸点や蒸気圧に応じて適宜選択される。
次に、図2(b)に示すように、活性エネルギー線が照射された露光部1aと活性エネルギー線が照射されていない未露光部1bとを感光性組成物層1が有するように、活性エネルギー線を感光性組成物層1に部分的に照射する。
活性エネルギー線を感光性組成物層1に部分的に照射するには、例えば開口部3aと、マスク部3bとを有するマスク3を用いればよい。マスク3として、市販されている一般的なマスクが用いられる。
露光部1aの感光性組成物層1では、上記物質の作用により、上記シロキサンポリマーが架橋する。シロキサンポリマーが架橋すると、露光部1aの感光性組成物層1は硬化する。この結果、露光部1aの感光性組成物層1は現像液に不溶になる。未露光部1bの感光性組成物層1は、感光しない。従って、未露光部1bの感光性組成物層1は硬化せずに、現像液に可溶である。
露光する際に、紫外線又は可視光線等の活性エネルギー線を照射するための光源は、特に限定されない。上記光源として、超高圧水銀灯、Deep UV ランプ、高圧水銀灯、低圧水銀灯、メタルハライドランプ又はエキシマレーザー等を使用できる。これらの光源は、感光性組成物の構成成分の感光波長に応じて適宜選択される。光の照射エネルギーは、所望とする膜厚や感光性組成物の構成成分により適宜選択される。光の照射エネルギーは、一般に、10〜3000mJ/cmの範囲内である。光の照射エネルギーが10mJ/cm未満であると、露光部1aの感光性組成物層1が充分に硬化しないことがある。光の照射エネルギーが3000mJ/cmを超えると、露光時間が長すぎることがあり、パターン膜の製造効率が低下するおそれがある。
次に、感光性組成物層1を現像液により現像する。現像すると、未露光部1bの感光性組成物層1が現像液に溶解し、除去される。この結果、図2(c)に示すように、感光性組成物の硬化物膜からなるパターン形状のパターン膜1Aが得られる。このパターンは、未露光部1bの感光性組成物層1が除去されることから、ネガ型パターンといわれる。
現像の操作は、アルカリ水溶液等の現像液により感光性組成物層1を処理する様々な操作を含む。現像の操作としては、感光性組成物層1を現像液に浸漬する操作、感光性組成物層1の表面を現像液で洗い流す操作、又は感光性組成物層1の表面に現像液を噴射する操作等が挙げられる。
なお、現像液とは、感光性組成物層1を部分的に露光した後に、未露光部1bの感光性組成物層1を溶解する液である。露光部1aの感光性組成物層1は硬化しているため、現像液に溶解しない。現像液はアルカリ水溶液に限られない。現像液として、溶媒を用いてもよい。溶媒としては、前述した溶剤が挙げられる。
現像液としてアルカリ水溶液が好適に用いられる。アルカリ溶液を現像液として用いた場合、作業環境の悪化を防止でき、かつ廃液による環境負荷を低減できる。さらに、アルカリ水溶液を用いた場合には、防爆設備が不要であり、腐蝕等による設備負担も低減できる。
上記アルカリ水溶液としては、例えば、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液、珪酸ナトリウム水溶液、水酸化ナトリウム水溶液、水酸化カリウム水溶液又は炭酸ナトリウム水溶液等が挙げられる。現像時間は、感光性組成物層1の厚みや溶剤の種類により適宜設定される。効率良く現像でき、かつ製造効率を高めることができるため、現像時間は、1秒〜10分の範囲内にあることが好ましい。現像後に、パターン膜1Aを蒸留水で洗浄し、パターン膜1A上に残存しているアルカリ水溶液等の現像液を除去することが好ましい。
現像後に、基板2上に残存している感光性組成物の硬化物からなるパターン膜1Aを加熱してもよい。パターン膜1Aを加熱すると、パターン膜1Aがさらに焼成される。このため、より一層緻密でかつ硬質のパターン膜を得ることができる。上記加熱の温度は100〜500℃程度である。上記加熱の時間は、30分〜2時間程度である。
図1に示すように、感光性組成物を現像し、膜を得た後、得られた膜が良好な形状である場合には、パターン膜として膜をそのまま使用できる。
図2(d)に示すように、膜が不均一な形状であったりして、膜を基板から剥離したい場合等には、膜は基板から剥離される。前述のように超音波処理し、膜を基板から剥離することにより、基板を再利用できる。
(膜の用途)
なお、上記感光性組成物は、様々な装置のパターン膜を形成するのに用いられる。例えば、一般的なフォトレジスト、電子デバイスの絶縁保護膜などの保護膜、液晶表示素子などの表示素子の配向膜、保護膜、EL素子の保護膜又は電界放出ディスプレイのギャップスペーサー等として、上記感光性組成物により形成された膜を用いることができる。上記保護膜としては、ブラックマトリックス、スペーサー、パッシベーション膜又はオーバーコート膜等が挙げられる。
また、拡散板、プリズムレンズシート、導光板、位相差板、レンチキュラーシート、マイクロレンズアレイ、屈折率傾斜シート、複屈性フィルム、楕円レンズ、導波路、光スイッチ、無反射膜、ホログラム、光ディスクHVD、感光性カバーレイ、樹脂コアバンプ、チップ積層用ギャップ保持剤、CCDのダム材、部品内臓基板用コイル材料、LSIテスティングプローバの芯、三次元配線材料、バイオフィルム、凸版原版、凹版原版、樹脂型又は研磨テープ等に、上記感光性組成物により形成された膜を用いることができる。
次に、本発明の具体的な実施例及び比較例を挙げることにより、本発明をより明らかにする。なお、本発明は以下の実施例に限定されない。
(実施例及び比較例)
先ず、基板上に膜L1と、膜L2とを形成した。
(1)膜L1
冷却管をつけた100mlのフラスコに、フェニルトリメトキシシラン2gと、メチルトリエトキシシラン11gと、シュウ酸0.5gと、水5mlと、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート10mlとを加え、溶液を得た。半円形型のメカニカルスターラーを用いて、得られた溶液を撹拌しながら、マントルヒーターにより60℃で3時間反応させた。次に、エバポレーターを用いて、水との縮合反応で生成したメタノール、エタノールと残留水とを除去した。反応終了後、フラスコを室温になるまで放置し、シロキサンポリマーとしてのアルコキシシランの縮合物(A1)を調製した。
上記アルコキシシランの縮合物(A1)100重量部と、物質(B1)としてのミドリ化学社製、商品名:NAI−105 0.5重量部とを混合した後、ネガ型の感光性組成物を調製した。
インジウム錫酸化物(ITO)が表面にスパッタリングされたガラス基板を用意した。このガラス基板上に上記感光性組成物を回転数800rpmでスピン塗工した。塗工後、100℃の熱風オーブン内で乾燥させ、塗膜を形成した。
次に、所定のパターンを有するフォトマスクを介して、塗膜が露光部と未露光部とを有するように、紫外線照射装置(ウシオ電機社製、スポットキュアSP−5)を用いて、365nmの波長の紫外線を塗膜に部分的に照射した。露光部のアルコキシシランの縮合物(A1)を架橋させ、感光性組成物を硬化させた。紫外線の照射に際し、照射エネルギーが200mJ/cmとなるように、100mW/cmの紫外線照度で2秒間、紫外線を照射した。
次に、塗膜を80℃の熱風オーブン内で1分間熱処理した。その後、テトラメチルアンモニウムヒドロキシドの2.38%水溶液に、塗膜を浸漬して現像し、基板上にパターン膜L1を形成した。
(2)膜L2
冷却管をつけた100mlのフラスコに、フェニルトリエトキシシラン5gと、メチルトリエトキシシラン2gと、シュウ酸0.5gと、水2mlと、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート10mlとを加え、溶液を得た。半円形型のメカニカルスターラーを用いて、得られた溶液を撹拌しながら、マントルヒーターにより60℃で3時間反応させた。次に、エバポレーターを用いて、水との縮合反応で生成したエタノールと残留水とを除去した。反応終了後、フラスコを室温になるまで放置し、シロキサンポリマーとしてのアルコキシシランの縮合物(A2)を調製した。
上記アルコキシシランの縮合物(A2)100重量部と、物質(B2)としてのミドリ化学社製、商品名:PAI−101 0.5重量部とを混合した後、ネガ型の感光性組成物を調製した。
この感光性組成物を用いたこと以外は、膜L1の形成と同様にして、基板上に膜L2を形成した。
〔膜の剥離〕
上記のようにして得られた膜L1及び膜L2に、下記の表1に示す条件で超音波をあてることにより、膜L1及び膜L2の基板からの剥離を試みた。水中で膜に超音波をあてた後、膜L1及び膜L2の剥離の状態を観察し、下記評価基準により評価した。
〔膜の剥離状態の評価基準〕
○:膜が基板から剥離していた
×:膜が基板から剥離していなかった
また、下層のITOの膜状態を目視で下記評価基準により評価した。
〔下層のITOの膜状態の評価基準〕
○:膜状態に変化なし
△:膜に若干のくもりが見られた
結果を下記表1に示す。
Figure 2010049077
感光性組成物を用いて膜を形成する製造フローを示す概略構成図。 (a)〜(d)は、感光性組成物を用いて膜を形成した後、膜を剥離する各工程を説明するための正面断面図。
符号の説明
1…感光性組成物層
1a…露光部
1b…未露光部
1A…感光性組成物の硬化物からなるパターン膜
2…基板
3…マスク
3a…開口部
3b…マスク部

Claims (2)

  1. シロキサンポリマーと、活性エネルギー線の照射により前記シロキサンポリマーを架橋させる物質とを含む感光性組成物を基板上に塗工した後に、前記感光性組成物に活性エネルギー線を照射し、前記感光性組成物を硬化させることにより形成された膜を前記基板から剥離する方法であって、
    10〜50℃の水中で10〜500kHz及び10W〜3kWの条件で5〜60分間、前記膜に超音波をあてることにより、前記膜を前記基板から剥離することを特徴とする、膜の剥離方法。
  2. 前記シロキサンポリマーとして、下記式(1A)で表される少なくとも1種のシラン化合物を縮合させることにより得られたシロキサンポリマーを用いる、請求項1に記載の膜の剥離方法。
    Si(Xa)(Ra)4−q ・・・式(1A)
    上記式(1A)中、Xaは加水分解性基を表し、Raは炭素数1〜30の非加水分解性の有機基を表し、qは3又は4を表す。複数のXaは同一であってもよく、異なっていてもよい。
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